説明

入力補助器具

【課題】入力時の操作性が向上した入力補助器具を提供する。
【解決手段】液晶表示装置10に対し、その画像表示部13に設けられた入力受付領域13aに対向して配置された入力操作部32と、入力操作部32を入力受付領域13aに対して接近及び離間可能に支持する支持部32とを備える入力補助器具30を装着した。この入力補助器具30の入力操作部32は、予め入力受付領域13aに対向しているので、入力時の操作性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル等のタッチ式入力装置の入力操作に使用する入力補助器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネル等のタッチ式入力装置は、例えば、液晶ディスプレイ等の画像表示装置の画像表示部に装着される。液晶ディスプレイは、画像表示部の一部の領域にボタン状に形成された入力受付用の画像(ボタンイメージ)を表示し、ユーザがこのボタンイメージにタッチするとタッチパネルがその位置を検出して入力操作が行われるようになっている。
このようなタッチパネル付の液晶ディスプレイは、例えば、ショッピングカートに搭載され、商品情報等を顧客に提示するシステムに使用されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、タッチパネル用の入力補助器具は、従来、スタイラスペンが知られているが(例えば、特許文献2参照)、このスタイラスペンは、入力操作時にそのペン先をボタンイメージに対して位置合わせする必要があるため、入力操作が煩雑であるという問題があった。
【特許文献1】特開2005−108180号公報
【特許文献2】特開平7−13696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、入力時の操作性が向上した入力補助器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の解決手段により、前記課題を解決する。
請求項1の発明は、画像表示装置の画像表示部に設けられた入力受付領域に対向して配置された入力操作部と、前記入力操作部を前記入力受付領域に対して接近及び離間可能に支持する支持部とを備える入力補助器具である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の入力補助器具において、前記画像表示装置は、一方の面部に前記画像表示部を備え、前記支持部は、前記画像表示装置の他方の面部及び側面部の少なくとも一方において前記画像表示装置に支持されることを特徴とする入力補助器具である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の入力補助器具において、前記支持部は、弾性を備えるとともに前記入力操作部と一体に形成されることを特徴とする入力補助器具である。
【0006】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の入力補助器具において、前記入力受付領域が前記画像表示装置の前記画像表示部内に複数設けられ、一部の前記入力受付領域に対向する位置と他部の前記受付入力領域に対向する位置との間における前記入力操作部の移動を案内する案内部を備えることを特徴とする入力補助器具である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の入力補助器具において、前記入力操作部の前記画像表示部の縁部に対する距離を変化させる伸縮部を備えることを特徴とする入力補助器具である。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、本発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)入力操作部を予め入力受付領域に対向させた状態で画像表示装置に対して支持したから、入力時に入力操作部と入力受付領域との位置合わせをする必要がなく、入力時の操作性を向上することができる。
(2)複数の入力受付領域の間における入力操作部の移動を案内する案内部を設けたから、ひとつの入力操作部で複数の入力受付領域に対して入力操作を行うことができる。
(3)伸縮部を設けたから、入力受付領域を画像表示部の縁部からの距離が異なる位置に複数設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、入力時の操作性が向上した入力補助器具を提供するという課題を、弾性を有する板材を液晶ディスプレイの筐体部に装着するとともに、その一部を液晶ディスプレイに表示されたボタンイメージに予め対向させて配置することによって解決した。
【実施例1】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明を適用した入力補助器具の実施例1をあげて、さらに詳しく説明する。
実施例1の入力補助器具は、ショッピングカートに搭載された液晶ディスプレイ(画像表示装置)に装着されている。この液晶ディスプレイは、店舗内に設けられた無線LANのアクセスポイントから発信された売場情報や商品情報をユーザ(消費者)に提示するシステムに用いられている。
図1は、実施例1の入力補助器具が装着された液晶ディスプレイを示す斜視図である。
図2は、図1の液晶ディスプレイの拡大図であり、(a)は側面図、(b)は透視図である。
図3は、図1の入力補助器具を示す図であり、(a)は、側面図を示し、(b)は図3(a)のb−b矢視図を示し、(c)は図3(a)のc−c矢視図を示している。
【0010】
この液晶ディスプレイ10は、筐体部11、枠部12、画像表示部13、タッチパネル14を備えている。
筐体部11は、例えば、合成樹脂材料によって平面形が略長方形の箱型に形成されており、通信部、記録部、後述する画像表示部13及びタッチパネル14、これらの各要素を統括的に制御する情報処理部等をその内部に収容している(画像表示部13、タッチパネル14以外は図示を省略する)。
【0011】
この液晶ディスプレイ10は、筐体部11の長手方向が水平方向とされた横長の状態でショッピングカート20へ装着される。以下、この状態を液晶ディスプレイ10の通常使用時と称して説明する。筐体部11は、この通常使用時における上下方向の側面部が曲面になっている(図2(a)参照)。
また、液晶ディスプレイ10は、この通常使用時において、画像表示面が水平面に対して、例えば、略45°の角度をなすようにショッピングカート20に装着される。
枠部12は、筐体部11の一部であって、液晶ディスプレイ10の通常使用時においてユーザと対向する側の面部(前面部)の周縁部に設けられ、筐体部11の各辺に沿って延在する帯状の部分である。筐体部11は、この枠部12の内側の領域が平面視で略長方形状に開口している。
【0012】
画像表示部13は、公知の液晶パネルを備え、前述の筐体部11に形成された略長方形状の開口にその画像表示面が露出するように筐体部11内に配置されている。また、この液晶ディスプレイ10は、画像表示部13の画像表示面と筐体部11の枠部12との間に段差が形成されている(図2(a)参照)。
画像表示部13は、その画像表示面に売場情報や商品情報と併せて複数のボタン状の画像(以下、「ボタンイメージ13a」と称して説明する)を表示するようになっている。ボタンイメージ13aは、図1に示すように、画像表示部13の画像表示面に設けられた矩形の領域であり、最もユーザ寄りの枠部12の縁部に沿って、例えば、4つ配列されている。
【0013】
タッチパネル14は、略透明な材料によって形成された板材であり、画像表示部13の画像表示面の全面に対して重ねて装着されている。このタッチパネル14は、ユーザによってタッチ操作された部分の圧力の変化を検出してタッチ位置を特定するようになっている。液晶ディスプレイ10は、ユーザによってボタンイメージ13aがタッチ操作されると、情報処理部がタッチパネル14からの出力に応じてこのボタンイメージ13a(押圧位置)に対して予め設定された処理(例えば、「次ページに進む」、「決定」等)を行うようになっており、ボタンイメージ13aは、入力受付領域として機能する。
【0014】
入力補助器具30は、画像表示部13に表示されたひとつのボタンイメージ13aに対してひとつ設けられており、本実施例1においては、例えば、4つ設けられている(図1においては、そのうちの2つの図示を省略する)。
入力補助器具30は、入力操作部31、支持部32、接触部33を備えている。
入力操作部31は、入力補助器具30のうちユーザが入力操作を行う部分である。入力操作部31は、合成樹脂材料によって平板状に形成された部分であって、その一方の面部が画像表示部13の画像表示面に対して略平行とされかつ離間した状態で液晶ディスプレイ10を正面から見た場合にボタンイメージ13aと重なる位置に配置されている。
入力操作部31における表示部13に対向する面部とは反対側の面部には、押圧操作をする部分であることを示す、例えば、「PUSH」等の文字が表示されている。
また、この入力操作部31の幅方向(液晶ディスプレイ10の長手方向に平行な方向)の寸法は、人間の指の大きさを考慮して決定され、例えば、2cm程度に設定されている。
【0015】
支持部32は、入力操作部31を液晶ディスプレイ10の筐体部11に支持する部分であり、入力操作部31と同じ合成樹脂材料によって入力操作部31に連続して形成された板材である。支持部32は、筐体部11の上下方向の側面部に形成された曲面と略同じ曲率で側面視において略U字状となるように曲げられて形成され、筐体部11を挟み込んだ状態で、例えば、両面テープによって筐体部11に接着されている。
この支持部32は、例えば、人間が押圧した場合に撓むような可撓性を備えるとともに、この押圧を解除することによって復元するような弾性を備えている。これによって、入力操作部31は、ボタンイメージ13aに対して接近、離間可能に液晶ディスプレイ10の筐体部11に支持されている。
【0016】
接触部33は、入力操作部31における画像表示部13に対向する側の面部の一部に形成されている。この接触部33は、画像表示部13(タッチパネル14)側に突き出して形成された半円柱状の突起であり、タッチパネル14に対する接触面が曲面になっている。接触部33は、入力操作部31と一体に形成され、入力補助器具30の筐体部11に対する装着状態において、画像表示部13に表示されたボタンイメージ13aに対向している。
また、接触部33は、入力補助器具30の筐体部11への装着状態においてタッチパネル14に離間しており、例えば、入力補助器具30が外部からの押圧力によって撓むことによってその先端部がタッチパネル14のボタンイメージ13aと重なる領域に接触するようになっている。
【0017】
以上説明したように、実施例1の入力補助器具30によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)入力操作部31が予めボタンイメージ13aと重なるように入力補助器具30を液晶ディスプレイ10の筐体部11に装着したから、入力時の操作性が向上する。
(2)入力補助器具30は、液晶ディスプレイ10の筐体部11に両面テープ等によって接着されているので、例えば、公知のスタイラスペンに比べて紛失の可能性が少ない。
(3)入力補助器具30は、入力操作の際、入力操作部31が押圧されるとその曲げ応力によって支持部32に枠部12から離間する方向に力が加わるが、支持部32は、液晶ディスプレイ1の筐体部11を挟み込むように筐体部11に接着されているため、支持部32の筐体部11の裏面側に回り込んでいる部分が筐体部11に引っ掛かり、入力補助器具30の液晶ディスプレイ10からの離脱を防止できる。
【0018】
次に、実施例1の入力補助器具のその他の効果を、比較例と対比して説明する。
なお、以下説明する比較例及びその他の実施例において、本実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
図4は、液晶ディスプレイを示す正面図であり、(a)は、実施例1、(b)は、比較例B、(c)は、比較例Cの液晶ディスプレイをそれぞれ示している。
【0019】
図4(a)に示す実施例1の液晶ディスプレイ10は、前述のように、ボタンイメージ13aが画像表示部13におけるユーザ寄りの領域に、例えば、4つ表示されており、これらのボタンイメージ13aに対して入力補助器具30がそれぞれひとつずつ、合計4つ設けられている。
これに対し、図4(b)に示す比較例Bの液晶ディスプレイ100は、実施例1のような入力補助器具を備えておらず、ユーザは、指によるタッチ操作によって入力を行うようになっている。このため、比較例Bのボタンイメージ113aは、タッチ操作が容易となるように画像表示部113の画像表示面において占める面積が実施例1に比べて大きくなっている。
比較例Bにおける液晶ディスプレイ100の画像表示部113は、画像表示面の面積が実施例1の画像表示部13と略同じとされているが、画像表示部113における絵柄を自由にデザインできる領域(以下、「フリーデザインエリア」と称する)の縦方向の寸法L2が、ボタンイメージ113aの面積が大きくなった分、実施例1におけるこれに相当する寸法L1に比べて短くなっている。したがって、フリーデザインエリアの全体的な面積が実施例1より狭くなっている。
【0020】
また、図4(c)に示す比較例Cの液晶ディスプレイ200は、タッチパネルを備えておらず、筐体部211に機械的な押しボタン213aが設けられている。
この比較例Cにおける液晶ディスプレイ200の画像表示部213も、画像表示面の面積が実施例1の画像表示部13と略同じとされている。この比較例Cの液晶ディスプレイ200は、ボタンイメージが表示されない分、画像表示部213におけるフリーデザインエリアの面積が実施例1、比較例Bよりも広いが、各押しボタン213aの役割の変更、押しボタンの増設等が困難である。
【0021】
これらの比較例B、比較例Cに対し、実施例1の入力補助器具30は、以下のような効果を得ることができる。
(1)実施例1の入力補助器具30は、入力操作部31が予めボタンイメージ13aに対向して配置されているから、ボタンイメージ13aの面積が小さくても入力操作を確実に行うことができる。したがって、ボタンイメージ13aの面積を比較例Bより小さくすることができ、場合によってはボタンイメージ13aを表示しなくてもよい。
このように実施例1の液晶ディスプレイ10は、ボタンイメージ13aの面積を小さくできるので、フリーデザインエリアの縦方向の寸法L1を比較例Bのこれに対応する寸法L2より長くすることができ、フリーデザインエリアの全体の面積を広くすることができる。また、実施例1のフリーデザインエリアの縦方向の寸法L1は、比較例Cの液晶ディスプレイ200の画像表示部213におけるフリーデザインエリアの縦方向の寸法L3に比べても極端に短くならない(L1≒L3)。
(2)実施例1の入力補助器具30が備えられた液晶ディスプレイ10は、例えば、制御部が実行するプログラムを変更することによって、ボタンイメージの追加、役割の変更を比較例Cに比べて容易に行うことができる。また、入力補助器具30は、ボタンイメージ13aが追加された場合であっても、液晶ディスプレイ10に対して容易に増設することができる。
【実施例2】
【0022】
次に、本発明を適用した入力補助器具の実施例2について説明する。
図5は、実施例2の入力補助器具が装着された液晶ディスプレイを示す斜視図である。
実施例2の液晶ディスプレイ40は、実施例1と異なり筐体部41の上下方向の側面部が平面となっている。
また、ユーザから見た筐体部41の右側の角部は、短辺方向の側面部と長辺方向の側面部とが、滑らかな連続面(曲面)によって接続されたように形成されている。
【0023】
実施例2の入力補助器具50は、ガイドレール51、入力部52を備えている。
ガイドレール51は、入力部52を液晶ディスプレイ40の筐体部41に対し、液晶ディスプレイ40の縁部に沿って移動可能に支持する案内部である。
ガイドレール51は、基部51a、支持部51bを備えている。
基部51aは、例えば、合成樹脂材料によって形成された帯状の板材であり、その一方の面部(裏面)が、筐体部41の上下方向の側面部及び右側の側面部に対して、例えば、接着剤等によって貼り付けられることによって筐体部41に固定されている。
支持部51bは、帯状に形成された基部51aの幅方向(液晶ディスプレイ40の厚さ方向)の両端部に一対設けられ、基部51aと一体に形成されている。支持部51bは、基部51aの他方の面部(表面)から液晶ディスプレイ40の外方に向けて突き出して形成されるとともに、その先端部が基部51aと略並行に、かつ、互いに接近する方向に曲げられて形成されており、ガイドレール51は、基部51aの長手方向に直交する断面視において、その形状が略C字状となっている。
【0024】
入力部52は、実施例1の入力補助器具30と同様に、例えば、合成樹脂材料によって形成された帯状の板材であって、その長手方向の中間部分を略90°屈曲させて側面視において略L字状となるようにしたものである。
この入力部52は、嵌合部52a、入力操作部52bを備えている。
嵌合部52aは、入力部52のうち筐体部11の側面部に対向する部分であり、ガイドレール51の一対の支持部51bに対して摺動可能に嵌合する一対の突起を備えている。
入力操作部52bは、実施例1の入力操作部31と同様に液晶ディスプレイ40の画像表示面に対向して配置されている。この入力操作部52bも、画像表示部43に対向する側の面部に図示しない接触部が形成され、液晶ディスプレイ40の画像表示面に接近する方向に押圧されることによって入力操作が行われるようになっている。
【0025】
実施例2の入力補助器具50によれば、入力部52を液晶ディスプレイ40の縁部に沿って移動(スライド)可能に設けたから、ボタンイメージ43aが液晶ディスプレイ40の表示部13の縁部沿いに複数表示される場合であっても、入力部52をボタンイメージ13aに合わせて移動させることができる。したがって、入力部52は、液晶ディスプレイ40に対する装着個数をボタンイメージ13aの表示数に対して少なくすることができ、場合によっては、ひとつでもよい。
【実施例3】
【0026】
次に、本発明を適用した入力補助器具の実施例3について説明する。
図6は、実施例3の入力補助器具を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は、内部構造を示す平面図である。
実施例3の入力補助器具60は、装着部61、スライド部62を備えている。
装着部61は、実施例1の入力補助器具30(入力操作部31、支持部32)と同様な板状に形成され、その一部が液晶ディスプレイ10の筐体部11に接着されている。なお、この装着部61は、実施例1の接触部33に相当するものを備えておらず、接触部33に相当するものは、後述するスライド部62に設けられている。
スライド部62は、装着部61と同様に合成樹脂材料によって形成され、その内部に装着部62の先端部分(画像表示部13と重なる部分)が摺動可能に挿入された鞘状の部材である。これによって、スライド部62は、装着部61に対して液晶ディスプレイ10の筐体部11の辺部に対し略直交する方向にスライドすることができるようになっており伸縮部として機能する。
【0027】
装着部61の先端部分の両側面部には、それぞれひとつずつ突起61aが形成されている。また、スライド部62の内周面部であって、装着部61の突起61aに対向する面部には装着部61の突起61aに嵌合する凹部62aが装着部61の長手方向に沿って複数形成されている。これらの突起61a、凹部62aは、スライド部62の装着部61に対する摺動を可能とした状態で噛み合っている。
この突起61aにより、スライド部62は、装着部61に対してスライドさせる際に、適度なクリック感が得られるようになっている。
また、前述のようにスライド部62は、液晶ディスプレイ10の画像表示部13に対向する側の面部に実施例1の入力補助器具と同様な接触部(図示省略)を備えており、この接触部が設けられた面部とは反対側の面部が画像表示部13に接近する方向に押圧されることによって、タッチパネル14に対する入力操作が行われ、スライド部62は、入力操作部として機能する。
【0028】
実施例3の入力補助器具60は、スライド部62を装着部61に対して液晶ディスプレイ10の筐体部11の辺部に対し略直交する方向にスライドさせることによって、接触部の画像表示部13の縁部(枠部)からの距離を変更させることができるようになっている。したがって、ボタンイメージ13aを画像表示部13の縁部以外の、例えば、中央部寄りの位置に表示することができる。
【0029】
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)実施例において、入力補助器具が装着された画像表示装置は、ショッピングカートに備えられた液晶ディスプレイであったが、画像表示装置は、これに限らず、例えばPDA等であってもよい。また、画像表示装置は、これらの可搬性を有するものに限らず、例えば、券売機等の固定されたものであってもよい。
(2)実施例において、タッチパネルの入力位置の検出方式は、感圧式であったが、入力位置の検出方式は、これに限らず、例えば、静電式、赤外線感知式等の他の公知の検出方式であってもよい。
(3)実施例1の入力補助器具は、支持部が筐体部を挟み込めるように、全体的な形状が側面視で略J字状とされていたが、入力補助器具の形状は、これに限らず、支持部が枠部に接着されるような平板状でもよい。また、筐体部の側面(平面状)に取り付ける場合には、側面視が略L字状となるように形成して接着してもよい。この場合、単なる平板よりも筐体部に対する接着面積を広くすることができ、入力補助器具の筐体部からの離脱を防止できる。
(4)実施例2におけるガイドレールの設置箇所は、実施例2に例示したものに限らず、例えば、ガイドレールを筐体部の全周に設けて、入力部の移動可能範囲を液晶ディスプレイの全周としてもよい。また、ガイドレールは、筐体部のひとつの側面部にのみ設けられていてもよい。
(5)実施例3の入力補助器具は、実施例1の入力補助器具と同様に、液晶ディスプレイの筐体部に固定されていたが、これに限らず、実施例2の入力補助器具のようにガイドレールに装着して、液晶ディスプレイの各辺に沿って移動可能としてもよい。
(6)実施例の入力補助器具は、押圧操作を行う部分に、例えば、「PUSH」等の文字が表示されていたが、この部分に表示される文字はこれに限らず、ボタンイメージに対して割り当てられた機能に対応した文字(例えば、「次の画面に進む」、「決定」等)を表示してもよい。また、これらの文字が記入されたシール等を貼付してもよい。さらに、入力補助器具を略透明な材料によって形成するとともに、ボタンイメージに文字を含ませてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施例1の入力補助器具が装着された液晶ディスプレイを示す斜視図である。
【図2】図1の液晶ディスプレイを示す拡大図である。
【図3】図1の入力補助器具を示す図である。
【図4】実施例1及び比較例の液晶ディスプレイを示す正面図である。
【図5】実施例2の入力補助器具が装着された液晶ディスプレイを示す斜視図である。
【図6】実施例3の入力補助器具を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
10 液晶ディスプレイ
30 入力補助器具
31 入力操作部
32 支持部
33 接触部
50 入力補助器具
51 ガイドレール
52 入力部
60 入力補助器具
61 装着部
62 スライド部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示装置の画像表示部に設けられた入力受付領域に対向して配置された入力操作部と、
前記入力操作部を前記入力受付領域に対して接近及び離間可能に支持する支持部と
を備える入力補助器具。
【請求項2】
請求項1に記載の入力補助器具において、
前記画像表示装置は、一方の面部に前記画像表示部を備え、
前記支持部は、前記画像表示装置の他方の面部及び側面部の少なくとも一方において前記画像表示装置に支持されること
を特徴とする入力補助器具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の入力補助器具において、
前記支持部は、弾性を備えるとともに前記入力操作部と一体に形成されること
を特徴とする入力補助器具。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の入力補助器具において、
前記入力受付領域が前記画像表示装置の前記画像表示部内に複数設けられ、
一部の前記入力受付領域に対向する位置と他部の前記受付入力領域に対向する位置との間における前記入力操作部の移動を案内する案内部を備えること
を特徴とする入力補助器具。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の入力補助器具において、
前記入力操作部の前記画像表示部の縁部に対する距離を変化させる伸縮部を備えること
を特徴とする入力補助器具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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