説明

入力選択装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法

【課題】構成を簡略化してコストの上昇を抑制することが可能な入力選択装置、映像音声再生システム及び映像音声再生方法を提供する。
【解決手段】入力操作部39のHDMIキーが操作された場合には、制御部31は、HDMI端子SVa5が選択されたことを示す制御信号を制御信号出力部38からプロジェクター1に出力して、HDMI端子SVa5への入力信号から分離された映像信号に基づく映像を投写させるとともに、HDMI端子SVa5への入力信号から分離された音声信号をミニジャックPA4からスイッチャー3のミニジャックSAa4に出力させる。また、制御部31は、音声信号選択部35に指示をして、HDMI端子SVa5に対応する音声入力端子であるミニジャックSAa4に入力されている音声信号を選択させる。この結果、HDMI端子SVa5への入力信号に含まれる音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の入力ソースから表示すべき入力ソースを選択する入力選択装置、及びこれを備えた映像音声再生システム、並びにこの映像音声再生システムによる映像音声再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクター等の映像表示装置には、多数の映像入力端子や音声入力端子が備わっており、外部の様々な映像音声供給装置(入力ソース)を接続可能なっている。ユーザーは、装置の本体に備わる操作パネルやリモコンを操作することによって、複数の入力ソースの中から表示対象の入力ソースを選択することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような映像表示装置を学校の教室のような広い場所で利用する場合には、映像表示装置を高い位置に取り付けるとともに、比較的大型の外部のスピーカーから音声を出力させる場合がある。ところが、映像表示装置が高い位置にあると、入力ソースを都度接続し直したり、表示すべき入力ソースを選択したりすることが困難になってしまう。このため、複数の入力ソースを接続可能であるとともに、映像表示装置に表示させる入力ソースを選択することが可能な入力選択装置を、入力ソースを接続しやすい位置に配置し、この入力選択装置を介して映像表示装置に映像信号を供給し、外部のスピーカーに音声信号を供給することが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−274316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような構成の入力選択装置に、映像信号及び音声信号の双方が入力される映像入力端子(例えば、HDMI端子)を設けようとすると、映像表示装置に供給する映像信号と、外部のスピーカーに供給する音声信号とを、入力選択装置内で分離する必要が生じる。このため、入力選択装置の構成が複雑になり、コストが上昇してしまうという問題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係る入力選択装置は、映像信号が入力される複数の映像入力端子と、前記複数の映像入力端子にそれぞれ対応付けられ、前記映像信号に対応する音声信号が入力される複数の音声入力端子と、前記複数の映像入力端子の中から1つを選択するための選択操作を受け付ける入力操作部と、前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、選択された前記映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる制御部と、を備え、前記複数の映像入力端子には、映像信号及び音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が含まれ、前記複数の音声入力端子には、前記第1の映像入力端子に対応付けられた第1の音声入力端子が含まれていることを特徴とする。
【0008】
この入力選択装置によれば、制御部は、選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、選択された映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる。このため、映像信号及び音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が選択操作で選択された場合には、制御部は、第1の映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、第1の映像入力端子に対応する第1の音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる。ここで、第1の映像入力端子に入力される映像信号及び音声信号をそのまま映像表示装置に出力して、この映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、映像表示装置に音声信号を分離させて第1の音声入力端子に入力させるようにすれば、この音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させることができる。つまり、映像の表示と、音声の出力とを異なる装置で行うにあたり、第1の映像入力端子に入力される映像信号と音声信号とを入力選択装置内で分離する必要がないため、構成を簡略化することが可能となり、コストの上昇を抑制することが可能となる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に係る入力選択装置において、前記複数の映像入力端子に入力される前記映像信号を前記映像表示装置に出力する複数の映像出力端子と、前記映像表示装置に制御信号を出力する制御信号出力部と、をさらに備え、前記制御部は、前記選択操作の選択結果に応じた制御信号を、前記制御信号出力部から出力することによって、前記複数の映像出力端子から出力される前記映像信号のうち、前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させることが望ましい。
【0010】
[適用例3]上記適用例に係る入力選択装置において、前記音声出力装置に前記音声信号を出力する音声出力端子と、前記複数の音声入力端子に入力される前記音声信号の中から、前記音声出力端子から出力する音声信号を、前記選択操作の選択結果に応じて決定する音声信号選択部と、をさらに備えることが望ましい。
【0011】
[適用例4]上記適用例に係る入力選択装置において、前記第1の映像入力端子は、HDMI端子であってもよい。
【0012】
[適用例5]上記適用例に係る入力選択装置において、前記第1の映像入力端子は、USB端子であってもよい。
【0013】
[適用例6]本適用例に係る映像音声再生システムは、映像信号及び音声信号が入力される入力選択装置と、前記入力選択装置に入力された前記映像信号に基づく映像を表示する映像表示装置と、前記入力選択装置に入力された前記音声信号に基づく音声を出力する音声出力装置と、を備えた映像音声再生システムであって、前記入力選択装置は、前記映像信号が入力される複数の映像入力端子と、前記複数の映像入力端子にそれぞれ対応付けられ、前記映像信号に対応する前記音声信号が入力される複数の音声入力端子と、前記複数の映像入力端子の中から1つを選択するための選択操作を受け付ける入力操作部と、前記選択操作で選択された前記映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させるとともに、前記選択操作で選択された前記映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を前記音声出力装置から出力させる制御部と、を備え、前記複数の映像入力端子には、前記映像信号及び前記音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が含まれ、前記複数の音声入力端子には、前記第1の映像入力端子に対応付けられた第1の音声入力端子が含まれており、前記映像表示装置は、前記入力選択装置の前記第1の映像入力端子に入力された前記映像信号及び前記音声信号が前記入力選択装置から入力される第2の映像入力端子と、前記第2の映像入力端子に入力された前記映像信号と前記音声信号とを分離する分離部と、前記選択操作で前記第1の映像入力端子が選択された場合に、前記分離部で分離された前記映像信号に基づく映像を表示する表示部と、前記選択操作で前記第1の映像入力端子が選択された場合に、前記分離部で分離された前記音声信号を前記入力選択装置の前記第1の音声入力端子に出力する音声出力端子と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この映像音声再生システムによれば、入力選択装置の制御部は、選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、選択された映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる。このため、映像信号及び音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が選択操作で選択された場合には、入力選択装置の制御部は、第1の映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、第1の映像入力端子に対応する第1の音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる。ここで、第1の映像入力端子に入力された映像信号及び音声信号は、映像表示装置の第2の映像入力端子に入力され、映像表示装置の分離部にて映像信号と音声信号に分離される。そして、映像表示装置は、分離された映像信号に基づく映像を表示部により表示するとともに、分離された音声信号を音声出力端子から入力選択装置の第1の音声入力端子に出力する。この結果、この音声信号に基づく音声が音声出力装置から出力される。つまり、映像の表示と、音声の出力とを異なる装置で行うにあたり、第1の映像入力端子に入力される映像信号と音声信号とを入力選択装置内で分離する必要がないため、入力選択装置の構成を簡略化することが可能となり、コストの上昇を抑制することが可能となる。
【0015】
[適用例7]上記適用例に係る映像音声再生システムにおいて、前記入力選択装置は、前記複数の映像入力端子に入力される前記映像信号を前記映像表示装置に出力する複数の映像出力端子と、前記映像表示装置に制御信号を出力する制御信号出力部と、をさらに備え、前記制御部は、前記選択操作の選択結果に応じた制御信号を、前記制御信号出力部から出力することによって、前記複数の映像出力端子から出力される前記映像信号のうち、前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させることが望ましい。
【0016】
[適用例8]上記適用例に係る映像音声再生システムにおいて、前記入力選択装置は、前記音声出力装置に前記音声信号を出力する音声出力端子と、前記複数の音声入力端子に入力される前記音声信号の中から、前記音声出力端子から出力する音声信号を、前記選択操作に基づいて決定する音声信号選択部と、をさらに備えることが望ましい。
【0017】
[適用例9]上記適用例に係る映像音声再生システムにおいて、前記第1の映像入力端子は、HDMI端子であってもよい。
【0018】
[適用例10]上記適用例に係る映像音声再生システムにおいて、前記第1の映像入力端子は、USB端子であってもよい。
【0019】
[適用例11]本適用例に係る映像音声再生方法は、映像信号及び音声信号が入力される入力選択装置と、前記入力選択装置に入力された前記映像信号に基づく映像を表示する映像表示装置と、前記入力選択装置に入力された前記音声信号に基づく音声を出力する音声出力装置と、を備えた映像音声再生システムによる映像音声再生方法であって、前記入力選択装置が、複数の映像入力端子の中から、前記映像信号及び前記音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子を選択するための選択操作を受け付けるステップと、前記入力選択装置が、前記第1の映像入力端子に入力された前記映像信号及び前記音声信号を前記映像表示装置に出力するステップと、前記映像表示装置が、前記映像信号及び前記音声信号を分離するステップと、前記映像表示装置が、分離された前記映像信号に基づく映像を表示するステップと、前記映像表示装置が、分離された前記音声信号を前記入力選択装置に出力するステップと、前記入力選択装置が、前記映像表示装置から入力された前記音声信号を前記音声出力装置に出力するステップと、前記音声出力装置が、前記入力選択装置から入力された前記音声信号に基づく音声を出力するステップと、を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】映像音声再生システムの概略構成を示す斜視図。
【図2】プロジェクターの概略構成を示すブロック図。
【図3】スイッチャーを示す斜視図。
【図4】スイッチャーの入力操作部を示す正面図。
【図5】スイッチャーの概略構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施形態の映像音声再生システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の映像音声再生システムの概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、映像音声再生システム100は、映像表示装置としてのプロジェクター1と、音声出力装置としてのスピーカー2と、入力選択装置としてのスイッチャー3とを含んで構成される。スイッチャー3には、外部の映像音声供給装置200(例えば、コンピューター)が適宜接続され、映像音声供給装置200から映像信号及び音声信号が供給される。スイッチャー3は、供給された映像信号をプロジェクター1に出力するとともに、供給された音声信号をスピーカー2に出力する。本実施形態のプロジェクター1は、短焦点レンズを採用した近接投写型のプロジェクターであり、壁面の上部に固定されている。そして、その壁面に沿って下側に配置されているスクリーンSCに向けて、スイッチャー3から入力される映像信号に基づく映像を投写(表示)する。スピーカー2は、例えば、アンプを内蔵したアクティブ型のスピーカーであり、スイッチャー3から入力される音声信号に基づく音声を出力する。なお、スイッチャー3は、映像音声供給装置200の接続や離脱を容易に行えるように、プロジェクター1よりも低い位置に配置されている。また、プロジェクター1は、単体での利用も可能な汎用のプロジェクターであるが、映像音声再生システム100に専用のプロジェクターとしてもよい。
【0022】
図2は、プロジェクター1の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、プロジェクター1は、映像投写部10と、制御部11と、入力操作部12と、制御信号入力部13と、映像信号入力部14と、映像音声分離部15と、音声信号入力部16と、映像信号選択部17と、音声信号選択部18と、映像信号処理部19と、音声信号処理部20と、スピーカー21と、音声信号出力部22とを備えている。
【0023】
映像投写部10は、光源装置、液晶ライトバルブ等の光変調装置、投写レンズ等(いずれも図示せず)を備えて構成される。映像投写部10は、表示部に相当するものであり、光源装置から射出された光を光変調装置で変調して画像(映像)を形成し、投写レンズから拡大投写して、スクリーンSC等の投写面に表示する。
【0024】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)、不揮発性のROM(Read Only Memory)等を備えており、ROMに記憶されている制御プログラムに従ってCPUが動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。
【0025】
入力操作部12は、ユーザーの入力操作を受け付けるものであり、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。本実施形態の入力操作部12が備える操作キーとしては、電源のオンとオフとを切り替えるための電源キーや、入力ソースを選択するための入力ソース選択キー等がある。ユーザーが入力操作部12の各種操作キーを操作すると、入力操作部12は、この入力操作を受け付けて、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部11に出力する。
【0026】
制御信号入力部13は、RS−232C端子を備えており、コンピューター等の外部の制御装置に接続されて、制御装置から制御信号が入力される。制御信号入力部13は、入力された制御信号を制御部11に出力し、制御部11は、この制御信号に基づいてプロジェクター1の動作を制御することができる。本実施形態の制御信号入力部13には、スイッチャー3が接続され、スイッチャー3から制御信号が入力される。
【0027】
映像信号入力部14は、複数の映像入力端子を含んでいる。本実施形態では、コンピューター等からアナログRGB信号が入力される2つのVGA端子PV1,PV2、ビデオ機器等からSビデオ信号が入力されるS端子PV3、ビデオ機器等からコンポジット信号が入力されるコンポジット端子PV4、ビデオ機器やコンピューター等からHDMI(High Definition Multimedia Interface)規格に基づくデジタルの映像信号等が入力されるHDMI端子PV5、特定のソフトウェアがインストールされたコンピューター等からUSB(Universal Serial Bus)規格に基づくデジタルの映像信号等が入力されるUSB端子(USB Type B端子)PV6がある。
【0028】
上記の映像入力端子のうち、HDMI端子PV5とUSB端子PV6に入力される入力信号には、映像信号と音声信号の双方が含まれ得る。このため、HDMI端子PV5とUSB端子PV6に入力された入力信号は、映像音声分離部15で映像信号と音声信号とに分離される。
【0029】
音声信号入力部16は、複数の音声入力端子を含んでいる。本実施形態では、コンピューター等からアナログの音声信号が入力される2つのミニジャックPA1,PA2、ビデオ機器等からアナログの音声信号が入力される一組のピンジャックPA3が含まれている。各音声入力端子は、映像入力端子のいずれかに対応付けられている。具体的には、ミニジャックPA1は、VGA端子PV1に対応付けられ、VGA端子PV1に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。ミニジャックPA2は、VGA端子PV2に対応付けられ、VGA端子PV2に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。また、ピンジャックPA3は、S端子PV3及びコンポジット端子PV4の双方に対応付けられ、S端子PV3又はコンポジット端子PV4に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。
【0030】
映像信号選択部17には、映像信号入力部14に入力された映像信号、及び映像音声分離部15で分離された映像信号が入力される。そして、映像信号選択部17は、制御部11の制御に基づいて、いずれか1つの映像信号を選択し、この映像信号を映像信号処理部19に出力する。ユーザーは、入力操作部12に備わる入力ソース選択キーの操作(選択操作)を行うことによって、いずれか1つの映像入力端子を選択することが可能であり、制御部11は、映像信号選択部17に指示をして、ユーザーに選択された映像入力端子に入力されている映像信号を選択させる。
【0031】
音声信号選択部18には、音声信号入力部16に入力された音声信号、及び映像音声分離部15で分離された音声信号が入力される。そして、音声信号選択部18は、制御部11の制御に基づいて、いずれか1つの音声信号を選択し、この音声信号を音声信号処理部20に出力する。制御部11は、ユーザーによって選択された映像入力端子に対応する音声入力端子に入力されている音声信号を音声信号選択部18に選択させる。つまり、入力ソース選択キーでVGA端子PV1が選択されている場合には、ミニジャックPA1に入力されている音声信号が選択され、VGA端子PV2が選択されている場合には、ミニジャックPA2に入力されている音声信号が選択され、S端子PV3及びコンポジット端子PV4のいずれかが選択されている場合には、ピンジャックPA3が選択される。また、HDMI端子PV5やUSB端子PV6が選択されている場合には、それぞれの入力信号から分離された音声信号が選択される。
【0032】
映像信号処理部19は、映像信号選択部17から入力された映像信号を、映像投写部10の光変調装置での画像の形成に適した形式の映像信号に変換する。また、映像信号処理部19は、制御部11の指示に基づき、変換した映像信号に対して、明るさやコントラスト等を調整するための画質調整処理を必要に応じて行い、処理後の映像信号を映像投写部10に出力する。この結果、映像信号入力部14に入力された映像信号に基づく映像が映像投写部10から投写される。
【0033】
音声信号処理部20は、制御部11の指示に基づいて、音声信号選択部18から入力された音声信号に音量調整処理や音質調整処理等の処理を適宜施す。そして、処理後の音声信号をスピーカー21に出力し、音声信号に基づく音声をスピーカー21から出力させる。また、音声信号処理部20には、音声出力端子としてのミニジャックPA4を備えた音声信号出力部22が接続されており、処理後の音声信号をプロジェクター1の外部に出力可能になっている。ここで、音声信号出力部22には、ミニジャックPA4に音声ケーブルの接続端子(ミニプラグ)が接続されているか否かを検出する検出部(図示せず)が備えられており、音声信号処理部20は、その検出結果に応じて音声信号の出力先を切り替える。つまり、音声信号処理部20は、ミニジャックPA4にミニプラグが接続されていない場合には、スピーカー21に音声信号を出力してスピーカー21から音声を出力させ、ミニジャックPA4にミニプラグが接続されている場合には、スピーカー21から音声を出力させず、音声信号出力部22を介して外部に音声信号を出力する。
【0034】
図3は、スイッチャー3を示す斜視図である。
図3に示すように、スイッチャー3は、箱状の筐体30によって覆われた構成を有しており、その前面30fには、ユーザーが入力操作を行うための入力操作部39が配置されている。入力操作部39の操作面は、やや上を向くように傾いており、ユーザーが入力操作を容易に行えるようになっている。筐体30の上面30tには、凹部30aが形成されており、凹部30aには、プロジェクター1やスピーカー2と接続を行うための複数の端子が配列されている(詳しくは後述する)。また、筐体30の底面側には、段差が設けられており、高さが異なる2つの面(第1の底面30b1及び第2の底面30b2)が形成されている。これら第1及び第2の底面30b1,30b2には、映像音声供給装置200と接続を行うための複数の端子が配列されている(詳しくは後述する)。
【0035】
図4は、スイッチャー3の入力操作部39を示す正面図であり、図5は、スイッチャー3の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、スイッチャー3は、制御部31と、映像信号入力部32と、映像信号出力部33と、音声信号入力部34と、音声信号選択部35と、音声信号処理部36と、音声信号出力部37と、制御信号出力部38と、入力操作部39とを備えている。
【0036】
制御部31は、CPU、RAM、ROM等を備えており、ROMに記憶されている制御プログラムに従ってCPUが動作することによりスイッチャー3の動作を統括制御する。
【0037】
映像信号入力部32は、プロジェクター1の映像信号入力部14の各映像入力端子に対応する複数の映像入力端子を備えており、映像音声供給装置200(図1参照)から映像信号が入力される。つまり、映像信号入力部32には、2つのVGA端子SVa1,SVa2、S端子SVa3、コンポジット端子SVa4、HDMI端子SVa5、及びUSB端子(USB Type B端子)SVa6が備えられている。なお、映像信号入力部32の各映像入力端子は、筐体30の第1の底面30b1(図3参照)に配列されている。
【0038】
映像信号出力部33は、映像信号入力部32の各映像入力端子に対応する複数の映像出力端子、即ちプロジェクター1の映像信号入力部14の各映像入力端子に対応する複数の映像出力端子を備えており、映像信号入力部32に入力された映像信号をプロジェクター1に出力する。つまり、映像信号出力部33には、2つのVGA端子SVb1,SVb2、S端子SVb3、コンポジット端子SVb4、HDMI端子SVb5、及びUSB端子(USB Type A端子)SVb6が備えられている。映像信号入力部32の各映像入力端子と、映像信号出力部33の各映像出力端子とは、対応する端子同士がバッファーや増幅器等の各種回路40を介して接続されている。また、映像信号出力部33の各映像出力端子は、筐体30の上面30t(図3参照)に配列されており、プロジェクター1の映像信号入力部14の各映像入力端子との間で、対応する端子同士がケーブル(図示せず)を介して常時接続される。このため、スイッチャー3の映像信号入力部32に入力された映像信号は、ほぼそのままの形式でプロジェクター1の映像信号入力部14に入力される。
【0039】
音声信号入力部34は、プロジェクター1の音声信号入力部16の各音声入力端子に対応する複数の音声入力端子を備えており、映像音声供給装置200(図1参照)から音声信号が入力される。つまり、音声信号入力部34には、2つのミニジャックSAa1,SAa2と、一組のピンジャックSAa3とが備えられており、これらの音声入力端子は、筐体30の第2の底面30b2に配列されている。さらに、音声信号入力部34は、上記の音声入力端子の他に、もうひとつのミニジャックSAa4を備えている。このミニジャックSAa4は、筐体30の上面30t(図3参照)に配置されており、プロジェクター1の音声信号出力部22のミニジャックPA4とケーブル(図示せず)を介して常時接続される。また、各音声入力端子は、プロジェクター1と同様、映像入力端子のいずれかに対応付けられている。具体的には、ミニジャックSAa1は、VGA端子SVa1に対応付けられ、VGA端子SVa1に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。ミニジャックSAa2は、VGA端子SVa2に対応付けられ、VGA端子SVa2に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。また、ピンジャックSAa3は、S端子SVa3及びコンポジット端子SVa4の双方に対応付け、S端子SVa3又はコンポジット端子SVa4に入力される映像信号に対応する音声信号が入力される。また、ミニジャックSAa4は、対応する音声入力端子がないHDMI端子SVa5、及びUSB端子SVa6の双方に対応付けられている。
【0040】
音声信号選択部35には、音声信号入力部34に入力された音声信号が入力される。そして、音声信号選択部35は、制御部31の制御に基づいて、いずれか1つの音声信号を選択し、この音声信号を音声信号処理部36に出力する。
【0041】
音声信号処理部36は、音声信号選択部35から入力された音声信号に音量調整処理等の処理を適宜施して、処理後の音声信号を音声信号出力部37に出力する。
【0042】
音声信号出力部37は、ミニジャックSAb1を備えており、音声信号処理部36で処理された音声信号をミニジャックSAb1からスイッチャー3の外部に出力する。音声信号出力部37のミニジャックSAb1は、筐体30の上面30t(図3参照)に配置されており、ケーブル(図示せず)を介してスピーカー2と常時接続される。つまり、音声信号処理部36で処理された音声信号は、スピーカー2に出力され、音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。
【0043】
制御信号出力部38は、RS−232C端子を備えている。このRS−232C端子は、筐体30の上面30tに配置されており、プロジェクター1の制御信号入力部13とケーブル(図示せず)を介して常時接続される。スイッチャー3の制御部31は、制御信号出力部38を介してプロジェクター1に制御信号を出力し、プロジェクター1の動作を制御することができる。
【0044】
入力操作部39は、ユーザーの入力操作を受け付けるものであり、ユーザーがスイッチャー3に対して各種指示を行うための複数の操作キーや操作ツマミを備えている。図4に示すように、本実施形態の入力操作部39が備える操作キー及び操作ツマミとしては、プロジェクター1の電源のオンとオフとを切り替えるための電源キーB1や、音声の出力を停止させる音声ミュートキーB2、音声の出力と映像の表示を停止させる映像音声ミュートキーB3、入力ソースを選択するための複数の入力ソース選択キーB4、音声の音量を調整するためのボリュームツマミB5がある。ユーザーが入力操作部39に対して各種操作を行うと、入力操作部39は、この入力操作を受け付けて、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部31に出力する。ここで、入力ソース選択キーB4には、映像信号入力部32に備わる各映像入力端子に対応する複数の操作キーが含まれており、これらの操作キーを操作することによっていずれか1つの映像入力端子を選択できるようになっている。つまり、入力ソース選択キーB4には、VGA端子SVa1を選択するためのComputer1キーB11と、VGA端子SVa2を選択するためのComputer2キーB12と、S端子SVa3を選択するためのS−VideoキーB13と、コンポジット端子SVa4を選択するためのVideoキーB14と、HDMI端子SVa5を選択するためのHDMIキーB15と、USB端子SVa6を選択するためのUSBキーB16が含まれている。
【0045】
次に、入力操作部39の各操作キーや操作ツマミが操作された際のスイッチャー3及びプロジェクター1の動作について説明する。
ユーザーによって入力操作部39の電源キーB1が操作された場合には、制御部31は、プロジェクター1の電源のオンとオフとを切り替えるための制御信号(電源制御信号)を制御信号出力部38からプロジェクター1に出力する。プロジェクター1の制御部11は、制御信号入力部13を介してこの電源制御信号が入力されると、プロジェクター1の入力操作部12の電源キーが操作された場合と同様、電源のオンとオフとを切り替える。
【0046】
ユーザーによって入力操作部39の音声ミュートキーB2が操作された場合には、制御部31は、音声信号処理部36に指示をして、音声の出力を停止させる。
【0047】
ユーザーによって入力操作部39の映像音声ミュートキーB3が操作された場合には、制御部31は、音声信号処理部36に音声の出力を停止させるとともに、映像の表示を停止させるための操作信号(映像ミュート信号)を制御信号出力部38からプロジェクター1に出力する。プロジェクター1の制御部11は、制御信号入力部13を介してこの映像ミュート信号が入力されると、映像信号処理部19に指示をして、映像音声供給装置200からの入力映像を表示している状態(通常状態)から、所定の色(例えば、黒色)の無地の画像を表示する状態(映像ミュート状態)へと切り替える。また、映像ミュート状態で映像ミュート信号が入力された場合には、プロジェクター1の制御部11は、映像ミュート状態から通常状態に復帰させる。
【0048】
ユーザーによって入力操作部39のボリュームツマミB5が操作された場合には、制御部31は、音声信号処理部36に指示をして、音声の音量を調整させる。
【0049】
また、ユーザーによって入力操作部39の入力ソース選択キーB4が操作された場合には、スイッチャー3及びプロジェクター1は、操作された操作キーに応じて以下のように動作する。
【0050】
Computer1キーB11が操作されて、VGA端子SVa1が選択された場合には、制御部31は、VGA端子SVa1が選択されたことを示す制御信号を制御信号出力部38からプロジェクター1に出力する。プロジェクター1の制御部11は、制御信号入力部13を介してこの制御信号が入力されると、映像信号選択部17に指示をして、選択されたVGA端子SVa1に対応するVGA端子PV1に入力されている映像信号を選択させる。さらに、スイッチャー3の制御部31は、音声信号選択部35に指示をして、選択されたVGA端子SVa1に対応する音声入力端子であるミニジャックSAa1に入力されている音声信号を選択させる。この結果、プロジェクター1のVGA端子PV1に入力されている映像信号、即ちスイッチャー3のVGA端子SVa1に入力されている映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、ミニジャックSAa1に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。
【0051】
Computer2キーB12、S−VideoキーB13、VideoキーB14が操作された場合にも、スイッチャー3及びプロジェクター1は、上記と同様に動作する。この結果、Computer2キーB12が操作され、VGA端子SVa2が選択された場合には、VGA端子SVa2に入力されている映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、ミニジャックSAa2に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。また、S−VideoキーB13が操作され、S端子SVa3が選択された場合には、S端子SVa3に入力されている映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、ピンジャックSAa3に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。同様に、VideoキーB14が操作され、コンポジット端子SVa4が選択された場合には、コンポジット端子SVa4に入力されている映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、ピンジャックSAa3に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。
【0052】
また、HDMIキーB15が操作された場合、即ちHDMI端子SVa5が選択された場合には、制御部31は、HDMI端子SVa5が選択されたことを示す制御信号を制御信号出力部38からプロジェクター1に出力する。プロジェクター1の制御部11は、制御信号入力部13を介してこの制御信号が入力されると、映像信号選択部17に指示をして、選択されたHDMI端子SVa5に対応するHDMI端子PV5への入力信号から分離された映像信号を選択させるとともに、音声信号選択部18に指示をして、HDMI端子PV5への入力信号から分離された音声信号を選択させる。選択された音声信号は、音声信号出力部22のミニジャックPA4から出力され、図示しないケーブルを介してスイッチャー3の音声信号入力部34のミニジャックSAa4に入力される。そして、スイッチャー3の制御部31は、音声信号選択部35に指示をして、HDMI端子SVa5に対応する音声入力端子であるミニジャックSAa4に入力されている音声信号を選択させる。この結果、プロジェクター1のHDMI端子PV5への入力信号、即ちスイッチャー3のHDMI端子SVa5への入力信号に含まれる映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、この入力信号に含まれる音声信号、即ちミニジャックSAa4に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。
【0053】
USBキーB16が操作された場合にも、スイッチャー3及びプロジェクター1は、上記と同様に動作する。この場合には、プロジェクター1のUSB端子PV6への入力信号、即ちスイッチャー3のUSB端子SVa6への入力信号に含まれる映像信号に基づく映像がプロジェクター1の映像投写部10から投写され、この入力信号に含まれる音声信号、即ちミニジャックSAa4に入力されている音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。
【0054】
スイッチャー3は、上記のように構成されており、ユーザーは、このスイッチャー3に1つ、或いは複数の映像音声供給装置200を接続して、映像信号と音声信号を供給することができる。そして、スイッチャー3の入力ソース選択キーB4で、接続した入力ソースを選択することにより、映像信号に基づく映像をプロジェクター1に表示させ、音声信号に基づく音声をスピーカー2から出力させることができる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態の映像音声再生システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
【0056】
(1)本実施形態の映像音声再生システム100によれば、スイッチャー3の制御部31は、入力ソース選択キーB4で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像をプロジェクター1に表示させるとともに、選択された映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声をスピーカー2から出力させる。このため、映像信号及び音声信号の双方が入力されるHDMI端子SVa5、又はUSB端子SVa6が選択された場合には、スイッチャー3の制御部31は、HDMI端子SVa5、又はUSB端子SVa6に入力される映像信号に基づく映像をプロジェクター1に表示させるとともに、HDMI端子SVa5、又はUSB端子SVa6に対応するミニジャックSAa4に入力される音声信号に基づく音声をスピーカー2から出力させる。ここで、HDMI端子SVa5、及びUSB端子SVa6に入力された映像信号及び音声信号は、それぞれプロジェクター1のHDMI端子PV5、及びUSB端子PV6に入力され、映像音声分離部15にて映像信号と音声信号に分離される。そして、プロジェクター1は、分離された映像信号に基づく映像を映像投写部10により投写するとともに、分離された音声信号を音声信号出力部22のミニジャックPA4からスイッチャー3の音声信号入力部34のミニジャックSAa4に出力する。この結果、この音声信号に基づく音声がスピーカー2から出力される。つまり、映像の表示と、音声の出力とを異なる装置で行うにあたり、HDMI端子SVa5、又はUSB端子SVa6に入力される映像信号と音声信号とをスイッチャー3内で分離する必要がないため、スイッチャー3の構成を簡略化することが可能となり、コストの上昇を抑制することが可能となる。
【0057】
(2)本実施形態の映像音声再生システム100によれば、スイッチャー3において、複数の映像入力端子と複数の音声入力端子とがそれぞれ高さが異なる2つの面(第1の底面30b1及び第2の底面30b2)に分かれて配列されているため、ユーザーがケーブルを接続する際に接続すべき位置が分かりやすくなり、利便性が向上する。また、プロジェクター1及びスピーカー2に接続される端子は、上面30tに配置されているため、ケーブルを常時接続したままにしておいても、外観が損なわれずに済む。
【0058】
なお、本実施形態において、映像信号及び音声信号の双方が入力される映像入力端子であるHDMI端子SVa5、及びUSB端子SVa6が第1の映像入力端子に相当する。
【0059】
(変形例)
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0060】
上記実施形態では、映像信号及び音声信号の双方が入力される映像入力端子として、HDMI端子SVa5、及びUSB端子SVa6を例示しているが、これに限定されない。例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して映像信号及び音声信号が入力されるネットワーク端子を採用することができる。
【0061】
上記実施形態では、プロジェクター1の映像信号入力部14、及びスイッチャー3の映像信号入力部32がType−BのUSB端子PV6,SVa6を備えるとともに、スイッチャー3の映像信号出力部33がType−AのUSB端子SVb6を備えている。そして、映像音声供給装置200(例えば、コンピューター)の図示しないUSB端子(Type−A端子)から出力された映像信号及び音声信号が、スイッチャー3を経由してプロジェクター1に入力されるようになっている。この場合には、映像音声供給装置200がUSBホストとして機能し、プロジェクター1がUSBデバイスとして機能する。これに対し、プロジェクター1の映像信号入力部14、及びスイッチャー3の映像信号入力部32にType−AのUSB端子を備えるとともに、スイッチャー3の映像信号出力部33にType−BのUSB端子を備えるようにして、映像音声供給装置200(例えば、撮像装置等)の図示しないUSB端子(Type−B端子)から映像信号及び音声信号が入力されるようにしてもよい。この場合には、プロジェクター1がUSBホストとして機能し、映像音声供給装置200がUSBデバイスとして機能する。
【0062】
上記実施形態では、スイッチャー3の音声信号出力部37がミニジャックSAb1を備えた構成を示したが、音声信号出力部37が備える音声出力端子は、ミニジャックSAb1に限定されない。例えば、ピンジャック等、他の種類の音声出力端子を備えるようにしてもよい。また、音声信号出力部37が備える音声出力端子は、1つに限らず、複数の音声出力端子を備えるようにしてもよい。
【0063】
上記実施形態では、スイッチャー3の音声信号入力部34の音声入力端子のうち、プロジェクター1の音声信号出力部22から音声信号が入力される音声入力端子は、ミニジャックSAa4になっているが、これに限定されず、ピンジャック等、他の種類の音声入力端子であってもよい。
【0064】
上記実施形態では、スイッチャー3からプロジェクター1に対して、RS−232C端子を経由して制御信号を出力するようになっているが、これに限定されず、例えば、USB端子を経由して制御信号を出力するようにしてもよい。
【0065】
上記実施形態では、映像表示装置として、プロジェクター1を採用しているが、映像表示装置はプロジェクター1に限定されない。例えば、透過型のスクリーンを一体的に備えたリアプロジェクター、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等、他の映像表示装置を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0066】
1…プロジェクター、2…スピーカー、3…スイッチャー、10…映像投写部、11…制御部、12…入力操作部、13…制御信号入力部、14…映像信号入力部、15…映像音声分離部、16…音声信号入力部、17…映像信号選択部、18…音声信号選択部、19…映像信号処理部、20…音声信号処理部、21…スピーカー、22…音声信号出力部、30…筐体、30a…凹部、30b1…第1の底面、30b2…第2の底面、30f…前面、30t…上面、31…制御部、32…映像信号入力部、33…映像信号出力部、34…音声信号入力部、35…音声信号選択部、36…音声信号処理部、37…音声信号出力部、38…制御信号出力部、39…入力操作部、40…各種回路、100…映像音声再生システム、200…映像音声供給装置、B1…電源キー、B2…音声ミュートキー、B3…映像音声ミュートキー、B4…入力ソース選択キー、B5…ボリュームツマミ、B11…Computer1キー、B12…Computer2キー、B13…S−Videoキー、B14…Videoキー、B15…HDMIキー、B16…USBキー、PV1,PV2…VGA端子、PV3…S端子、PV4…コンポジット端子、PV5…HDMI端子、PV6…USB端子、PA1,PA2,PA4…ミニジャック、PA3…ピンジャック、SVa1,SVa2…VGA端子、SVa3…S端子、SVa4…コンポジット端子、SVa5…HDMI端子、SVa6…USB端子、SVb1,SVb2…VGA端子、SVb3…S端子、SVb4…コンポジット端子、SVb5…HDMI端子、SVb6…USB端子、SAa1,SAa2,SAa4…ミニジャック、SAa3…ピンジャック、SAb1…ミニジャック、SC…スクリーン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号が入力される複数の映像入力端子と、
前記複数の映像入力端子にそれぞれ対応付けられ、前記映像信号に対応する音声信号が入力される複数の音声入力端子と、
前記複数の映像入力端子の中から1つを選択するための選択操作を受け付ける入力操作部と、
前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を映像表示装置に表示させるとともに、選択された前記映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を音声出力装置から出力させる制御部と、を備え、
前記複数の映像入力端子には、映像信号及び音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が含まれ、
前記複数の音声入力端子には、前記第1の映像入力端子に対応付けられた第1の音声入力端子が含まれていることを特徴とする入力選択装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入力選択装置であって、
前記複数の映像入力端子に入力される前記映像信号を前記映像表示装置に出力する複数の映像出力端子と、
前記映像表示装置に制御信号を出力する制御信号出力部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記選択操作の選択結果に応じた制御信号を、前記制御信号出力部から出力することによって、前記複数の映像出力端子から出力される前記映像信号のうち、前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させることを特徴とする入力選択装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の入力選択装置であって、
前記音声出力装置に前記音声信号を出力する音声出力端子と、
前記複数の音声入力端子に入力される前記音声信号の中から、前記音声出力端子から出力する音声信号を、前記選択操作の選択結果に応じて決定する音声信号選択部と、
をさらに備えたことを特徴とする入力選択装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力選択装置であって、
前記第1の映像入力端子は、HDMI端子であることを特徴とする入力選択装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力選択装置であって、
前記第1の映像入力端子は、USB端子であることを特徴とする入力選択装置。
【請求項6】
映像信号及び音声信号が入力される入力選択装置と、前記入力選択装置に入力された前記映像信号に基づく映像を表示する映像表示装置と、前記入力選択装置に入力された前記音声信号に基づく音声を出力する音声出力装置と、を備えた映像音声再生システムであって、
前記入力選択装置は、
前記映像信号が入力される複数の映像入力端子と、
前記複数の映像入力端子にそれぞれ対応付けられ、前記映像信号に対応する前記音声信号が入力される複数の音声入力端子と、
前記複数の映像入力端子の中から1つを選択するための選択操作を受け付ける入力操作部と、
前記選択操作で選択された前記映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させるとともに、前記選択操作で選択された前記映像入力端子に対応する音声入力端子に入力される音声信号に基づく音声を前記音声出力装置から出力させる制御部と、を備え、
前記複数の映像入力端子には、前記映像信号及び前記音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子が含まれ、
前記複数の音声入力端子には、前記第1の映像入力端子に対応付けられた第1の音声入力端子が含まれており、
前記映像表示装置は、
前記入力選択装置の前記第1の映像入力端子に入力された前記映像信号及び前記音声信号が前記入力選択装置から入力される第2の映像入力端子と、
前記第2の映像入力端子に入力された前記映像信号と前記音声信号とを分離する分離部と、
前記選択操作で前記第1の映像入力端子が選択された場合に、前記分離部で分離された前記映像信号に基づく映像を表示する表示部と、
前記選択操作で前記第1の映像入力端子が選択された場合に、前記分離部で分離された前記音声信号を前記入力選択装置の前記第1の音声入力端子に出力する音声出力端子と、
を備えたことを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項7】
請求項6に記載の映像音声再生システムであって、
前記入力選択装置は、
前記複数の映像入力端子に入力される前記映像信号を前記映像表示装置に出力する複数の映像出力端子と、
前記映像表示装置に制御信号を出力する制御信号出力部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記選択操作の選択結果に応じた制御信号を、前記制御信号出力部から出力することによって、前記複数の映像出力端子から出力される前記映像信号のうち、前記選択操作で選択された映像入力端子に入力される映像信号に基づく映像を前記映像表示装置に表示させることを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の映像音声再生システムであって、
前記入力選択装置は、
前記音声出力装置に前記音声信号を出力する音声出力端子と、
前記複数の音声入力端子に入力される前記音声信号の中から、前記音声出力端子から出力する音声信号を、前記選択操作に基づいて決定する音声信号選択部と、
をさらに備えたことを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか一項に記載の映像音声再生システムであって、
前記第1の映像入力端子は、HDMI端子であることを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項10】
請求項6〜8のいずれか一項に記載の映像音声再生システムであって、
前記第1の映像入力端子は、USB端子であることを特徴とする映像音声再生システム。
【請求項11】
映像信号及び音声信号が入力される入力選択装置と、前記入力選択装置に入力された前記映像信号に基づく映像を表示する映像表示装置と、前記入力選択装置に入力された前記音声信号に基づく音声を出力する音声出力装置と、を備えた映像音声再生システムによる映像音声再生方法であって、
前記入力選択装置が、複数の映像入力端子の中から、前記映像信号及び前記音声信号の双方が入力される第1の映像入力端子を選択するための選択操作を受け付けるステップと、
前記入力選択装置が、前記第1の映像入力端子に入力された前記映像信号及び前記音声信号を前記映像表示装置に出力するステップと、
前記映像表示装置が、前記映像信号及び前記音声信号を分離するステップと、
前記映像表示装置が、分離された前記映像信号に基づく映像を表示するステップと、
前記映像表示装置が、分離された前記音声信号を前記入力選択装置に出力するステップと、
前記入力選択装置が、前記映像表示装置から入力された前記音声信号を前記音声出力装置に出力するステップと、
前記音声出力装置が、前記入力選択装置から入力された前記音声信号に基づく音声を出力するステップと、
を備えたことを特徴とする映像音声再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−145620(P2012−145620A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1732(P2011−1732)
【出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】