説明

入浴時温熱効果促進装置

【課題】浴槽内に水流や微細気泡を所定時間発生させることで入浴者の温熱効果を高める入浴時温熱効果促進装置において、季節や湯温や気温などの温度環境因子に基づいて動作時間や動作出力を自動的に変更させるようにして、季節や気温が変化しても一年を通じて入浴者の満足感が得られるようにする。
【解決手段】入浴者に与える温熱効果を促進させるように湯張りされた浴槽内に気泡を含む水流や気泡を含まない水流を発生させる水流発生装置と、電子制御手段7とを備え、水流発生装置は、動力源となるポンプP又はモーターを備え、電子制御手段7は、気温情報・湯温情報及び/又は季節情報に基づいて気泡や水流の発生量を調整するように動力源Pの動作出力や動作時間を制御するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽内に水流や気泡を発生させることで入浴時の温熱効果を高めることのできる入浴時温熱効果促進装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、湯張りされた浴槽内に水流を発生させて身体への刺激を行う入浴装置(特許文献1)や、気泡発生装置のポンプ回転数を可変制御するポンプユニット(特許文献2)が知られている。また、微細気泡(マイクロバブル)を浴槽内に供給することにより、身体に対する温熱効果を向上させる微細気泡発生装置も従来より知られており、下記特許文献2においては循環アダプタ(4)が微細気泡発生装置として機能することが開示されている。これらの水流発生装置や微細気泡発生装置を備える従来の温熱効果促進装置では、ポンプやモーターを利用して水流や気泡を発生させており、浴槽近傍に付設した操作装置の操作等によってタイマーを用いて一定時間ポンプやモーターを作動させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−82560号公報
【特許文献2】特開2009−198094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、発明者らの研究によると、季節・気温・湯温などの各種の温度環境要因に応じて、入浴者に満足感を与えることができる運転時間が異なることが分かってきたが、上記従来技術では、温度環境要因に応じて運転時間を変化させることができるものではなかった。したがって、季節や湯温によっては運転時間が長すぎたり短すぎたりと、季節や入浴者の湯温の違いにより身体の温まりに差が生じてしまい、入浴者に満足感が得られないという問題があった。
【0005】
本発明は、季節や湯温などの温度環境要因の違いによる入浴者の身体の温まりの差を緩和させ、一年を通じてより確実に入浴者に満足感を与えることのできる入浴時温熱効果促進装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の入浴時温熱効果促進装置では、入浴者に与える温熱効果を促進させるように湯張りされた浴槽内に気泡を含む水流又は気泡を含まない水流を発生させる温熱効果促進要因発生装置と、電子制御手段とを備え、前記温熱効果促進要因発生装置は、動力源となるポンプ又はモーターを備え、前記電子制御手段は、気温情報・湯温情報及び/又は季節情報に基づいて気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を調整するように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御することを特徴とする(請求項1)。
【0007】
本発明の温熱効果促進要因発生装置としては、浴槽内に水流とともに気泡を供給する気泡発生装置や、浴槽内に気泡を含まない水流を発生させる水流発生装置を用いることができる。気泡発生装置が発生する気泡は、数mm〜数cm程度の比較的大きな気泡であってもよいが、好ましくは数十マイクロメートル程度の微細気泡とすることができる。電子制御手段が制御データとして利用する気温情報は、リビング等の居住空間内に設置した気温センサや、室外に設置した外気温センサなどによって得られるものであってもよく、また、ネットワークを介して取得される当該地域の気温データを用いることもできる。また、湯温情報は、浴槽に取り付けた温度センサや、浴槽水の循環管路中に設けた温度センサなどによって得ることができる。また、季節情報は、電子制御手段に電子カレンダー機能を具備させ、この電子カレンダーの日付が属する月や四季を季節情報として用いることができ、また、ネットワークを介して取得される月や四季を季節情報として用いてもよい。電子制御手段は、気温情報、湯温情報及び季節情報のいずれか一つに基づいて動力源の制御をすることもできるが、好ましくは、浴槽内湯温情報と、季節情報若しくは気温情報とに基づいて制御するのが良い。より好ましくは、季節が異なると気温及び湯温が同一であっても入浴者の体感温度が異なるため、浴槽内湯温情報と季節情報とに基づいて制御するのが良い。さらに電子制御手段は、タイマーを具備し、動力源の作動開始から所定時間経過後に動力源を停止させるように動力源を制御することが好ましい。なお、本明細書において、「A及びBに基づいて」とは、少なくともA及びBを制御用データとして用いていればよく、A及びB以外の判断要因の存在を排斥するものではない。
【0008】
かかる本発明によれば、温度環境要因である気温情報・湯温情報及び/又は季節情報に基づいて動力源の動作出力や動作時間を制御することによって気泡や水流の総発生量を調整できるので、季節や入浴者の湯温の違いによる温まりの差を緩和して入浴者の満足感を一層高めることができる。
【0009】
上記本発明の入浴時温熱効果促進装置において、前記電子制御手段は、気温が高いときに比して気温が低いときは気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を増加させるように構成されていることが好ましい(請求項2)。これによれば、気温が低い日には比較的多くの気泡や水流を発生させて、入浴者の身体を十分に温めることができる。
【0010】
さらに、前記電子制御手段は、湯温が高いときに比して湯温が低いときは気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を増加させるように構成されていることが好ましい(請求項3)。これによれば、入浴者が設定した湯温が低いときは比較的多くの気泡や水流を発生させ、低い湯温であっても高い湯温と同等の温熱効果を生じさせることができる。
【0011】
また、気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量の増減は、前記動力源の動作時間の変更によって行われるようにすることができる(請求項4)。これによれば、動力源としてオンオフ制御のみの単純なモータやポンプを採用してコスト低減を図りつつも、気泡や水流の発生量を調整して入浴者の満足感を与えることができる。
【0012】
また、前記電子制御手段は、気温情報及び/又は湯温情報が予め設定された閾値を超えると前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を変更するように構成されており、さらに、前記電子制御手段は、季節情報に基づいて前記閾値を変更するように構成されているものとすることができる(請求項5)。これによれば、気泡や水流の発生量を、季節に応じた温度閾値で変更することができ、より一層入浴者の満足感を高めることができる。
【0013】
上記本発明の入浴時温熱効果促進装置は、浴槽内湯温の自動保温機能を備えたふろ追い焚き装置を有する浴槽装置に接続することができる。この場合、前記電子制御手段による前記動力源の制御中は浴槽内湯温が低下しても自動保温機能によりふろ追い焚き装置が作動しないように前記電子制御手段がふろ追い焚き装置を制御することができる(請求項6)。これによれば、自動保温機能の動作中に入浴者が本発明の入浴時温熱効果促進装置を作動させた場合に、自動保温機能により浴槽内湯水が再加熱されることを防止して、入浴者の身体を温めすぎてしまうことを防止できる。
【0014】
また、本発明の入浴時温熱効果促進装置は、上記のように所定の温度環境要因による制御に加えて、温まり過ぎることを防止するためにその他の所定の条件に基づいて水流の総発生量を減少させる制御を付加することもできる。例えば、前記温熱効果促進要因発生装置の動力源の動作制御の開始を前記電子制御手段に指令するために浴槽内の湯水につかった入浴者により操作可能な操作部と、浴槽内の水位を検知するための水位センサーとをさらに備え、前記電子制御手段は、水位センサーの検知水位データの変動により入浴者が浴槽内の湯水につかったことを判定する入浴判定手段、及び、入浴者が浴槽内の湯水につかってから前記操作部が操作されるまでの待機入浴時間を計測する待機入浴時間計測手段として機能するとともに、前記電子制御手段は、前記待機入浴時間が長くなるにしたがって気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を減少させるように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御するものとすることができる(請求項7)。これによれば、入浴判定手段により判定される入浴開始時点と、入浴中の入浴者による操作部の操作時点とにより、温熱効果促進要因発生装置が動作開始する前の入浴者の待機入浴時間を自動的に判定して、水流発生前の待機入浴時間に応じて水流の総発生量を減少させることにより、入浴者が温まり過ぎることを防止し、適度な温熱効果を入浴者に与えることが可能になる。
【0015】
また、浴槽内の水位を検知するための水位センサーをさらに備え、前記電子制御手段は、複数の入浴者毎の入浴時水位データを記憶する入浴時水位記憶手段、及び、該記憶手段に記憶されている入浴時水位データから特定の入浴者の入浴時水位データを入浴者に選択させる入浴者選択手段として機能するとともに、前記電子制御手段は、入浴者選択手段によって選択された入浴時水位データに対する前記水位センサーの検知水位データの比の値が大きくなるにしたがって気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を減少させるように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御するものとすることができる(請求項8)。これによれば、予め入浴者が自らの体型に応じた最適水位を入浴時水位データとして入力設定して入浴時水位記憶手段に記憶させておき、入浴時に入浴者が自己の入浴時水位データを選択することで、入浴時の検知水位と上記の最適水位とに基づいて入浴者が浴槽内の湯水につかっている程度、すなわち全身浴状態であるか、半身浴状態であるか、足浴状態であるか等を判断することができ、つかっている程度が高くなるにしたがって水流の総発生量を減少させることで、入浴者が温まり過ぎることを防止できる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、温度環境要因である気温情報・湯温情報及び/又は季節情報に基づいて動力源の動作出力や動作時間を制御することによって気泡や水流の発生量を調整できるので、季節や入浴者の湯温の違いによる温まりの差を緩和して入浴者の満足感を一層高めることができる。
【0017】
特に、請求項2に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、気温が低い日には比較的多くの気泡や水流を発生させて、入浴者の身体を十分に温めることができる。
【0018】
また、請求項3に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、入浴者が設定した湯温が低いときは比較的多くの気泡や水流を発生させ、低い湯温であっても高い湯温と同等の温熱効果を生じさせることができる。
【0019】
また、請求項4に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、動力源としてオンオフ制御のみの単純なモータやポンプを採用してコスト低減を図りつつも、気泡や水流の発生量を調整して入浴者の満足感を与えることができる。
【0020】
また、請求項5に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、気泡や水流の発生量を、季節に応じた温度閾値で変更することができ、より一層入浴者の満足感を高めることができる。
【0021】
また、請求項6に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、自動保温機能の動作中に入浴者が本発明の入浴時温熱効果促進装置を作動させた場合に、自動保温機能により浴槽内湯水が再加熱されることを防止して、入浴者の身体を温めすぎてしまうことを防止できる。また、設定湯温を下げても優れた温熱効果が得られるため、入浴者は積極的に設定湯温を下げることが可能になり、ガスの消費量低減にも繋がる。
【0022】
また、請求項7に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、入浴判定手段により判定される入浴開始時点と、入浴中の入浴者による操作部の操作時点とにより、温熱効果促進要因発生装置が動作開始する前の入浴者の入浴時間を自動的に判定して、水流発生前の待機入浴時間に応じて水流の総発生量を減少させることにより、入浴者が温まり過ぎることを防止し、適度な温熱効果を入浴者に与えることが可能になる。
【0023】
また、請求項8に係る入浴時温熱効果促進装置によれば、予め入浴者が自らの体型に応じた最適水位を入浴時水位データとして入力設定して入浴時水位記憶手段に記憶させておき、入浴時に入浴者が自己の入浴時水位データを選択することで、入浴時の検知水位と上記の最適水位とに基づいて入浴者が浴槽内の湯水につかっている程度、すなわち全身浴状態であるか、半身浴状態であるか、足浴状態であるか等を判断することができ、つかっている程度が高くなるにしたがって水流の総発生量を減少させることで、入浴者が温まり過ぎることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置を備える浴槽システムの全体概略構成図である。
【図2】同入浴時温熱効果促進装置のポンプの運転時間の一実施例を示す表である。
【図3】同入浴時温熱効果促進装置のポンプの運転時間の他の実施例を示す表である。
【図4】同入浴時温熱効果促進装置の制御フローチャートである。
【図5】自動保温運転の制御フローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置の制御フローの前半部を示す制御フローチャートである。
【図7】同制御フローの後半部を示す制御フローチャートである。
【図8】同実施形態において用いられる高中低温のそれぞれにおける深部体温予測データテーブルを説明するグラフである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置の制御フローの前半部を示す制御フローチャートである。
【図10】同制御フローの後半部を示す制御フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置1を備える浴槽システム2の全体概略図を示し、該浴槽システム2は、浴槽3と、追い焚き機能付き給湯装置4とを備えている。この給湯装置4は、風呂往き管5及び風呂戻り管6を介して浴槽3(風呂)の追い焚きを行う追い焚き装置として機能し、コントローラ7(電子制御手段)により作動制御されるように構成されている。
【0027】
すなわち、追い焚き装置4には、風呂往き管5と風呂戻り管6とを接続する循環管路8と、該循環管路8の途中に設けられたポンプP及び熱交換器9と、熱交換器9に熱を供給する燃焼装置10と、該燃焼装置10に燃焼ガスを供給するガス管路11とを備えている。また、循環管路8の途中には、熱交換器9の上流側に浴槽内湯温を検知する温度センサ12が設けられているとともに、熱交換器9の下流側には浴槽3へ供給する湯温を検知する温度センサ13が設けられている。浴槽3の上方には、浴槽3内に入浴中の入浴者が操作可能なリモコン装置14(操作部)が設置されている。そして、上記ポンプP、センサ12,13及びリモコン装置14は、コントローラ7に電気的に接続されている。
【0028】
また、風呂戻り管6の下流側の循環管路8には、浴槽3内に貯留されている湯水の水位を検知するための水位センサー17が設けられている。この水位センサー17は、例えば、管内圧力に基づいて水位を検出するものを用いることができる。
【0029】
リモコン装置14はCPU、メモリ及びタイマーを備え、今日の日付の設定及び表示を行うことのできる電子カレンダー機能を有して構成されている。また、リモコン装置14には、表示されたメニュー項目を選択するための上下ボタン18,19、後述の水流発生装置(温熱効果促進要因発生装置)の動力源の動作制御の開始をコントローラ7に指令するための運転スイッチ20、各種設定メニューや操作メニューを呼び出すためのメニューボタン21、及び、上下ボタン18,19によって選択された項目を選択して入力するための決定ボタン22が設けられている。
【0030】
本実施形態の追い焚き装置4は、浴槽内湯温の自動保温機能を備えており、温度センサ12によって検出される浴槽内湯温がリモコン装置14によって予め設定された温度に保たれるように、浴槽内湯温が設定温度より下がると自動的にポンプP及び燃焼装置10を動作させ、設定温度になるまでコントローラ7が追い焚き制御するように構成されている。
【0031】
本実施形態では、上記追い焚き装置4を構成するポンプP及び循環管路8を利用して入浴時温熱効果促進装置1が構成されている。すなわち、リモコン装置14によって温熱効果促進運転が始動されると、コントローラ7は、燃焼装置10を作動させることなく、動力源となるポンプPを作動させ、これにより吸い込み口15から吸い込んだ湯水を、風呂戻り管6、循環管路8及び風呂往き管5を通って噴出口16から再度浴槽3内に吐出させ、これによって浴槽3内湯水を加熱することなく浴槽3内に水流を発生させるようになっている。而して、ポンプP及び上記管路によって、温熱効果促進要因発生装置としての水流発生装置が構成されている。
【0032】
より温熱効果を高めるために、噴出口16に、微細気泡を発生させる微細気泡発生装置を取り付けることもでき、より好ましくは旋回流に基づき微細気泡を発生させる旋回式微細気泡発生装置(例えば、株式会社ノーリツ製「マイクロバブルアダプター」など)を取り付けることもできる。温熱効果促進要因発生手段としての微細気泡発生装置には種々の原理のものがあるが、本発明ではどのような種類の気泡発生装置でも用いることができ、例えば、循環管路8の途中で空気を取り込むようなものであってもよく、さらに、微細ではない気泡の発生装置を取り付けることもできる。
【0033】
温熱効果促進運転の運転時間は、例えば、図2に示すように、リモコン装置14の電子カレンダーによる今日の日付が属する季節情報と、温度センサ12によって検知される浴槽内湯温情報とに基づいてポンプPの作動時間をコントローラ7が調整することによって決定される。季節の分類としては、6月〜9月の期間を夏期、12月〜2月の期間を冬期、それ以外の月を中間期としているが、より細かく季節を分類することもできる。
【0034】
湯温の分類としては、42℃以上を高温、39℃以上42℃未満を中温、39℃未満を低温とし、温度センサ12により検知される湯温情報がこれらの閾値を超えるとポンプPの動作時間を変更するように構成されている。なお、より多くの閾値を設定することもできる。また、図3に示すように、季節情報に基づいて前記閾値を変更するように構成することもでき、図3に示す実施例では、夏期においては中温と低温との閾値を38℃に変更している。
【0035】
図4は、本実施形態に係る温熱効果促進運転の制御フローを示している。リモコン装置14によって運転開始が指令されると、まず、ポンプPを始動するとともにタイマーを初期化する。次に、運転時間変数Vtを10分に仮設定する。次に、リモコン装置14のカレンダー機能により季節判定を行った後に浴槽内湯温判定をも行い、これら季節情報及び浴槽内湯温情報に応じて運転時間Vtを予め定められた値に本設定する。その後、タイマーが運転時間Vtを経過すると、ポンプPを停止させて運転を終了する。このように、ポンプ始動後に湯温判定を行うことにより、浴槽内湯温センサ12を浴槽直付けではなく循環管路8の途中に設けた場合でも、正確に浴槽内湯温の測定を行わせることができる。
【0036】
また、本実施形態では、上記した温熱効果促進運転と、自動保温機能による追い焚き運転とが同時に行われないようにコントローラ7が追い焚き装置4を制御するように構成されており、その制御フローを図5に示す。図示例では、自動保温運転制御中、常時温熱効果促進運転の制御が開始されたか否かを判定し、温熱効果促進運転が終了するまで自動保温制御を局所ループにより一時停止するように構成している。
【0037】
図6及び図7は本発明の第2実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置1の制御フローを示している。本実施形態では、コントローラ7は、常時、浴槽3内の湯水の水位を水位センサー17の検知水位データに基づいて監視するように構成されており、検知水位が急激に上昇したことを検出すると、入浴者が浴槽3内の湯水につかったものとみなして、内蔵タイマーによって入浴開始時点からの待機入浴時間の計測を開始する。例えば、5秒以内に水位が10リットル分以上上昇したことを検知すると入浴者が浴槽3内の湯水につかったと判定するように構成できる。而して、かかる判定を行うプログラム乃至論理回路によって、入浴判定手段が構成されている。
【0038】
その後リモコン装置14の運転スイッチ20の操作を検出するまで待機し、運転スイッチ20が操作されたことが検出されると、上記入浴開始時点から運転スイッチ20の操作時までの経過時間を待機入浴時間としてコントローラ7の内蔵メモリーに記憶する。かかる制御フローを実行するプログラム乃至論理回路によって、待機入浴時間計測手段が構成されている。
【0039】
次に、運転スイッチ20の操作が、長押し(例えば3秒以上)であったか否かを判定し、長押しであった場合は通常運転制御を実行し、長押しでなかったときは最適運転制御を実行するようになっている。通常運転制御としては、上記第1実施形態に係る温熱効果促進運転制御を採用してもよく、また、強制的に所定の運転時間、例えば10分の間ポンプPを運転制御するものであってもよい。
【0040】
最適運転制御の一例は図7に示しており、この最適運転制御に用いられる深部体温予測データテーブルの一例を説明するグラフを図8に示している。この深部体温予測データテーブルは、入浴時の湯温が低温時、中温時及び高温時のそれぞれのときの入浴時間と、入浴者の深部体温上昇値との関係を表している。深部体温とは、環境温度の影響を受けにくい身体深部の核心温度であって、該核心温度は生態の体温調節機能によって一定に保たれているため、入浴によっても深部体温は殆ど上昇しないが、本願発明者らの研究により深部体温も入浴時間の経過によって徐々に上昇するとともに、統計的に深部体温が約0.15℃上昇したときに入浴者に適度な温まりが得られることが分かっている。
【0041】
図8において、関数f1は水流発生装置を運転しないときの入浴時間と深部体温上昇値との関係を示し、関数f2は水流発生装置を運転したときの入浴時間と深部体温上昇値との関係を示している。なお、これらの関数は、低温時、中温時及び高温時のそれぞれについて多人数の入浴者に対して実測してサンプルデータを収集し、これらサンプルデータを標準化することによって得ることができる。図8においては、低温時には、水流発生装置を運転しないときは約1400秒で最適な深部体温上昇値となり、運転したときは約800秒で最適な深部体温上昇値となっている。また、中温時には、水流発生装置を運転しないときは約1000秒で最適な深部体温上昇値となり、運転したときは約600秒で最適な深部体温上昇値となっている。また、高温時には、水流発生装置を運転しないときは約800秒で最適な深部体温上昇値となり、運転したときは約400秒で最適な深部体温上昇値となっている。これらの具体的な数値は例示であって、実際の設計値は種々の要因を考慮した上で設定することができる。
【0042】
以上より、低温時、中温時及び高温時の上記の関数f1,f2として、次の関係式が得られる。なお、入浴時間を変数tとし、有効桁数未満は四捨五入した。
(低温時) f1(t)=1.1×10−4t, f2(t)=1.9×10−4
(中温時) f1(t)=1.5×10−4t, f2(t)=2.5×10−4
(高温時) f1(t)=1.9×10−4t, f2(t)=3.8×10−4
【0043】
なお、コントローラ7の内蔵メモリには、上記関数のそれぞれの定数部のみをテーブルとして記憶していればよい。
【0044】
図8中、仮想線で示す直線は、入浴開始から所定時間t1経過後に水流発生装置の運転を開始したときの深部体温上昇値の上昇度合いを示す関数f3であり、該関数はf3(t)=a×10−4t+bで表すことができ、定数aは低温時、中温時及び高温時のそれぞれの関数f2の定数と一致し、定数bはt1の値が与えられれば関数f1を用いて求めることができる。
【0045】
次に、かかる深部体温予測テーブルを用いた最適運転制御の制御フローを図7を参照しつつ説明すると、まず、ポンプPの運転時間を適度な時間、例えば10分に初期設定し、温度センサ12の検知データに基づいて浴槽内湯温が低温であるか、中温であるか、高温であるかを判定する。上記したように、低温時には1400秒、中温時には1000秒、高温時には800秒の時間が入浴開始時から経過していれば既に入浴者の深部体温は適度に上昇していると考えられるので、温まり過ぎを防止するためにこれらの時間を湯温に応じた設定最大入浴時間として内蔵メモリに記憶しておき、該時間が経過していれば水流発生装置の運転をせずに終了するようにしている。なお、この場合はリモコン装置14によって温まり過ぎに注意を促すアナウンスを入浴者に対して行うことが好ましい。
【0046】
待機入浴時間が設定最大入浴時間を経過していなければ、ポンプPを始動するとともにタイマーを初期化して、水流発生装置による水流を浴槽内に発生させる。次に、ポンプPの運転時間Vtを、上記した深部体温予測データテーブルに基づいて演算する。具体的には、ポンプP始動前の待機入浴時間t1を関数f2に代入してその時点の深部体温上昇値を求め、このポンプP始動時の深部体温上昇値を関数f3の値として与えて定数bを求める。次に、関数f3の値として最適深部温度上昇値である0.15を与えることにより、入浴開始からt1秒後に水流発生装置の運転を開始したときに深部体温が適度に上昇するまでの入浴開始時からの経過時間Tを求め、この経過時間Tと待機入浴時間t1との差T−t1を、ポンプPの運転時間Vtとする。なお、上記の具体的な演算方法は適宜他の方法で求めてもよい。
【0047】
そして、タイマーが運転時間Vtを超えるまでポンプPの運転を継続させ、タイマーが運転時間Vtを超えるとポンプPの運転を終了させる。
【0048】
本実施形態によれば、浴槽内の湯温情報に応じて異なるデータテーブルに基づいてポンプPの運転時間を最適に制御できるとともに、浴槽内に水流を発生させ身体に対して温熱効果を与える水流発生装置の運転時間を入浴者が入浴してから装置の運転スイッチを押すまでの時間に応じて変化させることにより、より最適な入浴時間を提供し、入浴者が温まり過ぎることを防止できる。さらに、一定の入浴時間が経過すると出浴を促す出浴コールとは異なり、通常の入浴中に装置の運転開始をした場合の温熱効果を考慮した上で最適な入浴時間を提供できるものであり、装置の運転スイッチを押すタイミングに関わらず、毎回同程度の温まりを得ることができる。さらに、ポンプPが適度な時間に停止するため、ポンプPの運転時間にも無駄がなく、省エネ効果をも得られる。
【0049】
図9及び図10は本発明の第3実施形態に係る入浴時温熱効果促進装置の制御フローを示している。本実施形態のコントローラ7は、複数の入浴者毎の入浴時水位データを記憶する入浴時水位記憶手段、該入浴時水位記憶手段に各入浴者毎の最適な水位データを登録する入浴者水位登録手段、及び、入浴時水位記憶手段に記憶されている1以上の入浴時水位データから特定の入浴者の入浴時水位データを入浴者に選択させる入浴者選択手段として機能するように構成されている。入浴時水位記憶手段は、配列変数により構成される入浴時水位データX(n)を記憶する内蔵メモリにより主構成され、入浴者登録手段及び入浴者選択手段は、所定の制御プログラムを実行する内蔵CPUと、該CPUによって制御される上記リモコン装置14とによって主構成される。なお、内蔵メモリには、現在登録されている入浴時水位データの数Nも記憶されるようになっている。
【0050】
また、本実施形態においても、図9に示すように、コントローラ7は入浴判定手段として機能し、常時、浴槽3内の湯水の水位を水位センサー17の検知水位データに基づいて監視するように構成されており、検知水位が急激に上昇したことを検出すると、入浴者が浴槽3内の湯水につかったものとみなして、次のユーザー登録情報の照会処理へ移行する。ここで、入浴時水位記憶手段内に1つ以上のユーザー登録がなされているとき、すなわち、記憶されている入浴時水位データが1つ以上存在するときは、ユーザー選択処理S1へ移行する。一方、まだユーザー登録がなされていないとき、すなわち、記憶されている入浴時水位データが存在しないときはユーザー登録処理S2へ移行する。
【0051】
ユーザー選択処理S1では、まず、登録されたユーザー番号をリモコン装置14に表示させるとともに、「リモコンの上下ボタンを使って登録番号を選んで下さい。新規の場合は〔新規登録〕を選択してください。」というメッセージをリモコン装置14に表示させる。次に、入浴者による上下ボタン18,19及び決定ボタン22の操作により、ユーザー番号若しくは新規登録のいずれかの入力を行わせる。なお、この入力待ちの際、選択し終えたら決定ボタン22を押すようにリモコン装置14によりメッセージ表示乃至音声案内を行うことが好ましい。新規登録が選択入力された場合はユーザー登録処理S2へ移行し、ユーザー番号が選択入力された場合は、選択されたユーザー番号を変数nに設定して、配列変数を参照することにより、選択されたユーザー番号に対応する入浴時水位データX(n)の呼び出しが可能になる。而して、ユーザー選択処理S1を実行する制御プログラム又は論理回路によって、上記の入浴者選択手段が構成されている。
【0052】
ユーザー登録処理S2では、まず、内蔵メモリに設定された半身浴ベンチ有無フラグを参照することにより、浴槽3に半身浴ベンチが設けられているか否かを判断し、半身浴ベンチが設けられている場合には、適切な水位調整が行えるようにするために、入浴者に対して全身浴側へ移動するようにリモコン装置14によりアナウンスを行う。次に、ユーザー番号nとして現在の登録ユーザー数Nに1を加算したN+1を設定する。次に、入浴者に無理のない姿勢でお湯が腋の下にくるように排水や注水によって浴槽内水位を調整するようにリモコン装置14によってアナウンスし、水位が調整できたら決定ボタン22を押すようにアナウンスを行う。入浴者によって決定ボタン22が押されると、その時の水位を水位センサー17によって検知し、この検出値を入浴者の入浴時水位データX(n)として入浴時水位記憶手段に記憶する。而して、ユーザー登録処理S2を実行する制御プログラム又は論理回路によって、上記に入浴者登録手段が構成されている。
【0053】
ユーザー選択処理S1又はユーザー登録処理S2の後、運転スイッチ20が入浴者により押されると、水流発生装置を作動させて浴槽内に水流を発生させることによる温熱効果促進運転制御を開始する。
【0054】
本実施形態における温熱効果促進運転制御では、図10に示すように、運転開始が指令されると、まず、ポンプPを始動するとともにタイマーを初期化する。次に、浴槽内湯温が高温であるか、中温であるか、低温であるかの判定を行った後に、各湯温毎に浴槽内水位判定に基づくポンプPの動作時間の補正を行っている。すなわち、この水位判定では、選択された入浴時水位データX(n)を基準値とし、該入浴時水位データX(n)に対する水位センサー17の検知水位データの比の値が大きくなるにしたがってポンプPの動作時間Vtを減少させるように補正設定し、これにより、入浴時水位データX(n)に対して実際の浴槽内水位が高くなるにしたがって水流発生装置により発生される水流の総発生量及び水流発生時間が短くなるようにしている。より具体的には、例えば、入浴時水位データX(n)に対する検知水位データの比の値が、1.3以上のときを「高」水位、1.3未満かつ0.5以上のときを「中」水位、0.5未満のときを「低」水位として、各水位毎にポンプPの運転時間Vtを設定制御する。各湯温ごとのポンプPの動作時間の減少量は統計データ等に基づいて適宜のものとすることができる。その後、タイマーが運転時間Vtを経過すると、ポンプPを停止させて運転を終了する。
【0055】
本実施形態によれば、浴槽内の湯温情報に応じてポンプPの運転時間を最適に制御できるとともに、浴槽内に水流を発生させ身体に対して温熱効果を与える水流発生装置の運転時間を、入浴者がつかっている水位に応じて変化させることにより、温まりの差を無くし、水位に応じた最適な入浴時間を提供することができ、高い水位で長時間入浴したときに起こる温まり過ぎを防ぐことができるとともに、半身浴などの低い水位で入浴したときに温まりが不十分で温熱効果が感じられないという不満も解消することができる。さらに、ポンプPが適度な時間に停止するため、ポンプPの運転時間にも無駄がなく、省エネ効果をも得られる。
【0056】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では動力源としてポンプを用いたが、これに代えてモーターを用いることもできる。また、上記実施形態では追い焚き装置のポンプや循環管路などを利用して構成したが、追い焚き装置とは物理的に全く別の装置として構成することもできる。また、上記実施形態では、季節情報と湯温情報のみに基づいて運転時間を制御したが、リビング等の室内気温や外気温など、他の温度環境因子を判断要素として取り入れることも可能である。また、ポンプPとしてDCポンプを用い、その動作出力を電子制御手段によって制御することにより吐出流量を変更調整することで、水流の発生量や前記微細気泡発生装置による微細気泡発生量を変更調整することも可能である。また、電子制御手段は、一台のコントローラによって構成されていてもよく、また、複数台のコントローラの連係動作によって構成されたものであってもよい。また、上記第2実施形態の最適運転制御において深部体温予測データテーブルを用いて求められた最適なポンプ運転時間に対して、第3実施形態のように入浴者毎に記憶された入浴者水位データに対する検知水位データの比の値に応じて運転時間を増減させる制御を行わせることも可能である。
【符号の説明】
【0057】
1 入浴時温熱効果促進装置
3 浴槽
4 追い焚き装置
7 電子制御手段
P 動力源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入浴者に与える温熱効果を促進させるように湯張りされた浴槽内に気泡を含む水流又は気泡を含まない水流を発生させる温熱効果促進要因発生装置と、電子制御手段とを備え、前記温熱効果促進要因発生装置は、動力源となるポンプ又はモーターを備え、前記電子制御手段は、気温情報・湯温情報及び/又は季節情報に基づいて気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を調整するように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御することを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入浴時温熱効果促進装置において、
前記電子制御手段は、気温が高いときに比して気温が低いときは気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を増加させるように構成されていることを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の入浴時温熱効果促進装置において、
前記電子制御手段は、湯温が高いときに比して湯温が低いときは気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を増加させるように構成されていることを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の入浴時温熱効果促進装置において、気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量の増減は、前記動力源の動作時間の変更によって行われることを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の入浴時温熱効果促進装置において、前記電子制御手段は、気温情報及び/又は湯温情報が予め設定された閾値を超えると前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を変更するように構成されており、さらに、前記電子制御手段は、季節情報に基づいて前記閾値を変更するように構成されていることを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項6】
浴槽内湯温の自動保温機能を備えたふろ追い焚き装置を有する浴槽装置に接続される請求項1〜5のいずれか1項に記載の入浴時温熱効果促進装置において、前記電子制御手段による前記動力源の制御中は浴槽内湯温が低下しても自動保温機能によりふろ追い焚き装置が作動しないように前記電子制御手段がふろ追い焚き装置を制御することを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の入浴時温熱効果促進装置において、前記温熱効果促進要因発生装置の動力源の動作制御の開始を前記電子制御手段に指令するために浴槽内の湯水につかった入浴者により操作可能な操作部と、浴槽内の水位を検知するための水位センサーとをさらに備え、前記電子制御手段は、水位センサーの検知水位データの変動により入浴者が浴槽内の湯水につかったことを判定する入浴判定手段、及び、入浴者が浴槽内の湯水につかってから前記操作部が操作されるまでの待機入浴時間を計測する待機入浴時間計測手段として機能するとともに、前記電子制御手段は、前記待機入浴時間が長くなるにしたがって気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を減少させるように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御することを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の入浴時温熱効果促進装置において、浴槽内の水位を検知するための水位センサーをさらに備え、前記電子制御手段は、複数の入浴者毎の入浴時水位データを記憶する入浴時水位記憶手段、及び、該記憶手段に記憶されている入浴時水位データから特定の入浴者の入浴時水位データを入浴者に選択させる入浴者選択手段として機能するとともに、前記電子制御手段は、入浴者選択手段によって選択された入浴時水位データに対する前記水位センサーの検知水位データの比の値が大きくなるにしたがって気泡を含む水流又は気泡を含まない水流の総発生量を減少させるように前記動力源の動作出力及び/又は動作時間を制御することを特徴とする入浴時温熱効果促進装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−149874(P2012−149874A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−285236(P2011−285236)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】