説明

共振動作に適合されるスマート材料アクチュエータ

作動アームの移動の程度を示すよう構成されるセンサと、共振条件におけるアクチュエータの安全な動作を許容するよう構成されるコントローラと共に、固定支持部材と、機械的ウェブと、作動アームと、圧電又はスマート材料スタックとを有するスマート材料アクチュエータが開示されている。共振動作を維持する方法、共振動作を回避する方法、及び、共振周波数を調節する方法も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
この出願は、2009年9月4日に出願された米国仮特許出願番号61/240,001号の優先権を主張し、その全文をここに参照として組み込む。
【0002】
本発明は、圧電又はスマート材料を使用し且つ共振周波数で動作するよう構成されるアクチュエータ装置に関する。そのようなアクチュエータの共振周波数を調節し且つそのようなアクチュエータを共振で動作する方法も開示される。
【背景技術】
【0003】
電気的に駆動されるアクチュエータが当該技術分野において既知である。交流が供給されるとき、そのようなアクチュエータは、ソース電流の周波数の関数である周波数で反応する。それらの構造の材料、取付け、及び、物理的特性によれば、そのようなアクチュエータは、そのような方法で動作されるときに共振し始める周波数も有する。1つには共振がアクチュエータの構造に課す物理的応力の故に、共振条件で動作することは、典型的には有害と考えられるので、共振周波数は避けられ、それによって、許容可能な動作周波数に対して制限を課す。本発明は、共振周波数において効果的に作動し得るアクチュエータ装置、そのようなアクチュエータの共振周波数を調節する方法、及び、共振条件におけるそのようなアクチュエータの動作を維持する方法を提供することによって、これらの欠点に取り組む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧電又はスマート材料を使用し且つ異なる用途のために装置をカスタマイズすることを可能にする取付け可能なアームを有するアクチュエータ装置が共振動作に特に適する。それは、1つには、圧電又はスマート材料スタックの速い反応時間の故であり、1つには、共振周波数のある程度の同調を可能にすることによって、アクチュエータを異なる用途のためにカスタマイズすることを可能にする異なる取付けアームを取り付ける能力の故である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、ここに開示されるのは、アクチュエータの共振特性の活用を通じて動作効率の増大を可能にする、共振動作のために適合されるスマート材料アクチュエータである。本発明と共に使用するのに適したスマート材料アクチュエータは、固定支持表面を有する機械的増幅器と、移動可能な取付け表面を有する機械的ウェブとを含む。圧電スタックが第一表面と第二表面との間に取り付けられる。圧電スタックへの電位の印可の実質的直後、圧電スタックは拡張し、それによって、第二表面を第一表面から離れる方向に推進させる。機械的ウェブは、作動アームに取り付けられるコンプライアント部材を含む。第二取付け表面が移動すると、コンプライアント部材は撓み、それによって、作動アームを移動する。センサが作動アーム(複数の作動アーム)の移動の程度を示すよう組み込まれる。センサに接続されるコントローラが圧電スタックに電力信号を供給し、圧電スタックを急激な速度で活性化及び非活性化させる。コントローラは、センサによって生成される信号に応じて電力信号の周波数を増減し、一部の実施態様では、電力信号の電圧を増減する。このようにして、コントローラは、共振条件においてアクチュエータの動作を達成し且つ維持し得る。
【0006】
共振動作を維持する方法及び回避する方法も開示される。一部の実施態様では、どのような変化が電力信号周波数及び電圧において必要とされるかを決定するために、電力信号とセンサ信号との間の位相角を監視することによって、コントローラは所望の位相角範囲を使用し得る。位相角の変化に応じて電力信号の周波数を調節することによって、変化する条件において共振動作を維持し得る。他の実施態様では、センサからの変位情報は、コントローラが共振動作を維持又は回避するのを可能にする十分な情報を自然に提供する。
【0007】
最後に、スマート材料アクチュエータの共振周波数を調節する方法が開示される。そのような方法は、共振周波数を変更するために、コンプライアント部材の質量、取付け場所、及び、剛性を調節することを含む。別個の交換可能な部品を備える機械的増幅器の実施態様は、部品の容易な交換を可能にすることによって、そのような調節を容易化し、そのような部品は、特に、取り付け可能な作動アームを含む。
【0008】
この発明の装置及び方法の特定の好適実施態様を例示する付属の図面から、他の特徴が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す側面図である。
【図2】圧電スタックを備えない図1に示される実施態様を示す斜視図である。
【図3】ブロック形態で示される圧電スタックと、センサと、コントローラとを有する本発明のためのアクチュエータの好適実施態様を示す斜視図である。
【図4】機械的ウェブのコンプライアント部材に取り付けられたセンサを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す斜視図である。
【図5】2つの作動アームの間に取り付けられたコンプライアント裏当てに取り付けられたセンサを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す斜視図である。
【図6】第一作動アームと固定支持部材との間に取り付けられたコンプライアント表面に取り付けられたセンサを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す斜視図である。
【図7】作動アームと機械的ウェブとの間の接続部に近接して取り付けられたセンサを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す斜視図である。
【図8】圧電スタックと第二取付け表面との間に固定されたセンサを有する本発明のアクチュエータの好適実施態様を示す斜視図である。
【図9】圧電スタックの一端でセンサとして作用するよう構成された電気的に絶縁された単層の圧電スタックを示す斜視図である。
【図10】圧電スタック内でセンサとして作用するよう構成される電気的に絶縁された圧電層を有する本発明のアクチュエータの好適実施態様を示す斜視図である。
【図11】別個の取り付け可能なアームを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す分解側面図である。
【図12】別個の取り付け可能なアームを有する本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す分解斜視図である。
【図13】2つの別個の取り付け可能なアームと、固定支持部材に付着するよう構成される取付けブロックとを有する、本発明のアクチュエータの機械的増幅器の好適実施態様を示す分解側面図である。
【図14】共振動作の範囲付近の実質的に一定な電圧での周波数と変位との間の関係を示すグラフである。
【図15】電圧が共振動作中に所与のピーク変位を維持するよう変更される状態での周波数と変位との間の関係を示すグラフである。
【図16】共振動作の範囲付近の実質的に一定な電圧での周波数と、変位と、位相角との間の関係を示すグラフである。
【図17】位相角差を利用する共振条件においてスマート材料アクチュエータを動作する方法の実施態様のステップを示すフロー図である。
【図18】変位追跡を利用する共振条件においてスマート材料アクチュエータを動作する方法の実施態様のステップを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1乃至18を参照して、本発明の好適実施態様を記載する。図1乃至18において、別個の素子は素子番号を伴って言及され、異なる実施態様における類似素子は同じ最終2ディジットを概ね有する。従って、一例として、固定支持部材20という素子は、図1乃至18中に例示される多数の実施態様において使用される同じ素子であるが、同じ図面中に例示されるセンサ154,254,354,454,554,654,754,854は、本発明の異なる実施態様と共に使用するのに適したセンサのそれぞれ別個の実施態様である。従って、便宜上、ある範囲の素子番号が参照されるとき、その参照は、同じ最終2ディジットを有するが異なる第1ディジットを有する素子番号を備える類似素子の省略参照である。よって、一例として、センサ154−854への言及は、センサ154,254,354,454,554,654,754,854の実施態様の全てへの言及である。一方、特別な素子番号のみへの言及(例えば、センサ154への言及)は、図面中に示されるそのような素子の特別な実施態様への言及であるが、文脈から明らかでない限り、図面中のどこか別の場所に示される他の実施態様(例えば、センサ254,354,454,554,654,754,854)を必ずしも言及していない。類似の構成部品の実施態様の間の他の共通性及び相違は、図面及び発明の詳細な記載の記載から当業者に明らかであろう。
【0011】
図面及び以下の記述は本発明の好適実施態様を記載するが、それらは本発明の原理を例示するものとしてのみ考えられるべきであり、それらを限定すべきものと考えられるべきではない。請求される本発明の範囲内にある数多くの他の変形の全てが当業者に直ちに明らかであろう。
【0012】
ここで使用されるとき「構成され」、「構成し」、「適合され」、「適合し」、及び、「適合する」(adapted)という用語は、適切な大きさ、形状、構造、寸法、向き、及び、配置にされることを意味する。
【0013】
材料、周波数、電圧、範囲等の具体的な実施例がここで使用されるとき、そのような実施例は例示的であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
【0014】
本発明を更に理解する上で有用であると分かり得る追加的な開示を提供するために、以下の文献、即ち、国際出願番号PCT/US2010/41461、並びに、米国特許第6,717,332号、6,548,938号、6,737,788号、6,836,056号、6,879,087号、6,759,790号、7,132,781号、7,126,259号、6,870,305号、6,975,061号、7,368,856号、7,564,171号、及び、6,924,586号の全文をここに引用する。
【0015】
図1及び2は、共振で動作するよう構成される本発明のスマート材料アクチュエータと共に使用するのに適した機械的増幅器10の好適実施態様を例示している。当業者によって直ちに理解されるように、異なる用途の必要に適合される様々な大きさ及び材料で本発明の装置の構成部品を製造し得る。
【0016】
機械的増幅器10は、第一取付け表面24を有する固定支持部材20を含む。異なる大きさの圧電スタック100と共に使用するのに適した様々な大きさで固定支持部材20を製造し得る。機械的ウェブ30は、第二取付け表面34を有する可動支持部材に取り付けられたコンプライアント部材32を有する。第二取付け表面34を有する可動支持部材が第一取付け表面24から離れる方向に移動するよう、圧電スタック100への電位の印可の実質的直後に、圧電スタック100が角移動を実質的に伴わずに並びに固定支持部材20の移動を実質的に伴わずに実質的に拡張するよう、圧電スタック100は第一取付け表面24と第二取付け表面34との間に取り付けられる。結果的に、コンプライアント部材32は撓み、それによって、作動アーム(アクチュエータアーム)41を移動する。
【0017】
多くの種類の圧電材料(電位が印可されると拡張する或いは機械的な力が加えられると電荷を生成する材料)が当該技術分野において既知であり、それらの圧電材料を圧電スタック100における使用のために適合し得る。圧電スタック100は、例えば、共に焼成されたセラミック圧電材料の交互層から成るスタック(NECを含む供給者から入手可能であるような所謂同時焼成多層セラミック圧電スタック)又は単結晶圧電材料から切断された材料の層から成るスタックであり得る。ここで議論されるように、「圧電スタック」という用語は、従来的な圧電材料のスタックや、電気的又は機械的な特性を変更するために既知の圧電材料をドープすることによって時折創成され且つ従来的なPZT以外の配合を用いて時折創成される所謂「スマート材料」も含む。よって、スマート材料アクチュエータは、圧電スタックを使用するここに記載されるようなアクチュエータであり、圧電スタックという用語は、従来的な圧電材料から成るスタック及び所謂スマート材料から成るスタックの双方を指す。
【0018】
機械的ウェブ30は、以下に更に議論され且つセンサ(図1及び2には示されていない)の取付けを可能にするよう構成される、上方ウェブセンサ取付け地点38と、下方ウェブセンサ取付け地点39とを更に含み、それによって、そのようなセンサが圧電スタック100の作動を感知し且つ作動アーム41の移動に比例する信号を生成することを可能にする。ここで、「比例して」という用語は、所与の数学的関係を記述するために使用されるが、直線によって定められるものに必ずしも限定されない。加えて、当業者であれば、信号は従来的にはアナログであるが、適切な変換回路又は類似回路が使用されるときにはデジタルであり得ることを認識するであろう。
【0019】
代替的なセンサ取付け場所が上方支持部材センサ取付け地点28及び下方固定支持部材取付け地点29によってもたらされる。作動アーム41が固定支持部材20に対して移動すると、上方支持部材センサ取付け地点28と下方固定支持部材取付け地点29との間のセンサが作動アーム41の移動を測定し得る。
【0020】
上方アームセンサ取付け地点48及び下方アームセンサ取付け地点49によって、更なる代替的なセンサ取付け場所が提供される。作動アーム41が互いに対して移動すると、上方アームセンサ取付け地点48と下方アームセンサ取付け地点49との間のセンサがアーム41の移動を測定し得る。
【0021】
図3は、本発明に従った共振動作のために適合されるスマート材料を例示している。機械的増幅器10及び圧電スタック100に加えて、アクチュエータ1は、コントローラ70に電気的に接続されたセンサ組立体150を含む。コントローラ70は、圧電スタック100の電極102に更に電気的に接続され、電極102は、電極102と機械的増幅器10の残部との間の電気接続を防止するよう構成される絶縁体(図示せず)を伴って、機械的ウェブ30の第二取付け表面34を通過する。コントローラ70は、電源(図示せず)に更に電気的に接続され、或いは、電源(図示せず)を内部的に含み、それによって、コントローラ70が圧電スタック100を活性化及び非活性化し、よって、電力信号を圧電スタック100に提供することによって、アクチュエータ1を活性化又は非活性化する。当業者によって理解されるように、電力信号は、周波数及び電圧を有する交流である。電力信号の周波数を増減することによって、コントローラ70はアクチュエータ1の周波数を増減し得る。以下に更に議論するように、センサ組立体150は、機械的ウェブ30の移動の程度に比例する、よって、コントローラ70に対する作動アーム41の移動の程度に比例する電気信号を創成するよう構成され、それによって、電力信号の適用によって実際に生成される移動の程度をコントローラ70が監視することを可能にする。
【0022】
作動アーム41の移動の程度に比例する信号を生成するために、広範なセンサ実施態様を使用し得る。1つのそのような実施態様がセンサ組立体150として例示されており、そこでは、端子156を有するセンサ154がコンプライアント材料152に取り付けられている。例えば、ステンレス鋼又はバネ鋼の薄板のような、圧電スタック100の反復的な活性化の下での降伏(yielding)を避けるよう十分な弾性を備える如何なる材料からもコンプライアント裏当て材料152を形成し得るが、それらに限定されない。センサ154は、コンプライアント裏当て材料152の撓みを測定するよう構成される。作動アーム41の移動の程度が大きければ大きいほど、結果として得られるコンプライアント裏当て材料152の撓みもより大きい。センサ154は、当該技術分野において既知の歪みや撓みを検出し得る多様なセンサであり得る。センサは、金属裏当て上に取り付けられる箔型ひずみ計、(非限定的にDigiKey MSP1007-ND及びMSP6915-NDのような)圧電センサ、(非限定的にAD7745静電容量対デジタルコンバータを含むAnalog Devicesから入手可能なような)容量ひずみ計、(Vishay TCRT1000 反射光センサのような)光センサ、(Melexis
MLX90242 CMOS 線形ホール効果センサ ICのような)ホール効果センサ、圧電可変電圧センサ、又は、加速度計を含むが、それらに限定されない。異なる種類のセンサは、異なる取付け場所及び取付け手段並びにそれらのセンサ信号を作動アーム41の移動の程度の信頼性のある表示に変換する異なる制御回路を必要とし得ることが、当業者によって理解されよう。
【0023】
例示されるように、コンプライアント裏当て152は、上方ウェブセンサ取付け地点38と、下方ウェブセンサ取付け地点39との間に挿入される。コンプライアント裏当て材料152が、バネ鋼の薄板のようなコンプライアント材料のプレフレックスシート(pre-flexed sheet)である場合、上方ウェブセンサ取付け地点38及び下方ウェブセンサ取付け地点39を、図示のようにコンプライアント部材32に近接して、対向傾斜ノッチとして便宜に形成し得る。当業者によって容易に理解されるように、コンプライアント裏当て材料152を取り付けるために、様々な他の手段も利用し得る。それらの手段は、ボルトのような機械的締結具、接着材、及び、溶接を含むが、それらに限定されない。加えて、センサ154が撓みに対立するものとしての圧縮を検出するよう構成されるならば、コンプライアント裏当て152を、アクチュエータ組立体1の活性化及び非活性化の実質的直後にセンサが解放され且つ圧縮されるよう圧電スタック100に対して実質的に垂直に整列されるコンプライアントポスト(図示せず)と交換し得る。単層圧電スタックは、そのような構造における適切なセンサである。センサ154によって生成される電気信号は機械的ウェブ30、よって、作動アーム41、センサ組立体150の移動に比例するので、センサ組立体150は、作動アーム41の移動の程度を示すよう構成される。
【0024】
図5及び6は、本発明と共に使用するのに適したセンサ354,454の代替的な実施態様を例示している。図5に例示されるように、センサ組立体350は、端子356を備えるコンプライアント裏当て材料352上のセンサ354で構成されている。コンプライアント裏当て材料356は、例示されているように、上方アーム取付け地点48と下方アーム取付け地点49との間に取り付けられる。例示される傾斜ノッチ取付け手段に加えて、機械的な締結具を非限定的に含む他の取付け手段をコンプライアント裏当て材料352用の取付け地点として使用し得ることが、当業者に明らかであろう。作動アーム41が動作中に互いに向かう方向及び離れる方向に移動するとき、コンプライアント裏当て材料352は撓み且つ解放し、それによって、センサ354がコンプライアント裏当て材料352中の歪みや撓み、故に、作動アーム41の移動の程度を決定することを可能にする。
【0025】
代替的に、図6を参照すると、センサ組立体450を、支持部材下方取付け地点29にある固定支持部材20と支持部材上方取付け地点28にある作動アーム41との間に取り付け得る。センサ組立体150,350と同様に、センサ組立体450は、コンプライアント裏当て材料452を含み、センサ454がコンプライアント裏当て材料452の上に設けられ、電極456がコンプライアント裏当て材料452から延びている。動作中、作動アーム41は下向きに移動し、コンプライアント裏当て材料452を上向きに撓ませ、コンプライアント裏当て材料452が弛緩するのを可能にするが、完全に弛む地点までは弛緩しない。前述の実施態様におけるように、コンプライアント裏当て材料452中の歪みはセンサ454によって示され、それによって、作動アーム41の移動の程度に比例する信号を生成する。センサ組立体350,450と共に便宜に使用し得るセンサ354,454を含む材料は、上記センサ組立体150との関係で記載したものと同じである。
【0026】
今や図4を参照して、更なるセンサ実施態様を記載し得る。上述のように、動作中、機械的ウェブ30のコンプライアント部材32は撓み、それによって、作動アーム41を移動する。センサ154,354,454をコンプライアント裏当て材料152,352,452の上に取り付け、作動アーム41の移動に応じてコンプライアント裏当て材料が撓み且つ弛緩するときのコンプライアント裏当て材料の歪みを示し得るよう、センサ254をコンプライアント部材32の上に直接的に取り付けてもよく、センサ254は動作中のコンプライアント部材の歪みを示す。これは作動アーム41の移動の程度に比例する信号ももたらす。センサ154,354,454と共に使用するのに適したセンサと同じ種類のセンサをセンサ254のために使用し得る。主要な相違は、センサ154,354,454が裏当て材料152,352,452の歪みを感知するのに対し、センサ254がコンプライアント部材32の歪みを感知することである。
【0027】
図7及び8は、本発明と共に使用するのに適したセンサ554,654の更なる構造及び実施態様を例示している。端子556を備えるセンサ554が、機械的ウェブ30との接続部に近接して、作動アーム41の後端に固定的に取り付けられている。しかしながら、センサ554は空間内に延び、それによって、作動アーム41が移動するとき、センサが撓むのを可能にする。それによって、撓みの程度を示すことによって、センサ554は作動アーム41の移動の程度を示す。
【0028】
同様に、端子656を備えるセンサ654が圧電スタック100と第二取付け表面654との間に取り付けられ、一端が同様に空間内に延びている。圧電スタック100が拡張及び収縮するに応じて、センサ654は撓みの程度、従って、作動アーム41の移動の程度に比例する圧電スタック100の移動の程度を示す。
【0029】
適切な電圧及び周波数の電力信号を圧電スタック100に適用するようコントローラ70を構成することによってアクチュエータ1を立て続けに活性化及び非活性化し得ることが、当業者によって直ちに理解されよう。そのような方法において動作されるとき、アクチュエータ1は、その質量、材料、及び、他の特性によって決定される周波数の自然な共振を達成する。アクチュエータが共振を達成するとき、圧電スタック100に適用されるエネルギが実質的に一定レベルに維持されるときでさえも、その動作の変位(又はストローク)は増大する。従って、アクチュエータ1が共振条件において動作されるときに特定の変位を達成するために必要とされるエネルギは、それが非共振条件において動作されるときに達成するときに必要とされるエネルギよりも少ない。
【0030】
図14を参照すると、電圧が実質的に一定レベルに維持された状態で、活性化の周波数に対するアクチュエータアーム41の変位をプロットすることによって、変位と周波数との間の関係を理解し得る。プロット402は、本発明と共に使用するために構成されたスマート材料アクチュエータ1が、最小荷重又は荷重のない状態で動作されるときの、周波数と変位との代表的な関係を例示しており、それは、アクチュエータアーム41が、如何なる外部荷重にも取り付けられていないか、或いは、流れ制限に起因する圧力で動作しないポンプのような最小荷重に取り付けられていることを意味する。プロット402は、実質的に地点404で起こるピーク変位を有する。ここでは、地点404での周波数を自然共振周波数と呼ぶ。何故ならば、それはアクチュエータ1が有意な荷重のない状態で動作されるときの予期される最大の変位を示しているからである。プロット402から明らかであるように、変位は所与の範囲の周波数内で急激にピークに達する。地点404での自然共振周波数についての変位における急激な増減少は、スマート材料アクチュエータ1の共振特性の故に起こる。従って、所望範囲の動作変位が、例えば、非限定的に、コンプレッサシャフトを駆動するのに要求される変位に基づき予め決定されるならば、所望変位が自然共振周波数付近で起こる、好ましくは、自然共振周波数範囲下方境界405で開始し且つ自然共振周波数範囲上方境界407で終了する代表的な共振動作範囲406によって示されるような、自然共振周波数の周りで実質的に中心化されて起こる周波数を決定することが可能である。自然共振周波数範囲下方境界405及び自然共振周波数範囲上方境界407の配置は、特定の用途に依存した選択事項であり、それはどんな荷重も作動アーム41によって作動されるべき効率的な動作のために必要な変位の範囲を規定する。従って、一部の用途において、自然共振周波数範囲406は、他の用途におけるよりも狭く選択される。
【0031】
プロット412は、同じアクチュエータ1が作動アーム41に加えられる一定の荷重で動作されるときの周波数と変位との間の関係を例示している。プロット412に例示されるように、最大変位の地点は、実質的に地点414で起こり、それは、ここでは荷重共振周波数と呼ぶ周波数で起こり、荷重共振動作範囲は、周波数範囲416によって示されている。荷重共振範囲416は、荷重共振周波数範囲下方境界415及び荷重共振周波数上方境界417によって境界付けられる。荷重共振周波数範囲416が自然共振周波数範囲406よりも高く且つ狭いことを含む数多くの関係が、プロット402及び412から明らかである。同様に明らかなことは、電圧が実質的に一定レベルに維持されるとき、地点414によって示される荷重共振周波数で起こるピーク変位が、地点404によって示される自然共振周波数で起こる変位よりも低いことである。
【0032】
図15は、電圧が荷重に応じて変更されるときの、荷重及び非荷重アクチュエータ1の周波数と変位との間の関係を例示している。プロット422は、プロット428によって示される電圧レベルで作動アーム41に取り付けられる外部荷重を有さないスマート材料アクチュエータ1の周波数と変位との間の関係を例示している。プロット422における自然共振周波数は、地点424によって示されており、自然周波数範囲426は、自然共振周波数範囲下方境界425及び自然共振周波数上方境界427によって境界付けられている。プロット432は、同様にプロット428によって示される電圧レベルでの、作動アーム41に取り付けられる実質的に一定の荷重を有するスマート材料アクチュエータ1の周波数と変位との間の関係を例示している。プロット432における荷重共振周波数は、荷重共振周波数範囲下方境界435及び荷重共振周波数範囲上方境界437によって境界付けられる荷重共振周波数範囲436を備える地点434によって表示されている。プロット428によって示されるように、地点424によって示される自然共振周波数及び地点434によって示される荷重共振周波数に匹敵する変位を達成するために、電圧レベルを増大し得る。従って、周波数に加えて電圧を変更することによって、共振周波数で起こるストローク増大の利点を異なる荷重レベルに亘って維持し得る。電圧を変更することは、自然共振周波数範囲426の幅と荷重共振周波数範囲436の幅との間の差を最小限化するのも助ける。プロット422及び432は、共振範囲426及び436の周りの荷重と周波数との間の関係をそれぞれ実証しているが、それらは電圧が変更されるときのこれらの範囲の外側の変位レベルを必ずしも反映しない。
【0033】
上述した共振周波数と、荷重と、変位と、電圧との間の基本的な関係に鑑みれば、共振条件を維持することによってアクチュエータがより効率的に動作し得るよう、可変周波数動作可能なスマート材料アクチュエータ1を採用することが可能であることが当業者に明らかであり、それはアクチュエータが所与の時間に作動アーム41に取り付けられる荷重に対応する荷重共振周波数範囲416,436内で動作することを意味する。スマート材料アクチュエータ1が共振条件内で動作するときに所与の電圧によって生成される変位は、それが共振条件内で動作しないときに同じ電圧によって生成される変位よりも大きいので、共振条件を維持することによってより大きな効率を達成し得ることが明らかである。
【0034】
共振周波数での変位の劇的な増大はコンプライアント部材32を降伏点まで撓ませるので(コンプライアント部材32が撓み前の位置まで戻らないか、或いは、有意な程度まで撓む弾性を喪失するかのいずれかを意味する)、従来技術において共振動作は回避される。従来技術が共振動作を回避した1つの理由は、共振周波数が動的であり、実世界用途において常に変化する様々な要因に基づき有意に変化する傾向を有し、それによって、安全電圧が使用されるときでさえも共振条件を維持することを困難にすることである。例えば、非限定的に、ポンプ(図示せず)を駆動するのにアクチュエータ1が利用されるならば、作動アーム41に加えられる荷重は、背圧、粘性変更、及び、流れ内の乱流のような、常に変化する要因に基づき異なる。本発明の前には、そのようなポンプを駆動するアクチュエータが共振で動作し、荷重共振周波数が動的条件の故に変化するならば、アクチュエータ1は迅速に「完全停止」(bog down)する。何故ならば、ポンプを共振で駆動するのに必要なエネルギは、ポンプを非共振周波数で駆動するのに不十分である可能性があるからである。同様に、同じアクチュエータが、共振付近ではあるが、その外側で動作するならば、アクチュエータの共振周波数を動作周波数に適合させる動的条件の変化は、変位の急激な増大を引き起こし、それによって、損傷を招く。例えば、共振動作中に受ける変位が、機械的ウェブ30のコンプライアント部材32を、コンプライアント部材32がその降伏点を越える地点まで「過剰に拡張」(overextent)させるならば、損傷は、さもなければ本発明と共に使用するのに適するスマート材料アクチュエータに起こり得る。本発明がないならば、これは共振動作が高過ぎる電圧レベルで予期せずに起こるときに容易に起こり得る。その同じ電圧が維持され、且つ、共振動作の変位増大が起こるとき、降伏点は超過され、且つ、コンプライアント部材32は、正しく動作するのを停止するか、或いは、圧電スタック100は、十分な圧縮力を伴わない動作又は撓みの故に故障する。従って、本発明によってもたらされる改良の1つは、スマート材料アクチュエータ1が異なる条件において共振動作を維持するのを可能にすることによって共振動作の利益を達成する手段である。しかしながら、そうするためには、コントローラ70が動作中に荷重共振範囲416,436内の変化に反応するように構成されることが必要である。
【0035】
そうするための1つの技法が図17のフロー図によって例示されている。コントローラ70は、圧電スタック100及びセンサ154−854に電気的に接続された電気制御回路である。コントローラ70は、スタック102を通じて、圧電スタック100に、電力信号電圧(圧電スタックに加えられる交流電圧を意味する)と電力信号周波数(圧電スタックに加えられる交流の周波数を意味する)とを有する電力信号を提供するよう構成される。コントローラ70及び圧電スタック100が共通の接地又は基準を共有するならば、1つのスタック端子102のみが必要とされることが当業者によって理解されよう。電力信号の交流性は、電力信号周波数と略同じ周波数でアクチュエータ1を活性化及び非活性化させる。コントローラ70は、センサ154−854からセンサ信号(動的な電流又は対応するデジタルデータ)を受け取る。センサ154−854は、センサ信号70が作動アーム41の移動(又は変位)の程度に比例するよう構成される。1つのそのような実施態様が図3に例示されており、そこでは、センサ組立体150は、上方ウェブ取付け地点38と下方ウェブ取付け地点39との間に固着されるコンプライアント裏当て材料152と、そこに固着されるセンサ154とを含む。端子156がセンサ154及びコントローラ70に電気的に接続されている。アクチュエータ1が活性化及び非活性化するとき、下方ウェブ取付け地点39及び上方ウェブ取付け地点38は互いに離れる方向に並びに互いに向かう方向に移動し、それによって、より大きい及びより小さい程度の作動アーム41の移動に対応する、より大きい及びより小さい程度の撓み及び解放を伴って、裏当て材料152を交互に弛緩させ且つ撓ませる。センサ154は、コンプライアント裏当て材料152に加えられる歪み又は撓みに対応する電気信号を生成するよう構成される。このようにして、センサ154は、作動アーム41の移動の程度に比例するセンサ信号を生成する。上記に議論したように、図4−7は、異なる場所に取り付けられているが、類似する動作が可能な、センサ254−554の代替的な実施態様を例示している。
【0036】
図3、16、及び、17を参照すると、コントローラ70は、電力信号とセンサ信号との間の位相角を決定するよう構成される。プロット468は、位相角と、変位(ここでは作動アーム41の移動の程度とも呼ぶ)と、電力信号周波数との間の関係を例示している。プロット468によって示されるように、荷重が作動アーム41に加えられないとき、周波数が増大するのに応じて位相角が増大し、よって、任意の所与の周波数のための予期される位相角を決定し得ることを例示している。このようにして、(自然共振動作の入口を示す)地点465及び(自然共振動作の出口を示す)地点467によって示される電力信号周波数での位相角を決定することによって、所定の位相角範囲を計算し得る。自然共振位相角は、ピーク共振での位相角であり、所定位相角範囲は、自然共振位相角が所定位相角範囲内にあり、好ましくは、所定位相角範囲内で実質的に中心化されるように決定される。位相角は所定の位相角範囲内又は付近で比較的迅速に変化するので、コントローラ70は、アクチュエータ1を共振動作に出入させる変化を感知し且つ迅速に反応し得る。図17に例示されるように、コントローラ70は、先ず、ステップ502において、電力信号を圧電スタック100に適用することによって、これらの関係を活用し得る。次に、コントローラ70は、ステップ504において、位相角を決定し、ステップ506において、それを所定位相角と比較する。位相角が位相角範囲より下であるならば、ステップ510において、電力信号周波数が第一方向において調節される。位相角が位相角範囲より上であるならば、ステップ508において、電力信号周波数が第二方向において調節される。位相角が範囲内にあるならば、電力信号周波数の変更は必要とされない。このプロセスを反復することによって、共振動作を維持し得るし、もし失われるならば、位相角の参照を通じて再捕捉し得る。
【0037】
図16中のプロット462は、非荷重アクチュエータの電力信号周波数と変位との間の関係を例示しており、地点464は、アクチュエータの自然共振周波数を示されている。プロット472は、荷重下のアクチュエータの電力信号周波数と変位との間の関係を例示しており、荷重共振周波数は地点474によって示されている。例示されるように、(地点475と地点477とによって示される位相角の間の周波数で起こる)アクチュエータ1が荷重されるときの所定位相角範囲は、(地点465と地点467とによって示される位相角の間周波数で起こる)アクチュエータ1が非荷重のときの所定位相角範囲と異なり得る。プロット468(非荷重下の位相角)とプロット478(一定の荷重下の位相角)とを比較することによって、この関係を見ることができる。しかしながら、荷重状態と非荷重状態との間の所定位相角範囲における変化は、線形関数によって容易に近似されることが理解されよう。従って、荷重の増減に応じて、補償するよう所定位相角範囲も増分的にシフトし得る。コントローラ70は、上述されたようなセンサ信号(アーム41の移動の程度に比例し、その程度は、所与の電圧での荷重で異なる)に基づき、或いは、当業者に明らかな他の手段によって、荷重を決定し得る。このようにして、所定の位相角を追跡し、且つ、電力信号周波数を調節して、実際の位相角を所定位相角範囲内に維持することによって、コントローラ70は、変化する条件において、アクチュエータ1の共振動作を維持し得る。
【0038】
更に以下に議論するように、自然共振周波数464、荷重共振周波数474、及び、それらの対応する位相角は、アクチュエータ設計、用途、及び、センサ場所に依存して実質的に変化し得る。従って、コントローラ70は、実際の位相角が所定位相角範囲より下にあると決定した直後に、周波数(第一方向)を増大し、実際の位相角が所定位相角範囲より上にあると決定した直後に、周波数(第二方向)を減少し、それらの関係は図16に示されるようであり、異なる構造を条件として、それらの方向を逆転し得る。従って、所定位相角範囲及び所与用途においてコントローラ70によって使用されるべき調節の方向を決定するために、幾らかの初期測定又は計算を必要とし得る。自然共振周波数範囲466及び荷重共振周波数範囲476の幅も用途に従って異なり、その範囲は、時には図面に示されるものよりも広く、他の時にはより狭くあり得ることも理解されよう。
【0039】
電力信号周波数を変更するに際して、必要とされる変化の量は、アクチュエータ1が共振動作からどれぐらい近いか或いは離れているかに依存して異なり得る。従って、電力信号周波数を所定位相角と自然共振位相角との間の差に比例して増分的に調節することが好ましい。このようにして、実際の位相角が所定位相角範囲の遠く外側にあると決定されればされるほど、適用される周波数調節はより大きい。しかしながら、過補償を回避するために、最大周波数増分を有するのが好ましい。これは過補償を防止するのに役立ち、コントローラ70の周波数応答を円滑にする。最大周波数増分は、コントローラ70の用途及び速度に基づき異なる。
【0040】
更に、上記に議論したように、異なる荷重に亘って作動アーム41の一貫した変位を維持することが望ましくあり得る。図17に例示される方法を利用する場合には、移動の程度が所定移動下方境界より下にあるときに、測定位相角が所定の位相角範囲内にあることを決定した実質的直後に、電力信号電圧を増大するようコントローラ70を適合することによって、これを達成し得る。換言すれば、コントローラ70が共振動作を維持しているが、アクチュエータ1が最小所要変位を生成していない場合には、コントローラ70は電力信号電圧を増大し得る。同様に、測定位相角が所定の位相角範囲内にあること及び移動の程度が所定の移動上方境界より上であることを決定した直後に、コントローラ70は電力信号電圧を減少し、それによって、機械的ウェブ30がそれらの降伏点を越えて拡張する危険性を低減し得る。
【0041】
位相角の測定によって共振動作を維持することに加えて、位相角情報なしで作動アーム41の移動の程度を測定することによっても、共振動作を維持することが可能である。本方法をセンサが作動アーム41の移動の程度に比例するセンサ信号をもたらすことを許容するのに適した如何なるセンサ場所と共に使用し得るが、それは(図8−10に例示される)センサ654−854が圧電スタック100と一致して位置付けられる用途において好適である。より具体的には、図8に例示されるように、端子656を有する、上述のセンサのようなセンサ654を圧電スタック100と第二取付け表面34との間に取り付け得る。圧電スタック100が拡張及び収縮するとき、センサ654上の歪みは、作動アーム41の移動の程度に比例する。同じ原理を適用するならば、センサ754は単層であり得るし、或いは、図9に例示されるように、多層圧電スタックを、圧電スタック100から電気的に絶縁してではあるが、例示されるように、第二取付け表面34(図9には示されていない)に隣接して或いは第一取付け表面24’(図9には示されていない)に隣接して、圧電スタック100と一致して取り付け得る。理解されるように、圧電スタック100の記述と関連して議論したようにドライバとして作用させることに加えて、そのようなスタックを、単層であれ多層であれ、それらに加えられる機械的な力に従ってセンサ信号を生成することによって、センサとして使用し得る。図10に例示されるように、圧電スタック100の一部を残部から電気的に絶縁し、且つ、コントローラ70への電気接続のために別個の直列センサ端子856を提供することによって、圧電スタック100の一部がセンサ854として作用するように構成されることも可能である。
【0042】
図18を参照すると、そのような実施態様において、所望の作動アーム変位範囲は、ステップ602において、所望用途の要件に基づき予め定められる。コントローラ70は、ステップ604において上記したように、電力信号周波数を有する電力信号を圧電スタック100に適用する。次に、センサ654−854からの信号に基づき、コントローラ70は、ステップ606で、作動アーム41の移動の実際の程度を決定する。移動の程度が所定範囲内にあるならば、電力信号周波数は維持される。所定範囲の外側にあるならば、それはステップ610において調節される。アクチュエータ1の共振条件を獲得し且つ/或いは維持するために、プロセスを繰り返す。共振動作の間、機械的ウェブ30がそれらの降伏点に達するのを防止するのに十分な程度に低いレベルに電力信号電圧が維持される場合には、共振に入り且つ維持するために、この方法を安全に使用し得る。
【0043】
上述の位相角測定が周波数調節に必要な方向に関する追加的な情報をもたらすことが当業者に理解されよう。しかしながら、そのような指向性情報は厳格に必要とされない。何故ならば。電力信号周波数を増大又は減少し、且つ、結果として得られる移動の程度における変化を監視することによって、コントローラ70は適切な方向を「探し求め」(hunt)得るからである。
【0044】
圧電スタック100上に配置されるある程度の予荷重が望ましいこと及び予荷重の程度は直列センサ654−854によって生成されるセンサ信号の特性に影響を与えることも当業者によって理解されよう。図8を参照すると、可変圧力を圧電スタック100に適用するために第一取付け表面24’を移動し得るよう機械的調節手段21を含めることによって、予荷重レベルを調節し得る。
【0045】
共振動作を維持するためにここに記載される実施態様を使用し得るのと同様に、閾位相角又は閾移動程度が検知されるや否や、コントローラ70が共振周波数の範囲から離れる方向に電力信号を移動するよう既述の方法を逆転することによって、共振動作を回避するためにもそれらを使用し得る。変位が使用される場合には、最大作動アーム変位を予め決定し得る。その場合には、電力信号周波数を有する電力信号を圧電スタック100に適用し、所定の最大作動アーム変位を越える移動の程度を決定した実質的直後に電力信号周波数を調節することによって、アクチュエータ1が共振条件において動作するのを回避させるようコントローラ70を構成し得る。これは、共振の開始の初期信号で電力信号周波数を変更し、それによって、機械的ウェブ30にそれらの降伏点を共振周波数で越えさせる電圧を伴って、共振周波数付近での動作を安全に可能にすることによって、アクチュエータ1が共振条件において動作するのを実質的に防止する。
【0046】
前述の記載から明らかであるように、用途によって要求される周波数に対応する(図14−16で地点414,434,474によって示されるような)荷重共振周波数を備えるアクチュエータ1を有することが望ましい。例えば、アクチュエータ1がコンプレッサを駆動することに提供される場合には、コンプレッサによって典型的に生成される荷重にあるアクチュエータ1の荷重共振周波数がコンプレッサのための効率的な動作速度に対応することが望ましい。それは任意の所与のアクチュエータ1に関して当て嵌まらないかもしれない。従って、同様に開示されているのは、所与の用途の要求により密接に適合するよう、本発明に従ったスマート材料アクチュエータの共振周波数を調節する方法である。共振周波数の調節を議論するとき、「共振周波数」という一般的な用語は、荷重共振周波数及び自然共振周波数というより特殊な用語に対立するものとして使用される。何故ならば、本方法は荷重条件及び非荷重条件の両方における共振を調節するのに等しく当て嵌まるからである。
【0047】
スマート材料アクチュエータの共振周波数を調節する1つの方法は、アクチュエータの質量を調節することを含む。図11は、そのような調節のために適合される単一の取付け可能な作動アーム141を有する機械的増幅器110の実施態様を例示している。固定支持部材120、機械的ウェブ130、及び、作動アーム141は、別個の構成部品から成る。よって、共振周波数を調整するために、必要に応じて、構成部品をより重い又はより軽い材料から成る構成部品と交換することによって、機械的増幅器110を利用する組立て後のアクチュエータの質量を調節し得る。より具体的には、所望の共振周波数を予め決定し得る。その場合には、機械的増幅器110を利用するアクチュエータの実際の共振周波数を決定し得る。実際の共振周波数が低すぎるならば、共振周波数を上げるために、機械的増幅器110の構成部品をより低い質量の構成部品と交換し得る。実際の共振周波数が高すぎるならば、その周波数を低めるために、より高い質量構成部品を置換し得る。共振周波数を調節するとき、特に置換するのに便宜な構成部品は、取り付け可能な作動アーム141である。異なるアーム設計(例えば、非限定的に、中空アーム)及び異なる材料のアーム(例えば、非限定的に、ステンレス鋼、アルミニウム、複合材、又は、セラミクス)は異なる質量を有し、それによって、異なる共振周波数調節を可能にする。
【0048】
本発明と共に使用するために構成されるスマート材料アクチュエータと共に使用するのに適した機械的増幅器210の代替的な実施態様が図12に例示されている。この実施態様において、取り付け可能なアーム241は、機械的ウェブ230上の取付け地点233に付着するよう構成された低質量の通路形状(channel-shaped)のアームである。完全に又は部分的に中空な通路を備えるアームを選択することによって、様々な質量調節を達成し得る。加えて、例示されるように、機械的増幅器110,210の実施態様は、1つ又は2つの取り付け可能な作動アーム241を有するよう構成され、それによって、より一層の調節を可能にする。
【0049】
機械的増幅器110,210は、共振周波数を調節する更なる方法をもたらす。機械的ウェブ130,230は別個の構成部品であるので、コンプライアント部材132,232の剛性を変更することによって、共振周波数を変更することが可能である。質量を調節することに関して、第一のステップは、所望の共振周波数を決定し、それを実際の共振周波数と比較することである。次に、機械的ウェブ130,230を、剛性コンプライアント部材132,232を有する機械的ウェブ130,230と交換することによって、共振周波数を上げ得る。逆に、機械的ウェブ130,230を、剛性のより少ないコンプライアント部材132,232を有する機械的ウェブ130,230と交換することによって、共振周波数を下げ得る。異なる材料を使用すること、コンプライアント部材132,232の厚みを増大又は減少すること、或いは、代替的に、それらの長さを増大又は減少することを含む、当該技術分野において理解される様々な方法において、剛性を調節し得る。より長いコンプライアント部材132,232を備える機械的ウェブ130,230を許容することは、機械的ウェブ130,230の降伏点を増大するという追加的な利益を有することも理解されよう。降伏点を増大することは望ましい。何故ならば、降伏点の増大は、機械的ウェブ130,230が通常よりも大きい変位の期間に耐えることを可能にすることによって、機械的ウェブ130,230の耐用年数を大きく減ぜずに、より大きな程度の安全性を可能にするからである。
【0050】
共振周波数を調節する更なる方法が図13に例示される機械的増幅器310の実施態様を用いて例示されている。本発明における使用に適合されるアクチュエータを1つの取り付け可能な調節アーム341によって固定表面に便宜に取り付け、作動されるべき荷重を第二の作動アーム341に便宜に取り付け得るが、他の取付け方法も可能である。そのような取付け方法の間で変更することは、実際には、共振周波数も調節する。一方が固定地点に取り付けられ、他方が作動される荷重に取り付けられる、2つの取り付け可能な作動アーム341を利用することに加えて、機械的ウェブ330の下方部分を固定表面に直接的に取り付けることも可能である。代替的に、孔365,325を通じる機械的締結具を用いて、取付けブロック360を固定支持部材320に取り付け得る。その場合には、取り付けブロック360を固定場所に取り付け、作動アーム341が自由に作動するのを可能にする。各々の異なる取付け方法は、典型的には、異なる共振周波数を生成し、それによって、特定の用途の必要に適するよう、機械的増幅器310を含むアクチュエータの共振周波数の整合又は同調における更なる自由度を可能にする。
【0051】
本発明は現時点で最も実用的であり好適であると考えられる実施態様と共に記載したが、本発明はそれらの実施態様に限定されず、むしろ、それらの様々な修正、変形、及び、付属の請求項の範囲及び精神内の全ての均等な構成を包含することが意図され、その範囲は、法律の下で許容される最広義の解釈が許容されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然共振周波数を有するスマート材料アクチュエータを含む、スマート材料アクチュエータ装置であって、
前記スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持部材と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、更に、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックと、
− 前記作動アームの移動の程度に比例するセンサ信号を生成するよう構成されるセンサとを含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的な直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該スマート材料アクチュエータ装置は、更に、前記圧電スタック及び前記センサに電気的に接続されるコントローラを含み、該コントローラは、
− 前記圧電スタックに電力信号を適用するよう構成され、前記電力信号は、電力信号周波数と、電力信号電圧とを有し、
− 前記電力信号と前記センサ信号との間の位相角を決定し、且つ、前記位相角を所定の位相角範囲と比較するよう構成され、
− 前記位相角が前記所定の位相角範囲より下であることを決定した実質的直後に、第一方向において前記電力信号周波数を調節するよう構成され、
− 前記位相角が前記所定の位相角範囲より上であることを決定した実質的直後に、前記第一方向と反対の第二方向において前記電力信号を調節するよう構成され、
前記所定の位相角範囲は、前記自然共振位相角を含み、それによって、前記コントローラは、前記スマート材料アクチュエータを共振条件において動作させるよう構成される、
スマート材料アクチュエータ装置。
【請求項2】
前記コンプライアント部材は、所定の降伏閾値を有し、前記コントローラは、前記移動の程度が前記コンプライアント部材に前記降伏閾値を超えさせない状態で、前記スマート材料アクチュエータが前記共振条件において動作し得るよう、前記電力信号電圧を所定の電圧レベルより下に維持するよう更に構成される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項3】
前記コントローラは、更に、前記位相角が前記所定の位相角範囲内にあり且つ前記移動の程度が所定の移動下方境界より下にあることを決定した実質的直後に、前記電力信号電圧を増大させるよう構成され、且つ、前記コントローラは、前記位相角が前記所定の位相角範囲内にあり且つ前記移動の程度が所定の移動上方境界より上にあることを決定した実質的直後に、前記電力信号電圧を減少させるよう構成される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記位相角と前記自然共振位相角との間の前記差に比例して増分的に記電力信号周波数を調節する、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項5】
前記センサは、前記作動アームと前記固定支持部材との間に固着される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項6】
前記機械的ウェブに取り付けられる第二作動アームを更に含み、前記センサは、前記作動アームと前記第二作動アームとの間に固着される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項7】
前記機械的ウェブは、上方ウェブ取付け地点と、下方ウェブ取付け地点とを含み、前記センサは、前記上方ウェブ取付け地点と前記下方ウェブ取付け地点との間に固着される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項8】
前記センサは、前記作動アームに固着される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項9】
前記センサは、前記機械的ウェブに固着される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項10】
前記センサは、箔型ひずみ計、圧電ベンダ、容量ひずみ計、光センサ、ホール効果センサ、圧電スタック、単層圧電結晶、圧電可変電圧センサ、及び、加速度計の組から選択される、請求項1に記載のスマート材料アクチュエータ装置。
【請求項11】
スマート材料アクチュエータ装置を共振条件において動作する方法であって、
前記スマート材料アクチュエータ装置は、自然共振周波数を有するスマート材料アクチュエータを含み、該スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持表面と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、更に、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックと、
− 前記作動アームの移動の程度に比例するセンサ信号を生成するよう構成されるセンサとを含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該方法は、
− 前記圧電スタックに電力信号を適用するステップを含み、前記電力信号は、電力信号周波数と、電力信号電圧とを有し、
− 前記電力信号と前記センサ信号との間の位相角を決定し、且つ、前記位相角を所定の位相角範囲と比較するステップを含み、前記所定の位相角範囲は、前記自然共振位相角を含み、
− 前記位相角が前記所定の位相角範囲より下であることを決定した実質的直後に、第一方向において前記電力信号周波数を調節するステップを含み、
− 前記位相角が前記所定の位相角範囲より上であることを決定した実質的直後に、前記第一方向と反対の第二方向において前記電力信号を調節するステップを含み、
前記コントローラは、前記スマート材料アクチュエータを共振条件において動作させるよう構成される、
方法。
【請求項12】
前記コンプライアント部材は、所定の降伏閾値を有し、更に、前記移動の程度が前記コンプライアント部材に前記降伏閾値を超えさせない状態で、前記スマート材料アクチュエータが前記共振条件において動作し得るよう、前記電力信号電圧を所定の電圧レベルより下に維持するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記位相角が前記所定の位相角範囲内にあり且つ前記移動の程度が所定の移動下方境界より下にあることを決定した実質的直後に、前記電力信号電圧を増大させるステップと、前記コントローラは、前記位相角が前記所定の位相角範囲内にあり且つ前記移動の程度が所定の移動上方境界より上にあることを決定した実質的直後に、前記電力信号電圧を減少させるステップとを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記位相角と前記自然共振位相角との間の前記差に比例して増分的に記電力信号周波数を調節するステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
共振条件においてスマート材料アクチュエータ装置を動作する方法であって、前記スマート材料アクチュエータ装置は、自然共振周波数を有するスマート材料アクチュエータを含み、該スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持部材と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、更に、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックと、
− 前記作動アームの移動の程度に比例するセンサ信号を生成するよう構成されるセンサとを含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的な直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該方法は、
− 作動アーム変位範囲を予め決定するステップと、
− 前記移動の程度を決定するステップと、
− 前記移動の程度を前記作動アーム変位範囲内に維持するよう、前記電力信号周波数を調節するステップとを含み、
前記電力信号周波数が前記荷重共振周波数と等しくなった実質的直後に、前記作動アームの前記移動の程度は、前記作動アーム変位範囲内にあり、
それによって、前記スマート材料アクチュエータは、共振条件に維持され、前記移動の程度は、前記作動アーム変位範囲の上方境界を越えない、
方法。
【請求項16】
前記センサは、前記圧電スタックと前記可動支持部材との間に固着される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記センサは、前記圧電スタック内に固着される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記センサは、前記圧電スタックと前記第一取付け表面との間に固着される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記センサは、前記圧電スタックから電気的に絶縁される圧電結晶を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記センサは、箔型ひずみ計、圧電ベンダ、容量ひずみ計、光センサ、ホール効果センサ、圧電スタック、単層圧電スタック、多層圧電スタック、圧電可変電圧センサ、及び、加速度計の組から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
共振条件を回避するようスマート材料アクチュエータ装置を動作する方法であって、
前記スマート材料アクチュエータ装置は、自然共振周波数を有するスマート材料アクチュエータを含み、該スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持部材と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、更に、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックと、
− 前記作動アームの移動の程度に比例するセンサ信号を生成するよう構成されるセンサとを含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的な直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該方法は、
− 最大作動アーム変位を予め決定するステップと、
− 電力信号周波数を有する電力信号を前記圧電スタックに適用するステップと、
− 前記移動の程度が前記最大作動アーム変位を越えた実質的直後に、前記電力信号周波数を調節するステップとを含み、
それによって、前記スマート材料アクチュエータは、共振条件において動作することが防止される、
方法。
【請求項22】
スマート材料アクチュエータの共振周波数を調節する方法であって、
前記スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持部材と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックを更に含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的な直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該方法は、
− 前記スマート材料アクチュエータの所望の共振周波数を決定するステップと、
− 前記スマート材料アクチュエータの実際の共振周波数を決定するステップと、
− 前記スマート材料アクチュエータの質量を調節し、前記実際の共振周波数を変更するステップとを含む、
方法。
【請求項23】
前記スマート材料アクチュエータの質量を調節し、前記実際の共振周波数を変更するステップは、少なくとも1つの前記作動アームを取り外すステップと、異なる質量を有する交換用の作動アームを取り付けるステップとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
スマート材料アクチュエータの共振周波数を調節する方法であって、
前記スマート材料アクチュエータは、
− 機械的増幅器を含み、該機械的増幅器は、
− 第一取付け表面を有する実質的に剛的な固定支持部材と、
− 該固定支持部材に取り付けられる機械的ウェブと、
− 該機械的ウェブに取り付けられる少なくとも1つの作動アームとを含み、
前記機械的ウェブは、前記第一取付け表面と実質的に平行な第二取付け表面を有する可動支持部材と、少なくとも1つのコンプライアント部材とを含み、
前記スマート材料アクチュエータは、
− 前記第一取付け表面と前記第二取付け表面との間に固着される圧電スタックを更に含み、
前記圧電スタックへの電位の印可の実質的な直後に、前記圧電スタックは、角移動を実質的に伴わずに拡張し、それによって、前記第二取付け表面を前記第一取付け表面から離れる方向に推進し、それによって、前記コンプライアント部材を撓ませ、それによって、前記作動アームを移動させ、
当該方法は、
前記スマート材料アクチュエータの所望の共振周波数を決定するステップと、
前記スマート材料アクチュエータの前記実際の共振周波数を決定するステップと、
前記機械的ウェブの少なくとも1つの前記コンプライアント部材の前記剛性を調節し、前記実際の共振周波数を変更するステップとを含む、
方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−504299(P2013−504299A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528113(P2012−528113)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/047931
【国際公開番号】WO2011/029081
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(512005597)ヴァイキング エーティー,エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】