共通データ・チャネル・リソース使用レポート
無線ネットワークにおいて追加のチャネル・リソースを受信するために、チャネル・リソース使用情報を示すシステムおよび方法が記載される。アクセス・ポイントは、まず、1または複数のデバイスへ無線ネットワーク・アクセスを提供するために、ネットワーク・コントローラから、チャネル・リソースのセットを受信しうる。アクセス・ポイントは、複数のデバイスからのチャネル・リソースのうちの1または複数の要求を許可および/または拒否し、許可/拒否に関する情報をネットワーク・コントローラへフィードバックしうる。ネットワーク・コントローラは、フィードバック情報に少なくとも部分的に基づいてアクセス・ポイントにおける負荷を判定し、この負荷に基づいて、チャネル・リソース割当を調節しうる。したがって、1または複数のデバイスへ割り当てられたリソースの容量に近いとアクセス・ポイントが認めた場合、ネットワーク・コントローラは、認められたリソースに関連する受信したフィードバック情報に基づいて、追加のリソースをアクセス・ポイントへ提供しうる。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本願は、2008年3月24日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/039,044号、2008年5月5日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/050,314号、2008年8月13日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/088,456号、および2008年8月27日に出願された”APPARATUS AND METHOD FOR MEASURING RESOURCE USAGE PARAMETERS AND GENERATING RESOURCE USAGE PARAMETERS”と題された米国仮特許出願61/092,346号の利益を主張する。上記出願の全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
以下の記述は、一般に、無線通信に関し、さらに詳しくは、アップストリーム・チャネル・リソース使用レポートを提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、例えば、音声、データなどのようなさまざまなタイプの通信コンテンツを提供するために広く開発された。一般的な無線通信システムは、(例えば、帯域幅、送信電力などのような)利用可能なシステム・リソースを共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムなどを含む。さらに、これらシステムは、例えば、高速パケット・アクセス(HSPA)、第3世代パートナシップ計画(3GPP)、3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、および/または、イボリューション・データ・オプティマイズド(EV−DO)のようなマルチ・キャリア無線仕様、1または複数のそれらの改訂版などのような使用に準拠しうる。
【0004】
一般に、無線多元接続通信システムは、複数のモバイル・デバイスのための通信を同時にサポートすることができる。モバイル・デバイスはおのおのの、順方向リンクおよび逆方向リンクによる送信を介して1または複数のアクセス・ポイント(例えば、基地局、中継局、および、ピア・ツー・ピア技術またはアド・ホック技術を用いたその他のモバイル・デバイスなど)と通信することができる。順方向リンク(すなわちダウンリンク)は、アクセス・ポイントからモバイル・デバイスへの通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわちアップリンク)は、モバイル・デバイスからアクセス・ポイントへの通信リンクを称する。さらに、モバイル・デバイスとアクセス・ポイントとの間の通信は、単一入力単一出力(SISO)システム、複数入力単一出力(MISO)システム、複数入力複数出力(MIMO)システムなどによって確立されうる。
【0005】
アクセス・ポイントは、基礎をなす無線ネットワークとの通信を容易にする、および、モバイル・デバイスへ無線ネットワーク・アクセスを提供するためにアクセス・ポイントへリソースを割り当てる、ネットワーク・コントローラに相当する。HSPAコンフィグレーションでは、例えば、アクセス・ポイントは、エンハンスト専用チャネル(E−DCH)および/またはエンハンスト・アップリンク(EUL)リソースをアクセス・ポイントへ提供するラジオ・ネットワーク・コントローラと通信しうる。一方、アクセス・ポイントは、モバイル・デバイスが、システム獲得要求を生成する際に使用するために、あるいは、その他のデータ/シグナリング・メッセージを送信するために、E−DCH/EUL部分を割り当てる。この点において、モバイル・デバイスは、共有アクセス・チャネルによってリソースを要求し、アクセス・ポイントは、多くの要因に基づいて、E−DCH/EULリソースに対する要求を許可するか拒否する。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、このような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範囲な概観ではなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、何れかまたは全ての実施形態のスコープを線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な記載に対する前置きとして、簡略化された形式で1または複数の実施形態のいくつかの概念を表すことである。
【0007】
1または複数の実施形態および対応する開示によれば、さまざまな態様が、割当のための追加リソースを受け取るために、データ・チャネル・リソース使用情報を提供することを容易にすることに関して記載される。例えば、アクセス・ポイントは、基礎をなす無線ネットワークへのアクセスを要求する1または複数のモバイル・デバイスへの割当のために、ネットワーク・コントローラからデータ・チャネル・リソースを受信しうる。アクセス・ポイントは、負荷、干渉、モバイル・デバイス・タイプ、利用可能なリソースなどに基づいて、複数のモバイル・デバイスへのリソースを許可または拒否しうる。アクセス・ポイントは、モバイル・デバイスに許可および/または拒否されたデータ・チャネル・リソースの数について、ネットワーク・コントローラへレポートしうる。ネットワーク・コントローラは、これを、追加のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てるかを判定するために使用しうる。さらに、あるいは、その代わりに、追加のリソースを割り当てるために、例えば、期間内におけるデータ・チャネルによる送信数、モバイル・デバイスがデータ・チャネル・リソースを保持していた平均時間、データ・チャネルに起因する平均雑音上昇などが測定され、ネットワーク・コントローラへレポートされる。
【0008】
関連する態様によれば、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへレポートする方法が提供される。この方法は、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信することを含む。この方法はさらに、無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てることと、データ・チャネル・リソースに関連する使用情報を判定することとをも含む。
【0009】
別の態様は、無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークにアクセスするために、ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースのセットを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含みうる。このプロセッサはさらに、無線ネットワークへアクセスすることを容易にするために、1または複数のデバイスへ、データ・チャネル・リソースのセットの一部を提供し、データ・チャネル・リソースのセットの一部に関連するチャネル使用情報を、ネットワーク・コントローラへレポートするように構成される。無線通信装置はまた、少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリをも備える。
【0010】
また別の態様は、データ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信装置に関する。この無線通信装置は、ネットワーク・コントローラから、複数のデータ・チャネル・リソースを受信する手段と、無線ネットワークにアクセスするために、複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てる手段とを備えうる。この無線通信装置はさらに、割り当てられた複数のデータ・チャネル・リソースのセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成する手段を含みうる。
【0011】
さらに別の態様は、コンピュータ・プログラム製品に関する。これは、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信させるためのコードを含むコンピュータ読取可能媒体を有しうる。このコンピュータ読取可能媒体はさらに、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てさせるためのコードを備えうる。さらに、このコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成させるためのコードを備えうる。
【0012】
さらに、追加の態様は装置に関する。この装置は、無線ネットワーク内の1または複数のデバイスからシステム獲得要求を受信する獲得要求構成要素と、このシステム獲得要求に基づいて、ネットワーク・コントローラから受信した1または複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のデバイスへ提供するチャネル割当構成要素とを含みうる。この装置はさらに、ネットワーク・コントローラから受信したデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、チャネル使用情報を生成するチャネル割当レポート構成要素を含みうる。
【0013】
さらなる態様によれば、無線通信ネットワークにおけるアクセス・ポイントにチャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法が提供される。この方法は、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てることのみならず、アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を受信することとを含む。この方法はさらに、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソースのセットの、アクセス・ポイントへの割当を調節することを含む。
【0014】
別の態様は、無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークへアクセスを提供することを容易にするために、複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含みうる。このプロセッサはさらに、1または複数のアクセス・ポイントによって1または複数のデバイスへ許可されたデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数に関連する使用情報を受信し、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、追加のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供するように構成される。無線通信装置はまた、少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリをも備える。
【0015】
また別の態様は、関連する使用情報に基づいてデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供する手段を備えうる。この無線通信装置はさらに、アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソース使用レポートを受信する手段を含みうる。ここで、前記提供する手段は、データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、アクセス・ポイントへ、追加のデータ・チャネル・リソースを割り当てる。
【0016】
また別の態様は、コンピュータ・プログラム製品に関する。このコンピュータ・プログラム製品は、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てさせるためのコードを含むコンピュータ読取可能媒体を有しうる。このコンピュータ読取可能媒体はさらに、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、アクセス・ポイントから受信させるためのコードをも備えうる。さらに、このコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに対して、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソースのセットの、アクセス・ポイントへの割当を調節させるためのコードを備えうる。
【0017】
さらに、さらなる態様は、装置に関する。この装置は、複数のデータ・チャネル・リソースを、アクセス・ポイントへ割り当てる割当調節構成要素をも含みうる。この装置はさらに、無線ネットワーク内のデバイスに対して、アクセス・ポイントによって許可された複数のデータ・チャネル・リソースの数に関連する使用情報を取得するレポート受信構成要素を含みうる。ここで、割当調節構成要素は、この使用情報に基づいて、複数のデータ・チャネル・リソースのアクセス・ポイントへの割当を変更する。
【0018】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に記載され、特許請求の範囲において特に指摘されている特徴を備える。次の記載および添付図面は、1または複数の実施形態のある実例となる態様を詳細に記載する。しかしながら、これらの態様は、さまざまな実施形態の原理が適用されるさまざまな方法のうちの僅かしか示しておらず、記載された実施形態は、そのような全ての局面およびそれらの均等物を示すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本明細書に記載されたさまざまな態様にしたがう無線通信システムの実例である。
【図2】図2は、複数のアクセス・ポイントへデータ・チャネルを割り当てる無線通信ネットワークの実例である。
【図3】図3は、無線通信環境において適用される通信装置の実例である。
【図4】図4は、使用情報に基づいてチャネル・リソースを割り当てることを有効にする無線通信システムの実例である。
【図5】図5は、割り当てられたデータ・チャネルに関連する使用レポートをネットワーク・コントローラへ送信することを容易にする方法の実例である。
【図6】図6は、リソース許可/拒否情報をネットワーク・コントローラへ送信する方法の実例である。
【図7】図7は、受信したチャネル使用情報に基づいて、アクセス・ポイントへリソースを割り当てることを容易にする方法の実例である。
【図8】図8は、チャネル使用情報に基づいてリソースを割り当てるシステムの実例である。
【図9】図9は、本明細書に記載されたさまざまなシステムおよび方法と共に適用されうる無線ネットワーク環境の実例である。
【図10】図10は、無線ネットワーク内のデータ・チャネル・リソースに関連する使用レポートを生成するシステムの実例である。
【図11】図11は、チャネル使用情報に基づいて、データ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てることを容易にするシステムの実例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
さまざまな実施形態が、全体を通じて同一要素を示すために同一の参照番号が使用される図面を参照して説明される。以下の記載では、説明の目的のために、1または複数の実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。
【0021】
しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明からである。他の事例では、1または複数の実施形態の記載を容易にするために、周知の構成およびデバイスがブロック図形式で示される。
【0022】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」などは、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェアのうちの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1つのコンピュータに局在化されるか、および/または、複数のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納したさまざまなコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを経由して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような)1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0023】
さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、モバイル・デバイスに関連して記載される。モバイル・デバイスはまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、あるいはユーザ機器(UE)とも称されうる。モバイル・デバイスは、セルラ電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有する携帯型デバイス、コンピュータ・デバイス、あるいは無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関連して記載される。基地局は、モバイル・デバイスと通信するために利用することができ、アクセス・ポイント、ノードB、イボルブド・ノードB(eNode BあるいはeNB)、基地トランシーバ局(BTS)、あるいはその他のいくつかの用語として称されうる。
【0024】
さらに、本明細書に記載のさまざまな態様または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、または媒体からアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVDなど)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブなど)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表すことができる。用語「機械読取可能媒体」は、限定されることなく、無線チャネル、および、命令群および/またはデータを格納、包含、および/または搬送することができるその他任意の媒体を含みうる。
【0025】
本明細書に記載された技術は、例えば符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)システム、およびその他のシステムのようなさまざまな無線通信システムのために使用されうる。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置換可能に使用される。CDMAシステムは、例えばユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、CDMA2000などのようなラジオ技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することができる。OFDMAシステムは、例えばイボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)などのような無線技術を実現することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)は、ダウンリンクではOFDMAを適用し、アップリンクではSC−FDMAを適用するE−UTRAを用いるUMTSの最新のリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、およびGSMは、「第3世代パートナシップ計画プロジェクト」(3GPP)と命名された組織からのドキュメントに記述されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画プロジェクト」(3GPP2)と命名された組織からドキュメントに記述されている。本明細書に記載された技術はまた、例えば、高速パケット・アクセス(HSPA)や、そのさまざまな実施形態のような関連するプロトコルにおいても利用されうる。本明細書に記載された技術はまた、例えば、1xEV−DOレビジョンBあるいはその他のレビジョンなどのようなイボリューション・データ・オブティマイズド(EV−DO)規格において利用されうる。さらに、そのような無線通信システムは、しばしばアンペア(unpaired)な無許可のスペクトルを用いるピア・トゥ・ピア(例えば、モバイル・トゥ・モバイル)アド・ホック・ネットワーク・システム、802xx無線LAN、Bluetooth(登録商標)、および、その他任意の短距離または長距離の無線通信技術を含みうる。
【0026】
さまざまな態様または特徴が、多くのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むシステムの観点から示されるだろう。さまざまなシステムが、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができるか、および/または、図面に関連して説明されたデバイス、構成要素、モジュールなどの必ずしも全てを含んでいる訳ではないことが理解され、認識されるべきである。これらアプローチの組み合わせもまた使用されうる。
【0027】
図1に示すように、本明細書に記載されたさまざまな実施形態にしたがった無線通信システム100が例示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を含む。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ104およびアンテナ106を含むことができ、別のグループはアンテナ108およびアンテナ110を備えることができ、さらに別のグループはアンテナ112およびアンテナ114を含むことができる。おのおののアンテナ・グループについて2つのアンテナしか例示されていないが、2本のアンテナが各アンテナ・グループのために例示されているが、2本より多いアンテナ、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局102はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。それらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えうる。
【0028】
基地局102は、例えばモバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122のような1または複数のモバイル・デバイスと通信しうる。しかしながら、基地局102は、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122に類似した実質的に任意の数のモバイル・デバイスと通信しうることが理解されるべきである。モバイル・デバイス116、122は例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピュータ・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム100を介して通信するのに適切なその他任意のデバイスでありうる。図示するように、モバイル・デバイス116は、アンテナ112およびアンテナ114と通信している。ここで、アンテナ112およびアンテナ114は、順方向リンク118によってアクセス端末116へ情報を送信し、逆方向リンク120によってアクセス端末116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス122はアンテナ104およびアンテナ106と通信している。ここで、アンテナ104およびアンテナ106は、順方向リンク124でアクセス端末122へ情報を送信し、逆方向リンク126でアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は、共通の周波数帯域を使用することができる。
【0029】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのおのおののグループは、基地局102のセクタと称されうる。例えば、基地局102によってカバーされる領域のセクタ内のアクセス端末に通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク118および順方向リンク124による通信では、基地局102の送信アンテナは、アクセス端末116およびアクセス端末122のための順方向リンク118および順方向リンク124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを適用することができる。また、基地局102が、関連付けられた有効通信範囲にランダムに散在したモバイル・デバイス116、122に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、すべてのモバイル・デバイスに対して単一のアンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。さらに、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122は、ピア・ツー・ビアまたはアド・ホック技術(図示せず)を使用して、互いとダイレクトに通信しうる。
【0030】
例によれば、システム100は、複数入力複数出力(MIMO)通信システムでありうる。さらに、システム100は、例えばFDD、FDM、TDD、TDM、CDMなどのような通信チャンネル(例えば、順方向リンク、逆方向リンク)を分割する実質的に任意のタイプのデュプレクス技術を利用しうる。さらに、システム100は、一例において、HSPAまたは同様のプロトコルを利用しうる。基地局102は、無線ネットワークと通信するために割当可能なデータ・チャネル・リソースを、基地局102および/または、1または複数の(図示しない)別の基地局へ提供するネットワーク・コントローラ128に通信可能に接続されうる。それにしたがって、基地局102は、モバイル・デバイス116および/またはモバイル・デバイス122に、データ・チャネル・リソースを割り当てうる。さらに、基地局102は、必要な場合、チャネル割当の変更を可能にするために、ネットワーク・コントローラ128へ、データ・チャネル使用情報をフィードバックしうる。
【0031】
一例によれば、ネットワーク・コントローラ128は、エンハンスト専用チャネル(E−DCH)リソースおよび/またはエンハンスト・アップリンク(EUL)チャネル・リソースの集合を、基地局102(および/または、さらなる基地局)へ提供しうる。これらは、HSPAコンフィギュレーションで使用されるデータ・チャネルでありうる。基地局102は、モバイル・デバイスが、最初に要求をスケジューリングすることなく、基地局102から、E−DCH/EULリソースを要求することを可能にするランダム・アクセス・チャネル(RACH)を実施しうる。この要求を、RACHによって、モバイル・デバイス116および/またはモバイル・デバイス122から受信すると、基地局102は、この要求を許可または拒否しうる。要求が許可される場合、例えば、基地局102は、E−DCH/EULチャネル・リソースの一部を、それぞれのモバイル・デバイスへ割り当てうる。
【0032】
この例では、基地局102は、ネットワーク・コントローラ128に、E−DCH/EULチャネル使用情報をレポートしうる。この情報は、例えば、許可されたE−DCH/EULチャネル・リソースの数、拒否されたリソースの数などを含みうる。この点に関し、ネットワーク・コントローラ128は、提供された情報およびリソース割当に基づいて、基地局102の負荷を判定しうる。ネットワーク・コントローラ128は、それにしたがって、負荷を緩和するために、基地局102に割り当てられたリソースを調節しうる。さらに、あるいは、その代わりに、この情報は、期間内におけるE−DCH/EULチャネルによる送信数、モバイル・デバイスがE−DCH/EULリソースを保持する平均時間、E−DCH/EULチャネルに起因する平均雑音上昇などに関連しうる。さらに、基地局102は、オン・デマンドで、または定期的に、またはイベントの発生などに応じて、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラ128へレポートしうる。前述した例を考慮すると、チャネル使用レポートは、ネットワーク・コントローラから1または複数の基地局へのチャネル・リソース割当を容易にするために提供される。
【0033】
図2に示すように、無線ネットワークにおいてチャネル・リソースを提供することを容易にするシステム200が図示される。このシステム200は、コア・ネットワーク204と通信し、コア・ネットワーク204との通信のためのリソースを、複数のアクセス・ポイント206、208、210へ提供する、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202を含む。一方、アクセス・ポイント206、208、210は、説明するように、コア・ネットワーク204へのアクセスのために、複数のモバイル・デバイス(図示せず)へリソースを割り当てうる。一例において、コア・ネットワーク204は、これらデバイスを認証/許可しうる。これによって、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202およびアクセス・ポイント206、208、210は、これらデバイスとネットワーク204との間の通信のためのメカニズムを提供できるようになる。
【0034】
一例によれば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、データ・チャネル・リソースを、アクセス・ポイント206、208、210へ提供しうる。これらは、説明したように、モバイル・デバイスへ割り当てられる。一例において、アクセス・ポイント206、208、210は、共有アクセス・チャネルを実装しうる。例えばRACHのようなこのチャネルを介して、データ・チャネル・リソースがランダムに要求される。共有アクセス・チャネルによって要求を受け取ると、アクセス・ポイント206、208、210は、データ・チャネル・リソースに対する要求を許可または拒否しうる。要求が許可されると、アクセス・ポイント206、208、および/または210は、そのデータ・チャネル・リソースの一部をデバイスへ割り当てうる。アクセス・ポイント206、208、および/または210が、割り当て可能な少ない数のリソースしか保持していない場合、さらなるリソース要求を取り扱うために、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202から、さらに多くのリソースを要求しうることが認識されるべきである。
【0035】
この点に関し、例えば、アクセス・ポイント206、208および210は、チャネル使用を、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202へレポートしうる。これは、例えば、オン・デマンドで、またはイベントの検出に応じて、または時間インタバルにしたがってなどによってなされる。使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、210へのリソース割当を調節しうる。そのような調節は、未割当の追加のリソースを所与のアクセス・ポイント206、208、および/または210へ割り当てることと、割り当てられたリソースを、アクセス・ポイント206、208、および/または210から移動させることとを含みうる。そのような割当によって、アクセス・ポイント間の全体的なサービス、アクセス・ポイントにわたって分散された負荷などが改善される。
【0036】
アクセス・ポイント206、208および210は、チャネル・リソース使用のいくつかのレベルを示すさまざまな数的指標を、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202へフィードバックしうる。例えば、アクセス・ポイント206、208および210は、アクセス・ポイントによってデバイスへ許可されたデータ・チャネル・リソースの数、および/または、アクセス・ポイントによって拒否されたデータ・チャネル・リソースの数を示しうる。これは、所与のアクセス・フレームあるいは、それ以外に関連しうる。これらの数的指標を用いて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、および/または210のそれぞれの負荷レベルを推定しうる。例えば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、許可されたリソースを、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202によってそれぞれのアクセス・ポイントへ割り当てられたリソースと比較しうる。
【0037】
別の例において、アクセス・ポイント206、208、210は、所与の期間においてブロックされたデータ・チャネル・リソースの合計数、デフォルトのデータ・チャネル・リソース用途(例えば、所与の期間においてデフォルトのチャネル・リソースがブロックされた回数)、期間にわたるデータ・チャネル・リソースによる平均送信到着レート、データ・チャネル・リソースがアクセス・ポイントによって保持される平均時間長さ、平均雑音上昇(例えば、熱による上昇(RoT:rise over thermalなど)、などをラジオ・ネットワーク・コントローラ202へレポートしうる。説明するように、受信した数的指標に基づいて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、210間のリソース割当を調節しうる。
【0038】
図3に移って、無線通信環境内で適用される通信装置300が例示される。この通信装置300は、基地局またはその一部、モバイル・デバイスまたはその一部、あるいは、無線ネットワークへアクセスを提供する実質的に任意の通信装置でありうる。通信装置300は、1または複数のデバイスからシステム獲得要求を受信するためのチャネルを提供する獲得要求構成要素302と、受信したシステム獲得要求に基づいて、1または複数のデータ・チャネル・リソースをデバイスへ提供するチャネル割当構成要素304と、後の分析のために、データ・チャネル・リソース割当に関する情報を定式化するチャネル割当レポート構成要素306とを含みうる。一例において、説明するように、チャネル割当レポート構成要素306はさらに、この情報を、ネットワーク・コントローラへ送信する。
【0039】
一例によれば、獲得要求構成要素302は、RACHを提供しうる。システム獲得要求またはデータ/シグナリング・メッセージは、RACHによって、無線ネットワーク内の1または複数のデバイスから受信されうる。獲得要求構成要素302は、例えば、通信装置300の範囲内を移動する、または、アイドル・モードからアクティブ・モードへ切り換わるなどといった1または複数のデバイスからの要求を受信しうる。チャネル割当構成要素304は、利用可能なリソース、利用可能な帯域幅、デバイスのタイプ、デバイスのキャリア、デバイスの速度および/または能力などを含みうるさまざまな要因に基づいて、要求について、データ・チャネル・リソースを許可するか否かを判定しうる。チャネル割当レポート構成要素306は、一例において、リソース許可や拒否などを評価し、および/または、リソース再割当のために、関連する情報を、ネットワーク・コントローラへ送信しうる。
【0040】
一例において、獲得要求構成要素302が、RACHによって関連する要求を受信すると、チャネル割当構成要素304は、デバイスにE−DCH/EULチャネル・リソースを提供しうる。一例において、チャネル割当レポート構成要素306は、獲得インジケータ・チャネル(AICH)インジケータおよび/または拡張AICH(E−AICH)インジケータを用いて、肯定的な獲得インジケータを、アクセス・フレーム毎に、ラジオ・ネットワーク・コントローラへレポートしうる。E−DCH/EULリソース獲得の場合、肯定的なインジケータは、E−DCH/EULリソースが拒否された場合であっても、E−AICHを用いて、チャネル割当レポート構成要素306によって送信されうる。この点において、ラジオ・ネットワーク・コントローラは、他のチャネル使用情報なしでは、実際に使用されているE−DCH/EULリソースの数が、適切に通知されない。したがって、チャネル割当レポート構成要素306は、さらに、獲得チャネル割当構成要素304がE−DCH/EULリソースを許可しておらず、獲得要求構成要素302において受信されたRACHプリアンブルの数を、ラジオ・ネットワーク・コントローラへレポートしうる。これによって、利用されたリソースの計算を改善することができる。チャネル割当レポート構成要素306は、説明するように、さらに、おのおののAICHおよび/またはE−AICHにおいて、アクセス・フレームにおいて許可されたE−DCH/EULリソースの数をレポートしうる。さらに、説明するように、チャネル割当レポート構成要素306は、ラジオ・ネットワーク・コントローラへ送信するためのさらなる数的指標または別の数的指標を決定しうる。
【0041】
図4に移って、リソース再割当のためにデータ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信システム400の例が例示される。この無線通信システム400は、基礎をなす無線ネットワークとの通信を容易にする基地局、フェムトセル・アクセス・ポイント、ピコ、リレーなどでありうるアクセス・ポイント402と、無線ネットワークとの通信のために、データ・通信チャネルをアクセス・ポイントへ割り当てるネットワーク・コントローラ404とを含む。ネットワーク・コントローラ404は、無線ネットワーク中の複数のアクセス・ポイントをサポートしうることが認識される。一例において、ネットワーク・コントローラ404は、アクセス・ポイント402、および/または、1または複数の別のアクセス・ポイントと、物理サイトにおいてともに位置しており、バックホール・リンクを経由して無線ネットワークに接続している。
【0042】
アクセス・ポイント402は、1または複数のチャネル割当数的指標を決定し、かつ、それらをレポートへ記録し、かつ、それら数的指標を1または複数のネットワーク構成要素へ送信するチャネル割当レポート構成要素406と、イベントの発生を判定イベント検出構成要素408と、1または複数のタイマを実行するタイマ構成要素410とを備えうる。一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、イベント検出構成要素408によってイベント発生が識別されたチャネル使用データ、タイマ構成要素410によって決定されたタイマの終了などをレポートしうる。ネットワーク・コントローラ404は、説明するように、チャネル使用を取得するレポート受信構成要素412と、1または複数のアクセス・ポイントへのデータ・チャネル割当を変更する割当調節構成要素414とを備えうる。
【0043】
一例によれば、割当調節構成要素414は、アクセス・ポイント402へ割り当てるデータ・チャネル・リソースの数を決定し、ネットワーク・コントローラ404は、そのようにしてリソースを割り当てうる。アクセス・ポイント402は、説明するように、無線ネットワークへのアクセスを要求するデバイスへ、リソースのうちの1または複数を提供しうる。一例において、アクセス要求は、説明するように、アクセス・ポイント402によって提供されたRACHによって受信されうる。チャネル割当レポート構成要素406は、ネットワーク・コントローラ404への送信のために、データ・チャネル使用情報を定式化しうる。一例において、イベント検出構成要素408は、アクセス・ポイント402、ネットワーク・コントローラ404、および/または、その他のネットワーク構成要素、あるいはデバイスにおいて生じた、チャネル使用情報のレポートをトリガするイベントを判定し、チャネル割当レポート構成要素406は、それにしたがって、検出されたイベントを考慮してレポートしうる。一例において、イベントは、ネットワーク・コントローラ404またはその他のネットワーク構成要素から受信した要求であるか、アクセス・ポイント402によって割り当てられたチャネル・リソースの、しきい値に対する検出された増加などでありうる。別の例において、タイマ構成要素410は、チャネル使用情報をレポートするタイマを実行し、タイマが終了すると、チャネル割当レポート構成要素406に通知しうる。このタイマは、一例において、検出されたイベントに基づいて起動し、固定された期間にわたってカウントしうる。
【0044】
チャネル割当レポート構成要素406は、チャネル使用レポートを生成すると、このレポートを、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。レポート受信構成要素412は、このレポートを取得して解釈する。そして、割当調節構成要素414は、このレポートに少なくとも部分的に基づいて、アクセス・ポイント402(および/または、1または複数の別のアクセス・ポイント)に現在割り当てられているデータ・チャネル・リソースの数に対する変更を決定する。ネットワーク・コントローラ404は、それにしたがって、チャネル割当変更を有効にしうる。説明するように、一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、アクセス・フレーム内のさまざまなモバイル・デバイスに許可されたチャネル・リソースのレポート、および/または、拒否されたリソース要求の数を生成し、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。
【0045】
一例において、説明するように、チャネル割当レポート構成要素406は、AICHおよび/またはE−AICHを介してネットワーク・コントローラ404へ獲得インジケータを送信し、1または複数のデバイスへ、獲得許可を示す。さらに、チャネル割当レポート構成要素406は、許可されたリソース数に関する情報を、アクセス・フレーム毎に、所与のAICH/E−AICHで、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。しかしながら、いくつかの場合では、AICH/E−AICHを用いて、肯定的な獲得インジケータとして、リソース拒否がレポートされうることが認識されるべきである。したがって、チャネル割当レポート構成要素406は、さらに、RACHによって受信された拒否されたリソース要求の数を送信しうる。レポート受信構成要素412は、この情報を取得し、現在のチャネル割当が与えられているアクセス・ポイント402の容量を判定しうる。例えば、レポート受信構成要素412は、この情報において示されている許可されたチャネル・リソースの数のみならず、割当調節構成要素414によって最初にどれだけが割り当てられているかを区別しうる。これは、アクセス・ポイント402における現在の負荷を示しうる。さらに、レポート受信構成要素412は、許可されたリソースのさらに正確な数を得るために、AICH/E−AICHによって許可されたと示されている拒否されたリソースを引き去ることができる。判定された許可されたリソース、および/または、アクセス・ポイント402へ割り当てられたリソースの数に基づいて、割当調節構成要素414は、リソースを、(サービス・レベルを達成するために)必要ベースで、または実質的に平等なリソース分配で、または容量に基づいて区分されたリソースなどによってリソースを提供するために、アクセス・ポイント402および/または別のアクセス・ポイントへのリソースの割り当てを変更しうる。
【0046】
さらに、ネットワーク・コントローラ404は、(例えば、E−DCH/EULデータ・チャネル・リソースによる)アップリンク送信のための最大伝送ブロック・サイズ(TBS)を指定し、この最大TBSをアクセス・ポイント402へシグナルしうる。これは、割当調節構成要素414によるリソースの初期割当、その後の再割当などの一部でありうる。それにしたがって、アクセス・ポイント402は、最大TBSの観点から、デバイスへリソースを割り当てるか、および/または、E−DCH/EULリソースによる干渉を制御するために、TBSをデバイスへ指定しうる。さらに、または、その代わりに、ネットワーク・コントローラ404は、デバイスへ割り当てられたE−DCH/EULリソースのターゲットの、リソースによる実際の電力に対する比率に関連するパラメータをシグナルしうる。一例において、アクセス・ポイント402は、デバイスにE−DCH/EULリソースを割り当てる際に、この比率を利用しうる。
【0047】
別の例において、チャネル割当構成要素406は、アクセス・ポイント402へ割り当てられたすべてのE−DCH/EULリソースが所与の期間内にデバイスへ許可された回数を取得することに基づいて、全体的なE−DCH/EULリソース使用を判定しうる。さらに、一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、デフォルトのE−DCH/EULが所与の期間内に許可された回数を取得することに少なくとも部分的に基づいて、デフォルトのE−DCH/EULリソース使用を判定しうる。チャネル割当レポート構成要素406によって、所与の期間内のE−DCH/EUL送信数を判定することに少なくとも部分的に基づいて、平均E−DCH/EUL到着レートも計算されうる。チャネル割当レポート構成要素406はさらに、E−DCH/EULリソースがアクセス・ポイント402によって保持されている判定された平均時間に基づいて、平均E−DCH/EULリソース・サービス時間を判定しうる。さらに、E−DCH/EUL送信による平均雑音上昇、すなわちRoTが、例えば、E−DCH/EUL送信によって引き起こされる合計電力に少なくとも部分的に基づいて、チャネル割当レポート構成要素406によって識別されうる。チャネル割当レポート構成要素406は、そのような数的指標を、例えば、ネットワーク・コントローラ404へレポートしうる。
【0048】
レポート受信構成要素412は、そのような数的指標を受信し、この数的指標に基づいて、例えば、アクセス・ポイント402(および/または、1または複数の別のアクセス・ポイント)へE−DCH/EULリソースを再割当するために、割当調節構成要素414を利用しうる。例えば、合計のE−DCHリソース使用および/またはデフォルトのリソース使用は、さらなるリソースに対するアクセス・ポイント402のニーズに直接的に関連しうる具体的な使用数を示す。平均到着時間、リソース・サービス時間、および/または、雑音上昇は、アクセス・ポイント402が、現在接続されているデバイス数、および/または、考えられるデバイス数を効果的にサポートするために、追加のリソースを必要とするかについて推論するために利用されうる。例えば、数的指標は、さらなるリソースがアクセス・ポイント402へ割り当てられるべきか、アクセス・ポイント402へ割り当てるリソースの数などを判定するために、所望のしきい値と比較されうる。レポート受信構成要素412は、それを動的に判定し、割当調節構成要素414を用いて、リソース割当を変更する。
【0049】
図5乃至図7に示すように、チャネル・リソース再割当のために、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへレポートすることに関する方法が例示される。説明を単純にする目的で、これら方法は、一連の動作として示され説明されているが、これら方法は、1または複数の実施形態にしたがって、幾つかの動作が本明細書で示され記載されたものとは異なる順序で、あるいは他の動作と同時に生じうるので、動作の順序によって限定されないことが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、これら方法はその代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることを理解し認識するだろう。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法を実現するために、必ずしも例示された全ての動作が必要とされる訳ではない。
【0050】
図5に移って、無線ネットワークにおいてチャネル使用情報をレポートすることを容易にする方法500が示される。502では、データ・チャネル・リソースのセットが、ネットワーク・コントローラから受信されうる。説明するように、ネットワーク・コントローラは、複数のアクセス・ポイントに関連しており、データ・チャネル・リソースを提供する。これによって、アクセス・ポイントは、1または複数のデバイスへ、ネットワーク・アクセスを提供できるようになる。504では、データ・チャネル・リソースの一部が、1または複数のデバイスへ割り当てられうる。したがって、デバイスは、データ・チャネル・リソースを使用して、ネットワーク・アクセスを達成しうる。一例において、データ・チャネル・リソースは、例えばRACHのような共有アクセス・チャネルによってデバイスから受信した要求に基づいて許可されうる。さらに、データ・チャネル・リソースは、E−DCH/EULリソースに関連しうる。
【0051】
506では、データ・チャネル・リソースの割当に対応する使用レポートが生成されうる。このレポートは、デバイス間のデータ・チャネル・リソース割当に関連する1または複数の数的指標を備えうる。例えば、説明するように、使用レポートは、(一例として、AICH/E−AICHに関連するような)所与のアクセス・フレームにおいて、デバイスに許可されたデータ・チャネル・リソースの数を含みうる。さらに、使用レポートは、説明するように、リソースが拒否されたRACHによって受信されたシステム獲得要求の数を含みうる。508では、使用レポートは、さらなる処理のために、ネットワーク・コントローラへ送信されうる。
【0052】
図6に移って、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへ提供することを容易にする方法600が例示されている。602では、システム獲得要求が、RACHによって、1または複数のデバイスから受信される。604では、データ・チャネル・リソースが、この獲得要求に基づいて、いくつかのデバイスに割り当てられる。例えば、説明するように、いくつかのデバイスは、システム獲得要求に関連するデータ・チャネル・リソースが拒否されうる。これは、例えば、データ・チャネル・リソースの利用可能性や、ネットワーク負荷や、例えば製造者、アクセス・プロバイダ、帯域幅利用可能性などのようなデバイス・ベースのパラメータなどを含むさまざまな理由によって生じる。606では、デバイスに割り当てられたリソースの数が判定されうる。これは、システム獲得要求に応じたデータ・チャネル・リソースの明確な許可に関連しうる。さらに、608では、拒否されたシステム獲得要求の数が判定される。610では、拒否された要求および割り当てられたリソースの数が、ネットワーク・コントローラへ送信されうる。説明するように、この情報は、必要とされるところでリソースを再割当するために、ネットワーク・コントローラによって利用されうる。
【0053】
図7を参照して、受信したチャネル使用情報にしたがってデータ・チャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法700が示されている。702では、データ・チャネル・リソースのセットが、アクセス・ポイントに割り当てられうる。説明するように、データ・チャネル・リソースによって、アクセス・ポイントは、1または複数のデバイスへ無線ネットワーク・アクセスを提供できるようになる。704では、データ・チャネル・リソースに関連する使用情報が、アクセス・ポイントから受信されうる。説明されているように、この使用情報は、1または複数のモバイル・デバイスに対して許可されたリソースの数、拒否された要求の数などを含みうる。706では、アクセス・ポイントの負荷が、使用情報に基づいて判定されうる。例えば、説明されているように、使用情報は、割り当てられたチャネル・リソースに関して、アクセス端末が容量に対してどれくらい近いかを判定するために利用されうる。708では、データ・チャネル・リソースが、アクセス・ポイントにおける負荷に基づいて、アクセス・ポイントおよび/または別のアクセス・ポイントへ再割当されうる。したがって、ネットワーク内のデバイスを適切にサポートするために、アクセス・ポイントがより多くのリソースを使用することを負荷が示している場合、一例では、追加のリソースが割り当てられ、別のアクセス・ポイントから移動されうる。
【0054】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、説明されているように、提供された使用情報に基づいて、アクセス・ポイントにおける負荷、および/または、追加のリソースに対する必要性を決定することに関して推論がなされうることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる用語は一般に、イベントおよび/またはデータによって取得されたような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態の推論あるいはそれらに関する推理のプロセスを称する。推論は、特定のコンテキストまたは動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、該当する状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができる。そのような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0055】
図8は、無線ネットワークにおいて、リソース割当のために、ネットワーク・コントローラへ、チャネル使用情報を提供することを容易にするシステム800の例示である。このシステム800は、複数の受信アンテナ806によって1または複数のモバイル・デバイス804から信号を受信する受信機810と、送信アンテナ808によって1または複数のモバイル・デバイス804へ信号を送信する送信機824とを備える、基地局802(例えば、アクセス・ポイント)を備える。受信機810は、受信アンテナ806から情報を受信し、復調器812は、受信した信号を復調しうる。プロセッサ814は、受信機810によって受信された情報を分析すること、および/または、送信機824による送信のための情報を生成することに特化されたプロセッサであるか、および/または、基地局802の1または複数の構成要素を制御するプロセッサでありうる。基地局802は、データ・チャネル・リソースおよび/またはその他のリソースを基地局802に提供するネットワーク・コントローラ826に接続されている。基地局802は、モバイル・デバイス804に、無線ネットワークへのアクセスを提供することを容易にする。
【0056】
基地局802はさらに、プロセッサ814に動作可能に接続されたメモリ816を備えうる。このメモリは、送信されるべきデータや、受信したデータや、利用可能なチャネルに関連する情報や、分析された信号および/または干渉強度に関連付けられたデータや、割り当てられたチャネル、電力、レートなどに関連する情報や、チャネルの推定およびチャネルを介した通信のために適切なその他任意の情報を格納しうる。メモリ816はさらに、(例えば、パフォーマンス・ベース、容量ベースなどでの)チャネルの推定および/または利用に関連付けられたアルゴリズムおよび/またはプロトコルを格納しうる。
【0057】
本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ816)は、揮発性メモリであるか、あるいは不揮発性メモリである。あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能PROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形態で利用可能である。
【0058】
主題となるシステムおよび方法のメモリ816は、限定される訳ではないが、これら、および、その他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図されている。
【0059】
プロセッサ814はさらに、データ・チャネルをモバイル・デバイス(単数または複数)804へ提供するチャネル割当構成要素818と、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラ826へ送信する割当レポート構成要素820と、に接続されている。一例によれば、基地局802は、ネットワーク・コントローラ826からデータ・チャネル・リソースを受信しうる。また、チャネル割当構成要素818は、受信したシステム獲得要求に基づいて、モバイル・デバイス804にリソースの一部を割り当てうる。例えば、チャネル割当構成要素818はまた、モバイル・デバイスのうちの1または複数から受信したシステム獲得要求を拒否しうる。割当レポート構成要素820は、チャネル割当構成要素818によって割り当てられたリソース、および/または、拒否された要求に基づいて、チャネル使用情報を生成しうる。割当レポート構成要素820は、必要な場合、リソース再割当を容易にするために、使用情報をネットワーク・コントローラ826へ送信しうる。さらに、上述したように、割当レポート構成要素820は、その他の数的指標を生成しうる。さらに、プロセッサ815とは別に示されているが、復調器812、チャネル割当構成要素818、割当レポート構成要素820、および/または、変調器822は、プロセッサ814または複数のプロセッサ(図示せず)の一部でありうることが認識されるべきである。
【0060】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔さの目的で、1つの基地局910と1つのモバイル・デバイス950とを示している。しかしながら、システム900は、1より多い基地局、および/または、1より多いモバイル・デバイスを含むことができ、これら追加の基地局および/またはモバイル・デバイスは、以下に説明する基地局910およびモバイル・デバイス950の例と実質的に同じでも、別のものでもありうることが認識されるべきである。さらに、基地局910および/またはモバイル・デバイス950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書で記載されたシステム(図1乃至4および図8)および/または方法(図5乃至7)を適用しうることが認識されるべきである。
【0061】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。一例によれば、おのおののデータ・ストリームが、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符合化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符合化されたデータを提供する。
【0062】
おのおののデータ・ストリームの符合化されたデータは、直交周波数分割多重化(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、その代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、あるいは符号分割多重化(CDM)されうる。パイロット・データは一般に、既知の方法で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するためにモバイル・デバイス950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、そのデータ・ストリームについて選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QPSK、M−PSK、M直交振幅変調(M−QAM)など)に基づいて変調され(例えば、シンボル・マップされ)、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0063】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、NT個の変調シンボル・ストリームを、NT個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0064】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのNT個の変調信号は、NT個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0065】
モバイル・デバイス950では、送信された変調信号が、NR個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952から受信した信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0066】
RXデータ・プロセッサ960は、NR個の受信機954からNR個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、NT個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0067】
プロセッサ970は、上述したように、どの事前符合化行列を使用するのかを定期的に決定する。さらに、プロセッサ970は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。
【0068】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0069】
基地局910では、モバイル・デバイス950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、モバイル・デバイス950によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符合化行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0070】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびモバイル・デバイス950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。プロセッサ930およびプロセッサ970はまた、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれのための周波数およびインパルス応答推定値を導出する計算をも実行する。
【0071】
本明細書に記載された実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいはこれらの任意の組み合わせで実現されうることが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するために設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0072】
これら実施形態が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードあるいはコード・セグメントで実現される場合、これらは、例えば記憶素子のような機械読取可能媒体に格納されうる。コード・セグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、または、命令、データ構造、あるいはプログラム文からなる任意の組み合わせを表すことができる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいは記憶内容の引渡および/または受信を行うことによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡、ネットワーク送信などを含む任意の適切な手段を用いて引渡、転送、あるいは送信されうる。
【0073】
ソフトウェアで実現する場合、本明細書に記載のこれら技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手続き、機能など)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部またはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、メモリ・ユニットは、当該技術分野で周知のさまざまな手段によってプロセッサと通信可能に接続されうる。
【0074】
図10に関して、データ・リソースの集合のための使用情報を生成するシステム100が例示される。例えば、システム1000は、基地局、モバイル・デバイスなどの中に少なくとも部分的に存在しうる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることが認識されるべきである。システム1000は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1002を含む。例えば、論理グループ1002は、ネットワーク・コントローラから複数のデータ・チャネル・リソースを受信するための電子構成要素1004を含みうる。説明されているように、データ・チャネル・リソースは、ネットワーク・コントローラを介した無縁ネットワークへのアクセスを提供することを容易にしうる。さらに、ネットワーク・コントローラは、複数のアクセス・ポイントをサポートし、アクセス・ポイントに、リソースを割り当てる。
【0075】
さらに、論理グループ1002は、無線ネットワークにアクセスするために、複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てるための電子構成要素1006を備えうる。データ・チャネル・リソースは、デバイスから受信した獲得要求に基づいて、デバイスへ割り当てられうる。さらに、例えば、1または複数の獲得要求が拒否されうる。さらに、論理グループ1002は、複数のデータ・チャネル・リソースの割り当てられたセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成するための電子構成要素1008を含みうる。さらに、説明されているように、使用情報は、拒否された獲得要求の数、合計またはデフォルトのチャネル割当の時間長さ、チャネルによる雑音の上昇などを含みうる。さらに、一例において、使用情報が、ネットワーク・コントローラへ送信され、データ・チャネル・リソースの再割当が受信される。さらに、システム1000は、電子構成要素1004、1006、1008に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1010を含みうる。メモリ1010の外側にあると示されているが、電子構成要素1004、1006、1008のうちの1または複数は、メモリ1010内に存在しうることが理解されるべきである。
【0076】
図11に移って、受信した使用情報に基づいて、チャネル・リソース再割当を提供するシステム1100が例示されている。システム1100は、例えばラジオ・ネットワーク・コントローラのようなネットワーク構成要素内に存在しうる。図示するように、システム1100は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えば、ファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表しうる。システム1100は、データ・チャネル・リソースを複数のアクセス・ポイントへ割り当てることを容易にする電子構成要素からなる論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、無線ネットワークへアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットをアクセス・ポイントへ提供するための電子構成要素1104を含みうる。説明されているように、データ・チャネル・リソースは、無線ネットワーク・アクセスを提供するために、アクセス・ポイントから1または複数のデバイスへ割り当てられうる。さらに、論理グループ1102は、アクセス・ポイントからデータ・チャネル・リソース使用レポートを受信するための電子構成要素1106を含みうる。一例において、提供するための電子構成要素1104は、データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、追加のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てる。したがって、使用レポートが、アクセス・ポイントの容量に近いか、アクセス・ポイントの容量であるか、アクセス・ポイントの容量を超える、許可されたリソース数を示す場合、より多くのリソースが、アクセス・ポイントへ割り当てられうる。さらに、システム1100は、電子構成要素1104、1106に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1108を含みうる。メモリ1108の外側にあるとして示されているが、電子構成要素1104、1106は、メモリ1108内に存在しうることが理解されるべきである。
【0077】
上述したものは、1または複数の実施形態のうちの一例を含む。もちろん、上述した実施形態を説明する目的で、構成要素または方法の考えられる全ての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、さまざまな実施形態のさらに多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、記載された実施形態は、特許請求の範囲の精神およびスコープ内にあるそのような全ての変更、変更、および変形を含むことが意図される。さらにまた、用語「含む」が、詳細説明あるいは特許請求の範囲のうちの何れかで使用されている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として適用される場合に解釈される用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、説明された態様および/または実施形態の構成要素は、単数形で記載または特許請求されているが、もしも単数であると明示的に述べられていないのであれば、複数が考慮される。さらに、任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部は、特に述べられていないのであれば、その他任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部とともに利用されうる。
【0078】
本明細書で開示された実施形態に関連して記述されたさまざまな例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。汎用プロセッサとしてマイクロプロセッサを用いることが可能であるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、あるいは状態機器を用いることも可能である。プロセッサは、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロプロセッサ、またはその他任意のこのような構成である計算デバイスの組み合わせとして実現することも可能である。それに加えて、少なくとも1つのプロセッサは、上述したステップおよび/または動作のうちの1または複数を実行するように動作可能な1または複数のモジュールを備えうる。
【0079】
さらに、本明細書に開示された態様に関連して記載された方法またはアルゴリズムからなるステップおよび/または動作は、ハードウェア内に直接的に組み込まれるか、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールによって組み込まれるか、これら2つの組み合わせに組み込まれうる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは、当該技術で周知のその他任意の形態の記憶媒体内に存在しうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサに結合されており、これによって、プロセッサは、記憶媒体との間で情報を読み書きできるようになる。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。さらに、ある態様では、プロセッサと記憶媒体が、ASIC内に存在しうる。さらに、ASICは、ユーザ端末に存在することができる。あるいはプロセッサと記憶媒体とは、ユーザ端末内のディスクリート部品として存在することができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、機械読取可能媒体および/またはコンピュータ読取可能媒体上の1または任意の組み合わせ、または、コードおよび/または命令群のセットとして存在する。これらは、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれうる。
【0080】
1または複数の態様では、説明された機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能はコンピュータ読取可能媒体に格納されうるか、あるいは、コンピュータ読取可能媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。
【0081】
コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされる利用可能な任意の媒体でありうる。例として、限定することなく、そのようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望のプログラム・コード手段を命令群またはデータ構造の形式で搬送または格納するために使用され、しかも、コンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能媒体と適切に称される。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるdiskおよびdiscは、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ・ディスクを含む。通常、diskは、データを磁気的に再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本願は、2008年3月24日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/039,044号、2008年5月5日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/050,314号、2008年8月13日に出願された“COMMON E−DCH RESOURCE USAGE REPORT”と題された米国仮特許出願61/088,456号、および2008年8月27日に出願された”APPARATUS AND METHOD FOR MEASURING RESOURCE USAGE PARAMETERS AND GENERATING RESOURCE USAGE PARAMETERS”と題された米国仮特許出願61/092,346号の利益を主張する。上記出願の全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
以下の記述は、一般に、無線通信に関し、さらに詳しくは、アップストリーム・チャネル・リソース使用レポートを提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、例えば、音声、データなどのようなさまざまなタイプの通信コンテンツを提供するために広く開発された。一般的な無線通信システムは、(例えば、帯域幅、送信電力などのような)利用可能なシステム・リソースを共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムなどを含む。さらに、これらシステムは、例えば、高速パケット・アクセス(HSPA)、第3世代パートナシップ計画(3GPP)、3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、および/または、イボリューション・データ・オプティマイズド(EV−DO)のようなマルチ・キャリア無線仕様、1または複数のそれらの改訂版などのような使用に準拠しうる。
【0004】
一般に、無線多元接続通信システムは、複数のモバイル・デバイスのための通信を同時にサポートすることができる。モバイル・デバイスはおのおのの、順方向リンクおよび逆方向リンクによる送信を介して1または複数のアクセス・ポイント(例えば、基地局、中継局、および、ピア・ツー・ピア技術またはアド・ホック技術を用いたその他のモバイル・デバイスなど)と通信することができる。順方向リンク(すなわちダウンリンク)は、アクセス・ポイントからモバイル・デバイスへの通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわちアップリンク)は、モバイル・デバイスからアクセス・ポイントへの通信リンクを称する。さらに、モバイル・デバイスとアクセス・ポイントとの間の通信は、単一入力単一出力(SISO)システム、複数入力単一出力(MISO)システム、複数入力複数出力(MIMO)システムなどによって確立されうる。
【0005】
アクセス・ポイントは、基礎をなす無線ネットワークとの通信を容易にする、および、モバイル・デバイスへ無線ネットワーク・アクセスを提供するためにアクセス・ポイントへリソースを割り当てる、ネットワーク・コントローラに相当する。HSPAコンフィグレーションでは、例えば、アクセス・ポイントは、エンハンスト専用チャネル(E−DCH)および/またはエンハンスト・アップリンク(EUL)リソースをアクセス・ポイントへ提供するラジオ・ネットワーク・コントローラと通信しうる。一方、アクセス・ポイントは、モバイル・デバイスが、システム獲得要求を生成する際に使用するために、あるいは、その他のデータ/シグナリング・メッセージを送信するために、E−DCH/EUL部分を割り当てる。この点において、モバイル・デバイスは、共有アクセス・チャネルによってリソースを要求し、アクセス・ポイントは、多くの要因に基づいて、E−DCH/EULリソースに対する要求を許可するか拒否する。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、このような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範囲な概観ではなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、何れかまたは全ての実施形態のスコープを線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な記載に対する前置きとして、簡略化された形式で1または複数の実施形態のいくつかの概念を表すことである。
【0007】
1または複数の実施形態および対応する開示によれば、さまざまな態様が、割当のための追加リソースを受け取るために、データ・チャネル・リソース使用情報を提供することを容易にすることに関して記載される。例えば、アクセス・ポイントは、基礎をなす無線ネットワークへのアクセスを要求する1または複数のモバイル・デバイスへの割当のために、ネットワーク・コントローラからデータ・チャネル・リソースを受信しうる。アクセス・ポイントは、負荷、干渉、モバイル・デバイス・タイプ、利用可能なリソースなどに基づいて、複数のモバイル・デバイスへのリソースを許可または拒否しうる。アクセス・ポイントは、モバイル・デバイスに許可および/または拒否されたデータ・チャネル・リソースの数について、ネットワーク・コントローラへレポートしうる。ネットワーク・コントローラは、これを、追加のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てるかを判定するために使用しうる。さらに、あるいは、その代わりに、追加のリソースを割り当てるために、例えば、期間内におけるデータ・チャネルによる送信数、モバイル・デバイスがデータ・チャネル・リソースを保持していた平均時間、データ・チャネルに起因する平均雑音上昇などが測定され、ネットワーク・コントローラへレポートされる。
【0008】
関連する態様によれば、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへレポートする方法が提供される。この方法は、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信することを含む。この方法はさらに、無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てることと、データ・チャネル・リソースに関連する使用情報を判定することとをも含む。
【0009】
別の態様は、無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークにアクセスするために、ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースのセットを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含みうる。このプロセッサはさらに、無線ネットワークへアクセスすることを容易にするために、1または複数のデバイスへ、データ・チャネル・リソースのセットの一部を提供し、データ・チャネル・リソースのセットの一部に関連するチャネル使用情報を、ネットワーク・コントローラへレポートするように構成される。無線通信装置はまた、少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリをも備える。
【0010】
また別の態様は、データ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信装置に関する。この無線通信装置は、ネットワーク・コントローラから、複数のデータ・チャネル・リソースを受信する手段と、無線ネットワークにアクセスするために、複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てる手段とを備えうる。この無線通信装置はさらに、割り当てられた複数のデータ・チャネル・リソースのセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成する手段を含みうる。
【0011】
さらに別の態様は、コンピュータ・プログラム製品に関する。これは、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信させるためのコードを含むコンピュータ読取可能媒体を有しうる。このコンピュータ読取可能媒体はさらに、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てさせるためのコードを備えうる。さらに、このコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成させるためのコードを備えうる。
【0012】
さらに、追加の態様は装置に関する。この装置は、無線ネットワーク内の1または複数のデバイスからシステム獲得要求を受信する獲得要求構成要素と、このシステム獲得要求に基づいて、ネットワーク・コントローラから受信した1または複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のデバイスへ提供するチャネル割当構成要素とを含みうる。この装置はさらに、ネットワーク・コントローラから受信したデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、チャネル使用情報を生成するチャネル割当レポート構成要素を含みうる。
【0013】
さらなる態様によれば、無線通信ネットワークにおけるアクセス・ポイントにチャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法が提供される。この方法は、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てることのみならず、アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を受信することとを含む。この方法はさらに、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソースのセットの、アクセス・ポイントへの割当を調節することを含む。
【0014】
別の態様は、無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークへアクセスを提供することを容易にするために、複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含みうる。このプロセッサはさらに、1または複数のアクセス・ポイントによって1または複数のデバイスへ許可されたデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数に関連する使用情報を受信し、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、追加のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供するように構成される。無線通信装置はまた、少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリをも備える。
【0015】
また別の態様は、関連する使用情報に基づいてデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置に関する。この無線通信装置は、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供する手段を備えうる。この無線通信装置はさらに、アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソース使用レポートを受信する手段を含みうる。ここで、前記提供する手段は、データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、アクセス・ポイントへ、追加のデータ・チャネル・リソースを割り当てる。
【0016】
また別の態様は、コンピュータ・プログラム製品に関する。このコンピュータ・プログラム製品は、少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てさせるためのコードを含むコンピュータ読取可能媒体を有しうる。このコンピュータ読取可能媒体はさらに、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、アクセス・ポイントから受信させるためのコードをも備えうる。さらに、このコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに対して、この使用情報に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソースのセットの、アクセス・ポイントへの割当を調節させるためのコードを備えうる。
【0017】
さらに、さらなる態様は、装置に関する。この装置は、複数のデータ・チャネル・リソースを、アクセス・ポイントへ割り当てる割当調節構成要素をも含みうる。この装置はさらに、無線ネットワーク内のデバイスに対して、アクセス・ポイントによって許可された複数のデータ・チャネル・リソースの数に関連する使用情報を取得するレポート受信構成要素を含みうる。ここで、割当調節構成要素は、この使用情報に基づいて、複数のデータ・チャネル・リソースのアクセス・ポイントへの割当を変更する。
【0018】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に記載され、特許請求の範囲において特に指摘されている特徴を備える。次の記載および添付図面は、1または複数の実施形態のある実例となる態様を詳細に記載する。しかしながら、これらの態様は、さまざまな実施形態の原理が適用されるさまざまな方法のうちの僅かしか示しておらず、記載された実施形態は、そのような全ての局面およびそれらの均等物を示すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本明細書に記載されたさまざまな態様にしたがう無線通信システムの実例である。
【図2】図2は、複数のアクセス・ポイントへデータ・チャネルを割り当てる無線通信ネットワークの実例である。
【図3】図3は、無線通信環境において適用される通信装置の実例である。
【図4】図4は、使用情報に基づいてチャネル・リソースを割り当てることを有効にする無線通信システムの実例である。
【図5】図5は、割り当てられたデータ・チャネルに関連する使用レポートをネットワーク・コントローラへ送信することを容易にする方法の実例である。
【図6】図6は、リソース許可/拒否情報をネットワーク・コントローラへ送信する方法の実例である。
【図7】図7は、受信したチャネル使用情報に基づいて、アクセス・ポイントへリソースを割り当てることを容易にする方法の実例である。
【図8】図8は、チャネル使用情報に基づいてリソースを割り当てるシステムの実例である。
【図9】図9は、本明細書に記載されたさまざまなシステムおよび方法と共に適用されうる無線ネットワーク環境の実例である。
【図10】図10は、無線ネットワーク内のデータ・チャネル・リソースに関連する使用レポートを生成するシステムの実例である。
【図11】図11は、チャネル使用情報に基づいて、データ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てることを容易にするシステムの実例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
さまざまな実施形態が、全体を通じて同一要素を示すために同一の参照番号が使用される図面を参照して説明される。以下の記載では、説明の目的のために、1または複数の実施形態の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。
【0021】
しかしながら、そのような実施形態は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明からである。他の事例では、1または複数の実施形態の記載を容易にするために、周知の構成およびデバイスがブロック図形式で示される。
【0022】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」などは、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェアのうちの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1つのコンピュータに局在化されるか、および/または、複数のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納したさまざまなコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを経由して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような)1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0023】
さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、モバイル・デバイスに関連して記載される。モバイル・デバイスはまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、あるいはユーザ機器(UE)とも称されうる。モバイル・デバイスは、セルラ電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有する携帯型デバイス、コンピュータ・デバイス、あるいは無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関連して記載される。基地局は、モバイル・デバイスと通信するために利用することができ、アクセス・ポイント、ノードB、イボルブド・ノードB(eNode BあるいはeNB)、基地トランシーバ局(BTS)、あるいはその他のいくつかの用語として称されうる。
【0024】
さらに、本明細書に記載のさまざまな態様または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、または媒体からアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVDなど)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブなど)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表すことができる。用語「機械読取可能媒体」は、限定されることなく、無線チャネル、および、命令群および/またはデータを格納、包含、および/または搬送することができるその他任意の媒体を含みうる。
【0025】
本明細書に記載された技術は、例えば符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)システム、およびその他のシステムのようなさまざまな無線通信システムのために使用されうる。「システム」、「ネットワーク」という用語はしばしば置換可能に使用される。CDMAシステムは、例えばユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、CDMA2000などのようなラジオ技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することができる。OFDMAシステムは、例えばイボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)などのような無線技術を実現することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)は、ダウンリンクではOFDMAを適用し、アップリンクではSC−FDMAを適用するE−UTRAを用いるUMTSの最新のリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、およびGSMは、「第3世代パートナシップ計画プロジェクト」(3GPP)と命名された組織からのドキュメントに記述されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画プロジェクト」(3GPP2)と命名された組織からドキュメントに記述されている。本明細書に記載された技術はまた、例えば、高速パケット・アクセス(HSPA)や、そのさまざまな実施形態のような関連するプロトコルにおいても利用されうる。本明細書に記載された技術はまた、例えば、1xEV−DOレビジョンBあるいはその他のレビジョンなどのようなイボリューション・データ・オブティマイズド(EV−DO)規格において利用されうる。さらに、そのような無線通信システムは、しばしばアンペア(unpaired)な無許可のスペクトルを用いるピア・トゥ・ピア(例えば、モバイル・トゥ・モバイル)アド・ホック・ネットワーク・システム、802xx無線LAN、Bluetooth(登録商標)、および、その他任意の短距離または長距離の無線通信技術を含みうる。
【0026】
さまざまな態様または特徴が、多くのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むシステムの観点から示されるだろう。さまざまなシステムが、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができるか、および/または、図面に関連して説明されたデバイス、構成要素、モジュールなどの必ずしも全てを含んでいる訳ではないことが理解され、認識されるべきである。これらアプローチの組み合わせもまた使用されうる。
【0027】
図1に示すように、本明細書に記載されたさまざまな実施形態にしたがった無線通信システム100が例示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を含む。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ104およびアンテナ106を含むことができ、別のグループはアンテナ108およびアンテナ110を備えることができ、さらに別のグループはアンテナ112およびアンテナ114を含むことができる。おのおののアンテナ・グループについて2つのアンテナしか例示されていないが、2本のアンテナが各アンテナ・グループのために例示されているが、2本より多いアンテナ、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局102はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。それらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えうる。
【0028】
基地局102は、例えばモバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122のような1または複数のモバイル・デバイスと通信しうる。しかしながら、基地局102は、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122に類似した実質的に任意の数のモバイル・デバイスと通信しうることが理解されるべきである。モバイル・デバイス116、122は例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピュータ・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム100を介して通信するのに適切なその他任意のデバイスでありうる。図示するように、モバイル・デバイス116は、アンテナ112およびアンテナ114と通信している。ここで、アンテナ112およびアンテナ114は、順方向リンク118によってアクセス端末116へ情報を送信し、逆方向リンク120によってアクセス端末116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス122はアンテナ104およびアンテナ106と通信している。ここで、アンテナ104およびアンテナ106は、順方向リンク124でアクセス端末122へ情報を送信し、逆方向リンク126でアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は、共通の周波数帯域を使用することができる。
【0029】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのおのおののグループは、基地局102のセクタと称されうる。例えば、基地局102によってカバーされる領域のセクタ内のアクセス端末に通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク118および順方向リンク124による通信では、基地局102の送信アンテナは、アクセス端末116およびアクセス端末122のための順方向リンク118および順方向リンク124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを適用することができる。また、基地局102が、関連付けられた有効通信範囲にランダムに散在したモバイル・デバイス116、122に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、すべてのモバイル・デバイスに対して単一のアンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。さらに、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122は、ピア・ツー・ビアまたはアド・ホック技術(図示せず)を使用して、互いとダイレクトに通信しうる。
【0030】
例によれば、システム100は、複数入力複数出力(MIMO)通信システムでありうる。さらに、システム100は、例えばFDD、FDM、TDD、TDM、CDMなどのような通信チャンネル(例えば、順方向リンク、逆方向リンク)を分割する実質的に任意のタイプのデュプレクス技術を利用しうる。さらに、システム100は、一例において、HSPAまたは同様のプロトコルを利用しうる。基地局102は、無線ネットワークと通信するために割当可能なデータ・チャネル・リソースを、基地局102および/または、1または複数の(図示しない)別の基地局へ提供するネットワーク・コントローラ128に通信可能に接続されうる。それにしたがって、基地局102は、モバイル・デバイス116および/またはモバイル・デバイス122に、データ・チャネル・リソースを割り当てうる。さらに、基地局102は、必要な場合、チャネル割当の変更を可能にするために、ネットワーク・コントローラ128へ、データ・チャネル使用情報をフィードバックしうる。
【0031】
一例によれば、ネットワーク・コントローラ128は、エンハンスト専用チャネル(E−DCH)リソースおよび/またはエンハンスト・アップリンク(EUL)チャネル・リソースの集合を、基地局102(および/または、さらなる基地局)へ提供しうる。これらは、HSPAコンフィギュレーションで使用されるデータ・チャネルでありうる。基地局102は、モバイル・デバイスが、最初に要求をスケジューリングすることなく、基地局102から、E−DCH/EULリソースを要求することを可能にするランダム・アクセス・チャネル(RACH)を実施しうる。この要求を、RACHによって、モバイル・デバイス116および/またはモバイル・デバイス122から受信すると、基地局102は、この要求を許可または拒否しうる。要求が許可される場合、例えば、基地局102は、E−DCH/EULチャネル・リソースの一部を、それぞれのモバイル・デバイスへ割り当てうる。
【0032】
この例では、基地局102は、ネットワーク・コントローラ128に、E−DCH/EULチャネル使用情報をレポートしうる。この情報は、例えば、許可されたE−DCH/EULチャネル・リソースの数、拒否されたリソースの数などを含みうる。この点に関し、ネットワーク・コントローラ128は、提供された情報およびリソース割当に基づいて、基地局102の負荷を判定しうる。ネットワーク・コントローラ128は、それにしたがって、負荷を緩和するために、基地局102に割り当てられたリソースを調節しうる。さらに、あるいは、その代わりに、この情報は、期間内におけるE−DCH/EULチャネルによる送信数、モバイル・デバイスがE−DCH/EULリソースを保持する平均時間、E−DCH/EULチャネルに起因する平均雑音上昇などに関連しうる。さらに、基地局102は、オン・デマンドで、または定期的に、またはイベントの発生などに応じて、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラ128へレポートしうる。前述した例を考慮すると、チャネル使用レポートは、ネットワーク・コントローラから1または複数の基地局へのチャネル・リソース割当を容易にするために提供される。
【0033】
図2に示すように、無線ネットワークにおいてチャネル・リソースを提供することを容易にするシステム200が図示される。このシステム200は、コア・ネットワーク204と通信し、コア・ネットワーク204との通信のためのリソースを、複数のアクセス・ポイント206、208、210へ提供する、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202を含む。一方、アクセス・ポイント206、208、210は、説明するように、コア・ネットワーク204へのアクセスのために、複数のモバイル・デバイス(図示せず)へリソースを割り当てうる。一例において、コア・ネットワーク204は、これらデバイスを認証/許可しうる。これによって、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202およびアクセス・ポイント206、208、210は、これらデバイスとネットワーク204との間の通信のためのメカニズムを提供できるようになる。
【0034】
一例によれば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、データ・チャネル・リソースを、アクセス・ポイント206、208、210へ提供しうる。これらは、説明したように、モバイル・デバイスへ割り当てられる。一例において、アクセス・ポイント206、208、210は、共有アクセス・チャネルを実装しうる。例えばRACHのようなこのチャネルを介して、データ・チャネル・リソースがランダムに要求される。共有アクセス・チャネルによって要求を受け取ると、アクセス・ポイント206、208、210は、データ・チャネル・リソースに対する要求を許可または拒否しうる。要求が許可されると、アクセス・ポイント206、208、および/または210は、そのデータ・チャネル・リソースの一部をデバイスへ割り当てうる。アクセス・ポイント206、208、および/または210が、割り当て可能な少ない数のリソースしか保持していない場合、さらなるリソース要求を取り扱うために、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202から、さらに多くのリソースを要求しうることが認識されるべきである。
【0035】
この点に関し、例えば、アクセス・ポイント206、208および210は、チャネル使用を、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202へレポートしうる。これは、例えば、オン・デマンドで、またはイベントの検出に応じて、または時間インタバルにしたがってなどによってなされる。使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、210へのリソース割当を調節しうる。そのような調節は、未割当の追加のリソースを所与のアクセス・ポイント206、208、および/または210へ割り当てることと、割り当てられたリソースを、アクセス・ポイント206、208、および/または210から移動させることとを含みうる。そのような割当によって、アクセス・ポイント間の全体的なサービス、アクセス・ポイントにわたって分散された負荷などが改善される。
【0036】
アクセス・ポイント206、208および210は、チャネル・リソース使用のいくつかのレベルを示すさまざまな数的指標を、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202へフィードバックしうる。例えば、アクセス・ポイント206、208および210は、アクセス・ポイントによってデバイスへ許可されたデータ・チャネル・リソースの数、および/または、アクセス・ポイントによって拒否されたデータ・チャネル・リソースの数を示しうる。これは、所与のアクセス・フレームあるいは、それ以外に関連しうる。これらの数的指標を用いて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、および/または210のそれぞれの負荷レベルを推定しうる。例えば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、許可されたリソースを、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202によってそれぞれのアクセス・ポイントへ割り当てられたリソースと比較しうる。
【0037】
別の例において、アクセス・ポイント206、208、210は、所与の期間においてブロックされたデータ・チャネル・リソースの合計数、デフォルトのデータ・チャネル・リソース用途(例えば、所与の期間においてデフォルトのチャネル・リソースがブロックされた回数)、期間にわたるデータ・チャネル・リソースによる平均送信到着レート、データ・チャネル・リソースがアクセス・ポイントによって保持される平均時間長さ、平均雑音上昇(例えば、熱による上昇(RoT:rise over thermalなど)、などをラジオ・ネットワーク・コントローラ202へレポートしうる。説明するように、受信した数的指標に基づいて、ラジオ・ネットワーク・コントローラ202は、アクセス・ポイント206、208、210間のリソース割当を調節しうる。
【0038】
図3に移って、無線通信環境内で適用される通信装置300が例示される。この通信装置300は、基地局またはその一部、モバイル・デバイスまたはその一部、あるいは、無線ネットワークへアクセスを提供する実質的に任意の通信装置でありうる。通信装置300は、1または複数のデバイスからシステム獲得要求を受信するためのチャネルを提供する獲得要求構成要素302と、受信したシステム獲得要求に基づいて、1または複数のデータ・チャネル・リソースをデバイスへ提供するチャネル割当構成要素304と、後の分析のために、データ・チャネル・リソース割当に関する情報を定式化するチャネル割当レポート構成要素306とを含みうる。一例において、説明するように、チャネル割当レポート構成要素306はさらに、この情報を、ネットワーク・コントローラへ送信する。
【0039】
一例によれば、獲得要求構成要素302は、RACHを提供しうる。システム獲得要求またはデータ/シグナリング・メッセージは、RACHによって、無線ネットワーク内の1または複数のデバイスから受信されうる。獲得要求構成要素302は、例えば、通信装置300の範囲内を移動する、または、アイドル・モードからアクティブ・モードへ切り換わるなどといった1または複数のデバイスからの要求を受信しうる。チャネル割当構成要素304は、利用可能なリソース、利用可能な帯域幅、デバイスのタイプ、デバイスのキャリア、デバイスの速度および/または能力などを含みうるさまざまな要因に基づいて、要求について、データ・チャネル・リソースを許可するか否かを判定しうる。チャネル割当レポート構成要素306は、一例において、リソース許可や拒否などを評価し、および/または、リソース再割当のために、関連する情報を、ネットワーク・コントローラへ送信しうる。
【0040】
一例において、獲得要求構成要素302が、RACHによって関連する要求を受信すると、チャネル割当構成要素304は、デバイスにE−DCH/EULチャネル・リソースを提供しうる。一例において、チャネル割当レポート構成要素306は、獲得インジケータ・チャネル(AICH)インジケータおよび/または拡張AICH(E−AICH)インジケータを用いて、肯定的な獲得インジケータを、アクセス・フレーム毎に、ラジオ・ネットワーク・コントローラへレポートしうる。E−DCH/EULリソース獲得の場合、肯定的なインジケータは、E−DCH/EULリソースが拒否された場合であっても、E−AICHを用いて、チャネル割当レポート構成要素306によって送信されうる。この点において、ラジオ・ネットワーク・コントローラは、他のチャネル使用情報なしでは、実際に使用されているE−DCH/EULリソースの数が、適切に通知されない。したがって、チャネル割当レポート構成要素306は、さらに、獲得チャネル割当構成要素304がE−DCH/EULリソースを許可しておらず、獲得要求構成要素302において受信されたRACHプリアンブルの数を、ラジオ・ネットワーク・コントローラへレポートしうる。これによって、利用されたリソースの計算を改善することができる。チャネル割当レポート構成要素306は、説明するように、さらに、おのおののAICHおよび/またはE−AICHにおいて、アクセス・フレームにおいて許可されたE−DCH/EULリソースの数をレポートしうる。さらに、説明するように、チャネル割当レポート構成要素306は、ラジオ・ネットワーク・コントローラへ送信するためのさらなる数的指標または別の数的指標を決定しうる。
【0041】
図4に移って、リソース再割当のためにデータ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信システム400の例が例示される。この無線通信システム400は、基礎をなす無線ネットワークとの通信を容易にする基地局、フェムトセル・アクセス・ポイント、ピコ、リレーなどでありうるアクセス・ポイント402と、無線ネットワークとの通信のために、データ・通信チャネルをアクセス・ポイントへ割り当てるネットワーク・コントローラ404とを含む。ネットワーク・コントローラ404は、無線ネットワーク中の複数のアクセス・ポイントをサポートしうることが認識される。一例において、ネットワーク・コントローラ404は、アクセス・ポイント402、および/または、1または複数の別のアクセス・ポイントと、物理サイトにおいてともに位置しており、バックホール・リンクを経由して無線ネットワークに接続している。
【0042】
アクセス・ポイント402は、1または複数のチャネル割当数的指標を決定し、かつ、それらをレポートへ記録し、かつ、それら数的指標を1または複数のネットワーク構成要素へ送信するチャネル割当レポート構成要素406と、イベントの発生を判定イベント検出構成要素408と、1または複数のタイマを実行するタイマ構成要素410とを備えうる。一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、イベント検出構成要素408によってイベント発生が識別されたチャネル使用データ、タイマ構成要素410によって決定されたタイマの終了などをレポートしうる。ネットワーク・コントローラ404は、説明するように、チャネル使用を取得するレポート受信構成要素412と、1または複数のアクセス・ポイントへのデータ・チャネル割当を変更する割当調節構成要素414とを備えうる。
【0043】
一例によれば、割当調節構成要素414は、アクセス・ポイント402へ割り当てるデータ・チャネル・リソースの数を決定し、ネットワーク・コントローラ404は、そのようにしてリソースを割り当てうる。アクセス・ポイント402は、説明するように、無線ネットワークへのアクセスを要求するデバイスへ、リソースのうちの1または複数を提供しうる。一例において、アクセス要求は、説明するように、アクセス・ポイント402によって提供されたRACHによって受信されうる。チャネル割当レポート構成要素406は、ネットワーク・コントローラ404への送信のために、データ・チャネル使用情報を定式化しうる。一例において、イベント検出構成要素408は、アクセス・ポイント402、ネットワーク・コントローラ404、および/または、その他のネットワーク構成要素、あるいはデバイスにおいて生じた、チャネル使用情報のレポートをトリガするイベントを判定し、チャネル割当レポート構成要素406は、それにしたがって、検出されたイベントを考慮してレポートしうる。一例において、イベントは、ネットワーク・コントローラ404またはその他のネットワーク構成要素から受信した要求であるか、アクセス・ポイント402によって割り当てられたチャネル・リソースの、しきい値に対する検出された増加などでありうる。別の例において、タイマ構成要素410は、チャネル使用情報をレポートするタイマを実行し、タイマが終了すると、チャネル割当レポート構成要素406に通知しうる。このタイマは、一例において、検出されたイベントに基づいて起動し、固定された期間にわたってカウントしうる。
【0044】
チャネル割当レポート構成要素406は、チャネル使用レポートを生成すると、このレポートを、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。レポート受信構成要素412は、このレポートを取得して解釈する。そして、割当調節構成要素414は、このレポートに少なくとも部分的に基づいて、アクセス・ポイント402(および/または、1または複数の別のアクセス・ポイント)に現在割り当てられているデータ・チャネル・リソースの数に対する変更を決定する。ネットワーク・コントローラ404は、それにしたがって、チャネル割当変更を有効にしうる。説明するように、一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、アクセス・フレーム内のさまざまなモバイル・デバイスに許可されたチャネル・リソースのレポート、および/または、拒否されたリソース要求の数を生成し、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。
【0045】
一例において、説明するように、チャネル割当レポート構成要素406は、AICHおよび/またはE−AICHを介してネットワーク・コントローラ404へ獲得インジケータを送信し、1または複数のデバイスへ、獲得許可を示す。さらに、チャネル割当レポート構成要素406は、許可されたリソース数に関する情報を、アクセス・フレーム毎に、所与のAICH/E−AICHで、ネットワーク・コントローラ404へ送信しうる。しかしながら、いくつかの場合では、AICH/E−AICHを用いて、肯定的な獲得インジケータとして、リソース拒否がレポートされうることが認識されるべきである。したがって、チャネル割当レポート構成要素406は、さらに、RACHによって受信された拒否されたリソース要求の数を送信しうる。レポート受信構成要素412は、この情報を取得し、現在のチャネル割当が与えられているアクセス・ポイント402の容量を判定しうる。例えば、レポート受信構成要素412は、この情報において示されている許可されたチャネル・リソースの数のみならず、割当調節構成要素414によって最初にどれだけが割り当てられているかを区別しうる。これは、アクセス・ポイント402における現在の負荷を示しうる。さらに、レポート受信構成要素412は、許可されたリソースのさらに正確な数を得るために、AICH/E−AICHによって許可されたと示されている拒否されたリソースを引き去ることができる。判定された許可されたリソース、および/または、アクセス・ポイント402へ割り当てられたリソースの数に基づいて、割当調節構成要素414は、リソースを、(サービス・レベルを達成するために)必要ベースで、または実質的に平等なリソース分配で、または容量に基づいて区分されたリソースなどによってリソースを提供するために、アクセス・ポイント402および/または別のアクセス・ポイントへのリソースの割り当てを変更しうる。
【0046】
さらに、ネットワーク・コントローラ404は、(例えば、E−DCH/EULデータ・チャネル・リソースによる)アップリンク送信のための最大伝送ブロック・サイズ(TBS)を指定し、この最大TBSをアクセス・ポイント402へシグナルしうる。これは、割当調節構成要素414によるリソースの初期割当、その後の再割当などの一部でありうる。それにしたがって、アクセス・ポイント402は、最大TBSの観点から、デバイスへリソースを割り当てるか、および/または、E−DCH/EULリソースによる干渉を制御するために、TBSをデバイスへ指定しうる。さらに、または、その代わりに、ネットワーク・コントローラ404は、デバイスへ割り当てられたE−DCH/EULリソースのターゲットの、リソースによる実際の電力に対する比率に関連するパラメータをシグナルしうる。一例において、アクセス・ポイント402は、デバイスにE−DCH/EULリソースを割り当てる際に、この比率を利用しうる。
【0047】
別の例において、チャネル割当構成要素406は、アクセス・ポイント402へ割り当てられたすべてのE−DCH/EULリソースが所与の期間内にデバイスへ許可された回数を取得することに基づいて、全体的なE−DCH/EULリソース使用を判定しうる。さらに、一例において、チャネル割当レポート構成要素406は、デフォルトのE−DCH/EULが所与の期間内に許可された回数を取得することに少なくとも部分的に基づいて、デフォルトのE−DCH/EULリソース使用を判定しうる。チャネル割当レポート構成要素406によって、所与の期間内のE−DCH/EUL送信数を判定することに少なくとも部分的に基づいて、平均E−DCH/EUL到着レートも計算されうる。チャネル割当レポート構成要素406はさらに、E−DCH/EULリソースがアクセス・ポイント402によって保持されている判定された平均時間に基づいて、平均E−DCH/EULリソース・サービス時間を判定しうる。さらに、E−DCH/EUL送信による平均雑音上昇、すなわちRoTが、例えば、E−DCH/EUL送信によって引き起こされる合計電力に少なくとも部分的に基づいて、チャネル割当レポート構成要素406によって識別されうる。チャネル割当レポート構成要素406は、そのような数的指標を、例えば、ネットワーク・コントローラ404へレポートしうる。
【0048】
レポート受信構成要素412は、そのような数的指標を受信し、この数的指標に基づいて、例えば、アクセス・ポイント402(および/または、1または複数の別のアクセス・ポイント)へE−DCH/EULリソースを再割当するために、割当調節構成要素414を利用しうる。例えば、合計のE−DCHリソース使用および/またはデフォルトのリソース使用は、さらなるリソースに対するアクセス・ポイント402のニーズに直接的に関連しうる具体的な使用数を示す。平均到着時間、リソース・サービス時間、および/または、雑音上昇は、アクセス・ポイント402が、現在接続されているデバイス数、および/または、考えられるデバイス数を効果的にサポートするために、追加のリソースを必要とするかについて推論するために利用されうる。例えば、数的指標は、さらなるリソースがアクセス・ポイント402へ割り当てられるべきか、アクセス・ポイント402へ割り当てるリソースの数などを判定するために、所望のしきい値と比較されうる。レポート受信構成要素412は、それを動的に判定し、割当調節構成要素414を用いて、リソース割当を変更する。
【0049】
図5乃至図7に示すように、チャネル・リソース再割当のために、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへレポートすることに関する方法が例示される。説明を単純にする目的で、これら方法は、一連の動作として示され説明されているが、これら方法は、1または複数の実施形態にしたがって、幾つかの動作が本明細書で示され記載されたものとは異なる順序で、あるいは他の動作と同時に生じうるので、動作の順序によって限定されないことが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、これら方法はその代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることを理解し認識するだろう。さらに、1または複数の実施形態にしたがって方法を実現するために、必ずしも例示された全ての動作が必要とされる訳ではない。
【0050】
図5に移って、無線ネットワークにおいてチャネル使用情報をレポートすることを容易にする方法500が示される。502では、データ・チャネル・リソースのセットが、ネットワーク・コントローラから受信されうる。説明するように、ネットワーク・コントローラは、複数のアクセス・ポイントに関連しており、データ・チャネル・リソースを提供する。これによって、アクセス・ポイントは、1または複数のデバイスへ、ネットワーク・アクセスを提供できるようになる。504では、データ・チャネル・リソースの一部が、1または複数のデバイスへ割り当てられうる。したがって、デバイスは、データ・チャネル・リソースを使用して、ネットワーク・アクセスを達成しうる。一例において、データ・チャネル・リソースは、例えばRACHのような共有アクセス・チャネルによってデバイスから受信した要求に基づいて許可されうる。さらに、データ・チャネル・リソースは、E−DCH/EULリソースに関連しうる。
【0051】
506では、データ・チャネル・リソースの割当に対応する使用レポートが生成されうる。このレポートは、デバイス間のデータ・チャネル・リソース割当に関連する1または複数の数的指標を備えうる。例えば、説明するように、使用レポートは、(一例として、AICH/E−AICHに関連するような)所与のアクセス・フレームにおいて、デバイスに許可されたデータ・チャネル・リソースの数を含みうる。さらに、使用レポートは、説明するように、リソースが拒否されたRACHによって受信されたシステム獲得要求の数を含みうる。508では、使用レポートは、さらなる処理のために、ネットワーク・コントローラへ送信されうる。
【0052】
図6に移って、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラへ提供することを容易にする方法600が例示されている。602では、システム獲得要求が、RACHによって、1または複数のデバイスから受信される。604では、データ・チャネル・リソースが、この獲得要求に基づいて、いくつかのデバイスに割り当てられる。例えば、説明するように、いくつかのデバイスは、システム獲得要求に関連するデータ・チャネル・リソースが拒否されうる。これは、例えば、データ・チャネル・リソースの利用可能性や、ネットワーク負荷や、例えば製造者、アクセス・プロバイダ、帯域幅利用可能性などのようなデバイス・ベースのパラメータなどを含むさまざまな理由によって生じる。606では、デバイスに割り当てられたリソースの数が判定されうる。これは、システム獲得要求に応じたデータ・チャネル・リソースの明確な許可に関連しうる。さらに、608では、拒否されたシステム獲得要求の数が判定される。610では、拒否された要求および割り当てられたリソースの数が、ネットワーク・コントローラへ送信されうる。説明するように、この情報は、必要とされるところでリソースを再割当するために、ネットワーク・コントローラによって利用されうる。
【0053】
図7を参照して、受信したチャネル使用情報にしたがってデータ・チャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法700が示されている。702では、データ・チャネル・リソースのセットが、アクセス・ポイントに割り当てられうる。説明するように、データ・チャネル・リソースによって、アクセス・ポイントは、1または複数のデバイスへ無線ネットワーク・アクセスを提供できるようになる。704では、データ・チャネル・リソースに関連する使用情報が、アクセス・ポイントから受信されうる。説明されているように、この使用情報は、1または複数のモバイル・デバイスに対して許可されたリソースの数、拒否された要求の数などを含みうる。706では、アクセス・ポイントの負荷が、使用情報に基づいて判定されうる。例えば、説明されているように、使用情報は、割り当てられたチャネル・リソースに関して、アクセス端末が容量に対してどれくらい近いかを判定するために利用されうる。708では、データ・チャネル・リソースが、アクセス・ポイントにおける負荷に基づいて、アクセス・ポイントおよび/または別のアクセス・ポイントへ再割当されうる。したがって、ネットワーク内のデバイスを適切にサポートするために、アクセス・ポイントがより多くのリソースを使用することを負荷が示している場合、一例では、追加のリソースが割り当てられ、別のアクセス・ポイントから移動されうる。
【0054】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、説明されているように、提供された使用情報に基づいて、アクセス・ポイントにおける負荷、および/または、追加のリソースに対する必要性を決定することに関して推論がなされうることが認識されるだろう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる用語は一般に、イベントおよび/またはデータによって取得されたような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態の推論あるいはそれらに関する推理のプロセスを称する。推論は、特定のコンテキストまたは動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、該当する状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができる。そのような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0055】
図8は、無線ネットワークにおいて、リソース割当のために、ネットワーク・コントローラへ、チャネル使用情報を提供することを容易にするシステム800の例示である。このシステム800は、複数の受信アンテナ806によって1または複数のモバイル・デバイス804から信号を受信する受信機810と、送信アンテナ808によって1または複数のモバイル・デバイス804へ信号を送信する送信機824とを備える、基地局802(例えば、アクセス・ポイント)を備える。受信機810は、受信アンテナ806から情報を受信し、復調器812は、受信した信号を復調しうる。プロセッサ814は、受信機810によって受信された情報を分析すること、および/または、送信機824による送信のための情報を生成することに特化されたプロセッサであるか、および/または、基地局802の1または複数の構成要素を制御するプロセッサでありうる。基地局802は、データ・チャネル・リソースおよび/またはその他のリソースを基地局802に提供するネットワーク・コントローラ826に接続されている。基地局802は、モバイル・デバイス804に、無線ネットワークへのアクセスを提供することを容易にする。
【0056】
基地局802はさらに、プロセッサ814に動作可能に接続されたメモリ816を備えうる。このメモリは、送信されるべきデータや、受信したデータや、利用可能なチャネルに関連する情報や、分析された信号および/または干渉強度に関連付けられたデータや、割り当てられたチャネル、電力、レートなどに関連する情報や、チャネルの推定およびチャネルを介した通信のために適切なその他任意の情報を格納しうる。メモリ816はさらに、(例えば、パフォーマンス・ベース、容量ベースなどでの)チャネルの推定および/または利用に関連付けられたアルゴリズムおよび/またはプロトコルを格納しうる。
【0057】
本明細書に記載されたデータ・ストア(例えば、メモリ816)は、揮発性メモリであるか、あるいは不揮発性メモリである。あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。限定ではなく例示によって、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的プログラマブルROM(EPROM)、電子的消去可能PROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含みうる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含みうる。限定ではなく例示によって、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形態で利用可能である。
【0058】
主題となるシステムおよび方法のメモリ816は、限定される訳ではないが、これら、および、その他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図されている。
【0059】
プロセッサ814はさらに、データ・チャネルをモバイル・デバイス(単数または複数)804へ提供するチャネル割当構成要素818と、チャネル使用情報をネットワーク・コントローラ826へ送信する割当レポート構成要素820と、に接続されている。一例によれば、基地局802は、ネットワーク・コントローラ826からデータ・チャネル・リソースを受信しうる。また、チャネル割当構成要素818は、受信したシステム獲得要求に基づいて、モバイル・デバイス804にリソースの一部を割り当てうる。例えば、チャネル割当構成要素818はまた、モバイル・デバイスのうちの1または複数から受信したシステム獲得要求を拒否しうる。割当レポート構成要素820は、チャネル割当構成要素818によって割り当てられたリソース、および/または、拒否された要求に基づいて、チャネル使用情報を生成しうる。割当レポート構成要素820は、必要な場合、リソース再割当を容易にするために、使用情報をネットワーク・コントローラ826へ送信しうる。さらに、上述したように、割当レポート構成要素820は、その他の数的指標を生成しうる。さらに、プロセッサ815とは別に示されているが、復調器812、チャネル割当構成要素818、割当レポート構成要素820、および/または、変調器822は、プロセッサ814または複数のプロセッサ(図示せず)の一部でありうることが認識されるべきである。
【0060】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔さの目的で、1つの基地局910と1つのモバイル・デバイス950とを示している。しかしながら、システム900は、1より多い基地局、および/または、1より多いモバイル・デバイスを含むことができ、これら追加の基地局および/またはモバイル・デバイスは、以下に説明する基地局910およびモバイル・デバイス950の例と実質的に同じでも、別のものでもありうることが認識されるべきである。さらに、基地局910および/またはモバイル・デバイス950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書で記載されたシステム(図1乃至4および図8)および/または方法(図5乃至7)を適用しうることが認識されるべきである。
【0061】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。一例によれば、おのおののデータ・ストリームが、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符合化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符合化されたデータを提供する。
【0062】
おのおののデータ・ストリームの符合化されたデータは、直交周波数分割多重化(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、その代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、あるいは符号分割多重化(CDM)されうる。パイロット・データは一般に、既知の方法で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するためにモバイル・デバイス950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、そのデータ・ストリームについて選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QPSK、M−PSK、M直交振幅変調(M−QAM)など)に基づいて変調され(例えば、シンボル・マップされ)、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0063】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、NT個の変調シンボル・ストリームを、NT個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0064】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのNT個の変調信号は、NT個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0065】
モバイル・デバイス950では、送信された変調信号が、NR個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952から受信した信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0066】
RXデータ・プロセッサ960は、NR個の受信機954からNR個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、NT個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0067】
プロセッサ970は、上述したように、どの事前符合化行列を使用するのかを定期的に決定する。さらに、プロセッサ970は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。
【0068】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0069】
基地局910では、モバイル・デバイス950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、モバイル・デバイス950によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符合化行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0070】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびモバイル・デバイス950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。プロセッサ930およびプロセッサ970はまた、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれのための周波数およびインパルス応答推定値を導出する計算をも実行する。
【0071】
本明細書に記載された実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいはこれらの任意の組み合わせで実現されうることが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するために設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0072】
これら実施形態が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードあるいはコード・セグメントで実現される場合、これらは、例えば記憶素子のような機械読取可能媒体に格納されうる。コード・セグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、または、命令、データ構造、あるいはプログラム文からなる任意の組み合わせを表すことができる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいは記憶内容の引渡および/または受信を行うことによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡、ネットワーク送信などを含む任意の適切な手段を用いて引渡、転送、あるいは送信されうる。
【0073】
ソフトウェアで実現する場合、本明細書に記載のこれら技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手続き、機能など)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部またはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、メモリ・ユニットは、当該技術分野で周知のさまざまな手段によってプロセッサと通信可能に接続されうる。
【0074】
図10に関して、データ・リソースの集合のための使用情報を生成するシステム100が例示される。例えば、システム1000は、基地局、モバイル・デバイスなどの中に少なくとも部分的に存在しうる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックでありうる機能ブロックを含むものとして示されることが認識されるべきである。システム1000は、連携して動作しうる電子構成要素の論理グループ1002を含む。例えば、論理グループ1002は、ネットワーク・コントローラから複数のデータ・チャネル・リソースを受信するための電子構成要素1004を含みうる。説明されているように、データ・チャネル・リソースは、ネットワーク・コントローラを介した無縁ネットワークへのアクセスを提供することを容易にしうる。さらに、ネットワーク・コントローラは、複数のアクセス・ポイントをサポートし、アクセス・ポイントに、リソースを割り当てる。
【0075】
さらに、論理グループ1002は、無線ネットワークにアクセスするために、複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てるための電子構成要素1006を備えうる。データ・チャネル・リソースは、デバイスから受信した獲得要求に基づいて、デバイスへ割り当てられうる。さらに、例えば、1または複数の獲得要求が拒否されうる。さらに、論理グループ1002は、複数のデータ・チャネル・リソースの割り当てられたセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成するための電子構成要素1008を含みうる。さらに、説明されているように、使用情報は、拒否された獲得要求の数、合計またはデフォルトのチャネル割当の時間長さ、チャネルによる雑音の上昇などを含みうる。さらに、一例において、使用情報が、ネットワーク・コントローラへ送信され、データ・チャネル・リソースの再割当が受信される。さらに、システム1000は、電子構成要素1004、1006、1008に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1010を含みうる。メモリ1010の外側にあると示されているが、電子構成要素1004、1006、1008のうちの1または複数は、メモリ1010内に存在しうることが理解されるべきである。
【0076】
図11に移って、受信した使用情報に基づいて、チャネル・リソース再割当を提供するシステム1100が例示されている。システム1100は、例えばラジオ・ネットワーク・コントローラのようなネットワーク構成要素内に存在しうる。図示するように、システム1100は、プロセッサ、ソフトウェア、または(例えば、ファームウェアのような)これらの組み合わせによって実現される機能を表しうる。システム1100は、データ・チャネル・リソースを複数のアクセス・ポイントへ割り当てることを容易にする電子構成要素からなる論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、無線ネットワークへアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットをアクセス・ポイントへ提供するための電子構成要素1104を含みうる。説明されているように、データ・チャネル・リソースは、無線ネットワーク・アクセスを提供するために、アクセス・ポイントから1または複数のデバイスへ割り当てられうる。さらに、論理グループ1102は、アクセス・ポイントからデータ・チャネル・リソース使用レポートを受信するための電子構成要素1106を含みうる。一例において、提供するための電子構成要素1104は、データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、追加のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てる。したがって、使用レポートが、アクセス・ポイントの容量に近いか、アクセス・ポイントの容量であるか、アクセス・ポイントの容量を超える、許可されたリソース数を示す場合、より多くのリソースが、アクセス・ポイントへ割り当てられうる。さらに、システム1100は、電子構成要素1104、1106に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1108を含みうる。メモリ1108の外側にあるとして示されているが、電子構成要素1104、1106は、メモリ1108内に存在しうることが理解されるべきである。
【0077】
上述したものは、1または複数の実施形態のうちの一例を含む。もちろん、上述した実施形態を説明する目的で、構成要素または方法の考えられる全ての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、さまざまな実施形態のさらに多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、記載された実施形態は、特許請求の範囲の精神およびスコープ内にあるそのような全ての変更、変更、および変形を含むことが意図される。さらにまた、用語「含む」が、詳細説明あるいは特許請求の範囲のうちの何れかで使用されている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として適用される場合に解釈される用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、説明された態様および/または実施形態の構成要素は、単数形で記載または特許請求されているが、もしも単数であると明示的に述べられていないのであれば、複数が考慮される。さらに、任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部は、特に述べられていないのであれば、その他任意の態様および/または実施形態のすべてまたは一部とともに利用されうる。
【0078】
本明細書で開示された実施形態に関連して記述されたさまざまな例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。汎用プロセッサとしてマイクロプロセッサを用いることが可能であるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、あるいは状態機器を用いることも可能である。プロセッサは、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロプロセッサ、またはその他任意のこのような構成である計算デバイスの組み合わせとして実現することも可能である。それに加えて、少なくとも1つのプロセッサは、上述したステップおよび/または動作のうちの1または複数を実行するように動作可能な1または複数のモジュールを備えうる。
【0079】
さらに、本明細書に開示された態様に関連して記載された方法またはアルゴリズムからなるステップおよび/または動作は、ハードウェア内に直接的に組み込まれるか、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールによって組み込まれるか、これら2つの組み合わせに組み込まれうる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは、当該技術で周知のその他任意の形態の記憶媒体内に存在しうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサに結合されており、これによって、プロセッサは、記憶媒体との間で情報を読み書きできるようになる。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。さらに、ある態様では、プロセッサと記憶媒体が、ASIC内に存在しうる。さらに、ASICは、ユーザ端末に存在することができる。あるいはプロセッサと記憶媒体とは、ユーザ端末内のディスクリート部品として存在することができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、機械読取可能媒体および/またはコンピュータ読取可能媒体上の1または任意の組み合わせ、または、コードおよび/または命令群のセットとして存在する。これらは、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれうる。
【0080】
1または複数の態様では、説明された機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能はコンピュータ読取可能媒体に格納されうるか、あるいは、コンピュータ読取可能媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。
【0081】
コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされる利用可能な任意の媒体でありうる。例として、限定することなく、そのようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望のプログラム・コード手段を命令群またはデータ構造の形式で搬送または格納するために使用され、しかも、コンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能媒体と適切に称される。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるdiskおよびdiscは、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ・ディスクを含む。通常、diskは、データを磁気的に再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク・コントローラにチャネル使用情報をレポートする方法であって、
無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信することと、
前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てることと、
前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成することと
を備える方法。
【請求項2】
前記使用情報を前記ネットワーク・コントローラへレポートすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記使用情報をレポートすることに基づいて、前記ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースの追加のセットを受信することをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記使用情報は、前記1または複数のデバイスに割り当てられたデータ・チャネル・リソースの数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1または複数の別のモバイル・デバイスから、複数のシステム獲得要求を受信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記使用情報は、データ・チャネル・リソース割当が拒否された前記1または複数の別のデバイスから受信した要求の数を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のシステム獲得要求は、提供された共有アクセス・チャネルによって受信される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記データ・チャネル・リソースのセットは、エンハンスト専用チャンネル(E−DCH)リソースまたはエンハンスト・アップリンク(EUL)リソースのセットに関連している請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記使用情報は、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースのうちの1つに関連する拒否された要求または割当の数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
獲得インジケータ・チャネル(AICH)または拡張AICH(E−AICH)によって、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記使用情報を生成することは、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースに関連する負荷、または、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースによって引き起こされた熱による測定された上昇に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
無線通信装置であって、
無線ネットワークにアクセスするために、ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースのセットを受信し、
前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのセットの一部を、1または複数のデバイスへ提供し、
前記データ・チャネル・リソースのセットの一部に関連するチャネル使用情報を、前記ネットワーク・コントローラへレポートする
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備える無線通信装置。
【請求項13】
データ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信装置であって、
複数のデータ・チャネル・リソースを、ネットワーク・コントローラから受信する手段と、
無線ネットワークにアクセスするために、前記複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てる手段と、
前記割り当てられた複数のデータ・チャネル・リソースのセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成する手段と
を備える無線通信装置。
【請求項14】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成させるためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
装置であって、
無線ネットワークにおける1または複数のデバイスから、システム獲得要求を受信する獲得要求構成要素と、
ネットワーク・コントローラから受信した1または複数のデータ・チャネル・リソースを、前記システム獲得要求に基づいて、前記1または複数のデバイスへ提供するチャネル割当構成要素と、
前記ネットワーク・コントローラから受信したデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、チャネル使用情報を生成するチャネル割当レポート構成要素と
を備える装置。
【請求項16】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、前記チャネル使用情報を前記ネットワーク・コントローラへ送信する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記チャネル使用情報に基づいて、前記ネットワーク・コントローラから、追加のデータ・チャネル・リソースを受信する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記チャネル使用情報は、前記チャネル割当構成要素によって前記1または複数のデバイスへ提供されたデータ・チャネル・リソースの数に関連する請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記チャネル割当構成要素は、前記システム獲得要求のうちの1または複数を拒否する請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記チャネル使用情報は、拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記システム獲得要求は、前記装置によって提供される共有アクセス・チャネルによって受信される請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記チャネル割当レポート構成要素によって生成されたチャネル使用情報は、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースのうちの1つに関連する拒否された要求または割当の数を含む請求項15に記載の装置。
【請求項23】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、獲得インジケータ・チャネル(AICH)あるいは拡張AICH(E−AICH)によって前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートする請求項15に記載の装置。
【請求項24】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースに関連する負荷、または、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースによって引き起こされた熱による測定された上昇に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートする請求項15に記載の装置。
【請求項25】
無線通信ネットワークにおけるアクセス・ポイントへチャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法であって、
無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てることと、
前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、前記アクセス・ポイントから受信することと、
前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記データ・チャネル・リソースのセットの前記アクセス・ポイントへの割当を調節することと
を備える方法。
【請求項26】
前記使用情報は、前記アクセス・ポイントが1または複数のデバイスに対して許可した前記セット内におけるデータ・チャネル・リソースの数を含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記使用情報は、前記アクセス・ポイントによって1または複数のデバイスに提供された拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
拒否されたシステム獲得要求に対する、許可されたデータ・チャネル・リソースの比率に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定することをさらに備え、
前記セットの割当は、前記比率に基づいて調節される請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記セット内の割り当てられたデータ・チャネル・リソースの数、および、前記許可されたデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定することをさらに備え、
前記セットの割当は、前記判定されたデータ・チャネル・リソース容量に基づいて調節される請求項25に記載の方法。
【請求項30】
データ・チャネル・リソースの別のセットの、別のアクセス・ポイントへの割当を、前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて調節することをさらに備える請求項25に記載の方法。
【請求項31】
無線通信装置であって、
無線ネットワークへアクセスを提供することを容易にするために、複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供し、
前記1または複数のアクセス・ポイントによって1または複数のデバイスに対して許可されたデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数に関連する使用情報を受信し、
前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のアクセス・ポイントへ、追加のデータ・チャネル・リソースを提供する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備える無線通信装置。
【請求項32】
関連する使用情報に基づいてデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置であって、
無線ネットワークへアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供する手段と、
前記アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソース使用レポートを受信する手段とを備え、
前記提供する手段は、前記データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス・ポイントへ追加のデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置。
【請求項33】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
無線ネットワークへアクセスを提供するために、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、前記アクセス・ポイントから受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス・ポイントへの前記データ・チャネル・リソースのセットの割当を調節させるためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項34】
装置であって、
複数のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てる割当調節構成要素と、
前記アクセス・ポイントによって、無線ネットワーク内のデバイスへ許可された複数のデータ・チャネル・リソースの数に関連する使用情報を取得するレポート受信構成要素と
を備え、
前記割当調節構成要素は、前記使用情報に基づいて、前記アクセス・ポイントへの複数のデータ・チャネル・リソースの割当を変更する装置。
【請求項35】
前記使用情報はさらに、前記アクセス・ポイントによって、前記デバイスのうちの1または複数に対応する拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記レポート受信構成要素は、拒否されたシステム獲得要求に対する、許可されたデータ・チャネル・リソースの比率に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定し、
前記割当調節構成要素は、前記比率に基づいて、前記割当を変更する請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記割当調節構成要素は、前記使用情報に基づいて、別のアクセス・ポイントへの、複数の別のデータ・チャネル・リソースの割当を変更する請求項34に記載の装置。
【請求項38】
前記割当調節構成要素は、前記別のアクセス・ポイントからの前記別のデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、前記アクセス・ポイントへ割り当てる請求項37に記載の装置。
【請求項1】
ネットワーク・コントローラにチャネル使用情報をレポートする方法であって、
無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信することと、
前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てることと、
前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成することと
を備える方法。
【請求項2】
前記使用情報を前記ネットワーク・コントローラへレポートすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記使用情報をレポートすることに基づいて、前記ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースの追加のセットを受信することをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記使用情報は、前記1または複数のデバイスに割り当てられたデータ・チャネル・リソースの数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1または複数の別のモバイル・デバイスから、複数のシステム獲得要求を受信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記使用情報は、データ・チャネル・リソース割当が拒否された前記1または複数の別のデバイスから受信した要求の数を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のシステム獲得要求は、提供された共有アクセス・チャネルによって受信される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記データ・チャネル・リソースのセットは、エンハンスト専用チャンネル(E−DCH)リソースまたはエンハンスト・アップリンク(EUL)リソースのセットに関連している請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記使用情報は、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースのうちの1つに関連する拒否された要求または割当の数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
獲得インジケータ・チャネル(AICH)または拡張AICH(E−AICH)によって、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記使用情報を生成することは、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースに関連する負荷、または、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースによって引き起こされた熱による測定された上昇に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
無線通信装置であって、
無線ネットワークにアクセスするために、ネットワーク・コントローラから、データ・チャネル・リソースのセットを受信し、
前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのセットの一部を、1または複数のデバイスへ提供し、
前記データ・チャネル・リソースのセットの一部に関連するチャネル使用情報を、前記ネットワーク・コントローラへレポートする
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備える無線通信装置。
【請求項13】
データ・チャネル使用情報をレポートすることを容易にする無線通信装置であって、
複数のデータ・チャネル・リソースを、ネットワーク・コントローラから受信する手段と、
無線ネットワークにアクセスするために、前記複数のデータ・チャネル・リソースのセットを、1または複数のデバイスへ割り当てる手段と、
前記割り当てられた複数のデータ・チャネル・リソースのセットに関連するデータ・チャネル使用情報を生成する手段と
を備える無線通信装置。
【請求項14】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
少なくとも1つのコンピュータに対して、無線ネットワークにアクセスすることに関連するデータ・チャネル・リソースのセットを、ネットワーク・コントローラから受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記無線ネットワークにアクセスすることを容易にするために、前記データ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、1または複数のデバイスへ割り当てさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を生成させるためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項15】
装置であって、
無線ネットワークにおける1または複数のデバイスから、システム獲得要求を受信する獲得要求構成要素と、
ネットワーク・コントローラから受信した1または複数のデータ・チャネル・リソースを、前記システム獲得要求に基づいて、前記1または複数のデバイスへ提供するチャネル割当構成要素と、
前記ネットワーク・コントローラから受信したデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、チャネル使用情報を生成するチャネル割当レポート構成要素と
を備える装置。
【請求項16】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、前記チャネル使用情報を前記ネットワーク・コントローラへ送信する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記チャネル使用情報に基づいて、前記ネットワーク・コントローラから、追加のデータ・チャネル・リソースを受信する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記チャネル使用情報は、前記チャネル割当構成要素によって前記1または複数のデバイスへ提供されたデータ・チャネル・リソースの数に関連する請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記チャネル割当構成要素は、前記システム獲得要求のうちの1または複数を拒否する請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記チャネル使用情報は、拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記システム獲得要求は、前記装置によって提供される共有アクセス・チャネルによって受信される請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記チャネル割当レポート構成要素によって生成されたチャネル使用情報は、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースのうちの1つに関連する拒否された要求または割当の数を含む請求項15に記載の装置。
【請求項23】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、獲得インジケータ・チャネル(AICH)あるいは拡張AICH(E−AICH)によって前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートする請求項15に記載の装置。
【請求項24】
前記チャネル割当レポート構成要素はさらに、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースに関連する負荷、または、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースによって引き起こされた熱による測定された上昇に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のデータ・チャネル・リソースの割当をレポートする請求項15に記載の装置。
【請求項25】
無線通信ネットワークにおけるアクセス・ポイントへチャネル・リソースを割り当てることを容易にする方法であって、
無線ネットワークへのアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ割り当てることと、
前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、前記アクセス・ポイントから受信することと、
前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記データ・チャネル・リソースのセットの前記アクセス・ポイントへの割当を調節することと
を備える方法。
【請求項26】
前記使用情報は、前記アクセス・ポイントが1または複数のデバイスに対して許可した前記セット内におけるデータ・チャネル・リソースの数を含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記使用情報は、前記アクセス・ポイントによって1または複数のデバイスに提供された拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
拒否されたシステム獲得要求に対する、許可されたデータ・チャネル・リソースの比率に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定することをさらに備え、
前記セットの割当は、前記比率に基づいて調節される請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記セット内の割り当てられたデータ・チャネル・リソースの数、および、前記許可されたデータ・チャネル・リソースに少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定することをさらに備え、
前記セットの割当は、前記判定されたデータ・チャネル・リソース容量に基づいて調節される請求項25に記載の方法。
【請求項30】
データ・チャネル・リソースの別のセットの、別のアクセス・ポイントへの割当を、前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて調節することをさらに備える請求項25に記載の方法。
【請求項31】
無線通信装置であって、
無線ネットワークへアクセスを提供することを容易にするために、複数のデータ・チャネル・リソースを、1または複数のアクセス・ポイントへ提供し、
前記1または複数のアクセス・ポイントによって1または複数のデバイスに対して許可されたデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数に関連する使用情報を受信し、
前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記1または複数のアクセス・ポイントへ、追加のデータ・チャネル・リソースを提供する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備える無線通信装置。
【請求項32】
関連する使用情報に基づいてデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置であって、
無線ネットワークへアクセスを提供するために、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供する手段と、
前記アクセス・ポイントから、データ・チャネル・リソース使用レポートを受信する手段とを備え、
前記提供する手段は、前記データ・チャネル・リソース使用レポートに少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス・ポイントへ追加のデータ・チャネル・リソースを割り当てる無線通信装置。
【請求項33】
コンピュータ読取可能媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品であって、
前記コンピュータ読取可能媒体は、
無線ネットワークへアクセスを提供するために、少なくとも1つのコンピュータに対して、データ・チャネル・リソースのセットを、アクセス・ポイントへ提供させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記データ・チャネル・リソースのセットに関連する使用情報を、前記アクセス・ポイントから受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに対して、前記使用情報に少なくとも部分的に基づいて、前記アクセス・ポイントへの前記データ・チャネル・リソースのセットの割当を調節させるためのコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項34】
装置であって、
複数のデータ・チャネル・リソースをアクセス・ポイントへ割り当てる割当調節構成要素と、
前記アクセス・ポイントによって、無線ネットワーク内のデバイスへ許可された複数のデータ・チャネル・リソースの数に関連する使用情報を取得するレポート受信構成要素と
を備え、
前記割当調節構成要素は、前記使用情報に基づいて、前記アクセス・ポイントへの複数のデータ・チャネル・リソースの割当を変更する装置。
【請求項35】
前記使用情報はさらに、前記アクセス・ポイントによって、前記デバイスのうちの1または複数に対応する拒否されたシステム獲得要求の数を含む請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記レポート受信構成要素は、拒否されたシステム獲得要求に対する、許可されたデータ・チャネル・リソースの比率に少なくとも部分的に基づいて、データ・チャネル・リソース容量を判定し、
前記割当調節構成要素は、前記比率に基づいて、前記割当を変更する請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記割当調節構成要素は、前記使用情報に基づいて、別のアクセス・ポイントへの、複数の別のデータ・チャネル・リソースの割当を変更する請求項34に記載の装置。
【請求項38】
前記割当調節構成要素は、前記別のアクセス・ポイントからの前記別のデータ・チャネル・リソースのうちの1または複数を、前記アクセス・ポイントへ割り当てる請求項37に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−518483(P2011−518483A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501954(P2011−501954)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/037974
【国際公開番号】WO2009/120632
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/037974
【国際公開番号】WO2009/120632
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]