説明

内容物放出機構およびこの内容物放出機構を備えたポンプ式製品

【課題】大気圧の作用で移動する底部を備えたポンプ式容器の、内容物の収納・放出用としての無駄な空間域をなくし容器内容物の略全体を外部空間に放出でき、かつ、内容物を収納した初期状態においてその上方の実効空間域に空気が極力残らないようにする。
【解決手段】容器本体10の上側にもともと存在し、可動底部15が上動しきった最終状態でも当該可動底部と、容器本体10の天井面およびシリンダ13の下流側部分との間に形成される環状空間部10gに代用天井部14を取り付けて、当該環状空間部を閉塞した。代用天井部14は可動底部15の上面部15aと合致する平坦面14eやシリンダ13を収容する孔部14dを備えている。図示の初期状態では実質的な内容物収納空間10hの残留空気はきわめて少なく、また、可動底部15が上動しきった状態では、その上面部15aは代用天井部14の平坦面14eに接するので容器内容物の略全体が外部空間に放出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体の天井面および内周面と、当該内周面に摺接しながら大気圧の作用で移動可能な可動底部と、によって形成される空間域の内容物を周知のポンプ手段で外部空間に放出する機構に関する。
【0002】
特に、この可動底部の最上位置(放出操作を行ってももはや容器内容物を外部空間に実質的には送り出すことができない位置)において、これら天井面および可動底部の対向部分が当接せずに、内容物の収納・放出用として無駄な上方空間域がそれぞれの間に形成される態様の内容物放出機構を対象にしている。
【0003】
本発明の主たる特徴は、この無駄な上方空間域の実スペースをできるだけ小さくすることにより、内容物を容器本体の空間域に収納した初期状態における当該空間域の残留空気を極力減らすとともに、当該初期状態の容器内容物の略全体を外部空間に放出できるようにしたことである。
【0004】
なお、内容物収納用の内部空間域の構成要素である上記可動底部は、ポンプ式製品の作動モード設定操作にともなう内容物の減少に応じて上記天井面のほうに移動していく。
【背景技術】
【0005】
従来、容器本体の天井面,内周面および上記可動底部によって形成される内部空間域の内容物を周知のポンプ作用で外部空間に放出する機構としては、例えば下記の特許文献1で開示のものがある。
【0006】
この内容物放出機構の可動底部はもともと、その最上位置まで移動したときには容器本体の天井面に近づいて上述の無駄な空間域が実質的に生じない、形状になっている。
【0007】
すなわち、ここでは、天井面の中央開口部から(吸込弁と吐出弁とを持つ周知の)ポンプの吸込弁側の筒状部が内部空間域に入り込み、当該筒状部の周囲には当該天井面および容器本体内周面で策定される環状空間が存在する。
【0008】
一方、可動底部の内底面の天井面対向部分は上記環状空間に合致するかたちの突形状になっている。
【0009】
そのため、特許文献1のポンプ式製品をいわば使いきって可動底部が上動しきった状態では、この可動底部の突形状の環状部分が容器本体の天井面側の上記環状空間にすっぽりと収容される形になるので、当該環状空間に入っていた内容物もそこから押し出されて最終的にはポンプ作用により外部空間に放出されて、容器本体の内部空間域に放出対象内容物が残留するようなことはほとんどない。
【0010】
しかしながら、容器本体天井部および可動底部それぞれの対向部分間にこのような形状関係が必ず担保されているとは限らない。
【0011】
例えば容器本体の天井面側には同様に上述の環状空間が形成されるものの、可動底部には当該環状空間に合致する突形状の環状部分が形成されていない場合である。
【0012】
この場合、可動底部が上動しきった最終状態でも天井面側の当該環状空間にはそれまでと同様の(内容物が収納されえる)スペースが確保されたままになっている。
【0013】
そのため、ポンプ式製品のもともとの内容物収納状態、例えば工場出荷時の内容物収納状態(初期状態)において、
(a)上記環状空間を含む収納用空間域に内容物が略目一杯入っているときは、当該環状空間の内容物は可動底部が上動しきった最終状態でも容器内に残留したまま(外部空間に放出されないまま)となり、
(b)一方、内容物が当該収納用空間域のポンプ吸込側開口部付近まで入っている、すなわちそれより上方の当該環状空間に内容物が入っていないときは、そこには空気が残っていることになる。
【特許文献1】特開平10−059405号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
このように、容器本体の天井面側の環状空間に合致する突形状の環状部分が可動底部に形成されていない内容物放出機構の場合、上記初期状態での内容物の収納態様(a),(b)に応じて、
(a)′ポンプ式製品を使いきって当該可動底部が最上位置まで移動した最終状態でも内容物が容器本体内部の当該環状空間に残ってしまい、容器本体にもともと収納されていた内容物を無駄なく使用することが難しい、
(b)′ポンプ式製品を使い始める初期状態のとき、当該環状空間の残留空気を除くためのいわゆるポンピング操作を何回も行わなければならないし、また、その後も当該空気が混在した状態の内容物を放出してしまう、
という問題点があった。
【0015】
そこで、本発明では、容器本体の天井面側の環状空間と可動底部の内底面の形状とが合致しないタイプの内容物放出機構において、この環状空間に、これをいわば隠すかたちの代用天井部を取り付け、当該可動底部は、その上動しきった状態では当該代用天井部に接して内容物や空気の残留許容空間域を生成しないようにして、容器の収納内容物の積極的な有効利用を図り、かつ、ポンピング操作の手数をできるだけ少なくするとともに、空気の混在した内容物が極力放出されないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)内容物放出機構に、内容物を収納する容器本体(例えば後述の容器本体10)と、前記容器本体の内周面に摺接しながら大気圧の作用で移動可能な可動底部(例えば後述の可動底部15)と、前記容器本体の天井面,内周面および前記可動底部によって形成される内部空間域(例えば後述の収納空間10h)の内容物を外部空間に放出するためのポンプと、前記天井面の開口部から前記内部空間域のほうに入り込んでいるポンプ下端側部分の周囲の環状空間(例えば後述の環状空間部10g)にこれを塞ぐかたちで取り付けられ、かつ、前記内容物の放出操作にともなって前記可動底部が最上位置まで移動したときにはその内底面部分と対向して接する環状の代用天井部(例えば後述の代用天井部14)とを備える。
(2)上記(1)において、前記代用天井部の前記可動底部側の底面部分にその外側端部から内側端部にいたる径方向の溝部(例えば後述の溝部14f)を形成する。
【0017】
本発明は、このような構成からなる内容物放出機構や、これを用いたポンプ式製品を対象としている。
【発明の効果】
【0018】
このように、本発明では、容器本体の天井面側の環状空間と可動底部の内底面の形状とが合致しないタイプの内容物放出機構の当該環状空間に閉塞用の代用天井部を取り付けて、当該可動底部が、その上動しきった状態では代用天井部に接するようにしている。
【0019】
そのため、この環状空間には最初から内容物が収納されることもなく、代用天井部近くの内容物も可動底部によってポンプの吸込弁のほうに押しやられて最終的にはポンプ作用で外部空間に放出される。すなわち容器の収納内容物の積極的な有効利用を図ることができる。
【0020】
これとともに、(ポンプ式製品に内容物を収納した)初期状態の内容物収納用空間域に入りこむ空気の量を極力少なくして、ポンピング操作の手間を軽減し、放出内容物への空気の混入防止を図ることができる。
【0021】
また、環状の代用天井部の天井面(=可動底部との当接面)に外側端部から内側端部にいたる径方向の溝部を形成している。
【0022】
そのため、容器本体内周面側に残る空気もポンプの吸込弁の方に移動し、容器内部の内容物収納用の空間域全体の残留空気を効率的に外部空間に排出することができる。
【0023】
さらには、ポンプ式製品をいったん使いきった後で、そのポンプやカバー体などを外して代用天井部の開口部から容器本体の内部空間域に内容物を新たに入れる場合に、(内容物を介して代用天井部と密着している)可動底部がこの溝部では代用天井部に接していないので、可動底部を比較的簡単に代用天井部から離間させて、内容物の補充を簡単,確実におこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1乃至図3を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は内容物を収納したポンプ式容器の初期状態を示し、図2は図1のポンプ式容器の可動底部が最も上動した最終状態を示し、図3は代用天井部を示している。
【0025】
これらの図において、
10は既存の容器本体,10aは後述の可動底部15の上動範囲を制約するための係止部,10bは当該容器本体の小径筒状部,10cは後述のカバー体11とネジ結合する首部,10dは当該首部と小径筒状部10bとの間に形成された鍔状部,10eは後述のシリンダ13を取り付けるときのガイドとなる環状小径部,10fは当該容器本体の上側開口部,10gは当該容器本体の内部空間の一部であって後述のシリンダ13の吸込弁(図示省略)側の筒状部の回りに形成される環状空間部,10hは後述の代用天井部14と後述の可動底部15との間に形成される内容物の収納空間,10jは当該容器本体の内部空間の一部であって後述の可動底部15よりも下側に形成される下側空間部,10kは当該容器本体の下側開口部,
11は容器本体10とネジ結合するカバー体,
12はカバー体11および後述のシリンダ13に対して上下動する操作部材,
13はカバー体11に嵌合し周知の吸込弁および吐出弁(図示省略)を有するポンプ機能を備えたシリンダ(ポンプ機構),13aは当該シリンダの内容物取込口,
14は環状空間部10gを略閉塞して後述の可動底部15の内底面に合致する天井面を持つ環状の代用天井部,14aは当該代用天井部の外側筒状部,14bは当該外側筒状部に設けられ容器本体10の小径筒状部10bに嵌合するための環状突状部,14cは当該代用天井部の内側筒状部,14dはシリンダ13を収容するための孔部,14eは後述の可動底部15の上面部15aを受ける平坦面部,14fは当該環状の代用天井部の外側端部から内側端部にいたる径方向に孔部14dの側が深くなる態様で形成された溝部,
15は大気圧の作用に基づいて上動する可動底部,15aは当該可動底部が上動しきったときに代用天井部14の平坦面部14eに当接する環状の上面部,15bは当該可動底部が最も上動しきったときにシリンダ13の取込口13aとの隙間を生じる態様の凹部,15cは容器本体10の内周面を摺動する環状上縁部,15dは容器本体10の内周面を摺動する環状下縁部,15eは図1の初期状態で後述の底蓋16の内側筒状部16cに当接する段部,
16は底蓋,16aは当該底蓋に形成された空気取込用の細孔,16bは当該底蓋の外側筒状部,16cは当該底蓋の内側筒状部,
をそれぞれ示している。
【0026】
ここで、
・既存の容器本体10は、ポリプロピレン,ポリエチレン,ナイロン,ポリエチレンテレフタレート,ポリアセタールなどのプラスチック製であり、
・代用天井部14も、ポリプロピレン,ポリエチレンなどのプラスチック製である。
【0027】
図1に示すように、本発明のポンプ式容器の基本的特徴は、容器本体10にもともと初期スペースとして存在し、内容物放出操作の繰り返しによって可動底部15が上動しきった最終状態でも当該初期スペースが確保されたままの空間部10gに代用天井部14を取り付け、これにより当該空間部を閉塞して最初からそこに内容物が収納されないようにするとともに、当該最終状態では可動底部15の上面部15aが代用天井部14の環状の天井面に接して、それまで当該天井面近くに残っていた内容物をシリンダ13の取込口13a(吸込弁)の方に追いやることである。
【0028】
なお、代用天井部14を設けたこと以外は既存のポンプ式容器に変更を加えていない。
【0029】
代用天井部14は、
・外側筒状部14aの上面部が鍔状部10dの下面部に密接するとともに、環状突状部14bが小径筒状部10bの内周面に嵌合し、
・内側筒状部14cの上面部が環状小径部10eの下面部に密接し、
・平坦面部14eは係止部10aと略同一面となる態様で、
容器本体10の空間部10gを閉塞している。
【0030】
そして、代用天井部14の孔部14dにはシリンダ13が、その取込口13aが平坦面部14eから突出する態様で収容されている。
【0031】
したがって空間部10gに内容物が流入することはなく、内容物の収納空間10hは概略、代用天井部の平坦面部14e,容器本体10の内周面,可動底部15の上面部15aや凹部15bによって囲まれた空間域である。
【0032】
なお、代用天井部14の平坦面部14eには、外部空間への放出にともない残り少なくなった内容物をシリンダ13の内容物取込口13aに積極的に送出するための溝部14fが形成されている(図3参照)。
【0033】
以下、ポンプ式容器の動作について説明する。
図1に示すように、初期(未使用)状態では可動底部15の段部15eは底蓋16の内側環状部16cの上面に当接し、そこに保持されている。
【0034】
このとき内容物は、内容物収納空間10hに収容され、シリンダ13の内部にはまだ内容物が収容されていない。
【0035】
使用に先立ち、まず操作部材12のいわゆるポンピング操作をすると、ポンプ機構の作用によりシリンダ13の内部圧力が下がり、収納空間10hの内容物が取込口13aからシリンダ内部に取り込まれる。
【0036】
そして、この内容物取込に相当する分だけ可動底部15が上動し、また外気が細孔16aから流入する。これらの動作により、可動底部15は、その下側から受ける大気圧とその上側(内容物収納空間10h)から受ける圧力とに基づく平衡状態で停止する。
【0037】
この状態で再び操作部材12を押圧すると、ポンプ機構によりシリンダ13に収容されていた内容物が外部空間に放出される。そして、操作部材12の押圧操作をやめると、前述のポンプ作用により収納空間10hの内容物がシリンダ13に取り込まれる。
【0038】
このように、操作部材12の押圧操作を繰り返すことにより、収納空間10hの内容物がシリンダ13の内部に取り込まれ、この取り込まれた内容物が外部空間に放出される。そして、この取込み量に応じる形で可動底部15は上動していく。
【0039】
図2に示すように、可動底部15は、上側縁部15cが容器本体10の段部10aに当接するとこれ以上は上動できない最終状態となる。このとき、可動底部15の上面部15aは代用天井部14の平坦面部14eに当接し、凹部15bとシリンダ13の取込口13aとには隙間が形成されている。
【0040】
なお、上述したように、代用天井部14はその天井面側に孔部14dの側が深くなる態様の溝部14fを形成しているので、図1の初期状態において代用天井部14の近くの容器内周面部分の残留空気は孔部14dの方に移動しやすい。
【0041】
代用天井部14付きのポンプ式容器を組み立てて内容物を充填ときの手順は例えば次のようになる。
(1)代用天井部14を、その平坦面部14eを下にして容器本体10の下側開口部10kから入れ、内側筒状部14cの上面部が環状小径部10eの下面部に当接し、外側筒状部14bの上面部が鍔状部10dの下面部に当接するまで押し込んで環状突状部14bを小径筒状部10bの内周面に嵌合させ、
(2)この代用天井部14を取り付けた容器本体10の下側開口部10kに、可動底部15を、その上面部15aを上にして入れ、
(3)可動底部15を入れた容器本体10の下側開口部10kに底蓋16を嵌め込み、
(4)底蓋16を取り付けた容器本体10の上側開口部10fから内容物を注入してその液面が代用天井部14の平坦面部14eに達するまで充填し、
(5)内容物を充填した容器本体の10の首部10cに、シリンダ13と操作部材12とがすでに取り付けられているカバー体11をネジ結合する。
【0042】
本発明が適用されるポンプ式製品としては、洗顔フォーム,洗鼻剤,洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,消臭剤,洗濯のり,ウレタンフォーム,消火器,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
【0043】
容器本体に収納する内容物の形態は、液状物の他、乳液状物,クリーム状物,ジェル状物,泡状物,ムース状物などである。
【0044】
内容物は、例えば、油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,各用途に応じた有効成分などである。
【0045】
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
【0046】
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
【0047】
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
【0048】
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼインなどを用いる。
【0049】
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ヒレスロイド,ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、酸化亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
【0050】
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の内容物を収納したポンプ式容器の初期状態を示す説明図である。
【図2】図1のポンプ式容器の可動底部が最も上動した最終状態を示す説明図である。
【図3】本発明の代用天井部を示す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
10:容器本体
10a:係止部
10b:小径筒状部
10c:首部
10d:鍔状部
10e:環状小径部
10f:上側開口部
10g:空間部
10h:内容物の収納空間
10j:下側空間部
10k:下側開口部
11:カバー体
12:操作部材
13:シリンダ
13a:内容物取込口
13b:ポンプ機構
14:代用天井部
14a:外側筒状部
14b:環状突状部
14c:内側筒状部
14d:孔部
14e:平坦面部
14f:溝部
15:可動底部
15a:上面部
15b:凹部
15c:上側環状部
15d:下側環状部
15e:段部
16:底蓋
16a:細孔
16b:外側筒状部
16c:内側筒状部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収納する容器本体と、
前記容器本体の内周面に摺接しながら大気圧の作用で移動可能な可動底部と、
前記容器本体の天井面,内周面および前記可動底部によって形成される内部空間域の内容物を外部空間に放出するためのポンプと、
前記天井面の開口部から前記内部空間域のほうに入り込んでいるポンプ下端側部分の周囲の環状空間にこれを塞ぐかたちで取り付けられ、かつ、前記内容物の放出操作にともなって前記可動底部が最上位置まで移動したときにはその内底面部分と対向して接する環状の代用天井部と、
を備えたことを特徴とする内容物放出機構。
【請求項2】
前記代用天井部の前記可動底部側の底面部分にその外側端部から内側端部にいたる径方向の溝部を形成した、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物放出機構。
【請求項3】
請求項1または2記載の内容物放出機構を備え、かつ、内容物を前記容器本体に収容した、
ことを特徴とするポンプ式製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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