説明

内視鏡用洗浄具

【課題】内視鏡を患者の体内から取り出さなくても挿入部の先端面の汚れを確実に除去でき、しかも患者に肉体的な負担を強いることがない内視鏡用洗浄具を提供する。
【解決手段】内視鏡の処置具挿通路に挿通可能で、該処置具挿通路より長く可撓性を有する長尺状の本体部11と、本体部に設けたブラシ12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡の挿入部の先端面を洗浄するための内視鏡用洗浄具に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を患者の体内に挿入した際に、挿入部の先端面に設けた対物レンズや照明レンズに患者の体液が付着すると、患部を正確に観察できなくなってしまう。
そのため、挿入部の先端面に体液が付着した場合は、内視鏡を患者の体外に一旦取り出してから挿入部の先端面を拭くか、または先端面に突設した送気用突部や送水用突部から噴射した空気や水で先端面を洗浄していた。
【特許文献1】特開平05−207962号公報
【特許文献2】特開平05−146376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、内視鏡を患者の体外に取り出すのは術者にとって面倒であり、さらに患者にとって肉体的な負担が大きい。
また、先端面に付着した体液の粘度が高かったり、体液が固化した場合は、空気や水で除去するのが難しい。
なお、挿入部の先端面を患者の体(体腔の内壁や臓器の内壁)にこすり付けて体液を除去する方法もあるが、この場合は患者に肉体的な負担を強いることになる。さらに、先端面に送気用突部や送水用突部が突設してある場合は、対物レンズや照明レンズを患者の体にこすり付けるのが非常に難しい。
【0004】
本発明は、内視鏡を患者の体内から取り出さなくても挿入部の先端面の汚れを確実に除去でき、しかも患者に肉体的な負担を強いることがない内視鏡用洗浄具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の内視鏡用洗浄具は、内視鏡の処置具挿通路に挿通可能で、該処置具挿通路より長く可撓性を有する長尺状の本体部と、該本体部に設けた、直線状態にある該本体部の基端部側に向かって延びるブラシと、を備えることを特徴としている。
【0006】
上記本体部内に、その出口開口が上記ブラシ側に向かって開口する送水路を形成してもよい。
【0007】
上記本体部に上記本体部を振動させる振動器を設けてもよい。
【0008】
上記本体部が、筒状をなし、その先端部に上記ブラシを設けた外筒と、該外筒の内部に挿入した、軸線方向に移動可能な可動軸部材と、該可動軸部材の先端部に固定した、上記ブラシの構成する各毛が貫通する貫通孔を備えるブラシ支持部材と、を備えるのが好ましい。
【0009】
上記本体部が、筒状をなす外筒と、該外筒の内部に挿入した、軸線方向に移動可能な線状進退部材と、該線状進退部材の先端部に固定した、上記ブラシを支持する固定部材と、を備えてもよい。
【0010】
上記ブラシは弾性材料により成形するのが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の内視鏡用洗浄具を内視鏡の処置具挿通路に挿通して、ブラシを挿入部の先端面に形成した処置具挿通路の出口開口から突出させると、ブラシの先端が挿入部の先端面と対向する。そのため、ブラシの先端を挿入部の先端面に接触させながら本体部を軸線回りに回転させれば、内視鏡を患者の体内から取り出すことなく、ブラシによって挿入部の先端面の汚れを確実に除去できる。
【0012】
また、本体部に送水路を形成すれば、ブラシに水を供給できるので、挿入部の先端面をより確実に洗浄できる。
【0013】
さらに、本体部に振動器を設ければ、本体部を軸線回りに回転させなくても、ブラシによって挿入部の先端面を確実に洗浄できる。
【0014】
さらに本体部を、筒状をなしその先端部にブラシを設けた外筒と、外筒の内部に挿入した軸線方向に移動可能な可動軸部材と、可動軸部材の先端部に固定したブラシの構成する各毛が貫通する貫通孔を備えるブラシ支持部材と、を備える構造とすれば、ブラシ支持部材の位置を変化させることによりブラシの向きを変えることができる。そのため、ブラシを内視鏡の洗浄に適した位置や、ブラシ自体の洗浄に適した位置に移動させることが可能になる。
【0015】
本体部を、筒状をなす外筒と、外筒の内部に挿入した軸線方向に移動可能な線状進退部材と、線状進退部材の先端部に固定したブラシを支持する固定部材と、を備える構造とすれば、ブラシを内視鏡の洗浄に適した位置に移動可能になる。
【0016】
さらに、ブラシを弾性材料により成形すれば、弾力を利用しながら挿入部の先端面を洗浄できるので、洗浄効果が向上する。また、内視鏡用洗浄具を内視鏡の処置具挿通路に挿通し易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の第1の実施形態を、図1から図3を参照しながら詳しく説明する。
本実施形態の内視鏡用洗浄具10は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルフォン等の材料からなりかつ円柱形状をなす長尺物である本体部11と、本体部11の外周面の先端近傍部分に植設した、多数の弾性材料製の毛(例えば、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、豚毛、山羊毛など)からなるブラシ12と、を具備するものである。図示するように、ブラシ12を構成する各毛は本体部11の先端と反対方向(直線状態にある本体部11の基端部側)に向かって延びており、各毛の先端は直線状態にある本体部11の軸線に直交する特定の平面(図2の符号Pを参照)上に位置している。さらに、ブラシ12は本体部11の先端近傍部分の外周面全体に植設してあるので、内視鏡用洗浄具10を正面(先端側)から視るとブラシ12は放射状に拡がっている。
【0018】
内視鏡用洗浄具10は図1に示す内視鏡20に挿入可能である。
内視鏡20は、術者が把持する操作部21と、操作部21から延びる挿入部22と、操作部21から挿入部22と反対側に向かって延び、端部にプロセッサ(光源装置兼画像処理装置。図示略)に接続するためのコネクタ部24を有するユニバーサルチューブ23と、を具備している。図3に示すように、挿入部22の先端面25には、操作部21及び挿入部22の内部に設けた処置具挿通路26の出口開口27が形成してあり、処置具挿通路26の基端側開口部は、操作部21に突設した処置具挿通用突部28の端面に形成してある。さらに、処置具挿通用突部28の端面にはスリット30を有するキャップ29が被せてある。また、先端面25には、照明レンズ31と、対物レンズ32とが固定してある。さらに、挿入部22、操作部21、ユニバーサルチューブ23及びコネクタ部24の内部にはライトガイドファイバ33が配設してある。図3に示すようにライトガイドファイバ33の先端は照明レンズ31に接続しているので、コネクタ部24を上記プロセッサに接続すると、該プロセッサで発生した光がライトガイドファイバ33を通って照明レンズ31から外部に照射される。また、図3に示すように、挿入部22の内部には対物レンズ32の直後に位置する集光レンズ34と、集光レンズ34の直後に位置する撮像素子35が設けてあり、撮像素子35から延びる信号線36は挿入部22、操作部21及びユニバーサルチューブ23の内部を通ってコネクタ部24まで達している。従って、コネクタ部24を上記プロセッサに接続すると、対物レンズ32を通して得られた観察像は集光レンズ34によって撮像素子35に集光された後に撮像素子35によって撮像され、撮像されたデータは信号線36を通って上記プロセッサに送られる。そして、プロセッサによって画像処理が行われた後に、プロセッサに接続する図示を省略したテレビモニタに観察画像が映し出される。
【0019】
次に、内視鏡用洗浄具10の使用要領について説明する。
内視鏡20を患者の体内に挿入して観察や処置を行っている最中に、患者の体液が内視鏡20の照明レンズ31や対物レンズ32の表面に付着し、その結果、観察や処置が行い難い状態になったら、内視鏡20を患者の体内に挿入したまま内視鏡用洗浄具10の先端部をキャップ29のスリット30から内視鏡20の処置具挿通路26に挿入する。内視鏡用洗浄具10を処置具挿通路26に挿入すると、内視鏡用洗浄具10のブラシ12は処置具挿通路26の内周面に接触することにより本体部11側(内周側)に弾性変形しながら(撓みながら)処置具挿通路26を通過し、ブラシ12が出口開口27から内視鏡20の外部に脱出すると、ブラシ12は図1及び図3(及び図2)に示すように自由状態に復帰する。本体部11は処置具挿通路26より長いので、ブラシ12が出口開口27の外部に突出しても本体部11の基端部はキャップ29の外側に突出したままである(図1参照。他の実施形態も同様)。
図3に示すように、ブラシ12の先端を挿入部22の先端面25(照明レンズ31、対物レンズ32)に接触させた状態(ブラシ12は弾性変形する)で、キャップ29から外部に突出した本体部11の基端部(図1参照)を掴みながら本体部11をその軸線回りに回転させると、ブラシ12が回転しながら照明レンズ31と対物レンズ32の表面を洗浄するので、照明レンズ31や対物レンズ32の表面に付着した体液が除去される。
洗浄作業が完了したら、内視鏡用洗浄具10を処置具挿通路26を通して内視鏡20の外部(患者の体外)に引き抜き、観察や処置を続行する。
このように、本実施形態の内視鏡用洗浄具10を用いれば、内視鏡20を患者の体内から取り出すことなく、挿入部22の先端面25を簡単かつ確実に洗浄できる。
【0020】
次に本発明の第2の実施形態について図4を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の内視鏡用洗浄具40の本体部41は本体部11と同じ材質からなり、かつその先端部はその他の部分に比べて径が小さい先端小径部42となっている。先端小径部42の周囲にはブラシ12を構成する各毛の一方の端部を配置してあり、各毛の該端部に環状をなす金属製の固定リング43を嵌めている。固定リング43の内径は本体部41の先端小径部42を除く部分の外径と略同一であり、固定リング43は各毛を本体部41の中心軸側に押圧しているので、固定リング43を嵌めると本体部41、ブラシ12、及び固定リング43が一体化する。また、本実施形態においても各毛の先端は直線状態にある本体部41の軸線に直交する特定の平面(図4の符号Pを参照)上に位置しており、内視鏡用洗浄具40を正面(先端側)から視るとブラシ12は放射状に拡がっている。
本実施形態の内視鏡用洗浄具40は、第1の実施形態の内視鏡用洗浄具10に比べてブラシ12を本体部41に固定する作業が容易であるという利点がある。
【0021】
次に本発明の第3の実施形態について図5及び図6を参照しながら説明する。なお、従前の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の内視鏡用洗浄具50は本体部11と同じ材質からなる筒状の長尺物である外筒51を具備しており、外筒51の先端近傍部の外周面にはブラシ12が植設してある(内視鏡用洗浄具50を正面(先端側)から視るとブラシ12は放射状に拡がっている)。外筒51の内部にはステンレスワイヤ、ピアノ線、ポリテトラフルオロエチレンチューブ等の可撓性材料からなる長尺物である可動軸部材52が移動可能に挿入してあり、可動軸部材52の基端部(図示略)は外筒51の基端側開口から外部に突出している。可動軸部材52の先端部にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルフォンなどからなるキャップ53が固定してある。図6に示すように、キャップ53の内部に形成した収納空間54に外筒51の先端部が挿入してあり、キャップ53に穿設した多数の貫通孔55をブラシ12を構成する各毛が貫通している。
本実施形態では、外筒51、可動軸部材52及びキャップ53が本体部の構成要素である。
【0022】
図6に示すように可動軸部材52を外筒51に対してその軸線方向に相対移動させることによりキャップ53は2つの位置に移動する。図6の右半部はキャップ53が非使用位置に位置している状態を示しており、キャップ53が非使用位置に位置するとブラシ12は直線状態にある外筒51及び可動軸部材52の軸線に対して直交する方向に延びる。一方、図6の左半部に示すように、キャップ53を非使用位置よりも外筒51の基端寄りの位置である使用位置に移動させると、ブラシ12は内視鏡用洗浄具10及び内視鏡用洗浄具40のブラシ12と同じ方向に延び、各毛の先端は直線状態にある外筒51及び可動軸部材52の軸線に直交する特定の平面(図5の符号Pを参照)上に位置する。
【0023】
内視鏡用洗浄具50を内視鏡20の処置具挿通路26に挿入して内視鏡用洗浄具50により先端面25を洗浄するときは、可動軸部材52の基端部を把持しながらキャップ53を上記使用位置に移動させる。すると、ブラシ12が図5に示す方向を向くので、第1及び第2の実施形態と同様に内視鏡20の先端面25を洗浄できる。
一方、内視鏡20の先端面25を洗浄した後に内視鏡用洗浄具50を内視鏡20から取り出したら、可動軸部材52の基端部を把持してキャップ53を上記非使用位置に移動させる。すると、ブラシ12の各毛が直線状態にある外筒51及び可動軸部材52の軸線に対して直交する方向に延びるので、ブラシ12に付着した汚れ(体液など)を水などによって容易に洗浄可能となる。
また、キャップ53を上記非使用位置に移動させたときにブラシ12が上記方向に延びるので、本実施形態の内視鏡用洗浄具50は製造が容易であり、しかもブラシ12を出口開口27から突出させた後に内視鏡用洗浄具50を処置具挿通路26を通してスリット30(キャップ29)から抜き出す作業を容易に行える。さらに、キャップ53を上記使用位置と非使用位置の間の任意の位置に位置させることによりブラシ12の角度を変えられるので、ブラシ12の洗浄可能範囲を変化させることが可能である。
【0024】
次に本発明の第4の実施形態について図7を参照しながら説明する。なお、従前の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の内視鏡用洗浄具60の基本構造は内視鏡用洗浄具40と同じであるが、本体部41の内部に本体部41の基端面から先端側に向かって延びる送水路45を形成し、かつ本体部41の先端部近傍に送水路45と本体部41の外部を連通する噴射孔46を複数形成した点が異なる。図示するように、各噴射孔46の軸線は本体部41の軸線に対して傾斜しており、その開口部はブラシ12側に向かって開口している。
本実施形態の内視鏡用洗浄具60は、本体部41の基端部を図示を省略した送水源に接続した状態で使用する。送水源から送水路45に水を供給すると、この水は各噴射孔46からブラシ12に向かって噴射される。従って、水に濡れた状態のブラシ12によって内視鏡20の先端面25を洗浄できるので、先端面25をより確実に洗浄可能である。
また、内視鏡用洗浄具60を内視鏡20から取り出した状態で各噴射孔46からブラシ12に水を掛ければ、ブラシ12に付着した汚れ(体液など)を除去できる。
【0025】
最後に本発明の第5の実施形態について図8及び図9を参照しながら説明する。なお、従前の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の内視鏡用洗浄具70は本体部11と同じ材質からなる筒状の長尺物である外筒71Aと、外筒71Aの先端部に嵌合固定されるキャップ体71Bと、を具備している。外筒71Aの内部には外筒71Aの基端面から先端側に向かって延びる内部管路72が形成してあり、キャップ体71Bの先端面の中央部には内部管路72と連通する貫通孔73が穿設してある。さらに、該先端面には貫通孔73の周囲に位置し、かつその軸線が貫通孔73の軸線に対して傾斜する複数の噴射孔74が穿設してある。さらに、外筒71Aの先端面とキャップ体71Bの内周面の間には円筒形状をなす振動器75が固定してある。内部管路72の内部には両端が開口する可撓性材料(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミドなど)からなる内筒76が嵌合固定してあり、外筒71A、キャップ体71B及び内筒76の内部には金属製の線材を捻ることにより成形した可撓性を有する線状進退部材77が、軸線方向に相対移動可能として挿入してある。この線状進退部材77の基端部は外筒71及び内筒76の基端部から突出しており、線状進退部材77の先端部は貫通孔73を通ってキャップ体71Bの先端から突出している。
線状進退部材77の先端部には樹脂製の固定部材78が固定してある。固定部材78の先端部を除く部分は外筒71側に向かうにつれて縮径するテーパ面79となっている。そして、このテーパ面79にブラシ12が植設してある。本実施形態においても各毛の先端は直線状態にある線状進退部材77の軸線に直交する特定の平面(図8の符号Pを参照)上に位置しており、内視鏡用洗浄具70を正面(先端側)から視るとブラシ12は放射状に拡がっている。
本実施形態では外筒71A、キャップ体71B、内筒76、線状進退部材77及び固定部材78が本体部の構成要素である。
【0026】
この内視鏡用洗浄具70は、内筒76の基端部を図示を省略した送水源に接続した状態で使用する。送水源から内筒76の内部管路(送水路)に水を供給すると、この水は各噴射孔74からブラシ12に向かって噴射される。そして、振動器75が振動し、この振動が外筒71A、キャップ体71B、及び内筒76を介してブラシ12に伝わるので、外筒71Aを軸線回りに回転させなくても水に濡れた状態のブラシ12によって内視鏡20の先端面25を効果的に洗浄できる。
また、内視鏡用洗浄具70を内視鏡20から取り出した状態で、振動器75によって振動された水を各噴射孔74からブラシ12に噴射すると、ブラシ12に付着した汚れ(体液など)を効果的に除去できる。
また、固定部材78のテーパ面79の外径は固定部材78の長手方向位置によって異なる(先端側ほど長く、基端側ほど短い)ので、テーパ面79の上部には下部側に比べて多くの毛(ブラシ12)を設けることが可能である。
さらに、ブラシ12を出口開口27から突出させた後に内視鏡用洗浄具70を処置具挿通路26を通してスリット30(キャップ29)から抜き出すときに、ブラシ12がテーパ面79に沿って倒れる(逃げる)ので、抜き出し作業を容易に行なうことが可能である。
【0027】
以上、本発明について上記各実施形態を利用して説明したが、本発明は様々な変更を施しながら実施可能である。
例えば、内視鏡用洗浄具10、内視鏡用洗浄具40、内視鏡用洗浄具50または内視鏡用洗浄具60に振動器75を設けたり、第5の実施形態において外筒71ではなく固定部材78に振動器75を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施形態の内視鏡用洗浄具を内視鏡の処置具挿通路に挿入した状態を示す図である。
【図2】内視鏡用洗浄具の側面図である。
【図3】図1のIII−III矢線に沿う断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の内視鏡用洗浄具の一部を破断して示す側面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の内視鏡用洗浄具のキャップが使用位置に位置するときの側面図である。
【図6】内視鏡用洗浄具の縦断側面図であり、左半部はキャップが使用位置に位置している状態を示し、右半部はキャップが非使用位置に位置している状態を示している。
【図7】本発明の第4の実施形態の内視鏡用洗浄具の一部を破断して示す側面図である。
【図8】本発明の第5の実施形態の内視鏡用洗浄具の一部を破断して示す側面図である。
【図9】図3と同様の断面図である。
【符号の説明】
【0029】
10 内視鏡用洗浄具
11 本体部
12 ブラシ
20 内視鏡
21 操作部
22 挿入部
23 ユニバーサルチューブ
24 コネクタ部
25 先端面
26 処置具挿通路
27 処置具挿通路の出口開口
28 処置具挿通用突部
29 キャップ
30 スリット
31 照明レンズ
32 対物レンズ
33 ライトガイドファイバ
34 集光レンズ
35 撮像素子
36 信号線
40 内視鏡用洗浄具
41 本体部
42 先端小径部
43 固定リング
45 送水路
46 噴射孔
50 内視鏡用洗浄具
51 外筒(本体部)
52 可動軸部材(本体部)
53 キャップ(本体部)(ブラシ支持部材)
54 収納空間
55 貫通孔
60 内視鏡用洗浄具
70 内視鏡用洗浄具
71A 外筒(本体部)
71B キャップ体(本体部)
72 内部管路
73 貫通孔
74 噴射孔
75 振動器
76 内筒(本体部)
77 線状進退部材(本体部)
78 固定部材(本体部)
79 テーパ面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の処置具挿通路に挿通可能で、該処置具挿通路より長く可撓性を有する長尺状の本体部と、
該本体部に設けた、直線状態にある該本体部の基端部側に向かって延びるブラシと、
を備えることを特徴とする内視鏡用洗浄具。
【請求項2】
請求項1記載の内視鏡用洗浄具において、
上記本体部内に、その出口開口が上記ブラシ側に向かって開口する送水路を形成した内視鏡用洗浄具。
【請求項3】
請求項1または2記載の内視鏡用洗浄具において、
上記本体部に上記本体部を振動させる振動器を設けた内視鏡用洗浄具。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡用洗浄具において、
上記本体部が、
筒状をなし、その先端部に上記ブラシを設けた外筒と、
該外筒の内部に挿入した、軸線方向に移動可能な可動軸部材と、
該可動軸部材の先端部に固定した、上記ブラシの構成する各毛が貫通する貫通孔を備えるブラシ支持部材と、
を備える内視鏡用洗浄具。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡用洗浄具において、
上記本体部が、
筒状をなす外筒と、
該外筒の内部に挿入した、軸線方向に移動可能な線状進退部材と、
該線状進退部材の先端部に固定した、上記ブラシを支持する固定部材と、
を備える内視鏡用洗浄具。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項記載の内視鏡用洗浄具において、
上記ブラシを弾性材料により成形した内視鏡用洗浄具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−4938(P2010−4938A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−164577(P2008−164577)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【出願人】(590001452)国立がんセンター総長 (80)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】