説明

円柱体ドラム缶詰装置

【課題】 ごく簡単な機構によって、放射性溶融固化体を容器壁面との間隙がごくわずかな収納容器内に遠隔操作で挿入することができる円柱体ドラム缶詰装置を提供する。
【解決手段】 上面チューブ4、側面チューブ5、吸排気ノズル6、7、ガイドフランジ8、ストッパフランジ9が一体として形成された円柱体ドラム缶詰装置3をドラム缶2内に挿入し、吸排気ノズル6から側面チューブ5に圧縮空気を送入して膨張させた状態でキャニスタ12を受入れ、側面チューブ5の膨張圧を調整する事でキャニスタ12の降下速度を制御して安全にキャニスタ12をドラム缶2に収納した後、円柱体ドラム缶詰装置3をドラム缶2から引き抜く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円柱体をドラム缶に挿入する円柱体ドラム缶詰装置に関し、特に放射性溶融固化体をドラム缶に収納するための円柱体ドラム缶詰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射性施設等で発生する低レベル廃棄物のうち雑固体廃棄物は、ドラム缶に詰められ、モルタルを充填されて所定の埋設場に埋設処分される。排出するドラム缶の本数が埋設処分コストに緊密に影響するため、1本のドラム缶に充填する雑固体廃棄物の量を最大限に増大する工夫がなされている。
【0003】
雑固体廃棄物を減容する方法として、高周波誘導加熱による溶融炉を用いて雑固体廃棄物を溶融して減容する方法が用いられる。キャニスタと呼ばれる有底円柱形のセラミック製坩堝に雑固体廃棄物を投入し、溶融炉にセットして高周波誘導加熱により溶融する。雑固体廃棄物が溶融し減容すると、キャニスタの容量に余裕ができるため、さらに廃棄物を追加しながら溶融を進める。キャニスタに十分に溶湯が充填されたら、溶融炉から取り出して冷却固化し、溶融固化体を得る。この溶融固化体をドラム缶に挿入し、モルタルを充填して廃棄体とする。
【0004】
ドラム缶に封入する雑固体廃棄物の量を増大させるため、キャニスタの外周面とドラム缶の内周面の隙間ができるだけ小さくなるよう構成されている。例えば、内径が直径567mm±3mmの200lドラム缶に充填するキャニスタは、外径550mmで制作されており、ドラム缶の内壁面とキャニスタの外壁面の隙間は7−10mmと非常に狭くなっている。
【0005】
通常、余裕のない容器に物体を収納する時は物体の上部を把持して吊り下ろす方法がとられるが、キャニスタは高温処理により脆弱化しているため、フックや真空吸着による把持は難しい。特に、キャニスタ内では下層に金属溶湯が、上層にスラグが分離して存在しているため、溶融固化体の上部を把持して吊り上げると、金属溶湯層とスラグ層の間で離層し、キャニスタが損壊して金属溶湯部分が落下する危険性が高い。
【0006】
また、溶融固化体は重量が400−700kgに達する。重量物をドラム缶に収納するには、ワイヤーロープやナイロンスリングで玉掛けしてクレーン等でドラム缶内に吊り下げるのが一般的だが、ドラム缶内で玉掛けを解除するには、溶融固化体とドラム缶との間に数10mmの間隙が必要である。また、昇降可能なチャック機構で溶融固化体の側面を把持してドラム缶内に挿入する方法もあるが、溶融固化体とドラム缶との間にチャックの先端を挿入した後、これを弛めねばならず、やはり数10mmの間隙が必要である。
【0007】
そこで、溶融固化体をドラム缶に収納する方法として、例えば特許文献1には、あらかじめ溶融固化体の天地を逆さまにしておき、上部からドラム缶を被せた後、溶融固化体をドラム缶ごと反転させる円柱体のドラム缶収容方法が提案されている。また、特許文献2には、傾斜させたドラム缶の入口部に傾斜ガイドを挿入し、このガイドに溶融固化体を載置し、これをガイドと共にまたはその上をスライドさせてドラム缶内に収納する円柱体のドラム詰め方法および装置が提案されている。
【0008】
しかし、これらの方法は装置が複雑で大きくなり、設備コストが高くなるという問題がある。特に、溶融固化体は放射性を有しているため遠隔での取り扱いが求められるので、設備をできるだけ簡素にすることが望ましい。
【特許文献1】特開平8−248193号公報
【特許文献2】特開平11−271496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで本発明が解決しようとする課題は、ごく簡単な機構によって、円柱体たとえば放射性溶融固化体を容器壁面との間隙がごくわずかな収納容器内に遠隔操作で挿入しうる円柱体ドラム缶詰装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本発明の円柱体ドラム缶詰装置は、円柱体をドラム缶に収納する円柱体ドラム缶詰装置であって、伸縮性のある抑制チューブ、抑制チューブに流体を圧入、排出する吸排気装置、抑制チューブをドラム缶に挿入、引き抜きする駆動装置を備え、抑制チューブが円柱体とドラム缶の間隙に位置して円柱体の降下速度を抑制するものであって、抑制チューブをドラム缶の内壁面に挿入し吸排気装置により抑制チューブを膨張させた後に円柱体をドラム缶内に受け入れ、抑制チューブの押圧により円柱体の降下速度を制御することを特徴とする。
【0011】
本発明の円柱体ドラム缶詰装置は、特に雑固体廃棄物を溶融したキャニスタをドラム缶詰する際に利用することができる。抑制チューブは硬質ゴムや硬質ナイロンなどの薄く丈夫な伸縮性素材で形成する。
【0012】
載置台に載置したドラム缶内に本発明の円柱体ドラム缶詰装置を挿入し、吸排気装置により抑制チューブを膨張させた後、移送装置によりドラム缶の上方に搬送された円柱体をドラム缶内に降下させる。抑制チューブは例えばドラム缶の内壁面と外接する径を持つ円筒形とし、開口部からドラム缶の半ばもしくは下端付近に達する長さに形成する。また、棒状もしくは板状とし、ドラム缶の外周位置に一定角の間隔で複数個配置してもよい。抑制チューブの内側面が円柱体の外径よりやや狭くなる程度に流体を導入して膨張させる。流体は空気等の安価な気体でよい。
【0013】
円柱体底部がドラム缶の開口部に差し掛かると、抑制チューブが円柱体の底部を内側に押付けるように外接し、円柱体の降下に抗力を加える。その後、ドラム缶を降下させる装置の把持を解除すると、円柱体は抑制チューブの流体圧力に伴って生じる押圧を受けながら自重により降下する。円柱体は抑制チューブの押圧力により降下速度が抑制され、ドラム缶の底面に穏やかに着地する。
なお、抑制チューブの流体圧力を変化させることで円柱体に対する押付け力を調整して円柱体の降下速度を制御することができる。
【0014】
円柱体がドラム缶の底面に着地した後、抑制チューブから流体を排出して収縮させ、ドラム缶開口部から抑制チューブを引き上げて抜取する。抑制チューブは薄膜で形成されているため、抑制チューブから流体を排出すると、収縮して非常に薄くなり、ドラム缶と円柱体との狭い隙間から簡単に引き抜く事ができる。その後、ドラム缶の隙間にモルタルを充填して密封し、廃棄体とする。
【0015】
本発明の円柱体ドラム缶詰装置によれば、円柱体とドラム缶の隙間に余裕がない場合でも容易にドラム缶詰めすることができる。また、缶詰後にドラム缶内に治具、バンド等が残らず、抑制チューブを繰り返し使用することができるため、非常に経済的である。さらに、機械的な可動部がほとんど無く、構造が簡素であるため、設置、保守に手間が掛からないうえ、遠隔での取り扱いが容易であるため、導入、運用コストが非常に安価である。
【0016】
さらにドラム缶が載置される位置の上方から上記円柱体ドラム缶詰装置を装備したドラム缶開口部に円柱体を降下させる円柱体降下装置を備えることができる。円柱体降下装置は、外壁と外壁の内壁面に固着した降下チューブからなり、降下チューブが吸排気装置により膨張収縮可能に形成されていて、円柱体降下装置に円柱体を受け入れた際に降下チューブが円柱体を囲繞して流体圧力により発生する押圧により円柱体を保持し、降下チューブの押圧を変化させて円柱体の降下速度を制御しながらドラム缶の開口部に円柱体を降下させ、上記抑制チューブに円柱体を受け渡す様に形成してもよい。
【0017】
円柱体降下装置は、側壁面の一角がヒンジにより外側に開くように形成する。側壁面の一角を開いた状態で搬送手段により搬送された円柱体を円柱体降下装置内に導入し、開いた側壁面を閉止して固定する。その後、内壁面に固着している降下チューブに空気などの流体を圧入して降下チューブを膨張させ、円柱体を把持する。続いて搬送手段を待避させて下方のドラム缶を顕し、降下チューブの流体圧力をわずかに低下させて円柱体をドラム缶に降下させる。
【0018】
円柱体降下装置を備えた円柱体ドラム缶詰装置では、ベルトコンベアなどの搬送手段により上流工程から搬送された円柱体を円柱体降下装置に受け入れて降下チューブの押付け力により円柱体を把持し、降下チューブの流体圧力を調整して円柱体の降下速度を調整しながら下方に位置するドラム缶の開口部に円柱体を降下させる。その後、ドラム缶内に挿入した抑制チューブに円柱体を預けて、降下チューブを減圧収縮させて円柱体の把持を解除すると、後は上記の通り、抑制チューブの流体圧力により円柱体の降下速度を制御しながらドラム缶の底面まで下ろして静置することができる。
【0019】
円柱体降下装置を備えた円柱体ドラム缶詰装置では、円柱体を吊上げる必要がないため、吊り上げに伴う落下の危険が無く、安全に円柱体をドラム缶に収納することができる。
【0020】
なお、ドラム缶に挿入する抑制チューブの上部に擂鉢状のガイドフランジを設けると、円柱体をドラム缶の上方から降下する際に厳密な位置決めをしなくても円柱体をドラム缶に納めることができるため、特に遠隔による取り扱いが非常に容易になる。ガイドフランジの上面に伸縮性のあるチューブを固着し、流体を圧入しておくと、円柱体がフランジに接触する際に衝撃を緩衝することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明について実施例に基づき図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1はドラム缶に本実施例の円柱体ドラム缶詰装置を装着した状態を示す断面図である。載置台1に載置したドラム缶2に円柱体ドラム缶詰装置3が挿入されている。図2に示すように、円柱体ドラム缶詰装置3は上面チューブ4、側面チューブ5、吸排気ノズル6、7、ガイドフランジ8、ストッパフランジ9が一体として形成されている。吸排気ノズル6、7には図示しない吸排気装置が接続されている。
【0023】
ドラム缶2の側方には支持台10が配されている。ドラム缶2の上方には搬送装置11に吊下げられたキャニスタ12が図示されている。
円柱体ドラム缶詰装置3はストッパフランジ9で支持台10に係支されている。側面チューブ5は外径がドラム缶2の内径とほぼ等しい円筒形になっており、上部がガイドフランジ8に固着している。
【0024】
図1中では、側面チューブ5の下部がドラム缶2に挿入され、ドラム缶2に内接している。上面チューブ4はガイドフランジ8の上面に固着している。側面チューブ5と上面チューブ4にはそれぞれ吸排気ノズル6、7が接続している。
側面チューブ5は例えば硬質ゴムや硬質ナイロンなどの丈夫な伸縮性素材で薄く形成する。上面チューブ4は十分に丈夫な素材で形成する。
【0025】
搬送装置11を駆動してキャニスタ12を降下させると、キャニスタ12の底部が上面チューブ4に接触する。さらにキャニスタ12を降下させると、ガイドフランジ8の傾斜に従ってキャニスタ12の中心軸位置がドラム缶2の中心軸に一致するよう強制され、キャニスタ12がドラム缶2の開口中心に納まる。
【0026】
さらにキャニスタ12を降下させると、キャニスタ12の底部が側面チューブ5に接する。側面チューブ5には吸排気ノズル6から適当な圧力の空気が供給されているため、キャニスタ12の底部側面は側面チューブ5から押付け力を受け、キャニスタの降下に対して摩擦力が加えられる。
【0027】
さらにキャニスタ12の降下を進めると、キャニスタ12は側面チューブ5から押圧力を受けながらドラム缶2内に降下収納されていく。これに伴い、側面チューブ5と接する面積が増大し、キャニスタ12が側面チューブ5から受ける押圧力も増加する。
【0028】
側面チューブ5からキャニスタ12の自重を支えるのに十分な摩擦力が得られるまでキャニスタ12がドラム缶2内に浸入したら、搬送装置11の吊下げ把持を解除する。その後は摩擦力によりキャニスタ12の降下速度を抑制し、キャニスタ12を安全にドラム缶2の底面に到達させる。なお、吸排気装置により側面チューブ5の膨張力を加減してキャニスタ12が自重により降下する速度を制御してもよい。
【0029】
キャニスタ12が完全にドラム缶2に収納されたら、吸排気ノズル6から側面チューブ5内の空気を排気し側面チューブ5を収縮させて、側面チューブ5をドラム缶2の上方に抜き去る。側面チューブ5は薄膜で形成されているため、側面チューブ5から圧縮空気を排出すると、収縮して非常に薄くなり、ドラム缶2とキャニスタ12との狭い隙間から簡単に引き抜く事ができる。その後、キャニスタ12とドラム缶2の隙間にモルタルを充填し、ドラム缶2に蓋をかけて密封して廃棄体を得る。
【0030】
本実施例の円柱体ドラム缶詰装置によれば、側面チューブ5の流体圧力によりキャニスタ12の降下速度を抑制し、吸排気装置により側面チューブ5内の気圧を調整することでキャニスタ12を安全にドラム缶2に収納することができる。従って、機器の構造が簡素であり、制御が非常に容易である。
【0031】
また、キャニスタ12を収納した後、円柱体ドラム缶詰装置3をドラム缶2から抜去することができるため、モルタルを充填するためのスペースを塞ぐことが無く、高い安全性を確保することができるうえ、抜去した円柱体ドラム缶詰装置3を繰り返し利用することができ、経済的である。
【0032】
さらに、ガイドフランジ8と上面チューブ4を備えるため、ドラム缶2にキャニスタ12を降下させる際の軸位置合わせが簡便であり、特に遠隔での作業を円滑に進めることができる。
【0033】
なお、キャニスタ12の標準外径は550mmφ、高さ約803mmである。キャニスタと側面チューブ5との有効接触高さを500mmとすると、接触面積は約0.86mとなる。摩擦係数を0.5とし、キャニスタ12の質量を700kgとすると、必要加圧力は0.016Mpaとなる。したがって、側面チューブ5は硬質ゴムや硬質ナイロンなどの一般的に使用されている収縮性素材でよく、吸排気装置も小型のもので十分である。
【0034】
一方、図中では側面チューブ5がドラム缶2の底部に達する長さとなっているが、キャニスタ12の重量を支えるために十分な摩擦応力を得られる場合はドラム缶2の開口部から例えば20cm程度の長さとしてもよい。側面チューブ5の長さを短くすると、消耗部品である側面チューブ5の作製コストを低下させることができると共に、側面チューブ5をドラム缶2からより簡単に引き抜けるようになる。また、上面チューブ4と側面チューブ5は一体であっても構わない。
また、側面チューブ5は、円筒形に限らず、ドラム缶の外周に沿って適当な間隔で配置される帯状あるいは棒状の中空片であってもよい。
【実施例2】
【0035】
図3は本発明の第2の実施例における円柱体降下装置を備えた円柱体ドラム缶詰装置の断面図である。また、図4は円柱体降下装置の上面図である。
【0036】
載置台1にドラム缶2が載置され、側面チューブ5が挿入されている。載置台1の上方には円柱体降下装置20が配されており、円柱体降下装置20の下面はローラコンベヤ21に接している。さらに、円柱体降下装置20の直下に位置するローラコンベヤ21は待避可能なシャッターコンベヤ22になっている。
【0037】
円柱体降下装置20は円筒壁23と降下チューブ24からなっており、降下チューブ24には吸排気ノズル25が接続されている。吸排気ノズル25は図示しない吸排気装置に接続している。また、円筒壁23の側面には、ローラコンベヤ21の上流に向かって開閉する受入口30が備わっている。
【0038】
本実施例の円柱体ドラム缶詰装置では、キャニスタ12をローラコンベヤ21により上流工程から搬送して装置内に導入する。まず、シャッターコンベヤ22を円柱体降下装置20の下方まで引き出し、受入口30を開いた状態でキャニスタ12をローラコンベヤ21により搬入する。キャニスタ12がローラコンベヤ21からシャッターコンベヤ22に移送され、円柱体降下装置20の中央部に納まったら、ローラコンベヤ21およびシャッターコンベヤ22の駆動を停止し、受入口30を閉止する。
【0039】
その後、吸排気ノズル25から降下チューブ24に空気を供給し、降下チューブ24を膨張させると、流体圧力により降下チューブ24からキャニスタ12への押付け力が生じ、摩擦力により降下チューブ24がキャニスタ12を保持するようになる。
【0040】
降下チューブ24が十分な押圧力を持つようになったら吸排気ノズル25からの空気の供給を停止し、シャッターコンベヤ22を待避位置まで待避させてキャニスタ12の下方を解放する。キャニスタ12の下方には側面チューブ5が挿入されたドラム缶2が位置している。
【0041】
吸排気ノズル25から空気を徐々に排出して降下チューブ24の押圧を低下させていくと、キャニスタ12に対する保持力が弱まり、キャニスタ12が自重によりドラム缶2の開口部へと降下していく。円柱体降下装置20は、降下チューブ24の流体圧力を調整してキャニスタ12の降下速度を制御し、キャニスタ12が安全に上面チューブ4に接し、さらにドラム缶2に挿入して側面チューブ4に十分に支持されるまでキャニスタ12を降下させる。
【0042】
その後、吸排気ノズル25から空気を排出してキャニスタ12の保持を解除し、実施例1と同様に側面チューブ5の流体圧力を調整しながらキャニスタ12を安全にドラム缶2に収納する。
【0043】
本実施例の円柱体ドラム缶詰装置によれば、キャニスタ12を吊下げ装置で吊下げる必要がないため、吊下げ装置の把持が解放されたりしてキャニスタ12が落下する危険性を回避する事ができる。特に、遠隔での操作であっても、放射性重量体を安全に取り扱う事ができ非常に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】ドラム缶に本実施例の円柱体ドラム缶詰装置を装着した状態を示す断面図である。
【図2】本実施例の円柱体ドラム缶詰装置を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例における円柱体降下装置を備えた円柱体ドラム缶詰装置の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例における円柱体降下装置の上面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 載置台
2 ドラム缶
3 円柱体ドラム缶詰装置
4 上面チューブ
5 側面チューブ
6、7、25 吸排気ノズル
8 ガイドフランジ
9 ストッパフランジ
10 支持台
11 搬送装置
12 キャニスタ
20 円柱体降下装置
21 ローラコンベヤ
22 シャッターコンベヤ
23 円筒壁
24 降下チューブ
30 受入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱体をドラム缶に収納する円柱体ドラム缶詰装置であって、伸縮性のある抑制チューブ、該抑制チューブに流体を圧入、排出する吸排気装置、該抑制チューブを前記ドラム缶に挿入、引き抜きする駆動装置を備え、該抑制チューブが前記円柱体と前記ドラム缶の間隙に位置して前記円柱体の降下速度を抑止するものであって、該抑制チューブを該ドラム缶の内壁面に挿入し該吸排気装置により該抑制チューブを膨張させた後に前記円柱体を該ドラム缶内に受け入れ、該抑制チューブの膨張圧を変化させて前記円柱体の降下速度を制御することを特徴とする円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項2】
前記円柱体が雑固体廃棄物を溶融したキャニスタであることを特徴とする請求項1に記載の円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項3】
前記抑制チューブが前記ドラム缶の内壁面に外接する径を持つ円筒形であることを特徴とする請求項1または2に記載の円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項4】
前記抑制チューブが棒状もしくは板状であり、2以上の該抑制チューブを前記ドラム缶に挿入して使用することを特徴とする請求項1または2に記載の円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項5】
前記抑制チューブの上端に内径が前記ドラム缶の径とほぼ等しいガイドフランジが付属していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項6】
前記流体が空気であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の円柱体ドラム缶詰装置。
【請求項7】
さらに前記ドラム缶が載置される位置の上方からドラム缶開口部に円柱体を降下させる円柱体降下装置を備え、該円柱体降下装置が外壁と該外壁の内壁面に固着した降下チューブからなり、該降下チューブが吸排気装置により膨張収縮可能に形成されていて、該円柱体降下装置に前記円柱体を受け入れた際に該降下チューブが該円柱体を囲繞して膨張圧により該円柱体を保持し、該降下チューブの膨張圧を変化させることで該円柱体の降下速度を制御しながら該ドラム缶の開口部に該円柱体を降下させて前記抑制チューブに該円柱体を受け渡すことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の円柱体ドラム缶詰装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−64622(P2008−64622A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−243141(P2006−243141)
【出願日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願人】(500213410)カワサキプラントシステムズ株式会社 (25)