説明

円筒形実験用容器のための加熱装置

【課題】容易かつ安全に取り扱われ、スペースを節約し、他の実験室機器と互換性がある、生物学的研究において実験用容器を一般的な温度に加熱するのに適した加熱装置を提供する。
【解決手段】1つの円筒形実験用容器のための加熱装置は、前記円筒形実験用容器の少なくとも一部を密着して包囲するためのクランプ状手段と、該クランプ状手段の内部に配置された電気抵抗加熱回路と、前記円筒形実験用容器を前記加熱装置に挿入したり、前記加熱装置から解放したりするためにクランプ状手段を開閉させるための掴みハンドルとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒形実験用容器、特に、生物学的研究において一般的に使用されるねじ蓋を備えた試験管等の容器のための加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
酵素触媒反応又は細胞培養のような生物学的又は医学的な研究における多くのプロセスは、25〜45℃の周囲温度を必要とする。タンパク質を変性させるか又は病原生物を死滅させるために70℃に至るより高い温度が必要とされる。この温度範囲においてほとんど全ての生物学的プロセスが行われるので、実験用容器のための加熱装置が一般的に生物学的実験室において使用され、多くの異なる用途又は容器のために利用可能である。
【0003】
生物学的研究のためには、最も一般的な実験用容器はいわゆる"管"、すなわち、大抵はポリエチレン又はポリプロピレンのようなポリマから形成された、ねじ蓋20を備えた、図1に示されたような管状で円筒形の容器である。このような管は、通常、1〜200mlの容量を有し、滅菌のためにオートクレーブ温度(約130℃)に加熱することも、貯蔵目的のために−70℃に冷却することもできる。管は、廃棄可能であり、複数の企業から入手することができる。
【0004】
生物学的研究用の、特に管用の加熱装置は市販されており、しばしば、管のための複数の開口のためのラックと、加熱又は加温乾燥ブロックとを有する。温度は通常電気抵抗加熱によって維持され、温度に依存する反応を行うために極めて正確に制御することができる。
【0005】
例えば、独国特許出願公開第19646114号明細書は、加熱ブロックと、複数の管のためのホルダとを備えた実験用サーモスタットを開示している。国際公開第2004/018105号及び米国特許出願公開第2008/0182301号明細書には、複数の試料のための加熱装置が記載されており、この加熱ホルダにおいて、管は試料ブロックに配置されており、この試料ブロックは、試料と、試料ブロックと、加熱ブロックとの間の良好な伝熱を保証するためにクランプ状蓋によって加熱ブロックに押し付けられている。
【0006】
加熱ブロックを備えた加熱装置は、多くの管を同時に同じ温度に加熱することができる。しかしながら、時には個々の試料又は限定された数の試料を異なる温度で処理する必要がある。
【0007】
ただ一つの実験用容器のための加熱装置が米国特許出願公開第2006/013064号明細書に開示されている。前記明細書には、熱伝導駆動軸を介した、実験用容器を有する混合装置の加熱が記載されている。しかしながら、この加熱装置は、特別な混合容器を必要とし、また、熱がミキサの駆動軸を通じて加えられるので、一般的に使用される管には使用することができない。
【0008】
米国特許第3737627号明細書には、試験管電気ヒータが記載されており、このヒータでは、個々の試験管を加熱することができる。試験管は加熱回路に挿入され、クランプで固定される。管は(ある程度の遊びを持って)加熱回路に挿入されるだけであり、加熱回路はクランプに一体化されていないので、管は、加熱回路によって密着して包囲されておらず、不十分に調整された熱伝達を生じる。
【0009】
欧州特許第0826420号明細書による加熱装置において、試験管は、加熱回路が一体化されたブシュに、ねじを用いて固定されている。管をこのような装置に挿入したり、このような装置から取り出したりすることは、手間がかかり、スクリュードライバを必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許出願公開第19646114号明細書
【特許文献2】国際公開第2004/018105号
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/0182301号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/013064号明細書
【特許文献5】米国特許第3737627号明細書
【特許文献6】欧州特許第0826420号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、実験用容器を生物学的研究における一般的な温度に加熱するのに適した加熱装置が必要とされている。装置は、容易かつ安全に取り扱われ、スペースを節約し、他の実験用機器と互換性があるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、円筒形実験用容器の少なくとも一部を密着して包囲するためのクランプ状手段と、クランプ状手段の内部に配置された1つ又は2つ以上の電気抵抗加熱回路と、円筒形実験用容器を装置に挿入するために及び装置から解放するためにクランプ状手段を開閉するための掴みハンドルとを有する、1つの、すなわち個々の円筒状実験用容器のための加熱装置である。
【0013】
本発明の装置は、生物学的研究において一般的に使用される円筒形実験用容器を加熱するのに特に適している。このような円筒形実験用容器は、例えば、ねじ蓋又は引上げ蓋を選択的に備える、図1又は図6に示したような管状容器(以下では"管"と呼称する)である。装置に適した管は、ガラス、又はポリエチレン又はポリプロピレン等のポリマから形成することができ、1〜200mlの容量と、10〜50mmの直径を有する。ポリマ管は通常一回だけ使用され、Eppendorf、BD(商標名FALCON)、Baxter又はAbbott等の複数の企業から入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】装置によって加熱することができる管若しくは混合容器を示す図である。
【図2】本発明の加熱装置の側面図である。
【図3】スリップフリーベアリングの拡大図である。
【図4】ねじ蓋管が挿入された装置を示す図である。
【図5】本発明の加熱装置の下面図である。
【図6】装置によって加熱することができる管若しくは混合容器を示す図である。
【図7】環状加熱回路を示す図である。
【図8】加熱装置に挿入可能な支持体における環状加熱回路を示す図である。
【図9】支持された加熱回路が挿入された装置を示す図である。
【図10】支持された加熱回路に挿入された管若しくは混合容器を示す図であり、装置の本体は省略されている。
【図11】スナッピング機構の拡大図である。
【図12】本発明の装置のための複数の位置を有するラックを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による加熱装置は、円筒形実験用容器の少なくとも一部を密着して包囲するためのクランプ状手段若しくはクランプ状機構を有する。クランプ状手段は、好適には、円筒形実験用容器を締め付ける管又は輪ばねとして成形されていてよい。
【0016】
このクランプ状手段若しくはクランプ状機構は、装置における1つ又は2つ以上の長手方向スロット若しくは開口と、装置を開放させるための2つ以上の掴みハンドルとによって提供することができる。装置は、クランプ状機構の弾性力により閉鎖する。本発明の装置は、試験管を固定するためにクランプ状手段を機械的に閉鎖若しくは圧縮するためのねじ又は同様の手段を有していない。
【0017】
図2は、クランプ状手段装置の上部に設けられた2つの掴みハンドル1と、クランプ状手段の本体に設けられた1つの長手方向開口3とを有する本発明の実施の形態を示している。2つの掴みハンドル1を互いに押し付けることにより、クランプ状手段は底部4において開放し、容器を装置に挿入したり、装置から解放させることができる。
【0018】
クランプ状手段若しくはクランプ状機構の開閉のために、クランプ状手段の開口とは反対の側に、1つ又は2つ以上のスリップフリーベアリングが設けられている。図2は、スリップフリーベアリングを参照符号2で示している。装置及び/又はクランプ状手段は、掴みハンドル1によって円筒形実験容器を挿入又は解放するために開放させることができ、前記掴みハンドル1は、開口からみて装置の最も外側の位置に設けられているべきであり、これにより、クランプ状手段又は装置の容易な開放のための良好なてこ作用を保証する。
【0019】
クランプ状機構のスリップフリーベアリングは、装置のツイストフリー開放を提供する。スリップフリーベアリングは、構成の技術において知られており、例えば、開口の他方の側における溝に嵌合する、開口の一方の側におけるカムとして成形されていてよい。例えば、図3は、参照符号2によって、スリップフリーベアリングの態様を示している。
【0020】
本発明による加熱装置は、1つ又は2つ以上のスロット若しくは開口と、クランプ状手段を開閉させるための1つ又は2つ以上のスリップフリーベアリングとを有していてよい。
【0021】
より小さな直径を備える部分とより大きな直径を備える部分とを有する円筒形実験用容器、例えば、ねじ蓋を備えた後述の管若しくは混合容器、の加熱のために、クランプ状手段は、このような試験管の少なくとも一部を収容するための内部形状を有している。
【0022】
内部形状を提供するために、加熱装置は、ねじ蓋等の拡大した直径を有する容器の部分を収容するための円筒状溝が設けられたクランプ状開口を有していてよい。この実施の形態により、装置は作業台上に直立若しくは自立して配置される。選択的に、装置は、安全な起立のための拡大した底部を有する。
【0023】
図4は、ねじ蓋管11が挿入された本発明の装置5を示している。装置5は、開口において、加熱回路の位置においてねじ蓋及び管に適合する内径を備えた溝を有する。図5は、装置の底面図を示す。掴みハンドルは参照符号1で示されており、加熱領域若しくは加熱回路は参照符号2で示されている。参照符号6は、例えば管のねじ蓋を収容するための、位置2と比較して拡大した直径を有する、クランプ状手段の開口における溝を示している。クランプ状手段は位置4においてスロットが設けられている。
【0024】
発明の別の実施の形態において、加熱装置は、国際公開第2006/076819号、国際公開2004/035191号、国際公開2002/066147号、国際公開第2006/081694号、又は国際公開第2006/076820号に開示されているような精留容器若しくは解離容器の少なくとも一部を収容するための内部形状を備えるクランプ状手段を有する。前記国際公開の開示内容は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。このような精留又は解離装置若しくは容器は、上述の管と同じ又は同等の形状を有する。図6は、混合装置及び管状容器26を有する、キャップ27を備えた精留又は解離装置若しくは容器の形状の一例を示している。
【0025】
円筒形実験用容器が装置に挿入されると、電気抵抗加熱回路がクランプ状手段の内部において円筒形実験用容器に隣接して配置される。加熱装置及び/又はクランプ状手段は、円筒形実験用容器の少なくとも一部を密着して包囲する。密着のための所要の圧力は、装置のクランプ状手段若しくは機構によって提供される。クランプ状手段により、容器は加熱回路に押し付けられ又は密着させられ、これにより、加熱回路から容器への良好な伝熱を保証する。好適には、加熱装置は、電気抵抗加熱回路の位置において又は電気抵抗加熱回路の表面においてのみ円筒形実験用容器を密着して包囲している。
【0026】
本発明による加熱装置は、クランプ状開口の形状及び機構に依存して、1つ又は2つ以上の電気抵抗加熱回路を有してよい。電気抵抗加熱回路は、加熱される容器の形状に従って環の形であってよい。電気抵抗加熱回路は、装置のクランプ状手段若しくは機構を支持するためにスロットが設けられていてよい。
【0027】
抵抗加熱回路のための電気エネルギは外部電源から適当なコネクタを通じて提供される。抵抗加熱回路は当業者に知られており、加熱/抵抗ワイヤの形態でプリント若しくは提供されていてよい。適切な材料は例えばニッケル又はニッケル/銅合金である。本発明の装置は生物学的実験室において使用するためのものであるので、加熱回路は、挿入された容器及びこの容器の内容物を15℃〜90℃、特に25℃〜45℃に加熱するように設計される必要がある。
【0028】
図7は、電気接点8を備える環状フィルムの形態の加熱回路7を示している。加熱回路は位置10においてスロットが設けられており、加熱装置のクランプ状機構が、加熱回路を備えた装置の本体を開放させるようになっている。接点タブ9は、加熱回路を外部電源に接続するために使用される。
【0029】
特に適切な抵抗加熱回路は、電源(すなわち加熱回路の電圧)を制御することによって円筒形実験用容器の温度を制御するために利用することができる、温度に依存する電気抵抗を有する。本発明の好適な実施の形態において、加熱装置は制御システムに接続されており、この制御システムは、加熱回路の電気抵抗を介して容器の温度を設定するために使用することができる。容器の所望の温度は、制御システムにおいて使用者によって設定され、制御システムは、対応する抵抗を計算する。容器の温度を高めることにより、加熱回路の抵抗が高められ、所望の温度(所定の電気抵抗と釣り合う)に達すると、加熱回路への電力供給が減じられるか又は停止される。制御システムは、例えば複数の加熱及び冷却期間を含む複雑な温度プログラムのためのソフトウェアを提供してよい。
【0030】
電気抵抗加熱回路は、接着剤を用いて又はプリントによって装置の内壁に提供されてよい。加熱/抵抗ワイヤは、製造中に装置又クランプに埋設されてもよい。さらに、加熱/抵抗回路は、カバーフィルム又はコーティングによって容器から保護されていてよい。
【0031】
本発明の別の実施の形態において、電気抵抗加熱回路は交換可能である、つまり、クランプ状手段又は装置から解放したり、クランプ状手段又は装置に再び挿入することができる。好適には、交換可能な電気抵抗加熱回路は、コネクタと一体に製造されてよい支持体に配置されている。電気抵抗加熱回路は、接着剤によって支持体に提供されるか、又は支持体にプリントされるか、又は支持体に埋設されてよい。支持された加熱/抵抗回路は好適にはカバーフィルム又はコーティングによって容器から保護されている。
【0032】
図8は、支持体8における加熱回路7を示している。電力はコネクタ9を介して供給される。クランプ状手段を開放するために、支持体及び加熱回路にスロットが設けられている。加熱/抵抗ワイヤはカバーフィルム又はコーティング10によって保護されている。
【0033】
好適な実施の形態において、加熱装置は、装置における1つのスロット又は開口と、1つの電気抵抗加熱回路と、1つのスリップフリーベアリングとを有するクランプ状手段から成る。
【0034】
支持された電気抵抗加熱回路は、スナップイン機構を提供するために装置の本体の適当な凹所において加熱装置に挿入することができる。凹所及び支持体は、2つ以上の電気抵抗加熱回路の挿入を可能にするように成形されていてよく、これは、例えば、より大きな体積を加熱するために有効であるか、又はより高い温度のための付加的な加熱電力を提供するために成形されている。さらに、凹所及び支持体は、例えば容器の形状又は充填程度に依存して、装置における異なる位置への電気抵抗加熱回路の挿入を可能にするように成形されていてよい。
【0035】
例えば、図9は、図8の支持された加熱回路のコネクタ12への凹所嵌合部を備えた、挿入されかつ支持された加熱回路を備えた、クランプ状手段を備えた装置を示しており、これにより、支持された加熱回路を装置に係止するためのスナップイン機構を提供している。図10は、支持された加熱回路10に挿入された、ねじ蓋13を備える管若しくは混合容器11を示しており、装置の本体は省略されている。
【0036】
好適な実施の形態において、装置の本体及び/又はクランプ状手段は、支持された加熱回路を収容するための凹所を有しており、この凹所は断熱を提供する。断熱は、本体の壁部と加熱回路との間の分割バーを通る空気によって提供されてよい。このような空気断熱は、図5の6又は図9に示されている。
【0037】
加熱された円筒形実験用容器の形状又は数に依存して、装置をラック等の支持体に取り付けることが有利である。この実施の形態の場合、加熱装置は、装置を支持体に結合するために1つ又は2つ以上の密着スナッピング機構を有する。例えば、図3は、参照符号4によって、密着スナッピング機構の1つの態様を示している。図11は、スナッピング機構4の拡大図を提供している。もちろん、支持体は、装置のスナッピング機構に対する、対応する対応部分を有する。
【0038】
本発明の装置のための支持体は、等しい数の容器/チューブを収容及び支持するための1〜20個、好適には1〜8個、特に1〜4個の開口を有してよい。有利には、支持体は、加熱装置のコネクタに嵌合するコネクタによって加熱装置の抵抗加熱回路に供給するための電源を有していてよい。各加熱位置の温度は個別に調節することができる。理解しやすくするために、図12は、複数の加熱位置を備えたラック状支持体を示している。参照符号14は、装置のスナッピング機構に対する対応部分を示す(図3における符号4を参照)。支持体の左側の位置は空であるのに対し、右側の位置は、チューブが所定位置に挿入された加熱装置を有している。
【0039】
より好適には、支持体は、使用者によって決定された温度及び処理時間のために各加熱装置の電源を調節するための制御システムを有する。
【0040】
本発明の別の課題は、温度を高める間に又は温度を高めた後に動物又は人間の組織又は植物から得られた細胞又は細胞の断片を精留又は解離することを許容するプロセシングシステムを提供することである。この実施の形態のために、本発明において使用される円筒形実験用容器は、引用したことにより本明細書に記載されたものとする国際公開第2006/076819号、国際公開第2004/035191号、国際公開第2002/066147号、国際公開第2006/081694号、又は国際公開第2006/076820号に開示された精留又は解離容器の形状及び機能を有していてよい。精留又は解離容器を操作するための装置は、電源及び制御システムを含む、本発明の加熱装置のためのラックとして使用することができる。本発明の加熱装置は、このような混合装置/容器の少なくとも一部を収容するための内部形状を有しており、装置を支持体に結合するための1つ又は2つ以上の密着スナッピング機構を有する。図6は、前記特許出願に開示されたような混合容器の形状を示す。
【0041】
加熱装置、及び加熱回路の支持体は、抵抗加熱回路の温度に対する十分な抵抗と、クランプ状手段又は機構のための機械的抵抗とを有するあらゆる材料から形成されてよい。適切な材料は、ステンレス鋼、又はポリプロピレン又はポリアミド等の熱可塑性ポリマである。装置を射出成形によって製造することができるので、熱可塑性ポリマの使用は好適である。
【符号の説明】
【0042】
1 掴みハンドル
2 スリップフリーベアリング
3 加熱装置の本体のスロット/開口
4 スナッピング機構
5 加熱装置の本体
6 例えば管のねじ蓋を収容するための溝
7 加熱回路
8 加熱回路の電気接点
9 加熱回路の接点タブ
10 加熱回路におけるスロット/開口
11 混合装置の円筒形容器
12 加熱装置に挿入された支持体における加熱回路の接点タブ
13 混合装置のねじ蓋
14 スナッピング機構4のためのラックにおけるカウンターパート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの円筒形実験用容器のための加熱装置において、前記円筒形実験用容器の少なくとも一部を密着して包囲するためのクランプ状手段と、該クランプ状手段の内部に配置された1つ又は2つ以上の電気抵抗加熱回路と、前記円筒形実験用容器を前記加熱装置に挿入したり、前記加熱装置から解放したりするためにクランプ状手段を開閉させるための掴みハンドルとを有することを特徴とする、1つの円筒形実験用容器のための加熱装置。
【請求項2】
前記クランプ状手段が、円筒形実験用容器を締め付けるための管又は輪ばねとして形成されている、請求項1記載の加熱装置。
【請求項3】
1つ又は2つ以上のスロット又は開口と、前記クランプ状手段を開閉させるために1つ又は2つ以上のスリップフリーベアリングとを有する、請求項1又は2記載の加熱装置。
【請求項4】
前記クランプ状手段の開閉のための前記スリップフリーベアリングが、溝に嵌合するカムとして形成されている、請求項3記載の加熱装置。
【請求項5】
前記電気抵抗加熱回路が、クランプ状手段の内壁に提供されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項6】
前記電気抵抗加熱回路が、クランプ状手段に埋設されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項7】
前記電気抵抗加熱回路が、交換可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項8】
前記電気抵抗加熱回路が、クランプ状手段に挿入可能な支持体に配置されている、請求項1から4及び7のいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項9】
前記クランプ状手段が、ねじ蓋又は引上げ蓋を備えた試験管の少なくとも一部を収容するための内部形状を有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項10】
前記クランプ状手段の開口が、ねじ蓋又は引上げ蓋を収容するための円筒形溝を有する、請求項9記載の加熱装置。
【請求項11】
前記クランプ状手段が、1つのスロット又は開口と、1つの電気抵抗加熱回路と、1つのスリップフリーベアリングとを有する、請求項1から10までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項12】
前記円筒形実験用容器の温度が、電気抵抗加熱回路の電気抵抗によって調節又は制御される、請求項1から11までのいずれか1項記載の加熱装置。
【請求項13】
クランプ状手段を支持体に結合するための1つ又は2つ以上の密着スナッピング機構を有する、請求項1から12までのいずれか1項記載の加熱装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2012−152733(P2012−152733A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−12276(P2012−12276)
【出願日】平成24年1月24日(2012.1.24)
【出願人】(312000044)ミルテニー バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (2)
【氏名又は名称原語表記】Miltenyi Biotec GmbH
【住所又は居所原語表記】Friedrich−Ebert−Strasse 68,D−51429 Bergisch Gladbach,Germany
【Fターム(参考)】