説明

円筒形物体のサンドブラストを容易にするための固定治具

【課題】円筒形物体のサンドブラストを容易にするための固定治具を提供すること。
【解決手段】略円筒形物体のサンドブラストを容易にするための固定治具は、フレームと、フレーム上に装着された回転テーブルと、回転テーブル上に装着された円筒形物体上にグリットの流れを配向することができる移動可能ブラストヘッドと、を含む。ブラストヘッドは、円筒形物体の内部に下向きに延びることができるように垂直方向に移動可能にすることができる。ブラストヘッドはまた、回転移動することができる。更に、ブラストヘッドは、該ブラストヘッドが、回転テーブル上に装着された円筒形物体の垂直方向に延びる円筒表面に対して移動できるように、水平方向に移動可能にすることができる。回転テーブル及びブラストヘッドの制御された移動は、円筒形物体の均一なサンドブラストを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
円筒形物体のサンドブラストを容易にするための固定治具に関する。
【背景技術】
【0002】
発電産業において使用されるガスタービンは、空気燃料混合器を燃焼させる燃焼器を含む。次いで、膨張ガスがタービンセクションに送られ、駆動力を発生する。燃焼器は通常、図1に示すような円筒形燃焼ライナ100を含む。空気燃料混合器の燃焼は、円筒形燃焼ライナの内部で行われる。
【0003】
長期間にわたって燃焼ライナ100がガスタービンで使用された後には、燃焼ライナを補修及び修理する必要がある。補修及び修理プロセスの一部は、堆積したあらゆる燃焼副生成物を除去するために燃焼ライナの内部円筒形表面をサンドブラスト処理することを含む。
【0004】
内部円筒形表面のサンドブラスト処理を達成する1つの手法は、燃焼ライナをブラストルーム内に配置し、次いでグリットの流れを燃焼ライナの内部円筒形表面に沿って手動で配向して汚染物質を除去することである。オペレータは通常、加圧下で送給されるグリッドの流れを供給するホースを保持して、該オペレータが、燃焼ライナ100の内部円筒形表面上にグリッドの流れを配向する。残念ながら、オペレータが内部円筒形表面全体に均等又は均一にサンドブラストすることは極めて困難である。
【0005】
別の選択肢は、このような物体を自動的にサンドブラストするよう設計された内蔵型サンドブラストユニットを購入することである。内蔵型サンドブラストユニットは通常、エンクロージャと、該エンクロージャ内部に円筒形物体を取り付けるための取付システムと、グリット供給及び回収システムと、自動的に移動するようプログラムすることができる移動可能ブラストヘッドとを含む。ブラストヘッドは、プロセッサの指示を受けて自動的に移動し、燃焼ライナの内部円筒形表面に沿ってグリットの流れを配向して何らかの汚染物質を除去する。
【0006】
内蔵型サンドブラストユニットは、手動のサンドブラスト工程よりも円筒形燃焼ライナの内部に対してより均一なサンドブラスト工程を実施することができるが、これらの内蔵型サンドブラストユニットは比較的高価である。この理由から、業界の大部分が、あまり均一ではない結果をもたらすことになるにも関わらず、燃焼ライナを手動でサンドブラストする方を選ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第3,672,292号明細書
【発明の概要】
【0008】
第1の態様において、本発明は、略円筒形物体のサンドブラストを容易にする固定治具において具現化することができる。本固定治具は、フレームと、該フレーム上に装着され、略円筒形物体を保持するように構成され且つ該円筒形物体を選択的に回転させるよう構成された回転テーブルと、フレーム上に装着されたブラストヘッド移動ユニットと、を含む。本固定治具は更に、ブラストヘッド移動ユニット上に装着されたブラストヘッドを含み、ブラストヘッド移動ユニットが、少なくとも1つの方向で前記ブラストヘッドを選択的に移動するよう構成されており、ブラストヘッドが、グリット供給システムに取り付けられるよう構成されている。
【0009】
別の態様において、本発明は、略円筒形物体のサンドブラストを容易にする固定治具において具現化することができる。本固定治具は、フレームの下側部分上に装着された回転テーブルを備えたほぼ矩形のフレームを含み、回転テーブルは、ブレーム上で回転テーブルが選択的に回転するように構成されたモータと、回転テーブルの上面上に略円筒形物体をクランプするよう作動する取付システムとを含む。フレームはまた、フレームの上側部分上に装着されたブラストヘッドコントローラと、該ブラストヘッドコントローラ上に装着されたブラストヘッドとを含み、ブラストヘッドコントローラは、ブラストヘッドが垂直方向で選択的に移動するようにさせ、ブラストヘッドは、外部グリット供給システムに取り付けるよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ガスタービンの円筒形燃焼ライナの斜視図。
【図2】略円筒形物体のサンドブラストを容易にする固定治具の図。
【図3】図2に示す固定治具において用いることができる回転テーブルの上面図。
【図4】略円筒形物体のサンドブラストを容易にする固定治具の第2の実施形態の図。
【図5】図2及び4に示す固定治具用の制御システムの主要な要素を示す図。
【図6】円筒形物体のサンドブラストを容易にする固定治具の上面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明においては「サンドブラスト」について言及している。この用語は、研磨粒子の流れを用いて汚染物質又は表面コーティングを除去するあらゆる手順を含むことを意図している。従来は、この目的において砂を用いていたが、他の研磨材料を用いることもできる。例えば、ブラスト媒体はまた、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、ガーネット、果物の種、クルミ殻、もみ殻、ドライアイス小球、又は当該技術分野においてよく知られた様々な他の媒体とすることができる。
【0012】
図2は、略円筒形物体の内壁のサンドブラストを容易にする固定治具の第1の実施形態を示す。固定治具200はフレーム210を含む。回転テーブル220は、回転マウント224によりフレーム210上に回転可能に装着される。回転テーブル220の上面上の取付システムは、回転テーブル220の上面上に略円筒形物体を装着するのに使用される。モータ226は、回転テーブル220の選択的な回転を引き起こすことができる。
【0013】
回転テーブル220の上面図が図3に示される。図2及び3に示すように、取付システムは、回転テーブル220の中心の周りに対称的に位置付けられる複数の取付ユニット222を含む。回転テーブル220は、半径方向に延びる複数のスロット223を含み、該スロットにより、取付ユニット222を回転テーブル220の中心から異なる距離で固定できるようになる。取付ユニット222が所定位置に固定されると、取付ユニット222は、フィンガ225が取付ユニット222から選択的に延びて、回転テーブル220の上面上に配置される円筒形物体を係合し保持するように動作することができる。取付ユニット222はまた、移動可能フィンガ225を後退させて円筒形物体を解放することができる。
【0014】
図3に示す実施形態において、回転テーブル220上に3つの取付ユニット222が設けられている。代替の実施形態において、より少ない又はより多くの取付ユニット222を設けることもできる。
【0015】
幾つかの実施形態において、取付ユニット222は、フィンガ225を取付ユニット222から延長又は後退させる手動レバーを含む着脱容易マウントとすることができる。他の実施形態では、取付ユニットは、電気的、液圧的、又は空気圧的にフィンガ225を延長又は後退させるよう作動させることができる。更に別の実施形態において、フィンガは、フィンガ225を延長及び後退させることができるように、取付ユニットの本体上のネジ部にねじ込む外部スクリューネジを有する。実際には、回転テーブル220の上面上で円筒形物体を堅固に保持するあらゆるタイプの手動又は動力の取付ユニット222を用いることができる。
【0016】
図2に示す固定治具は、フレーム210の上部に装着されるブラストヘッド移動ユニット240を含む。ブラストヘッド移動ユニット240は、グリット供給システムから供給されるグリットをスプレーするブラストヘッド244の移動を制御する。この実施形態において、延長アーム242は、ブラストヘッド移動ユニット240において移動可能に装着される。グリット供給パイプ243は、延長アーム242の長さに下方に延びて、ブラストヘッド244にグリットを供給する。
【0017】
延長アーム242の上端では、カップリングユニット246を用いて、グリット供給パイプ243を外部グリット供給システムホース248に結合する。供給ホース248は、外部グリット供給システムからグリットを供給する。
【0018】
延長アーム242は、ブラストヘッド移動ユニット240によって矢印280で示されるように垂直方向上向き及び下向きに移動することができる。駆動モータ249を用いて、延長アーム242の選択的な垂直方向の移動を引き起こすことができる。
【0019】
図1に示す燃焼器ライナ100などの円筒形物体が回転テーブル220上にクランプされると、ブラストヘッド244は、円筒形物体内部で下向きに移動することができ、ブラストヘッド244からスプレーされたグリットが円筒形物体の内部円筒形表面上に衝突するようになる。モータ226を用いて回転テーブル220を選択的に回転させることによって、及びブラストヘッド移動ユニット240を用いてブラストヘッド244を円筒形物体内で上向き及び下向きに選択に移動させることによって、円筒形物体の内部円筒形表面全体上にグリットのストリームを配向することができる。移動が協働される場合、内部円筒形表面の均一なサンドブラストを達成することが可能である。
【0020】
好ましい実施形態において、コントローラは、ブラストヘッド移動ユニット240に、及び回転テーブル220の移動を制御するモータ226に結合される。コントローラにより、回転テーブル220及びブラストヘッド244の選択的移動が円筒形物体の内部表面の均一なサンドブラストを達するようになる。
【0021】
幾つかの実施形態において、ブラストヘッド244もまた回転可能とすることができる。これは、延長アーム242上でのブラストヘッド244の回転、又は延長アーム242の回転を意味する。ブラストヘッド移動ユニット240内に位置する追加の回転制御ユニットを用いて、ブラストヘッド244の回転移動を引き起こすことができる。回転制御ユニットは、円筒形物体の内部円筒形表面の均一なサンドブラストをもたらすためのブラストヘッドの周期的振動移動を引き起こすのに用いることができる。
【0022】
図2に示す実施形態において、フォークリフト受け部230がフレーム210の底部に装着される。フォークリフト受け部230は、標準的なフォークリフトのフォークを受けるように設計され、該フォークリフトを用いて固定治具200をサンドブラスト施設の内外に移動させることができるようになる。
【0023】
図2に示すような固定治具200は、典型的なブラストルーム内に移動させることができ、該ブラストルームは、サンドブラスト工程を実施するためのエンクロージャと、サンドブラストに用いるグリットの流れを発生させることができるグリット供給システムと、サンドブラスト工程で使用されたグリットを再利用するためのグリット回収システムとを含む。固定治具200がブラストルーム内に運ばれ、円筒形物体が回転テーブル220上に装着されると、固定治具200は、ブラストルームの外部グリット供給システムのグリット供給ライン248に結合されることになる。コントローラを用いて、ブラストヘッド244及び回転テーブル220の選択的移動が円筒形物体の内部の均一なサンドブラストを達成するようにする。
【0024】
図2に示す固定治具200は、既存のブラストルームで使用するよう設計されており、外部グリッド供給ユニットに結合されるよう設計される。従って、固定治具自体は、別個のエンクロージャ、グリット供給システム又はグリット回収システムを含まない。このことは、図2に示す固定治具が内蔵型サンドブラストユニットのコストよりも遙かに安価に製造できることを意味する。しかしながら、本固定治具は、より高価な内蔵型サンドブラストユニットと同様に、円筒形物体の内部表面の均一なサンドブラストを達成することが依然として可能である。
【0025】
図2に示すような固定治具200は、従来の内蔵型サンドブラストユニットを用いた同じサンドブラスト工程を達するのに必要なコストよりも安いコストで、補修及び修理工程中に燃焼ライナの内部表面に対して高品質のサンドブラスト工程を達成することを可能にする。従って、図2に示す固定治具200は、全体の補修及び修理工程を実施するコストを低減することができる。
【0026】
図4は、円筒形物体に対してサンドブラスト工程を行うのに用いることができる固定治具400の第2の実施形態を示す。この実施形態において、回転テーブル420は、回転マウント424によりフレーム410上に装着される。しかしながら、この実施形態では、回転テーブル420の選択的回転移動を引き起こすためのモータ426は、フレーム内部に装着される。延長可能フィンガ425を備えた取付ユニット422は、円筒形物体を保持するために回転テーブル420の上面上に設けられる。
【0027】
延長アーム442は、移動ユニット440上に装着される。グリット供給パイプ443に結合されるブラストヘッド444は、延長アーム442上に装着される。第1のモータ449を用いて、延長アーム442及びブラストヘッド444の選択的な垂直移動を引き起こす。第2のモータ447を用いて、ブラストヘッド444の選択的な回転移動を引き起こす。カップリングユニット446を用いて、ブラストヘッド444を外部グリット供給ユニットのグリット供給ライン448を通じて供給されるグリットの流れに結合する。
【0028】
この実施形態において、複数のホイール430が、アクスルユニット432によりフレーム410の底面に装着される。これにより、固定治具400を既存のブラストルームの内外に容易に移動させることが可能になる。
【0029】
図5は、図2及び4に示す固定治具を用いて自動サンドブラスト工程を達成するのに用いることができる制御システムを示している。制御システムは、固定治具の回転テーブルの回転移動を引き起こす回転テーブルモータ504に動作可能に結合されたコントローラ502を含む。コントローラ502はまた、ブラストヘッド移動ユニット506に動作可能に結合される。幾つかの実施形態において、ブラストヘッド移動ユニット506は、垂直方向制御ユニット508だけを含む。他の実施形態では、ブラストヘッド移動ユニット506はまた、ブラストヘッドの回転又は周期的振動移動を引き起こす回転制御ユニット510を含む。
【0030】
幾つかの実施形態において、コントローラ502は、外部グリット供給ユニット512に結合される。外部グリット供給ユニット512は、固定治具の一部ではなく、むしろ固定治具にグリットの流れを供給することになる。このように接続されると、コントローラ502は、外部グリット供給ユニット512によって固定治具にグリットが供給される流量及び/又は圧力を制御することが可能となる。
【0031】
他の実施形態では、外部グリット供給ユニットは、グリットの流れを固定治具に供給するために依然として固定治具に結合される。しかしながら、グリット制御ユニット514は、固定治具自体の一部とすることができる。グリット制御ユニット514は、固定治具のブラストヘッドに供給されているグリットの流量及び/又は圧力を制御することができる。グリット制御ユニット514はまた、コントローラ502に結合され、コントローラ502が、ブラストヘッドに供給されているグリットの流量及び/又は圧力を選択的に蹴ることができるようになる。
【0032】
一部の実施形態は、外部グリット供給ユニット512と、固定治具自体の一部であるグリット制御ユニット514との両方に結合されたコントローラを有することができる。
【0033】
本発明を具現化する固定治具は、円筒形物体の内部表面上へのサンドブラスト工程だけを行うように設計することができる。しかしながら、代替の実施形態において、固定治具は、円筒形物体の内部表面と外部表面の両方にサンドブラスト工程を行うよう設計されてもよい。更に、本発明を具現化する固定具は、ブラストヘッドを手動又は自動的にサンドブラストされている表面に近接させるように、又は離れるように移動させることができるように設計することができる。
【0034】
図6は、図2に示す固定治具の上面図を表している。固定治具の上部壁202は、上部壁202の中心から一方の側縁に向かって延びるスロット204を含む。この実施形態において、ラックギア205がスロット204の一方の縁部に沿って設けられている。
【0035】
移動ユニット240並びに取り付けられた延長アーム242がスロット204内に装着される。これにより、移動ユニット240及び延長アーム242を固定治具の上部壁202の中心に対して様々な位置に選択的に再配置することが可能となる。幾つかの実施形態において、移動ユニット240をスロット204に沿って手動で移動させること、並びに所望の位置に移動ユニット240を固定することを可能にすることができる。他の実施形態では、移動ユニット240中の駆動ユニットを用いて、移動ユニット240を所望の位置まで移動させ、並びに当該位置にて移動ユニット240を保持する。
【0036】
固定治具が図2及び6に示すように構成されると、延長アーム242上のブラストヘッド244は、回転テーブル220上に装着された円筒形物体の内部表面から所望の距離に位置付けることができる。これにより、サンドブラスト工程の制御がより容易になる。
【0037】
加えて、延長アーム242及びブラストヘッド244はまた、回転テーブル220上に装着された円筒形物体の外部に位置付けることもできる。これにより、ブラストヘッド244が円筒形物体の外部表面にサンドブラスト工程を行うことが可能となる。
【0038】
図6に示す構成は一例に過ぎない。他の実施形態では、移動ユニット240及び延長アーム242は、固定治具の上部に位置付けられるレール上に装着することができる。また、移動ユニット及び延長アームは、図6に示す単一方向ではなく、複数の方向に移動可能にすることができる。更に、移動方向は対角線方向であってもよく、これにより移動ユニット240が、図6に示す実施形態よりも固定治具の中心から更に遠くに移動可能にすることができる。
【0039】
移動ユニット240が駆動ユニットを含む場合、駆動ユニットに動作可能に結合されたコントローラは、サンドブラスト工程の前又はその間に駆動ユニットを選択的に作動させてブラストヘッドを再位置付けすることができる。図6に示す実施形態において、ラックギア205がスロット204の一方の側縁に沿って設けられる。移動ユニット240上で駆動モータ250に結合されるピニオンギアは、ラックギア205を係合することになる。従って、駆動モータ250によるピニオンギアの回転は、移動ユニット240をフレームの中心に対して様々な位置にスロットに沿って移動させることになる。これにより、物体がサンドブラストされているときにブラストヘッド244を物体の表面に近接させて又は遠く離れるように選択的に移動させることが可能になる。円筒形物体が曲線輪郭の表面を含むか、又は変化する直径を有する場合、このようなブラストヘッドの移動は、ブラストヘッドが表面から実質的に一定の距離で確実に保持するのに望ましいとすることができ、これにより効率的なサンドブラスト工程が確保される。
【0040】
図5に示す制御システムはまた、ブラストヘッド移動ユニット506が移動ユニット駆動部511を含むことを示している。移動ユニット駆動部511は、コントローラ502の制御下にあり、図6に示す駆動モータ250に対応する。
【0041】
図6に示すように、フレーム上で移動ユニット240を移動させるための駆動機構は、駆動モータ250、ピニオンギア、及びラックギア205を含む。この駆動機構は、移動ユニット240をフレーム上でどのように選択的に移動させることができるかに関する一例に過ぎない。他の実施形態では、代替の駆動機構を用いてもよい。例えば、駆動機構は、当該技術分野で良く知られている、リニアモータ、プーリー及び駆動ベルト又はワイヤ構成、液圧又は空気圧移動機構、又は他の何れかの種類の駆動機構とすることができる。
【0042】
図5に示すコントローラ502は、固定治具の一部として設けることができる。場合によっては、コントローラは、種々の駆動機構及び固定治具の制御ユニットに結合された別個の外部コントローラであってもよい。
【0043】
現時点で最も実用的且つ好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は、開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に添付の請求項の技術的思想及び範囲内に含まれる様々な修正形態及び均等な構成を保護するものであることを理解されたい。
【符号の説明】
【0044】
200 固定治具
202 上部壁
204 スロット
205 ラックギア
210 フレーム
220 回転テーブル
222 取付ユニット
223 半径方向に延びるスロット
224 マウント
225 フィンガ
226 モータ
230 フォークリフト受け部
240 移動ユニット
242 延長アーム
243 供給パイプ
244 ブラストヘッド
246 カップリングユニット
248 供給ホース
249、250 駆動モータ
280 矢印
400 固定治具
410 フレーム
420 回転テーブル
424 回転マウント
425 延長可能フィンガ
426 モータ
430 複数のホイール
432 アクスルユニット
440 移動ユニット
442 延長アーム
444 ブラストヘッド
446 カップリングユニット
447 第2のモータ
448 供給ライン
449 第1のモータ
502 コントローラ
504 回転テーブルモータ
506 ヘッド移動ユニット
508 垂直制御ユニット
510 回転制御ユニット
511 ユニットドライブ
512 供給ユニット
514 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒形物体のサンドブラストを容易にするための固定治具であって、
フレームと、
前記フレーム上に装着され、略円筒形物体を保持するように構成され且つ該円筒形物体を選択的に回転させるよう構成された回転テーブルと、
前記フレーム上に装着されたブラストヘッド移動ユニットと、
前記ブラストヘッド移動ユニット上に装着されたブラストヘッドと、
を備え、前記ブラストヘッド移動ユニットが、少なくとも1つの方向で前記ブラストヘッドを選択的に移動するよう構成されており、前記ブラストヘッドが、グリット供給システムに取り付けられるよう構成されている、固定治具。
【請求項2】
前記ブラストヘッド移動ユニットが、垂直方向で前記ブラストヘッドを選択的に移動するよう構成されている、請求項1に記載の固定治具。
【請求項3】
前記ブラストヘッド移動ユニットがまた、回転方向で前記ブラストヘッドを選択的に移動するよう構成されている、請求項2に記載の固定治具。
【請求項4】
前記ブラストヘッド移動ユニットが、回転方向で前記ブラストヘッドを選択的に移動するよう構成されている、請求項1に記載の固定治具。
【請求項5】
前記回転テーブル及び前記ブラストヘッド移動ユニットに結合されたコントローラを更に備え、前記コントローラが、前記回転テーブルが選択的に回転するように前記回転テーブルに信号を送信し、前記コントローラがまた、前記ブラストヘッドが少なくとも1つの方向で選択的に移動するように前記ブラストヘッド移動ユニットに信号を送信する、請求項1に記載の固定治具。
【請求項6】
前記コントローラがまた、外部グリット供給システムによって供給されるグリットの流れを制御するよう前記グリット供給システムに信号を送信するように構成される、請求項5に記載の固定治具。
【請求項7】
前記ブラストヘッドからスプレーされるグリットの流れを制御するグリット制御ユニットを更に備え、前記コントローラが、前記グリット制御ユニットに結合され、前記コントローラが前記グリット制御ユニットに信号を送信して、該グリット制御ユニットが、前記ブラストヘッドからスプレーされるグリットの流れを選択的に変えるようにさせる、請求項5に記載の固定治具。
【請求項8】
前記ブラストヘッドからスプレーされるグリットの流れを制御するグリット制御ユニットを更に備える、請求項1に記載の固定治具。
【請求項9】
前記回転テーブルが、略円筒形物体を堅固に保持するよう動作可能な取付システムを含む、請求項1に記載の固定治具。
【請求項10】
前記ブラストヘッド移動ユニットが、前記フレーム上に選択的に再位置付けすることができるように、該フレーム上に移動可能に装着される、請求項1に記載の固定治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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