説明

再使用可能なポンプカートリッジ

【課題】高圧噴流システム用の再使用可能なポンプカートリッジを提供する。
【解決手段】再使用可能なポンプカートリッジ50であって、流体が流れ通ることができるチャンバー56を有するハウジングとハウジングをドライブ機構に接続したときに該チャンバーに流体を流し通すようになっているドライブアセンブリー60を備え、該チャンバーは前記ハウジングがドライブ機構に接続されたときに密閉構造をゆうするようになっており、該Cアンバーがドライブ機構から外されたときに開口した構造になり、該ハウジング、該チャンバー、ドライブアセンブリを使用時の合間に滅菌できるようにしたポンプカートリッジ。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、高圧噴流手段に関し、特に、高圧噴流で使用する再使用可能なポンプカートリッジに関するものである。
【0002】
〔発明の背景〕
組織切断用の高圧噴流には、従来の切断手段に対するいくつかの利点がある。特に、高圧噴流では軟らかい組織が乳化しやすく、このため、レーザカッターや電気手術用カッターを用いると生じうる熱損傷や壊死を避けることができる。乳化した組織は、吸引により手術部位から簡単に除去することもできる。実際に、多くの噴流切断装置がその装置に内蔵された部分として吸引排出部を有するという事実は、多くの外科手術にとってもう一つの利点であることがある。
【0003】
外科手術で使用されている現在の高圧噴流装置における1つの欠点は、外部のポンプ機構から、噴流を形成するノズルまで、無菌の流路が必要であるということである。現在のほとんどの高圧噴流装置では、使い捨て流路が使用されている。この使い捨て流路は、製造時に滅菌され、使用後に廃棄される。流路の材料及び構造のために、装置を使用後に滅菌できないことがよくある。
【0004】
このため、高圧噴流装置を改良することに対するニーズ、特に、高圧噴流システム用の再使用可能なポンプカートリッジに対するニーズが依然としてある。
【0005】
〔発明の概要〕
ある典型的な実施形態では、再使用可能なポンプカートリッジが、高圧噴流システムで使用するために提供される。このポンプカートリッジは、ポンプカートリッジを使って流体を流すために、ドライブ機構に接続するようになっていることがある。使用の合間には、このポンプカートリッジをドライブ機構から外し、滅菌し、再使用することができる。
【0006】
ポンプカートリッジはさまざまな構造を有し得るが、ある典型的な実施形態では、ポンプカートリッジがハウジングを有し、このハウジングは、その中に流体を流せるようになっているチャンバーと、ハウジングの中に配置されたドライブアセンブリとを有する。ドライブアセンブリは、ハウジングをドライブ機構に接続したときに、流体をチャンバーに流し通すようになっている。チャンバーは、ハウジングをドライブ機構に接続したときに、密閉構造になるようにすることがあり、また、チャンバーは、ハウジングをドライブ機構から外したときに、ポンプカートリッジを滅菌できるように、開口構造になるようにすることがある。ある典型的な実施形態では、チャンバーへの流体の流入を許容する一方向入口弁と、チャンバーから流体が流出できるようになっている一方向出口弁とをチャンバーが有することがある。非限定的な例であるが、この入口弁及び出口弁は、ボールインアパーチャーバルブ(ball-in-aperture valves)であることがある。
【0007】
ドライブアセンブリは、さまざまな構造を有しうるが、ある典型的な実施形態では、ドライブアセンブリがピストンを有し、このピストンが、チャンバーをドライブアセンブリから隔てているシールに可動に通されることがある。ピストンをシールに対して相対的に動かして、流体をチャンバーに流し通すために、ピストンが、ドライブ機構にあるプッシュロッドから力を受けるようにすることがある。ある典型的な実施形態では、ピストンの縦軸周りに可動であるように、ピストンがハウジング内で遊動していることがある。ドライブアセンブリは、付勢部材をさらに有することがあり、この付勢部材は、ピストンに連結されていて、ピストンを第1の位置へ付勢することに有効であり、この第1の位置では、ピストンがチャンバーから完全に取り去られ、シールが開口する。
【0008】
本発明の別の態様では、再使用可能なポンプカートリッジが提供され、このポンプカートリッジは、ドライブ機構に取り外し可能に接続できるハウジングを有し、このハウジングは、流体流チャンバーと、接続チャンバーと、この流体流チャンバー及び接続チャンバーを隔てているシールとを有する。再使用可能なポンプカートリッジは、さらにピストンを有することがあり、このピストンは、シールに可動に通されており、接続チャンバー内に配置された受け部を有する。この受け部は、ピストンをシールに対して相対的に動かして、流体流チャンバーに流体を流し通すために、ドライブ機構にあるプッシュロッドを受けるようになっている。ポンプカートリッジは、さらに付勢部材を有することがある。この付勢部材は、ピストンに連結されていて、ピストンを第1の位置へ付勢することに有効である。この第1の位置では、ピストンの全体がポンプチャンバー内に配置され、かつ、シールが開口する。付勢部材もさまざまな構造を有し得るが、ある典型的な実施形態では、付勢部材がコイルばねであることがあり、このコイルばねは、ピストンの少なくとも一部の周りに配置されて、ピストンの頭部の第2端部に付勢力を加える。
【0009】
ピストンはさまざまな構造を有することができ、ある典型的な実施形態では、ピストンが、例えば、拡大頭部が形成されている細長い軸部であることがある。頭部は、プッシュロッドを受けるための実質的に平坦な面を有することがあり、あるいは、他の実施形態では、頭部に形成されていて、受け部を画定する凹部を有することもある。他の典型的な実施形態では、ピストンを、オートクレーブに入れることができる材料、例えばサファイヤなどから形成することがある。ハウジング内のシールも、オートクレーブに入れることができる材料から形成することがあり、このような材料としては、例えば、ポリマー充填テフロン(登録商標)のような、含浸フッ素重合体(impregnated fluoropolymer)がある。
ポンプカートリッジを使用するための典型的な方法も提供されている。
【0010】
本発明は、以下の詳細な説明を添付図面と共に検討することにより、より詳しく理解することができる。
【0011】
〔本発明の詳細な説明〕
本発明は、高圧噴流システムで使用するポンプカートリッジを提供する。このポンプカートリッジは、流体を流体供給源から、ポンプカートリッジを介して、噴流送出装置まで流すドライブ機構に接続できるようになっていることがある。典型的な実施形態では、このポンプカートリッジが再使用可能であり、使用の合間に滅菌することができることがある。当業者にとっては、このポンプカートリッジをさまざまな高圧噴流システムと共に使用して、さまざまな応用例に利用できることが明らかであろう。
【0012】
図1は、高圧噴流システム10のある典型的な実施形態を示している。図示のように、システム10は、ドライブ機構12と、再使用可能なポンプカートリッジ50とを有することがある。再使用可能なポンプカートリッジ50は、ドライブ機構12に着脱可能に装着することができる。システム10は、再使用可能なポンプカートリッジ50に流体を送るために、生理食塩水バッグ(saline bag)のような流体供給源16をさらに有することがある。流体供給源16は、いろいろな方法を使ってポンプカートリッジ50につなぐことができるが、ある典型的な実施形態では、流体供給源16がチューブ16aを有し、このチューブ16aが流体供給源16とポンプカートリッジ50との間に延びている。システム10は、噴流送出装置をさらに有することがある。図示の実施形態では、この噴流送出装置が流体送出チューブ18と、噴流装置20とを有する。噴流送出装置には、ポンプカートリッジ50から流体が入り、高圧噴流を形成する。高圧噴流システムは、意図する用途により、さまざまな圧力で動作可能であるが、ある典型的な実施形態では、この高圧噴流システム10が、約1000から20000psiの圧力範囲で、より好ましくは、約5000から15000psiの範囲で動作するようになっている。当業者にとって、この高圧噴流システムが、いろいろな他の構成部品を有し得ること、そして、各構成部品がいろいろな構造を有し得ることは明らかであろう。また、これらの構成部品は、互いに一体に形成することもでき、あるいは、互いに取り外し可能に取り付けることもできる。当業者には、本明細書で開示した典型的なポンプカートリッジを他の噴流システムと共に使用できること、また、本明細書で開示した典型的な噴流システムが参考のためだけに開示されていることも明らかであろう。
【0013】
事実上、当該技術で公知のあらゆる送出機構を使用することができるが、ある典型的な実施形態では、ドライブ機構が、ポンプカートリッジ50を介して速度を調整しながら流体を押し出すポンプコンソール12の一部であることもある。典型的なポンプコンソール12は、このポンプコンソール12の中に配置されたモータにより駆動される(図4に示した)プッシュロッド22と、ユーザが所望のポンプパラメータを入力できる操作部とを有することがある。プッシュロッド22は、さまざまな形状及び大きさを有し得るが、ある典型的な実施形態においてプッシュロッド22は、ポンプコンソール12からポンプカートリッジ50の中へと延びて、後でより詳しく検討するように、ポンプカートリッジ50の内部に配置したピストンに力を加えることができる形状及び大きさを有する。使用の際、(不図示の)モータはプッシュロッド22をその軸に沿って往復運動させるのに有効であり、これにより、これも後でより詳しく検討するように、ポンプカートリッジ50内に配置したピストンを往復運動させ、流体をカートリッジ50を通り抜けるように押し流す。
【0014】
流体送出チューブ18も、いろいろな構造を有することができる。ある典型的な実施形態では、流体送出チューブ18を、破裂に対し十分な強度を有し、高圧下で流体を噴流装置20まで安全に送れる材料であり、かつ、外科医が操作しやすい材料から形成することがある。図1に示したように、流体送出チューブ18は、コイル状にすることで、操作性をよくすることがある。流体送出チューブ18は、さらにコネクターを有することがあり、典型的な実施形態では、このコネクターを手で締めることができる。このコネクターは、流体送出チューブ18の端部をポンプカートリッジ50及び噴流装置20に接続するためのものであり、着脱可能な構成部品であることが望ましい。前述したように、流体送出チューブ18は、ポンプカートリッジ50及び/又は噴流装置20と一体に形成することもあり、又は動かないように嵌め込むこともある。
【0015】
噴流装置20もいろいろな構造を有することができ、事実上、高圧噴流を形成するあらゆる装置を、本明細書に開示したさまざまな実施形態について用いることができる。図示の典型的な実施形態では、噴流装置20が手持ち式の棒という形態をしており、この手持ち式の棒は、送出チューブ18と、高圧噴流を形成するノズルとにつながっている孔(lumen)を有している。噴流装置20は、噴流を集めるための排出孔をさらに有することもあり、また、この装置の使用を容易にするためのさまざまな他の構造部を有することもある。非限定的な例としてであるが、噴流装置の典型的な一実施形態が、共願に係る米国特許出願第10/904,456号に開示されている。米国特許出願第10/904,456号は、マックルリーら(McRury et al.)によって2004年11月11日に出願されており、発明の名称が「組織の選択的な大量除去及び精密整形の方法及び装置(Methods and Devices for Selective Bulk Removal and Precision Sculpting of Tissue)」である。
【0016】
前述したように、高圧噴流システム10は、ポンプカートリッジ50を有することがある。ポンプカートリッジ50は、ポンプコンソール12につなげるようになっている。また、ポンプカートリッジ50は、流体供給源16と噴流送出装置18,20との間に配置されていて、流体を流体供給源16から噴流送出装置18,20まで送ることができる。ポンプカートリッジ50は、さまざまな構造を有し得るが、図3A及び3Bに示したある典型的な実施形態では、ハウジングという形態をしていることがあり、このハウジングは、流体供給源16から流体送出チューブ18及び高圧噴流装置20まで流体を送るようになっている第1のチャンバー、すなわち流体流チャンバー56と、ドライブアセンブリ60を有する第2のチャンバー、すなわち接続チャンバー58とを有する。ドライブアセンブリ60は、接続チャンバー58の中に配置されており、カートリッジ50をコンソール12に接続したときに、流体流チャンバー56に流体を流し通すようになっている。この典型的なポンプカートリッジ50は、滅菌できるようにして、これにより、ポンプカートリッジを再使用可能にすることもある。このことは、ポンプカートリッジ50をコンソール12から外したときに、カートリッジ50内のチャンバー、例えば流体流チャンバー56及び接続チャンバー58が、開口した構造となるようにポンプカートリッジ50を構成することで行うことができる。
【0017】
当業者には、単に参考までにポンプカートリッジが第2「チャンバー」、即ち接続「チャンバー」を有すると説明していることは明らかであろうし、また、ポンプカートリッジの第2チャンバー内に配置した部品を必ずしも「チャンバー」、即ち範囲を限定した空間の中に配置する必要がないことも明らかであろう。
【0018】
流体流チャンバー56は、いろいろな構造を有し得るが、典型的な実施形態では、図示のように、流体供給源16に接続するようになっている入口56aと、流体送出チューブ18に接続するようになっている出口56bとを有する。入口56a及び出口56bは、それぞれ弁機構を有することがある。この弁機構は、入口56a及び出口56bの中に配置されていて、入口56a及び出口56bを通る流体の流れを規制する。さまざまな弁機構を利用することができるが、ある典型的な実施形態では、入口56a及び出口56bのそれぞれが、ボールインアパーチャー型一方向弁(one-way ball-in-aperture valve)100を有する。このボールインアパーチャー型一方向弁100は、図5により詳細に示すように、開口部104内に置かれたボール102を有する。バルブ100は、ボール保持部材106をさらに有することがある。ボール保持部材106は、入口56a及び/又は出口56bの端から端まで広がる棒材のようなものであり、ボール102をバルブハウジング100の中に保持するようになっている。使用の際、ポンプカートリッジ50をコンソール12に取り付けると、ボール102により、流体流チャンバー56の入口56aから流体が流出し、出口56bから流入することを防ぐことができる。ポンプカートリッジ50をコンソール12から外したときは、カートリッジ50をその側面を下にして置いて、ボール102を開口部104から離すことができ、これにより、後でより詳細に検討するように、流体流チャンバー56が開口した構造になるので、ポンプカートリッジ50を滅菌することが可能になる。
【0019】
さらに図3A及び3Bに示すように、典型的な流体流チャンバー56は、接続チャンバー58内のドライブアセンブリ60で流体流チャンバー56に流体を流すことができるように、接続チャンバー58とつなげることができる。さまざまな方法を用いて2つのチャンバー56、58をつなぐことができるが、図示した典型的な実施形態では、シール62を2つのチャンバー56、58の間に配置することがある。シール62は、さまざまな形状及び大きさを有し得るが、ある典型的な実施形態では、シール62が流体流チャンバー56及び接続チャンバー58を隔てている。もっとも、シール62は、開口部62aを有することがあり、この開口部62aは、ピストン64をスライド可能に入れられるようにシール62に形成されている。ピストン64は、接続チャンバー58の中に配置されたドライブアセンブリ60の一部である。後でより詳細に検討するように、ピストン64は、ポンプカートリッジ50をコンソール12に取り付けた場合に、シール62の開口部62aを通って延びるようにすることができる。また、ピストン64は、ポンプカートリッジ50をポンプコンソール12から外したときに、流体流チャンバー56及び接続チャンバー58が互いにつながるように、接続チャンバー58へ後退させることができ、これにより、ポンプカートリッジ50は、滅菌のための開口した構造になることができる。したがって、シール62の開口部62aは、事実上、どのような形状及び大きさをも有することができるが、典型的な実施形態では、開口部62の形状及び大きさはピストンの形状及び大きさに対応したものとなる。例えば、開口部は、円柱形状のピストンに合うように円形であることがある。当業者にとって、シール62をさまざまな材料から形成することができることは明らかであろう。典型的な材料には、非限定的な例ではあるが、ポリマー充填テフロン(登録商標)のような、含浸フッ素重合体(impregnated fluoropolymer)がある。
【0020】
ポンプカートリッジ50の接続チャンバー58もさまざまな構造を有し得るが、前述したように、典型的な接続チャンバー58は、ドライブアセンブリ60を有する。このドライブアセンブリ60は、接続チャンバー58の中に配置されており、コンソール12にあるプッシュロッド22から力を受けるようになっており、また、流体流チャンバー56に流体を流し通すようになっている。図3A及び3Bに示したように、典型的なドライブアセンブリ60は、ピストン64を有することがある。ピストン64には、第1部分、即ち頭部64aがあり、この頭部64aは、コンソール12にあるプッシュロッド22が加える力を受けるようになっている。また、ピストン64には、第2部分64bがあり、この第2部分64bは、流体流チャンバー56に流体を流し通すために、シール62を通って流体流チャンバー56の中へと延びている。第1部分64a及び第2部分64bは、事実上、どのような形状及び大きさも有しうるが、ある典型的な実施形態では、ピストン64の第2部分64bがほぼ細長い円柱形状を有し、その大きさ、例えば直径Dpが、シール62の開口部62aの大きさ、例えば直径Doに実質的に対応していることがあり、また、ピストン64の第1部分又は頭部64aが、プッシュロッド22が頭部64aに対し当接できるように、実質的に平坦な構造をしていることがある。頭部64aは、その大きさ、例えば直径Dhが、第2部分64bの直径Dpよりも大きく、かつ、プッシュロッド22の大きさ、例えば直径Dc(図4A及び4Bに図示)よりも大きくなるように大きくすることがある。このような構成では、プッシュロッド22がピストン64のどの部分に接触してもよいことに、つまり、プッシュロッド22の中心軸がピストン64の中心軸に揃っていても、揃っていなくてもよいことになる。このように、プッシュロッド22及びピストン64の軸を合わせる必要がないことから、これらの部品の間を機械的に噛み合わせて固定する必要はない。したがって、ピストン64は、ポンプカートリッジ50内で、また、プッシュロッド22に対して、遊動することができる。この結果、プッシュロッド22によりピストン64の位置がシール62に対してずれることはなく、これにより、シール62が摩耗する可能性が減る、又は無くなる。図示はしていないが、ピストン64の頭部64aは、ポンプカートリッジ50を容易に滅菌できるように、特に、ポンプカートリッジをドライブ機構12から外したときに、ピストン64が第2チャンバー58を密閉することがないように、1つ以上の開口部、又は他の構造部がその中に形成されていることがある。
【0021】
他の実施形態では、ピストン64が凹部を有することがある。この凹部は、プッシュロッド22を受けるために、ピストン64の近位端に形成される。図4A及び4Bは、ポンプカートリッジ50’の他の実施形態を示している。このポンプカートリッジ50’は、図3A及び3Bに示したポンプカートリッジ50と同様であるが、プッシュロッド22を受けるためにピストン64’に形成された凹部64c’を有している。特に、ピストン64’には、拡大頭部64a’が形成されており、拡大頭部64a’の中には、凹部64c’が形成されている。凹部64c’は、事実上、どのような形状及び大きさも有しうるが、典型的な実施形態では、図4Bに示すように、凹部64c’の大きさ、例えば直径DRが、プッシュロッド22の大きさ、例えば直径Dcより相当大きい。ここでも、このような構成が、プッシュロッド22を凹部64c’の任意の部分で受けることを可能にし、プッシュロッド22に対してピストン64の軸を合わせるために機械的に連結する必要はない。したがって、ピストン64’は、ポンプカートリッジ50の中で遊動でき、また、プッシュロッド22に対して遊動することができる。この結果、プッシュロッド22により、シール62に対してピストン64’の位置がずれることはなく、これにより、シール62’が摩耗する可能性が減る、又は無くなる。
【0022】
ピストン64,64’もさまざまな材料から形成することができるが、ある典型的な実施形態では、滅菌により損なわれない材料からピストン64,64’が形成される。適する典型的な材料は、サファイヤである。サファイヤ製のピストンを使用すると、よく研磨することができ、また、非常に固いので、高温高圧の環境でも安定である点でも、サファイヤはとりわけ都合がよい。
【0023】
図3A及び3Bに戻って、ピストン64は、接続チャンバー58の中で遊動することができ、コンソール12にあるプッシュロッド22と軸を合わせる、又はプッシュロッド22に接続する必要がないのに対し、ポンプカートリッジ50は、シール62の開口部62aに対するピストン64の軸合わせを容易にする構造部を有することがある。このことは、さまざまな方法を用いて行うことができるが、ある典型的な実施形態では、ポンプカートリッジ50が、図3A及び3Bに示すリング部材70のような位置合わせ機構を有することがあり、このリング部材70は、シール62に対するピストン64の細長い第2部分64bの位置合わせを容易にできるようになっている。典型的なリング部材70は、実質的に円筒形状をしており、ピストン64の細長い部分64bをスライド可能に受け入れるための開口部72がリング部材70に形成されている。リング部材70は、1つ以上の突出部74をさらに有することがある。この突出部74は、最初に係合させるときにピストン64を開口部72の中へと案内するものであり、及び/又は、この突出部によりチャンバー間で蒸気が流れることが可能になることから、装置の滅菌を容易にするものである。例えば、図3Bに示すように、リング部材70は城壁風に作られている(castellated)。図3には、ポンプカートリッジ50の中に配置されたリング部材70が示されており、図示のように、リング部材70は、開口部72がシール62の開口部62aに揃うように、接続チャンバー58内のハウジングに動かないように取り付けることができる。この結果、ピストン64がシール62に向けて移動するとき、突出部74がピストン64を開口部72に向けて案内し、これにより、ピストン64の位置をシール62の開口部62aに実質的に合わせる。リング部材70は、シール62を、ポンプカートリッジ50の中の実質的に一定の位置に維持するのにも効果的であることがある。
【0024】
図4A及び4Bに示す別の実施形態では、ピストン64’は自動的に位置を合わせることができる。特に、後でより詳しく検討する付勢部材68’をピストン64の周りに配置して、ピストン64をシールの開口部62a’に対して保持し、実質的に位置合わせすることに用いることがある。しかしながら、ピストン64は、シールの開口部62a’と自動的に位置を合わせられるように、その軸の回りで横方向に動くことができる。当業者にとって、シール62に対してピストン64の軸を合わせるのに、さまざまな他の方法を用いることができることは明らかであろう。
【0025】
前述のように、ポンプカートリッジ50,50’のドライブアセンブリ60,60’は、ピストン64,64’を接続チャンバー58,58’の中へと付勢するようになっている付勢部材68をさらに有することがある。事実上、どのような付勢部材68をも使用することができるが、図3Aに示した典型的な実施形態では、付勢部材68がコイルばねの形態であることがあり、このコイルばねは、ピストン64,64’の細長い部分64b、64b’の周りに配置されており、ピストン64の頭部64aとリング部材70との間に位置している。図4A及び4Bにもコイルばね68’が示されている。上記のように、ばね68’は、ピストン64’を保持し、実質的に位置をシール62に対して合わせつつ、ピストン64’がシール62に自動的に位置を合わせるようにいくらか横に動くことを許容することができる。
【0026】
使用の際、ポンプカートリッジ50をコンソール12に取り付けると、付勢部材68がコンソール12の方へ力を加え、これにより、ピストン64をプッシュロッド22と接触させる。この結果、モータが作動して、プッシュロッド22がその軸に沿って往復運動をすると、プッシュロッド22が付勢部材68に反力を加え、これにより、ピストン64を、シール62を通って流体流チャンバー56の中へと往復運動させて、流体流チャンバー56を通るように流体を流す。ポンプカートリッジ50をコンソール12から取り去る、即ち外すと、付勢部材68がピストン64をシール62の開口部62aから押し出し、第2チャンバー58に完全に押し込み、流体流チャンバー56及び接続チャンバー58が互いに開口する、つまり、つながるようにすることができる。ポンプカートリッジ50は、さらにその側面を下に向けることでバルブ100を開け、ポンプカートリッジ50全体を開口させることができる。この結果、ポンプカートリッジ50を、例えばオートクレーブ、洗浄剤、蒸気、ガス、その他を用いて、再使用に備えて滅菌することができる。
【0027】
当業者にとっては、カートリッジ50をコンソール12にいろいろな係合方法を用いて接続できることは明らかであろう。非限定的な例であるが、適する係合機構には、ツイストロック機構(twist-lock mechanism)、ねじ機構、又は当該技術で公知のあらゆる他の技術が含まれる。ポンプカートリッジ50は、図2に示すように、ポンプのコンソール12への取り付け及び取り外しを容易にするための、レバー54をさらに有することがある。例えば、レバー54は、ポンプカートリッジ50をコンソール12に対して回し、これにより、カートリッジ50にあるフランジ部、ねじ部、又は何か他の係合機構をコンソール12に係合させることに用いることができる。特定の典型的な実施形態では、ポンプカートリッジ50をコンソール12に着脱可能に係合させることができる。
【0028】
当業者には、上記の実施形態に基づいて本発明の他の特徴や利点が分かるであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲で示す場合を除き、特に示し、説明したことによっては限定されるものではない。本明細書で列挙した刊行物及び参考文献は、参照により、本明細書にその全体を明示的に組み入れる。
【0029】
〔実施の態様〕
(1) 再使用可能なポンプカートリッジであって、
流体が流れ通ることができるようになっているチャンバーを有するハウジングと、
ハウジングをドライブ機構に接続したときに、前記チャンバーに流体を流し通すようになっているドライブアセンブリと、を備え、
前記チャンバーは、前記ハウジングが前記ドライブ機構に接続されたときに、密閉構造を有するようになっており、
前記チャンバーは、前記ハウジングが前記ドライブ機構から外されたときに、開口した構造になり、前記ハウジング、前記チャンバー、及び前記ドライブアセンブリを使用時の合間に滅菌できるようになっている、ポンプカートリッジ。
(2) 実施態様1記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記チャンバーは、入口と、出口と、前記チャンバーと前記ドライブアセンブリとの間に形成された開口部と、を有する、ポンプカートリッジ。
(3) 実施態様2記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記開口部内に配置されたシールをさらに備え、
前記ハウジングを前記ドライブ機構から外したときに、開口した構造を有するようになっており、
前記ハウジングが前記ドライブ機構に接続されたときに、前記ドライブアセンブリの一部が入って、前記チャンバーが密閉されるようになっている、ポンプカートリッジ。
(4) 実施態様3記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ドライブアセンブリが、可動に前記シールに通されたピストンを有し、
前記ピストンを前記シールに対して相対的に動かして流体を前記チャンバーに流し通すために、前記ピストンは、前記ドライブ機構に取り付けられたプッシュロッドを受けるようになっている、ポンプカートリッジ。
(5) 実施態様4記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、前記ピストンの縦軸周りに可動であるように、前記ハウジング内で遊動している、ポンプカートリッジ。
【0030】
(6) 実施態様4記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンに連結されており、前記ピストンを第1の位置へ付勢するのに有効な付勢部材をさらに備え、
前記第1の位置では、前記ピストンが前記チャンバーから完全に取り去られていて、前記シールが開口している、ポンプカートリッジ。
(7) 実施態様2記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記チャンバーの入口には、前記チャンバーへの流体の流入を許容する一方向入口弁を備え、
前記チャンバーの出口には、前記チャンバーからの流体の流出を許容する一方向出口弁を備える、ポンプカートリッジ。
(8) 実施態様7記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記入口弁及び前記出口弁は、ボールインアパーチャーバルブ(ball-in-aperture valves)を含む、ポンプカートリッジ。
(9) 再使用可能なポンプカートリッジであって、
ドライブ機構に取り外し可能に接続できるハウジングであって、流体流チャンバーと、接続チャンバーと、前記流体流チャンバー及び前記接続チャンバーを隔てているシールと、を有するハウジングと、
前記シールに可動に通されており、前記接続チャンバー内に配置された受け部を有するピストンであって、前記ピストンを前記シールに対して動かして、前記流体流チャンバーに流体を流し通すために、前記受け部が、前記ドライブ機構に取り付けられたプッシュロッドを受けるようになっている、ピストンと、
前記ピストンに連結されていて、前記ピストンを第1の位置へ付勢することに有効である、付勢部材であって、前記第1の位置では、前記ピストンの全体が前記接続チャンバー内に配置されており、かつ、前記シールが開口している、付勢部材と、を備えるポンプカートリッジ。
(10) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、前記ピストンの縦軸周りに可動であるように、前記ハウジング内で遊動している、ポンプカートリッジ。
【0031】
(11) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記受け部は、実質的に平坦な面を備えている、ポンプカートリッジ。
(12) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、細長い軸部を備えており、
前記受け部は、前記細長い軸部の端部に形成された拡大頭部を備えており、
前記拡大頭部は、前記ドライブ機構の前記プッシュロッドを受けるために実質的に平坦な面を有している、ポンプカートリッジ。
(13) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンがオートクレーブに入れることができる材料から形成されている、ポンプカートリッジ。
(14) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンがサファイヤから形成されている、ポンプカートリッジ。
(15) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記シールがオートクレーブに入れることができる材料から形成されている、ポンプカートリッジ。
【0032】
(16) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記シールが含浸フッ素重合体(impregnated fluoropolymer)から形成されている、ポンプカートリッジ。
(17) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記付勢部材は、前記ピストンの少なくとも一部の周りに配置されたコイルばねを含む、ポンプカートリッジ。
(18) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは頭部を備え、
前記頭部は、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部は前記受け部を画定しており、前記第2の端部は細長い軸部を有し、前記細長い軸部は前記第2の端部から延びて、前記シールに可動に通されている、ポンプカートリッジ。
(19) 実施態様18記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記付勢部材が前記細長い軸部の一部の周りに広がっており、前記頭部の前記第2端部に付勢力を加えている、ポンプカートリッジ。
(20) 実施態様9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記流体流チャンバーは、前記流体流チャンバーへの流体の流入を許容する一方向入口弁と、前記流体流チャンバーからの流体の流出を許容する一方向出口弁と、を有する、ポンプカートリッジ。
【0033】
(21) 実施態様20記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記入口弁及び前記出口弁は、ボールインアパーチャーバルブ(ball-in-aperture valves)を含む、ポンプカートリッジ。
(22) 再使用可能なポンプカートリッジであって、
流体供給源からハウジングを介して流体送出手段まで流体を送るために、前記流体供給源、前記流体送出手段、及びドライブ機構に接続するようになっている、前記ハウジングを備え、
前記ハウジングは、前記流体供給源、前記流体送出手段、及び前記ドライブ機構に接続されたときに、第1の密閉構造になり、前記流体供給源、前記流体送出手段、及び前記ドライブ機構から外されたときに、第2の開口構造になるように構成され、
前記ハウジングは、前記第2の開口構造であるときに、蒸気で滅菌できるように構成されている、ポンプカートリッジ。
(23) ポンプカートリッジの使用方法であって、
ポンプカートリッジのドライブアセンブリをドライブ機構に接続し、かつ、前記ポンプカートリッジの流体流チャンバーを流体供給源及び流体送出手段に接続する段階と、
前記ドライブ機構を作動させて、前記流体供給源から、前記流体流チャンバーを介して、前記流体送出手段まで流体を流す段階と、
前記ポンプカートリッジを前記駆動機構、前記流体供給源、及び前記流体送出手段から外す段階と、
前記ポンプカートリッジを滅菌する段階と、
前記接続段階と、前記作動段階とを繰り返す段階と、を含む、方法。
(24) 実施態様23記載の方法であって、
前記ポンプカートリッジを滅菌する段階には、前記ポンプカートリッジをオートクレーブに入れることが含まれる、方法。
(25) 実施態様23記載の方法であって、
前記流体送出手段には、高圧噴流装置(high pressure fluid jet)が含まれる、方法。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のある典型的な実施形態による高圧噴流システムであって、ポンプカートリッジ付きのポンプコンソールを有し、ポンプカートリッジがポンプコンソールに接続されていると共に噴流送出装置とつながっている高圧噴流システムの図である。
【図2】図1の高圧噴流システムにおけるポンプカートリッジの斜視図である。
【図3A】図2に示したポンプカートリッジの断面図である。
【図3B】図3Aに示したポンプカートリッジの一部の斜視図である。
【図4A】高圧噴流システムで使用するためのポンプカートリッジの他の典型的な実施形態の断面図である。
【図4B】図4Aに示したポンプカートリッジの一部の断面図である。
【図5】ポンプカートリッジで使用する弁機構の典型的な実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再使用可能なポンプカートリッジであって、
流体が流れ通ることができるようになっているチャンバーを有するハウジングと、
ハウジングをドライブ機構に接続したときに、前記チャンバーに流体を流し通すようになっているドライブアセンブリと、を備え、
前記チャンバーは、前記ハウジングが前記ドライブ機構に接続されたときに、密閉構造を有するようになっており、
前記チャンバーは、前記ハウジングが前記ドライブ機構から外されたときに、開口した構造になり、前記ハウジング、前記チャンバー、及び前記ドライブアセンブリを使用時の合間に滅菌できるようになっている、ポンプカートリッジ。
【請求項2】
請求項1記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記チャンバーは、入口と、出口と、前記チャンバーと前記ドライブアセンブリとの間に形成された開口部と、を有する、ポンプカートリッジ。
【請求項3】
請求項2記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記開口部内に配置されたシールをさらに備え、
前記ハウジングを前記ドライブ機構から外したときに、開口した構造を有するようになっており、
前記ハウジングが前記ドライブ機構に接続されたときに、前記ドライブアセンブリの一部が入って、前記チャンバーが密閉されるようになっている、ポンプカートリッジ。
【請求項4】
請求項3記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ドライブアセンブリが、可動に前記シールに通されたピストンを有し、
前記ピストンを前記シールに対して相対的に動かして流体を前記チャンバーに流し通すために、前記ピストンは、前記ドライブ機構に取り付けられたプッシュロッドを受けるようになっている、ポンプカートリッジ。
【請求項5】
請求項4記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、前記ピストンの縦軸周りに可動であるように、前記ハウジング内で遊動している、ポンプカートリッジ。
【請求項6】
請求項4記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンに連結されており、前記ピストンを第1の位置へ付勢するのに有効な付勢部材をさらに備え、
前記第1の位置では、前記ピストンが前記チャンバーから完全に取り去られていて、前記シールが開口している、ポンプカートリッジ。
【請求項7】
請求項2記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記チャンバーの入口には、前記チャンバーへの流体の流入を許容する一方向入口弁を備え、
前記チャンバーの出口には、前記チャンバーからの流体の流出を許容する一方向出口弁を備える、ポンプカートリッジ。
【請求項8】
請求項7記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記入口弁及び前記出口弁は、ボールインアパーチャーバルブ(ball-in-aperture valves)を含む、ポンプカートリッジ。
【請求項9】
再使用可能なポンプカートリッジであって、
ドライブ機構に取り外し可能に接続できるハウジングであって、流体流チャンバーと、接続チャンバーと、前記流体流チャンバー及び前記接続チャンバーを隔てているシールと、を有するハウジングと、
前記シールに可動に通されており、前記接続チャンバー内に配置された受け部を有するピストンであって、前記ピストンを前記シールに対して動かして、前記流体流チャンバーに流体を流し通すために、前記受け部が、前記ドライブ機構に取り付けられたプッシュロッドを受けるようになっている、ピストンと、
前記ピストンに連結されていて、前記ピストンを第1の位置へ付勢することに有効である、付勢部材であって、前記第1の位置では、前記ピストンの全体が前記接続チャンバー内に配置されており、かつ、前記シールが開口している、付勢部材と、を備えるポンプカートリッジ。
【請求項10】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、前記ピストンの縦軸周りに可動であるように、前記ハウジング内で遊動している、ポンプカートリッジ。
【請求項11】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記受け部は、実質的に平坦な面を備えている、ポンプカートリッジ。
【請求項12】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは、細長い軸部を備えており、
前記受け部は、前記細長い軸部の端部に形成された拡大頭部を備えており、
前記拡大頭部は、前記ドライブ機構の前記プッシュロッドを受けるために実質的に平坦な面を有している、ポンプカートリッジ。
【請求項13】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンがオートクレーブに入れることができる材料から形成されている、ポンプカートリッジ。
【請求項14】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンがサファイヤから形成されている、ポンプカートリッジ。
【請求項15】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記シールがオートクレーブに入れることができる材料から形成されている、ポンプカートリッジ。
【請求項16】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記シールが含浸フッ素重合体(impregnated fluoropolymer)から形成されている、ポンプカートリッジ。
【請求項17】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記付勢部材は、前記ピストンの少なくとも一部の周りに配置されたコイルばねを含む、ポンプカートリッジ。
【請求項18】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記ピストンは頭部を備え、
前記頭部は、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部は前記受け部を画定しており、前記第2の端部は細長い軸部を有し、前記細長い軸部は前記第2の端部から延びて、前記シールに可動に通されている、ポンプカートリッジ。
【請求項19】
請求項18記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記付勢部材が前記細長い軸部の一部の周りに広がっており、前記頭部の前記第2端部に付勢力を加えている、ポンプカートリッジ。
【請求項20】
請求項9記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記流体流チャンバーは、前記流体流チャンバーへの流体の流入を許容する一方向入口弁と、前記流体流チャンバーからの流体の流出を許容する一方向出口弁と、を有する、ポンプカートリッジ。
【請求項21】
請求項20記載の再使用可能なポンプカートリッジであって、
前記入口弁及び前記出口弁は、ボールインアパーチャーバルブ(ball-in-aperture valves)を含む、ポンプカートリッジ。
【請求項22】
再使用可能なポンプカートリッジであって、
流体供給源からハウジングを介して流体送出手段まで流体を送るために、前記流体供給源、前記流体送出手段、及びドライブ機構に接続するようになっている、前記ハウジングを備え、
前記ハウジングは、前記流体供給源、前記流体送出手段、及び前記ドライブ機構に接続されたときに、第1の密閉構造になり、前記流体供給源、前記流体送出手段、及び前記ドライブ機構から外されたときに、第2の開口構造になるように構成され、
前記ハウジングは、前記第2の開口構造であるときに、蒸気で滅菌できるように構成されている、ポンプカートリッジ。
【請求項23】
ポンプカートリッジの使用方法であって、
ポンプカートリッジのドライブアセンブリをドライブ機構に接続し、かつ、前記ポンプカートリッジの流体流チャンバーを流体供給源及び流体送出手段に接続する段階と、
前記ドライブ機構を作動させて、前記流体供給源から、前記流体流チャンバーを介して、前記流体送出手段まで流体を流す段階と、
前記ポンプカートリッジを前記駆動機構、前記流体供給源、及び前記流体送出手段から外す段階と、
前記ポンプカートリッジを滅菌する段階と、
前記接続段階と、前記作動段階とを繰り返す段階と、を含む、方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法であって、
前記ポンプカートリッジを滅菌する段階には、前記ポンプカートリッジをオートクレーブに入れることが含まれる、方法。
【請求項25】
請求項23記載の方法であって、
前記流体送出手段には、高圧噴流装置(high pressure fluid jet)が含まれる、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−187599(P2006−187599A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−352308(P2005−352308)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(504202690)デピュイ・ミテック・インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】