説明

再分散可能な表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造方法

100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造方法であって、a)予備分散液を提供する工程、b)該予備分散液を高圧粉砕して分散液を形成する工程、c)分散液の液相を除去する工程を含み、該予備分散液は、a1)表面改質された二酸化ケイ素粒子、該粒子は、少なくとも部分的に凝集し、Si−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し、且つさらにその表面上に反応性基を有する、a2)1種又は複数種の有機ケイ素化合物、該化合物は、少なくとも1つのケイ素−炭素結合及び反応性基と反応して共有結合形のSi−O−Si結合を形成することができる少なくとも1つの官能基を有する、並びにa3)1種又は複数種の溶媒を含む、方法。本方法によって得られた再分散可能な、表面改質された二酸化ケイ素粒子。これらを、トナー粉末、シリコーンゴム、接着剤及び耐引掻性の表面コーティングに用いる使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面改質された再分散可能な二酸化ケイ素粒子の製造方法、それらの粒子自体及びその使用に関する。
【0002】
表面改質された二酸化ケイ素粒子は、フィラーとして及びコーティング材料の成分として、多数の用途に、特にトナー組成物に使用できる。表面改質された二酸化ケイ素粒子は、シラノール基などの反応性基を有する二酸化ケイ素粒子を、その表面上で表面改質剤と反応させることによって得られる。改質剤の種類に応じて、結果は主として疎水性粒子又は主として親水性粒子であってよい。
【0003】
有用な二酸化ケイ素粒子は、湿式化学処理によって製造された粒子及び気相方法によって製造された粒子の両方を含む。特に、気相方法によって製造された二酸化ケイ素粒子は、アグリゲート及びアグロメレートを形成し易い。表面改質はこれらの構造に影響を与えない。
【0004】
より小さな表面改質された粒子を得るために、親水性二酸化ケイ素粒子を含む分散液中での改質の試みがなされている。好適な分散技術によって、平均粒径が100nm未満である分散液を製造することが可能である。
【0005】
WO2006/045012号において、二酸化ケイ素粒子の水性分散液はシリルアミンと反応する。液相の除去及びその後の乾燥によって、表面改質された二酸化ケイ素粒子を単離することができる。
【0006】
EP−B−1657283号は、表面改質された二酸化ケイ素粒子の極めて複雑な製造方法を開示しており、該方法は、ジシラザンと水性シリカゾルとを反応させる、疎水化処理工程、及び昇温でのジシラザン又はシロキサンの添加により相分離を達成する、その後の相分離工程を含む。
【0007】
これらのプロセスは幾つかの欠点を有する。
− 例えば、表面改質剤はシリルアミンに制限される。
− 水相で反応を行うことによって、疎水化の程度が疎水性生成物の場合に制限されるという効果が得られる。
− 目的を達する粒径は、使用される二酸化ケイ素粒子の粒径に依存する。例えば、より高度に凝集した二酸化ケイ素粒子は、更に大きな表面改質された二酸化ケイ素粒子をもたらす。
− 液相の除去後に得られた表面改質された二酸化ケイ素粒子は、それ自体、再分散可能ではなく、むしろ後続の工程において更に微粉砕されるべきである。
− 微粉砕は、表面部分が表面改質されないという効果を有する。
【0008】
本発明の目的は、これらの欠点を低減又は完全に回避する方法を提供することであった。
【0009】
本発明は、100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造方法であって、
a)予備分散液を提供する工程
b)該予備分散液を高圧粉砕して分散液を形成する工程
c)分散液の液相を除去する工程
を含み、該予備分散液は、
a1)表面改質された二酸化ケイ素粒子、該粒子は、
− 少なくとも部分的に凝集し、
− Si−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し、且つ
− さらにその表面上に反応性基を有する、
a2)1種又は複数種の有機ケイ素化合物、該化合物は、
− 少なくとも1つのケイ素−炭素結合及び
− 反応性基と反応して共有結合形のSi−O−Si結合を形成することができる少なくとも1つの官能基を有する、及び
a3)1種又は複数種の溶媒
を含む、方法を提供する。
【0010】
粒子表面上の反応性基は、使用される粒子上に既に存在する基及び分散操作の間に形成される基である。反応性基は主として、即ち専らOH基である。使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の表面上の反応性基は、有機ケイ素化合物と完全に又は部分的のみ反応し得る。それらは、例えば、表面改質化合物の篩分けの結果、個々の反応性基が立体的に近付きにくいため、部分的に反応し得る。
【0011】
本発明による方法において、使用される少なくとも一部の表面改質された二酸化ケイ素粒子はアグリゲートの形で存在する。「一部」とは、凝集した粒子の割合が、凝集粒子及び非凝集粒子の合計を基準として、少なくとも5質量%であることを意味すると解される;本発明によれば、これらは一次粒子である。しかしながら、実質的に大部分、即ち、凝集粒子及び非凝集粒子の合計を基準として、少なくとも80質量%の程度まで、概して少なくとも90質量%の程度まで、凝集した形で存在する粒子を使用することが望ましい。割合は、例えば、TEM画像(TEM=透過型電子顕徽鏡法)の計数によって測定できる。
【0012】
アグリゲートとは、例えば、焼結ネック部を介して結合された固体の一次粒子を意味すると解される。アグリゲートは次々に結合して、アグリゲートが互いに緩く結合されている、アグロメレートを形成し得る。アグロメレートは低い剪断エネルギーを導入するだけで再び分かれる。
【0013】
アグリゲート及び一次粒子を含む、高圧粉砕後の分散液中に存在する粒子の平均粒径は、100nm以下である。これは有利には50〜100nm、更に有利には60〜90nmである。
【0014】
予備分散液中に存在する粒子の平均粒径は100nmよりも大きい。平均粒径は200nm〜数百マイクロメートルであってよく、一次粒子、アグリゲート、さらにアグロメレートを含む。通常、粒径は10〜500μmである。これは、例えば、動的光散乱法によって決定できる。予備分散液は、分散液よりも有意に低い剪断速度で製造することができる。例えば、単一の撹拌機、溶解機又はロータ/ステータ機を使用することができる。予備分散液は主として、凝集力によるアグリゲートの結合を通して生じ得る、表面改質された二酸化ケイ素粒子のアグロメレートを解体する目的に役立つ。
【0015】
予備分散液中に存在する表面改質された二酸化ケイ素粒子は、親水性又は疎水性のいずれかの特性を有する。
【0016】
表面特性、疎水性〜親水性の程度の測定の1つは、メタノールの湿潤性の測定である。メタノールの湿潤性の測定において、それぞれの場合に、疎水性の二酸化ケイ素粒子0.2g(±0.005g)を、透明な遠心管に量り取る。それぞれの場合に、10、20、30、40、50、60、70及び80体積%のメタノールを有する8.0mlのメタノール/水混合物を、それぞれ秤量した試料に添加する。密閉した管を30秒間振盪し、次に2500min−1で5分間遠心分離する。沈殿物の体積を読み取り、パーセントに変換し、メタノール含量(体積%)に対してグラフにプロットする。カーブの転換点は、メタノール湿潤性に相応する。メタノール湿潤性が高くなるほど、二酸化ケイ素粒子の疎水性が高くなる。使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子のメタノール湿潤性は、有利には20〜90、更に有利には40〜80である。
【0017】
本発明による方法において、原則的に全ての表面改質された二酸化ケイ素粒子を使用することが可能であるが、但し、該粒子が少なくとも部分的に凝集し、且つSi−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し、さらにその表面上に反応性基を有することを条件とする。これらの粒子のBET表面積は、一般に30〜400m/g、有利には80〜350m/g、更に有利には150〜270m/gである。
【0018】
特に、フュームド二酸化ケイ素粒子の表面改質によって得られた表面改質された二酸化ケイ素粒子、即ち、火炎加水分解又は火炎酸化によって得られた二酸化ケイ素粒子を使用することが可能である。その後、表面改質した種類を使用することも可能である。表面改質された二酸化ケイ素粒子の構造は、機械的作用及び可能なその後の粉砕によって改質することができる。この構造は、例えば、ボールミル又は連続運転式ボールミルを用いて改質することができる。その後、例えば、エアジェットミル、歯付きディスクミル又はピン付きミルを用いて粉砕を行うことができる。構造的な改質はEP−A−808880号及びDE−A−102006048509号にも記載されている。
【0019】
予備分散液中に存在する表面改質された二酸化ケイ素粒子を製造するために使用される作用物質は、改質されるべき二酸化ケイ素粒子の粒子表面上の反応性基とSi−O−Si結合を形成し得る少なくとも1つの官能基を有するものである。
【0020】
粒子表面の基との化学結合の一部になることが可能な官能基に加えて、改質剤は一般に、表面改質剤の結合後に、粒子により高い又は低い程度の疎水性又は親水性の特性を与えることができる分子の基を有する。
【0021】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造において有利に使用される表面改質剤はシランである。これらの化合物の炭素鎖はO、S又はNH基によって中断されてよい。1種又は複数種の改質剤を使用することが可能である。使用されるシランは少なくとも1種の非加水分解性基を有する。
【0022】
有利なシランは一般式RSiY4−x(I)(式中、xは1、2又は3の値を有し、R基は同一又は異なり且つそれぞれ非加水分解性基であり、Y基は同一又は異なり且つそれぞれ加水分解性基又はヒドロキシル基である)を有する。
【0023】
一般式(I)において、同一又は異なってもよい、加水分解性Y基は、例えば、
− 水素、
− ハロゲン、例えば、F、Cl、Br又はI、
− アルコキシ、有利にはC〜C−アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ、
− アリールオキシ、有利にはC〜C10−アリールオキシ、例えば、フェノキシ、
− アシルオキシ、有利にはC〜C−アシルオキシ、例えば、アセトキシ又はプロピオニルオキシ、
− アルキルカルボニル、有利にはC〜C−アルキルカルボニル、例えば、アセチルである。
【0024】
有利な加水分解性基は、ハロゲン、アルコキシ基及びアシルオキシ基である。特に有利な加水分解性基は、C〜C−アルコキシ基、特にメトキシ及びエトキシである。
【0025】
同一又は異なってもよい、非加水分解性R基は、官能基を有するか又は官能基を有していないR基である。
【0026】
官能基を有していない非加水分解性R基は、例えば、
− アルキル、有利にはC〜C−アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル又はシクロヘキシル;
置換されたアルキル、
− アルケニル、有利にはC〜C−アルケニル、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びブテニル、
− アルキニル、有利にはC〜C−アルキニル、例えば、アセチレニル及びプロパルギル、
− アリール、有利にはC〜C10−アリール、例えば、フェニル及びナフチル、及び相応するアルカリール類及びアラルキル類、例えば、トリル、ベンジル及びフェネチル
である。
【0027】
有利な表面改質剤は、特に、CHSiCl、CHSi(OC、CHSi(OCH、CSiCl、CSi(OC、CSi(OCH、CSi(OC、(CO)SiCCl、(CHSiCl、(CHSi(OC、(CHSi(OH)、CSi(OCH、CH(Si(OC、CCHCHSi(OCH、(CSiCl、(CSi(OC、(i−CSiOH、CH=CHSi(OOCCH、CH=CHSiCl、CH=CH−Si(OC、CH=CHSi(OC、CH=CH−Si(OCOCH、CH=CH−CH−Si(OC、CH=CH−CH−Si(OC、CH=CH−CH−Si(OOCCH、n−C13−CH−CH−Si(OC、及びn−C17−CH−CH−Si(OCであってよい。
【0028】
官能基を有する非加水分解性R基は、官能基として、例えば、エポキシ(例えばグリシジル又はグリシジルオキシ)、ヒドロキシル、エーテル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、場合により置換されたアニリノ、アミド、カルボキシル、アクリロイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイル、メタクリロイルオキシ、メルカプト、シアノ、アルコキシ、イソシアナト、アルデヒド、アルキルカルボニル、酸無水物又はリン酸基を含んでよい。
【0029】
官能基を有する非加水分解性R基の有利な例は、
− グリシジル又はグリシジルオキシ−(C〜C20)−アルキレン基、例えばベータ−グリシジルオキシエチル、ガンマ−グリシジルオキシプロピル、デルタ−グリシジルオキシブチル、エプシロン−グリシジルオキシペンチル、オメガ−グリシジルオキシヘキシル及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチル、
− (メタ)アクリロイルオキシ−(C〜C)−アルキレン基、例えば(メタ)アクリロイルオキシメチル、(メタ)アクリロイルオキシエチル、(メタ)アクリロイルオキシプロピル又は(メタ)アクリロイルオキシブチル、及び
− 3−イソシアナトプロピル基である。
【0030】
使用してよい特定の表面改質剤は、ガンマ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルジメチルクロロシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリクロロシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、(3−アミノプロピル)ジエトキシメチルシラン、(3−アミノプロピル)エチルジエトキシシラン、(3−メチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、(N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(N,N−ジメチルアミノ)ジメチルクロロシラン、(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(N−アセチルグリシル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)トリメトキシシラン、11−アミノウンデシルトリエトキシシラン、3−(1,3−ジメチルブチリデン)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(1−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−(2,4−ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(シクロヘキシルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ジエチルアミノメチルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノメチルエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルジメチルメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−[(アミノ(ポリプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルメチルジエトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、フェニルビス(ジメチルアミノ)クロロシラン、tert−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシラントリオール、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルメチルジエトキシシラン及びN−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン及び3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランである。
【0031】
更に、予備分散液中に存在する二酸化ケイ素粒子はシリルアミンによって表面改質することもできる。シリルアミンは、少なくとも1つのSi−N結合を有し且つ二酸化ケイ素粒子の表面上に存在するSi−OH基と反応することが可能な化合物を意味すると解される。その例は、ビニルジメチルシリルアミン、オクチルジメチルシリルアミン、フェニルジメチルシリルアミン、ビス(ジメチルアミノジメチルシリル)エタン、ヘキサメチルジシラザン、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン及びビス(トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザンである。環状シラザンを使用することも可能である。
【0032】
好適な表面改質剤はまた、環状ポリシロキサンD3、D4、D5及びそれらの同族体である、D3、D4及びD5は−O−Si(CH型の3、4又は5個単位を有する環状ポリシロキサン、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン=D4を意味すると解される。
また、Y−O−[(RR’SiO)−(R’’R’’’SiO)−Y(式中、
m=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
n=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
u=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
Y=CH、H、C2n+1、n=2−20;Si(CH、Si(CHH、Si(CHOH、Si(CH(OCH)、Si(CH(C2n+1)、n=2−20、
R、R’、R’’、R’’’は、それぞれ独立してアルキル、例えば、C2n+1、n=1−20;アリール、例えば、フェニル基及び置換されたフェニル基、(CH−NH、Hである)型のポリシロキサン又はシリコーン油。ポリシロキサン又はシリコーン油は、通常、表面改質のために熱により活性化される。
【0033】
予備分散液中で使用できる好適な表面改質された二酸化ケイ素粒子は、商業的に入手可能な材料AEROSIL(登録商標)R104、AEROSIL(登録商標)R106、AEROSIL(登録商標)R202、AEROSIL(登録商標)R805、AEROSIL(登録商標)R812、AEROSIL(登録商標)R812S、AEROSIL(登録商標)R972、AEROSIL(登録商標)R974、AEROSIL(登録商標)R8200、AEROXIDE(登録商標)LE−I及びAEROXIDE(登録商標)LE−2、AEROSIL(登録商標)R9200、AEROSIL(登録商標)R8200及びAEROSIL(登録商標)R7200(全てEvonik Degussa社製)である。
【0034】
予備分散液を基準として、使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の割合は、該粒子の改質の種類、溶媒の種類及び有機ケイ素化合物の種類を含む要因に依存する。一般に、この割合は1〜50質量%の範囲内である。10〜40質量%の範囲、特に有利には15〜30質量%の範囲が有利である。
【0035】
予備分散液は、少なくとも1つのケイ素−炭素結合並びに二酸化ケイ素粒子の反応性基と反応して共有結合形のSi−O−Si結合を形成し得る少なくとも1つの官能基を有する1種又は複数種の有機ケイ素化合物を更に含む。
【0036】
有機ケイ素化合物は、本発明による方法において使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子を製造するための表面改質剤として規定されたものと同じ化合物である。
【0037】
最良の結果は、一般式RSiY4−x(I)(式中、非加水分解性基は官能性基、例えば、トリメチルクロロシラン及びトリメチルエトキシシランを全く有していない)のシランで得られる。シリルアミンもまた特に好適である。特に、ヘキサメチルジシラザン及び(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシランがここで記載されるべきである。
【0038】
原則として、予備分散液中に存在する二酸化ケイ素粒子を製造するために使用された表面改質剤及び有機ケイ素化合物は同一又は異なってよい。例えば、本発明による予備分散液は、二酸化ケイ素粒子とヘキサメチルジシラザンとの反応によって得られた表面改質された二酸化ケイ素粒子及び、有機ケイ素化合物としてヘキサメチルジシラザンを含んでよい。同様に、本発明による予備分散液が、二酸化ケイ素粒子とジメチルジクロロシランとの反応によって得られた表面改質された二酸化ケイ素粒子及び、有機ケイ素化合物として、ヘキサメチルジシラザンを含むことも可能である。
【0039】
有機ケイ素化合物の割合は、使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子を基準として、有利には0.01〜10質量%、更に有利には0.1〜3質量%である。有機ケイ素化合物の完全な転換が重要であると考えられる場合、必要な割合は、予備試験によって、例えば、超遠心分離機を用いて液相と固相とを分離して溶液中の有機ケイ素化合物の濃度を測定することによって決定することができる。
【0040】
その上、本発明による方法において使用される予備分散液は、1種又は複数種の溶媒及び1種又は複数種のケイ素化合物を含む液相を有する。
【0041】
溶媒は一般に有機物である。アルカン、芳香族化合物、アルコール、ポリオールのモノアルキルエーテル、エステル、エーテル及びケトンが有利である。
【0042】
好適なアルカン及び芳香族類は以下のものであってよい:ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、芳香族類の混合物。
【0043】
好適なアルコール類は次のものであってよい:メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール及びグリセリン。
【0044】
好適なポリオールのモノアルキルエーテルは以下のものであってよい:エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテル。
【0045】
好適なエステル類は以下のものであってよい:ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、メチルアセタート、エチルアセタート、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、n−プロピルアセタート、イソプロピルアセタート、n−ブチルアセタート、イソブチルアセタート、sec−ブチルアセタート、n−ペンチルアセタート、sec−ペンチルアセタート、3−メトキシブチルアセタート、メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、ベンジルアセタート、シクロヘキシルアセタート、メチルシクロヘキシルアセタート、n−ノニルアセタート、メチルアセトアセタート、エチルアセトアセタート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセタート、グリコールジアセタート、メトキシトリグリコールアセタート、エチルプロピオナート、n−ブチルプロピオナート、イソアミルプロピオナート、ジエチルオキサラート、ジ−n−ブチルオキサラート、メチルラクタート、エチルラクタート、n−ブチルラクタート、n−アミルラクタート、ジエチルマロナート、ジメチルフタラート及びジエチルフタラート。
【0046】
好適なエーテル類は以下のものであってよい:ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジエチレングリコールジプロピルエーテル。
【0047】
好適なケトン類は次のものであってよい:アセトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ペンチルケトン、エチルn−ブチルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、ジ−1−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2、4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン及び2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン。
【0048】
メタノール、エタノール、1−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、石油エーテルからなる群から選択される溶媒が特に有利である。
【0049】
分散液の液相のその後の除去プロセス工程が噴霧乾燥によって行われるべき場合、揮発性溶媒又は揮発性溶媒の混合物を使用することが適切である。揮発性溶媒とは、蒸発数50以下、有利には5〜35を有する溶媒を意味すると解される。使用される対照は蒸発数1を有するジエチルエーテルである。
【0050】
予備分散液中の溶媒の割合は50〜98質量%であってよい。割合は典型的には60〜95質量%である。
【0051】
予備分散液を高圧粉砕に供給することが本発明において必須である。高圧粉砕は、例えば、予備分散液を50〜500MPaの圧力下に置き、これを、例えば、有孔ノズル又はスロットノズルなどのノズルを通して減圧する方法で実施することができ、ノズルの内径又はスロット幅は0.05〜1mm、有利には0.1〜0.5mmであり、ノズルの内径の長さ/直径の比又はスロットの深さ/スロット幅の比は1〜10である。場合によっては、この種の予備分散液において、例えば、濾過又は沈降分離による粗粒子の除去が必要である。
【0052】
予備分散液を少なくとも2つの副流に分け、該副流を圧力下に置いて、それぞれ1つのノズルを通して共通の衝突点に向けて減圧させる、本発明による方法の実施態様が有利である。
【0053】
副流の噴射は、有利には少なくとも300m・s−1の速度、更に有利には400〜1000m・s−1の速度、最も有利には600〜900m・s−1の速度を有する。速度は、ノズル溝での副流の速度を意味すると解される。これはノズル当りの体積流れ(m・s−1)及びノズルの内径面積(m)の商として定義される。内径の直径は一般に0.1〜1mm、有利には0.2〜0.4mmである。
【0054】
本発明による方法は更に分散液の液相の除去を想定している。これは、例えば、蒸留、濾過又は遠心分離によって行うことができる。液相の除去は完全である必要はない。従って、本発明による方法によって得られる表面改質された二酸化ケイ素粒子は、付着溶媒を未だ有してもよい。必要であれば、乾燥工程が続いてもよい。同様に、液相の除去後に得られる粒子は、好適な溶媒で洗ってよく、次いで、例えば、濾過又は遠心分離によって取出してよい。
【0055】
液相除去の好適な方法は、噴霧乾燥及び凍結乾燥であると見出された。良好な結果は、特に噴霧乾燥の場合に達成される。この場合、分散液が不活性ガスによってノズルを通して加熱した乾燥室中に噴霧されて、揮発性成分が除去される。この実施態様において、使用される分散液は不揮発成分を含んではならない。既に冒頭で述べた通り、分散液の液相は、50以下の蒸発数、有利には5〜35の蒸発数を有する揮発性溶媒からなる。これらは、有利にはヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、石油エーテル混合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、芳香族混合物、メタノール、エタノール、1−プロパノール、i−プロパノール、1−ブタノール及びそれらの混合物であってよい。
【0056】
液相の除去後に得られる粒子は低いタップ密度を有しており、一般に、使用される二酸化ケイ素粒子よりも高くてもせいぜい50%である。例えば、ヘキサメチルジシラザンで表面改質されており且つ200〜240m/gのBET表面積を有するフュームド二酸化ケイ素、ヘキサメチルジシラザン及びエタノールを含む、高圧粉砕後に得られる分散液を噴霧乾燥させた後のタップ密度は、わずか55g/lである。
【0057】
本発明は更に、それぞれの場合に、本発明による方法によって得られる、最大でも100nmの平均粒径を有する、アグリゲート及び/又は単離された個々の粒子の形の表面改質された二酸化ケイ素粒子を提供する。この文脈では、「再分散可能」とは、表面改質された二酸化ケイ素粒子が、例えば、撹拌(歯付きディスク)によって、低い剪断速度でさえも分散液中に導入可能であることを意味すると解される。
【0058】
本発明は更に、本発明の表面改質された二酸化ケイ素粒子を、トナー粉末、シリコーンゴム、接着剤及び耐引掻性の表面コーティングに用いる使用を提供する。
【0059】
実施例:
予備分散液を基準として、15質量%のAEROSIL(登録商標)R812S(Evonik Degussa)、及びAEROSIL(登録商標)R812Sを基準として、1質量%のヘキサメチルジシラザンを、エタノール中に含有する予備分散液を、溶解機によって製造する。この分散液を次いで3つの副流に分けて、該副流を圧力下に置いて、ダイヤモンドノズルを通して共通の衝突点に向けて減圧させ、副流はそれぞれ120°の角度及び700m・s−1の速度を有する。
【0060】
得られた分散液は86nmの平均粒径を有する。
【0061】
粘度は、0.1〜1000s−1の剪断範囲内である:
【表1】

【0062】
分散液をその後に噴霧乾燥させる。得られた粒子のタップ密度は55g/lである。
【0063】
粒子は溶解機によってエタノール中に導入される。この平均粒径は、88nmで、分散液から得られた値と実質的に同一である。これは従ってナノスケールの再分散可能な粉末である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造方法であって、
a)予備分散液を提供する工程
b)該予備分散液を高圧粉砕して分散液を形成する工程
c)分散液の液相を除去する工程
を含み、該予備分散液は、
a1)表面改質された二酸化ケイ素粒子、該粒子は、
− 少なくとも部分的に凝集し、
− Si−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し、且つ
− さらにその表面上に反応性基を有する、
a2)1種又は複数種の有機ケイ素化合物、該化合物は、
− 少なくとも1つのケイ素−炭素結合及び
− 反応性基と反応して共有結合形のSi−O−Si結合を形成することができる少なくとも1つの官能基を有する、並びに
a3)1種又は複数種の溶媒
を含む、方法。
【請求項2】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子が熱分解によって生じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の割合が、予備分散液を基準として、1〜50質量%であることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
使用される有機ケイ素化合物がシリルアミンであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子を基準として、有機ケイ素化合物の割合が、0.01〜10質量%であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
使用される溶媒が1種又は複数種の有機の揮発性溶媒であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
予備分散液を少なくとも2つの副流に分け、該副流を圧力下に置いて、それぞれ1つのノズルを通して共通の衝突点に向けて減圧させる方法で高圧粉砕を実施することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
副流の噴射が少なくとも300m・s−1の速度を有することを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
液相を噴霧乾燥によって除去することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項記載の方法によって得られる表面改質された二酸化ケイ素粒子。
【請求項11】
請求項10記載の表面改質された二酸化ケイ素粒子を、トナー粉末、シリコーンゴム、接着剤及び耐引掻性の表面コーティングに用いる使用。

【公表番号】特表2011−528310(P2011−528310A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517830(P2011−517830)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056733
【国際公開番号】WO2010/006837
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】