説明

再生装置

【課題】 記録媒体に記録される所定の再生情報の代表部分を視聴することによって、操作者が視聴したい再生情報を探し出すことができ、再生情報の選択に有効な利便性の高い再生装置を提供することである。
【解決手段】 再生装置11には、各再生情報における代表部分を指定する指定情報を記録する指定情報記録手段が設けられており、再生制御手段によって、指定情報記録手段に記録される指定情報に基づいて、各再生情報における代表部分を抽出して再生するように、再生手段を制御することができる。これによって操作者は、再生情報の代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に記録される所定の再生情報を再生する再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;略称HDD)オーディオプレイヤーとも呼ばれる再生装置は、記録媒体に記録される楽曲および映像である複数の再生情報を再生する装置である。記録媒体に記録される複数の楽曲の中から、操作者が聞きたい楽曲を探し出すための手段を備えた再生装置として、各楽曲の先頭から数秒ずつ順に再生するイントロ再生手段を備える。他の従来の技術の再生装置として、たとえば特許文献1に示される再生装置がある。この特許文献1の再生装置は、イントロ再生の開始位置を、各楽曲の先頭から予め設定される時間が経過した位置にそれぞれ変更し、前記開始位置から数秒ずつ順に再生するように構成されている。
【0003】
【特許文献1】特開平2−101691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記録媒体に記録される各楽曲の先頭から数秒ずつ順に再生するイントロ再生手段を備える再生装置では、楽曲の先頭から数秒間再生することができる構成にはなっているが、操作者が、記録媒体に記録される各楽曲がどのような楽曲かを認識することができる代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を聞くことができる構成にはなっていない。したがって操作者が良く知っている楽曲でなければ、各楽曲を認識することができず、操作者が聞きたい楽曲を探し出すことができない。
【0005】
また特許文献1に示される再生装置では、楽曲の先頭から予め設定される時間が経過した位置から数秒間再生することができる構成にはなっているが、前述したイントロ再生手段を備える再生装置と同様に、操作者が、記録媒体に記録される各楽曲がどのような楽曲かを認識することができる代表部分、換言すると、操作者がよく知っている部分を聞くことができる構成にはなっていないので、同様の課題を有す。
【0006】
本発明の目的は、操作者が、記録媒体に記録される所定の再生情報の代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を視聴することによって、操作者が視聴したい再生情報を探し出すことができ、再生情報の選択に有効な利便性の高い再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数の所定の再生情報が記録される記録媒体の再生情報を再生する再生手段と、
各再生情報における代表部分を指定する指定情報を記録する指定情報記録手段と、
指定情報記録手段に記録される指定情報に基づいて、各再生情報における代表部分を抽出して再生するように、再生手段を制御する再生制御手段とを含むことを特徴とする再生装置である。
【0008】
本発明に従えば、再生装置では、複数の所定の再生情報が記録される記録媒体から、再生手段によって再生情報を読出して再生することができる。再生装置には、各再生情報における代表部分を指定する指定情報を記録する指定情報記録手段が設けられており、再生制御手段によって、指定情報記録手段に記録される指定情報に基づいて、各再生情報における代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生するように、再生手段を制御することができる。これによって記録媒体に記録される複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者は、再生情報の代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0009】
また本発明は、前記指定情報記録手段は、代表部分が記録される記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報を、指定情報として記録することを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、指定情報記録手段によって再生情報における代表部分を表す指定情報を、記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報として記録させることができる。したがって代表部分が、記録媒体上の絶対位置として記録されるので、代表部分を表す指定情報が表す位置を迅速に検索することができる。
【0011】
また本発明は、前記指定情報記録手段は、再生情報を最初から再生する場合に代表部分の予め定める点まで再生するのに要する時間を示す時間情報を、指定情報として記録することを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、指定情報記録手段によって、再生情報における代表部分を表す指定情報を、再生情報を最初から再生する場合に代表部分の予め定める点まで再生するのに要する時間を示す時間情報として記録させることができる。したがって記録媒体の最適化処理の実行などによって再生情報が記録されている記録媒体上の物理的位置が変更になった場合も、それに応じて再生情報における代表部分を表す指定情報を再構築する必要がない。
【0013】
また本発明は、前記指定情報記録手段は、代表部分の始点を表す指定情報を記録し、
再生制御手段は、再生情報を、指定情報が表す始点から一定時間再生するように、再生手段を制御することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、指定情報記録手段に代表部分の始点を表す指定情報が記録されており、代表部分の始点を表す指定情報に基づいて、再生制御手段によって、指定情報が表す始点から一定時間、各再生情報の代表部分を再生するように再生手段を制御することができる。これによって、代表部分の始点から一定時間、複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者は、各再生情報の代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0015】
また本発明は、前記指定情報記録手段は、代表部分の始点および終点を表す指定情報を記録し、
再生制御手段は、再生情報を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように、再生手段を制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、指定情報記録手段に代表部分の始点および終点を表す指定情報が記録されており、代表部分の始点および終点を表す指定情報に基づいて、再生制御手段によって、指定情報が表す始点から終点まで、各再生情報の代表部分を再生するように再生手段を制御することができる。これによって代表部分の始点から終点まで、複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者は、各再生情報の代表部分、換言すると、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、再生装置には、各再生情報における代表部分を指定する指定情報を記録する指定情報記録手段が設けられており、再生制御手段によって、指定情報記録手段に記録される指定情報に基づいて、各再生情報における代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生するように、再生手段を制御することができる。これによって記録媒体に記録される複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0018】
また本発明によれば、指定情報記録手段によって再生情報における代表部分を表す指定情報を、記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報として記録させることができる。したがって代表部分が、記録媒体上の絶対位置として記録されるので、代表部分を表す指定情報が表す位置を迅速に検索することができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0019】
また本発明によれば、指定情報記録手段によって、再生情報における代表部分を表す指定情報を、再生情報を最初から再生する場合に代表部分の予め定める点まで再生するのに要する時間を示す時間情報として記録させることができる。したがって記録媒体の最適化処理の実行などによって再生情報が記録されている記録媒体上の物理的位置が変更になった場合も、それに応じて再生情報における代表部分を表す指定情報を再構築する必要がないので、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0020】
また本発明によれば、指定情報記録手段に記録される代表部分の始点を表す指定情報に基づいて、再生制御手段によって、指定情報が表す始点から一定時間、各再生情報の代表部分を再生するように再生手段を制御することができる。これによって、代表部分の始点から一定時間、複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0021】
また本発明によれば、指定情報記録手段に記録される代表部分の始点および終点を表す指定情報に基づいて、再生制御手段によって、指定情報が表す始点から終点まで、各再生情報の代表部分を再生するように再生手段を制御することができる。これによって代表部分の始点から終点まで、複数の再生情報の代表部分を順次的にまたはランダムに抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各再生情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい再生情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本発明の実施の一形態である再生装置11を示すブロック図である。再生装置11は、読出/書込部1と、記録媒体制御部2と、インターフェース3と、接続部4と、本体制御部5と、操作部6と、復号部7と、記録部8と、D/A変換部9と、出力部10とを有する。
【0023】
読出/書込部1は、たとえばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;略称HDD)によって実現される。読出/書込部1は、記録媒体であるハードディスクが内蔵されており、記録媒体制御部2の制御に基づいて、記録媒体制御部2から受取る情報をハードディスクに記録する。ハードディスクには、再生される複数の所定の再生情報と、この再生情報を個別的に識別するための識別情報とが対応して記録される。たとえば所定の再生情報は、楽曲および映像などの視聴情報を含み、識別情報は、トラックナンバとも呼ばれる識別番号、各再生情報における代表部分を指定する指定情報ならびに再生情報を把握するのに役立つ再生情報の題名、作者名および歌手名である情報を含む。本実施の形態では、所定の再生情報は、楽曲を表す楽曲情報である。記録媒体制御部2は、IDEコントローラなどによって実現され、読出/書込部1を制御する。具体的には、インターフェース3から受取る情報を、読出/書込部1に内蔵されるハードディスクに記録するように読出/書込部1を制御する。また本体制御部5から指示される情報に基づいて、ハードディスクに記録される情報をハードディスクから読出し、復号部7にその情報を与える。インターフェース3は、USBコントローラなどによって実現され、周辺機器、たとえばパーソナルコンピュータと再生装置11とのインターフェースであり、周辺機器から受取る情報、たとえばMP3(MPEG1 Audio Layer III)などの楽曲情報などを記録媒体制御部2に与える。操作部6は、操作者によって操作可能な操作キーを有し、操作キーが操作されて入力される情報を、本体制御部5に与える。接続部4は、周辺機器と再生装置11との接続部分であり、USBケーブルなどが接続される。
【0024】
指定情報記録手段である記録部8は、たとえば半導体メモリなどによって実現され、本体制御部5によって読出し可能に情報を記録する。本実施の形態では、記録部8には、楽曲情報の指定情報が記録され、また楽曲情報を再生するときに復号部7に送られてきた楽曲情報が、一時的に記録される。
【0025】
再生制御手段である本体制御部5は、記録媒体制御部2と、インターフェース3と、操作部6と、復号部7と、記録部8とを制御する手段であり、たとえば中央演算処理ユニット(CPU)によって実現される。本実施の形態では、本体制御部5は、マイクロコンピュータによって実現される。本体制御部5は、操作部6が操作されて入力される情報に基づいて、楽曲情報および記録部8に記録されている指定情報をハードディスクに記録させるように記録媒体制御部2を制御し、符号化されている楽曲情報を復号化するように復号部7を制御する。さらに具体的には、連結部4を介して、インターフェース3によって受けとられる楽曲情報をハードディスクに記録するように、記録媒体制御部2を制御する。また操作部6が操作されて、楽曲情報における代表部分を指定する情報が入力されると、その情報に基づいて、記録部8に代表部分を指定する指定情報を記録するように記録部8を制御し、記録部8に記録される指定情報を、記録媒体に記録するように記録媒体制御部2を制御する。さらに操作部6が操作されて、指定情報に基づく代表部分を再生する指示を表す情報が入力されると、入力される情報に基づいて、ハードディスクに記録される各楽曲情報の代表部分を再生するように記録媒体制御部2および復号部7を制御する。
【0026】
復号部7は、デコーダ回路などによって実現され、符号化されている楽曲情報を復号化する。D/A変換部9は、復号化された楽曲情報をアナログ信号に変換する。出力部10は、アナログ信号に変換された楽曲情報を出力し、スピーカまたはヘッドフォンなどが接続される。具体的には、復号部7は、本体制御部5の制御に基づいて、記録媒体制御部2から受取る楽曲情報を記録部8に一時的に記録させ、記録部8から各楽曲情報を順次読出し、符号化されている楽曲情報を復号化し、D/A変換部9に送る。D/A変換部9は、復号部7によって復号化される楽曲情報を、復号部7から受取り、アナログ信号に変換し、出力部10に与える。出力部10を介して楽曲情報が出力され、再生される。
【0027】
図2は、記録媒体であるハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。表1は、図2において、指定情報が表す始点が、記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報として記録部8に記録される記録情報を示す表である。表2は、図2において、指定情報が表す始点が、時間情報として記録部8に記録される記録情報を示す表である。
【0028】
【表1】

【0029】
【表2】

【0030】
ハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生するように制御する本体制御部5の動作は、操作者によって操作部6が操作され、各楽曲情報における代表部分を視聴するために、指定情報が表す始点から一定時間再生する指示を表す情報が入力された状態で開始される。まずステップs1では、本体制御部5が、ハードディスクに記録されている各楽曲情報の指定情報を記録部8に記録させる。具体的には、ステップs0で、操作者によって操作部6が操作され、指定情報が表す始点から一定時間再生する指示を表す情報が入力されると、本体制御部5は、その情報に基づいて、ハードディスクに記録される各楽曲情報の指定情報を、ハードディスクから読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。記録媒体制御部2によってハードディスクから指定情報が読出されると、その記録媒体制御部2によって読出された指定情報を、本体制御部5が受取り、さらに記録部8に与えて記録させる。記録部8に記録される指定情報が表す始点は、表1に示されるアドレス情報として記録されても良いし、表2に示される時間情報として記録されても良い。本実施の形態では、表1に示される指定情報が表す始点は、アドレス情報として8バイト16進数で記録されている。また表2に示される指定情報が表す始点は、100分の1秒まで記録されている。記録部8に、各楽曲情報の指定情報が記録されると、ステップs2に進む。
【0031】
ステップs2では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に基づいて、楽曲情報の指定情報が表す始点を検索する、換言すると、サーチするように記録媒体制御部2を制御する。具体的には、本体制御部5は、記録部8に記録される指定情報の中から、最初の楽曲情報の指定情報を読出し、その指定情報が表す始点を読出/書込部1で検索するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。ここで最初の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中から、識別番号の値が1番小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、最初の楽曲情報の指定情報が表す始点が読出/書込部1で検索される。指定情報が表す始点が検索されると、ステップs3に進む。ステップs3では、本体制御部5が、ステップs2で検索された始点から楽曲情報を再生するように復号部7を制御する。具体的には、本体制御部5は、ステップs2で検索された始点から楽曲情報を読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、ステップs2で検索された始点から楽曲情報がハードディスクから読出され、復号部7に送られる。復号部7に送られた楽曲情報は、一時的に記録部8に記録される。記録部8に一時的に記録された楽曲情報は、復号部7によって順次記録部8から読出され、復号化される。復号化される楽曲情報は、D/A変換部9に与えられ、D/A変換部9によってアナログ信号に変換され、出力部10を介して、指定情報が表す始点から楽曲情報が再生される。指定情報が表す始点から、指定情報が再生されるとステップs4に進む。
【0032】
ステップs4では、本体制御部5が、一定時間が経過したか否かを判定する。この判定は、再生されている楽曲情報が、ステップs3で指定情報が表す始点から再生され、一定時間が経過したか否かの判定によって達成される。ここで一定時間は、操作者によって任意に設定されても良いし、再生装置11に予め設定されていても良い。本体制御部5が、一定時間が経過したと判定するまでステップs4の動作を繰返し実行し、一定時間が経過したと判定すると、本体制御部5は、再生されている楽曲情報の再生を停止するように復号部7を制御し、復号部7によって楽曲情報の復号化の動作が停止されると楽曲情報の再生が停止され、ステップs5に進む。ステップs5では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に、次の楽曲情報の指定情報が有るか否かを判定する。ここで次の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中で、ステップs3で再生された楽曲情報に対応する識別番号の次に小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。本体制御部5が、次の楽曲情報の指定情報があると判定すれば、ステップs6に進む。次の楽曲情報の指定情報がないと判定すれば、ステップs9に進む。
【0033】
ステップs6では、本体制御部5が、ステップs5で判定された次の楽曲情報の指定情報が表す始点を検索するように記録媒体制御部2を制御する。具体的には、本体制御部5は、記録部8からステップs5で判定された次の楽曲情報の指定情報を読出し、その指定情報が表す始点を読出/書込部1で検索するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、指定情報が表す始点が読出/書込部1で検索される。次の楽曲情報の指定情報を表す始点が検索されると、ステップs7に進む。ステップs7では、本体制御部5が、ステップs6で検索された始点から楽曲情報を再生するように復号部7を制御する。具体的には、本体制御部5は、ステップs6で検索された始点から楽曲情報を読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、ステップs6で検索された始点から楽曲情報がハードディスクから読出され、復号部7に送られる。復号部7に送られた楽曲情報は、一時的に記録部8に記録される。記録部8に一時的に記録された楽曲情報は、復号部7によって順次記録部8から読出され、復号化される。復号化される楽曲情報は、D/A変換部9に与えられ、D/A変換部9によってアナログ信号に変換され、出力部10を介して、指定情報が表す始点から楽曲情報が再生される。指定情報が表す始点から、楽曲情報が再生されるとステップs8に進む。
【0034】
ステップs8では、本体制御部5が、一定時間が経過したか否かを判定する。この判定は、楽曲情報が、ステップs7で指定情報が表す始点から再生され、一定時間が経過したか否かの判定によって達成される。本体制御部5が、一定時間が経過したと判定するまでステップs8の動作を繰返し実行し、一定時間が経過したと判定すると、本体制御部5は、再生されている楽曲情報の再生を停止するように復号部7を制御し、復号部7によって楽曲情報の復号化の動作が停止されると楽曲情報の再生が停止され、ステップs5に進む。ステップs5では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に、次の楽曲情報の指定情報が有るか否かを判定する。ここで次の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中で、ステップs7で再生された楽曲情報に対応する識別番号の次に小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。次の楽曲情報の指定情報がないと判定されるまで、本体制御部5は、ステップs5、ステップs6、ステップs7、ステップs8の動作を繰返し、ステップs5で、次の楽曲情報の指定情報がないと判定すると、ステップs9に進む。ステップs9では、本体制御部5は、記録媒体であるハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生する動作を停止し、ハードディスクに記録される各楽曲情報の代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生する動作を終了する。
【0035】
図3は、図2に示すフローチャートに基づいて、各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生する動作を簡略化して示すタイムチャートである。本体制御部5によって、最初の楽曲情報、換言すると、トラックナンバとも呼ばれる識別番号の値が1に対応する楽曲情報の指定情報が表す始点が検索され、最初の楽曲情報が、指定情報が表す始点から一定時間再生される。最初の楽曲情報が始点から一定時間再生されると、次の楽曲情報、換言すると、識別番号の値が2に対応する楽曲情報の指定情報が表す始点が検索され、次の楽曲情報が、指定情報が表す始点から一定時間再生される。次の楽曲情報が存在するまで、この動作が繰返されることによって、楽曲情報における代表部分を順次的に抽出して、再生することができる。
【0036】
図4は、代表部分の始点を表す指定情報を、記録媒体であるハードディスクに記録するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。代表部分の始点を表す指定情報を、ハードディスクに記録するように制御する本体制御部5の動作は、各楽曲情報が再生開始された状態で開始される。ステップa1では、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5が、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたか否かを判定する。この判定は、代表部分の始点を表す指定情報として記録部8に記録させたい楽曲情報が再生された時に、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5によって、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたか否かが判定されることよって達成される。本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたと判定するまで、ステップa1の動作を繰返し実行し、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたと判定すると、ステップa2に進む。ステップa2では、本体制御部5が、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を、代表部分の始点を表す指定情報として、記録部8に記録させる。具体的には、本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたと判定すると、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を、代表部分の始点を表す指定情報として記録部8に記録するように記録部8に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録部8によって、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報が、代表部分の始点を表す指定情報として記録される。代表部分の始点を表す指定情報は、表1に示されるアドレス情報または表2に示される時間情報として、記録部8に記録される。記録部8に記録されると、ステップa3に進む。ステップa3では、本体制御部5が、記録部8に記録された代表部分の始点を表す指定情報を、ハードディスクに記録させる。具体的には、本体制御部5は、記録部8に記録された代表部分の始点を表す指定情報を読出し、ハードディスクに記録するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、代表部分の始点を表す指定情報が、ハードディスクに記録される。既に各楽曲情報の代表部分の始点を表す指定情報がハードディスクに記録されている場合には、既に記録されている代表部分の始点を表す指定情報が、ステップa2で記録部8に記録された代表部分の始点を表す指定情報に置換えられて、ハードディスクに記録される。代表部分の始点を表す指定情報が、ハードディスクに記録されると、代表部分の始点を表す指定情報を、ハードディスクに記録するように制御する本体制御部5の動作は終了する。
【0037】
図5は、記録媒体であるハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。表3は、図5において、指定情報が表す始点および終点が、記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報として記録部8に記録される記録情報を示す表である。表4は、図5において、指定情報が表す始点および終点が、時間情報として記録部8に記録される記録情報を示す表である。
【0038】
【表3】

【0039】
【表4】

【0040】
ハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように制御する本体制御部5の動作は、操作者によって操作部6が操作され、各楽曲情報における代表部分を視聴するために、指定情報が表す始点から終点まで再生する指示を表す情報が入力された状態で開始される。まずステップb1では、本体制御部5が、ハードディスクに記録されている各楽曲情報の指定情報を記録部8に記録させる。具体的には、ステップb0で、操作者によって操作部6が操作され、指定情報が表す始点から終点まで再生する指示を表す情報が入力されると、本体制御部5は、その情報に基づいて、ハードディスクに記録される各楽曲情報の指定情報を、ハードディスクから読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。記録媒体制御部2によってハードディスクから指定情報が読出されると、その記録媒体制御部によって読出された指定情報を、本体制御部5が受取り、さらに記録部8に与えて記録させる。記録部8に記録される指定情報が表す始点および終点は、表3に示されるアドレス情報として記録されても良いし、表4に示される時間情報として記録されても良い。本実施の形態では、表3に示される指定情報が表す始点は、アドレス情報として8バイト16進数で記録されている。また表4に示される指定情報が表す始点は、100分の1秒まで記録されている。記録部8に、各楽曲情報の指定情報が記録されると、ステップb2に進む。
【0041】
ステップb2では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に基づいて、楽曲情報の指定情報が表す始点を検索するように記録媒体制御部2を制御する。具体的には、本体制御部5は、記録部8に記録される指定情報の中から、最初の楽曲情報の指定情報が表す始点および終点を読出し、その指定情報が表す始点を読出/書込部1で検索するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。ここで最初の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中で、識別番号の値が1番小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、最初の指定情報が表す始点が読出/書込部1で検索される。指定情報が表す始点が検索されると、ステップb3に進む。ステップb3では、本体制御部5が、ステップb2で検索された始点から楽曲情報を再生するように復号部7を制御する。具体的には、本体制御部5は、ステップb2で検索された始点から楽曲情報を読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、ステップb2で検索された始点から楽曲情報がハードディスクから読出され、復号部7に送られる。復号部7に送られた楽曲情報は、一時的に記録部8に記録される。記録部8に一時的に記録された楽曲情報は、復号部7によって順次記録部8から読出され、復号化される。復号化される楽曲情報は、D/A変換部9に与えられ、D/A変換部9によってアナログ信号に変換され、出力部10を介して、指定情報が表す始点から楽曲情報が再生される。指定情報が表す始点から、指定情報が再生されるとステップb4に進む。
【0042】
ステップb4では、本体制御部5が、再生されている楽曲情報の指定情報が表す終点まで再生されたか否かを判定する。この判定は、再生されている楽曲情報が、指定情報が表す終点まで再生されたか否かの判定によって達成される。本体制御部5が、指定定情報が表す終点まで再生されたと判定するまでステップb4の動作を繰返し実行し、指定情報が表す終点まで再生されたと判定されると、本体制御部5は、再生されている楽曲情報の再生を停止するように復号部7を制御し、復号部7によって楽曲情報の復号化の動作が停止されると楽曲情報の再生が停止され、ステップb5に進む。ステップb5では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に、次の楽曲情報の指定情報が有るか否かを判定する。ここで次の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中で、ステップb3で再生された楽曲情報に対応する識別番号の次に小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。本体制御部5が、次の楽曲情報の指定情報があると判定すれば、ステップb6に進む。次の楽曲情報の指定情報がないと判定すれば、ステップb9に進む。
【0043】
ステップb6では、本体制御部5が、ステップb5で判定された次の楽曲情報の指定情報が表す始点を検索するように記録媒体制御部2を制御する。具体的には、本体制御部5は、記録部8からステップb5で判定された次の楽曲情報の指定情報を読出し、その指定情報が表す始点を読出/書込部1で検索するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、指定情報が表す始点が読出/書込部1で検索される。次の楽曲情報の指定情報を表す始点が検索されると、ステップb7に進む。ステップb7では、本体制御部5が、ステップb6で検索された始点から楽曲情報を再生するように復号部7を制御する。具体的には、本体制御部5は、ステップb6で検索された始点から楽曲情報を読出すように記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、ステップb6で検索された始点から楽曲情報がハードディスクから読出され、復号部7に送られる。復号部7に送られた楽曲情報は、一時的に記録部8に記録される。記録部8に一時的に記録された楽曲情報は、復号部7によって順次記録部8から読出され、復号化される。復号化される楽曲情報は、D/A変換部9に与えられ、D/A変換部9によってアナログ信号に変換され、出力部10を介して、指定情報が表す始点から楽曲情報が再生される。指定情報が表す始点から、楽曲情報が再生されるとステップb8に進む。
【0044】
ステップb8では、本体制御部5が、再生されている楽曲情報の指定情報が表す終点まで再生されたか否かが判定される。この判定は、再生されている楽曲情報が、指定情報が表す終点まで再生されたか否かの判定によって達成される。本体制御部5が、指定定情報が表す終点まで再生されたと判定するまでステップb8の動作を繰返し実行し、指定情報が表す終点まで再生されたと判定されると、本体制御部5は、再生されている楽曲情報の再生を停止するように復号部7を制御し、復号部7によって楽曲情報の復号化の動作が停止されると楽曲情報の再生が停止され、ステップb5に進む。ステップb5では、本体制御部5が、記録部8に記録される指定情報に、次の楽曲情報の指定情報があるか否かを判定する。ここで次の楽曲情報の指定情報とは、記録部8に記録される指定情報の中で、ステップb7で再生された楽曲情報に対応する識別番号の次に小さい識別番号に対応する楽曲情報の指定情報を示す。次の楽曲情報の指定情報がないと判定するまで、本体制御部5は、ステップb5、ステップb6、ステップb7、ステップb8の動作を繰返し、ステップb5で、次の楽曲情報の指定情報がないと判定すると、ステップb9に進む。ステップb9では、本体制御部5は、ハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように制御する本体制御部5の動作を停止し、ハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生する動作を終了する。
【0045】
図6は、図5に示すフローチャートに基づいて、各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生する動作を簡略化して示すタイムチャートである。本体制御部5によって、最初の楽曲情報、換言すると、トラックナンバとも呼ばれる識別番号の値が1に対応する楽曲情報の指定情報が表す始点が検索され、最初の楽曲情報が、始点から終点まで再生される。最初の楽曲情報が始点から終点まで再生されると、次の楽曲情報、換言すると、識別番号の値が2に対応する楽曲情報の指定情報が表す始点が検索され、次の楽曲情報が、指定情報が表す始点から終点まで再生される。次の楽曲情報が存在するまで、この動作が繰返されることによって、楽曲情報における代表部分を順次的に抽出して、再生することができる。
【0046】
図7は、代表部分の始点および終点を表す指定情報を、記録媒体であるハードディスクに記録するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。代表部分の始点および終点を表す指定情報を、ハードディスクに記録するように制御する本体制御部5の動作は、各楽曲情報が再生開始された状態で開始される。ステップc1では、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5が、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたか否かを判定する。この判定は、代表部分の始点を表す指定情報として記録部8に記録させたい楽曲情報が再生された時に、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5によって、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたか否かが判定されることによって達成される。本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたと判定するまで、ステップc1の動作を繰返し実行し、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたと判定すると、ステップc2に進む。ステップc2では、本体制御部5が、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を、代表部分の始点を表す指定情報として、記録部8に記録させる。具体的には、本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の始点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたと判定すると、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を代表部分の始点を表す指定情報として記録部8に記録するように記録部8に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録部8によって、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報が、代表部分の始点を表す指定情報として記録される。記録部8に記録されると、ステップc3に進む。
【0047】
ステップc3では、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5が、代表部分の終点を表す指定情報を記録する指示を表す情報が入力されたか否かを判定する。この判定は、代表部分の終点を表す指定情報として記録部8に記録させたい楽曲情報が再生された時に、操作者によって操作部6が操作され、本体制御部5によって、代表部分の終点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたか否かが判定されることによって達成される。本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の終点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたと判定するまで、ステップc3の動作を繰返し実行し、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の終点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたと判定すると、ステップc4に進む。ステップc4では、本体制御部5が、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を、代表部分の終点を表す指定情報として、記録部8に記録させる。具体的には、本体制御部5が、操作者によって操作部6が操作され、代表部分の終点を表す指定情報を取得する指示を表す情報が入力されたと判定すると、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報を代表部分の終点を表す指定情報として記録部8に記録するように記録部8に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録部8によって、操作部6が操作された時に再生されていた楽曲情報の位置情報が、代表部分の終点を表す指定情報として記録される。代表部分の始点および終点を表す指定情報は、表3に示されるアドレス情報または表4に示される時間情報として、記録部8に記録される。記録部8に記録されると、ステップc5に進む。ステップc5では、本体制御部5が、ステップc2およびステップc4において、記録部8に記録された代表部分の始点および終点を表す指定情報を、ハードディスクに記録させる。具体的には、本体制御部5は、記録部8に記録された代表部分の始点および終点を表す指定情報を読出し、ハードディスクに記録するように、記録媒体制御部2に制御指示を与える。その制御指示に基づいて、記録媒体制御部2によって、代表部分の始点および終点を表す指定情報が、ハードディスクに記録される。既に各楽曲情報の代表部分の始点および終点を表す指定情報がハードディスクに記録されている場合には、既に記録されている代表部分の始点および終点を表す指定情報が、ステップc2で記録部8に記録された代表部分の始点を表す指定情報およびステップc2で記録部8に記録された代表部分の終点を表す指定情報に置換えられて、ハードディスクに記録される。代表部分の始点および終点を表す指定情報が、ハードディスクに記録されると、代表部分の始点および終点を表す指定情報を、ハードディスクに記録するに制御する本体制御部5の動作は終了する。
【0048】
本実施の形態によれば、再生装置11には、各楽曲情報における代表部分を指定する指定情報を記録する記録部8が設けられており、本体制御部5によって、記録部8に記録される指定情報に基づいて、各楽曲情報における代表部分を順次的に抽出して再生するように、復号部7を制御することができる。これによって記録媒体に記録される複数の楽曲情報の代表部分を順次的に抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各楽曲情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい楽曲情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0049】
また記録部8によって、楽曲情報における代表部分を表す指定情報を、記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報として記録させることができる。したがって代表部分が、記録媒体上の絶対位置として記録されるので、代表部分を表す指定情報が表す位置を迅速に検索することができる。
【0050】
また記録部8によって、楽曲情報における代表部分を表す指定情報を、楽曲情報を最初から再生する場合に代表部分の予め定める点まで再生するのに要する時間を示す時間情報として記録させることができる。したがって記録媒体の最適化処理の実行などによって楽曲情報が記録されている記録媒体上の物理的位置が変更になった場合も、それに応じて楽曲情報における代表部分を表す指定情報を再構築する必要がない。
【0051】
また記録部8に記録される代表部分の始点を表す指定情報に基づいて、本体制御部5によって、指定情報が表す始点から一定時間、各楽曲情報の代表部分を再生するように復号部7を制御することができる。これによって、代表部分の始点から一定時間、複数の楽曲情報の代表部分を順次的に抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各楽曲情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい楽曲情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0052】
また記録部8に記録される代表部分の始点および終点を表す指定情報に基づいて、本体制御部5によって、指定情報が表す始点から終点まで、各楽曲情報の代表部分を再生するように復号部7を制御することができる。これによって代表部分の始点から終点まで、複数の楽曲情報の代表部分を順次的に抽出して再生することができるので、操作者が良く知っている部分を視聴することができ、各楽曲情報を明確に把握することができる。したがって操作者は、視聴したい楽曲情報を探し出すことができ、利便性の高い再生装置を実現することができる。
【0053】
また再生装置11では、操作者が楽曲情報の代表部分を指定し、再生することができるので、いわゆる「さび」と呼ばれるような楽曲情報の代表部分または操作者が気に入っている部分を記録媒体に記録して、さび特集またはお気に入り特集として楽曲情報を再生する事ができる。
【0054】
前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、構成を変更することができる。たとえば本実施の形態では、再生装置11は、楽曲情報に対応する識別番号の値が小さい順に、楽曲情報の代表部分を順次抽出して再生するように構成されているが、本体制御部5によってランダムに再生するように構成されていてもよい。また再生装置11には、代表部分の再生から、楽曲情報全体の再生に切替えることができよう構成されても良い。たとえば図2および図7における各楽曲情報における代表部分を再生している途中に、その再生されている楽曲情報が、操作者が探していた楽曲情報である場合またはその楽曲情報の全体を視聴したい場合などにおいて、再生装置11は、操作者の操作部6の操作によって、その楽曲情報を、代表部分の再生の途中から最後まで視聴する事もできるよう構成されても良いし、その楽曲情報の先頭から視聴することもできるよう構成されてもよい。代表部分の再生の途中から最後まで視聴するまたはその楽曲情報の先頭から視聴するかは、予め操作者によって設定することもできる。具体的には、操作者によって操作部6が操作されることによって、たとえば0.5秒未満の時間、操作部6が押圧された場合は、再生装置11は、楽曲情報を代表部分の再生の途中から再生を続けるよう構成され、また0.5秒以上の時間、操作部6が押圧された場合は、再生装置11は、その楽曲情報の先頭から再生するように構成されても良い。また、ハードディスクに記録される楽曲情報に代えて、映像を表す映像情報、たとえば動画を表す情報であってもよいし、映像情報と楽曲情報とが対応付けられている視聴情報であってもよい。
【0055】
また図6および図11において、指定情報が表す始点および終点は、記録部8に記録する構成でなくてもよく、記録媒体であるハードディスクに直接記録する構成であってもよい。また本実施の再生装置11は、ポータブルオーディオ機器およびカーステレオなどの機器に用いることができる。さらに記録媒体として、コンパクトディスク(Compact
Disk;略称CD)、ミニディスク(Mini Disk;略称MD)、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disk;略称DVD)を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の一形態である再生装置11を示すブロック図である。
【図2】記録媒体であるハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。
【図3】図2に示すフローチャートに基づいて、各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から一定時間再生する動作を簡略化して示すタイムチャートである。
【図4】代表部分の始点を表す指定情報を、記録媒体であるハードディスクに記録するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである
【図5】記録媒体であるハードディスクに記録される各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すフローチャートに基づいて、各楽曲情報における代表部分を、指定情報が表す始点から終点まで再生する動作を簡略化して示すタイムチャートである。
【図7】代表部分の始点および終点を表す指定情報を、記録媒体であるハードディスクに記録するように制御する再生制御手段である本体制御部5の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1 読出/書込部
2 記録媒体制御部
3 インターフェース
4 接続部
5 本体制御部
6 操作部
7 復号部
8 記録部
9 D/A変換部
10 出力部
11 再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の所定の再生情報が記録される記録媒体の再生情報を再生する再生手段と、
各再生情報における代表部分を指定する指定情報を記録する指定情報記録手段と、
指定情報記録手段に記録される指定情報に基づいて、各再生情報における代表部分を抽出して再生するように、再生手段を制御する再生制御手段とを含むことを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記指定情報記録手段は、代表部分が記録される記録媒体におけるアドレスを示すアドレス情報を、指定情報として記録することを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項3】
前記指定情報記録手段は、再生情報を最初から再生する場合に代表部分の予め定める点まで再生するのに要する時間を示す時間情報を、指定情報として記録することを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項4】
前記指定情報記録手段は、代表部分の始点を表す指定情報を記録し、
再生制御手段は、再生情報を、指定情報が表す始点から一定時間再生するように、再生手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の再生装置。
【請求項5】
前記指定情報記録手段は、代表部分の始点および終点を表す指定情報を記録し、
再生制御手段は、再生情報を、指定情報が表す始点から終点まで再生するように、再生手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の再生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−202437(P2006−202437A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−14289(P2005−14289)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】