説明

冷陰極管用焼結電極の製造方法

【課題】 焼結電極と導入線の接合強度が高く、取扱い性の良好な冷陰極管用焼結電極の製造方法を提供する。
【解決手段】 一方に底部3、もう一方に開口部4を有する筒状の冷陰極管用焼結電極1の製造方法において、粉末を成形して一方に底部3、もう一方に開口部4を有する筒状の成形体を作製する工程、該成形体の底部3に予め密度92%以上に加工された導入線6を挿入する工程を行うことにより該成形体と導入線6が一体となった一体型成形体を作製した後に焼結する工程を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷陰極管用焼結電極の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、冷陰極管用焼結電極およびこの電極を具備する冷陰極管は、例えば液晶表示
装置のバックライトとして使用されている。このような液晶用の冷陰極管には、高輝度、
高効率であることに加え、長寿命であることが求められている。
一般に、液晶用バックライトとして有用な冷陰極管は、蛍光体が内面に塗布されたガラ
ス管内に微量の水銀および希ガスを充填し、このガラス管の両端部に導入線およびリード
棒(例えばKOV箔+高融点金属製導入線+ジュメット線)が装着された構成となってい
る。このような冷陰極管では、その両端の電極に電圧をかけることでガラス管内に封入さ
れた水銀が蒸発し、紫外線を放出し、その紫外線を吸収した蛍光体が発光する。
従来、電極としてはニッケル材料が主として用いられている。しかし、このようなNi
電極では、電極から電子を放電空間へ放出させるために必要な陰極降下電圧が高めである
ことに加えて、所謂スパッタリングという現象の発生によってランプ寿命が低下しがちで
あった。ここで、スパッタリング現象とは、冷陰極管の点灯中に電極がイオンからの衝突
を受け、電極物質が飛散し、その飛散物質および水銀等がガラス管内壁面に蓄積していく
現象をいうものである。
【0003】
スパッタリング現象によって形成されたスパッタリング層は、水銀を取り込み、その水
銀を発光に利用出来なくしてしまうことから、冷陰極管を長時間点灯すると、ランプの輝
度が極端に低下して寿命末期となる。このことから、スパッタリング現象を少なくできれ
ば水銀消耗費が抑えられるので、同じ水銀封入量でも長寿命化をはかることが可能になる

そこで、陰極降下電圧低減とスパッリング抑制の両方を狙った試みがなされている。最
近の取組みでは、電極を有底の円筒状にしてホロカソード効果による陰極降下電圧低減と
スパッタリングの抑制の両方を狙った電極設計がなされている(特開2001−1764
45号公報、特許文献1)。また、電極材質を従来のニッケルに代えて陰極降下電圧を2
0V程度低くできるMoあるいはNb等とすることが行なわれている。
上記特許文献1の有底円筒状の冷陰極管用電極は、従来のニッケル電極に比べると陰極
降下電圧の降下および寿命の点で好ましいものの、いずれも板材(通常、厚さが0.07
mmから0.2mm程度のものが用いられる)から絞り加工によって有底円筒型を得てい
ることから材料歩留りが悪く、かつ絞り性の悪い金属については加工中に割れ等が発生し
てしまうという問題点があった。さらに板材からの絞り加工では、コストが高くなるとい
う問題点があった。
このような問題に対処するために特開2004−178875号公報(特許文献2)で
はMo等の焼結体で有底円筒形状を得ている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−176445号公報
【特許文献2】特開2004−178875号公報
【特許文献3】特開2003−242927号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
確かに、焼結体で有底円筒形状を得ることにより、板材からの絞り加工と比べて大幅に
コストダウンを図ることが出来る。通常、有底の円筒型の電極にはその底部にKOV箔(
コバール箔)を介して導入線が溶接されるが、導入線の溶接工程は位置合わせや高周波加
熱等の複雑な工程が必要であり、必ずしも十分なコストダウンが図れずにいた。
このような問題に対処するために特開2003−242927号公報(特許文献3)で
は射出成形により、導入線と電極を一体的に成形したものが提案されている。しかしなが
ら、射出成形により一体的に成形したものは導入線と電極の接合強度が不十分であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、第1の冷陰極管用焼結
電極の製造方法は、一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の冷陰極管用焼結電極の
製造方法において、粉末を成形して一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の成形体
を作製する工程、該成形体の底部に予め密度92%以上に加工された導入線を挿入する工
程を行うことにより該成形体と導入線が一体となった一体型成形体を作製した後に焼結す
る工程を有することを特徴とするものである。
また、第2の冷陰極管用焼結電極の製造方法は、一方に底部、もう一方に開口部を有する
筒状の冷陰極管用焼結電極の製造方法において、粉末を成形して一方に底部、もう一方に
開口部を有する筒状の成形体を作製する際に、底部に予め密度92%以上に加工された導
入線を配置することにより導入線と成形体が一体になった一体型成形体を作製した後に焼
結する工程を有することを特徴とするものである。
また、前記焼結電極の密度をd1、導入線の密度をd2としたとき、d2/d1>1を満
たすことが好ましい。また、焼結電極と導入線の主成分が同一であることが好ましい。ま
た、焼結電極がタングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、レニウム、ニッケルの少
なくとも1種を主成分とすることが好ましい。また、前記焼結電極と前記導入線の接合界
面が焼結接合していることが好ましい。
また、焼結後に前記焼結電極の内面の表面粗さ(Sm)が100μm以下にするための工
程を具備することが好ましい。また、前記焼結電極の内面の表面粗さ(Sm)が100μ
m以下にするための工程としてバレル研磨またはブラスト処理の少なくとも一方を含むこ
とが好ましい。
また、前記d1が密度85%以上98%以下であること、前記d2が密度92%以上10
0%以下であることが好ましい。
また、前記焼結する工程の焼結温度が1600〜2300℃であることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の冷陰極管用焼結電極の製造方法は、焼結電極と導入線が一体に接合された冷陰極
管用焼結電極を製造することができるので、導入線と電極の接合強度が高く、量産性がよ
く、低コストで製造可能なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の第1の冷陰極管用焼結電極の製造方法は、一方に底部、もう一方に開口部を有す
る筒状の冷陰極管用焼結電極の製造方法において、粉末を成形して一方に底部、もう一方
に開口部を有する筒状の成形体を作製する工程、該成形体の底部に予め密度92%以上に
加工された導入線を挿入する工程を行うことにより該成形体と導入線が一体となった一体
型成形体を作製した後に焼結する工程を有することを特徴とするものである。
また、第2の冷陰極管用焼結電極の製造方法は、一方に底部、もう一方に開口部を有する
筒状の冷陰極管用焼結電極の製造方法において、粉末を成形して一方に底部、もう一方に
開口部を有する筒状の成形体を作製する際に、底部に予め密度92%以上に加工された導
入線を配置することにより導入線と成形体が一体になった一体型成形体を作製した後に焼
結する工程を有することを特徴とするものである。
冷陰極管用焼結電極は一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の冷陰極管用焼結電極
において、前記底部には導入線が一体に接合されていると共に、前記焼結電極の密度をd
1、導入線の密度をd2としたとき、d2/d1>1を満たすことが好ましい。
図1に本発明の冷陰極管用焼結電極の一例を示す断面図を示す。図中、1は冷陰極管用
焼結電極、2は焼結電極の側面部、3は焼結電極の底面部、4は焼結電極の開口部、5は
焼結電極の内側表面、6は導入線、7はリード線である。
【0009】
本発明は、焼結電極1の密度をd1、導入線6の密度をd2としたときd2/d1>1
を満たすことを特徴とするものである。d2/d1>1であると言うことは、焼結電極1
の密度より、導入線6の密度の方が大きい、つまり高密度であることを意味するものであ
る。また、d2/d1の上限は特に限定されるものではないが、1.18≧d2/d1>
1の範囲であることが好ましい。d2/d1が1.18を超えると密度差が大きすぎるた
め焼結電極1と導入線6の接合強度が不十分となるおそれがある。より好ましくは1.1
0≧d2/d1>1である。
本発明の密度とは相対密度のことである。また、測定方法は次の通りとする。(1)冷
陰極管用焼結電極の底部をワイヤ放電加工等の方法で切断し除去し、サンプルを採取する
。 (2)続いて、1で得られた側壁部のサンプルを軸対象にワイヤ放電加工等の方法で
半分に切断する。尚、ここで底部を切断する理由は、底部があると冷陰極管用焼結電極内
部の閉塞空間に気泡が入り正確な測定ができないからである。(3)(2)で得られたサ
ンプルを、JIS−Z−2501(2000)に規定されるアルキメデス法によりN=5
測定した際の平均値を代表値とする。(4)導入線の密度についても任意の長さに切断し
、JIS−Z−2501(2000)に規定されるアルキメデス法によりN=5測定した
際の平均値を代表値とする。
【0010】
焼結電極1の密度d1は密度85%以上98%以下、導入線6の密度d2は92%以上
100%以下であることが好ましい。焼結電極1の密度d1が85%未満であると焼結電
極の強度が低下する。一方、密度d1が98%を越えると電極表面にポアが形成されない
ので表面積を増加させることができない。電極表面にポアが存在すると表面に微小な凹凸
ができ電子放射性物質(エミッタ材)の被覆量を増加させることができると共に、アンカ
ー効果により電子放射性物質と焼結電極との接合性を向上させることができる。強度と表
面積の増加を考慮すると好ましい密度d1は90〜96%である。
また、導入線6の密度d2は92〜100%であることが好ましい。導入線6は冷陰極
管に装着する際の封着部となる箇所である。具体的には、ガラスビーズ等の封着材を塗布
して加熱により管形透光性バルブ(例えば、ガラス管)に固定することにより冷陰極管と
する。導入線6の密度d2が92%未満であると導入線の密度が不十分であるため冷陰極
管の機密性が十分に保てなくなるおそれがある。また、導入線6の密度が低いと焼結電極
1との接合強度も低くなる。機密性と接合強度を考慮すると密度d2は97〜100%が
好ましい。
本発明による冷陰極管用焼結電極は、高融点金属を主成分とすることが好ましく、例え
ば、W、Nb、Ta、Ti、Mo、Reから選ばれる金属の単体、またはその合金の少な
くとも一種が挙げられる。好ましい合金としては、W−Mo合金、Re−W合金、Ta−
Mo合金を例示することができる。
【0011】
また、冷陰極管用焼結電極には電子放射性物質(エミッタ材)を含有させても良い。電子
放射性物質としてはLa、Ce、Y等の希土類酸化物、希土類炭酸化物(特に好ましくは
「希土類元素(R)−炭素(C)−酸素(O)化合物」、Ba、Mg、Caといった軽元
素の酸化物を例示することができる。また、必要に応じ、電子放射性物質と高融点金属を
混合したものでよく、さらにNi、Cu、Fe、Pなどを焼結助剤として微量(例えば1
質量%以下)添加してもよい。通常、冷陰極管の製造工程では、高温で、窒素ガスを置換
等で使用することから、Nb系やTa系よりは窒化しにくいMo系やW系のものの方が好
ましい。Mo系とW系とでは、特に低温で焼結が進むMo系がより好ましい。
また、焼結体(焼結電極1)の結晶粒の平均粒径は100μm以下であることが好まし
い。また、焼結体の結晶粒のアスペクト比(長径/短径)は5以下であることが好ましい

導入線6の材質についても高融点金属を主成分とすることが好ましく、例えば、W、N
b、Ta、Ti、Mo、Reから選ばれる金属の単体、またはその合金の少なくとも一種
が挙げられる。後述するように焼結電極1を成形する際に導入線6を一体に成形し、焼結
するので導入線6も高融点金属であることが好ましい。この点からすると、焼結電極1の
主成分の融点と同等もしくは同等以上の融点を有する材料で導入線6を形成する必要があ
る。
【0012】
本発明は、焼結電極1の底部3に導入線6が一体に接合されていることを特徴とするも
のである。「一体に接合」とは、従来のようにKOV(コバール)箔等のろう材層を介さ
ずに接合させることを意味するものである。このとき、焼結電極1を焼結する前の成形体
と導入線6を一体に成形し、焼結することにより焼結電極1と導入線6を焼結接合するこ
とができる。焼結接合であれば金属接合となり、焼結電極1と導入線6の主成分が同一で
あればより強固な接合状態となる。
また、「一体に接合」する際は、導入線6の先端が底部3を貫通しないことが好ましい
。導入線6の先端が底部3を貫通しない形状であれば、底部3と導入線6先端の接触面積
が大きくなるので接合強度がより向上する。
前記の通り、本発明による冷陰極管用焼結電極は、筒状の側壁部と、この側壁部の一端
に底部を有し、かつこの側壁部のもう一端に開口部を有する冷陰極管用焼結電極である。
このとき、該電極の内側表面の表面粗さ(Sm)が100μm以下のものであることが好
ましい。
【0013】
本発明において、「表面粗さ(Sm)」は、JIS−B−0601(1994)に規定
される「凹凸の平均間隔(Sm)」によるもの、すなわち、「粗さ曲線から、その平均線
方向に基準長さ l だけ抜き取り、1つの山及びそれに隣り合う1つの谷に対応する平均
線の長さの和を求め、平均値をミリメートル(mm)で表したもの」
【0014】
【数1】

【0015】
を意味する。
図1および図2〜図5は、本発明による冷陰極管用焼結電極の一例を示す断面図である
。これらの各図には、冷陰極管用焼結電極の長手軸方向に平行な断面が示されている。
図1に示される冷陰極管用焼結電極1は、筒状の側壁部2と、この側壁部2の一端に底
部3を有し、かつこの側壁部2のもう一端に開口部4を有する冷陰極管用焼結電極であっ
て、該電極の内側表面5の表面粗さ(Sm)が100μm以下のものである。なお、本明
細書において、「側壁部」とは、図1に示されるように、冷陰極管用焼結電極1の、その
最深部〔即ち、開口部4の縁端面4’と電極内壁面との距離(L1)が最も長い部分〕よ
り、縁端面4’側に存在する部分を言う。また、「底部」とは、冷陰極管用焼結電極1の
、前記最深部より、縁端面4’の反対側に存在する部分を言う。また、内側表面5とは、
冷陰極管用焼結電極1の筒状の側壁部2の内側表面および底部3の内側表面の両者を言う
ものである。
なお、本発明は、この内側表面5の表面粗さが所定のSm範囲内であることが好ましい
が、本発明では必ずしも内側表面5の各領域が常に同一のSm値である必要はない。また
、本発明では、内側表面5の実質的に全領域(好ましくは内側表面5の30%以上、特に
好ましくは50%以上、の面積)が、所定のSm範囲内であればよく、内側表面5の全て
の領域が常に所定のSm範囲内であることを要しない。従って、場合により内側表面5の
一部分の領域が所定のSm範囲内でなくてもよい。
一方、冷陰極管用焼結電極1の外側表面〔即ち、筒状の側壁部2の外側表面および底部
3の外側表面および縁端面4’表面等を含む〕については、Smは特定されていない。即
ち、冷陰極管用焼結電極1の外側表面のSmは任意であって、冷陰極管用焼結電極1の内
側表面について規定された前記Sm範囲と同一であっても異なっていてもよい。
【0016】
また、本明細書において、底部の「厚さ」とは、前記底部において、前記最深部と冷陰
極管用焼結電極の底部の外側表面との間の距離(L2)を言う。また、側壁部の「厚さ」
とは、前記側壁部において、冷陰極管用焼結電極の内側表面と外側表面と間の距離(L3
)を言う。
冷陰極管用焼結電極1の底部3には導入線6が一体に接合されている。導入線6の先端
にはリード線7が接合されている。リード線7はジュメット線、ニッケル線等のように導
入線6と接合でき、リード線として導通可能な材質を用いることが好ましい。
本発明による冷陰極管用焼結電極は、前記の通り、内側表面の表面粗さ(Sm)が10
0μm以下であることが好ましい。これは、有底の電極において、動作電圧を低くするた
めには、特に電極の表面積の大きさが大きいほど有利であり、特に電極内側を中心に放電
が起こるため、電極内側表面積を大きくすることが望ましいからである。Sm値が100
μmを超えると、このような動作電圧に関する有利な効果が乏しくなり、また水銀消耗量
も有意に増加する傾向がみられ、本発明の目的、即ち動作電圧が低く、水銀消耗量が著し
く抑制された長寿命の冷陰極管の提供、を達成することが困難になる。好ましいSmの範
囲は、30μm以上90μm以下、特に好ましくは40μm以上50μm以下、である。
【0017】
内側表面の表面粗さ(Sm)は、そのような内側表面の焼結電極が得られるように焼結
体の製造条件(例えば原料粉末の粒径等)を設定するか、あるいは焼結体を得た後に適当
な加工(例えばバレル研磨、ブラスト等の研磨加工、エッチング加工等)を施すことによ
って得ることができる。
側面部の平均厚さは、0.1mm以上0.7mm以下の範囲内が好ましい。これは、冷
陰極管として動作させた時に、平均厚さが0.1mm未満であると、強度が不足したり、
孔があく等の問題が発生する場合があるからである。0.7mm超過では、冷陰極管用焼
結電極の内側の表面積が減少して、動作電圧の低減化効果が十分得られない。好ましい側
面部の平均厚さは、0.3mm以上0.6mm以下、特に好ましくは0.35mm以上0
.55mm以下である。
一方、底面部の平均厚さは、0.25mm以上1.5mm以下の範囲内が好ましい。こ
れは、電極の底面部内側は消耗が著しいため0.25mmよりも厚いことが好ましいから
である。しかし、1.5mmを越えるようになると内側の表面積が小さくなって、前記と
同様に動作電圧の低減化効果が十分得られない。好ましい底面部の平均厚さは、0.4m
m以上1.35mm以下、特に好ましくは0.6mm以上1.15mm以下である。
本発明による冷陰極管用焼結電極の長さ〔即ち、縁端面4’表面と、縁端面4’から最
も遠い底面部の外側表面(突起部を有するものの場合には、その突起部先端の表面)との
間の長さ〕は、主として、電極が組み込まれる冷陰極管の大きさや性能等に応じて定めら
れるが、好ましくは3mm以上8mm以下、特に好ましくは4mm以上7mm以下である

【0018】
冷陰極管用焼結電極の直径も、同様に、電極が組み込まれる冷陰極管の大きさや性能等
に応じて定められるが、好ましくは直径φ1.0mm以上φ3.0mm以下、特に好まし
くはφ1.3mm以上φ2.7mm以下、である。
冷陰極管用焼結電極の長さと直径との比(長さ/直径)は、好ましくは2以上3以下、
特に好ましくは2.2以上2.8以下、である。
また、本発明による冷陰極管用焼結電極は、表面積が大きいこと、かつ製造や加工の容
易さ、並びに冷陰極管の製造に際して中空バルブに装着するときの作業性等の観点から、
長手軸方向に平行な断面において示される筒状内空間の形状が、図1のような長方形形状
や、図2のような台形形状であるものが好ましいが、上記に限られるものはなく、図3(
断面V字)、図4(断面U字)、図5(断面階段型)など様々な形状であることができる
。また、同様に理由から、側壁部の外形形状が円筒形状であるものが好ましいが、他の形
状(例えば楕円、多角形)であっても良い。また、冷陰極管用焼結電極の外形形状と冷陰
極管用焼結電極の内部形状とは異なっていてもよい。
上記の構成により、動作電圧が低く、水銀消耗量が著しく抑制された、長寿命の冷陰極
管が提供される。また、従来のようにKOV箔を用いて導入線を接合する必要がないので
大幅なコストダウンを図ることができる。
【0019】
次に本発明の冷陰極管用焼結電極の製造方法について説明する。以下の製造方法はモリ
ブデン(Mo)を主成分とする焼結電極の製造方法を例に説明する。
まず、導入線となるMo線を調製する。このMo線は密度92%以上が好ましい。密度
を所定の値にするために予め高密度の焼結体を用いても良いし、線引き加工により加工さ
れた線材を用いても良い。特に、線引き加工により加工された線材は、焼結インゴット(
または溶解インゴット)を鍛造、圧延、線引き加工等を用いて線材にしているので高密度
の導入線を得易い。
次に冷陰極管用焼結電極は、原料粉末を混合し、造粒し、これを所定形状に成形し、そ
の後に焼結することによって製造することができる。原料粉末であるモリブデンの粉末は
、平均粒径が1μm以上5μm以下で、純度が99.95%以上のものを使用する。この
粉末に純水、バインダー(バインダーとしてはポリビニルアルコール(PVA)が好まし
い)を混ぜ、造粒を行う。その後、単発プレス、ロータリープレスあるいは射出成形によ
って、カップ状(円筒状)の形状の成形体を得る。
成形体を作製する際に、前述の導入線と一緒に成形することにより、カップ状成形体と導
入線が一体となった成形体を得ることができる。また、別の方法では成形体を一旦形成し
た後、導入線を成形体に挿入する工程を用いてカップ状成形体と導入線が一体となった成
形体を得てもよい。
また、必要に応じ、Mo合金としての第2成分や電子放射性物質(エミッタ材)を添加し
てもよいものとする。
【0020】
続いて、800〜1100℃のウエット水素中で脱脂を行う。続いて、1600〜23
00℃×5〜24時間水素中で焼結を行い、さらに必要に応じて1300〜1700℃×
100〜300MPaで熱間静水圧プレス(HIP)処理を行う。有底形状部の内側の表
面粗さが所定のSm範囲でない場合、あるいはより好ましいSm範囲のものとするために
、有底形状部の内側の表面粗さ(Sm)を調整することができる。その方法としては、例
えばバレル研磨、ブラスト処理等を例示することができる。その際、使用する研磨材、作
業内容等を適宜選択ないし調整することができる。また、この焼結工程により、焼結電極
と導入線を一体に接合することができる。このとき、焼結電極の主成分と導入線の主成分
が同じであれば、焼結電極と導入線の接触面で金属結合が生じるので、より強固な結合を
得ることができる。
その後、洗浄し、700〜1000℃の温度で、アニールを行う。その後、リード線を
溶接し、電極の組立が完成する。
このような焼結体からなる本発明による冷陰極管用焼結電極は、焼結電極と導入線が一
体に接合されているので、KOV箔等を用いた溶接を行わなくて済むのでコストダウンを
図ることができる。
【0021】
このような本発明では、前記のように、動作電圧が低く、水銀消耗量が著しく抑制され
た、長寿命の冷陰極管が得られると共に、導入線の単位断面積あたりの接合強度が250
N/mm2以上である冷陰極管用焼結電極を得ることができる。
なお、導入線の単位断面積あたりの接合強度は、図6に示したように冷陰極管用焼結電
極1をチャッキングAに形成されたスリット内に固定し、一方、導入線6をチャッキング
Bで固定し、チャッキングAを10mm/分の速度で引っ張ることによって計測するもの
とする。
【0022】
次に冷陰極管の製造方法について説明する。本発明による冷陰極管は、放電媒体が封入
された中空の管形透光性バルブと、前記管形透光性バルブの内壁面に設けられた蛍光体層
と、前記管形透光性バルブの両端部に配設された、一対の前記冷冷陰極管用焼結電極と、
を具備すること、を特徴とするものである。本発明による冷陰極管において、冷陰極管用
焼結電極以外の必須構成である、放電媒体、管形透光性バルブおよび蛍光体層等は、従来
からこの種の冷陰極管、特に液晶ディスプレイのバックライト用冷陰極管、において用い
られてきたものを、そのままあるいは適当な改変を加えた上で、用いることができる。
本発明による冷陰極管において適用できかつ好ましいものは、例えば放電媒体としては
、希ガス−水銀系のもの(希ガスとしては、アルゴン、ネオン、キセノン、クリプトン、
これらの混合物等)を例示することができ、蛍光体としては、紫外線による刺激で発光す
るもの、好ましくは例えばハロリン酸カルシウム蛍光体を例示することができる。中空の
管形透光性バルブとしては、長さ60mm以上700mm以下、直径1.6mm以上4.
8mm以下のガラス管を例示することができる。
また、本発明の冷陰極管においては、導入線の部分により管形透光性バルブに封着され
る構造であることが好ましい。導入線は密度が高くなっているため、ガラスビーズ等によ
り封着した際にバルブ内の機密性を保ち易くなる。
次に液晶表示装置について説明する。本発明による液晶表示装置は、前記の冷陰極管と
、前記冷陰極管に近接配置された導光体と、前記導光体の一方の面側に配置された反射体
と、前記導光体のもう一方の面側に配置された液晶表示パネルと、を具備すること、を特
徴とするものである。図7に、本発明による液晶表示装置の一例を示す断面図を示す。
【0023】
この図7に示される液晶表示装置20は、冷陰極管21と、この冷陰極管21に近接配
置された導光体22と、この導光体22の一方の面側に配置された反射体23と、この導
光体22のもう一方の面側に配置された液晶表示パネル24とを具備し、さらに前記の導
光体22と液晶表示パネル24との間に光拡散体25が配置され、冷陰極管21の光を前
記導光体22側に反射させる冷陰極管用反射体27が配置されてなるものである。
本発明では、冷陰極管の数は任意であって、例えば図7に示されるように導光体22の
対向する2辺に近接して合計2本の冷陰極管21を配置することができるし、導光体の1
辺(または3辺以上)に近接して1本あるいは2本以上の冷陰極管を配置することができ
る。反光拡散体25の数および形状も任意である。例えば、内部に光拡散性粒子を存在さ
せることによって光拡散性をもたせたシート状光拡散体25aや、表面形状を調整するこ
とによって光拡散性をもたせたレンズ状ないしプリズム状の光拡散体25bを、前記の導
光体22と液晶表示パネル24との間に、一または二以上配置することができる。また、
前記液晶表示パネル24の観察者面には、必要に応じて、光拡散体25c、表面保護体2
8、外光の反射や写り込みを防止ないし低減する反射防止体29、帯電防止体30等を設
けることができる。これらの光拡散体25a、25b、25c、表面保護体28、反射防
止体29および帯電防止体30等のうちの2以上を複合化したものとし、複数の機能を併
有する層を一または二層以上設けることも可能である。なお、液晶表示装置として所望の
機能が発揮されるなら、光拡散体25a、25b、25cおよび表面保護体28、反射防
止体29および帯電防止体30等は配置しなくてもよい。また、液晶表示装置20の各構
成部材(即ち、冷陰極管21、導光体22、反射体23、液晶表示パネル24、光拡散体
25a、25b、25c、表面保護体28、反射防止体29および帯電防止体30等)を
所定の位置に保持する支持基板26、フレーム、スペーサや、およびこれらの各構成部材
を収容するケースを設けることができ、放熱部材31等を設けることもできる。本発明に
よる液晶表示装置も従来の液晶表示装置と同様に、液晶表示パネル24に駆動電圧を供給
する電気配線やLSIチップ、冷陰極管21にその駆動電圧を供給する電気配線、および
不要部分への光の漏洩や装置内部へ埃や湿気が進入するのを防止するシール材などを、必
要部位に設けることができる。
【0024】
本発明では、冷陰極管21のみは先に詳細に示した所定の要件を満たす必要があるが、
冷陰極管21以外の各種の構成部材(例えば、導光体22、反射体23、液晶表示パネル
24、光拡散体25a、25b、25c、支持基板26、冷陰極管用反射体27、表面保
護体28、反射防止体29、帯電防止体30、放熱部材31、フレーム、ケース、シール
材等)は従来から用いられてきたものを利用することができる。また、図7はサイドライ
ト型バックライト構造を具備した液晶表示装置について例示したが、本発明の液晶表示装
置においては直下型バックライト構造を適用させても良いものとする。
【0025】
(実施例)
(実施例1、2)
平均粒径2μmのモリブデン粉末(純度が99.95%以上)を100重量%用意し、純
水、PVAバインダーを混ぜ、造粒を行う。その後、単発プレスによりカップ状成形体を
得る。
一方、線引き加工されたモリブデン線材を所定の長さに切断し、その後、前記カップ状成
形体の底部に固定する。続いて、900〜1100℃のウエット水素中で脱脂を行う。続
いて、1800〜2100℃×8〜15時間水素中で焼結を行い、実施例1および実施例
2にかかる焼結電極と導入線が一体に接合された冷陰極管用焼結電極を作製した。
(実施例3〜7)
線引き加工されたモリブデン線材を所定の長さに切断し、導入線を形成する。
次に、平均粒径2μmのモリブデン粉末(純度が99.95%以上)を100重量%用意
し、純水、PVAバインダーを混ぜ、造粒を行う。その後、単発プレスによりカップ状成
形体を得る。このとき、成形体底部に導入線が固定されるように成形した。
続いて、800〜1100℃のウエット水素中で脱脂を行う。続いて、1700〜220
0℃×5〜20時間水素中で焼結を行い、実施例3ないし実施例7にかかる焼結電極と導
入線が一体に接合された冷陰極管用焼結電極を作製した。
なお、実施例1ないし実施例7のいずれも導入線は焼結電極の底部を貫通しない形状とし
た。また、焼結電極の外径は2.3mm、底部の厚さは0.8mmに統一した。また、焼
結電極の内面の表面粗さ(Sm)は80μm以下とした。また、焼結電極の平均結晶粒径
は100μm以下、アスペクト比は5以下のものを用いた。
【0026】
(比較例1)
導入線の接合をKOV箔を用いて行った以外は実施例1と同じものを比較例1に係る冷
陰極管用焼結電極とした。
(比較例2)
射出成形により、導入線とカップ状成形体が一体となった成形体を作製したこと以外は
実施例1と同じものを比較例2に係る冷陰極管用焼結電極とした。
(比較例3)
導入線の密度d2と焼結電極の密度d1の関係をd2/d1<1とした以外は実施例1
と同様のものを比較例3とした。
実施例および比較例に係る冷陰極管用焼結電極を用いて冷陰極管を作製した。冷陰極管
用焼結電極にはジュメット線を接合した。冷陰極管は直径(外径)3.2mm、電極間距
離350mmのガラス管を用い、冷陰極管用焼結電極の導入線部分にガラスビーズを取り
付けてガラス管と封着した。なお、ガラス管内には水銀や蛍光体層等の冷陰極管として必
要な構成は具備させている。
このような冷陰極管に対し、リーク不良率、電極脱落不良率、導入線の接合強度を測定し
た。リーク不良率は、冷陰極管を稼動させた際の封着部でのリーク不良の発生する割合を
測定した。電極脱落不良率は、冷陰極管を作製する際に焼結電極と導入線が分離する焼結
電極の脱落不良が発生する割合を調べた。接合強度は、前述の通り、チャッキングA・B
を用いて焼結電極と導入線の接合強度を測定したものである。
以下にその結果を示す。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
表1は冷陰極管用焼結電極の構成を示し、表2は測定結果を示した。
実施例に係る冷陰極管は導入線に高密度のMo線を用いていることから機密性が高いの
でリーク不良の発生率が低い。また、導入線と焼結電極を一体に接合しているので電極脱
落不良は発生しなかった。それに対し、比較例1はKOV箔での接合が弱いので焼結電極
の脱落が確認された。また、比較例2では導入線と焼結電極を射出成形により同一成形体
にしているが、このような構造では導入線と焼結電極の結合が弱いので導入線部分が折れ
易い。また、接合強度も本実施例に係る冷陰極管用焼結電極では、焼結接合を用いている
ので強固な接合状態を得ることができた。なお、表中の「ppm」とは百万分の1の意味
で、例えば実施例1のリーク不良2ppmとは冷陰極管を百万個作製した場合に2個のリ
ーク不良が発生したことを意味するものである。
このような冷陰極管用焼結電極およびそれを用いた冷陰極管はリーク不良等の発生が少
ないので信頼性が高く、電極脱落等もないので取扱い性も良好である。また、KOV箔等
によるろう付けが不要なため大幅なコストダウンを図ることができる。
また、本実施例に係る冷陰極管を用いてバックライトを構成して液晶表示装置に組み込
んだところ良好な結果が得られた。また、サイドライト型バックライトおよび直下型バッ
クライトの両方で適用できた。
【0030】
(実施例8〜11)
焼結電極の内面をブラスト処理することにより、表面粗さを(Sm)40μmとしたも
のを実施例8、(Sm)を100μmとしたものを実施例9、(Sm)200μmとした
ものを実施例10とした以外は実施例1と同様のものを作製した。
また、電子放射性物質(エミッタ材)として酸化ランタン(La)を2重量%添
加した以外は実施例8と同様のものを実施例11とした。
各冷陰極管用焼結電極を用いて冷陰極管を作製した。各冷陰極管における動作電圧と水
銀蒸発量を測定した。動作電圧は冷陰極管を点灯する際に必要な初期電圧(V)を測定し
た。また、水銀蒸発量は10000時間後の水銀の蒸発量を測定した。以下、その結果を
示す。
【0031】
【表3】

【0032】
上記結果から分かる通り、内面の表面粗さは(Sm)で100μm以下が好ましいこと
が分かる。つまり、前述の焼結電極と導入線を一体に接合した冷陰極管用焼結電極の構造
に用いることにより、信頼性、取扱い性、コストダウンのみならず電極としての特性をも
向上させることができる。また、電子放射性物質を含有させた方が初期電圧や水銀蒸発量
が向上することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の冷陰極管用焼結電極の一例を示す断面図。
【図2】本発明の冷陰極管用焼結電極の他の一例を示す断面図。
【図3】本発明の冷陰極管用焼結電極の他の一例を示す断面図。
【図4】本発明の冷陰極管用焼結電極の他の一例を示す断面図。
【図5】本発明の冷陰極管用焼結電極の他の一例を示す断面図。
【図6】導入線と焼結電極の接合強度の測定方法の概要を示す図。
【図7】本発明による液晶表示装置の一例を示す断面図。
【符号の説明】
【0034】
1:冷陰極管用焼結電極
2:側壁部
3:底部
4:開口部
5:電極の内側表面
6:導入線
7:リード線
20:液晶表示装置
21:冷陰極管
22:導光体
23:反射体
24:液晶表示パネル
25a、25b、25c:光拡散体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の冷陰極管用焼結電極の製造方法において、
粉末を成形して一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の成形体を作製する工程、該
成形体の底部に予め密度92%以上に加工された導入線を挿入する工程を行うことにより
該成形体と導入線が一体となった一体型成形体を作製した後に焼結する工程を有すること
を特徴とする冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項2】
一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の冷陰極管用焼結電極の製造方法において、
粉末を成形して一方に底部、もう一方に開口部を有する筒状の成形体を作製する際に、底
部に予め密度92%以上に加工された導入線を配置することにより導入線と成形体が一体
になった一体型成形体を作製した後に焼結する工程を有することを特徴とする冷陰極管用
焼結電極の製造方法。
【請求項3】
前記焼結電極の密度をd1、導入線の密度をd2としたとき、d2/d1>1を満たすこ
とを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製
造方法。
【請求項4】
焼結電極と導入線の主成分が同一であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
れか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項5】
焼結電極がタングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、レニウム、ニッケルの少なく
とも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載
の冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項6】
前記焼結電極と前記導入線の接合界面が焼結接合していることを特徴とする請求項1ない
し請求項5のいずれか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項7】
焼結後に前記焼結電極の内面の表面粗さ(Sm)が100μm以下にするための工程を具
備することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の冷陰極管用焼結
電極の製造方法。
【請求項8】
前記焼結電極の内面の表面粗さ(Sm)が100μm以下にするための工程としてバレル
研磨またはブラスト処理の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項7記載の冷陰極
管用焼結電極の製造方法。
【請求項9】
前記d1が密度85%以上98%以下であることを特徴とする請求項3ないし請求項8の
いずれか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項10】
前記d2が密度92%以上100%以下であることを特徴とする請求項3ないし請求項9
のいずれか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製造方法。
【請求項11】
前記焼結する工程の焼結温度が1600〜2300℃であることを特徴とする請求項1な
いし請求項10のいずれか1項に記載の冷陰極管用焼結電極の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−250343(P2007−250343A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71925(P2006−71925)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(303058328)東芝マテリアル株式会社 (252)
【Fターム(参考)】