説明

凸版反転印刷法にて形成された高アスペクト比印刷物およびその作成方法

【課題】線幅が小さく、かつアスペクト比の大きな印刷物を提供する。
【解決手段】凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30〜50μmであり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.5以上であることを特徴とする印刷物。また、凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30μm以下であり、断面の高さをh、断面の線幅をwとするとき、h/wで定義されるアスペクト比が0.2以上であることを特徴とする印刷物1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凸版反転印刷法にて形成された高アスペクト比印刷物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器において、回路その他の構造物を印刷法で形成することが盛んに行われている。このとき、線幅が小さく、かつ断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が大きい印刷物を形成することができれば、例えば導体細線パターンの低抵抗化、ダムや封止等を目的とした各種構造物の構築に役立てることができると考えられる。
【0003】
従来、膜厚が大きい印刷物が得られる印刷方法としては、スクリーン印刷法が知られている。
【0004】
例えば特許文献1の段落0070には、銀ペーストをスクリーン印刷することにより、線幅50μm、厚さ10μmの印刷塗膜を得た旨が記載されている(この場合、線幅は50μm、アスペクト比は0.2である)。
また、特許文献2の段落0027には、金属製のスクリーン版を用いて印刷することにより、スクリーン版の剥離後の塗料の幅を60μm、高さを60μmとする事ができた旨が記載されている。
また、非特許文献1の204ページの図3[スクリーン印刷法(第一世代)]には、ガラスペーストの位置合わせ、スクリーン印刷法及び乾燥の繰り返しによるリブ形成が図示されているとともに、同文献の203〜204ページ本文中には、スクリーン印刷は、解像度として70μm幅程度が限界であり、重ね合わせ精度の確保やスクリーンマスクの寿命に課題がある旨が記載されている。
したがって、スクリーン印刷法を用いる従来の方法では、比較的高アスペクト比の印刷物が得られるものの、線幅の小さい印刷物を得ることが難しい。また粘稠ペーストをスキージーによりスクリーン版の開口部から被印刷体に押し出して印刷するスクリーン印刷では、重ね刷りにより、更にアスペクト比を上げるためには、先刷りのインキが押しつぶされないように、後刷りインキの印刷前に先刷りインキを乾燥固化させることが必要であり、工程に時間がかかるとともに、重ね合わせの精度が出にくいという問題があった。
【特許文献1】国際公開第2006/057348号
【特許文献2】特開2006−297886号公報
【非特許文献1】花畑誠、「7 PDPリブ(隔壁)」、液晶・PDP・有機ELの材料技術、シーエムシー出版、平成17年9月30日発行、203−210頁。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、線幅が小さく、かつアスペクト比の大きな印刷物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30〜50μmであり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.5以上であることを特徴とする印刷物を提供する。
また、本発明は、凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30μm以下であり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.2以上であることを特徴とする印刷物を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により、線幅が小さく、かつアスペクト比の大きな印刷物を形成することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明においては、凸版反転印刷法による印刷塗膜を積層することで、高アスペクト比の印刷物を形成する。
【0009】
(凸版反転印刷法)
本発明において、凸版反転印刷法とは、ブランケット表面に形成された均一なインキ塗膜を凸版にて画像化し、これを被印刷基材に転写する印刷法である(例えば特開2005−128346号公報を参照)。
【0010】
凸版反転印刷法において用いる印刷装置は、胴の表面に取り付けたブランケットと、ブランケット上にインキを塗布するためのインキ塗布装置と、被印刷体に形成するパターンを反転させたパターンを有する凸版とを必須として構成されている。目的とするパターンを反転させたパターンを有する凸版とは、被印刷体に形成されるパターンに対応して凹部を、また、被印刷体に形成されるパターンではない領域に対応して凸部を有するものである。この印刷装置のブランケットには、シリコーンゴム等の一定の離型性を持つ材料を用いることが好ましい。
【0011】
(インキ)
本発明で用いるインキとしては、凸版反転印刷法に用いられるインキであれば好適に用いられるが、ブランケットから被印刷体に転写する際のインキ皮膜の粘度が、より高いものが、より好ましい。本発明は、細線で高アスペクト比が達成できるため、一例として、回路パターン等の細線パターンが要求される電子部品等の製造に適している。電子部品の製造に用いられるインキとしては、導電性インキ、絶縁性インキ、半導体インキからなる群から選択される1種又は2種以上が用いられる。これらのインキとして、例えば、樹脂(高分子)や溶剤などを主体とし、任意に種々の成分を添加したものが挙げられる。例えば、導電性インキの場合には金属粉や有機導電体(導電性高分子)等の導電性材料を配合し、半導体インキの場合には無機半導体または有機半導体を配合する。絶縁性インキの場合は、樹脂自体の絶縁性でインキの絶縁性を確保しても良いし、他に抵抗体や高誘電体等、特性の優れた絶縁体を添加しても良い。
【0012】
インキに配合される溶剤としては、炭化水素系、アルコール系、ケトン系、エーテル系、エステル系などの各種有機溶剤が挙げられる。
インキは、電子線硬化性化合物及び/又は紫外線硬化性化合物を含有し、電子線及び/又は紫外線の照射によって硬化層を形成できるものを用いることができる。本発明で用いるインキには、その他、必要に応じて各種の添加剤を添加することができる。
【0013】
次に、上記のインキによるパターンを被印刷体上に形成するための印刷方法について説明する。本発明の凸版反転印刷法を用いた高アスペクト比印刷物の作成方法は、次の(1)から(3)の工程:
(1)ブランケット表面にインキ塗膜を形成する工程(インキ塗膜形成工程)、
(2)ブランケット表面に形成されたインキ塗膜を凸版に押圧して、前記凸版の凸部に、前記ブランケット表面上のインキ塗膜を付着および転写させる工程(パターン形成工程)、
(3)前記ブランケット表面に残存するインキ塗膜を被印刷体上に転写する工程(転写工程)、
を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を被印刷体上に複数回積層するものである。
【0014】
すなわち、本発明では、(1)から(3)の工程を有する凸版反転印刷法による印刷工程を複数回繰り返し、被印刷体上にインキ塗膜を複数回積層することにより、高アスペクト比の印刷物を形成する。印刷後、被印刷体上に複数積層されたインキ塗膜からなる高アスペクト比の印刷物を硬化及び/又は乾燥させることにより、インキ乾燥塗膜パターンとする。硬化は、インキが熱硬化性化合物、紫外線硬化性化合物、電子線硬化性化合物等の硬化性成分を含有する場合に行うことができ、硬化を行うときには、加熱処理、紫外線照射処理、電子線照射処理等のうち当該成分を硬化させる作用を有する処理を行う。また、乾燥は、インキが溶剤等の揮発性成分を含有する場合に行うことができ、加熱、真空等により、揮発性成分を揮発させる。
【0015】
この際、被印刷体を担持する定盤から、該被印刷体を移動することなく、一の凸版及び一のブランケットを用いて、(1)から(3)の工程を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を前記被印刷体上に複数回積層することが好ましい。このように、複数回の積層工程を通じて同一の凸版及びブランケットを繰り返して使用することにより、異なる凸版及びブランケットを用いた場合の個体のばらつき等の要素を排除して、積層精度の向上を図ることができる。
なお、本発明において、インキ層の「積層」とは、先刷りのインキ層の上に後刷りのインキ層が刷り重ねられることを意味するが、後刷りのインキ層の一部が先刷りのインキ層の外側にはみ出して、更に下にあるインキ層又は被印刷体の表面に接触する場合を排除するものではない。
【0016】
インキ塗膜形成工程、パターン形成工程、転写工程を備える凸版反転印刷法を利用することにより、これらインキ塗膜を複数回積層する間に、被印刷体上に転写されているインキ塗膜を乾燥させる工程を介在させず、ブランケット表面に残存するインキ塗膜を被印刷体の表面上のインキ塗膜の上にウェットオンウェット方式で積層する(すなわち、乾燥していないインキ塗膜の上に乾燥していないインキ塗膜を積層する)ことができる。複数のインキ塗膜をウェットオンウェット方式で積層した後、被印刷体上で、高アスペクト比印刷物を構成する全層を一度に硬化及び/又は乾燥させる場合、硬化及び/又は乾燥の工程が一度で済むという利点がある。
【0017】
本発明において、均一な塗布膜を形成するため低粘度のインキを用い、インキ塗布装置からブランケット上に塗布される段階のインキは低粘度とすることが好ましい。しかし、インキ塗布工程から転写工程までの間に、インキ中の溶剤の一部もしくは全部を常温付近で揮発させ、又はブランケット上でインキ中の溶剤の一部もしくは全部をブランケットに吸収させることにより、ブランケット上のインキの粘度を急上昇させることができる。
【0018】
インキ中の溶剤を常温付近で揮発させる場合でも、多数回の印刷工程を行う全体の時間の長期化を避けるため、インキ塗膜形成工程においてブランケット表面にインキ塗膜を形成した後、転写工程においてブランケット表面に残存するインキ塗膜を被印刷体上に転写するまでの時間は、望ましくは5分以内、より好ましくは3分以内、さらに好ましくは1分以内とすることが好ましい。これにより、ブランケット上のインキ塗膜の乾燥について過度に時間がかかることを避けることができる。
【0019】
また、ブランケット上でインキ塗膜中の溶媒含有率を減少させ、ブランケット上のインキの粘度を急上昇させることにより、先刷りインキ塗膜上に、後刷りインキを転写して刷り重ねる際に、インキが押しつぶされて印刷線幅が拡がってしまうことを防止できるので、被印刷体上にインキ塗膜を転写したあと、その上に次のインキ塗膜を転写するまでの間に、加熱乾燥や真空乾燥などの乾燥工程を介在させて先刷りインキ塗膜を乾燥固化する必要がない。すなわち、被印刷体上に転写されているインキ塗膜を乾燥せずに、次々とインキ塗膜を転写させて多数回の重ね刷りが可能となる。
【0020】
既に被印刷体に転写されているインキの動的粘性率を大きくするため、次のインキを転写する前に、電子線及び/又は紫外線で被印刷体上に転写されているインキ塗膜を硬化する工程を行うことができる。この硬化工程を行う場合、該インキ塗膜は、電子線硬化性化合物及び/又は紫外線硬化性化合物を含有するインキを用いて形成する。電子線硬化及び/又は紫外線硬化によれば、加熱乾燥や熱硬化による場合に比べてインキ塗膜の寸法変化を抑制できるので、パターンの寸法精度を維持することができる。
【0021】
この場合、被印刷体上にインキ塗膜を転写したあと、その上に次のインキ塗膜を転写するまでの間に硬化工程を介在させることになるが、電子線及び/又は紫外線による硬化工程は乾燥工程よりも短時間で済ませることができるので、硬化工程を介在させても多数回の積層に要する時間を長期化させるおそれがない。また、電子線硬化性化合物及び/又は紫外線硬化性化合物を含有するインキを用いる場合でも、上述したように、ブランケット上でインキの粘度を急上昇させるためインキ組成物中には溶剤が配合されており、被印刷体への転写後のインキ塗膜には若干の溶剤が残留する。ウエットオンウエット方式の場合、転写後のインキ塗膜の溶剤の乾燥工程は、先に説明した理由により、各層の転写工程の間に介在させるのではなく、全層の積層後に一度で行うことが好ましい。しかしながら、既に被印刷体に転写されているインキの動的粘性率を大きくするために、寸法変化の影響が現れない程度に、送風、減圧等の手段により、残留溶剤の含有率を低減することは、より高いアスペクト比を得るために有効である。
【0022】
以上説明したように、本形態例によれば、ブランケット上でインキに含まれる溶剤分を飛ばして、ブランケット上のインキの粘度を上昇させることができるので、重ね刷りしても印刷塗膜の崩れを抑制できる。また、印刷工程の間に乾燥工程を設けずに積層構造を形成することができるので、多数回にわたる印刷塗膜の積層を効率よく実施することができ、高アスペクト比の印刷物を形成することができる。
【0023】
本発明によれば、例えば、線幅が30〜50μmであり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.5以上である印刷物を形成することができる。
また、本発明によれば、線幅が30μm以下であり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.2以上である印刷物を形成することができる。
【0024】
なお、図1に示すように、断面の高さとは、被印刷体2の表面からの印刷物1の高さの最大値hをいい、断面の線幅とは、被印刷体2の表面に沿う横幅の印刷物1の最大値wをいうものとする。また、印刷物1の線幅を決定するときの断面の取り方は、断面の線幅wが最小となる断面によるものとする。例えば、印刷物の被印刷体に対する平面上のパターンが長方形である場合には、断面の線幅wが最小となる断面、すなわち長手方向に対して垂直で、短辺に沿って横断する断面において、線幅wおよび高さhをとるようにする。
【0025】
凸版反転印刷法によれば、予め作製した凸版に基づいてパターンを繰り返して再現することができる。例えばスクリーン印刷法と比較すると、スクリーン(マスク)剥離時のパターンの崩れなどの問題が無く、より高精細なパターンの形成に適用することができる。また、所定径のノズルやヘッドからペーストを吐出して、略一定幅のパターンを形成する場合と比べると、本発明の印刷方法によれば、大面積で複雑なパターンを形成したり、局所的な線幅の変動や、線幅が漸次的に変化する部分を有するパターン、線幅の大きい部分と線幅の小さい部分とを含むパターンに対応することも期待できる。
【実施例】
【0026】
(実施例1)
ガラス基板を被印刷体として用い、シリコーンブランケットを有する胴と、線幅18μmの凸版を用いた凸版反転印刷方法により、カラーフィルターのブラックマトリックス形成用の絶縁性インキ(大日本インキ化学工業株式会社製、BMインキ:7328−233BM)を50回重ね刷りし、50層の印刷塗膜を積層した印刷物を得た。得られた印刷物の線幅を光学顕微鏡により、高さ(膜厚)を表面粗さ測定装置により測定したところ、積層後の線幅wは37.2μm、積層後の高さhは32.0μmであり、アスペクト比h/wが0.86の印刷物を得ることができた。
【0027】
(実施例2)
ガラス基板を被印刷体として用い、シリコーンブランケットを有する胴と、線幅5μmの凸版を用いた凸版反転印刷方法により、導電性インキ(大日本インキ化学工業株式会社製:EPODIC RAGT−03)を15回重ね刷りし、15層の印刷塗膜を積層した印刷物を得た。得られた印刷物の線幅を光学顕微鏡により、高さ(膜厚)を表面粗さ測定装置により測定したところ、積層後の線幅wは9.4μm、積層後の高さhは3.8μmであり、アスペクト比h/wが0.40の印刷物を得ることができた。
【0028】
以上の結果を表1にまとめて表す。
【0029】
【表1】

【0030】
以上の結果から明らかなように、凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により、線幅が小さく、かつアスペクト比の大きな印刷物を形成することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、電子機器等における各種の導体や絶縁体のパターンを印刷法により形成する際、高アスペクト比の印刷物を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】アスペクト比を説明する印刷物の模式的断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1…印刷物、2…被印刷体、h…印刷物の断面の高さ、w…印刷物の断面の線幅。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30〜50μmであり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.5以上であることを特徴とする印刷物。
【請求項2】
凸版反転印刷法による印刷塗膜の積層により形成され、線幅が30μm以下であり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.2以上であることを特徴とする印刷物。
【請求項3】
被印刷体の表面に、線幅が30〜50μmであり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.5以上であるインキ乾燥塗膜パターンを有する印刷物の作成方法であって、次の(1)から(3)の工程
(1)ブランケット表面にインキ塗膜を形成する工程、
(2)前記ブランケット表面に形成されたインキ塗膜を凸版に押圧して、前記凸版の凸部に、前記ブランケット表面上のインキ塗膜を付着および転写させる工程、
(3)前記ブランケット表面に残存するインキ塗膜を被印刷体上に転写する工程、
を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を前記被印刷体上に複数回積層することを特徴とする印刷物の作成方法。
【請求項4】
前記被印刷体を担持する定盤から、該被印刷体を移動することなく、一の凸版及び一のブランケットを用いて、前記(1)から(3)の工程を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を前記被印刷体上に複数回積層することを特徴とする請求項3に記載の印刷物の作成方法。
【請求項5】
前記インキ塗膜の複数回積層中に、これらインキ塗膜を乾燥させる工程を介在させず、前記ブランケット表面に残存するインキ塗膜を前記被印刷体の表面上のインキ塗膜の上にウェットオンウェット方式で積層することを特徴とする請求項3又は4に記載の印刷物の作成方法。
【請求項6】
被印刷体の表面に、線幅が30μm以下であり、断面の高さ/断面の線幅で定義されるアスペクト比が0.2以上であるインキ乾燥塗膜パターンを有する印刷物の作成方法であって、次の(1)から(3)の工程
(1)ブランケット表面にインキ塗膜を形成する工程、
(2)前記ブランケット表面に形成されたインキ塗膜を凸版に押圧して、前記凸版の凸部に、前記ブランケット表面上のインキ塗膜を付着および転写させる工程、
(3)前記ブランケット表面に残存するインキ塗膜を被印刷体上に転写する工程、
を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を前記被印刷体上に複数回積層することを特徴とする印刷物の作成方法。
【請求項7】
前記被印刷体を担持する定盤から、該被印刷体を移動することなく、一の凸版及び一のブランケットを用いて、前記(1)から(3)の工程を順に複数回繰り返すことによりインキ塗膜を前記被印刷体上に複数回積層することを特徴とする請求項6に記載の印刷物の作成方法。
【請求項8】
前記インキ塗膜の複数回積層中に、これらインキ塗膜を乾燥させる工程を介在させず、前記ブランケット表面に残存するインキ塗膜を前記被印刷体の表面上のインキ塗膜の上にウェットオンウェット方式で積層することを特徴とする請求項6又は7に記載の印刷物の作成方法。

【図1】
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【公開番号】特開2009−39907(P2009−39907A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−205574(P2007−205574)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(591097964)光村印刷株式会社 (14)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】