説明

凹凸部を有する板材並びにこれを用いた車両パネルおよび積層構造体

【課題】剛性向上効果の高い凹凸部のパターンを有する板材、およびこれを用いた車両パネル並びに積層構造体を提供すること。
【解決手段】基準面は第1単位領域231と第2単位領域232を敷き詰めたものとする。第1単位領域231と第2単位領域232を3分割し、第1分割領域214、第2分割領域224に区分する。第1分割領域214からなる領域を第1基準領域213とし、第2分割領域214からなる領域を第2基準領域223とする。第1基準領域213から基準面に対して紙面手前に突出する第1領域と、第2基準領域213から基準面に対して紙面奥に突出する第2領域とを有する。第1領域は、第1頂面と、第1側面とからなる。第2領域は、第2頂面と、第2側面とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凹凸部を形成することによって剛性を高めた板材、並びにこれを用いて構成した車両パネルおよび積層構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車においては、軽量化を目的として、鋼板等によって構成されている部品の材料を、アルミニウム合金板等の軽量な材料に置き換えることが検討、実施されている。この場合、軽量化の前提として、要求される剛性を確保することが必要である。
これまで、板材の板厚を厚くすることなく剛性を向上させるために、板材に凹凸模様を設けて形状的に剛性を向上させることが検討されてきた。
例えば、自動車部品の一つに、ヒートインシュレータという板材よりなる部品がある。特許文献1には、その材料として、板厚を厚くすることなく十分な剛性を確保するために、エンボス成形による多数の突部を形成したものが提案されている。また、ヒートインシュレータに限らず、様々な用途においてエンボス成形等の凹凸部を形成することによって剛性を向上させた板材が提案されている。(特許文献2〜6)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−136720号公報
【特許文献2】特開2000−257441号公報
【特許文献3】特開平9−254955号公報
【特許文献4】特開2000−288643号公報
【特許文献5】特開2002−307117号公報
【特許文献6】特開2002−321018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のように、多数の凹凸部を形成した板材は、凹凸部の無いものよりも剛性が高くなることは事実である。しかしながら、板厚を厚くすることなく剛性を向上するのに最適な凹凸部形状がいかなるものであるかについては、未だ解明できているとは言えない。そして、剛性向上率をこれまで以上に高くすることは、常に要求されている。
また、自動車に限らず、様々な機械装置等において、板材からなる部分を少しでも軽量化する要求が存在する。軽量化の必要性以外にも、材料費削減の効果も期待されている。また、板材(板形状を有する材料)であれば、材質を問わず剛性向上要求は存在する。
【0005】
また、剛性向上効果の高い凹凸部を有する板材を用いて、これを含んだ積層構造体や、剛性向上効果の高い凹凸部を有する板材を組み合わせた車両パネルについても、従来以上の高剛性なものとすることも求められている。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、凹凸部を設けることによって剛性を向上させた板材であって、従来よりも剛性向上効果の高い凹凸部のパターンを有する板材、およびこれを用いた車両パネル並びに積層構造体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、凹凸部を形成することによって剛性を高めた板材であって、
上記凹凸部は、間隔をあけて順次平行に配された仮想の3つの面である第1基準面、中間基準面および第2基準面という3つの基準面を基準とし、
上記中間基準面を仮想の正方形である第1単位領域と第2単位領域を敷き詰めたものと仮定し、上記仮想の正方形の直交する2つの辺に沿った2方向の一方を横方向、他方を縦方向とした場合、
上記第1単位領域は、横方向に任意の比率A:B:Aに3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第1分割領域とし、比率Bに分割された1つの領域を第2分割領域とし、
上記第2単位領域は、縦方向に任意の比率A:B:Aに3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第2分割領域とし、比率Bに分割された1つの領域を第1分割領域とし、
上記中間基準面には、上記第1単位領域と上記第2単位領域が縦方向及び横方向に対し交互に配置されており、隣接する上記第1分割領域で形成される略I型を呈する領域を第1基準領域とし、隣接する上記第2分割領域で形成される略I型を呈する領域を第2基準領域とし、
上記中間基準面上において定められた上記第1基準領域から上記第1基準面に向かって突出する第1領域と、上記中間基準面上において定められた上記第2基準領域から上記第2基準面に向かって突出する第2領域とを設け、
上記第1領域は、上記第1基準領域を上記第1基準面上に等倍または縮小して投影した第1頂面と、該第1頂面の輪郭と上記第1基準領域の輪郭とをつなぐ第1側面とからなり、
上記第2領域は、上記第2基準領域を上記第2基準面上に等倍または縮小して投影した第2頂面と、該第2頂面の輪郭と上記第2基準領域の輪郭とをつなぐ第2側面とからなる
よう構成したことを特徴とする凹凸部を有する板材にある(請求項1)。
【0008】
第2の発明は、複数の板材を積層してなる積層構造体であって、上記板材の少なくとも1枚は上記第1の発明の凹凸部を有する板材であることを特徴とする積層構造体にある(請求項8)。
【0009】
第3の発明は、アウターパネルと該アウターパネルの裏面に接合されたインナーパネルとを有する車両パネルであって、上記アウターパネル及び上記インナーパネルのいずれか一方又は両方が上記第1の発明の凹凸部を有する板材よりなることを特徴とする車両パネルにある(請求項9)。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明における上記凹凸部を有する板材は、上記特殊な形状の凹凸部を有している。上記凹凸部は、上記のごとく、上記中間基準面上において定められた上記第1基準領域から上記第1基準面に向かって突出する上記第1領域と、上記中間基準面上において定められた上記第2基準領域から上記第2基準面に向かって突出する上記第2領域とを設けてなる。そして上記第1領域は、上記第1頂面と、該第1頂面の輪郭と上記第1基準領域の輪郭とをつなぐ上記第1側面とからなり、上記第2領域は、上記第2頂面と、該第2頂面の輪郭と上記第2基準領域の輪郭とをつなぐ上記第2側面とからなる。
【0011】
このような構造を有しているので、本発明の上記板材は曲げ剛性および面剛性に優れると共に、エネルギー吸収特性に優れた板材となる。また、剛性の向上に伴う、制振性向上効果と、凹凸形状による音の反響抑制効果を得ることができる。
剛性が向上する理由は、次のように考えられる。即ち、上記第1領域と上記第2領域は、板材の厚さ方向に離れた位置に配置した上記第1頂面および上記第2頂面と、板材の厚さ方向に交差した上記第1側面および上記第2側面とからなり、中立面から離れた位置に多くの材料を配置できる。そのため、多くの材料を強度部材として効果的に使用することができ、剛性向上効果を高めることができる。
【0012】
このように、本発明によれば、従来よりも剛性向上の効果が高く、エネルギー吸収特性に優れた凹凸部のパターンを有する板材を得ることができる。
【0013】
第2の発明においては、上記のごとく剛性に優れた凹凸部を有する板材を積層構造体の一部として用いることによって、非常に剛性が高く、エネルギー吸収特性に優れた積層構造体を容易に得ることができる。また、剛性向上に伴う制振性の向上効果と、空気層を包容することにより吸音性の向上効果を得ることができる。
【0014】
第3の発明においては、上記のごとく剛性の高い凹凸部を有する板材を上記アウターパネル及び上記インナーパネルのいずれか一方又は両方に用いることによって、非常に剛性が高く、エネルギー吸収特性に優れた車両パネルを容易に得ることができる。また、剛性向上に伴う制振性の向上効果と、空気層を包容することにより吸音性の向上効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1における凹凸部の部分平面図。
【図2】図1のA−A線矢視断面の部分拡大図。
【図3】実施例1における凹凸部の部分斜視図。
【図4】実施例1における中間基準面の第1基準領域および第2基準領域の配置を示す説明図。
【図5】実施例1における試験片の一辺と単位領域の一辺とがなす角度を変化させた場合の片持ち梁によるFEM解析の結果を示す説明図。
【図6】実施例1における3点曲げ試験方法を示す説明図。
【図7】実施例1における3点曲げ試験の荷重−変位線図。
【図8】実施例2における中間基準面の第1基準領域および第2基準領域の配置を示す説明図。
【図9】実施例3における第1基準領域および第2基準領域の輪郭の角部にフィレットを形成した中間基準面を示す説明図。
【図10】実施例4における凹凸部を有する円筒形状の板材を示す説明図。
【図11】実施例5における積層構造体の展開説明図。
【図12】実施例6における車両パネルの展開説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明において、正方形等の形状の表現は、いずれも幾何学上の狭義の概念に止まらず、一般的に上記の形状と認識できる形状を含むものであり、各辺が若干曲線となったり、角部や面に成形状必要な丸み等が生じるいわゆるフィレットといわれる曲面を設けたりすることも当然に許容される。また、平行の表現は、幾何学上の狭義の概念に止まらず、一般的に平行な面と認識できるものである。
【0017】
また、上記第1基準領域及び上記第2基準領域は、いずれも、略I型を呈するものであるが、その形態としては、後述する実施例に示すごとく様々な形態をとりうる。例えば後述する実施例1のように、I型の縦棒部分及び横棒部分を同一の幅とした輪郭形状とすることもできるし、実施例2のように、I型の縦棒部分の幅を、横棒部分の幅に対して太くした輪郭形状とすることもできる。また、実施例3のように、略I型の輪郭における角部にフィレットを設けることもできる。
【0018】
また、上記単位領域をなす仮想の正方形を横方向に3分割した状態とは、上記正方形をなす横方向の1辺を3分割する2つの点から引かれた、縦方向の1辺と平行な2本の直線により上記正方形を分割し、横方向に3つの領域が並んで形成された状態を示す。また、上記単位領域をなす仮想の正方形を縦方向に3分割した状態とは、上記正方形をなす縦方向の1辺を3分割する2つの点から引かれた、横方向の1辺と平行な2本の直線により上記正方形を分割し、縦方向に3つの領域が並んで形成された状態を示す。
【0019】
また、上記第1頂面及び上記第2頂面は、それぞれ上記第1基準面及び上記第2基準面上の面によって構成することもできるし、あるいは、上記第1基準面及び上記第2基準面から上記中間基準面とは逆の方向に突出した部位によって構成することができる。突出した部位の形状例としては、ドーム形状、稜線形状、錐形状等があるがこれに限定するものではない。
【0020】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記第1基準領域および上記第2基準領域は、上記第1分割領域および上記第2分割領域をそれぞれ連ねた後、両者の面積が変化しないように両者の角部の一部を、円弧状に変形させることにより構成することができる(請求項2)。
ここで上記角部は、上記第1基準領域の輪郭線において凸角となる角部と、上記第2基準領域の輪郭線において凸角となる角部をさす。この場合には、上記凹凸部を有する板材の凹凸の角部を滑らかにできるので、成形が容易になると共に、用途の拡大やデザイン性の向上を図ることができる。
【0021】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記中間基準面に対する上記第1側面の傾斜角度θ1(°)と、上記中間基準面に対する上記第2側面の傾斜角度θ2(°)とは、10°〜90°の範囲にあることが好ましい(請求項3)。
上記第1側面の傾斜角度θ1(°)と上記中間基準面に対する上記第2側面の傾斜角度θ2(°)とが、10°〜90°の範囲にある場合、成形性を確保しつつ、優れた剛性向上率を有する凹凸部形状を得ることができる。
【0022】
上記第1側面の傾斜角度θ1(°)および上記第2側面の傾斜角度θ2(°)が10°未満の場合には、上記第1領域と上記第2領域の突出高さを大きくすることが難しくなり、剛性向上率が低下する。また、上記第1側面の傾斜角度θ1(°)および上記第2側面の傾斜角度θ2(°)が90°を超えることは凹凸部形成上困難であり、必要のない領域である。
尚、金属板をプレス成形する場合において上記第1側面の傾斜角度θ1(°)および上記第2側面の傾斜角度θ2(°)の上限値は、成形性の問題から、70°以下であることがより好ましい。したがってより好ましい範囲としては10°〜70°である。
また、上記第1側面および上記第2側面は複数の面により構成されるが、それらの面が全て同じ傾斜角度である必要はなく、部位によって傾斜角度を変えてもよい。但し、いずれの面においても、上記好ましい傾斜角度の範囲内とすることが好ましい。
【0023】
また、上記凹凸部を有する板材において、順次配された上記第1基準面、上記中間基準面および上記第2基準面の少なくとも一部がそれぞれ平行な曲面からなることが好ましい(請求項4)。
この場合には、高い剛性を有する優れた上記凹凸部を有する板材を様々な形状に変形させることができ、用途を拡大することができる。
【0024】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記板材は金属板をプレス成形することにより上記凹凸部を形成したものであることが好ましい(請求項5)。
金属板は、エンボス成形等のプレス成形あるいはロール成形等の塑性加工を施すことによって、容易に凹凸部を形成することができる。そのため、金属板の場合には、上記の優れた凹凸部形状を適用することが比較的容易にできる。金属板の材質としては、アルミニウム合金、鋼、銅合金などの塑性加工が可能な種々のものを適用できる。
【0025】
尚、成形方法においては、ロール成形等の塑性加工の他、鋳造、切削等を採用することも可能である。
また、上記板材は、上記凹凸部を有する限り、金属以外の材料においても有効であり、例えば、樹脂板等とすることもできる。樹脂材料等であれば射出成形あるいはホットプレス等によって凹凸部を形成することができる。樹脂材料においては、金属材料の場合よりも成形状の制約を受けにくく、設計の自由度もより広くなる。
【0026】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記金属板の成形前の板厚t(mm)が0.05mm〜6.0mmであることが好ましい(請求項6)。
金属板の板厚が0.05mm未満の場合および6.0mmを超える場合には、用途的に剛性を向上させる必要性が少ない。
【0027】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記単位領域の一辺の長さL(mm)と、上記金属板の板厚t(mm)との比L/tは10〜2000であることが好ましい(請求項7)。
上記比L/tが10未満の場合には成形が困難となるおそれがあり、一方、上記比L/tが2000を超える場合には、十分な凹凸部形状を形成できなくなり、剛性が低下するという問題が生じるおそれがある。
【0028】
また、上記板材は上記正方形の一辺の長さL(mm)に対し、比率Bに分割された領域がなす矩形形状の短辺の長さをBL(mm)としたとき、0.2L≦BL≦0.6Lであることが好ましい(請求項8)。
0.2L≦BL≦0.6Lの範囲外の場合、凹凸部形状の形成が困難となる恐れがある。
【0029】
また、上記凹凸部を有する板材において、上記第1領域の突出高さH1(mm)と上記板厚t(mm)との比H1/tと、上記第1側面と上記中間基準面とがなす最も大きい傾斜角θ1(°)とは、1≦(H1/t)≦−3θ1+272の関係にあり、上記第2領域の突出高さH2(mm)と上記板厚t(mm)との比H2/tと、上記第2側面と上記中間基準面とがなす最も大きい傾斜角θ2(°)とは、1≦(H2/t)≦−3θ2+272の関係にあることが好ましい(請求項9)。
【0030】
上記比H1/tが1未満の場合には、第1領域を形成することによる剛性向上効果が十分に得られないという問題が生じる恐れがある。一方、上記比H1/tが−3θ1+272を超える場合には成形が困難になるという問題が生じる恐れがある。同様に、上記比H2/tが1未満の場合には、第1領域を形成することによる剛性向上効果が十分に得られないという問題が生じる恐れがある。一方、上記比H2/tが−3θ2+272を超える場合には成形が困難になるという問題が生じる恐れがある。
【0031】
また、第2の発明の積層構造体においては、上記凹凸部を有する板材を1枚のコア材として、その両面に配設された1枚ずつの平坦な面板よりなる三層構造の積層体とすることができる。また、このような基本構造を繰り返した構造、つまり、複数枚の上記凹凸部を有する板材を1枚ごとに平坦な面板を介して積層してなる多層構造を有することもできる。
また、複数枚の凹凸部を有する板材を直接積層してコア材とし、その片側又は両側の表面に平坦な面板を接合してなる構造を取ることもできる。
また、複数枚の凹凸部を有する板材を直接積層しただけの状態の積層構造体とすることもできる。
上記板材の積層枚数としては、用途および要求特性に応じて変更することができる。
【0032】
また、第3の発明の車両パネルは、自動車のフードに限らず、ドアー、ルーフ、フロア、トランクリッドなどのパネルおよび補強部材や、バンパー、クラッシュボックス、ドアビームなどのエネルギー吸収部材にも適用できる。また、上記アウターパネルと上記インナーパネルとしては、鋼板、アルミニウム合金板などを用いることができる。
上記アウターパネルをアルミニウム合金板により構成する場合には、たとえば、比較的安価であるという理由により6000系合金が好適である。また、上記インナーパネルをアルミニウム合金板により構成する場合には、たとえば、比較的成形性が良いという理由により5000系合金板が好適である。
【実施例】
【0033】
(実施例1)
第1の発明の実施例にかかる凹凸部20を有する板材1につき、図1〜図4を用いて説明する。
図1には、凹凸部20について一部の範囲の平面図を示す。同図には中間基準面における第1領域21と第2領域22の輪郭であって、外形線としては現れない部分を破線により示した(後述の図3および図11も同様である)。
また、図4は、板材1が有する凹凸部20の形状を中間基準面K3の第1基準領域213と第2基準領域223の配置によって表したものである(後述の図8および図9も同様である)。
【0034】
本例の凹凸部20を有する板材1は、図1〜図3に示すごとく、凹凸部20を形成することによって、剛性を高めた板材である。
凹凸部20は、次のように構成される。
間隔をあけて順次平行に配された仮想の3つの面である第1基準面K1、中間基準面K3および第2基準面K2という3つの基準面を基準とする。
【0035】
中間基準面K3は、図4に示すごとく、仮想の正方形である第1単位領域231と第2単位領域232を敷き詰めたものと仮定し、上記仮想の正方形の辺に沿った2方向の一方を横方向(X方向)、他方を縦方向(Y方向)とする。第1単位領域231は、横方向において比率A:B:A=1:1:1に3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第1分割領域214とし、比率Bに分割された1つの領域を第2分割領域224とする。また、第2単位領域232は、縦方向に比率A:B:A=1:1:1に3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第2分割領域224とし、比率Bに分割された1つの領域を第1分割領域214とする。中間基準面K3には、第1単位領域231と第2単位領域232が縦方向及び横方向に対し交互に配置されており、隣接する第1分割領域214で形成される略I型を呈する領域を第1基準領域213とし、隣接する第2分割領域224で形成される略I型を呈する領域を第2基準領域223とする。
【0036】
凹凸部20は、図1〜図3に示すごとく、中間基準面K3上において定められた第1基準領域213から第1基準面K1に向かって突出する第1領域21と、中間基準面K3上において定められた第2基準領域223から第2基準面K2に向かって突出する第2領域22とにより構成されている。第1領域21は、第1基準領域213を第1基準面K1上に等倍または縮小して投影した第1頂面211と、第1頂面211の輪郭と第1基準領域213の輪郭とをつなぐ第1側面212とからなる。また、第2領域22は、第2基準領域223を第2基準面K2上に等倍または縮小して投影した第2頂面221と、第2頂面221の輪郭と第2基準領域223の輪郭とをつなぐ第2側面222とからなる。
【0037】
図2に示すごとく、本例における第1基準面K1、中間基準面K3および第2基準面K2の3つの基準面は、それぞれ平行な平面である。また、第1頂面211は、その板厚中心が第1基準面K1と重なるように構成され、第2頂面221は、その板厚中心が第2基準面K2と重なるように構成されている。そして第1基準面K1と中間基準面K3とがなす距離を突出高さH1(mm)とし、第2基準面K2と中間基準面K3とがなす距離を突出高さH2(mm)とする。
また、本例においては、第1領域21と第2領域22とは形状および寸法が同じであり、突出方向のみが異なっている。第1領域21の突出高さH1(mm)と第2領域22の突出高さH2(mm)は、いずれも1.5mmとした。
【0038】
また、本例の凹凸部20を有する板材1は、板厚t=0.3mmの1000系のアルミニウム製の平板である。
上記凹凸部20は、一対の金型を用いたプレス成形により形成される。尚、この成形方法は、表面に所望の凹凸形状を付けた一対の成形ロールによって成形するロール成形等の他の塑性加工方法を採用することも可能である。
【0039】
また、図2に示すごとく、中間基準面K3に対する第1側面212の傾斜角度θ1(°)および中間基準面K3に対する第2側面222の傾斜角度θ2(°)は共に30°であり、第1側面212と第2側面222とは、折れ曲がり部を有することなく、一平面により連続して形成される。
【0040】
また、本例においては、図4に示すごとく、中間基準面K3をなす第1単位領域231及び第2単位領域232の一辺の長さL=24mmである。
また、第1単位領域231及び第2単位領域232の一辺の長さL(mm)と、上記アルミニウム板の板厚t(mm)との比L/tは80であり、10〜2000の範囲内にある。
また、第1単位領域231及び第2単位領域232の一辺の長さL(mm)に対し、比率Bに分割された領域がなす矩形形状の短辺の長さBL=8mmであり、4.8≦BL≦14.4の範囲内にある。
【0041】
また、第1領域21の突出高さH1(mm)と上記板厚t(mm)との比H1/tは、5である。また、第1側面212と中間基準面K3とがなす傾斜角θ1=30°であり、−3θ1+272=182である。したがって、1≦H1/t≦−3θ1+272の関係を満たしている。同様に、第2領域22の突出高さH2(mm)と上記板厚t(mm)との比H2/tは、5である。また、第2側面222と中間基準面K3とがなす傾斜角θ2=30°であり、−3θ2+272=182である。したがって、1≦H2/t≦−3θ1+272の関係を満たしている。
【0042】
本例における凹凸部20を有する板材1は、上記のような特殊な形状の凹凸部を有している。即ち、凹凸部20は、中間基準面K3上において定められた第1基準領域213から第1基準面K1に向かって突出する第1領域21、中間基準面K3上において定められた第2基準領域223から第2基準面K2に向かって突出する第2領域22とを設けてなる。そして第1領域21は、第1頂面211と、第1頂面211の輪郭と第1基準領域213の輪郭とをつなぐ第1側面212とからなり、第2領域22は、第2頂面221と、第2頂面221の輪郭と第2基準領域223の輪郭とをつなぐ第2側面222とからなる。
【0043】
第1領域21と第2領域22は、板材1の厚さ方向に離れた位置に配置した第1頂面211および第2頂面221と、板材1の厚さ方向に交差した第1側面212および第2側面222とからなり、中立面から離れた位置に多くの材料を配置できる。そのため、多くの材料を強度部材として効果的に使用することができ、剛性向上効果とエネルギー吸収特性を大幅に高めることができる。
【0044】
また、第1基準領域213と第2基準領域223とがなす面積を同一としてある。また、中間基準面K3に対する第1側面212及び第2側面222がなす傾斜角度θ1、θ2を同一とし、第1領域21及び第2領域22の突出高さH1、H2も同一としてある。そのため、板材1の表裏に突出する第1領域21と第2領域22の形状も同一となる。したがって、より効果的に剛性を向上させることができる。
また、剛性の向上に伴う制振性向上効果と、凹凸形状による音の反響抑制効果を得ることができる。
【0045】
実施例1の板材1の剛性向上効果を定量的に判断するために、FEM解析による片持ち梁による曲げ剛性評価と、3点曲げ試験による曲げ剛性評価を行った。
【0046】
(FEM解析)
実施例1の板材1の剛性向上効果およびエネルギー吸収特性を定量的に判断するために、FEM解析による片持ち梁による曲げ剛性評価を行った。
片持ち梁による曲げ剛性評価のFEM解析は、図1に示すごとく、一端を固定端(Z1、Z3)とし、他端を自由端(Z2、Z4)とし、自由端の中央部に1Nの荷重をかけた際のたわみ量を求めた。
試験片の形状は、120mm×120mmの矩形形状を有し、本例に示す凹凸部20を全面に形成してある。凹凸部20の成形方向は、試験片の一辺と上記単位領域における仮想の正方形の一辺とがなす角度を、0°、15°、30°、45°、60°、75°、90°の各方向に変化させた。また、表面積の増加割合から、板成形後の板厚t=0.274mmとした。尚、図1に示す固定端Z1および自由端Z2は、0度方向、固定端Z3および自由端Z4は、90°方向における固定端及び自由端を示す。
評価は、凹凸部20を形成していない平板状の元板について、同様のFEM解析を行い得られたたわみ量と比較することで行った。
【0047】
上記FEM解析の結果を、横軸を上記角度とし、縦軸を曲げ剛性の向上率としたグラフ(図5)に示す。
その結果、0°方向及び90°方向における剛性の向上率(P1、P2)が22.9で最も高く、45°方向における剛性の向上率(P3)が15.4倍で最も低くなることが明らかとなった。また、本例に示す凹凸部20の形状は、その形成方向のいずれの方向においても非常に高い剛性の向上率を有することが明らかとなった。
【0048】
(3点曲げ試験)
3点曲げ試験は、図6に示すごとく、横倒しした2つの円筒状支持材を支点間距離S=120mmとなるよう平行に配置して構成した2つの支点W上に試験片を配置し、試験片表面の中央位置に、先端断面が半円状をなす平板形状の押圧冶具Jによって荷重をかけ、変位量を計測した。評価は、凹凸部20を形成していない平板状の元板について、同様に3点曲げ試験を行い荷重−変位線図を比較することで行った。
【0049】
上記試験片は、成形前の形状が100mm×150mm、板厚t=0.3mmのA1050−O材であり、本例に示す凹凸部20を全面に形成してある。上記試験片において、凹凸部20の形成方向は、上記片持ち梁におけるFEM解析の0°方向および45°方向の場合と同様である。
【0050】
3点曲げ試験の結果から得られた荷重を縦軸とし、変位を横軸とした荷重−変位線図を図7に示す。同図において、45°方向に凹凸部20を設けた板材1の計測結果を実線X、0°方向に凹凸部20を設けた板材1の計測結果を実線Y、平板状の元板の計測結果を実線Zにより示してある。
【0051】
図7に示すごとく、実線Xは、実線Zに比べ立ち上がりの傾き角が12.1倍となる。したがって、45°方向に凹凸部20を設けた板材1の曲げ剛性は、平板状の元板と比べ、12.1倍に向上することが明らかとなった。また実線Yは、実線Zに比べ立ち上がりの傾き角が15.4倍となる。したがって、0°方向に凹凸部20を設けた板材1の曲げ剛性は、平板状の元板と比べ、15.4倍に向上することが明らかとなった。
また、荷重と変位の積が板材を変形させるエネルギー量(仕事量)となることから、図7の荷重−変位線図に示すごとく、実線X及び実線Yは、実線Zに比べて、変形に要するエネルギー量が高いことがわかる。したがって、本例に示す凹凸部20の形状は、平板状の元板に対してエネルギー吸収量が大幅に向上することが明らかとなった。
【0052】
(実施例2)
本例は、図8に示すごとく、実施例1の凹凸部20を有する板材1の変形例である。
図8に示す中間基準面K3からなる凹凸部20を有する板材1は、第1単位領域231及び第2単位領域232における分割の比率を変化させた例である。第1単位領域231は、横方向に比率A:B:A=1:2:1に3分割され、比率Aに分割された領域を第1分割領域214とし、比率Bに分割された領域を第2分割領域224とする。また、第2単位領域232は、縦方向に比率A:B:A=1:2:1に3分割され、比率Aに分割された領域を第2分割領域224とし、比率Bに分割された領域を第1分割領域214とした例である。
【0053】
尚、本例の凹凸部20を有する板材1は、図8に示す中間基準面K3に定められた第1基準領域213および第2基準領域223から、第1基準面K1及び第2基準面K2へ、それぞれ突出した第1領域21及び第2領域22からなるものである。他の構成は、実施例1と同様である。
本例においても、実施例1と同様の作用効果を発揮する。
【0054】
(実施例3)
本例は、図9に示すごとく、実施例2の凹凸部20を有する板材1において、中間基準面K3上に第1基準領域213および第2基準領域223を定めた後に、両者の面積が変化しないように両者の角部の一部を、円弧状に変形させることにより構成した例である。具体的には、同図に示すごとく、第1基準領域213の輪郭線がなす4か所の凸角部a1と、第2基準領域223がなす4か所の凸角部a2とを、いずれも同じ曲率半径の円弧状に変形させてある。
【0055】
本例では、図9に示す第1基準領域213および第2基準領域223から、第1基準面K1および第2基準面K2に対して突出する凹凸部20を形成する。その他の構成は、実施例1と同様である。
本例においては、凹凸部20を有する板材1の凹凸の角部を滑らかにできるので、成形が容易になると共に、用途の拡大やデザイン性の向上を図ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
【0056】
(実施例4)
本例は、図10に示すごとく、凹凸部20を円筒材11に設けた例である。本例においては、第1基準面K1、中間基準面K3、第2基準面K2は順次平行に配された円筒状の曲面からなる。凹凸部20の単位形状は、実施例4に示す単位形状23を、中間基準面K3がなす曲面に沿わせ、中間基準面K3に投影したものである。その他の構成は、実施例1と同様である。
本例に示すごとく、高い剛性を有する優れた上記凹凸部20を有する板材1を様々な形状に変形させることができ、用途を拡大することができる。その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
【0057】
また、本例に示す凹凸部20を有する円筒材11を、飲料缶やロケットのような円筒形の構造物に用いることで、材料の板厚を増加させることなく、剛性を高めることができる。また、本例の円筒材11は、優れたエネルギー吸収特性を有している。そのため、自動車などの部材に使用することで、高い剛性と優れたエネルギー吸収特性を付与することができる。
【0058】
(実施例5)
本例は、図11に示すごとく、実施例1の凹凸部20を有する板材1をコア材として用いて積層構造体5を構成した例である。
即ち、積層構造体5は、凹凸部20を有する1枚の板材1よりなるコア材の両側の表面に面板42、43を接合してなる。
面板42、43は、材質3000系、板厚1.0mmのアルミニウム合金板よりなる。
【0059】
本例の積層構造体5は、上述したような優れた剛性を有する凹凸部20を有する板材1をコア材として用い、その第1領域21の第1頂面211と第2領域22の第2頂面221に対して面板42、43を接着、ろう付け等により接合することによって、凹凸部20を有する板材単体の場合よりも格段に剛性が高い積層構造体5が得られる。しかも、板材1も面板42、43もアルミニウム合金板よりなるため、軽量化することができる。
また、剛性向上に伴う制振性向上効果と、空気層を包容することにより吸音性の向上効果を得ることができる。また、良く知られているように、面板42、43のいずれか一方に貫通孔を形成することにより、ヘルムホルツ型吸音構造となり、さらに吸音性を向上させることができる。
なお、上記面板としては、アルミニウム合金以外の金属の板、たとえば、鋼板やチタン板等や、樹脂板等を適用することも可能である。
【0060】
(実施例6)
本例は、図12に示すごとく、実施例1〜実施例3に記載の板材1をインナーパネルとして用い、第1領域21の第1頂面211をアウターパネル61の裏面側に向けて配置して構成する車両パネル6の例である。なお、インナーパネルは、その外周部においてアウターパネル61とヘム加工等により接合されている。
【0061】
本例の車両パネル6は、そのインナーパネルを構成する凹凸部20を有する板材1が、上記のごとく剛性向上効果に優れているので、歩行者が衝突した際の一次衝突のエネルギー及び二次衝突のエネルギーを吸収する特性に優れたものとなる。また、剛性向上に伴う制振性向上効果と、空気層を包容することにより吸音性の向上効果を得ることができる。
尚、本例においては、凹凸部20を有する板材1をインナーパネルとして用いたが、インナーパネルとアウターパネルのいずれか一方又は両方に用いることができる。
【符号の説明】
【0062】
1 板材1
20 凹凸部
21 第1領域
211 第1頂面
212 第1側面
213 第1基準領域
214 第1分割領域
22 第2領域
221 第2頂面
222 第2側面
223 第2基準領域
224 第2分割領域
231 第1単位領域
232 第2単位領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹凸部を形成することによって剛性を高めた板材であって、
上記凹凸部は、間隔をあけて順次平行に配された仮想の3つの面である第1基準面、中間基準面および第2基準面という3つの基準面を基準とし、
上記中間基準面を仮想の正方形である第1単位領域と第2単位領域を敷き詰めたものと仮定し、上記仮想の正方形の直交する2つの辺に沿った2方向の一方を横方向、他方を縦方向とした場合、
上記第1単位領域は、横方向に任意の比率A:B:Aに3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第1分割領域とし、比率Bに分割された1つの領域を第2分割領域とし、
上記第2単位領域は、縦方向に任意の比率A:B:Aに3分割され、比率Aに分割された2つの領域を第2分割領域とし、比率Bに分割された1つの領域を第1分割領域とし、
上記中間基準面には、上記第1単位領域と上記第2単位領域が縦方向及び横方向に対し交互に配置されており、隣接する上記第1分割領域で形成される略I型を呈する領域を第1基準領域とし、隣接する上記第2分割領域で形成される略I型を呈する領域を第2基準領域とし、
上記中間基準面上において定められた上記第1基準領域から上記第1基準面に向かって突出する第1領域と、上記中間基準面上において定められた上記第2基準領域から上記第2基準面に向かって突出する第2領域とを設け、
上記第1領域は、上記第1基準領域を上記第1基準面上に等倍または縮小して投影した第1頂面と、該第1頂面の輪郭と上記第1基準領域の輪郭とをつなぐ第1側面とからなり、
上記第2領域は、上記第2基準領域を上記第2基準面上に等倍または縮小して投影した第2頂面と、該第2頂面の輪郭と上記第2基準領域の輪郭とをつなぐ第2側面とからなる
よう構成したことを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項2】
請求項1または2に記載の凹凸部を有する板材において、上記第1基準領域および上記第2基準領域は、上記第1分割領域および上記第2分割領域をそれぞれ連ねた後、両者の面積が変化しないように両者の角部の一部を、円弧状に変形させることにより構成されていることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項3】
請求項1または2に記載の凹凸部を有する板材において、上記中間基準面に対する上記第1側面の傾斜角度θ1(°)と上記中間基準面に対する上記第2側面の傾斜角度θ2(°)とは、10°〜90°の範囲にあることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の凹凸部を有する板材において、順次配された上記第1基準面、上記中間基準面および上記第2基準面の少なくとも一部がそれぞれ平行な曲面からなることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の凹凸部を有する板材において、上記板材は金属板をプレス成形することにより上記凹凸部を形成したものであることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項6】
請求項5に記載の凹凸部を有する板材において、上記金属板の成形前の板厚t(mm)が0.05〜6.0mmであることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項7】
請求項5または6に記載の凹凸部を有する板材において、仮想の正方形からなる上記単位領域の一辺の長さL(mm)と、上記板厚t(mm)との比L/tは、10〜2000であることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか一項に記載の凹凸部を有する板材において、仮想の正方形からなる上記単位領域の一辺の長さL(mm)に対し、比率Bに分割された領域がなす矩形形状の短辺の長さをBL(mm)としたとき、0.2L≦BL≦0.6Lであることを特徴とする凹凸部を有する板材1。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか一項に記載の凹凸部を有する板材において、上記第1領域の突出高さH1(mm)と上記板厚t(mm)との比H1/tと、上記第1側面と上記中間基準面とがなす最も大きい傾斜角θ1(°)とは、1≦(H1/t)≦−3θ1+272の関係にあり、上記第2領域の突出高さH2(mm)と上記板厚t(mm)との比H2/tと、上記第2側面と上記中間基準面とがなす最も大きい傾斜角θ2(°)とは、1≦(H2/t)≦−3θ2+272の関係にあることを特徴とする凹凸部を有する板材。
【請求項10】
複数の板材を積層してなる積層構造体であって、上記板材の少なくとも1枚は請求項1〜9のいずれか1項に記載の凹凸部を有する板材であることを特徴とする積層構造体。
【請求項11】
アウターパネルと該アウターパネルの裏面に接合されたインナーパネルとを有する車両パネルであって、上記アウターパネル及び上記インナーパネルのいずれか一方又は両方が請求項1〜9のいずれか1項に記載の凹凸部を有する板材よりなることを特徴とする車両パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−51004(P2012−51004A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195651(P2010−195651)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000002277)住友軽金属工業株式会社 (552)