説明

分割洗浄による畳の再生製法

【課題】 従来より、畳の再生利用はほとんどなく焼却されていた。近年稲ワラ畳床から一部稲ワラを材料として取り出すことがありました。最近、資源の再生利用のため、再生技術を必要としている。
【解決手段】 イ)古畳を、畳表、畳床に解体分別する。
ロ)畳をニ分割に水平切断して、上半分と下半分の分割畳床にする。
ハ)分割畳床を高圧高温蒸気で洗浄する。
ニ)洗浄後、分割畳床をエアーテーブルに置き、振動した空気を与える。
ホ)次に、分割畳床を乾燥室で高温乾燥させる。
ヘ)更に、高温乾燥した分割古畳の上半分と下半分の間に、補強芯材として、洗浄したイ)の畳表を入れ、縫合する。
以上のことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、古畳の再生技術に関するものである。畳床を二分割に水平切断して、一度、分割した畳床をつくり、洗浄、乾燥後に、分割した畳床と洗浄した畳表を縫合するのが、特徴です。
【背景技術】
【0002】
従来より、古畳の再生利用は、ほとんど無く、焼却されていた。近年、稲ワラ畳床から、一部稲ワラを材料として、取り出すことがありました。
【発明の開示】
【0003】
近年、畳床の材料の良質の稲ワラが不足して、中国から輸入されており、一部、稲ワラのみ、再生利用の実績があるが、畳床全部の再生利用の技術が無かった。最近、再生技術を必要としている。
【発明が解決しようとする手段】
【0004】
この課題を解決するために請求項の発明は、畳床の種類、ワラ畳床、建材畳床、サンドウィッチ畳床を選ばず対応が出来るように、畳床を水平ニ分割してから高圧高温蒸気で、殺菌消毒及び洗浄をして、更に、エアーテーブルの空気に振動でリラックス効果を与え、畳床のゆがみを取り、その後、高温乾燥して、完全に水分を取り、洗浄した畳表を補強芯材として共に再縫合する。
【発明の効果】
【0005】
この発明の効果は、従来、多量に焼却処理されていた畳が再生利用され、資源を無駄にせず、活用出来る。更に、新畳床より割安で提供出来るし、何度でも再生出来る。
【発明が実施するための最良の形態】
【0006】
この発明は、特に稲ワラを材料としたワラ畳床には、高い効果がある。長期使用している畳には、水分や有機物が浸透して残留する。そのため、微生物が生育する。カビ、ダニ、ノミ等が発生する環境にある。その畳床を、殺菌消毒、洗浄のための、定期クリーニング方法でもある。また、カビが発生している畳床の場合には、前処理として酢酸を薄めて使用する。更に、殺菌力を強化する方法として、10%位のアルコール水を最後に、畳床に散布すると効果が高い。
【0007】
この発明は、リラックス効果を与えるエアーテーブルの空気の中に、用途によって、酢酸や10%のアルコール水や、場合によっては、芳香剤を混入することも可能である。更に、補強芯材として、解体分別した畳表を、洗浄後、薬液加工して、分割した切断面の間に押入して縫合してもよいし、石膏ボードを乾燥剤として追加してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0008】
本発明に係る畳の再生製法は、工業的に量産することが可能であるため、産業上の利用可能を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イ)古畳を畳表、畳床に解体分別する。
ロ)畳床を二分割に水平切断して、上半分と下半分の分割畳にする。
ハ)分割畳床を高圧高温蒸気で洗浄する。
ニ)洗浄後、分割畳床をエアーテーブルに置き、振動した空気を与える。
ホ)次に、分割畳床を乾燥室で、高温乾燥させる。
ヘ)更に、高温乾燥した分割畳床の上半分と下半分との間に、補強芯材として、洗浄したイ)の畳表を入れ、縫合する。
ト)縫合された再生畳床に、新しい畳表を取り付ける。
以上のごとく構成された、分割、洗浄による古畳の再生製法に関するものである。

【公開番号】特開2007−77775(P2007−77775A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−296875(P2005−296875)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(501461209)
【出願人】(505380186)株式会社宮城製畳 (4)
【出願人】(505380197)
【Fターム(参考)】