分割溝を有するタンポン
【課題】体液を捕らえ貯めておく膣内用タンポンを提供する。
【解決手段】膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。セグメントの配設は、タンポンの外表面に沿った体液の流動を妨げるための貯留領域を提供する。
【解決手段】膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。セグメントの配設は、タンポンの外表面に沿った体液の流動を妨げるための貯留領域を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液を捕らえ貯めておく膣内用道具(例えば、タンポン)に関する。
【背景技術】
【0002】
体液を膣内に捕らえ貯めておく道具は、市販されており、文献で知られている。そのような道具の最も一般的な例は、膣内用タンポンである。市販のタンポンは、一般に、吸収性又は非吸収性カバー層で包まれることもある圧縮された円筒状の吸収性繊維塊である。
【0003】
タンポンは、人間の膣内に挿入され、そこに、膣内の体液、最も一般的には月経液を捕らえ貯めておくために一時的に保持される。膣内の体液がタンポンに接触すると、体液はタンポンの吸水性材料によって吸収及び保持されるべきである。しばらくすると、タンポン及びその保持された流体は除去及び廃棄され、必要な場合、別のタンポンが挿入される。
【0004】
市販されているタンポンのブランドは多く存在する。広くは、タンポンは、アプリケータによって体内に含有及び送達されるもの、並びに指によって挿入されるものの2つの分類に分けられる。本発明のタンポンは、特に指によって挿入されるのに適しているが、両方の送達手段によって利用されてもよい。
【0005】
特に、本発明のタンポンは、米国特許第6,310,269号(Friese et al.)及び米国特許第5,832,576号(Leutwyler et al.)に記載されるようなプロセス及び装置によって形成される。これらのプロセスによって形成されるタンポンは、高度に圧縮された中央芯を有し、指による挿入に必要とされる十分な支柱強度を有する、高密度化芯をもたらす。芯の周囲の範囲はより低密度であり、内向きに開放した溝を有し、タンポンの円周表面積を増加させる。溝は、直線であり長手方向軸に平行に整合されてもよく、又は欧州特許第EP 1383453号(Schoelling)に開示されるように、少なくとも部分的に螺旋状の性質を有してもよい。本特許において、形状決定されプレス加工された長手方向溝は、表面積を増加させ、体液が移動しなければならない距離を増加させ、かつ少なくとも部分的に螺旋状の溝内の液体の滞留時間を増加させる。これは、長手方向の直線溝よりも良好なタンポンの吸収及び膨張能力を可能にする。
【0006】
溝の他の実施例は、米国特許公開第2008/0200892号、欧州特許第EP 1481656号、及び国際公開第WO 2008/095937号(全てVan Ingelgem et al.)、欧州特許第EP 1459720号(Schmidt)、並びに米国特許公開第20070083182号(Schoelling)で見ることができる。更に、米国特許公開第20050113784号、第20050113785号、及び第20050113789号(全てJensen)のような陥凹部分を有するタンポンがある。これらの陥凹部分は、斜線、直線、格子状、及びそれらの組み合わせ等のパターンで配設されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
螺旋状又は他の非線形溝の発明は、流体の吸収を増加させ、タンポンの不具合を防止するのに役立ってきたが、タンポンの外表面にわたって流体を誘導する必要性が残っている。タンポンは飽和状態に達することなく機能しなくなることが多すぎる。これは、使用者がタンポンを除去し、タンポンの片側のみが流体吸収によって膨張している場合に特に明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、我々は、貯留領域を提供することによって、体液を吸収しバイパス漏れを低減するタンポンの能力を改善するための新しい方法を発見した。本発明の一態様では、膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。実質的に長手方向のセグメントは、実質的に長手方向の配向を有し、蓄積セグメントは、実質的に周方向の配向を有し、それは、約110°未満の角度で少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する。
【0009】
本発明の別の態様では、膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、実質的に長手方向の配向と、タンポンの挿入端に向かって配置される第1の端と、タンポンの抜去端に向かって配置される第2の端とを有する。少なくとも1つの蓄積セグメントは、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に連結される、タンポンの抜去端に向かって配置される第1の端と、第1の端の反対側の第2の端とを有する。蓄積セグメントの第2の端は、タンポンの挿入端に向かって配置される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】長手方向溝を有する市販のタンポンの斜視図。
【図2】渦巻き状又は螺旋状溝を有する市販のタンポンの斜視図。
【図3】複数の分割溝を有する本発明のタンポンの平面図。
【図4】左右対称分割溝を有するタンポンの代替実施形態の平面図。
【図5】傾斜した分割溝を有するタンポンの別の代替実施形態の平面図。
【図6】本発明のタンポンの更に別の代替実施形態の平面図。
【図7】本発明のタンポンの更に別の代替実施形態の斜視図。
【図8】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図9】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図10】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図11】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図12】図8〜11のタンポンプレス機のプレスダイのうちの1つを示す、プレス軸から放射状に外向きの図。
【図13】図8〜11のタンポンプレス機のプレスダイのうちの1つ端面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「溝」という用語及びその変化形は、タンポンの表面の凹みに関する。溝間の領域は、リブの形状をとってもよい。
【0012】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「長手方向軸」という用語及びその変化形は、実質的にタンポンの中央を通って挿入端から抜去端に延びる軸に関する。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「分割溝」という用語及びその変化形は、角度によって画定される複数の認識可能な要素を有する、タンポンの外表面に形成される溝に関する。
【0014】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「長手方向のセグメント」という用語及びその変化形は、実質的に長手方向に配向される溝セグメントに関するが、例えば螺旋状等、長手方向軸に対して傾斜されてもよい。分割溝に沿って分布している複数の長手方向のセグメントは、「分割された長手方向溝」を形成するために、溝がタンポンの長さの実質的な部分にわたって延在することを陥凹にする。
【0015】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「蓄積セグメント」という用語及びその変化形は、単独で、又は隣接した溝セグメントと併せて、タンポンの長さに沿った連続的な流体の流動を妨げる、溝セグメントに関する。
【0016】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「認識可能な角度」という用語及びその変化形は、頂点で接合される隣接した溝セグメント間に形成される約135°未満の角度に関する。この用語は、直角及び鋭角を含む。
【0017】
このように、本発明は、体液が吸収性タンポン構造に吸収されることなく、表面に沿って流動する可能性が低いタンポンに関する。これは、少なくとも1つの長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する分割溝を提供することによって達成される。少なくとも1つの蓄積セグメントは、タンポンの周囲に実質的に周囲方向に配向され、かつ/又は隣接した溝セグメントと協働して、以下に更に記載する貯留領域を形成する。このように、本発明は、改善された流体処理特性を提供すると従来技術によって認識されている、複数の別々の離間された細長い長手方向溝を有するタンポンを提供するだけではなく、タンポンの長さに沿った連続的な体液の流動を妨げる、タンポンの外表面の領域も提供する。例えば、認識可能な角度は、溝の長さを増加すること、及び溝に沿った体液の滑らかな流動を妨げることの両方を行うことができる。隣接した離間した分割溝内の複数の蓄積セグメントの配向はまた、増加した繊維の緻密化の周辺領域を提供することができる。
【0018】
図面を参照すると、図1は、タンポン10の挿入端14から抜去端16に延在する長手方向溝12を分離するリブ11を有する、従来技術の指で挿入するタンポン10を示す。これらの種類のタンポンは、長年にわたって市販されてきた。
【0019】
図2は、欧州特許第EP 1383453号、米国特許第10/104264号に記載されるような、渦巻き状又は螺旋状溝の一実施例を示し、それらの開示は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。図2に示すように、別々の離間された溝20は、タンポン18の挿入端22から抜去端24に延在する。螺旋状長手方向溝20は、長手方向軸に対して傾斜しており、タンポン18の最大で少なくとも150°の円周角αにわたって延在する(欧州特許第EP 1383453号に示されるように)。これらの種類の溝を有するタンポンは、o.b.(登録商標)というブランド名でMcNEIL−PPC,Inc.,Skillman,New Jersey,USAから市販されている。
【0020】
図3は、本発明の一実施形態を示す。本実施例では、タンポン38は、挿入端42と、抜去端44と、それらの間の中央部分46を有する。長手方向軸は、線X−Xとして示される。図に示すように、分割された長手方向溝40は、挿入端42から抜去端44に延在する。溝40は、頂点60で相互に連結される、少なくとも1つの長手方向のセグメント50と少なくとも1つの蓄積セグメント52とを含有する。この交点及び蓄積セグメント52の実質的な周方向配向は、タンポンの長さに沿った体液の流動を妨げる、タンポンの外表面の一領域を提供する。例えば、挿入端に近接した長手方向のセグメント50に接触し、抜去端に向かって流れ落ちる経血等の体液は、蓄積セグメント52によってその動きが妨げられ得る。この妨げは、従来技術において既知のような緩やかな曲線又は180°にほぼ等しい大きい鈍角に沿った単なる再方向付けを超える。タンポンの吸収性構造への体液の局所的浸透を強化するために、体液の一時的な貯留又は蓄積をもたらすことは十分であると考えられる。
【0021】
分割溝は、概してタンポンの長さ延在するように、追加の長手方向のセグメント50及び蓄積セグメント52を有してもよい。これらの追加のセグメントは、頂点によって連結される一連の「階段」を形成してもよい。本発明の最も基本的な形態において、少なくとも1つの階段又は認識可能な角度は、少なくとも2つの分離した分割溝内に形成される。他の実施形態では、複数の3つ以上の分離した分割溝が形成され、それぞれは一連の認識可能な角度を有する。これらの分割溝は、タンポンの周囲で均等に離間されてもよく、又はそれらは、可変間隙を有してもよい。
【0022】
複数の可変的に離間された分割溝を有するタンポンの一実施例を図4に示す。本実施形態は、相互に左右対称である長手方向のセグメント50’と蓄積セグメント52’から形成される、隣接した分割溝40’を有し、密接に離間された長手方向のセグメント及びより遠く離間された長手方向のセグメントを提供する。具体的に、少なくとも2つの分割溝40’のうちの第1の分割溝第1の実質的に長手方向のセグメント50a’は、第1の蓄積セグメント52a’を通して第2の実質的に長手方向のセグメント50b’に接続される。隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメント50c’は、隣接した第1の蓄積セグメント52b’を通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメント50d’に接続される。このように、第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメント50a’及び隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメント50c’は、第1の円周距離を置いて離間され、第1の分割溝の第2の実質的に長手方向のセグメント50b’及び隣接した分割溝の隣接した第2の実質的に長手方向のセグメント50d’は、第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される。図4に示すように、この第2の円周距離は、第1の円周距離よりも大きい。隣接した分割溝の長手方向のセグメントの更なる対は、第1の円周距離を置いて離間されてもよく、更なる対は、第2の円周距離又は他の円周距離を置いて離間されてもよい。図3及び4の実施形態に示すように、一種類の認識可能な角度は、実質的に直角又は90°である。
【0023】
あるいは、セグメント間の角度は、それが認識可能な角度を形成するという条件で、鋭角又はわずかに鈍角であってもよい。好ましくは、角度は約135°未満、より好ましくは約110°未満、更により好ましくは約100°未満である。したがって、第1の長手方向のセグメントが長手方向軸に平行に配向され、隣接した蓄積セグメントが鋭角で交差する場合、この蓄積セグメントは、タンポンの挿入端に向かって傾斜する。そのような実施形態の一実施例では、溝は稲妻の形に似ており、図5に示される。長手方向のセグメント50’’及び隣接した傾斜した蓄積セグメント52’’のこの配設は、分割溝に沿った貯留を強化するための貯留領域54を形成するために、タンポンのより低い点におけるそれらの交点(頂点60’’)から延在する、2つの上方に向けられたセグメントを提供する。別の実施形態(図6に示す)では、少なくとも1つの蓄積セグメント52’’’は、タンポン38’’’の外表面の周囲に実質的に周囲方向に向けられる。隣接した長手方向のセグメント50’’’は、例えば螺旋状に配向され、長手方向軸X−Xから傾斜してもよい。図6の実施形態はわずかな鈍角を有するが、図5及び6の両方の実施形態が、流体の流動を妨げる。
【0024】
長手方向軸からの傾斜角は、図5に示すように、螺旋状セグメントとタンポン38’’の表面上の円周線C−Cとの間の角度である、螺旋角αによって識別することができる。したがって、0°の螺旋角を有する溝セグメントが、実質的に円筒形のタンポンの円周に沿って配向される一方で、90°の螺旋角を有する溝セグメントは、実質的に円筒形のタンポンの長手方向軸に平行である。図5において、第1の長手方向のセグメント50’’が約75°の螺旋角αlsを有する一方で、隣接した蓄積セグメント52’’は、約45°の螺旋角αasを有する。対照的に、図3の長手方向のセグメント50が約90°の螺旋角を有する一方で、隣接した蓄積セグメント52は、約0°の螺旋角を有する。好ましくは、長手方向のセグメントは、少なくとも約45°、より好ましくは少なくとも約75°の螺旋角αlsを有する。好ましくは、蓄積セグメントは、約25°未満、より好ましくは約10°未満の螺旋角αasを有する。あるいは、螺旋角の合計が測定されてもよい。好ましくは、長手方向のセグメント螺旋角αls及び蓄積セグメント螺旋角αasの合計は、少なくとも約70°、より好ましくは少なくとも約90°である。
【0025】
図3を参照すると、タンポンの外表面は、プレス加工された分割溝40によって画定される長手方向リブ56が少なくとも部分的に備わっており、概して挿入端42と抜去端44との間を軸方向に延在する。長手方向リブの数は、例えば、タンポンの直径及び/又はタンポンの種類に応じて異なり得る。好ましくは少なくとも約4つのリブ、より好ましくは少なくとも約6つのリブが存在する。多くの既知のタンポンのように、本発明が偶数のリブを有し得る一方で、奇数のリブを有する本発明に従ったタンポンを製造することも可能である。
【0026】
溝の選択的な配置及び長手方向軸X−Xに対するそれらの整合によって、異なる繊維圧縮によって生じる異なる密度を有する領域を提供することが可能である。例えば、図3は、タンポン38の周囲に一定の間隔で離間された、一連の蓄積セグメント52を示す。示すように、蓄積セグメント52は、長手方向軸X−Xにほぼ垂直である。同様に、第1の分割溝に隣接して位置する第2の分割溝は、同様のパターンの認識可能な角度を有し、長手方向及び蓄積セグメント50及び52のそれぞれを含有する。概して周囲方向に整合された蓄積セグメント52を有することによって、長手方向のセグメント50間の領域62と比較して増加した密度を有する、領域58を作製することが可能である。いかなる理論にも束縛されるものではないが、タンポン38の表面に接触する流体は、これらの領域58がより低密度であるため、長手方向のセグメント50によって画定される領域62の内側に急速に吸収されると考えられる。次いで、流体は、整合された蓄積セグメント52によって画定されるより高密度の領域へと上方又は下方のいずれかに逃げる。好ましくは、領域58は、約3mm未満の高さを有する、より好ましくは約2mm未満の高さを有する、円筒形のセグメントである。
【0027】
本発明の吸収性タンポンは、圧縮された材料の細長い塊、好ましくは、中心軸及びタンポンの外周表面を画定する半径を有する、圧縮された材料の実質的に円筒形の塊を含む。タンポンは多くの場合、タンポンブランクと呼ばれる材料の成形された塊を最初に得ることによって形成される。このブランクは、一巻きの不織布ウェブの形態で、不規則又は実質的に均一に配向された材料の塊等あってもよい。
【0028】
タンポンはまた、例えば、流体の吸収を改善し、バイパス漏れの形態の初期のタンポンの不具合を防止するのに役立つ溝等の表面特徴を有する。これらの特徴の更なる改善は、タンポンの表面に沿った縦の流体の移動を遅延させるための表面特徴を提供するために、直角及び/又は鋭角等、溝内に明確な角度を提供することによって達成され得る。
【0029】
これらの溝は、体液がタンポンの表面に沿って縦に移動することを妨げ、液体がタンポン構造に吸収されるより多くの可能性を提供する。更に、角度は、タンポン表面に沿った体液の滑らかな移動を妨げる頂点(溝セグメント間の移行は滑らかではない)、及び/又は蓄積セグメントを有する。本発明の認識可能な角度及び溝配向を有する溝のシステムは、タンポンへの改善された液体吸収を提供すると考えられる。
【0030】
タンポンブランクは、比較的圧縮されていない、比較的低密度の開放構造である。次いで、タンポンブランクは、タンポンブランクよりも小さい寸法及び高密度を有する製品を形成するために圧縮される。タンポンは、圧縮から解放された後、その最終寸法までわずかに弛緩(又は膨張)する。圧縮されたタンポンは、タンポン全体にわたって概して均一の密度を有してもよく、又はそれらは、Friese et al.、米国特許第6,310,269号及びLeutwyler et al.、米国特許第5,911,712号の同一出願人による特許に記載されるように、異なる密度の領域を有してもよく、それらの開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。図1に示すように、タンポン10はまた通常、カバー12又は他の何らかの表面処理、及び抜去ひも又は他の除去機構を含む。
【0031】
タンポンは、その中心軸を実質的に包囲する比較的高密度の芯、及び芯を包囲し、外周表面を形成するより低密度の環を有してもよい。この密度差異は、芯及び環内の比較的均一であるが異なる吸水性材料の分布によって提供されてもよく、又は芯から放射状に延在する複数のリブによって提供されてもよい。
【0032】
タンポンに使用され得る材料は、繊維、発泡体、及び粒子、又は他の不連続材料を含む。タンポンはセルロース繊維を含む。有用なセルロース繊維の有用な非限定的リストとしては、綿、木材パルプ、黄麻、大麻、ミズゴケ等の天然繊維、及び再生セルロース(レーヨン及びリオセルを含む)、硝酸セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体を含む加工材料が挙げられる。タンポンはまた、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリアミン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等が挙げられるが、これらに限定されない、他の材料を含んでもよい。
【0033】
好ましくは、タンポンは主に繊維から形成される。繊維は、上記に挙げられる材料のいずれかであってもよく、多枝及び非枝を含む任意の有用な断面を有してもよい。多枝再生セルロール繊維は、長年にわたって市販されてきた。これらの繊維は、非枝繊維よりも増加した比吸収率を有することが知られている。これらの繊維の市販されている実施例は、Kelheim Fibres GmbH Kelheim,Germanyから市販されているGalaxy(登録商標)トリローバルビスコースレーヨン繊維、及びLenzing AG,Lenzing,Austriaから市販されているViscostar(登録商標)トリローバルビスコースレーヨン繊維である。これらの繊維は、Wilkes et al、米国特許第5,458,835号に詳細に記載され、その開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0034】
好ましくは、タンポンブランクは、流体透過性カバーによって実質的に包囲される。したがって、カバーは、タンポンの外表面の大部分を包囲する。これは、Friese、米国特許第4,816,100号に開示されるように達成されてもよく、その開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。更に、タンポンの片方又は両方の端がカバーによって包囲されてもよい。当然ながら、処理や他の理由のために、タンポンの表面のいくらかの部分にはカバーがなくてもよい。例えば、タンポンの挿入端及びこの端に隣接する円筒面の一部分が、タンポンが流体を受け入れやすいようにカバーなしで露出されていてもよい。
【0035】
カバーは、体腔へのタンポンの挿入を容易にすることができ、また繊維がタンポンから分離する可能性を低くすることができる。当業者は、本発明のタンポンと併用して有用なカバーを認識するであろう。そのようなカバーは、(熱接着などによって)融合された外側繊維層、不織布、有孔フィルムなどから選択されることができる。
【0036】
タンポンは、アプリケータタンポン及び指で挿入されるタンポンの2つの種類に概して分類され、ある特定の量の寸法安定性が、各種類のタンポンに有用である。アプリケータタンポンは、使用前にタンポンを含有及び保護するために、比較的剛性の道具を使用する。体腔にタンポンを挿入するために、アプリケータが体腔に部分的に挿入され、タンポンをそこから排出することができる。対照的に、指で挿入されるタンポンは、それを体腔に誘導するのを補助するためのアプリケータを有せず、アプリケータを使用することなく挿入を可能にするために、十分な支柱強度を必要とする。この強度は、タンポンの一方の端をInstron Corporation,Canton,Mass.,U.S.A.から市販されているInstron Universal Testing Machineの固定プレートに固定することによって判定することができる。可動プレートがタンポンのもう一方の端に接触させられ、次いで、約5cm/分の速度でタンポンを圧縮するように設定される。タンポンにかけられる力は連続的に測定され、この力が増加する代わりに減少し始める点が、タンポンが曲がる点である。達成される最大力がタンポン安定度である。好ましくは、本発明の指で挿入されるタンポンは、少なくとも約10Nの有意な安定度を有する。より好ましくは、指で挿入されるタンポンは、少なくとも約20Nの安定度を有し、最も好ましくは、それらは約30N〜約85Nの安定度を有する。過度に低い安定度を有するタンポンは、指で挿入されるタンポンとして、挿入中にそれらの基本的構造を維持するのに十分な寸法安定性を有せず、過度に高い安定度を有するタンポンは、指で挿入されるタンポンとして楽に挿入されるには過度に剛性又は硬質であると認識され得る。
【0037】
アプリケータタンポンが剛性アプリケータ道具によって保護され、アプリケータタンポンが指で挿入されるタンポンと同じくらい高度の支柱強度を必要としない一方で、アプリケータタンポンは、寸法安定性(特に放射状の)が使用にふさわしい必要がある。この寸法安定性は、例えば、タンポンが早期に拡大し、その梱包材料を裂くか、又はタンポンアプリケータ内に押し込められないという確証を提供する。
【0038】
本発明のプロセスは、開放構造から始まる。開放構造は、繊維、発泡体、又は粒子等の不規則又は実質的に均一に配向された材料である、不織布であってもよい。次いで、この塊はタンポンブランクを形成するように処理される。
【0039】
本発明に有用な不織布は、当業者によって所望される任意の方法で形成されてもよい。例えば、繊維は、鋸歯状オープナ内で繊維を連続的に測定することによって、開くこと及び/又はブレンドすることができる。ブレンドされた繊維は、繊維ウェブを形成するために、例えば導管を通る空気によって、梳綿場に輸送することができる。あるいは、実質的に不規則に配向された繊維の塊は、繊維を開きかつ/又はブレンドし、それらを例えばティーバッグ型タンポンブランクを形成するための場所に上記のように輸送することによって、形成することができる。更なるプロセスは、繊維トウ内に配向された繊維を採用してもよい。
【0040】
タンポンブランクは、タンポンを形成するために更に処理されてもよい。タンポン形成プロセスにおいて、ウェブは薄い繊維スライバに形成され、タンポンブランクを形成するために螺旋状に巻かれてもよい。更に、タンポンの繊維状吸収部分を実質的に含有するように、液体透過性カバー材料がタンポンブランクの周囲に巻かれてもよい。ウェブの更なる処理の実施例は、Friese et al.、米国特許第4,816,100号及びSchwankhardt、米国特許第5,909,884号に記載される(それらの開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)。
【0041】
タンポンは、円形又は平坦な挿入端を含んでもよい。
【0042】
タンポンは、典型的にはひもである、抜去機構を含んでもよい。
【0043】
これらのタンポンは、Friese et al.、米国特許第6,310,269号及びLeutwyler et al.、米国特許第5,832,576号の全体的な教示に従って製造されてもよい。これらの参照文献に開示されるこれらの装置及び方法は、本発明のタンポンを形成するように、以下に記載するように修正される。更に、プレス加工された螺旋状溝を有するタンポンはまた、Neipmann et al.、米国特許第2,798,260号、Wolff et al.、米国特許第3,422,496号、及びSchoelling、欧州特許第EP 1383453号の全体的な教示に従って製造されてもよい。
【0044】
図7に示す単純な円筒形の代表的なタンポンを製造するための装置を図8〜13に示す。タンポン100は、長手方向のセグメント104と蓄積セグメント106とを有する、4つの分割溝102を有する。
【0045】
図8〜13の装置200は、プレス軸に垂直な平面内に配設される全部で8つのプレスダイの2つのグループを含み、プレスダイ202の第1のグループは、プレスショルダ205から延在する凸状プレス面204を有し、プレスダイ206の第2のグループは、プレスショルダ209から延在する凹状プレス面208を有する。最初に、全てのプレスダイ202、206は、図8に示すように開放位置にあり、タンポンブランク210は、装置200の中心にある。図9に示すように、プレスダイ202、206は、タンポンブランク210の外表面212に接触し、それを定位置に保持するように集中する。しかしながら、プレスダイ202の第1のグループの凸状プレス面204は、分割溝102として図7の製品に残る分割溝を形成するために、速やかにタンポンブランク210をプレスし続ける。次いで、プレスダイ206の第2のグループの凹状プレス面208は、図10に示すように、タンポンの外周表面を形成するために、プレス軸に向かって放射状に内向きに移動する。最後に、プレスダイ202の第1のグループは、図11に示すように、圧縮されたタンポンが取り出されることを可能にするのに十分に抜去される。
【0046】
プレスダイ202の第1のグループは、図12及び13でより詳細に示す、溝形成セグメントを有する。図12は、プレスショルダ205から延在する凸状プレス面204を示す、プレス軸から放射状に外向きの図である。この特定の実施形態は、2つの周方向蓄積プレス面236、238によって接合される、3つの長手方向プレス面230、232、234を含む。プレスショルダ205は、分割溝の階段状の配向を可能にするために、3つのオフセット部分240、242、244を有する。この図12が角度の付いた部分246、248によって分離されたオフセット部分を示す一方で、オフセット部分間の他の移行が当業者に明らかであろう。
【0047】
図13は、プレスショルダ205のオフセット部分240、242、244のそれぞれの角変位を図示する、プレスダイ202の端面図である。プレスダイ206の第2のグループは、第1のグループのこれらの隣接したプレスダイ202の間に適合するのに適切な寸法を有する。
【0048】
先述のとおり、階段状溝を有するタンポンは、既知の方法を修正することによって製造されてもよい。特に、欧州特許第EP 1383453号に記載される方法は、螺旋状溝を形成するための個々のプレスつめ及び構成要素の使用を開示する。階段形成プレスブレードを含むようにプレスつめを修正することによって、階段形成プレス表面が得られる。このようにして、一体型つめによって各階段溝を形成することが可能となる。代替方法は、それぞれが階段溝の一部を形成する、一連の整合されたつめを含んでもよい。例えば、1つのつめが第1の線を形成し、別のつめが第3の線を形成するように、1つの一連の3つのつめが整合されてもよい。第1及び第3を接続するために第3のつめを利用することによって、頂点が形成される。
【0049】
〔実施の態様〕
(1) 挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.約110°未満の角度で前記少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する、実質的に周方向の配向を有する、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する、
膣内用タンポン。
(2) 前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(3) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、実施態様2に記載の膣内用タンポン。
(4) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、実施態様3に記載の膣内用タンポン。
(5) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(6) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約10°未満の螺旋角を有する、実施態様5に記載の膣内用タンポン。
(7) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの螺旋角との合計は、少なくとも約70°である、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(8) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの前記螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの前記螺旋角との合計は、少なくとも約90°である、実施態様7に記載の膣内用タンポン。
(9) a.前記少なくとも2つの分割溝のうちの第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の蓄積セグメントを通して第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
b.隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、隣接した第1の蓄積セグメントを通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
c.前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の円周距離を置いて離間され、
d.前記第1の分割溝の前記第2の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントは、前記第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される、
実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(10) 前記第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントから前記隣接した分割溝の方向に延在し、前記隣接した第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントから前記第1の分割溝の方向に延在する、実施態様9に記載の膣内用タンポン。
【0050】
(11) 隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、概して周囲方向に整合される蓄積セグメントを有する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(12) 第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、実施態様11に記載の膣内用タンポン。
(13) 少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとの前記交差は、貯留領域を形成する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(14) 挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有し、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される第1の端と、前記タンポンの前記抜去端に向かって配置される第2の端とを有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.前記タンポンの前記抜去端に向かって配置され、前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に接合される第1の端と、前記第1の端の反対側の第2の端とを有する、少なくとも1つの蓄積セグメントであって、前記蓄積セグメントの前記第2の端は、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される、少なくとも1つの蓄積セグメント、とを有する、
膣内用タンポン。
(15) 前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(16) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、実施態様15に記載の膣内用タンポン。
(17) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、実施態様16に記載の膣内用タンポン。
(18) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(19) 隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、約10°未満の螺旋角で概して周囲方向に整合される、蓄積セグメントを有する、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(20) 第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、実施態様19に記載の膣内用タンポン。
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液を捕らえ貯めておく膣内用道具(例えば、タンポン)に関する。
【背景技術】
【0002】
体液を膣内に捕らえ貯めておく道具は、市販されており、文献で知られている。そのような道具の最も一般的な例は、膣内用タンポンである。市販のタンポンは、一般に、吸収性又は非吸収性カバー層で包まれることもある圧縮された円筒状の吸収性繊維塊である。
【0003】
タンポンは、人間の膣内に挿入され、そこに、膣内の体液、最も一般的には月経液を捕らえ貯めておくために一時的に保持される。膣内の体液がタンポンに接触すると、体液はタンポンの吸水性材料によって吸収及び保持されるべきである。しばらくすると、タンポン及びその保持された流体は除去及び廃棄され、必要な場合、別のタンポンが挿入される。
【0004】
市販されているタンポンのブランドは多く存在する。広くは、タンポンは、アプリケータによって体内に含有及び送達されるもの、並びに指によって挿入されるものの2つの分類に分けられる。本発明のタンポンは、特に指によって挿入されるのに適しているが、両方の送達手段によって利用されてもよい。
【0005】
特に、本発明のタンポンは、米国特許第6,310,269号(Friese et al.)及び米国特許第5,832,576号(Leutwyler et al.)に記載されるようなプロセス及び装置によって形成される。これらのプロセスによって形成されるタンポンは、高度に圧縮された中央芯を有し、指による挿入に必要とされる十分な支柱強度を有する、高密度化芯をもたらす。芯の周囲の範囲はより低密度であり、内向きに開放した溝を有し、タンポンの円周表面積を増加させる。溝は、直線であり長手方向軸に平行に整合されてもよく、又は欧州特許第EP 1383453号(Schoelling)に開示されるように、少なくとも部分的に螺旋状の性質を有してもよい。本特許において、形状決定されプレス加工された長手方向溝は、表面積を増加させ、体液が移動しなければならない距離を増加させ、かつ少なくとも部分的に螺旋状の溝内の液体の滞留時間を増加させる。これは、長手方向の直線溝よりも良好なタンポンの吸収及び膨張能力を可能にする。
【0006】
溝の他の実施例は、米国特許公開第2008/0200892号、欧州特許第EP 1481656号、及び国際公開第WO 2008/095937号(全てVan Ingelgem et al.)、欧州特許第EP 1459720号(Schmidt)、並びに米国特許公開第20070083182号(Schoelling)で見ることができる。更に、米国特許公開第20050113784号、第20050113785号、及び第20050113789号(全てJensen)のような陥凹部分を有するタンポンがある。これらの陥凹部分は、斜線、直線、格子状、及びそれらの組み合わせ等のパターンで配設されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
螺旋状又は他の非線形溝の発明は、流体の吸収を増加させ、タンポンの不具合を防止するのに役立ってきたが、タンポンの外表面にわたって流体を誘導する必要性が残っている。タンポンは飽和状態に達することなく機能しなくなることが多すぎる。これは、使用者がタンポンを除去し、タンポンの片側のみが流体吸収によって膨張している場合に特に明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、我々は、貯留領域を提供することによって、体液を吸収しバイパス漏れを低減するタンポンの能力を改善するための新しい方法を発見した。本発明の一態様では、膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。実質的に長手方向のセグメントは、実質的に長手方向の配向を有し、蓄積セグメントは、実質的に周方向の配向を有し、それは、約110°未満の角度で少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する。
【0009】
本発明の別の態様では、膣内用タンポンは、圧縮された材料から形成され、外表面と、挿入端と、抜去端と、挿入端と抜去端との間に形成される中央部分とを有する。外表面は、その中に形成される少なくとも2つの分割溝を有し、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間される。各分割溝は、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する。少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、実質的に長手方向の配向と、タンポンの挿入端に向かって配置される第1の端と、タンポンの抜去端に向かって配置される第2の端とを有する。少なくとも1つの蓄積セグメントは、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に連結される、タンポンの抜去端に向かって配置される第1の端と、第1の端の反対側の第2の端とを有する。蓄積セグメントの第2の端は、タンポンの挿入端に向かって配置される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】長手方向溝を有する市販のタンポンの斜視図。
【図2】渦巻き状又は螺旋状溝を有する市販のタンポンの斜視図。
【図3】複数の分割溝を有する本発明のタンポンの平面図。
【図4】左右対称分割溝を有するタンポンの代替実施形態の平面図。
【図5】傾斜した分割溝を有するタンポンの別の代替実施形態の平面図。
【図6】本発明のタンポンの更に別の代替実施形態の平面図。
【図7】本発明のタンポンの更に別の代替実施形態の斜視図。
【図8】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図9】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図10】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図11】本発明によるタンポンを形成するのに有用なタンポンプレス機の断面図。
【図12】図8〜11のタンポンプレス機のプレスダイのうちの1つを示す、プレス軸から放射状に外向きの図。
【図13】図8〜11のタンポンプレス機のプレスダイのうちの1つ端面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「溝」という用語及びその変化形は、タンポンの表面の凹みに関する。溝間の領域は、リブの形状をとってもよい。
【0012】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「長手方向軸」という用語及びその変化形は、実質的にタンポンの中央を通って挿入端から抜去端に延びる軸に関する。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「分割溝」という用語及びその変化形は、角度によって画定される複数の認識可能な要素を有する、タンポンの外表面に形成される溝に関する。
【0014】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「長手方向のセグメント」という用語及びその変化形は、実質的に長手方向に配向される溝セグメントに関するが、例えば螺旋状等、長手方向軸に対して傾斜されてもよい。分割溝に沿って分布している複数の長手方向のセグメントは、「分割された長手方向溝」を形成するために、溝がタンポンの長さの実質的な部分にわたって延在することを陥凹にする。
【0015】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「蓄積セグメント」という用語及びその変化形は、単独で、又は隣接した溝セグメントと併せて、タンポンの長さに沿った連続的な流体の流動を妨げる、溝セグメントに関する。
【0016】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「認識可能な角度」という用語及びその変化形は、頂点で接合される隣接した溝セグメント間に形成される約135°未満の角度に関する。この用語は、直角及び鋭角を含む。
【0017】
このように、本発明は、体液が吸収性タンポン構造に吸収されることなく、表面に沿って流動する可能性が低いタンポンに関する。これは、少なくとも1つの長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する分割溝を提供することによって達成される。少なくとも1つの蓄積セグメントは、タンポンの周囲に実質的に周囲方向に配向され、かつ/又は隣接した溝セグメントと協働して、以下に更に記載する貯留領域を形成する。このように、本発明は、改善された流体処理特性を提供すると従来技術によって認識されている、複数の別々の離間された細長い長手方向溝を有するタンポンを提供するだけではなく、タンポンの長さに沿った連続的な体液の流動を妨げる、タンポンの外表面の領域も提供する。例えば、認識可能な角度は、溝の長さを増加すること、及び溝に沿った体液の滑らかな流動を妨げることの両方を行うことができる。隣接した離間した分割溝内の複数の蓄積セグメントの配向はまた、増加した繊維の緻密化の周辺領域を提供することができる。
【0018】
図面を参照すると、図1は、タンポン10の挿入端14から抜去端16に延在する長手方向溝12を分離するリブ11を有する、従来技術の指で挿入するタンポン10を示す。これらの種類のタンポンは、長年にわたって市販されてきた。
【0019】
図2は、欧州特許第EP 1383453号、米国特許第10/104264号に記載されるような、渦巻き状又は螺旋状溝の一実施例を示し、それらの開示は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。図2に示すように、別々の離間された溝20は、タンポン18の挿入端22から抜去端24に延在する。螺旋状長手方向溝20は、長手方向軸に対して傾斜しており、タンポン18の最大で少なくとも150°の円周角αにわたって延在する(欧州特許第EP 1383453号に示されるように)。これらの種類の溝を有するタンポンは、o.b.(登録商標)というブランド名でMcNEIL−PPC,Inc.,Skillman,New Jersey,USAから市販されている。
【0020】
図3は、本発明の一実施形態を示す。本実施例では、タンポン38は、挿入端42と、抜去端44と、それらの間の中央部分46を有する。長手方向軸は、線X−Xとして示される。図に示すように、分割された長手方向溝40は、挿入端42から抜去端44に延在する。溝40は、頂点60で相互に連結される、少なくとも1つの長手方向のセグメント50と少なくとも1つの蓄積セグメント52とを含有する。この交点及び蓄積セグメント52の実質的な周方向配向は、タンポンの長さに沿った体液の流動を妨げる、タンポンの外表面の一領域を提供する。例えば、挿入端に近接した長手方向のセグメント50に接触し、抜去端に向かって流れ落ちる経血等の体液は、蓄積セグメント52によってその動きが妨げられ得る。この妨げは、従来技術において既知のような緩やかな曲線又は180°にほぼ等しい大きい鈍角に沿った単なる再方向付けを超える。タンポンの吸収性構造への体液の局所的浸透を強化するために、体液の一時的な貯留又は蓄積をもたらすことは十分であると考えられる。
【0021】
分割溝は、概してタンポンの長さ延在するように、追加の長手方向のセグメント50及び蓄積セグメント52を有してもよい。これらの追加のセグメントは、頂点によって連結される一連の「階段」を形成してもよい。本発明の最も基本的な形態において、少なくとも1つの階段又は認識可能な角度は、少なくとも2つの分離した分割溝内に形成される。他の実施形態では、複数の3つ以上の分離した分割溝が形成され、それぞれは一連の認識可能な角度を有する。これらの分割溝は、タンポンの周囲で均等に離間されてもよく、又はそれらは、可変間隙を有してもよい。
【0022】
複数の可変的に離間された分割溝を有するタンポンの一実施例を図4に示す。本実施形態は、相互に左右対称である長手方向のセグメント50’と蓄積セグメント52’から形成される、隣接した分割溝40’を有し、密接に離間された長手方向のセグメント及びより遠く離間された長手方向のセグメントを提供する。具体的に、少なくとも2つの分割溝40’のうちの第1の分割溝第1の実質的に長手方向のセグメント50a’は、第1の蓄積セグメント52a’を通して第2の実質的に長手方向のセグメント50b’に接続される。隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメント50c’は、隣接した第1の蓄積セグメント52b’を通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメント50d’に接続される。このように、第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメント50a’及び隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメント50c’は、第1の円周距離を置いて離間され、第1の分割溝の第2の実質的に長手方向のセグメント50b’及び隣接した分割溝の隣接した第2の実質的に長手方向のセグメント50d’は、第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される。図4に示すように、この第2の円周距離は、第1の円周距離よりも大きい。隣接した分割溝の長手方向のセグメントの更なる対は、第1の円周距離を置いて離間されてもよく、更なる対は、第2の円周距離又は他の円周距離を置いて離間されてもよい。図3及び4の実施形態に示すように、一種類の認識可能な角度は、実質的に直角又は90°である。
【0023】
あるいは、セグメント間の角度は、それが認識可能な角度を形成するという条件で、鋭角又はわずかに鈍角であってもよい。好ましくは、角度は約135°未満、より好ましくは約110°未満、更により好ましくは約100°未満である。したがって、第1の長手方向のセグメントが長手方向軸に平行に配向され、隣接した蓄積セグメントが鋭角で交差する場合、この蓄積セグメントは、タンポンの挿入端に向かって傾斜する。そのような実施形態の一実施例では、溝は稲妻の形に似ており、図5に示される。長手方向のセグメント50’’及び隣接した傾斜した蓄積セグメント52’’のこの配設は、分割溝に沿った貯留を強化するための貯留領域54を形成するために、タンポンのより低い点におけるそれらの交点(頂点60’’)から延在する、2つの上方に向けられたセグメントを提供する。別の実施形態(図6に示す)では、少なくとも1つの蓄積セグメント52’’’は、タンポン38’’’の外表面の周囲に実質的に周囲方向に向けられる。隣接した長手方向のセグメント50’’’は、例えば螺旋状に配向され、長手方向軸X−Xから傾斜してもよい。図6の実施形態はわずかな鈍角を有するが、図5及び6の両方の実施形態が、流体の流動を妨げる。
【0024】
長手方向軸からの傾斜角は、図5に示すように、螺旋状セグメントとタンポン38’’の表面上の円周線C−Cとの間の角度である、螺旋角αによって識別することができる。したがって、0°の螺旋角を有する溝セグメントが、実質的に円筒形のタンポンの円周に沿って配向される一方で、90°の螺旋角を有する溝セグメントは、実質的に円筒形のタンポンの長手方向軸に平行である。図5において、第1の長手方向のセグメント50’’が約75°の螺旋角αlsを有する一方で、隣接した蓄積セグメント52’’は、約45°の螺旋角αasを有する。対照的に、図3の長手方向のセグメント50が約90°の螺旋角を有する一方で、隣接した蓄積セグメント52は、約0°の螺旋角を有する。好ましくは、長手方向のセグメントは、少なくとも約45°、より好ましくは少なくとも約75°の螺旋角αlsを有する。好ましくは、蓄積セグメントは、約25°未満、より好ましくは約10°未満の螺旋角αasを有する。あるいは、螺旋角の合計が測定されてもよい。好ましくは、長手方向のセグメント螺旋角αls及び蓄積セグメント螺旋角αasの合計は、少なくとも約70°、より好ましくは少なくとも約90°である。
【0025】
図3を参照すると、タンポンの外表面は、プレス加工された分割溝40によって画定される長手方向リブ56が少なくとも部分的に備わっており、概して挿入端42と抜去端44との間を軸方向に延在する。長手方向リブの数は、例えば、タンポンの直径及び/又はタンポンの種類に応じて異なり得る。好ましくは少なくとも約4つのリブ、より好ましくは少なくとも約6つのリブが存在する。多くの既知のタンポンのように、本発明が偶数のリブを有し得る一方で、奇数のリブを有する本発明に従ったタンポンを製造することも可能である。
【0026】
溝の選択的な配置及び長手方向軸X−Xに対するそれらの整合によって、異なる繊維圧縮によって生じる異なる密度を有する領域を提供することが可能である。例えば、図3は、タンポン38の周囲に一定の間隔で離間された、一連の蓄積セグメント52を示す。示すように、蓄積セグメント52は、長手方向軸X−Xにほぼ垂直である。同様に、第1の分割溝に隣接して位置する第2の分割溝は、同様のパターンの認識可能な角度を有し、長手方向及び蓄積セグメント50及び52のそれぞれを含有する。概して周囲方向に整合された蓄積セグメント52を有することによって、長手方向のセグメント50間の領域62と比較して増加した密度を有する、領域58を作製することが可能である。いかなる理論にも束縛されるものではないが、タンポン38の表面に接触する流体は、これらの領域58がより低密度であるため、長手方向のセグメント50によって画定される領域62の内側に急速に吸収されると考えられる。次いで、流体は、整合された蓄積セグメント52によって画定されるより高密度の領域へと上方又は下方のいずれかに逃げる。好ましくは、領域58は、約3mm未満の高さを有する、より好ましくは約2mm未満の高さを有する、円筒形のセグメントである。
【0027】
本発明の吸収性タンポンは、圧縮された材料の細長い塊、好ましくは、中心軸及びタンポンの外周表面を画定する半径を有する、圧縮された材料の実質的に円筒形の塊を含む。タンポンは多くの場合、タンポンブランクと呼ばれる材料の成形された塊を最初に得ることによって形成される。このブランクは、一巻きの不織布ウェブの形態で、不規則又は実質的に均一に配向された材料の塊等あってもよい。
【0028】
タンポンはまた、例えば、流体の吸収を改善し、バイパス漏れの形態の初期のタンポンの不具合を防止するのに役立つ溝等の表面特徴を有する。これらの特徴の更なる改善は、タンポンの表面に沿った縦の流体の移動を遅延させるための表面特徴を提供するために、直角及び/又は鋭角等、溝内に明確な角度を提供することによって達成され得る。
【0029】
これらの溝は、体液がタンポンの表面に沿って縦に移動することを妨げ、液体がタンポン構造に吸収されるより多くの可能性を提供する。更に、角度は、タンポン表面に沿った体液の滑らかな移動を妨げる頂点(溝セグメント間の移行は滑らかではない)、及び/又は蓄積セグメントを有する。本発明の認識可能な角度及び溝配向を有する溝のシステムは、タンポンへの改善された液体吸収を提供すると考えられる。
【0030】
タンポンブランクは、比較的圧縮されていない、比較的低密度の開放構造である。次いで、タンポンブランクは、タンポンブランクよりも小さい寸法及び高密度を有する製品を形成するために圧縮される。タンポンは、圧縮から解放された後、その最終寸法までわずかに弛緩(又は膨張)する。圧縮されたタンポンは、タンポン全体にわたって概して均一の密度を有してもよく、又はそれらは、Friese et al.、米国特許第6,310,269号及びLeutwyler et al.、米国特許第5,911,712号の同一出願人による特許に記載されるように、異なる密度の領域を有してもよく、それらの開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。図1に示すように、タンポン10はまた通常、カバー12又は他の何らかの表面処理、及び抜去ひも又は他の除去機構を含む。
【0031】
タンポンは、その中心軸を実質的に包囲する比較的高密度の芯、及び芯を包囲し、外周表面を形成するより低密度の環を有してもよい。この密度差異は、芯及び環内の比較的均一であるが異なる吸水性材料の分布によって提供されてもよく、又は芯から放射状に延在する複数のリブによって提供されてもよい。
【0032】
タンポンに使用され得る材料は、繊維、発泡体、及び粒子、又は他の不連続材料を含む。タンポンはセルロース繊維を含む。有用なセルロース繊維の有用な非限定的リストとしては、綿、木材パルプ、黄麻、大麻、ミズゴケ等の天然繊維、及び再生セルロース(レーヨン及びリオセルを含む)、硝酸セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体を含む加工材料が挙げられる。タンポンはまた、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリアミン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等が挙げられるが、これらに限定されない、他の材料を含んでもよい。
【0033】
好ましくは、タンポンは主に繊維から形成される。繊維は、上記に挙げられる材料のいずれかであってもよく、多枝及び非枝を含む任意の有用な断面を有してもよい。多枝再生セルロール繊維は、長年にわたって市販されてきた。これらの繊維は、非枝繊維よりも増加した比吸収率を有することが知られている。これらの繊維の市販されている実施例は、Kelheim Fibres GmbH Kelheim,Germanyから市販されているGalaxy(登録商標)トリローバルビスコースレーヨン繊維、及びLenzing AG,Lenzing,Austriaから市販されているViscostar(登録商標)トリローバルビスコースレーヨン繊維である。これらの繊維は、Wilkes et al、米国特許第5,458,835号に詳細に記載され、その開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0034】
好ましくは、タンポンブランクは、流体透過性カバーによって実質的に包囲される。したがって、カバーは、タンポンの外表面の大部分を包囲する。これは、Friese、米国特許第4,816,100号に開示されるように達成されてもよく、その開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。更に、タンポンの片方又は両方の端がカバーによって包囲されてもよい。当然ながら、処理や他の理由のために、タンポンの表面のいくらかの部分にはカバーがなくてもよい。例えば、タンポンの挿入端及びこの端に隣接する円筒面の一部分が、タンポンが流体を受け入れやすいようにカバーなしで露出されていてもよい。
【0035】
カバーは、体腔へのタンポンの挿入を容易にすることができ、また繊維がタンポンから分離する可能性を低くすることができる。当業者は、本発明のタンポンと併用して有用なカバーを認識するであろう。そのようなカバーは、(熱接着などによって)融合された外側繊維層、不織布、有孔フィルムなどから選択されることができる。
【0036】
タンポンは、アプリケータタンポン及び指で挿入されるタンポンの2つの種類に概して分類され、ある特定の量の寸法安定性が、各種類のタンポンに有用である。アプリケータタンポンは、使用前にタンポンを含有及び保護するために、比較的剛性の道具を使用する。体腔にタンポンを挿入するために、アプリケータが体腔に部分的に挿入され、タンポンをそこから排出することができる。対照的に、指で挿入されるタンポンは、それを体腔に誘導するのを補助するためのアプリケータを有せず、アプリケータを使用することなく挿入を可能にするために、十分な支柱強度を必要とする。この強度は、タンポンの一方の端をInstron Corporation,Canton,Mass.,U.S.A.から市販されているInstron Universal Testing Machineの固定プレートに固定することによって判定することができる。可動プレートがタンポンのもう一方の端に接触させられ、次いで、約5cm/分の速度でタンポンを圧縮するように設定される。タンポンにかけられる力は連続的に測定され、この力が増加する代わりに減少し始める点が、タンポンが曲がる点である。達成される最大力がタンポン安定度である。好ましくは、本発明の指で挿入されるタンポンは、少なくとも約10Nの有意な安定度を有する。より好ましくは、指で挿入されるタンポンは、少なくとも約20Nの安定度を有し、最も好ましくは、それらは約30N〜約85Nの安定度を有する。過度に低い安定度を有するタンポンは、指で挿入されるタンポンとして、挿入中にそれらの基本的構造を維持するのに十分な寸法安定性を有せず、過度に高い安定度を有するタンポンは、指で挿入されるタンポンとして楽に挿入されるには過度に剛性又は硬質であると認識され得る。
【0037】
アプリケータタンポンが剛性アプリケータ道具によって保護され、アプリケータタンポンが指で挿入されるタンポンと同じくらい高度の支柱強度を必要としない一方で、アプリケータタンポンは、寸法安定性(特に放射状の)が使用にふさわしい必要がある。この寸法安定性は、例えば、タンポンが早期に拡大し、その梱包材料を裂くか、又はタンポンアプリケータ内に押し込められないという確証を提供する。
【0038】
本発明のプロセスは、開放構造から始まる。開放構造は、繊維、発泡体、又は粒子等の不規則又は実質的に均一に配向された材料である、不織布であってもよい。次いで、この塊はタンポンブランクを形成するように処理される。
【0039】
本発明に有用な不織布は、当業者によって所望される任意の方法で形成されてもよい。例えば、繊維は、鋸歯状オープナ内で繊維を連続的に測定することによって、開くこと及び/又はブレンドすることができる。ブレンドされた繊維は、繊維ウェブを形成するために、例えば導管を通る空気によって、梳綿場に輸送することができる。あるいは、実質的に不規則に配向された繊維の塊は、繊維を開きかつ/又はブレンドし、それらを例えばティーバッグ型タンポンブランクを形成するための場所に上記のように輸送することによって、形成することができる。更なるプロセスは、繊維トウ内に配向された繊維を採用してもよい。
【0040】
タンポンブランクは、タンポンを形成するために更に処理されてもよい。タンポン形成プロセスにおいて、ウェブは薄い繊維スライバに形成され、タンポンブランクを形成するために螺旋状に巻かれてもよい。更に、タンポンの繊維状吸収部分を実質的に含有するように、液体透過性カバー材料がタンポンブランクの周囲に巻かれてもよい。ウェブの更なる処理の実施例は、Friese et al.、米国特許第4,816,100号及びSchwankhardt、米国特許第5,909,884号に記載される(それらの開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)。
【0041】
タンポンは、円形又は平坦な挿入端を含んでもよい。
【0042】
タンポンは、典型的にはひもである、抜去機構を含んでもよい。
【0043】
これらのタンポンは、Friese et al.、米国特許第6,310,269号及びLeutwyler et al.、米国特許第5,832,576号の全体的な教示に従って製造されてもよい。これらの参照文献に開示されるこれらの装置及び方法は、本発明のタンポンを形成するように、以下に記載するように修正される。更に、プレス加工された螺旋状溝を有するタンポンはまた、Neipmann et al.、米国特許第2,798,260号、Wolff et al.、米国特許第3,422,496号、及びSchoelling、欧州特許第EP 1383453号の全体的な教示に従って製造されてもよい。
【0044】
図7に示す単純な円筒形の代表的なタンポンを製造するための装置を図8〜13に示す。タンポン100は、長手方向のセグメント104と蓄積セグメント106とを有する、4つの分割溝102を有する。
【0045】
図8〜13の装置200は、プレス軸に垂直な平面内に配設される全部で8つのプレスダイの2つのグループを含み、プレスダイ202の第1のグループは、プレスショルダ205から延在する凸状プレス面204を有し、プレスダイ206の第2のグループは、プレスショルダ209から延在する凹状プレス面208を有する。最初に、全てのプレスダイ202、206は、図8に示すように開放位置にあり、タンポンブランク210は、装置200の中心にある。図9に示すように、プレスダイ202、206は、タンポンブランク210の外表面212に接触し、それを定位置に保持するように集中する。しかしながら、プレスダイ202の第1のグループの凸状プレス面204は、分割溝102として図7の製品に残る分割溝を形成するために、速やかにタンポンブランク210をプレスし続ける。次いで、プレスダイ206の第2のグループの凹状プレス面208は、図10に示すように、タンポンの外周表面を形成するために、プレス軸に向かって放射状に内向きに移動する。最後に、プレスダイ202の第1のグループは、図11に示すように、圧縮されたタンポンが取り出されることを可能にするのに十分に抜去される。
【0046】
プレスダイ202の第1のグループは、図12及び13でより詳細に示す、溝形成セグメントを有する。図12は、プレスショルダ205から延在する凸状プレス面204を示す、プレス軸から放射状に外向きの図である。この特定の実施形態は、2つの周方向蓄積プレス面236、238によって接合される、3つの長手方向プレス面230、232、234を含む。プレスショルダ205は、分割溝の階段状の配向を可能にするために、3つのオフセット部分240、242、244を有する。この図12が角度の付いた部分246、248によって分離されたオフセット部分を示す一方で、オフセット部分間の他の移行が当業者に明らかであろう。
【0047】
図13は、プレスショルダ205のオフセット部分240、242、244のそれぞれの角変位を図示する、プレスダイ202の端面図である。プレスダイ206の第2のグループは、第1のグループのこれらの隣接したプレスダイ202の間に適合するのに適切な寸法を有する。
【0048】
先述のとおり、階段状溝を有するタンポンは、既知の方法を修正することによって製造されてもよい。特に、欧州特許第EP 1383453号に記載される方法は、螺旋状溝を形成するための個々のプレスつめ及び構成要素の使用を開示する。階段形成プレスブレードを含むようにプレスつめを修正することによって、階段形成プレス表面が得られる。このようにして、一体型つめによって各階段溝を形成することが可能となる。代替方法は、それぞれが階段溝の一部を形成する、一連の整合されたつめを含んでもよい。例えば、1つのつめが第1の線を形成し、別のつめが第3の線を形成するように、1つの一連の3つのつめが整合されてもよい。第1及び第3を接続するために第3のつめを利用することによって、頂点が形成される。
【0049】
〔実施の態様〕
(1) 挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.約110°未満の角度で前記少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する、実質的に周方向の配向を有する、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する、
膣内用タンポン。
(2) 前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(3) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、実施態様2に記載の膣内用タンポン。
(4) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、実施態様3に記載の膣内用タンポン。
(5) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(6) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約10°未満の螺旋角を有する、実施態様5に記載の膣内用タンポン。
(7) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの螺旋角との合計は、少なくとも約70°である、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(8) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの前記螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの前記螺旋角との合計は、少なくとも約90°である、実施態様7に記載の膣内用タンポン。
(9) a.前記少なくとも2つの分割溝のうちの第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の蓄積セグメントを通して第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
b.隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、隣接した第1の蓄積セグメントを通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
c.前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の円周距離を置いて離間され、
d.前記第1の分割溝の前記第2の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントは、前記第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される、
実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(10) 前記第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントから前記隣接した分割溝の方向に延在し、前記隣接した第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントから前記第1の分割溝の方向に延在する、実施態様9に記載の膣内用タンポン。
【0050】
(11) 隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、概して周囲方向に整合される蓄積セグメントを有する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(12) 第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、実施態様11に記載の膣内用タンポン。
(13) 少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとの前記交差は、貯留領域を形成する、実施態様1に記載の膣内用タンポン。
(14) 挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有し、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される第1の端と、前記タンポンの前記抜去端に向かって配置される第2の端とを有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.前記タンポンの前記抜去端に向かって配置され、前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に接合される第1の端と、前記第1の端の反対側の第2の端とを有する、少なくとも1つの蓄積セグメントであって、前記蓄積セグメントの前記第2の端は、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される、少なくとも1つの蓄積セグメント、とを有する、
膣内用タンポン。
(15) 前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(16) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、実施態様15に記載の膣内用タンポン。
(17) 前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、実施態様16に記載の膣内用タンポン。
(18) 前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(19) 隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、約10°未満の螺旋角で概して周囲方向に整合される、蓄積セグメントを有する、実施態様14に記載の膣内用タンポン。
(20) 第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、実施態様19に記載の膣内用タンポン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.約110°未満の角度で前記少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する、実質的に周方向の配向を有する、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する、
膣内用タンポン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項3】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、請求項2に記載の膣内用タンポン。
【請求項4】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、請求項3に記載の膣内用タンポン。
【請求項5】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項6】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約10°未満の螺旋角を有する、請求項5に記載の膣内用タンポン。
【請求項7】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの螺旋角との合計は、少なくとも約70°である、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項8】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの前記螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの前記螺旋角との合計は、少なくとも約90°である、請求項7に記載の膣内用タンポン。
【請求項9】
a.前記少なくとも2つの分割溝のうちの第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の蓄積セグメントを通して第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
b.隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、隣接した第1の蓄積セグメントを通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
c.前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の円周距離を置いて離間され、
d.前記第1の分割溝の前記第2の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントは、前記第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される、
請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項10】
前記第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントから前記隣接した分割溝の方向に延在し、前記隣接した第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントから前記第1の分割溝の方向に延在する、請求項9に記載の膣内用タンポン。
【請求項11】
隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、概して周囲方向に整合される蓄積セグメントを有する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項12】
第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、請求項11に記載の膣内用タンポン。
【請求項13】
少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとの前記交差は、貯留領域を形成する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項14】
挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有し、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される第1の端と、前記タンポンの前記抜去端に向かって配置される第2の端とを有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.前記タンポンの前記抜去端に向かって配置され、前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に接合される第1の端と、前記第1の端の反対側の第2の端とを有する、少なくとも1つの蓄積セグメントであって、前記蓄積セグメントの前記第2の端は、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される、少なくとも1つの蓄積セグメント、とを有する、
膣内用タンポン。
【請求項15】
前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項16】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、請求項15に記載の膣内用タンポン。
【請求項17】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、請求項16に記載の膣内用タンポン。
【請求項18】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項19】
隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、約10°未満の螺旋角で概して周囲方向に整合される、蓄積セグメントを有する、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項20】
第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、請求項19に記載の膣内用タンポン。
【請求項1】
挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.約110°未満の角度で前記少なくとも1つの長手方向のセグメントと交差する、実質的に周方向の配向を有する、少なくとも1つの蓄積セグメントとを有する、
膣内用タンポン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項3】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、請求項2に記載の膣内用タンポン。
【請求項4】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、請求項3に記載の膣内用タンポン。
【請求項5】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項6】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約10°未満の螺旋角を有する、請求項5に記載の膣内用タンポン。
【請求項7】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの螺旋角との合計は、少なくとも約70°である、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項8】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの前記螺旋角と少なくとも1つの蓄積セグメントの前記螺旋角との合計は、少なくとも約90°である、請求項7に記載の膣内用タンポン。
【請求項9】
a.前記少なくとも2つの分割溝のうちの第1の分割溝の第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の蓄積セグメントを通して第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
b.隣接した分割溝の隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、隣接した第1の蓄積セグメントを通して隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントに接続され、
c.前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントは、第1の円周距離を置いて離間され、
d.前記第1の分割溝の前記第2の実質的に長手方向のセグメントと前記隣接した分割溝の前記隣接した第2の実質的に長手方向のセグメントは、前記第1の円周距離とは異なる第2の円周距離を置いて離間される、
請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項10】
前記第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記第1の実質的に長手方向のセグメントから前記隣接した分割溝の方向に延在し、前記隣接した第1の蓄積セグメントは、概して前記第1の分割溝の前記隣接した第1の実質的に長手方向のセグメントから前記第1の分割溝の方向に延在する、請求項9に記載の膣内用タンポン。
【請求項11】
隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、概して周囲方向に整合される蓄積セグメントを有する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項12】
第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、請求項11に記載の膣内用タンポン。
【請求項13】
少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと少なくとも1つの蓄積セグメントとの前記交差は、貯留領域を形成する、請求項1に記載の膣内用タンポン。
【請求項14】
挿入端と、抜去端と、前記挿入端と前記抜去端との間に形成される中央部分とを備える、外表面を有する、膣内用タンポンであって、前記タンポンは、長手方向軸を有し、圧縮された材料から形成され、
a.少なくとも2つの分割溝が、前記外表面に形成され、各分割溝は、隣接した分割溝から分離され、ある距離を置いて離間され、
b.各分割溝は、
i.実質的に長手方向の配向を有し、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される第1の端と、前記タンポンの前記抜去端に向かって配置される第2の端とを有する、少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントと、
ii.前記タンポンの前記抜去端に向かって配置され、前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントの第2の端に接合される第1の端と、前記第1の端の反対側の第2の端とを有する、少なくとも1つの蓄積セグメントであって、前記蓄積セグメントの前記第2の端は、前記タンポンの前記挿入端に向かって配置される、少なくとも1つの蓄積セグメント、とを有する、
膣内用タンポン。
【請求項15】
前記少なくとも1つの長手方向のセグメントは、前記長手方向軸に対して傾斜している、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項16】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約45°の螺旋角を有する、請求項15に記載の膣内用タンポン。
【請求項17】
前記少なくとも1つの実質的に長手方向のセグメントは、少なくとも約75°の螺旋角を有する、請求項16に記載の膣内用タンポン。
【請求項18】
前記少なくとも1つの蓄積セグメントは、約25°未満の螺旋角を有する、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項19】
隣接した分割溝は、前記長手方向のセグメントによって画定される領域内の第2の密度よりも大きい第1の密度を有する領域を提供するように、約10°未満の螺旋角で概して周囲方向に整合される、蓄積セグメントを有する、請求項14に記載の膣内用タンポン。
【請求項20】
第1の密度を有する前記領域は、約3mm未満の長手方向寸法を有する、請求項19に記載の膣内用タンポン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−83616(P2011−83616A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−233342(P2010−233342)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233342(P2010−233342)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)
【Fターム(参考)】
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