分子のグリコシル化
改変N−グリコシル化形態のターゲット分子を生産するために有用な方法および遺伝子操作細胞を本明細書に記載する。代謝異常などの様々な疾患の治療に有用な、改変N−グリコシル化を伴う方法および分子も開示する。本発明は、Yarrowia lipolytica細胞における単一遺伝子欠失(外鎖伸長部(OCH1)欠失)が、Man5GlcNAc2(構造式IV;図1)骨格上にα−1,2−結合マンノース残基を有するグリコシル化タンパク質の実質的に均一な生産を生じさせたという知見などに基づく。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞を提供すること;および
ターゲットタンパク質をコードする核酸を該細胞に導入すること
を含み、
該細胞が、該ターゲットタンパク質を改変N−グリコシル化形態で生産する、
改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項2】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を単離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットタンパク質が、外因性タンパク質である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットタンパク質が、内因性タンパク質である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットタンパク質が、哺乳動物タンパク質である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットタンパク質が、病原性タンパク質、リソソームタンパク質、成長因子、サイトカイン、ケモカイン、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または融合タンパク質である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記融合タンパク質が、病原性タンパク質、リソソームタンパク質、成長因子、サイトカインまたはケモカインと抗体またはその抗原結合フラグメントとの融合体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットタンパク質が、リソソーム貯蔵障害(LSD)に関連したタンパク質である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットタンパク質が、グルコセレブロシダーゼまたはガラクトセレブロシダーゼである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲットタンパク質が、アルファ−L−イズロニダーゼ、ベータ−D−ガラクトシダーゼ、ベータ−グルコシダーゼ、ベータ−ヘキソサミニダーゼ、ベータ−D−マンノシダーゼ、アルファ−L−フコシダーゼ、アリールスルファターゼB、アリールスルファターゼA、アルファ−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、アスパルチルグルコサミニダーゼ、イズロネート−2−スルファターゼ、アルファ−グルコサミニド−N−アセチルトランスフェラーゼ、ベータ−D−グルコロニダーゼ、ヒアルロニダーゼ、アルファ−L−マンノシダーゼ、アルファ−ノイラミニダーゼ、ホスホトランスフェラーゼ、酸リパーゼ、酸セラミダーゼ、スフィンゴミエリナーゼ、チオエステラーゼ、カテプシンK、およびリポタンパク質リパーゼからなる群より選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記改変N−グリコシル化形態が、1つ以上のN−グリカン構造を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man8GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man9GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man3GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のN−グリカンが、Glc1Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のN−グリカンが、Glc2Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質が、均一である、請求項12〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質が、実質的に均一である、請求項12〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約20%である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約30%である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約40%である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記改変グリコシル化が、Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記改変グリコシル化が、Man8GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記改変グリコシル化が、Man9GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記改変グリコシル化が、Man3GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記改変グリコシル化が、Glc1Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
前記改変グリコシル化が、Glc2Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記細胞が、少なくとも1つのN−グリコシル化活性が欠損するように遺伝子操作される、請求項1〜29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記N−グリコシル化活性が、ALG3活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記N−グリコシル化活性が、OCH1活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記N−グリコシル化活性が、MNS1活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記N−グリコシル化活性が、MNN9活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の欠失を含む、請求項1〜34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有する突然変異形態のタンパク質の発現を含む、請求項1〜35のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質の機能的発現に干渉するRNA分子の導入または発現を含む、請求項1〜36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つの修飾が、N−グリコシル化活性を有するタンパク質の発現を含む、請求項1〜37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
発現されるタンパク質が、前記細胞内の外因性核酸によってコードされたタンパク質である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記N−グリコシル化活性が、グルコシルトランスフェラーゼ活性である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ALG6である、請求項38〜40のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼである、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
前記アルファ−マンノシダーゼが、小胞体にターゲッティングされる、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼポリペプチドおよびHDEL小胞体貯留ペプチドを含む融合タンパク質である、請求項42または43に記載の方法。
【請求項45】
前記アルファ−マンノシダーゼが、5.1未満の最適pHを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、Man5GlcNAc2からグルコース残基を除去することができるタンパク質である、請求項38に記載の方法。
【請求項47】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−1,3−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質である、請求項38または46に記載の方法。
【請求項48】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIである、請求項46または47に記載の方法。
【請求項49】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIのアルファおよびベータサブユニットの一方または両方を含む、請求項46〜48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記タンパク質が、ムタナーゼである、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記細胞が、少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損および高レベルのALG6活性を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記細胞が、少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損;高レベルのALG6活性;および高レベルのグルコシダーゼII活性を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、外因性タンパク質である、請求項38〜54のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、哺乳動物タンパク質である、請求項38〜54のいずれかに記載の方法。
【請求項57】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、下等真核生物タンパク質である、請求項38〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記下等真核生物が、真菌、トリパノソーマ属、または原生動物である、請求項45に記載の方法。
【請求項60】
前記下等真核生物が、Typanosoma brucei、Tricoderma harzianum、およびAspergillusからなる群より選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記修飾が、前記ターゲットタンパク質のマンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体の発現を含む、請求項1〜60のいずれかに記載の方法。
【請求項62】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体が、MNN4である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体が、PNO1である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変体が、MNN6である、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
糖タンパク質のマンノシル残基の少なくとも約30%が、リン酸化される、請求項61〜64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記細胞が、OCH1活性が欠損するように遺伝子操作されない、請求項1〜65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記糖タンパク質の追加のプロセッシングをさらに含む、請求項1〜66のいずれかに記載の方法。
【請求項68】
前記追加のプロセッシングが、インビトロで行われる、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記追加のプロセッシングが、インビボで行われる、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記追加のプロセッシングが、前記修飾糖タンパク質への異種部分の付加を含む、請求項67〜69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
前記異種部分が、ポリマーまたは担体である、請求項55に記載の方法。
【請求項72】
前記追加のプロセッシングが、前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の酵素的または化学的処理を含む、請求項67〜71のいずれかに記載の方法。
【請求項73】
前記追加のプロセッシングが、マンノシダーゼ、マンナナーゼ、ホスホジエステラーゼ、グルコシダーゼまたはグリコシルトランスフェラーゼでの前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の処理を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
前記追加のプロセッシングが、フッ化水素酸での前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の処理を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記追加のプロセッシングが、前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質のリン酸化を含む、請求項67〜74のいずれかに記載の方法。
【請求項76】
請求項1〜75のいずれかに記載の方法によって生産される、改変N−グリコシル化を有する単離されたタンパク質。
【請求項77】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作された、単離されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞。
【請求項78】
前記N−グリコシル化活性が、ALG3活性である、請求項77に記載の単離された細胞。
【請求項79】
前記N−グリコシル化活性が、OCH1活性である、請求項77または78に記載の単離された細胞。
【請求項80】
前記N−グリコシル化活性が、MNS1活性である、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項81】
前記N−グリコシル化活性が、MNN9活性である、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項82】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の欠失を含む、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項83】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有する突然変異形態のタンパク質の発現を含む、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項84】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質の機能的発現に干渉するRNA分子の導入または発現を含む、請求項77〜83に記載の単離された細胞。
【請求項85】
前記修飾が、N−グリコシル化活性を有するタンパク質の発現を含む、請求項77〜83に記載の単離された細胞。
【請求項86】
前記N−グリコシル化活性が、グルコシルトランスフェラーゼ活性である、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項87】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ALG6である、請求項85または86に記載の単離された細胞。
【請求項88】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼである、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項89】
前記アルファ−マンノシダーゼが、小胞体にターゲッティングされる、請求項88に記載の単離された細胞。
【請求項90】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼポリペプチドおよびHDEL小胞体貯留ペプチドを含む融合タンパク質である、請求項88または89に記載の単離された細胞。
【請求項91】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、Man5GlcNAc2からグルコース残基を除去することができるタンパク質である、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項92】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−1,3−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質である、請求項85または91に記載の単離された細胞。
【請求項93】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIである、請求項91または92に記載の単離された細胞。
【請求項94】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIのアルファおよびベータサブユニットの一方または両方を含む、請求項91〜93のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項95】
前記タンパク質が、ムタナーゼである、請求項91に記載の単離された細胞。
【請求項96】
前記細胞が、少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項77〜95のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項97】
前記少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損および高レベルのALG6活性を含む、請求項96に記載の単離された細胞。
【請求項98】
前記細胞が、少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項77〜97のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項99】
前記少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損;高レベルのALG6活性;および高レベルのaグルコシダーゼII活性を含む、請求項98に記載の単離された細胞。
【請求項100】
前記細胞が、OCH1活性が欠損するように遺伝子操作されない、請求項77〜99のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項101】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項85〜100のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項102】
前記修飾が、前記修飾糖タンパク質のマンノシルリン酸化を促進することができるタンパク質またはその生物活性変異体の発現を含む、請求項77〜101のいずれかに記載の単離された細胞。
【請求項103】
前記マンノシルリン酸化を果たすタンパク質またはその生物活性変異体が、MNN4である、請求項102に記載の単離された細胞。
【請求項104】
前記マンノシルリン酸化を果たすタンパク質またはその生物活性変異体が、PNO1である、請求項103に記載の単離された細胞。
【請求項105】
改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる疾患を有するまたは有することが疑われる対象に請求項76に記載のタンパク質を投与することを含む、改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる障害を治療する方法。
【請求項106】
前記疾患が、代謝異常である、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記代謝異常が、リソソーム貯蔵障害(LSD)である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記リソソーム貯蔵障害が、ゴーシェ病、テイ−サックス病、ポンペ病、ニーマン−ピック病、またはファブリ病である、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記タンパク質が、LSDに関連したものである、請求項105〜108のいずれかに記載の方法。
【請求項110】
前記タンパク質が、グルコセレブロシダーゼまたはアルファ−ガラクトシダーゼである、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記タンパク質が、アルファ−L−イズロニダーゼ、ベータ−D−ガラクトシダーゼ、ベータ−グルコシダーゼ、ベータ−ヘキソサミニダーゼ、ベータ−D−マンノシダーゼ、アルファ−L−フコシダーゼ、アリールスルファターゼB、アリールスルファターゼA、アルファ−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、アスパルチルグルコサミニダーゼ、イズロネート−2−スルファターゼ、アルファ−グルコサミニド−N−アセチルトランスフェラーゼ、ベータ−D−グルコロニダーゼ、ヒアルロニダーゼ、アルファ−L−マンノシダーゼ、アルファ−ノイラミニダーゼ、ホスホトランスフェラーゼ、酸リパーゼ、酸セラミダーゼ、スフィンゴミエリナーゼ、チオエステラーゼ、カテプシンK、およびリポタンパク質リパーゼからなる群より選択される、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記対象が、改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる疾病を有するかどうかを判定することをさらに含む、請求項105〜111のいずれかに記載の方法。
【請求項113】
前記対象がヒトである、請求項105〜112のいずれかに記載の方法。
【請求項114】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞から調製された細胞溶解産物とターゲットタンパク質を接触させることを含み、該細胞溶解産物とターゲットタンパク質の接触が、結果として、改変されたN−グリコシル化形態の該ターゲットタンパク質を生じさせる、改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項115】
N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質とターゲットタンパク質を接触させることを含み、該N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質が、少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞から得られ、および該N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質とターゲット分子の接触が、結果として、改変されたN−グリコシル化形態の該ターゲットタンパク質を生じさせる、改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項116】
Yarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞の実質的に純粋な培養物であって、これらのうちの実質的な数が少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、培養物。
【請求項117】
細胞の1つ以上の亜集団を含有し、それぞれの亜集団が、異なる修飾グリコシル化活性を含む、請求項87に記載の細胞の実質的に純粋な培養物。
【請求項118】
配列番号1または配列番号2を含む、単離されたヌクレオチド配列。
【請求項119】
配列番号1または配列番号2と少なくとも80%同一である配列を含む、単離されたヌクレオチド配列。
【請求項120】
請求項118または119に記載の単離されたヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチド。
【請求項121】
(a)配列番号1もしくは配列番号2の相補体に高ストリンジェント条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列;または
(b)該ヌクレオチド配列の相補体
を含む、単離された核酸。
【請求項122】
請求項118〜121のいずれかに記載の核酸配列を含むベクター。
【請求項123】
請求項118〜121のいずれかに記載の核酸配列を含む発現ベクター。
【請求項124】
前記ポリペプチドを発現する、請求項123に記載の発現ベクターを含む培養細胞または該細胞の子孫。
【請求項125】
前記ポリペプチドの発現を可能にする条件下で請求項124に記載の細胞を培養することを含む、タンパク質の生産方法。
【請求項126】
前記細胞を培養した後、該細胞または該細胞を培養した培地から前記ポリペプチドを単離することをさらに含む、請求項125に記載の方法。
【請求項1】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞を提供すること;および
ターゲットタンパク質をコードする核酸を該細胞に導入すること
を含み、
該細胞が、該ターゲットタンパク質を改変N−グリコシル化形態で生産する、
改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項2】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を単離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットタンパク質が、外因性タンパク質である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットタンパク質が、内因性タンパク質である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットタンパク質が、哺乳動物タンパク質である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットタンパク質が、病原性タンパク質、リソソームタンパク質、成長因子、サイトカイン、ケモカイン、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、または融合タンパク質である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記融合タンパク質が、病原性タンパク質、リソソームタンパク質、成長因子、サイトカインまたはケモカインと抗体またはその抗原結合フラグメントとの融合体である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットタンパク質が、リソソーム貯蔵障害(LSD)に関連したタンパク質である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットタンパク質が、グルコセレブロシダーゼまたはガラクトセレブロシダーゼである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲットタンパク質が、アルファ−L−イズロニダーゼ、ベータ−D−ガラクトシダーゼ、ベータ−グルコシダーゼ、ベータ−ヘキソサミニダーゼ、ベータ−D−マンノシダーゼ、アルファ−L−フコシダーゼ、アリールスルファターゼB、アリールスルファターゼA、アルファ−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、アスパルチルグルコサミニダーゼ、イズロネート−2−スルファターゼ、アルファ−グルコサミニド−N−アセチルトランスフェラーゼ、ベータ−D−グルコロニダーゼ、ヒアルロニダーゼ、アルファ−L−マンノシダーゼ、アルファ−ノイラミニダーゼ、ホスホトランスフェラーゼ、酸リパーゼ、酸セラミダーゼ、スフィンゴミエリナーゼ、チオエステラーゼ、カテプシンK、およびリポタンパク質リパーゼからなる群より選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記改変N−グリコシル化形態が、1つ以上のN−グリカン構造を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man8GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man9GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のN−グリカンが、Man3GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のN−グリカンが、Glc1Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のN−グリカンが、Glc2Man5GlcNAc2である、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質が、均一である、請求項12〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質が、実質的に均一である、請求項12〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約20%である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約30%である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記改変グリコシル化を含有する改変ターゲット分子の画分が、少なくとも約40%である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記改変グリコシル化が、Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記改変グリコシル化が、Man8GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記改変グリコシル化が、Man9GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記改変グリコシル化が、Man3GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記改変グリコシル化が、Glc1Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
前記改変グリコシル化が、Glc2Man5GlcNAc2である、請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記細胞が、少なくとも1つのN−グリコシル化活性が欠損するように遺伝子操作される、請求項1〜29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記N−グリコシル化活性が、ALG3活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記N−グリコシル化活性が、OCH1活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記N−グリコシル化活性が、MNS1活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記N−グリコシル化活性が、MNN9活性である、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の欠失を含む、請求項1〜34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有する突然変異形態のタンパク質の発現を含む、請求項1〜35のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質の機能的発現に干渉するRNA分子の導入または発現を含む、請求項1〜36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つの修飾が、N−グリコシル化活性を有するタンパク質の発現を含む、請求項1〜37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
発現されるタンパク質が、前記細胞内の外因性核酸によってコードされたタンパク質である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記N−グリコシル化活性が、グルコシルトランスフェラーゼ活性である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ALG6である、請求項38〜40のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼである、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
前記アルファ−マンノシダーゼが、小胞体にターゲッティングされる、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼポリペプチドおよびHDEL小胞体貯留ペプチドを含む融合タンパク質である、請求項42または43に記載の方法。
【請求項45】
前記アルファ−マンノシダーゼが、5.1未満の最適pHを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、Man5GlcNAc2からグルコース残基を除去することができるタンパク質である、請求項38に記載の方法。
【請求項47】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−1,3−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質である、請求項38または46に記載の方法。
【請求項48】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIである、請求項46または47に記載の方法。
【請求項49】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIのアルファおよびベータサブユニットの一方または両方を含む、請求項46〜48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記タンパク質が、ムタナーゼである、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記細胞が、少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損および高レベルのALG6活性を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記細胞が、少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損;高レベルのALG6活性;および高レベルのグルコシダーゼII活性を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、外因性タンパク質である、請求項38〜54のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、哺乳動物タンパク質である、請求項38〜54のいずれかに記載の方法。
【請求項57】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、下等真核生物タンパク質である、請求項38〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記下等真核生物が、真菌、トリパノソーマ属、または原生動物である、請求項45に記載の方法。
【請求項60】
前記下等真核生物が、Typanosoma brucei、Tricoderma harzianum、およびAspergillusからなる群より選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記修飾が、前記ターゲットタンパク質のマンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体の発現を含む、請求項1〜60のいずれかに記載の方法。
【請求項62】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体が、MNN4である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変異体が、PNO1である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記マンノシルリン酸化を果たすことができるタンパク質またはその生物活性変体が、MNN6である、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
糖タンパク質のマンノシル残基の少なくとも約30%が、リン酸化される、請求項61〜64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記細胞が、OCH1活性が欠損するように遺伝子操作されない、請求項1〜65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記糖タンパク質の追加のプロセッシングをさらに含む、請求項1〜66のいずれかに記載の方法。
【請求項68】
前記追加のプロセッシングが、インビトロで行われる、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記追加のプロセッシングが、インビボで行われる、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記追加のプロセッシングが、前記修飾糖タンパク質への異種部分の付加を含む、請求項67〜69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
前記異種部分が、ポリマーまたは担体である、請求項55に記載の方法。
【請求項72】
前記追加のプロセッシングが、前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の酵素的または化学的処理を含む、請求項67〜71のいずれかに記載の方法。
【請求項73】
前記追加のプロセッシングが、マンノシダーゼ、マンナナーゼ、ホスホジエステラーゼ、グルコシダーゼまたはグリコシルトランスフェラーゼでの前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の処理を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
前記追加のプロセッシングが、フッ化水素酸での前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質の処理を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記追加のプロセッシングが、前記改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質のリン酸化を含む、請求項67〜74のいずれかに記載の方法。
【請求項76】
請求項1〜75のいずれかに記載の方法によって生産される、改変N−グリコシル化を有する単離されたタンパク質。
【請求項77】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作された、単離されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞。
【請求項78】
前記N−グリコシル化活性が、ALG3活性である、請求項77に記載の単離された細胞。
【請求項79】
前記N−グリコシル化活性が、OCH1活性である、請求項77または78に記載の単離された細胞。
【請求項80】
前記N−グリコシル化活性が、MNS1活性である、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項81】
前記N−グリコシル化活性が、MNN9活性である、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項82】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の欠失を含む、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項83】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有する突然変異形態のタンパク質の発現を含む、請求項77〜79に記載の単離された細胞。
【請求項84】
前記修飾が、前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質の機能的発現に干渉するRNA分子の導入または発現を含む、請求項77〜83に記載の単離された細胞。
【請求項85】
前記修飾が、N−グリコシル化活性を有するタンパク質の発現を含む、請求項77〜83に記載の単離された細胞。
【請求項86】
前記N−グリコシル化活性が、グルコシルトランスフェラーゼ活性である、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項87】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ALG6である、請求項85または86に記載の単離された細胞。
【請求項88】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼである、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項89】
前記アルファ−マンノシダーゼが、小胞体にターゲッティングされる、請求項88に記載の単離された細胞。
【請求項90】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−マンノシダーゼポリペプチドおよびHDEL小胞体貯留ペプチドを含む融合タンパク質である、請求項88または89に記載の単離された細胞。
【請求項91】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、Man5GlcNAc2からグルコース残基を除去することができるタンパク質である、請求項85に記載の単離された細胞。
【請求項92】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、アルファ−1,3−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質である、請求項85または91に記載の単離された細胞。
【請求項93】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIである、請求項91または92に記載の単離された細胞。
【請求項94】
前記タンパク質が、グルコシダーゼIIのアルファおよびベータサブユニットの一方または両方を含む、請求項91〜93のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項95】
前記タンパク質が、ムタナーゼである、請求項91に記載の単離された細胞。
【請求項96】
前記細胞が、少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項77〜95のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項97】
前記少なくとも2つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損および高レベルのALG6活性を含む、請求項96に記載の単離された細胞。
【請求項98】
前記細胞が、少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、請求項77〜97のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項99】
前記少なくとも3つの修飾N−グリコシル化活性が、ALG3活性の欠損;高レベルのALG6活性;および高レベルのaグルコシダーゼII活性を含む、請求項98に記載の単離された細胞。
【請求項100】
前記細胞が、OCH1活性が欠損するように遺伝子操作されない、請求項77〜99のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項101】
前記N−グリコシル化活性を有するタンパク質が、ヒトタンパク質である、請求項85〜100のいずれか一項に記載の単離された細胞。
【請求項102】
前記修飾が、前記修飾糖タンパク質のマンノシルリン酸化を促進することができるタンパク質またはその生物活性変異体の発現を含む、請求項77〜101のいずれかに記載の単離された細胞。
【請求項103】
前記マンノシルリン酸化を果たすタンパク質またはその生物活性変異体が、MNN4である、請求項102に記載の単離された細胞。
【請求項104】
前記マンノシルリン酸化を果たすタンパク質またはその生物活性変異体が、PNO1である、請求項103に記載の単離された細胞。
【請求項105】
改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる疾患を有するまたは有することが疑われる対象に請求項76に記載のタンパク質を投与することを含む、改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる障害を治療する方法。
【請求項106】
前記疾患が、代謝異常である、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記代謝異常が、リソソーム貯蔵障害(LSD)である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記リソソーム貯蔵障害が、ゴーシェ病、テイ−サックス病、ポンペ病、ニーマン−ピック病、またはファブリ病である、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記タンパク質が、LSDに関連したものである、請求項105〜108のいずれかに記載の方法。
【請求項110】
前記タンパク質が、グルコセレブロシダーゼまたはアルファ−ガラクトシダーゼである、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記タンパク質が、アルファ−L−イズロニダーゼ、ベータ−D−ガラクトシダーゼ、ベータ−グルコシダーゼ、ベータ−ヘキソサミニダーゼ、ベータ−D−マンノシダーゼ、アルファ−L−フコシダーゼ、アリールスルファターゼB、アリールスルファターゼA、アルファ−N−アセチルガラクトサミニダーゼ、アスパルチルグルコサミニダーゼ、イズロネート−2−スルファターゼ、アルファ−グルコサミニド−N−アセチルトランスフェラーゼ、ベータ−D−グルコロニダーゼ、ヒアルロニダーゼ、アルファ−L−マンノシダーゼ、アルファ−ノイラミニダーゼ、ホスホトランスフェラーゼ、酸リパーゼ、酸セラミダーゼ、スフィンゴミエリナーゼ、チオエステラーゼ、カテプシンK、およびリポタンパク質リパーゼからなる群より選択される、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
前記対象が、改変N−グリコシル化を有するタンパク質の投与によって治療することができる疾病を有するかどうかを判定することをさらに含む、請求項105〜111のいずれかに記載の方法。
【請求項113】
前記対象がヒトである、請求項105〜112のいずれかに記載の方法。
【請求項114】
少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞から調製された細胞溶解産物とターゲットタンパク質を接触させることを含み、該細胞溶解産物とターゲットタンパク質の接触が、結果として、改変されたN−グリコシル化形態の該ターゲットタンパク質を生じさせる、改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項115】
N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質とターゲットタンパク質を接触させることを含み、該N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質が、少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作されたYarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞から得られ、および該N−グリコシル化活性を有する1つ以上のタンパク質とターゲット分子の接触が、結果として、改変されたN−グリコシル化形態の該ターゲットタンパク質を生じさせる、改変N−グリコシル化形態のターゲットタンパク質を生産する方法。
【請求項116】
Yarrowia lipolyticaまたはArxula adeninivorans細胞の実質的に純粋な培養物であって、これらのうちの実質的な数が少なくとも1つの修飾N−グリコシル化活性を含むように遺伝子操作される、培養物。
【請求項117】
細胞の1つ以上の亜集団を含有し、それぞれの亜集団が、異なる修飾グリコシル化活性を含む、請求項87に記載の細胞の実質的に純粋な培養物。
【請求項118】
配列番号1または配列番号2を含む、単離されたヌクレオチド配列。
【請求項119】
配列番号1または配列番号2と少なくとも80%同一である配列を含む、単離されたヌクレオチド配列。
【請求項120】
請求項118または119に記載の単離されたヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチド。
【請求項121】
(a)配列番号1もしくは配列番号2の相補体に高ストリンジェント条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列;または
(b)該ヌクレオチド配列の相補体
を含む、単離された核酸。
【請求項122】
請求項118〜121のいずれかに記載の核酸配列を含むベクター。
【請求項123】
請求項118〜121のいずれかに記載の核酸配列を含む発現ベクター。
【請求項124】
前記ポリペプチドを発現する、請求項123に記載の発現ベクターを含む培養細胞または該細胞の子孫。
【請求項125】
前記ポリペプチドの発現を可能にする条件下で請求項124に記載の細胞を培養することを含む、タンパク質の生産方法。
【請求項126】
前記細胞を培養した後、該細胞または該細胞を培養した培地から前記ポリペプチドを単離することをさらに含む、請求項125に記載の方法。
【図18】
【図27A】
【図27B】
【図30】
【図31】
【図36A】
【図36B】
【図37】
【図42】
【図43】
【図44A】
【図44B】
【図44C】
【図45A】
【図45B】
【図45C】
【図46A】
【図46B】
【図46C】
【図47A】
【図47B】
【図47C】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図55】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図28】
【図29】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図48】
【図54】
【図27A】
【図27B】
【図30】
【図31】
【図36A】
【図36B】
【図37】
【図42】
【図43】
【図44A】
【図44B】
【図44C】
【図45A】
【図45B】
【図45C】
【図46A】
【図46B】
【図46C】
【図47A】
【図47B】
【図47C】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図55】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図28】
【図29】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図48】
【図54】
【公表番号】特表2010−523102(P2010−523102A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501617(P2010−501617)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際出願番号】PCT/IB2008/001814
【国際公開番号】WO2008/120107
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(509275507)オキシレイン (ユーケー) リミテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際出願番号】PCT/IB2008/001814
【国際公開番号】WO2008/120107
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(509275507)オキシレイン (ユーケー) リミテッド (4)
【Fターム(参考)】
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