説明

分散電源用発電装置の過回転防止回路

【課題】PWMコンバータを用いずに風車より概略の風車最大出力を取り出すことができる永久磁石型発電機を用いた装置があるが、風車が過回転になったときには機械的なブレーキを用いることしか過回転を防止する方法が無いという問題点がある。
【解決手段】風車により駆動される永久磁石型発電機から、風の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車の概略の最大出力を得るとともに、風車の過回転を防止するために、永久磁石型発電機の異なる大きさの誘起電圧を発生する絶縁された複数の巻線の各出力端子に接続される各コンデンサを経て直列に各整流器を接続し、この各整流器の直流出力を並列接続して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに、風または水より得られる概略の最大出力を取り出すとともに、風車または水車の過回転を防止することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
第1の従来例の分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、風車回転数Nが設定値以上となった場合に、渦電流ブレーキ装置を作動させて過回転を防止している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる先願技術を、図11の従来の分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明する図を参照して詳述する。
図11において、21は風車、1は永久磁石型発電機、36は整流器、22はバッテリ、37は逆流防止ダイオード、35はブレーキ制御手段、31は渦電流ブレーキ、32は円盤状ロータ、33は磁性体、34は励磁コイル、38は負荷である。
【0004】
このブレーキ制御手段35は、強風下において風車21の回転数が設定値以上となった場合に、渦電流ブレーキ31の励磁コイル34へ励磁電力を供給する。その結果、直流電磁石が形成されて、円盤状ロータ32に渦電流が流れ、円盤状ロータ32に直結される風車21が制動されて、その回転数が抑制される。
【0005】
第2の従来例として、本出願人は先に、風車又は水車に接続された永久磁石型発電機より、PWMコンバータを用いずに交流を直流に変換して概略の最大出力を取り出すために、永久磁石型発電機の異なる誘起電圧を発生する複数の巻線の交流出力端子に各リアクトルを経て直列に各整流器を接続し、これらの整流器の直流出力を並列接続して外部に出力する風力発電装置について提案している(例えば、公開特許文献2参照。)。
【0006】
図10は、風速をパラメータとした時の、風車回転数対風車出力特性の概要を説明した図である。風車は、風車の形状及び風速Vが決まると、風車回転数Nに対する風車出力Pが一義的に定まる。例えば、風速Vx及びVyに対する風車出力Pは、それぞれ図10のように示される。そして、種々の風速に対する風車出力Pのピークは、図10に示す風車最大出力曲線Ptのような風車回転数Nに対して3乗特性となる。
【0007】
すなわち、図10の風車最大出力曲線の見方を変えると、風から最大出力を得るためには、風車回転数Nが定まると、その時の永久磁石型発電機1の入力Pを一義的に、風車最大出力曲線Pt上の値に定めれば良いことを表している。
【0008】
このような風力発電装置である第2の従来例を図12に示す。風車21により駆動される永久磁石型発電機1は、風車回転数Nの上昇により図12に示すW2巻線から図9に示す直流出力P2が流れ始め、さらに回転数が上昇すると図12に示すW1巻線から図9に示す直流出力P1が流れる。風力発電装置9は、直流出力P1とP2を合計した出力をバッテリ22に出力し、風車21より概略の風車最大出力を制御回路を用いずに取り出すことができる。
【0009】
また第3の従来例として、多相交流電源に基づいて3倍電圧または2倍電圧を得ることができる整流回路が知られている(例えば、後述する特許文献3の図1参照)。
【0010】
このような第3の従来例を、図13の2倍圧整流回路の回路図で示す。図13において、16は直流コンデンサ、17は第3の整流器、18は第4の整流器であり、この直流コンデンサ16、第3の整流器17、第4の整流器18、正側直流出力端子19、負側直流出力端子20で2倍圧整流回路15を構成する。
【0011】
図13において、多相交流電源端子Trの出力には第4の整流器18の入力側が接続され、この第4の整流器18と並列に直流コンデンサ16が多相交流電源端子Trに接続される。この直流コンデンサ16の反多相交流電源端子Tr側に第3の整流器17の入力側が接続され、第4の整流器18の正側直流出力端子は第3の整流器17の負側直流出力端子と接続される。このように接続される多相交流電源の2倍圧整流回路15の直流コンデンサ16には、図13の直流コンデンサ16付近に+−で図示するように、多相交流電源端子Trから第4の整流器18を通って多相交流電源のピーク電圧が充電される。したがって、2倍圧整流回路15は第3の整流器17の正側直流出力端子19と第4の整流器18の負側直流出力端子20の間には、直流電圧として多相交流電源のピーク電圧の2倍の電圧が得られ、いわゆる電圧源が構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−104975号(図1)
【特許文献2】特開2004−64928号(図1)
【特許文献3】特開昭56−139083号(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
解決しようとする問題点は、上記のような渦電流ブレーキ31を作動させるブレーキ制御手段35を有する風力発電装置の過回転防止装置においては、風車回転数Nを検出する手段、および励磁コイル34へ励磁電力を出力するパワー変換器制御手段が必要であり、高価になるという点である。
さらに、頻繁にブレーキをかけると円盤状ロータ32が発熱するために、ブレーキのON/OFFを多数回できない。また、ブレーキをかけて停止している間は出力が得られないという問題がある。
【0014】
第2の従来例においては、PWMコンバータを用いずに風車21より概略の風車最大出力を取り出すことができるが、風車21が過回転になったときには機械的なブレーキを用いることしか風車の過回転を防止する方法が無いという問題点があった。
【0015】
第3の従来例においては、多相交流電源端子Trと2倍圧整流回路15との間にインピーダンスが接続されていない例が示されている。このような整流回路を分散電源用発電装置の整流回路に用いた場合には、永久磁石型発電機1の電源電圧ピーク値がバッテリ電圧を超えると出力が開始するが、変動する風速から常に風車最大出力を得ることができないばかりでなく、電流を抑制するものがないために、高風速における回転数の上昇とともに過大な出力になり装置を破壊する。すなわち、永久磁石型発電機1が過変速されて出力電圧が変化する場合には、このような電圧源回路では、制御回路を用いずに風または水より得られる概略の最大出力を取り出すことはできないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1の発明によれば、風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のコンデンサを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0017】
請求項2の発明によれば、風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のトランスを経て第1のコンデンサを接続し、該第1のコンデンサと直列に第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のトランスを経て第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサと直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0018】
請求項3の発明によれば、風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1のトランスを接続し、該第1のトランスと直列に第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のコンデンサを経て第2のトランスを接続し、該第2のトランスと直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0019】
請求項4の発明によれば、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第1のトランスを接続し、該第1のトランスと直列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサに直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0020】
請求項5の発明によれば、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサと直列に第1のトランスを接続し、該第1のトランスに直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0021】
請求項6の発明によれば、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサに直列に第4の整流器を接続し、該第4の整流器に並列に直流コンデンサを接続し、該直流コンデンサに直列に第3の整流器を接続し、該第3の整流器の負側直流出力端子と前記第4の整流器の正側直流出力端子を接続し、前記直流コンデンサと前記第3の整流器と前記第4の整流器で2倍圧整流回路を構成し、該第1の整流器の出力と該2倍圧整流回路の出力を加算して直流電源に出力することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【0022】
本発明においては以下に説明する原理を応用する。
図8は本発明に係る風車の周速比λに対する出力係数Cpおよびトルク係数Ctを説明するための説明図である。通常、トルク係数Ctは出力係数Cpを周速比λで除したもので表されるが、説明の便宜上、周速比λに対する出力係数Cpおよびトルク係数Ctの最大値を同一の縦軸の大きさで表す。図8において、出力係数Cpが最大となる周速比はλxであり、最大出力点Sxで最大出力係数Cpmaxとなり、トルク係数Ctが最大となる周速比はλyであり、最大トルク点Tyで最大トルク係数Ctmaxとなる。
【0023】
図5に示す風車および永久磁石型発電機のトルク特性の概要を、図8を参照しつつ説明する。最大出力時トルク曲線Ttは、出力=トルク×回転角速度を利用して、ある風車の種々の風速における図8の最大出力点Sxを風車回転数Nに対する風車軸トルクで表したものである。最大トルク曲線Tvは、ある風車21の種々の風速における図8の最大トルク点Tyを風車回転数Nに対する風車軸トルクで表したものである。すなわち、すべての風速において風車が持つ風車軸トルクは、最大トルク曲線Tvよりも右下の部分にある。
ブレーキ付加トルク曲線Tsは、本願により実現できる分散電源用発電装置の過回転防止回路を有する永久磁石型発電機1の負荷トルクを表したものである。
これらのトルク曲線は、風車回転数に対して一義的に定まるものである。
【0024】
図5のブレーキ付加トルク曲線Tsについて説明する。風車は風車回転数Nuまでは、ほぼ風車の最大出力時トルク曲線Ttに沿って運転されるので、本願により実現できる分散電源用発電装置の過回転防止回路より風車最大出力を得ることができる。そして、風車回転数Nuの時に、ブレーキ付加トルク曲線Tsは最大出力時トルク曲線Ttと図5の交点Uで交わる。風車回転数NがNuよりも上昇すると、ブレーキ付加トルク曲線Tsは急激に上昇して最大トルク曲線Tvと交点Rで交わる。
【0025】
風車は、風車の最大トルク曲線Tvよりも大きな負荷トルクを印加すると、風速Vが増加しても風車回転数Nが上昇していかない。この理由を説明する。図5において風車回転数Nrの時に、風車21の最大トルク曲線Tvと本願の永久磁石型発電機のブレーキ付加トルク曲線Tsが交点Rで交差している。
ここで、交点Rで運転状態にあるときの風速を例えば12m/sとする。そして、例えば風速が13m/sになると、図5の最大トルク曲線Tv上の動作点はQになる。
【0026】
したがって、風速が12m/sから13m/sになって風車回転数を上昇させようとしても、風車回転数Nr以上においてはブレーキ付加トルク曲線Tsで表される負荷トルクの方が、風車21が有する最大トルク曲線Tvよりも大きいために風車は加速することができない。
この交点Rで運転し続ける現象は、風速が13m/sになると、風車は図8のトルク係数Ctにおける最大トルク点Tyよりも左側で動作していることに因る。
【0027】
さらに、本発明においては以下に説明する原理を応用して、図5のブレーキ付加トルク曲線Tsを実現する。
図7に、前記永久磁石型発電機1の内部インダクタンス値をLとし、直列に接続されるコンデンサの容量をCとした時のインダクタンスLと容量Cの直列リアクタンス特性を示す。
図7に示すωL−1/(ωC)が、インダクタンスと容量の直列リアクタンス特性であり、風車回転数Nの上昇すなわち永久磁石型発電機1の電気角周波数ωの上昇とともに、リアクタンスXは容量性が小さくなり、やがて誘導性が大きくなる特性となる。
【0028】
したがって、永久磁石型発電機1の内部インダクタンスと、直列に接続されるコンデンサで構成されるインダクタンスと容量の直列回路のリアクタンスを風車定格回転数Nr内で容量性とすることで、永久磁石型発電機1内の各巻線には進相電流が流れて、巻線との鎖交磁束が著しく増加し、永久磁石型発電機1内の発電機誘起電圧を大きく上昇させることができる。したがって、負荷としての発電機トルクを著しく増大させることができる。
【0029】
そのため本発明の構成は、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、永久磁石型発電機の異なる大きさの誘起電圧を発生する絶縁された複数の巻線の各出力端子に各コンデンサを経て直列に整流器を接続し、この整流器の直流出力を並列接続して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機のトルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定すること等を特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路である。
【発明の効果】
【0030】
本発明の風車または水車の概略の最大出力を得る、受動素子のみで構成する分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、永久磁石型発電機内の誘起電圧が高い巻線と直列に接続される第1のコンデンサで構成される第1の整流回路は、低い風車回転数から発電を開始し、永久磁石型発電機内の誘起電圧が低い巻線と直列に接続される第2のコンデンサで構成される第2の整流回路は、高い風車回転数から発電を開始して、風車最大出力を得ることができる。
【0031】
風車回転数が上昇すると第1のコンデンサおよび第2のコンデンサのインピーダンスがさらに小さくなり、大きな電流が流れて大きな出力が得られ、風車定格回転数Nrよりも少し低い風車回転数付近までは概略の風車最大出力を得ることができる
さらに風車が定格回転数Nr以上に回転しようとすると、負荷としての永久磁石型発電機のトルクが風車の最大軸トルク以上となるごとく、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの値を決定することにより、風車回転数Nは受動的に風車定格回転数Nr付近に留まることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施例に係る分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明するための主回路単線結線図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明するための主回路単線結線図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明するための主回路単線結線図である。
【図4】本発明の第4の実施例に係る分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明するための主回路単線結線図である。
【図5】本発明の第1〜第4の実施例に係る風車回転数対風車トルク特性および分散電源用発電装置の過回転防止回路のトルク特性の概要を示す説明図である。
【図6】本発明の第1〜第4の実施例に係る風車回転数対風車最大出力特性および分散電源用発電装置の過回転防止回路の出力特性の概要を示す説明図である。
【図7】本発明の第1〜第4の実施例に係る電気角周波数に対する、発電機と発電機に接続されるコンデンサの直列リアクタンス特性の概要を示す説明図である。
【図8】本発明の第1〜第4の実施例に係る風車の周速比に対する出力特性およびトルク特性を説明するための説明図である。
【図9】第2の従来例および本発明の第1〜第4の実施例に係る風車回転数対風車最大出力および分散電源用発電装置の過回転防止回路の近似出力特性の概要を示す説明図である。
【図10】風速をパラメータとした時の、風車回転数対風車出力特性の概要を説明する図である。
【図11】第1の従来例の分散電源用発電装置の過回転防止回路の主回路単線結線図である。
【図12】第2の従来例の分散電源用発電装置の出力回路の主回路単線結線図である。
【図13】第3の従来例の多相交流電源に基づいて2倍電圧を得ることができる整流回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、永久磁石型発電機の異なる大きさの誘起電圧を発生する絶縁された複数の巻線の各出力端子に接続される各コンデンサを経て直列に各整流器を接続し、この各整流器の直流出力を並列接続して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路である。
【実施例1】
【0034】
図1は、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路を説明するための図である。
同図において、4は第1のコンデンサ、5は第2のコンデンサであり、図12と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図1について説明する。
【0035】
永久磁石型発電機1の第1の巻線W1の出力端子T1には、第1のコンデンサ4が接続されて第1の整流器7を経て直流出力を出力する。第2の巻線W2の出力端子T2には、第2のコンデンサ5が接続されて第2の整流器8を経て直流出力を出力する。第1の整流器7と第2の整流器8の合計出力が正側出力端子13および負側出力端子14を経てバッテリ22に出力される。
【0036】
永久磁石型発電機1、第1のコンデンサ4、第1の整流器7、バッテリ22で構成される第1の直列回路には、永久磁石型発電機1の第1の巻線W1による誘起電圧、図7の如きリアクタンス特性およびバッテリ22の直流電圧値により決まる電流が流れる。
【0037】
また、永久磁石型発電機1、第2のコンデンサ5、第2の整流器8、バッテリ22で構成される第2の直列回路には、永久磁石型発電機1の第2の巻線W2による誘起電圧、図7の如きリアクタンス特性およびバッテリ22の直流電圧値により決まる電流が流れる。
【0038】
ここで、風車回転数Nが上昇して、図7に示す電気角周波数ωが、インダクタンスLと容量Cの直列共振電気角周波数ωと一致すると、共振状態となり過大な電流が流れて装置が破壊される。
したがって、本発明の第1の実施例は、風車21により駆動される永久磁石型発電機1の定格電気角周波数ωが、図7に示す直列共振電気角周波数ωよりも低い値となるように設定することが必要である。
【0039】
そして、永久磁石型発電機1の第1の巻線W1に接続される第1の直列回路、または第2の巻線W2に接続される第2の直列回路の各々のリアクタンスを風車定格回転数Nrの範囲内で容量性とすることで、永久磁石型発電機1内の各巻線には進相電流が流れる。
【0040】
風車回転数が上昇するにつれて、容量性リアクタンスが減少するために、大きな進相電流が流れて、巻線との鎖交磁束が増加し、永久磁石型発電機1内の各巻線の誘起電圧を大きく上昇させることができる。この容量性リアクタンスの減少および誘起電圧上昇の相乗効果により、大きな電流が流れるが、前記第1および第2の直列回路には直列に抵抗分に相当するバッテリ22が接続されているために発振に至ることはない。また、見方を変えてみると、発振に至るようになる前に発電機の負荷トルクが急激に増えるので、風車最大トルクを超えてしまい、発振に至ることはない。
【0041】
このようにして、直列に接続するコンデンサの値を適切に選ぶことにより、進相電流による増磁作用により、図5に示すブレーキ付加トルク曲線Tsを実現できる。
【0042】
このブレーキ付加トルク曲線Tsを風車最大出力の観点から、図6の風車回転数対風車最大出力特性および分散電源用発電装置の過回転防止回路の出力特性を説明する。図6のブレーキ付加出力曲線Psは、図5のブレーキ付加トルク曲線Tsを発電機の負荷トルクとして印加した時の特性である。風車回転数NがNuのときに、ブレーキ付加トルク曲線Tsと最大出力時トルク曲線Ttが運転点Uで交わり、風車出力Puが得られる。さらに、風車回転数Nが上昇して風車定格回転数Nrになると、運転点はRとなり風車出力Prが得られる。ここで、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路を適用した場合の風車出力は、過回転を防止しているために、図6に示すブレーキ付加出力曲線Tsに示す運転点R止まりの出力特性となる。
【0043】
図6において、この風車回転数NuからNrの間、すなわち風車出力PuからPrの間は、風車が図5における最大出力点Sxより左側で運転しているために、各風速に対する風車最大出力は得られていないが、その差は極めて少量である。
【0044】
したがって、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、2種類の巻線を有する永久磁石型発電機を用いて、風車または水車の概略の最大出力を得るとともに、風車を風車定格回転数Nrよりも上昇させない回路を受動素子のみで構成することができる。
【実施例2】
【0045】
図2に本発明の第2の実施例を示す。
図2において図1と異なるところは、異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機1の交流出力端子T1およびT2に、第1のトランス11および第2のトランス12を接続したことである。
同図において、図1と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図2について説明する。
【0046】
第1のトランス11および第2のトランス12は、バッテリ22の値が初期の設計時よりも変化したときに設ける。すなわち、例えばバッテリ22の直流電圧値が倍になると、トランスの昇圧比をそれぞれ2倍にすることにより、本願発明の実施例1と同じ作用を起こさせることができる。
【0047】
すなわち、永久磁石型発電機1の第1の巻線W1、第1のコンデンサ4、第1のトランス11、およびバッテリ22の直列回路で構成される第1の直列回路、および第2の巻線W2、第2のコンデンサ5、第2のトランス12、およびバッテリ22の直列回路で構成される第2の直列回路の各々のリアクタンスを風車定格回転数Nrの範囲内で容量性とすることで、永久磁石型発電機1内の各巻線には進相電流が流れる。
【0048】
そして、風車回転数Nが上昇するにつれて、容量性リアクタンスが減少するために、大きな進相電流が流れて、巻線との鎖交磁束が増加し、永久磁石型発電機1内の各巻線の誘起電圧を大きく上昇させることができる。この容量性リアクタンスの減少および誘起電圧上昇の相乗効果により、大きな電流が流れるが、前記第1および第2の直列回路には直列に抵抗分に相当するバッテリ22が接続されているために発振に至ることはない。
【0049】
このようにして、第1のコンデンサ4および第2のコンデンサ5の値を適切に選ぶことにより、進相電流による増磁作用により、図5に示すブレーキ付加トルク曲線Tsを実現できる。
【0050】
したがって、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、2種類の巻線を有する永久磁石型発電機を用いて、設計時の負荷の直流電源電圧とは異なる直流電源電圧に対して、風車または水車の概略の最大出力を得るとともに、風車を風車定格回転数Nrよりも上昇させない回路を受動素子のみで構成することができる。
【0051】
ここでは、第1および第2のコンデンサ4および5は、第1および第2の整流器7および8側と接続したが、第1および第2のコンデンサ4および5の容量を適切に選べば、永久磁石型発電機1の交流出力端子T1およびT2側と接続することも可能である。
【実施例3】
【0052】
図3に本発明の第3の実施例を示す。
図3は、永久磁石型発電機1の巻線は1種類とし、昇圧トランスを用いて永久磁石型発電機1より、PWMコンバータを用いずに交流を直流に変換して概略の最大出力を取り出すとともに、風車定格回転数Nr以上に風車21を回転させないようにすることができる実施例である。
同図において、11は第1のトランス、4は第1のコンデンサ、5は第2のコンデンサであり、図1と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図3について説明する。
【0053】
永久磁石型発電機1の交流出力端子Tに第1のコンデンサ4が接続され、この第1のコンデンサ4に直列に接続される第1の整流器7よりバッテリ22に出力される。
第1のコンデンサ4に並列に昇圧を目的とした第1のトランス11が接続され、この第1のトランス11に直列に接続される第2のコンデンサ5を経て第2の整流器8よりバッテリ22に出力される。
【0054】
図3の永久磁石型発電機1の誘起電圧は第1のトランス11により昇圧され、図9の風車回転数N2になると、第1のトランス11のピーク電圧がバッテリ22の直流電圧を超えるように設計されている。したがって、風車回転数N2以上になると第2のコンデンサ5を経て、整流された出力P2がバッテリ22に流れる。
【0055】
したがって、この第1のトランス11、第2のコンデンサ5、および第2の整流器8によって、図1に示す本発明の実施例1における永久磁石型発電機1内のW2巻線、第2のコンデンサ5および第2の整流器8で構成される回路と同一作用を行わせることができる。
【0056】
さらに、図9の風車回転数N1になると、前記永久磁石型発電機1の誘起電圧のピークがバッテリ22の直流電圧を超えるように設計されている。したがって、風車回転数N1以上になると第1のコンデンサ4を経て、整流された出力P1がバッテリ22に流れる。
【0057】
永久磁石型発電機1内の巻線と第1のコンデンサ4で構成されるインダクタンスと容量の第1の直列回路、および永久磁石型発電機1内の巻線、第1のトランス11および第3のコンデンサ6で構成されるインダクタンスと容量の第2の直列回路の各々のリアクタンスを、風車定格回転数Nrの範囲内で容量性とすることで、永久磁石型発電機1内の各巻線には進相電流が流れる。ここで、第1のトランス11のインダクタンス成分とは、第1のトランス11の1次と2次間の漏れインダクタンス成分である。
【0058】
そして、風車回転数が上昇するにつれて、容量性リアクタンスが減少するために、大きな進相電流が流れて、巻線との鎖交磁束が増加し、永久磁石型発電機1内の各巻線の誘起電圧を大きく上昇させることができる。この容量性リアクタンスの減少および誘起電圧上昇の相乗効果により、大きな電流が流れるが、前記第1および第2の直列回路には直列に抵抗分に相当するバッテリ22が接続されているために発振に至ることはない。
【0059】
このようにして、第1のコンデンサ4および第2のコンデンサ5の値を適切に選ぶことにより、進相電流による増磁作用により、図5に示すブレーキ付加トルク曲線Tsを実現できる。
【0060】
したがって、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、1種類の巻線で構成される永久磁石型発電機とトランスを用いて、風車または水車の概略の最大出力を得るとともに、風車を風車定格回転数Nrよりも上昇させない回路を受動素子のみで構成することができる。
【0061】
ここでは、第2のコンデンサ5は第1のトランス11の昇圧側端子Tr2と接続したが、第2のコンデンサ5の容量を適切に選べば、第1のトランス11の降圧側端子Tr1と接続することも可能である。
【実施例4】
【0062】
図4に本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路の第4の実施例を示す。
同図において、5は第2のコンデンサ、15は2倍圧整流回路であり、図1と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図4について説明する。
【0063】
1種類の巻線で構成される永久磁石型発電機1の交流出力端子Tは、第1のコンデンサ4を経て第1の整流器7に接続される。
【0064】
図13に示すように直流コンデンサ16、第3の整流器17および第4の整流器18により2倍圧整流回路15を構成する。2倍圧整流回路15の正側直流出力端子19は分散電源用発電装置の過回転防止回路の正側出力端子13と、負側直流出力端子20は分散電源用発電装置の過回転防止回路の負側出力端子14と接続される。
【0065】
また、前記永久磁石型発電機1の交流出力端子Tには前記第1のコンデンサ4に並列に第2のコンデンサ5が接続され、この第2のコンデンサ5の反交流出力端子T側には2倍圧整流回路15が接続される。第1の整流器7および2倍圧整流回路15の合計出力が正側出力端子13、負側出力端子14を経てバッテリ22に出力される。
【0066】
前記永久磁石型発電機1の交流出力端子Tに接続される第2のコンデンサ5および2倍圧整流回路15で構成される回路の直流電圧がバッテリ22の直流電圧より高くなると、図9における風車回転数N2付近から出力P2がごとき出力を開始する。
【0067】
したがって、この第2のコンデンサ5と2倍圧整流回路15によって、図1に示す本発明の実施例1における永久磁石型発電機1内のW2巻線、第2のコンデンサ5および第2の整流器8で構成される回路と同一作用を行わせることができる。
すなわち、本発明の実施例1においては永久磁石型発電機1内において、W2巻線はW1巻線よりも電圧が高くなるように相互に絶縁して構成されていた。その高い電圧を発生させる作用を2倍圧整流回路15で行うものである。
【0068】
上記のように、2倍圧整流回路15に小さなインピーダンスが直列接続されて大きな電流が流れる場合には、2倍圧整流回路15の直流コンデンサ16の直流電圧は、平均がバッテリ22の直流電圧値の半分になる脈動する電圧になる。
【0069】
永久磁石型発電機1内の巻線と第1のコンデンサ4で構成されるインダクタンスと容量の第1の直列回路、および永久磁石型発電機1内の巻線および第2のコンデンサ5で構成されるインダクタンスと容量の第2の直列回路の各々のリアクタンスを、風車定格回転数Nrの範囲内で容量性とすることで、永久磁石型発電機1内の各巻線には各々進相電流が流れる。
【0070】
そして、風車回転数が上昇するにつれて、容量性リアクタンスが減少するために、大きな進相電流が流れて、巻線との鎖交磁束が増加し、永久磁石型発電機1内の各巻線の誘起電圧を大きく上昇させることができる。この容量性リアクタンスの減少および誘起電圧上昇の相乗効果により、大きな電流が流れるが、前記第1および第2の直列回路には直列に抵抗分に相当するバッテリ22が接続されているために発振に至ることはない。
【0071】
このようにして、第1のコンデンサ4および第2のコンデンサ5の値を適切に選ぶことにより、進相電流による増磁作用により、図5に示すブレーキ付加トルク曲線Tsを実現できる。
【0072】
したがって、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止回路においては、1種類の巻線で構成される永久磁石型発電機と昇圧回路を用いて、風車または水車の概略の最大出力を得るとともに、風車を風車定格回転数Nrよりも上昇させない回路を受動素子のみで構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路によれば、低い風車回転数から発電を開始し、風車回転数が上昇すると、風車定格回転数Nrよりも少し低い風車回転数付近までは概略の風車最大出力を得ることができる
さらに風車回転数が定格回転数Nrよりも上昇すると、負荷としての永久磁石型発電機のトルクが風車の最大軸トルク以上となるために、風車回転数Nは風車定格回転数Nr付近に留まることができる。
このように、風車または水車の最大出力取得と過回転防止動作を、制御回路を用いずに受動素子のみで構成できるので、極めて有用である。
【符号の説明】
【0074】
1 永久磁石型発電機
2 第1のリアクトル
3 第2のリアクトル
4 第1のコンデンサ
5 第2のコンデンサ
7 第1の整流器
8 第2の整流器
9 風力発電装置
10 分散電源用発電装置の過回転防止回路
11 第1のトランス
12 第2のトランス
13 正側出力端子
14 負側出力端子
15 2倍圧整流回路
16 直流コンデンサ
17 第3の整流器
18 第4の整流器
19 正側直流出力端子
20 負側直流出力端子
21 風車
22 バッテリ
31 渦電流ブレーキ
32 円盤状ロータ
33 磁性体
34 励磁コイル
35 ブレーキ制御手段
36 整流器
37 逆流防止ダイオード
38 負荷


【特許請求の範囲】
【請求項1】
風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のコンデンサを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【請求項2】
風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のトランスを経て第1のコンデンサを接続し、該第1のコンデンサと直列に第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のトランスを経て第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサと直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【請求項3】
風車または水車により駆動される異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する第1の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1のトランスを接続し、該第1のトランスと直列に第1の整流器を接続し、前記永久磁石型発電機の高い誘起電圧を発生する第2の交流出力端子に第2のコンデンサを経て第2のトランスを接続し、該第2のトランスと直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【請求項4】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第1のトランスを接続し、該第1のトランスと直列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサに直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【請求項5】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサと直列に第1のトランスを接続し、該第1のトランスに直列に第2の整流器を接続し、該第1の整流器および該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記風車または水車の定格回転数において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となるごとく各コンデンサの値を決定することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。
【請求項6】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止回路において、該永久磁石型発電機の交流出力端子に第1のコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該第1のコンデンサと並列に第2のコンデンサを接続し、該第2のコンデンサに直列に第4の整流器を接続し、該第4の整流器に並列に直流コンデンサを接続し、該直流コンデンサに直列に第3の整流器を接続し、該第3の整流器の負側直流出力端子と前記第4の整流器の正側直流出力端子を接続し、前記直流コンデンサと前記第3の整流器と前記第4の整流器で2倍圧整流回路を構成し、該第1の整流器の出力と該2倍圧整流回路の出力を加算して直流電源に出力することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止回路。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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