説明

分析用ストリップ

【課題】本発明は、基板を備える分析用ストリップを開示する。
【解決手段】基板は、その上面に凹状に設けられたチャネルを有する。チャネルは、液体サンプルを受けるための第1のエリアと、流体サンプルを引き渡すための第2のエリアと、流体サンプルが反応する第3のエリアと、を備える。これら3つのエリアは順に連結されている。ニトロセルロース層が、第2のエリア及び第3のエリアの両方の底部に形成される。ニトロセルロース層の各々は、中空マトリックス構造を有する。また、第2のエリアのニトロセルロース層の平均厚は、第3のエリアのニトロセルロース層の平均厚以下である。分析用ストリップは、ニトロセルロース層の各々の中空マトリックス構造に形成された反応材料も備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析ストリップに関し、特に、生化学又は免疫学的検定のための分析用ストリップに関する。
【背景技術】
【0002】
生化学又は免疫学的検定に用いる従来の分析用ストリップは通常、チャネル又はマイクロ流体チャネルを備える基板又はベースボードを有する。そのようなチャネルは典型的には不浸透性材料によって縁取られるが、分析する流体サンプルは主にたんぱく質又は炭水化物から成るため一般に粘性が高く、その一部がチャネルの表面に付着し易くなり反応しなくなる。そのような事態が起こった場合、分析する流体サンプルが無駄になるというだけでなく、定量的検定の精度に悪影響を与えてしまうという不都合が生じてしまう。
【0003】
また、従来の分析用ストリップは、マイクロ流体チャネルが流体サンプルの流れを促進するので、そのようなチャネル構造によって加えられる毛管力によって、流体サンプルが反応エリアへと引き渡される。流体サンプルを引き渡すための他の代替的手法には、流体サンプルがチャネルに導入される際に、流体サンプルがチャネルを通って反応エリアに推進されるように、加圧手段などによって推進力を加えることが含まれる。しかしながら、前述の手法のうちの何れも、流体サンプルがチャネルに導入された後で気泡を生じる傾向がある。これらの気泡は、大きいもの又は小さいものであるが、チャネルを塞いでしまうため、分析結果が不正確なものとなってしまう。
【0004】
更に、現在の基板上のチャネル又はマイクロ流体チャネルの製造工程には一般に、鋳造、射出成形又はインプリントが含まれる。そのため、上述した基板を備える分析用ストリップは、微細機械加工技術又はLIGA(リソグラフィ、電鋳、成形)(英語の「Lithography Electroforming Micro Molding」である「Lithographie GalVanoformung Abformung」の頭文字の省略形)技術を用いて製造される高価なマイクロ射出成形用金型により構成される必要がある。製造工程で用いられるマイクロ射出成形用金型は、直ぐに消耗してしまう傾向にあるため、コストが比較的高くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来の分析用ストリップの欠点及び弱点を克服するため、その上面に凹状に設けられたチャネルを有する基板を備える分析用ストリップの提供を図るものである。
【0006】
本発明の他の目的は、吸収性ニトロセルロース層と、一定容量の吸収能力を有するために、ニトロセルロース層の量を制御することによって定量的検定を行うことが可能となる分析用ストリップを提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、流体サンプルがその中を通過する際に、流体サンプル中の気泡を壊すことができると共に、気泡が基板のチャネル又はマイクロ流体チャネルを塞いでしまうことを防止することができる中空マトリックス構造を有する分析用ストリップを提供することである。よって、定量的検定の結果の正確さが保証される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決法を提供する。
【0009】
分析用ストリップは、上面に凹状に設けられたチャネルを有する基板を備える。チャネルは、液体サンプルを受けるための第1のエリアと、前記流体サンプルを引き渡すための第2のエリアと、前記流体サンプルが反応する第3のエリアと、を備える。これら3つのエリアは順に連結されている。前記分析用ストリップは、ニトロセルロース層が、前記第2のエリア及び前記第3のエリアの両方の各々の底部に形成され、前記ニトロセルロース層の構造が中空マトリックスであるという特徴を有する。また、前記第2のエリアの前記ニトロセルロース層の平均厚は、前記第3のエリアの前記ニトロセルロース層の平均厚以下である。前記分析用ストリップは、前記ニトロセルロース層の前記中空マトリックスに形成される反応材料も備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の分析用ストリップの利点は以下の通りである。
分析用ストリップは、チャネルの底部に薄い吸収性ニトロセルロース層を有し、この薄い吸収性ニトロセルロース層がサンプルの受け渡し及び/又は分離の機能を有するため、チャネルは、伝統的なマイクロ流体チャネルとは対照的に、サンプルの残留物が少なく、また、複数の分析物を検知するために必要な1回のテストにおけるサンプル量も少なくてよい。吸収性ニトロセルロース層と、一定容量の吸収能力を有するので、ニトロセルロース層の量を制御することで、分析用ストリップにより定量的検定を行うことが可能となる。中空マトリックス構造を有する吸収性ニトロセルロース層は、流体サンプルが中空マトリックスを通過する際に、流体サンプル中の気泡を破壊することができる共に、気泡が基板のチャネル又はマイクロ流体チャネルを塞いでしまうことを防止することができるので、定量的検定の結果の正確さが保証される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る分析用ストリップの斜視図である。
【図1B】図1Bは、本発明の第1の実施形態に係る分析用ストリップの断面図である。
【図2A】図2Aは、本発明の第2の実施形態に係る分析用ストリップの斜視図である。
【図2B】図2Bは、本発明の第2の実施形態に係る分析用ストリップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明及び好適な使用形態、目的及びその利点は、以下の実例となる実施形態の詳細な説明を添付図と共に参照することにより最も良く理解される。
本発明は、分析用ストリップを提案するが、その分析用ストリップの基板が用いる物理的及び化学的原理や解決法の適用技術は、当業界においては周知であるため、本明細書においてはその詳細は議論しないものとする。一方、以下の説明において参照する添付図は、説明のために提供されるものであり、縮尺通りである必要はない。
【0013】
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る分析用ストリップの斜視図である。分析用ストリップ1は、基板10と後板19とを備える。基板10は、凹状に設けられたチャネル11を備える上面部100を有する。チャネル11は、順に連結された第1のエリア111、第2のエリア112、第3のエリア113を備える。第1のエリア111は、分析する液体サンプルを受けるためのものである。液体サンプルは第1のエリア111に導入され、次に第2のエリア112によって液体サンプルの分析物が反応して検知される第3のエリアへと引き渡される。本発明の好適な形態において基板10は、生体適合材料からなる。
【0014】
図1Aの線A−Aに沿って切り取った分析用ストリップ1の断面図である図1Bを参照する。図1Bに示したように、ニトロセルロース層1121及び1131が、第2のエリア112及び第3のエリア113の両方の底部にそれぞれ形成される。ニトロセルロース層1121及び1131は各々、その中に反応材料を含む中空マトリックス(hollow−matrix)構造を有する。反応材料の成分は、検知する流体サンプル中の分析物のカテゴリとは異なる。多孔性の中空マトリックスが、第1のエリア111からの液体サンプルを吸収する働きをするため、液体サンプル中の分析物がニトロセルロース層1131中に予め埋め込まれている薬剤と反応することができる。ニトロセルロース層1121及び1131は吸収性を有するので、チャネル11は、伝統的なマイクロ流体チャネルとは対照的に、サンプルの残留物が少なく、また、複数の分析物を検知するために必要な1回のテストにおけるサンプルの量も少なくてよい。また、液体サンプルがニトロセルロース層1121及び1131を通過する際に、中空マトリックス構造が液体サンプル中の気泡を破壊するため、気泡がチャネル11を塞いでしまうことを防止する。
【0015】
本発明の分析用ストリップ1は、生化学的検定又は免疫学的検定に適用することができる。生理学的流体の異なる分析物を検知するためには、異なる検定が必要であり、異なるカテゴリの検定には、異なるカテゴリのシグナルを出す異なる種類の反応材料が必要となる。例えば、通常生化学の定量的検定は、生物学的流体サンプル中の分析物と化学発光試薬が、適切な酵素によって触媒される酵素反応によって行われ、検知用の特定の波長の光学的信号を発生させる。従って、分析用ストリップ1の反応材料は、生化学の定量的検定に適用する際、主に酵素及びそれに対応する化学試薬を含んで成る。一方、生理学的流体サンプル中のα−フェトプロテイン等のあるタンパク質の定量的検知を行う場合、分析的検定では、通常対象となるタンパク質及び他の対応する化学試薬を特定して認知することで検知可能なシグナルを発生させることができる抗体を利用する。従って、分析用ストリップ1の反応材料は、定量的な免疫学的検定法に適用する際、主に抗体及びそれに対応する試薬を含んで成る。よって、本発明の分析用ストリップ1は、異なるタイプの生理学的な流体検体(例えば、尿や血液)中の様々な分析物の定量的検知に適用可能である。
【0016】
図1Bを参照すると、第2のエリア112のニトロセルロース層1121の平均厚はDaであり、これは、第3のエリア113のニトロセルロース層1131の平均厚であるDbよりも大きくない。つまり、DaはDb以下である。更に、必要な液体サンプルの量を減らすために、第2のエリア112の幅であるWa及び第3のエリア113の幅であるWb(図1Aに示す)は、共に少なくとも0.3mmであることが好ましい。
【0017】
ニトロセルロース層1121及び1131は、以下のステップに従って形成される。まず、ニトロセルロース粉末をエステル及びケトンを含有する有機溶剤と混ぜ合わせてニトロセルロース溶液を形成する。次に、このニトロセルロース溶液を鋳造法により第2のエリア112及び第3のエリア113の底部に適用する。そして乾燥させると、ニトロセルロース層1121及び1131が、第2のエリア112及び第3のエリア113の底部にそれぞれ形成される。鋳造法の結果をより良くするためには、チャネル11の表面の粗さ(Ra)が、約3μmから50μmの範囲であることが好ましい。
【0018】
上述したように、第2のエリア112及び第3のエリア113の底面に適用したニトロセルロース溶液を乾燥させると、共に中空マトリックス構造を有するニトロセルロース層1121及び1131が形成される。より良い構造の中空マトリックスを得るために、ニトロセルロース粉末の量を、エステル及びケトンを含有する有機溶剤の量のおよそ9倍にすることが好ましい。ニトロセルロースの容量単位が一定の吸収能力を有するので、流し込む前に、吸収し分析するための液体サンプルの所望量から必要量のニトロセルロース溶液を生じさせることができる。その結果、分析用ストリップ1の液体サンプルの必要量が固定して設定されるため、結果として得られる分析用ストリップ1は、少量での検定に適する。
【0019】
ニトロセルロース層1121及び1131を、第2のエリア112及び第3のエリア113の底部で凝固させてから、反応材料を含む反応液をニトロセルロース層1121及び1131に注入し、次に空気乾燥や凍結乾燥などの他の乾燥工程が続く。 ニトロセルロース層1121及び1131において乾燥された反応材料は、粉末状となる。
【0020】
上述したように、反応材料は、ニトロセルロース層1121及び1131が凝固した後に添加され、そこで乾燥される。又は、ニトロセルロース層1121及び1131及びその中の反応材料は、同時に形成することができる。ニトロセルロース粉末を含むニトロセルロース溶液及びエステル及びケトンを含有する有機ニトロセルロース溶剤は、第2のエリア112及び第3のエリア113に流し込む前に反応材料を有する反応液と予め混合させることができる。乾燥工程(すなわち、空気乾燥又は凍結乾燥)の後、ニトロセルロース層1121及び1131が凝固し、一方、反応材料は、粉末の状態でその中に残る。
【0021】
本発明の上述した第1の実施形態は、3つのエリアを有するチャネルを備える基板を有する分析用ストリップである。本発明の概念に基づくと、チャネルは、チャネルに導入された過剰な液体サンプルを収容するための第4のエリアを更に備えてもよい。以下に説明する本発明の第2の実施形態は、4つのエリアを含むチャネルを有する分析用ストリップである。
【0022】
図2Aは、本発明の第2の実施形態に係る分析用ストリップの斜視図である。分析用ストリップ2の基板20は、凹状に設けられたチャネル21を備える上面部200を有する。チャネル21は、分析する液体サンプルを受けるための第1のエリア211と、液体サンプルを引き渡すための第2のエリア212と、第3のエリア213と、第4のエリア214と、を備える。これら4つのエリア211、212、213、214は、順に連結される。液体サンプルは、第1のエリア211に導入され、そして、第2のエリア212を通って液体サンプルの分析物を反応させる第3のエリアへと引き渡される。
【0023】
図2Aの線A−Aに沿って切り取った分析用ストリップ2の断面図である図2Bを参照する。ニトロセルロース層2121及び2131が、第2のエリア212及び第3のエリア213の底部にそれぞれ形成される。また、第2のエリア212のニトロセルロース層2121の平均厚Dcは、第3のエリア213のニトロセルロース層2131の平均厚Ddと等しい。第2のエリア212及び第3のエリア213と同様に、ニトロセルロース層2141が、第4のエリア214の底部にも形成され、過剰な液体サンプルを収容するための中空マトリックス構造を有する。第4のエリア214の底部にあるニトロセルロース層2141は、ニトロセルロース層2121及び2131と同じ方法で作られる。つまり、ニトロセルロース層2121、2131、2141は、ニトロセルロース溶液を第2のエリア212、第3のエリア213、第4のエリア214の底部に流し込み、その後乾燥させて形成される。
【0024】
更に、反応材料は、ニトロセルロース層2121、2131、2141が凝固した後に形成することも、又は、第1の実施形態において説明した同様の工程を通してニトロセルロース層2121、2131、2141と同時に形成することもできる。 ニトロセルロース層2121、2131、2141中の反応材料も、粉末状となる。
【0025】
また、第2の実施形態において、構造、寸法及び、第1エリア、第2エリア、第3のエリアの連結の関係、基板の好適な材料、チャネルの表面の粗さ、ニトロセルロース層の構造及び形成方法、ニトロセルロース溶液の好適な構成要素及びその好適な比率、及び反応材料の好適な成分は、全て本発明の第1の実施形態において説明したものと同様であり、その詳細についてここで更に説明する必要はない。
【0026】
本発明は、好適な実施形態を参照して説明してきたが、実施形態は、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解される。更に、本明細書に開示した内容は、当業者であれば容易に理解し実施することができるものであり、本発明の概念から逸脱しない同等な変更又は修正の全ては、添付した請求項により含まれるものとする。
【符号の説明】
【0027】
10、20 基板
19、29 後板
100、200 上面部
11、21 チャネル
111、211 第1のエリア
112、212 第2のエリア
113、213 第3のエリア
214 第4のエリア
1121、1131、2121、2131、2141 ニトロセルロース層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上面に凹状に設けられ、順に連結される、流体サンプルを受けるための第1のエリア、第2のエリア、第3のエリアの3つのエリアを備えるチャネルを有する基板を主に備える分析用ストリップであって、
前記流体サンプルを引き渡すための前記第2のエリア及び前記流体サンプルが反応する場所である前記第3のエリアの各々は、その底部において中空マトリックス構造を有するニトロセルロース層を備え、前記第2のエリアの前記ニトロセルロース層の平均厚は、前記第3のエリアの前記ニトロセルロース層の平均厚以下であり、
前記ニトロセルロース層の前記中空マトリックス構造には、反応材料が形成されることを特徴とする分析用ストリップ。
【請求項2】
前記第2のエリアの前記ニトロセルロース層の前記平均厚は、前記第3のエリアの前記ニトロセルロース層の前記平均厚よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項3】
前記第2のエリア及び前記第3のエリアの両方の前記ニトロセルロース層は、ニトロセルロース溶液を当該第2のエリア及び当該第3のエリアの両方の底部に流し込み、その後、乾燥させる工程を経て形成されることを特徴とする請求項2に記載の分析用ストリップ。
【請求項4】
前記ニトロセルロース溶液は、ニトロセルロース粉末とエステル及びケトンを含有する有機溶剤との混合物であることを特徴とする請求項3に記載の分析用ストリップ。
【請求項5】
前記ニトロセルロース粉末は、エステル及びケトンを含有する前記有機溶剤と容量比1対9で混合されることを特徴とする請求項4に記載の分析用ストリップ。
【請求項6】
前記第2のエリア及び前記第3のエリアの各々の幅は、少なくとも0.3mmであることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項7】
前記基板は、生体適合材料からなることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項8】
前記チャネルは、表面の粗さが3μmから50μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項9】
前記中空マトリックス構造における前記反応材料は粉末状であり、当該反応材料を含む反応液を前記ニトロセルロース層に添加し、その後、乾燥工程を経て形成されることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項10】
前記乾燥工程は凍結乾燥であることを特徴とする請求項9に記載の分析用ストリップ。
【請求項11】
前記乾燥工程は空気乾燥であることを特徴とする請求項9に記載の分析用ストリップ。
【請求項12】
前記中空マトリックス構造における前記反応材料は粉末状であり、当該反応材料を含む反応液を前記ニトロセルロース溶液と混合してから、前記第2のエリア及び前記第3のエリアの前記底部に流し込み、その後乾燥工程が続くことで形成されるので、前記ニトロセルロース溶液が前記ニトロセルロース層を形成すると共に、前記反応材料が乾燥して粉末状になり前記ニトロセルロース層に残ることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項13】
前記乾燥工程は、凍結乾燥であることを特徴とする請求項12に記載の分析用ストリップ。
【請求項14】
前記乾燥工程は、空気乾燥であることを特徴とする請求項12に記載の分析用ストリップ。
【請求項15】
前記反応材料は、酵素及び化学試薬を含むことを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項16】
前記反応材料は、抗体及び化学試薬を含むことを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ
【請求項17】
前記第2のエリアの前記ニトロセルロース層の前記平均厚は、前記第3のエリアの前記ニトロセルロース層の前記平均厚と等しいことを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項18】
前記チャネルは、その底部に形成されると共に前記流体サンプルの過剰分を収容するための中空マトリックス構造も有するニトロセルロース層を有する第4のエリアを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の分析用ストリップ。
【請求項19】
前記ニトロセルロース層は、ニトロセルロース溶液を前記第2のエリア、前記第3のエリア及び前記第4のエリアの前記底部に流し込み、その後乾燥工程を経へて形成されることを特徴とする請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項20】
前記ニトロセルロース溶液は、ニトロセルロース粉末とエステル及びケトンを含有する有機溶剤との混合物であることを特徴とする請求項19に記載の分析用ストリップ。
【請求項21】
前記ニトロセルロース粉末は、エステル及びケトンを含有する前記有機溶剤と容量比1対9で混合されることを特徴とする請求項20に記載の分析用ストリップ。
【請求項22】
前記第2のエリア及び前記第3のエリアの各々の幅は、少なくとも0.3mmであることを特徴とする請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項23】
前記基板は生体適合材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項24】
前記チャネルは、表面の粗さが3μmから50μmの範囲であることを特徴とする請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項25】
前記中空マトリックス構造における前記反応材料は粉末状であり、当該反応材料を含む反応液を前記ニトロセルロース層に添加し、その後乾燥工程を経て形成されることを特徴とする請求項1又は請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項26】
前記乾燥工程は、凍結乾燥であることを特徴とする請求項25に記載の分析用ストリップ。
【請求項27】
前記乾燥工程は、空気乾燥であることを特徴とする請求項25に記載の分析用ストリップ。
【請求項28】
前記中空マトリックスにおける前記反応材料は粉末状であり、当該反応材料を含む反応液を前記ニトロセルロース溶液と混合しから、前記第2のエリア、前記第3のエリア及び第4のエリアの前記底部に流し込み、その後、乾燥工程を経て形成されるので、前記ニトロセルロース溶液が前記ニトロセルロース層を形成すると共に、前記反応材料が前記ニトロセルロース層に含まれる粉末になることを特徴とする請求項1又は請求項19に記載の分析用ストリップ。
【請求項29】
前記乾燥工程は、凍結乾燥であることを特徴とする請求項28に記載の分析用ストリップ。
【請求項30】
前記乾燥工程は、空気乾燥であることを特徴とする請求項28に記載の分析用ストリップ。
【請求項31】
前記反応材料は、酵素及び化学試薬を含むことを特徴とする請求項1又は請求項18に記載の分析用ストリップ。
【請求項32】
前記反応材料は、抗体及び化学試薬を含むことを特徴とする請求項1又は請求項18に記載の分析用ストリップ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2011−530703(P2011−530703A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522364(P2011−522364)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/CN2008/001551
【国際公開番号】WO2010/022543
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(508099254)紅電醫學科技股▲分▼有限公司 (13)
【Fターム(参考)】