説明

分析用デバイスとこれを使用する分析装置および分析方法

【課題】血漿成分の抽出不足が発生したことが検出できる分析用デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】定量の血漿成分を抽出して測定チャンバーへ向かって移送する連結流路(38)の下流側端(38a)とこの下流側端(38a)から離れた固形成分検出エリア(P)の内面に、通過する検出光を散乱させる凹凸面が形成されており、連結流路(38)に血漿成分が保持されているときに、下流側端(38a)を通過した検出光を第1の検出器(132)によって読み取るとともに、固形成分検出エリア(P)を通過した検出光を第2の検出器(133)によって読み取り、第1,第2の検出器(132,133)の検出出力を判定することによって、連結流路(38)における血漿成分の定量状態を判定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物などから採取した液体の分析に使用する分析用デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生物などから採取した液体を分析する方法として、液体流路を形成した分析用デバイスを用いて分析する方法が知られている。分析用デバイスは、回転装置を使って流体の制御をすることが可能であり、遠心力を利用して、試料液の希釈、溶液の計量、固体成分の分離、分離された流体の移送分配、溶液と試薬の混合等を行うことができるため、種々の生物化学的な分析を行うことが可能である。
【0003】
遠心力を利用して溶液を移送する特許文献1に記載の分析用デバイスは、図14に示すように構成されている。この図は試料液である血液から定量の血漿成分をサンプリングする部分の毛細管流路を示している。
【0004】
つまり、試料液である血液を分析用デバイスの分離キャビティ23に移送した後に、この軸心107を中心として分析用デバイスを高速回転させることによって、血漿成分と血球成分に遠心分離し、次に、分離された血漿成分を、分析用デバイスの回転を減速することによって毛細管キャビティ33の毛細管力で吸い上げて連結流路38にサンプリングしている。
【0005】
連結流路38にサンプリングされた血漿成分は、分析用デバイスの回転を加速することによって連結流路38から後段の混合キャビティ39に遠心力によって移送される。混合キャビティ39では、定量の血漿成分が定量の希釈液によって希釈される。試料液の各種の成分の定量分析は、混合キャビティ39の希釈後の血漿成分を試薬と反応させたものの光の透過の程度によって測定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−115670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように従来では、分離キャビティ23における毛細管キャビティ33の形状を工夫することによって、血漿成分を血球成分よりも優先して吸い上げることによって、混合キャビティ39への血球成分の混入が防止されているが、試料液の採取量が不足した場合や試料液の性状のバラツキ(血漿と血球の割合の個人差)などによって第1連結流路38に血球成分が混入したり、第1連結流路38での血漿成分の充填が不十分なったりし、結果的に混合キャビティ39への血球成分の混入、混合キャビティ39への血漿成分の不足などが発生することで希釈濃度が変動し、分析の精度が低下する。
【0008】
本発明は、試料液の性状のバラツキなどによって混合キャビティ39への血球成分の混入、混合キャビティ39への血漿成分の不足などが発生した場合であっても、分析の精度の低下した分析結果を提供することがない分析用デバイスとこれを使用する分析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の分析用デバイスは、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に、前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する充填確認エリアが形成されていることを特徴とする。具体的には、前記充填確認エリアの内面に、通過する検出光を散乱させる凹凸面が形成されていることを特徴とする。前記充填確認エリアの厚み方向の断面寸法が、前記連結流路の厚み方向の断面寸法よりも薄く形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の分析装置は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を検出する第1の検出器と、第1の検出器の検出出力を判定する制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】
本発明の分析方法は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、前記連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を第1の検出器によって読み取り、第1の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における試料液の前記定量状態を判定し、その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の試料液を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析することを特徴とする。
【0012】
本発明の分析用デバイスは、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、毛細管力によって液体成分を吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路が回転中心方向に屈曲部を有しており、前記屈曲部近傍の上流側に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する固形成分検出エリアが形成されていることを特徴とする。具体的には、前記固形成分検出エリアの内面に、通過する検出光を散乱させる凹凸面が形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の分析装置は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を検出する第2の検出器と、第2の検出器の検出出力を判定する制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明の分析方法は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を第2の検出器によって読み取り、第2の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における前記液体成分の前記定量の状態を判定し、その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の液体成分を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析することを特徴とする。
【0015】
本発明の分析用デバイスは、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に、前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する充填確認エリアが形成されており、毛細管力によって液体成分を吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路が回転中心方向に屈曲部を有しており、前記屈曲部近傍の上流側に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する固形成分検出エリアが形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の分析装置は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を検出する第1の検出器と、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を検出する第2の検出器と、第1の検出器の検出出力と第2の検出器の検出出力を判定する制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0017】
本発明の分析方法は、回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、前記連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を第1の検出器によって読み取り、定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を第2の検出器によって読み取り、第1の検出器,第2の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における試料液の前記定量状態を判定し、その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の試料液を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
この構成によると、分析用デバイスの連結流路における液体成分の定量状態を判定することができ、血液の分析では、希釈液によって希釈される血漿成分が不足する事態の発生を検出でき、分析精度の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の分析用デバイスのカバー基板を図示しない状態のベース基板の要部の拡大斜視図
【図2】同実施の形態の分析用デバイスの要部の平面図
【図3】同実施の形態の連結流路38の充填確認エリア38aと固形成分検出エリアPの断面図
【図4】同実施の形態の分析装置のドアを開いた状態の斜視図
【図5】同実施の形態の分析装置の断面図
【図6】同実施の形態の分析装置の構成図
【図7】同実施の形態の分析用デバイスの断面図
【図8】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図9】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図10】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図11】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図12】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図13】同実施の形態の分析用デバイスの内部の移送状態の説明図
【図14】特許文献1の説明図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図13に基づいて説明する。
図4〜図6は分析用デバイス1とこれを使用する分析装置100を示し、図7〜図9は分析用デバイス1の内部の具体的な流路を示している。
【0021】
本発明の実施の形態の要部を示す図1〜図3の説明に先立って、分析用デバイス1の構造と分析装置を図4〜図13に基づいて説明する。
分析用デバイス1は、微細な凹凸形状を表面に有するマイクロチャネル構造が片面に形成されたベース基板3と、ベース基板3の表面を覆うカバー基板4とを貼り合わせたものに、試料液飛散防止用の保護キャップ2が取り付けられている。
【0022】
図7は、カバー基板4との貼り合わせ面から見たベース基板3を示しており、この図7から分かるように、分析用デバイス1の内部には、取り込んだ血液を血漿成分と血球成分に分離する経路と、前記血漿成分から定量の血漿を取り出す経路と、希釈液容器5から流れ出した希釈液から定量の希釈液を取り出す経路と、前記定量の血漿と前記定量の希釈液とを混合する経路と、希釈された後の血漿を複数の測定チャンバーに分割する経路などが形成されている。図7の25a〜25mはベース基板3に形成された空気孔である。
【0023】
具体的には、次のように構成されている。
保護キャップ2を開いて露出した注入口13に試料液の血液を点着して保護キャップ2を閉じることによって、希釈液容器5が分析用デバイス1の内部で移動して開封リブ11aによってシール部材9が破られて、希釈液が希釈液容器5から流出する。
【0024】
この分析用デバイス1を、図4に示す分析装置100のターンテーブル101にセットした後にドア103を閉じると、セットされた分析用デバイス1は、図5に示すようにドア103の側に設けられたクランパ104によって、ターンテーブル101の回転軸心上の位置が付勢手段としてのバネ105aの付勢力でターンテーブル101の側に押さえられて、分析用デバイス1は回転駆動手段106のブラシレスモータ71aによって回転駆動されるターンテーブル101と一体に回転する。107はターンテーブル101の回転中の軸心を示している。
【0025】
ターンテーブル101は、傾斜した回転軸心107に取り付けられて水平線Hに対して角度θだけ傾斜しており、分析用デバイス1の回転停止位置に応じて、分析用デバイス1内の溶液にかかる重力の方向を制御できる。
【0026】
分析装置100の電気制御系は図6に示すように構成されている。
この分析装置100は、ターンテーブル101を回転させるための回転駆動手段106と、分析用デバイス1内の溶液を光学的に測定するための光学測定手段108と、ターンテーブル101の回転速度や回転方向および光学測定手段の測定タイミングなどを制御する制御手段109と、光学測定手段108によって得られた信号を処理し測定結果を演算するための演算部110と、演算部110で得られた結果を表示するための表示部111とで構成されている。
【0027】
回転駆動手段106は、ターンテーブル101を介して分析用デバイス1を回転軸心107の回りに任意の方向に所定の回転速度で回転させるだけではなく、所定の停止位置で回転軸心107を中心に所定の振幅範囲、周期で左右に往復運動をさせて分析用デバイス1を揺動させることができるように構成されている。
【0028】
光学測定手段108には、分析用デバイス1の測定部に特定の波長光を照射するための光源112と、光源112から照射された光のうち、分析用デバイス1を通過した透過光の光量を検出するフォトディテクタ113とを備えている。
【0029】
分析用デバイス1をターンテーブル101によって回転駆動すると、注入口13から内部に取り込んだ試料液が、注入口13よりも内周にある回転軸心107を中心に分析用デバイス1を回転させて発生する遠心力と、分析用デバイス1内に設けられた毛細管流路の毛細管力を用いて、分析用デバイス1の内部で移送していくよう構成されている。
【0030】
保護キャップ2を開いて注入口13に試料液を直接に分析用デバイス1に付けることによって、注入口13の付近に付着した血液が誘導部17の毛細管力によって図8(a)に示すように分析用デバイス1の内部の毛細管キャビティ19に取り込まれる。
【0031】
ドア103を閉じた後にターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、保持されている試料液が毛細管キャビティ19と受容キャビティ23aを介して図8(b)に示すように分離キャビティ23b,23cに流入し、分離キャビティ23b,23cで液体成分である血漿成分18aと固形成分である血球成分18bに遠心分離される。希釈液容器5から流出した希釈液は、排出流路26を介して保持キャビティ27に流入する。
【0032】
次に、ターンテーブル101の回転を停止させると、血漿成分は分離キャビティ23bの壁面に形成された毛細管キャビティ33に吸い上げられ、連結流路38に流れて定量が保持される連結流路38には、回転駆動の軸心107の方向に近づいてから軸心107から離れる屈曲部38bが形成されている。
毛細管キャビティ33は、分離キャビティ23bの最外周の位置から内周側に向かって形成されている。換言すると、毛細管キャビティ33の最外周の位置は、血漿成分18aと血球成分18bとの分離界面18cよりも外周方向に伸長して形成されている。
【0033】
連結流路38の下流側端には、連結流路38よりも深さの浅い充填確認エリア38aが回転駆動の軸心107から半径方向に伸長するように形成されており、次工程に移る前に、100rpm前後で分析用デバイス1を低速回転させて、充填確認エリア38aに血漿成分18aを保持させて、連結流路38の出口端にまで血漿成分18aが到達しているかどうかを光学的に検出している。ここで、充填確認エリア38aは、連結流路38よりも深さが浅く形成されているため、連結流路38の下流端側をより少ない液量で充填状態を検出することができるとともに、毛細管力が連結流路38よりも大きくなるため、下流端まで移送された液をより確実に充填確認エリア38aに充填させることができる。
【0034】
希釈液8は、図9(a)に示すように、保持キャビティ27と混合キャビティ39を連結しているサイホン形状を有する連結流路41内に呼び水される。連結流路41の出口に形成された流入防止溝32は、連結流路41から連結流路38へ希釈液8が流入するのを防止するために形成されており、ベース基板3およびカバー基板4の両方に0.2mm〜0.5mm程度の深さで形成されている。
【0035】
ターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、図9(b)に示すように、連結流路38に保持されていた血漿成分18aは大気開放キャビティ31の位置で破断して定量だけ混合キャビティ39に流れ込む。保持キャビティ27内の希釈液8も連結流路41を介して混合キャビティ39に流れ込む。
【0036】
次に、ターンテーブル101の回転を停止し、±1mm程度の揺動を分析用デバイス1に与えるようにターンテーブル101を40〜80Hzの周波数で制御して、混合キャビティ39内に移送された希釈液8と血漿成分18aからなる測定対象の希釈血漿40を攪拌する。
【0037】
その後に、分析用デバイス1を図10(a)に示す位置にして、±1mm程度の揺動を分析用デバイス1に与えるようにターンテーブル101を80〜200Hzの周波数で制御して、混合キャビティ39に保持される希釈血漿40を希釈血漿40の液面よりも内周側に形成された毛細管流路37の入口まで移送する。
【0038】
毛細管流路37の入口まで移送された希釈血漿40は、毛細管力によって毛細管流路37内に吸い出され、毛細管流路37、計量流路47a,47b,47c、溢流流路47dに順次移送される。
【0039】
ターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、図10(a)において計量流路47a,47b,47cに保持されていた希釈血漿40は、大気と連通する大気開放キャビティ50との連結部である屈曲部48a,48b,48c,48dの位置で破断して、図10(b)に示すように測定チャンバー52b,52cおよび保持キャビティ53に流れ込む。
【0040】
また、このとき溢流流路47dに保持されていた希釈血漿40は、逆流防止通路55を介して溢流キャビティ54に流れ込む。また、このとき毛細管流路37内の希釈血漿40は、溢流キャビティ29b,溢流流路28bを介して溢流キャビティ29cに流れ込む。計量流路47aの一部の側壁は屈曲部48aの近傍に大気開放キャビティ50と連通するよう凹部49が形成されている。測定チャンバー52a〜52cの形状は、遠心力の働く方向に伸長した形状で、分析用デバイス1の回転中心から最外周に向かって分析用デバイス1の周方向の幅が細く形成されている。複数の測定チャンバー52a〜52cの外周側の底部は、分析用デバイス1の同一半径上に配置されている。
【0041】
さらに、各測定チャンバー52a〜52cの周方向に位置する側壁の一側壁には、前記測定チャンバーの外周位置から内周方向に伸長するように毛細管エリア56a〜56cが形成されている。
【0042】
測定チャンバー52a〜52cの光路長は、それぞれの検査対象の成分と試薬を反応させた後の混合溶液から得られる吸光度の範囲によって調整されている。
また、毛細管エリア56a,56b,56c内には、それぞれの検査対象の成分と反応させるための試薬58a1,58a2,58b1,58b2,58b3,58c1,58c2が、毛細管エリア56a,56b,56c内に形成された試薬担持部57a1,57a2,57b1,57b2,57b3,57c1,57c2に担持されている。
【0043】
次に、ターンテーブル101の回転を停止し、分析用デバイス1を図11(a)に示す位置にして、±1mm程度の揺動を分析用デバイス1に与えるようにターンテーブル101を60〜120Hzの周波数で制御して、保持キャビティ53に保持される希釈血漿40を希釈血漿40の液面に浸かるよう保持キャビティ53の側壁に形成された連結部59を介して毛細管力の作用により操作キャビティ61に移送する。
【0044】
さらにターンテーブル101を120〜200Hzの周波数で制御して、操作キャビティ61に担持された試薬67a,67bと希釈血漿40を攪拌し、希釈血漿40内に含まれる特定の成分と試薬を反応させる。
【0045】
また、測定チャンバー52b,52cに移送された希釈血漿40は、毛細管力によって図9(a)に示すように毛細管エリア56b,56cに吸い上げられ、試薬の溶解が開始される。
【0046】
次に、ターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、図11(b)に示すように、操作キャビティ61の試薬と反応した希釈血漿が連結通路64を通過して分離キャビティ66に流れ込み、さらに高速回転を維持することで、操作キャビティ61内で生成された凝集物を遠心分離する。
【0047】
また、毛細管エリア56b,56cに保持されていた試薬と希釈血漿の混合溶液は、遠心力によって測定チャンバー52b,52cの外周側に移送することで、試薬と希釈血漿の攪拌が行われる。
【0048】
次に、ターンテーブル101の回転を停止させると、希釈血漿40は分離キャビティ66の壁面に形成された毛細管キャビティ69に吸い上げられ、毛細管キャビティ69と連通する連結流路70を介して図12(a)に示すように計量流路80に流れて定量が保持される。
【0049】
また、分離キャビティ66内の凝集物を含む希釈血漿40は、分離キャビティ66と溢流キャビティ81aを連結しているサイホン形状を有する連結流路68内に呼び水される。
【0050】
また、測定チャンバー52b,52cに移送された試薬と希釈血漿の混合溶液は、毛細管力によって再び毛細管エリア56b,56cに吸い上げられる。
ターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、図12(b)に示すように、計量流路80に保持されていた希釈血漿40は、大気と連通する大気開放キャビティ83との連結部である屈曲部84の位置で破断して、定量だけ測定チャンバー52aに流れ込む。
【0051】
また、分離キャビティ66および連結通路70、毛細管キャビティ69内の希釈血漿40はサイホン形状の連結流路68を介して溢流キャビティ81aに流れ込む。
また、毛細管エリア56b,56cに保持されていた試薬と希釈血漿の混合溶液は、遠心力によって測定チャンバー52b,52cの外周側に移送することで、試薬と希釈血漿の攪拌が行われる。
【0052】
次に、ターンテーブル101の回転を停止させると、測定チャンバー52aに移送された希釈血漿40は、毛細管力によって図13(a)に示すように毛細管エリア56aに吸い上げられ、この時点で試薬58a1,58a2の溶解が開始され、希釈血漿40内に含まれる特定の成分と試薬の反応が開始される。
【0053】
また、測定チャンバー52b,52cに移送された試薬と希釈血漿の混合溶液は、毛細管力によって再び毛細管エリア56b,56cに吸い上げられる。
ターンテーブル101を時計方向(C2方向)に回転駆動すると、図13(b)に示すように、毛細管エリア56a,56b,56cに保持されていた試薬と希釈血漿の混合溶液は、遠心力によって測定チャンバー52a,52b,52cの外周側に移送することで、試薬と希釈血漿の攪拌が行われる。
【0054】
分析用デバイス1を反時計方向(C1方向)または時計方向(C2方向)に回転駆動して、各測定チャンバー52a,52b,52cが光源112とフォトディテクタ113の間を通過するタイミングに、演算部110がフォトディテクタ113の検出値を読み取って、特定成分の濃度を算出する。
【0055】
図1と図2は、分離キャビティ23bから混合キャビティ39に向かって血漿成分を移送する連結流路38とその周辺部を示している。
連結流路38の出口端にまで血漿成分18aが到達しているかどうかを検出する光学な検出は、測定チャンバー52a,52b,52cの透過光量を測定する光源とは別に用意されている第2光源122から出射した光を、充填確認エリア38aを介して、フォトディテクタ113とは別に用意されている第1の検出器としての第2フォトディテクタ132によって検出している。さらに、充填確認エリア38a から離れて連結流路38の途中に形成されている大気開放キャビティ31よりも分離キャビティ23bに接近したポイント、具体的には、連結流路38の前記屈曲部38b近傍の上流側に、軸心107に対して半径方向に伸長する固形成分検出エリアPが形成されており、この血漿成分終端付近となる固形成分検出エリアPを介して検出するように、第3光源123と第2の検出器としての第3フォトディテクタ133が配置されている。
【0056】
充填確認エリア38aと固形成分検出エリアPは、図3に示すようにベース基板3の内面が微細な凹凸面150a,150bで形成されている。
図3(a)は充填確認エリア38aから大気開放キャビティ31の位置を過ぎて固形成分検出エリアPにまで血漿成分18aが溜まっている正常な状態を示している。この正常な状態では、充填確認エリア38aの凹凸面150aと固形成分検出エリアPの凹凸面150bは何れも血漿成分18aに接触していて、その微細な凹部に血漿成分が入り込んでいるため、第2光源122から出射してカバー基板4を透過した光は、凹凸面150aにおいて散乱することなく第2フォトディテクタ132に入射して設定レベル以上のレベルで検出できる。また、第3光源123から出射してカバー基板4を透過した光は、凹凸面150bにおいて散乱することなく第3フォトディテクタ133に入射して設定レベル以上のレベルで検出できる。
【0057】
図3(b)は固形成分検出エリアPにまで血漿成分18aが溜まっていない第1異常状態を示している。この第1異常状態では、充填確認エリア38aの凹凸面150aは血漿成分に接触していて、その微細な凹部に血漿成分が入り込んでいるため、第2光源122から出射してカバー基板4を透過した光は、凹凸面150aにおいて散乱することなく第2フォトディテクタ132に入射して設定レベル以上のレベルで検出できる。また、凹凸面150bの微細な凹部には血漿成分が入り込んでいないため、第3光源123から出射してカバー基板4を透過した光は、固形成分検出エリアPの凹凸面150bにおいて散乱するため減衰して、第3フォトディテクタ133に入射する光のレベルが設定レベル未満に低下する。
【0058】
図3(c)は固形成分検出エリアPに血球成分18bが流入した第2異常状態を示している。この第2異常状態では、充填確認エリア38aの凹凸面150aは血漿成分に接触していて、その微細な凹部に血漿成分が入り込んでいるため、第2光源122から出射してカバー基板4を透過した光は、凹凸面150aにおいて散乱することなく第2フォトディテクタ132に入射して設定レベル以上のレベルで検出できる。また、第3光源123から出射してカバー基板4を透過した光は、流入した血球成分18bによって減衰するため、第3フォトディテクタ133に入射する光のレベルが設定レベル未満に低下する。
【0059】
このように第2,第3光源122,123と第2,第3フォトディテクタ132,133によって検出された結果を制御手段109において判定して、第1異常状態を検出した場合には、連結流路38から混合キャビティ39へ血漿成分18aを送り込む際に、大気開放キャビティ31の位置にまで血漿成分18aが満たされていない可能性があるため、制御手段109がエラー信号を出力して外部に通報するとともに、混合キャビティ39における血漿成分の希釈液による希釈工程またはその直後の工程で分析動作を中止するように構成されている。
【0060】
第2異常状態を検出した場合には、連結流路38から混合キャビティ39へ血漿成分18aを送り込む際に、血漿成分18aが不足したり、血球成分18bが混合キャビティ39に混入する虞があるため、制御手段109がエラー信号を出力して外部に通報するとともに、混合キャビティ39における血漿成分の希釈液による希釈工程またはその直後の工程で分析動作を中止するように構成されている。
【0061】
または、第1,第2異常状態を検出しても分析動作を中止しないように制御装置を構成する場合には、演算部110から表示部111やプリンタなどに出力される結果が、不正確である旨の出力を付加するように制御手段109を構成する。
【0062】
このように構成したため、第1,第2異常状態の場合の測定の結果を信頼できるデータと誤って処理するような事態の発生を回避できる。
また、分析用デバイス1を回転させて、液の充填を確認するため、周方向に充填確認エリアが伸長して形成されていた場合には未充填の場合でも誤検出してしまう。これに対して半径方向に伸長している場合は、充填確認エリアをピンポイントで検出できる。
【0063】
上記の実施の形態では、人血を分析用デバイス1の注入口13に付け、分析用デバイス1の内部の分離キャビティ23bにおいて、血漿成分18aと血球成分18bに遠心分離し、分離キャビティ23bから血漿成分18aのうちの定量を連結流路38の毛細管力で吸い上げる場合を例に挙げて、連結流路38における定量状態を、第2光源122と第2フォトディテクタ132,第3光源123と第3フォトディテクタ133によって検出する場合を説明した。しかし、分析用デバイス1の外部で遠心分離して得られた血漿成分を注入口13に付けて分析するような場合には、連結流路38に血球成分が混入することがないため、第3光源123と第3フォトディテクタ133を省くとともに、制御手段109では、第2フォトディテクタ132の出力状態を判定するだけで連結流路38における血漿成分18bの定量状態をほぼ正確に判定することができる。
【0064】
また、上記の各実施の形態において、制御手段109における第2フォトディテクタ132,第3フォトディテクタ133の出力レベルの判定は、予め決められた設定値と第2フォトディテクタ132,第3フォトディテクタ133の出力レベルを比べて判定できる。また、分析装置にセットされた分析用デバイス1の連結流路38に血漿成分が流入する前のタイミングに充填確認エリア38aと固形成分検出エリアPを光が通過するときの出力レベルをその回の分析の基準値として毎回または複数回の分析毎に更新し、このそれぞれの基準値と第2,第3フォトディテクタ132,133の出力レベルを比べて判定することもできる。
【0065】
上記の実施の形態では、分離キャビティ23bにおいて血液を遠心分離し、この遠心分離したものから定量の液体成分を毛細管で吸い上げる場合を例に挙げて説明したが、血液そのものを毛細管で定量する場合にも、充填確認エリア38aとこの充填確認エリア38aに液体成分が到達しているかどうかを検出するための具体的な構成は有効である。
【0066】
上記の実施の形態では試料液を希釈液で希釈して測定チャンバー52a,52b,52cに移送して分析したが、試料液を希釈せずに測定チャンバー52a,52b,52cに移送して分析する場合も同様である。
【0067】
上記の実施の形態では、充填確認エリア38aの状態だけでなく固形成分検出エリアPの状態も検出して、両方の状態に基づいて連結流路38に定量の試料液が正しくサンプリングされているかを判定して分析処理を制御したが、充填確認エリア38aの状態だけまたは固形成分検出エリアPの状態の一方の状態を検出して、連結流路38に定量の試料液が正しくサンプリングされているかをほぼ正しく判定することができ、この判定結果に基づいて分析処理を制御することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、生物などから採取した液体の成分分析に使用する分析精度の向上に寄与できる。
【符号の説明】
【0069】
1 分析用デバイス
2 保護キャップ
3 ベース基板
4 カバー基板
5 希釈液容器
13 注入口
17 誘導部
18a 血漿成分(液体成分)
18b 血球成分(固体成分)
18c 血漿成分18aと血球成分18bとの分離界面
19 毛細管キャビティ
23a 受容キャビティ
23b,23c 分離キャビティ
31 大気開放キャビティ
38 連結流路
38a 充填確認エリア
38b 屈曲部
52a〜52c 測定チャンバー
106 回転駆動手段
107 回転軸心
108 光学測定手段
109 制御手段
110 演算部
111 表示部
112 光源
113 フォトディテクタ
122 第2光源
123 第3光源
132 第2フォトディテクタ(第1の検出器)
133 第3フォトディテクタ(第2の検出器)
150a,150b 凹凸面
P 固形成分検出エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に、前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する充填確認エリアが形成されている
分析用デバイス。
【請求項2】
前記充填確認エリアの内面に、通過する検出光を散乱させる凹凸面が形成されている
請求項1に記載の分析用デバイス。
【請求項3】
前記充填確認エリアの厚み方向の断面寸法が、前記連結流路の厚み方向の断面寸法よりも薄く形成されている
請求項1に記載の分析用デバイス。
【請求項4】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を検出する第1の検出器と、
第1の検出器の検出出力を判定する制御手段と
を設けた分析装置。
【請求項5】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、
前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、
前記連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を第1の検出器によって読み取り、
第1の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における試料液の前記定量状態を判定し、
その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の試料液を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析する
分析方法。
【請求項6】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、
毛細管力によって液体成分を吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路が回転中心方向に屈曲部を有しており、前記屈曲部近傍の上流側に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する固形成分検出エリアが形成されている
分析用デバイス。
【請求項7】
前記固形成分検出エリアの内面に、通過する検出光を散乱させる凹凸面が形成されている
請求項6に記載の分析用デバイス。
【請求項8】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を検出する第2の検出器と、
第2の検出器の検出出力を判定する制御手段と
を設けた分析装置。
【請求項9】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、
前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を第2の検出器によって読み取り、
第2の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における前記液体成分の前記定量の状態を判定し、
その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の液体成分を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析する
分析方法。
【請求項10】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスであって、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に、前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する充填確認エリアが形成されており、
毛細管力によって液体成分を吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路が回転中心方向に屈曲部を有しており、前記屈曲部近傍の上流側に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長する固形成分検出エリアが形成されている
分析用デバイス。
【請求項11】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用する分析装置であって、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を検出する第1の検出器と、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を検出する第2の検出器と、
第1の検出器の検出出力と第2の検出器の検出出力を判定する制御手段と
を設けた分析装置。
【請求項12】
回転駆動されて定量の試料液を測定チャンバーへ移送して分析する分析用デバイスを使用して分析するに際し、
前記試料液を連結流路の毛細管力によって吸い上げ、前記連結流路に試料液が保持されているときに、
前記連結流路の下流側端に前記回転駆動の回転中心に対して半径方向に伸長して形成された充填確認エリアを通過した検出光を第1の検出器によって読み取り、
定量の前記試料液を毛細管力によって吸い上げて前記測定チャンバーへ向かって移送する連結流路に前記回転駆動の中心方向に折れ曲がって形成されている屈曲部近傍の上流側に半径方向に伸長する固形成分検出エリアを通過した検出光を第2の検出器によって読み取り、
第1の検出器,第2の検出器の検出出力を判定して前記連結流路における試料液の前記定量状態を判定し、
その判定結果が定量である場合には、前記連結流路の試料液を前記連結流路の下流側の測定チャンバーへ移送して分析する
分析方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−137673(P2011−137673A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296574(P2009−296574)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】