分析計
【課題】表示部を観察しながら制御部のメンテナンスを行うことができる分析計の提供。
【解決手段】 筐体10と、画像を表示する表示部33と、試料を分析する分析ユニット20及び表示部33を制御する制御部30とを備える分析計1であって、表示部33の第一隅部には第一雌部33a、33bが形成されるとともに、表示部33の第二隅部には第二雌部33c、33dが形成されており、制御部30の前方に位置する筐体10の表面には、第一雄部19a、19b及び第二雄部19c、19dが形成されており、試料を分析する通常状態では、第一雄部19a、19bに第一雌部33a、33bが取り付けられるとともに第二雄部19c、19dに第二雌部33c、33dが取り付けられ、制御部30のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、第二雄部19c、19dに第一雌部33a、33bが取り付けられることを特徴とする。
【解決手段】 筐体10と、画像を表示する表示部33と、試料を分析する分析ユニット20及び表示部33を制御する制御部30とを備える分析計1であって、表示部33の第一隅部には第一雌部33a、33bが形成されるとともに、表示部33の第二隅部には第二雌部33c、33dが形成されており、制御部30の前方に位置する筐体10の表面には、第一雄部19a、19b及び第二雄部19c、19dが形成されており、試料を分析する通常状態では、第一雄部19a、19bに第一雌部33a、33bが取り付けられるとともに第二雄部19c、19dに第二雌部33c、33dが取り付けられ、制御部30のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、第二雄部19c、19dに第一雌部33a、33bが取り付けられることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示部を備える分析計に関し、特に溶液試料中のTOC(全有機炭素)濃度を計測する全有機炭素計(TOC計)や全窒素・全りん計(TNP)や水質監視用紫外線吸光度自動計測器(UVM)等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公害調査等のため、上下水道水、各種プラント用水、河川等の水中に含まれる有機炭素濃度の計測が重要な項目の一つとなっている。このような有機炭素濃度の計測には、全有機炭素計(TOC計)が用いられている。全有機炭素計は、主に、予めバブリング等により無機炭素(IC)が除去された水溶液試料を燃焼管で燃焼させ、発生した二酸化炭素を測定することで全有機炭素濃度を計測するものや、水溶液試料を燃焼させ、計測された全炭素(TC)の測定値から、別途計測した無機炭素の測定値を差し引くことで全有機炭素濃度を計測するもの等が知られている。
【0003】
図7は、従来の全有機炭素計の一例を示す正面図であり、図8は、図7に示す全有機炭素計を側方から見た断面図である。また、図9は、図7に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図である。なお、図6は、全有機炭素計の全体概略図である。
全有機炭素計201は、直方体形状の筐体210と、水溶液試料Sを分析する分析ユニット20と、分析ユニット20を制御する制御部30と、酸容器41と、水容器42と、水溶液試料Sを分析ユニット20に導入するためのホモジナイザ43と、換気ファン51とを備える。なお、本明細書では、垂直方向(上下方向)をZ方向とし、Z方向と垂直な方向をX方向とし、Z方向及びX方向と垂直な方向をY方向とする。
【0004】
筐体210は、上下左右の4面の壁211と、背面壁212と、前面壁となる前面扉213とで囲われた内部空間を有する直方体形状のハウジングを備える。前面扉213の右辺と右壁211の前面との間には、平蝶番216が形成されている。そして、測定者等によって前面扉213が平蝶番216を軸として開かれることにより、内部空間が開放されるようになっている。
筐体210の内部空間には、制御部30の配置領域と、分析ユニット20の配置領域と、酸容器41の配置領域とが上からこの順に形成されている。制御部30の配置領域と分析ユニット20の配置領域との間には、仕切壁214が形成されている。
【0005】
これにより、測定者等は前面扉213を開いて、酸容器41の配置領域に配置された古い酸容器41から新しい酸容器41に交換することができる。また、筐体210の右側側方には、分析ユニット20にオンラインで自動的に水を導入するための多量の水が収容された水容器42が配置されている。さらに、筐体210の左側側方には、水溶液試料Sを分析ユニット20にオンラインで自動的に導入するためのホモジナイザ43が配置されている。
【0006】
分析ユニット20は、マルチポートバルブ21と、シリンジ22aとプランジャ22bとを有するマイクロシリンジポンプ22と、マイクロシリンジポンプ22のプランジャ22bを駆動するモータM2と、マルチポートバルブ21を駆動するモータM1と、水溶液試料S内の全有機炭素成分を二酸化炭素に変換する測定部23とを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
マルチポートバルブ21は、共通ポート21zと、4個の分配ポート21a〜21dとからなる。そして、マルチポートバルブ21は、モータM1により駆動され、共通ポート21zと1個の分配ポート21a〜21dとが選択的に接続されるようになっている。
共通ポート21zには、マイクロシリンジポンプ22がネジ機構等で接続されている。
【0008】
分配ポート21bには、ホモジナイザ43が試料流路43aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21bとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、水溶液試料Sが分配ポート21bからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
また、分配ポート21cには、酸容器41が酸流入管41aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21cとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、バブリング時に用いられる塩酸が分配ポート21cからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
【0009】
また、分配ポート21dには、水容器42が水流入管42aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21dとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、水が分配ポート21dからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
さらに、分配ポート21aには、試料注入管23aを介して測定部23のTC試料注入部23bが接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21aとが接続され、プランジャ22bが上方向に移動した際には、バブリングされた水溶液試料Sが分配ポート21aからTC燃焼部23bへ注入されるようになっている。
【0010】
測定部23のTC試料注入部23bは、マイクロシリンジポンプ22から送出されたバブリング後の水溶液試料SをキャリアガスとともにTC燃焼部23cに注入する。TC燃焼部23cは、注入された水溶液試料Sを燃焼し、水溶液試料S内の全有機炭素成分を二酸化炭素に変換する。TC燃焼部23cでの燃焼により発生した燃焼ガスは、赤外線ガス分析計等のCO2検出部23dに送出される。そして、CO2検出部23dは制御部30に測定値を配線23eを介して出力する。
【0011】
制御部30は、CPU31とメモリ32とを備え、さらにモニタ画面等を有する表示兼入力装置233と印刷機34とが配線33aを介して連結されている。表示兼入力装置233は、XZ平面に長方形画像を表示するものであって、筐体210の前面の右上部に配置されており、制御部30は、省スペース・小型化のため表示兼入力装置233の後方(Y方向)に位置する筐体210の内部に配置されている。また、表示兼入力装置233は、入力操作を行うことが可能となっており、測定者等によって入力操作が行われることにより、CPU31に入力信号を出力するようになっている。
CPU31は、表示兼入力装置233で入力された入力データに基づいてモータM2やモータM1を所定のタイミングで駆動させたり、CO2検出部23dで計測された測定値を取得したり、測定値に基づいて燃焼ガス中の二酸化炭素量から水溶液試料S内の全有機炭素濃度を計測して印刷機34に印刷したりするようになっている。
【0012】
ところで、全有機炭素計201では、制御部30を定期的にメンテナンスする必要がある。そのため、表示兼入力装置233の右辺と右壁211の前面との間には、平蝶番217が形成されている。これにより、測定者等は表示兼入力装置233を開いて、制御部30のメンテナンスを行っている。図10は、図7に示す全有機炭素計201の表示兼入力装置233を開けたときの正面図であり、図11は、図7に示す全有機炭素計201の上部の拡大斜視図である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平9−43224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上述したような全有機炭素計201では、測定者等は表示兼入力装置233を開いて、制御部30のメンテナンスを行っているが、表示兼入力装置233を観察しながら制御部30のメンテナンスを行いたい場合には、表示兼入力装置233が開かれているため、表示兼入力装置233を観察しづらくなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本件発明者らは、上記課題を解決するために、表示兼入力装置233を観察しながら制御部30のメンテナンスを行う方法について検討を行った。まず、表示兼入力装置233の表示方向が変化しないように、アーム型蝶番やレールを用いることを考えた。図12は、全有機炭素計の表示兼入力装置をアーム型蝶番を用いて開けたときの斜視図である。これにより、表示兼入力装置を観察しながら制御部のメンテナンスを行うことができた。しかしながら、この方法ではコストが高くなってしまうという問題があった。
そこで、アーム型蝶番やレールを用いることなく、通常状態とメンテナンス状態とで表示兼入力装置等の表示部の表示方向が変化しないように、表示部に第一雌部と第二雌部とを形成し、筐体の表面に第一雄部と第二雄部とを形成して、通常状態には第一雄部に第一雌部を、第二雄部に第二雌部をそれぞれ取り付け、メンテナンス状態には表示部が平行移動するように第二雄部に第一雌部を取り付けることを見出した。
【0016】
すなわち、本発明の分析計は、筐体と、前記筐体の表面に配置され、画像を表示する表示部と、前記筐体の内部に配置され、試料を分析する分析ユニット及び前記表示部を制御する制御部とを備える分析計であって、前記表示部の第一隅部には第一雌部が形成されるとともに、前記表示部の第二隅部には第二雌部が形成されており、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第一隅部には第一雄部が形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第二隅部には第二雄部が形成されており、前記試料を分析する通常状態では、前記第一雄部に第一雌部が取り付けられるとともに前記第二雄部に第二雌部が取り付けられ、前記制御部のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、前記第二雄部に第一雌部が取り付けられるようにしている。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明の分析計によれば、通常状態とメンテナンス状態との表示部の表示方向が変化しなくなるので、表示部を観察しながら制御部のメンテナンスを行うことができる。
【0018】
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記表示部は、四角形であり、前記表示部の左上隅部及び右上隅部には、開口である第一雌部がそれぞれ形成されるとともに、前記表示部の左下隅部及び右下隅部には、開口である第二雌部がそれぞれ形成されており、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左上隅部及び右上隅部には、突出部である第一雄部がそれぞれ形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左下隅部及び右上隅部には、突出部である第二雄部がそれぞれ形成されているようにしてもよい。
【0019】
そして、上記の発明において、前記表示部は、入力操作を行うことが可能となっており、前記制御部に入力信号を出力するようにしてもよい。
さらに、上記の発明において、前記制御部の配置領域と、前記分析ユニットの配置領域と、試薬タンクの配置領域とが上からこの順に筐体の内部に形成されているようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る全有機炭素計の一例を示す正面図。
【図2】図1に示す全有機炭素計を側方から見た断面図。
【図3】図1に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図。
【図4】図1に示す全有機炭素計の表示兼入力装置を移動させたときの正面図。
【図5】図1に示す全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【図6】全有機炭素計の全体概略図。
【図7】従来の全有機炭素計の一例を示す正面図。
【図8】図7に示す全有機炭素計を側方から見た断面図。
【図9】図7に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図。
【図10】図7に示す全有機炭素計の表示兼入力装置を開けたときの正面図。
【図11】図7に示す全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【図12】全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る全有機炭素計の一例を示す正面図であり、図2は、図1に示す全有機炭素計を側方から見た断面図である。また、図3は、図1に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図である。なお、上述した全有機炭素計201と同様のものについては、同じ符号を付している。
全有機炭素計1は、直方体形状の筐体10と、水溶液試料Sを分析する分析ユニット20と、分析ユニット20を制御する制御部30と、酸容器41と、水容器42と、水溶液試料Sを分析ユニット20に導入するためのホモジナイザ43と、換気ファン51とを備える。
【0023】
筐体10は、上下左右の4面の壁11と、背面壁12と、前面壁となる前面扉13とで囲われた内部空間を有する直方体形状のハウジングを備える。前面扉13の右辺と右壁11の前面との間には、平蝶番16が形成されている。そして、測定者等によって前面扉13が平蝶番16を軸として開かれることにより、内部空間が開放されるようになっている。
筐体10の内部空間には、制御部30の配置領域と、分析ユニット20の配置領域と、酸容器41の配置領域とが上からこの順に形成されている。制御部30の配置領域と分析ユニット20の配置領域との間には、仕切壁14が形成されている。
【0024】
制御部30は、CPU31とメモリ32とを備え、さらにモニタ画面等を有する表示兼入力装置33と印刷機34とが配線33aを介して連結されている。表示兼入力装置33は、XZ平面に長方形画像を表示するものであって、筐体10の前面に配置されており、制御部30は、省スペース・小型化のため表示兼入力装置33の後方(Y方向)に位置する筐体10の内部に配置されている。また、表示兼入力装置33は、入力操作を行うことが可能となっており、測定者等によって入力操作が行われることにより、CPU31に入力信号を出力するようになっている。
【0025】
ここで、図4は、図1に示す全有機炭素計1の表示兼入力装置33を移動させたときの正面図であり、図1に示す図5は、全有機炭素計1の上部の拡大斜視図である。
表示兼入力装置33の左上隅部には、Y方向に貫通する円形状の左上開口(第一雌部)33aが形成されている。また、表示兼入力装置33の右上隅部には、Y方向に貫通する円形状の右上開口(第一雌部)33bが形成されている。そして、表示兼入力装置33の左下隅部には、Y方向に貫通する円形状の左下開口(第二雌部)33cが形成されている。また、表示兼入力装置33の右下隅部には、Y方向に貫通する円形状の右下開口(第二雌部)33dが形成されている。なお、左上開口33aと右上開口33bと左下開口33cと右下開口33dとは同形状となっている。
【0026】
制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の左上部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の左上ネジ部(第一雄部)19aが形成されている。また、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の右上部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の右上ネジ部(第一雄部)19bが形成されている。そして、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の左下部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の左下ネジ部(第二雄部)19cが形成されている。また、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の右下部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の右下ネジ(第二雄部)19dが形成されている。なお、左上ネジ部19aと右上ネジ部19bと左下ネジ部19cと右下ネジ19dとは同形状となっており、開口33内に挿入されることが可能となっている。
【0027】
これにより、測定者等は、試料を分析する通常状態には、左上ネジ部(第一雄部)19aに左上開口(第一雌部)33aを、右上ネジ部(第一雄部)19bに右上開口(第一雌部)33bを、左下ネジ部(第二雄部)19cに左下開口(第二雌部)33cを、右下ネジ部(第二雄部)19dに右下開口(第二雌部)33dを、それぞれ挿入して固定する。このとき、制御部30は、表示兼入力装置33の後方(Y方向)に位置する筐体10の内部に配置されることになる。
【0028】
一方、測定者等は、制御部30のメンテナンスを行うメンテナンス状態には、左上ネジ部(第一雄部)19aから左上開口(第一雌部)33aを、右上ネジ部(第一雄部)19bから右上開口(第一雌部)33bを、左下ネジ部(第二雄部)19cから左下開口(第二雌部)33cを、右下ネジ部(第二雄部)19dから右下開口(第二雌部)33dを、ネジ部を緩めることにより取り外す。その後、左下ネジ部(第二雄部)19cに左上開口(第二雌部)33aを、右下ネジ部(第二雄部)19dに右上開口(第一雌部)33bを、それぞれ挿入して仮固定する。このとき、制御部30の前方(Y方向)から表示兼入力装置33がなくなり、制御部30のメンテナンスを行うことができるようになる。また、表示兼入力装置33が下方(Z方向)に平行移動するので、表示兼入力装置33の表示方向が変化しないため、表示兼入力装置33を観察しながら制御部30のメンテナンスを行うことができる。
【0029】
以上のように、本発明の全有機炭素計1によれば、通常状態とメンテナンス状態とで表示兼入力装置33の表示方向が変化しなくなるので、表示兼入力装置33を観察しながら制御部30のメンテナンスを行うことができる。
【0030】
<他の実施形態>
(1)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33が下方(Z方向)に平行移動する構成としたが、表示兼入力装置が右方(X方向)に平行移動するような構成としてもよい。
(2)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33の隅部には、雌部として円形状の開口が形成されている構成としたが、雌部としてダルマ形状や鍵穴形状の開口が形成されているような構成としてもよい。
(3)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33には、左上開口33aと右上開口33bと左下開口33cと右下開口33dとの4点が形成されるとともに、筐体20には、左上ネジ部19aと右上ネジ部19bと左下ネジ部19cと右下ネジ19dとの4点が形成されている構成としたが、表示兼入力装置には、上開口と下開口との2点の開口が形成されるとともに、筐体には、上ネジ部と下ネジ部との2点が形成されているような構成としてもよい。つまり、4点でなく2点であってもよい。
(4)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33と筐体20とは、開口33a〜33dとネジ部19a〜19dとで取り付け取り外しされる構成としたが、表示兼入力装置と筐体とは、例えば磁石のような固定を可能とする器具で取り付け取り外しされるような構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、溶液試料中のTOC濃度を計測する全有機炭素計等に利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
1: 全有機炭素計
10: 筐体
19a、19b: ネジ部(第一雄部)
19c、19d: ネジ部(第二雄部)
20: 分析ユニット
30: 制御部
33: 表示兼入力装置(表示部)
33a、33b: 開口(第一雌部)
33c、33d: 開口(第二雌部)
41: 酸容器(試薬タンク)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示部を備える分析計に関し、特に溶液試料中のTOC(全有機炭素)濃度を計測する全有機炭素計(TOC計)や全窒素・全りん計(TNP)や水質監視用紫外線吸光度自動計測器(UVM)等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公害調査等のため、上下水道水、各種プラント用水、河川等の水中に含まれる有機炭素濃度の計測が重要な項目の一つとなっている。このような有機炭素濃度の計測には、全有機炭素計(TOC計)が用いられている。全有機炭素計は、主に、予めバブリング等により無機炭素(IC)が除去された水溶液試料を燃焼管で燃焼させ、発生した二酸化炭素を測定することで全有機炭素濃度を計測するものや、水溶液試料を燃焼させ、計測された全炭素(TC)の測定値から、別途計測した無機炭素の測定値を差し引くことで全有機炭素濃度を計測するもの等が知られている。
【0003】
図7は、従来の全有機炭素計の一例を示す正面図であり、図8は、図7に示す全有機炭素計を側方から見た断面図である。また、図9は、図7に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図である。なお、図6は、全有機炭素計の全体概略図である。
全有機炭素計201は、直方体形状の筐体210と、水溶液試料Sを分析する分析ユニット20と、分析ユニット20を制御する制御部30と、酸容器41と、水容器42と、水溶液試料Sを分析ユニット20に導入するためのホモジナイザ43と、換気ファン51とを備える。なお、本明細書では、垂直方向(上下方向)をZ方向とし、Z方向と垂直な方向をX方向とし、Z方向及びX方向と垂直な方向をY方向とする。
【0004】
筐体210は、上下左右の4面の壁211と、背面壁212と、前面壁となる前面扉213とで囲われた内部空間を有する直方体形状のハウジングを備える。前面扉213の右辺と右壁211の前面との間には、平蝶番216が形成されている。そして、測定者等によって前面扉213が平蝶番216を軸として開かれることにより、内部空間が開放されるようになっている。
筐体210の内部空間には、制御部30の配置領域と、分析ユニット20の配置領域と、酸容器41の配置領域とが上からこの順に形成されている。制御部30の配置領域と分析ユニット20の配置領域との間には、仕切壁214が形成されている。
【0005】
これにより、測定者等は前面扉213を開いて、酸容器41の配置領域に配置された古い酸容器41から新しい酸容器41に交換することができる。また、筐体210の右側側方には、分析ユニット20にオンラインで自動的に水を導入するための多量の水が収容された水容器42が配置されている。さらに、筐体210の左側側方には、水溶液試料Sを分析ユニット20にオンラインで自動的に導入するためのホモジナイザ43が配置されている。
【0006】
分析ユニット20は、マルチポートバルブ21と、シリンジ22aとプランジャ22bとを有するマイクロシリンジポンプ22と、マイクロシリンジポンプ22のプランジャ22bを駆動するモータM2と、マルチポートバルブ21を駆動するモータM1と、水溶液試料S内の全有機炭素成分を二酸化炭素に変換する測定部23とを備える(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
マルチポートバルブ21は、共通ポート21zと、4個の分配ポート21a〜21dとからなる。そして、マルチポートバルブ21は、モータM1により駆動され、共通ポート21zと1個の分配ポート21a〜21dとが選択的に接続されるようになっている。
共通ポート21zには、マイクロシリンジポンプ22がネジ機構等で接続されている。
【0008】
分配ポート21bには、ホモジナイザ43が試料流路43aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21bとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、水溶液試料Sが分配ポート21bからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
また、分配ポート21cには、酸容器41が酸流入管41aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21cとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、バブリング時に用いられる塩酸が分配ポート21cからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
【0009】
また、分配ポート21dには、水容器42が水流入管42aを介して接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21dとが接続され、プランジャ22bが下方向に移動した際には、水が分配ポート21dからマイクロシリンジポンプ22に吸引されるようになっている。
さらに、分配ポート21aには、試料注入管23aを介して測定部23のTC試料注入部23bが接続されている。これにより、共通ポート21zと分配ポート21aとが接続され、プランジャ22bが上方向に移動した際には、バブリングされた水溶液試料Sが分配ポート21aからTC燃焼部23bへ注入されるようになっている。
【0010】
測定部23のTC試料注入部23bは、マイクロシリンジポンプ22から送出されたバブリング後の水溶液試料SをキャリアガスとともにTC燃焼部23cに注入する。TC燃焼部23cは、注入された水溶液試料Sを燃焼し、水溶液試料S内の全有機炭素成分を二酸化炭素に変換する。TC燃焼部23cでの燃焼により発生した燃焼ガスは、赤外線ガス分析計等のCO2検出部23dに送出される。そして、CO2検出部23dは制御部30に測定値を配線23eを介して出力する。
【0011】
制御部30は、CPU31とメモリ32とを備え、さらにモニタ画面等を有する表示兼入力装置233と印刷機34とが配線33aを介して連結されている。表示兼入力装置233は、XZ平面に長方形画像を表示するものであって、筐体210の前面の右上部に配置されており、制御部30は、省スペース・小型化のため表示兼入力装置233の後方(Y方向)に位置する筐体210の内部に配置されている。また、表示兼入力装置233は、入力操作を行うことが可能となっており、測定者等によって入力操作が行われることにより、CPU31に入力信号を出力するようになっている。
CPU31は、表示兼入力装置233で入力された入力データに基づいてモータM2やモータM1を所定のタイミングで駆動させたり、CO2検出部23dで計測された測定値を取得したり、測定値に基づいて燃焼ガス中の二酸化炭素量から水溶液試料S内の全有機炭素濃度を計測して印刷機34に印刷したりするようになっている。
【0012】
ところで、全有機炭素計201では、制御部30を定期的にメンテナンスする必要がある。そのため、表示兼入力装置233の右辺と右壁211の前面との間には、平蝶番217が形成されている。これにより、測定者等は表示兼入力装置233を開いて、制御部30のメンテナンスを行っている。図10は、図7に示す全有機炭素計201の表示兼入力装置233を開けたときの正面図であり、図11は、図7に示す全有機炭素計201の上部の拡大斜視図である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平9−43224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上述したような全有機炭素計201では、測定者等は表示兼入力装置233を開いて、制御部30のメンテナンスを行っているが、表示兼入力装置233を観察しながら制御部30のメンテナンスを行いたい場合には、表示兼入力装置233が開かれているため、表示兼入力装置233を観察しづらくなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本件発明者らは、上記課題を解決するために、表示兼入力装置233を観察しながら制御部30のメンテナンスを行う方法について検討を行った。まず、表示兼入力装置233の表示方向が変化しないように、アーム型蝶番やレールを用いることを考えた。図12は、全有機炭素計の表示兼入力装置をアーム型蝶番を用いて開けたときの斜視図である。これにより、表示兼入力装置を観察しながら制御部のメンテナンスを行うことができた。しかしながら、この方法ではコストが高くなってしまうという問題があった。
そこで、アーム型蝶番やレールを用いることなく、通常状態とメンテナンス状態とで表示兼入力装置等の表示部の表示方向が変化しないように、表示部に第一雌部と第二雌部とを形成し、筐体の表面に第一雄部と第二雄部とを形成して、通常状態には第一雄部に第一雌部を、第二雄部に第二雌部をそれぞれ取り付け、メンテナンス状態には表示部が平行移動するように第二雄部に第一雌部を取り付けることを見出した。
【0016】
すなわち、本発明の分析計は、筐体と、前記筐体の表面に配置され、画像を表示する表示部と、前記筐体の内部に配置され、試料を分析する分析ユニット及び前記表示部を制御する制御部とを備える分析計であって、前記表示部の第一隅部には第一雌部が形成されるとともに、前記表示部の第二隅部には第二雌部が形成されており、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第一隅部には第一雄部が形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第二隅部には第二雄部が形成されており、前記試料を分析する通常状態では、前記第一雄部に第一雌部が取り付けられるとともに前記第二雄部に第二雌部が取り付けられ、前記制御部のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、前記第二雄部に第一雌部が取り付けられるようにしている。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明の分析計によれば、通常状態とメンテナンス状態との表示部の表示方向が変化しなくなるので、表示部を観察しながら制御部のメンテナンスを行うことができる。
【0018】
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記表示部は、四角形であり、前記表示部の左上隅部及び右上隅部には、開口である第一雌部がそれぞれ形成されるとともに、前記表示部の左下隅部及び右下隅部には、開口である第二雌部がそれぞれ形成されており、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左上隅部及び右上隅部には、突出部である第一雄部がそれぞれ形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左下隅部及び右上隅部には、突出部である第二雄部がそれぞれ形成されているようにしてもよい。
【0019】
そして、上記の発明において、前記表示部は、入力操作を行うことが可能となっており、前記制御部に入力信号を出力するようにしてもよい。
さらに、上記の発明において、前記制御部の配置領域と、前記分析ユニットの配置領域と、試薬タンクの配置領域とが上からこの順に筐体の内部に形成されているようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る全有機炭素計の一例を示す正面図。
【図2】図1に示す全有機炭素計を側方から見た断面図。
【図3】図1に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図。
【図4】図1に示す全有機炭素計の表示兼入力装置を移動させたときの正面図。
【図5】図1に示す全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【図6】全有機炭素計の全体概略図。
【図7】従来の全有機炭素計の一例を示す正面図。
【図8】図7に示す全有機炭素計を側方から見た断面図。
【図9】図7に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図。
【図10】図7に示す全有機炭素計の表示兼入力装置を開けたときの正面図。
【図11】図7に示す全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【図12】全有機炭素計の上部の拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る全有機炭素計の一例を示す正面図であり、図2は、図1に示す全有機炭素計を側方から見た断面図である。また、図3は、図1に示す全有機炭素計の前面扉を開けたときの正面図である。なお、上述した全有機炭素計201と同様のものについては、同じ符号を付している。
全有機炭素計1は、直方体形状の筐体10と、水溶液試料Sを分析する分析ユニット20と、分析ユニット20を制御する制御部30と、酸容器41と、水容器42と、水溶液試料Sを分析ユニット20に導入するためのホモジナイザ43と、換気ファン51とを備える。
【0023】
筐体10は、上下左右の4面の壁11と、背面壁12と、前面壁となる前面扉13とで囲われた内部空間を有する直方体形状のハウジングを備える。前面扉13の右辺と右壁11の前面との間には、平蝶番16が形成されている。そして、測定者等によって前面扉13が平蝶番16を軸として開かれることにより、内部空間が開放されるようになっている。
筐体10の内部空間には、制御部30の配置領域と、分析ユニット20の配置領域と、酸容器41の配置領域とが上からこの順に形成されている。制御部30の配置領域と分析ユニット20の配置領域との間には、仕切壁14が形成されている。
【0024】
制御部30は、CPU31とメモリ32とを備え、さらにモニタ画面等を有する表示兼入力装置33と印刷機34とが配線33aを介して連結されている。表示兼入力装置33は、XZ平面に長方形画像を表示するものであって、筐体10の前面に配置されており、制御部30は、省スペース・小型化のため表示兼入力装置33の後方(Y方向)に位置する筐体10の内部に配置されている。また、表示兼入力装置33は、入力操作を行うことが可能となっており、測定者等によって入力操作が行われることにより、CPU31に入力信号を出力するようになっている。
【0025】
ここで、図4は、図1に示す全有機炭素計1の表示兼入力装置33を移動させたときの正面図であり、図1に示す図5は、全有機炭素計1の上部の拡大斜視図である。
表示兼入力装置33の左上隅部には、Y方向に貫通する円形状の左上開口(第一雌部)33aが形成されている。また、表示兼入力装置33の右上隅部には、Y方向に貫通する円形状の右上開口(第一雌部)33bが形成されている。そして、表示兼入力装置33の左下隅部には、Y方向に貫通する円形状の左下開口(第二雌部)33cが形成されている。また、表示兼入力装置33の右下隅部には、Y方向に貫通する円形状の右下開口(第二雌部)33dが形成されている。なお、左上開口33aと右上開口33bと左下開口33cと右下開口33dとは同形状となっている。
【0026】
制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の左上部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の左上ネジ部(第一雄部)19aが形成されている。また、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の右上部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の右上ネジ部(第一雄部)19bが形成されている。そして、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の左下部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の左下ネジ部(第二雄部)19cが形成されている。また、制御部30の前方(Y方向)に位置する筐体20の表面の右下部には、Y方向に所定の距離で移動することが可能な円柱状の右下ネジ(第二雄部)19dが形成されている。なお、左上ネジ部19aと右上ネジ部19bと左下ネジ部19cと右下ネジ19dとは同形状となっており、開口33内に挿入されることが可能となっている。
【0027】
これにより、測定者等は、試料を分析する通常状態には、左上ネジ部(第一雄部)19aに左上開口(第一雌部)33aを、右上ネジ部(第一雄部)19bに右上開口(第一雌部)33bを、左下ネジ部(第二雄部)19cに左下開口(第二雌部)33cを、右下ネジ部(第二雄部)19dに右下開口(第二雌部)33dを、それぞれ挿入して固定する。このとき、制御部30は、表示兼入力装置33の後方(Y方向)に位置する筐体10の内部に配置されることになる。
【0028】
一方、測定者等は、制御部30のメンテナンスを行うメンテナンス状態には、左上ネジ部(第一雄部)19aから左上開口(第一雌部)33aを、右上ネジ部(第一雄部)19bから右上開口(第一雌部)33bを、左下ネジ部(第二雄部)19cから左下開口(第二雌部)33cを、右下ネジ部(第二雄部)19dから右下開口(第二雌部)33dを、ネジ部を緩めることにより取り外す。その後、左下ネジ部(第二雄部)19cに左上開口(第二雌部)33aを、右下ネジ部(第二雄部)19dに右上開口(第一雌部)33bを、それぞれ挿入して仮固定する。このとき、制御部30の前方(Y方向)から表示兼入力装置33がなくなり、制御部30のメンテナンスを行うことができるようになる。また、表示兼入力装置33が下方(Z方向)に平行移動するので、表示兼入力装置33の表示方向が変化しないため、表示兼入力装置33を観察しながら制御部30のメンテナンスを行うことができる。
【0029】
以上のように、本発明の全有機炭素計1によれば、通常状態とメンテナンス状態とで表示兼入力装置33の表示方向が変化しなくなるので、表示兼入力装置33を観察しながら制御部30のメンテナンスを行うことができる。
【0030】
<他の実施形態>
(1)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33が下方(Z方向)に平行移動する構成としたが、表示兼入力装置が右方(X方向)に平行移動するような構成としてもよい。
(2)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33の隅部には、雌部として円形状の開口が形成されている構成としたが、雌部としてダルマ形状や鍵穴形状の開口が形成されているような構成としてもよい。
(3)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33には、左上開口33aと右上開口33bと左下開口33cと右下開口33dとの4点が形成されるとともに、筐体20には、左上ネジ部19aと右上ネジ部19bと左下ネジ部19cと右下ネジ19dとの4点が形成されている構成としたが、表示兼入力装置には、上開口と下開口との2点の開口が形成されるとともに、筐体には、上ネジ部と下ネジ部との2点が形成されているような構成としてもよい。つまり、4点でなく2点であってもよい。
(4)上述した全有機炭素計1では、表示兼入力装置33と筐体20とは、開口33a〜33dとネジ部19a〜19dとで取り付け取り外しされる構成としたが、表示兼入力装置と筐体とは、例えば磁石のような固定を可能とする器具で取り付け取り外しされるような構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、溶液試料中のTOC濃度を計測する全有機炭素計等に利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
1: 全有機炭素計
10: 筐体
19a、19b: ネジ部(第一雄部)
19c、19d: ネジ部(第二雄部)
20: 分析ユニット
30: 制御部
33: 表示兼入力装置(表示部)
33a、33b: 開口(第一雌部)
33c、33d: 開口(第二雌部)
41: 酸容器(試薬タンク)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の表面に配置され、画像を表示する表示部と、
前記筐体の内部に配置され、試料を分析する分析ユニット及び前記表示部を制御する制御部とを備える分析計であって、
前記表示部の第一隅部には第一雌部が形成されるとともに、前記表示部の第二隅部には第二雌部が形成されており、
前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第一隅部には第一雄部が形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第二隅部には第二雄部が形成されており、
前記試料を分析する通常状態では、前記第一雄部に第一雌部が取り付けられるとともに前記第二雄部に第二雌部が取り付けられ、
前記制御部のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、前記第二雄部に第一雌部が取り付けられることを特徴とする分析計。
【請求項2】
前記表示部は、四角形であり、
前記表示部の左上隅部及び右上隅部には、開口である第一雌部がそれぞれ形成されるとともに、前記表示部の左下隅部及び右下隅部には、開口である第二雌部がそれぞれ形成されており、
前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左上隅部及び右上隅部には、突出部である第一雄部がそれぞれ形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左下隅部及び右上隅部には、突出部である第二雄部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分析計。
【請求項3】
前記表示部は、入力操作を行うことが可能となっており、前記制御部に入力信号を出力することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分析計。
【請求項4】
前記制御部の配置領域と、前記分析ユニットの配置領域と、試薬タンクの配置領域とが上からこの順に筐体の内部に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の分析計。
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の表面に配置され、画像を表示する表示部と、
前記筐体の内部に配置され、試料を分析する分析ユニット及び前記表示部を制御する制御部とを備える分析計であって、
前記表示部の第一隅部には第一雌部が形成されるとともに、前記表示部の第二隅部には第二雌部が形成されており、
前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第一隅部には第一雄部が形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の第二隅部には第二雄部が形成されており、
前記試料を分析する通常状態では、前記第一雄部に第一雌部が取り付けられるとともに前記第二雄部に第二雌部が取り付けられ、
前記制御部のメンテナンスを行うメンテナンス状態では、前記第二雄部に第一雌部が取り付けられることを特徴とする分析計。
【請求項2】
前記表示部は、四角形であり、
前記表示部の左上隅部及び右上隅部には、開口である第一雌部がそれぞれ形成されるとともに、前記表示部の左下隅部及び右下隅部には、開口である第二雌部がそれぞれ形成されており、
前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左上隅部及び右上隅部には、突出部である第一雄部がそれぞれ形成されるとともに、前記制御部の前方に位置する筐体の表面の左下隅部及び右上隅部には、突出部である第二雄部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分析計。
【請求項3】
前記表示部は、入力操作を行うことが可能となっており、前記制御部に入力信号を出力することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分析計。
【請求項4】
前記制御部の配置領域と、前記分析ユニットの配置領域と、試薬タンクの配置領域とが上からこの順に筐体の内部に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の分析計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−19687(P2013−19687A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150954(P2011−150954)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]