説明

切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法

【課題】 簡素な構成で機械加工を妨げず、かつインプロセスで連続的に損傷状態を観察可能な切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法をを提供すること。
【解決手段】損傷状態を検知する検知手段を備えた切削加工用チップ1である。検知手段は熱により発光する蓄光部材15a〜hである。この蓄光部材15a〜hが切削時の発熱により発光する又は発光しないことで損傷状態を検知する。蓄光部材15a〜hはすくい面11,12上に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法に関する。さらに詳しくは、損傷状態を検知する検知手段を備えた切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
切削工具類を用いて対象物を切り削る切削加工においては、使用の経過と共に、工具のすくい面や逃げ面に生じる摩耗や、チッピング等の欠損といった工具損傷が生じる。工具損傷は加工精度を著しく劣化させるため、インプロセス(切削加工中)に速やかに検知することが望まれる。
【0003】
そこで、切削工具の損傷状態を検知する手段として、例えば特許文献1〜3に記載の如きものが知られている。特許文献1では、切削工具に隔設された導電性の薄膜センサの電気抵抗をモニタすることで、損耗を検知している。特許文献2では、センサ回路の導通状態を監視して損耗を検知している。また、特許文献3では、熱電対型センサを利用し、切削温度の変化をモニタすることで、摩耗を検知している。しかし、いずれの方法の場合においても、測定用の配線等が必要であり、切削工具を含む刃物周りが複雑となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−94273号公報
【特許文献2】特開2003−191105号公報
【特許文献3】特開平11−10408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、簡素な構成で機械加工を妨げず、かつインプロセスで連続的に損傷状態を観察可能な切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る切削加工用チップの特徴は、損傷状態を検知する検知手段を備えた構成において、前記検知手段は熱により発光する蓄光部材であり、この蓄光部材が切削時の発熱により発光する又は発光しないことで前記損傷状態を検知することにある。
【0007】
上記構成によれば、蓄光部材の発光の有無のみによって損傷の検知が可能となるため、検知手段が簡素化する。
【0008】
係る場合、前記蓄光部材はすくい面上に設けられてもよい。切削熱による温度上昇が最も著しいすくい面上に設けられることで、効率よく損傷を検知することが可能となる。
【0009】
また、前記蓄光部材は面状又は点状に形成してもよい。より簡素な構成で損傷の検知が可能となる。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る切削加工用チップの製造方法の特徴は、上記いずれかに記載の切削加工用チップの製造方法において、前記蓄光部材は蓄光混合物を塗布・焼成することで形成されることにある。
【0011】
さらに、上記目的を達成するため、本発明に係る切削工具の特徴は、損傷状態を検知する検知手段を備えた構成において、前記検知手段は熱により発光する蓄光部材であり、この蓄光部材が切削時の発熱により発光する又は発光しないことで前記損傷状態を検知することにある。係る場合、前記蓄光部材は切削加工用バイトの一部に形成されてもよい。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る切削工具の製造方法の特徴は、上記いずれかに記載の切削工具の製造方法において、前記蓄光部材は蓄光混合物を塗布・焼成することで形成されることにある。
【発明の効果】
【0013】
上記本発明に係る切削加工用チップの特徴によれば、簡素な構成で機械加工を妨げず、かつインプロセスで連続的に損傷状態を観察可能な切削加工用チップ及び切削加工用チップの製造方法並びに切削工具及び切削工具の製造方法を提供することが可能となった。
【0014】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明に係る切削加工用チップの第一実施形態を示す図である。(a)は前方上方からみた斜視図、(b)は後方下方からみた斜視図である。
【図2】図2は、本発明に係る切削加工用チップを工作機械(バイト)に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明に係る切削加工用チップの図1(a)におけるA−A断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る切削加工用チップの切削加工時の状態を示す概略図である。
【図5】図5は、摩耗と温度の関係を示すグラフである。
【図6】図6は、温度と発光の関係を示すグラフである。
【図7】図7は、摩耗と発光の関係を示すグラフである。
【図8】図8は、本発明に係る切削加工用チップの別実施形態を示す図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図1〜7を参照しながら、本発明の第一実施形態について詳しく説明する。
本発明において、工具の損傷とは、工具の摩耗又は欠損(チッピング等の欠け)を言う。以下においては、工具の摩耗の検知を例に述べる。特に、摩耗型の損傷は、突発的な欠損型の損傷よりも工具寿命を左右するため、その摩耗を検知することは生産コスト等の面からみても重要である。
図1に示すように、本発明に係る切削加工用チップ1は、略直方体状であり、中心には貫通孔10を有する。平面及び底面にあたる主面は略菱形形状であり、すくい面11,12が形成されている。また、側面は逃げ面13a〜13dを構成する。すくい面11,12と逃げ面13の交差綾部分(2つの逃げ面と1つのすくい面が交差する部分)によって、切刃14が複数箇所に構成される。本実施形態におけるチップ1には、合計8カ所の切刃14a〜14hが設けられている。また、チップ1には、蓄光部材15が複数箇所に設けられている。なお、チップ1のすくい面11,12の表面には、切り屑を排出する等の機能を有する表面加工処理がなされ、凸部16,17が形成される。
【0017】
本実施形態におけるチップ1は、主に旋削加工時に使用される交換可能なスローアウェイ・チップである。使用時には、図2に示すように、チップ1の貫通孔10に押さえ金具102を嵌め込むことで、スローアウェイ・バイト101に装着される。このバイト101は図示しない工作機械(旋盤)へと取り付けられ、旋削加工に使用される。
【0018】
旋削加工時には例えば、まず切刃14aが用いられる。この切刃14aは逃げ面13a,13bとすくい面11との公差綾部分である。この切刃14aが摩耗又は欠損した場合は、例えばチップ1を180度回転させて、逃げ面13c,13dとすくい面11との公差綾部分である切刃14cを使用することが可能である。また、チップ1を90度回転させて、両隣の切刃14b及び14dを使用することも可能である。さらに、チップ1を裏返して、逃げ面13a〜13dとすくい面12との公差綾部分である切刃14e〜14hを使用することも可能である。
【0019】
蓄光部材15は、蓄光混合物をチップ1に塗布し、400度で5時間焼成、更に800度まで3時間焼成を行い、焼き付けることで形成される。
【0020】
蓄光混合物は、例えば蓄光顔料、ガラス材料及びメジュウムを混合し、ペースト状にしたものが用いられる。本実施形態においては、例えば蓄光顔料とガラス材料との総量に対して、蓄光顔料が30重量%となるように調合する。そして、調合した固形成分の総量に対して、液状のメジュウムを60重量%で混合する。すなわち、蓄光顔料:ガラス材料:メジュウム=3:7:6の割合にて調合してペースト状の蓄光混合物とする。
【0021】
蓄光顔料としては、例えばアルカリ土類金属のアルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素の賦活剤、共賦活剤を添加焼成して得られたものを用いる。アルカリ土類金属としては、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の少なくとも1以上の金属元素やこれらの金属元素とマグネシウムの合金が挙げられる。希土類元素の賦活剤としては、ユウロピウム、ジスプロシウム等が挙げられる。共賦活剤としては、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、カドニウム、テルビウム、ジスプロニウム等の元素が挙げられる。また、蓄光顔料には、上述の如き酸化物蛍光体の他、CaS:Bi(紫青色発光),CaSrS:Bi(青色発光),ZnS:Cu(緑色発光),ZnCdS:Cu(黄色〜橙色発光)等の硫化物蛍光体を用いることも可能である。なお、上述の化合物を適宜混合して用いてもよく、さらに他の無機蛍光顔料や有機蛍光顔料において蓄光性を有するものも用いることが可能である。
【0022】
ガラス材料には、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素及びアルカリ酸化物を主成分とし且つ酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化マグネシウムからなる群より選択された少なくとも1種のアルカリ土類金属酸化物を含むガラスフリットが用いられる。
【0023】
メジュウムには、例えばアクリル系、アルキッド系、エポキシ系、ウレタン系、アクリルシリコン系、フッ素系、メラミン系等の1液又は2液タイプのものを用いることができる。このメジュウムは、粉状の蓄光顔料とガラス材料とのつなぎとなるものであれば、上記材料に限定されるものではない。例えば、スキージオイルや各種のバインダー等を用いることも可能である。なお、調合時において、蓄光顔料、ガラス材料及びメジュウムの他、染料等の添加物を発光性能に影響を与えない範囲内で適宜混合しても構わない。
【0024】
図1,3に示すように、蓄光部材15a〜15hは、チップ辺縁18,19、切刃14a〜14h及び凸部16,17を避けて形成される。切削加工において重要なすくい角と逃げ角を保持し、切削性能や切り屑排出機能等が変化することを防止するためである。本実施形態では、例えばすくい面11,12上に切刃14から約5mm程度離れた場所に略円形状にて形成される。また、図3に示すように、蓄光部材15a〜15hは、凸部16,17の厚さを超えないように、例えば厚さ1mm程度で面状に形成される。バイト101への装着時に、蓄光混合物のはみ出しのせいで、チップ1がバイト101の着座面103から浮くことを防止するためでもある。
【0025】
図示する実施形態においては、蓄光部材15は面状に形成されている。蓄光部材15の表面積が広くなるので、発光を視認しやすい。しかし、面状に限られず、点状に形成してもよく、例えば蓄光部材15を直径1mm程度の略円形状に形成することも可能である。この場合は、チップの切削機能等が変化する危険性は低下することとなるが、発光の視認のしやすさも低下する可能性がある。
【0026】
ここで、切削工具における摩耗と温度の相関関係について説明する。通常、図4に示すように、切削時には被加工物(ワーク)200に切刃14が大きな衝撃と共に接触し、ワーク200の表面が切り屑201になって流れていく。この際生じる熱エネルギーの半分以上が切り屑201と共に取り去られるが、それでもチップ1のすくい面11は800度近くまで温度が上昇する。工具の熱伝導率が低い場合、あるいは切削条件によっては、更に800度以上になることもある。
【0027】
例えば120秒間の切削作業を行った場合は、図5に傾向を示すように、切削温度は切削開始時点から30〜40秒間で、一定の上昇率で一気に500℃程度まで上昇する。この上昇率は摩耗の進行具合に関係なく、ほぼ同等である。そこから上昇率が緩やかに変化し、切削終了の120秒後まで更に切削温度が上昇し、最高温度に達する。工具の摩耗が進行すると、切削開始後30〜40秒後からの切削温度の上昇率が高くなり、それに伴い最高温度も高くなる。そして、切削終了から2〜3分後に常温に戻る。
【0028】
工具が摩耗してくると切削点の温度が上昇する理由は、加工後の切り屑201が流れ型からむしれ型に移行することが挙げられる。切り屑201の形状変化に伴い、切削抵抗が大きくなるため温度が上昇する。工具の摩耗の進行により発生する非定常的な切削温度の上昇は、結果として加工面の品質の低下をもたらすこととなる。
【0029】
次に、蓄光部材15における温度と発光輝度の相関関係について説明する。
蓄光部材15の温度測定には、蓄光部材15を有するチップ1に温度センサーを装着可能な計測器を使用し、バーナー等にてチップ1自体を加熱することで、蓄光部材15の温度上昇を測定した。蓄光部材15の発光の輝度測定には、JIS規格Z9107(6.3.2.4.2)記載の輝度計を使用し、チップ1から1m程度離した地点にて輝度の上昇を測定した。また、チップ1は、少なくとも48時間にわたって完全に光を遮蔽した箱の中に置いて前処理を行い、平均200lxで20分間常用光源蛍光ランプを当てて、励起状態へと変化した蓄光部材15を有するチップ1を使用した。
【0030】
励起状態とは、物質が光、熱等のエネルギーを受け取ることで、引き起こされる電子の状態である。電子が取り得る最低のエネルギー状態である基底状態に戻るために、受け取ったエネルギーに相当する波長の放射光を出す、すなわち発光する。
【0031】
照明による光で励起状態へと変化した蓄光部材15に、更に熱エネルギーを加えると、蓄光部材15の励起状態が更に高まり、基底状態へと戻ろうとする現象が促進される。すなわちより強く発光し、照明のよる光のみで励起した場合の放射光に比べて輝度が高くなる。
【0032】
よって、図6に示すように、この発光輝度は熱エネルギーすなわち温度と相関関係にあり、温度が高いと発光輝度が高くなる。実験においては、温度100℃において輝度80mcd、温度200℃において輝度150mcd、温度300℃のおいて輝度220mcd及び温度400℃において輝度300mcdの値を示した。よって、500℃以上に温度が上昇した場合にも、図6のように、輝度は更なる略比例関係を示すものと推定される。実際の切削加工時おいては、蓄光部材15は、切削加工時に生じる切削熱の熱エネルギーを受け取ることで更なる励起状態となり、基底状態へ戻るためより強く発光する。
【0033】
そして、上記により摩耗と発光(輝度)の相関関係を示したのが図7である。同図に傾向を示すように、摩耗が進行しているチップほど蓄光部材15がより高い輝度にて発光する。これらの相関関係によって、蓄光部材15をチップ1の摩耗検知手段として利用できることとなる。
【0034】
以上、実験においては照明にて励起状態へと導いた蓄光部材15を使用したが、実際の加工場所である工場等においては、工具及び材料等の段取り替えにおいて蓄光部材15へと照明があたるため、自然と励起状態となる。したがって、加工時に照明を消灯してチップ1を使用しても、上記と同様の効果が生じる。
【0035】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態では、更なる高温状態の切削加工時に第一実施形態とは異なる相関関係によって、蓄光部材をチップの摩耗検知手段として利用することも可能である。
【0036】
すなわち、工具摩耗時の切削温度が、例えば1000℃以上となるような工具の場合、蓄光部材を構成する蓄光混合物の溶融温度を超えるため、蓄光混合物自体が焼失する。その場合は、蓄光部材の発光は失われるため、発光しないことで摩耗を検知することとなる。
【0037】
第二実施形態における検知方法は、特に工具の欠損が発生した場合、その場所の蓄光部材も同時に欠損するため、欠損を検知する際にも有用である。
【0038】
次に、本発明に係る第三実施形態について説明する。図8に示すように、蓄光部材15a’〜15h’は、切刃14a’〜14h’近傍の凸部16’,17’上に略円形状にて形成される。本実施形態おける蓄光部材15’は切刃14’の近傍に形成されるため、より切削温度の変化に敏感に反応することとなる。しかし、蓄光部材15’の形成箇所が切刃14’近傍であるため切削機能等に影響を及ぼす可能性があり、切削性能等に影響を及ぼさない点で上記第一実施形態が優れている。
【0039】
最後に本発明のさらに別の実施形態の可能性を列挙する。なお、上記実施形態と同様の部材には、同一の符号を付してある。
【0040】
上記実施形態において、蓄光部材15は各すくい面11,12に4箇所ずつ設けたが、これに限られない。例えば、蓄光部材15をチップ1のすくい面11またはすくい面12の一方にのみ設けてもよい。また、蓄光部材15の形成箇所を、図示した箇所のうちの任意の箇所に限定してもよい。その他、図示した箇所以外の箇所に形成してもよい。但しその場合は、チップ辺縁18,19、切刃14a〜14h及び凸部16,17を避け、すくい角と逃げ角を保持し、切削性能等が変化することを防止する必要があることに留意する。
【0041】
また、蓄光部材15は逃げ面13等、すくい面11,12以外の箇所に設けてもよい。但しその場合は、チップ1の最高温度に達する箇所ではないため、チップ1のすくい面11,12に蓄光部材15を設けるよりは、発光による摩耗検知の効果が薄い可能性がある。
【0042】
蓄光部材15は旋削加工に用いるスローアウェイ・チップに設けたが、蓄光部材に上述の励起現象を生じさせる熱エネルギーを発するものであればよく、チップに限られず、バイト等の切削工具であってもよい。また、同様にチップや、バイト等の切削工具に限られず、例えば、研削工具、又はプレス加工工具等の加工用工具であっても、熱エネルギーを発するため、損傷検知の同様の効果が生じるものと考えられる。
【0043】
上記実施形態は摩耗の検知について述べたが、摩耗検知に限られず、本発明の範囲内において、欠損の損傷検知を行うことも可能である。
【0044】
また、発光による損傷検知だけでなく、発光時には高温になっていることを鑑みて、温度検知の手段として利用することも考えられる。特に、火傷防止等、人体が直接的に接触するものにおいて使用の可能性がある。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、損傷検知手段付き切削加工用チップ及び切削工具並びにこれらの製造方法として、旋削加工等の切削加工やその他の機械加工において利用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1:チップ、10:貫通孔、11,12:すくい面、13a〜d:逃げ面、14a〜h:切刃、15a〜h:蓄光部材、16,17:凸部、18,19:チップ辺縁、101:バイト、102:押さえ金具、103:着座面、200:被加工物(ワーク)、201:切り屑

【特許請求の範囲】
【請求項1】
損傷状態を検知する検知手段を備えた切削加工用チップであって、
前記検知手段は熱により発光する蓄光部材であり、
この蓄光部材が切削時の発熱により発光する又は発光しないことで前記損傷状態を検知する切削加工用チップ。
【請求項2】
前記蓄光部材はすくい面上に設けられる請求項1記載の切削加工用チップ。
【請求項3】
前記蓄光部材は面状又は点状に形成される請求項1又は2記載の切削加工用チップ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の切削加工用チップの製造方法であって、
前記蓄光部材は蓄光混合物を塗布・焼成することで形成される切削加工用チップの製造方法。
【請求項5】
損傷状態を検知する検知手段を備えた切削工具であって、
前記検知手段は熱により発光する蓄光部材であり、
この蓄光部材が切削時の発熱により発光する又は発光しないことで前記損傷状態を検知する切削工具。
【請求項6】
前記蓄光部材は切削加工用バイトの一部に形成される請求項5記載の切削工具。
【請求項7】
請求項5又は6記載の切削工具の製造方法であって、
前記蓄光部材は蓄光混合物を塗布・焼成することで形成される切削工具の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−86349(P2012−86349A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237754(P2010−237754)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(510282066)
【出願人】(510282077)
【出願人】(510075310)
【Fターム(参考)】