説明

切替えステーション

【課題】切替えパネルにおける接続口の配置および製作を容易にすること、切り替え作業を容易にすること、熱負荷による変形の影響を低減することなど。
【解決手段】本発明の切替えステーションは、複数の出口ライン1が接続されるパネルAと、パネルAとは独立して設置され、複数の入口ライン4が接続されるパネルBと、パネルAとパネルBの間を繋ぐフレキシブルホース5と、を備える。パネルAには、両端が接続口を形成している複数の直管2が貫通して固定され、該複数の直管2のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ出口ライン1が接続される。一方、パネルBには、両端が接続口を形成している複数の直管2が貫通して固定され、該複数の直管2のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ入口ライン4が接続される。そして、フレキシブルホース5の両端がそれぞれ、パネルAにおける各管の他方の端部の接続口ならびにパネルBにおける各管の他方の端部の接続口に接続継ぎ手を介して接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精密化学品、食品、製薬などの製造分野において、複数の設備間で液体を移送する場合、特には、複数の設備と複数の設備の間で、ラインを切替えて移送する場合に用いられるパネルを備えた切替えステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
精密化学品、食品、製薬などの製造分野では、複数の設備が設けられ、回分処理(バッチ処理)により製造が進められる。
【0003】
回分処理では製造の処方によって、移送先が異なってくるのが一般的であり、このために、一つの釜での処理物は複数の別の容器(反応釜やその他の処理設備)へ移送されることになる。
【0004】
また多数の製品を製造する場合などでは、処理時間の関係で、反応釜などの設備は複数設置されており、製造工程の中で空いている釜を上手く有効利用するのが一般的である。
【0005】
このような実情から、製造工場では、複数の設備間の液移送を切替える切替えステーションが用意されている。
【0006】
例えば、代表的な原薬製造工程では、
1)仕込み釜
2)反応釜
3)晶析釜
4)ろ過器、分離機
5)乾燥機
6)粉砕機
などの工程が含まれるが、製造処方の都合により適宜用いられる機器が選択され、機器と機器を結ぶ移送ラインがその都度に変わることになる。
【0007】
このような場合に、機器と機器の間を繋ぎ替えていくのが、切替えシステムであり、具体的には切替えステーションである(特許文献1参照)。
【0008】
切替えステーションにおいては各機器の配管同士を指令どおりに切替えて繋ぎこむ自動配管接続装置が使用されることもあるが、これは大掛かりの装置となる。そのため、それほど頻繁に切り替えを行わない製品の製造ラインでは、従来から、移送ライン切替えのシステムとして、バルブの組合せによるバルブブロックや、スイングパネル(トランスファーパネルとも呼ばれる)、ホースなどが用いられている。
【0009】
このうち、スイングパネルは、食品、医薬などの分野で多く用いられている切り替え装置である(特許文献2,3参照)。
【0010】
スイングパネルには、接続しようとする配管の接続口がパネル面に適宜配置されている。
【0011】
例えば、1つの機器に接続された1本の配管と複数の機器に接続された複数本の配管とを任意の接続対(接続組み合わせ)に切り替えることが可能な切り替えパネルでは、1つの接続口(A)に対して複数の接続口(B1〜Bn;nは任意の数)が接続できるように、1つの接続口(A)を中心として、適宜な半径を持つ円弧上に、複数の接続口(B)が配置される。
【0012】
これらの接続口には、次に述べる配管と接続を行うための接続継ぎ手(例えば、サニタリへルール、ネジなど)が設けられる。これらの2つの接続口の間を結ぶものは、同一の長さを持つUベンド状の配管で、その両端には接続継ぎ手が設けられている。このUベンド状の配管を1つの接続口(A)を中心にして、適宜の回転角度に回していくことにより、切替えていくものである。これは、構造が簡単であり、良く用いられている。
【0013】
一方、上流側の複数本の機器配管と下流側の複数本の機器配管とを任意の接続対に切り替えることが可能な切替えパネルでは、例えばパネル面の片側寄りに、ある機器から払い出された物を送る配管の接続口(A)が設けられ、パネル面のもう片側寄りには、下流側の機器へ払い出し物を送る配管の接続口(B)が設けられる。この間でベンド状の配管を同時につなぎ込むためには、それぞれの配管が物理的に干渉して取り付け不能にならないようにする必要があり、接続口の配置そのものを検討するとともに、ベンド状配管の長さをそれぞれに変えて調整することが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平6−159600号公報
【特許文献2】特開2002−139197号公報
【特許文献3】特開2004−162756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところが、従来の、上流側の複数本の機器配管と下流側の複数本の機器配管とを任意の接続対に切り替えることが可能な切替えパネルでは、次のような問題があった。
【0016】
1)パネルの同一の面内に、上流側機器の配管の接続口と下流側機器の配管の接続口を配置するために、配置上の制約があり、接続しようとする配管の数が多くなると、複雑なレイアウトになる。
【0017】
2)接続口の間を結ぶUベンド状配管については、相互の干渉を排除して接続の作業を容易にするために、それぞれの長さを変えて、製作する必要がある。
【0018】
3)Uベンド状配管の両端には接続継ぎ手が設けられるが、その接続継ぎ手の仕上げ精度(特には継ぎ手の面の傾き)を厳密に管理しないと、同一パネル面上にある接続口の接続継ぎ手と、接続できないことになる。一方、パネル側も同様であり、パネル面にある複数の接続口の仕上げ精度も厳密に管理する必要がある。
【0019】
4)上記のUベンド状配管は、一般的に、金属製の配管であるために重くなる。
【0020】
5)また、パネル側の接続継ぎ手とUベンド状配管の接続継ぎ手とを接続するときには、面の合わせと、接続継ぎ手の結合作業のために、場合によっては、二人以上を必要とする作業になるといった、現場的な負荷もあった。
【0021】
6)また従来の切り替えパネルは、上記のような構造のために複雑化していた。さらに、洗浄や殺菌の工程により配管部に熱負荷がかかって熱膨張や熱変形などが起こりやすいため、長い期間での歪みに対しても対策しておく必要があった。
【0022】
そこで本発明の目的は、上記背景技術の課題を解決することができる切替えステーションを提供することにある。その一例は、切替えパネルにおける接続口の配置および製作を容易にすること、切り替え作業を容易にすること、熱負荷による変形の影響を低減すること、などの少なくとも一つである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、ある複数の設備から処理物を払い出すための複数の出口ラインと、別の複数の設備へ前記処理物を入れるための複数の入口ラインとを任意の接続対に切替えることが可能な切替えステーションに係るものである。
【0024】
上記の課題を解決すべく、本願発明の一つの態様は、複数の出口ラインが接続されるパネルAと、パネルAとは独立して設置され、複数の入口ラインが接続されるパネルBと、パネルAとパネルBの間を繋ぐフレキシブルホースと、を備える。
【0025】
より具体的には、パネルAには、両端が接続口を形成している複数の管が貫通して固定され、該複数の管のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ出口ラインが接続される。一方、パネルBには、両端が接続口を形成している複数の管が貫通して固定され、該複数の管のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ入口ラインが接続される。そして、フレキシブルケーブルの両端がそれぞれ、パネルAにおける各管の他方の端部の接続口ならびにパネルBにおける各管の他方の端部の接続口に接続継ぎ手を介して接続される。
【0026】
このような態様では、パネルAと、パネルAと独立して設置したパネルBを用意し、該パネルAに、複数の出口ラインが接続される複数の接続口を設け、該パネルBに、複数の入口ラインが接続される複数の接続口を設けているため、接続口のレイアウトが複雑にならない。さらに、各パネルの各接続口に接続継ぎ手を設け、各パネルの接続口間をフレキシブルホースで繋ぐという構造であるため、パネル面にある接続口の仕上げ精度を厳しく管理する必要もなくなり、接続口を設けたパネルの製造が容易になる。
【0027】
また、複数の出口ラインと複数の入口ラインを所望の接続対に切替えることが可能な配管部をフレキブルホースとし、フレキシブルホースと接続口とを接続継ぎ手を介して接続しているため、フレキシブルホースの配置、着脱等を含む切替え作業が容易となる。さらに、パネルの接続口を形成する配管部が熱負荷を受けてもその変形による影響を低減することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、上流側の複数本の機器配管と下流側の複数本の機器配管を任意の接続対に切り替えることが可能な切替えステーションにおいて、1)該ステーションに用意される切替えパネルの製造を容易にすること、2)切り替え作業を容易にすること、3)熱負荷による変形の影響を低減すること、が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態による切替えステーションを示す斜視図である。
【図2】図1の切替えステーションのパネルA,Bにおける接続口付近の構成を示す断面図である。
【図3】図1の切替えステーションに使用可能な接続検出装置の一例を示す断面図である。
【図4】本実施形態の切替えステーションを利用することができる原薬生産ラインの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は本発明の一実施形態による切替えステーションを示す斜視図、図2は図1の切替えステーションのパネルA,Bにおける接続口付近の構成を示す断面図である。本発明による切替えステーションは複数の設備間の様々な移送ラインの切替えに適用されるが、ここでは、一つの実施形態として、複数の釜の出口ラインを、別の複数の設備の入口ラインに繋ぐ場合を考える。
【0032】
図1および図2を参照すると、それぞれの釜(不図示)から複数の出口ライン1が下向きに延びて、パネルAの裏側に集約して配置される。パネルAは縦方向に沿って設置、例えばそのパネル面が概ね重力方向と平行になるように設置されている。
【0033】
パネルAには、複数の直管2がパネル面を貫通して固定され、各々の直管2の両端の開口はパネルAの表側と裏側にて接続口を形成している。
【0034】
各釜からの出口ライン1の先端はエルボー等を介して、パネルAの裏側面に対して概ね垂直になるように向けられ、さらにパネルAの裏側の各接続口と接続される。必要に応じて、パネルAの裏側の各接続口と個々の出口ライン1との間に、シャットオフバルブ3(図2参照)が設けられていてもよい。
【0035】
パネルAの表側に出ている複数の直管2の接続口は、これらの配置寸法が配管の着脱作業をするスペースを勘案して決定される。これらの接続口は、パネルAの表側から見て例えば、半円弧状になるように配置されている。
【0036】
本発明では、パネルAの表側における接続口のレイアウトは半円弧に限定されない。複数の接続口を横一直線に配置すると接続口周りのスペースが少なくなって後述するフレキシブルホース5の接続作業が困難になるため、横一直線に並ばないように隣り合う接続口どうしで高さ方向の位置を変えたレイアウトで接続口が配置されているのが良い。このため、勾配を持った直線状(斜め直線状)のレイアウトで接続口が配置されていても良い。この場合には、円弧状とした場合と同様に、隣り合う接続口でも、ホース接続作業を行うための空間が確保される。
【0037】
また、パネルAから別の設備の入口へ繋がる複数の入口ライン4は、次のようにして設けられる。
【0038】
パネルBが、パネルAと独立して、そのパネル面をパネルAに交差する方向に設置される。パネルBは、例えば図1に示すようにパネル両面を上下方向に向け、かつパネルAの表側の下部からパネル面と略垂直な方向に延びている。パネルBにも、複数の直管2がパネル面を貫通して固定され、各々の直管2の両端の開口はパネルBの表側と裏側にて接続口を形成している。
【0039】
これらの直管2の接続口はパネルBの長手方向に沿って一列に配置され、各接続口に別の設備の入口ライン4が繋がる。例えば、パネルBの上面に、パネルAの表側の接続口と接続する接続口が出ている場合には、パネルBの下面側に、下方向へ延びる入口ライン4が配置されることになる。また、パネルBの下面に、パネルAの表側の接続口と接続する接続口が出ている場合には、パネルBの上面側に、上方向へ延びる入口ライン4が配置されることになる。
【0040】
パネルAとパネルBの間には、フレキシブルホース5を配置する空間、また、そのための作業を行う空間を設けることが必要である。このために、パネルBは、パネルAよりも、寸法的に小型化して空間を設けるのがよく、極端には短冊状とすることが望ましい。一方、パネルAの形状については図1では四角形としているが、ホース接続作業を可能にする所望の間隔で接続口を配置できるならば如何なる形状であってもよい。
【0041】
パネルAおよびパネルBの、フレキシブルホース5が接続される接続口には、エルボー6(図2参照)が取り付けられていることが望ましい。エルボー6を用いることにより、接続口の向きに関わらず、フレキシブルホース5を配置する場所を調整することができる。
【0042】
つまり、フレキシブルホース5の両端が接続されるそれぞれのパネルA,Bの面の接続口にエルボー6を設けることにしたので、エルボー6を接続口に取り付け際に、エルボー6を接続口の中心軸周りに回転させて、エルボー6におけるパネル側の端部とは反対側の端部を任意の向きに設定することができる。
【0043】
例えば、パネルA側の接続口の接続継ぎ手がボルト孔付きフランジである場合には、エルボー側の接続継ぎ手も同じものとするが、この場合のエルボーの回転取り付け角度は、フランジに設けられたボルト穴の個数に応じて調整される。例えば該フランジのボルト穴が4つのときは、エルボー6の先端の向きを90度置きに回転変更可能となる。また、接続継ぎ手がサニタリへルール継ぎ手である場合には、ボルト穴による制約が無いので、任意な回転取り付け角度でエルボー先端の向きを調整することが可能となる。その他、エルボー6と接続口との接続継ぎ手として、オス・メス式のボールロックタイプの継ぎ手(日東工器株式会社のカプラー等)やオス・メス式のカムロックタイプの継ぎ手(株式会社トヨックスのカムロック等)でもよい。
【0044】
このようにエルボー6の先端の向きを調整できることにより、フレキブルホース5の接続作業を容易にすることができる。
【0045】
さらに、パネルAおよびパネルBにおける接続口に取り付けられるエルボー6の向きを全て同一とすることなく、一部を反対側(紙面の奥側に向く)とすることにより、パネルA,B間を繋ぐ複数のフレキシブルホース5を分配することができる。例えばパネルAの略中央付近の接続口を基準にしてパネルAの左側へ数本のフレキシブルホース5を取り回し、残りのフレキシブルホース5をパネルAの右側へ取り回す。これにより、パネルBの両縁側でホース接続の作業を行うことが可能となる。この結果、フレキシブルホース5を一方向の特定の空間に集中することが無く、例えば図1に示すように、パネルA,B間の空間にてフレキシブルホース5を分散して配置することが可能になる。
【0046】
フレキシブルホース5の両端がパネルAおよびパネルBの所望の接続口と接続されていることを検出するために、種々の接続検出装置が用意される。
【0047】
例えば図3に示すように、フレキシブルホース5の一端が接続されるパネルA側の各接続口の近傍にピンコネクター用孔7が設けられ、フレキシブルホース5の他端が接続されるパネルB側の各接続口の近傍にもピンコネクター用孔7が設けられている。また、ピンコネクター用孔7に差込むピンコネクター端子8を両端に持つケーブル9が、フレキシブルホース5に沿わせる形で設けられている。さらに、作業者がパネルAおよびパネルBの所望の接続口にフレキシブルホース5の両端を接続した後に、該当する接続口近傍のピンコネクター用孔7にケーブル9のピンコネクター端子8を差し込むと、ケーブル9が電気的に導通するようになっている。これにより、接続ミスを検出することが可能となる。パネルAとパネルBの、どの接続口どうしがフレキシブルホース5で接続されているのかを、釜の出口から別の機器の入口へ処理物を移送する前に確認することも可能である。
【0048】
また、パネルAとパネルBの所望の接続口どうしを繋ぐのに鋼管ではなく、フレキシブルホース5を使用したことで、ホース長を所望の接続口対の間の距離毎に変更する必要が無く、同じ長さのフレキシブルホース5を用意するだけで良い。さらに、接続継ぎ手および接続口の仕上げ精度を厳密に管理する必要も無く、熱負荷による変形に関してはフレキシブルホース5の柔軟性により吸収することができる。
【0049】
ただし、フレキシブルホース5はホース長が長くなるのに伴って自重で垂れてしまうことがある。これを防止するためには、上述したようなパネルA,Bを配設してなる切替えステーションの上方の天井などにホースハンガーを設けるか、床からホースサポートを設けることで対処することができる。
【0050】
以下、上述したような切替えステーションを利用した処理物移送方法について説明する。
【0051】
例えば原薬工場では、工程の進捗に伴い切替え作業を都度に行う方法の他に、予め切替えの移送ラインを全て構築しておく方法がある。特に、後者は、数ヶ月間一種の医薬品に特化して生産を行ういわゆるキャンペーン生産を行うような場合に良く行われている方法である。
【0052】
例えば、反応釜で所定の反応が終わった後は、反応液は次の処理設備に移送される。移送先の処理設備は例えば、ろ過装置、あるいは、別の釜(例えば晶析用釜)である。一方、反応液を送り出した後の反応釜はキャンペーン生産期間内での次のバッチのために、その内部が洗浄される必要がある。このために、反応釜から反応済み製品液を次の処理設備へ移送するラインXと、反応釜から洗浄廃液を廃液タンクへ移送するラインYの両方を事前に構築しておき、これらのラインをバルブで切り替えるという方式がとられる(図4参照)。前記のラインX,ラインYを図4に示すように事前に構築する際、本願発明のパネルA,Bを備えている切替えステーションを利用することが可能である。
【0053】
このような生産ラインにおいて、反応済み製品液を別の設備へ移送するときは、ラインXに設けられたバルブVxを開き、ラインYに設けられたバルブVyを閉じる。別の設備へ反応済み製品液を移送した後は、反応釜の洗浄作業のために、バルブVyを開き、バルブVxを閉じて、洗浄廃液を廃液タンクへ移送する。バルブVx,Vyには例えばシャットオフバルブ(図2参照)を使用することができる。
【0054】
キャンペーン生産がすべて終了した後には、全てのラインの洗浄が実施されて、次の製品のためのライン構築が行われる。
【符号の説明】
【0055】
1 ある設備(例えば釜)からの出口ライン
2 直管
3 シャットオフバルブ
4 別の設備への入口ライン
5 フレキシブルホース
6 エルボー
7 ピンコネクター用孔
8 ピンコネクター端子
9 ケーブル
A,B パネル
Vx,Vy バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある複数の設備から処理物を払い出すための複数の出口ラインと、別の複数の設備へ前記処理物を入れるための複数の入口ラインとを任意の接続対に切替えることが可能な切替えステーションであって、
両端が接続口を形成している複数の管が貫通して固定され、該複数の管のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ前記出口ラインが接続されるパネルAと、
前記パネルAとは独立したパネルBであって、両端が接続口を形成している複数の管が貫通して固定され、該複数の管のいずれか一方の端部の接続口にそれぞれ前記入口ラインが接続されるパネルBと、
前記パネルAにおける各管の他方の端部の接続口ならびに前記パネルBにおける各管の他方の端部の接続口にそれぞれ接続継ぎ手を介して両端が接続されるフレキシブルホースと、
を備えた、切替えステーション。
【請求項2】
前記各接続継ぎ手の、前記フレキシブルホースと接続される側の端部にエルボーが取り付けられており、前記フレキシブルホースは、前記パネルAの側に取り付けられた前記エルボーと前記パネルBの側に取り付けられた前記エルボーとの間を繋ぐ、請求項1に記載の切替えステーション。
【請求項3】
前記接続継ぎ手は、前記エルボーを前記接続口の中心軸周りに回転させて、前記エルボーにおけるパネル側の端部とは反対側の端部を任意の向きに変更することが可能である、請求項2に記載の切替えステーション。
【請求項4】
前記パネルAは縦方向に沿って設置され、前記パネルBは前記パネルAに対して交差する方向に延びるように設置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の切替えステーション。
【請求項5】
前記パネルBに固定された複数の管が前記パネルBの長手方向に沿って一列に配置されており、
前記パネルAに固定された複数の管は、隣り合う接続口どうしで高さ方向の位置を変えて配置されている、請求項4に記載の切替えステーション。
【請求項6】
前記パネルAに固定された複数の管は、パネル面にて半円弧状、あるいは、勾配をもった直線状に配置されている、請求項5に記載の切替えステーション。
【請求項7】
前記フレキシブルホースは同一の長さで複数備えられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の切替えステーション。
【請求項8】
前記フレキシブルホースの両端が前記パネルAと前記パネルBの接続口に接続されていることを検出する接続検出装置をさらに備えた、請求項1から7のいずれか1項に記載の切替えステーション。
【請求項9】
前記接続検出装置は、
前記パネルAと前記パネルBの各接続口の近傍に設けられたピンコネクター用孔と、前記フレキシブルホースに沿って設けられ、前記ピンコネクター用孔に差込むピンコネクター端子を両端に持つケーブルと、を有し、
前記パネルAの任意の接続口と前記パネルBの任意の接続口の間を前記フレキシブルホースで接続し、当該フレキシブルホースの両端が接続された両接続口の近傍の前記ピンコネクター用孔に前記ケーブルの前記ピンコネクター端子を差し込むと、該ケーブルが電気的に導通するように構成されている、請求項8に記載の切替えステーション。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate