制御システム、エレベータ制御システム、展示物防犯システム
【課題】電界通信を用いた制御システムにおいて、壁表面にスイッチを設置することなくスイッチ制御を行う。
【解決手段】電界通信を用いた制御システムであって、電界伝達媒体を介して情報の送信を行う送信機1と、送信機1が送信した情報を受信する受信機3と、受信機3に接続された制御装置5とを有し、送信機1には、壁または床に埋め込まれた送信電極2が接続され、受信機3には、壁または床に埋め込まれた受信電極4が接続され、送信機1は、電界伝達媒体であるユーザが送信電極2と受信電極4とを壁または床を介して同時に接触することにより、信号を受信機3に送信し、受信機3は、信号を受信すると当該信号を制御装置5に出力し、制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで所定の装置に対する制御を行う。
【解決手段】電界通信を用いた制御システムであって、電界伝達媒体を介して情報の送信を行う送信機1と、送信機1が送信した情報を受信する受信機3と、受信機3に接続された制御装置5とを有し、送信機1には、壁または床に埋め込まれた送信電極2が接続され、受信機3には、壁または床に埋め込まれた受信電極4が接続され、送信機1は、電界伝達媒体であるユーザが送信電極2と受信電極4とを壁または床を介して同時に接触することにより、信号を受信機3に送信し、受信機3は、信号を受信すると当該信号を制御装置5に出力し、制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで所定の装置に対する制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させるとともにこの誘起した電界を検出して情報の送受信を行う電界通信を用いた制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末の小型化および高性能化によりウェアラブルコンピュータが注目されているが、図11はこのようなウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用する場合の例を示している。同図に示すように、ウェアラブルコンピュータ7はそれぞれトランシーバ9を介して人間の腕、肩、胴体などに装着されて互いにデータの送受信を行うとともに、更に手足の先端で触れられるよう壁や床に設けられたトランシーバ9a、9bとケーブルとを介して外部に設けられたパソコン(PC)8と通信を行っている。
【0003】
ここで、このようなウェアラブルコンピュータ7間、およびウェアラブルコンピュータ7とパソコン8間とのデータ通信に使用されるトランシーバ9は、電界信号検出技術を利用していて、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送受信を行うものである。なお、トランシーバ9については、特許文献1および特許文献2に記載されている。
【特許文献1】特開2001−352298号公報
【特許文献2】特開2006−081111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電灯やエレベータなどの各種のスイッチは、一般的に壁に設置される。スイッチは、その構成上、一定の厚みを有し、壁表面に取り付けられる。このようなスイッチは、インテリアを重視した空間においては、デザイン上または外観上で大きな制約・障害となる場合がある。例えば、化粧壁を加工してスイッチを設置することにより、デザイン的な統一感が損なわれ、見た目が悪くなる場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いて、壁表面にスイッチを設置することなくスイッチ制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた制御システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、所定の装置に対する制御を行うことを要旨とする。
【0007】
また、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いたエレベータ制御システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる制御を行うこと要旨とする。
【0008】
また、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた展示物防犯システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、展示物は、前記送信電極または前記受信電極が埋め込まれた壁または床に接して展示され、電界伝達媒体であるユーザが、前記展示物に触れることにより、前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触し、前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、前記送信機は、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、防犯装置を作動させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いた制御システムにおいて、壁表面にスイッチを設置することなくスイッチ制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態である制御システムの基本構成を示す図である。本制御システムは、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いて、各種の駆動装置を制御する。
【0012】
図示す制御システムは、化粧床71の下に埋め込まれた送信電極2と、送信電極2に接続された送信機1と、化粧壁72の裏面に設置された受信電極4と、受信電極4に接続された受信機3と、受信機3に接続された制御装置5と、各種の駆動装置6とを有する。
【0013】
ユーザが、化粧床71を介して送信電極2の上に立ち、そして、化粧壁72を介して受信電極4に接触することにより、送信電極2、電界伝達媒体であるユーザの人体および受信電極4を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。この通信路を介して、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、受信した信号を制御装置5に出力する。
【0014】
制御装置5は、受信機3が出力する送信機1からの信号をトリガとし、所定の制御情報(例えば、ON信号、OFF信号など)を生成して駆動装置6を制御する。駆動装置6としては、例えば、電灯、空調、非常ボタン(火災警報ボタン、機械の緊急停止ボタン等)、ドアや窓の開閉装置、収納家具の開閉スイッチなどが考えられる。具体的には駆動装置6が電灯の場合、制御装置5は、受信機3から信号を受信すると、ON信号またはOFF信号を出力し、電灯を点灯または消灯する。なお、化粧壁72の表面には、受信電極4の位置を示すシールなどの目印73が貼付されている。
【0015】
図2は、本実施形態の送信機1の概略構成図である。送信機1は、電界信号検出技術を利用していて、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送信を行うものである。図示する送信機1は、所定の信号を所定の時間間隔で常時発信する発信器101と、制御回路901と、送信部902とを有する。
【0016】
送信機1は、発信器101の送信データ(信号)を制御回路102を介して受け取ると、この送信データを送信部103を介して送信電極2に供給し、当該送信電極2を介して電界伝達媒体に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体の他の部位に伝達させる。
【0017】
図3は、本実施形態の受信機3の概略構成図である。
【0018】
図示する受信機3は、電界信号検出技術を利用していて、電界伝達媒体である生体に誘起した電界を用いて情報の受信を行うものである。例えば、受信機3は、図3に示すような構成をしており、電界伝達媒体に誘起されて伝達されてくる電界を受信電極4で検出し、この電界を電界検出部905に結合して電気信号に変換する。そして、この電気信号は、信号処理回路906で増幅、ノイズ除去などの信号処理を施され、更に波形整形回路907で波形整形がなされ、制御回路901を介して制御装置5に出力するようになっている。
【0019】
図4は、図1に示す制御システムの断面構造の一例を示す。
【0020】
図示する制御システムでは、送信電極2は、ケーブルにより送信機1と接続され、床の所定の位置に埋め込まれている。より具体的には、送信電極2は、床の建物躯体75(コンクリート、木材等)と化粧床パネル71(木材、カーペット、樹脂など)との間に設置されている。
【0021】
受信電極4は、ケーブルにより受信機3と接続され、壁の所定の位置に埋め込まれている。より具体的には、受信電極4は、化粧壁パネル72(木材、樹脂、ガラスなど)および壁構造体76(木材、石膏ボード、コンクリート等)の裏面に設置されている。そして、化粧壁72の表面には、受信電極4の位置に相当する位置に、目印用のシール73が貼付されている。送信電極2の上に立ったユーザは、このシール73に接触することにより、化粧壁パネル72および壁構造体76を介して受信電極4に接触する。
【0022】
本実施形態の制御システムでは、ユーザが床に埋め込まれた送信電極2の上に立って壁の目印73に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、所定の駆動装置6に対して、ONまたはOFFなどのスイッチ制御を行う。
【0023】
これにより、本実施形態では、化粧壁72にボタンなどのスイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、スイッチを操作するのと同様の処理を実現することができる。
【0024】
また、本実施形態では、送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)での大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0025】
次に、上記制御システムの具体的な各種の実施形態(適用例)について説明する。
【0026】
<第1の実施形態>
図5は、図1に示す制御システムを家庭用のエレベータに適用した第1の実施形態を説明するための説明図である。
【0027】
図示するエレベータ制御システムは、送信機1と、送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる。なお、送信機1および受信機3は、前述の図2および図3と同様のものである。
【0028】
送信電極2は、エレベータかご内の床に埋め込まれ、受信電極4は、エレベータかご内の壁に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。さらに図示する例では、大人、子供、車椅子使用者など身長差がある複数のユーザが共通の受信電極4に触れることができるように、受信電極4は縦長に拡張され、多くのユーザの手が届くようになっている。また、受信電極4は、例えば、15mmから22mmの木製の化粧壁72裏面に設置されているものとする。なお、化粧壁には、受信電極4の位置を示す目印(シール)などが貼付されているものとする。
【0029】
本実施形態では、送信電極2が床に埋め込まれたエレベータのかご内に、ユーザが乗り込み、受信電極4が埋め込まれた位置の化粧壁72に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降または下降させる。例えば、制御装置5は、エレベータが現在1階に停止している場合は、エレベータを2階に上昇させ、エレベータが現在2階に停止している場合は、エレベータを1階に下降させる。
【0030】
これにより、本実施形態では、壁にボタンなどのエレベータ操作スイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、エレベータを操作することができる。
【0031】
また、本実施形態では、様々なユーザが容易に触れることができるように、壁に埋め込まれた受信電極4を、縦長に大幅に拡張した。これにより、大人用、子供用、車椅子使用者用など、ユーザ毎に複数のスイッチを設置する必要がなく、1つの受信電極4を各ユーザが共有することができる。
【0032】
また、本実施形態では、図4で説明したように送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)での大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0033】
なお、本実施形態では、送信電極2は床に埋め込まれ、受信電極4は壁に埋め込まれるものとしたが、受信電極4が床に埋め込まれ、送信電極2が壁に埋め込まれるものとしてもよい。
【0034】
<第2の実施形態>
図6は、図1に示す制御システムを汎用的なエレベータに適用した第2の実施形態を説明するための説明図である。
【0035】
図示するエレベータ制御システムは、複数の送信機1と、各送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、当該信号の識別情報に応じてエレベータを制御する。
【0036】
受信電極4は、エレベータかご内の床に埋め込まれ、複数の送信電極2は、エレベータかご内の壁に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。また、本実施形態では、大人、子供、車椅子使用者など身長差がある複数のユーザが共通の送信電極2に触れることができるように、送信電極2は縦長に拡張され、多くのユーザの手が届くようになっている。また、各送信電極2は、例えば、15mmから22mmの木製の化粧壁72裏面に設置されているものとする。
【0037】
本実施形態の各送信機1は、発信器101が、当該送信機の識別情報(ID)を含む信号を所定の時間間隔で常時発信する点において前述の図2に示す送信機1と異なり、その他は図2に示す送信機1と同様である。識別情報としては、図6に示すように、例えば、エレベータのいずれかの停止階(1階〜n階)を示す情報、ドアの開/閉を示す情報などが考えられる。なお、化粧壁には、各送信電極の位置および識別情報などを示す目印(シール)などが貼付されているものとする。本実施形態の受信機3は、前述の図3と同様のものである。
【0038】
本実施形態では、受信電極4が床に埋め込まれたエレベータのかご内に、ユーザが乗り込み、所望の送信電極2が埋め込まれた位置の化粧壁72に触れる(すなわち、いずれかの送信電極2と受信電極4に、壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、所定の送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、所定の送信機1が発信する識別情報を含む信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に応じてエレベータを制御する。例えば、制御装置5は、2階を示す識別情報を含む信号を受信した場合は、エレベータを2階に上昇または下降させる。
【0039】
これにより、本実施形態では、壁にボタンなどのエレベータ操作スイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、エレベータを操作することができる。
【0040】
また、本実施形態では、複数の送信機1および送信電極2を有することにより、ユーザは、所望の送信電極2に触れることにより所望の操作を指示することができる。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、壁に埋め込まれた複数の送信電極2各々を、縦長に大幅に拡張した。これにより、大人用、子供用、車椅子使用者用など、ユーザ毎に複数のスイッチを設置する必要がなく、各ユーザが送信電極2を共有することができる。
【0041】
また、本実施形態では、図4で説明したように送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)で大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0042】
<第3の実施形態>
図7は、図1に示す制御システムを美術館などの展示物の防犯に適用した第3の実施形態を説明するための説明図である。
【0043】
図示する展示物防犯システムは、送信機1と、送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、防犯装置6(警報ベル、照明・カメラ、異常通報装置、ドア・窓の開閉装置など)を作動させる。なお、送信機1および受信機3は、前述の図2および図3と同様のものである。
【0044】
図示する例では、送信電極2は、展示物77(絵画など)の近傍の床71の下に埋め込まれ、受信電極4は、展示物77が接する化粧壁72の裏面に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。なお、受信電極4が床に埋め込まれ、送信電極2が壁に埋め込まれるものとしてもよい。
【0045】
本実施形態の展示物防犯システムでは、ユーザ(入場者、不正な第三者など)が床に埋め込まれた送信電極2の上に立って壁に展示された展示物77に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、警報ベルを鳴らす、照明を点灯する、防犯カメラを作動させる、警備センタに異常通報する、ドア・窓を施錠するなどの防犯装置6を作動させる。
【0046】
これにより、本実施形態では、何者かが展示物77触ったことによる異常を検知し、迅速に防犯装置を作動させることができる。
【0047】
また、本実施形態では、送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。これにより、防犯スイッチなどを壁表面に設置する場合と比べて、展示物を自由に展示スペースに配置することができ、統一した展示スペースを構築することができる。
【0048】
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、図1に示す制御システムの送信電極2および受信電極4を、近接して配置したものである。
【0049】
図8は、本実施形態の送信電極2および受信電極4の一例を示すものである。図示する例では、送信電極2および受信電極4は、それぞれ櫛型に形成され、互いに挟むように近接して壁に埋め込まれる。
【0050】
このように送信電極2および受信電極4を配置することにより、手または衣服などで送信電極2と受信電極4とを壁または床を介して同時に接触することができる。これにより、電界伝達媒体であるユーザの人体(図示する例では手)を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立され、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、所定の駆動装置6に対して、ONまたはOFFなどのスイッチ制御を行う。
【0051】
図8に示すように送信電極2および受信電極4を近接して壁に埋め込むことにより、床に送信電極2または受信電極4を埋め込む必要がなくなり、設置工事が容易になる。また、本実施形態では、タッチセンサと違って、電極2、4を露出させる必要がないため、内装デザインの自由度を向上させることができる。
【0052】
なお、図8に示すような櫛型の送信電極2および受信電極4を、床に埋め込むこととしてもよい。
【0053】
<第5の実施形態>
第5の実施形態では、図1に示す制御システムの送信機1および受信機3の変形例である。
【0054】
図9は、本実施形態の送信機1の概略構成図である。
【0055】
図示する送信機1は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送信を行うものであって、所定の信号を所定の時間間隔で常時発信する発信器101と、制御回路901と、送信部802とを備える。
【0056】
送信機1は、発信器101からの送信データ(信号)を制御回路901を介して受け取ると、この送信データを送信部802を介して送信電極2に供給し、当該電極2を介して電界伝達媒体に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体の他の部位に伝達させる。送信部802は、送信データを発振器805から出力される搬送波で変調するための変調回路804と、搬送波を出力するための発振器805とを備える。
【0057】
図10は、本実施形態の受信機3の概略構成図である。受信機3は、電界伝達媒体である生体に誘起した電界を用いて情報の受信を行うものであって、制御回路901と受信部803とを備える。受信機3は、受信電極4で検出された電界を、受信部803で受信データに変換して制御回路901を介して制御装置5に出力する。受信部803は、復調信号のHレベルとLレベルの反転が起きていないかを判定して補正するための補正回路806と、搬送波再生回路808で再生された搬送波と受信した信号をもとにデータを再生する復調回路807と、受信した信号から搬送波を抽出する搬送波再生回路808と、を備える。
【0058】
本実施形態では、図9および図10で説明した送信機1および受信機3を用いて、図1で説明した処理と同様の処理を行う。また、本実施形態の送信機1および受信機3を第1
から第4の実施形態に適用することとしてもよい
以上、本発明の各実施の形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施形態の制御システムの基本構成図である。
【図2】送信機の概略構成図である。
【図3】受信機の概略構成図である。
【図4】図1に示す制御システムの断面構造図である。
【図5】第1の実施形態のエレベータ制御システムの概略構成図である。
【図6】第2の実施形態のエレベータ制御システムの概略構成図である。
【図7】第3の実施形態の展示物防犯システムの概略構成図である。
【図8】第4の実施形態の送信電極および受信電極の変形例である。
【図9】第5の実施形態の送信機の概略構成図である。
【図10】第5の実施形態の受信機の概略構成図である。
【図11】トランシーバを介してウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用する場合の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1 送信機
2 送信電極
3 受信機
4 受信電極
5 制御装置
6 各種の駆動装置
71 化粧床
72 化粧壁
73 目印
75 建物躯体
76 壁構造体
77 展示物
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させるとともにこの誘起した電界を検出して情報の送受信を行う電界通信を用いた制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末の小型化および高性能化によりウェアラブルコンピュータが注目されているが、図11はこのようなウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用する場合の例を示している。同図に示すように、ウェアラブルコンピュータ7はそれぞれトランシーバ9を介して人間の腕、肩、胴体などに装着されて互いにデータの送受信を行うとともに、更に手足の先端で触れられるよう壁や床に設けられたトランシーバ9a、9bとケーブルとを介して外部に設けられたパソコン(PC)8と通信を行っている。
【0003】
ここで、このようなウェアラブルコンピュータ7間、およびウェアラブルコンピュータ7とパソコン8間とのデータ通信に使用されるトランシーバ9は、電界信号検出技術を利用していて、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送受信を行うものである。なお、トランシーバ9については、特許文献1および特許文献2に記載されている。
【特許文献1】特開2001−352298号公報
【特許文献2】特開2006−081111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電灯やエレベータなどの各種のスイッチは、一般的に壁に設置される。スイッチは、その構成上、一定の厚みを有し、壁表面に取り付けられる。このようなスイッチは、インテリアを重視した空間においては、デザイン上または外観上で大きな制約・障害となる場合がある。例えば、化粧壁を加工してスイッチを設置することにより、デザイン的な統一感が損なわれ、見た目が悪くなる場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いて、壁表面にスイッチを設置することなくスイッチ制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた制御システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、所定の装置に対する制御を行うことを要旨とする。
【0007】
また、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いたエレベータ制御システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる制御を行うこと要旨とする。
【0008】
また、本発明は、電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた展示物防犯システムであって、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、展示物は、前記送信電極または前記受信電極が埋め込まれた壁または床に接して展示され、電界伝達媒体であるユーザが、前記展示物に触れることにより、前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触し、前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、前記送信機は、信号を前記受信機に送信し、前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、防犯装置を作動させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いた制御システムにおいて、壁表面にスイッチを設置することなくスイッチ制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態である制御システムの基本構成を示す図である。本制御システムは、電界伝達媒体を介して情報の送受信を行う電界通信を用いて、各種の駆動装置を制御する。
【0012】
図示す制御システムは、化粧床71の下に埋め込まれた送信電極2と、送信電極2に接続された送信機1と、化粧壁72の裏面に設置された受信電極4と、受信電極4に接続された受信機3と、受信機3に接続された制御装置5と、各種の駆動装置6とを有する。
【0013】
ユーザが、化粧床71を介して送信電極2の上に立ち、そして、化粧壁72を介して受信電極4に接触することにより、送信電極2、電界伝達媒体であるユーザの人体および受信電極4を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。この通信路を介して、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、受信した信号を制御装置5に出力する。
【0014】
制御装置5は、受信機3が出力する送信機1からの信号をトリガとし、所定の制御情報(例えば、ON信号、OFF信号など)を生成して駆動装置6を制御する。駆動装置6としては、例えば、電灯、空調、非常ボタン(火災警報ボタン、機械の緊急停止ボタン等)、ドアや窓の開閉装置、収納家具の開閉スイッチなどが考えられる。具体的には駆動装置6が電灯の場合、制御装置5は、受信機3から信号を受信すると、ON信号またはOFF信号を出力し、電灯を点灯または消灯する。なお、化粧壁72の表面には、受信電極4の位置を示すシールなどの目印73が貼付されている。
【0015】
図2は、本実施形態の送信機1の概略構成図である。送信機1は、電界信号検出技術を利用していて、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送信を行うものである。図示する送信機1は、所定の信号を所定の時間間隔で常時発信する発信器101と、制御回路901と、送信部902とを有する。
【0016】
送信機1は、発信器101の送信データ(信号)を制御回路102を介して受け取ると、この送信データを送信部103を介して送信電極2に供給し、当該送信電極2を介して電界伝達媒体に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体の他の部位に伝達させる。
【0017】
図3は、本実施形態の受信機3の概略構成図である。
【0018】
図示する受信機3は、電界信号検出技術を利用していて、電界伝達媒体である生体に誘起した電界を用いて情報の受信を行うものである。例えば、受信機3は、図3に示すような構成をしており、電界伝達媒体に誘起されて伝達されてくる電界を受信電極4で検出し、この電界を電界検出部905に結合して電気信号に変換する。そして、この電気信号は、信号処理回路906で増幅、ノイズ除去などの信号処理を施され、更に波形整形回路907で波形整形がなされ、制御回路901を介して制御装置5に出力するようになっている。
【0019】
図4は、図1に示す制御システムの断面構造の一例を示す。
【0020】
図示する制御システムでは、送信電極2は、ケーブルにより送信機1と接続され、床の所定の位置に埋め込まれている。より具体的には、送信電極2は、床の建物躯体75(コンクリート、木材等)と化粧床パネル71(木材、カーペット、樹脂など)との間に設置されている。
【0021】
受信電極4は、ケーブルにより受信機3と接続され、壁の所定の位置に埋め込まれている。より具体的には、受信電極4は、化粧壁パネル72(木材、樹脂、ガラスなど)および壁構造体76(木材、石膏ボード、コンクリート等)の裏面に設置されている。そして、化粧壁72の表面には、受信電極4の位置に相当する位置に、目印用のシール73が貼付されている。送信電極2の上に立ったユーザは、このシール73に接触することにより、化粧壁パネル72および壁構造体76を介して受信電極4に接触する。
【0022】
本実施形態の制御システムでは、ユーザが床に埋め込まれた送信電極2の上に立って壁の目印73に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、所定の駆動装置6に対して、ONまたはOFFなどのスイッチ制御を行う。
【0023】
これにより、本実施形態では、化粧壁72にボタンなどのスイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、スイッチを操作するのと同様の処理を実現することができる。
【0024】
また、本実施形態では、送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)での大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0025】
次に、上記制御システムの具体的な各種の実施形態(適用例)について説明する。
【0026】
<第1の実施形態>
図5は、図1に示す制御システムを家庭用のエレベータに適用した第1の実施形態を説明するための説明図である。
【0027】
図示するエレベータ制御システムは、送信機1と、送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる。なお、送信機1および受信機3は、前述の図2および図3と同様のものである。
【0028】
送信電極2は、エレベータかご内の床に埋め込まれ、受信電極4は、エレベータかご内の壁に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。さらに図示する例では、大人、子供、車椅子使用者など身長差がある複数のユーザが共通の受信電極4に触れることができるように、受信電極4は縦長に拡張され、多くのユーザの手が届くようになっている。また、受信電極4は、例えば、15mmから22mmの木製の化粧壁72裏面に設置されているものとする。なお、化粧壁には、受信電極4の位置を示す目印(シール)などが貼付されているものとする。
【0029】
本実施形態では、送信電極2が床に埋め込まれたエレベータのかご内に、ユーザが乗り込み、受信電極4が埋め込まれた位置の化粧壁72に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降または下降させる。例えば、制御装置5は、エレベータが現在1階に停止している場合は、エレベータを2階に上昇させ、エレベータが現在2階に停止している場合は、エレベータを1階に下降させる。
【0030】
これにより、本実施形態では、壁にボタンなどのエレベータ操作スイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、エレベータを操作することができる。
【0031】
また、本実施形態では、様々なユーザが容易に触れることができるように、壁に埋め込まれた受信電極4を、縦長に大幅に拡張した。これにより、大人用、子供用、車椅子使用者用など、ユーザ毎に複数のスイッチを設置する必要がなく、1つの受信電極4を各ユーザが共有することができる。
【0032】
また、本実施形態では、図4で説明したように送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)での大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0033】
なお、本実施形態では、送信電極2は床に埋め込まれ、受信電極4は壁に埋め込まれるものとしたが、受信電極4が床に埋め込まれ、送信電極2が壁に埋め込まれるものとしてもよい。
【0034】
<第2の実施形態>
図6は、図1に示す制御システムを汎用的なエレベータに適用した第2の実施形態を説明するための説明図である。
【0035】
図示するエレベータ制御システムは、複数の送信機1と、各送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、当該信号の識別情報に応じてエレベータを制御する。
【0036】
受信電極4は、エレベータかご内の床に埋め込まれ、複数の送信電極2は、エレベータかご内の壁に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。また、本実施形態では、大人、子供、車椅子使用者など身長差がある複数のユーザが共通の送信電極2に触れることができるように、送信電極2は縦長に拡張され、多くのユーザの手が届くようになっている。また、各送信電極2は、例えば、15mmから22mmの木製の化粧壁72裏面に設置されているものとする。
【0037】
本実施形態の各送信機1は、発信器101が、当該送信機の識別情報(ID)を含む信号を所定の時間間隔で常時発信する点において前述の図2に示す送信機1と異なり、その他は図2に示す送信機1と同様である。識別情報としては、図6に示すように、例えば、エレベータのいずれかの停止階(1階〜n階)を示す情報、ドアの開/閉を示す情報などが考えられる。なお、化粧壁には、各送信電極の位置および識別情報などを示す目印(シール)などが貼付されているものとする。本実施形態の受信機3は、前述の図3と同様のものである。
【0038】
本実施形態では、受信電極4が床に埋め込まれたエレベータのかご内に、ユーザが乗り込み、所望の送信電極2が埋め込まれた位置の化粧壁72に触れる(すなわち、いずれかの送信電極2と受信電極4に、壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、所定の送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、所定の送信機1が発信する識別情報を含む信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に応じてエレベータを制御する。例えば、制御装置5は、2階を示す識別情報を含む信号を受信した場合は、エレベータを2階に上昇または下降させる。
【0039】
これにより、本実施形態では、壁にボタンなどのエレベータ操作スイッチ装置を設置することなく、ユーザが送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触することにより、エレベータを操作することができる。
【0040】
また、本実施形態では、複数の送信機1および送信電極2を有することにより、ユーザは、所望の送信電極2に触れることにより所望の操作を指示することができる。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、壁に埋め込まれた複数の送信電極2各々を、縦長に大幅に拡張した。これにより、大人用、子供用、車椅子使用者用など、ユーザ毎に複数のスイッチを設置する必要がなく、各ユーザが送信電極2を共有することができる。
【0041】
また、本実施形態では、図4で説明したように送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えず、化粧床および化粧壁を加工しなくてよい。これにより、本実施形態では、インテリアを重視した空間において、壁表面にスイッチ装置を設置する場合のデザイン上(外観上)で大きな制約・障害がなくなり、デザインの自由度を大幅に向上させ、デザイン的な統一感を維持することができるができる。
【0042】
<第3の実施形態>
図7は、図1に示す制御システムを美術館などの展示物の防犯に適用した第3の実施形態を説明するための説明図である。
【0043】
図示する展示物防犯システムは、送信機1と、送信機1に接続された送信電極2と、受信機3と、受信機3に接続された受信電極4と、受信機に接続された制御装置5とを有する。本実施形態の制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、防犯装置6(警報ベル、照明・カメラ、異常通報装置、ドア・窓の開閉装置など)を作動させる。なお、送信機1および受信機3は、前述の図2および図3と同様のものである。
【0044】
図示する例では、送信電極2は、展示物77(絵画など)の近傍の床71の下に埋め込まれ、受信電極4は、展示物77が接する化粧壁72の裏面に埋め込まれ、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。なお、受信電極4が床に埋め込まれ、送信電極2が壁に埋め込まれるものとしてもよい。
【0045】
本実施形態の展示物防犯システムでは、ユーザ(入場者、不正な第三者など)が床に埋め込まれた送信電極2の上に立って壁に展示された展示物77に触れる(すなわち、送信電極2と受信電極4に壁または床を介して同時に接触する)ことにより、電界伝達媒体であるユーザの人体を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立される。そして、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、警報ベルを鳴らす、照明を点灯する、防犯カメラを作動させる、警備センタに異常通報する、ドア・窓を施錠するなどの防犯装置6を作動させる。
【0046】
これにより、本実施形態では、何者かが展示物77触ったことによる異常を検知し、迅速に防犯装置を作動させることができる。
【0047】
また、本実施形態では、送信電極2および受信電極4は床または壁に埋め込まれているため、送信電極2および受信電極4は床上面および壁表面からは見えない。これにより、防犯スイッチなどを壁表面に設置する場合と比べて、展示物を自由に展示スペースに配置することができ、統一した展示スペースを構築することができる。
【0048】
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、図1に示す制御システムの送信電極2および受信電極4を、近接して配置したものである。
【0049】
図8は、本実施形態の送信電極2および受信電極4の一例を示すものである。図示する例では、送信電極2および受信電極4は、それぞれ櫛型に形成され、互いに挟むように近接して壁に埋め込まれる。
【0050】
このように送信電極2および受信電極4を配置することにより、手または衣服などで送信電極2と受信電極4とを壁または床を介して同時に接触することができる。これにより、電界伝達媒体であるユーザの人体(図示する例では手)を介して、送信機1と受信機3との間の通信路が確立され、この通信路の確立により、受信機3は、送信機1が発信する信号を受信し、制御装置5に出力する。制御装置5は、受信機3からの信号を受信したタイミングで、所定の駆動装置6に対して、ONまたはOFFなどのスイッチ制御を行う。
【0051】
図8に示すように送信電極2および受信電極4を近接して壁に埋め込むことにより、床に送信電極2または受信電極4を埋め込む必要がなくなり、設置工事が容易になる。また、本実施形態では、タッチセンサと違って、電極2、4を露出させる必要がないため、内装デザインの自由度を向上させることができる。
【0052】
なお、図8に示すような櫛型の送信電極2および受信電極4を、床に埋め込むこととしてもよい。
【0053】
<第5の実施形態>
第5の実施形態では、図1に示す制御システムの送信機1および受信機3の変形例である。
【0054】
図9は、本実施形態の送信機1の概略構成図である。
【0055】
図示する送信機1は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体に誘起させ、この誘起した電界を用いて情報の送信を行うものであって、所定の信号を所定の時間間隔で常時発信する発信器101と、制御回路901と、送信部802とを備える。
【0056】
送信機1は、発信器101からの送信データ(信号)を制御回路901を介して受け取ると、この送信データを送信部802を介して送信電極2に供給し、当該電極2を介して電界伝達媒体に電界を誘起させ、この電界を電界伝達媒体の他の部位に伝達させる。送信部802は、送信データを発振器805から出力される搬送波で変調するための変調回路804と、搬送波を出力するための発振器805とを備える。
【0057】
図10は、本実施形態の受信機3の概略構成図である。受信機3は、電界伝達媒体である生体に誘起した電界を用いて情報の受信を行うものであって、制御回路901と受信部803とを備える。受信機3は、受信電極4で検出された電界を、受信部803で受信データに変換して制御回路901を介して制御装置5に出力する。受信部803は、復調信号のHレベルとLレベルの反転が起きていないかを判定して補正するための補正回路806と、搬送波再生回路808で再生された搬送波と受信した信号をもとにデータを再生する復調回路807と、受信した信号から搬送波を抽出する搬送波再生回路808と、を備える。
【0058】
本実施形態では、図9および図10で説明した送信機1および受信機3を用いて、図1で説明した処理と同様の処理を行う。また、本実施形態の送信機1および受信機3を第1
から第4の実施形態に適用することとしてもよい
以上、本発明の各実施の形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施形態の制御システムの基本構成図である。
【図2】送信機の概略構成図である。
【図3】受信機の概略構成図である。
【図4】図1に示す制御システムの断面構造図である。
【図5】第1の実施形態のエレベータ制御システムの概略構成図である。
【図6】第2の実施形態のエレベータ制御システムの概略構成図である。
【図7】第3の実施形態の展示物防犯システムの概略構成図である。
【図8】第4の実施形態の送信電極および受信電極の変形例である。
【図9】第5の実施形態の送信機の概略構成図である。
【図10】第5の実施形態の受信機の概略構成図である。
【図11】トランシーバを介してウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用する場合の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1 送信機
2 送信電極
3 受信機
4 受信電極
5 制御装置
6 各種の駆動装置
71 化粧床
72 化粧壁
73 目印
75 建物躯体
76 壁構造体
77 展示物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた制御システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、所定の装置に対する制御を行うこと
を特徴とする制御システム。
【請求項2】
請求項1記載の制御システムであって、
前記送信電極は床下に前記受信電極は壁の背面に埋め込まれ、あるいは、前記送信電極は壁の背面に前記受信電極は床下に埋め込まれていること
を特徴とする制御システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の制御システムであって、
前記送信機を複数有し、前記送信機各々には、壁に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記複数の送信機各々は、前記ユーザが当該送信機の送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより、当該送信機の識別情報を含む信号を前記受信機に送信し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に応じた制御を行うこと
を特徴とする制御システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御システムであって、
前記送信電極および前記受信電極はそれぞれ櫛形であって、相互を挟むように近接して壁の背面または床下に設置されること
を特徴とする制御システム。
【請求項5】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いたエレベータ制御システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる制御を行うこと
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項6】
請求項5記載のエレベータ制御システムであって、
前記送信機を複数有し、前記送信機各々には送信電極が接続され、
前記複数の送信機各々は、前記ユーザが当該送信機の送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより、当該送信機の識別情報を含む信号を前記受信機に送信し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に対応する階にエレベータを昇降させること
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項7】
請求項6記載のエレベータ制御システムであって、
前記複数の送信電極は壁の背面に、前記受信電極は床下に埋め込まれていること
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項8】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた展示物防犯システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
展示物は、前記送信電極または前記受信電極が埋め込まれた壁または床に接して展示され、
電界伝達媒体であるユーザが、前記展示物に触れることにより、前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触し、前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、
前記送信機は、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、防犯装置を作動させること
を特徴とする展示物防犯システム。
【請求項1】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた制御システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、所定の装置に対する制御を行うこと
を特徴とする制御システム。
【請求項2】
請求項1記載の制御システムであって、
前記送信電極は床下に前記受信電極は壁の背面に埋め込まれ、あるいは、前記送信電極は壁の背面に前記受信電極は床下に埋め込まれていること
を特徴とする制御システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の制御システムであって、
前記送信機を複数有し、前記送信機各々には、壁に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記複数の送信機各々は、前記ユーザが当該送信機の送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより、当該送信機の識別情報を含む信号を前記受信機に送信し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に応じた制御を行うこと
を特徴とする制御システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御システムであって、
前記送信電極および前記受信電極はそれぞれ櫛形であって、相互を挟むように近接して壁の背面または床下に設置されること
を特徴とする制御システム。
【請求項5】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いたエレベータ制御システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
前記送信機は、電界伝達媒体であるユーザが前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、エレベータを昇降させる制御を行うこと
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項6】
請求項5記載のエレベータ制御システムであって、
前記送信機を複数有し、前記送信機各々には送信電極が接続され、
前記複数の送信機各々は、前記ユーザが当該送信機の送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触することにより、当該送信機の識別情報を含む信号を前記受信機に送信し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、当該信号に含まれる識別情報に対応する階にエレベータを昇降させること
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項7】
請求項6記載のエレベータ制御システムであって、
前記複数の送信電極は壁の背面に、前記受信電極は床下に埋め込まれていること
を特徴とするエレベータ制御システム。
【請求項8】
電界伝達媒体を介して通信する電界通信を用いた展示物防犯システムであって、
送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起させて情報の送信を行う送信機と、電界伝達媒体に誘起した電界を検出して前記送信機が送信した情報を受信する受信機と、前記受信機に接続された制御装置と、を有し、
前記送信機には、壁または床に埋め込まれた送信電極が接続され、
前記受信機には、壁または床に埋め込まれた受信電極が接続され、
展示物は、前記送信電極または前記受信電極が埋め込まれた壁または床に接して展示され、
電界伝達媒体であるユーザが、前記展示物に触れることにより、前記送信電極と前記受信電極とを壁または床を介して同時に接触し、前記送信機と前記受信機との間の通信路が確立されると、
前記送信機は、信号を前記受信機に送信し、
前記受信機は、前記信号を受信すると、当該信号を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記受信機からの信号を受信したタイミングで、防犯装置を作動させること
を特徴とする展示物防犯システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−224892(P2009−224892A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64714(P2008−64714)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(591230295)NTTエレクトロニクス株式会社 (565)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(591230295)NTTエレクトロニクス株式会社 (565)
【Fターム(参考)】
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