説明

制御可能誘導装置

第1および第2の同軸および同心のパイプ要素を備え、前記要素が磁気端部カプラによって両端でお互いに結合され、第1の巻線が前記両方の要素のまわりに巻回され、および、第2の巻線が前記要素の少なくとも1つのまわりに巻回され、第1の要素の巻線軸は要素の軸に垂直でありおよび、第2の巻線の巻線軸は、要素の軸と一致する、制御可能インダクタであって、前記第1および第2の磁気要素は、前記巻線の第1のものによって導入される磁界の方向の透磁率が、前記巻線の第2のものによって導入される磁界の方向の透磁率より著しく高いように異方性の磁性材料から作られることを特徴とする制御可能インダクタ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御可能インダクタに関し、および、より詳しくは異方性の材料を備える第1および第2の同軸および同心のパイプ要素を備え、前記要素が、磁気端部カプラによって両端でお互いに結合され、第1の巻線が前記両方の磁気パイプ要素のまわりに巻回され、第2の巻線が前記磁気パイプ要素の少なくとも1つのまわりに巻回され、第1の巻線に対する巻線軸は磁気パイプ要素のうちの少なくとも1つの軸と垂直であり、第2の巻線の巻線軸はその軸と一致し、励磁されると、第1の巻線は、第1の透磁率の方向と一致する第1の方向の磁界を発生させ、励磁されると、第2の巻線は、第2の透磁率の方向と一致する第2の方向の磁界を発生させ、そして、第1の透磁率は、第2の透磁率より実質的に高い制御可能インダクタに関する。
【背景技術】
【0002】
誘導装置の主磁界を制御するために制御磁界を使用することに長期にわたる関心がある。
【0003】
米国特許第4,210,859号は、接続要素によって端部でお互いに連結された内部円筒および外部円筒を備える装置を記述している。この装置において主巻線が磁心のまわりに巻回され、および、円筒の中央部開口を通過する。巻線軸は、円筒の周辺に沿った経路に従う。
この巻線は、円筒の壁の中に環状磁界および接続要素の中に円形磁界を生成する。制御巻線は、円筒の軸のまわりに巻回される。それは、したがって円筒の長手方向に磁界を生成する。磁性体において通常通り磁心の透磁率は、制御巻線に印加される制御電流の作用によって変化する。円筒および接続要素が同じ材料でできているので、透磁率の変化率は、両方の要素タイプにおいて同じものである。従って、制御磁界の大きさは、磁心の飽和および制御磁界の変質を防ぐために制限されなければならない。その結果、このインダクタの制御レンジは、したがって制限され、および、米国特許第4,210,859号における装置は装置の電力処理能力を制限する比較的小さな体積を備えている。
【0004】
他の装置には、主磁束経路の一部だけの制御透磁率が含まれる。
しかし、このようなアプローチは、劇的に装置の制御レンジを制限する。例えば、米国特許第4,393,157号は異方性のシートストリップ材料でできている可変インダクタを記述する。このインダクタには、お互い垂直に連結される2つのリング要素が設けられて、限られた交差エリアを有するように構成されている。それぞれのリング要素が巻線を有する。磁界制御が遂行されることができる装置の部分は、リングが交差するエリアに限られる。限られた制御可能エリアは、主磁界および制御磁界に対する閉磁路の比較的小さな部分である。磁心の部分が最初に飽和し(異なる磁界が異なるエリアに働くので、飽和は磁心の全ての部分に対して同時には達しない)、および、この飽和は、主磁束からの浮遊磁界によって発生する損失という結果になる。部分的な飽和は、非常に限られた制御幅を有する装置という結果になる。
【0005】
したがって、従来技術は相当な損失を導入することのない実質的な電力処理能力のために磁心の透磁率を制御する手段を欠いている。従来技術の欠点は、全ての誘導装置外形、および、特に、シートストリップ金属でできた湾曲構造をもたらす。その理由は、相当な渦電流およびヒステリシス損失がこれらのタイプの湾曲構造において起こるからである。
【発明の開示】
【0006】
本発明はこれらの欠点に対処し、および高出力用途に適した制御可能低損失誘導装置において実施することができる。概して、本発明は横方向の制御磁区移動によって、回転方向の磁束誘導を制御するために使用されることができる。
【0007】
一態様において本発明は横方向の制御磁界を使用することによって回転方向の粒子配向性材料の透磁率を制御する。一実施態様において粒子配向性鋼の制御可能誘導装置は、横方向に磁化される。別の実施態様において、第1および第2の同軸および同心のパイプ要素を備える制御可能インダクタが、提供される。要素は、磁気端部カプラによって両端でお互いに結合される。第1の巻線が前記両方の要素のまわりに巻回され、および、第2の巻線が前記要素の少なくとも1つのまわりに巻回される。第1の巻線の巻線軸は要素の軸に垂直であり、第2の巻線の巻線軸は要素の軸と一致する。第1および第2の磁気要素は、異方性の磁性材料から巻線の第1のものによって導入される磁界の方向の透磁率が、巻線の第2のものによって導入される磁界の方向の透磁率より、著しく高いように作られる。この実施態様の種類において、異方性の材料は、粒子配向性珪素綱および磁区制御高透磁率粒子配向性珪素綱からなる群から選択される。
【0008】
一実施態様において磁気端部カプラは、異方性の材料でできており、および、第1の巻線によって生成される磁界に対して低透磁率経路および第2の巻線によって生成される磁界に対して高透磁率経路を提供する。
制御可能インダクタは、また、磁気パイプ要素縁部および端部カプラの間に位置する薄い絶縁シートを含むこともできる。
【0009】
他の実施態様では、本発明は閉磁路を含む制御可能磁気構造を提供する。閉磁路は、磁気回路第1要素および磁気回路第2要素を含む。各々の磁気回路要素は高透磁率方向を有する異方性の材料から製作される。制御可能磁気構造は、また、閉磁路の第1部分の回りに巻回される第1の巻線および、第1の巻線と直角方向の第2の巻線をも含む。それぞれの巻線が励起された(すなわち励磁された)時、第1の巻線は、第1の回路要素の高透磁率方向に第1の磁界を発生させ、第2の巻線は、第1の磁界方向に対して直角の方向に第2の磁界を発生させる。
【0010】
この実施態様の種類において、制御可能磁気構造は、第1の回路要素すなわちパイプ部材および磁気回路第2要素すなわち第2のパイプ部材に第1のパイプ部材を結合する端部カプラを含む。この実施態様の種類において、第1のパイプ部材および第2のパイプ部材は軸の回りに同軸的に位置し、および高透磁率方向は軸に対して環状方向である。さらに、第2の高透磁率方向は、軸に対して半径方向とすることができる。この実施態様の別の種類において、制御可能磁気構造は、粒子配向性材料から製作される。この実施態様のさらに別の種類において、制御可能磁気構造は、インダクタである。
【0011】
別の実施態様において、絶縁部が磁気回路第1要素と磁気第2要素間の閉磁路に位置する。別の実施態様において、磁気回路第2要素は、磁気回路第1要素の体積の10%ないし20%の体積を有する。

本発明のさらに別の実施態様において、磁心が磁気制御可能インダクタに提供される。磁心は第1および第2の同軸および同心のパイプ要素を含み、それぞれのパイプ要素は異方性の磁性材料から製作される。
【0012】
軸はそれぞれのパイプ要素によって規定され、パイプ要素は磁気端部カプラによって両端でお互いに結合される。さらに、磁心は要素の軸に直角な第2の方向の第2の透磁率より著しく高い要素の軸に平行の第1の方向の第1の透磁率を示す。この実施態様の種類において、第1および第2のパイプ要素は、シート端部および絶縁材の被覆を備えた円筒状に巻かれたシート材料でできている。別の種類において、第1のパイプ要素は、要素の軸と平行な第3の方向の間隙を含みおよび、第1および第2のパイプ要素は、第1および第2のパイプ要素の間に位置する継ぎ目におけるマイクロメートルの薄さの絶縁層によって互いに連結される。
更なる種類において、空隙が、それぞれのパイプ要素の軸方向に延伸し、および、第1要素の第1の磁気抵抗は、第2要素の第2の磁気抵抗に等しい。一実施態様において絶縁材はMAGNETITE−SおよびUNISIL−Hからなる群から選択される。更に制御可能インダクタは、要素の軸に対して環状方向のカプラにおいて存在する第3の透磁率および要素の軸に対して半径方向のカプラにおいて存在する第4の透磁率を含むことができる。この実施態様の種類において、第4の透磁率は、第3の透磁率より実質的に大きい。
【0013】
本発明の別の態様において、磁気カプラ装置が、第1および第2の同軸および同心のパイプ要素をお互いに結合するために提供され、磁心を制御可能インダクタに提供する。磁気端部カプラは、異方性の材料から製作され、および、第1の巻線によって生成される磁界に対して低透磁率経路および第2の巻線によって生成される磁界に対して高透磁率経路を提供する。この実施態様の種類において、磁気カプラは、組立てられた磁心のパイプ要素の粒子配向性方向に対応する横方向を有する粒子配向性シート金属を含む。
さらに、粒子配向性方向は、組立てられた磁心のパイプ要素の横方向に対応し端部カプラがパイプ要素の後で飽和するのを確実にする。この実施態様の種類において、磁気端部カプラは、磁性材料の単線から製作される。この実施態様の別の種類において、磁気端部カプラは、磁性材料の撚り線から製作される。
【0014】
磁気端部カプラは、様々な手段によって作成されることができる。一実施態様において、端部カプラは、磁気シート材料を円筒状に巻くことによって作成されて環状磁心を形成する。磁心は、パイプ要素に適合するように大きさを設定されおよび整形され、および、磁心は材料の粒子配向(GO)方向に垂直な平面に沿って半分ずつに分割される。さらに、端部カプラ幅は、セグメントがパイプ要素端部で第1のパイプ要素を第2のパイプ要素に結合させるように調整される。もう一つの実施態様では、磁気端部カプラは、巻回された撚り線または単線磁性材料のどちらかから作成されて円環体を形成し、および、円環体は全ての線に対して垂直な平面に沿って、半分ずつに分割される。
【0015】
別の実施態様において、本発明は低残留磁気を有する可変の誘導装置を実施し、そのため装置が交流動作の動作サイクル間で容易にリセットされることができ、および、ほぼ線形の、大きなインダクタンス変動を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
シートストリップ材料が、磁心の製作において使用される。これらの磁心は、例えば、円筒に材料のシートを巻くことによってまたは互いにいくつかのシートを積み重ねそして次に磁心を形成する要素を切断することによって作られることができる。「巻かれた」磁心を形成するために使用される材料の少なくとも2つの方向、例えば、回転方向(「RD」)および軸方向(「AD」)、を定義することが可能である。
【0017】
図1および2は、それぞれ磁性材料のシートおよび巻かれた磁心を示す。
回転方向および軸方向(RD,AD)が、これらの図において示される。図2に示すように、巻かれた磁心の回転方向は円筒の周囲に従い、軸方向は円筒の軸と一致する。
【0018】
材料の方向に依存して変化する磁気特性を有する材料は、異方性と呼ばれる。図3および図4は粒子配向性異方性材料のシートにおいて定義される方向を示す。粒子配向性(「GO」)材料は、最終シートの加熱および冷却と共に、いくつかのステップでローラー間で材料の塊を圧延することによって製作される。製作中に、材料は絶縁層で被覆され、それは材料の磁区減少および対応する損失低減に影響を及ぼす。材料の変形過程は、粒子(および従って磁区)が主に一方向へ向く材料という結果になる。透磁率は、この方向に最大に到達する。一般に、この方向は、GO方向と呼ばれる。GO方向に対して直角の方向は、横方向(「TD」)と呼ばれる。UNISILおよびUNISIL−Hは、例えば、磁気異方性材料のタイプである。一実施態様において粒子配向性材料は、横方向の回転に利用可能な実質的に高い割合の磁区を提供する。その結果、材料は低損失を有し、横方向TDの制御磁界の印加を経て粒子配向性方向に透磁率の向上した制御を可能にする。
【0019】
他のタイプの異方性材料は、非晶質合金である。これらの全てのタイプに共通の特性は、「容易な」または「柔らかい」磁化方向(高透磁率)および「難しい」または「硬い」磁化方向(低透磁率)を定義することができることである。高透磁率の方向の磁化は磁壁移動によって達成される。その一方で、低透磁率方向では、磁化は磁界方向の磁区磁化の回転によって達成される。結果は、高透磁率方向の方形m−hループおよび低透磁率方向の線形m−hループである(ここでmは磁界強度hの関数としての磁気分極)。更に、一実施態様において、横方向のm−hループは、保磁力を示さず、ゼロ残留磁気を有する。この明細書において、用語GOは高透磁率方向を指す時に使用され、一方用語横方向(「TD」)は低透磁率方向を指す時に使用される。これらの用語は、本発明に従う磁心において、粒子配向性材料に使用されるだけでなく、いかなる異方性材料にも使用される。一実施態様においてGO方向およびRD方向は、同じ方向である。更なる実施態様において、TD方向およびAD方向は、同じ方向である。別の実施態様において、異方性材料は、METGLAS磁気合金2605SC、METGLAS磁気合金2605SA1、METGLAS磁気合金2605CO、METGLAS磁気合金2714A、METGLAS磁気合金2826MB、およびNanokristallin R102からなる一群の非晶質合金から選択される。なお更なる実施態様において、異方性材料は、鉄合金、コバルト合金および鉄−ニッケル合金からなる一群の非晶質合金から選択される。
【0020】
異方性材料の使用が記述されているとはいえ、それらが以下の特性の適切な組合せを有する場合には、その他の材料が使用され得る。1)RD方向の高ピーク値磁気分極および透磁率。2)低損失。3)TD方向の低透磁率。4)TD方向の低ピーク値磁気分極。および5)横方向の回転磁化。表1は、シートストリップが実施されることができる材料および本発明の1つまたは複数の実施態様に関連する材料のいくつかの特性の部分的なリストを含む。
【0021】
表1


【0022】
図5は、本発明に従う可変インダクタンスのパイプ要素の一実施態様を示す。この要素が異方性材料のシートを巻くことによって作られるので、回転方向(RD)、軸方向(AD)、高透磁率(GO)方向および低透磁率(TD)方向を定義することができる。要素内のこれらの方向の相対位置は、図5に示されている。断面の形状が単にシートが巻かれる要素の形状に依存するので、パイプ要素はいかなる断面を有することもできる。シートが正方形断面を有する平行六面体上に巻かれた場合、パイプ要素は正方形断面を有する。同様に、楕円形の断面を有するパイプ上に巻かれるシートは、楕円形の断面を有するパイプに形成される。一実施態様においてパイプ要素は、円筒である。
【0023】
図6は、本発明による装置100の実施態様の一部を図式的に示す。この装置100は第1のパイプ要素101および第2のパイプ要素102を備え、要素は磁気端部カプラによって両端でお互いに結合されている。明瞭さのために、磁気端部カプラは、この図には示されてない。第1の巻線103は、要素の軸に対して垂直な巻線軸で要素101および102の回りに巻回される。励起された時にこの巻線によって生成される磁界(Hf、Bf)は要素の周囲、すなわち要素の軸に対して環状方向に沿った方向を有する。第2の巻線104は、要素の軸と平行の巻線軸を有する要素102の回りに巻回される。励起された時にこの巻線によって生成される磁界(Hs、Bs)は要素の軸に平行の方向、すなわち要素の軸に対して軸方向を有する。一実施態様において、第2の巻線104の巻線軸は、要素の軸と一致する。別の実施態様において、要素の軸は、お互いに一致しない。
【0024】
図5の巻かれた材料磁心と図6の巻線および磁界を組み合わせた場合、本発明の一実施態様に従う装置100になる。この実施態様の種類において、第1の巻線103によって導入される磁界(Hf、Bf)の方向(すなわちGO、RDの方向)の透磁率は、第2の巻線104によって導入される磁界(Hs、Bs)の方向(すなわちTD、ADの方向)の透磁率より著しく高い。
【0025】
一実施態様において、第1の巻線103は主巻線を構成し、第2の巻線104は制御巻線を構成する。この実施態様の種類において、主磁界(Hf、Bf)は高透磁率方向(GO、RD)に発生され、および、制御磁界(Hs、Bs)は低透磁率方向(TD、AD)に発生される。
【0026】
図5および6を参照して記述されるように、異方性材料が装置100を提供するために使用された時最低損失になる。装置100が線形用途または切替用途に使用されるかどうかに関係なく、これらの結果は達成される。線形用途では、装置100はスイッチを入れられておよび回路内でインダクタンスとしてとどまる。切替用途では、装置100は別の装置の電源への接続および遮断に使用される。
【0027】
低損失は、装置100が高出力用途、例えば容量で数百kVAから数MVAの範囲に及ぶ変圧器を使用することができる回路の用途において使用されることを可能にする。
【0028】
等式44)に示すように磁心の電力処理能力は、高透磁率における最大阻止電圧Ubおよび制御透磁率の最低値における最大励磁電流Imに依存している。



励磁電流および阻止電圧が磁界密度Bmの関数として表現される場合、皮相電力Psは、以下のように表現されることができる:



ここで、Vjは磁心の主磁束経路の体積、μは自由空間の透磁率でありおよび、μは磁心の比透磁率である。等式45)は、電力処理能力が磁心の体積および磁心の比透磁率の両方に関連していることを示している。非常に高透磁率において、励磁電流はその最も低いレベルにあり、少量の電力だけが伝導される。
【0029】
等式45)から明らかなように、磁心の体積単体あたりの皮相電力Psは比透磁率μと関連している。2つの類似した磁心に対して、第1の磁心の最低比透磁率が第2の磁心の最低比透磁率の半分である場合、第1の磁心の皮相電力は、第2磁心のそれの2倍の大きさである。
したがって、与えられた磁心体積の電力処理は、この磁心体積の最低比透磁率によって制限される。
【0030】
したがって、一実施態様において、磁気端部カプラの体積は、主磁心のおよそ10−20%であるが、磁気端部カプラ体積は、磁心の構造および必要な電力処理能力に依存して更にその1/2または1/4まで下げられることができる。そのような実施態様において、磁気端部カプラの体積は、主磁心の体積の5%−10%である。さらに別の実施態様において、磁気端部カプラの体積は、主磁心の体積の2.5%−5%である。
【0031】
粒子配向性(GO)積層における磁化曲線およびヒステリシス損失の新規な現象学的な理論が、Fiorillo他による、表題「粒子配向性Fe−Siの任意の方向における磁化曲線、ヒステリシスループおよび損失の包括的なモデル”Comprehensive Model of Magnetization Curve, Hysteresis Loops, and Losses in Any Direction in Grain−Oriented Fe−Si”」IEEE Transactions on Magnetics、第38巻、No.3、2002年5月発行の論文に記載されている(以下「Fiorillo他」)。
Fiorillo他は、横方向の磁化によって漸進的に変化する体積が回転方向の磁化に占められるという事実の理論的および実験的証拠を提供する。したがって、この論文は、別の方向の磁界によって一方向へ透磁率を制御することが可能であることを実証している。
【0032】
Fiorillo他はまた、GO材料の過程のモデルも提供する。例えば、それはGO積層の任意の方向における磁化曲線、ヒステリシスループおよびエネルギー損を含むモデルを示す。このモデルは、単結晶近似に基づいており、および磁界がTD方向に沿って印加される時、磁区が複雑な方法で漸進的に変化することを記述する。図17を参照して、GOシートは、基本的にRD方向に沿って向けられた180°磁壁のパターンを備える。消磁された状態(図17a)は、[001]および[00]に沿って向けられた磁化Jsによって特徴づけられる。磁界がTD方向に印加される場合(図17b)、基本的180°磁区は、90°磁壁過程を通して、[100]および[00]に沿って向けられた(すなわち、積層平面に対して45°の角度を作る)磁化を有する、バルク磁区でできたパターンに変化する。この新規の磁区構造が微小サンプル体積を占める場合、巨視的磁化値は:



90=TD方向の磁化
Js=RD方向の磁化
90=微小サンプル体積

磁化過程終了後得られる最大磁化はJ90=1.42テスラであり、更なる増加が磁区のモーメント回転によって得られる。
【0033】
Fiorillo他はまた、180°磁区によって占められるサンプルの体積は、90°磁区の成長のために減少することを示している。したがって、回転方向に印加される磁界に対する透磁率または磁束誘導は、横方向の制御磁界および制御磁区移動によって制御されることができる。
【0034】
GO鋼の横方向の磁化作用は、Hubertその他による「磁区”Magnetic Domains”」、Springer2000、ページ416−417および532−533に記述されている。180°壁に対して垂直な磁界が印加された場合、主として180°壁の移動が回避されるので、回転方向の透磁率を制御する横方向の磁区移動の制御が最も有利である。
したがって、主磁界は、すでにTD磁化された体積において直角の制御磁界に影響を及ぼさない。
【0035】
GO方向とTD方向の磁化メカニズムが異なるGO鋼とは対照的に、非配向性鋼の磁化は、主として180°磁壁移動から成り、したがって、制御体積は、非配向性鋼の主磁界および制御磁界の両方により継続的に影響を受ける。
【0036】
図7は、本発明に従う装置100の一実施態様を示す。図は、第1のパイプ要素101、第1の巻線103および磁気端部カプラ105,106を示す。パイプ要素の磁性材料の異方性特性はすでに記述されており、それは回転方向(RD)の柔らかい磁化方向(GO)を有する材料から成る。
【0037】
パイプ要素は、GO材料のシートを巻くことによって製作される。一実施態様において、GO材料は、最低損失を有する純度が高い良質鋼、例えばCogentのUnisil HM105−30P5である。
【0038】
横方向のGO鋼の透磁率は材料に依存してGO方向の透磁率のおよそ1−10%である。その結果、横方向の磁界を生成する巻線のインダクタンスは、両方の巻線が同じ巻数を有する場合には、GO方向の磁界を生成する主巻線のインダクタンスのわずか1−10%である。このインダクタンス比率は、主巻線によって発生する磁界方向の透磁率の上の高度な制御を可能にする。また、横方向の制御磁束については、ピーク値磁気分極は、GO方向におけるより約20%低い。その結果、本発明の一実施態様による装置の磁気端部カプラは、主磁束によってまたは制御磁束によって飽和せず、およびいつでも制御磁界を材料に集中させることができる。
【0039】
制御磁界の渦電流損および二次的閉路を防ぐために、一実施態様において、絶縁層が、シート材料の隣接した層の間にはさまれる。この層は、シート材料への被覆として適用される。一実施態様において絶縁材はMAGNETITEおよびMAGNETITE−Sからなる群から選択される。しかし、それらが製造工程に耐えるように十分に機械的に強く、更に、箔の隣接した層間の電気短絡を防ぐのに十分な機械的強度を有するならば、Rembrandtin Lack Ges.m.b.Hによって製作されるC−5およびC−6のような他の絶縁材料などを使用することができる。応力除去焼鈍および注入アルミニウムシーリングに対する適合性もまた、絶縁材料の有利な特性である。一実施態様において絶縁材はクロミウムのない有機/無機混合系を含む。別の実施態様において、絶縁材は無機充填剤および色素を含む熱的に安定した有機ポリマーを含む。
【0040】
図8は、本発明による装置100の一実施態様の断面図である。本実施態様において、第1のパイプ要素101は、第1のパイプ層の第1層および第2層間に位置する要素の軸方向の間隙107を備える。間隙107の主要な機能は、電力処理能力および材料の体積を具体的な用途に適応させることである。磁心の長手方向空隙の存在は、磁心の残留磁気の低下を引き起こす。これは、磁心の透磁率が制御巻線の電流によって低下される場合に、主巻線電流の高調波成分の低減を引き起こす。薄い絶縁層が、要素101の2つの部分間の間隙107内に位置している。この実施態様の種類において、磁気端部カプラは、2つの部分に分割されてはいない。
【0041】
図9−16は、磁気端部カプラの異なる実施態様に関するものである。一実施態様において磁気端部カプラに使用される材料は、異方性である。この実施態様の種類において、磁気端部カプラは、第1の巻線103によって生成される主磁界Hfに対して硬い磁化(低透磁率)経路を提供する。制御磁界Hs、第2の巻線104によって生成される磁界(図7に図示せず)は、磁気端部カプラで高透磁率およびパイプ要素で低い透磁率の経路にあう。
【0042】
磁気端部カプラまたは制御磁束コネクタは、GO方向の制御磁界および横方向の主磁界を有する磁性材料のGO−シート金属または線から製作されることができる。線は、単線または撚り線のどちらかとすることができる。
【0043】
一実施態様において磁気カプラは、GO−鋼でできており、端部カプラが、TD方向のパイプ要素または円筒形磁心の前に飽和しないが、その代わりに、パイプ要素を通して制御磁束を集中させるのを確実にする。別の実施態様において、磁気カプラは、純鉄でできている。
【0044】
次に図7に対応する装置の実施態様における端部カプラの磁界作用を記述する。当初は、すなわち、第2の巻線または制御巻線104が励起されない時、磁気端部カプラの主磁界方向(TD)の非常に低い透磁率のため主磁界Hfの非常に小さな割合(約0.04−0.25%)だけが、磁気端部カプラの体積に入る。主磁界方向Hf、TDの透磁率は、使用される構造および材料に従い端部カプラを通して8から50までである。
その結果、主磁束Bfは、パイプ要素または円筒形磁心101,102の体積に入る。さらに、主磁束の密度は、主磁心101,102の透磁率を下向きにおよそ10までの調整を可能にする。
【0045】
制御磁束経路(図6および7のBs)は、パイプ要素101,102の磁心壁のうちの1つの中で軸方向に上がり、もう一方の要素の磁心壁中で下がり、そして、同心のパイプ要素101,102の各端部で、磁気端部カプラ105,106によって閉じられている。
【0046】
制御磁束(B)経路は磁気端部カプラ105,106と円筒磁心の円形端部領域との間の薄い絶縁シート108によって提供される非常に小さな空隙を有する(図9)。これは、第1および第2のパイプ要素101、102および磁気端部カプラ105,106によって作られる「巻線」を通しての第1の巻線103が変圧器作用のための閉電流経路の創出することを防ぐために重要である。
【0047】
前述のように、本発明の一実施態様による磁気端部カプラは、磁性材料のいくつかのシート(積層)でできている。この実施態様は、図10−14に示される。図10は、上方から見たGO薄鋼板の磁気端部カプラ105およびパイプ要素101および102を示す。端部カプラ105の各セグメント(例えば、セグメント105aおよび105b)は、半径方向内端110から半径方向外端112にテーパーがつけられており、半径方向内端110が半径方向外端112より狭い。方向GOおよびTDは、それらが端部カプラの各セグメント105a、105bにあてはまるように図10に示されている。図10の左および右側の端部カプラ105の一部は、内側の磁心102および外側の磁心101のシート端部114を示すために取り除かれた。図11は、円環体状の部材116を示し、これは、2つの部分に切断されると、磁気端部カプラを提供する。図12は、円環体の断面および磁性材料のシート(例えば積層)105’の相対位置を示す。図12および13は磁気端部カプラにおけるGO方向を示し、それは主磁界の方向と一致する。図14は、磁気カプラセグメント105aの寸法および形状が、カプラが各端部で第2のパイプ要素102(内側の円筒形磁心)に、第1のパイプ要素101(外側の円筒形磁心)を結合することを保証するためにどのように調整されるかについて示す。図14において、半径方向内端110は半径方向外端112より狭い。
【0048】
本発明の別の一実施態様において、図15に示されるように、同じタイプのセグメントが、磁気線を使用して作られる。撚り線または単線磁性材料を使用した端部カプラの製作。図15の断面AーAによって示されるように、磁性材料によって形成される円環体形状は半分ずつに切断される。
図16は、磁気線の端部がどのように磁界Hfの入口および出口領域を提供するかについて示す。次いで各線は磁界Hfに対する経路を提供する。
【0049】
制御可能誘導装置によって処理される電力を増加することができるために、磁心は、積層板ストリップ材料でできていてもよい。これは、また、透磁率の急速な変化が要求されるところの切替えに有利である。
【0050】
本願明細書に記述された内容の変形、変更および他の実施態様は、請求されるような本発明の趣旨と請求された範囲から逸脱することなく、当業者が思いつくであろう。したがって、本発明は上記の例証となる記述によってではなく、それよりも以下の請求項の趣旨および範囲によって規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本発明は、次に以下の図面で示される例によって、詳細に記述される。
【図1】磁性材料のシートおよび回転方向および軸方向の相対位置。
【図2】円筒状に巻かれた磁心およびその中で定義される回転方向および軸方向。
【図3】粒子配向性材料のシートおよびその中で定義される粒子方向および横方向。
【図4】粒子配向性材料の円筒状に巻かれた磁心およびその中で定義される粒子方向および横方向。
【図5】パイプ要素の異なる方向の相対位置。
【図6】本発明の一実施態様に従う装置の部分概略図。
【図7】図6の実施態様に従う装置。
【図8】図7に示される装置の断面図。
【図9】本発明の一実施態様に従う装置の磁気端部カプラと円筒形磁心との間の薄い絶縁シートの位置。
【図10】磁気シート材料に基づく磁気端部カプラの製作。
【図11】磁性材料の撚り線に基づく磁気端部カプラの製作用の円環体。
【図12】本発明の一実施態様に従う磁気端部カプラの製作用円環体状の磁性材料断面。
【図13】本発明の一実施態様に従う磁気端部カプラの粒子方向および横方向。
【図14】本発明の一十誌太陽にした外形上がパイプ要素に適合するように調整された磁気は支部カプラの製作用円環体の図面。
【図15】本発明の一実施態様に従う磁気線を有する円環体製品。
【図16】図15の円環体の断面図。
【図17】粒子配向性材料の磁区構造。
【符号の説明】
【0052】
100:装置
101:第一パイプ要素
102:第二パイプ要素
103:第1巻線
104:第2巻線
105、106:磁気端部カプラ
105‘:積層
105a、105b:カプラセグメント
107:間隙
110:半径方向内端
112:半径方向外端
114:シート端部
116:円環体状部材
AD:軸方向
RD:回転方向
TD:横方向
GO:粒子配向
:制御磁界
:制御磁束
:主磁界
:主磁束
A−A:断面
[110],[001]:磁区方向



【特許請求の範囲】
【請求項1】
異方性材料を含む第1および第2の同軸および同心の磁気パイプ要素を備える制御可能インダクタであって、前記要素は、磁気端部カプラによって両端でお互いに結合され、
第1の巻線が前記両方の磁気パイプ要素の回りに巻回され、および
第2の巻線が前記磁気パイプ要素の少なくとも一つの回りに巻回され、
前記第1の巻線の巻線軸が、前記磁気パイプ要素のうちの少なくとも1つの軸に対して垂直であり、
前記第2の巻線の巻線軸が、前記軸と一致し、
励磁された場合、前記第1の巻線は、第1の透磁率の方向と一致する第1の方向の磁界を発生させ、
励磁された場合、前記第2の巻線は、第2の透磁率の方向と一致する第2の方向の磁界を発生させ、
そして、前記第1の透磁率は、前記第2の透磁率より実質的に高い
ことを特徴とする制御可能インダクタ。
【請求項2】
前記異方性材料は、粒子配向性珪素綱および磁区制御高透磁率粒子配向性珪素綱からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項3】
前記磁気端部カプラは、異方性材料でできており、かつ、前記第1の巻線によって生成される前記磁界に対して低透磁率経路を提供し、および前記第2の巻線によって生成される前記磁界に対して高透磁率経路を提供することを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項4】
磁気パイプ要素縁部と前記端部カプラとの間に位置する薄い絶縁シートを更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項5】
前記磁気端部カプラの体積は、前記磁気パイプ要素の体積の10−20%であることを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項6】
前記磁気端部カプラの体積は、前記磁気パイプ要素の体積の25−50%であることを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項7】
前記第1の巻線によって導入される前記磁界方向は、前記要素のうちの少なくとも1つの軸に対して環状方向であることを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項8】
前記第2の巻線によって導入される前記磁界方向は、前記要素のうちの少なくとも1つの軸に対して、半径方向であることを特徴とする請求項1に記載の制御可能インダクタ。
【請求項9】
それぞれが異方性の磁性材料を備えかつ軸を定める第1および第2の同軸および同心のパイプ要素を備える磁気制御可能インダクタ用の磁心であって、前記パイプ要素は、磁気端部カプラによって両端でお互いに結合され、
そして、前記磁心は、前記要素の軸に対して直角の第2方向の第2透磁率より著しく高い前記要素の前記軸と平行な第1の方向に第1の透磁率を示す
ことを特徴とする制御可能インダクタの磁心。
【請求項10】
前記第1および第2のパイプ要素は、シート端部および絶縁材の被覆を備える巻かれたシート材料でできていることを特徴とする請求項9に記載の制御可能インダクタ。
【請求項11】
前記第1のパイプ要素は、第1層と、第2層と、前記要素の前記軸に平行な第3の方向の間隙と、を備え、
前記第1のパイプ要素の前記第1層および前記第2層が、前記第1および第2層間に位置する継ぎ目におけるマイクロメートルの薄さの絶縁層によって互いに連結される
ことを特徴とする請求項9に記載の制御可能インダクタ。
【請求項12】
各パイプ要素の軸方向に延在する空隙を更に備え、
前記第1要素の第1磁気抵抗は、前記第2要素の第2磁気抵抗に等しい
ことを特徴とする請求項9に記載の制御可能インダクタ。
【請求項13】
前記絶縁材は、MAGNETITE−SおよびUNISIL−Hからなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の制御可能インダクタ。
【請求項14】
第3の透磁率が、前記要素の前記軸に対して前記環状方向に前記カプラ内に存在し、
第4の透磁率が、前記要素の前記軸に対して半径方向に前記カプラ内に存在し、
前記第4の透磁率は、前記第3の透磁率より実質的に大きい
ことを特徴とする請求項9に記載の制御可能インダクタ。
【請求項15】
第1および第2の同軸および同心のパイプ要素をお互いに結合して制御可能インダクタに磁心を提供するための磁気カプラ装置であって、
異方性材料を含む磁気端部カプラと、第1の巻線によって生成される磁界の方向と一致する低透磁率経路と、第2の巻線によって生成される磁界の方向と一致する高透磁率経路と、を備え、
前記巻線が励磁された場合、前記磁界が生成される
ことを特徴とする磁気カプラ装置。
【請求項16】
前記第1および第2のパイプ要素は、異方性の磁性材料から作られ、
前記第1の巻線によって生成される前記磁界の方向の透磁率は、前記第2の巻線によって生成される前記磁界の方向の透磁率より著しく高く、
前記磁気端部カプラが、組立てられた磁心内の前記パイプ要素の粒子配向性方向に対応する横方向を有する、粒子配向性シート金属を含み、
そして、前記粒子配向性方向は、前記組立てられた磁心内の前記パイプ要素の前記横方向に対応して前記端部カプラが、前記パイプ要素の後で飽和することを確実にする
ことを特徴とする請求項15に記載の制御可能インダクタ。
【請求項17】
前記磁気端部カプラは、磁性材料の単線および撚り線のうち少なくとも一つを更に備えることを特徴とする請求項15に記載の制御可能インダクタ。
【請求項18】
前記磁気端部カプラは、環状磁心を形成する磁気シート材料を巻くことによって作成され、
前記磁心は、前記パイプ要素に適合するように大きさを決定されおよび整形され、
前記磁心は、前記材料粒子配向性方向に対して垂直な平面に沿って半分ずつに分割され、
そして、磁気カプラ幅はセグメントがパイプ要素端部で前記第2のパイプ要素に前記第1のパイプ要素を結合させるように調整される
ことを特徴とする請求項15に記載の制御可能インダクタ。
【請求項19】
前記磁気端部カプラは、撚り線および単線磁性材料のうち少なくとも1つを含み、
巻回されて円環体を形成し、
そして、前記円環体は、前記全ての線に対して垂直な平面に沿って、半分ずつに分割される
ことを特徴とする請求項15に記載の制御可能インダクタ。
【請求項20】
各々が高透磁率方向を有する異方性材料を含む磁気回路第1要素および磁気回路第2要素を備える閉磁路と、前記閉磁路の第1の部分の回りに巻回される第1の巻線と、前記第1の巻線に対して直角方向の第2の巻線と、を備える制御可能磁気構造において、
第1の磁界が、前記第1回路要素の前記高透磁率方向の前記第1巻線によって発生され、
そして、第2の磁界が、前記第1の磁界方向に対して直角方向の前記第2の巻線によって発生される
ことを特徴とする制御可能磁気構造。
【請求項21】
前記磁気回路第1要素はパイプ部材であり、前記磁気回路第2要素は端部カプラであることを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。
【請求項22】
前記磁気回路第1要素は、軸の回りに同軸的に位置する2つのパイプ部材を含み、前記高透磁率方向は、前記軸に対して環状方向であることを特徴とする請求項21に記載の制御可能磁気構造。
【請求項23】
前記第2の高透磁率方向は、前記軸に対して半径方向であることを特徴とする請求項22に記載の制御可能磁気構造。
【請求項24】
前記制御可能磁気構造は、インダクタであることを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。
【請求項25】
粒子配向性材料を更に備えることを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。
【請求項26】
前記粒子配向性材料は、磁区制御高透磁率粒子配向性珪素綱であることを特徴とする請求項25に記載の制御可能磁気構造。
【請求項27】
前記磁気回路第1要素と前記磁気回路第2要素間の前記閉磁路に位置する絶縁部を更に備えることを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。
【請求項28】
磁気回路第2要素体積は、磁気回路第1要素体積の10−20%であることを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。
【請求項29】
前記第2の磁界方向は、前記磁気回路第2要素の前記第2の高透磁率方向に対応することを特徴とする請求項20に記載の制御可能磁気構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17a】
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【図17b】
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【公表番号】特表2007−508711(P2007−508711A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535293(P2006−535293)
【出願日】平成16年10月13日(2004.10.13)
【国際出願番号】PCT/NO2004/000308
【国際公開番号】WO2005/036568
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(502425639)マグテック エーエス (2)
【Fターム(参考)】