説明

制御撓みゴーグル

ゴーグルフレーム(102)及び曲げ制御部品(120)を含むゴーグルが提供される。ゴーグルフレームは、相対する側方部分と、中心部分とを形成することができる。ゴーグルフレームの中心部分に配されたブリッジを含むことができる。ゴーグルフレームは、ゴーグルフレームに対する曲げ力の作用を受けて総じて可撓性であることができる。曲げ制御部品は、ゴーグルフレームのブリッジに沿って伸びることができる。曲げ制御部品は、ブリッジにおけるゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、ブリッジにおけるゴーグルの曲げ強度を強化するように構成することができる。一部の実施形態では、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームとは別に形成される。別の実施形態では、曲げ制御部品は、締結具及び/又は1つ若しくは2つ以上の突出と、対応する凹所とを使用してフレームに固定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<発明の背景>
<発明の分野>
本発明は、総じて、アイウェア製品に関する。より詳細には、本発明は、レンズの光学的品質を最適にするために及び着用者にカスタマイズされたフィット感を提供するためにレンズの撓みを制御するための方法と装置とに関する。
【0002】
<関連技術の説明>
アイウェアの分野では、ゴーグル及びサングラスなど、特に激しいスポーツでの使用を意図されたアイウェアに関連し、近年、種々様々な改善がなされてきた。改善の多くは、レンズ成形技術及びファッション用サングラスに対してもなされてきた。これらの改善は、ユニタリレンズ設計を有するアイウェア及びデュアルレンズ設計を有するアイウェアの両方に取り入れられてきた。その結果、現在の激しいスポーツ用アイウェアは、周辺光の遮断を最大にする、光学的歪みを軽減する、及び着用者の快適レベルを上げるなど、様々な形で機能的に前身のアイウェアに優っている。
【0003】
例えば、デュアルアイウェア設計のためのレンズ設計及びユニタリアイウェア設計のレンズ設計は、ともに、秀でた光学性能を提供すると同時に、左右方向に完全な視野と、横方向への優れた眼の保護とを提供することができる。より詳細には、ユニタリレンズシステムにおいて、着用者の眼から後方のレンズ面への入射角は、着用者の視線が垂直面内又は水平面内のいずれかで方向を変えるにつれて変化する。これは、レンズの正面の近くから入る光と、レンズの側方の端から入る周辺光との間で屈折を異ならせる。このプリズム歪みを生む原因に対処するために、米国特許第4,859,048号は、レンズの厚みを中央の部分から側方の縁にかけて先細らせることを開示しており、その開示内容は、その全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
【0004】
更に、取り付けられたレンズがそれらの成形時ジオメトリによって提供される秀でた光学特性を保持することを可能にするレンズ取り付け技術においても、様々な改善がなされてきた。例えば、オークリー社(Oakley, Inc.)による製造のデュアルレンズ「レーシング・ジャケット(Racing Jacket)」は、レンズが浮遊してその成形時ジオメトリを保持することを可能にするためにレンズにかかるあらゆる取り付け応力を軽減するレンズサスペンション設計を取り入れている。このようなシステムは、2008年7月3日に出願され「Floating Lens Mounting System(浮遊レンズ取り付けシステム)」と題された米国特許出願第61/078,326号に開示されている。該特許出願は、その開示内容全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
【0005】
最後に、メガネ製品及びゴーグル製品には、これらを着用者にとっていっそう快適にしようとする努力の一環として、数々の変更がなされてきた。例えば、これらの製品の重さを軽くするため及びこれらの製品の感触や手触りを改善するために、フレーム及びレンズの製造において、様々な材料が使用されてきた。これらの技術的改善は、光学的に秀でた快適なアイウェア製品を着用者に提供するために、アイウェア製品のためであれゴーグル製品のためであれ、様々なデュアルレンズ設計又はユニタリレンズ設計のいずれにも取り入れることができる。
【0006】
<概要>
本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態にしたがうのは、カスタマイズ可能なアイウェア製品が、着用者の固有な輪郭に装着されたときに望ましくない歪みを受けるこ
とがあるという認識である。この歪みは、ときに、着用者に不快感を与えるのみならず、アイウェア製品の光学性能を劣化させることがある。本明細書に開示される発明の実施形態の少なくとも一部は、不快感を防ぐとともにアイウェア製品の好ましい光学特性を維持するために、強化された構造的特質をアイウェア製品が示すことを可能にする。
【0007】
例えば、ゴーグルは、そのストラップを調整することによって着用者の頭にフィットするように調整することができるカスタマイズ可能なアイウェア製品である。ゴーグルの用途は、スキー、モトクロス、水中ダイビングマスク、及び溶接工や電力設備オペレータなどの様々な産業安全用途を含む。通常、ゴーグルは、頭部全体を保護するのではなく、着用者の眼及び眼に隣接する顔の領域を密閉して粒状物質又は水から保護する。このジオメトリは、レンズが着用者の顔にぴたりと適合して、着用者の正面(前方方向)及び周囲(側方方向)に光、風、埃などが直接入らないように遮断することを可能にする。したがって、これらのゴーグルは、使用の際に着用者の顔にぴたりと適合することが極めて重要である。このように、着用者は、自身の顔にゴーグルをきつく押し付けるために、ゴーグルのゴムストラップを調整するのが通例である。
【0008】
ゴーグルは、通例、着用者の右目の視野及び左目の視野の両視野の全体に広がるアーチ形のユニタリレンズを含む。レンズは、通常はレンズを取り囲むものであるフレームによって支持することができる。レンズ及びフレームは、ともに、鼻を受けるための下向きに凹んだ引っ込みを伴うように構成される。フレームの後面は、通常はフォーム部品又はその他の圧縮性パッドで覆われており、着用者の顔に接触するように適応される。最後に、ゴーグルの着用を可能にするために、フレームの相対する側辺又は側端に、ゴムストラップがつながれる。
【0009】
使用にあたり、ゴーグルの後面に配されたフォーム部品又はその他の圧縮性パッドの表面は、着用者の顔に接触する。着用者に接触する表面は、着用者の顔の端から端までに適合するように適応された曲率半径を水平面内に有する。「狭い」頭を持つ着用者にゴーグルが装着されるときは、その着用者の後頭部に巻き付くストラップからの引っ張りが、ゴーグルの両側辺を内側に曲がらせることによって、ゴーグルをより小さい曲率半径に締めて、装着者にフィットさせることができる。
【0010】
通例の多くのゴーグルでは、鼻開口部の上方におけるレンズの垂直高さは、着用者の真っ直ぐな視線上におけるレンズの垂直高さよりも大幅に低い。したがって、狭い頭に着用されるゴーグルは、特に、ゴーグルのストラップによってゴーグルの両側辺が後方へけん引される状況では、鼻開口部におけるレンズを通る垂直中心線を中心にして優先的に折れる又は曲がる傾向を有する恐れがある。これは、レンズジオメトリを変形させて、光学的歪みを生じさせる。これは、また、鼻開口部の幅を狭めて、着用者の鼻を締め付けることになる。
【0011】
更に、ゴーグルは、ゴーグルを着用者の頭に固定するためにストラップによってゴーグルフレームの両端に作用される曲げ力ゆえに、深刻なプリズム歪みをしばしば示す恐れがある。上記のように、ゴーグルは、多くの場合、ゴーグルが着用者の頭に適合するにつれて、より小さい曲率半径に適合せざるをえない。その結果、ゴーグルフレームに取り付けられたレンズは、同様に、光学的歪み及びプリズムシフトなどの光学性能の劣化をもたらす変形を受ける恐れがある。
【0012】
したがって、本発明にしたがうと、ゴーグルの側縁が内側方向にたわむのに伴ったレンズの中間点を中心にしたゴーグルの優先的曲げを阻止するための補強構造を含むゴーグルが提供される。これは、例えば、比較的剛性の支持リブ又は支持要素をゴーグルフレーム内にインサート成形し、それをノーズピース上に中心合わせすることによって実現されて
よい。支持リブの長さは、フレームの端から端までの全アーク長の半分未満であってよく、ゴーグルの垂直中心線を中心にした優先的曲げを抑制する働きをする。或いは、支持要素は、ゴーグルフレームの下方部分の内部に若しくは同下方部分に隣接して形成されてよい、又はゴーグルの中心線を跨いでレンズに直接的に固定されてよい。
【0013】
一部の実施形態では、ゴーグルフレーム及び曲げ制御部品を含むゴーグルが提供される。ゴーグルフレームは、相対する側方部分と、中心部分とを形成することができる。ゴーグルフレームの中心部分に配されたブリッジを含むことができる。ゴーグルフレームは、ゴーグルフレームに対する曲げ力の作用を受けて総じて可撓性であることができる。更に、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームのブリッジに沿って伸びることができる。曲げ制御部品は、第1及び第2の端を有する総じて細長いボディを含むことができる。第1及び第2の端は、ブリッジの相対する両側に配することができる。曲げ制御部品は、ブリッジにおけるゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、ゴーグルフレームのブリッジにおけるゴーグルの曲げ強度を強化するように構成することができる。随意として、ゴーグルは、ゴーグルフレームに取り付けられて、ゴーグルフレームと着用者の顔との間に介在するように構成することができるクッション部品を含むことができる。
【0014】
一部の実施形態では、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームに取り付けることができる。この点について、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームのためのインサートとして、ゴーグルフレームとは別に形成することができる。ゴーグルフレームは、曲げ制御部品をゴーグルフレームに取り付けるために、曲げ制御部品の少なくとも一部分を受け入れるように構成することができる。曲げ制御部品及びゴーグルフレームは、また、一枚の材料片から形成することもできる。
【0015】
ゴーグルフレームは、上方部分及び下方部分を形成することができ、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームの上方部分に隣接して配することができる。そうでなければ、ゴーグルフレームは、上方部分及び下方部分を形成することができ、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームの下方部分に隣接して配することができる。しかしながら、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームの上縁及び下縁の両方に、又はゴーグルフレームの上方部分及び下方部分の両方に沿って伸びることができる。
【0016】
ゴーグルフレーム及び曲げ制御部品は、同じ材料又は異なる材料から作成することができる。例えば、ゴーグルフレームは、第1の材料から作成することができ、曲げ制御部品は、第1の材料の曲げ強度を上回る曲げ強度を有する第2の材料から作成することができる。第1及び第2の材料は、ポリマ、金属、複合材、及び/又はその他の材料であることができる。
【0017】
ゴーグルフレーム及び曲げ制御部品は、ブリッジにおけるゴーグルの曲げ強度がゴーグルの側方部分に沿ったゴーグルの曲げ強度に少なくとも等しいように構成することができる。更に、ゴーグルフレーム及び曲げ制御部品は、ブリッジにおけるゴーグルの曲げ強度がゴーグルの側方部分に沿ったゴーグルの曲げ強度を上回るように構成することができる。
【0018】
一部の実施形態では、曲げ制御部品は、その細長いボディから伸びる複数のタブを含むことができる。タブは、曲げ制御部品をゴーグルフレームに結合するために、ゴーグルフレーム内に形成されたそれぞれの凹所に係合するように構成することができる。曲げ制御部品のタブは、曲げ制御部品の第1の端と第2の端との中間に配することができる。
【0019】
一部の実施形態にしたがうと、ゴーグルフレームは、第1及び第2のレンズ支持部分と、第1のレンズ支持部分と第2のレンズ支持部分との間に配されたブリッジとを含むこと
ができる。ゴーグルフレームの第1及び第2のレンズ支持部分は、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内に支持するように構成することができる。ブリッジは、ノーズピース引っ込みを形成することができる。ゴーグルフレームは、ゴーグルフレームのブリッジに対する曲げ力の作用を受けて総じて可撓性であることができる。少なくとも1枚のレンズ及び第1のレンズ支持部分は、あわせて第1の複合曲げ強度を提供することができる。少なくとも1枚のレンズ及び第2のレンズ支持部分は、あわせて第2の複合曲げ強度を提供することができる。少なくとも1枚のレンズ及びブリッジは、ブリッジ曲げ強度を提供することができる。最後に、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームのブリッジ上に、そのノーズピース引っ込みに隣接して配することができる。曲げ制御部品は、ゴーグルフレームのブリッジに対する曲げ力の作用を受けてゴーグルフレームのブリッジとともに撓むことができる。曲げ制御部品は、ブリッジ曲げ強度に加えて更なる曲げ強度を提供してあわせて第3の複合曲げ強度を提供することができる。この点について、第3の曲げ強度は、ブリッジにおけるゴーグルの曲げ強度を強化してブリッジにおけるゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、第1の複合曲げ強度又は第2の複合曲げ強度のいずれかに等しい又はそれを上回ることができる。
【0020】
一部の実施形態では、曲げ制御部品は、ゴーグルフレームとは別に形成することができる。曲げ制御部品は、少なくとも1つの先細の様相を形成する細長いボディを含むことができる。例えば、曲げ制御部品の幅は、その中心部分からその相対する両端に向かって先細ることができる。更に、曲げ制御部品の幅は、その中心部分からその相対する両端に向かって狭まることができる。
【0021】
一部の実施形態では、ゴーグルは、締結具を含むことができ、ゴーグルフレームは、締結空洞を含むことができ、曲げ制御部品は、少なくとも1つの孔を含むことができる。この点について、締結具は、曲げ制御部品をゴーグルフレームに取り付けるために、ゴーグルフレームの締結空洞内に収まって曲げ制御部品の孔に係合するように構成することができる。一部の実施形態では、ゴーグルフレームは、締結具と曲げ制御部品との間に介在させることができる。
【0022】
一部の実施形態にしたがうと、ゴーグルは、1つ又は2つ以上の係合構造を含むことができる。曲げ制御部品は、細長いボディと、該ボディに沿って配された1つ又は2つ以上の係合部材とを含むことができる。ゴーグルフレームは、ノーズピースセクションと、該ノーズピースセクションに沿って伸びる係合凹所とを含むことができる。係合凹所は、曲げ制御部品の少なくとも一部分を受け入れるように構成することができる。1つ又は2つ以上の係合構造は、曲げ制御部品の係合部材に対応することができる。係合構造は、曲げ制御部品をゴーグルフレームの係合凹所内に固定するように構成することができる。この実施形態では、曲げ制御部品は、ノーズピースセクションにおけるフレームの優先的曲げを抑えるために、ゴーグルフレームに対して補助的な曲げ強度を提供することができる。
【0023】
一部の実施形態では、曲げ制御部品の1つ又は2つ以上の係合部材は、曲げ制御部品の細長いボディから伸びる1つ又は2つ以上の突出を含むことができる。したがって、1つ又は2つ以上の係合構造は、曲げ制御部品をゴーグルフレームの係合凹所に固定するために、曲げ制御部品の1つ又は2つ以上の突出を受け入れるように構成された1つ又は2つ以上の凹所を含むことができる。
【0024】
一部の実施形態では、曲げ制御部品の1つ又は2つ以上の係合部材は、曲げ制御部品の細長いボディ内の1つ又は2つ以上の凹所を含むことができる。したがって、1つ又は2つ以上の係合構造は、ゴーグルフレームの係合凹所を通って曲げ制御部品の1つ又は2つ以上の凹所に係合するように構成された1つ又は2つ以上の突出を含むことができる。
【0025】
更に、1つ又は2つ以上の係合構造は、ゴーグルフレームと一体に形成することができる。
【0026】
1つ又は2つ以上の係合構造は、また、少なくとも1つの締結具を含むことができる。締結具は、曲げ制御部品をゴーグルフレームに固定するために、ゴーグルフレームの孔を通って曲げ制御部品の締結具凹所に入るように構成された突出を含むことができる。ゴーグルフレームは、また、孔を形成することができる突出部材を含むこともできる。突出部材は、曲げ制御部品をゴーグルフレームに固定するために、曲げ制御部品の締結具凹所内に受け入れ可能であることができる。また、ゴーグルフレームの突出部材は、ゴーグルフレームの突出部材と曲げ制御部品の締結具凹所との間に締まり嵌めを形成して曲げ制御部品をゴーグルフレームに固定するために、締結具の突出の挿入時に拡張可能であることができる。
【0027】
本明細書に開示される発明の上記の及びその他の特徴は、好ましい実施形態の図面を参照にして以下で説明される。例示の実施形態は、発明の例示を意図したものであり、発明の限定は意図していない。図面は、以下の図を含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】先行技術のゴーグルの斜視図である。
【図2】図1に示されるゴーグルの正面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った水平断面図である。
【図4】図3に示されるゴーグルの、曲げ力F,Fが作用されているときの水平断面図である。
【図5】着用者の頭に装着されている図1のゴーグルの上面図である。
【図6】本発明の一実施形態にしたがって作成されたゴーグルの斜視図である。
【図7】図6に示されるゴーグルの正面図である。
【図8】図6に示されるゴーグルの側面図である。
【図9】図6に示されるゴーグルの水平断面図である。
【図10】図6に示されるゴーグルの、曲げ力F,Fが作用されているときの水平断面図である。
【図11】着用者の頭に装着されている図6のゴーグルの上面図である。
【図12】本発明の一実施形態にしたがって作成されたゴーグルに組み込むことができる曲げ制御部品の実施形態を例示した図である。
【図13】本発明の一実施形態にしたがって作成されたゴーグルに組み込むことができる曲げ制御部品の実施形態を例示した図である。
【図14】本発明の一実施形態にしたがって作成されたゴーグルに組み込むことができる曲げ制御部品の実施形態を例示した図である。
【図15】本発明の一実施形態にしたがって作成されたゴーグルに組み込むことができる曲げ制御部品の実施形態を例示した図である。
【図16】別の実施形態にしたがって作成された別のゴーグルの斜視図である。
【図17】図16に示されるゴーグルの正面図である。
【図18】図16に示されるゴーグルの部品を例示した分解図である。
【図19】様々な実施形態のゴーグルに使用することができる曲げ制御部品の一実施形態の斜視図である。
【図20】図19に示される曲げ制御部品の正面図である。
【図21】一実施形態にしたがった、図17に示されるゴーグルの図17の線21−21に沿った垂直断面図である。
【図22】図21に示されるゴーグルの垂直断面図の一部分の拡大図である。
【0029】
<詳細な説明>
本説明は、様々な実施形態の具体的詳細を明記しているが、この説明は、例示にすぎず、いかなる意味でも限定的だと見なされるべきでないことがわかる。また、本発明の特定の実施形態は、ユニタリレンズ又はデュアルレンズのいずれかのアイウェアシステムとの関連で開示又は図示されるであろうが、このような実施形態は、ユニタリレンズ及びデュアルレンズの両アイウェアシステムに使用することができる。更に、本発明の特定の実施形態は、ゴーグルであれ、サングラスであれ、フルリムを有するフレームとの関連で開示又は図示されるであろうが、このような実施形態は、フルリムを有するフレーム及び部分リムを有するフレームの両方に使用することができる。更に、当業者にならば想到されえるこのような実施形態の様々な応用及びそれらに対する変更もまた、本明細書に記載される一般概念によって網羅される。
【0030】
上で論じられたように、先行技術のゴーグル設計の多くは、ゴーグルフレームの中間点における優先的曲げを許すという特筆すべき欠陥を有する。このような優先的曲げは、フィット感の悪さや光学的品質の低下をもたらすうえに、着用者に物理的及び光学的な不快感を持たせる恐れもある。したがって、本明細書に開示される実施形態の少なくとも1つにしたがうのは、先行技術のゴーグルフレームの優先的曲げは、ゴーグルの快適さ及び性能を向上させるために軽減及び/又は排除することが可能であるという認識である。
【0031】
図1〜5は、通例の先行技術のゴーグル設計を例示している。図1は、ゴーグルフレーム12と、ゴムストラップ14と、ゴーグルフレーム12の後方部分に取り付けられたフォーム部品16とを含むゴーグル10を例示している。ゴーグルフレーム12は、また、引っ込みすなわちノーズピース18を含む。使用にあたり、着用者は、自分の顔の上にゴーグルフレーム12を位置付け、ゴーグルフレームを適所にしっかりと、しかしながら快適に固定するために自身の頭の後ろでゴムストラップ14を調整する。図5は、ゴーグル10を装着された着用者の頭40の上面図を示している。
【0032】
フォーム部品16は、着用者の顔に接触し、ゴーグル10が着用者の顔の表面に適合することを可能にすることを意図している。しかしながら、下で論じられるように、ゴーグル10の優先的曲げゆえに、フォーム部品16と着用者の顔の表面との間には、しばしば隙間が形成される恐れがある。更に、優先的曲げは、フォーム部品16の特定の部分を高度に圧縮させる一方で、その他の部分は全く圧縮させない恐れもある。この点について、フォーム部品16は、着用者の顔の表面に沿って応力を適切に分布させることができず、額の両脇、こめかみ、及び頬骨など、着用者の頭の脇に沿って応力の集中を引き起こすことになる。このような応力集中がゴーグルフレーム12の優先的曲げゆえに生じるという認識は、本明細書に開示される本発明の少なくとも1つの実施形態の一態様を表わしている。
【0033】
図3には、ゴーグル10の水平断面図が示されている。例示されるように、ゴーグル10のレンズ20は、ゴーグルフレーム12に取り付けられている。図3は、無負荷姿勢にあるゴーグルフレーム12及びレンズ20を例示している。言い換えると、ゴーグルフレーム12及びレンズ20は、それらの成形時の構成から曲げられていない。このように、この例では、レンズ20の少なくとも側方部分22、24が共通の曲率中心を定めるように構成することができる。成形時の構成では、レンズ20の中央セクション26は、ゴーグル10にとって望ましい光学特性を提供することができる好ましいジオメトリを定めている。
【0034】
しかしながら、図4では、ゴーグル10のレンズ20は、有負荷姿勢にある状態で示されている。有負荷姿勢は、総じて、ゴーグル10が着用者の頭の上に位置付けられた状態を言う。図4に例示されるように、フレーム12の両側辺には、曲げ力F,Fが作用されてよく、その結果、フレーム12及びレンズ20が曲げられる。これらの力F,Fは、着
用者によるゴーグル10の使用中に、ゴムストラップ14によってもたらされる。
【0035】
ゴーグルフレーム12及びレンズ20が有負荷姿勢に曲げられるときに、先行技術のゴーグルは、総じて、レンズ20の中心点28において優先的曲げを示す。本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態にしたがうのは、レンズ20の中心点28におけるこのような優先的曲げが、ノーズピース18においてフレーム12を曲がらせるという欠点の認識である。図2に示されるように、ノーズピース18は、所定の幅を定める無負荷ジオメトリを有する。総じて、ノーズピース18は、着用者が自身の鼻の鼻梁の上にゴーグル10を快適に位置付けることを可能にする。しかしながら、フレーム12の優先的曲げは、総じて、ノーズピース18の幅を狭ませる。その結果、着用者の鼻は、締め付けられて、着用者に不快感を与える恐れがある。
【0036】
また、優先的曲げは、また、レンズ20の側方部分22、24の曲率中心を共通の曲率中心Aから変位後の曲率中心B、Cへ大幅に変位させる。レンズ20の中央セクション26もやはり、その無負荷姿勢から大幅に変形される。レンズ20のこの変形は、レンズ20の元のすなわち成形時の光学特性を大幅に低下させる。
【0037】
例えば、レンズ20は、着用者の眼を疲れさせて着用者が物体の位置を正確に把握する能力を衰えさせる傾向がある大幅なプリズムシフト及びその他の光学的歪みを示す恐れがある。これらの欠点は、ゴーグル10の使用を不快にするのみならず、所定のアクティビティにおける着用者のパフォーマンスにも影響を及ぼす恐れがある。スキー、スノボー、スカイダイビングなど、ゴーグルがよく使用される速いペースのアクティビティでは、レンズ20及びフレーム12の優先的曲げによって引き起こされる欠点が悪化する恐れがある。
【0038】
図5は、このような先行技術のゴーグル10の更に別の欠点を例示している。図5の上面図は、着用者の頭40にフィットされたゴーグル10を示している。ゴーグル10の優先的曲げゆえに、フォーム部品16は、フォーム部品16の中央部分60に沿ってしばしば過剰な圧縮を受ける恐れがある。しかしながら、フォーム部品16の更に中心寄りの部分62は、着用者の額64から隙間66だけ実際に離れることがある。隙間66は、小規模ではあるが、このような隙間は、スキーやスキューバダイビングなど、寒中の又は水関連の用途では問題になる恐れがある。このような用途では、どんな隙間でも視界を損なう恐れがある。更に、フォーム部品16の不均等な圧縮は、着用者の頭に及ぼされる特定の地点において、不均等な応力及び応力集中を発生させる恐れがある。その結果、着用者は、総じて、より大きな不快感と疲労感とを感じることになる。
【0039】
本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態にしたがうのは、ゴーグル10の優先的曲げは、少なくとも一部には、ノーズピース18を配されたゴーグル10の中心セクションがゴーグル10のその他の部分の曲げ強度よりも小さい曲げ強度を有するゆえに引き起こされるという認識である。
【0040】
再び図2を参照すると、垂直線A、B、Cは、ゴーグル10の曲げ強度を測定することができるゴーグル10のセクションを例示している。曲げ強度は、ゴーグル10に沿った所定の場所において垂直線を中心にした曲げにゴーグル10が抵抗する能力として定義することができる。このような曲げは、図3及び図4に例示されている。したがって、垂直線A、B、Cは、ゴーグル10を曲げる中心になってその場所において曲げ強度を測定することができる垂直線を表わすことができる。また、所定の場所におけるゴーグル10の曲げ強度は、総じてその所定の場所においてゴーグル10に使用されている部品の材料と寸法との産物であることができる。
【0041】
例えば、垂直線Aは、ゴーグル10のレンズ20の相対する側辺の縁に隣接して配される。この場所におけるゴーグル10の曲げ強度は、垂直線Bにおけるゴーグル10の部分と比較して低いであろう。垂直線Aにおいて、レンズの高さは、最小でも最大でもない。しかしながら、垂直線Bは、ゴーグル10に沿って、総じてレンズ20が最大高さに達するところに配される。最後に、垂直線Cは、ゴーグル10に沿って、総じてレンズ20が最小高さに達するところに配される。
【0042】
これらの各場所において、レンズ20の高さ、並びにゴーグルフレーム12の上方部分及び下方部分は、ゴーグル10の曲げ強度に寄与する。したがって、比較によると、垂直線Bにおけるゴーグル10の曲げ強度は、垂直線A及び垂直線Cにおけるゴーグル10の曲げ強度よりも大きい。また、垂直線Aにおけるゴーグル10の曲げ強度は、垂直線Cにおけるゴーグル10の曲げ強度よりも大きい。曲げ強度のこれらの差は、一部には、これらの場所におけるレンズ20の高さの差ゆえである。実際、垂直線Cにおいては、垂直線Bと比べてゴーグル10の曲げ強度に寄与することができるレンズ材料が少ない。
【0043】
その結果、このような先行技術のゴーグル10の曲げ強度は、一貫してゴーグル10の中心部分又はノーズピース18において最小になる。したがって、通常の使用時に及ぼされる曲げ力は、ゴーグル10を、ゴーグル10の中心部分又はノーズピース18において優先的に曲がらせる。ゆえに、上記の問題は、これらの先行技術のゴーグルの結果として生じる。
【0044】
したがって、本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態にしたがうと、ゴーグルの中心部分の曲げ強度がゴーグルのその他の部分の曲げ強度に少なくとも等しいように構成された補強された中心部分を含む改善されたゴーグルが提供される。この点について、本明細書に開示される実施形態は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースにおいて優先的曲げを示さない傾向を有する。詳細には、本明細書に開示される一部の実施形態は、ゴーグルのその他の部分よりも高い相対的な曲げ強度を示すゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションを有するゴーグルを提供する。より詳細には、本明細書に開示されるその他の実施形態は、さもなければ着用者の鼻を締め付ける、不快感を与える、及びレンズを歪ませる結果となるノーズピースセクションにおけるゴーグルの望ましくない曲げを阻止する補強されたノーズピースセクションを有するゴーグルを提供する。
【0045】
ゴーグルの中心部分は、総じて着用者の片方の眼の真っ直ぐな視線上から着用者のもう片方の眼の真っ直ぐな視線上まで及ぶゴーグルのゾーン又はセクションを含むことができる。言い換えると、ゴーグル300の中心部分は、総じてゴーグルの中心寄りの2分の1から3分の2までの部分を含むことができる。
【0046】
次に、図6には、改善されたゴーグル100の一実施形態が例示されている。ゴーグル100は、ゴーグルフレーム102と、ストラップ104と、少なくとも1枚のレンズ106と、クッション部品108とを含む、しかしながら、ゴーグル100は、追加として、ゴーグルフレームの中心部分にゴーグルフレーム102の曲げ制御を提供するように構成される。例えば、曲げ制御は、ノーズピース引っ込み、ブリッジ、又はノーズピースセクション110に提供することができる。本明細書で使用される、ノーズピース引っ込み、ブリッジ、又はノーズピースセクションは、部品110として示される特徴を言うことができる。一部の実施形態では、ゴーグルフレーム102は、曲げ制御部品を含むことができる。このような実施形態は、通常の使用時に曲げ抵抗又は更なる曲げ強度を提供し、ゴーグルが所定の着用者にフィットするように調整されたときに着用者に不快感を与えることやレンズが過度に歪むなどの先行技術のゴーグルに伴う上記の問題を軽減及び/又は阻止するために、ゴーグルフレーム102の曲げ制御部品を用いる。
【0047】
一部の実施形態では、ゴーグルフレーム102の曲げ制御は、ゴーグルフレーム102の1つ又は2つ以上の寸法を調整することによって実現することができる。言い換えると、ゴーグルフレーム102は、一体的に形成された曲げ制御部品を含むことができる。例えば、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションにおけるレンズ高さの減少を打ち消すように、フレームのジオメトリを調整することができる。或いは、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに更なる曲げ強度を提供するために、フレームを作成する材料を変更することができる。このように、一部の実施形態は、ゴーグルに沿ったその他の場所におけるゴーグルの曲げ強度を上回る、総じて固定の曲げ強度を示す中心部分又はノーズピースセクションを有するゴーグルを提供することができる。したがって、このような実施形態は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションにおけるゴーグルの優先的曲げを軽減及び/又は阻止すると考えられる。
【0048】
しかしながら、その他の実施形態では、ゴーグルフレーム102は、ゴーグルフレーム102に取り付けることができ尚且つゴーグル100の曲げ制御を提供することができる、別に形成された曲げ制御部品を含むことができる。このような一実施形態が、図6に示されている。図に示されるように、ゴーグルフレーム102は、曲げ制御部品120を含むことができる。曲げ制御部品120は、ゴーグル100に取り付けることができる。例えば、曲げ制御部品120は、ゴーグルフレーム102に接着によって接合する又は機械的に結合することができる。更に、曲げ制御部品120は、(例えば、1枚レンズ構成又は二枚レンズ構成の)レンズ116などの、ゴーグル100のその他の部分に穏やかに接合する又は機械的に結合することもできる。
【0049】
図7〜8は、図6に示されるゴーグル100の実施形態の正面図及び側面図を示している。図7に例示されるように、レンズ106は、ユニタリレンズであってよく、ゴーグルフレーム102は、レンズ106を取り巻くように構成することができる。このように、ゴーグルフレーム102は、下方部分130及び上方部分132を含むことができる。ゴーグルフレーム102は、ノーズピースセクション110のそれぞれの側に位置する第1及び第2のレンズ支持部分を含むことができる。したがって、本実施形態ではユニタリレンズが例示されているが、本明細書に開示される実施形態は、使用されるレンズが単層であれ二層であれ、デュアルレンズゴーグルにも用いることができると考えられる。
【0050】
例示されるように、曲げ制御部品120は、ゴーグル100の上方部分132に取り付けることができる。しかしながら、その他の実施形態では、曲げ制御部品120は、ゴーグルフレーム102の下方部分130に取り付けることができる。更に別の実施形態では、曲げ制御部品120は、ゴーグル100の下方部分130及び上方部分132の両方に取り付けられる1つ又は2つ以上の部品を含むことができる。
【0051】
一部の実施形態は、曲げ制御部品120は、ゴーグル100の中心部分134に沿って伸びることができる。例えば、曲げ制御部品120は、中心部分134に沿っておよそ1〜3インチ(約3〜8センチ)にわたって伸びることができる。曲げ制御部品120がゴーグル100の上方部分132に沿って位置付けられる実施形態では、曲げ制御部品120は、総じて、細長い真っ直ぐな形状を含むであろう。しかしながら、曲げ制御部品120がゴーグル100の下方部分130に沿って位置付けられる別の実施形態では、曲げ制御部品120は、総じてノーズピースセクション110の輪郭に一致する反転V字形などの形状に形成することもできる。更に、曲げ制御部品120は、ゴーグルフレーム102の中心線に対して中心合わせされると好ましいであろう。
【0052】
更に別の実施形態では、曲げ制御部品120は、ゴーグル100の周囲のちょうど一部分に沿って、その一部分よりも長く伸びることができると考えられる。例えば、曲げ制御部品120は、ゴーグルの相対する側辺に取り付けられてゴーグルフレーム102の外周
に隣接するところまで伸びる設計変更部品であることができる。
【0053】
また、図8に示されるように、曲げ制御部品120は、ゴーグルフレーム102の前方部分136に取り付けることができる。それでもなお、曲げ制御部品120がゴーグルフレーム102の後方部分138に取り付けられるような別の実施形態を構成することもできると考えられる。
【0054】
図9〜10は、ゴーグル100の水平断面図を示している。図9には、無負荷姿勢にあるゴーグル100が示されている。したがって、フレーム102、レンズ106、及び曲げ制御部品120は、着用者による使用からもたらされる曲げ応力を受けていない。一部の実施形態では、フレーム102、レンズ106、及び曲げ制御部品120は、無負荷姿勢にあるときに実質的に無応力であることができる。しかしながら、別の実施形態では、フレーム102、レンズ106、及び/又は曲げ制御部品120は、予め応力を受けた状態に組み立てることができると考えられ、これは、中心部分又はノーズピースセクションを中心にしたゴーグル100の優先的曲げを軽減及び/又は阻止するのに役立つであろう。
【0055】
図10は、有負荷姿勢にあるゴーグル100を例示している。言い換えると、ゴーグル100は、ゴーグル100を曲がらせるためにフレーム102の側方部分に沿って力F,Fが作用している着用時の有負荷姿勢にある。しかしながら、曲げ制御部品120が適所にあると、ゴーグル100は、中心部分又はノーズピースセクションにおいて優先的に曲がる傾向がない。言い換えると、図10に示されるように、ゴーグル100の曲げは、ゴーグルフレーム102及びレンズ106の脇部分や側方部分を通じて分布される。
【0056】
したがって、このような力F,Fに応じたゴーグル100の曲げは、ノーズピースセクション110のノーズピース開口部の崩壊と着用者の鼻の締め付けとを軽減及び/又は阻止するように制御することができる。更に、劇的な光学的歪みも阻止することができる。具体的には、ゴーグル100の中心部分134に沿って曲げ制御部品120が伸びることによって、レンズ106は、その無負荷姿勢を保持する傾向を有することができる。したがって、着用者の真っ直ぐな視線上におけるレンズの光学的品質は、総じて、無負荷姿勢から有負荷姿勢になるのに伴って失われることはないであろう。
【0057】
更に、図11は、使用にあたり、ゴーグルの実施形態が、クッション部品108を通して圧縮力を均等に分布させる傾向も有することができることを例示している。クッション部品108は、フォーム材料又はその他の弾力性材料から作成することができる。言い換えると、上で論じられた先行技術のゴーグルとは対称的に、本明細書に開示されるゴーグルの実施形態は、着用者の顔とクッション部品108との間に隙間を生じさせる傾向を有さないであろう。また、クッション部品108を通して圧縮力が均等に分布されるゆえに、着用者に不快感及び疲労感を与えると考えられる応力集中も存在しにくい。これらの及びその他の利点は、本明細書に開示されるゴーグルの様々な実施形態の実現を通じて得ることができる。
【0058】
図12〜15は、曲げ制御部品の様々な実施形態を例示している。図12〜13及び図15は、一定の高さすなわち垂直寸法を有する曲げ制御部品を例示しており、したがって、これらの部品の幅を例示するために、これらの部品の水平断面図のみが示されている。下で論じられるように、図13及び図15に示される曲げ制御部品は、その中心部分からその相対する両端に向けて変化する可変幅を有する。しかしながら、下で論じられるように、図14は、一定幅と、その中心部分からその相対する両端に向けて変化する可変の高さすなわち垂直寸法とを有する曲げ制御部品を例示している。図12〜15に示される各実施形態は、それぞれ異なる利点を提供するとともに、曲げ制御部品の代替的な構成を表
わすことができる。
【0059】
しかしながら、先ずは、一部の実施形態のゴーグルフレーム及びレンズは、ノーズピース開口すなわちノーズピースセクションを提供するように構成されることが留意される。ゴーグルの曲げ強度は、ゴーグルの中心線からゴーグルの相対する両端に向かって変化する。実際、図7に示されるように、ゴーグルの曲げ強度は、先ずは、ゴーグルのセクションAからセクションBにかけて増大する。しかしながら、もし、先行技術のように曲げ制御部品が使用されないならば、ゴーグルの曲げ強度は、ゴーグルのセクションBからセクションCにかけて減少するであろう。
【0060】
したがって、本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態にしたがうのは、曲げ制御部品は、所定の地点又はセクションにおけるゴーグルの曲げ強度に対応するように特に構成することができるという認識である。曲げ制御部品の曲げ強度は、所定の地点又はセクションにおけるゴーグルの曲げ強度に対して追加になる。したがって、ゴーグルの合計すなわち全体の曲げ強度は、所定の地点又はセクションにおける曲げ制御部品及びゴーグルの個々の曲げ強度の和によって表わすことができる。
【0061】
例えば、一部の実施形態では、曲げ制御部品は、ゴーグルがゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに沿って、総じて一定の全体曲げ強度を有するように、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに対して補助的な曲げ強度を提供するように構成することができる。言い換えると、一部の実施形態では、曲げ制御部品は、自身がその長さに沿って一定の曲げ強度を有することができる一方で、別の実施形態では、曲げ制御部品は、その長さに沿って可変の曲げ強度を有するように構成することができる。このような可変曲げ強度は、したがって、ゴーグルの中心部分若しくはノーズピースセクションの可変曲げ強度に対応する及び/又はゴーグルの中心部分若しくはノーズピースセクションの可変曲げ強度を補充することができ、あわさると、ゴーグルの中心部分若しくはノーズピースセクション及び曲げ制御部品は、合計で、一定の全体曲げ強度を形成することができる。この点について、全体曲げ強度は、ゴーグルに沿った所定の地点における曲げ制御部品の曲げ強度とゴーグルの曲げ強度との和として定義することができ、ゴーグルの曲げ強度は、ゴーグルに沿った所定の地点におけるレンズの曲げ強度とフレームの曲げ強度との合成すなわち和として定義することができる。上で論じられたように、一部の実施形態では、全体曲げ強度は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションにおけるゴーグルの優先的曲げを阻止及び/又は軽減するように有利に構成することができる。
【0062】
次に、曲げ制御部品の様々な実施形態について、図12は、一定の断面幅202を有する曲げ制御部品200の水平断面図を示している。曲げ制御部品200を使用することによって、ゴーグルは、その中心部分に沿って、強化された曲げ強度を有すると考えられる。しかしながら、このような実施形態は、中心部分又はノーズピースセクションにおける優先的曲げを阻止及び/又は軽減するであろうが、ゴーグルに沿って一定の全体曲げ強度は生成しないであろう。
【0063】
図13は、可変幅212を有する別の実施形態の曲げ制御部品210の水平断面図を示している。幅212は、曲げ制御部品210の中心部分からその相対する両端に向かって先細る。可変幅212の結果、曲げ制御部品210は、その長さに沿って、可変の曲げ強度を提供する。したがって、曲げ制御部品210は、その可変曲げ強度がゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに沿ったゴーグルの可変曲げ強度に対応するように構成することができる。
【0064】
図14は、更に別の実施形態の曲げ制御部品216の斜視図を示している。曲げ制御部品216は、可変高さ218を含むことができる。高さ218は、曲げ制御部品216の
中心部分からその相対する両端に向かって先細る。例示されるように、高さ218は、曲げ制御部品216の長さに沿って変化することができる。しかしながら、このような一実施形態では、部品の幅は、総じて一定であることができる。したがって、可変高さは、曲げ制御部品216が曲げ制御部品216の長さに沿って可変の曲げ強度を有することを可能にする。上記のように、可変曲げ強度は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに沿ったゴーグルの可変曲げ強度に対応することができる。
【0065】
図15は、総じて一定の幅222を形成しているが一連の切り欠き224も含む更に別の実施形態の曲げ制御部品220の水平断面図を示している。一部の実施形態では、切り欠きは、曲げ制御部品220の長さに沿って、等間隔で配することができる。しかしながら、例示の実施形態では、切り欠き224は、曲げ制御部品220の中心からその相対する両端に向かって間隔が狭まるように配されている。切り欠き224は、曲げ制御部品220の長さに沿った所定の地点における曲げ制御部品220の曲げ強度に直接的に影響を及ぼすことができる。例えば、例示の実施形態の曲げ制御部品220は、部品220の長さに沿って、総じて可変の曲げ強度を形成することができる。やはり、上記のように、可変曲げ強度は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに沿ったゴーグルの可変の曲げ強度に対応することができる。
【0066】
図16及び図17は、ゴーグル300の中心部分又はノーズピースセクションにおけるゴーグル300の優先的曲げを軽減及び/又は排除するように構成することができる更に別の実施形態のゴーグル300を例示している。ゴーグル300は、ゴーグルフレーム302と、ストラップ304と、クッション部品306と、少なくとも1枚のレンズ308と、ゴーグル300の中心部分に沿って配されたノーズピースセクション310とを含むことができる。本明細書で使用される、ノーズピース引っ込み、ブリッジ、又はノーズピースセクションは、部品310として示される特徴を言うことができる。ゴーグルフレーム302は、ノーズピースセクション310のそれぞれの側に位置する側方部分、すなわち第1及び第2のレンズ支持部分を含むことができる。したがって、本実施形態ではユニタリレンズが例示されているが、本明細書に開示される実施形態は、使用されるレンズが単層であれ二層であれ、デュアルレンズゴーグルにも用いることができると考えられる。
【0067】
上記のように、ゴーグル300の中心部分は、総じて着用者の片方の眼の真っ直ぐな視線上から着用者のもう片方の眼の真っ直ぐな視線上まで及ぶゴーグルのゾーン又はセクションを含むことができる。言い換えると、ゴーグル300の中心部分は、総じてゴーグルの中心寄りの3分の2までの部分を含むことができる。
【0068】
図6〜11に例示される実施形態に関連して上で論じられたように、図16〜21に示される実施形態は、着用者の不快感、光学的歪み、及びゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションにおけるゴーグルの優先的曲げに関連したその他の欠点を、有利に阻止及び/又は軽減することができる。図16〜21の実施形態は、ゴーグルの曲げ制御を提供してゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションに沿ったゴーグルの曲げ強度を強化するように構成されたモジュラ式のゴーグル300を例示している。
【0069】
例えば、図17は、垂直セクションA、B、及びCを例示している。図6〜11の実施形態に関連して上で論じられたように、ゴーグル300は、ゴーグル300の曲げ強度がゴーグル300のセクションAにおいて最小ではないように構成することができる。言い換えると、セクションB及びCにおける曲げ強度が、総じてセクションAにおけるゴーグルの曲げ強度に等しい又はそれ未満であることができる。
【0070】
図18には、ゴーグル300の部品が分解斜視図で示されている。この図では、曲げ制御アセンブリ320及びフレーム302を単独で図解するために少なくとも1枚のレンズ
及びフォーム部品を取り外された一実施形態が例示されている。したがって、この実施形態では、(1枚若しくは複数枚の)レンズ及び/又はフォーム部品がゴーグルの曲げ強度に寄与できると考えられてはいるが、これらの部品は、曲げ制御アセンブリ320及びフレーム302を単独で図解するために省略されている。更に、曲げ制御アセンブリ320は、少なくとも1つの曲げ制御部品すなわちインサート330を含むことができる。更に、一部の実施形態では、曲げ制御アセンブリ320は、1つ又は2つ以上の締結具332も含むことができる。例えば、例示の実施形態は、ゴーグルの中心部分又はノーズピースセクションにおける曲げ制御を提供するために、ゴーグルフレーム302とともにインサート330及び締結具332の両方を用いている。
【0071】
図19及び図20は、曲げ制御部品すなわちインサート330の一実施形態を例示している。図19の斜視図は、曲げ制御部品すなわちインサート330の特徴及び態様を示すのに役立つ。例示されるように、曲げ制御部品330は、総じて細長いボディ340を含むことができる。ボディ340は、総じて直線状の形状を形成することができるが、例示の実施形態のボディ340は、ゴーグルフレームのノーズピースセクションの曲線周囲に対応するように構成された曲線形状を形成している。更に、本明細書で論じられるように、曲げ制御部品330は、ゴーグルフレームの隙間又は凹所に挿入されるように構成することができる。したがって、このような一実施形態では、曲げ制御部品330のボディ340は、有利なことに、ゴーグルのノーズピースセクションの全体形状に総じて適合することができる。
【0072】
やはり図19に例示されるように、曲げ制御部品330は、1つ又は2つ以上の前方突起342を含むことができる。前方突起342は、下で論じられるように、対応するゴーグルフレームの凹所又は溝に係合するように構成することができる。更に、曲げ制御部品は、1つ又は2つ以上の側方突起344も含むことができる。側方突起344は、やはり下で論じられるように、対応するゴーグルフレームの凹所又は溝に係合するように構成することができる。
【0073】
この実施形態では、曲げ制御部品330がゴーグルフレームに係合して収まることを可能にするために、対応するゴーグルフレームの部分に係合する前方突起342及び側方突起344が使用されているが、対応する一実施形態の曲げ制御部品330の凹所に係合する1つ又は2つ以上の突起がゴーグルフレームに使用されることも可能であると考えられる。言い換えると、曲げ制御部品には、代わりとして、対応するゴーグルフレームの突起に係合する前方凹所及び後方凹所を用いることも可能である。この点について、例示の実施形態の曲げ制御部品330は、又は2つ以上の係合凹所346を含むことができる。係合凹所346は、曲げ制御部品330をゴーグルフレームに揃える及び/又は係合するために、対応するゴーグルフレームの突起又は構造を受け入れるように構成することができる。機能的な実施形態の曲げ制御部品330を提供するために、様々なその他の変更又は置き換えを用いることができる。
【0074】
また、一部の実施形態では、曲げ制御部品330は、嵌め合い縁又は棚348を含むこともできる。嵌め合い縁又は棚348は、曲げ制御部品330がゴーグルフレームに係合する際の曲げ制御部品330の限界位置を定めることができる。更に、一部の実施形態では、嵌め合い縁又は棚348は、曲げ制御部品330とゴーグルフレームとが互いに係合する際のゴーグルフレームに相対的な曲げ制御部品330の下方への動きを制限することによって、振動に起因するがたつきが軽減されえるように構成することができる。
【0075】
図19及び図20は、また、曲げ制御部品330が1つ又は2つ以上の締結具凹所350を含むことができることも例示している。締結具凹所350は、曲げ制御部品がゴーグルフレームに相対的に適所に固定されえるように、ゴーグルフレームを通って伸びる締結
具によって係合されるように構成することができる。突起に関連して上述されたように、締結具凹所350は、ネジ切りされたナットなどの締結部品によって係合されるように対応するゴーグルフレームの凹所を通って伸びることが可能な1つ又は2つ以上の突起で置き換えることが可能である。
【0076】
図21〜22は、ゴーグル300の垂直断面図である。これらの図は、ゴーグル300の様々な部品の位置合わせ及び係合を例示している。例えば、断面図は、ゴーグル300に2枚のユニタリレンズ308が使用されえることを例示している。レンズ308は、ガスケット360によって隔てることができ、ゴーグルフレーム302に取り付けられる。更に、図21は、クッション部品306が複数の層を含みえることも例示している。この点について、クッション部品306は、1つ若しくは2つ以上のタイプのフォーム材料又は弾力性材料から作成することができる。
【0077】
図22は、図21の断面図の拡大図である。これらの図は、曲げ制御部品330がゴーグルフレーム302の係合凹所に受け入れられて係合される一実施形態を例示している。図22に示されるように、曲げ制御部品の前方突起342は、対応するゴーグルフレーム302の凹所370に係合することができる。更に、締結具332は、ゴーグルフレーム302の外側凹所374に受け入れられて収まることができる。図に示されるように、締結具332は、曲げ制御部品をゴーグルフレーム302に固定する働きをすることができる。
【0078】
一実施形態にしたがうと、締結具332の突出380は、ゴーグルフレーム302の突出部材382の孔を通って伸びることができる。また、図に示されるように、ゴーグルフレームの突出部材382は、孔と、後方に展開するボディとの両方を含む。更に、図22は、曲げ制御部品330の締結具凹所350が、突出部材382の少なくとも一部分をその中に受け入れるように構成されえることを例示している。突出部材382と締結具凹所350との間のこの初期係合は、ゴーグルフレーム302と曲げ制御部品330との間に第1次の保持を提供することができる。したがって、たとえ締結具332の使用がない場合でも、ゴーグルフレームの突出部材382を使用して、曲げ制御部品330の係合孔250に係合させることができる。
【0079】
しかしながら、本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態の固有な態様は、後方展開ボディが曲げ制御部品330の締結具凹所を拡張させて同凹所に強制的に係合するように、締結具332の突出380を突出部材382の孔に通すことができるという点である。言い換えると、締結具332の突出380は、突出部材382の孔の内側プロファイルよりも僅かに大きい通しプロファイルすなわち外のり寸法を形成するように構成することができる。更に、突出部材382は、その孔への突出380の挿入時に突出部材382が拡張することを可能にする弾力性材料を含むことができる。この点について、突出部材382は、突出部材382の後方展開ボディの長さに沿って伸びる1本又は2本以上のスリットを含むこともできる。突出部材382への突出380の挿入によって形成される拡張及び締まり嵌めは、ゴーグルフレーム302と曲げ制御部品330との間に第2次の保持を形成することができる。
【0080】
したがって、曲げ制御部品330をゴーグルフレーム302の係合凹所362に挿入した後に、締結具332をゴーグルフレーム302の外側凹所374に挿入することができる。締結具332が外側凹所374に更に押し込まれるにつれて、締結具332の突出380が突出部材382の孔に押し込まれ、部材382のより深いところを拡張させ、曲げ制御部品330の締結具凹所350との締まり嵌めを形成する。
【0081】
しかしながら、一部の実施形態では、締結具332は、突出部材382及び締結具凹所
350との締まり嵌めを形成する必要が無く、その代わりに、締結具332は、ゴーグルフレーム302及び締結具凹所350を通って伸びる突出を含むことができる。締結具332の突出は、曲げ制御部品330の締結具凹所350との係合からの引き戻しに抵抗する球状の頭部を含むことができる。しかしながら、一部の実施形態では、締結具332は、外側凹所374及び締結具凹所350に収まった又は受け入れられたときに締結具332の突起の先端に取り付く別の部品を含むことができるとも考えられる。したがって、締結具332は、曲げ制御部品をゴーグルフレーム302の係合凹所362内に固定することができる。
【0082】
以上では、特定の好ましい実施形態との関連で発明が開示されてきたが、当業者にならば、本発明が、具体的に開示される実施形態の範囲を超えて、発明のその他の代替的な実施形態及び/又は使用、並びにこれらの自明の変更形態及び等価形態にまで及ぶことが理解される。また、発明の幾つかのヴァリエーションが、詳細に図示及び説明されてきたが、当業者にならば、この開示内容に基づいて、これらの発明の範囲内のその他の変更形態が容易に明らかになる。また、実施形態の特定の特徴及び態様の様々な組み合わせ又は小組み合わせがなされてよく、これらもまた、発明の範囲に入ると考えられる。開示される実施形態の様々な特徴及び態様は、開示される発明の様々な形態を形成するために互いに組み合わせ又は置き換えが可能であることを理解されるべきである。したがって、本明細書に開示される少なくとも一部の発明の範囲は、上述された特定の実施形態に限定されるべきでないことを意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴーグルであって、
相対する側方部分と、中心部分とを形成するゴーグルフレームであって、前記ゴーグルフレームの前記中心部分に配されたブリッジを含み、前記ゴーグルフレームに対する曲げ力の作用を受けて総じて可撓性であるゴーグルフレームと、
前記ゴーグルフレームの前記ブリッジに沿って伸びる曲げ制御部品であって、第1及び第2の端を有する総じて細長いボディを含み、前記ブリッジにおける前記ゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、前記ゴーグルフレームの前記ブリッジにおける前記ゴーグルの曲げ強度を強化するように構成される曲げ制御部品と、
を備えるゴーグル。
【請求項2】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品は、前記ゴーグルフレームに取り付けられる、ゴーグル。
【請求項3】
請求項2に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品は、前記ゴーグルフレームのためのインサートとして、前記ゴーグルフレームとは別に形成され、前記ゴーグルフレームは、前記曲げ制御部品を前記ゴーグルフレームに取り付けるために、前記曲げ制御部品の少なくとも一部分を受け入れるように構成される、ゴーグル。
【請求項4】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品及び前記ゴーグルフレームは、一枚の材料片から形成される、ゴーグル。
【請求項5】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレームは、上方部分及び下方部分を形成し、前記曲げ制御部品は、前記ゴーグルフレームの前記上方部分に隣接して配される、ゴーグル。
【請求項6】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレームは、上方部分及び下方部分を形成し、前記曲げ制御部品は、前記ゴーグルフレームの前記下方部分に隣接して配される、ゴーグル。
【請求項7】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレーム及び前記曲げ制御部品は、異なる材料から作成される、ゴーグル。
【請求項8】
請求項7に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレームは、第1のポリマから作成され、前記曲げ制御部品は、前記第1のポリマの曲げ強度を上回る曲げ強度を有する第2のポリマから作成される、ゴーグル。
【請求項9】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレーム及び前記曲げ制御部品は、前記ブリッジにおける前記ゴーグルの曲げ強度が前記ゴーグルの前記側方部分に沿った前記ゴーグルの曲げ強度に少なくとも等しいように構成される、ゴーグル。
【請求項10】
請求項9に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレーム及び前記曲げ制御部品は、前記ブリッジにおける前記ゴーグルの曲げ強度が前記ゴーグルの前記側方部分に沿った前記ゴーグルの曲げ強度を上回るように構成される、ゴーグル。
【請求項11】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレームは、第1及び第2のレンズ支持部分を含み、前記ブリッジは、前記第1のレンズ支持部分と前記第2のレンズ支持部分との間に配され、前記ゴーグルフレームの前記第1及び第2のレンズ支持部分は、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内に支持するように構成され、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記第1のレンズ支持部分は、あわせて第1の複合曲げ強度を提供し、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記第2のレンズ支持部分は、あわせて第2の複合曲げ強度を提供し、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記ブリッジは、ブリッジ曲げ強度を提供し、前記曲げ制御部品は、前記ブリッジ曲げ強度に加えて更なる曲げ強度を提供してあわせて第3の複合曲げ強度を提供し、前記第3の曲げ強度は、前記ブリッジにおける前記ゴーグルの曲げ強度を強化して前記ブリッジにおける前記ゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、前記第1の複合曲げ強度又は前記第2の複合曲げ強度のいずれかに等しい又はそれを上回る、ゴーグル。
【請求項12】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品は、その前記細長いボディから伸びる複数のタブを含み、前記タブは、前記曲げ制御部品を前記ゴーグルフレームに結合するために、前記ゴーグルフレーム内に形成されたそれぞれの凹所に係合するように構成される、ゴーグル。
【請求項13】
請求項12に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品の前記タブは、前記曲げ制御部品の前記第1の端と前記第2の端との中間に配される、ゴーグル。
【請求項14】
請求項1に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品の前記細長いボディは、少なくとも1つの先細の様相を形成する、ゴーグル。
【請求項15】
請求項14に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品の幅は、その中心部分からその相対する両端に向かって先細る、ゴーグル。
【請求項16】
請求項15に記載のゴーグルであって、
前記曲げ制御部品の幅は、その中心部分からその相対する両端に向かって狭まる、ゴーグル。
【請求項17】
請求項1に記載のゴーグルであって、
締結具を備え、前記ゴーグルフレームは、締結空洞を含み、前記曲げ制御部品は、少なくとも1つの孔を含み、前記締結具は、前記曲げ制御部品を前記ゴーグルフレームに取り付けるために、前記ゴーグルフレームの前記締結空洞内に収まって前記曲げ制御部品の前記孔に係合するように構成される、ゴーグル。
【請求項18】
請求項17に記載のゴーグルであって、
前記ゴーグルフレームは、前記締結具と前記曲げ制御部品との間に介在される、ゴーグル。
【請求項19】
ゴーグルであって、
少なくとも1枚のレンズと、
第1及び第2のレンズ支持部分と、前記第1のレンズ支持部分と前記第2のレンズ支持部分との間に配されたブリッジとを含むゴーグルフレームであって、前記ゴーグルフレームの前記第1及び第2のレンズ支持部分は、少なくとも1枚のレンズを着用者の視野内に
支持するように構成され、前記ブリッジは、ノーズピース引っ込みを形成し、前記ゴーグルフレームは、前記ゴーグルフレームの前記ブリッジに対する曲げ力の作用を受けて総じて可撓性であり、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記第1のレンズ支持部分は、あわせて第1の複合曲げ強度を提供し、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記第2のレンズ支持部分は、あわせて第2の複合曲げ強度を提供し、前記少なくとも1枚のレンズ及び前記ブリッジは、ブリッジ曲げ強度を提供する、ゴーグルフレームと、
前記ゴーグルフレームの前記ブリッジ上に、その前記ノーズピース引っ込みに隣接して配される曲げ制御部品であって、前記ゴーグルフレームの前記ブリッジに対する曲げ力の作用を受けて前記ゴーグルフレームの前記ブリッジとともに撓み、前記ブリッジ曲げ強度に加えて更なる曲げ強度を提供してあわせて第3の複合曲げ強度を提供する曲げ制御部品と、
を備え、前記第3の曲げ強度は、前記ブリッジにおける前記ゴーグルの曲げ強度を強化して前記ブリッジにおける前記ゴーグルフレームの優先的曲げを抑えるために、前記第1の複合曲げ強度又は前記第2の複合曲げ強度のいずれかに少なくとも等しい、ゴーグル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2012−515947(P2012−515947A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548031(P2011−548031)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/021033
【国際公開番号】WO2010/085416
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(500291315)オークリー インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】