説明

割り込まれた番組録画のためのシステム及び方法

番組録画システム及び方法は、対象番組の予定録画時間を変化させる割込み番組の発生に応答して、対象番組の録画時間を調整するように動作可能である。代表的な実施形態は、予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を受信し;UPFの受信に応答して、対象番組に関連する予定録画開始時刻を更新録画開始時刻に調整することと、対象番組に関連付けられている予定録画終了時刻を更新録画終了時刻に調整することとの少なくとも1つを行い;かつ、更新録画開始時刻及び更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて対象番組を録画する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(記載無し)
【背景技術】
【0002】
メディアデバイスは、メディアプロバイダから番組編成を受信し、視聴者の対象番組の選択に基づいて、選択された対象番組を視聴者に表示するディスプレイに、選択された対象番組を流す。代表的なメディアデバイスは、ケーブルシステムメディアプロバイダ又は衛星システムメディアプロバイダから番組編成を受信するセットトップボックス(STB)である。メディアデバイスは、独自のディスプレイを備えてもよく、又は、テレビジョン(TV)等の外部ディスプレイに接続されてもよい。ゆえに、視聴者は、STBに適当な命令を入力することによって対象映画を選択してもよい。その後、映画は、視聴者のTVに表示される。
【0003】
いくつかのメディアデバイスは、録画機能を含む。例えば、STBは、視聴者の命令に基づいて、選択された対象番組がSTBで利用可能であるとき選択された対象番組を録画する内蔵デジタルビデオレコーダ(DVR)を含んでもよい。録画は、視聴者が対象番組をTVで同時に視聴している間に起こってもよく、又は、視聴者が離れている間に、又は、視聴者が異なる番組を観賞している間に、選択された対象番組を独立に録画してもよい。他のメディアデバイスは、他のメモリメディアに接続され、かつ、視聴者の命令に従って選択された対象番組を録画してもよい。このような他の録画可能メディアは、デジタルビデオディスク(DVD)、ビデオカセットレコーダ(VCR)、及び、他の適当な外部メモリメディアを含む。すなわち、メディア録画デバイスは、メディアデバイスの外部にある。
【0004】
対象番組の録画は通常、対象番組の予定開始時刻及び予定終了時刻に基づいている。ゆえに、メディアデバイスは、実時刻を対象番組の予定開始時刻でモニタする。予定開始時刻に達すると、メディアデバイスは、利用可能な番組編成から対象番組を選択し、録画を始める。例えば、STBはまず、対象番組を提供しているチャネルを受信するように合わせてもよい。その後、STBは、対象番組の録画を開始する。しかしながら、この処理は、対象番組が、利用可能な番組予定情報に基づいたチャネルに実際に表示されることを仮定する。録画は、予定終了時刻に達すると終了する。
【0005】
しかしながら、メディアデバイスは、対象番組全体を録画しない態様が多くある。例えば、対象番組は、1つ又は複数の超過時間のために、予定終了時刻に終了しないスポーツイベントであってもよい。ここで、メディアデバイスは、予定終了時刻にスポーツイベントの録画を終了すると、それによって超過時間分の録画に失敗する。いくつかのメディアデバイスは、いくつかの予め画定された時間量によって、予定終了時刻を超えて録画を延長することによってこのような出来事を処理するように試みる。しかしながら、スポーツイベント全部が録画されるような録画に十分な時間延長がなされる保証は無い。更に、スポーツイベントが早く終了するか、又は、予定終了時刻に終了する場合、録画メディアのメモリ容量は、延長時間録画を記憶するために不要な利用の無駄が生じる。
【0006】
他の例示として、対象番組が、緊急番組又は前もって予定されていなかった優先度の高い番組等の予定外番組によって割り込まれる場合がある。例えば、政府官僚は、国民全体に対して重要な演説又は同様なことをする場合がある。そのため、現行番組は、政府官僚演説がメディアデバイスに送られるように1つ又は複数のチャネルに割り込まれ得る。他の例示として、国民全体の非常時又はニュースイベントが起こる場合がある。メディアプロバイダは、国民全体の非常時又はニュースイベントに関係するニュース放送又は同様な番組を表示するために現行番組に割り込んでもよい。
【0007】
いくつかの態様において、割り込まれた対象番組又はその一部は、キャンセルされてもよい。従って、後に続く予定番組編成は、影響を受けない。すなわち、予定開始時刻及び予定終了時刻は、有効なままである。
【0008】
しかしながら、いくつかの態様において、対象の現行番組の表示は、予定外番組の時間によって遅延される。すなわち、割り込まれた現行番組の表示が遅延される場合、実際の終了時刻は、予定終了時刻後に起こる。メディアデバイスは、割込みがあることと、対象の現行番組の実際の終了時刻が予定終了時刻後に起こることを知り得ないので、メディアデバイスは、録画終了時刻が対象番組の本来の予定終了時刻まで存在するわけではないため、対象番組の最後を録画できなくなる。
【0009】
更に、割込みが現行番組編成を遅延させる場合、後に続く全てのそのチャネル上の予定番組編成が影響を受ける。すなわち、後に続く全ての番組編成は(少なくとも、いくつかの選択された調整時間を通じた上で)、割込み時間による予定開始及び予定終了時間のそれぞれの変化を持つ。例示として、予定外番組が午後6時から午後6時20分まで生じる場合、そのチャネルで当初は午後8時から開始するように予定されるとともに、当初は午後10時に終了するように予定された対象番組は、予定外番組の割込みのために、実際には午後8時20分から開始するとともに、午後10時20分に終了する。従って、視聴者が、そのチャネルの対象番組を(午後8時から午後10時まで通して)録画するようにメディアデバイスを予め設定していた場合、対象番組の最後の20分は録画されていない。
【0010】
従って、予定外番組終了時間延長、予定外番組割込み、及び予定外番組遅延に合わせて番組録画を調整する必要がある。
【発明の概要】
【0011】
番組録画システム及び方法は、対象番組の予定録画時間を変化させる割込み番組の発生に応答して、対象番組の録画時間を調整するように動作可能であることが開示される。代表的な実施形態は、予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を受信し;UPFの受信に応答して、対象番組に関連する予定録画開始時刻を更新録画開始時刻に調整することと、対象番組に関連付けられている予定録画終了時刻を更新録画終了時刻に調整することとの少なくとも1つを行い;かつ、更新録画開始時刻及び更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて対象番組を録画する。
【0012】
更なる態様によれば、代表的な実施形態では、少なくともその中の対象番組及び少なくとも予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を有する番組ストリームを受信するように構成された番組コンテンツストリームインターフェースと;前記対象番組を録画するための要求を受信するように構成されたインターフェースと;前記番組コンテンツストリームインターフェースに通信可能に結合され、少なくとも前記対象番組を受信するように構成された録画メディアと;前記番組コンテンツストリームインターフェース及び前記録画メディアに通信可能に結合され、前記UPFを受信することに応答して、前記対象番組に関連する予定録画開始時刻及び前記対象番組に関連する予定録画終了時刻の少なくとも1つを更新録画終了時刻に調整するように構成されたプロセッサシステムと、を具備する。対象番組は、更新録画開始時刻及び更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて録画される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、録画予定コントロールシステムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、メディアデバイス内の録画予定コントロールシステムの実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、録画予定コントロールシステムによって画定された予定録画開始時刻及び予定録画終了時刻を示すストリーミング方式の対象番組の概念図である。
【図4】図4は、予定外番組によって割込まれるとともに、録画予定コントロールシステムによって画定された更新録画終了時刻を示すストリーミング方式の対象番組の概念図である。
【図5】図5は、予定外番組によって割り込まれるとともに、予定外の録画保持時間、更新録画開始時刻、及び更新録画終了時刻を示すストリーミング方式の対象番組の概念図である。
【図6】図6は、前の予定外番組によって割り込まれるとともに、更新録画開始時刻、及び更新録画終了時刻を示すストリーミング方式の対象番組の概念図である。
【図7】図7は、番組録画予定システムの実施形態によって受信された番組ストリームを概念的に説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
最良かつ代替可能な実施形態について、上記の図面を参照して以下に詳細に記載する。
【0015】
図1は、代表的番組録画(記録)予定システム100の実施形態を示すブロック図である。番組録画予定システム100は、対象番組の予定録画時刻を変更する割込み番組の発生に応答して、予め画定された対象番組の録画予定を調整するように動作可能である。
【0016】
概要では、複数の番組が、複数のローカル番組編成プロバイダ102(LPP102a〜102z)によって提供される。番組Pa〜Pzは、メディアプロバイダによって動作されたメディア送信設備104に通信される。番組Pa〜Pzは、顧客の家屋110における視聴者のメディアデバイス108に通信されるトランスポートチャネル106に束ねられる。
【0017】
代表的メディアプロバイダは、複数の衛星112を介して顧客に番組編成を提供する。トランスポートチャネル106は、対応する送信アンテナ114を通して各衛星112にアップリンクされる。その後、それぞれのトランスポートチャネル106は、衛星112から、顧客の家屋110における受信機アンテナ116のほうに通信される。例えば、トランスポートチャネル106bに束ねられる番組Pa〜Pzから選択された番組は、送信アンテナ114bから衛星112bにアップリンクされ、その後、衛星112bから受信機アンテナ116に通信される。その後、トランスポートチャネル106bは、メディアデバイス108によって受信される。受信機アンテナ116は、複数のトランスポートチャネル106を受信するように構成され得る。
【0018】
他のメディアプロバイダは、他の形式の通信システムを介して顧客に番組編成を提供してもよい。例えば、いくつかのメディアプロバイダは、顧客に番組編成を提供するために、ケーブルネットワーク又はインターネットを用いてもよい。録画予定コントロールシステム100の実施形態は、任意の適当な形式の通信システムにわたって動作するように構成されてもよい。
【0019】
対象番組Piは、適当な命令をメディアデバイス108に提供する視聴者によって選択されてもよい。対象番組Piは、受信されたトランスポートチャネル106内の特定の「チャネル」によって識別される。メディアデバイス108は、対象番組Piが利用可能な特定のチャネルに合わせて調整し、その後、選択された対象番組Piをトランスポートチャネル106から取り出す。その後、対象番組Piは、ディスプレイ118に表示される。例えば、限定されるものではないが、メディアデバイス108は、テレビジョン(TV)、パーソナルコンピューター(PC)、又は類似のもの等の適当なメディアプレゼンテーションデバイス120に結合されるセットトップボックス(STB)であってもよい。あるいは、ディスプレイ118は、メディアデバイス108の構成部分であってもよい。
【0020】
いくつかの態様において、対象番組Piは、適当な番組録画命令をメディアデバイス108に提供する視聴者によって録画のために選択されてもよい。対象番組Piが、トランスポートチャネル106において利用可能になるとき、対象番組Piは、適当なメモリメディア122に記憶される(録画される)。
【0021】
いくつかの態様において、対象番組Piの録画が直ちに開始するように、対象番組Piはこのときトランスポートチャネル106において、現在利用可能であってもよい。対象番組Piの録画は、予定録画終了時刻が来るとともに終了する。
【0022】
他の態様において、対象番組Piは、未来時にトランスポート106から利用可能であってもよい。従って、メディアデバイス108は、対象番組Piの予定録画開始時刻及び予定終了時刻を画定する。対象番組Piの録画は、予定録画開始時刻が来るときに開始し、予定録画終了時刻が来るときに終了する。
【0023】
しかしながら、いくつかの態様において予定外番組は、このときトランスポートチャネル106において利用可能である対象番組Piを割り込んでもよい。従って、現行の対象番組Piの終了は、遅延してもよい。他の態様において、予定外番組は、対象番組の未来の予定を遅延させてもよい。すなわち、予定外番組は、未来の録画のために予定されていた対象番組Piに先行する。従って、対象番組Piの当初の予定録画開始時刻及び予定録画終了時刻が録画のために用いられる場合、対象番組Piの一部(又は、事によると、対象番組Pi全体)は、録画されない。
【0024】
例示として、予定外番組は、メディアプロバイダによって提供されてもよい。予定外番組例は、限定されるものではないが、政治家の演説、又は、このとき関心のあるイベントを取り扱うニュース番組を含む。予定外番組は、このとき録画される(及び/又は、視聴者に表示される)対象番組Piに割り込む。予定外番組は、対象番組Piの予定録画開始時刻及び/又は予定録画終了時刻に割り込む。すなわち、対象番組Piの予定録画開始時刻及び/又は予定録画終了時刻は変更される。
【0025】
実施形態は、1つ又は複数の方式で対象番組Piの完全な録画を確実にする。代表的実施形態は、予定外番組を録画し、かつ、予定録画終了時刻に予定外番組時間を加算することによって、実際の録画終了時刻が対象番組Piの実際の終了時刻と実質的に同時に起こるように調整する。他の実施形態は、予定外番組が録画されないように、録画を停止し、その後、予定外番組が終結した上で対象番組Piの録画を再開始する。他の実施形態は、対象番組Pi全体に沿って予定外番組を録画し、更に、視聴者が予定外番組を視聴するように任意に選択し得るか、又は、予定外番組をスキップするように選択し得るように、予定外番組の開始及び終了を示す適当なマーカを挿入する。更に他の実施形態では、対象番組Piの放映中に、予定外番組の表示が省略され、予定外番組は後で視聴するために別々に利用可能である。
【0026】
予定外番組が、未来に予定された対象番組Piに先行して、トランスポートチャネル106に挿入される場合、トランスポートチャネル106内の対象番組Piの可用性は、(予定外番組の実質的な時間によって)遅延されてもよい。録画予定コントロールシステム100の実施形態は、予定外番組によって引き起こされた遅延を示す情報を受信し、それに応じて、遅延された対象番組Piの新たな実際の開始時刻及び終了時刻と実質的に同時に起こるように、予定録画開始時刻及び終了時刻を調整する。従って、対象番組Piは、トランスポートチャネル106において利用可能になるときに録画される。
【0027】
更に他の態様において、対象番組Piは想定よりも長く継続してもよく、それによって、対象番組Piの終了は遅延し得る。スポーツイベントは、当初の予定番組終了時刻を超えて進む遅延した終了を有する番組の非限定的な例示であり得る。スポーツイベントは、スポーツイベントの勝者を決定するために、1つ又は複数の予定外の表示時間超過を有してもよい。予定録画終了時刻が、スポーツイベントの予定番組終了時刻に基づく場合、スポーツイベントの終了は、録画されない。録画予定コントロールシステム100の実施形態は、番組終了時刻の延長を示す情報を受信し、それに応じて、スポーツイベントの実際の終了時刻と実質的に同時に起こるように実際の録画終了時刻を調整する。ゆえに、スポーツイベント全体は、後で視聴するために録画される。
【0028】
録画予定コントロールシステム100の代表的実施形態は、メディア送信設備104において、番組編成ストリーム受信システム124、トランスポートチャネル生成システム126、及び、予定外番組フラグジェネレータ128を含む。番組編成ストリーム受信システム124は、複数のローカル番組プロバイダ102から、代表的ストリーミング方式で複数の番組を受信する任意の適当なシステムである。番組編成ストリーム受信システム124は、図1において説明したように、メディア送信設備104内に存在してもよく、又は、番組編成ストリーム受信システム124の部分が、メディア送信設備104の外部にあってもよい。いくつかの番組編成ストリーム受信システム124は、非常に大きな地理的領域にわたって分布されてもよく、及び/又は、番組を受信する多様な通信メディアを用いてもよい。
【0029】
番組編成ストリーム受信システム124は、トランスポートチャネル生成システム126との通信に適当な様式で受信された複数の番組を用意する。トランスポートチャネル生成システム126は、選択的バイアス上に受信された番組を束ねるとともに、1つ又は複数のトランスポートチャネル106を生成する。いくつかの実施形態において、番組編成ストリーム受信システム124及びトランスポートチャネル生成システム126は、番組編成を管理するより大きなシステムに統合される。
【0030】
映画、テレビ番組、ニュース放送、又は類似の表示等のビデオ番組は、番組構成部分が視聴者への表示のためにメディアデバイス108によって編集され得るように、一般に、トランスポートチャネル106に同時に多重送信される多様な構成部分を含む。番組構成部分の実施例は、ビデオ部分(視聴者にビデオとして現れるように連続的に表示される連続画像)、(音が、表示されるビデオとシーケンスされたオーディオ情報と通信するように提供された)オーディオ部分、及び/又は、(テキストが、オーディオ部分に対応する)クローズドキャプションストリームを含む。いくつかのシステムは、番組に関連した補足情報を提供するメタデータ部分を含んでもよい。しばしば、番組構成部分は、トランスポートチャネル106に複数の番組を多重送信することを容易にするために、デジタル化されて、パケットストリームにパケット化される。パケットストリームは、メタデータを含んでもよく、又は、番組に関係する追加の補足情報を含んでもよい。
【0031】
予定外番組フラグジェネレータ128は、予定外番組の存在に応答して、予定外番組フラグ(UPF)を生成する。UPFは、対象番組Piが、受信されたトランスポートチャネル106において利用可能になるときに録画されるように、メディアデバイス108が録画開始及び/又は終了を調整することを可能にする情報を提供する。
【0032】
UPFは、トランスポートチャネル106内に挿入されるか、又はそうでなければ、トランスポートチャネル106と通信するように、追加される。UPFは、トランスポートチャネル106において別々に通信されてもよく、又は、トランスポートチャネル106内にある現行番組の一部として通信されてもよい。例えば、一実施形態は、予定外番組によって割り込まれる番組のクローズドキャプションストリームにUPFを埋め込む。代わりに、又は追加的に、UPFは、番組の、ビデオ部分、オーディオ部分、及び/又はメタデータ部分に埋め込まれてもよい。
【0033】
予定外番組が、単一のローカル番組プロバイダ102、複数の選択された番組プロバイダ102、又は、全ての番組プロバイダ102によって提供された現行番組を割り込んでもよいことが認識される。更に、ここで用いたように、現行番組の予定外の延長は、予定外番組として画定される。
【0034】
一度、予定外番組が始まると、UPFは、トランスポートチャネル106において周期的に通信される。代表的実施形態において、連続的に通信されたUPF間の周期は、予め画定されるが、かかる周期は比較的短いことが好ましい。予定外番組が現行番組を割り込んでいる限り、対象番組Piが、受信されたトランスポートチャネル106において利用可能になるときに録画されるように、UPFは、メディアデバイス108が録画開始時刻及び/又は終了時刻を調整することを可能にするのに十分な情報を含む。例えば、UPFの一実施形態は、予定外番組の開始時刻及び予定外番組の現行期間情報を含む。予定外番組が終わったとき、UPFは、予定外番組の開始時刻及び終了時刻を含んでもよく、又は、予定外番組の開始時刻及び合計期間を含んでもよく、又は、予定外番組の合計期間を含んでもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、予定外番組フラグジェネレータ128は、メディア送信設備104から遠隔的に存在する。UPFは、予定外番組を放送しているチャネルに関連した番組編成のストリームに関連付けられるか、又は、結合される。予定外番組が複数のローカル番組編成プロバイダ102によって放送される場合、UPFは、それらの特定のローカル番組編成プロバイダ102によって提供されたチャネルに関連付けられたそれぞれの番組編成ストリームに関連付けられるか、又は、結合される。ゆえに、UPFの番組編成ストリームへの挿入は、ローカル番組編成プロバイダの設備においてローカルにコントロールされる。更に、又は代わりに、UPFは、予定外番組のソースに挿入されることができるか、又は、メディア送信設備104への通信パスに沿った他の適当なポイントに挿入されてもよい。
【0036】
代わりに、又は更に、UPFは、予定外番組を放送している特定のチャネルを識別する別々な情報のストリームとして、トランスポートチャネル106において通信される。ゆえに、予定外番組だけが限定数の番組チャネルに影響を与える場合、影響されたチャネルの識別はUPFに含まれることができる。多くのチャネルが影響される場合、このような実施形態は、個々の番組に個々に挿入されるべき多くのUPFとは対照的に、UPFによって影響されながら、多くのチャネル又は全チャネルを識別することができる利点を提供する。
【0037】
予定外番組の存在は、検出されてもよく、決定されてもよく、又は、多様な方法で知られてもよい。代表的実施形態において、予定外番組フラグジェネレータ128は、ローカル番組編成プロバイダ102によって提供されている番組をモニタする。番組編成予定は予め画定されるので、予定番組編成から提供された番組編成における偏りは、予定外番組の放送を示す。このような実施形態は、受信された番組編成ストリームに提供されたメタデータをモニタする。メタデータは、現行の受信された番組を識別する番組名又は類似のもの等の適当な識別子を含んでもよい。
【0038】
このような実施形態において、番組編成予定情報は、予定外番組フラグジェネレータ128によってアクセス可能であるメディア送信設備104において適当なメディア(図示せず)に記憶されてもよい。例えば、電子番組ガイド(EPG)又は類似のものが生成され、視聴者に表示されるように、番組編成予定は、メディアデバイス108に周期的に通信される情報であってもよい。ゆえに、現在利用可能な番組の題名は、予定外番組の題名と比較されることができる。題名が異なるようになる場合、番組録画予定システム100は、予定外番組の発生を検出する。
【0039】
更に、又は代わりに、オペレータインターフェース130又は類似のものは、予定外番組フラグジェネレータ128に統合されるか、又は結合される。番組編成をモニタしているオペレータは、予定外番組フラグのシリーズ(UPFs)を生成する処理を手動で開始してもよい。予定外番組フラグ(UPF)は、その後、トランスポートチャネル106の適当な部分に挿入される。予定外番組が完了した上で、その後、オペレータは予定外番組の終了を示し得る。
【0040】
更に、又は代わりに、ローカルな予定外番組のインディケータ132又は類似のものは、LPP102において利用可能であってもよい。ローカルな予定外番組のインディケータ132は、UPFの生成を開始するように、予定外番組フラグジェネレータ128に情報を通信してもよい。いくつかの実施形態において、予定外番組のインディケータ132は、UPFを生成するとともに、番組編成ストリーム受信システム124に通信される番組ストリームにそれらを置いてもよい。ゆえに、個々のLPP102は、独自の番組編成をモニタしてもよく、かつ、それらのステーションによる予定外番組の放送を示す情報を手動で又は自動的に生成してもよい。予定外番組が完了した上で、その後、LPP102は、予定外番組の終了を示してもよい。
【0041】
図2は、メディアデバイス108内の録画予定コントロールシステム100の実施形態を示すブロック図である。メディアデバイス108の実施例は、限定されるものではないが、セットトップボックス(STB)を含む。録画予定コントロールシステム100の実施形態は、限定されるものではないが、ステレオ、ラジオ、テレビジョン(TV)、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、デジタルビデオレコーダ(DVR)、又は、パーソナルコンピュータ(PC)等の他のメディアデバイスに実装されてもよい。
【0042】
非限定的で代表的なメディアデバイス108は、番組コンテンツストリームインターフェース202、プロセッサシステム204、メモリ206、プログラムバッファ208、任意選択のデジタルビデオレコーダ(DVR)210、表示デバイスインターフェース212、リモートインターフェース214、及び、任意選択のリモート録画メディアインターフェース216を備える。メモリ206は、録画スケジューリングロジック218と、現行の予定情報220と、任意選択的に、遅延予定情報222とを含む。他のメディアデバイスは、上記のメディア処理構成部分のいくつかを含んでもよく、又は、いくつかを省略してもよい。更に、ここに記載されない追加の構成部分が、代替的な実施形態に含まれてもよい。
【0043】
ここではセットトップボックスであるメディアデバイス108の機能は、これから広く記載される。1つ又は複数のトランスポートチャネル224は、番組コンテンツストリームインターフェース202によって受信される。番組コンテンツストリームインターフェース202内の1つ又は複数のチューナー202aは、プロセッサシステム204から受信された命令に従って、トランスポートチャネル224の1つに選択的に調整する。トランスポートチャネル224は、一般に、一緒に多重送信された複数の番組を含む。プロセッサシステム204は、視聴者によって特定された対象番組Piのリクエストに基づいて、対象番組Piに関連した番組コンテンツを構文解析する。番組コンテンツが、表示デバイスインターフェース212を介して、メディア表示デバイス120に流出され得るように、対象番組Piは、その後、プログラムバッファ208に保存され得るビデオ情報及び/又はオーディオ情報のストリームに編集される。代わりに、又は更に、構文解析された番組コンテンツは、後で表示されるためにDVR210に保存されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態は、リモート録画メディアインターフェース216を介して、リモート録画メディア226に通信可能に結合される。ゆえに、対象番組Piは、リモート録画メディア226に通信されるとともに録画されてもよい。
【0045】
視聴者(図示せず)は、録画のための対象番組Piを選択してもよい。すなわち、視聴者の命令に基づいて、メディアデバイス108は、その後、決定された視聴者のコマンドに従って、DVR210及び/又はリモート録画メディア226等の様々なメディア構成部分及び/又はデバイスをコントロールできる。例えば、限定されるものではないが、メディアデバイス108は、任意選択のリモートコントロール228を介して、視聴者からコマンドを受信するように構成されてもよい。リモートコントロール228は、1つ又は複数のコントローラ230を含む。視聴者は、メディアデバイス108の動作をコントロールするために、1つ又は複数のコントローラ230を始動させることによって、リモートコントロール228に、命令を生成させるとともにワイヤレス信号232を介してリモートインターフェース214に送信させる。
【0046】
例えば、視聴者は、現在又は未来のどちらかに視聴するために利用可能である現行番組予定を視聴したいと思う場合がある。視聴者は、リモートコントロール228を介して命令を生成し、番組予定の表示及び表示された電子番組ガイド(EPG)を経由して示された番組情報をリクエストし得る。随時、メモリ206の現行予定情報220部分に集合する情報は、トランスポートチャネル224を介して、又は他の適当なメディアを介して、メディアデバイス108に通信され、かつ、メモリ206の現行予定情報220部分に保存される。情報は、限定されるものではないが、予定された表示の開始時刻及び/又は終了時刻、番組チャネル、及び、番組の記述的情報を含んでもよい。番組の記述的情報は、番組名、出演者又は俳優の氏名、制作日、及び、番組の性質を記述する要約を含んでもよい。任意の適当な情報は、番組の記述的情報に含まれてもよい。EPGの表示をリクエストする視聴者から命令を受信した上で、現行の予定情報220内の情報は、取り出され、フォーマットされ、その後、EPGとしてディスプレイ118上に表示される。
【0047】
予定外の番組編成が、現在利用可能な番組に割り込むとき、トランスポートチャネル224内のUPFは、メディアデバイス108によって受信される。録画スケジューリングロジック218は、代表的実施形態におけるプロセッサシステム204によって実行され、現行の予定情報に、現在進行中又は未来時に予定された任意の録画行為の存在をチェックする。
【0048】
現在利用可能な対象番組Piの録画が進行中である場合に、録画は、予定外番組の発生によって割り込まれる。対象番組Piが、受信されたトランスポートチャネル224において利用可能になるとき録画されるように、録画予定コントロールシステム100は、録画開始時刻及び/又は終了時刻を調整するように動作する。番組録画予定調整は、受信されたUPFに従ってなされる。
【0049】
様々な代表的な非限定的番組録画の概要が明示されて録画予定コントロールシステム100の実施形態の代表的な動作を説明している。図3は、録画予定コントロールシステム100によって画定された予定録画開始時刻304及び予定録画終了時刻306を示す割込みの無いストリーミング式対象番組302の概念図である。ここで、他に対象番組302に割り込む、及び/又は、遅延させる予定外の番組が発生しないこと、又は発生前であることが仮定される。
【0050】
予定録画開始時刻304は、対象番組302が、メディアデバイス108によって受信されるか、又は、メディアデバイス108から利用可能である時刻に対応する。予定録画終了時刻306は、対象番組302が終了するように予定される時刻に対応する。ゆえに、録画は、対象番組302を提供して、録画のためにDVR210及び/又はリモート録画メディア226に対象番組302を通信するチャネルを受信するように、番組コンテンツストリームインターフェース202を合わせることによって、予定録画開始時刻304に開始される。対象番組302の録画は、予定録画終了時刻306において終了する。
【0051】
図4は、予定外番組402によって割り込まれるストリーミング式対象番組302の概念図である。ここで、ストリーミング式対象番組302の録画は、予定録画開始時刻304に開始する。時刻404において、予定外番組402は、ストリーミング式対象番組302を開始するとともに割り込む。予定外番組402は、期間406の間継続し、時刻408で終了する(期間406は、予定外番組402の開始時刻404及び終了時刻408によって画定される)。予定外番組402の終了後、ストリーミング式対象番組302は、再開始する。すなわち、ストリーミング式対象番組302は、予定外番組402の発生によって遅延されている。番組録画予定システム100の実施形態は、ストリーミング式対象番組302の録画が再開始するように、更新録画終了時刻410に、最初に予定された録画終了時刻306(図3)を調整する。
【0052】
このようにして、ストリーミング式対象番組302は、対象番組の第1の部分302A及び対象番組の第2の部分302Bによって画定される。対象番組の第1の部分302Aは、ストリーミング式対象番組302の予定録画開始時刻304及び予定外番組402の開始時刻404によって画定される。対象番組の第2の部分302Bは、予定外番組402の終了時刻408及び更新録画終了時刻410によって画定される。
【0053】
いくつかの態様において、予定外番組402は、録画されているストリーミング式対象番組302の継続である。例えば、ストリーミング式対象番組302は、スポーツイベントであってもよい。スポーツイベントが、例えばスポーツイベントの勝者を決定するために試合されなくてはならない1つ又は複数の時間超過期間中等で最初に予定された録画終了時刻306に終了しなかった場合、スポーツイベントの録画は継続すべきである。ストリーミング式対象番組302の延長試合を(予定外番組402の開始が、予定録画終了時刻306に対応する時間に開始する)予定外番組402として画定することによって、録画は割り込まれずに継続する。
【0054】
予定外番組402の持続は、スポーツイベントの時間超過期間の持続に対応する。、スポーツイベントの勝者が決定されると、スポーツイベントは終了する。スポーツイベントの終了は、ストリーミング式対象番組302の更新録画終了時刻410に対応する。こうして、番組録画予定システム100の実施形態は、ストリーミング式対象番組302終了の実際の時刻に基づいて更新録画終了時刻410を決定し、その後、(更新録画終了時刻410に)録画を終了する。こうして、ストリーミング式対象番組302全体が録画される。
【0055】
いくつかの実施形態において、予定外番組402も録画される。ゆえに、タイムマーカ又は類似のものは任意選択的に、時刻404に開始する予定外番組402の発生を識別するために、録画に挿入されてもよい。予定外番組402が完了した上で、時刻408において、他のマーカが任意選択的に録画に挿入されてもよい。視聴者は、録画されたストリーミング式対象番組302を再生していて予定外番組402に達するとき、予定外番組402の(開始マーカによって識別された)開始時刻404及び(終了マーカによって識別された)終了時刻408は、視聴の選択肢を視聴者に提供するために用いられてもよい。例えば、視聴者は、番組編成視聴において予定外番組402の終了に対応する時刻408に向かってジャンプするように選択してもよく、かつ、録画されたストリーミング式対象番組302の視聴を続けて(それによって、予定外番組402をスキップして)もよい。
【0056】
他の実施形態において、視聴者に、録画されたストリーミング式対象番組302の放映が表示される前に、1つ又は複数の予定外番組402が録画中に生じたことを示す情報が視聴者に表示されてもよい。視聴者は、任意選択的に、予定外番組402を超えてスキップするように選択してもよい。他の態様において、視聴者は、録画された予定外番組402を視聴するために前方にスキップするように選択してもよい。(例えば、予定外番組402は、視聴者が視聴することに興味を持っている重要な関心事に関係するニュース放送であってもよい)。
【0057】
いくつかの実施形態において、予定外番組402は、録画されなくてもよい。むしろ、ストリーミング式対象番組302の録画が停止して、その後、予定外番組402の終了の上で再開始する。図5は、予定外番組402によって割り込まれるストリーミング式対象番組302の概念図である。ここで、ストリーミング式対象番組302の録画は、予定録画開始時刻304に開始する。予定外番組402は、開始するとともに、ストリーミング式対象番組302に割り込む。番組録画処理は、録画停止時刻502に停止する。予定外番組402は、期間406の間継続して、その後、終了する。録画は、録画再開始時刻504に再開始する。従って、予定外番組402の終了後、ストリーミング式対象番組302の録画は、再開始するとともに、更新録画終了時刻410を通して継続する。
【0058】
他の態様において、予定外番組402は、ストリーミング式対象番組302の最初に予定された録画時刻に先立って開始するとともに終了する。図6は、前の予定外番組402によって遅延されたストリーミング式対象番組302の概念図であり、録画予定コントロールシステム100によって画定された、更新録画開始時刻602及び更新録画終了時刻604を示す。
【0059】
ここで、予定外番組402の後に予定される全ての後続番組は、少なくとも予定外番組402の期間406によって遅延される。例えば、政治家要人が、国中の番組編成に割り込む演説(予定外番組402)を行い得る。従って、全ての後続番組は、政治家の演説の期間(予定外番組の期間406)遅延され得る。
【0060】
例えば、政治家の演説は、15分間行われてもよい。その後で、特定のストリーミング式対象番組302は最初に、午後8時(最初に予定された録画開始時刻304)に予定される場合、午後9時(最初に予定された終了時刻306)に終了する場合、15分間によるストリーミング式対象番組302は午後9時に終了する。すなわち、政治家の演説によって生じた遅延のために、対象番組302は、午後8時15分(更新録画開始時刻602)に開始して、9時15分(更新録画終了時刻604)に終了するように、再予定される。ゆえに、番組録画予定システム100は、ストリーミング式対象番組302全体が録画されるように、更新録画開始時刻602に(午後8時15分に)録画を開始し、更新録画終了時刻604に(午後9時15分に)録画を終了する。
【0061】
図7は、番組録画予定システム100の実施形態によって受信された番組ストリーム702を概念的に説明している。番組ストリーム702は、ビデオストリーム704、対応するオーディオストリーム706、対応するメタデータストリーム708、及び、対応するクローズドキャプションストリーム710を含む。ビデオストリーム704は、それぞれが番組の特定画像を有する複数の連続的にシーケンスされたビデオフレーム712から構成される。ビデオフレーム712は、動画を作成するように連続的に表示される。オーディオストリーム706は、音声、音楽、及び、背景音を含んでもよい。オーディオストリーム706は、動画と同時に対応したオーディオストリーム706の、音声、音楽、及び、背景音等のビデオフレーム712にシーケンスされる。メタデータストリーム708は、他の対象情報を含む。
【0062】
クローズドキャプションストリーム710も、番組ストリーム702の一部として概念的に説明される。クローズドキャプションストリーム710は、一般に、オーディオストリーム706の言語テキスト表示である。テキスト表示は、難聴の視聴者のために、又は、バー又は類似の場所等の比較的大きな騒音レベルの場所にいる視聴者のために提供される。クローズドキャプションストリーム710の言葉は、一般に、オーディオストリーム706の話し言葉に対応するようにシーケンスされる。
【0063】
番組録画予定システム100の代表的な実施形態において、複数のUPF714は、予め画定された間隔において、ビデオストリーム104、対応するオーディオストリーム106、対応するメタデータストリーム108、及び/又は、対応するクローズドキャプションストリーム710の少なくとも1つに埋め込まれる。表示された番組ストリーム702におけるUPF714の検出に応答して、番組録画システム100は、ストリーミング式対象番組302が利用可能になるときに録画されるように、録画開始時刻及び録画終了時刻を再画定する。
【0064】
ここで、予定外番組402は、時刻404に、第1のビデオフレーム712a(及び、オーディオストリーム706における関連したオーディオ情報、メタデータストリーム708における関連したメタデータ、及び/又は、クローズドキャプションストリーム708における関連したクローズドキャプション情報)を開始する。第1のUPF714aは、番組録画予定システム100の代表的な実施形態によって、クローズドキャプションストリーム710に挿入される。第1のUPF714a(及び、後続のUPF714)は、メディアデバイス108(図1及び図2)における受信に先行して、生成されるとともに、番組ストリーム702に挿入される。
【0065】
第1のUPF714aを検出した上で、実施形態に応じて、ストリーミング式対象番組302は停止されてもよく、録画は、予定外番組402を録画するように継続してもよく、又は、マーカ又は類似のものは、予定外番組402の始まりを示すように録画に挿入されてもよい。
【0066】
予定外番組402は、期間406の間継続して、時刻408に終了する。予定外番組402の間、UPF714の周期的連続が、番組ストリーム702に挿入される。従って、視聴者は、予定外番組402が表示されているチャネルに合わせる場合、番組録画予定システム100は、予定外番組402がこのときストリーミング式対象番組302に割り込んでいることを理解する。従って、視聴者が、ストリーミング式対象番組302(又は、ストリーミング式対象番組302の残りの部分)を録画することを願う場合、番組録画予定システム100は、予定外番組402を割り込む視聴において録画開始時刻及び終了時刻を適切に調整する。
【0067】
予定外番組402の間、挿入されたUPF714は、予定外番組402の現在の期間406が決定可能であるように、限定されるものではないが、予定外番組402の開始時刻404及び現在時刻又は類似の情報を含む様々な情報を含んでもよい。
【0068】
予定外番組402は、時刻408に、最後のビデオフレーム712bで終了する。時刻408に予定外番組402が完了した上で、UPF714bは、予定外番組402の終了を示すために番組ストリーム702に挿入される。UPF714bを検出した上で、実施形態に応じて、ストリーミング式対象番組302の録画は、再開始されてもよく、録画は、ストリーミング式対象番組302の第2の部分302bを録画するように継続してもよく、又は、マーカ又は類似のものは、予定外番組402の終了を示すように録画に挿入されてもよい。
【0069】
予定外番組402の完了後、番組録画予定システム100の実施形態は、番組ストリーム702にUPF716を周期的に挿入し続ける。例えば、UPF716aは、UPF714bの後に続く。UPF716は、予定外番組402が、後続番組の利用可能性における遅延を引き起こしたことを示す。ゆえに、視聴者が対象番組が録画されることをリクエストするとき、最初に予定された開始時刻及び終了時刻は、更新録画開始時刻602及び更新録画終了時刻604(図6)に調整されることができる。
【0070】
いくつかの時点において、後に予定された番組編成が最初に予定された時刻まで戻されるように、スケジューリング調整が生じる。例えば、予定外番組402の期間が1時間である場合、1時間の期間を持つ番組は、キャンセルされる。ゆえに、キャンセルされた番組の後の番組は、予定時刻に利用可能である。好ましくは、調整は、(朝の非常に早い時間等)ピークでない視聴時間に、又は関心の低い番組が予定されているときに生じる。
【0071】
代替的な実施形態において、UPF714、716は、ビデオストリーム704、オーディオストリーム706、メタデータストリーム708、及び/又は、クローズドキャプションストリーム710の1つ又は複数に挿入され、埋め込まれ、又は、含まれてもよい。例えば、UPF714、716は、限定されるものではないが、PAT(番組関連表)、PMT(番組マップ表)、CAT(コンディショナルアクセス表)、TSDT(トランスポートストリーム記述表)、及び/又は、プライベートセクション等のMPEG PSI(番組固有情報)表内にあってもよい。UPF714,716は、限定されるものではないが、STT(システム時刻表)、RRT(領域割合表)、DCCT(方向付けられたチャンネル変更表)、MGT(マスターガイド表)、DCCSCT(方向付けられたチャネル変更選択コード表)、ETT(拡張テキスト表)、EIT(イベント情報表)、CVCT(ケーブル仮想チャネル表)、及び/又は、TVCT(地上仮想チャンネル表)等のASTC(高度テレビシステム委員会)、PSIP(番組及びシステム情報プロトコル)表内にあってもよい。UPF714、716は、限定されるものではないが、NIT(ネットワーク情報表)、SDT(サービス記述テーブル)、EIT(イベント情報表)、BAT(ブーケ関連表)、SIT(選択情報表)、RST(実行ステイタス表)、TOT(時刻オフセット表)、及び/又は、TDT(時刻及び日付表)等のDVB(デジタルビデオ放送)SI(サービス情報)表内にあってもよい。他の実施形態において、UPF714、716は、別々の情報伝送等による他の方法でメディアデバイス108に通信されてもよい。
【0072】
番組録画予定システム100の上述の実施形態は、本発明の実装の単なる可能な実施例であることが強調されるべきである。多くの変形及び変更は、上述の実施形態に行われてもよい。全てのそのような変更及び変形は、本開示の範囲内で本明細書に含まれることが意図され、かつ、以下の請求項によって保護される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象番組を録画する方法であって、
予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を受信することと;
前記UPFの受信に応答して、対象番組に関連する予定録画開始時刻を更新録画開始時刻に調整することと、予定録画終了時刻を更新録画終了時刻に調整することとの少なくとも1つを行うことと;
前記更新録画開始時刻及び前記更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて前記対象番組を録画することと;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記受信したUPFは第1のUPFであり、前記予定外番組の開始時刻に前記対象番組を録画することが進行中であり、更に、
前記予定外番組の終了に対応する第2のUPFを受信することと;
前記第1のUPF及び前記第2のUPFに基づいて前記予定外番組の期間を画定することと;
前記予定外番組の期間を前記予定録画終了時刻に加えて、前記更新録画終了時刻が、前記予定終了時刻に前記予定外番組の前記期間を加えた時間と実質的に等しくなるようにすることと;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信したUPFは第1のUPFであり、前記予定外番組の開始時刻に前記対象番組を録画することが進行中であり、更に、
前記第1のUPFを受信することに応答して、前記対象番組を停止することと;
前記予定外番組の終了に対応する第2のUPFを受信することと;
前記第2のUPFを受信することに応答して、前記対象番組を前記録画することを再開することと;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記受信したUPFは第1のUPFであり、前記対象番組を録画することは前記予定外番組の終了の後に始まるように予定され、
前記予定外番組の終了に対応する第2のUPFを受信することと;
前記第1のUPF及び前記第2のUPFに基づいて前記予定外番組の期間を画定することと;
前記予定外番組の期間を前記予定録画終了時刻に加えて、前記更新録画終了時刻が、前記予定終了時刻に前記予定外番組の前記期間を加えた時間と実質的に等しくなるようにすることと;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
更に、
前記更新録画開始時刻に前記対象番組の録画を始めることと;
前記更新録画終了時刻に前記対象番組の録画を終了することと;
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記UPFは少なくとも前記予定外番組の期間を含み、
前記予定外番組の期間を前記予定録画開始時刻に加えて、前記更新録画開始時刻が、前記予定開始時刻に前記予定外番組の前記期間を加えた時間と実質的に等しくなるようにすることと;
前記予定外番組の期間を前記予定録画終了時刻に加えて、前記更新録画終了時刻が、前記予定終了時刻に前記予定外番組の前記期間を加えた時間と実質的に等しくなるようにすることと;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
更に、
前記更新録画開始時刻に前記対象番組の録画を始めることと;
前記更新録画終了時刻に前記対象番組の録画を終了すること;
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記受信したUPFは第1のUPFであり、前記予定外番組の開始時刻に前記対象番組を録画することが進行中であり、かつ、
前記第1のUPFを受信することに応答して、前記対象番組の録画を第1のマーカでマークすることと;
前記予定外番組を録画することと;
前記予定外番組の終了に対応する第2のUPFを受信することと;
前記第2のUPFを受信することに応答して、前記対象番組の録画を再開することと;
前記対象番組の録画を再開する際に、前記対象番組の録画を第2のマーカでマークすることと;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
更に、
視聴者から命令を受信して、前記録画された対象番組を再生することと;
前記第1のマーカに基づいて前記対象番組の最初から前記対象番組の録画を停止するまで、前記対象番組の第1の部分を再生することと;
前記録画された対象外番組をスキップすることと;
前記第2のマーカに基づいて前記予定外番組の終了から前記対象番組の終了まで、前記対象番組の第2の部分を再生することと;
を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
更に、
視聴者から命令を受信して、前記予定外番組を再生することと;
前記第1のマーカによって特定された開始に基づいて、前記第2のマーカによって特定された前記対象外番組の終了まで前記予定外番組を再生することと;
を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記UPFを受信することは、
ビデオストリーム、オーディオストリーム、メタデータストリーム、及びクローズドキャプションストリームの少なくとも1つにおいて前記UPFを受信することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
少なくともその中の対象番組及び少なくとも予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を有する番組ストリームを受信するように構成された番組コンテンツストリームインターフェースと;
前記対象番組を録画するリクエストを受信するように構成されたインターフェースと、
前記番組コンテンツストリームインターフェースに通信可能に結合され、少なくとも前記対象番組を受信するように構成された録画メディアと;
前記番組コンテンツストリームインターフェース及び前記録画メディアに通信可能に結合され、前記UPFを受信することに応答して、前記対象番組に関連する予定録画開始時刻及び前記対象番組に関連する予定録画終了時刻の少なくとも1つを更新録画終了時刻に調整するように構成されたプロセッサシステムと;を含み、
前記対象番組は、前記更新録画開始時刻及び前記更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて録画されることを特徴とする番組録画システム。
【請求項13】
前記受信されたUPFは第1のUPFであり、前記予定外番組の開始時刻に前記対象番組を録画することが進行中であり、前記プロセッサシステムは更に、
前記番組コンテンツストリームインターフェースが第2のUPFを受信することに応答して、前記第1のUPF及び前記第2のUPFに基づく、前記予定外番組の期間を画定するとともに;
前記予定外番組の期間を前記予定録画終了時刻に加えて、前記更新録画終了時刻が、前記予定終了時刻に前記予定外番組の前記期間に加えた時間と実質的に等しくなるように;
構成されていることを特徴とする請求項12に記載の番組録画システム。
【請求項14】
更に、
前記対象番組を、録画のためのリモート録画メディアに通信するように構成されたリモート録画メディアインターフェースを含むことを特徴とする請求項12に記載の番組録画システム。
【請求項15】
前記録画メディアは、デジタルビデオレコーダであることを特徴とする請求項12に記載の番組録画システム。
【請求項16】
対象番組の録画を制御する方法であって、
予定外番組の発生を画定することと;
前記予定外番組の発生に対応する予定外番組フラグ(UPF)を生成することと;
前記UPFを番組ストリームに挿入することと;
前記受信されたUPFに基づいて前記対象番組の予定録画開始時刻が更新録画開始時刻に調整される、及び前記対象番組の予定録画終了時刻が更新録画終了時刻に調整される、の少なくとも1つがなされ、前記更新録画開始時刻及び前記更新録画終了時刻の少なくとも1つに基づいて前記対象番組が録画される、前記番組ストリームをリモートメディアデバイスに通信することと;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
更に、
前記予定外番組が完了するまで、周期的に複数の追加UPFを生成することと、前記複数の追加UPFを前記番組ストリームに挿入することと、前記複数の追加UPFと通信することと、を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記UPF及び前記複数の追加のUPFは複数の第1のUPFであり、更に、
前記予定外番組の完了に応答して第2のUPFを生成することと、前記第2のUPFを前記番組ストリームに挿入することと、前記複数の第2のUPFを前記番組ストリームと通信することと、を含み、前記受信された第2のUPFに基づいて、前記対象番組の前記予定録画終了時刻が前記更新録画終了時刻に調整されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記UPF及び前記複数の追加のUPFは複数の第1のUPFであり、前記予定外番組は前記対象番組の予定された録画より前に発生し、更に、
前記予定外番組の完了に応答して複数の第2のUPFを生成することと、前記複数の第2のUPFを前記番組ストリームに挿入することと、前記複数の第2のUPFを前記番組ストリームと通信することと、を含み、前記複数の第2のUPFは、前記予定外番組の期間を含み、前記対象番組の前記予定録画開始時刻は、前記受信した期間に基づいて前記更新録画開始時刻に調整され、かつ、前記対象番組の前記予定録画終了時刻は、前記受信した期間に基づいて前記更新録画終了時刻に調整されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
更に、
前記予定外番組の発生に対して提供されるローカル番組からの受信した番組編成をモニタすることを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−524465(P2012−524465A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506046(P2012−506046)
【出願日】平成22年3月22日(2010.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/028166
【国際公開番号】WO2010/120439
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(509055068)エコスター テクノロジーズ エル.エル.シー. (15)
【氏名又は名称原語表記】ECHOSTAR TECHNOLOGIES L.L.C.
【Fターム(参考)】