説明

創傷被覆デバイスおよび方法

本発明は、組織傷害、組織外傷、または組織接近の部位を止血、シール、または安定化するために用いることができる吸収材創傷被覆アセンブリーを提供する。この創傷被覆アセンブリーは可撓性であるので、狭小な創傷部位に適合するように適応させて用いることができる。一般に、創傷被覆アセンブリーは、重篤な出血の制御のための非哺乳類系材料を含浸した可撓性のキャリアー材料を含む。好ましい非哺乳類系材料は、より一般的にはキトサンと称される、ポリ[β−(1→4)−2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコピラノース]である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本発明は、2008年5月2日に出願された米国仮特許出願第61/049,831号に基づく優先権を主張する。
【0002】
(発明の背景)
本発明は可撓性の創傷被覆材に関し、より具体的には治療的性質を有する可撓性の創傷被覆材に関する。
【背景技術】
【0003】
出血を制御し、感染と戦い、創傷の治癒を改善することは、重要な医療問題である。出血を制御し、創傷を修復する方法は、長年にわたって存在してきた。伝統的な手術による止血手技として、加圧、焼灼、および縫合などが行われてきた。過去20年以上にわたって、いくつかの止血剤および組織シーラントが開発され、現在種々の外科領域において用いられている。止血剤は機械的にまたは凝血カスケードを増強することのいずれかによって出血を止めるように作用する。一方、組織シーラントは組織内の欠損に結合してこれを閉鎖する製品である。現在のところ、外科用用途のための止血剤および組織シーラントには5つの主な種類があり、それにはフィブリン糊、ウシコラーゲンおよびトロンビン、シアノアクリレート、ポリエチレングリコールポリマー、ならびにグルタルアルデヒド架橋アルブミンが含まれる。これらの止血剤は主として同種または異種同種タンパク質からなっている。
【0004】
最近、キトサン系止血被覆材が重篤な外傷による激しい出血を制御することが示されてきた。キトサン被覆材は最初に創傷部位をシールし、次いで局所的な血液凝固を促進することによって、重篤な出血性出血を制御するように作用する。外用型のこのキトサン創傷被覆材は食品医薬品局によって緊急使用を意図した重篤出血性創傷の外用かつ一時的な制御のために承認された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、たとえば入口の狭い創傷などのいくつかの用途においては、現在のキトサンおよび非キトサン系創傷被覆材は止血、感染との戦いおよび/または創傷治癒促進を提供するには効果的でない。現在入手可能な被覆材はしばしば剛直すぎかつ硬すぎて狭い空間には適合しないか、または可撓性および多孔性が高すぎて効率的に止血を促進することができない。粉末系の止血製品はまた、狭い創傷の入口を通して出血部位に適用するのが難しいので、有効性には限度がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、組織傷害、組織外傷、または組織接近の部位において出血を止血、シール、または安定化するために用いることができる創傷被覆アセンブリーを提供する。この創傷被覆アセンブリーは可撓性であるので、狭小な創傷部位に適合するように適応させて用いることができる一方、小さな創傷部位においてなお充分な剛性を有するので、創傷部位に適切に対処し、止血を促進し、また適切に創傷に適合することができる。
【0007】
一般に、創傷被覆アセンブリーは、重篤な出血の制御のための非哺乳類系材料を含浸した可撓性キャリアー材料を含む。好ましい非哺乳類系材料は、より一般的にはキトサンと称される、ポリ[β−(1→4)−2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコピラノース]である。キャリアーストリップ上のキトサンの組合せはユニークな構造を提供し、ここでキトサン材料はキャリアーストリップを構成する個々の繊維間隙の間に延在するフィルムおよび層を形成し、フィルムは被覆アセンブリーの全体にわたって種々の配置で分散している。
【0008】
重篤で生命にかかわる出血を制御するための進歩した柔軟な創傷被覆アセンブリーは、好ましくは以下の特性を有しているべきである:
i)パッケージから取り出した後、1つのステップで容易かつ迅速に適用できる;
ii)血液凝固が迅速で強固である;
iii)組織接着が少なくとも最小レベルである;
iv)内部凝集特性が強い;
v)創傷シーリングが迅速かつ強固である;
vi)強い血流下で溶解に耐える;
vii)有効性を低下させることなく乱暴に扱うことができる;
viii)被覆アセンブリーは狭く不定形の創傷部位に対処することができるよう充分に可撓性である一方、使用時に被覆アセンブリーの全体にわたって血液細胞の濃縮を可能にするために充分な剛性を有しなければならない。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、添付の説明、図面、および特許請求の範囲に基づいて明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1Aは、従来技術の創傷被覆アセンブリーの斜視図であり、ここでは創傷からの漏出物が創傷被覆材から外向きに広がっていることが示されている。図1Bは、別の従来技術の被覆アセンブリーの斜視図であり、ここでは被覆材の可撓性は充分でなく、創傷を適切にカバーできない。
【図2】図2は、本発明による吸収性創傷被覆アセンブリーの斜視図である。
【図3】図3は、本発明による乾燥した創傷被覆アセンブリーの絵画的描写であり、キトサン材料が被覆マトリックスに付着していることを示す。
【図4】図4は、図3に示す創傷被覆アセンブリーの絵画的描写であり、アセンブリーが流体を吸収することによって、アセンブリー中のキトサン材料が個々の流体細胞をキトサン材料上で凝固させていることを示す。
【図5】図5は、図4の創傷被覆アセンブリーの3次元的描写であり、被覆マトリックス繊維および付着したキトサン材料の配置を、被覆アセンブリーの上および内部で凝固した個々の細胞とともに示す。
【図6】図6は、創傷の出血を止めるために創傷に適用された、図2に示す創傷被覆アセンブリーの斜視図である。
【図7】図7Aは、創傷部位からの血流を止め、さらに止血を促進するために狭い創傷部位に挿入された、図2および6の創傷被覆アセンブリーを示す。図7Bは、創傷に適用されて、創傷被覆アセンブリーの外への創傷の漏出物を最小にする、図2および6の創傷被覆アセンブリーを示す。
【図8】図8は、キャリアーストリップをキトサン溶液中に浸漬することによって創傷被覆アセンブリー用のキャリアーストリップにキトサン溶液を適用している概略図である。
【図9】図9は、キャリアーストリップにキトサン溶液を噴霧することによってキャリアーストリップにキトサン溶液を適用している概略図である。
【図10】図10は、キャリアーストリップをローラーのセットに通して通過させることによってキャリアーストリップにキトサン溶液を適用している概略図である。
【図11】図11は、液体キトサン溶液をキャリアーストリップに適用し、または適用していない、創傷被覆アセンブリー用のキャリアーストリップに乾燥キトサン粉末を添加している概略図である。
【図12】図12は、キトサン材料を創傷被覆マトリックスに適用した後に、過剰の液体および/またはキトサン粉末を創傷被覆マトリックスから除去している概略図である。
【図13】図13は、キトサン材料をキャリアーストリップに塗布した後に、過剰の液体および/またはキトサン粉末をキャリアーストリップから除去している代替の概略図である。
【図14】図14は、キトサン材料およびキャリアーストリップを含む湿潤創傷被覆アセンブリーをオーブン中で加熱し、創傷被覆アセンブリーを乾燥している図である。
【図15】図15は、創傷被覆アセンブリーを使用するまで乾燥した創傷被覆アセンブリーをパウチ中に保存している図である。
【図16】図16は、本発明による代替の創傷被覆アセンブリーの斜視分解図であり、被覆アセンブリーは接着材料の層をさらに含む。
【図17】図17は、本発明による創傷被覆アセンブリーの走査電子顕微鏡(SEM)画像(5×分解能)を示し、画像は種々の密度を有する創傷被覆アセンブリーを示す。
【図18】図18は、本発明による創傷被覆アセンブリーのSEM画像を示し、ここでは木綿繊維材料が1%キトサンを含む治療剤でコートされている。
【図19】図19は、図18のSEM画像の拡大図を示す。
【図20】図20は、本発明による創傷被覆アセンブリーのSEM画像を示し、ここでは木綿繊維材料は2%キトサンを含む治療剤でコートされ、創傷被覆アセンブリーは流体の吸収によって膨張している。
【図21】図21は、血液と相互作用する前の、本発明によって開発された被覆材料の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。
【図22】図22は、キトサン材料を組み込んだ被覆材料と相互作用しているヒト血液の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示し、これはアセンブリーされた被覆材の表面上の血液細胞の顕著な集積および凝集を示している。
【図23】図23は、種々のアセンブリーについて得られる接触角と比較した、種々の創傷被覆アセンブリーに対する乾燥温度の影響を示すグラフである。
【図24】図24は、種々の量のキトサン材料を含む創傷被覆アセンブリーについて接着強度を比較したグラフである。
【図25】図25は、種々の量の乳酸を被覆アセンブリーに添加した創傷被覆アセンブリーの接着強度を比較したグラフである。
【図26】図26は、種々の被覆アセンブリーを比較してTaber剛性スケールの値に基づくそれらの被覆アセンブリーの可撓性を比較したグラフである。
【図27】図27は、本発明によって開発された種々の創傷被覆アセンブリーの性質を比較し、また創傷被覆アセンブリーを従来技術の被覆アセンブリーと比較した表を示す。
【図27A】図27Aは、本発明によって開発された種々の創傷被覆アセンブリーの性質を比較し、また創傷被覆アセンブリーを従来技術の被覆アセンブリーと比較した別の表を示す。
【図28】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図29】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図30】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図31】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図32】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図33】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図34】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図35】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図36】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図37】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図38】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図39】図28〜図39は、種々のキャリアーストリップを含む種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図40】図40は、血液と相互作用している従来技術の被覆アセンブリーの走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図41】図41〜図43は、血液と相互作用している本発明による種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図42】図41〜図43は、血液と相互作用している本発明による種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図43】図41〜図43は、血液と相互作用している本発明による種々の創傷被覆アセンブリーの、種々の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書における開示は当業者が本発明を実施することを可能にするために詳細かつ正確であるが、本明細書において開示される物理的な実施形態は他の具体的な構造において具現化することができる本発明を単に例示するだけである。好ましい実施形態が説明されているが、詳細は特許請求の範囲によって定義される本発明から逸脱することなしに変更することができる。
【0012】
本出願は一般に下記のように体系づけられる:
A.創傷被覆アセンブリーの概観およびその用途
B.創傷被覆アセンブリーの製造
C.創傷被覆アセンブリーの物理的説明
I.キトサン溶液の調製
II.吸収性キャリアーの説明
III.物理的特徴
D.結果
E.創傷被覆アセンブリーの他の用途
A.創傷被覆アセンブリーの概観およびその用途
図1A〜7Bに本発明による創傷被覆アセンブリー20の一般的概観を提示し、アセンブリー20を従来技術の構造と比較して、本発明の改善された物理的適応性を示す。図には、創傷部位12を有する腕10が、創傷部位12に対処する種々のアセンブリーとともに描かれている。
【0013】
図1Aに、創傷12をカバーするために腕10の周りに巻かれた従来技術のガーゼ型アセンブリー14を示す。アセンブリー14は可撓性である(即ち、剛直でない)ので、腕10の周りに巻くことができ、したがって創傷部位12は緊密にカバーされる。それでも、アセンブリー14は創傷部位12からの血流を望むように止めることはできない。凝固の前にアセンブリー14に流入する血液の体積は、アセンブリー14の吸収容量を超える。アセンブリー14に吸収されずに、過剰の血液は創傷部位から外へ、アセンブリー14の周辺部を超えて流れる。さらに、アセンブリー14は止血を加速または他の方法で促進するために望ましい止血材料を含んでいない。これらの理由により、アセンブリー14は創傷部位12の処置においては完全に効果的ではない。
【0014】
図1Bに、創傷部位12に適用された別の従来技術のパッド型アセンブリー16を示す。示されるように、アセンブリー16は止血を加速または他の方法で促進する止血材料を含み、それにより創傷部位における血流を止めることができる。それでも、アセンブリー16は剛直で(即ち可撓性がなく)、アセンブリー16を適所に保持するために腕10の周りに巻くことができない。アセンブリー16を適所に保持する必要がある場合には、アセンブリー16に外圧をかける必要がある。さらに、創傷部位12が小さく、または狭い場合には、アセンブリー16は硬すぎて創傷部位12に適切に対処できないことがある。
【0015】
図2に、本発明の特徴を具現化した柔軟な創傷被覆アセンブリー20を示す。柔軟な被覆アセンブリー20は、血液吸収性材料から作られた可撓性のキャリアー構造22を含む。柔軟な被覆アセンブリーはキャリアー構造22の間隙の中に堆積した生体適合性止血材料24、好ましくはキトサン材料24をさらに含む。
【0016】
柔軟な創傷被覆アセンブリー20の配置の拡大表示を図3〜5に示す。図3に、創傷に適用する前の乾燥状態における柔軟な創傷被覆アセンブリー20を示す。キャリアーストリップ22の個々の繊維はキトサン材料24の支持構造を提供し、キトサン材料24は個々の繊維の間に種々の分散したウェブ状の構造を形成する。キャリアーストリップ22をキトサン材料24で処理した場合、これは以下にさらに記載するが、キトサン材料24はキャリアーストリップ22を構成する個々の繊維に接着し、また驚くべきことに、種々の個々の繊維22の間に分散した材料の薄層または膜を形成することになる。図4において、被覆アセンブリー20はキャリアーストリップ22の個々の繊維の間に形成されたキトサン材料24の膜にて流体、即ち血液を吸収し、個々の赤血球の大部分を集めることが示される。
【0017】
従来技術および従来の通念によれば、キトサン材料24はキャリアーストリップ22上にコートされ、キャリアーストリップ22の中の個々のキャリアーストリップ繊維の周囲およびその間の領域を外向きに満たすであろうと考えられているが、本発明は予期されない配置を提供する。即ち、図19に示されるようにアセンブリー20の中に保持される空隙があり、キトサン材料24はまた、種々の繊維の間に材料のウェブを形成し、必ずしもこれらの繊維をコートしていない。飽和されたアセンブリー20の、この「固形化」の欠如は、従来の被覆アセンブリーに比べてさらなる利点を有する。ウェブはキャリアーストリップの表面積を増大させるが、それでも透過性を保っている。この配置はさらなる血液を被覆アセンブリー20の中に浸透させるのみならず、これはまた被覆材20の中に位置するキトサン材料24のウェブ様領域の上に血液細胞を凝集および集積させる。
【0018】
このユニークな配置は被覆材の拡大図に関してより明確に証明されることになる。(走査電子顕微鏡(SEM)画像)(図18〜22および28〜43)。たとえば、図21は血液と相互作用する前の柔軟な被覆アセンブリー20を示し、一方図22は血液細胞との相互作用の後の図21のアセンブリーを示す。血液細胞はキトサン材料24の種々のウェブの上に集積していることが示されている。これらの特徴については、以下のパートCにおいてさらに詳細に論じる。
【0019】
被覆アセンブリー20は血流に対する透過性および吸収容量と柔軟性または多次元可撓性とのユニークな組合せによって特徴付けられ、これらは止血材料24の止血容量を増大して創傷部位において血流を止める。図6、7A、および7Bに示すように、被覆アセンブリー20は、しわ、亀裂、破砕、その他それが担持する止血材料24の一体性ならびに機械的および/または治療的特徴を損なうことなしに、使用前および使用中に曲げ、折り曲げ、折り畳み、ひねり、および巻き上げることさえもできる。
【0020】
図6に示すように、柔軟な被覆アセンブリー20は、従来のガーゼ創傷被覆材の様式で腕10の創傷部位12に適用することができる。柔軟な被覆アセンブリー20は、腕10の周りに巻いて創傷部位にしっかりと独立に圧力を加えることができる。さらに、図7Bに示すように、可撓性のキャリアー構造22は血液に対する透過性および吸収容量を有しており、そのため創傷部位12を出る血液はアセンブリー20の境界内に局在化して留まり、アセンブリー20の周辺部の周囲および外側に流れない。したがって血液は被覆アセンブリー20の間隙の中に担持されている止血材料24と接触させられ、それにより創傷部位12で血流を止める。
【0021】
柔軟な被覆アセンブリー20は多様な創傷形状および領域に適応することができる可撓性構造22を提供する一方、可撓性構造22の内部への止血材料24の堆積は創傷部位12を止血し、治療的に処置する際に顕著な利点を提供する。
【0022】
図7Aは本発明の可撓性および適応性のさらなる例を示す。被覆アセンブリー20は図7Bに示すように腕10の周りに巻かれておらず、創傷部位12の内部に直接挿入されていることが示されている。これは深く狭い創傷に、また創傷部位12に治療的性質を迅速に提供するために有利である。
【0023】
このユニークな被覆アセンブリー20は約10,000以下のGurley剛性値(ミリグラム単位で)(長さ×幅)(Troy、New YorkのGurley Precision Instruments社製のGurley Stiffness Tester Model 4171DおよびGurley ASTM D6125−97を用いて)の観点における柔軟性または多次元可撓性によって特徴付けることができる。約10,000より大きなGurley剛性値(ミリグラム単位で)を有する被覆アセンブリー20は、使用前および使用中に曲げ、折り曲げ、折り畳み、ひねり、および巻き上げることさえもできるために必須の柔軟性または多次元可撓性を有しておらず、そのためアセンブリー20に担持された止血材料24の一体性ならびに/または機械的および/もしくは治療的特徴を損なうと考えられる。しかし、被覆アセンブリー20はあまりに低いGurley剛性値を有するべきではない。というのは、そのようなアセンブリーの中では充分な血液吸収容量がないと思われるからである。たとえば、Gurley剛性数が200未満の被覆アセンブリーは好ましくない。ユニークな被覆アセンブリーは、(ミリグラム単位で)約200〜10,000の間、好ましくは約200〜8000の間、最も望ましくは約500〜6000の間のGurley剛性値の観点における柔軟性または多次元可撓性によって特徴付けられる。
【0024】
柔軟なアセンブリー20はまた、平均血液流量(ml/秒の単位で)の観点で表現される血流への透過性によって特徴付けることができる。血液流量は以下の手順を用いて測定される。幅1インチで0.8gを得るのに必要な長さを有する被覆アセンブリーの試験片を、クエン酸塩添加ウシ全血3ccを入れた直径1cmの10ccプラスチックシリンジに入れる。試料に2分間、手で圧力を加える。次にシリンジを、60mmHgの圧力を加えたクエン酸塩添加ウシ全血を入れたチューブラインに接続する。シリンジを逆転し、血液が被覆材を通して流れる速度を記録する。約0.1ml/秒未満、好ましくは0.15ml/秒以上の透過性を有する被覆アセンブリー20は血流に対する抵抗が大きすぎて、血液はアセンブリーの境界の外のより抵抗が小さい流路を見出すようになり、それにより血流をアセンブリー20の間隙の内部に担持された止血材料24から離れて分流させるであろうと考えられる。同様に、透過性が高すぎると被覆アセンブリー上の止血材料の有効性が制限されることになる。というのは、血液がアセンブリーを通して流れる際に血液に対して充分な障害にならないと思われるからである。ユニークな被覆アセンブリー20は約0.1〜0.5ml/秒の間、最も望ましくは約0.15〜0.35ml/秒の間の血流に対する透過性(ml/秒の単位で)によって特徴付けられる。
【0025】
柔軟なアセンブリー20はまた、平均吸収量(g/gの単位で)の観点における血液吸収容量によって特徴付けることができる。全血液吸収度は以下の手順によって測定される。被覆アセンブリーの2インチ×2インチの試験片を前もって秤量し(W1)、クエン酸塩添加全血に2分間入れる。試料を血液から取り出して、過剰の血液を30秒間滴下させる。血液で湿潤した試料を秤量する(W)。全血液吸収容量は(W1−W)/Wとして計算される。
【0026】
本発明の被覆アセンブリー20において、上で論じた性質を保持しながら最適の吸収容量が維持されることになる。吸収容量が約5g/g未満の被覆アセンブリー20は、止血材料24に接触するアセンブリーの間隙の中に血液を吸収する必須の能力を有していないと考えられる。必須の透過性の欠如と同様に、必須の吸収容量の欠如は、血流をアセンブリーの境界の外に導き、それにより血流をアセンブリー20の間隙の内部に担持された止血材料24から離れて分流させることになる。ユニークな被覆アセンブリー20は約5g/g以上、最も望ましくは約5〜15g/gの間の血液吸収容量(g/gの単位で)によって特徴付けられる。
【0027】
被覆アセンブリー20の単一液滴吸収時間も好ましい範囲にある。単一液滴吸収時間は、一般に単一付着血液滴20μlの体積が血液滴5μlに減少する時間として特徴付けられる。秒で表されるこの時間は、好ましくは20〜300秒の間、より好ましくは60〜240秒の間である。
【0028】
柔軟なアセンブリー20は上で論じたユニークな特性によって特徴付けられる。記載したアセンブリー20はユニークな透過性、吸収量、および剛性の性質を示し、それにより、より剛直なおよび可撓性の両方の従来技術のアセンブリーの効果的かつ有利な性質を有するアセンブリーを提供する。被覆材の性質は止血被覆材においてこれまで実現しなかった範囲にあり、ここで被覆材は従来技術のガーゼ型被覆材の適応性の特徴を有する一方、パッド型製品と同様の止血を提供する。
【0029】
B.創傷被覆アセンブリーの製造
ここで創傷被覆アセンブリー20を作製するための望ましい方法について述べる。もちろん他の方法を用いることができることを理解されたい。一般的に述べれば、この方法はキトサン材料24の溶液を準備するステップ、この溶液をキャリアーストリップ22に適用するステップ、キャリアーストリップ22から過剰の溶液を除去するステップ、およびキャリアーストリップ22を乾燥して柔軟な被覆アセンブリー20を形成するステップからなっている。
【0030】
図8〜10にキトサン溶液をキャリアーストリップ22に適用するために使用することができる種々の方法を示す。一般的に述べれば、キャリアーストリップ22は、キャリアーストリップ22をキトサン溶液中に直接入れること、または最初にキャリアーストリップ22を水溶液に浸漬し、次いでキトサン材料をキャリアーストリップに適用することのいずれかによって、充分に湿潤化されなければならない。湿潤化または浸漬時間は0〜72時間の間、典型的な浸漬時間は0〜16時間の間、より好ましい浸漬は約0〜4時間の間である。
【0031】
図8にキトサン溶液24を入れた容器30を示す。キャリアーストリップ22は容器30の中に浸漬され、それによりキャリアーストリップ22の上にキトサン溶液24が吸収される。
【0032】
図9に、キトサン溶液24が噴霧デバイス40によってキャリアーストリップ22に適用されているところを示す。そのような噴霧デバイスの例として静電噴霧デバイスがあってよい。
【0033】
図10に、キャリアーストリップ22が回転部材50を通して供給され、キトサン材料をキャリアーストリップ22に機械的に一体化しているところを示す。回転部材はキトサン溶液24を入れた容器30と接触し、それによりキャリアーストリップ22が回転部材50を通過する際にキトサン溶液をキャリアーストリップ22の上に移動させることになる。
【0034】
キトサン溶液24をキャリアーストリップ22に添加するステップを含むいかなるプロセスも、キャリアーストリップ22がキトサン溶液を完全に吸収するように充分な時間でなければならないことを理解されたい。本発明のある実施形態においては、キトサン溶液24はキャリアーストリップ22に効果的に直ちに吸収される。乾燥キトサン材料はキャリアーストリップ22が湿潤化された後に、即ちキャリアーストリップ22がキトサン溶液24を吸収した後にキャリアーストリップ22に直接適用することができることにも注目されたい。図9に示すように、乾燥キトサンフレーク26は、湿潤化されたキャリアーストリップ22の上にコートすることができる。一旦キトサン溶液24および/またはキトサン26がキャリアーストリップ22に適用されれば、過剰の溶液24(および乾燥キトサンフレーク26)はキャリアーストリップ22から除去されることになる。図12および13に、過剰のキトサン溶液24および/またはキトサンフレーク26をキャリアーストリップ22から除去するための考えられる方法を示す。図12において、キャリアーストリップ22はスキージ60を通過し、過剰の材料がストリップ22から除去される。スキージ法によって追加的な機械的柔軟化プロセスが加えられ、表面積が増加し、キャリアーストリップの繊維が延長され、それにより被覆アセンブリーの剛性、透過性、および血液相互作用の特徴が改善されることになる。
【0035】
図13において、キャリアーストリップ22は回転部材70を通過し、それによりキャリアーストリップから過剰の材料が除去される。スクレーパーまたはこて等の他のデバイスを用いて過剰の材料を除去することができる。さらに、キャリアーストリップ22を振ることまたはキャリアーストリップ22の上に圧縮空気を吹きつけることによって、過剰のキトサンフレーク26をストリップから除去することができる。好ましくは、キャリアーストリップ22の1g(乾燥重量)あたり約1〜100gの範囲のキトサン溶液が用いられる。好ましい範囲は乾燥キャリアーストリップ22材料の1gあたり約1〜10gが用いられ、より好ましい範囲としては約5〜6gが用いられる。
【0036】
図12および13に記載された方法をさらに参照すれば、過剰の溶液を除去するための種々の方法によって柔軟な被覆アセンブリー20の最終的な特徴が変化する可能性がある。図27および27Aは、種々の柔軟な被覆アセンブリー20の特徴を示す。特に、図27において100808、120808と称するアセンブリーは図12に関して述べた方法によって調製し、08−XL−045と称する被覆アセンブリーは図13に関して述べた方法によって調製した。図27Aについては、図12の方法を参照する「スキージ」除去法および図13の方法を参照する「回転部材」法を含む方法が記されている。3種のアセンブリー20に用いたキャリアーストリップ22のそれぞれは同じ組成を有しており、キャリアーストリップ22には同量のキトサン材料24を適用した。その結果、100808、120808、即ちスキージ法によって調製したアセンブリー20は、スキージ法を用いずに作製したアセンブリー20よりも低いGurley剛性値を有していることが示される。
【0037】
過剰の溶液24および/またはキトサンフレーク26を除去した後に、図14に示すように、キャリアーストリップ22はオーブン80に入れられ、加熱されて、キャリアーストリップ22が乾燥され、創傷被覆アセンブリー20が形成される。オーブン80はコンベアオーブン、マルチデッキオーブン、マイクロ波真空乾燥器、赤外線乾燥器、または赤外線ヒーター等の種々の型のオーブンまたはヒーターであってよい。用いるオーブンの型により、またおそらくキャリアーストリップ22への接着材料23の添加により、乾燥時間は好ましくは約1〜24時間の間、より好ましくは約12〜24時間の間であり、一般的には一夜乾燥が標準の手順である。同様に、乾燥温度は通常22°〜100℃の間、より好ましくは40°〜90℃の間、より好ましくは50°〜70℃の間であってよい。
【0038】
乾燥が完了した後、創傷被覆アセンブリー20は引き続いて図15に示すようにパウチ28に包装することができる。このパウチは望ましくはアルゴンまたは窒素ガス等の不活性ガスでパージされ、真空にしてヒートシールされる。パウチ28は内容物の無菌性を長期間(少なくとも24カ月)にわたって維持するように作用し、また同じ期間の間、湿気および大気ガスの浸入に対する極めて高いバリアを提供する。
【0039】
パウチ封入後、加工された柔軟な創傷被覆アセンブリー20は望ましくは滅菌ステップに付される。創傷被覆パッドアセンブリー20はいくつかの方法によって滅菌することができる。たとえば、好ましい方法はγ線照射等の照射による方法であり、それにより創傷被覆材の血液溶解抵抗、引張り特性および接着特性をさらに強化することができる。照射は少なくとも約5kGy、より好ましくは少なくとも約10kGy、最も好ましくは少なくとも約25kGyのレベルで実施することができる。
【0040】
代替ステップにおいては、キャリアーストリップ22をキトサン材料24に結合させるために接着材料23を用いてもよい。これを図16に示す。好ましくは、接着材料23はキトサン材料24の添加に先立ってキャリアーストリップ23に添加されることになる。接着材料の例は乳酸またはポリアクリル酸(PAA)であってよい。典型的には、ベースおよびトップ層、即ちキャリアーストリップ22と生体適合性材料24との組合せを強化するため、できるだけ効率的に最終コート層を均一かつ確実に適用する能力が期待されている。
【0041】
以下の2つの実施例は、本発明による創傷被覆アセンブリーの一般的な調製法を示す。より詳細な実施例を図27に示す表に関連して記載し、以下のセクションCにおいてさらに詳細に論じる。
【実施例】
【0042】
(実施例1)
木綿ガーゼ(即ちキャリアーストリップ22)を1%キトサンおよび2%酢酸溶液(キトサン材料24)に12時間浸漬した。ガーゼをオーブン中50℃で24時間攪拌して乾燥した。次いで乾燥ガーゼ(即ち創傷被覆アセンブリー20)を巻いてヒートシール可能なパウチに包装した。パッケージをγ線照射で滅菌した。創傷被覆アセンブリー20の水分含量は1.58±0.44%であり、残留揮発性酸含量は1〜3.5%の間の範囲であった。
【0043】
(実施例2)
木綿製ガーゼ(即ちキャリアーストリップ22)を1%キトサンおよび2%酢酸溶液(キトサン材料24)に12時間浸漬した。酢酸で前処理したキトサン粉末(26)でガーゼをコートした。キトサン粉末は200〜400メッシュの間の粒子サイズを有しており、揮発性有機化合物の発生はゼロまたは殆どゼロであった。ガーゼから過剰の粉末を除去し、ガーゼをオーブン中50℃で約24時間乾燥した。次いで乾燥ガーゼ(即ち創傷被覆アセンブリー20)を巻いてヒートシール可能なパウチに包装した。パッケージをγ線照射で滅菌した。
【0044】
得られた創傷被覆アセンブリー20は、図2〜7Bに関連して示して上述したように、創傷部位において血液または他の体液の流れを止めることができる。創傷被覆材の改善された吸収度および有効性については、被覆アセンブリーの物理的特性を記載した以下のセクションにおいてさらに記載して論じる。
【0045】
C.創傷被覆アセンブリーの物理的特性
I.生体適合性材料
創傷被覆アセンブリー20の生体適合性材料24は、非哺乳類系材料、最も好ましくは、より一般的にキトサンと称されるポリ[β−(1→4)−2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコピラノースを含む。マトリックスのために選択されるキトサンは、好ましくは少なくとも約100kDa、より好ましくは少なくとも約150kDaの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、キトサンは少なくとも約300kDaの重量平均分子量を有する。
【0046】
キトサン溶液を調製するために用いられるキトサンは、好ましくは0.75より大きく0.97より小さい脱アセチル化分画度を有する。最も好ましくはキトサンは0.85より大きく0.95より小さい脱アセチル化分画度を有する。マトリックスへの加工のために選択されるキトサンは、好ましくは25℃で30rpmでのスピンドルLVIにより、2%(w/w)酢酸(AA)中の2%(w/w)溶液において約100センチポイズ〜約2000センチポイズの粘度を有する。より好ましくは、キトサンは25℃で30rpmでのスピンドルLVIにより、2%(w/w)酢酸(AA)中の2%(w/w)溶液において約100センチポイズ〜約1000センチポイズの粘度を有する。最も好ましくは、キトサンは25℃で30rpmでのスピンドルLVIにより、2%(w/w)酢酸(AA)中の2%(w/w)溶液において約100センチポイズ〜約500センチポイズの粘度を有する。
【0047】
キトサン溶液は好ましくは25℃で固体状キトサンフレークまたは粉末に水を添加し、振盪、攪拌、または振ることによって液体中に固体を分散させることによって調製する。キトサンを液体中に分散させるに際し、酸成分を添加して分散を通して混合し、キトサン固体を溶解させる。溶解速度は、溶液の温度、キトサンの分子量および振盪の程度に依存することとなる。好ましくは、溶解ステップは振盪ブレードを有する閉鎖タンクリアクターまたは閉鎖回転ベッセルの中で実施する。これにより、キトサンの均一な溶解が確実になり、高粘度残留物がベッセルの側面にトラップされる機会がなくなる。好ましくはキトサン溶液の百分率(w/w)は0.5%キトサンより大きく、4.0%キトサンより小さい。より好ましくはキトサン溶液の百分率(w/w)は1%キトサンより大きく、2.3%キトサンより小さい。最も好ましくはキトサン溶液の百分率(w/w)は1.0%キトサンより大きく、2.0%キトサンより小さい。好ましくは用いられる酸は酢酸である。好ましくは酢酸を溶液に添加し、百分率(w/w)が0.8%より大きく、4.0%より小さい酢酸溶液とする。より好ましくは酢酸を溶液に添加し、百分率(w/w)が1.5%(w/w)より大きく、2.5%より小さい酢酸溶液とする。
【0048】
接着材料をキトサン材料に添加することもできる。被覆アセンブリーは創傷被覆材−血液界面において前記創傷から流れる血液と共同して接着材料を形成する能力があり得る。好ましくは、接着材料は、血液界面との相互作用によって水和されれば、創傷がシールされた際に好ましくは約5.5以上のpHを有する。より好ましくは、接着材料は、創傷がシールされた際に好ましくは約6.5以下のpHを有する。最も好ましくは、接着材料は、創傷がシールされた際に好ましくは約7.5以下のpHを有する。好ましくは、接着材料は酢酸、ギ酸、乳酸、アスコルビン酸、塩酸、およびクエン酸からなる群から選択される酸を含む。
【0049】
本発明の創傷被覆材は、創傷部位への接着度が少なくとも最小である。従来技術のキャリアーストリップは一般に接着度を示さない。好ましくは、接着度は1〜40kPaの間であり、より好ましくは約10〜40kPaの間である。
【0050】
II.吸収性キャリアーストリップの説明
本発明において用いられる吸収性キャリアーストリップ22は、一般に、合成または天然ポリマーのいずれかの低モジュラーメッシュ、フィルム、または織物等の可撓性材料を含む。ストリップ22は好ましくは材料の相互接続したストランド、フィラメント、またはストリップによって画定される。ストランド、フィラメント、またはストリップは、これだけに限らないが、織ってガーゼにする、撚り合わせる、一体に形成する、等を含む任意の1つの様式または様式の組合せによって相互接続することができる。好ましくは、相互接続はメッシュがそれによって画定される開口の寸法を実質的に維持しながら曲げることができるようなものである。
【0051】
吸収性キャリアーストリップを作製するための材料は、ポリマー(たとえばナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等)、金属、ガラス繊維、または有機物質(たとえば木綿、羊毛、絹等)であってよい。許容される血液吸収材ストリップの市販バージョンは、Johnson & Johnson社のNu Gauze All Purpose Dressings、Kling Rolls、およびFirst Aid Gauze Pads、Kendall社のKerlixおよびKerlix Lite Gauze、ならびに数例を挙げるとWalgreens社、Safeway社およびRite Way社等の会社が販売しているガーゼ等のガーゼおよびバンデージとして入手可能である。好ましくは、キャリアーストリップ22は開口を有し、または有しない、クレープ状またはチョウ状の材料を含んでよい。
【0052】
創傷被覆材は、前記創傷被覆材のベース表面あたり、好ましくは少なくとも約100cm/cm、より好ましくは少なくとも約200cm/g/cm、最も好ましくは少なくとも約300cm/g/cmの利用可能な血液接触表面積を有する。創傷表面積あたりのキトサン生体材料の利用可能な質量は、好ましくは少なくとも約0.02g/cm、より好ましくは少なくとも約0.04g/cm、最も好ましくは少なくとも約0.06g/cmである。
【0053】
さらに、創傷被覆材は前記創傷部位に接着した際に前記創傷被覆材のベース表面積あたり、約37℃の温度で、好ましくは約0.008g/分/cm以下、より好ましくは約0.005g/分/cm以下、最も好ましくは約0.002g/分/cm以下の平均溶解速度を有する。
【0054】
創傷被覆アセンブリー20は、種々の寸法および程度の創傷部位の上または創傷部位において使用するために適応させることができる改善された可撓性被覆材を提供する。被覆アセンブリー20は傷害された体の部分の周りに容易に巻かれ、また血液および他の体液が創傷部位から外向きに流れることを阻止するために要求される必要な吸収度を提供する。これは、創傷被覆アセンブリー20によって治療剤を創傷部位に運搬しながら達成される。キャリアーストリップ22とキトサン材料24との相互作用に関する以下の議論によって、本発明の被覆アセンブリーの利点をさらに論証する。
【0055】
図17にキャリアーストリップ22のための種々の密度の度合を有する種々の創傷被覆アセンブリー20を示す。キャリアーストリップは走査電子顕微鏡(SEM)の図の下に示されており、ここで画像は通常より5倍に拡大されている。示された密度のいずれも、効果があるキャリアーストリップ22を提供している。しかし、材料の密度が低すぎると要求される必要な吸収度が得られないので密度は低すぎない方が良いこと、および材料の密度が高すぎると吸収度が全く阻害され、また材料が剛直になり過ぎることがあるので密度は高すぎない方が良いことが分かった。好ましい密度はキャリアーストリップ22を含む材料の種類にも依存する。たとえば、木綿ガーゼから作られたキャリアーストリップは、ガーゼの密度が中程度の密度である場合に最大の止血効率を示す傾向がある一方、キャリアーストリップを形成した不織レーヨン/ポリエステルブレンド材料は、最も良く止血効率を促進するためには好ましくは高密度であると思われる。好ましくは密度範囲は20〜200g/mの間、より好ましくは50〜75g/mの間である。
【0056】
適切な材料の例は、平均密度が62.2±2.2g/mで約1:4〜3:4の比のレーヨンとポリエステルとの組合せである。特別の不織布地技術によるメッシュ密度。材料を試験した。その結果を以下の表1に列挙する。
【0057】
【表1】

III.柔軟な被覆アセンブリーの物理的特性
図27および27Aに、他の従来技術の被覆アセンブリーとの比較とともに、本発明の柔軟な創傷被覆アセンブリー20の間のさらなる比較を示す。図27Aには、好ましい市販実施形態を包含する種々の創傷被覆アセンブリー20を示す。プロトタイプRD049034−(1−4)への言及は、約40%のポリエステルと約60%のレーヨンと(即ち40/60材料)を含むキャリアーストリップ22材料を用いて製造された被覆アセンブリー20を示す。ストリップ22は一般にキトサン溶液24に最小時間、0〜2時間浸漬し、アセンブリーは回転部材50を通して供給し(図13)、一夜乾燥した。得られるアセンブリー20は比較的しなやかでGurley剛性値は約1100未満であることが示される一方、上で記載して論じた吸収性および透過性の性質をなお保っている。
【0058】
キャリアーストリップ22とともに、キトサン材料24も吸収性材料を規定する。吸収性キャリアーストリップ22と吸収性キトサン材料24との組合せは、創傷被覆アセンブリーの改善された全体的特性を提供する。一般的に述べれば、キトサン材料24はキャリアーストリップ22を構成する個々の繊維に結合し、それによりキャリアーストリップ22の種々の個々の繊維の間にウェブおよびフィルムを形成することになる。被覆アセンブリー20は、血液がアセンブリー中に浸透する開放領域ならびに血液細胞が凝固する領域をさらに有している。即ち、この配置は、図1Aの従来技術で示したバンデージまたはガーゼの周囲の外向きの移動に対して、流体が創傷被覆アセンブリー20の中へ上向きに移動することを可能にする開放空隙を有している。このことは血液および流体を吸収することを補助するのみならず、血液細胞または細胞成分が血液中の血漿から分離することを防止する。
【0059】
図18および19に、本発明による創傷被覆アセンブリー20の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。アセンブリー20は乾燥状態、即ち使用前の状態で示されている。示されるように、キトサン材料24はキャリアーストリップ22の個々の繊維の上およびその間に結合している。被覆アセンブリー20はなお、被覆アセンブリー20の全体に位置する大きな開放領域を有しており、それにより流体は被覆アセンブリー20の中に浸透することが可能となる。
【0060】
図20に、流体がアセンブリー20の中に吸収された後の創傷被覆アセンブリー20の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。キャリアーストリップ22およびキトサン材料24の両方は、それらが吸収した流体で膨張している。しかし、被覆アセンブリー20の内部にはまだ空隙領域があり、それにより流体は被覆アセンブリー中へ上向きに移動することが可能である。
【0061】
本発明のアセンブリー20(図21)は、図40に示す従来技術の被覆材と比較して、アセンブリー20の表面上における血液細胞の顕著な集積および凝集を示す。比較すると、被覆アセンブリー20の表面上の細胞数は32,086±21,390/mmと、キトサン材料を含まない図40の被覆材の細胞数4,456±2,674/mmよりも有意に高い。
【0062】
本発明の被覆アセンブリー20の全血液吸収容量(TBAC)は、0.5〜12g/g(吸収された血液のグラム/ガーゼのグラム)の範囲、好ましくは2〜8g/gの範囲であり、キトサン材料を添加する前の材料の範囲は8〜16g/gの範囲、好ましくは10〜14g/gの範囲であることがさらに見出された。
【0063】
被覆アセンブリーの一般的な配置を示したが、種々の接着もしくは剛性の特性を提供することによって、またはガーゼの接触角を変更することによって、他の変数も材料の全体の有効性に影響を与えることがある。
【0064】
図23は、種々の創傷被覆アセンブリーの上の血液滴の接触角を比較するグラフである。接触角は、特定の流体界面が固体表面と接し、その結果、その固体表面の上に広がる角度である。即ち、接触角によって流体が固体表面に散逸する速さが測定される。試験した創傷被覆アセンブリーは、本発明によるキトサン材料を含浸したレーヨンとポリエステルとのブレンド(RP)を含むキャリアーストリップを含んでいた。未コートRPガーゼへの言及は、キトサンで処理または含浸されていない被覆アセンブリー、即ち従来技術の被覆アセンブリーについてのものである。被覆アセンブリーは、種々の温度、50℃24時間、70℃、および90℃4時間で比較した。接触角はFTA200接触角装置を用いて測定した。種々の創傷被覆アセンブリーの表面上に20μLの血液滴を載せ、血液/創傷被覆アセンブリーの接触角の変化を時間とともに測定した。その結果、創傷被覆アセンブリーの乾燥温度が、種々の乾燥プロセスによる接触角によってアセンブリーに影響することが示される。さらに図23から、本発明の被覆アセンブリーが、創傷被覆材への血流速度をより有用かつ効果的にすることができる能力によって、従来技術の被覆アセンブリー(未コートRPガーゼ)に対する改善になっていることを、接触角が示していることがわかる。
【0065】
図24は、被覆アセンブリーに種々の量のキトサン材料(2%、3%、4%)を適用した本発明の創傷被覆アセンブリーの接着特性を比較したグラフである。接着は、10Nのロードセルを装着したInstron装置を用いて実施した。ウシ血液(0.25ml)を各々の被覆アセンブリーの試験片の上に載せた。次いで0.4インチのPVCプローブを試験片に15kPaで数秒間接触させて保ち、次いで除去した。その結果、用いた種々の量のキトサンの各々が許容される接着特性を有することが示される。上で論じたように、被覆アセンブリーは少なくとも最小の、好ましくは約10〜40kPaの間の接着度を有することになる。
【0066】
図25は、本発明の創傷被覆アセンブリーを比較するさらなるグラフである。それぞれ2%キトサン材料を含む被覆アセンブリーに、種々の量の乳酸(0%、0.4%、および0.6%)を加えた。接着試験は図21に関して行ったものと同じであった。その結果、非揮発性酸の添加は被覆アセンブリーの接着特性を顕著には増強しないことが示された。
【0067】
図26は、アセンブリーの剛性を決定するための本発明の被覆アセンブリーと従来の被覆アセンブリーとの比較である。可撓性はアセンブリー自体の有効性には影響しないが、上で論じたように創傷を処置する際には関連がより大きい。剛性は、Tabor剛性値(ミリグラム単位で)(Buffalo、New YorkのTaber Industries社製のTaber Stiffness Tester Model 150Eを用いて乾燥時に決定される)の間の比の観点で表現することができる。
【0068】
キトサン材料を全く含まない被覆アセンブリー(未コート)およびキトサンの製造のための種々の種類の出発材料(エビおよびイカ)を含むキトサン材料を含む被覆アセンブリー(コート)との間の比較を行った。さらに、キャリアーストリップのための種々の材料(木綿およびレーヨンポリエステル)も用いた。
【0069】
本発明の創傷被覆アセンブリーは、これまでに製造されたキトサン創傷被覆材の約30〜2000倍の間の剛性度を有し、アセンブリーの止血特性の損失がないことが見出された。キトサン材料を含む両方の被覆アセンブリー(木綿およびレーヨン/ポリエステル)は、キトサン材料を全く含まない被覆アセンブリー(即ち、未コート)に比べて剛性が増大しているが、キトサン材料と組み合わせたレーヨン/ポリエステルキャリアーを含む被覆アセンブリーは、予想されたように、未コート被覆アセンブリーに比べて高い剛性を示した。
【0070】
D.結果
(実施例3)
上の実施例1に従って調製された創傷被覆アセンブリーを、その出血制御能力を測定するために試験した。ブタモデルで腋窩鎖骨下傷害を作った。傷害は2cmの皮膚入口を有するように作り、皮膚から腋窩動脈まで深さ約10cmであった。腋窩動脈を長さ3cmに切取り、血管拡張剤(4:1v/v比の1%リドカイン/パラビン溶液)で拡張した。NJのEthicon社製の4mm血管パンチを用いて腋窩動脈の前に直径4mmの穿孔性傷害を作った。2cmの入口を通して創傷被覆材を適用し、手で3分間圧力をかけて創傷内に満たして詰め込んだ。圧力を除いた後、創傷からの出血を制御した。
【0071】
図27に、本発明の被覆アセンブリーを同様の従来技術の被覆アセンブリー、即ち対照アセンブリーと比較した、さらなる比較および結果を示す。図28〜43に、血液と相互作用する前および後の両方の被覆アセンブリーの種々のSEM画像を示す。剛性、透過性、吸収量、および他の性質等の、被覆アセンブリーの種々の性質を比較した。
【0072】
図27を参照して、Johnson & Johnson社からKling(登録商標)の商品名で販売されている、レーヨン30%とポリエステル70%とのブレンドを含むキャリアーストリップを、キトサン材料の添加なし(J & J Kling Roll(未コート))および本発明によるキトサン材料の添加あり(100808、120808、08−XL−045)の両方で試験した。未コートキャリアーストリップを対照として用いた。キトサンでコートした3種の被覆アセンブリーの各々は、対照と比較して改善された性質を示した。たとえば、3種のアセンブリーは、剛性の顕著な増大、単一液滴吸収時間(即ち接触角)の延長、および被覆アセンブリーに集積した血液細胞数の増加を示した。
【0073】
図27の種々の特徴は、従来のアセンブリーに比べて本発明の改善を示す。たとえば、本発明の被覆材の各々(100808、120808、08−XL−045)の剛性を従来技術のアセンブリー(J & J Kling Roll(未コート))と比較すると、剛性(Gurley単位、mg)は従来技術と比較してそれぞれ幅方向で約10倍剛直(従来技術の5と比べて60〜70)であり、従来技術と比較してそれぞれ機械長さ方向で5倍剛直(従来技術の5と比べて20〜40)である。剛性の増大によって適用しやすさが改善される。
【0074】
同様に、被覆アセンブリーの接触角、血液吸収容量、および透過性は、従来の被覆アセンブリーと比較して、本発明において改善された構造を示す。接触角(付着した20μlの体積が5μlの液滴に減少する時間として測定される)は、本発明において従来技術と比較して5倍〜20倍長く、それぞれ25〜130秒および<5秒である。
【0075】
下の表2に、2分の間隔の後の本発明の血液吸収容量(g血液/g被覆材)を従来技術発明と比較して示す。本発明のアセンブリー20の各々は、従来技術のそれよりも低いが、充分な吸収容量値を示す。
【0076】
【表2】

血液の透過性(試料を通しての血液の平均流量mL/秒として定義される)(図27参照)は、本発明において従来技術と比較して約4倍遅く、それぞれ0.2(平均)および0.8である。本発明の改善された構造的特徴は、従来技術のアセンブリーと比較して血餅形成および止血を加速する。浸透が遅いことにより細胞が濃縮され、次いで細胞がゆっくりと構造を透過するにつれて血餅形成が起こる。
【0077】
本発明の被覆アセンブリーの改善された能力は、被覆アセンブリーの走査電子顕微鏡(SEM)画像を比較することによってさらに示される。被覆アセンブリーを血液と界面を接した後のJ & J Kling Roll(未コート)被覆アセンブリーの画像を図39に示す。被覆アセンブリー内で凝固した血液細胞は極めて少ないことが示されている。
【0078】
逆に、本発明の3種のアセンブリー(100808、120808、08−XL−045)は、被覆アセンブリー内での血液細胞の顕著な凝固の能力を有している。血液と界面を接する前の3種のアセンブリーをそれぞれ図29、37、および36に、またアセンブリーが血液と界面を接した後をそれぞれ図41、42および43に示す。キャリアーストリップ22の個々の繊維の間に延在するキトサン材料24のウェブは、被覆アセンブリー20の中に血液細胞を集めて凝固させることを可能にする膜を提供し、従来技術の被覆アセンブリーに対する目に見える改善を示している。
【0079】
SEM画像は、本発明によって形成され得る他の可能な被覆アセンブリーおよび組成物を提供する。図28は、図16に関連して描写および記載した被覆アセンブリーを示す。即ち、被覆アセンブリーは接着材料、即ちポリアクリル酸を含む。キャリアーストリップ22はレーヨン30%およびポリエステル70%を含む。SEM画像は、被覆アセンブリー中のキトサン材料24の比較的強固な領域を示す。
【0080】
図30、31、および33は、キトサン材料を適用する準備的なステップを繰り返した場合、即ちキャリアーストリップ22をキトサン材料で「二重コート」した場合の被覆アセンブリーを意図している。
【0081】
代替的な添加物または材料を本発明の被覆アセンブリーに加えてもよい。たとえば、図35は血漿材料でさらに処理したキトサン材料およびキャリアーストリップを含む被覆アセンブリーを示す。
【0082】
図39は、レーヨン70%およびポリエステル30%を含むキャリアーストリップ22を有する被覆アセンブリーを示す。
【0083】
E.創傷被覆アセンブリーの他の用途
本発明の創傷被覆アセンブリーは、他の用途にも組み込むことができる。たとえば、創傷被覆アセンブリーは抗菌性バリアを形成するため、または抗ウイルス性パッチを形成するため、または出血性疾患に介入するため、または治療剤を放出するため、または粘膜表面を処置するため、またはブドウ球菌もしくはMRSA感染部位を手当てするため、または種々の歯科外科手術において、またはそれらの組合せにおいて用いることができる。
【0084】
たとえば、創傷被覆アセンブリーは活性成分をさらに含んでもよい。活性成分には、これだけに限らないが、カルシウム、トロンビン、VIIa因子、XIII因子、トロンボキサンA2、プロスタグランジン−2a、上皮細胞成長因子、血小板由来成長因子、フォンウィレブラント因子、腫瘍壊死因子(TNF)、TNF−α、形質転換成長因子(TGF)、TGF−α、TGF−β、インスリン様成長因子、線維芽細胞成長因子、角化細胞成長因子、神経成長因子、ペニシリン、アンピシリン、メチシリン、アモキシシリン、クラバモックス、クラブラン酸、アモキシシリン、アズトレオナム、イミペネム、ストレプトマイシン、カナマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、バンコマイシン、クリンダマイシン、エリスロマイシン、ポリミキシン、ハシトラシン、アンフォテリシン、ニスタチン、リファンピシン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、クロラムフェニコール、血管収縮剤、たとえばエピネフリンおよびヒスタミン、ならびにそれらの組合せが含まれてよい。
【0085】
上記は、本発明の原理の例示に過ぎないと考えられる。さらに、当業者には数多くの修正および変更が容易に想到されるであろうから、提示され記載された通りの構成および操作に本発明を限定することは望ましくない。好ましい実施形態について記載したが、特許請求の範囲によって定義される本発明から逸脱することなく詳細を変更することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の個々の繊維を含む可撓性キャリアーストリップ;および
前記キャリアーストリップの前記個々の繊維の間に複数のウェブを形成するキトサン材料
を含み、少なくとも約1kPaの創傷部位への接着度を有する創傷被覆アセンブリー。
【請求項2】
前記キトサン材料が約0.5%〜4.0%(w/w)の間のキトサンを含むキトサン溶液を含む、請求項1に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項3】
前記キトサン溶液が約1.0%〜2.3%(w/w)の間のキトサンを含む、請求項2に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項4】
接着材料をさらに含む、請求項1に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項5】
前記接着材料が乳酸である、請求項4に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項6】
前記可撓性キャリアーストリップがレーヨン材料およびポリエステル材料を含む、請求項1に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項7】
前記可撓性キャリアーが約25〜75%の間のレーヨン材料および約75%〜25%の間のポリエステル材料を含む、請求項6に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項8】
可撓性キャリアーストリップ;および
前記キャリアーストリップ上に位置する止血材料
を含み、Gurley剛性試験で約200〜10,000の間の剛性を有する創傷被覆アセンブリー。
【請求項9】
Gurley剛性試験で約500〜8000の間の剛性をさらに有する、請求項8に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項10】
Gurley剛性試験で約500〜6000の間の剛性をさらに有する、請求項9に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項11】
前記止血材料がキトサン材料を含む、請求項8に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項12】
可撓性キャリアーストリップ;および
前記キャリアーストリップ上に位置する止血材料
を含み、約0.1〜0.5ml/秒の間の透過性を有する創傷被覆アセンブリー。
【請求項13】
約0.15〜0.35ml/秒の間の透過性を有する、請求項12に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項14】
前記止血材料がキトサン材料を含む、請求項12に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項15】
可撓性キャリアーストリップ;および
前記キャリアーストリップ上に位置する止血材料
を含み、約0.5〜12g/g(吸収された血液のグラム/グラム)の間の全血液吸収容量(TBAC)を有する創傷被覆アセンブリー。
【請求項16】
約2〜8g/gの間のTBACを有する、請求項15に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項17】
可撓性キャリアーストリップ;および
前記キャリアーストリップ上に位置する止血材料
を含み、約20〜240秒の間の単一液滴吸収時間を有する創傷被覆アセンブリー。
【請求項18】
前記止血材料がキトサン材料である、請求項15に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項19】
前記可撓性キャリアーが約25〜75%の間のレーヨン材料および約75%〜25%の間のポリエステル材料を含む、請求項18に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項20】
約0.15〜0.35ml/秒の間の透過性を有する、請求項19に記載の創傷被覆アセンブリー。
【請求項21】
Gurley剛性試験で約500〜5500の間の剛性をさらに有する、請求項20に記載の創傷被覆アセンブリー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図27A】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2011−523567(P2011−523567A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507474(P2011−507474)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/002723
【国際公開番号】WO2009/134447
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(508349115)プロビデンス ヘルス システム−オレゴン ディー/ビー/エー プロビデンス セント ビンセント メディカル センター (2)
【Fターム(参考)】