説明

加工食品の製造方法

【課題】 食品乾燥物の香り、風味や有効成分を損なわないように、高温高熱処理を加えずに、食品乾燥物を使用した加工食品を製造する方法を提供する。
【解決手段】 食品乾燥物と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒を含む加工食品の製造方法であって、前記食品乾燥物と、前記溶媒を混合して、食品容器に充填する工程1、該食品容器を、温度−20〜60℃、圧力500〜1020MPaで、30分〜10時間の間、高圧処理する工程2を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工食品の製造方法に関し、さらに詳しくは食品乾燥物から加工食品を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食品や健康食品の機能性や安全性に関心が集まり、種々の加工食品の研究開発が行われている。これらの食品や健康食品は、可能な限り無農薬で栽培したり、食品の品質を低下させない方法や食品添加物を加えないようにして、加工食品を製造することが試みられている。これらの試みは、可能な限り安全で健康によい食品を食し、健康に生きたいという需要者の健康志向に適うものである。
【0003】
このような中、安全な食品を原料にして、科学的に制御された加工方法によって加工食品を製造して、加工前の食品がもつ自然な味覚や風味を損なうことなく、安全に提供する試みがなされている。その一例として、非特許文献1、2及び特許文献1は、食品の加工手段として高圧処理を使用することを提案している。
【0004】
一方、食品保存のため或いは食品の食感や旨みの向上のため、食品を乾燥して、食品乾燥物として食することが多い。食品の乾燥に際しては、可能な限り食品本来の風味や香り等を残すように低温乾燥等様々な乾燥方法が検討されている。また、その乾燥物を食する場合には、高温高熱で煎じたり、煮沸するなどの手法がとられている。
【0005】
しかし、食品乾燥物を、上記のように高温高熱により処理した場合、乾燥物が細胞の中に保持している独特の香り、風味や有効成分は、高温高熱に曝されることにより、かなりの部分が失われてしまうことになる。これを避けるため、特に健康食品などの場合に、有効成分を損なわないように、食品乾燥物を直接、そのまま摂取することがある。しかし、このような摂取方法は、だれでも容易にできる摂取方法ではない。
【0006】
さらに、食品乾燥物の殺菌のため高温高熱を加える殺菌方法があるが、加熱殺菌によっても食品乾燥物がもつ風味、香り、効能や薬効が変化してしまう場合がある。
【非特許文献1】林、「調理・加工・殺菌・保蔵への高圧利用の可能性」、食品と開発vol.22 No.7、1987、p55〜62
【非特許文献2】山本ら、「高圧加工技術の食品への応用」、三菱重工技法 vol.27 No.3、1990−5
【特許文献1】特開平9−140337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、食品乾燥物の香り、風味や有効成分を損なわないように、高温高熱処理を加えずに、食品乾燥物を使用した加工食品を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の加工食品の製造方法は、食品乾燥物と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒を含む加工食品の製造方法であって、前記食品乾燥物と、前記溶媒を混合して、食品容器に充填する工程1、該食品容器を、温度−20〜60℃、圧力500〜1020MPaで、30分〜10時間の間、高圧処理する工程2を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の加工食品の製造方法は、食品乾燥物と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒を混合して、食品容器に充填して、所定の温度の下、所定時間、圧力500〜1020MPaという高圧処理する製造方法であることから、食品乾燥物に対して、過度の高温高熱処理を加えることがない。このため、食品乾燥物中の香り、風味や有効成分が分解、蒸発、散逸等により損失することなく保持させておくことができ、自然な味覚や風味を損なわずに抵抗感を少なくして摂取を容易にする加工食品が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本発明の加工食品の製造方法は、食品乾燥物に高温高熱処理を加えることなく、食品乾燥物が本来もつ香り、風味や有効成分を損なうことなく、容易に摂取することができるようにしたものである。
【0011】
図1は、本発明の製造方法の工程の一例を示したブロック図である。図1において、食品乾燥物3と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4とを混合して、食品容器に充填する工程1と、この食品容器を、高圧処理する工程2とを含む製造方法を示すものである。また、必要に応じて、食品乾燥物を粉砕する粉砕工程5を設けてもよい。さらに、高圧処理の後、食品容器を密封する密封工程6を備えることが好ましい。
【0012】
本発明の製造方法において、工程1は、食品乾燥物3と食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4とを混合して食品容器に充填する工程である。本発明に使用する食品容器は、特に制限されることはなく、密封容器(非開放系容器)であっても、開放系容器であってもよい。なお、非開放系容器の場合、容器の形状が変形するなどして高圧処理に耐えられるものが好ましい。
【0013】
本発明において、食品乾燥物3は、特に限定されることはなく、植物性食品、動物性食品いずれの乾燥物であってもよい。植物性食品としては、野菜、果実、薬草、海藻、茸類、樹木、香草等を例示することができる。また、動物性食品としては、魚、卵、干し肉、具類等を例示することができる。これらの中でも、食品乾燥物は、植物性食品が好ましく、とりわけ、健康食品、漢方薬、栄養補助食品であることが好ましい。特に、健康食品としては、人参、うこん、のに、果実、茸類がより好ましい。
【0014】
本発明において、食品乾燥物3は、複数の種類の食品乾燥物であってもよい。複数の食品乾燥物を組み合わせて加工食品とすることで、相互の有効成分を互いに補い合うこと、及び有効な特徴をさらに高めることを可能とすることが期待できるため好ましい。
【0015】
本発明に使用する食品乾燥物3は、天日干し乾燥、低温乾燥、遠赤外線乾燥から選ばれる少なくとも1つの乾燥方法により得られた食品乾燥物であることが好ましい。このような乾燥方法により得られた食品乾燥物は、過度の高温高熱処理が加えられることがなく、食品が本来もつ有効成分を低下させていないものと期待できる。本発明の加工食品の製造方法は、このような高品質の食品乾燥物を使用することにより、その効果をさらに有利に発揮することが可能となる。
【0016】
本発明において、食用油は、特に限定されることはなく、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸を含む食用油であり、とりわけ不飽和脂肪酸を含む食用油が好ましい。不飽和脂肪酸としてはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、等が好ましく、とりわけオレイン酸、多価不飽和脂肪酸であるα−リノレン酸がより好ましい。
【0017】
また、このような不飽和脂肪酸を含む食用油として、オリーブ油、胡麻油、調合サラダ油、菜種油、トウモロコシ油、落花生油、サフラワー油、ひまわり油、パーム油、大豆油、綿実油等を好ましく挙げることができ、とりわけオリーブ油や、多価不飽和脂肪酸を多く含む胡麻油、大豆油、ひまわり油、綿実油がより好ましい。
【0018】
このような食用油を使用することにより、食品乾燥物中の有効成分が、食用油のなかに溶け込みやすくなり、服用の際も有効成分の摂取効率を高めることが期待できる。
本発明おいて水は、特に限定させることはないが、天然水、海洋深層水、イオン交換水、蒸留水、純水等を好ましく挙げることができる。
【0019】
本発明で使用する食品容器は、後述する高圧処理において、食品乾燥物に対して高圧処理が加えられるように、また、食品容器が破損することがないように、容器の内圧と外部の圧力を等しくし外気に開放されている容器である。
【0020】
食品容器は、その形態は特に制限されることがなく、食品加工用容器でもよいし、食品販売用容器でもよい。また、密封容器(非開放系容器)であっても、開放系容器であってもよい。開放系の食品容器としては、開放された瓶類や、蓋に小さな開放孔を備えた食品容器類、開放孔を有するノズルを備えた容器類等を例示することができる。
【0021】
本発明において、食品容器は、食品販売用の食品容器であることが好ましく、特に開放孔を有する食品容器を使用することが好ましい。
【0022】
図2は、本発明の食品容器の一例を示した説明図である。図2(a)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付き蓋12を嵌めて食品容器としている。図2(b)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付きノズル14を嵌めて食品容器としている。図2(c)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付きシールテープ16を嵌めて食品容器としている。
【0023】
本発明において、食品容器が有する開放孔は、蓋付き容器の蓋部分や、容器口を密閉するためのシール部分に穿たれた小孔であり、その数は1つでも2つ以上でもよい。また、開放孔の大きさは、直径が好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.25〜0.35mmである。
【0024】
工程1において、食品乾燥物3と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4は、混合して食品容器に充填される。食品乾燥物3と、その溶媒4の割合は、特に限定されることはないが、食品乾燥物100重量部に対して、溶媒4が好ましくは100〜1000重量部、より好ましくは200〜700重量部、さらに好ましくは300〜500重量部である。溶媒4の添加量を上記の範囲内とすることにより、食品乾燥物3中の有効成分を効果的に溶出させることができ、さらにゲル化を容易にすることができ、好ましい。
【0025】
また、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4は、食用油及び水のいずれかであってもよく、両者の混合物であってもよい。食用油及び水の混合物を使用する場合、食用油と水との重量比(食用油/水)は、好ましくは1/100〜100/1、より好ましくは1/30〜30/1である。
【0026】
本発明において、食品乾燥物3と、その溶媒4を、混合する方法は、特に限定されるものでなく、両者が混ざり合うものであればよく、食品乾燥物3中の有効成分が、溶媒4に溶出可能な混合状態となればよい。
【0027】
本発明の製造方法において、工程2は、工程1において食品容器に充填された食品乾燥物3と食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4の混合物を加圧装置の加圧筒に入れて、高圧処理する工程である。
【0028】
工程2において、食品乾燥物3とその溶媒4へ負荷する圧力は、500〜1020MPa、好ましくは600〜800MPaである。工程2の圧力は、食品乾燥物の種類により適宜、変更することができる。
【0029】
また、圧力は、急激に昇圧するのではなく上圧から徐々に加圧していくことが好ましい。高圧処理時の圧力を500〜1020MPaとすることにより、食品乾燥物3が有する香り、風味や有効成分が、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒4へ溶け込みやすくなり、短時間に有効成分をより多く溶出させることができる。すなわち、常圧で食品乾燥物中の有効成分を食用油等の溶媒へ溶出させる場合と比べ、高圧処理を行った場合の方が、食品乾燥物の細胞を適度に破壊して、細胞内に含まれている栄養素を食用油により多く浸出させることが期待される。
【0030】
また食品乾燥物3がもっている繊維や果肉の組織が柔らかくなり、溶媒4と馴染み摂取しやすくなるという利点がある。同時に、高圧処理によって、たんぱく質からなる大腸菌等の細菌を、死滅させることができる。さらに溶媒4に含まれる食用油もゲル化することにより、食品乾燥物を含めた全体として食し易くすることができる。
【0031】
また、高圧処理時において、食品乾燥物3と溶媒4を収容する加圧筒の周囲を冷却して高圧処理に伴う昇温を抑制し、食品乾燥物と溶媒の温度を、−20〜60℃、好ましくは−15〜40℃とする。温度を−20〜60℃とすることにより、食品乾燥物3と溶媒4を高温高熱状態とすることを防止して、食品乾燥物が有する香り、風味や有効成分が熱により失われることを防ぐことができ、さらに品質が安定した食品を得ることができる。
【0032】
さらに、食品乾燥物3とその溶媒4へ高圧を負荷する時間は、30分〜10時間、好ましくは40分〜1時間である。加圧時間を30分〜10時間とすることにより、食品乾燥物3に含まれる有効成分を食用油等の溶媒4に十分に染み出させることができる。
本発明の高圧処理は、公知の高圧処理装置を使用することができる。高圧処理装置に特に制限はないが、一例として、三菱重工業社製MFP−7000を例示することができる。
【0033】
本発明において、加工食品を、工程2の高圧処理により殺菌することが好ましい。高圧処理は、酵素を失活させたり、膜構造を壊して生命活動を停止させたるすることができる。したがって、高圧処理により、殺菌、殺虫、酵素失活を行うことができる。すなわち、細菌、酵母、ウィルスなどの微生物を死滅させて、加工食品の殺菌を行うことができるものである。もちろん、高圧処理のほか、紫外線殺菌、放射線殺菌等の加熱殺菌以外の殺菌方法を併用してもよい。
【0034】
本発明の製造方法において、工程1の前に、食品乾燥物3を粉砕する粉砕工程5を備えることが好ましい。食品乾燥物3が、食品容器に充填することができる程度の大きさであれば、粉砕工程5は必ずしも必要ではない。しかし、粉砕することにより、食品乾燥物3中の有効成分が、溶媒4に溶出しやすくなるため好ましい。
【0035】
本発明において、粉砕工程5における粉砕方法は特に制限がなく、衝撃式、剪断式、圧縮式、摩砕式及び複合型などの通常の粉砕機を使用することができる。また、粉砕後の粒度は、好ましくは0.02〜0.5mmであり、この範囲の粒度のときに、食品乾燥物3のなかの有効成分が、溶媒4へ染み出し易くなり好ましい。さらに、粉砕後の平均粒度を80メッシュ(0.177mm)以下にすると、さらに有利な染み出し効果が得られ好ましい。
【0036】
本発明において、食品容器が、開放孔付き蓋12、開放孔付きノズル14、開放孔付きシールテープ16のように、開放孔を有する食品容器であり、工程2の後に、食品容器を密封する密封工程6を含むことが、好ましい。すなわち、工程2の高圧処理により食品の加工及び殺菌の終了後、開放孔を塞いで密閉状態とする密封工程6を備えることが好ましい。具体的に、図2(a)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付き蓋12をしてから、高圧処理を施した後、密封シールテープ13を添付して開放孔を塞ぎ、食品容器を密封すること示している。図2(b)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付きノズル14をしてから、高圧処理を施した後、開放孔付きノズルを覆うように密封性の高い密封蓋15を嵌めて密封状態とすること示している。図2(c)は、容器本体11に、食品乾燥物と、食用油及び/又は水を充填して、開放孔付きシールテープ16をしてから、高圧処理を施した後、密封性の高い密封蓋15を嵌めて密封状態とすること示している。
【0037】
密封工程6で使用する密封シールテープ13、密封蓋15等を、予め殺菌しておくことが好ましい。
【0038】
本発明において、食品乾燥物3及び食用油が、たんぱく質及び/又はでんぷんを含み、工程2の高圧処理後にゲル状となることが好ましい。たんぱく質及びでんぷんなどの成分は、高圧処理を行うことにより、加熱処理をした場合と同様に、ゲル状に変性することが知られている。本発明において、食品乾燥物3を溶媒4のなかでゲル状に変性することにより、親和性が増すと共に、食品乾燥物3がもっている繊維や果肉の組織が柔らかくなり、溶媒4と馴染み摂取しやすくなるという利点があり、好ましい。
【0039】
本発明の加工食品の製造方法は、食品乾燥物と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒を混合して、食品容器に充填して、所定の温度の下、所定時間、圧力500〜1020MPaという高圧処理することにより、食品乾燥物に対して、過度の高温高熱処理が加えられることがない。このため、食品乾燥物中の香り、風味や有効成分を分解、蒸発、散逸等により損失することなく保持させておくことができ、自然な味覚や風味を損なわずに抵抗感を少なくして摂取を容易にする加工食品が得られるものである。
【0040】
以下、実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0041】
〔実施例1〕
天日乾燥により得られたうこんを衝撃式粉砕機を用いて粉砕し、80メッシュ通過の粉砕品を得る。この粉砕品5gを、オリーブ油30gと天然水5gと共に図2(c)に示した容器本体11に入れ、よく混合してから、開放孔付きシールテープ16を貼付して仮封をする。
【0042】
次いで仮封した食品容器を、高圧処理装置に入れ、常圧から5分かけて圧力700MPaまで昇圧し40分間保持する。このとき、加圧筒の温度が40℃を超えないよう温度制御を行う。その後、圧力700MPaから5分かけて常圧に戻す。食品容器が室温に戻ってから密封蓋15を嵌めて密封状態とする。
【0043】
室温状態で1週間静置した後、食品容器を開封して、オリーブ油に溶け出した着色が十分に見られ、少量のうこんの粉が残るが全体がゲル化している。
【0044】
〔比較例1〕
天日乾燥により得られたうこんを衝撃式粉砕機を用いて粉砕し、80メッシュ通過の粉砕品を得る。この粉砕品5gを、オリーブ油30gと天然水5gと共に図2に示した容器本体11に入れ、よく混合してから、密封シールテープ13を貼付し、密封蓋15を嵌めて密封状態とする。
【0045】
次いで密封状態にした食品容器を、恒温装置に入れ、温度が72℃で、15秒間保持する。その後、食品容器を取り出して室温に戻す。
室温状態で1週間静置した後、食品容器を開封して、オリーブ油に溶け出したときに生じる着色状態は、実施例1に比べて極めて少ない。またうこんは、粉体のままの原形を残している。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の製造方法の工程の一例を示したブロック図である。
【図2】本発明の製造方法に使用する食品容器の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 工程1
2 工程2
3 食品乾燥物
4 食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒
5 粉砕工程
6 密封工程
11 容器本体
12 開放孔付き蓋
13 密封シールテープ
14 開放孔付きノズル
15 密封蓋
16 開放孔付きシールテープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品乾燥物と、食用油及び水の少なくとも1つからなる溶媒を含む加工食品の製造方法であって、前記食品乾燥物と、前記溶媒を混合して、食品容器に充填する工程1、該食品容器を、温度−20〜60℃、圧力500〜1020MPaで、30分〜10時間の間、高圧処理する工程2を含む加工食品の製造方法。
【請求項2】
前記工程1の前に、食品乾燥物を粉砕する工程を含む請求項1に記載の加工食品の製造方法。
【請求項3】
前記食品容器が開放孔を有する食品容器であり、前記工程2の後に、前記食品容器を密封する工程を含む請求項1又は2に記載の加工食品の製造方法。
【請求項4】
前記食品乾燥物中の有効成分を、前記溶媒に溶出させた請求項1〜3のいずれかに記載の加工食品の製造方法。
【請求項5】
前記加工食品を、工程2により殺菌した請求項1〜4のいずれかに記載の加工食品の製造方法。
【請求項6】
前記食品乾燥物が、天日干し乾燥、低温乾燥、遠赤外線乾燥から選ばれる少なくとも1つの乾燥方法により得られた食品乾燥物である請求項1〜5のいずれかに記載の加工食品の製造方法。
【請求項7】
前記食品乾燥物が、複数の種類の食品乾燥物である請求項1〜6のいずれかに記載の加工食品の製造方法。
【請求項8】
前記食品乾燥物が、たんぱく質及び/又はでんぷんを含み、前記高圧処理後の加工食品がゲル状となる請求項1〜7のいずれかに記載の加工食品の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−37488(P2007−37488A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−226972(P2005−226972)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(503045050)
【Fターム(参考)】