説明

効果的に記録再生動作を停止する遅延機構を有する情報記録装置

【課題】記録再生部を着脱可能な情報記録装置が、着脱時に効果的に記録再生動作を停止できる情報記録装置の提供。
【解決手段】情報記録装置200に着脱可能なHDDユニット100が情報記録装置200のコネクタ接続部230に接続するコネクタ接続部130を備える。情報記録装置200は、HDDユニット100の着脱を検出する着脱検出部271,272、コネクタ接続部230を備える。コネクタ接続部130は、コネクタ接続部230のコネクタ231に電気的に接続されるコネクタ132を備え、HDDユニット100が着脱される方向に摺動可能であり、HDDユニット100が取り出される場合HDDユニット動作制御手段がHDDユニット100の動作を停止させると共にコネクタ接続部130が摺動してコネクタ接続部230との電気的な接続を保持する。そのため、コネクタ231とコネクタ132との電気的な接続が切断されるまでに遅延時間を生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子記録再生を行うことのできる記録再生部を着脱することができる情報記録装置が、記録再生部を着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止することができる情報記録装置に関するものである。特に、着脱可能に設けられたハードディスク装置が効果的に記録再生動作を停止し、安全に着脱を可能とする情報記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、大容量の電子情報を持ち運びする必要性が高まっている。例えばノートパソコンなどの持ち運び型のコンピュータの記録再生装置や、車載型道路ナビゲーションシステムの記録再生装置など、現在では大容量の電子情報を持ち運ぶ要求が高くなっている。
【0003】
従来は上記のような電子情報を記録した記録媒体として、例えばコンパクトディスク(CD:Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などのメディアが用いられていた。
【0004】
近年ではより大容量の電子情報を持ち運ぶために、ハードディスク装置などの記録容量が大きく、高速に大量のデータを読み書きすることのできる記録再生装置を大容量の電子情報を持ち運ぶ手段として用いられるようになってきている。
【0005】
また、ハードディスク装置などの記録再生装置をCDやDVDのように取り替え可能な大容量記録媒体として用いることも行われている。これは、例えば特許文献1に開示されている情報記憶装置のように、ハードディスク装置を備えるHDDユニットが着脱機構を備えており、ハウジングに着脱されるなどの方法によって実現されている。
【0006】
また、ハードディスク装置などの記録再生装置は、外部からの振動や衝撃に弱いことが知られている。さらに、ハードディスク装置が記録再生などの作業を行っている場合に、ハードディスク装置に対して電力の供給が停止すると、振動や衝撃を与えたときと同様にハードディスク装置が機械的に損傷し、記録再生が行えないようになる場合がある。
【0007】
ハードディスク装置は、大容量の記録容量を実現するために、極めて高密度に情報を記録・再生する記録再生手段を備えている。例えばハードディスクでは、円盤状のディスクに微細な記録領域を形成し、上記の記録再生手段をディスク上の記録領域に対して高精度に位置決めして情報を読み書きすることによって高密度な情報を記録し、再生している。また、大容量を実現するために、記録再生手段とディスクとは非常に小さな間隔を保持した状態で情報を記録再生している。つまり、ハードディスク装置などの大容量の記録再生装置では、動作中の記録再生手段の位置の再現性がきわめて重要であり、高精度の位置決め精度が要求されている。
【0008】
このようなハードディスク装置が動作している場合に外部から振動や衝撃が加わったり、動作中に電源が遮断されて動作が急に停止されると、記録再生手段の位置にぶれが生じ、ディスク上に記録再生手段が接触することがある。場合によっては、記録再生手段やディスクなどを機械的に損傷し、記録再生が行えないようになる場合がある。そのため、今日では記録再生を行わない場合には、記録再生手段がディスクから離れた位置に移動するような機構などが実現されている。
【0009】
そのため、特許文献2に開示されているハードディスク装置のように、着脱可能なHDDユニットが振動減衰手段を備えており、大容量の電子情報を着脱可能に持ち運ぶ技術も知られている。
【0010】
また、特許文献3では、ハードディスク装置が備えられたコンピュータの電源を投入した状態で、ハードディスク装置を損傷することなく取り出すことのできる技術が開示されている。この技術では、ハードディスク装置の固定手段にスイッチが設けられており、ハードディスク装置を取り出そうとするとハードディスク装置への記録再生動作を停止すると共にコンピュータ装置がサスペンド状態に移行する技術が開示されている。
【0011】
このような技術を用いることによって、CDやDVDでは実現が困難である大容量の記録容量を自由に着脱して取替え、高速に読み書きする記録再生装置が実現されている。
【0012】
また特許文献4では、HDDモジュールをコンピュータなどに取り付けるコネクタに相当する部分に、HDDモジュールに搭載されたハードディスク装置の電源制御のためのパワー制御回路が組み込まれている。図7は、特許文献4に開示されているパワー制御回路の構造を示す平面図であり、HDDモジュールをコンピュータなどに取り付けるコネクタに相当する部分を示している。
【0013】
図7に記載されているパワー制御回路では、制御信号を発生する端子が他の端子に比べて短く形成されている。そのため、HDDモジュールをコンピュータなどから取り外す場合に、制御信号を発生する端子の導通がまず遮断され、この信号を利用してHDDモジュールの電源をOFFとすることができる。そしてこの技術によって、コンピュータなどの本体側の電源部及びHDDモジュールを制御する信号線にノイズ等の悪影響を及ぼさなくする技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−149753号公報(平成11年(1999年)6月2日公開)
【特許文献2】特開2003−314613号公報(平成15年(2003年)11月6日公開)
【特許文献3】特開平5−324209号公報(平成5年(1993年)12月7日公開)
【特許文献4】特開平7−122039号公報(平成7年(1995年)5月12日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記従来の構成では、記録再生部を情報記録装置に着脱する場合に効果的に記録再生部の記録再生動作を停止することができないという問題点を有している。
【0015】
特許文献3に示される従来技術では、ハードディスク装置の固定手段に設けられたスイッチによってハードディスク装置を使用者が取り外そうとしていることをコンピュータが感知し、ハードディスク装置が記録再生動作を停止するように構成されている。
【0016】
しかしながら、ハードディスク装置が記録再生動作を行っている場合、スイッチによって上記動作を検知してから記録再生動作を停止するまでには、(1)ハードディスク装置の動作状態の確認時間、(2)現在のハードディスク装置の動作を停止するための割り込み処理時間、(3)現在記録再生中のハードディスク装置の情報をコンピュータとハードディスク装置中の記録媒体とで整合させる(一致させる)時間などの少なくとも一定の時間が必要である。特に(3)の処理時間は、ハードディスク装置に補助記憶装置としてキャッシュメモリなどが搭載されている場合では、コンピュータとハードディスク装置中の記録媒体とでデータを整合させるためにキャッシュのデータをハードディスク装置に全て書き込むか、フェイルセーフの原則によってキャッシュのデータ及びそれに対応するコンピュータのデータとを共に捨てるかを行う必要がある。そのため、ハードディスク装置は任意のタイミングで即時に停止することが難しい。そのため、特許文献3に開示される技術では安全にハードディスク装置を停止することが難しい。
【0017】
また、特許文献4の方法では、ハードディスク装置を着脱する場合に、ハードディスク装置が取り付けられている本体側の装置の電源部及びHDDモジュールを制御する信号線にノイズ等の悪影響を及ぼさなくすることができるものの、着脱するハードディスク装置を上記(1)〜(3)のように停止することは考慮されておらず、ハードディスク装置事態が損傷する可能性がある。そのため、ハードディスク装置を着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止することが難しかった。
【0018】
また最近では、ハードディスクを用いない記録再生装置でも、その記録容量がますます増加している。例えば、半導体を用いたハードディスク型の外部記録再生装置などが実用化されている。これらの装置では、数10GB程度の記録容量を備えるものも実用化されており、コンピュータなどの本体と着脱可能に設けられている記録再生装置とのデータの転送速度に比較しても著しく大容量の電子情報を記録することができる。
【0019】
そのため、着脱操作によって機械的に破壊されることの少ない上記のような記録再生装置であっても、記録されている電子情報の整合性を取るためには着脱する可能性を検知してから情報の整合性を取るまでに少なくとも一定の時間がかかるため、このような電子記録再生装置を着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止する機構が求められていた。
【0020】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、電子記録再生を行う記録再生部を着脱可能である情報記録装置が、該記録再生部を着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止することができる情報記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の情報処理装置は、上記課題を解決するために、情報処理装置に着脱可能な記録再生部が上記情報処理装置の第1コネクタ部に接続するための第2コネクタ部を備えている情報処理装置であって、上記情報処理装置は、上記記録再生部の着脱を検出する着脱検出手段を備え、上記第1コネクタ部は、情報処理装置コネクタを備え、上記第2コネクタ部は、上記第1コネクタ部に接続するときに上記情報処理装置コネクタに電気的に接続される記録再生部コネクタを備え、上記記録再生部が上記情報処理装置から着脱される方向に摺動可能に上記記録再生部の外側に設けられており、上記記録再生部が上記情報処理装置に装着された状態から上記記録再生部が取り出される場合に、上記着脱検出手段が上記記録再生部の動作を停止させると共に上記第2コネクタ部が上記第1コネクタ部の方向に摺動して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続を保持し、上記第2コネクタ部の摺動が停止して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続が切断されるまでに遅延時間を生じることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、記録再生部が情報処理装置から抜き取られ始めた場合、第2コネクタ部が第1コネクタ部の方向に摺動している間は記録再生部と情報処理装置との電気的な接続が維持される。その間に着脱検出手段は記録再生部が情報処理装置から抜き取られ始めていることを検知し、記録再生部の動作を停止させることができる。
【0023】
つまり、第2コネクタ部に設けられている摺動可能範囲を超えるように記録再生部が情報処理装置から抜き取られるまでの時間が、記録再生部を情報処理装置から抜き取り始めたときから記録再生部と情報処理装置との電気的な接続が切断されるまでの遅延時間となる。上記の構成では、この遅延時間の間に記録再生部の動作を停止させることができるので、記録再生部を情報処理装置から抜き取る場合に記録再生部を損傷することがない。
【0024】
また、上記第2コネクタ部は、上記記録再生部が上記情報処理装置から着脱される方向に長軸を有する長円形のコネクタホールが形成され、上記コネクタホールを貫通するように上記記録再生部に形成されたコネクタ手段固定部によって上記記録再生部に摺動可能に設けられている構成であることが好ましい。
【0025】
また、上記記録再生部が、ハードディスク装置であることが好ましい。
【0026】
また上記着脱検出手段が上記情報処理装置の上記記録再生部を着脱する開口部を挟む位置に対になるように対向して設けられた光検知式着脱検出手段であり、対向する一方の光検知式着脱検出手段から照射された光が他方の光検知式着脱検出手段で検知されないことで上記記録再生部が上記情報処理装置に装着されたことを検出すると共に、対向する一方の光検知式着脱検出手段から照射された光が他方の光検知式着脱検出手段で検知されることで上記記録再生部が上記情報処理装置から取り外されたことを検出することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、機械式の着脱検知手段を用いる場合のように、着脱検知手段の接点部の位置あわせを行う必要がない。また、記録再生部の着脱を行う場合に、物理的に上記の着脱検知手段が記録再生部に接していないため、記録再生部の着脱の際に力をいれて着脱する必要がない。つまり、記録再生部を取り付ける場合に情報処理装置に押し込みすぎて故障を招いたり、取り外し時に勢い良く引っ張りすぎて、情報処理装置コネクタと記録再生部コネクタとの電気的な接続が切断されるまでの遅延時間を不用意に短くしたりすることがない。
【発明の効果】
【0028】
本発明の情報処理装置は、以上のように、上記情報処理装置は、上記記録再生部の着脱を検出する着脱検出手段を備え、上記第1コネクタ部は、情報処理装置コネクタを備え、上記第2コネクタ部は、上記第1コネクタ部に接続するときに上記情報処理装置コネクタに電気的に接続される記録再生部コネクタを備え、上記記録再生部が上記情報処理装置から着脱される方向に摺動可能に上記記録再生部の外側に設けられており、上記記録再生部が上記情報処理装置に装着された状態から上記記録再生部が取り出される場合に、上記着脱検出手段が上記記録再生部の動作を停止させると共に上記第2コネクタ部が上記第1コネクタ部の方向に摺動して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続を保持し、上記第2コネクタ部の摺動が停止して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続が切断されるまでに遅延時間を生じる構成である。
【0029】
上記の構成によれば、記録再生部が情報処理装置から抜き取られ始めた場合、第2コネクタ部が第1コネクタ部の方向に摺動している間は記録再生部と情報処理装置との電気的な接続が維持される。その間に着脱検出手段は記録再生部が情報処理装置から抜き取られ始めていることを検知し、記録再生部の動作を停止させることができる。
【0030】
つまり、第2コネクタ部に設けられている摺動可能範囲を超えるように記録再生部が情報処理装置から抜き取られるまでの時間が、記録再生部を情報処理装置から抜き取り始めたときから記録再生部と情報処理装置との電気的な接続が切断されるまでの遅延時間となる。上記の構成では、この遅延時間の間に記録再生部の動作を停止させることができるので、記録再生部を情報処理装置から抜き取る場合に記録再生部を損傷することがない。
【0031】
それゆえ、電子記録再生を行う記録再生部を着脱可能である情報記録装置が、該記録再生部を着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止することができる情報記録装置という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明の実施の形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0033】
以下の実施の形態としては、着脱可能に内蔵する記録再生部の一実施形態として磁気式の記録再生を行うハードディスク装置を用いる場合について記載するが、内蔵する記録再生部は着脱する場合に効果的に記録再生動作を停止する機構を備えていることが好ましい情報記録装置全般について適用することができる。
【0034】
図1(a)〜(d)は、本実施の形態のHDDユニット100を示す平面図及び断面図である。本実施の形態のHDDユニット100は、直方体形状である場合について記載するが、HDDユニットは他の形状で形成することも可能である。
【0035】
図1(a)は本実施の形態のHDDユニット100を上方から見た平面図であり、HDDユニット100を着脱可能に装着する情報記録装置200と共に記載されている。また図1(b)は、本実施の形態のHDDユニット100の側面図である。また図1(c)は、図1(a)のA−A’断面図であり、図1(d)は本実施の形態のHDDユニット100を正面から見た平面図である。また、図2は、本実施の形態のHDDユニット100を示す斜視図である。
【0036】
本実施の形態の情報記録装置200(情報処理装置)は、本実施の形態のHDDユニット100(記録再生部)を装着する装置であり、本実施の形態のHDDユニット100を電気的に接続するためのコネクタ部230(第1コネクタ部)を備えている。コネクタ部230は、後述するコネクタ接続部130(第2コネクタ部)に電気的に接続するコネクタ231(情報処理装置コネクタ)を備えている。コネクタ231は、周知の構造のコネクタを用いることができる。
【0037】
また本実施の形態の情報記録装置200は、本実施の形態のHDDユニット100が着脱されている状態を検知する着脱検出部271及び着脱検出部272を備えている。これらの着脱検出部271,272(着脱検出手段)は光検知式(光検知式着脱検出手段)、機械式などの周知の手段を用いることができる。本実施の形態の情報記録装置200では、着脱検出部271及び着脱検出部272は情報記録装置200の壁面であり、コネクタ接続部230の接続部に沿って着脱検出部271から着脱検出部272に光を照射するように設けられている。つまりHDDユニット100を着脱するために情報記録装置200に形成されている開口部を挟む位置に対向するように設けられている。そして、着脱検出部271が照射した光を着脱検出部272が受光することによってHDDユニット100は取り外されたことを検知する。このように光学式の着脱検知手段を用いると、機械式の着脱検知手段を用いる場合のように着脱検知手段の接点部の位置あわせを行う必要がない。また、HDDユニット100の着脱を行う場合に、物理的に着脱検知手段がHDDユニット100に接していないため、HDDユニット100の着脱の際に力をいれる必要がない。つまり、HDDユニット100を取り付ける場合に情報処理装置200に押し込みすぎて故障を招いたり、取り外し時に勢い良く引っ張りすぎて、コネクタ部230とコネクタ接続部130との電気的な接続が切断されるまでの遅延時間を不用意に短くしたりすることがない。詳しい構成及び機構については後述する。
【0038】
本実施の形態のHDDユニット100は、例えば大容量の記録容量を持ち運ぶ記録媒体として用いることができる。そのため、情報記録装置200はその記録媒体としてのHDDユニット100を取り付け、取り外しできる装置であればよい。このような装置は、例えば設置型、またはノートパソコンなどの持ち運び型のコンピュータの外部記録装置や、車載型道路ナビゲーションシステムの記録装置などの周知の装置に用いることができる。
【0039】
またHDDユニット100と情報記録装置200との接続方法もネジ止めなどの周知の方法を用いて接続、固定を行うことができる。さらに、HDDユニット100と情報記録装置200とを正確に取り付けるためと、取り付けた後に不用意に抜けたりしないようにHDDユニット100と情報記録装置200とが機械的な摩擦力で接続位置を保持する図示しない機構を備えていても良い。このような機構は、例えば周知のように接続部のスライダ形状を摩擦部材で形成するとか、接続部に突起を設けて該突起が噛み合うような機構を用いても良い。
【0040】
本実施の形態のHDDユニット100は、シャーシ110、FPCハーネス部120、コネクタ接続部130、ダンパ140、フロントグリル150、及びハードディスク装置160を備えている。
【0041】
シャーシ110は、コネクタ接続部130及びフロントグリル150とともに本実施の形態のHDDユニット100の基本骨格構造を形成している。シャーシ110は、周知のハードディスクマウンタなどと同様に形成することができる。例えば鉄やアルミなどを含有する合金で形成しても良い。またその外形などは、後述するように用いるハードディスク装置160などに合わせて形成しても良いし、HDDユニット100を着脱する情報記録装置200の形状に合わせて形成しても良い。
【0042】
コネクタ接続部130は、コネクタ部シャーシ131と、本実施の形態のHDDユニット100を情報記録装置200に電気的に接続するためのコネクタ132(記録再生部コネクタ)とを備えている。そしてコネクタ132は、コネクタホール133及びコネクタ固定ネジ134(コネクタ手段固定部)によって、コネクタ部シャーシ131に摺動可能となるように設けられている。このような構成によって、後述するようにコネクタ接続部130はHDDユニット100と情報記録装置200との電気的な接続を遮断する時間を遅延させる遅延機構として動作する。
【0043】
本実施の形態のコネクタ132は、シート状に形成されたFPC(Flexible Printed Circuit)によって形成されたFPCハーネス部120に接続している。FPCハーネス部120についての詳細は後述するが、本実施の形態のコネクタ132では、FPCハーネス部120のシート状のFPCが平面的にコネクタ132に接続している。また本実施の形態のコネクタ132は、平面形状の基板として形成されている。
【0044】
尚、本実施の形態では、コネクタ132の平面形状の基板表面と、コネクタ132及びFPCハーネス部120の接合面とは、ハードディスク装置160のディスクの回転軸の方向に垂直な平面に平行になるように設けられている。言い換えると、ハードディスク装置160のディスクのなす平面に平行であり、一般的にハードディスク装置160に設けられる図示しない制御基板が形成されている面に平行な面にコネクタ132の表面と、コネクタ132及びFPCハーネス部120の接合面とが設けられている。この面は、HDDユニット100の外部の表面であり、最も大きな面積を備える面に平行な面と表現することもできる。
【0045】
コネクタホール133は、コネクタ132を形成している基板に形成された長円形の開口部であり、その長軸がコネクタ132を抜き差しする方向に設けられている。
【0046】
コネクタ固定ネジ134は、コネクタ132に形成されたコネクタホール133を貫通してコネクタ部シャーシ131にゆるく締め付けられている固定部材である。コネクタ固定ネジ134は、コネクタ132とコネクタ部シャーシ131とを摺動可能となるように固定することができれば、ネジでなくてもよい。
【0047】
コネクタ132はまた、FPCハーネス部120を介してハードディスク装置160に設けられているコネクタ161に電気的に接続している。さらに本実施の形態のコネクタ接続部130は、上記の着脱検出部271の照射した光を遮る遮光部135を備えている。
【0048】
コネクタ132は、本実施の形態の情報記録装置200のコネクタ231に物理的に接続することにより、本実施の形態のHDDユニット100と情報記録装置200とが電気的に接続される。そして、本実施の形態では、コネクタ132はコネクタホール133及びコネクタ固定ネジ134によってコネクタ部シャーシ131に摺動可能に固定されている。そのため、本実施の形態のHDDユニット100を情報記録装置200から取り外す場合に、コネクタ部シャーシ131よりも遅れてコネクタ132が情報記録装置200のコネクタ231から離れる動作をする。
【0049】
また遮光部135は、本実施の形態のコネクタ接続部130に設けられている板状の部材であり、本実施の形態のHDDユニット100が情報記録装置200に装着されたときに着脱検出部271と着脱検出部272との間を空間的に塞ぎ、着脱検出部271から照射された光が着脱検出部272に検出されないようにする部材である。そのため、上記条件を満たせば、形状及びその設けられる位置を限定する必要は特にない。また、遮光部135はシャーシ110と一体に形成されていても良い。このように構成することにより、コストを下げることができる。
【0050】
本実施の形態では、遮光部135は、ハードディスク装置160の側面であり、コネクタ132が設けられている部分の下部に設けられており、コネクタ132の下で照射される着脱検出部271の光を遮るように設けられている。
【0051】
フロントグリル150は、コネクタ接続部130が設けられている側に対向するシャーシ110の側面に設けられている。本実施の形態のHDDユニット100において、フロントグリル150には内部に設けられるハードディスク装置160に冷却用の空気を送ることのできる換気スリット151が設けられている。
【0052】
本実施の形態のHDDユニット100は、現在市場に流通している形状のハードディスク装置を用いることが可能である。また、専用に製作されたハードディスク装置を用いることもできる。上記のシャーシ110は、これらのハードディスク装置を後述するダンパ140を介して固定することができる形状であればよく、周知の方法で形成することができる。
【0053】
本実施の形態のHDDユニット100に装着されているハードディスク装置160は、例えば現在市場に流通している1.8インチ型、2.5インチ型、3.5インチ型などの規格品を装着することも可能であるし、さらに専用に製造されたハードディスク装置などを自由に装着することができる。
【0054】
本実施の形態のHDDユニット100では、ハードディスク装置160に設けられているコネクタ161とコネクタ部130に設けられているコネクタ132とがFPCハーネス部120によって物理的に接続されているとともに、電気的に接続されている。本実施の形態のHDDユニット100では、FPCハーネス部120はシート状に形成されたFPC(Flexible Printed Circuit)によって形成されている。FPCは周知の方法で形成されている部材を用いることができる。
【0055】
本実施の形態のFPCハーネス部120は、コネクタ161とコネクタ132との間に1個または複数個のスリット121を備えている。このスリット121は、例えばコネクタ161からコネクタ132に延びる方向に沿って設けられていても良い。このようにFPCハーネス部120に形成されているスリット121によって、FPCハーネス部120が有する弾性及び柔軟性の特性、例えばFPCハーネス部120がハードディスク装置160に機械的に接触することによって作用する配線手段の振動伝達作用や、FPCハーネス部120自体が有する固有振動数などを調整することができる。
【0056】
そして、本実施の形態のFPCハーネス部120は、十分な長さでハードディスク装置160及びコネクタ132を接続しており、FPCハーネス部120がハードディスク装置160とコネクタ132との間で緩やかに山なりに接続していることが好ましい。例えばコネクタ161とコネクタ132との間であり、コネクタ132にFPCハーネス部120が差し込まれる方向に対して波型に湾曲した形状で接続されていると共にコネクタ132の表面に対しても波型に湾曲した形状で接続されていてもよい。本実施の形態のFPCハーネス部120はこのようにコネクタ161とコネクタ132との間に接続しているため、外部からの振動や衝撃によってFPCハーネス部120がハードディスク装置160を機械的に押したり、引っ張ったりする作用を抑えることができる。
【0057】
尚、FPCハーネス部120は、コネクタ132にFPCハーネス部120が差し込まれる方向に沿って延設されていても良いし、コネクタ132にFPCハーネス部120が差し込まれる方向からずれた方向に向かって延設されていても良い。FPCハーネス部120は、コネクタ161とコネクタ132との位置関係に依存して延設することができる。
【0058】
また、本実施の形態のダンパ140は、シャーシ110とハードディスク装置160とを物理的に接続している部材である。本実施の形態のHDDユニット100では、ダンパ140はハードディスク装置160の側面に形成されている。
【0059】
次に図3を用いて本実施の形態のHDDユニット100と情報記録装置200とが、着脱される場合の動作について説明する。
【0060】
図3(a)〜(c)は、本実施の形態のHDDユニット100のコネクタ接続部130と情報記録装置200のコネクタ接続部230の周囲の様子を拡大して示した平面図であり、図の下側ではコネクタ接続部130付近の側面を示している。そしてそれぞれの図面の上側には、下側に記載されているコネクタ接続部130に設けられているコネクタ132がコネクタ部シャーシ131に対して摺動している様子を示している。コネクタ132は、コネクタ部シャーシ131に設けられたコネクタ固定ネジ134が、コネクタ132に形成されたコネクタホール133に沿って摺動している。
【0061】
図3(a)は、HDDユニット100が情報記録装置200に設置されている状態を示している。図3(a)は、HDDユニット100が情報記録装置200の奥までしっかりと設置されている様子を示している。このとき、コネクタ132はコネクタ231の奥深くの部位までしっかりと機械的に接続されており、HDDユニット100と情報記録装置200とが電気的に接続されている。
【0062】
また、コネクタ接続部130の遮光部135が情報記録装置200の奥深くに位置している。そのため、着脱検出部271から照射された光232が遮光部135に当たっている。
【0063】
尚、図3では、このような機構を設ける場合に周知に用いられている遮光補助部材232を情報記録装置200のコネクタ接続部230に設けている場合について記載している。このような遮光補助部材232は、着脱検出部271から照射される光が乱反射等によって着脱検出部272に誤って検出されないようにするために用いられる部材であり、周知の材質、形状で形成することができる。
【0064】
図3(a)の状態では、上述のように着脱検出部271から照射された光233が遮光部135に当たり、遮られている。そのため、着脱検出部271から照射された光は着脱検出部272の光検出部には到達せず、着脱検出部272は着脱検出信号(SATA_GPIO信号)としてOFF状態を出力する。出力された着脱検出信号は、後述するHDDユニット動作制御手段300で受信され、HDDユニット100が情報記録装置200に装着されている状態が検知される。
【0065】
この場合、情報記録装置200は、HDDユニット100に内蔵されているハードディスク装置160に対してアクセスを行うことができる。
【0066】
次に、HDDユニット100が情報記録装置200から引き抜かれている場合の状態を説明する。図3(b)は、HDDユニット100が情報記録装置200から引き抜かれ始めた状態を示しており、(c)はHDDユニット100が引き抜かれて、情報記録装置200に電気的に接続していない状態を示している。
【0067】
図3(b)の状態では、HDDユニット100が情報記録装置200から少し引き抜かれているため、遮光補助部材232から遮光部135が離れた場所に位置している。
【0068】
図3では、HDDユニット100は図面の左側に向かって引き抜かれる様子を示しているので、遮光部135は遮光補助部材232よりも左側に移動している。そのため着脱検出部271から照射された光233は遮光補助部材232のコの字形状の中央部から直進して進み、図1(a)に示すように着脱検出部271に対向する位置に設けられた着脱検出部272に当たることになる。そのため、着脱検出部272は着脱検出信号としてON状態を出力する。出力された着脱検出信号はHDDユニット動作制御手段300で受信され、HDDユニット100が情報記録装置200から取り外されようとしている状態を検知する。
【0069】
一方、コネクタ132は、上述のようにコネクタホール133及びコネクタ固定ネジ134によってコネクタ部シャーシ131に対して摺動する。そのため、コネクタ132とコネクタ231とはしっかりと機械的に接続されており、HDDユニット100と情報記録装置200とが電気的に接続されている。そのため、HDDユニット100が情報記録装置200から取り外され始める図3(b)の位置では、HDDユニット100と情報記録装置200との電気的な接続が維持され、かつHDDユニット100が情報記録装置200から取り外され始めている状態であることがわかる。
【0070】
この場合、後述するHDDユニット動作制御手段300が着脱状態を検出し、HDDユニット100に設けられているハードディスク装置160を停止させる必要があると判断し、ハードディスク装置160を停止させる処理を実行する。
【0071】
次に、図4を用いてHDDユニット動作制御手段300について説明する。
【0072】
図4は、本実施の形態のHDDユニット動作制御手段300の構成ブロック図である。本実施の形態のHDDユニット動作制御手段300は、割り込みコントローラ310、CPU320、HDDコントローラ330で構成されている。
【0073】
情報記録装置200の着脱検出部272は、割り込みコントローラ310に電気的に接続しており、割り込みコントローラ310に着脱検出信号を出力する。着脱検出部272は、その光検出部が着脱検出部271から照射される光を検出しない場合に着脱検出信号としてOFF状態を出力する。また、着脱検出部272の光検出部は、着脱検出部271から照射される光を検出した場合に着脱検出信号としてON状態を出力する。
【0074】
割り込みコントローラ310は、着脱検出部272から入力される着脱検出信号がOFF状態からON状態に変化したことを検出すると、HDDユニット100が情報記録装置200から取り外され始めていると判断する。また、着脱検出部272から入力される着脱検出信号がON状態からOFF状態に変化することを検出すると、HDDユニット100が情報記録装置200から取り付けられたと判断する。
【0075】
割り込みコントローラ310がHDDユニット100の取り外しを検知した場合、割り込みコントローラ310はCPU320にHDDユニット100に内蔵されているハードディスク装置160のアクセス停止を要求する割り込み処理命令を送信する。
【0076】
CPU320は、割り込み処理命令を受信すると、HDDコントローラ330にアクセス停止命令を送信する。HDDコントローラ330は、HDDユニット100に内蔵されているハードディスク装置160に対して、アクセス処理を停止するための処理を行う。
【0077】
ハードディスク装置160のアクセスの動作、特に記録再生動作を停止させるためには、(1)ハードディスク装置の動作状態の確認、(2)現在のハードディスク装置の動作を停止するための割り込み処理、(3)現在記録再生中のハードディスク装置の情報をコンピュータとハードディスク装置中の記録媒体とで整合させる(一致させる)処理などを行う必要がある。そのためにハードディスク装置160のアクセスの動作を停止させるまでには、少なくとも一定の時間が必要となる。この処理は、例えば図5に示すフロー図のように実行される。
【0078】
即ち、S101で割り込みコントローラ310がHDDユニット100の取り外し動作を確認する。HDDユニット100の取り外し動作を検出すると、CPU320がHDDコントローラ330にアクセス停止命令を送信する。(S102)また、HDDユニット100の取り外し動作を検出しない場合には、ステップS101においてHDDユニット100の取り外し動作がなされるかどうかの監視を続ける。
【0079】
HDDコントローラ330は、まず上記(1)〜(3)などのハードディスク情報の整合処理を行う(S103)。その後、HDDコントローラ330は、HDDユニット100に設けられているハードディスク装置160に対してハードディスクの停止処理を行う(S104)。このように処理を行うことによってHDDユニット100に設けられているハードディスク装置160を安全に停止させることができる。
【0080】
本実施の形態のHDDユニット100と情報記録装置200とは、上述のようにHDDユニット100が情報記録装置200から抜き取られ始めた場合でもコネクタ132とコネクタ231との電気的な接続が維持され、かつHDDユニット100が情報記録装置200から取り外され始めている状態であることを検出する。そして、HDDユニット100が情報記録装置200から取り外しのためにさらに移動させられた場合でも、コネクタ132がコネクタ部シャーシ131に対して摺動するためにコネクタ132とコネクタ231との電気的な接続がしばらくの間維持される。そのため、HDDユニット100が情報記録装置200から完全に取り外されて図3(c)の状態になるまでの間に遅延時間が発生し、図5に示されるようなハードディスク装置160の動作を停止させる処理を完了させることができる。そのため、効果的に記録再生動作を停止することが可能である。このとき、コネクタ132をコネクタ231の方向に摺動させているコネクタ部130が、HDDユニット100と情報記録装置200との電気的な接続を遮断する時間を遅延させる遅延機構として動作している。
【0081】
これらの動作を、図6に示すタイミングチャートを用いて説明する。図3(a)のようにHDDユニット100が情報記録装置200にしっかりと設置されている場合(図6のAの状態)、着脱検出部272は着脱検出部271から照射された光を検出しておらず、HDDユニット100は通常の動作を行なっている。そしてHDDユニット100が情報記録装置200から少し引き抜かれると(図6のBの状態)、着脱検出部272が着脱検出部271から照射された光を検出し、HDDユニット100が取り外されようとしていることを検出する(S101)。そして、CPUが割り込み処理を実行し(S102)、HDDコントローラがハードディスク情報の整合処理(S103)及びハードディスク装置160の停止処理(S104)を行う。HDDユニット100と情報記録装置200との電気的な接続はコネクタ132がコネクタ部シャーシ131に対して摺動する間維持されているので、本実施形態のHDDユニット100及び情報記録装置200ではその間をHDDのシステム退避時間として用いることができる。即ちステップS102及びS103を実行することができる。ステップS103を実行し、HDDユニット100の動作を停止した状態(図6のCの状態)では、HDDユニット100を情報記録装置200から取り外してもHDDユニット100に設けられているハードディスク装置160及びそれに記録されている情報を破損することがない。
【0082】
尚、HDDユニット100が情報記録装置200に取り付けられる場合には、HDDユニット100が情報記録装置200の奥まで装着されることによって着脱検出部272に着脱検出部271から照射された光が当たらなくなる。そのため、着脱検出部272のOFF状態の信号をHDDユニット動作制御手段300が受信することによってHDDユニット100を使用可能に起動させることができる。
【0083】
即ち、割り込みコントローラ310がCPU320にHDDユニット100に内蔵されているハードディスク装置160のアクセス開始を要求する割り込み処理命令を送信し、CPU320がHDDコントローラ330にアクセス開始命令を送信し、HDDコントローラ330がHDDユニット100に内蔵されているハードディスク装置160に対して、アクセス処理を開始するための処理を行い、HDDユニット100を使用可能に起動させることができる。
【0084】
また、上述のようにHDDユニット100と情報記録装置200とが機械的な摩擦力で接続位置を保持し、正確に取り付けられると共に取り付けた後に不用意に抜けたりしないような機構を有している場合、これらの摩擦力などによってHDDユニット100が情報記録装置200から完全に取り外されるまでに要する時間が長くなり、上記のような記録再生動作をさらに効果的に停止させることが可能である。
【0085】
なお本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、上記の発明で説示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上のように、本発明では、記録再生部であるHDDユニットを着脱可能な情報記録装置が、HDDユニットの着脱を検知する着脱検出手段と摺動可能に固定されているコネクタとを備えており、着脱検出手段がHDDユニットの取り外しを検出してから上記コネクタの電気的な接続が遮断されるまでの時間に差を生じる遅延機構を備えている。そのため、本発明は、ハードディスク装置などを取り外す場合にハードディスク装置を安全に停止させることができる。また、このような停止させるために必要な時間を摺動可能に固定されているコネクタによって確保することができるので、上記のようなハードディスク装置のみならず、停止処理時間を必要とする記録再生部、または電子機器全般を情報記録装置から着脱する場合に効果的に停止させる機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】(a)〜(d)は本発明における情報記録装置の実施の一形態を示す図であり、(a)は本発明における情報記録装置を上方から見た平面図であり、(b)は側面図、(c)は(a)のA−A’断面図、(d)は正面から見た平面図である。
【図2】本発明における情報記録装置の実施の一形態を示す図であり、図1の情報記録装置の斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、図1(a)のHDDユニットが情報記録装置に設置されている状態から取り外されている状態までをそれぞれ段階的に示す平面図であり、それぞれの図の下側ではコネクタ接続部付近の側面を示し、それぞれの図の上側では、下側に示されたコネクタ接続部に設けられているコネクタがコネクタ部シャーシに対して摺動している様子を示している平面図である。
【図4】本発明における情報記録装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図5】本発明における情報記録装置の実施の一形態を示すフロー図である。
【図6】本発明における情報記録装置の実施の一形態を示すタイミングチャート図である。
【図7】従来のHDDモジュールを示す平面図である。
【符号の説明】
【0088】
100 HDDユニット(記録再生部)
110 シャーシ
120 FPCハーネス部
121 スリット
130 コネクタ接続部(第2コネクタ部、情報処理装置コネクタ)
131 コネクタ部シャーシ
132 コネクタ(記録再生部コネクタ)
133 コネクタホール
134 コネクタ固定ネジ(コネクタ手段固定部)
135 遮光部
140 ダンパ
150 フロントグリル
151 換気スリット
160 ハードディスク装置
161 コネクタ
200 情報記録装置(情報記録装置)
230 コネクタ接続部(第1コネクタ部)
231 コネクタ(情報処理装置コネクタ)
232 遮光補助部材
271 着脱検出部(着脱検出手段、光検知式着脱検出手段)
272 着脱検出部(着脱検出手段、光検知式着脱検出手段)
300 HDDユニット動作制御手段(着脱検出手段)
310 割り込みコントローラ
320 CPU
330 HDDコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に着脱可能な記録再生部が上記情報処理装置の第1コネクタ部に接続するための第2コネクタ部を備えている情報処理装置であって、
上記情報処理装置は、上記記録再生部の着脱を検出する着脱検出手段を備え、
上記第1コネクタ部は、情報処理装置コネクタを備え、
上記第2コネクタ部は、
上記第1コネクタ部に接続するときに上記情報処理装置コネクタに電気的に接続される記録再生部コネクタを備え、
上記記録再生部が上記情報処理装置から着脱される方向に摺動可能に上記記録再生部の外側に設けられており、
上記記録再生部が上記情報処理装置に装着された状態から上記記録再生部が取り出される場合に、上記着脱検出手段が上記記録再生部の動作を停止させると共に上記第2コネクタ部が上記第1コネクタ部の方向に摺動して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続を保持し、上記第2コネクタ部の摺動が停止して上記情報処理装置コネクタと上記記録再生部コネクタとの電気的な接続が切断されるまでに遅延時間を生じることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記第2コネクタ部は、
上記記録再生部が上記情報処理装置から着脱される方向に長軸を有する長円形のコネクタホールが形成され、
上記コネクタホールを貫通するように上記記録再生部に形成されたコネクタ手段固定部によって上記記録再生部に摺動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記記録再生部が、ハードディスク装置であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記着脱検出手段が上記情報処理装置の上記記録再生部を着脱する開口部を挟む位置に対になるように対向して設けられた光検知式着脱検出手段であり、
対向する一方の光検知式着脱検出手段から照射された光が他方の光検知式着脱検出手段で検知されないことで上記記録再生部が上記情報処理装置に装着されたことを検出すると共に、対向する一方の光検知式着脱検出手段から照射された光が他方の光検知式着脱検出手段で検知されることで上記記録再生部が上記情報処理装置から取り外されたことを検出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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