説明

動物摂取用組成物

【課題】動物摂取のための組成物、詳細には、体重の減少や体重増加の低下を促進させやすい組成物ならびに、その使用方法、製造方法を提供する。
【解決手段】1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリド(“MCT”)を含んだ組成物を、フード、サプリメント、トリート、玩具に組み込むことにより、製造、使用する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(関連特許出願に対する優先権の主張)
本特許は、米国特許出願第10/656,056号(2003年9月5日付け出願;2004年9月2日に仮特許出願に変更)に対する優先権を主張する。上記特許出願の全開示内容を参照により本明細書に含める。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般には動物摂取用の組成物〔フード、サプリメント、トリート、および玩具等を含む〕に関し、特に、体重を減らしたり、体重増加を少なくしたりするのに役立ちやすい組成物、そして特に、1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリド(“MCT”)を含んだ組成物に関する。本発明はさらに、このような組成物を使用する方法に関する。本発明はさらに、このような組成物を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
中鎖トリグリセリド(MCT)は、一般には、約8〜約12個の炭素原子を含んだ飽和脂肪酸鎖を含有する一群のトリグリセリドである。これらの脂肪酸鎖は、主としてカプリル酸(炭素数8)鎖やカプリン酸(炭素数10)鎖であることが多く、カプロン酸(炭素数6)鎖やラウリン酸(炭素数12)鎖の量はより少ない。
【0004】
MCTは、補助栄養を必要とするヒトに対する非経口的栄養用に使用されてきたことが報告されており、そしてさらに、フード、薬物、および化粧品において益々使用されつつあることが報告されている。MCTはさらに、広範囲の動物種に対し、急性毒性試験において無毒性であることが報告されている。
【0005】
MCTとは対照的に、長鎖トリグリセリド(LCT)は、12個より多い炭素原子を含んだ飽和脂肪酸残基と不飽和脂肪酸残基を含有する。報告によれば、脂肪酸の鎖長と飽和度が異なると、少なくとも一部の動物種において消化、吸収、および輸送に違いを生じることが観察されている。具体的に説明すると、たとえば中鎖脂肪酸(MCFA)は、報告によれば、門脈血に直接入りやすいより大きな傾向を有することが観察されており、速やかな酸化がなされるよう肝臓に輸送される。しかるに報告によれば、長鎖脂肪酸(LCFA)は、キロミクロンにひとまとめにされやすいより大きな傾向を有することが観察されており、リンパ系中に輸送される(これにより、少なくとも一部の動物においては、脂肪組織中への広範な摂取が可能になる)。報告によればMCFAはさらに、カルニチン輸送系とは無関係のミトコンドリアに入りやすい傾向を有することが観察されており、少なくとも一部の動物においては優先的な酸化を受ける。Papamandjarisら,“Medium Chain Fatty Acid Metabolism and Energy Expenditure:Obesity Treatment Implications”,Life Sciences,62:1203-1215(1998)。LCTと比較してMCTの代謝が比較的速やかであることが、エネルギーの消費を増やし、脂肪組織中へのMCTの堆積を減らし、少なくとも一部の動物種においてはより速やかな満腹感をもたらす、と仮定されている。「St-Onge,M.ら“Physiological Effects of Medium-Chain Triglycerides: Potential Agents in the Prevention of Obesity”,P.J.Nutr.,132:329-332(2002)」を参照。さらに、「Rothwell,N,らMetabolism,36:128-130,1987(ヒトにMCTを与えると、エネルギーの消費と脂肪の酸化が増大することが報告されており、体重管理手順においてMCTを使用できる可能性が説明されている)」を参照。さらに、「Tsuji,Hら,“Dietary Medium-Chaine Triacylglycerols Suppress Accumulation of Body Fat in a Double-Blind,Controlled Trial in Health Men and Women”,Nutr.,131:2853-2859(2001)(ヒトにおけるMCT規定食の使用による体重と脂肪の減少について説明している)」を参照。「Portilo,M.ら,“Energy Restriction with High-Fat Diet Enriched with Coconut Oil Gives Higher UCP1 and Lower White Fat in Rats”,Int’l.Obes.Relat.Metab.Disord.,22:974-979(1998)(MCT高含量の規定食は、無制限の摂取時に脱共役タンパク質-1(UCP1)の発現を刺激するのに、またラットにおける食餌制限時にUCP1のダウン・レギュレーションを防止するのに効果的である、ということを説明している)」を参照。さらに、「Lasekan,J.ら,“Energy expenditure in rats maintained with intravenous or intragastric infusion of total parenteral nutrition solutions containing medium- or long-chain triglyceride emulsions”,J.Nutr.,122:pps.1483-1492(1992)(LCTを補足した非経口的栄養を与えたラットと比較して、MCTを補足した非経口的栄養を与えたラットにおいては、体重増加がより少なく、エネルギー消費量がより大きいことを報告している)」を参照。
【0006】
MCTの利点が報告されているにも関わらず、MCTを含有するフードを開発する上で種々の困難がある。たとえば幾つかの研究によれば、MCT含有フードはおいしさの点で劣る傾向があると報告されている。
【0007】
したがって、動物摂取のための組成物、特に、体重の減少または体重増加速度の低下に役立つ組成物が依然として求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Papamandjarisら,“Medium Chain Fatty Acid Metabolism and Energy Expenditure:Obesity Treatment Implications”,Life Sciences,62:1203-1215(1998)
【非特許文献2】St-Onge,M.ら“Physiological Effects of Medium-Chain Triglycerides: Potential Agents in the Prevention of Obesity”,P.J.Nutr.,132:329-332(2002)
【非特許文献3】Rothwell,N,らMetabolism,36:128-130,1987
【非特許文献4】Tsuji,Hら,“Dietary Medium-Chaine Triacylglycerols Suppress Accumulation of Body Fat in a Double-Blind,Controlled Trial in Health Men and Women”,Nutr.,131:2853-2859(2001)
【非特許文献5】Portilo,M.ら,“Energy Restriction with High-Fat Diet Enriched with Coconut Oil Gives Higher UCP1 and Lower White Fat in Rats”,Int’l.Obes.Relat.Metab.Disord.,22:974-979(1998)
【非特許文献6】Lasekan,J.ら,“Energy expenditure in rats maintained with intravenous or intragastric infusion of total parenteral nutrition solutions containing medium- or long-chain triglyceride emulsions”,J.Nutr.,122:pps.1483-1492(1992)
【発明の概要】
【0009】
本発明は、動物摂取のための組成物、特に、体重の減少または体重増加速度の低下に役立ちやすい組成物に関する。このような組成物は、哺乳類〔ヒトでない霊長類(たとえば、サルやチンパンジー等)、コンパニオンアニマル(たとえば、イヌ、ネコ、およびウマ等)、家畜(たとえば、ヤギ、ヒツジ、ブタ、およびウシ等)、実験動物(たとえば、マウスやラット等)、および野生動物と動物園の動物(たとえば、キツネ、クマ、およびシカ等)などのヒトでない哺乳類を含む〕に対して使用するのに適している、と考えられる。このような組成物はさらに、コンパニオンバード、ファームバード、動物園の鳥、および野鳥等の非哺乳類動物〔たとえば、ソングバード(song birds)、オウム、カモ、ガチョウ、ニワトリ、シチメンチョウ、およびダチョウ等を含む〕に対して使用するのにも適している。
【0010】
したがって簡単に言えば、本発明は、一つには、動物摂取のための組成物(たとえば、フード、サプリメント、トリート、または玩具)に関する。本発明の組成物は、組成物の乾燥重量を基準として約2%〜約25%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリド(すなわち、約8個〜約12個の炭素原子を有する飽和脂肪酸鎖を含有するトリグリセリド)を含む。
【0011】
本発明はさらに、1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含んだトリートに関する。
本発明はさらに、1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含んだ玩具に関する。
本発明はさらに、このような組成物、トリート、および玩具を製造する方法に関する。
【0012】
本発明はさらに、体重の減少または体重増加速度の低下に役立たせるための、このような組成物、トリート、および玩具の使用法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】MCTを補足したフードとMCTを補足していないフードを、2週間にわたってイヌに与えて摂取させた場合の観察結果を比較している。
【図2】MCTを補足した食料とMCTを補足していない食料を、細身傾向のイヌと肥満傾向のイヌに与えた場合の体重変化の観察結果を比較している。
【図3】MCTを補足した食料、半量のMCTを補足した食料、およびMCTを補足していない食料をイヌに与えた場合の体重変化の観察結果を比較している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
好ましい実施態様の詳細な説明では、本発明、本発明の原理、および本発明の実際の応用を当業者に分からせることだけが意図されており、したがって当業者は、本発明を種々の形で適合させたり適用したりすることができ、特定の用途の要件に最良の形で適応させることができる。この詳細な説明とその具体的な例は、本発明の好ましい実施態様を示しているけれども、これらは単に例証のためだけのものにすぎない。したがって本発明は、本明細書に記載の好ましい実施態様に限定されず、種々の形で改良を加えることができる。
【0015】
本発明にしたがって、本明細書に記載のようにMCTを動物の規定食中に(好ましくは動物のフード中に)組み込むと、満腹感を増大させやすく、また動物が体重を減少させる速度を増大させやすい(あるいは動物が体重を増加させる速度を減少させやすい)、ということを我々は見出した。たとえば、ペットフード中へこのようにMCTを組み込むと、ほぼ同等の量(カロリー)が摂取される場合でも、MCTなしのフードに比べて体重減少の速度を増大させる、ということを我々は見出した。本発明は一般に、フード摂取や動物の健康に悪影響を及ぼすことなく、有利な濃度のMCTを与えることを可能にする。
【0016】
本明細書で使用している“トリグリセリド”とは、3種の脂肪酸とグリセロールとのエステルを表わしている。トリグリセリドは一般式CH2(OOCR1)CH(OOCR2)CH2(OOCR3)を有し、構造上は下記の式Iに対応する。
【0017】
【化1】

【0018】
OOCR1、OOCR2、およびOOCR3のそれぞれは脂肪酸残基である。このような残基はそれぞれ独立的に選択される(すなわち、R1、R2、およびR3は、同一であっても異なっていてもよい)。
【0019】
本明細書で使用している“MCT”とは、約8〜約12個の炭素原子を有する飽和脂肪酸鎖を含有する1種以上のトリグリセリドを表わしている。トリグリセリド中の各脂肪酸鎖は、同一であっても異なっていてもよい。MCTの供給源としては、たとえば、ヤシ油、マカダミア油、パーム油、およびこのような油の混合物がある。
【0020】
MCTは、種々のタイプの組成物〔たとえば、フード、サプリメント、トリート、または玩具(一般には、チュアブルタイプの玩具や摂取可能な玩具)〕中に組み込むことができる。MCTは組成物中に、組成物の乾燥重量を基準として約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)の量にて存在するのが好ましい。本発明にしたがってこのような割合のMCTを使用すると、カロリー摂取量が変わらない場合でも動物のエネルギー消費量を増やし、組成物に対する好みを変化させることなく、エネルギー使用の改善を通して体重減少を促進し、および/または、風味を悪化させることなく代謝を有益な形で変化させる、と考えられる。
【0021】
幾つかの実施態様においては、MCT含有組成物はフードである。液状フードと固形フードの両方が考えられるが、一般には固形フードが好ましい。フードが固形の場合、MCTは、フード上にコーティングすることもできるし、フード中に組み込むこともできるし、あるいはこれら両方の処理を施すこともできる。本発明において意図しているフードは、ドライフードとウェットフードの両方を含む。フード中のMCTでない成分とそれらの好ましい割合は、表1に記載のとおりである。
【0022】
【表1】

【0023】
意図している実施態様においては、組成物は、
(a) 約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)のMCT;および
(b) (i) 約5%〜約70%(または約10%〜約70%、または約10%〜約60%)のタンパク質と、
(ii) 約2%〜約50%(または約5%〜約50%、または約5%〜約40%)の脂肪
との少なくとも一方;
を含むフードである。このような実施態様においては、本発明の組成物はさらに、
(a) 約50%以下(または約5%〜約45%)の炭水化物、
(b) 約40%以下(または約1%〜約20%、または約1%〜約5.5%)の食物繊維、および
(c) 約15%以下(または約2%〜約8%)の1種以上の栄養バランス剤
のうちの少なくとも1種を含む、と考えられる。
【0024】
他の意図している実施態様においては、本発明の組成物は、
(a) 約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)のMCT、および
(b) 約5%〜約70%(または約10%〜約70%、または約10%〜約60%)のタンパク質
を含むフードである。
【0025】
他の意図している実施態様においては、本発明の組成物は、
(a) 約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)のMCT、および
(b) 約2%〜約50%(または約5%〜約50%、または約5%〜約40%)の脂肪
を含むフードである。
【0026】
他の意図している実施態様においては、本発明の組成物は、
(a) 約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)のMCT、
(b) 約5%〜約70%(または約10%〜約70%、または約10%〜約60%)のタンパク質、および
(c) 約2%〜約50%(または約5%〜約50%、または約5%〜約40%)の脂肪
を含むフードである。
【0027】
他の意図している実施態様においては、本発明の組成物は、
(a) 約2%〜約25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)のMCT、
(b) 約5%〜約70%(または約10%〜約70%、または約10%〜約60%)のタンパク質、
(c) 約2%〜約50%(または約5%〜約50%、または約5%〜約40%)の脂肪、
(d) 約50%以下(または約5%〜約45%)の炭水化物、
(e) 約40%以下(または約1%〜約20%、または約1%〜約5.5%)の食物繊維、および
(f) 約15%以下(または約2%〜約8%)の1種以上の栄養バランス剤
を含むフードである。
【0028】
組成物中の各成分に対する個別の好ましい量は、たとえば、組成物を摂取する動物の種類;組成物中に組み込む成分の種類;年齢、体重、一般的な健康状態、性別、および動物の規定食;動物が摂取する速度;ならびに処理される組成物状態のタイプ;などを含めた種々のファクターに依存する。したがって、成分の量は、広範囲で変わってよく、本明細書に記載の好ましい割合から逸脱してもよい。
【0029】
本発明の組成物中の脂肪と炭水化物は、たとえば、肉、肉の副産物、他の動物性タンパク質源と植物性タンパク質源、穀類、およびこれらの混合物、を含めた種々の供給源によって供給することができる。肉としては、たとえば、家禽の肉;魚類の肉;および哺乳動物(たとえば、ウシ、ブタ、ヒツジ、およびヤギ等)の肉;などがある。肉の副産物としては、たとえば、肺、腎臓、脳、肝臓、および内容物を含まない胃腸などがある。穀類としては、たとえば、小麦、トウモロコシ、大麦、および米などがある。
【0030】
本発明の組成物中の繊維は、たとえば、セルロース、ビートパルプ、落花生殻、および大豆繊維等の植物繊維源を含めた種々の供給源から供給することができる。
特に、組成物が動物のフードである場合、ビタミンとミネラルを、不足となるのを避けるのに必要な、そして健康を維持するのに必要な量にて組み込まなければならない。これらの量は、当業界において容易に入手可能である。たとえば、米国学術研究会議(NRC)は、家畜に対するこのような成分の推奨量を示している。たとえば、「Nutrient Requirements of Swine(改訂第10版,Nat’l Academy Press,Wash.D.C.,1998)」、「Nutrient Requirements of Poultry(改訂第9版,Nat’l Academy Press,Wash.D.C.,1994)」、「Nutrient Requirements of Horses(改訂第5版,Nat’l Academy Press,Wash.D.C.,1989)」等を参照。たとえば、全米飼料検査協会(American Feed Control Officials)(AAFCO)は、イヌとネコに対するこのような成分の推奨量を示している。「American Feed Control Officials,Incorp.,Official Publication,pp.126-140(2003)」を参照。
【0031】
本発明の組成物は、当業界に公知の添加剤をさらに含有してよい。このような添加剤は、本発明によってもたらされる目的と効果を損なわないような量にて存在するのが好ましい。意図している添加剤の例としては、たとえば、体重管理する上で官能的に有用な物質、安定効果を有する物質、加工助剤、おいしさを増大させる物質、着色物質、および栄養上の恩恵をもたらす物質などがある。
【0032】
体重管理する上で恩恵をもたらすことがある意図している物質としては、たとえば、非発酵性繊維、カルニチン、およびピコリン酸クロムなどがある。
意図している安定化用物質としては、組成物の保存寿命を向上させる傾向のある物資がある。このような物質の適切と思われる例としては、たとえば、保存剤、酸化防止剤、相乗剤と金属イオン封鎖剤、パッケージング・ガス(packaging gases)、安定剤、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、および保湿剤などがある。乳化剤および/または増粘剤の例としては、たとえば、ゼラチン、セルロースエーテル、澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル、および変性澱粉などがある。
【0033】
着色するための、おいしさを付与するための、そして栄養を与えるための意図している添加剤としては、たとえば、着色剤;酸化鉄、塩化ナトリウム、クエン酸カリウム、塩化カリウム、および他の食用塩;ビタミン;ミネラル;および風味剤;などがある。組成物中におけるこのような添加剤の量は、一般には最大で5%(組成物の乾燥重量を基準として)である。
【0034】
サプリメントとしては、たとえば、栄養バランスまたは全体の性能を向上させるために別の飼料と一緒に使用される飼料がある。意図しているサプリメントとしては、他の飼料に対するサプリメントとして希釈されずに供給される組成物、別々に得られる動物飼料の他の部分と共に自由選択の形で提供される組成物、あるいはまとまった飼料が得られるよう、希釈され、動物の常用飼料と混合される組成物などがある。たとえば、AAFCOは、「American Feed Control Officials,Incorp.,Official Publication,pp.220(2003)」においてサプリメントに関して説明している。サプリメントは、たとえば、粉末、液体、シロップ、および丸剤等を含めた種々の形態であってよい。
【0035】
トリートとしては、たとえば、非食事時間のときに動物が食べるよう誘うために、動物に与えられる組成物がある。イヌ用に意図しているトリートとしては、たとえばドッグボーンがある。トリートは栄養があってもよく、このとき組成物は1種以上の栄養素を含み、たとえば、フードに関して前述したような組成を有してよい。栄養のないトリートは、毒性のない他の全てのトリートを含む。MCTは、トリート上にコーティングすることもできるし、トリート中に組み込むこともできるし、あるいはこれらの処理の両方を施すこともできる。
【0036】
玩具としては、たとえばチュアブルタイプの玩具がある。イヌ用に意図している玩具としては、たとえば人工骨がある。MCTは、玩具の表面上、もしくは玩具の部材の表面上にコーティングを形成することもできるし、玩具の全体にわたって部分的もしくは完全に組み込むこともできるし、あるいはこれらの処理の両方を施すこともできる。意図している実施態様においては、MCTは、使用する動物にとって経口的に利用しやすい。現在、広範囲の適切な玩具が販売されている。たとえば米国特許第5,339,771号を参照。さらに、たとえば米国特許第5,419,283号を参照。理解しておかねばならないことは、本発明は、部分的に摂取可能な玩具(たとえば、プラスチック部材を含んだ玩具)と完全に摂取可能な玩具(たとえば、生皮や種々の人工骨)の両方を意図している、という点である。さらに理解しておかねばならないことは、本発明は、ヒトが使用するための玩具と、ヒト以外の動物が使用するための玩具(特に、コンパニオンアニマル、家畜、または動物園の動物が使用するための玩具、そして特に、イヌ、ネコ、または鳥が使用するたるの玩具)の両方を意図している、という点である。
【0037】
本発明の組成物を製造する場合、組成物の成分は、MCTが組成物中に、組成物の乾燥重量を基準として約2%〜最大25%(または約5%〜約20%、または約7%〜約18%、または約12%〜約16%)の濃度にて存在するように調整される。たとえば、MCTは、配合のプロセシング時(たとえば、組成物中への他の成分の混合時および/または混合後)に組成物中に組み込むことができる。これらの成分の組成物中への分配は、従来の方法によって果たすことができる。
【0038】
本発明の組成物(特にフード)は、従来のペットフードプロセスを使用して、缶詰もしくはウェット形態にて製造することができる。意図している1つの実施態様においては、動物や家禽の細かく挽いたタンパク性組織と他の成分〔魚油、穀類、栄養的にバランスさせる他の成分、および特殊な目的用の添加剤(たとえば、ビタミンとミネラルの混合物、無機塩、セルロースパルプとビートパルプ、および充填剤等)を含む〕とを混合し、プロセシングに対して充分な水も加える。これらの成分は、成分をブレンドしながら加熱するのに適した容器中にて混合するのが好ましい。混合物の加熱は、適切な方法を使用して(たとえば、直接スチームを圧入することによって、または熱交換器を取り付けた容器を使用することによって)行うことができる。最後の成分を加えた後に、混合物を約50°F〜約212°Fの温度範囲に加熱する。この範囲を外れた温度も適用可能であるが、他の加工助剤を使用しないと、製品化という視点から実際的でない。適切な温度に加熱されると、材料は一般に高粘度液体の形態になる。この高粘度液体を缶に充填する。蓋をして、容器を密閉する。次いで、内容物を滅菌処理するように設計された従来の装置中に密閉された缶を配置する。滅菌処理は通常、約230°F以上の温度に適切な時間加熱することによって達成され、たとえば、使用する温度と組成物の種類に依存する。
【0039】
本発明の組成物(特にフード)は、従来の方法を使用してドライ形態にて製造することができる。意図している1つの実施態様においては、乾燥成分(たとえば、動物性タンパク質源、植物性タンパク質源、および穀類等を含む)を粉砕し、混合する。湿った又は液状の成分(脂肪、油、動物性タンパク質、および水などを含む)を加え、ドライミックス(意図している実施態様においては、最終製品に関して所望のMCTを少なくとも2%含む)と混合する。次いでこの混合物を、キブルまたは類似のドライピースに加工する。キブルは押出法(ドライ成分とウェット成分との混合物を高温・高圧にて機械的作用に付し、小さな開口に強制的に通し、回転ナイフによってキブルにカットする)を使用して形成されることが多い。次いでウェットキブルを乾燥し、必要に応じて1種以上の局所被覆物〔たとえば、風味剤、脂肪、油(たとえばMCT)、および粉末等〕でコーティングする。キブルはさらに、押出法ではなくベーキング法を使用してドー(dough)から製造することもできる。
【0040】
本発明のトリートは、たとえば、ドライフードに関して前述した方法と類似の押出法またはベーキング法によって製造することができる。さらに、他の方法を使用して、存在するトリート形態物上にMCT油をコーティングすることもできるし、あるいは存在するトリート形態物中にMCT油を注入することもできる。
【0041】
本発明の動物用玩具は一般に、存在する玩具にMCTをコーティングすることによって製造される。
【実施例】
【0042】
以下に記載の実施例は単に例証のためのものであって、これらの実施例によって本発明が限定されることはない。
(実施例1)
種々の量のヤシ油を含有する、バランスのとれたドライペットフードを配合した(混合物として12% 及び 5%-下記参照)。ヤシ油は、2%をプレコンディショナー中に注入してからキブル押し出しを行い、そして残量を高温のキブル上にコーティングすることによってフード中に導入した。次いでキブルを自然冷却した。使用する前に、全てのフードを室温で貯蔵した。フードは、下記の表2に示す組成を有した。
【0043】
【表2】

【0044】
タンパク質、脂肪、炭水化物、および粗繊維等の成分は、栄養上の必要性を満たすべく配合物をバランスさせるための栄養素であった。栄養素の点で対をなすよう、全ての実験に対して対照標準配合物を設計した。
【0045】
A. 実験1
実験1では、各週の終わりに食餌を強制的に与えた、2週間のクロスオーバー・デザインを使用した。維持必要量(maintenance requirements)〔必要量=(1.4)(BW0.75)(70)〕を下回った状態で、イヌにわずかに食餌を与えた。フードは、MCTをヤシ油の形態で含有するドライドッグフード(規定食の14.2%)、および他の供給源からの脂肪(LCT)を同量含有する対照標準フードからなった。下記の表3に示すように、ヤシ油を与えたイヌは、対照標準フードを与えたイヌより体重の減少が大きかった。
【0046】
【表3】

【0047】
フードの摂取は、2つの処理グループ間で同等であった(図1を参照)。この結果は、MCT含有フードはおいしさに劣ることからフードの摂取が不十分になる、と報告されている他のコンパニオンアニマル実験を考慮すると予想外のことである。たとえば「Van Dongen,A.M.ら,Folia Vet.,44:173(2000)」を参照。さらに、たとえば「Hand,M.S.,ら,Small Anim Clin Nutr,p.769(第4版,Walsworth Publishing Co.,Marceline,MO(2000))」を参照。さらに、たとえば「Hill,C.,“Clin Care Nutr”,The Waltham Book of Clin Nutr of the Dog and Cat,pp.7-45(Elsevier Sce Ltd.,Oxford(1994))」を参照。摂取量は対照標準と同等であったので、14.2%のヤシ油の組み込みは、消費されるカロリーの量を変えることなく、1週間にわたって体重減少の量を増大させた。
【0048】
B. 実験2
実験2では、維持必要量〔必要量=(1.3)(BW0.75)(70)〕を下回った状態でわずかに食餌を与えた、細身傾向パネルと肥満傾向パネルのイヌを使用した。試験を開始する前に、両方のグループに対照標準フードを1週間与え、次いで、ヤシ油を含有するフードを3週間与えるグループと、対照標準フードを3週間与えるグループに無作為に分けた。ヤシ油を与えた細身傾向と肥満傾向のイヌはいずれも、対照標準フードを与えたイヌより体重の減少が大きかった。過剰な体重減少を避けるため、細身傾向のグループに対しては、2週間にて実験を中止した。全てのイヌが、1日当たり割り当てられた量のフードを摂取した。
【0049】
C. 実験3
実験3は、食餌を下記のような仕方で与えた3つのグループのイヌからなった。
グループ1: 対照標準としての、ヒルの処方による体重減少フードr/d(Hill’s prescription weight loss food r/d as a control)。
【0050】
グループ2: 繊維を含まず、14.2%のヤシ油を含有する同じベースのフード。
グループ3: 繊維を含まず、7.1%のヤシ油を含有する同じベースのフード。
全てのイヌに維持必要量〔必要量=(1.6)(BW0.75)(70)〕にて食餌を与え、割り当て量の全てを摂取させた。グループ2のイヌは、グループ1と3のイヌより大幅に体重が減少した(図3を参照)。
【0051】
D. 実験4
実験4は、ヤシ油を含有しないフード、13%のヤシ油を含有するフード、1.4%の繊維を含有するフード、または21%の繊維を含有するフードを与えた4つのグループの肥満犬からなった。イヌに対し、理想的な体重の維持必要量〔必要量=(1.3)(理想的なBW0.75)(70)〕を下回ってわずかに食事を与えた。下記の表4に示すように、13%のヤシ油を含有するフードを与えたイヌは、ヤシ油を含有しない対照標準フードを与えたイヌより体重減少の速度が大きかった。
【0052】
【表4】

【0053】
E. 実験5
実験5は、MCTを含有する試験フード(すなわち13%ヤシ油)と、体重減少または体重維持のために使用されている市販のドッグフードとのフード摂取量比較実験からなった。全ての場合において、イヌは、市販のフードよりMCT含有フードのほうを多く摂取した(表5、6、および7を参照)。
【0054】
【表5】

【0055】
【表6】

【0056】
【表7】

【0057】
(実施例2)
本実験においては、肥満犬において食欲を抑制し、そして体重減少を促進するために、規定食の点から高レベルの繊維を加えること(現在のHill’s Prescription Diet(登録商標)Canine r/d(登録商標)dry)の有効性を、2種の試作品ドライフードの場合と比較した。各試作品フードは、高レベルの脂肪(ヤシ油、MCTの天然の供給源)、充分な量のタンパク質、および適度なレベルの炭水化物(無窒素抽出物すなわち“NFE”)を含んだ。試作品は繊維のレベルが異なっていた。
【0058】
本実験は16週にわたって行った。動物に対する平均の初期体脂肪は39.8%であった。処理グループと対照標準グループが表8にまとめられている。
【0059】
【表8】

【0060】
表8に示すように、本実験においては3種のフードを使用した。第1のフードはPrescription Diet Canine r/d dryであった。このフードを、体重減少のためのポジティブコントロールとして使用した。このフードは、イヌのための充分な栄養素摂取とカロリー摂取抑制とをもたらす体重減少用フードである。第2と第3のフードはそれぞれ、MCT油を加えた試作品、およびMCTと繊維を加えた試作品であった。これら2つのフードは、ポジティブコントロールにおいて見られたのと同じカロリー対タンパク質比を有した。これら2つのフードは、タンパク質と脂肪の含量が高く、炭水化物の含量が中程度である、という点で栄養素組成が類似している。これら規定食の組成を表9に示す。
【0061】
【表9】

【0062】
組成パーセントは、組成物の100%乾燥重量を基準にしている。
イヌに対し、一日に1回食餌を与え、一般には与えたフードを全て摂取させた。毎日の摂取量とフードの排泄物を記録した。実験の継続期間にわたってフードの摂取量を制限して、体重の減少を起こさせた。それぞれのイヌには、その理想的な体重に対するエネルギー必要量を基準とした毎日のフード量を摂取させた。各動物に提供されるカロリーの量を求めるのに使用される式は次のとおりであった:一日当たり提供されるkcal=1.6×(70×理想的な体重(kg)0.75)。各動物に毎日提供されるフードの量は、提供すべきカロリーの量をフードのカロリー密度(kcal/kg)で除することによって算出した。この式を適用することにより、動物に対し、1週間当たり初期体重の1.0〜1.5%の割合で体重を減らせることができた(イヌは、それぞれポジティブコントロール、試作品1、および試作品2に対し、1週間当たり初期体重の1.00%、1.06%、および1.10%の割合で体重を減らした)。理想的な体重は、二重エネルギーX線吸収法(DEXA)分析から脂肪を含まないボディー・マス(body mass)を算出し、この合計に20%脂肪を加えることによって概算した。
【0063】
0日にて、各イヌの体重を量り、DEXAによって身体組成を調べた。動物を、身体組成、体重、および性別に基づいて割り振った。1日めにおいて、各イヌに対し、ランダムに割り当てたフードを摂取させ、体重減少規定食処理を続けた。体脂肪が20%に達した時点で、あるいは16週間の実験の完了時にて、各イヌに対する実験を終了した。全てのイヌの体重を毎週測定し、DEXAによって4週ごとにスキャンして個々の体重減少の進行状況を測定した。
【0064】
体重の変化速度は、体重変化を各動物に対する時間に関係づける回帰式から求めた。各回帰式の勾配を各動物に対する観察結果として使用し、これらの観察結果を処理内にて合わせて比較のための手段を得た。
【0065】
脂肪組織の変化速度は、脂肪組織の変化を各動物に対する時間に関係づける回帰式から求めた。各回帰式の勾配を各動物に対する観察結果として使用し、これらの観察結果を処理内にて合わせて比較のための手段を得た。
【0066】
脂肪のない組織(lean tissue)の変化速度は、脂肪のない組織の変化を各動物に対する時間に関係づける回帰式から求めた。
本実験の結果を表10に示す。
【0067】
【表10】

【0068】
表からわかるように、体重変化の最も高い速度(−24.0g/日)は、試作品1のフード(繊維を加えていない)を与えたイヌにおいて見られた。変化の速度は、Prescription Diet Canine r/d dryを与えたイヌの場合(−20.4g/日)、または繊維を加えた試作品2フードを与えたイヌの場合(−23.2g/日)と統計的に異なっていない(P>0.05)。したがって、本実験において試験した、同じカロリー:タンパク質比を有するフードは全て、肥満犬における体重減少を促進するのに効果的であった。
【0069】
体重変化のほとんどが体脂肪組織の変化に関係した。試作品1フード(繊維を加えていない)を与えたイヌは、最も高い脂肪組織変化速度(−20.4g/日)を示した。この脂肪組織変化速度は、Prescription Diet Canine r/d dryを与えたイヌの場合(−17.4g/日)、および繊維を加えた試作品2フードを与えたイヌの場合(−15.0g/日)より大きかった。
【0070】
本実験におけるフード処理では全て、脂肪のない組織が減少した。平均するとイヌは、本実験の継続期間にわたって、脂肪のない組織を0.26〜0.62kg失った。イヌが、実験の初期に、脂肪のない組織を平均して8.75kg有していたことを考慮すると、この消失は、初期の脂肪のない組織全体の3.0〜7.1%を示している。脂肪のない組織の消失がこのように少量であることから、イヌの健康に対して有害ではないと思われる。
【0071】
(実施例3)
本実験においては、肥満ネコにおいて食欲を抑制し、体重減少を促進させるために高レベルの繊維を規定食に加えること(現在のHill’s Prescription Diet Feline r/d dry)の有効性を、試作品ドライフードの場合と比較した。試作品フードは、高レベルの脂肪(ヤシ油、MCTの天然供給源)、充分な量のタンパク質、および適度なレベルのNFEを含有した。
【0072】
本実験は24週にわたって行った。動物に対する初期体脂肪の平均は40.7%であった。処理グループと対照標準グループが表11にまとめてある。
【0073】
【表11】

【0074】
表11に示されているように、本実験においては2種のフードを使用した。第1のフードはPrescription Diet Feline r/d dryであった。このフードを、体重減少に対するポジティブコントロールとして使用した。このフードは、ネコに対して充分な栄養素の摂取とカロリー摂取の制限をもたらす体重減少用フードである。第2のフードは、MCT油を加えた試作品であった。
【0075】
ネコに対し、一日に1回食餌を与え、一般には与えたフードを全て摂取させた。毎日の摂取量とフードの排泄物を記録した。実験の継続期間にわたってフードの摂取量を制限して、体重の減少を起こさせた。それぞれのネコには、その理想的な体重に対するエネルギー必要量を基準とした毎日のフード量を摂取させた。それぞれのネコに提供されるカロリーの量を求めるのに使用される式は次のとおりであった:一日当たり提供されるkcal=0.8×(70×理想的な体重(kg)0.75)。各動物に毎日提供されるフードの量は、提供すべきカロリーの量をフードのカロリー密度(kcal/kg)で除することによって算出した。この式を適用することにより、動物に対し、1週間当たり初期体重の0.5〜1.0%の割合で体重を減らせることができた(ネコは、それぞれポジティブコントロールと試作品1に対し、1週間当たり初期体重の−0.81%および−0.96%の割合で体重を減らした)。理想的な体重は、DEXA分析から脂肪を含まないボディー・マスを算出し、この合計に20%脂肪を加えることによって概算した。
【0076】
0日にて、各ネコの体重を量り、DEXAによって身体組成を調べた。動物を、身体組成、体重、および性別に基づいて割り振った。1日めにおいて、各イヌに対し、ランダムに割り当てたフードを摂取させ、体重減少規定食処理を続けた。体脂肪が20%に達した時点で、あるいは24週間の実験の完了時にて、各ネコに対する実験を終了した。全てのネコの体重を毎週測定し、DEXAによって4週ごとにスキャンして個々の体重減少の進行状況を測定した。
【0077】
本実験の結果を表12に示す。
【0078】
【表12】

【0079】
最も高い体重変化速度(−7.6g/日)は、試作品1フード(MCT油を加えてある)を与えたネコにおいて見られた。この変化速度は、Prescription Diet Feline r/d dryを与えた場合(−6.2g/日)と統計的に異なっていなかった。これらの結果は、本実験において試験したフードが、肥満ネコにおける体重減少を促進させるのに効果的であったことを示している。
【0080】
上記にて引用した全ての文献を参照により本明細書に含める。
“含む(comprise)”、“含む(comprises)”、および“含む(comprising)”という用語は、限定的にではなく包含的に解釈しなければならない。
【0081】
好ましい実施態様の上記の詳細な説明は、本発明、本発明の原理、および本発明の実際の応用を当業者に知らせることを意図しており、したがって当業者は、本発明を種々の形で適合および応用してよく、特定の用途の要件に最良の形で適合させることができる。したがって本発明は上記の実施態様に限定されず、いろいろと改良することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 組成物の乾燥重量を基準として約2%〜約25%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリド;および
(b) (i) 組成物の乾燥重量を基準として約5%〜約70%のタンパク質と、
(ii) 組成物の乾燥重量を基準として約2%〜約50%の脂肪
との少なくとも一方;
を含む動物摂取用組成物。
【請求項2】
(a) 組成物の乾燥重量を基準として約50%以下の炭水化物、
(b) 組成物の乾燥重量を基準として約40%以下の食物繊維、および
(c) 組成物の乾燥重量を基準として約15%以下の1種以上の栄養バランス剤
のうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
炭水化物が実質的に無窒素抽出物からなる、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
組成物の乾燥重量を基準として約5%〜約20%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
組成物の乾燥重量を基準として約7%〜約18%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
組成物の乾燥重量を基準として約12%〜約16%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドの少なくとも一部がヤシ油からのものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
組成物が、ネコ、イヌ、鳥、または家畜の摂取用に製造されたフードを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドをフード中に組み込むことを含む、請求項1に記載の組成物の製造法。
【請求項10】
組成物がキブルを含み;そして
組み込みが、キブルの押出しの前に、少なくとも約2%の1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドをプレコンディショナー中に圧入することによって、そして押出しの後に、1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドの残量をキブル上にコーティングすることによって行なわれる;
請求項9に記載の製造法。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物を動物に与えることを含む、動物の体重を減らしたり、体重増加を少なくしたりするのに役立つ方法。
【請求項12】
動物がネコまたはイヌである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
動物が家畜である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
動物が鳥である、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含んだトリート。
【請求項16】
ネコまたはイヌの摂取用に製造される、請求項15に記載のトリート。
【請求項17】
1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドを含んだ玩具。
【請求項18】
本物または人工の骨を含む、請求項17に記載の玩具。
【請求項19】
ネコまたはイヌが使用するために製造された、請求項17に記載の玩具。
【請求項20】
既に存在している玩具を1種以上の中鎖脂肪酸トリグリセリドでコーティングすることを含む、請求項17に記載の玩具の製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−130347(P2012−130347A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−28242(P2012−28242)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【分割の表示】特願2006−525475(P2006−525475)の分割
【原出願日】平成16年9月3日(2004.9.3)
【出願人】(502329223)ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】