説明

動画データ表示システム、動画データ表示方法、動画データ要求惹起システム及び動画データ表示用スケジュール管理方法

【課題】本発明は、簡易な構成でスケジュール通りに動画データ表示端末で動画データを表示でき、不正アクセスのおそれが少ない動画データ表示システムの提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る動画データ表示システムは、動画データを記憶する動画データ記憶手段と、表示部及び通信部を有する動画データ表示端末と、動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶部及び通信部を有するスケジュール管理システムとを備え、スケジュール管理システムの通信部が、スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステム(3Gネットワーク)を介して動画データ表示端末に送信し、動画データ表示端末が動画データ要求惹起データに基づいて動画データ記憶手段に動画データを要求し、動画データ記憶手段から受け取った動画データを表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画データ表示システム、動画データ表示方法、動画データ要求惹起システム及び動画データ表示用スケジュール管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この動画データ表示システムは、例えば店舗や街頭等で商品広告の広告動画データ等を表示する商品広告の広告媒体として用いられている。このような広告媒体としては、サーバーから受信した広告映像を広告映像表示装置に表示する広告表示システムが提案されている(特開2007−279516号公報参照)。
【0003】
上記公報所載の広告映像表示システムにあっては、広告映像を放映するスケジュールをサーバーに記憶させておき、そのスケジュールに応じて広告映像をサーバーが上記広告映像表示装置に送信している。
【0004】
しかし、上記公報所載の広告映像表示システムにおいて、広告映像表示装置が固定されたIPアドレスを有さない場合には、サーバーから広告映像を送信するためには広告映像表示装置とサーバーとを常時接続させておく必要が生ずる。
【0005】
また、上記公報には、サーバーがインターネットを介して広告映像表示装置に起動信号を送信し、広告映像表示装置が起動する旨が記載されている。この記載からすれば、上記公報所載の広告映像表示装置は、上記サーバーからリモートコントロール可能(遠隔操作可能)に設定されている。しかるに、このようにリモートコントロール可能に設定した場合には、この広告映像表示装置への不正アクセスのおそれがあり、仮に不正アクセスによって予期しない映像が表示されてしまうと広告宣伝したい商品のイメージに悪影響を与えるおそれが存在する。
【0006】
さらに、上記のようにリモートコントロールを可能とする手段としては、例えば広告映像表示装置ごとに固定されたグローバルIPアドレスを設定する手段がある。また、このリモートコントロを可能とする手段としては、ダイナミックDNSや静的IPマスカレードを利用する手段もある。しかし、これらの手段によっても上記不正アクセスが懸念されるばかりか、各広告映像表示装置に上記手段を採用する必要があり、システム全体が高額となるおそれがある。
【0007】
【特許文献1】特開2007−279516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、これらの不都合に鑑みてなされたものであり、簡易な構成でスケジュール通りに動画データ表示端末で動画データを表示することができ、不正アクセスのおそれが少ない動画データ表示システム、動画データ表示方法、動画データ要求惹起システム及び動画データ表示用スケジュール管理方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る動画データ表示システムは、
動画データを記憶する動画データ記憶手段と、
表示部及び通信部を有する動画データ表示端末と、
上記動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶部及び通信部を有するスケジュール管理システムと
を備え、
上記スケジュール管理システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信し、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ要求惹起データに基づいて上記動画データ記憶手段に動画データを要求し、上記動画データ記憶手段から受け取った動画データを上記表示部に表示するよう構成されている。
【0010】
当該動画データ表示システムは、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、動画データを動画データ記憶手段から受け取り、動画データを表示することができる。このようにスケジュール管理システムからは動画データ自体ではなく動画データ要求惹起データのみを送信すれば足り、またこの動画データ要求惹起データは動画データ表示端末が動画データを要求するよう惹起するデータだけで足りる。このため、動画データ要求惹起データとして例えば携帯電話ネットワークシステムの電子メール等を用いることができ、これにより動画データ表示端末とスケジュール管理システムとを常時接続しておく必要がなく、また動画データ表示端末が固定されたIPアドレスを有する等のリモートコントロール可能に設定することを特に必要としない。よって、簡易な構成でスケジュール通りに動画データを表示することができ、システム全体が高額になり過ぎることを防止できるとともに、従来のリモートコントロール可能に設けるものに比して不正アクセスのおそれが少ない。
【0011】
また、当該動画データ表示システムにあっては、上記スケジュール管理システムの通信部が、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信するよう構成されていることが好ましい。これにより、携帯電話ネットワークシステムを用いて確実且つ簡便に動画データ要求惹起データを動画データ表示端末に送信することができる。
【0012】
さらに、当該動画データ表示システムにあっては、上記動画データ記憶部が、ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末の通信部に接続可能な動画データ記憶システムから構成され、上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶手段に動画データを要求するために、上記動画データ記憶システムに対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、上記動画データ記憶システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には記憶されている動画データを動画データ表示端末に対して送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することにより、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、動画データ記憶システムに動画データ要求データを送信して、この動画データ記憶システムから動画データを受け取り、動画データを表示することができる。特に、上記動画データ記憶システムは、動画データ要求データを受信した際にこの動画データ要求データに含まれる識別データによって正当な接続か否か判断するため、例えば不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0013】
また、当該動画データ表示システムにあっては、上記動画データ記憶部が、上記スケジュール管理システムの通信部を介してネットワークシステム及び上記動画データ表示端末に接続可能に設けられ、上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶部に動画データを要求するために、上記スケジュール管理システムの通信部に対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ記憶部の動画データを上記通信部を介して動画データ表示端末に対して送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することにより、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、スケジュール管理システムの通信部に動画データ要求データを送信して、動画データ記憶部から動画データを受け取り、動画データを表示することができる。特に、上記スケジュール管理システムは、動画データ要求データを受信した際にこの動画データ要求データに含まれる識別データによって正当な接続か否か判断するため、例えば不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0014】
さらに、当該動画データ表示システムにあっては、上記動画データ記憶部が、携帯可能で且つ上記動画データ表示端末に接続可能な記憶補助装置から構成されているものであっても良い。これにより、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、接続された記憶補助装置に動画データ要求データを送信して、この記憶補助装置から動画データを受け取り、動画データを表示することができる。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る動画データ表示方法は、
動画データ記憶手段に記憶された動画データを、動画データ表示端末の表示部に表示する動画データ表示方法であって、
スケジュール管理システムのスケジュール記憶部に、上記動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶させ、
上記スケジュール管理システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信し、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ要求惹起データに基づいて上記動画データ記憶手段に動画データを要求し、上記動画データ記憶手段から受け取った動画データを表示部に表示するよう構成されている。
【0016】
当該動画データ表示方法は、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、動画データを動画データ記憶手段から受け取り、動画データを表示することができる。このようにスケジュール管理システムから動画データ自体でなく動画データ要求惹起データを送信するだけであるので、動画データ表示端末とスケジュール管理システムとを常時接続しておく必要がなく、また動画データ表示端末が固定されたIPアドレスを有する等のリモートコントロール可能に設定することを特に必要としない。よって、簡易な構成でスケジュール通りに動画データを表示することができ、システム全体が高額になり過ぎることを防止できるとともに、従来のリモートコントロール可能に設けるものに比して不正アクセスのおそれが少ない。
【0017】
また、当該動画データ表示方法にあっては、上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する構成を採用することが好ましい。これにより、携帯電話ネットワークシステムを用いて確実且つ簡便に動画データ要求惹起データを動画データ表示端末に送信することができる。
【0018】
さらに、当該動画データ表示方法にあっては、上記動画データ記憶部を、ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に接続可能な動画データ記憶システムから構成し、上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶手段に動画データを要求するために、上記動画データ記憶システムに対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、上記動画データ記憶システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して動画データを送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することにより、不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0019】
また、当該動画データ表示方法にあっては、上記動画データ記憶部を、上記スケジュール管理システムの通信部を介してネットワークシステム及び上記動画データ表示端末に接続可能に設け、上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶部に動画データを要求するために、上記スケジュール管理システムの通信部に対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ記憶部の動画データを上記通信部を介して動画データ表示端末に対して送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することにより、不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0020】
さらに、当該動画データ表示方法にあっては、上記動画データ記憶部として携帯可能な記憶補助装置を、上記動画データ表示端末に接続する構成を採用することも可能である。これにより、スケジュール管理システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が、接続された記憶補助装置に動画データ要求データを送信して、この記憶補助装置から動画データを受け取り、動画データを表示することができる。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る動画データ要求惹起システムは、
動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶手段と通信部と処理部とを備え、
上記通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して動画データ表示端末に送信するよう構成されている。
【0022】
当該動画データ要求惹起システムは、動画データ要求惹起システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が動画データを動画データ記憶手段から受け取って動画データを表示するよう動作させることができる。このように動画データ要求惹起システムから動画データ要求惹起データを送信するだけであるので、動画データ自体を送信するものに比べて動画データ表示端末と動画データ要求惹起システムとを常時接続しておく必要がなく、また動画データ表示端末が固定されたIPアドレスを有する等のリモートコントロール可能に設定することを特に必要としない。よって、簡易な構成でスケジュール通りに動画データを表示することができ、システム全体が高額になり過ぎることを防止できるとともに、従来のリモートコントロール可能に設けるものに比して不正アクセスのおそれが少ない。
【0023】
また、当該動画データ要求惹起システムにあっては、上記通信部が、上記動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して送信するよう構成されていることが好ましい。これにより、携帯電話ネットワークシステムを用いて確実且つ簡便に動画データ要求惹起データを動画データ表示端末に送信することができる。
【0024】
さらに、当該動画データ要求惹起システムにあっては、上記動画データを記憶する動画データ記憶部をさらに備え、上記処理部が、上記動画データ表示端末から自己の識別データを含む動画データ要求データを受信した際に、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して上記動画データ記憶部に記憶された動画データを送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することによって、不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0025】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る動画データ表示用スケジュール管理方法は、
動画データ要求惹起システムのスケジュール記憶部に、動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶させ、
上記動画データ要求惹起システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する構成を有する。
【0026】
当該動画データ表示用スケジュール管理方法は、動画データ要求惹起システムの通信部が動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末が動画データを動画データ記憶手段から受け取って動画データを表示するよう動作させることができる。このように動画データ要求惹起システムから動画データ要求惹起データを送信するだけであるので、動画データ自体を送信するものに比べて動画データ表示端末と動画データ要求惹起システムとを常時接続しておく必要がなく、また動画データ表示端末が固定されたIPアドレスを有する等のリモートコントロール可能に設定することを特に必要としない。よって、簡易な構成でスケジュール通りに動画データを表示することができ、システム全体が高額になり過ぎることを防止できるとともに、従来のリモートコントロール可能に設けるものに比して不正アクセスのおそれが少ない。
【0027】
また、当該動画データ表示用スケジュール管理方法にあっては、動画データ要求惹起システムが、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する構成を採用することが好ましい。これにより、携帯電話ネットワークシステムを用いて確実且つ簡便に動画データ要求惹起データを動画データ表示端末に送信することができる。
【0028】
さらに、当該動画データ表示用スケジュール管理方法にあっては、上記動画データ要求惹起システムに、上記通信部及びネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に接続可能な動画データ記憶部を設け、上記動画データ要求惹起システムの処理部が、上記動画データ表示端末から自己の識別データを含む動画データ要求データを受信した際に、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して上記動画データ記憶部に記憶された動画データを送信する構成を採用することができる。上記構成を採用することにより、不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように、本発明は、簡易な構成でスケジュール通りに動画データ表示端末で動画データを表示することができ、従来のものに比べてシステム全体が高額化することを防止できるとともに不正アクセスのおそれが少ない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る動画データ表示システムの全体構成を説明するための説明図である。
【図2】図1の動画データ表示システムの構成を説明するための概略的説明図である。
【図3】図1の動画データ表示システムによる動画データ表示方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。
【0032】
<システム全体構成>
図1の動画データ表示システムは、クラウド型サイネージサービス用のシステムである。この動画データ表示システムは、動画データを記憶する動画データ記憶手段としての動画データ記憶システム100と、動画データを表示する複数の動画データ表示端末200と、動画データ表示端末200において動画データを表示するスケジュール情報を管理するスケジュール管理システム300とを備えている。
【0033】
上記スケジュール管理システム300は、動画データ要求惹起データを第一ネットワークシステム400を介して上記動画データ表示端末200に送信可能に設けられている。また、上記動画データ記憶システム100は、動画データを第二ネットワークシステム500を介して上記動画データ表示端末200に送信可能に設けられている。当該スケジュール管理システム300は、スケジュール管理システム300からの動画データ要求惹起データを動画データ表示端末200が受信すると、この動画データ表示端末200は、上記動画データ要求惹起データに基づいて上記動画データ記憶手段(動画データ記憶システム100)に動画データを要求し、上記動画データ記憶手段から受け取った動画データを表示するよう構成されている。
【0034】
上記第一ネットワークシステム400としては、携帯電話ネットワークシステムを採用することができ、具体的には例えば3Gネットワークシステム(第三世代移動通信システム)が用いられる。上記第二ネットワークシステム500としては、例えばインターネットが用いられる。
【0035】
なお、本実施形態の動画データ表示システムは、他の動画データ記憶手段として、携帯可能で且つ上記動画データ表示端末200に接続可能な外部記憶補助装置600をさらに備えている(図2参照)。また、スケジュール管理システム300にも動画データが記憶されており、このスケジュール管理システム300の記憶部(後述)が上記動画データ記憶手段としても機能する。つまり、本実施形態においては、三種類の動画データ記憶手段(動画データ記憶システム100、外部記憶補助装置600及びスケジュール管理システム200)が設けられている。
【0036】
<動画データ表示端末200>
上記動画データ表示端末200は、動画データを表示する動画データ表示部210と、第一ネットワークシステム400及び第二ネットワークシステム500に接続してデータの送受信を行う通信部と、各種処理を行う処理部と、コンピュータプログラムを記憶する記憶部とを備えている。
【0037】
なお、上記動画データ表示端末200は、例えばCPU(中央演算処理部(MPUを含む))、フラッシュメモリ、アンテナ部等を備える携帯電話端末と、この携帯電話端末に接続され携帯電話端末から供給される動画データを再生するディスプレイ装置210とから構成することが可能である。上記動画データ表示部210は、上記ディスプレイ装置から構成することができる。このディスプレイ装置としては、例えば液晶テレビやプラズマテレビ等のフラットパネルディスプレイ等を採用することができる。上記記憶部は、上記フラッシュメモリ等から構成することができる。上記通信部は、上記アンテナ部等から構成することができる。また、以下述べるデータベース接続手段220等の各手段は、動画データ表示端末200のフラッシュメモリ等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて処理部が各部を制御することで機能するよう構成されている。
【0038】
上記動画データ表示端末200は、図2に示すように、スケジュール管理システム300から動画データ要求惹起データを受信した際に、動画データ記憶システム100に第二ネットワークシステム500を介して接続するデータベース接続手段220を有している。このデータベース接続手段220は、受け取った動画データ要求惹起データに基づいて動画データ要求データを動画データ記憶システム100に送信する。また、このデータベース接続手段220は、動画データ要求データに基づいて動画データ記憶システム100から送信された動画データを受け取る。
【0039】
上記動画データ表示端末200が送信する動画データ要求データは、要求する動画データに関する情報のほか、自己の識別データを含んでいる。上記動画データに関する情報としては、動画データの識別情報や動画データの格納場所等とすることができる。また、自己の識別データとしては、各動画データ表示端末200に付された動画データ表示端末200の識別情報とすることができる。なお、この自己の識別情報としては、その他にパスワード等を含めることも可能であり、他の接続と区別できる情報であれば種々採用可能である。
【0040】
なお、上記動画データ表示端末200は、外部記憶補助装置600から動画データを引き出すローダー手段230と、スケジュール管理システム300から動画データを受け取る受取手段240とをさらに有している。そして、上記データベース接続手段220は、動画データ要求惹起データに指定された動画データが上記動画データ記憶システム100ではなくスケジュール管理システム300及び外部記憶補助装置600に記憶されている場合には、上記ローダー手段230に動画データを要求する。そして、ローダー手段230は、動画データが外部記憶補助装置600に動画データが記憶されている場合には、外部記憶補助装置600から動画データを引き出す。一方、動画データがスケジュール管理システム300に記憶されている場合には、上記ローダー手段230は上記受取手段240に動画データを要求する。そして、受取手段240はスケジュール管理システム300から動画データを受け取り、その動画データを上記ローダー手段230に供給する。上記ローダー手段230は、上述のように引き出した又は供給された動画データを上記データベース接続手段220に供給し、データベース接続手段220は動画データを受け取ることになる。
【0041】
上記動画データ表示端末200は、上述のようにデータベース接続手段220が受け取った動画データを動画データ表示部210で表示可能なデータに生成するレンダリング手段250を備えている。つまり、上記データベース接続手段220は受け取った動画データをレンダリング手段250に供給し、このレンダリング手段250は受け取った動画データを表示可能なデータに生成して動画データ表示部210に供給する。これにより、動画データ表示部210に動画データが表示されることになる。
【0042】
上記動画データ表示端末200は、HTTPコミュニケータ260(Hyper Text Transfer Protocol Communicator)と、タイムシンクロナイザ270(Time synchronizer)とを備えている。このHTTPコミュニケータ260は、提供されるリソースに基づいて所望表示を行うための手段であり、タイムシンクロナイザ270は、外部との通信によって他の機器等と時間を共通化するための手段である。
【0043】
<スケジュール管理システム300(動画データ要求惹起システム)>
上記スケジュール管理システム300は、上記動画データ表示端末200において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶部310と、上記第一ネットワークシステム400を介して動画データ表示システム200に動画データ要求惹起データを送信する通信部と、各種処理を行う処理部とを備えている。つまり、上記スケジュール管理システム300は、スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データを動画データ表示端末200に送信する動画データ要求惹起システムとして機能している。なお、上記スケジュール管理システム300は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、モニタ、キーボード等を備えるコンピュータとルータとにより構成することができる。また、上記スケジュール記憶部310は、データを記憶する上記ハードディスク等から構成することができる。上記通信部は、外部とデータの送受信を行うルータ等から構成することができる。上記処理部は、例えばCPU(中央演算処理部)等から構成することができる。また、後述するHTTPコミュニケータ等の各手段は、スケジュール管理システム300のROM、ハードディスク等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて処理部が各部を制御することで機能するよう構成されている。
【0044】
上記スケジュール記憶部310は、各動画データ表示端末200に対応したスケジュール情報(表示する動画データ及び表示する時間)が記憶されている。具体的には、動画データ表示端末200の識別情報(図2のProjects参照)に対応して表示する時間(同図のSchedule参照)と表示する動画データの格納場所(同図のPlaylists参照)が記憶されている。なお、複数の動画データ表示端末200をグループ化して、このグループ化された動画データ表示端末200に対応してスケジュール情報を記憶することも可能である。また、スケジュール情報として動画データの識別情報を記憶しておき、動画データの識別情報と動画データの格納場所とを別途管理(記憶)することも可能である。
【0045】
上記処理部は、スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データを第一ネットワークシステム400を介して動画データ表示端末200に送信するよう通信部に対して指示を行う。具体的には、処理部は、スケジュール記憶部310のスケジュール情報を管理し、スケジュール情報の表示する時間と現時刻とを比較して差が一定範囲内となった場合に対応するスケジュール情報を抽出し、抽出したスケジュール情報の動画データ表示端末200の識別情報と動画データの格納場所に基づいて動画データ要求惹起データを生成し、この動画データ要求惹起データを通信部に送信するよう指示する。ここで、動画データ要求惹起データは、第二ネットワークシステム500(携帯電話ネットワークシステム)に対応したメール形式に生成されて、第二ネットワークシステム500を介して送信される。なお、上述の説明においては、処理部がスケジュール情報の表示する時間と現時刻とを比較して差が一定範囲であるかによって動作する構成について説明したが、例えばスケジュール情報として「表示する時間」ではなく「動画データ要求惹起データを送信する時間」を管理して、この時間になった際に処理部が上記処理を行うよう設けることも適宜設計変更可能である。
【0046】
上記スケジュール管理システム300は、上記動画データ表示端末200と同様に、HTTPコミュニケータ330と、タイムシンクロナイザ340とを備えている。また、上記スケジュール管理システム300は、XMLライタ320(Extensible Markup Language Writer)を備えている。XMLライタ320はXMLデータを作成するための手段である。さらに、上記スケジュール管理システム300は、上述のようにスケジュール管理システム300に動画データが記憶され、この記憶された動画データを動画データ表示端末200が要求した場合に、その動画データを動画データ表示端末200に送信する動画データ送信部360を備えている。また、上記スケジュール管理システム300は、外部記憶補助装置600に動画データを記憶させるために外部記憶補助装置600に接続される接続部350を備えている。さらに、上記スケジュール管理システム300は、上記スケジュール記憶部310のスケジュール情報の編集等を行う編集手段370を備えている。
【0047】
<動画データ記憶システム100>
上記動画データ記憶システム100は、上記動画データ表示端末200において表示する動画データを記憶する動画データ記憶部と、上記第二ネットワークシステム500を介して動画データ表示端末200に動画データを送信する通信部と、各種処理を行う処理部とを備えている。なお、上記動画データ記憶システム100は、CPU(中央演算処理部)、ROM、RAM、ハードディスク、モニタ、キーボード等を備えるコンピュータとルータとから構成することができる。また、上記動画データ記憶部は、上記ハードディスク等から構成することができる。上記通信部は、外部とデータの送受信を行うルータ等から構成することができる。上記処理部は、コンピュータプログラムに基づいて各種処理を行うCPU等から構成することができる。また、後述する判断手段等の手段は、動画データ記憶システム100のROM、ハードディスク等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて処理部が各部を制御することで機能するよう構成されている。
【0048】
上記動画データ記憶部は、動画データが記憶されている。ここで、動画データとしては、連続再生される複数の画像データのみならず音声データも含まれる。この画像データ及び音声データからなるデータ(以下、狭義の動画データということがある)の形式としては、例えばMPEG2,MPEG4,VC−1/WMV9,AAC,MP3,WMA,WAV,AVI,MPEG−TS,MPEG−PS等の形式を採用することができる。さらには、本実施形態において動画データとして、同期して再生される文字データ(例えばテロップ形式で再生される文字データ)、イメージデータ(一定時間連続して表示されるイメージデータ及びテロップ形式で再生されるイメージデータの双方を含む)、フラッシユデータ、ウェブページデータ、パワーポイントデータ等も含めることができる。上記文字データの形式としては、例えばWindows Font形式等を採用可能である。上記イメージデータの形式としては、例えばJPG,BMP,PNG,GIF等の形式を採用可能である。上記フラッシュデータの形式としては、例えばSWF等の形式を採用可能である。上記ウェブページデータの形式としては、例えばHTML,URL等の形式を採用可能である。上記パワーポイントの形式としては、例えばPPT,PPS等の形式を採用可能である。
【0049】
上記動画データは、表示画面全域に亘って一つの動画が再生されるものでも良いが、表示画面全域を複数に区画して区画ごとに表示する内容を異ならしめるものとすることも可能である。つまり、動画データとして、例えば表示画面全域を四つの区画に区画して、一つの区画に狭義の動画データを再生し、別の区画に文字データをテロップとして再生し、さらに他の区画にそれぞれイメージデータやウェブページデータを再生するよう構成することも可能である。
【0050】
また、上記動画データ記憶システム100は、複数の上記動画データ表示端末200に関するデータを記憶する端末管理部(図示省略)を備えている。この端末管理部は、上述のハードディスク等から構成することができる。この端末管理部には、上記動画データ表示端末200に関するデータとして、動画データ表示端末200の識別データ等が記憶されている。
【0051】
上記動画データ記憶システム100は、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断する判断手段(図示省略)を有している。具体的には、この判断手段は、動画データ要求データの識別データが上記端末管理部に存在するか否かを判断し、存在しない場合には不正式な接続と判断し、存在する場合には正式な接続と判断する。
【0052】
上記動画データ記憶システム100は、上記判断手段が正式な接続と判断した場合に動画データ記憶部から動画データ要求データに対応する動画データを抽出し、この動画データを通信部及び第二ネットワークシステム500を介して動画データ表示端末200に送信する抽出供給手段(図示省略)を備えている。なお、この抽出供給手段と上記判断手段とは、一つのコンピュータプログラムによって機能する一つの手段とすることも可能である。
【0053】
<動画データ表示方法>
次に、図3等を参酌しつつ、当該動画データ表示システムによる動画データ表示方法について以下説明する。
【0054】
当該動画データ表示方法にあっては、まずスケジュール管理システム300のスケジュール記憶部310にスケジュール情報を記憶させ、動画データ記憶システム100に動画データを記憶させておく。なお、動画データを、スケジュール管理システム300及び外部記憶補助装置600にも記憶させておく。
【0055】
そして、当該動画データ表示方法は、
(A)スケジュール管理システム300の通信部が、スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データを動画データ表示端末200に送信する動画データ要求惹起工程S100、
(B)動画データ表示端末200が、動画データ要求惹起データに基づいて動画データ記憶システム100に動画データを要求する動画データ要求工程S200、
(C)動画データを要求された動画データ記憶システム100が動画データを動画データ表示端末200に送信する動画データ送信工程S300、及び
(D)送信された動画データを動画データ表示端末200の動画データ表示部210に表示する表示工程S400
を有している。
【0056】
上記動画データ要求惹起工程S100は、スケジュール記憶部310のスケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データを動画データ表示端末200に第一ネットワークシステム400を介して送信する工程である。
【0057】
この動画データ要求惹起工程S100は、具体的には、
(A−1)スケジュール管理システム100の処理部が、スケジュール記憶部310のスケジュール情報の表示する時間と現時刻とを比較して、差が一定範囲内となった場合に対応するスケジュール情報を抽出する手順S110、
(A−2)上記処理部が、上記抽出したスケジュール情報の動画データ表示端末200の識別情報と動画データの格納場所に基づいて動画データ要求惹起データを生成する手順S120、
(A−3)上記処理部が、この動画データ要求惹起データを通信部に送信するよう指示する手順S130、及び
(A−4)通信部が、この動画データ要求惹起データを第一ネットワークシステム400を介して動画データ表示端末200に送信する手順S140
を有している。
【0058】
なお、上記動画データ要求惹起データを生成する手順S120において、この動画データ要求惹起データは、携帯電話ネットワークシステム500(3Gネットワークシステム)に対応したメール形式に作成される。
【0059】
上記動画データ要求工程S200は、具体的には、
(B−1)動画データ表示システム200の通信部が、スケジュール管理システム300の通信部から第一ネットワークシステム400を介して送信された動画データ要求惹起データを受信する手順S210、及び
(B−2)上記通信部が、受信した動画データ要求惹起データに基づいて動画データ記憶システム100に第一ネットワークシステム400に接続(アクセス)するとともに、動画データ記憶システム100に自己の識別情報を含む動画データ要求データを送信する手順S220
を有している。
【0060】
上記動画データ送信工程S300は、動画データ要求データを受信した動画データ記憶システム100が、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には記憶されている動画データを動画データ表示端末200に対して送信する工程である。
【0061】
上記動画データ送信工程S300は、具体的には、
(C−1)動画データ記憶システム100の通信部が、動画データ表示システム200の通信部から第二ネットワークシステム500を介して送信された動画データ要求データを受信する手順S310、
(C−2)動画データ記憶システム100の判断手段が、上記動画データ要求データの識別情報が端末管理部に存在するか否かを判断する手順S320、及び
(C−3)上記判断の結果、正式な接続と判断した場合に、動画データ記憶システム100の抽出供給手段が、動画データ記憶部から動画データ要求データに対応する動画データを抽出し、この動画データを通信部及び第二ネットワークシステム500を介して動画データ表示端末200に送信する手順S330
を有している。
【0062】
上記表示工程S400は、上記動画データ記憶システム100から受け取った動画データを動画データ表示端末200の動画データ表示部210に表示する工程である。
【0063】
この表示工程は、具体的には、
(D−1)動画データ記憶システム100の通信部が送信した動画データを、動画データ表示端末200のデータベース接続手段220が受信する手順S410、
(D−2)このデータベース接続手段220が受信した動画データを動画データ表示部210で表示可能なデータをレンダリング手段250が生成する手順S420、及び
(D−3)レンダリング手段250が生成したデータに基づいて動画データを動画データ表示部210に表示させる手順S430
を有している。
【0064】
なお、当該動画データ表示方法の説明において、動画データを動画データ記憶システム100から抽出する場合についてのみ説明したが、スケジュール管理システム300又は外部記憶補助装置600から動画データを抽出する場合も上記工程に類した工程によって動画を表示させることができる。
【0065】
つまり、スケジュール管理システム300から動画データを抽出する場合、上記動画データ要求惹起データを受信し、その動画データ要求惹起データの動画データの格納場所がスケジュール管理システム300である際に、動画データ表示システムがスケジュール管理システム300に動画データを要求し、動画データ表示システムが動画データを動画データ表示端末200に送信する。また、外部記憶補助装置600から動画データを抽出する場合、上記動画データ要求惹起データを受信し、その動画データ要求惹起データの動画データの格納場所が外部記憶補助装置600である際に、動画データ表示端末200のローダー手段230が外部記憶補助装置600から引き出す。そして、これらのように受け取った動画データを上記動画データ表示端末200の動画データ表示部210において表示する。
【0066】
<利点>
以上のように当該動画データ表示システム及び動画データ表示方法は、スケジュール管理システム300の通信部が動画データ表示端末200に動画データ要求惹起データを送信することによって、動画データ表示端末200が、動画データを動画データ記憶手段(動画データ記憶システム100,スケジュール管理システム300,外部記憶補助装置600)から受け取り、動画データを表示することができる。このように動画データ表示端末200からは動画データ自体ではなく動画データ要求惹起データのみを送信すれば足りる。
【0067】
また、この動画データ要求惹起データは、動画データ表示端末200が動画データを要求するよう動画データ表示端末200を惹起するデータだけで足り、このため動画データ要求惹起データとして携帯電話ネットワークシステムの電子メールが用いられている。よって、携帯電話ネットワークシステムを用いて確実且つ簡便に動画データ要求惹起データを動画データ表示端末200に送信することができる。従って、動画データ自体を送信する場合に比べると、動画データ表示端末200とスケジュール管理システム300とを常時接続しておく必要がなく、また動画データ表示端末200が固定されたIPアドレスを有する等のリモートコントロール可能に設定することを特に必要としない。
【0068】
以上のことから、当該動画データ表示システムは、簡易な構成でスケジュール通りに動画データを表示することができ、システム全体が高額になり過ぎることを防止できるとともに、従来のリモートコントロール可能に設けるものに比して不正アクセスのおそれが少ない。
【0069】
しかも、当該データ表示システムにあっては、動画データ表示端末200が、動画データ記憶システム100に対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、上記動画データ記憶システム100が、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には記憶されている動画データを動画データ表示端末200に対して送信する構成であるため、例えば不正式な接続に対して動画データを送信することを防止したり、或いは識別データに対応した動画データを送信することが可能となる。
【0070】
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態のデータ表示システムは上記構成から上述の利点を有するものであったが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。つまり、上記実施形態においては、動画データ記憶システム100、動画データ表示端末200及びスケジュール管理システム300からなるデータ表示システムについて説明したが、例えば上記実施形態のスケジュール管理システム300のみからなる動画データ要求惹起システムも本発明の意図する範囲内である。また同様に、上記実施形態では動画データ表示方法のみについて説明したが、この動画データ表示方法においても用いられている動画データ表示用スケジュール管理方法も本発明の意図する範囲内である。
【0071】
また、上記実施形態にあっては、動画データとしては音声データも含むものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、動画データとして、連続再生される画像データのみからなる動画データを採用することも可能であり、さらにこのデータ(画像データ)に文字データ等を含む動画データを採用することも可能である。
【0072】
さらに、上記実施形態においては、スケジュール管理システム300の編集手段370によってスケジュール情報が編集されるものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ネットワークシステム(例えばインターネット)を介してスケジュール管理システム300に接続可能な編集システムを備え、この編集システムによってスケジュール情報が編集できるよう構成することも適宜設計変更可能である。なお、この場合には、編集システム(又は編集者)ごとに識別情報を付与しておき、上記ネットワークシステムを介した接続が正当な接続であるか否かをスケジュール管理システム300が判断するよう構成することが好ましい。
【0073】
また、上記実施形態においては、動画データ記憶手段として、動画データ記憶システム100、スケジュール管理システム300及び外部記憶補助装置600のそれぞれに動画データを記憶させたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記動画データ記憶システム100、スケジュール管理システム300及び外部記憶補助装置600のうちいずれか一つにのみ動画データを記憶したものであれば、本発明の意図する範囲内である。但し、動画データ記憶手段として、動画データ表示端末200とネットワークシステムを介して接続可能なシステム(例えば上記動画データ記憶システム100又はスケジュール管理システム300)を採用することが好ましく、これにより動画データの更新作業等がネットワークシステムを利用して容易且つ迅速に行うことができる。
【0074】
なお、上記実施形態においては、動画データ記憶システム100が動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断する判断手段を有しているものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記実施形態の説明において、判断手段が不正式な接続と判断した場合についての動作に関する説明を省略したが、不正式な接続と判断がなされた場合には種々の対応を行うよう構成することができる。つまり、例えば動画データ表示端末200に対して不正式な接続である旨警告(表示又は音)を発したり、スケジュール管理システム300に対して不正式な接続があった旨警告を発する構成を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように、本発明は、簡易な構成でスケジュール通りに動画データ表示端末で動画を表示することができ、従来のものに比べてシステム全体が高額化することを防止できるとともに不正アクセスのおそれが少ないので、クラウド型サイネージサービスに好適に用いられる。
【符号の説明】
【0076】
100 動画データ記憶システム
200 動画データ表示端末
210 動画データ表示部
220 データベース接続手段
230 ローダー手段
240 受取手段
250 レンダリング手段
260 コミュニケータ
270 タイムシンクロナイザ
300 スケジュール管理システム
310 スケジュール記憶部
320 XMLライタ
330 HTMLコミュニケータ
340 タイムシンクロナイザ
350 接続部
360 動画データ送信部
370 編集手段
400 第一ネットワークシステム
500 第二ネットワークシステム
600 外部記憶補助装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データを記憶する動画データ記憶手段と、
表示部及び通信部を有する動画データ表示端末と、
上記動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶部及び通信部を有するスケジュール管理システムと
を備え、
上記スケジュール管理システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信し、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ要求惹起データに基づいて上記動画データ記憶手段に動画データを要求し、上記動画データ記憶手段から受け取った動画データを上記表示部に表示するよう構成されている
動画データ表示システム。
【請求項2】
上記スケジュール管理システムの通信部が、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信するよう構成されている請求項1に記載の動画データ表示システム。
【請求項3】
上記動画データ記憶部が、ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末の通信部に接続可能な動画データ記憶システムから構成され、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶手段に動画データを要求するために、上記動画データ記憶システムに対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、
上記動画データ記憶システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には記憶されている動画データを動画データ表示端末に対して送信するよう構成されている
請求項1又は請求項2に記載の動画データ表示システム。
【請求項4】
上記動画データ記憶部が、上記スケジュール管理システムの通信部を介してネットワークシステム及び上記動画データ表示端末に接続可能に設けられ、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶部に動画データを要求するために、上記スケジュール管理システムの通信部に対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、
上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ記憶部の動画データを上記通信部を介して動画データ表示端末に対して送信するよう構成されている
請求項1又は請求項2に記載の動画データ表示システム。
【請求項5】
上記動画データ記憶部が、携帯可能で且つ上記動画データ表示端末に接続可能な記憶補助装置から構成されている
請求項1又は請求項2に記載の動画データ表示システム。
【請求項6】
動画データ記憶手段に記憶された動画データを、動画データ表示端末の表示部に表示する動画データ表示方法であって、
スケジュール管理システムのスケジュール記憶部に、上記動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶させ、
上記スケジュール管理システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信し、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ要求惹起データに基づいて上記動画データ記憶手段に動画データを要求し、上記動画データ記憶手段から受け取った動画データを表示部に表示する
動画データ表示方法。
【請求項7】
上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する請求項6に記載の動画データ表示方法。
【請求項8】
上記動画データ記憶部を、ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に接続可能な動画データ記憶システムから構成し、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶手段に動画データを要求するために、上記動画データ記憶システムに対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、
上記動画データ記憶システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して動画データを送信する
請求項6又は請求項7に記載の動画データ表示方法。
【請求項9】
上記動画データ記憶部を、上記スケジュール管理システムの通信部を介してネットワークシステム及び上記動画データ表示端末に接続可能に設け、
上記動画データ表示端末が、上記動画データ記憶部に動画データを要求するために、上記スケジュール管理システムの通信部に対して自己の識別データを含む動画データ要求データを送信し、
上記スケジュール管理システムが、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ記憶部の動画データを上記通信部を介して動画データ表示端末に対して送信する
請求項6又は請求項7に記載の動画データ表示方法。
【請求項10】
上記動画データ記憶部として携帯可能な記憶補助装置を、上記動画データ表示端末に接続する
請求項6又は請求項7に記載の動画データ表示方法。
【請求項11】
動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶するスケジュール記憶手段と通信部と処理部とを備え、
上記通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して動画データ表示端末に送信するよう構成されている
動画データ要求惹起システム。
【請求項12】
上記通信部が、上記動画データ表示端末に動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して送信するよう構成されている請求項11に記載の動画データ要求惹起システム。
【請求項13】
上記動画データを記憶する動画データ記憶部をさらに備え、
上記処理部が、上記動画データ表示端末から自己の識別データを含む動画データ要求データを受信した際に、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して上記動画データ記憶部に記憶された動画データを送信するよう構成されている
請求項11又は請求項12に記載の動画データ要求惹起システム。
【請求項14】
動画データ要求惹起システムのスケジュール記憶部に、動画データ表示端末において動画データを表示するスケジュール情報を記憶させ、
上記動画データ要求惹起システムの通信部が、上記スケジュール情報に基づいて動画データ要求惹起データをネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する
動画データ表示用スケジュール管理方法。
【請求項15】
動画データ要求惹起システムが、上記動画データ要求惹起データを、上記ネットワークシステムとして携帯電話ネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に送信する請求項14に記載の動画データ表示用スケジュール管理方法。
【請求項16】
上記動画データ要求惹起システムに、上記通信部及びネットワークシステムを介して上記動画データ表示端末に接続可能な動画データ記憶部を設け、
上記動画データ要求惹起システムの処理部が、上記動画データ表示端末から自己の識別データを含む動画データ要求データを受信した際に、上記動画データ要求データの識別データに基づいて正式な接続か否かを判断し、正式な接続である場合には上記動画データ表示端末に対して上記動画データ記憶部に記憶された動画データを送信する請求項14又は請求項15に記載の動画データ表示用スケジュール管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−85094(P2013−85094A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223220(P2011−223220)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(596140081)
【Fターム(参考)】