説明

包装容器

【課題】製造コストを増大させることなく、その外面に設けられる情報の欠損を防止可能な包装容器を提供すること。
【解決手段】 その外面に情報を表示する表示体12を有し、物品を包装する包装容器1として、箱体10と、箱体10の外面に設けられ、その外面が前記箱体10の外面から窪み、前記表示手段12をその範囲内に備える表示部11と、を備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を包装する包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の保管や物流等において、物品は包装容器に包装した状態で行われる。このような物品を包装する包装容器は、物品や物流等の情報がその外面に表示される。例えば、このような情報は、包装容器の外面に印刷又は情報が印刷されたシールを接着させることで、視認可能に設けられる。
【0003】
しかし、このような包装容器は、隣り合う包装容器や壁面等とその外面が干渉することで、包装容器の外面に擦れや汚れが発生し、このため表示された情報が視認できなくなる虞がある。以下、具体的に図9を用いて説明する。なお、図9は、包装容器100の要部を拡大して示す図面である。
【0004】
図9に示すように、包装容器100は、その外面に、情報101が表示されたシール102が接着されている。例えば、このような包装容器100の一として、段ボール箱を用いた場合で説明する。
【0005】
包装容器100は、搬送時に、隣り合う包装容器100と干渉すると、その外面、特に段ボール内の中芯に位置する外面の範囲103に擦れや汚れが発生する。このため、図9に示すように、シール102の範囲103に位置する情報101の一部が認識できなくなる虞がある。
【0006】
しかし、包装容器100に設けられた情報101が、物品の情報や物流時に用いるトレーサビリティ用のバーコードやQRコードである場合、これら情報101が欠損すると、物品の取り違えが発生する等によって、保管や物流等に支障をきたす虞がある。
【0007】
このため、情報の欠損を防止するために、包装容器の情報の表示部の周囲に、その表示部よりも外側に隆起する隆起部を有し、隣り合う包装容器を隆起部で受けて、表示部に隣り合う包装容器が干渉することを防止する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。また、その外面を一部開口させ、その内部に情報が印刷された印刷紙を物品と共に包装することで、包装容器の外面よりも、印刷紙が内側に位置させる技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2の技術の目的としては、包装容器のリサイクル性を向上させるものであるが、その構造上、上述した特許文献1と同様に、情報の欠損を防止することが可能となる。
【0008】
また、包装容器の構成ではなく、例えば、情報を表示するシールにより、情報の欠損を防止することも知られている。即ち、シールに表示された情報の欠損は、シールに用いられる台紙の平滑性とインクに用いられるリボン材質の硬さの相性により、インクの剥離に影響を及ぼす。このため、例えば、インクリボンの材質に擦れに強い硬い材質を用いることも考えられる。このような材質として、ワックスタイプ、ハードワックス、セミレジン、レジンが考えられ、これら材質は、順次擦れに強くなる性質を有する。
【0009】
また、包装容器の周囲、又は、情報が設けられた部位を、ストレッチフィルム等の樹脂フィルムで覆うことで、情報の欠損を防止する技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−149341号公報
【特許文献2】特開2003−300561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した包装容器では、以下の問題があった。即ち、包装容器の外面に隆突起を設ける構成では、包装容器の外形寸法が大きくなる。また、複数の包装容器を搬送する際には、隣り合う包装容器と、隆突起の部位以外では、間隙が発生する。特に、複数の包装容器を搬送する際には、包装容器の外形寸法が大となると、一回に搬送できる数が低減する。また、搬送時の衝撃の低減等の理由から、隣り合う包装容器と間隙が発生しないことが望ましい。
【0012】
また、上述した包装容器の外面に開口を設ける構成では、包装容器の上方からの荷重に対する強度(座屈強度)が低下し、物品によっては、搬送時に、包装容器上に他の包装容器を積層できない虞がある。なお、例えば、物品を保持する緩衝材に、例えば、包装容器の内部寸法と略同一の外形を有する発泡スチロールを用いることで、包装容器の強度を向上させることも考えられる。しかし、このような緩衝材を用いることができない場合もある。また、当該緩衝材により、物流時のコストが増加する虞もある。
【0013】
さらに、上述したシールに用いるインクリボンの材質を、擦れに強い材質を用いることで情報の欠損を防止すると、印刷時に、インクが転写しにくくなるという問題がある。このため、所謂ドット抜け等が発生する恐れがある。例えば、このようなドット抜けを解消させるために、シールの台紙の平滑性を高くする、といったことも考えられる。しかし、台紙のコストが増大するという問題がある。
【0014】
また、上述した樹脂フィルムで包装容器を覆う技術では、樹脂フィルムのコストが高く、また、樹脂フィルムで包装容器を覆う作業時間や人件費等の作業コストが増大し、結果、製造コストが増大する問題もある。
【0015】
そこで本発明は、製造コストを増大させることなく、その外面に設けられる情報の欠損を防止可能な包装容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の包装容器は、次のように構成されている。
【0017】
本発明の一態様として、その外面に情報を表示する表示手段を有し、その内部に物品を包装する包装容器であって、前記物品を包装する箱体と、前記箱体の外面に設けられ、その外面が前記箱体の外面から窪み、前記表示手段をその範囲内に備える表示部と、を備えることを特徴とする包装容器が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、その外面に設けられた情報の欠損を容易に防止可能な包装容器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る包装容器の構成を示す斜視図。
【図2】同包装容器の要部構成を拡大して示す平面図。
【図3】同包装容器の要部構成をX−X断面で示す断面図。
【図4】同包装容器の製造の一例を模式的に示す斜視図。
【図5】同包装容器の使用の一例を要部構成のX−X断面にて示す断面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る包装容器の要部構成を拡大して示す平面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る包装容器の要部構成を拡大して示す平面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る包装容器の要部構成を拡大して示す平面図。
【図9】従来の技術に係る包装容器の要部構成を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の第1の実施の形態に係る包装容器1を、図1〜図5を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る包装容器1の構成を示す斜視図、図2は包装容器1に設けられる表示部11の構成を拡大して示す平面図、図3は包装容器1の表示部11を図2中のX−X断面で示す断面図、図4は包装容器1の製造の一例を模式的に示す斜視図、図5は包装容器1の使用の一例をX−X断面で示す断面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、包装容器1は、その内部に包装物(物品)を包装可能な箱体10と、この箱体10の外面に設けられた表示部11と、表示部11に設けられた表示体12と、を備えている。
【0022】
箱体10は、例えば、その上部が開閉可能、且つ、接着テープ等により閉塞可能に形成された蓋部を有し、その内部に包装物を収納し、蓋部を閉塞することで、包装物を包装可能に形成されている。箱体10は、例えば、図3のX−X断面図に示すように、その断面が、中空構造であって、紙材で形成された一対のライナー21と、紙材で形成され、これらライナー21内にその断面が波型に形成された中芯22と、により形成されている。即ち、箱体10は、このような一対のライナー21及び中芯22により形成された、所謂段ボールシートによって、箱状に形成された段ボール箱が用いられる。
【0023】
表示部11は、箱体10の外面に設けられ、図2,3に示すように、所定の範囲において、箱体10の外面から窪む凹部である。なお、具体的には、表示部11は、所定の範囲において箱体10の外面を押圧し、図3に示すように、箱体10の外面に位置するライナー21及び中芯22の一部を潰す(凹ませる)ことで形成されている。
【0024】
ここで、所定の範囲とは、表示体12の表示範囲と同等若しくはそれ以上の範囲であれば良い。また、表示部11は、少なくとも、表示部11に設けられる表示体12の外面が、箱体10の外面と同一又はそれよりも窪む、所謂面位置以下の深さとなるように形成されている。例えば、表示部11は、その深さが1mmの深さに形成されている。
【0025】
表示体12は、情報を表示可能な表示手段である。具体的には、表示体12は、表示部11の範囲内に設けられるインキ等により情報が印刷又は記載された印刷部12Aや、インキ等により印刷部12Aが印刷されたシール12B等が用いられる。シール12Bは、紙体や樹脂フィルム等の台紙に印刷部12Aが印刷されるとともに、裏面に接着剤等の接着層が設けられ、表示部11に接着される。
【0026】
なお、ここで表示体12により表示される情報とは、例えば、包装物の名称や、包装物を取り扱う企業名、及び、包装容器1を搬送する際に用いる搬送情報やトレーサビリティ用のバーコード及びQRコード等がある。なお、情報はこれに限定されずに、必要に応じて適宜表示体12により表示される。
【0027】
次に、段ボール箱である箱体10の外面に表示部11を有する包装容器1の製造方法を説明する。
先ず、箱体10として、一対のライナー21、21間に、中芯22が接着剤により固定され、段ボール原紙が形成される。次に、この段ボール原紙を必要な寸法の裁断し、箱体10のフラップ部となる溝を切断する等の工程により、段ボールシートを形成する。
【0028】
次に、折り曲げ、及び、組み立てにより箱体10となる形状に、段ボールシートの外形、折り曲げるためのスコアやクリーズ等の罫線を抜型等で打ち抜く抜き型工程が行われる。なお、この抜き型工程において、図4に示すように、表示部11が抜き型に設けられた押型50により形成される。
【0029】
なお、表示部11を形成する押型50は、例えば、図4に示すように、表示部11の形状に樹脂材料で形成された凸部51を有している。なお、この凸部51は、その高さが、形成される表示部11の深さよりも若干高く形成されている。例えば、凸部51は、表示部11の深さを1mmとする場合には、2mm程度の高さに形成される。
【0030】
抜き型工程において、ライナー21及び中芯22は、このような押型50により押圧され、2mm程度の深さに凹むとともに、押型50による押圧が解除される(圧力が開放される)と、その一部が復元し、1mm程度の深さの表示部11が形成される。なお、この復元は、押型50や表示部11の形状、箱体10の材質等によって適宜設定される。
【0031】
次に、箱体10の外面に、必要な印刷が成される。なお、この印刷工程において、前工程で形成された表示部11の外面に表示される印刷部12Aも印刷される。
【0032】
次に、各接合部を接合し、段ボールシートが、箱体10の形状に組み立てられる。また、表示部11に、シール12Bが接着されることで、包装容器1が製造される。なお、シール12Bの接着は、包装物を包装容器1内に包装した後に行ってもよい。
【0033】
このように構成された包装容器1は、図1乃至図3に示すように、印刷部12Aやシール12B等のような情報の表示手段である表示体12が表示部11に表示されることとなる。このため、搬送等において、図5に示すように、隣接する包装容器1同士の外面が当接し、搬送による振動によりその外面が擦れ合っても、表示部11上の表示体12は、隣接する包装容器1の外面に干渉しない。即ち、包装容器1の表示部11の外面と、隣接する包装容器1の外面との間には、間隙が発生する。
【0034】
このため、この間隙に位置する表示体12は、外部からの干渉することがなく、結果、表示体12に表示された情報が欠損することを確実に防止することが可能となる。
【0035】
また、表示部11に表示体12を設けるだけで、表示体12が外部と干渉し、情報が欠損することを防止できるため、表示体12、例えば印刷部12Aやシール12B等に用いる台紙やインクが、擦れに強い材質のものを用いる必要が無い。即ち、印刷部12Aやシール12Bに用いる材料を安価なものを用いることが可能となり、材料コストを低減することが可能となる。
【0036】
また、他の部材等により、表示体12を保護する必要もない。このため、表示体12の保護に必要なコストを低減することが可能となる。また、表示部11は、押圧等により箱体10の外面に形成された窪みであるため、製造コストを増大させることなく、表示部11を形成することが可能となる。これらのことから、包装容器1は、その製造コストを増大させることなく、表示体12の欠損を防止することが可能となる。
【0037】
上述したように本実施の形態に係る包装容器1によれば、箱体10の外面よりも窪む表示部11に表示体12を設ける構成としたことで、搬送時等に隣接する他の包装容器1と互いの外面が干渉しても、表示体12が他の包装容器1と干渉することがない。また、表示部11は、窪みにより形成された凹部により形成される。このため、包装容器1は、製造コストを増大させることなく、表示体12の情報の欠損を防止することができる。
【0038】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。次に、本発明の第2の実施の形態に係る包装容器1Aを、図6を用いて説明する。なお、上述した包装容器1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0039】
図6に示すように、包装容器1Aは、箱体10の外面に表示部11を有し、さらに、表示部11の表示体12が設けられる範囲に、表示体12、具体的にはシール12Bを接着させる範囲を示す案内表示13を備えている。この案内表示13は、表示体12を設ける範囲を案内する案内手段である。
【0040】
案内表示13は、例えば、上述した印刷工程において箱体10の外面に直接印刷により形成される。なお、この案内表示13は、シール12Bの外縁の角部等の外縁に沿った形状の直線又は曲線からなり、この案内表示13が記載されることで、シール12Bを設ける範囲を案内可能に形成される。
【0041】
このように構成された包装容器1Aは、表示部11内に表示体12を設ける案内表示13を有することで、確実に表示部11内にシール12Bを接着させることが可能となる。特に、表示部11は、箱体10の外面に設けられた窪みであり、視認性が悪い虞がある。
【0042】
このため、案内表示13を設けることで、表示部11からずれた位置に表示体12を設けることを確実に防止することが可能となる。これにより、表示体12が欠損することを防止することが可能となる。また、視認性が向上するため、表示体12を設けるための作業効率も向上する。
【0043】
なお、この案内表示13は、シール12Bの案内のために設けるだけでなく、印刷部12Aの印刷の基準となるような記号等であっても良い。即ち、案内表示13は、印刷工程において、印刷を行う装置が、光学的に、印刷範囲である表示部11を検索可能なものであってもよい。
【0044】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る包装容器1Bを、図7を用いて説明する。なお、上述した包装容器1、1Aと同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0045】
包装容器1Bは、箱体10の外面に、表示部30を備えている。表示部30は、凹部31と、この凹部31の周囲に設けられ、箱体10の外面に位置するライナー21が切除された切断部32と、を備えている。即ち、表示部30は、凹部31の外囲(全周囲)の外面に位置するライナー21が切断部32により切断される。なお、凹部31は、上述した表示部11と実質的に同一の、表示体12が設けられる範囲である。
【0046】
このような表示部30は、例えば、上述した押型50に設けられた凸部51の周囲にさらに抜き刃を設けた押型を押圧させることで形成される。なお、切断部32は、箱体10の強度の低下を極力防止するために、箱体10の外面に位置するライナー21のみが切除されていることが望ましい。
【0047】
このように構成された包装容器1Bは、上述した包装容器1,1Aと同様の効果を得られるとともに、切断部32を設けることで、上述した包装容器1Aの案内表示13と同様に、切断部32により表示部30(凹部31)の範囲を視認可能となる。即ち、切断部32は、案内手段である。
【0048】
また、表示部30は、切断部32を設けることで、表示部30を押型により押圧して形成する時に、凹部31の復元する量は、中芯22の復元する量のみとなるため、形成時の復元量の管理が容易となる。また、押圧する圧力も、切断部32を設けることで、上述した表示部11に比べて低い圧力でよい。このように、切断部32を有する表示部30を備えた包装容器1Bは、上述した案内手段としての効果を有するだけでなく、製造時における寸法管理が容易となるとともに、押圧のための高い圧力を必要としない。このため、製造が容易となる。
【0049】
また、凹部31は、切断部32により切断された箱体10の外面に位置するライナー21が中芯22により支持されることで構成される。このため、他の包装部材と表示部30の表示体12が干渉したとしても、一度変形(塑性変形)した中芯22により凹部31が支えられているだけであるため、他の包装部材との干渉時に凹部31が箱体10の外面よりも窪むように、容易に変形する。これにより、万が一、凹部31が復元し、凹部31の外面と箱体10の外面とが面位置となっても、確実に表示部30の欠損を防止することが可能となる。
【0050】
なお、包装容器1Bでは、切断部32は、凹部31の範囲の全周囲を囲むように設けられるとしたがこれに限定されない。次に、本発明の第4の実施の形態に係る包装容器1Cを、図8を用いて説明する。なお、上述した包装容器1,1A,1Bと同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0051】
包装容器1Cは、図8に示すように、箱体10に設けられた凹部31と、この凹部31の周囲の一部を囲むように、凹部31の外囲の一部が切断された切断部35を複数有する表示部34を備える構成である。即ち、上述した包装容器1Bの表示部30では、凹部31の前周囲に切断部32が設けられている構成に対し、包装容器1Cの表示部34では、凹部31の外囲の一部にのみ切断部35を設ける構成である。
【0052】
このような構成の包装容器1Cは、図8に示すように、切断部35によって、凹部31の範囲を視認可能であればよく、上述した包装容器1Bと略同等の効果を得ることができる。また、切断部35は、ライナー21の切除が、上述した切断部32よりも少なくて良く、このため、箱体10の強度の低下を極力防止することができる。
【0053】
なお、本発明は前述した各実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、表示部11、30、34は、抜き型工程により形成されるとしたがこれに限定されない。例えば、印刷工程において、箱体10の外面にゴム凸版を用いた輪転印刷を行う場合には、このゴム凸版に、押型50の凸部51と同様の押型を設け、印刷を行うと同時に、表示部11,30,34を形成する構成であってもよい。
【0054】
また、上述した箱体10は、紙材により形成された段ボール箱としたがこれに限定されない。例えば、所謂プラダンと呼ばれる、樹脂材料により形成された段ボールであってもよく、又、他の箱体であってもよい。即ち、表示体12を設けるための、箱体の外面よりも窪む表示部を有する包装容器であればよく、例えば、発泡スチロールや、他樹脂材料により形成された箱体であってもよい。
【0055】
プラダンを用いた場合には、上述した包装容器1〜1Cと同様に表示部を設ければよい。また、発泡スチロールを用いた箱体の場合には、その外面に表示部を、押圧により形成してもよい。また、押圧でなく、表示部の形状に箱体の外面を切除してもよく、又、溶剤等により溶融させて表示部を形成してもよい。また、樹脂材料により箱体を形成する際に、その外形の一部を窪ませた表示部を有する形状としてもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0056】
1,1A,1B,1C…包装容器、10…箱体、11,30,34…表示部、12…表示体(表示手段)、12A…印刷部、12B…シール、13…案内表示(案内手段)、21…ライナー、22…中芯、31…凹部、32,35…切断部(案内手段)、50…押型、51…凸部、100…包装容器、101…情報、102…シール、103…中芯の範囲。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その外面に情報を表示する表示手段を有し、その内部に物品を包装する包装容器であって、
前記物品を包装する箱体と、
前記箱体の外面に設けられ、その外面が前記箱体の外面から窪み、前記表示手段をその範囲内に備える表示部と、
を備えることを特徴とする包装容器。
【請求項2】
前記箱体は一対のライナー及び波型の中芯により形成された段ボール箱であり、
前記表示部は、前記外面の前記ライナー及び前記中芯の一部を押圧することで形成された凹部であることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
前記表示部は、その周囲の少なくとも一部に、前記箱体の外面に位置する前記ライナーの一部を切断した切断部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の包装容器。
【請求項4】
前記表示部は、その周囲の少なくとも一部に、前記箱体の外面の一部を切断した切断部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
【請求項5】
前記表示手段は、情報が印刷された印刷部、又は、前記情報が印刷されたシールであることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
【請求項6】
前記表示部の前記表示手段を設ける範囲に、前記表示手段の案内を行う案内手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−20749(P2012−20749A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158124(P2010−158124)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(592184706)東芝ロジスティクス株式会社 (15)
【Fターム(参考)】