説明

包装袋

【課題】湿度の影響を受け難い状態で、集電体、電極等の各種部品を包装することができると共に、袋の開口部を閉塞する作業性に優れた包装袋を提供する。
【解決手段】前面壁シート部2と、背面壁シート部3と、底面壁シート部4とを備え、前面壁シート部2の上縁部20と背面壁シート部3の上縁部30との間で開口部5が形成されてなり、前面壁シート部2の上縁部20の内面に第1チャック部が延設され、背面壁シート部3の上縁部30の内面に第2チャック部7が延設され、第1チャック部と第2チャック部7とを係合することによって開口部5が閉塞されて包装袋1の内部空間が密封され、係合を解除することによって開口部5が形成される包装袋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、リチウムイオン二次電池等の二次電池用集電体、二次電池用正極、二次電池用負極、電気二重層キャパシタ用集電体、電気二重層キャパシタ用電極等の部品等を包装する包装袋に関するものであり、この包装袋は、例えば、前記部品等の製造工程間での移送、工場間での移送等の移送用として用いられ、或いは前記部品等の保管用として用いられる。
【0002】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「底面壁シート部」の語は、物品を包装した状態において包装袋の底面を構成するものを意味するものであり、「天面壁シート部」の語は、物品を包装した状態において包装袋の天面を構成するものを意味するものであるが、これに対し、「前面壁シート部」及び「背面壁シート部」の語は、いずれも説明の便宜上、互いに区別して呼称したものに過ぎず、そもそも本包装袋において前面と背面の区別はない。
【背景技術】
【0003】
近年、電子機器、自動車等の駆動用電源として二次電池等が多く採用されるようになってきている。これに伴い、二次電池等に用いられる集電体、電極等の各種部品の移送距離(移送期間)、保管期間が長くなってきている。このため、これら各種部品が置かれる環境、特に湿度の影響による電気特性への悪影響が無視できないものとなってきている。
【0004】
湿度等による電気特性への影響が及ばないようにするためには、集電体、電極等の各種部品を包装袋に梱包して移送・保管することが着想されるところであり、一般的な防湿包装体(梱包材)としては、アルミニウム箔等のガスバリア層を備えた積層シートが知られており(特許文献1参照)、この積層シートで、集電体、電極等の各種部品を包み込み、端部をテープで止める、或いは端部を輪ゴムで縛る等の方法が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−213866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように端部をテープで止める、或いは端部を輪ゴムで縛る等の手法では、十分に密封されていないがために、中に収容された各種部品(集電体、電極等)は、湿度の影響を依然として受けやすいという問題があった。
【0007】
また、例えばコイル状に捲回された電極板等は数百kgもの重量があり、このように大きな電極板を包装袋に収容した後に開口部をヒートシールし密封包装しようとする場合には、開口部がとても大きいために開口部をヒートシールする作業性が悪い上に、シール部のシールの均一性も得られ難いという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、湿度の影響を受け難い状態で、集電体、電極等の各種部品等を包装することができると共に、袋の開口部を閉塞する作業性に優れた包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0010】
[1]前面壁シート部と、背面壁シート部と、前記前面壁シート部の下縁部と前記背面壁シート部の下縁部とに連接されて底面部を形成した底面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部の左側縁部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の上縁部と前記背面壁シート部の上縁部との間で開口部が形成された包装袋であって、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記背面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【0011】
[2]略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する前面壁シート部と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する背面壁シート部と、前面辺、左前方斜辺、左後方斜辺、背面辺、右後方斜辺、右前方斜辺がこの順に連なって構成される平面視略六角形形状の底面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部と前記背面壁シート部は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成された包装袋であって、
前記底面壁シート部の前面側縁部と前記前面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の背面側縁部と前記背面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左前方斜め縁部と前記前面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右前方斜め縁部と前記前面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左後方斜め縁部と前記背面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右後方斜め縁部と前記背面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記前面壁シート部の左側縁部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、
前記前面壁シート部の上縁部と前記背面壁シート部の上縁部との間で開口部が形成され、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記背面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【0012】
[3]前記開口部を開けると共に前記底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、前記底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する前項2に記載の包装袋。
【0013】
[4]前記底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすることによって、前記背面壁シート部、前記山折り状態の底面壁シート部及び前記前面壁シート部をこの順に重ね合わせた折り畳み状態にできるものである前項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋。
【0014】
[5]前記縁部同士の連接部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されている前項1〜4のいずれか1項に記載の包装袋。
【0015】
[6]前記前面壁シート部、前記背面壁シート部及び前記底面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなることを特徴とする前項1〜5のいずれか1項に記載の包装袋。
【0016】
[7]前面壁シート部と、背面壁シート部と、前記前面壁シート部の下縁部と前記背面壁シート部の下縁部とに連接されて底面部を形成した底面壁シート部と、前記背面壁シート部の上縁部に連接されて天面部を形成した天面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の前面側縁部との間で開口部が形成された包装袋であって、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記天面壁シート部の前面側縁部の内面に該前面側縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【0017】
[8]略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する前面壁シート部と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する背面壁シート部と、前面辺、左前方斜辺、左後方斜辺、背面辺、右後方斜辺、右前方斜辺がこの順に連なって構成される平面視略六角形形状の底面壁シート部と、前面辺、左側辺、背面辺、右側辺がこの順に連なって構成された平面視略四角形形状の天面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部と前記背面壁シート部は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成された包装袋であって、
前記底面壁シート部の前面側縁部と前記前面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の背面側縁部と前記背面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左前方斜め縁部と前記前面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右前方斜め縁部と前記前面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左後方斜め縁部と前記背面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右後方斜め縁部と前記背面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記天面壁シート部の左側縁部の前方側半部と前記前面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の左側縁部の後方側半部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の右側縁部の前方側半部と前記前面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の右側縁部の後方側半部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の左側縁部の下部と前記背面壁シート部の左側縁部の下部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部の下部と前記背面壁シート部の右側縁部の下部とが連接され、前記背面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の背面側縁部とが連接され、
前記前面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の前面側縁部との間で開口部が形成され、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記天面壁シート部の前面側縁部の内面に該前面側縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【0018】
[9]前記天面壁シート部を内方へ谷折りした状態で前記開口部を開けると共に前記底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、前記底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する前項8に記載の包装袋。
【0019】
[10]前記底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすると共に前記天面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ谷折りすることによって、前記背面壁シート部、前記山折り状態の底面壁シート部、前記谷折り状態の天面壁シート部及び前記前面壁シート部を重ね合わせた折り畳み状態にできるものである前項7〜9のいずれか1項に記載の包装袋。
【0020】
[11]前記縁部同士の連接部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されている前項7〜10のいずれか1項に記載の包装袋。
【0021】
[12]前記前面壁シート部、前記背面壁シート部、前記底面壁シート部及び前記天面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなることを特徴とする前項7〜11のいずれか1項に記載の包装袋。
【0022】
[13]前記ヒートシール層が、ポリオレフィン樹脂層である前項6または12に記載の包装袋。
【0023】
[14]二次電池用部品用防湿包装袋またはキャパシタ用部品用防湿包装袋として用いられる前項1〜13のいずれか1項に記載の包装袋。
【発明の効果】
【0024】
[1]の発明では、第1チャック部と第2チャック部との係合により開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるから、湿度の影響を受け難い状態で部品(集電体、電極等)等を包装することができるし、袋の開口部を閉塞する作業性にも優れている。
【0025】
[2]の発明では、第1チャック部と第2チャック部との係合により開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるから、湿度の影響を受け難い状態で部品(集電体、電極等)等を包装することができるし、袋の開口部を閉塞する作業性にも優れている。
【0026】
[3]の発明では、開口部を開けると共に底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成するから、包装袋を脱気する際の包装袋の折れ曲がり・しわ等によるピンホールの発生を防止できるし、部品(集電体、電極等)等を収容した包装袋を外装箱(ダンボールケース等)等に入れる際の包装袋の折れ曲がり・しわ等によるピンホールの発生を防止できる。
【0027】
[4]の発明では、底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすることによって、背面壁シート部、山折り状態の底面壁シート部、前面壁シート部をこの順に重ね合わせた折り畳み状態にできる構成であるから、本発明の包装袋をこのような折り畳み状態にして複数を積み重ねて保管等すれば、本発明の包装袋を保管等する際の収容スペースを格段に低減できる利点がある。
【0028】
[5]の発明では、縁部同士の接合部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されているから、集電体、電極等の各種部品を本発明の包装袋内に収容して第1チャック部と第2チャック部とを係合して密封した後、該開閉バルブ部を介して包装袋内の空気を脱気すれば、包装袋内の湿気を十分に排除した状態で各種部品等を包装することができる。
【0029】
[6]の発明では、前面壁シート部、背面壁シート部及び底面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなる構成であり、外方側に延伸ナイロン層が存在することで各シート部の強度を十分に確保することができ、内方側にヒートシール層が存在することでシート部同士のヒートシールが可能になり、両層間にアルミニウム箔層が存在することで各シート部の水分バリア性(非透湿性)を十分に向上させることができる。
【0030】
[7]の発明では、第1チャック部と第2チャック部との係合により開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるから、湿度の影響を受け難い状態で部品(集電体、電極等)等を包装することができるし、袋の開口部を閉塞する作業性にも優れている。
【0031】
[8]の発明では、第1チャック部と第2チャック部との係合により開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるから、湿度の影響を受け難い状態で部品(集電体、電極等)等を包装することができるし、袋の開口部を閉塞する作業性にも優れている。
【0032】
[9]の発明では、天面壁シート部を内方へ谷折りした状態で開口部を開けると共に底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成するから、包装袋を脱気する際の包装袋の折れ曲がり・しわ等によるピンホールの発生を防止できるし、部品(集電体、電極等)等を収容した包装袋を外装箱(ダンボールケース等)等に入れる際の包装袋の折れ曲がり・しわ等によるピンホールの発生を防止できる。
【0033】
[10]の発明では、底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすると共に天面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ谷折りすることによって、背面壁シート部、山折り状態の底面壁シート部、谷折り状態の天面壁シート部、前面壁シート部を重ね合わせた折り畳み状態にできる構成であるから、本発明の包装袋をこのような折り畳み状態にして複数を積み重ねて保管等すれば、本発明の包装袋を保管等する際の収容スペースを格段に低減できる利点がある。
【0034】
[11]の発明では、縁部同士の接合部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されているから、集電体、電極等の各種部品を本発明の包装袋内に収容して第1チャック部と第2チャック部とを係合して密封した後、該開閉バルブ部を介して包装袋内の空気を脱気すれば、包装袋内の湿気を十分に排除した状態で各種部品等を包装することができる。
【0035】
[12]の発明では、前面壁シート部、背面壁シート部、底面壁シート部及び天面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなる構成であり、外方側に延伸ナイロン層が存在することで各シート部の強度を十分に確保することができ、内方側にヒートシール層が存在することでシート部同士のヒートシールが可能になり、両層間にアルミニウム箔層が存在することで各シート部の水分バリア性(非透湿性)を十分に向上させることができる。
【0036】
[13]の発明では、ヒートシール層がポリオレフィン樹脂層であるから、ヒートシールの接合力をさらに向上させることができる。
【0037】
[14]の発明では、湿度の影響を受け難い状態で各種部品等を包装できると共に袋の開口部を閉塞する作業性に優れた、二次電池用部品用防湿包装袋またはキャパシタ用部品用防湿包装袋が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1発明の包装袋を折り畳み状態で示す正面図である。
【図2】図1におけるX−X線の断面図である。
【図3】第1発明の包装袋をチャック部の係合を解除して開口部を開いた状態で示す斜視図である。
【図4】第1発明の包装袋をチャック部の係合を解除して開口部を開いた状態で示す図であって、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は上面図である。
【図5】第1発明の包装袋を各構成部材に分離して示す平面図である。
【図6】第1、2発明の包装袋における開閉バルブ部及びその近傍を示す図であって、(A)はチャック部を係合して開閉バルブ部を閉じた状態を示す斜視図、(B)はチャック部の係合を解除して開閉バルブ部を開いた状態を示す斜視図である。
【図7】第1発明の包装袋内にコイル状の電極板を収容する途中状態を示す斜視図である。
【図8】(A)は第1発明の包装袋内にコイル状の電極板を収容してチャックの係合により開口部を閉塞した状態(脱気後の状態)を示す斜視図であり、(B)は(A)におけるY−Y線の断面図である。
【図9】第2発明の包装袋を折り畳み状態で示す正面図である。
【図10】図9におけるM−M線の断面図である。
【図11】第2発明の包装袋をチャック部の係合を解除して開口部を開いた状態で示す斜視図である。
【図12】第2発明の包装袋をチャック部の係合を解除して開口部を開いた状態で示す図であって、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は上面図である。
【図13】第2発明の包装袋を各構成部材に分離して示す平面図である。
【図14】第2発明の包装袋内にコイル状の電極板を収容する途中状態を示す斜視図である。
【図15】(A)は第2発明の包装袋内にコイル状の電極板を収容してチャックの係合により開口部を閉塞した状態(脱気後の状態)を示す斜視図であり、(B)は(A)におけるN−N線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
第1発明に係る包装袋1の一実施形態を図1〜5に示す。なお、図5は、第1発明の包装袋1を各構成部材に分離して示した平面図である。
【0040】
第1発明に係る包装袋1は、図5に示すように、略矩形状シートの下側(図5では上方)の左右両方の隅部(コーナー部)が斜めにカットされた平面視略六角形形状を有する前面壁シート部2と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部(コーナー部)が斜めにカットされた平面視略六角形形状を有する背面壁シート部3と、前面辺4a、左前方斜辺4b、左後方斜辺4c、背面辺4d、右後方斜辺4e、右前方斜辺4fがこの順に連なって構成された平面視略六角形形状の底面壁シート部4と、開閉バルブ部8とを備えている。
【0041】
前記前面壁シート部2と前記背面壁シート部3は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成されている(図5参照)。
【0042】
なお、図5において、底面壁シート部4における前後方向の略二等分中間線(一点鎖線)47は、該底面壁シート部4を山折りして折り畳む際の山折り位置(山折り線)を示したものである。
【0043】
しかして、前記底面壁シート部4の前面側縁部41と前記前面壁シート部2の下縁部21とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の背面側縁部42と前記背面壁シート部3の下縁部31とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の左前方斜め縁部43と前記前面壁シート部2の左下方斜め縁部22とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の右前方斜め縁部44と前記前面壁シート部2の右下方斜め縁部23とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の左後方斜め縁部45と前記背面壁シート部3の左下方斜め縁部32とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の右後方斜め縁部46と前記背面壁シート部3の右下方斜め縁部33とがヒートシール接合され、前記前面壁シート部2の左側縁部24と前記背面壁シート部3の左側縁部34とがヒートシール接合され、前記前面壁シート部2の右側縁部25と前記背面壁シート部3の右側縁部35とがヒートシール接合されて、前記包装袋1が構成されている。前記前面壁シート部2の上縁部20と前記背面壁シート部3の上縁部30との間で開口部5が形成されている(図3参照)。
【0044】
本実施形態では、前記前面壁シート部2、前記背面壁シート部3及び前記底面壁シート部4は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層11と、内方側に配置されたヒートシール層13と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層12とを含む積層シートからなる(図2参照)。
【0045】
前記前面壁シート部2の上縁部20の内面に該上縁部20の長さ方向に沿って2条の第1チャック部6、6が設けられている(図2、5参照)。これら2条の第1チャック部6、6は、互いに平行状に配置されている(図2、5参照)。
【0046】
前記第1チャック部6は、合成樹脂製の成形体からなり、図2に示すように、上側係止レール部61、下側係止レール部62、これら係止レール部61、62の間に配置された中間レール部63がベースシート部64から突設された構成である。前記上側係止レール部61の先端部に下方に向けて突出した係止片61aが設けられている。また、前記下側係止レール部62の先端部に上方に向けて突出した係止片62aが設けられている(図2参照)。
【0047】
また、前記背面壁シート部3の上縁部30の内面に該上縁部30の長さ方向に沿って2条の第2チャック部7、7が設けられている(図2、5参照)。これら2条の第2チャック部7、7は、互いに平行状に配置されている(図2、5参照)。
【0048】
前記第2チャック部7は、合成樹脂製の成形体からなり、図2に示すように、上側係止レール部71及び下側係止レール部72がベースシート部74から突設された構成である。前記上側係止レール部71の先端部に上方に向けて突出した係止片71aが設けられている。また、前記下側係止レール部72の先端部に下方に向けて突出した係止片72aが設けられている(図2参照)。
【0049】
しかして、前記開口部5を閉塞する際には、前記第1チャック部6、6と前記第2チャック部7、7とを当接させてこれらを挟み込むように外から力を加えると、図8(B)に示すように、第1チャック部6の上側係止レール部61の係止片61aと、第2チャック部7の上側係止レール部71の係止片71aとが係合すると共に、第1チャック部6の下側係止レール部62の係止片62aと、第2チャック部7の下側係止レール部72の係止片72aとが係合して、前記開口部5が閉塞されて包装袋1の内部空間が密封される(図8(A)参照)。本実施形態では、スライダー15をスライドさせていくことによって第1チャック部6、6と第2チャック部7、7を両側から挟み込んで挟圧して係合を行うものとしているが、スライダー15を取り付けない構成を採用して、手で挟圧して係合を行うようにしてもよい。
【0050】
一方、前記スライダー15を逆方向にスライド移動させていくことで前記係合を解除することができ、これにより前記開口部5を形成させることができる(図3参照)。
【0051】
前記前面壁シート部2と前記背面壁シート部3との左側縁部24、34同士の接合部の一部領域において、該縁部24、34同士の間に開閉自在な開閉バルブ部8の一部が挿入配置されて、該開閉バルブ部8の外面が、前面壁シート部2の内面及び背面壁シート部3の内面にヒートシールにより接合されている。
【0052】
前記開閉バルブ部8は、図6に示すように、2枚の略矩形状の合成樹脂フィルムが上下縁部でそれぞれ接合されてなる短筒状の合成樹脂フィルム81の一方側の内面に2条の第3チャック部82が設けられ、該フィルム81の他方側の内面に、前記第3チャック部82に係合し得る第4チャック部83が2条形成されている。第3チャック部82と第4チャック部83とを係合することによって開閉バルブ部8を閉じることができる一方(図6(A)参照)、前記係合を解除することによって開閉バルブ部8を開くことができる(図6(B)参照)。前記フィルム81は筒状であるから、この開いた状態の開閉バルブ部8内に、脱気用の吸引ノズル(吸引パイプ)を挿入することができる。
【0053】
上記第1発明の包装袋1は、使用しない保管状態の時には、底面壁シート部4を山折り線47で内方に山折りして、背面壁シート部3、山折り状態の底面壁シート部4、前面壁シート部2をこの順に重ね合わせた折り畳み状態にする(図1、2参照)。このような折り畳み状態にした包装袋1を複数枚積み重ねて保管するようにすれば、本発明の包装袋を保管する際の収容スペースを格段に低減することができ、省スペース化を図ることができる。
【0054】
上記第1発明の包装袋1を使用する(部品等を包装する)際には、前記開口部5を大きく開けると共に前記底面壁シート部4を略平面状に展開して(山折り状態から展開して設置面に略平面状に拡げて)包装袋1を立体的に拡げる(図3、4参照)。この時、底面壁シート部4の左側の三角形部48及び右側の三角形部49は、いずれも、左右方向における内方(内部)から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する(略舟形形状になる)。
【0055】
次に、図7に示すように、部品(集電体、電極等)100を開口部5を介して包装袋1内に収容する。本実施形態では、部品100として、巻芯部101に電極板102がコイル状に多数回巻き付けられたものを例示している。
【0056】
部品100を包装袋1内に収容した後、必要に応じて除湿剤(シリカゲル等)を包装袋1内に入れ、スライダー15を移動させて第1チャック部6と第2チャック部7とを係合することによって開口部5を閉塞して包装袋1の内部空間を密封状態にする(図8(A)(B)参照)。
【0057】
次に、開閉バルブ部8のチャック部82、83の係合を解除してバルブ部8を開き(図6(B)参照)、この開いたバルブ部8を介して脱気装置の脱気ノズルを包装袋1内に挿入配置し、この状態で脱気を行う。包装袋1内の脱気が進行すると、包装袋1が部品100の外形形状と略同等の形状を呈するようになる(図8(A)参照)。脱気が完了した後、脱気ノズルを抜いた後、速やかにチャック部82、83を係合して開閉バルブ部8を閉じる(図6(A)参照)。こうして湿気の影響を受け難い状態で各種部品(集電体、電極等)等を包装することができ(図8(A)参照)、このような包装状態で部品等を移送、保管等することができる。
【0058】
一方、部品を取り出す際には、スライダー15を逆方向に移動させて第1チャック部6と第2チャック部7との係合を解除して前記開口部5を形成せしめ、この開いた開口部5を介して部品を取り出す。
【0059】
次に、第2発明に係る包装袋1の一実施形態を図9〜13に示す。なお、図13は、第2発明の包装袋1を各構成部材に分離して示した平面図である。
【0060】
第2発明に係る包装袋1は、図13に示すように、略矩形状シートの下側(図13では上方)の左右両方の隅部(コーナー部)が斜めにカットされた平面視略六角形形状を有する前面壁シート部2と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部(コーナー部)が斜めにカットされた平面視略六角形形状を有する背面壁シート部3と、前面辺4a、左前方斜辺4b、左後方斜辺4c、背面辺4d、右後方斜辺4e、右前方斜辺4fがこの順に連なって構成された平面視略六角形形状の底面壁シート部4と、前面辺9a、左側辺9b、背面辺9d、右側辺9eがこの順に連なって構成された平面視略四角形形状の天面壁シート部9と、開閉バルブ部8とを備えている。
【0061】
前記前面壁シート部2と前記背面壁シート部3は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成されている(図13参照)。
【0062】
なお、図13において、底面壁シート部4における前後方向の略二等分中間線(一点鎖線)47は、該底面壁シート部4を山折りして折り畳む際の山折り位置(山折り線)を示したものであり、天面壁シート部9における前後方向の略二等分中間線(一点鎖線)97は、該天面壁シート部9を谷折りして折り畳む際の谷折り位置(谷折り線)を示したものである。
【0063】
しかして、前記底面壁シート部4の前面側縁部41と前記前面壁シート部2の下縁部21とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の背面側縁部42と前記背面壁シート部3の下縁部31とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の左前方斜め縁部43と前記前面壁シート部2の左下方斜め縁部22とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の右前方斜め縁部44と前記前面壁シート部2の右下方斜め縁部23とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の左後方斜め縁部45と前記背面壁シート部3の左下方斜め縁部32とがヒートシール接合され、前記底面壁シート部4の右後方斜め縁部46と前記背面壁シート部3の右下方斜め縁部33とがヒートシール接合され、前記天面壁シート部9の左側縁部の前方側半部92と前記前面壁シート部2の左側縁部24とがヒートシール接合され、前記天面壁シート部9の左側縁部の後方側半部93と前記背面壁シート部3の左側縁部34とがヒートシール接合され、前記天面壁シート部9の右側縁部の前方側半部94と前記前面壁シート部2の右側縁部25とがヒートシール接合され、前記天面壁シート部9の右側縁部の後方側半部95と前記背面壁シート部3の右側縁部35とがヒートシール接合され、前記前面壁シート部2の左側縁部24の下部(未接合領域)と前記背面壁シート部3の左側縁部34の下部(未接合領域)とがヒートシール接合され、前記前面壁シート部2の右側縁部25の下部(未接合領域)と前記背面壁シート部3の右側縁部35の下部(未接合領域)とがヒートシール接合され、前記背面壁シート部3の上縁部30と前記天面壁シート部9の背面側縁部91とがヒートシール接合されて、前記包装袋1が構成されている。前記前面壁シート部2の上縁部20と前記天面壁シート部9の前面側縁部90との間で開口部5が形成されている(図10、11参照)。
【0064】
本実施形態では、前記前面壁シート部2、前記背面壁シート部3、前記底面壁シート部4及び天面壁シート部9は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層11と、内方側に配置されたヒートシール層13と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層12とを含む積層シートからなる(図10参照)。
【0065】
前記前面壁シート部2の上縁部20の内面に該上縁部20の長さ方向に沿って2条の第1チャック部6、6が設けられている(図10、13参照)。これら2条の第1チャック部6、6は、互いに平行状に配置されている(図10、13参照)。
【0066】
前記第1チャック部6は、合成樹脂製の成形体からなり、図10に示すように、上側係止レール部61、下側係止レール部62、これら係止レール部61、62の間に配置された中間レール部63がベースシート部64から突設された構成である。前記上側係止レール部61の先端部に下方に向けて突出した係止片61aが設けられている。また、前記下側係止レール部62の先端部に上方に向けて突出した係止片62aが設けられている(図10参照)。
【0067】
また、前記天面壁シート部9の前面側縁部90の内面に該前面側縁部90の長さ方向に沿って2条の第2チャック部7、7が設けられている(図10、13参照)。これら2条の第2チャック部7、7は、互いに平行状に配置されている(図10、13参照)。
【0068】
前記第2チャック部7は、合成樹脂製の成形体からなり、図10に示すように、上側係止レール部71及び下側係止レール部72がベースシート部74から突設された構成である。前記上側係止レール部71の先端部に上方に向けて突出した係止片71aが設けられている。また、前記下側係止レール部72の先端部に下方に向けて突出した係止片72aが設けられている(図10参照)。
【0069】
しかして、前記開口部5を閉塞する際には、前記第1チャック部6、6と前記第2チャック部7、7とを当接させてこれらを挟み込むように外から力を加えると、図15(B)に示すように、第1チャック部6の上側係止レール部61の係止片61aと、第2チャック部7の上側係止レール部71の係止片71aとが係合すると共に、第1チャック部6の下側係止レール部62の係止片62aと、第2チャック部7の下側係止レール部72の係止片72aとが係合して、前記開口部5が閉塞されて包装袋1の内部空間が密封される(図15(A)参照)。本実施形態では、スライダー15をスライドさせていくことによって第1チャック部6、6と第2チャック部7、7を両側から挟み込んで挟圧して係合を行うものとしているが、スライダー15を取り付けない構成を採用して、手で挟圧して係合を行うようにしてもよい。
【0070】
一方、前記スライダー15を逆方向にスライド移動させていくことで前記係合を解除することができ、これにより前記開口部5を形成させることができる(図11参照)。
【0071】
前記前面壁シート部2と前記背面壁シート部3との左側縁部24、34同士の接合部の一部領域において、該縁部24、34同士の間に開閉自在な開閉バルブ部8の一部が挿入配置されて、該開閉バルブ部8の外面が、前面壁シート部2の内面及び背面壁シート部3の内面にヒートシールにより接合されている。
【0072】
前記開閉バルブ部8は、図6に示すように、2枚の略矩形状の合成樹脂フィルムが上下縁部でそれぞれ接合されてなる短筒状の合成樹脂フィルム81の一方側の内面に2条の第3チャック部82が設けられ、該フィルム81の他方側の内面に、前記第3チャック部82に係合し得る第4チャック部83が2条形成されている。第3チャック部82と第4チャック部83とを係合することによって開閉バルブ部8を閉じることができる一方(図6(A)参照)、前記係合を解除することによって開閉バルブ部8を開くことができる(図6(B)参照)。前記フィルム81は筒状であるから、この開いた状態の開閉バルブ部8内に、脱気用の吸引ノズル(吸引パイプ)を挿入することができる。
【0073】
上記第2発明の包装袋1は、使用しない保管状態の時には、底面壁シート部4を山折り線47で内方に山折りすると共に天面壁シート部9を谷折り線97で内方に谷折りして、背面壁シート部3と前面壁シート部2の間に、山折り状態の底面壁シート部4、谷折り状態の天面壁シート部9を配置してこれらを重ね合わせた折り畳み状態にする(図9、10参照)。なお、山折り状態の底面壁シート部4と谷折り状態の天面壁シート部9とは、位置が異なるので、互いに重なり合わない(図9、10参照)。このような折り畳み状態にした包装袋1を複数枚積み重ねて保管するようにすれば、本発明の包装袋を保管する際の収容スペースを格段に低減することができ、省スペース化を図ることができる。
【0074】
上記第2発明の包装袋1を使用する(部品等を包装する)際には、前記天面壁シート部9を谷折り状態にしたままで前記開口部5を大きく開けると共に前記底面壁シート部4を略平面状に展開して(山折り状態から展開して設置面に略平面状に拡げて)包装袋1を立体的に拡げる(図11、12参照)。この時、底面壁シート部4の左側の三角形部48及び右側の三角形部49は、いずれも、左右方向における内方(内部)から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する(略舟形形状になる)。
【0075】
次に、図14に示すように、部品(集電体、電極等)100を開口部5を介して包装袋1内に収容する。本実施形態では、部品100として、巻芯部101に電極板102がコイル状に多数回巻き付けられたものを例示している。
【0076】
部品100を包装袋1内に収容した後、必要に応じて除湿剤(シリカゲル等)を包装袋1内に入れ、スライダー15を移動させて第1チャック部6と第2チャック部7とを係合することによって開口部5を閉塞して包装袋1の内部空間を密封状態にする(図15(A)(B)参照)。
【0077】
次に、開閉バルブ部8のチャック部82、83の係合を解除してバルブ部8を開き(図6(B)参照)、この開いたバルブ部8を介して脱気装置の脱気ノズルを包装袋1内に挿入配置し、この状態で脱気を行う。包装袋1内の脱気が進行すると、包装袋1が部品100の外形形状と略同等の形状を呈するようになる(図15(A)参照)。脱気が完了した後、脱気ノズルを抜いた後、速やかにチャック部82、83を係合して開閉バルブ部8を閉じる(図6(A)参照)。こうして湿気の影響を受け難い状態で各種部品(集電体、電極等)等を包装することができ(図15(A)参照)、このような包装状態で部品等を移送、保管等することができる。
【0078】
一方、部品を取り出す際には、スライダー15を逆方向に移動させて第1チャック部6と第2チャック部7との係合を解除して前記開口部5を形成せしめ、この開いた開口部5を介して部品を取り出す。
【0079】
本発明において、シート部の縁部同士をヒートシール等により接合する場合において、該接合部(ヒートシール接合部等)の幅(W)は、5mm〜15mmに設定するのが好ましい(図1参照)。
【0080】
本発明において、前記前面壁シート部2、前記背面壁シート部3、前記底面壁シート部4、前記天面壁シート部9としては、特に限定されるものではないが、例えば、外方側に配置された耐熱性樹脂層11と、内方側に配置されたヒートシール層13と、これら両層間に配設された金属箔層12とを含む積層シート等が挙げられる。具体的には、例えば、耐熱性樹脂層11/接着剤層/金属箔層12/接着剤層/ヒートシール層13からなる積層シート等を例示できる。
【0081】
前記耐熱性樹脂層(外側層)11としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等が挙げられ、これらの延伸フィルムが好ましく用いられる。中でも、前記耐熱性樹脂層2としては、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム又は二軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを用いるのが特に好ましい。前記ナイロンフィルムとしては、特に限定されるものではないが、例えば、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム、MXDナイロンフィルム等が挙げられる。なお、前記耐熱性樹脂層2は、単層で形成されていても良いし、或いは、例えばPETフィルム/ナイロンフィルムからなる複層で形成されていても良い。
【0082】
前記耐熱性樹脂層11の厚さは、12μm〜50μmであるのが好ましい。上記好適下限値以上に設定することで包装材として十分な強度を確保できると共に、上記好適上限値以下に設定することで、包装袋の柔軟性が向上し、脱気時における包装袋の変形が容易になる。また、上記好適上限値以下に設定することで、チャック部を熱融着する際及びシート縁部同士をヒートシールする際に熱が伝わり易くヒートシールの作業性を向上できる。また、上記好適上限値を超えても、機能上の向上は望めず、徒にコストを増大させるだけである。
【0083】
前記金属箔層12は、包装材1に酸素や水分の侵入を阻止するガスバリア性を付与する役割を担うものである。前記金属箔層4としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム箔、銅箔等が挙げられ、アルミニウム箔が一般的に用いられる。前記金属箔層12の厚さは、20μm〜100μmであるのが好ましい。20μm以上であることで金属箔を製造する際の圧延時のピンホール発生を防止できると共に、100μm以下であることで、包装袋の柔軟性が向上し(剛性を持ちすぎない)、第1チャック部6と第2チャック部7の係合作業が容易化される。また、100μm以下であることで、チャック部を熱融着する際及びシート縁部同士をヒートシールする際に熱が伝わり易くヒートシールの作業性を向上できる。
【0084】
前記ヒートシール層(内側層)13を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば
1)共重合成分としてプロピレンとエチレンを含有する共重合体樹脂
2)共重合成分としてプロピレン、エチレン及びブテンを含有する共重合体樹脂
3)共重合成分としてプロピレンとエチレンを含有するブロック共重合体樹脂
4)酸変性ポリオレフィン樹脂(この樹脂における酸成分含有率は0.01質量%〜10質量%であるのが好ましく、前記酸としてはカルボン酸等が挙げられる)
5)未延伸ポリプロピレン
等が挙げられる。
【0085】
前記1)〜5)の樹脂にオレフィン系の熱可塑性エラストマーがブレンドされていても良い。
【0086】
前記ヒートシール層13の厚さは、10μm〜80μmであるのが好ましい。10μm以上であることで十分なシール強度を得ることができると共に80μm以下であることで端面からの水蒸気バリアを損ねることが十分に防止される。前記ヒートシール層13は、単層で構成されていても良いし、或いは押出ラミネートを複数回行う、共押出を行う等により複層で構成されていても良い。
【0087】
前記接着剤層を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオール成分及びイソシアネート成分を含有してなる二液硬化型のウレタン系接着剤等が挙げられる。この二液硬化型のウレタン系接着剤は、特にドライラミネート法で接着する際に好適に用いられる。前記ポリオール成分としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。前記イソシアネート成分としては、特に限定されるものではないが、例えばTDI(トリレンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、MDI(メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネート)等のジイソシアネート類などが挙げられる。前記接着剤層の厚さは、2μm〜5μmに設定されるのが好ましく、中でも3μm〜4μmに設定されるのが特に好ましい。
【0088】
また、本発明において、前記前面壁シート部2、前記背面壁シート部3、前記底面壁シート部4、前記天面壁シート部9としては、例えば、外方側に配置された耐熱性樹脂層11と、内方側に配置されたヒートシール層13と、これら両層間に配設された金属箔層12と、該金属箔層12と前記ヒートシール層13との間に配置された延伸樹脂フィルム(例えば延伸ナイロンフィルム等)と、を含む積層シート等を用いてもよく、この場合には、強靱性と柔軟性の両方を付与できるので包装袋としての取り扱い性を向上させることができる。中でも、前記前面壁シート部2、前記背面壁シート部3、前記底面壁シート部4、前記天面壁シート部9としては、外方側から、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層11、アルミニウム箔層12、延伸ナイロンフィルム層、未延伸ポリプロピレン層13の順に積層されてなるシートを用いるのが好ましい。
【0089】
なお、第1発明の上記実施形態(図1〜8)では、前面壁シート部2、背面壁シート部3、底面壁シート部4が、それぞれ別体のシートからなり、これらが縁部同士でヒートシール接合等の接合により連接された構成を採用しているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、前面壁シート部2と背面壁シート部3とが左側縁部で連接されている構成の1枚のシート体(即ち別体のシート部が縁部同士でヒートシール接合等の接合がなされたものではなく最初から1枚もののシートである構成)で構成されていてもよく、本明細書において「連接」の語は、このような構成をも含む意味で用いている。
【0090】
また、第2発明の上記実施形態(図9〜15)では、前面壁シート部2、背面壁シート部3、底面壁シート部4及び天面壁シート部9が、それぞれ別体のシートからなり、これらが縁部同士でヒートシール接合等の接合により連接された構成を採用しているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、背面壁シート部3と天面壁シート部9とが縁部で連接されている構成の1枚のシート体(即ち別体のシート部が縁部同士でヒートシール接合等の接合がなされたものではなく最初から1枚もののシートである構成)で構成されていてもよく、本明細書において「連接」の語は、このような構成をも含む意味で用いている。
【実施例】
【0091】
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
【0092】
<実施例1>
前項で説明した図1〜4に示す構成の包装袋1を製作した。折り畳み状態で示す図1において実施例1の包装袋1は、L:1400mm、M:670mm、H1:660mm、H2:280mmであった。前面壁シート部2、背面壁シート部3及び底面壁シート部4としては、外側から順に、延伸ナイロンフィルム15μm/接着剤/延伸ナイロンフィルム25μm/接着剤/アルミニウム箔6μm/接着剤/直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム50μmの層構成からなるシートを用いた。縁部のヒートシール幅(W)は10mmとした。
【0093】
第1チャック部6及び第2チャック部7としては、ハイパック株式会社製のダブルチャック「WEXLL−330」を用いた。また、開閉バルブ部8取付予定位置は、製袋時にはヒートシールしないようにしておき、この取付予定位置に開閉バルブ部8を挿入してヒートシールすることによって開閉バルブ部8を袋1に一体化した。開閉バルブ部8としては、株式会社コンパック製「トラスト弁」(フィルム構成:LLDPE25μm/ナイロン25μm/LLDPE25μm)を用いた(図6参照)。
【0094】
次に、図7に示すように、巻芯部101に特殊な表面処理を施したアルミニウム箔(厚さ20μm×500mm幅×3000m巻き)102がコイル状に巻き付けられた部品100を湿度40%に調節した室内に保管し、この室内で前記部品100を開口部5を介して包装袋1内に収容した後、温湿度センサー(株式会社テイアンドデイ製「Thermo Recorder TR−73U」)を包装袋1内に入れ、スライダー15を移動させて第1チャック部6と第2チャック部7とを係合することによって開口部5を閉塞した。次に、開いた開閉バルブ部8を介して脱気装置の脱気ノズルを包装袋1内に挿入配置し、この密封状態で十分に脱気を行った。脱気を完了した後、開閉バルブ部8を閉じて密封状態にした(図8)。
【0095】
前記部品100を包装した包装袋1を段ボール箱に梱包した後、これを温度30℃、湿度70%の条件に管理された環境下に30日間保管した。
【0096】
30日間保管後に包装袋1の開口部5を開けて、温湿度センサーを取り出してデータ解析を行ったところ、温度は設定の30℃が維持されていて、湿度は試験開始時の40%を保持していることがわかった。このように脱気後の包装袋1内は、新たな湿気、水分の侵入が殆どないことがわかった。即ち、包装袋1は、長期間にわたり湿度の影響を受け難い状態で部品100を包装して保管することができた。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明の包装袋は、例えば、リチウムイオン二次電池等の二次電池用集電体、二次電池用正極、二次電池用負極、電気二重層キャパシタ用集電体、電気二重層キャパシタ用電極等の部品等を包装するのに用いられる。例えば、前記部品等の製造工程間での移送用包装袋、前記部品等の工場間での移送用包装袋、或いは前記部品等の保管用包装袋等として利用される。
【符号の説明】
【0098】
1…包装袋
2…前面壁シート部
3…背面壁シート部
4…底面壁シート部
4a…前面辺
4b…左前方斜辺
4c…左後方斜辺
4d…背面辺
4e…右後方斜辺
4f…右前方斜辺
5…開口部
6…第1チャック部
7…第2チャック部
8…開閉バルブ部
9…天面壁シート部
9a…前面辺
9b…左側辺
9d…背面辺
9e…右側辺
11…延伸ナイロン層
12…アルミニウム箔層
13…ヒートシール層
20…前面壁シート部の上縁部
21…前面壁シート部の下縁部
22…前面壁シート部の左下方斜め縁部
23…前面壁シート部の右下方斜め縁部
24…前面壁シート部の左側縁部
25…前面壁シート部の右側縁部
30…背面壁シート部の上縁部
31…背面壁シート部の下縁部
32…背面壁シート部の左下方斜め縁部
33…背面壁シート部の右下方斜め縁部
34…背面壁シート部の左側縁部
35…背面壁シート部の右側縁部
41…底面壁シート部の前面側縁部
42…底面壁シート部の背面側縁部
43…底面壁シート部の左前方斜め縁部
44…底面壁シート部の右前方斜め縁部
45…底面壁シート部の左後方斜め縁部
46…底面壁シート部の右後方斜め縁部
47…底面壁シート部の内方への山折り線
48…底面壁シート部の左側三角形部(傾斜面)
49…底面壁シート部の右側三角形部(傾斜面)
90…天面壁シート部の前面側縁部
91…天面壁シート部の背面側縁部
92…天面壁シート部の左側縁部の前方側半部
93…天面壁シート部の左側縁部の後方側半部
94…天面壁シート部の右側縁部の前方側半部
95…天面壁シート部の右側縁部の後方側半部
97…天面壁シート部の内方への谷折り線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面壁シート部と、背面壁シート部と、前記前面壁シート部の下縁部と前記背面壁シート部の下縁部とに連接されて底面部を形成した底面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部の左側縁部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の上縁部と前記背面壁シート部の上縁部との間で開口部が形成された包装袋であって、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記背面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する前面壁シート部と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する背面壁シート部と、前面辺、左前方斜辺、左後方斜辺、背面辺、右後方斜辺、右前方斜辺がこの順に連なって構成される平面視略六角形形状の底面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部と前記背面壁シート部は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成された包装袋であって、
前記底面壁シート部の前面側縁部と前記前面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の背面側縁部と前記背面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左前方斜め縁部と前記前面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右前方斜め縁部と前記前面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左後方斜め縁部と前記背面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右後方斜め縁部と前記背面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記前面壁シート部の左側縁部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、
前記前面壁シート部の上縁部と前記背面壁シート部の上縁部との間で開口部が形成され、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記背面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【請求項3】
前記開口部を開けると共に前記底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、前記底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する請求項2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすることによって、前記背面壁シート部、前記山折り状態の底面壁シート部及び前記前面壁シート部をこの順に重ね合わせた折り畳み状態にできるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項5】
前記縁部同士の連接部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項6】
前記前面壁シート部、前記背面壁シート部及び前記底面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項7】
前面壁シート部と、背面壁シート部と、前記前面壁シート部の下縁部と前記背面壁シート部の下縁部とに連接されて底面部を形成した底面壁シート部と、前記背面壁シート部の上縁部に連接されて天面部を形成した天面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の前面側縁部との間で開口部が形成された包装袋であって、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記天面壁シート部の前面側縁部の内面に該前面側縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【請求項8】
略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する前面壁シート部と、略矩形状シートの下側の左右両方の隅部が斜めにカットされた平面視形状を有する背面壁シート部と、前面辺、左前方斜辺、左後方斜辺、背面辺、右後方斜辺、右前方斜辺がこの順に連なって構成される平面視略六角形形状の底面壁シート部と、前面辺、左側辺、背面辺、右側辺がこの順に連なって構成された平面視略四角形形状の天面壁シート部とを備え、前記前面壁シート部と前記背面壁シート部は、互いに略同一形状で略同一大きさに形成された包装袋であって、
前記底面壁シート部の前面側縁部と前記前面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の背面側縁部と前記背面壁シート部の下縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左前方斜め縁部と前記前面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右前方斜め縁部と前記前面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の左後方斜め縁部と前記背面壁シート部の左下方斜め縁部とが連接され、前記底面壁シート部の右後方斜め縁部と前記背面壁シート部の右下方斜め縁部とが連接され、前記天面壁シート部の左側縁部の前方側半部と前記前面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の左側縁部の後方側半部と前記背面壁シート部の左側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の右側縁部の前方側半部と前記前面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記天面壁シート部の右側縁部の後方側半部と前記背面壁シート部の右側縁部とが連接され、前記前面壁シート部の左側縁部の下部と前記背面壁シート部の左側縁部の下部とが連接され、前記前面壁シート部の右側縁部の下部と前記背面壁シート部の右側縁部の下部とが連接され、前記背面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の背面側縁部とが連接され、
前記前面壁シート部の上縁部と前記天面壁シート部の前面側縁部との間で開口部が形成され、
前記前面壁シート部の上縁部の内面に該上縁部の長さ方向に沿って第1チャック部が延設され、前記天面壁シート部の前面側縁部の内面に該前面側縁部の長さ方向に沿って第2チャック部が延設され、
前記第1チャック部と前記第2チャック部とを係合することによって前記開口部が閉塞されて包装袋の内部空間が密封されるものとなされ、前記係合を解除することによって前記開口部が形成されるものとなされていることを特徴とする包装袋。
【請求項9】
前記天面壁シート部を内方へ谷折りした状態で前記開口部を開けると共に前記底面壁シート部を略平面状に展開して包装袋を立体的に拡げた時に、前記底面壁シート部の左側の三角形部及び右側の三角形部は、左右方向における内方から外方に向けて斜め上方に傾斜する傾斜面を形成する請求項8に記載の包装袋。
【請求項10】
前記底面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ山折りすると共に前記天面壁シート部における前後方向の略二等分中間位置で内方へ谷折りすることによって、前記背面壁シート部、前記山折り状態の底面壁シート部、前記谷折り状態の天面壁シート部及び前記前面壁シート部を重ね合わせた折り畳み状態にできるものである請求項7〜9のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項11】
前記縁部同士の連接部の一部領域において該縁部同士の間に開閉自在な開閉バルブ部の少なくとも一部が挿入されて前記縁部の内面に接合固定されている請求項7〜10のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項12】
前記前面壁シート部、前記背面壁シート部、前記底面壁シート部及び前記天面壁シート部は、いずれも、外方側に配置された延伸ナイロン層と、内方側に配置されたヒートシール層と、これら両層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む積層シートからなることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項13】
前記ヒートシール層が、ポリオレフィン樹脂層である請求項6または12に記載の包装袋。
【請求項14】
二次電池用部品用防湿包装袋またはキャパシタ用部品用防湿包装袋として用いられる請求項1〜13のいずれか1項に記載の包装袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−148820(P2012−148820A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239920(P2011−239920)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(501428187)昭和電工パッケージング株式会社 (110)
【Fターム(参考)】