説明

医療のイメージングに用いる化合物、キット及び方法

FDGの代替物が提供される。それらは、一方でアジド、アルキン又はホスフィンに連結されたグルコースのようなビルディングブロック及び他方でシュタウディンガーライゲーション反応又は[3+2]環付加反応におけるグルコースに連結された基の対応物であるアジド、アルキン又はホスフィンに連結された検出可能なラベルを含む二つの構成成分の系からなる。グルコースが、アジド基へ連結され、且つ、検出可能なラベルが、ホスフィン又はシクロアルキン基へ連結されることは、好適である。検出可能なラベルは、好ましくは、18FのようなPET放射性核種のラベルである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物、医療のイメージング及び治療に用いるキット及び方法に関する。本発明は、特に、FDG、FLT及び11Cメチオニンについての代替物に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージングの様式、陽電子射出断層撮影法(PET)(positron emission tomography)及び単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)(single photon emission computed tomography)は、イメージを発生させるために放射標識された医薬品に頼る。
【0003】
PETは、主体内から放出された高エネルギーのγ線を記録する。頻繁に使用される陽電子を放出する同位体は、15O、13N、11C、及び18Fを含み、後者は、水素に対する置換として使用される。ラベリングされた分子のプローブを、主体の中へ導入することができ、且つ、そして、PETイメージングは、注入された分子の分布及び濃度に従うことができる。SPECTイメージングは、ガンマ放射の放出の下で減衰する同位体を備えた放射性医薬品を使用する。SPECTは、時間から日の程度における速度論を備えた生物学的な過程のイメージングを可能とする。最も一般的に使用されたSPECT放射性核種は、99mTcである。
【0004】
分子のイメージングのエリアでは、生物学的な過程は、分子のレベルでイメージングされ、そのレベルは、体内の特異的な生物学的な分子を目指すターゲッティングされたイメージングの薬品の援助によって達成される。PETイメージング技術及びSPECTイメージング技術の両方に有用なターゲットは、高度に過剰発現された分子又は上方に調節された経路のいずれかであり、それら分子を、イメージングの薬品によって直接的にターゲッティングすることができ、それら経路を、離間した細胞においてイメージングの薬品を累積させるために、活用することができる。このようなターゲットの例は、細胞のビルディングブロックの摂取の経路である。ビルディングブロックは、細胞に存在する、分子の基礎、構造及び過程を形成する分子である。このようなビルディングブロックの例は、グルコース、核酸塩基、アミノ酸及びコリンである。
【0005】
癌の診断用の18Fでラベリングされた分子を使用する現行のPETイメージング技術は、健康な組織に対する腫瘍組織における単純な糖質2−フルオロ−2−デオキシグルコース(FDG)(2-fluoro-2-deoxy-glucose)の上昇した累積に頼る。グルコース(細胞のビルディングブロックの一つ)のように、FDGは、グルコース輸送体によって細胞の中へ輸送され、且つ、FDG−6−ホスファートへと急速に転換される。しかしながら、FDGが、2−の位置にヒドロキシル基を欠くと、それは、さらなるリン酸化を受けることができず、且つ、細胞内にトラップされる。腫瘍細胞は、健康な細胞よりも高いグルコースの摂取を有し、且つ、FDGの累積は、従って、また、上昇させられ、正常な組織における背景の摂取に対する患者における悪性の病変の可視化を可能にする。
【0006】
成功したイメージングの薬品についての重要な判断基準は、それが、ターゲットでない組織からの及び血液からの(腎臓の系及び/又は肝胆道の系を通じた)急速な浄化を示す一方で、高いターゲットの摂取を呈し、その結果、ターゲットと周囲の組織との間の高いコントラストを得ることができるというものである。これは、特に、核のプローブについての挑戦であるが、その理由は、これらが、減衰することによって信号を一定に生じるためである。その結果として、背景のレベルに対する十分な信号に、トレーサーの数半減期内に、到達する必要がある。
【0007】
FDGの使用の欠点の一つは、相対的に短い半減期であり、それの用途を相対的に速い過程へ限定する。18Fは、110分の半減期の時間を有し、その結果、親分子への同位体の組み込みに至る化学反応及び主体の中へのその後の導入は、相対的に急に起こらなければならない。さらには、FDGがターゲットの細胞に累積し且つターゲットでない組織から浄化するのにかかる時間の間に、同位体は、すでに、かなりの程度まで減衰してしまっている。
【0008】
FDGのような代謝/増殖のイメージングの薬品の速い薬物速度論は、一般に、それらの物理的な半減期に調和する。しかしながら、数時間の最大の時間フレーム内で、これらの構築物は、遅い成長の腫瘍、小さい腫瘍、及び、密な組織における又は低い血流を備えた腫瘍における乏しい累積を呈し得る。これらの腫瘍における累積された信号は、しばしば、ターゲットでない組織又は血液における背景の信号を超えて検出可能であるためには、不十分である。さらには、肝胆道又は腎臓のような、浄化の経路における累積は、関心のある組織を覆い隠し得る(例えば、その場合には、膀胱を覆い隠す前立腺癌)。
【0009】
従って、放射性化合物が、導入される前に、グルコースのような、ターゲッティング分子の増強を可能にする、FDGに対する代替物についての要望がある。このような代替物の目標の一つは、信号対雑音比を増加させることである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、FDGの代替物及びイメージング及び診断における使用に適切な他のイメージングツールを提供することである。驚くべきことに、伝統的なビルディングブロックのアジド、ホスフィン又はアルキンでラベリングされた類似体を、代謝経路の中へ容易に組み込むことができることが、見出されてきた。これらの反応性の基を、シュタウディンガーライゲーション(Staudinger ligation)反応又は[3+2]環付加反応において反応するためのアジド、ホスフィン又はアルキンの相補的な基を含む検出可能なラベルとの反応によって、検出可能なラベルへ共有結合的に連結させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
従って、本発明は、第一の態様において、検出可能なラベル並びにホスフィン、アルキン及びアジドから選択された少なくとも一つの基、好ましくはシクロアルキン又はホスフィンを含む、組成物を含む医療のイメージングの技術に適切なイメージングの薬品に関する。
【0012】
さらなる態様において、本発明は、アジドの部位を含む医薬品の組成物、医療のイメージング用のキット、及び、診断の方法に関し、ここで、イメージングの薬品が、使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、特定の実施形態を参照して、及び、ある一定の図面を参照して、記載されることになるが、しかし、それらには限定されず、特許請求の範囲のみによって限定される。
記載された図面は、単に概略的なものであり、且つ、非限定的なものである。図面において、要素のいくつかの大きさは、誇張されることもあり、且つ、例示の目的のために縮尺では描かれない。用語“を含む”が、本記載及び特許請求の範囲において使用される場合には、それは、他の要素又はステップを排除しない。単数の名詞を指すとき不定冠詞又は定冠詞、例えば、“ある”又は“その”が使用される場合には、これは、他に何かが具体的に述べられない限り、複数のその名詞を含む。
【0014】
さらには、本記載において及び特許請求の範囲において使用された、用語“を含む”が、その後に列挙された手段に限定されるもののように解釈されるべきではない;それは、他の要素又はステップを排除しないことは、留意されることである。このように、表現“手段A及びBを含むデバイス”の範囲は、構成要素A及びBのみからなるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスの直接的に関連する構成要素のみがA及びBであることを意味する。
【0015】
“ビルディングブロック”は、代謝経路のような細胞における経路において伴われる分子として定義される。ビルディングブロックは、糖質、DNA、RNA、ペプチド、脂質、タンパク質のような細胞に存在する分子の部分を形成することもある。代謝のトレーサー及び前駆体は、ビルディングブロックともまた参照される。ビルドブロックの例は、グルコース、核酸塩基、アミノ酸、脂肪酸、アセタート及びコリンである。
【0016】
核酸塩基は、対にする際に伴われる、RNA及びDNAの部分である。リボース又はデオキシリボースの1’の炭素へ共有結合された核酸塩基は、ヌクレオシドと呼ばれ、且つ、5’の炭素に付けられた一つ以上のホスファート基を備えたヌクレオシドは、ヌクレオチドと呼ばれる。核酸塩基の例は、チミン、ウラシル、グアニン、シトシンである。
【0017】
本発明において使用されるような“一次のターゲット”は、イメージングによって検出されるものであるターゲット又は治療のためのターゲットに関する。例えば、一次のターゲットは、生体、組織又は細胞に存在する、どんな分子であることもできる。イメージング用のターゲットは、細胞の表面のターゲット、例えば、受容体、糖タンパク質;構造タンパク質、例えば、アミロイドプラーク;細胞内のターゲット、例えば、ゴルジ(Golgi)体の表面、ミトコンドリアの表面、RNA、DNA、酵素、細胞の情報伝達経路の構成成分;及び/又は異物、例えば、ウィルス、細菌、真菌類、酵母菌、又はそれらの部分のような病原体を含む。一次のターゲットの例は、タンパク質のような化合物を含み、それらタンパク質の存在又は発現のレベルは、ある一定の組織若しくは細胞のタイプと相関させられるか、又は、それらタンパク質の発現のレベルは、ある一定の障害において上方へ調節されるか若しくは下方に調節される。本発明の特定の実施形態に従って、一次のターゲットは、受容体のようなタンパク質である。あるいは、一次のターゲットは、代謝経路であることもあり、その代謝経路は、疾患、例えば、感染又は癌の間に、DNA合成、タンパク質合成、膜合成及び糖類の摂取のような、上方へ調節される。罹患した組織において、上述したマーカーは、健康な組織と異なり、且つ、早期の検出、特異的な診断及び治療、特にターゲッティングされた治療のための唯一の可能性を提示することができる。
【0018】
本発明の情況における“予めのターゲッティングのアプローチ”は、第一のステップで一次のターゲットに結び付く組成物が、体内へ又は試験管内で細胞の系において投与され、第二のステップで一次のターゲットへ結び付けられる組成物へ特異的に結び付くラベリングされた組成物が投与される方法である。
【0019】
この発明は、PETイメージング用の周知のFDG検出可能なラベルに対する代替物を提供する。
【0020】
第一のステップにおいて、本発明は、検出可能なラベル並びにホスフィン、アルキン及びアジドより選択された少なくとも一つの基、好ましくはシクロアルキン又はホスフィンを含む組成物を含む医療のイメージング技術に適切なイメージングの薬品に関する。この文脈において、句“検出可能なラベル並びに・・・より選択された基を含む組成物”は、検出可能なラベル及び基が、直接的にか又は間接的にかのいずれかで、共有結合的な又は他の相互作用によって、例えば連鎖を介して、連結される場合の実施形態を、並びに、検出可能なラベルが、シェルに組み込まれ、そのシェルが、少なくとも一つのこのような基で被覆される場合のような、これらの二つの構成成分が、同じ分離不可能な系の部分を形成する場合の実施形態をもまた、包含する。
【0021】
どんな理論によっても束縛されることを望むことなく、本発明は、知られたライゲーション反応に基づき、ここでアジドは、部分をとる。これらは、シュタウディンガーライゲーション及び[3+2]環付加である。本発明は、[3+2]環付加又は共有結合的なライゲーションであるシュタウディンガーライゲーション、特に生体適合性の共有結合的なライゲーションを使用する、このターゲッティングされたイメージングの上に述べた限定に対する解決手段を提供する。シュタウディンガーライゲーション及び[3+2]環付加は、選択的な化学的及びバイオ直交性の反応である。
【0022】
自然には起こらない、二つの分子間の生体適合性の直接的な共有結合的な反応の使用は、異なる用途において非供給結合的な反応に基づいた認識の機構で遭遇した欠点を解決する。より詳しくは、それは、予めのターゲッティングにおいて特に関心のある多くの利点を表し、且つ、分子のイメージングにおける有力な新しいツールを表す。
【0023】
本発明の方法で、抗体−抗原の結び付きのような多数の生物学的な過程において起こる非共有結合的な認識の事象の非凡な選択性に等しい、二つの関係する官能基、例えば、アジド及びホスフィン又はアルキンは、使用される。本発明の態様に従って、共存する官能性との干渉が回避されるように精細に調整された反応性を有する二つの関係する官能基が、選択される。本発明のさらなる態様に従って、非生物的なものであり、生理学的な条件の下で安定な付加物を形成し、且つ、それらの細胞の/生理学的な周囲を無視する一方で相互にのみを認識する、即ち、それらは、バイオ直交性である、反応性の相手が、選択される。生物学的な環境によって押しつけられた選択性における要求は、ほとんどの他の従来の反応の使用を予め排除する。
【0024】
本発明の方法及び化合物を使用して、イメージングプローブを、それらの小さい大きさのおかげで、例えば腎臓を通じて、体から急速に分泌させることができ、且つ、所望の高い腫瘍の累積に相対的に低いターゲットでない累積を提供することができる。核医学的なイメージングにおいては、予めのターゲッティングの概念が、好都合である。小さいアジド、ホスフィン又はアルキンに結合された、放射性同位体を使用する第二のターゲッティングステップを、速く実行することができる一方で、予めのターゲッティングのステップを、放射性同位体を使用すること無く最適なターゲットの摂取を達成することが必要とされるほど長く、実行することができる。これは、一般に、改善された信号対雑音比に至る。さらには、本発明は、自由選択で同じターゲットを可視化するために異なるイメージングの薬品又は異なるタイプの放射性核種を使用する、多様なイメージングにおける使用に特に適切である。
【0025】
アジドとホスフィンとの間の古典的なシュタウディンガー反応(図1のスキームA)に基づいた、化学選択的なライゲーションは、細胞の表面のグリコシル化を研究するために、Bertozzi及び共同研究者によって適用された[Kohn&Breinbauer(2004)Angew.Chem.Int.Ed.43,3106−3116において概観された]。
【0026】
さらなる変性は、トレースレスシュタウディンガーライゲーションと呼ばれ、且つ、図1のスキームBに描かれる。シュタウディンガーライゲーションを使用して、Bertozzi及び共同研究者は、N−アジドアセチルマンノサミン(ManNAz)(N-azidoacetylmannosamine)が、対応するシアル酸へ代謝で転換され、且つ、細胞の表面の複合糖質の中へ組み込まれたことを立証してきた。アジドは、外因性のホスフィンの試薬でのシュタウディンガーライゲーションについて細胞の表面において利用可能であった。対照実験は、ホスフィンプローブによる細胞の表面における(グルタチオンのような)内因性のモノチオールによるアジドの還元又はジスルフィドの還元のいずれも決して起こらないことを明らかにした。
【0027】
[3+2]環付加において、アジドは、トリアゾール付加物を形成するために、アルキン、好ましくはシクロアルキンと反応する。特にシクロアルキンについて、この反応は、シクロアルキンの環に存在するひずみのために、Cu触媒のような触媒無しに起こることができる。
【0028】
本発明の化合物は、生体分子の中へ組み込まれるか又は細胞の代謝によって変性させられるものである(ビルディングブロックともまた参照された)前駆体の分子の中へ組み込まれ、細胞内に又は細胞上に分子をトラップする。この方式では、一般的な代謝経路を、ターゲッティングすることができる。上述したホスフィン、アルキン又はアジドは、例えば、糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン又はアセタートに連結され、それらは、次に、細胞又は生体へ投与されることができ、且つ、通常の代謝によって生体分子の中へ組み込まれる及び/又は細胞内にトラップされる。生存する生体、真核性の培養された細胞、又は、組み替え型のタンパク質の発現システム(細菌、酵母菌、より高次の真核生物)の中へのこのような組み込みの例が、当技術において記載される[上で引用したLemieux et al 2003,Hang et al.(2003)Proc Natl.Acad Sci.USA100,14846−14851;Wang et al.(2003)Bioconjugate Chem.14,697−701]。
【0029】
本発明のこの態様の特定の実施形態において、感染/炎症又は癌のような、疾患の間に上方へ調節される、代謝経路は、ターゲッティングされる。疾患の条件において上方へ調節することができる化合物は、例えば、DNA、タンパク質、膜の合成、及び、糖類の摂取を含む。これらの要素をラベリングするための適切なビルディングブロックは、アジドでラベリングされた、アミノ酸、糖質、核酸塩基及びコリン並びにアセタートを含む。これらのアジドでラベリングされたビルディングブロックは、この使用された代謝のトレーサーの[11C]−メチオニン、[18F]−フルオロデオキシグルコース(FDG)(fluorodeoxyglucose)、デオキシ−[18F]−フルオロチミジン(FLT)(fluorothymidine)、[11C]−アセタート、及び[11C]−コリンに官能的に類似したものである。高い代謝又は増殖を備えた細胞は、これらのビルディングブロックのより高い摂取を有する。アジド誘導体は、これらの経路に入り且つ細胞内に及び/又は細胞上に累積することができる。遊離のビルディングブロックの十分な増強及び浄化の後で、イメージングプローブ、例えば、放射性ラベル及び(細胞浸透性の)シュタウディンガーホスフィン又はシクロアルキンを含む組成物が、累積したアジドの代謝物を結び付けるために、中へ送られる。正常なFDG−タイプのイメージングにわたる利点は、放射性が、結び付くことを可能にする前に、ターゲッティングプローブの高い増強を可能にするための豊富な時間があり、信号対雑音比を増加させるということである。あるいは、疾患について特異的である代謝経路及び/又は代謝産物を、ターゲッティングすることができるであろう。
【0030】
好適な実施形態においては、イメージングの薬品は、アジドとの反応、特にそれぞれ[3+2]環付加反応又はシュタウディンガーライゲーションにおける相手であるためのアルキン又はホスフィン基を含む検出可能なラベルを含む。
【0031】
自由選択で、イメージングの薬品は、容易な投与を可能とするために、抗酸化剤、水性の媒体、好ましくは生理学的な塩の溶液をさらに含む。
【0032】
検出可能なラベルは、MRIイメージング可能な薬品、スピンラベル、光学的なラベル、超音波応答性の薬品、X線応答性の薬品、放射性核種、(バイオ)発光性の色素及びFRET−タイプの色素のようないずれの適切なイメージングラベルであることもある。本発明に高い関連性のあることは、検出可能なラベルが、ラベリングされた抗体又は必要である同様のもののさらなるラウンドの投与無しに、イメージングに直接的に適切であるということである。これは、例えば、フラッグのペプチドを含むホスフィンプローブが、アジドでラベリングされた過アセチル化されたマンノースが先に服用されたマウスに投与される、知られた反応(Nature volume 430,2004,pages 873−877)と反対のものである。イメージングは、このセットアップにおいて、フルオレセインイソチオシアナートでラベリングされた抗フラッグの抗体でのさらなる処置を要求する。これは、所望の効率を提供しない複雑な多段階の過程である。また、最後のステップにおける抗体の使用は、これらが、免疫原性の反応に至ることもあるか、又は、所望の細胞の区画に到着するには大き過ぎることもあるかのいずれかであるため、望まれないこともある。
【0033】
大部分の放射性核種の相対的に短い半減期のために、本発明が、検出可能なラベルが放射性核種である化合物に用いる特別な利益であることが、見出された。従って、好適な実施形態において、検出可能なラベルは、好ましくは、H、11C、13N、15O、18F、51Cr、52Fe、52mMn、55Co、60Cu、61Cu、62Zn、62Cu、63Zn、64Cu、66Ga、67Ga、68Ga、70As、71As、72As、74As、75Se、75Br、76Br、77Br、80mBr、82mBr、82Rb、86Y、88Y、89Sr、89Zr、97Ru、99mTc、110In、111In、113mIn、114mIn、117mSn、120I、122Xe、123I、124I、125I、131I、166Ho、167Tm、169Yb、193mPt、195mPt、201Tl、203Pbを含む群より選択された放射性核種である。より好ましくは、検出可能なラベルは、18F、123I、11Cより選択される。最も好適には、検出可能なラベルは、18Fである。
【0034】
一つの実施形態において、検出可能なラベルは、18F、11C又は123Iのような、小さい大きさの有機PET及びSPECTのラベルである。それらの小さい大きさのおかげで、有機PET又はSPECTのラベル、例えば、18F、11C又は123Iは、理想的には、それらが、一般にターゲッティングデバイスの性質及び特にそれの膜輸送に必ずしも大いに影響を及ぼさないので、細胞内の事象を監視することに適合させられる。同様に、アジドの部位は、小さいものであり、且つ、細胞の摂取を追跡すること及び関心のあるビルディングブロックの処理のためのラベルとして使用されることができる。PETラベル及びトリフェニルホスフィンを含むイメージングプローブは、親油性であり、且つ、それが、それの結び付く相手を見出すまで、細胞内に及び細胞の外へ受動的に拡散することができる。さらには、両方の構成成分は、脳関門の横断を予め排除せず、且つこのように、脳における領域のイメージングを可能にする。
【0035】
自由選択で、ビルディングブロックそれ自体は、イメージングラベルですでにラベリングされる。好ましくは、このラベルは、次のステップで導入されるラベルと異なる。アジドで官能化されたFDGのようなラベルを備えたビルディングブロックの投与は、FDGと同様のイメージを生じさせ、そのイメージは、第二のステップにおいて、ラベリングされたホスフィンでの第二のタゲッティングステップから得られるイメージと重ねられることもある。二つのイメージングラベルこの組み合わせは、一方がビルディングブロックに存在するものであり且つ他方がその後に投与されるホスフィン又はアルキンにあるが、潜在的な利点として、良好なターゲットの局在化、アーチファクトの除去、関連性のない浄化の描写及び他の薬物速度論の経路を有する。
【0036】
自由選択で、イメージングの薬品は、少なくとも2個の、好ましくは少なくとも3個の、より好ましくは、2個から5個までの、同じ又は異なるものであることもある検出可能なラベルを含み、各々は、ホスフィン、アルキン、又はアジドより選択された基を含む。これは、多様式のイメージングを可能とする。
【0037】
本発明は、さらに、糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン若しくはアセタート又はそれらの組み合わせを含む群より選択されたビルディングブロックのアジド、ホスフィン又はシクロアルキン誘導体、並びに、薬学的に許容可能な担体を含む医薬品組成物に関する。このアジド、ホスフィン又はアルキン部位は、イメージングの薬品に存在する検出可能なラベルの化合物とのシュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加における相手である。高度に好適な実施形態においては、誘導体は、アジドの誘導体である。このような基は、小さいものであり、且つ、細胞の代謝における容易な摂取を可能にすることが見出された。
【0038】
薬学的に許容可能な担体の例は、生理学的な塩の溶液を含む。
【0039】
さらなる態様において、本発明は、糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン若しくはアセタート又はそれらの組み合わせを含む群より選択されたビルディングブロックのアジドの誘導体を薬学的に許容可能な担体と混合することを含む、この医薬品組成物を調製するための方法に関する。
【0040】
最も好適な実施形態において、ビルディングブロックは、グルコースであり、且つ、誘導体は、アジドの誘導体である。
【0041】
別の態様において、本発明は、
− 検出可能なラベル並びにホスフィン、シクロアルキン及びアジドより選択された少なくとも一つの基を含む少なくとも一つの組成物;
− 糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン又はアセタートを含む群より選択されたビルディングブロック
:を含み、
ビルディングブロックは、ホスフィン、アルキン及びアジドより選択された基を含み、その基は、検出可能なラベル及びビルディングブロックが、それらのそれぞれの反応性の基を介してシュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加反応における相手であるように、検出可能なラベルを含む組成物に存在する基に対して相補的である、
ターゲッティングされた医療のイメージング用のキットに関する。
【0042】
このキットにおいて、ビルディングブロックが、アジド基を含み、且つ、検出可能なラベルが、ホスフィン又はアルキンの基を含むことは、好適なものである。
【0043】
ビルディングブロックは、好ましくは、糖質、アミノ酸及び核酸塩基を含む群より選択される。好適な実施形態において、ビルディングブロックは、糖質、特にグルコースである。グルコース及びそれの類自体は、腫瘍の組織において累積する。
【0044】
本発明の高度に好適な実施形態においては、アジド基を含むグルコースは、体の組織の中へ組み込まれ、且つ、腫瘍の組織に累積する。検出可能なラベルのホスフィン又はアルキンの部位へのアジド基のライゲーションは、イメージングにおいて、腫瘍の局在化を可能とすることになる。シュタウディンガーライゲーション及び[3+2]環付加の反応生産物の特性である共有結合は、反応のバイオ直交性の性質との組み合わせで、これらのアジドに基づいた反応を、イメージングにおける使用について高度に有益なものにする。
【0045】
自由選択で、本発明のキットは、治療の薬品をさらに含む。自由選択で、この薬品は、恒久的にか又はシュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加における対応物との反応でのような方式でかのいずれかで、検出可能なラベルへ連結され、治療の薬品は、解放される。本発明のこの実施形態において、治療の薬品の直接的なターゲッティングは、可能である。
【0046】
好ましくは、キットは、第一のステップとして、主体へのビルディングブロックの投与を、及び、第二のステップとして、検出可能なラベルの投与を、並びに、第三のステップとして、イメージングすることを、含む、医療のイメージングに用いる使用説明書によって成し遂げられる。
【0047】
この発明のイメージングの薬品及び医薬品化合物は、診断の方法又は特異的な疾患の処置の方法における使用に適切である。
【0048】
さらなる態様において、本発明は、検出可能なラベル及びビルディングブロックを使用する診断の方法に関し、
その方法は、
a)糖質、アミノ酸及び核酸塩基、脂肪酸、コリン又はアセタートを含む群より選択されたビルディングブロックを主体又は試料へ投与すること:のステップを含み、ビルディングブロックは、ホスフィン、アルキン及びアジドより選択された基を含み、
その方法は、
b)ホスフィン、アルキン、好ましくはシクロアルキン、及びアジドより選択された基を含む検出可能なラベルを含む少なくとも一つの組成物を同じ主体又は試料へ投与すること:のステップを含み、その基は、検出可能なラベル及びビルディングブロックが、シュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加反応における相手であるように、ビルディングブロックに存在する基に対して相補的であり;
その方法は、
c)検出可能なラベルのイメージング:のステップを含む。
【0049】
本発明は、FDGで促進されたイメージングに対する代替物としての使用に特に適切である。
【0050】
この特異的な実施形態において、アジド基を含むグルコースを含む組成物は、生体内又は試験管内のいずれかで主体又は組織へ投与される。自由選択で、温置の期間が、主体又は組織の細胞の系におけるアジドを含有するグルコースの組み込みを可能にするために、投与の後に続く。次のステップにおいて、検出可能なラベル18Fへ連結されるホスフィン又はアルキンは、主体又は組織へ投与される。シュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加は、グルコースとラベルとの間の共有結合を提供することになり、それによって、グルコースのPETイメージングを可能とする。この実施形態において、イメージングの薬品は、ホスフィン又はアルキンへ連結された18Fを含む組成物であり、且つ、アジドでラベリングされたグルコースは、医薬品組成物である。好ましくは、これらの二つの構成成分は、医療のイメージングに適切なキットの部分である。
【0051】
共有結合的な反応において、以下に続く部位は、部分をとる。
【0052】
第一のものは、アジドの部位である。アジドを含み且つ本発明における使用に適切な分子は、本発明における使用に適切なアジドを含む分子を生産するための方法のみならず、当技術において知られたものである。
【0053】
適切なアルキンは、特に、本発明に用いるシクロアルキンである。特に適切なシクロアルキンは、触媒に対する必要性無しに起こる、アジドとの反応に至るための十分な環のひずむを有するものである。特に適切なシクロアルキンは、少なくとも6個の炭素原子を含む群より選択されたものである。シクロオクチンは、この発明に用いる最も好適なシクロアルキンである。自由選択で、アルキンは、電子吸引性の基で置換される。これが、アジドとの環付加反応の速度を増加させることが、見出された。
【0054】
本発明の実施形態に従って、ホスフィンを、一般的な構造:
Y−Z−PR
によって表すことができ、
ここで、Zは、Rで置換されたアリール基であり、ここで、Rは、好ましくは、PRに対して相対的にアリール環におけるオルトの位置にあり;且つ、ここで、Rは、カルボン酸、エステル、例えば、低級アルキルエステルのようなアルキルエステル、例えば、1個から4個までの炭素原子を有するアルキル、ベンジルエステル、アリールエステル、置換されたアリールエステル、アルデヒド、アミド、例えば、低級アルキルアミドのようなアルキルアミド、例えば、1個から4個までの炭素原子を有するアルキルアミド、アリールアミド、ハロゲン化低級アルキルのようなハロゲン化アルキル、例えば、1個から4個までの炭素原子を有するハロゲン化アルキル、チオエステル、スルホニルエステル、低級アルキルケトンのようなアルキルケトン、例えば、1個から4個までの炭素原子を有するアルキルケトン、アリールケトン、置換されたアリールケトン、ハロスルホニル、ニトリル、ニトロ、及び同様のものを含むが、しかしそれらに必ずしも限定されない、アザ−イリド基をトラップする、例えば、安定化させるための求電子性の基であり;
及びRは、一般に、置換されたアリール基を含む、アリール基、又は、アルキル基、例えば、シクロヘキシル基であり、ここで、R及びRは、同じ又は異なるものであることもあり、好ましくは同じであり;且つ、
Yは、a)ターゲッティング部位、b)検出可能なラベル、又は、c)治療の化合物の一つ又は組み合わせに対応する。Yは、アリール基Zにおけるいずれの位置でも水素又は別の反応性の基においてホスフィンへ連結されることができ、且つ、R又はRにもまた連結されることもある。例えばパラ、メタ、オルトである;例示的な反応性の基は、カルボキシル、アミン、例えば、例えば1個から4個までの炭素原子を含む、低級アルキルアミンのようなアルキルアミン、アリールアミン、エステル、例えば、例えば1個から4個までの炭素原子を含む、低級アルキルエステルのようなアルキルエステル、ベンジルエステル、アリールエステル、置換されたアリールエステル、チオエステル、ハロゲン化スルホニル、アルコール、チオール、スクシンイミジルエステル、イソチオシアナート、ヨードアセトアミド、マレイミド、ヒドラジン、及び同様のものを含むが、しかし、それらに必ずしも限定されない。あるいは、Yは、連鎖を通じてホスフィンの構成成分へ連結されることもある。
【実施例1】
【0055】
本発明は、以下に続く非限定的な例によって図示される。
【0056】
例:
例1:アジド−グルコースを使用する腫瘍の予めターゲッティングされたイメージング
図2が参照される。
【0057】
アジド−グルコースプローブ1は、系統的に投与される。高いグルコースの摂取を備えた組織(例えば、腫瘍)における最適な累積、及び、ターゲットでない組織及び血液からの最適な浄化の後で、18Fでラベリングされたイメージングプローブ2が、投与される。構築物2は、シュタウディンガーライゲーションを介して細胞にトラップされたもの1に共役される。結び付けられないもの2の浄化の後に、PETイメージを、記録することができ、腫瘍の場所及び活性を明確に描写する。
【0058】
例2:アジド−アミノ酸を使用する腫瘍の予めターゲッティングされたイメージング
図3が参照される。アジドホモアラニン(3)は、大腸菌の翻訳装置によってメチオニンの代理として認識され[bertozzi PNAS2002]、且つ、代謝の/増殖のマーカーとして役に立つことができる。アジドホモアラニン(3)は、系統的に投与される。高いアミノ酸の摂取を備えた組織(例えば、腫瘍)における最適な累積及びターゲットでない組織及び血液からの最適な浄化の後で、18Fでラベリングされたイメージングプローブ2が、投与される。構築物2は、シュタウディンガーライゲーションを介して細胞にトラップされたもの3に共役される。結び付けられないもの2の浄化の後に、PETイメージを、記録することができ、腫瘍の場所及び活性を明確に描写する。
【0059】
例3:アジド−ヌクレオシドを使用する腫瘍の予めターゲッティングされたイメージング
図4が参照される。
【0060】
細胞の増殖が、癌において増加させられ、その増殖は、増加したDNAの複製に、及び、従って、ヌクレオシドについての増加した要求に至る。アジドで変性されたチミジン4が、投与され、且つ、急速な分裂する細胞によって摂取される。ターゲットの細胞における最適な摂取の後に、18Fでラベリングされたシクロオクチン化合物5が、注入され、その化合物は、[3+2]のアジド−アルキンの環付加を介して、トラップされたもの4に結び付く。結び付けられないもの5の浄化の後に、PETイメージを、記録することができ、腫瘍の場所及び活性を明確に描写する。
【0061】
例4:グルコース−ホスフィンを使用する腫瘍の予めターゲッティングされたイメージング
図5が参照される。
【0062】
ホスフィン−グルコースの共役体6を、細胞のグルコースの代謝経路によって認識することができる。系統的な投与及び高いグルコースの摂取を備えた組織(例えば、腫瘍)における最適な累積、並びに、ターゲットでない組織及び血液からの最適な浄化の後に、18Fでラベリングされたイメージングプローブ7が、投与される。構築物7は、シュタウディンガーライゲーションを介して細胞にトラップされたもの6に共役される。結び付けられないもの7の浄化の後に、PETイメージを、記録することができ、腫瘍の場所及び活性を明確に描写する。
【0063】
例5:グルコース−シクロアルキンを使用する腫瘍の予めターゲッティングされたイメージング
図6が参照される。
【0064】
シクロアルキン−グルコースの共役体8を、細胞のグルコースの代謝経路によって認識することができる。系統的な投与及び高いグルコースの摂取を備えた組織(例えば、腫瘍)における最適な累積、並びに、ターゲットでない組織及び血液からの最適な浄化の後に、18Fでラベリングされたイメージングプローブ7が、投与される。構築物7は、[3+2]のアジド−アルキンの環付加を介して細胞にトラップされたもの8に共役される。結び付けられないもの7の浄化の後に、PETイメージを、記録することができ、腫瘍の場所及び活性を明確に描写する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、A.シュタウディンガー反応、B.シュタウディンガーライゲーション、及び、C.トレースレスシュタウディンガーライゲーションを説明する図である。
【図2】図2は、アジド−グルコースプローブ1及び18Fでラベリングされたイメージングプローブ2を示す図である。
【図3】図3は、アジドホモアラニン3及び18Fでラベリングされたイメージングプローブ2を示す図である。
【図4】図4は、アジドで変性されたチミジン4及び18Fでラベリングされたシクロオクチン化合物5を示す図である。
【図5】図5は、ホスフィン−グルコース共役体6及び18Fでラベリングされたイメージングプローブ7を示す図である。
【図6】図6は、シクロアルキン−グルコース共役体8及び18Fでラベリングされたイメージングプローブ7を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出可能なラベル並びにホスフィン、アルキン及びアジドより選択された少なくとも一つの基を含む組成物を含む医療のイメージングの技術に適切なイメージングの薬品。
【請求項2】
前記検出可能なラベルは、放射性核種であり、且つ、前記基は、ホスフィン又はシクロアルキン部位である、請求項1に記載のイメージングの薬品。
【請求項3】
診断のイメージング組成物の調製において検出可能なラベル並びにホスフィン、アルキン及びアジドより選択された基を含む組成物の使用。
【請求項4】
糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン若しくはアセタート又はそれらの組み合わせを含むビルディングブロックの群より選択された化合物のアジド、ホスフィン又はアルキン誘導体、並びに薬学的に活性な担体を含む医薬品組成物。
【請求項5】
グルコースのアジド誘導体を含む、請求項4に記載の医薬品組成物。
【請求項6】
糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン若しくはアセタート又はそれらの組み合わせを含むビルディングブロックの群より選択された化合物のアジド誘導体を、薬学的に許容可能な担体と混合することを含む、請求項4又は5に記載の組成物を調製する方法。
【請求項7】
ターゲッティングされた医療のイメージング用のキットであって、
− 検出可能なラベル並びにホスフィン、アルキン及びアジドより選択された少なくとも一つの基を含む少なくとも一つの組成物、
− 糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン又はアセタートを含む群より選択されたビルディングブロック
:を含み、
該ビルディングブロックは、ホスフィン、アルキン及びアジドより選択された基を含み、
該基は、該検出可能なラベル及び該ビルディングブロックが、シュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加反応における相手であるように、該検出可能なラベルを含む組成物に存在する基に対して相補的である、キット。
【請求項8】
前記ビルディングブロックは、アジド基を含み、且つ、前記検出可能なラベルは、ホスフィン又はシクロアルキンの基を含む、請求項7に記載のキット。
【請求項9】
前記ビルディングブロックは、グルコースである、請求項7又は8に記載のキット。
【請求項10】
前記検出可能なラベルは、18Fを含む、請求項7乃至9のいずれか一項に記載のキット。
【請求項11】
治療の薬品をさらに含む、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のキット。
【請求項12】
第一のステップとして主体への前記ビルディングブロックの投与を、及び、第二のステップとして前記検出可能なラベルの投与を、並びに、第三のステップとしてイメージングすることを、含む医療のイメージングに用いる使用説明書をさらに含む、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のキット。
【請求項13】
検出可能なラベル及びビルディングブロックを使用する診断の方法であって、
当該方法は、
a) 糖質、アミノ酸、核酸塩基、脂肪酸、コリン又はアセタートを含む群より選択されたビルディングブロックを主体又は試料へ投与する:ステップを含み、該ビルディングブロックは、ホスフィン、アルキン及びアジドより選択された群を含み、
当該方法は、
b) ホスフィン、アルキン及びアジドより選択された群を含む検出可能なラベルを含む少なくとも一つの組成物を同じ主体又は試料へ投与する:ステップを含み、該基は、該検出可能なラベル及び該ビルディングブロックが、シュタウディンガーライゲーション又は[3+2]環付加反応における相手であるように、該ビルディングブロックに存在する基に対して相補的であり、
当該方法は、
c)該検出可能なラベルのイメージングをする:ステップを含む、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2008−515875(P2008−515875A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535307(P2007−535307)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053257
【国際公開番号】WO2006/038184
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】