説明

医療データ取得および患者管理のシステムおよび方法

【課題】患者管理に関連する選択可能項目を含むカルテページを表示するための第1ユーザインタフェース(UI)表示モジュールを含む、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムを提供する。
【解決手段】第1のUI表示モジュールは、選択可能な医療送達選択肢項目に関連する一組の医療送達システムを表示し、その中から一つの医療送達システムが選択される。該システムは、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するために、第1のUI表示モジュールと通信する第2のUI表示モジュールを含む。医療データは、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析器によって、患者から獲得される。医療データは、入力された作業データに従って分析される。該システムは、検体分析結果を表示するために、少なくとも第1のUI表示モジュールと通信する分析表示モジュールを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条(e)項の下に、参照によりその全ての内容が本明細書に組み入れられる2006年7月13日に出願の米国特許仮出願第60/830,332号について優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は患者管理システムに関する。より詳細には本発明は、患者管理のための、検体分析および医療データ取得のシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景情報
ポイントオブケア(point-of-care)検体分析システムは一般に、例えばpH、酸素、およびグルコースなどの分析物を感知するための電極または光学素子などの分析素子を含み、例えばカートリッジまたはストリップなどの使い捨て器具を用いて検体試験を行なう、再使用可能な読み取り機器に基づく。使い捨て器具は、任意で、流体素子(例えば検体を受取って電極または光学素子に送達するための導管)、較正素子(例えば既知の濃度の分析物によって電極を標準化するための水性流体)、および光学素子を標準化するための既知の吸光係数を有する色素を含むことができる。読み取り機器は、電極または光学素子を操作し、測定を行ない、計算を行うための電気回路および他の部品を含む。読み取り機器はまた、例えばコンピュータワークステーションを介して、結果を表示し、また実験室情報システム(LIS)および病院情報システム(HIS)へそれらの結果を伝える能力を有する。読み取り機器とワークステーションとの間、およびワークステーションとLISとの間の通信は、例えば赤外線リンク、有線接続、無線通信、または(例えば電気的な)情報を送受信することができる任意の他の形のデータ通信、またはそれらの任意の組合せによって行うことができる。
【0004】
ポイントオブケア検体試験システムの一つの利点は、時間のかかる、試験のために中央検査室へ検体を送付する必要性の排除である。ポイントオブケア検体試験システムは、看護師が患者のベッドサイドで、信頼性があり定量的な分析結果(実験室で得られるであろう結果と同等な質の)を得ることを可能にする。作業では、看護師が、試験に関する必要な器具一式を選択し、検体を採取して器具へ分配し、器具を任意で例えばスナップ留によって密閉し、読み取り機器に挿入する。各工程を行う具体的な順序が、種々のポイントオブケアシステムおよび提供者の間で変化しても、患者の居所の近くで迅速な検体試験結果を提供するという目的は変わらない。次に、読み取り機器が試験サイクル、即ち試験を行なうのに必要なすべての他の分析工程を行なう。そのような単純性が、医師に患者の生理的状態についてのより迅速な洞察を与え、診断のための時間を短縮することによって、医師が適切な処置をより迅速に決定することが可能になり、それにより患者への処置が成功する可能性が高くなる。
【0005】
病院内の緊急処置室および他の救急治療所では、個々の患者に必要な検体試験の型は様々である場合が多い。したがってポイントオブケアシステムは、一般に種々の検体試験または検体試験の組合せに関する一連の使い捨て器具を提供する。例えば血液分析装置については、酸素(「PO2」)、二酸化炭素(「PCO2」)、pH、カリウム(「K」)、ナトリウム(「Na」)、塩化物イオン(「Cl」)、ヘマトクリット(「Hct」)、グルコース(「Glu」)、尿素(「BUN」)、クレアチニン(「CREA」)、およびカルシウム(「iCa」)を含む従来の血液検査に加えて、他の試験は、例えば、プロトロンビン時間(「PT」)、活性化凝固時間(「ACT」)、活性化部分トロンボプラスチン時間(「APTT」)、トロポニン、クレアチンキナーゼMB (「CKMB」)、および乳酸を含むことができる。器具は典型的には1〜10の試験を含むが、任意の数の試験を含むことができることを、当業者は当然認識するであろう。例えば遺伝子スクリーニング用器具は、多数の試験を含むことができる。種々の器具の必要性を例示すると、不整脈の疑いのある患者は、カリウム試験を含む試験の組合せを備えた器具が必要であろうし、一方で糖尿病性昏睡が疑われる患者は、グルコース試験を含む試験の組合せに関する器具が必要であろう。
【0006】
ある病院は、多数の種々の型の装置を用いるので、病院内の各ポイントオブケア試験の場所でこれらのいくつかのまたはすべての組合せを保持する必要がある。これらの場所は、例えば、緊急処置室(ER)、重症管理室(CCU)、小児集中治療室(PICU)、集中治療室(ICU)、腎臓透析室(RDU)、手術室(OR)、心臓血管手術室(CVOR)、一般病棟(GW)等を含むことができる。病院の他の場所でポイントオブケア試験を行うこともできるし、また例えばMASH室、老人ホーム、およびクルーズ船、客船、および軍用船等を含む、医療を施すことができる他の病院以外の場所で、ポイントオブケア試験を行うこともできる。
【0007】
ポイントオブケア検体試験に関する次の特許が、本出願と同一の譲受人に譲渡されている:Lauksらへの米国特許第5,096,669号(特許文献1) DISPOSABLE SENSING DEVICE FOR REAL TIME FLUID ANALYSIS;Cozzetteらへの米国特許第5,200,051号(特許文献2) WHOLLY MICROFABRICATED BIOSENSORS AND PROCESS FOR THE MANUFACTURE AND USE THEREOF;Cozzetteらへの米国特許第5,112,455号(特許文献3) METHOD FOR ANALYTICALLY UTILIZING MICROFABRICATED SENSORS DURING WET-UP;Opalskyらへの米国特許第6,438,498号(特許文献4) SYSTEM, METHOD AND COMPUTER IMPLEMENTED PROCESS FOR ASSAYING COAGULATION IN FLUID SAMPLES;Davisらへの米国特許第6,379,883号(特許文献5) MICROFABRICATED APERTURE-BASED SENSOR;Davisらへの米国特許第5,447,440号(特許文献6) APPARATUS FOR ASSAYING VISCOSITY CHANGES IN FLUID SAMPLES AND METHOD OF CONDUCTING SAME;Zelinらへの米国特許第5,124,661号(特許文献7) REUSABLE TEST UNIT FOR SIMULATING ELECTROCHEMICAL SENSOR SIGNALS FOR QUALITY ASSURANCE OF PORTABLE BLOOD ANALYZER INSTRUMENTS;Lauksへの米国特許第4,954,087号(特許文献8) STATIC-FREE INTERROGATING CONNECTOR FOR ELECTRICAL COMPONENTS;およびLauksへの米国特許第4,933,048号(特許文献9) REFERENCE ELECTRODE, METHOD OF MAKING AND METHOD OF USING SAME。
【0008】
しかし、医療検体を取り出すときに、患者が人工呼吸器等の医学療法送達システムを使用中である場合があり、どのようにそのような医学療法送達システムが設定されているかが、例えば分析器または読み取り機器によって提供される血液ガスおよび他の分析結果の解釈に影響を与える可能性がある。したがって、血液ガスおよび他の検体分析結果のよりよい解釈を提供するために、医療検体分析において、医学療法送達システムの作業パラメータを用いるかまたは組込むことができるシステムの必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,096,669号
【特許文献2】米国特許第5,200,051号
【特許文献3】米国特許第5,112,455号
【特許文献4】米国特許第6,438,498号
【特許文献5】米国特許第6,379,883号
【特許文献6】米国特許第5,447,440号
【特許文献7】米国特許第5,124,661号
【特許文献8】米国特許第4,954,087号
【特許文献9】米国特許第4,933,048号
【発明の概要】
【0010】
患者管理のための、検体分析および医療データ取得のシステムおよび方法を開示する。本発明の第一の局面による本発明の例示的な態様によれば、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムには、第1ユーザインタフェース表示モジュールが含まれる。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページを表示するように構成される。カルテページには、患者管理に関連した少なくとも一つの選択可能項目が含まれる。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つには、医療送達選択肢が含まれる。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページの医療送達選択肢に関連付けられた一組の医療送達システムを表示するようにさらに構成される。一組の医療送達システムから一つの医療送達システムが選択される。システムは、第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第2ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第2ユーザインタフェース表示モジュールは、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される。医療データは、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析器によって、患者から獲得される。医療データは、入力された作業データに従って分析される。システムには、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する分析表示モジュールが含まれる。分析表示モジュールは、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果を表示するように構成される。
【0011】
第一の局面によれば、検体は、例えば、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または患者由来の任意の他の適切な種類の検体を含むことができる。分析表示モジュールを、検体分析結果と共に医療データを表示するように構成することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第3ユーザインタフェース表示モジュールを含むことができる。第3ユーザインタフェース表示モジュールを、選択された医療送達システムに関連するモード選択肢リストを表示するように構成することができる。モード選択肢リストから一つのモードを選択することができる。第2ユーザインタフェース表示を、作業データの入力のために選択されたモードに従ってパラメータフィールドを表示するように構成することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する患者データ表示モジュールを含むことができる。患者データ表示モジュールを、各患者に関連した医療データを表示するように構成することができる。第1ユーザインタフェース表示モジュールを、複数のカルテページを表示するように構成することができる。複数のカルテページの各々を、一つの分析器カートリッジに関連させることができる。第1ユーザインタフェース表示モジュールを、分析器で用いられている分析器カートリッジに従ってカルテページを表示するように構成することができる。
【0012】
第一の局面によれば、システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信するカルテページ管理モジュールを含むことができる。カルテページ管理モジュールは、カルテページを、分析器カートリッジの型に割り当てるように構成することができる。カルテページ管理モジュールは、カルテページを、各医療送達システムに関連する作業データに割り当てるように構成することができる。カルテページ管理モジュールは、カルテページを、各患者に関連する医療データに割り当てるように構成することができる。カルテページは、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含むことができる。カルテページは、選択された医療送達システムを表示するように構成することができる。カルテページは、検体分析および医療データ取得のシステムの使用場所に合わせてカスタマイズすることができる。該場所は、病院内の場所を含むことができる。例えば病院内の場所は、病院または医療施設内の、集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科、または他の適切な場所を含むことができる。カルテページは、分析器カートリッジに合わせてカスタマイズすることができる。例えば、分析器カートリッジは、使い捨ての体液分析器カートリッジ等を含むことができる。第1および第2ユーザインタフェース表示モジュールならびに分析表示モジュールは、分析器によって情報を表示するように構成することができる。第一の局面の別の例示的態様によれば、表示画面によって情報を表示するように、第1および第2ユーザインタフェース表示モジュールならびに分析表示モジュールを構成することができる。
【0013】
第一の局面によれば、システムは分析器を含むことができる。例えば、分析器は携帯用ポイントオブケア体液分析装置を含むことができる。第一の局面の別の例示的態様によれば、検体分析および医療データ取得のシステムは、任意の適切な通信媒体および/またはプロトコルを用いて、分析器と通信することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する記憶モジュールを含むことができる。記憶モジュールを、各患者に関する作業データおよび検体分析結果の少なくとも一つを保存するように構成することができる。医療送達システムは、例えば呼吸送達システム等を含むことができる。例えば、呼吸送達システムは人工呼吸器を含むことができ、かつ作業データは、人工呼吸器機器設定値を含むことができる。
【0014】
本発明の第二の局面によれば、患者管理のために患者の検体を分析し、かつ医療データを取得する方法には、以下の工程が含まれる:(a)カルテページが患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医療送達選択肢を含む、カルテページを表示する工程;(b)カルテページから医療送達選択肢を選択する工程;(c)カルテページからの医療送達選択肢に関連付けられた一組の医療送達システムを表示する工程;(d)一組の医療送達システムから一つの医療送達システムを選択する工程;(e)選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;(f)入力された作業データに従って、患者から獲得された医療データを分析する工程;および(g)入力された作業データに従って分析された医療データに関する患者の検体分析結果を表示する工程。
【0015】
第二の局面によれば、患者の検体は、例えば、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または任意の他の適切な種類の患者の検体を含むことができる。工程(g)は、(g1)患者の検体分析結果と共に医療データを表示する工程を含むことができる。工程(d)は、(d1)選択された医療送達システムに関連付けられたモード選択肢リストを表示する工程;および(d2)モード選択肢リストから一つのモードを選択する工程を含むことができ;かつ工程(e)は、(e1)作業データを入力するための選択されたモードに従ってパラメータフィールドを表示する工程を含むことができる。方法は、(h)各患者に関連する医療データを表示する工程を含むことができる。第二の局面の例示的な態様によれば、カルテページを分析器カートリッジの型に割り当てることができ、また方法は、(i)使用中の分析器カートリッジの型に割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。第二の局面の別の例示的態様によれば、カルテページを各医療送達システムに関連する作業データに割り当てることができ、かつ方法は、(j)選択された医療送達システムに関連する作業データに割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。第二の局面のもう一つの別の例示的態様によれば、カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てることができ、かつ方法は、(k)患者に関連する医療データに割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。
【0016】
第二の局面によれば、カルテページは、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含むことができる。方法は、以下の工程を含むことができる:(l)選択された医療送達システムをカルテページに表示する工程。カルテページは、それを用いる場所に合わせてカスタマイズすることができる。該場所は、例えば、病院内または他の医療施設内の場所を含むことができる。例えば、病院内の場所は、病院または医療施設内の集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科、または他の同様の場所を含むことができる。第二の局面の別の例示的態様によれば、カルテページは分析器カートリッジに合わせてカスタマイズ可能であり得る。例えば、分析器カートリッジは、使い捨ての体液分析器カートリッジを含むことができる。工程(f)は、患者由来の患者検体の分析を行なうように構成された分析器によって遂行することができる。第二の局面の例示的態様によれば、工程(a)、(c)、(e)、および(g)は、分析器によって情報を表示するように構成することができる。例えば、分析器は携帯用ポイントオブケア体液分析装置または他の同様の装置を含むことができる。第二の局面の別の例示的な態様によれば、工程(a)、(c)、(e)、および(g)は、表示画面によって情報を表示するように構成することができる。方法は、(m)各患者に関する作業データおよび患者の検体分析結果のうちの少なくとも一つを記憶する工程を含むことができる。医療送達システムは、呼吸送達システムまたは他の同様のシステムを含むことができる。例えば、呼吸送達システムは人工呼吸器を含むことができ、かつ作業データは人工呼吸器機器設定値を含むことができる。
【0017】
本発明の第三の局面によれば、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムには、ユーザインタフェースを表示するための第1手段が含まれる。第1ユーザインタフェース表示手段は、カルテページを表示するように構成することができる。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含む。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは、医療送達選択肢を含む。第1ユーザインタフェース表示手段を、カルテページからの医療送達選択肢に関連付けられた一組の医療送達システムを表示するようにさらに構成する。一組の医療送達システムから一つの医療送達システムが選択される。システムには、第1ユーザインタフェース表示手段と通信する、ユーザインタフェースを表示するための第2手段が含まれる。第2ユーザインタフェース表示手段は、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される。医療データは、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析手段によって、患者から獲得される。医療データは、入力された作業データに従って分析される。システムには、第1および第2ユーザインタフェース表示手段と通信する、分析を表示する手段が含まれる。分析表示手段は、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果を表示するように構成される。
【0018】
第三の局面によれば、検体は、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または患者由来の他の適切な種類の検体を含むことができる。分析表示手段は、医療データを検体分析結果と共に表示するように構成することができる。システムは、第1および第2ユーザインタフェース表示手段と通信する、ユーザインタフェースを表示するための第3手段を含むことができる。第3ユーザインタフェース表示手段は、選択された医療送達システムに関連付けられたモード選択肢リストを表示するように構成することができる。モード選択肢リストから一つのモードを選択することができる。第2ユーザインタフェース表示手段は、作業データを入力するための選択されたモードに従って、パラメータフィールドを表示するように構成することができる。システムは、第1および第2ユーザインタフェース表示手段ならびに分析表示手段と通信する、患者データを表示するための手段を含むことができる。患者データ表示手段は、各患者に関連した医療データを表示するように構成される。第1ユーザインタフェース表示手段は、複数のカルテページを表示するように構成することができる。複数のカルテページの各々は、一つの分析器カートリッジに関連することができる。第1ユーザインタフェース表示手段は、分析手段によって用いられている分析器カートリッジに従ってカルテページを表示するように構成することができる。
【0019】
第三の局面によれば、システムは、第1および第2ユーザインタフェース表示手段ならびに分析表示手段と通信する、カルテページを管理するための手段を含むことができる。第三の局面の例示的態様によれば、カルテページ管理手段を、カルテページを分析器カートリッジの型に割り当てるように構成することができる。第三の局面の別の例示的態様によれば、カルテページ管理手段を、カルテページを各医療送達システムに関連する作業データに割り当てるように構成することができる。第三の局面のさらに別の例示的態様によれば、カルテページ管理手段を、カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てるように構成することができる。カルテページは、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含むことができる。カルテページを、選択された医療送達システムを表示するように構成することができる。カルテページを、検体分析および医療データ取得のシステムを用いる場所に合わせてカスタマイズすることができる。該場所は、例えば病院内または他の医療施設内の場所を含むことができる。例えば病院内の場所は、病院または医療施設内の、集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科、または他の適切な場所を含むことができる。カルテページを、分析器カートリッジに合わせてカスタマイズすることができる。例えば、分析器カートリッジは、使い捨ての体液分析器カートリッジ等を含むことができる。
【0020】
第三の局面によれば、第1および第2ユーザインタフェース表示手段ならびに分析表示手段を、分析手段によって情報を表示するように構成することができる。第三の局面の別の例示的態様によれば、第1および第2ユーザインタフェース表示手段ならびに分析表示手段は、情報を表示するための手段によって情報を表示するように構成される。システムは、分析手段を含むことができる。例えば、分析手段は携帯型ポイントオブケア体液分析手段または他の同様の手段を含むことができる。第三の局面の別の例示的態様によれば、検体分析および医療データ取得のシステムは、任意の適切な型の通信媒体および/またはプロトコルを用いて、分析手段と通信することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示手段と通信する情報記憶手段を含むことができる。情報記憶手段は、各患者に関する作業データおよび/または検体分析結果、ならびに他の適切な患者管理情報を記憶するように構成することができる。医療送達システムは、呼吸送達システムまたは他の同様の装置を含むことができる。例えば、呼吸送達システムは人工呼吸器を含むことができ、かつ作業データは人工呼吸器機器設定値を含むことができる。
【0021】
本発明の第四の局面によれば、コンピュータ可読媒体は、患者管理のために患者の検体を分析し、かつ医療データを得るためのコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムは、以下の工程を行なう:(a)カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが、医療送達選択肢を含む、カルテページの表示を生成する工程;(b)医療送達選択肢をカルテページから選択する指示を受け取る工程;(c)工程(b)に応じて、カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムの表示を生成する工程;(d)一つの医療送達システムを一組の医療送達システムから選択する指示を受け取る工程;(e)工程(d)に応じて、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドの表示を生成する工程;(f)入力された作業データに従って、患者から獲得された医療データを分析する工程;および(g)工程(f)に応じて、入力された作業データに従って分析された医療データに関する患者の検体分析結果の表示を生成する工程。第四の局面の例示的態様によれば、患者の検体は例えば、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または他の適切な種類の患者の検体を含むことができる。
【0022】
本発明の第五の局面によれば、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムは、コンピュータプログラムの以下の工程を記憶するメモリを含む:(a) カルテページの表示を生成する工程であって、該カルテページが患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医療送達選択肢を含む、工程;(b)医療送達選択肢をカルテページから選択する指示を受け取る工程;(c)工程(b)に応じて、カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムの表示を生成する工程;(d)一つの医療送達システムを一組の医療送達システムから選択する指示を受け取る工程;(e)工程(d)に応じて、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドの表示を生成する工程;(f)入力された作業データに従って、患者から獲得された医療データを分析する工程;および(g)工程(f)に応じて、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果の表示を生成する工程。システムはまた、メモリにアクセスして工程を実行するためのプロセッサも含む。第五の局面の例示的態様によれば、検体は、例えば血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または患者由来の他の適切な種類の検体を含むことができる。
【0023】
本発明の第六の局面によれば、医療データ取得および患者管理のシステムは、第1ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページを表示するように構成される。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含む。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは、医学療法送達選択肢を含む。システムは、第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第2ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第2ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページの医学療法送達選択肢に関連付けられた医学療法送達システムのリストを表示するように構成する。医学療法送達システムのリストから一つの医学療法送達システムが選択される。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第3ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第3ユーザインタフェース表示モジュールは、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される。医療分析器によって患者から獲得された医療データを、作業データに従って分析する。
【0024】
第六の局面によれば、医療データは、患者由来の、例えば血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または任意の他の適切な種類の検体に関連する情報を含むことができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第4ユーザインタフェース表示モジュールを含むことができる。第4ユーザインタフェース表示モジュールは、選択された医学療法送達システムに関連するモード選択肢リストを表示するように構成することができる。モード選択肢リストから一つのモードを選択することができる。第3ユーザインタフェース表示モジュールは、作業データを入力するための選択されたモードに従ってパラメータフィールドを表示するように構成することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する分析表示モジュールを含むことができる。分析表示モジュールは、作業データに従って分析された医療データの分析結果を表示するように構成することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する患者データ表示モジュールを含むことができる。患者データ表示モジュールは、各患者に関連する医療データを表示するように構成することができる。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、複数のカルテページを表示するように構成することができる。複数のカルテページの各々は、一つの医療分析器カートリッジ等と関連することができる。例えば、第1ユーザインタフェース表示モジュールは、医療分析器によって使用中の医療分析器カートリッジに従ってカルテページを表示するように構成することができる。
【0025】
第六の局面によれば、システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信するカルテページ管理者モジュールを含むことができる。第六の局面の例示的態様によれば、カルテページ管理者モジュールは、カルテページを医療分析器カートリッジの型に割り当てるように構成することができる。第六の局面の別の例示的態様によれば、カルテページ管理者モジュールは、カルテページを各医学療法送達システムに関連する作業データに割り当てるように構成することができる。第六の局面のさらに別の例示的態様によれば、カルテページ管理者モジュールは、カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てるように構成することができる。カルテページは、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含むことができる。カルテページを、選択された医学療法送達システムを表示するように構成することができる。第六の局面の例示的態様によれば、カルテページを、例えば医療データ取得および患者管理のシステムを用いる場所に合わせてカスタマイズすることができる。例えば、該場所は病院内または他の医療施設内の場所を含むことができる。病院内の場所は、病院または医療施設内の集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科、または他の適切な場所を含むことができる。第六の局面の別の例示的態様によれば、カルテページは医療分析器カートリッジに合わせてカスタマイズすることができる。例えば、医療分析器カートリッジは、使い捨ての体液分析器カートリッジ等を含むことができる。
【0026】
第六の局面の例示的態様によれば、第1、第2、および第3ユーザインタフェース表示モジュールは、医療分析器によって情報を表示するように構成することができる。第六の局面の別の例示的態様によれば、第1、第2、および第3ユーザインタフェース表示モジュールは、表示画面によって情報を表示するように構成することができる。システムは、医療分析器を含むことができる。例えば、医療分析器は、携帯用ポイントオブケア体液分析装置または他の同様の装置を含むことができる。または、医療データ取得および患者管理のシステムは、任意の適切な通信媒体および/またはプロトコルを用いて、医療分析器と通信することができる。システムは、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する記憶モジュールを含むことができる。記憶モジュールを、各患者に関する作業データおよび/または分析された医療データ、ならびに他の患者管理に適する情報を記憶するように構成することができる。医学療法送達システムは、呼吸送達システムその他を含むことができる。例えば、呼吸送達システムは人工呼吸器を含むことができ、かつ作業データは、人工呼吸器機器設定値を含むことができる。
【0027】
本発明の第七の局面によれば、医療データを得て患者を管理する方法には、以下の工程が含まれる:(a)カルテページを表示する工程であって、該カルテページが患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医学療法送達選択肢を含む、工程;(b)カルテページから医学療法送達選択肢を選択する工程;(c)カルテページの医学療法送達選択肢に関連付けられた医学療法送達システムのリストを表示する工程;(d)医学療法送達システムのリストから一つの医学療法送達システムを選択する工程;(e)選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;および(f)医療分析器によって患者から獲得された医療データを、作業データに従って分析する工程。
【0028】
第七の局面によれば、医療データは、例えば患者由来の血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または任意の他の適切な種類の検体に関連する情報を含むことができる。工程(d)は、(d1)選択された医学療法送達システムに関連するモード選択肢リストを表示する工程;および(d2)モード選択肢リストから一つのモードを選択する工程を含むことができ;かつ工程(e)は、(e1)作業データを入力するために選択されたモードに従ってパラメータフィールドを表示する工程を含むことができる。方法は、(g)作業データに従って分析された医療データの分析結果を表示する工程;および(g)各患者に関連する医療データを表示する工程を含むことができる。方法は、(g)複数のカルテページの各々が一つの医療分析器カートリッジに関連する、該複数のカルテページを表示する工程;および(h)カルテページを、医療分析器によって使用中の医療分析器カートリッジに従って表示する工程を含むことができる。方法は(g)カルテページを医療分析器カートリッジの型に割り当てる工程;(g)カルテページを各医学療法送達システムに関連する作業データに割り当てる工程;および/または(g)カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てる工程を含むことができる。カルテページは、さらに患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドを含むことができる。方法は、(g)選択された医学療法送達システムをカルテページに表示する工程を含むことができる。
【0029】
第七の局面によれば、用いる場所に合わせてカルテページをカスタマイズすることができる。該場所は、例えば、病院内または他の医療施設内の場所を含むことができる。例えば、病院内の場所は、病院または医療施設内の集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科、または他の適切な場所を含むことができる。カルテページは、医療分析器カートリッジに合わせてカスタマイズすることができる。例えば、医療分析器カートリッジは、使い捨ての体液分析器カートリッジ等を含むことができる。方法は、(g)医療分析器によって情報を表示する工程を含むことができる。第七の局面の別の例示的態様によれば、方法は、(g)表示画面によって情報を表示する工程を含むことができる。医療分析器は、例えば、携帯用ポイントオブケア体液分析装置または他の同様の装置を含むことができる。方法は、(g)各患者に関する作業データおよび分析された医療データの少なくとも一つを記憶する工程を含むことができる。医学療法送達システムは、呼吸送達システム、または他の同様のシステムもしくは装置を含むことができる。例えば、呼吸送達システムは人工呼吸器を含むことができ、かつ作業データは人工呼吸器機器設定値を含むことができる。
【0030】
本発明の第八の局面によれば、医療データ取得および患者管理のシステムは、ユーザインタフェースを表示するための第1手段を含む。第1ユーザインタフェース表示手段は、カルテページを表示するように構成される。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含む。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは、医学療法送達選択肢を含む。システムは、第1ユーザインタフェース表示手段と通信する、ユーザインタフェースを表示するための第2手段を含む。第2ユーザインタフェース表示手段は、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法を送達するための手段のリストを表示するように構成する。医学療法送達手段のリストから一つの医学療法送達手段を選択する。システムは、第1および第2ユーザインタフェース表示手段と通信する、ユーザインタフェースを表示するための第3手段を含む。第3ユーザインタフェース表示手段は、選択された医学療法送達手段に関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成する。医療分析手段によって患者から獲得された医療データは、作業データに従って分析される。第八の局面の例示的態様によれば、医療データは、患者由来の、例えば血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または任意の他の適切な種類の検体に関連する情報を含むことができる。
【0031】
本発明の第九の局面によれば、コンピュータ可読媒体は、医療データを得て患者を管理するためのコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムは、以下の工程を行なう:(a)カルテページを表示する工程であって、該カルテページが患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医学療法送達選択肢を含む、工程;(b)カルテページからの医学療法送達選択肢の選択を指示する第1信号を受け取る工程;(c)工程(b)に応じて、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストを表示する工程;(d)医学療法送達システムのリストからの一つの医学療法送達システムの選択を指示する第2信号を受け取る工程;(e)工程(d)に応じて、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;および(f)医療分析器によって患者から獲得された医療データを作業データに従って分析する工程。第九の局面の例示的態様によれば、医療データは、患者由来の、例えば血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または任意の他の適切な種類の検体に関連する情報を含むことができる。
【0032】
本発明の第十の局面によれば、医療データ取得および患者管理のシステムは、コンピュータプログラムの以下の工程を記憶するメモリを含む:(a)カルテページの表示を生成する工程であって、該カルテページが患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは医学療法送達選択肢を含む、工程;(b)カルテページからの医学療法送達選択肢の選択を指示する第1信号を受け取る工程;(c)工程(b)に応じて、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストの表示を生成する工程;(d)医学療法送達システムのリストからの一つの医学療法送達システムの選択を指示する第2信号を受け取る工程;(e)工程(d)に応じて、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドの表示を生成する工程;および(f)医療分析器によって患者から獲得された医療データを作業データに従って分析する工程。システムはまた、メモリにアクセスして工程を実行するためのプロセッサを含む。第十の局面の例示的態様によれば、医療データは、患者由来の、例えば血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または任意の他の適切な種類の検体に関連する情報を含むことができる。
【0033】
本発明の第十一の局面によれば、医療データ取得および患者管理のシステムは、第1ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページを表示するように構成される。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含む。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは、医療計測(medical instrumentation)選択肢を含む。第1ユーザインタフェース表示モジュールは、カルテページからの医療計測選択肢に関連する医療計測装置のリストを表示するようにさらに構成する。医療計測装置のリストから一つの医療計測装置を選択する。システムは、第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、第2ユーザインタフェース表示モジュールを含む。第2ユーザインタフェース表示モジュールは、選択された医療計測装置に関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される。医療データ獲得装置によって患者から獲得した医療データを、作業データに従って分析する。第十一の局面の例示的態様によれば、医療データは、患者由来の、例えば血液検体、血清検体、血漿検体、尿検体、唾液検体、頬スワブ検体、脳脊髄液検体、または他の適切な種類の検体に関連した情報を含むことができる。
[請求項101]
以下を含む、患者管理のための、検体分析および医療データ取得のシステム:
第1ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページを表示するように構成され、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが、医療送達選択肢を含み、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページからの医療送達選択肢に関連付けられた一組の医療送達システムを表示するようにさらに構成され、かつ
該一組の医療送達システムから一つの医療送達システムが選択される、第1ユーザインタフェース表示モジュール;
第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、第2ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第2ユーザインタフェース表示モジュールが、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成され、
医療データが、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析器によって患者から獲得され、かつ
該医療データが、入力された作業データに従って分析される、第2ユーザインタフェース表示モジュール;および
入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果を表示するように構成される、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、分析表示モジュール。
[請求項102]
検体が、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、および脳脊髄液のうちの一つを含む、請求項101記載のシステム。
[請求項103]
分析表示モジュールが、検体分析結果と共に医療データを表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項104]
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第3ユーザインタフェース表示モジュールを含むシステムであって、
該第3ユーザインタフェース表示モジュールが、選択された医療送達システムに関連するモード選択肢リストを表示するように構成され、
該モード選択肢リストから一つのモードが選択され、かつ
第2ユーザインタフェース表示モジュールが、選択されたモードに従って、作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項105]
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する患者データ表示モジュールを含むシステムであって、
該患者データ表示モジュールが、各患者に関連する医療データを表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項106]
第1ユーザインタフェース表示モジュールが、複数のカルテページを表示するように構成され、
該複数のカルテページの各々が、一つの分析器カートリッジに関連し、かつ
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、分析器において用いられる分析器カートリッジに従ってカルテページを表示するように構成される、
請求項101記載のシステム。
[請求項107]
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信するカルテページ管理者モジュールを含む、請求項106記載のシステム。
[請求項108]
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを分析器カートリッジの型に割り当てるように構成される、請求項107記載のシステム。
[請求項109]
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを各医療送達システムに関連する作業データに割り当てるように構成される、請求項107記載のシステム。
[請求項110]
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てるように構成される、請求項107記載のシステム。
[請求項111]
カルテページが、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含む、請求項101記載のシステム。
[請求項112]
カルテページが、選択された医療送達システムを表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項113]
カルテページを、検体分析および医療データ取得のシステムを使用する場所に合わせてカスタマイズできる、請求項101記載のシステム。
[請求項114]
場所が病院内の場所を含む、請求項113記載のシステム。
[請求項115]
病院内の場所が、集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、および救急科のうちの一つを含む、請求項114記載のシステム。
[請求項116]
カルテページを、分析器カートリッジに合わせてカスタマイズできる、請求項101記載のシステム。
[請求項117]
分析器カートリッジが、使い捨ての体液分析器カートリッジを含む、請求項116記載のシステム。
[請求項118]
第1および第2ユーザインタフェース表示モジュールならびに分析表示モジュールが、分析器を介して情報を表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項119]
第1および第2ユーザインタフェース表示モジュールならびに分析表示モジュールが、表示画面を介して情報を表示するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項120]
分析器を含む、請求項101記載のシステム。
[請求項121]
分析器が携帯用ポイントオブケア(point-of-care)体液分析装置を含む、請求項120記載のシステム。
[請求項122]
検体分析および医療データ取得のシステムが分析器と通信する、請求項101記載のシステム。
[請求項123]
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する記憶モジュールを含むシステムであって、
該記憶モジュールが、各患者についての作業データおよび検体分析結果のうちの少なくとも一つを記憶するように構成される、請求項101記載のシステム。
[請求項124]
医療送達システムが呼吸送達システムを含む、請求項101記載のシステム。
[請求項125]
呼吸送達システムが人工呼吸器を含む、請求項124記載のシステム。
[請求項126]
作業データが人工呼吸器の機器設定値を含む、請求項125記載のシステム。
[請求項127]
以下の工程を含む、患者管理のために患者検体を分析し、かつ医療データを得る方法:
(a) カルテページを表示する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医療送達選択肢を含む、工程;
(b) カルテページから医療送達選択肢を選択する工程;
(c) カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムを表示する工程;
(d) 一組の医療送達システムから一つの医療送達システムを選択する工程;
(e) 選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;
(f) 患者から獲得した医療データを、入力された作業データに従って分析する工程;および
(g) 入力された作業データに従って分析された医療データについての患者検体の分析結果を表示する工程。
[請求項128]
患者管理のために患者検体を分析し、かつ医療データを得るためのコンピュータプログラムを含む、コンピュータ可読媒体であって、該コンピュータプログラムが以下の工程を実行する、コンピュータ可読媒体:
(a) カルテページについての表示を生成する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医療送達選択肢を含む、工程;
(b) 医療送達選択肢をカルテページから選択する指示を受け取る工程;
(c) 工程(b)に応じて、カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムについての表示を生成する工程;
(d) 一つの医療送達システムを一組の医療送達システムから選択する指示を受け取る工程;
(e) 工程(d)に応じて、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドについての表示を生成する工程;
(f) 入力された作業データに従って、患者から獲得した医療データを分析する工程;および
(g) 工程(f)に応じて、入力された作業データに従って分析された医療データについての患者検体の分析結果の表示を生成する工程。
[請求項129]
コンピュータプログラムの、
(a) カルテページについての表示を生成する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医療送達選択肢を含む、工程;
(b) 医療送達選択肢をカルテページから選択する指示を受け取る工程;
(c) 工程(b)に応じて、カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムの表示を生成する工程;
(d) 一つの医療送達システムを一組の医療送達システムから選択する指示を受け取る工程;
(e) 工程(d)に応じて、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドの表示を生成する工程;
(f) 入力された作業データに従って、患者から獲得した医療データを分析する工程;および
(g) 工程(f)に応じて、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果についての表示を生成する工程
を記憶するメモリと、
該メモリにアクセスして、これらの工程を実行するプロセッサと
を含む、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステム。
[請求項130]
以下を含む、医療データ取得および患者管理のシステム:
第1ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページを表示するように構成され、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医学療法送達選択肢を含む、第1ユーザインタフェース表示モジュール;
第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、第2ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第2ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストを表示するように構成され、かつ
医学療法送達システムのリストから一つの医学療法送達システムが選択される、第2ユーザインタフェース表示モジュール;および
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、第3ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第3ユーザインタフェース表示モジュールが、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成され、かつ
医療分析器によって患者から獲得された医療データが、作業データに従って分析される、第3ユーザインタフェース表示モジュール。
[請求項131]
以下の工程を含む、医療データを得て、かつ患者を管理する方法:
(a) カルテページを表示する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医学療法送達選択肢を含む、工程;
(b) カルテページから医学療法送達選択肢を選択する工程;
(c) カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストを表示する工程;
(d) 医学療法送達システムのリストから一つの医学療法送達システムを選択する工程;
(e) 選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;および
(f) 医療分析器によって患者から獲得された医療データを、作業データに従って分析する工程。
[請求項132]
医療データを得て、かつ患者を管理するためのコンピュータプログラムを含む、コンピュータ可読媒体であって、該コンピュータプログラムが以下の工程を実行する、コンピュータ可読媒体:
(a) カルテページを表示する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが、医学療法送達選択肢を含む、工程;
(b) カルテページからの医学療法送達選択肢の選択を指示する第1信号を受け取る工程;
(c) 工程(b)に応じて、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストを表示する工程;
(d) 医学療法送達システムのリストからの一つの医学療法送達システムの選択を指示する第2信号を受け取る工程;
(e) 工程(d)に応じて、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示する工程;および
(f) 医療分析器によって患者から獲得した医療データを、作業データに従って分析する工程。
[請求項133]
コンピュータプログラムの、
(a) カルテページの表示を生成する工程であって、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、かつ
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが医学療法送達選択肢を含む、工程;
(b) カルテページからの医学療法送達選択肢の選択を指示する第1信号を受け取る工程;
(c) 工程(b)に応じて、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連する医学療法送達システムのリストの表示を生成する工程;
(d) 医学療法送達システムのリストからの一つの医学療法送達システムの選択を指示する第2信号を受け取る工程;
(e) 工程(d)に応じて、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドについての表示を生成する工程;および
(f) 医療分析器によって患者から獲得された医療データを、作業データにしたがって分析する工程
を記憶するメモリと、
該メモリにアクセスして、それらの工程を実行するプロセッサと
を含む、医療データ取得および患者管理のシステム。
[請求項134]
以下を含む、医療データ取得および患者管理のシステム:
第1ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページを表示するように構成され、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが、医療計測(medical instrumentation)選択肢を含み、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページからの医療計測選択肢に関連する医療計測装置のリストを表示するようにさらに構成され、かつ
医療計測装置のリストから一つの医療計測装置が選択される、第1ユーザインタフェース表示モジュール;および
第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、第2ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第2ユーザインタフェース表示モジュールが、選択された医療計測装置に関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成され、かつ
医療データ獲得装置によって患者から獲得された医療データが、作業データに従って分析される、第2ユーザインタフェース表示モジュール。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の他の目的および利点は、以下の好ましい態様の詳細な説明を添付の図面と共に読めば、当業者には明白になるであろう。図面中では、同様の参照数字が同様の構成要素を指すために用いられている。
【0035】
【図1】本発明の例示的態様による、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムを示す図である。
【図2】本発明の例示的態様による、患者管理のためのカスタマイズされたカルテページを示す図である。
【図3】図3Aは、本発明の例示的態様による、カルテページの最初の3項目が完成し、部位選択肢リスト項目が強調表示された、カスタマイズされたカルテページを示す図である。図3Bは、本発明の例示的態様による、図3Aに示された採取部位選択肢項目に対応する利用可能な採取部位選択肢の選択肢リストページを示す図である。図3Cは、本発明の例示的態様による、採取部位について選択された選択肢を表示している、カスタマイズされたカルテページを示す図である。
【図4】図4Aは、本発明の例示的態様による、カルテページの最初の5項目が完成し、送達システム選択肢リスト項目が強調表示された、カスタマイズされたカルテページを示す図である。図4Bは、本発明の例示的態様による、図4Aに示された送達システム選択肢リスト項目に対応する利用可能な医療送達システム選択肢の、選択肢リストページを示す図である。図4Cは、本発明の例示的態様による、図4Bの選択肢リストページから選択された送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示しているパラメータページを示す図である。図4Dは、本発明の例示的態様による、選択された「人工呼吸器マスク(VentiMask)」医療送達システムを表示しているカルテページを示す図である。
【図5】図5Aは、本発明の例示的態様による、カルテページの最初の5項目が完成した、カスタマイズされたカルテページを示す図である。図5Bは、本発明の例示的態様による、図4Bの選択肢リストページから選択された「成人用人工呼吸器(Adult Vent)」送達システムのモード選択肢に関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示しているパラメータページを示す図である。図5Cは、本発明の例示的態様による、入力された作業データに従って分析表示モジュールによって生成することができる検体分析結果を示す図である。図5Dは、本発明の例示的態様による、入力された作業データに従って分析表示モジュールによって生成することができる検体分析結果を示す図である。
【図6】図6Aは、本発明の例示的態様による、カルテページからの送達システム選択肢リスト項目に対応する利用可能な送達システム選択肢の、選択肢リストページを示す図である。図6Bは、本発明の例示的態様による、図6Aに示された選択肢リストページからの一つの送達システム選択肢の選択に応じて現われる、人工呼吸器モード選択ページを示す図である。図6Cは、本発明の例示的態様による、モード「SIMV+PS」の「成人用人工呼吸器」に関連する作業データを入力するためのパラメータ入力ページを示す図である。
【図7】本発明の例示的な態様による、カスタムカルテページを作製するためのカルテページ管理ウィンドウを示す図である。
【図8】本発明の例示的態様による、カルテページ項目追加ウィンドウを示す図である。
【図9】本発明の例示的態様による、カルテページ項目編集ウィンドウを示す図である。
【図10】本発明の例示的態様様による、基本ページウィンドウを示す図である。
【図11】本発明の例示的態による、パラメータページウィンドウを示す図である。
【図12】本発明の例示的態様による、ページ追加ウィンドウを示す図である。
【図13】本発明の例示的態様による、ページ編集ウィンドウを示す図である。
【図14】本発明の例示的態様による、カルテページウィンドウを示す図である。
【図15】本発明の別の例示的態様による、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステムを示す図である。
【図16】本発明の例示的態様による、患者を管理するために患者検体を分析し、かつ医療データを取得するための工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
好ましい態様の詳細な説明
本発明の例示的な態様は、患者管理のための、検体分析および医療データ取得のシステムおよび方法を目的とする。医療分析器または他の同様の装置を用いて、患者から取り出すかまたは獲得した検体および他の同様の医療データを分析することができる。しかし、患者は、医療データまたは検体を取り出されるときに、人工呼吸器等の医学療法送達システムを使用中の場合もあるので、どのようにそのような医学療法送達システムが設定されているかが、例えば医療分析器によって血液検体から得られる血液ガスおよび他の分析結果の解釈に、影響を与え得る。例示的な態様によれば、メニューモードのシステムを、医学療法送達システムの設定値および他の作業パラメータの入力ができるように構成する。続いて、作業パラメータを医療データまたは検体の分析において用いて、そのような患者検体のよりよい解釈を提供する。例示的な態様によれば、検体は、例えば、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または患者から取り出すことができる任意の他の適切な種類の検体を含むことができる。
【0037】
本発明のこれらおよび他の局面および態様について、ここでさらに詳しく記述する。図1は、本発明の例示的な態様による、患者管理用の検体分析および医療データ取得のシステム100を示す図である。システム100には、一つまたは複数のカルテページを生成し表示するように構成された第1ユーザインタフェース表示モジュール105が含まれる。本明細書に用いられる「ページ」は、適切に閲覧することができるかまたは表示することができる、文字および/または図形情報の任意の配置またはユーザインタフェースを含むことができる。従って「カルテページ」は、患者および患者の管理に関連する任意の適切な医療データおよび/または他のデータを含むページを含むことができる。カルテページを、カスタマイズ可能なデータ入力項目および選択肢リスト項目を提供することによって、様々なデータ記録要求に適合するようにカスタマイズすることができる。例示的態様によれば、カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含むことができる。例えば、少なくとも一つの選択可能項目は、医療送達選択肢を含むことができる。
【0038】
限定ではなく説明を目的として、図2は、本発明の例示的態様による、患者管理のためのカスタマイズされたカルテページ200を示す図である。この図では、カルテページ200は一つのデータ入力項目および五つの選択肢リスト項目を含む。しかしながら各カルテページ200は、任意の適切な数および組合せのデータ入力項目および選択肢リスト項目、または他の適切な型の情報を含むことができる。カルテページ200については、例えばデータ入力項目205 (「(患者体温)PtTemp」−患者の体温)などのデータ入力項目は、ユーザが英数字データをスキャンするか、またはそうでなければ適切なデータ入力装置(例えばキーボード、キーパッド、マウス、スキャナー、または他の同様のデータ記入もしくは入力装置もしくは機構)を用いて入力することができる。例えば選択肢リスト項目210 (「CPB」− 心肺バイパス)、215 (「検体型」)、220(「部位」−採取部位)、225 (「アレンテスト」)、および230 (「送達システム(DelSys)」−送達システム)などの選択肢リスト項目は、ユーザが、カスタマイズされた選択肢のリストから選択することを可能にする。各カルテページ200は、例えばカルテページ200内の上端または他の適切な場所に位置する、適切な患者識別子202(例えば「Pt:465219」または他の適切な患者識別表示)を含むことができる。
【0039】
限定ではなく説明を目的として、図3Aは、本発明の例示的態様による、カルテページ200の最初の三つのカルテページ項目(データ入力項目205ならびに選択肢リスト項目210および215)が完成し、部位選定リスト項目220が強調表示された、カスタマイズされたカルテページ305を示す図である。選択肢リスト項目を適切に選択することによって(例えば、「メニュー」キーもしくは「エンター」キーなどの適切なキーもしくはキーの組合せにより、指もしくは鉄筆により、マウスもしくは他のデータ入力装置により、または他の同様の手段により)、選択肢リスト項目に対する利用可能な選択肢を表示することができる。または、選択肢リスト項目が強調表示されるか、または他の方法が選択されているとき(例えば、選択肢リストの項目の上にマウスカーソルを移動させて)に、例えばポップアップウィンドウ等に利用可能な選択肢を自動的に表示することにより、所与の選択肢リスト項目に対する利用可能な選択肢をユーザに対して自動的に表示することができる。例示的態様によれば、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、カルテページ200の所与の選択肢リスト項目に関連付けられた利用可能な選択肢の一組またはリストを表示するように構成することができる。利用可能な選択肢のリストを、任意の適切な方法で、例えば別のページに、カルテページ内に(例えば、カルテページのサブページまたは区画として)、選択肢のポップアップもしくはプルダウンメニューとして、または任意の他の適切な方法で、表示することができる。
【0040】
例えば図3Bは、本発明の例示的態様による、図3Aに図示された採取部位選択項目220に対応する利用可能な採取部位選択肢の、部位選択ページまたは選択肢リストページ310を示す図である。採取部位315の各々を、選択肢リストページ310に、任意の適切なモードで列挙するかまたは表示することができる。例えば、各採取部位315を英数字表記(例えば「選択なし」は「0」、「右橈骨」は「1」、「左橈骨」は「2」、「右上腕」は「3」、・・・、「踵穿刺」は「9」)または他の適切な表記に関連付けることができる。従って、データ入力装置の対応する英数字キーを押すかまたは別の方法で適切な英数字表記を選択することによって、採取部位315のリストから所望の選択肢を選択することができる。例えば、採取部位315のリストから数字「4」を選択することによって、所望の採取部位として「左上腕)」(即ち左の上腕)を選択することができる。そして選択された選択肢を任意の適切な方法でユーザに表示することができる。例えば、図3Cは、本発明の例示的態様による、採取部位について選択された選択肢を表示するカスタマイズされたカルテページ305を示す図である。換言すると、図3Bの選択肢リストページ310から所望の採取部位315を選択すると、図3Cに図示されるように、ユーザは、選択された採取部位(例えば「左上腕」)が部位選択肢リスト項目220プロンプトの付近またはその横に現われているカルテページ305に戻ることができる。
【0041】
図1を参照して、システム100は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信する第2ユーザインタフェース表示モジュール110を含む。第2ユーザインタフェース表示モジュール110は、選択された医療送達システムと関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを生成して表示するように構成される。本明細書で用いられる「医療送達システム」は、患者に医学療法を送達することができる任意の適切な機械または他の装置、システム、計画、もしくは組織(regiment)であり得る。例えば、医療送達システムは、非限定的に以下を含むことができる:人工呼吸器等などの呼吸送達システム;麻酔士によって操作される、麻酔ガスを送達することができる機械;静脈内薬剤送達システム;心臓手術中に心臓および肺の機能の代わりに用いることができる心臓バイパス機械;放射線治療を提供する機械;皮下インシュリン送達用のインシュリンポンプ(任意で、患者が身につける);外科的処置の間、患者の中核体温を冷却するための機械;腎臓機能を損なった患者から代謝廃棄物を除去するための透析機械;インビボでの光活性化を必要とする薬剤と組み合わせて光線療法を提供するための機械;医療送達もしくは処置と関連する、または分子生物学等に由来する、機械、装置、システム、計画、または組織;または医学療法を提供することができる任意の他の適切な機械もしくは装置。例えば、医療送達システムが人工呼吸器などの呼吸送達システムを含む場合は、作業データは人工呼吸器機械設定値を含むことができる。一つまたは複数の医療送達システムからパラメータまたは作業データを得て、完全な患者データの一組を導出することができることを指摘しておく。
【0042】
例示的態様によれば、選択された医療送達システムに関連する作業データの入力は、手動でも、またはシステム100によって自動的にでも可能である。自動入力の場合、例えば、ユーザにカルテページが提示され、医療送達システムの項目を、ユーザが強調表示するか、または選択することができる。選択すると、システム100の適切なモジュールが始動して、作業データを求めるために適切なリクエストを医療送達システムへ送信する(例えば、適切な分析器のシリアルポートから出されて)ことができる。または、そのリクエストは、選択された医療送達システムのために、またはそれに代わって作業データを提供することができる、任意の他の適切なシステムに送ることができる。続いて、医療送達システムまたは他のシステムは、例えば選択された医療送達システムの識別番号または他の識別情報、および選択された医療送達システムに関連する作業データまたは他のパラメータによって、応答することができる。
【0043】
図2に戻って、例示的な態様によれば、カルテページをカスタマイズすることにより、カルテページ200の送達システム選択肢リスト項目230に明示された医療送達システムの選択に依存して出現する特有の医療送達システムパラメータ入力ページを作製することもできる。限定ではなく説明を目的として、図4Aは、本発明の例示的態様による、カルテページ200の最初の五つのカルテページ項目(データ入力項目205ならびに選択肢リスト項目210、215、220、および225)が完成し、送達システム選択肢リスト項目230が強調表示された、カスタマイズされたカルテページ405を示す図である。送達システム選択肢リスト項目230を適切に選択することにより、その選択肢リスト項目に対する利用可能な選択肢を表示することができる。例示的な態様によれば、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、カルテページ405からの医療送達選択肢(例えば送達システム選択肢リスト項目230)に関連する医療送達システムの一組またはリストを表示するように構成することができる。
【0044】
例えば、図4Bは、本発明の例示的態様による、図4Aに示された送達システム選択肢リスト項目230に対応する利用可能な医療送達システム選択肢の、送達システム選択ページまたは選択肢リストページ410を示す図である。送達システム選択肢415の各々を、任意の適切な方法で(例えば第1ユーザインタフェース表示モジュール105により)、選択肢リストページ410中に列挙するかまたは表示することができる。加えて、選択肢リスト選択肢(例えば送達システム選択肢)は、ユーザの必要性およびシステム100を用いられる環境に合わせて完全にカスタマイズすることが可能である。例えば、各送達システム選択肢415を英数字表記(例えば「選択なし」は「0」、「室内空気(Room Air)」は「1」、「鼻カニュラ(Nasal Can)」は「2」、「袋詰め(Bagging)」は「3」、・・・、「エアロゾルマスク(AerosolMask)」は「9」)または他の適切な表記に関連付けることができる。従って、データ入力装置の対応する英数字キーを押すかまたは適切な英数字表記を選択することにより、送達システム選択肢のリスト415から所望の選択肢を選択することができる。したがってユーザは、選択肢リストページ410に表示された、送達システム選択肢の一組またはリスト415から一つの医療送達システムを選択することができる。例えば、送達システム選択肢のリスト415から数字「5」を選択することにより、所望の医療送達システムとして「人工呼吸器マスク」を選択することができ、続いて、選択された医療送達システムに対応するパラメータ入力ページに移動することができる。呼吸療法管理の当業者には明らかであるが、ここで用いられる略語は、周知の送達システム設定に対応する(例えば、「Nasal Can」は「鼻カニュラ」に対応し、「AerosolMask」は「エアロゾルマスク」に対応し、「VentiMask」は「人工呼吸器マスク」に対応するなど)。
【0045】
限定ではなく説明を目的として、図4Cは、本発明の例示的態様による、図4Bの選択肢リストページ410から選択された送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールド425を表示するパラメータページ420を示す図である。パラメータページ420に、適切なデータ入力装置を用いて、選択された医療送達システムに必要なパラメータまたは他の作業データを入力することができる(例えば選択された医療送達システム型に依存して、「吸気時間」を表す「IT」、「呼吸時間」を表す「RR」、「一回換気量」を表す「Vt」、および「吸入酸素濃度」を表す「FIO2」、または任意の他の適切なパラメータ情報を)。パラメータまたは他の作業データを入力すると、ユーザは、選択された医療送達システム(例えば「人工呼吸器マスク」)が送達システム選択肢リスト項目230プロンプトの付近にまたはその横に現われているカルテページ405 (図4Aの)に戻ることができる。換言すると、カルテページ405は、選択された医療送達システムを表示するように構成される。例えば図4Dは、本発明の例示的態様による、「人工呼吸器マスク」という選択された医療送達システムを表示しているカルテページ405を示す図である。
【0046】
例示的態様によれば、適切な医療分析器または他の医療データ獲得/解析装置または読み取り機によって、適切な医療データを患者から獲得することができる。特に血液ガス分析の結果を、医療分析器によって提供される血液検体から得ることができる。しかし、そのような医療分析器を、患者から取り出したかまたは獲得した血液または任意の他の適切な種類の医療検体の分析を行なうように構成することができる。例示的な態様によれば、検体は、例えば血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、脳脊髄液、または患者から取り出すことができる任意の他の適切な種類の検体を含むことができる。医療データは、そのような検体の一つまたは複数に関連する情報(例えば、検体自体から得られた情報に加えて、検体がどこから取り出されたか、および検体に関する他の同様の情報)を含むことができる。しかし先に考察したように、患者が、医療データかまたは検体を採取する時に医療送達システムを使用中であって、そのような医療送達システムがどのように設定されているかが、例えば血液ガスおよび他の医療分析器によって提供される分析結果の解釈に影響を与える場合がある。例示的な態様によれば、医療データまたは検体は、入力された作業データに従って分析される。換言すると、適切なパラメータページ(例えば図4Cのパラメータページ420)を通じて入力された作業用パラメータは、患者の検体分析において医療分析器によって用いられ、そのような医療データのよりよい解釈を提供することができる(適切なアルゴリズム、規則、ロジックなどを用いて)。医療分析器による医療データの分析中におけるそのような作業用パラメータの使用は、例えば、使用中の医療分析器の型、実行中の分析の型、患者が使用中の医療送達システムの型、どのようにそのような医療送達システムを設定されているかなどの因子、および当業者が認識するであろう他の同様の因子に依存すると考えられる。
【0047】
全てのまたは実質的に全ての適切な情報をカルテページおよびパラメータページに入力して分析を行うと、分析結果をユーザに表示することができる。図1を再び参照して、システム100は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信する、分析表示モジュール115を含むことができる。分析表示モジュール115は、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果または他の医療分析結果を生成し表示するように構成する。分析表示モジュール115はまた、医療データまたは他の適切な情報を医療分析結果(例えば血液検体分析結果等)と共に表示するように構成することもできる。作業データおよび他の同様のデータの入力は、そのような分析結果を得ることまたは表示することに必要ではないので、換言すると、分析表示モジュール115は、任意の適切な検体分析結果または他の医療分析結果を表示するように構成することができる。しかし、必要に応じて、システム100を、分析結果を表示する前に、そのような作業データおよび他の同様のデータの入力を必要とするように構成することができる。
【0048】
限定ではなく説明を目的として、図5Aは、本発明の例示的態様による、カルテページ200の最初の六つのカルテページ項目(データ入力項目205ならびに選択肢リスト項目210、215、220、225、および230)が完成した、カスタマイズされたカルテページ505を示す図である。図5Aに示されるように、「成人用人工呼吸器」が医療送達システムとして選択されており(例えば図4Bに示した医療選択肢リストページ410から)、その選択肢が、図5A中の送達システム選択肢リスト項目230プロンプトの横またはその付近に表示されている。成人人工呼吸器に関連するパラメータまたは作業データの入力のために、図5Bは、本発明の例示的態様による、図4Bの選択肢リストページ410から選択された「成人用人工呼吸器」送達システムのモード選択肢(以下で考察する)に関連する作業データを入力するためのパラメータフィールド515を表示しているパラメータページ510を示す図である。限定ではなく説明を目的として、成人人工呼吸器用の作業データは、例えば「呼気終末陽圧」を表す「PEEP」、「吸気時間」を表す「IT」、「吸入酸素濃度」を表す「FIO2」、「呼気時間」を表す「ET」、「一回換気量」を表す「Vt」、および「呼吸数」を表す「RR」を含むことができる。先に示したように、パラメータページウィンドウに表示される作業データの量および型は、選択された医療送達システムに依存すると考えられる。
【0049】
この図について続けて、(i)パラメータページ510中の適切なパラメータフィールドに作業データを入力し、(ii)カルテページ505中の適切なフィールドに医療データまたは他のデータを入力し、および(iii)作業データに従って(例えば適切な医療分析器により)医療データの分析を行なった後に、分析結果の適切な表示を生成するように分析表示モジュール115を構成することができる(しかし、先に示したように、分析結果を表示するためには、作業データの入力は必要ではない)。例えば、図5Cおよび5Dは、本発明の例示的態様による、入力された作業データに従って分析表示モジュール115が生成することができる検体分析結果を示す図である。例えば図5Cは、検体分析に関連する数値結果(例えば血液pH、pCO2、pO2の測定値および他の同様の測定値)の主に文章での表示を提供する、第1の検体分析結果ページ520を示す。図5Dは、所与の検体分析に関連する追加の結果(例えば血液ナトリウムおよびカリウムの測定値および他の同様の測定値)の、図形(例えば棒グラフ)および文章の形式(例えば数値)による表示の組合せを提供する、第2の検体分析結果ページ525を示す。他の適切な分析結果も、分析表示モジュール115により生成され、一つまたは複数の分析結果ページを通じてユーザに表示されることができる。分析結果をユーザに、図形もしくは文章の形式で、またはそれらの任意の適切な組合せによって表示するか、または提供することができる。図5Cに示す、過剰「BE」、炭酸水素(「HCO3」)、総二酸化炭素(「TCO2」)、および酸素飽和率(「sO2%」)を非限定的に含む血液ガス結果から、他の値を計算することができることは、当業者には当然であろう。
【0050】
図5A〜5Dはまた、医療分析器または他の医療データ獲得/分析装置もしくは読み取り機が、どのように作業用パラメータを用いて、医療データまたは患者の検体を分析できるかを図示する。より詳細には、図5A〜5Dは、カスタマイズされたカルテページ505の入力に基づいて、血液ガス値ならびにHctおよびHb値をどのように調整するかについての二つの例を図示する。例えば図5Cの最後の3行は、図5Aに入力された患者体温における値を表すために(適切な計算によって)調整された、pH、PCO2、およびPO2の値を示す。さらに図5Dは、図5AのCPB選択肢リスト項目210に「該当」を入力することによりCPB用に調整された、HctおよびHbの結果を示す。
【0051】
さらに、図5Dに示されるように、例えば図5A中の検体型選択肢リスト項目215の選択肢に基づいて、種々の「表示目盛り」530 (例えば「正常範囲」)を「活動範囲」矢印535と共に表示することができる。表示目盛り530を、図5D中に、個々の横棒の下(例えば、「Na mmol/L・・・163」の下)に連結された小さな正方形として示し、試験結果に、正常な臨床的範囲についての簡単な可視基準を与えることができる(例えば、各表示目盛り530の位置に、またはその隣に数値指標を表示することができる)。活動範囲矢印535は、「上へ」/「より上へ」または「下へ」/「より下へ」を意味する矢印および活動範囲を指す付随する数字から構成されることができる(例えば「Na」については、対応する活動範囲矢印535が「上へ」/「より上へ」および「10」の活動範囲を示しており、一方「iCa」については、対応する活動範囲矢印535が「下へ」/「より下へ」および「0.25」の活動範囲を示す)。正常範囲および活動範囲は、例えば検体種類の選択に依存して異なることがあり得る(例えば、静脈血検体の正常範囲および活動範囲の定義が、動脈血検体のそれらとは異なることがあり得よう)。
【0052】
例示的な態様によれば、システム100は、医療分析器を含むか、または医療分析器と通信することができる。例えばシステム100は、適切な医療分析器の一部を形成するか、または(ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の適切な組合せによって)その内部に実装されることができる。または、システム100は、任意の適切な通信媒体(例えば、有線、無線、赤外線、光ファイバー、ケーブル、またはイーサネットなど)および通信プロトコル(例えば、RS-232、TCP/IP、または他の適切な有線もしくは無線プロトコル)を用いて、医療分析器と通信することができる。患者から獲得されたかまたは取り出された医療データを解析することができる、任意の適切な医療分析器もしくは読み取り機または他の検査室分析器(例を挙げると、I-STAT1(商標)携帯型システム、または他の適切な医療分析器または読み取り機などの、携帯用ポイントオブケア体液分析装置)を用いることができる。
【0053】
図1を参照して、第1および第2ユーザインタフェース表示モジュール105および110、ならびに分析表示モジュール115は、表示器120を介してユーザに情報(カルテページ、選択肢リストページ、パラメータページ、分析結果ページ、および任意の他の適切な情報)を表示するように構成することができる。表示器120は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信することができる。表示器120は、任意の適切な表示画面または装置、モニター(例えばCRT、LCD、プラズマ、ICUモニター(例えばPhilips Intelliview、GE Solar 8000M、表示器を含む輸液ポンプ)等)、投射装置、またはユーザへ情報を表示することができる他の出力装置(例えばプリンター、または携帯情報端末(PDA)などの携帯端末等)であってよい。例えばある例示的態様によれば、システム100が医療分析器の一部を含む場合には、表示器120は、例えば医療分析器の表示画面を含むことができる。または、システム100が医療分析器と離れている場合は、独立した表示器120を用いることができる。任意の適切な数の表示器120を、医療分析器によって用いられる任意の表示器に追加的または代替的に用いることができる。例えば、第1および第2ユーザインタフェース表示モジュール105および110、ならびに分析表示モジュール115を、検査室分析器中に組み入れることができる。PDAまたは他の携帯型表示装置を、生成された情報を見るための表示器120として使用するために、検査室分析器と接続するか、または通信するようにすることができる。システム100の他の構成を、医療分析器および表示装置と組み合わせて用いることができる。
【0054】
先に考察したように、ユーザに表示されたかまたは提示された選択ページ(例えば図3Bの選択肢リストページ310、図4Bの選択肢リストページ410、または別の適切な選択ページ)は、(メイン)カルテページから選択された特定の選択肢リスト項目に依存すると考えられる。例示的態様によれば、選択された医療送達システムに依存して、そのシステムのモードを選択するために、選択された医療送達システムにモード選択肢リストをさらに割り当てることもできる。限定ではなく説明を目的として、図6Aは本発明の例示的態様による、カルテページからの送達システム選択肢リスト項目(例えばカルテページ200の送達システム選択肢リスト項目230)に対応する、利用可能な送達システム選択肢610の、送達システム選択ページまたは選択肢リストページ605を示す図である。この図では、送達システム選択肢のリスト610から数字「6」を選択することによって、「成人用人工呼吸器」を所望の医療送達システムとして選択することができる。モード選択肢リストが、そのような選択肢に割り当てられていた場合には、ユーザは、適切なパラメータ入力ページに導かれる前に、人工呼吸器のモードを選択するための適切なモード選択肢ページを提示され得る。
【0055】
例えば、図6Bは、本発明の例示的態様による、図6Aに示された選択肢リストページからの一つの送達システム選択肢の選択に応じて現われる、人工呼吸器モード選択肢ページを示す図である。人工呼吸器モード選択肢ページ615は、成人人工呼吸器に対応する人工呼吸器モード選択肢の一組またはリスト620を含む。人工呼吸器モード選択肢620の各々を、任意の適切な方法で、人工呼吸器モード選択ページ615に列挙するかまたは表示することができる。例えば、各人工呼吸器モード選択肢620を英数字表記(例えば、「選択なし」は「0」、「CMV」は「1」、「SIMV」は「2」、「SIMV+PS」は「3」、「CPAP」は「4」、および「BiPAP」は「5」)または他の適切な表記に関連付けることができる。呼吸管理技術の当業者に明白なように、ここで用いられる略語は、周知の呼吸管理設定に対応する(例えば、「CMV」は「制御型機械的人工呼吸」に対応し、「SIMV」は「同期間欠強制人工呼吸」に対応し、「SIMV+PS」は「SIMV+圧力支持」に対応し、「CPAP」は「持続的気道陽圧」に対応し、「BiPAP」は「二相式気道陽圧」に対応する等)。
【0056】
従って、データ入力装置の対応する英数字キーを押すかまたは適切な英数字表記を選択することによって、人工呼吸器モード選択肢620のリストから所望の選択肢を選択することができる。このようにユーザは、人工呼吸器モード選択ページ615に表示された人工呼吸器モード選択肢の一組またはリスト620から一つの人工呼吸器モードを選択することができる。例えば、人工呼吸器モード選択肢リスト620から数字「3」を選択することによって、所望の人工呼吸器モードとして「SIMV+PS」を選択することができる。続いて、そのような選択に基づいて、ユーザは、選択された医療送達システムおよびモードに対応するパラメータ入力ページに移動することができる。例えば図6Cは、本発明の例示的態様による、モード「SIMV+PS」の「成人用人工呼吸器」に関連する作業データを入力するためのパラメータ入力ページ625を示す図である。図6Cに示すように、選択されたモード630 (例えば「SIMV+PS」)を、対応するパラメータフィールド635と共にユーザに表示することができる。各々のまたは任意の医療送達システムは、対応するモード選択肢リストを含むことができ、かつリスト中の各々のまたは任意のモード選択肢に特有のパラメータ入力ページを割り当てることができる。
【0057】
ユーザは、分析、印刷、送信、または医療分析器の電源切断などにデータが使用されることが承認または容認される前に、(例えば、誤りを訂正するために)任意の適切な方法で基本ページおよびパラメータページの入力を編集できることを指摘しておく。例えば、ユーザは(例えば適切な選択をすることによって)様々なページの中を、任意のまたは全てのデータを必要に応じて訂正するために移動することができる。(例えば、所定の長さの時間、何の入力も受取らなかった後で、ユーザに各ページまたは任意のページの「OK」、「承認」もしくは「受容」ボタンまたはプロンプトを選択させること等により)変更または修飾が完了した後に、データはシステム100により承認されるかまたは受容され得る。
【0058】
したがって、図1を参照して、および例示的態様によれば、システム100は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信する、第3ユーザインタフェース表示モジュール125を含むことができる。第3ユーザインタフェース表示モジュール125は、選択された医療送達システムに関連するモード選択肢リストを生成し、(例えば表示器120を通じて)表示するように構成することができる。利用可能な選択肢リストを、例えば個別のページ上に、送達システム選択肢ページもしくは選択肢リストページの中に(例えば、送達システム選択肢ページもしくは選択肢リストページのサブページもしくは区画として)、選択肢のポップアップもしくはプルダウンメニューとして、任意の適切なモードで、または任意の他の適切なモードで、表示することができる。表示されたモード選択肢リストから一つのモードを選択することができる。一旦所望のモードが選択されれば、第2ユーザインタフェース表示モジュール110は、選択された医療送達システムおよびモードに従って、作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成することができる。
【0059】
先に指摘したように、システム100を用いて、患者および患者管理に関する任意の適切な情報を表示することができる。例えば、システム100は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信する、患者データ表示モジュール130を含むことができる。患者データ表示モジュール130は、分析結果ではなく、各患者に関連する医療データを表示するように構成することができる。例えば、患者データ表示モジュール130を用いて、患者認識情報(例えば名前等)、患者から得られた医療測定値(例えば患者体温等)、患者の体調、年齢、治療プロトコル、薬物療法、患者に特定された終末期医療介入計画、および患者に関連する任意の他の適切な情報を表示することができる。そのような患者データを、システム100の他のモジュールによって表示される情報とは別に、またはそれと共にのいずれかで、(例えば表示器120によって)ユーザに表示することができる。例えば、分析表示モジュール115および患者データ表示モジュール130は、共同で作動して(例えば一方のモジュールが他方に情報を送達して)、分析結果と患者データの両方を同一画面上でユーザに表示することができる。
【0060】
例示的態様によれば、システム100を、適切な医療分析器もしくは読み取り機または他の適切な医療データ獲得装置において、またはそれと共に用いることができる。例えば、医療分析器は、例えばI-STAT1 (商標)携帯型システム、または他の適切な医療分析器などの、携帯型血液分析システムまたは他の携帯型ポイントオブケア体液分析装置であってもよい。そのような携帯型医療分析器は、使い捨ての分析器カートリッジを用いて、体液検体を獲得し、試験することができる。使い捨ての分析器カートリッジは当業者に周知である。そのような使い捨てカートリッジは、例えば電気機械的ポートまたは他の適切な接続部を用いて、医療分析器または読み取り機と組み合わせることができる。使い捨てカートリッジは、例えば、血液、血漿、唾液、血清、頬スワブ、脳脊髄液、尿、および他の同様の体液を非限定的に含む体液について、一つまたは複数の電気化学的または光学的分析、または他の適切な分析を行なうことができる。これらの体液を、患者の体の任意の適切な場所から、採取するか、取り出すか、または獲得することができる。限定ではなく説明を目的として、体液は血液であってよく、血液は、右橈骨動脈、左橈骨動脈、右上腕動脈、左上腕動脈、右大腿動脈、左大腿動脈、動脈ライン、臍帯ライン(umbilical line)、指穿刺、静脈、毛細血管、踵穿刺、または任意の他の適切な場所を非限定的に含む領域から採取することができる。次に、使い捨てカートリッジは、pO2、pCO2、TCO2、pH、K、Na、Cl、iCa、グルコース、BUN、クレアチニン、乳酸、ヘマトクリット、CKMB、cTnI、cTnT、BNP、NTproBNP、ACT、APTT、PT、それらの組合せを非限定的に含む医療データまたは検体の適切な分析、または任意の他の適切な分析を行なうことができる。完全な患者データ一セットを得るために、一つまたは複数の型の使い捨てカートリッジを動作させることができることを指摘しておく。
【0061】
第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、複数の異なるまたは関連するカルテページを表示するように構成することができる。例示的な態様によれば、複数のカルテページの各々を、分析器カートリッジの種々の型、銘柄、モデルその他に、関連付けることができる。医療分析器を、カートリッジが医療分析器の中へ挿入される際に、挿入されるカートリッジ型を検出し、カートリッジ型を示す適切な信号を生成するように適切に構成することができる。分析器カートリッジの各型、銘柄、モデルなどを一意的に同定することができる任意の適切な表示信号(例えば、コードもしくはコード名、種々の周波数もしくは振幅の信号、または他の適切な指標)を用いることができる。好ましい態様では、例えば本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,954,087号に述べられているように、コード化は、コネクターとカートリッジの相互作用に基づくことができる。表示信号を、システム100および第1ユーザインタフェース表示モジュール105に渡すかまたは伝達することができる。第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、医療分析器において用いられている分析器カートリッジに従って、適切なカルテページを表示するように構成することができる。カルテページを分析器カートリッジに関連させるために、任意の適切な手段を用いることができる。例えば、システム100は、指示信号を分析器カートリッジおよび対応するカルテページに割り当てる探索表等を(例えば任意の適切な型のコンピュータメモリまたは記憶装置の中に)保持することができる。指示信号を受け取ると、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は指示信号を用いて、対応する分析器カートリッジおよび関連するカルテページを表から探索し、続いて、表示器120を介して関連するカルテページを生成し表示することができる。カルテページと分析器カートリッジを関連付けるための他の手段(例えば適切なアルゴリズム、規則、またはロジック)もまた(例えば、カルテページと分析器カートリッジとの対応を、選別し保持するための適切な選別アルゴリズムを用いて)用いることができる。
【0062】
システム100によって保持される複数のカルテページが存在し得るので、システム100は、カルテページ管理者モジュール135を含むか、またはそれと通信することができる。カルテページマネージャーモジュール135は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信することができる。以下により詳細に考察するように、カルテページマネージャーモジュール135は、システム100によって用いられるカルテページおよび他の適切な情報を管理または保持するように構成することができる。例えば、カルテページ管理者モジュール135を、カルテページを分析器カートリッジの型に割り当てるように構成することができる。例示的な態様によれば、カルテページ管理者モジュール135を用いて、第1ユーザインタフェース表示モジュール105が、分析器カートリッジの型に割り当てられたカルテページを探索するために用いることができる、探索表または他の相互参照情報を作製することができる。
【0063】
さらなる例示的態様によれば、カルテページ管理者モジュール135は、システム100によって使用されるかまたはシステム100に関連する他のデータに、カルテページを割り当てるように構成することができる。例えば、カルテページ管理者モジュール135は、各医療送達システムに関連する作業データにカルテページを割り当てるように構成することができる。カルテページ管理者モジュール135を用いて、第1ユーザインタフェース表示モジュール105が、選択された医療送達システムに割り当てられたカルテページを探索するために用いることができる、探索表または他の相互参照情報を作製することができる。例えば、ユーザが所望の医療送達システムを選択すると、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、適切な探索表または他の適切な手段を用いて、選択された医療送達システムに関連するカルテページを探索することができる(例えば、選択された医療送達システムが人工呼吸器である場合には、適切な人工呼吸器フィールドおよびプロンプトを備えた対応するカルテページを検索して、そのような情報を表示することができる)。次にカルテページを、第1ユーザインタフェース表示モジュール105により、表示器120を介して表示することができる。別の例示的態様によれば、そのようなカルテページ割付情報が、カルテページ管理者モジュール135に存在することができる。しかし、ランタイム/リアルタイムにおいて(または、リアルタイム近くで)、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、カルテページ管理者モジュール135に(例えば有線または無線接続により)適切な探索および割付情報を問い合わせることができる。換言すると、そのような探索表は、カルテページ管理者モジュール135および/またはシステム100の任意のまたは全ての他のモジュールに存在して、各モジュールが、これらの表または他の同様の情報を、中央記憶部もしくは貯蔵所(例えばカルテページ管理者モジュール135)、またはローカル貯蔵所もしくは記憶部(例えば、所与のモジュールに関連するメモリもしくは他のコンピュータ記憶媒体)から問い合わせることができる。
【0064】
追加的または代替的に、カルテページ管理者モジュール135は、各患者に関連する医療データにカルテページを割り当てるように構成することができる。カルテページ管理者モジュール135を用いて、第1ユーザインタフェース表示モジュール105が、各患者に関連する医療データまたは患者データに割り当てられたカルテページを探索するために用いることのできる探索表または他の相互参照情報を作製することができる。例えば、患者から獲得された医療データ(例えば血液検体等)に依存して、第1ユーザインタフェース表示モジュール105は、適切な探索表または他の適切な手段を用いて、所与の医療データに関連するカルテページ(例えば血液検体情報を示すためのカルテページ)を探索することができる。次にカルテページを、第1ユーザインタフェース表示モジュール105が表示器120によって表示することができる。先に記述された例示的態様は単に説明のためであって網羅的なものではないので、カルテページを、システム100によって使用されるかまたはシステム100に関連するさらに他のデータに割り当てることができることを、当業者は当然認識するであろう。限定ではなく説明を目的として、カルテページをある病態に割り当てるように、カルテページ管理者モジュール135を構成することができる。例えば、本発明の例示的態様による医療送達システムまたは処置システムは、化学療法計画または組織を含むことができ、そのようなシステムは、腎不全または心疾患のための処置システムとは異なるパラメータセットを有することができる。
【0065】
システム100は、任意の適切なモードで複数のカルテページを保持することができる。例えば、ユーザが閲覧することができる各種類の情報(例えば分析器カートリッジの型、作業データ、医療データ等)に関する別のカルテページと共に、個々のカルテページを後の検索および表示のためにシステム100中にあらかじめ保存することができる。またはシステム100は、ユーザにより閲覧される情報に依存して取捨選択される各カルテページの細目と共に、より一般的な「テンプレート」カルテページを保持することができる(例えば分析器カートリッジ型テンプレートページ、作業データテンプレートページ、および医療データテンプレートページ)。例えば図1を参照して、システム100は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール105と通信するデータベースまたは記憶モジュール140を含むことができる。記憶モジュール140は、例えば各患者に関する作業データ、患者データ、医療データ、カルテページ、分析結果(例えば血液検体分析結果等)、または患者管理のための任意の他の適切な情報を含む、システム100によって使用されおよび/または保持される任意の適切な情報を記憶するように構成することができる、任意の適切な型のコンピュータメモリまたは記憶媒体であってよい。システム100のモジュールの各々は、記憶モジュール140のそのような情報を、検索するかまたはアクセスすることができる。システム100は、任意の適切な数の記憶モジュール140を用いることができる(例えば、システム100の各々または任意のモジュールを、それ自身の記憶モジュール140に関連付けることができる)。加えて、一つまたは複数の記憶モジュール140は、システム100から離れて位置することができる。そのような遠隔記憶装置を用いて、一つまたは複数のシステム100(例えば、任意のもしくは全てのシステム100は、病院内の一つの場所などの一つの場所で用いられている、または任意のもしくはすべてのシステム100は、病院内のすべて場所等の複数の場所に亘って用いられている)からアップロードされた情報を記憶するかまたは収集することができる。
【0066】
例示的態様によれば、カルテページを、ユーザのニーズ、用いられている装置、管理される患者情報、および他の同様の因子に適合するように、カスタマイズすることができる。例えば、カルテページを、システム100を用いる場所に合わせてカスタマイズすることができる。該場所は、例えば集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、救急科などの病院内の場所、または病院内の他の適切な場所、または例えば医師の診察室または救急車などの、医療サービスまたは治療が施される他の領域を含むことができる。上記のように、カルテページを、用いられる分析器カートリッジの型、銘柄、モデル等に合わせてカスタマイズすることができる。カルテページの他のそのようなカスタマイズもまた、ユーザのニーズに適合するように、表示される情報の型および内容に依存して行なうことができる。
【0067】
先に考察したように、カルテページ管理者モジュール135を用いて、カルテページをカスタマイズすることができる。例示的態様によれば、例えばパソコン上で作動するウィンドウ表示オペレーティングシステムであるMicrosoft WINDOWS(商標)ファミリーなどの、任意の適切なグラフィカルウィンドウ表示オペレーティングシステム環境中に、カルテページ管理者モジュール135を組み入れて実行することができる。カルテページ管理者モジュール135を、カルテページの種々の局面を修飾するための様々なウィンドウまたは他の図形のおよび/もしくは文章の形式のレイアウトを生成するように構成することができる。カルテページ管理者モジュール135は、システム100と通信して、システム100の一つまたは複数のモジュールによる後の使用のために、カルテページおよび他の適切な情報を(例えば記憶モジュール140の中へ)ダウンロードするかまたは転送することができる。例えば、カルテページ管理者モジュール135を、所与の場所に存在するまたは複数の場所に亘って存在する任意のもしくは全ての医療分析器へ、または他のポイントオブケア装置へ、そのような情報をダウンロードするように、構成することができる。そのようなダウンロードを、任意の適切な型の有線もしくは無線ネットワーク、または他のコンピュータ接続(例えば、LAN、WAN、赤外線、無線周波数、光学、ケーブル等)を用いて行なうことができる。
【0068】
図7は、本発明の例示的態様による、カスタムカルテページを作製するためのカルテページ管理ウィンドウ700を示す図である。カスタムカルテページを、基本ページおよび関連するパラメータページで構成することができる。基本ページは、例えば分析器カートリッジの実行の間に、表示器120上に現われる、最初のカルテページである。例えば、図2のカルテページ200は基本ページの例である。先に考察したように、パラメータページは、選択された医療送達システムまたは医療送達システム/モードに依存する追加のパラメータを記録するために用いる項目で構成する。例えば、パラメータページ420 (図4C)、510 (図5B)、および625 (図6C)が、パラメータページの例である。カルテページを、例えばカルテページ管理者モジュール135からアクセスすることができるカルテページ管理ウィンドウ700によってカスタマイズすることができる。例えば、カルテページ管理者モジュール135をWINDOWS(商標)のグラフィカルオペレーティングシステム環境等で実行している場合は、ユーザは、カルテページ管理者モジュール135を適切に開くかまたはこれにアクセスし、メニューバーから「ツール」を選択し、対応するプルダウンメニューから「カルテページ管理」を選択することにより、カルテページ管理ウィンドウ700にアクセスすることができる。
【0069】
図7に示すように、カルテページ管理ウィンドウ700は、二つの区分:基本ページ項目区分705およびパラメータページ項目区分710に分離することができる。基本ページ項目区分705は、任意の基本ページに含まれることができる利用可能項目のリスト707を表示することができる。例えば、基本ページ項目区分705の利用可能項目のリスト707からの項目「患者体温」、「CPB」、「検体型」、「部位」、「アレンテスト」、および「送達システム」を用いて、図2に示したカルテページ200を作製し、配置することができよう。パラメータページ項目区分710は、任意のパラメータページに含まれ得る利用可能項目のリスト712を示すことができる。例えば、パラメータページ項目区分710中の利用可能項目のリスト712からの項目「IT」、「RR」、「Vt」、および「FIO2」を用いて、図4Cに示したパラメータページ420を作製し、そこにデータを投入することができよう。各区分は、データ入力項目および選択肢リスト項目を(例えば、基本ページ項目区分705およびパラメータページ項目区分710にそれぞれ存在する、新規追加ボタン715および730、削除ボタン720および735、ならびに編集ボタン725および740によって)新規追加し、削除し、編集する能力を提供することができる。基本ページ項目区分705中の基本ページボタン745は、基本ページ項目を用いて基本ページを構築するために用いられるウィンドウを表示するように構成することができる。パラメータページ項目区分710中のパラメータページボタン750は、パラメータページ項目を用いてパラメータページを構築するために用いられるウィンドウを表示するように構成することができる。
【0070】
例示的態様によれば、新しい基本ページ項目およびパラメータページ項目を作製するために、カルテページ項目追加ウィンドウを用いることができる。図8は、本発明の例示的態様による、カルテページ項目追加ウィンドウ800を示す図である。カルテページ項目追加ウィンドウ800は、基本ページおよびパラメータページの両方に、データ入力項目および選択肢リスト項目を作製する能力を提供することができる。例示的態様によれば、データ入力項目は、(例えば、項目に対する適切な英数字プロンプトを入力するための)プロンプトフィールド805 、フィールド長(例えば、フィールドの長さを示す値)810 、および入力形式(例えば英数字形式を表す「任意」、または数値形式のみを表す「数値」)815 を含むことができる。選択肢リスト項目は、プロンプトフィールド805とそこから選択するための適切なメンバーのリスト820とを含むことができる。2個のラジオボタン(データ入力項目ラジオボタン823および選択肢リスト項目ラジオボタン827)を用いて、作製のために、データ入力項目または選択肢リスト項目のいずれかを選択することができる。
【0071】
図7のカルテページ管理ウィンドウ700から新しい基本ページ項目を作製するために、基本ページ項目区分705の新規追加ボタン715を選択することができる。あるいは、図7のカルテページ管理ウィンドウ700から新しいパラメータページ項目を作製するために、カルテページ管理ウィンドウ700のパラメータページ項目区分710の新規追加ボタン730を選択することができる。どちらかのボタンを選択すると、カルテページ項目追加ウィンドウ800を表示させることができる。プロンプトフィールド805については、新しい項目が表示器120に現れる筈であるので、ユーザはその項目に対するプロンプトをフィールドに入力することができる。ユーザは任意で、プロンプトの説明830を入力することができる。データ入力項目を作製する場合は、ユーザはデータ入力項目ラジオボタン823を選択することができる。適切なフィールドの長さをフィールド長810から選択することができる。入力形式815を、入力形式815の下の「任意」ラジオボタンまたは「数値」ラジオボタンのいずれかの選択により選択することができる。そのような機能によって、入力「フィルター」が入力データに適用されて、入力を強制的に所定の形式(例えば、「x.xx」などの固定した小数位桁数、整数部分のみの数値、アルファベットのみの入力等)にする。選択肢リスト項目を作製する場合は、ユーザは選択肢リスト項目ラジオボタン827を選択することができる。次にユーザは、メンバー区分820の下の追加ボタン835を選択することができる。ユーザは次に、表示器120に現われる選択肢リストメンバーを指定することができる。ユーザは追加ボタン835を繰り返し選択し、全てのリストメンバー820を入力するまで選択肢リストメンバーを入力することができる。完了したら、ユーザは、OKボタン840を選択して、項目を承認することができる。
【0072】
例示的態様によれば、カルテページ項目編集ウィンドウを用いて、基本ページ項目またはパラメータページ項目を編集することができる。図9は、本発明の例示的態様による、カルテページ項目編集ウィンドウ900を示す図である。カルテページ項目編集ウィンドウ900は、基本ページおよびパラメータページの両方に対して既存のデータ入力項目および選択肢リスト項目を編集する能力を提供することができる。基本ページ項目を編集するために、図7のカルテページ管理ウィンドウ700の基本ページ項目区分705から、編集されるべき基本ページ項目を強調表示するかまたは選択し、編集ボタン725を選択することができる。または、新しいパラメータページ項目を編集するために、カルテページ管理ウィンドウ700のパラメータページ項目区分710から、編集されるべきパラメータページ項目を強調表示するかまたは選択し、編集ボタン740を選択することができる。いずれかのボタンを選択すると、カルテページ項目編集ウィンドウ900を表示させることができる(メンバーリスト905中の編集可能でない項目はグレー表示されるかまたは非選択状態にされている)。メンバーリスト905の下部に新しい選択肢リストメンバーを加えるために、ユーザは追加ボタン910をクリックするかまたは選択することができる。次にユーザは、新しいリストメンバーの名前を入力し、再び追加ボタン910をクリックすることができる。新しい選択肢リストメンバーをメンバーリスト905の中ほどに挿入するために、ユーザは、新しい項目が現われてほしい場所のすぐ下のメンバー項目を、強調表示するかまたは選択することができる。次にユーザは、挿入ボタン915をクリックするか選択し、それにより、強調表示された線の直前に空白のエントリが表れる。次にユーザは、新しいリストメンバーの名前を入力し、例えば、メンバーリスト905のどこか他の場所をクリックして、新しい入力を承認することができる。選択肢リストメンバーを削除するためには、ユーザは、削除するべきリストメンバーを強調表示するかまたは選択して削除ボタン920をクリックすることができる。編集が完了したら、ユーザはOKボタン925を選択して全ての変更を承認することができる。
【0073】
基本ページ項目またはパラメータページ項目を削除するために、ユーザは、図7のカルテページ管理ウィンドウ700中の削除ボタンを用いることができる。基本ページ項目を削除するために、ユーザは、基本ページ項目区分705の基本ページ項目を強調表示するかまたは選択し、次に削除ボタン720を押すかまたはクリックすることができる。パラメータページ項目を削除するために、ユーザは、パラメータページ項目区分710のパラメータページ項目を強調表示するかまたは選択し、次に削除ボタン735を押すかまたはクリックすることができる。全ての所望の項目を削除したら、ユーザは、閉じるボタン755をクリックして終了することができる。
【0074】
カルテページ管理ウィンドウ700を用いてまた、カルテページ管理ウィンドウ700によって作製された基本ページ項目を含む基本ページを構築することもできる。基本ページ項目区分705中の基本ページボタン745をクリックするかまたは選択することによって、ユーザは基本ページウィンドウにアクセスすることができる。図10は、本発明の例示的態様による、基本ページウィンドウ1000を示す図である。基本ページウィンドウ1000は、表示器120に現われることになる基本ページを作製する能力を提供することができる。例示的態様によれば、各基本ページは任意の適正な数の基本ページ項目を含むことができるが、各基本ページは10個までの特有の基本ページ項目を任意の順序で含むことができる。基本ページウィンドウ1000は、利用可能ページのリスト1005、および強調表示されたページのページ内容1010を表示することができる。ページ内容1010区分にリストされた任意の項目を、対応するチェックボックスをチェックすることにより、必須項目1012として認めることができる。例えば、図10の図中では、項目「CPB」が「必須」としてチェックされている。基本ページウィンドウ1000はまた、ページ追加ボタン1015、ページ編集ボタン1020、およびページ削除ボタン1025によって、基本ページをそれぞれ追加し、編集し、および削除する能力を提供することができる。例示的態様によれば、あらかじめ定義された基本ページがユーザに提供され、それを必要に応じて編集し、削除することができる。例えば表1は、二つのあらかじめ定義された基本ページ、およびそれらの各々の(あらかじめ定義された)内容を列挙する。
(表1)二つのあらかじめ定義された基本ページおよび各々の内容の例

【0075】
カルテページ管理ウィンドウ700を用いて、カルテページ管理ウィンドウ700を介して作製されたパラメータページ項目を含むパラメータページを構築することもできる。パラメータページを用いて、選択された医療送達システムまたはモードに依存する、追加のおよび/または代わりの作業データまたは他のパラメータを入力することができる。例えば、特有のパラメータページを、図7に示した「送達システム」基本ページ項目中の特定の選択肢リストメンバーおよびモードパラメータページ項目に割り当てることができる。ユーザはパラメータページウィンドウに、パラメータページ項目区分710中のパラメータページボタン750を、クリックするかまたは選択することによって、アクセスすることができる。図11は、本発明の例示的態様による、パラメータページウィンドウ1100を示す図である。パラメータページウィンドウ1100は、表示器120に現われるパラメータページを作製する能力を提供することができる。例示的な態様によれば、各パラメータページは任意の適正な数のパラメータページ項目を含むことができるが、各パラメータページは9個までの特有のパラメータページ項目を任意の順序で含むことができる。パラメータページウィンドウ1100は、利用可能ページのリスト1105、および強調表示されたページのページ内容1110を表示することができる。ページ内容1110区分にリストされた任意の項目を、対応するチェックボックスをチェックすることにより、必須項目1112と見なすことができる。パラメータページウィンドウ1100はまた、ページ追加ボタン1115、ページ編集ボタン1120、ページ削除ボタン1125によってそれぞれ、パラメータページを追加し、編集し、および削除する能力を提供することができる。例示的態様によれば、あらかじめ定義されたパラメータページがユーザに提供され、必要に応じて編集されるかまたは削除されることができる。例えば、表2は二つのあらかじめ定義されたパラメータページおよびそれらの(あらかじめ定義された)パラメータページそれぞれの内容を列挙する。
(表2)二つのあらかじめ定義されたパラメータページおよび各々の内容の例

【0076】
例示的態様によれば、モード選択肢リスト項目を含むパラメータページは、任意の適切な数および型の項目を含むことができるが、いかなる追加項目も含むことができない。
【0077】
カルテページ管理ウィンドウ700を用いて、新しい基本ページおよびパラメータページを、それぞれ基本ページウィンドウ1000またはパラメータページウィンドウ1100を介して、作製することができる。ページ追加ウィンドウは、基本ページおよびパラメータページを作製する能力を提供することができる。図12は、本発明の例示的態様による、ページ追加ウィンドウ1200を示す図である。基本ページウィンドウ1000からページ追加ボタン1015をクリックして、またはパラメータページウィンドウ1100からページ追加ボタン1115をクリックして、ページ追加ウィンドウ1200にアクセスすることができる。ページ追加ウィンドウ1200は、定義中のページに追加できる利用可能項目のリスト1205 (個々の利用可能項目に対するプロンプトフィールド1206および対応する説明フィールド1208を含む)を提供することができる。ページ追加ウィンドウ1200に、新しい基本ページまたはパラメータページの記述名1210を入力することができる。利用可能項目1205の下の、新しい基本ページまたはパラメータページに含まれるべき第1の項目を強調表示するかまたは選択して、追加ボタン1215をクリックすることができる。そのような動作が、第1の項目を項目区分1220に移動させることになる。ユーザがパラメータを入力することを要求される場合は、適切なチェックボックスのチェックにより、必須フィールド1225を選択することができる。利用可能項目1205から所望の項目を選択し、追加ボタン1215をクリックする工程を繰り返すことにより、項目区分1220に追加の項目を加えることができる。終了したら、OKボタン1230をクリックすることができる。基本ページを加えたかまたはパラメータページを加えたかに依存して、新しい基本ページが基本ページウィンドウ1000の利用可能ページのリスト1005中に現われるか、または新しいパラメータページがパラメータページウィンドウ1100の利用可能ページのリスト1105中に現われることになる。
【0078】
基本ページまたはパラメータページを、基本ページウィンドウ1000またはパラメータページウィンドウ1100によって、それぞれ編集することもできる。ページ編集ウィンドウは、既存の基本ページおよびパラメータページに項目を追加およびそこから移動する能力を提供することができる。図13は、本発明の例示的態様による、ページ編集ウィンドウ1300を示す図である。基本ページウィンドウ1000からページ編集ボタン1020をクリックして、またはパラメータページウィンドウ1100からページ編集ボタン1120をクリックして、ページ編集ウィンドウ1300にアクセスすることができる。ページ編集ウィンドウ1300で、編集中のページの記述名1305を表示することができる。ページ編集ウィンドウ1300は、現在編集中のページに投入されている項目リスト1305 (プロンプトフィールド1315、および項目が必須であるかどうか(例えば必須フィールド1320により)の指定(例えばチェックボックス)を含む)を提供することができる。編集中のページに加えることができる利用可能項目1325 (個々の利用可能項目に対するプロンプトフィールド1330および対応する説明フィールド1335を含む)もまた、ページ編集ウィンドウ1300に表示することができる。基本ページまたはパラメータページから項目を移動するために、項目リスト1310の所望の項目を強調表示するかまたは選択し、次に移動ボタン1340をクリックすることができる(その結果、その項目が利用可能項目のリスト1325へ戻る)。基本ページまたはパラメータページに新規項目を加えるために、利用可能項目のリスト1325の所望の項目を強調表示するかまたは選択し、次に追加ボタン1345をクリックすることができる(その結果、項目が項目リスト1310に移動する)。項目リスト1310に移ると、ユーザがそのパラメータを入力することを要求される場合は、必須フィールド1320のチェックボックスを選択するかまたはチェックすることができる。終了したら、OKボタン1350をクリックすることができる。
【0079】
例示的態様によれば、カルテページ管理者モジュール135 (または他の適切なモジュール)は、ユーザが、無意味な、非論理的な、もしくはそうでなければ誤っているか不適切なページ設定を作製するのを防ぐために、またはある設定をページ内に作製する(例えば、特定のパラメータを加える)ことをユーザに「強制する」かもしくは要求するために、適切な「構築規則」または他の同様の規則もしくはロジックを含むことができる。限定ではなく説明を目的として、フローマスク人工呼吸器(flow-mask ventilator)を選択した場合は、カルテページ管理者モジュール135は、「吸気時間」または「呼気時間」のパラメータの登録を許可しないかまたは阻止する可能性があろう(そのようなパラメータは、流量送達にのみ設定されるマスクには、使用不可能であるかまたは不適切であるため)。または、「インシュリンポンプ」の医療送達システムを選択した場合は、カルテページ管理者モジュール135は、例えば「注入量」のパラメータを加えることをユーザに強制するかまたは要求する可能性がある。
【0080】
先に考察したように、カルテページ管理者モジュール135を、分析器カートリッジの型、作業データ、患者の医療データ、または他の同様の情報に、カルテページを割り当てるように構成することができる。例えば、全てのカルテページを作製してしまえば、カルテページウィンドウを用いて、カルテページを、例えば個々の分析器カートリッジ型に割り当てることができる。図14は、本発明の例示的態様による、カルテページウィンドウ1400を示す図である。カルテページウィンドウ1400には、例えばカルテページ管理者モジュール135からアクセスすることができる。例えばカルテページ管理者モジュール135をWINDOWS (商標)のグラフィカルオペレーティングシステム環境等の中で実行している場合には、ユーザは、カルテページ管理者モジュール135を適切に開くかまたは他の方法によりこれにアクセスし、所望のカスタム化プロフィールから「カルテページ」を選択することによって、カルテページウィンドウ1400にアクセスすることができる。
【0081】
カルテページウィンドウ1400は、二つの区分:現在のページ区分1405および基本ページ区分1410で構成することができる。基本ページ区分1410は、利用可能な基本ページのリスト1415、および選択された基本ページに表示することができるページ内容のリスト1420を含むことができる。現在のページ区分1405は、現在の一組のカルテページの名前1430、および選択された一組のカルテページの説明フィールド1435を含むことができる。カルテページを、例えば個々のカートリッジ型に割り当てるために、必要に応じて、選択された一組のカルテページに、説明1435を入力することができる。カルテ選択肢区分1440 (例えば、「用いる六つまでのカルテページを取りあげる」などのタイトルを有する)では、ドロップダウンリストを用いて、システム100を用いることになる所望の位置のためのカルテページを選択することができる。例示的態様によれば、各位置で任意の適切な数の基本ページを用いることができるが、各位置で六つまでの利用可能な基本ページを用いることができる。カルテ割当区分1445 (例えば「カルテページをカートリッジに割り当てる」などのタイトルを有する)では、ドロップダウンリストを用いて、特定のカルテページを、所与の位置で用いられるカートリッジに割り当てることができる。[なし]を選択した場合は、カルテページをそのカートリッジの型に割り当てないことになる。カルテ割当区分1445は、カートリッジの型を列挙するように構成されたパネル部分1450、およびカルテページをカートリッジの型に割り当るカルテページ部分1455を含む。終了したら、OKボタン1460をクリックすることができる。同様のカルテページウィンドウを用いて、カルテページを作業データ、患者の医療データ、または他の同様の情報に割り当てることができることを指摘しておく。
【0082】
第1ユーザインタフェース表示モジュール105、第2ユーザインタフェース表示モジュール110、分析表示モジュール115、第3ユーザインタフェース表示モジュール125、患者データ表示モジュール130、カルテページ管理者モジュール135、またはそれらの任意の組合せを含むシステム100の各モジュールは、それぞれの構成要素に関連する機能を遂行することができる任意の適切な型の電気的または電子的な部品または装置で構成することができる。そのような例示的態様によれば、各部品または装置は、(例えば、電気的な)情報を伝えることができる任意の適切な型の電気的接続を用いて、別の部品または装置と通信することができる。または、システム100のモジュールの各々を、それぞれのモジュールに関連する機能を遂行することができるハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの任意の組合せによって構成することができる。
【0083】
または、システム100は、一つまたは複数のマイクロプロセッサ、およびシステム100の任意のまたは全てのモジュールの機能を遂行するコンピュータプログラムの工程を記憶する関連する一つまたは複数のメモリで構成することができる。マイクロプロセッサは、任意の適切な型のプロセッサ、例えば任意の型の汎用マイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラ、デジタル信号処理(DSP)プロセッサ、特定用途集積回路(ASIC)、プログラム可能読出し専用メモリ(PROM)、消去およびプログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去およびプログラム可能読出し専用メモリ(EEPROM)、またはコンピュータ可読媒体等であってよい。メモリは、任意の適切な型のコンピュータメモリまたは他の型の電子記憶媒体、例えば読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)、電気光学メモリ、または磁気光学メモリ等であってよい。先の記載に基づいて認識されるように、コンピュータプログラミング分野の当業者に公知の従来技術を用いて、メモリをプログラムすることができる。例えば、コンピュータプログラムの実際のソースコードまたはオブジェクトコードを、メモリに記憶することができる。
【0084】
別の構成または構造を用いて、本明細書に記述されるシステム100の各種機能を実行することができる。例えば、二つもしくはそれ以上のモジュールの機能を、単一のモジュールで実施することができる、または一つのモジュールの機能を、いくつかの異なるモジュールに分配することができる。限定ではなく説明を目的として、図15は、本発明の別の例示的態様による、患者管理のための検体分析および医療データ取得のシステム1500を示す図である。システム1500は、第1ユーザインタフェース表示モジュール1505を含む。第1ユーザインタフェース表示モジュール1505は、カルテページを表示するように構成することができる。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含むことができる。少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つは、例えば医学療法送達選択肢を含むことができる。システム1500は、第1ユーザインタフェース表示モジュール1505と通信する第2ユーザインタフェース表示モジュール1510を含む。第2ユーザインタフェース表示モジュール1510は、カルテページからの医学療法送達選択肢に関連付けられた医学療法送達システムのリストを表示するように構成することができる。医学療法送達システムのリストから一つの医学療法送達システムを選択することができる。システム1500は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール1505と通信する第3ユーザインタフェース表示モジュール1515を含む。第3ユーザインタフェース表示モジュール1515は、選択された医学療法送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成することができる。医療分析器によって患者から獲得された医療データを、作業データに従って分析することができる。
【0085】
システム1500は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール1505と通信する第4ユーザインタフェース表示モジュール1520を含むことができる。第4ユーザインタフェース表示モジュール1520は、選択された医学療法送達システムに関連するモード選択肢リストを表示するように構成することができる。モード選択肢リストから一つのモードを選択することができる。第3ユーザインタフェース表示モジュール1515を、選択されたモードに従って、作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成することができる。システム1500は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール1505と通信する分析表示モジュール1525を含むことができる。分析表示モジュール1525は、作業データに従って分析された医療データの分析結果を表示するように構成することができる。システム1500は、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュール1505と通信する患者データ表示モジュール1530を含むことができる。患者データ表示モジュール1530は、各患者に関連する医療データを表示するように構成することができる。システム1500は一つまたは複数の記憶モジュール1535を含むことができる。記憶モジュール1535を、各患者に関する作業データおよび解析された医療データの少なくとも一つを記憶するように構成することができる。システム1500の任意のまたは全てのモジュールは、記憶モジュール1535と通信することができる。加えて、システム1500の任意のまたは全てのモジュールは、情報を生成し、表示画面1540によって表示するように構成することができる。他の別の構成または構造を用いて、本明細書に記述されるシステム100および1500の機能を実施することができる。
【0086】
図16は、本発明の例示的な態様による、患者を管理するために検体を解析し医療データを得るための工程を図示するフローチャートである。工程1605で、カルテページを表示することができる。カルテページは、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含むことができる。少なくとも一つの選択可能な項目のうちの一つは、医療送達選択肢を含むことができる。工程1610で、カルテページから医療送達選択肢を選択することができる。工程1615で、カルテページからの医療送達選択肢に関連する一組の医療送達システムを表示することができる。工程1620で、一組の医療送達システムから一つの医療送達システムを選択することができる。工程1625で、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示することができる。工程1630で、患者から獲得された医療データを、入力された作業データに従って分析することができる。例えば、工程1630は、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析器によって行なうことができる。工程1635で、入力された作業データに従って分析された医療データの検体分析結果を表示することができる。例えば、工程1605、1615、1625、および1635は、分析器または他の適切な表示画面もしくは装置によって情報を表示するように構成することができる。
【0087】
例示的態様によれば、工程1635は、検体分析結果と共に医療データを表示する工程を含むことができる。工程1620は、選択された医療送達システムに関連するモード選択肢リストを表示する工程、およびモード選択肢リストからモードを選択する工程を含むことができる。従って、工程1625は、作業データを入力するために選択されたモードに従って、パラメータフィールドを表示する工程を含むことができる。例示的態様によれば、方法は、各患者に関連する医療データを表示する工程を含むことができる。別の例示的態様によれば、カルテページは分析器カートリッジの型に割り当てられ、方法は、用いられている分析器カートリッジの型に割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。別の代わりの例示的態様によれば、カルテページは各医療送達システムに関連する作業データに割り当てられ、方法は、選択された医療送達システムに関連する作業データに割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。または、カルテページは各患者に関連する医療データに割り当てられ、方法は、患者に関連する医療データに割り当てられたカルテページを表示する工程を含むことができる。追加的または代替的に、方法は、カルテページ中の選択された医療送達システムを表示する工程を含むことができる。さらにまた、方法は、各患者に関する作業データおよび/または検体分析結果を記憶する工程を含むことができる。
【0088】
患者管理のために検体を分析し、かつ医療データを得るための、図16に図示するコンピュータプログラムの任意のまたは全ての工程を、命令実行システム、機器、もしくは装置(例えばコンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、または、命令実行システム、機器、もしくは装置から命令を取り込んで実行することができる他のシステム)によって使用される、またはそれらと接続している、任意のコンピュータ可読媒体の中に組み入れることができる。本明細書に用いられる「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システム、機器、もしくは装置によって、またはそれと関連して用いられるプログラムを、含むか、記憶するか、通信するか、伝搬するか、もしくは輸送することができる任意の手段であってよい。コンピュータ可読媒体は例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、または半導体、のシステム、機器、装置、または伝播媒体で有り得るがそれらに限定されない。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)には以下のものが含まれ得る:1本または複数の電線を有する電気回路、携帯用フロッピーディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去およびプログラム可能読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、および携帯用コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)。
【0089】
本発明の例示的態様は、獲得し、読み取り、分析し、かつ/または患者に対して医学療法を送達するための、任意の装置、システム、またはプロセスと共に用いることができる(特にそのような装置、システム、またはプロセスをどのように設定するかが分析結果の解釈に影響を与える場合に)。例えば、例示的態様を用いて、患者の医療データを、所与の装置、システム、またはプロセスの作業用パラメータに従って分析し、そのような医療データのよりよい解釈を提供することができる。
【0090】
本発明を、その精神または本質的特徴から逸脱することなく、様々な具体的な形で実施することができることは、当業者には当然であろう。ここに開示された態様は、すべての点で、説明のためであって限定するものではない。本発明の範囲は、先述の明細書ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、それの意味するものおよび等価物の範囲に入るすべての変更は、本発明の範囲に包含されるものとする。
【0091】
上記で考察された全ての米国特許および特許出願、各国特許および特許出願、ならびに刊行物は、参照によりそれらの全体があたかも個々の特許、特許出願、または刊行物が、それぞれ具体的かつ個別的に、参照によりその全体が組み入れられるよう指示される場合と同程度に、本明細書に組み入れられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、患者管理のための、検体分析および医療データ取得のシステム:
第1ユーザインタフェース表示モジュールであって、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページを表示するように構成され、
該カルテページが、患者管理に関連する少なくとも一つの選択可能項目を含み、
該少なくとも一つの選択可能項目のうちの一つが、医療送達選択肢を含み、
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、カルテページからの医療送達選択肢に関連付けられた一組の医療送達システムを表示するようにさらに構成され、かつ
該一組の医療送達システムから一つの医療送達システムが選択される、第1ユーザインタフェース表示モジュール;
第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、選択された医療送達システムに関連する作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成された、第2ユーザインタフェース表示モジュール;
システム中の少なくとも1つのモジュールと通信する、患者由来の検体の分析を行なうように構成された分析器であって、
該分析器によって患者から獲得される医療データを、入力された、選択された医療送達システムに関連する作業データに従って分析する、分析器;および
入力された、選択された医療送達システムに関連する作業データに従って分析された医療データの検体分析結果を表示するように構成される、少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する、分析表示モジュール。
【請求項2】
検体が、血液、血清、血漿、尿、唾液、頬スワブ、および脳脊髄液のうちの一つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
分析表示モジュールが、検体分析結果と共に医療データを表示するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する第3ユーザインタフェース表示モジュールを含むシステムであって、
該第3ユーザインタフェース表示モジュールが、選択された医療送達システムに関連するモード選択肢リストを表示するように構成され、
該モード選択肢リストから一つのモードが選択され、かつ
第2ユーザインタフェース表示モジュールが、選択されたモードに従って、作業データを入力するためのパラメータフィールドを表示するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信する患者データ表示モジュールを含むシステムであって、
該患者データ表示モジュールが、各患者に関連する医療データを表示するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
第1ユーザインタフェース表示モジュールが、複数のカルテページを表示するように構成され、
該複数のカルテページの各々が、一つの分析器カートリッジに関連し、かつ
該第1ユーザインタフェース表示モジュールが、分析器において用いられる分析器カートリッジに従ってカルテページを表示するように構成される、
請求項1記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも第1ユーザインタフェース表示モジュールと通信するカルテページ管理者モジュールを含む、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを分析器カートリッジの型に割り当てるように構成される、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを各医療送達システムに関連する作業データに割り当てるように構成される、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
カルテページ管理者モジュールが、カルテページを各患者に関連する医療データに割り当てるように構成される、請求項7記載のシステム。
【請求項11】
カルテページが、患者に関連する医療データを入力するための少なくとも一つのパラメータフィールドをさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
カルテページが、選択された医療送達システムを表示するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
カルテページを、検体分析および医療データ取得のシステムを使用する場所に合わせてカスタマイズできる、請求項1記載のシステム。
【請求項14】
場所が病院内の場所を含む、請求項13記載のシステム。
【請求項15】
病院内の場所が、集中治療室、重症管理室、一般病棟、手術室、および救急科のうちの一つを含む、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
カルテページを、分析器カートリッジに合わせてカスタマイズできる、請求項1記載のシステム。
【請求項17】
分析器カートリッジが、使い捨ての体液分析器カートリッジを含む、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
第1および第2ユーザインタフェース表示モジュールならびに分析表示モジュールが、分析器を介して情報を表示するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項19】
分析器が携帯用ポイントオブケア(point-of-care)体液分析装置を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項20】
医療送達システムが呼吸送達システムを含む、請求項1記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−80505(P2013−80505A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−273110(P2012−273110)
【出願日】平成24年12月14日(2012.12.14)
【分割の表示】特願2009−519714(P2009−519714)の分割
【原出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.フロッピー
【出願人】(508012840)アボット ポイント オブ ケア インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】