説明

医療器具の取出しおよび収集システム

医療器具の取出しおよび廃棄システムが、汚染された医療器具を受けるための第1の開口および医療器具を取り出すための第2の開口を有する筐体内部に取り付けられるように構成されている。システムは、実質的に筐体内部に封入され、筐体内部から取り外されるように構成された取出し室を含む。取出し室は医療器具を含むように構成され、医療器具を取出し室から出すための取出し口を有する。取出し口は、医療器具を筐体から出しやすいように、筐体の第2の開口と位置合わせされるように配置されている。システムはさらに、実質的に筐体内部に取出し室と隣接して封入され、筐体内部から取り外されるように構成された廃棄室を含む。廃棄室はさらに、汚染された医療器具を収集するように構成され、汚染された医療器具を廃棄室内へと入れやすくするための入口開口を有する。入口開口は、汚染された医療器具を筐体内へと入れやすいように、筐体の第1の開口と位置合わせされるように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療器具の取出しおよび収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
病院、診察室または家庭などの環境では、汚染された注射器または他の医療器具は、一般に、使用後に廃棄容器に廃棄される。未使用の滅菌された注射器または他の医療器具は、一般に、廃棄容器とは別の保管場所から入手される。しかし、未使用の滅菌された医療器具の保管場所と、使用後の汚染された医療器具を収集するための別個の容器を設けることは、幾分不便な場合がある。言い換えると、器具を入手するための場所と器具を廃棄するための場所が別であることは、医療従事者にとっての利便性という点から見ると、不利な場合がある。
【0003】
この不便性を克服するために、いくつかの試みがなされてきた。例えば、米国特許第5,152,394号には改良された注射器の取出しおよび収集システムが開示されており、滅菌された皮下注射針の保管室および別個の汚染された皮下注射針の収集室を有する円筒形容器を含む、個人用の注射器の取出しおよび収集システムが説明されている。保管室は円筒形容器の外周部分に維持され、収集室は円筒形容器の中心部分に維持されている。保管室および収集室は内部の円筒形壁面によって隔てられている。容器の上部に取り付けられた入れ子式のカバーが、汚染された皮下注射針を受けるように構成された開口を画成する。容器の外壁面は、滅菌された皮下注射針が保管室から出るための出口開口を形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、医療器具の取出しおよび収集デバイスは、さらなる開発および改良が引き続き必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様では、医療器具の取出しおよび廃棄システムが、汚染された医療器具を受けるための第1の開口および医療器具を取り出すための第2の開口を有する筐体内部に取り付けられるように構成されている。医療器具の取出しおよび廃棄システムは、実質的に筐体内部に封入され、筐体内部から取り外されるように構成された取出し室を含む。取出し室は医療器具を含むように構成され、医療器具を取出し室から出すための取出し口を有する。取出し口は、医療器具を筐体から出しやすいように、筐体の第2の開口と位置合わせされるように配置されている。医療器具の取出しおよび廃棄システムはさらに、実質的に筐体内部に取出し室に隣接して封入され、筐体内部から取り外されるように構成された廃棄室を含む。廃棄室はさらに、汚染された医療器具を収集するように構成され、汚染された医療器具を廃棄室内へと入れやすくするための入口開口を有する。入口開口は、汚染された医療器具を筐体内へと入れやすいように、筐体の第1の開口と位置合わせされるように配置されている。
【0006】
本発明の別の態様では、医療器具の取出しおよび廃棄システムは内部を有する筐体を含む。廃棄室は筐体の内部に配置され、汚染された医療器具を廃棄室へと入れやすくするための入口開口を画成する。取出し室は筐体の内部に配置され、医療器具を取出し室から出しやすくするための取出し口を画成する。
【0007】
本発明のさらに別の態様では、医療器具を取り出すための取出し室および汚染された医療器具を受けるための廃棄室を有する、医療器具の取出しおよび廃棄システムを収容するように構成された筐体が提供される。筐体は、医療器具の取出しおよび廃棄システムを受けるように構成された内部を画成する筐体本体を含む。筐体本体によって入口開口が画成され、入口開口は、汚染された医療器具を筐体本体外部から筐体本体内部の廃棄室内へと入れるように配置されている。筐体本体によって取出し口が画成され、取出し口は、医療器具を筐体本体内部の取出し室内から出すように配置されている。
【0008】
本発明の別の態様では、医療器具を取出しおよび廃棄するように構成された本体部分を含む容器が提供され、フード部分が本体部分から延び、取出し口の少なくとも一部がフード部分に形成されている。第1の向きでは、容器はフード部分の取出し口を通して汚染された医療器具を収集するように構成され、容器の本体部分は汚染された医療器具を含むように構成されている。第2の向きでは、容器はフード部分の取出し口を通して医療器具を取り出すように構成されている。容器の本体部分は医療器具を含むように構成され、フード部分は医療器具が不注意によって本体部分から脱落することを制限する向きになっており、取出し口は医療器具を本体部分から出すように配置されている。容器の第2の向きは、容器の第1の向きに対して逆になっている。
【0009】
本発明の別の態様では、医療器具の取出しおよび廃棄のための方法が提供される。方法は、未使用の医療器具を含む容器を、筐体から医療器具を取り出すように構成された第1の向きで筐体内に配置するステップを含む。容器は、筐体内の第1の向きから、使用済みの医療器具を廃棄のために受けるように構成された筐体内の第2の向きへと、向きを変更される。
【0010】
本発明のさらに別の態様では、医療器具の取出しおよび廃棄システムを設けるための方法が提供される。方法は、未使用の医療器具を第1の向きで取り出すように構成され、使用済みの医療器具を第2の向きで収集するように構成された容器内にパッケージされた未使用の医療器具を提供するステップを含む。空の容器が未使用の医療器具を含む容器とともにパッケージされ、第2の容器は第2の向きに向けられるように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は以下の詳細な説明を添付の図面と併せて読めば最も良く理解される。実施例では、図面の様々な特徴は正確な縮尺ではないことを強調する。逆に、様々な特徴の寸法は、明確性のために任意に拡大または縮小されている。
【0012】
本発明を特定の実施形態を参照しながら図示および説明するが、本発明は図示された細部の通りに限定されるものではない。むしろ、特許請求の範囲の等価物の範囲内で本発明から逸脱せずに、細部に様々な修正を行なうことができる。
【0013】
本発明は、図示の目的で選択された本発明の例示的な実施形態を示す、以下の詳細な説明を添付の図面と併せて読めば、最も良く理解される。本発明は図を参照しながら説明する。このような図は、限定的ではなく例示的なものであり、本発明の説明を容易にするために示されている。
【0014】
本願明細書で使用される医療器具という用語は、限定はされないが、鋭利物、注射器、舌圧子、ランセット、外科用メス、スライド、ピペット等、医療目的で使用される一般消費デバイスをいう。
【0015】
図を全体的に参照すると、本発明の例示的な態様による医療器具の取出しおよび廃棄システム100、200、300が、取出し室を画成する医療器具の取出し容器または容器部分120、220、310’、収集室を画成する汚染された医療器具の収集容器または容器部分110、210、310、および両方の室を収容する任意の筐体130、230、330を含む。容器110、210、310によって画成される収集室は、汚染された医療器具を収集するように構成されており、汚染された医療器具を収集容器110、210、310に入れるように配置された入口111、211、317を含む。容器120、220、310’によって画成される取出し室は、未使用の医療器具を収容するように構成されており、未使用の医療器具を容器120、220、310’に入れるように配置された取出し口129、223、317を含む。
【0016】
取出しおよび収集室は筐体130、230、330内に収容されている。筐体130、230、330には、容器110、210、310によって画成される収集室の入口111、211、317にアクセスするための開口131、231、331が設けられている。筐体130、230、330にはまた、容器120、220、310’によって画成される取出し室の取出し口129、223、317にアクセスするための開口132、232、332も設けられている。筐体130、230、330は、取出容器120、220、310’および収集容器110、210、310への無許可のアクセスを阻止するためのロック扉135、235、335を含む。
【0017】
筐体130、230、330は図示のために選択されているが、筐体130、230、330は、医療器具の取出しおよび廃棄システム100、200、300の任意の構成部品である。医療器具の取出しおよび廃棄システム100、200、300は、図1、4および7に示すように、取出容器120、220、310’によって画成されるような取出し室および収集容器110、210、310によって画成されるような収集室のみを含むことができる。
【0018】
図1から3に示された例示的な実施形態、より詳細には図1を参照すると、本発明の一態様による医療器具の取出しおよび廃棄システムが全体的に数字100で示されている。システム100は収集容器110によって画成された収集室および取出し容器120によって画成された取出容器を含む。収集容器110は、本体部分118、蓋112および蓋112に形成された入口111を含む。取出容器120は、本体部分128、蓋122、シュート123および取出し口129を含む。
【0019】
例示的な実施形態の収集容器110は、汚染された医療器具を保存するように構成されている。収集容器110の壁面は、内部本体部分118を画成し、収集容器110の構造を構成する。汚染された医療器具は内部本体部分118内に保存される。蓋112は本体部分118にアクセスできるように収集容器110の上面に配置されている。蓋112は、汚染された医療器具を本体部分118に入れるための入口開口111を画成する。
【0020】
蓋112は収集容器110の上面の全部または一部を含む。この実施形態では、蓋112は開位置(図1に示す)と閉位置の間で枢動可能である摺動可能なスクリーンを含む。スクリーンの位置によって、汚染された医療器具を入れるための入口開口111のサイズが画成される。使用者は、例えば、汚染された医療器具で満たされた内部本体部分118へのアクセスを禁止するために、スクリーンを枢動させて入口開口111を閉じる。使用者はまた、持ち運び中に汚染された医療器具またはその内容物が漏れることを防ぐために、入口開口111を閉じることもできる。
【0021】
蓋112は収集容器の上壁部と一体に形成することができる。あるいは、蓋112は図1に示すように、収集容器の上面に取り付けられた別個の構成部品とすることもできる。蓋112は、蝶番、接着剤、溶接、クリップ、クランプまたは一般に当技術分野で既知である他の機械的締結法を使用して、収集容器110の上面に取り付けることができる。この実施形態では、蓋112および一体型の入口111は収集容器110の上面に取り付けられているが、蓋112および入口111は設計の他の態様に従って収集容器110のいずれかの側面の上部または他の位置に配置することもできる。
【0022】
例示的な実施形態の取出し容器120は、滅菌された未使用の医療器具124を取り出すように構成されている。取出し容器120の壁面は、内部本体部分128を画成し、取出し容器120の構造を構成する。滅菌された医療器具124は内部本体部分128内に保存される。蓋122は、内部本体部分128へのアクセスを可能にするように、取出し容器120の上端部に蝶番121によって蝶番連結されている。蓋122は開位置と閉位置の間で枢動する(図1に示す通り)。使用の際は、蓋122は開位置へと枢動して、滅菌された医療器具124を取出し容器120の内部本体部分128内に入れる。図示するように、蓋122は閉位置へと枢動して、滅菌された医療器具124へのアクセスを阻止する。
【0023】
取出し口129は、滅菌された医療器具124へのアクセスを可能にするように、側面の下端部に形成されている。拡張可能なシュート123が、取出し容器120の下端部に蝶番125によって蝶番連結されている。シュート123は2つの側面および側面の間を延びる前面を含む。拡張可能なシュート123は開位置と閉位置の間で枢動する(図1に示す通り)。開位置では、拡張可能なシュート123によって、滅菌された医療器具124を本体部分128から取出し口129を通して制御された状態で出しやすくなっている。開位置では、シュート123はまた、医療器具124が取出し口129から制御不能に大量に出ることを防ぐための効果的な隔壁も形成する。閉位置では、シュート123は取出し口129を遮断し、それにより本体部分128内の滅菌された医療器具124にアクセスされないようにする。
【0024】
輸送および運搬のために、シュート123および蓋122を閉位置に維持して、あらかじめパッケージされた滅菌された医療器具124が脱落しないようにする。またシュート123および蓋122を閉位置に維持して、取出し容器120の全体的な輸送サイズを小さくする。図示されていないが、シュート123および蓋122は、滅菌された医療器具124への無許可のアクセスをさらに防ぐためにロック機構を組み込むこともできる。
【0025】
使用の際、図1に図示された例示的な実施形態では、1つまたは複数のあらかじめパッケージされた滅菌された医療器具124が、取出し容器120の拡張されたシュート123から取り出されて、使用すなわち汚染される。当初滅菌されていたが既に汚染された医療器具は、廃棄の準備をして入口開口111を通して本体部分118へと挿入される。収集容器110の本体部分118の容量が一杯になると、入口開口111を通して本体部分118へのアクセスができないように蓋112が閉じられる。
【0026】
例示的な実施形態の容器110、120は、射出成形工程またはブロー成形工程または既知の形成工程によって形成される。あるいは、容器の壁面を分離し、互いに接着、溶接、スナップ嵌めおよび/またはクリップ留めすることもできる。容器110、120は望ましくは、ポリプロピレンまたはポリエチレンなど、実質的に耐漏洩性の材料から構成される。容器110、120は、容器内の医療器具の量を監視するために、一部または全体を透明または半透明とすることができる。
【0027】
図示されていないが、単一型汎用容器に容器110および120の両方の機能を組み込むこともできる。汎用容器には、(入口開口111を備えた)蓋112および拡張可能なシュート123の両方を設けることができる。取出し容器として使用するときは、汎用容器の拡張可能なシュート123を開位置へと拡張し、蓋112を閉位置へと回転する。収集容器として使用するときは、汎用容器の拡張可能なシュート123を閉位置へと引き寄せ、蓋112を開位置へと回転する。2つの別個の容器の代わりに単一型汎用取出し/収集容器を製造、在庫および/または設置することは、大幅なコスト削減となる。
【0028】
図2および3を詳細に参照すると、図1に示された医療器具の取出しおよび廃棄システム100が、本発明の一態様に従って、筐体130に取り付けられている。上述したように、筐体130は図示のために選択され、この実施形態の構成部品として含まれるが、筐体130は取出しおよび廃棄システム100の任意の構成部品である。
【0029】
図2は筐体130内に維持された医療器具の取出しおよび廃棄システム100を示しており、筐体130の扉135が閉位置にある。図3は開位置にある筐体130の扉135を示す。筐体130は、収集容器110および取出し容器120の機能を損なわずに保管し安全性を維持するために容器110、120を収容する。したがって、筐体130には取出し容器120の拡張可能なシュート123に適応する開口132が設けられている。開口132には、拡張可能なシュート123が障害なしに筐体の扉135を通って拡張することができるように、十分な間隙が設けられている(図2に示す通り)。
【0030】
筐体130にはまた、汚染された医療器具を入口開口111を通して入れることができるように、収集容器110の入口開口111と実質的に位置合わせされた入口開口131が設けられている。入口開口131は、収集容器110の上面に近接して接触または終端するように、筐体130の内部までまたは内部に向かって延びる複数の側面138を含む。側面138は、汚染された医療器具が不注意によって筐体130内部へ落下し、またはシュート123に入ることがないようにする。
【0031】
筐体130は5つの側面および蝶番連結された扉135を含む。筐体130は5つの側面を含むが、筐体はいくつの側面を含んでもよい。扉135は、図3に示す通り、筐体130の側面に蝶番137によって蝶番連結される。扉135の向きおよび位置は図示の通りに限定されるものではなく、扉135は筐体130のいずれの側面に連結することもできる。
【0032】
1つまたは複数の支持体136が筐体130の基部に設けられている。支持体136は、筐体130が床または机などの面に取り付けられているとき、筐体130を直立位置に維持するように構成されている。あるいは、図示されていないが、筐体130を壁面に取り付けるために、筐体130の後面に、穴、スロットまたはブラケットを設けることもできる。
【0033】
筐体130の扉135にウインドウ133が設けられている。扉によって、図2に示すように扉135が閉位置にあるとき、収集容器110内の汚染された医療器具の監視がしやすくなる。使用の際は、使用者は収集容器110内の汚染された医療器具の量を監視して、収集容器110をいつ取り替えるべきか判断する。
【0034】
筐体130内部への無許可のアクセスを防ぐために、筐体130の扉135にロック140が設けられている。ロック140は筐体130の側面に係合する。
例示的な実施形態の筐体130は、射出成形、ブロー成形、鋳造または他の形成工程で形成することができる。あるいは、筐体の壁面を分離し、互いに接着、溶接、スナップ嵌めおよび/またはクリップ留めすることもできる。筐体130は、ポリプロピレンまたはポリエチレンまたは他の適切な材料などの材料から形成することができる。
【0035】
図1から3に示す例示的な実施形態と同様に、医療器具の取出しおよび廃棄システムの別の例示的な実施形態が、図4から6に示されている。医療器具の取出しおよび廃棄システム200は、汚染された医療器具を収集するように構成された収集室を画成する収集容器210および医療器具を取り出すように構成された取出し室を画成する取出し容器220を含む。この例示的な実施形態では、取出し容器220および収集容器210は単一型の一体化された本体から形成されている。2つの別個の容器の代わりに単一型の取出し/収集容器を製造、在庫および/または設置することは、大幅なコスト削減となる。取出し容器220は本体部分228および取出し口223を含む。収集容器210は本体部分218を含む。蓋222は収集容器210および取出し容器220の上端部に取り付けられている。
【0036】
図1から3に示す上述の実施形態と同様に、蓋222は開位置(図4に示す)と閉位置の間で枢動可能である、摺動可能なスクリーン212を組み込んでいる。スクリーン212の位置によって、汚染された医療器具を入れるための入口開口211のサイズが画成される。摺動可能なスクリーン212は蓋222と一体型とすることができ、または図4に示すように蓋222上に取り付ける(例えば、スナップ嵌めまたは接着する)ことができる。
【0037】
収集容器210および取出し容器220は単一型の一体化された本体から形成される。点線で示す内壁221が容器の内部に配置され、収集容器210と取出し容器220を隔てている。内壁221は、汚染された医療器具と滅菌された医療器具が一緒になることを防ぐ。取出し口223は取出し容器220からの滅菌された医療器具の取出しに適応している。蓋222は容器210、220の露出した上面を覆うように設けられている。蓋222は、例えば舌および溝、クリップ、クランプ、溶接、接着等、当分野で既知の機械的取付け手段によって容器210、220の上面に取り付けられている。
【0038】
例示的な実施形態の一体化された容器210、220は、射出成形工程またはブロー成形工程または既知の製造工程によって形成される。あるいは、容器の壁面を分離し、互いに接着、溶接、スナップ嵌めおよび/またはクリップ留めすることもできる。容器210、220は望ましくは、ポリプロピレンまたはポリエチレンなど、実質的に耐漏洩性の材料から構成される。容器210、220は、容器内の医療器具の量を監視するために、一部または全体を透明または半透明とすることができる。
【0039】
ここで図5および6を参照すると、上記の実施形態と同様に、図5および6に例示された医療器具の取出しおよび廃棄システム200が筐体230に取り付けられている。図5は筐体230内に維持された医療器具の取出しおよび廃棄システム200を示しており、筐体230の扉235が閉位置にある。図6は開位置にある筐体230の扉235を示す。扉235は蝶番237によって筐体230に蝶番連結されている。収集容器210内の汚染された医療器具を監視するために、扉235にウインドウ233が設けられている。筐体230内部への無許可のアクセスを防ぐために、扉235にロック240が設けられている。
【0040】
しかし、上記の実施形態とは異なり、この例示的な実施形態の筐体230は拡張可能なシュート238を組み込んでいる。シュート238は蝶番239によって扉235に蝶番連結されており、取出し容器220の取出し口223と位置合わせされている。拡張可能なシュート238によって、滅菌された医療器具224を筐体230の取出し口232および取出し容器220の取出し口223を通して制御された状態で出しやすくなっている。開位置では、シュート238はまた、医療器具224が取出し容器220の取出し口223から制御不能に大量に出ることを防ぎ、同時に使用者が滅菌された医療器具124にアクセスできるようにするための効果的な隔壁も形成する。閉位置では、シュート238は取出し容器220の取出し口223を遮断し、それにより滅菌された医療器具224への無許可のアクセスを阻止する。引き込み位置(すなわち、閉位置)では、シュート238の側面が取出し容器220のいずれかの側面に配置されている。
【0041】
筐体230にはまた、汚染された医療器具を入口開口211を通して入れることができるように、収集容器210の入口開口211と実質的に位置合わせされた開口231が設けられている。筐体230の入口231は、筐体230の内部へと延びる複数の側面234を含む。側面234は蓋222と摩擦接触するように維持され、汚染された医療器具が不注意によって筐体230内部へと落下することを防ぐ隔壁となる。
【0042】
図4から6に示す例示的な実施形態と同様に、医療器具の取出しおよび廃棄システムの別の例示的な実施形態が、図7から9に示されている。医療器具の取出しおよび廃棄システム300は、汚染された医療器具を収集するように構成された収集室を画成する収集容器310および医療器具の取出しを容易にするように構成された取出し室を画成する取出し容器310’を含む。この例示的な実施形態では、単一型汎用容器が取出し容器310’および収集容器310の両方となるように構成されている。1つの向きでは容器は取出し容器310’として機能し、別の向きでは容器は収集容器310として機能する。図7を詳細に参照すると、左に図示された容器は収集容器310としての向きになっており、右に図示された容器は取出し容器310’としての向きになっている。収集容器310は直立の向きであり、取出し容器310’は倒立の向きである。
【0043】
汎用容器310、310’は製造、在庫および/または設置の点から有利となり得る。2つの異なる容器の代わりに単一型の取出し/収集容器を製造することは、大幅なコスト削減となることができる。
【0044】
容器310、310’は本体部分312および蓋315を含む。蓋315は本体部分312の上面313に脱着可能に取り付けられている。蓋315は本体部分312と一体とすることができ、または図7に示すように別個の構成部品とすることもできる。蓋315は、蓋315の外周に沿って配置された一体型のフランジ部分322を含む。フランジ部分322の目的は、後で詳細に説明する。蓋315は板金から形成し、または成形工程によって形成することができる。
【0045】
蓋315に形成された隔壁316が、開口317内へと延びている。取出しの向き(310’)では、隔壁316は滅菌された医療器具を含み、滅菌された医療器具を蓋315の開口317を通して制御された状態で出しやすくなっている。隔壁316はまた、医療器具が開口317から制御不能に大量に出ることを防ぐための効果的な隔壁も形成する。
【0046】
図7Aに図示された取出し容器310”の例示的な実施形態は、隔壁316に枢動的に連結されたフリップ蓋370を含む。フリップ蓋370は開位置と閉位置の間で枢動するように構成されている。図7Aに図示されたフリップ蓋370は部分的な開位置で示されている。図示のために選択されたフリップ蓋370は取出し容器310”と一体化されているが、フリップ蓋370は収集容器310と一体化することもできる。開位置では、フリップ蓋320によって、取出し容器310”内の滅菌された医療器具または収集容器310内の汚染された医療器具のいずれかへのアクセスが可能になる。閉位置では、フリップ蓋370が開口317を遮断し、それにより収集容器310内の汚染された医療器具または取出し容器310”内の滅菌された医療器具へのアクセスが阻止される。容器310、310”への無許可のアクセスを防ぐために、ロック372が隔壁316に連結されている。ロックは、容器310の運搬および輸送時に収集容器310の開口317を安全に遮断するために特に有利である。
【0047】
ここで図8および9を特に参照すると、上記の実施形態と同様に、図8および9に例示された医療器具の取出しおよび廃棄システム300が筐体330に収容されている。図8は筐体330内に維持された医療器具の取出しおよび廃棄システム300を示しており、筐体330の扉335が閉位置にある。図9は開位置にある筐体330の扉335を示す。図9に示すように、取出し容器310’は筐体330の左側に倒立の向きで示され、収集容器310は筐体330の右側に直立の向きで示されている。
【0048】
筐体330には、収集容器310の蓋315に適応するように配置された開口331が設けられている。筐体330にはまた、滅菌された医療器具を取出し容器310’から出しやすいように、取出し容器310’の開口317と実質的に位置合わせされた取出し口332が設けられている。2つのレール部340が収集容器310のフランジ部分322に適応している。フランジ部分322はレール部340に係合し、それに沿って平行移動する。2つのレール部340によって、収集容器310のx方向への移動が制限される。扉335および筐体の後面によって、収集容器310のy方向への移動が制限される。筐体330の下側壁面に形成された隔壁342によって、取出し容器310’のx方向への移動が制限される。扉335および筐体の後面によって、取出し容器310’のy方向への移動が制限される。
【0049】
使用の際は、取出し容器310’内の滅菌された医療器具がすべて使用され、収集容器310が汚染された医療器具で十分に一杯になった後、一杯になった収集容器310を筐体330から取り外し、安全に廃棄して空の収集容器310にスペースを作る。空の取出し容器310’を逆向きにして、取出し容器310’から収集容器310へと、その機能を変化させる。以前は空の取出し容器310’であった収集容器310が、筐体330の右側に直立の位置で取り付けられる。滅菌された医療器具で満たされた新しい取出し容器310’が、筐体330の左側に取り付けられる。
【0050】
図7から9に示された実施形態を参照すると、システム300の迅速な設置を容易にするために、滅菌された医療器具を取出し容器310’内にあらかじめパッケージすることができる。輸送中、滅菌された医療器具が取出し容器310’から脱落しないように、脱着可能な隔壁で開口317を密封することができる。筐体330を、取出し容器310’および/または収集容器310とともにまたはそれを備えずに、パッケージし使用者に輸送することができることが企図されている。個々の取出し容器310’および/または収集容器310を、筐体330とともにまたはそれを備えずに、パッケージし使用者に輸送することができることも企図されている。
【0051】
以上、図中での図示のために選択された特定の実施形態を参照しながら本発明を説明したが、システム100、200、300およびその構成部品には、本発明の精神および範囲から逸脱せずに多くの変形または修正を行なうことができることが明らかである。例えば、取出し容器はどのような状態の医療器具を保持するようにも構成されているので、未使用の医療器具は滅菌されている必要はないことに留置されたい。いくつかの成形工程を述べたが、システムおよびその構成部品は特定の製造工程または材料に限定されるものではない。さらに、図示のために選択された収集および取出し容器は並置して示したが、収集容器を取出し容器の上に配置することも、その反対に配置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一態様による、医療器具の取出しおよび廃棄システムの実施形態の斜視図である。
【図2】閉じられた筐体内に取り付けられた、図1に示す実施形態の斜視図である。
【図3】開かれた筐体内に取り付けられた、図1に示す実施形態の斜視図である。
【図4】本発明の一態様による、医療器具の取出しおよび廃棄システムの別の実施形態の斜視図である。
【図5】閉じられた筐体内に取り付けられた、図4に示す実施形態の斜視図である。
【図6】開かれた筐体内に取り付けられた、図4に示す実施形態の斜視図である。
【図7】本発明の一態様による、医療器具の取出しおよび廃棄システムのさらに別の実施形態の斜視図である。
【図7A】フリップ蓋と共に使用される、図7に示す実施形態の斜視図である。
【図8】閉じられた筐体内に取り付けられた、図7に示す実施形態の斜視図である。
【図9】開かれた筐体内に取り付けられた、図7に示す実施形態の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染された医療器具を受けるための第1の開口および医療器具を取り出すための第2の開口を有する筐体内部に取り付けられるように構成された、医療器具の取出しおよび廃棄システムであって、
実質的に前記筐体内部に封入され前記筐体内部から取り外されるように構成されており、医療器具を含むように適合され、医療器具を取出し室から出しやすいようにするための取出し口を有し、前記取出し口が医療器具を前記筐体から出しやすいように前記筐体の第2の開口と位置合わせされるように配置されている取出し室と、
実質的に前記筐体内部に前記取出し室と隣接して封入され前記筐体内部から取り外されるように構成されており、汚染された医療器具を収集するように適合され、汚染された医療器具を廃棄室へと入れやすいようにするための入口開口を有し、前記入口開口が汚染された医療器具を前記筐体内へと入れやすいように前記筐体の第1の開口と位置合わせされるように配置されている廃棄室と、を含む医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項2】
前記取出し室および前記廃棄室が単一型の一体化された本体から形成されている、請求項1に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項3】
前記取出し室と前記廃棄室を隔てる内壁部分をさらに含む、請求項2に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項4】
前記取出し室および前記廃棄室を覆う蓋をさらに含む、請求項2に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項5】
前記蓋が前記廃棄室の前記入口開口に近接して配置された扉を含み、前記扉が前記廃棄室内部へのアクセスを可能にするように構成された開位置および前記廃棄室内部へのアクセスを阻止するように構成された閉位置を有する、請求項4に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項6】
前記扉が前記開位置と前記閉位置の間で回転するように取り付けられている、請求項5に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項7】
筐体が前記取出し室および前記廃棄室を収容する、請求項1に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システムとの組合せ。
【請求項8】
前記取出し室および廃棄室が別個の容器によって画成されている、請求項1に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項9】
前記取出し室が、入口開口および前記入口開口を通して前記取出し室へと医療器具を置くことができる開位置へと可動である蓋を含む、請求項8に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項10】
前記蓋が前記入口開口に隣接して蝶番連結され、前記蓋が前記開位置と閉位置の間で枢動するように構成された、請求項9に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項11】
前記取出し室が前記取出し室の基部に近接して配置されたトラフを含み、前記トラフ部分が前記取出し口の少なくとも一部を画成する、請求項8に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項12】
前記トラフ部分が開位置と閉位置の間で可動である扉を含み、前記扉が前記開位置にあるとき前記トラフ部分が前記取出し口を通る通路を提供し、前記扉が閉位置にあるとき前記トラフ部分が前記取出し口の少なくとも一部を遮断する、請求項11に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項13】
前記扉が前記開位置と前記閉位置の間で枢動可能である、請求項12に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項14】
前記扉が前記開位置にあるとき、前記トラフ部分の少なくとも一部を形成する壁面を有する、請求項12に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項15】
前記扉が側面部分および前記側面部分の間を延びる前面部分を有する、請求項14に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項16】
前記取出し室が少なくとも1つの医療器具を含む、請求項1に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの医療器具が、注射器、鋭利物、舌圧子またはスワブからなる群から選択される、請求項16に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項18】
前記廃棄室が前記入口開口に近接して配置された扉を含み、前記扉が前記廃棄室内部へのアクセスを可能にするように構成された開位置および前記廃棄室内部へのアクセスを阻止するように構成された閉位置を有する、請求項8に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項19】
前記扉が前記開位置と前記閉位置の間で回転するように取り付けられている、請求項18に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項20】
前記取出し室および廃棄室が実質的に同一の容器によってそれぞれ画成されている、請求項1に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項21】
前記容器が第1の向きで維持される前記取出し室を画成し、前記容器が第2の向きで維持される前記廃棄室を画成し、前記第2の向きが前記第1の向きに対して逆である、請求項20に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項22】
前記容器がそれぞれ蓋を有する前記取出し室および前記廃棄室を画成する、請求項20に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項23】
前記容器の前記蓋が前記第1の向きで前記取出し室の前記取出し口を画成し、前記容器の前記蓋が前記第2の向きで前記廃棄室の前記入口開口を画成する、請求項22に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項24】
前記容器が前記第1の向きで前記取出し室の前記取出し口に近接した面を含み、前記面が前記第1の向きで前記取出し口から不注意によって医療器具が脱落することを制限するように構成されている、請求項21に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項25】
前記容器の前記面が前記第2の向きで前記廃棄室の前記入口開口に隣接する、請求項24に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項26】
前記容器が前記第1の向きにあるとき前記面が上向きに延びる、請求項24に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項27】
医療器具を取り出すための取出し室および汚染された医療器具を受けるための廃棄室を有する医療器具の取出しおよび廃棄システムを収容するように構成された筐体であって、
医療器具の取出しおよび廃棄システムを受けるように構成された内部を画成する筐体本体と、
前記筐体本体によって画成され、汚染された医療器具を前記筐体本体外部から前記筐体本体内部の前記廃棄室内へと入れるように配置されている入口開口と、
前記筐体本体によって画成され、医療器具を前記筐体本体内部の前記取出し室内から出すように配置されている取出し口と、を含む筐体。
【請求項28】
医療器具の取出しおよび廃棄システムを前記筐体の内部へと挿入するため、および医療器具の取出しおよび廃棄システムを前記筐体の内部から取り外すためのアクセスを提供する、前記筐体本体に取り付けられた扉をさらに含む、請求項27に記載の筐体。
【請求項29】
前記筐体本体に取り付けられた扉をさらに含み、前記扉が医療器具を前記取出し室から出すためのアクセスを提供する開位置および前記アクセスを阻止する閉位置を有する、請求項27に記載の筐体。
【請求項30】
前記入口開口が前記筐体本体の上部で画成され、前記取出し口が前記筐体本体の下部で画成される、請求項27に記載の筐体。
【請求項31】
廃棄室が汚染された医療器具を収集するように構成され、取出し室が医療器具を含むように構成され、前記廃棄室および前記取出し室が前記筐体の前記内部に並置されている、請求項27に記載の筐体との組合せ。
【請求項32】
汚染された医療器具を監視しやすくするように構成された前記筐体のポートをさらに含む、請求項27に記載の筐体。
【請求項33】
前記取出し室および前記廃棄室が別個の容器によって画成されている、請求項27に記載の筐体。
【請求項34】
廃棄室が汚染された医療器具を収集するように構成され、取出し室が医療器具を含むように構成され、前記廃棄室および前記取出し室が前記筐体の前記内部に並置されている、請求項33に記載の筐体との組合せ。
【請求項35】
前記取出し室および前記廃棄室が実質的に同一の容器によってそれぞれ画成されている、請求項27に記載の筐体。
【請求項36】
前記取出し室を取り付けるように構成されている支持体をさらに含む、請求項35に記載の筐体。
【請求項37】
廃棄室が汚染された医療器具を収集するように構成され、取出し室が医療器具を含むように構成され、前記廃棄室および前記取出し室が前記筐体の前記内部に並置されている、請求項35に記載の筐体との組合せ。
【請求項38】
医療器具の取出しおよび廃棄システムであって、内部を有する筐体と、
前記筐体の前記内部に配置されており、汚染された医療器具を前記廃棄室内へと入れるための入口開口を画成する廃棄室と、
前記筐体の前記内部に前記取出し室と隣接して配置されており、医療器具を前記取出し室内から出すための取出し口を画成する取出し室とを含み、
前記筐体が、汚染された医療器具を前記廃棄室内へと入れやすいようにするための前記廃棄室の前記入口開口と実質的に位置合わせされた第1の開口を画成し、前記筐体が、医療器具を前記取出し室から出しやすいようにするための前記取出し室の前記取出し口と実質的に位置合わせされた第2の開口を画成する、医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項39】
前記廃棄室および前記取出し室が単一型の一体化された本体から形成されている、請求項38に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項40】
前記取出し室および前記廃棄室を覆う蓋をさらに含む、請求項39に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項41】
前記蓋が前記廃棄室の前記入口開口に近接して配置された扉を含み、前記扉が前記廃棄室内部へのアクセスを可能にするように構成された開位置および前記廃棄室内部へのアクセスを阻止するように構成された閉位置を有する、請求項40に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項42】
前記取出し室および廃棄室が別個の容器によって画成されている、請求項38に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項43】
前記取出し室が前記取出し室の基部に近接して配置されたトラフを含み、前記トラフ部分が前記取出し口を画成する、請求項42に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項44】
前記トラフ部分が開位置と閉位置の間で可動である扉を含み、前記扉が前記開位置にあるとき前記トラフ部分が前記取出し口を通る通路を提供し、前記扉が閉位置にあるとき前記トラフ部分が前記取出し口を遮断する、請求項43に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項45】
前記扉が前記開位置と前記閉位置の間で枢動可能である、請求項44に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項46】
前記筐体に蝶番連結された扉をさらに含み、前記筐体の前記扉が、前記開位置にある前記取出し室の前記トラフ部分の前記扉に適応する前記第2の開口の少なくとも一部を画成する、請求項44に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項47】
汚染された医療器具を監視しやすくするように前記筐体の前記扉にポートをさらに含む、請求項46に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項48】
前記取出し室および廃棄室が実質的に同一の容器によってそれぞれ画成されている、請求項38に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項49】
前記容器が第1の向きで維持される前記取出し室を画成し、前記容器が第2の向きで維持される前記廃棄室を画成し、前記第2の向きが前記第1の向きに対して逆である、請求項48に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項50】
前記容器がそれぞれ蓋を有する前記取出し室および前記廃棄室を画成する、請求項49に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項51】
前記廃棄室の前記蓋が前記筐体の前記第1の開口を通って延びる、請求項50に記載の医療器具の取出しおよび廃棄システム。
【請求項52】
医療器具の取出しおよび廃棄をするように構成された容器であって、
本体部分と、
前記本体部分から延び、前記取出し口の少なくとも一部を画成するフード部分とを含み、
第1の向きで、汚染された医療器具を前記フード部分の前記取出し口を通して収集するように構成され、容器の前記本体部分が汚染された医療器具を含むように構成されており、
第2の向きで、医療器具を前記フード部分の前記取出し口を通して取り出すように構成され、容器の前記本体部分が医療器具を含むように構成されており、前記フード部分は医療器具が不注意によって前記本体部分から脱落することを制限する向きになっており、前記取出し口は医療器具を前記本体部分から出すように配置されており、
容器の第2の向きが、容器の前記第1の向きに対して逆になっている容器。
【請求項53】
前記容器が前記第1の向きおよび前記第2の向きで筐体の内部に配置されるように構成されている、請求項52の容器。
【請求項54】
前記容器の前記第1の向きで、前記取出し口が、汚染された医療器具を前記本体部分に入れやすいように前記筐体の前記第1の開口と実質的に位置合わせされ、前記容器の前記第2の向きで、前記取出し口が、医療器具を前記本体部分から出しやすいように前記筐体の前記第2の開口と実質的に位置合わせされている、請求項53に記載の容器。
【請求項55】
前記筐体が前記第1の向きで前記容器を支持するように構成された支持体を含む、請求項54に記載の容器。
【請求項56】
前記支持体に係合するように構成されたフランジをさらに含む、請求項55に記載の容器。
【請求項57】
前記第1の向きで、前記容器の前記フード部分の少なくとも一部が前記筐体の前記第1の開口を通って延びる、請求項54に記載の容器。
【請求項58】
前記第2の向きで、医療器具が不注意によって前記容器から脱落することを制限するように、前記取出し口に近接する隔壁をさらに含む、請求項54に記載の容器。
【請求項59】
医療器具の取出しおよび廃棄方法であって、
未使用の医療器具を含む容器を、筐体から医療器具を取り出すように構成された第1の向きで前記筐体内に配置するステップと、
前記筐体内の前記第1の向きから、汚染された医療器具を廃棄のために受けるように構成された前記筐体内の第2の向きへと、向きを変更するステップと、を含む方法。
【請求項60】
未使用の医療器具を前記容器から入手するステップをさらに含み、前記容器が未使用の医療器具を前記第1の向きで取り出すように構成され、汚染された医療器具を前記第2の向きで収集するように構成されている、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
未使用の医療器具を使用するために前記第1の向きで前記容器から取り出すステップをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
使用済みの医療器具を前記第2の向きで前記容器内に置くステップをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記筐体の内部に第1の容器を取り付けるステップをさらに含み、前記第1の容器が前記第1の向きである、請求項59に記載の方法。
【請求項64】
前記筐体の内部に前記第1の容器と隣接して第2の容器を取り付けるステップをさらに含み、前記第2の容器が前記第2の向きである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記変更するステップの後で前記筐体から医療器具を取り出すように構成される前記第1の向きで、前記筐体内に未使用の医療器具を含む別の容器を取り付けるステップをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項66】
前記容器を前記筐体内の前記第1の向きから、前記筐体内の前記第2の向きへと向きを変更するステップが前記容器を逆向きにするステップを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項67】
医療器具の取出しおよび廃棄システムを提供する方法であって、
未使用の医療器具を第1の向きで取り出すように構成され、使用済みの医療器具を第2の向きで収集するように構成された容器内にパッケージされた未使用の医療器具を提供するステップと、
空の容器を未使用の医療器具を含む容器とともにパッケージするステップとを含み、第2の容器が前記第2の向きに向けられるように構成されている方法。
【請求項68】
筐体を容器とともにパッケージするステップとをさらに含み、取出し容器および廃棄容器が前記筐体内で並置されている、請求項67に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−539876(P2008−539876A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510120(P2008−510120)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/016736
【国際公開番号】WO2006/119247
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(507364377)コヴィディエン・アクチェンゲゼルシャフト (62)
【Fターム(参考)】