医療機器の非接触給電システムおよび方法
【課題】給電先探索動作を行いながら医療機器に対して非接触給電を行っても、生体情報を正確に取得することができる医療機器の非接触給電システムを提供する。
【解決手段】各医療機器の動作状態が監視され(S1)、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定され(S2)、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、非接触給電器による給電先探索動作が開始され(S3)、給電先の存在が確認され且つその給電先に給電が必要である場合に(S4)、非接触給電が実行される(S5)。いずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、非接触給電器による給電先探索動作が停止される(S6)。
【解決手段】各医療機器の動作状態が監視され(S1)、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定され(S2)、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、非接触給電器による給電先探索動作が開始され(S3)、給電先の存在が確認され且つその給電先に給電が必要である場合に(S4)、非接触給電が実行される(S5)。いずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、非接触給電器による給電先探索動作が停止される(S6)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、医療機器の非接触給電システムおよび方法に係り、特に、非接触給電器が給電先探索動作を行って、探索された医療機器へ非接触給電を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、超音波装置本体に接続された超音波プローブから被検体内に向けて超音波ビームを送信し、被検体からの超音波エコーを超音波プローブで受信して、その受信信号を電気的に処理することにより超音波装置本体で被検体の断層画像が生成される。
近年、超音波プローブと超音波装置本体との間を接続する通信ケーブルの煩わしさを解消して操作性を向上させるために、超音波プローブと超音波装置本体とを無線通信により接続する超音波診断装置が考案されている。このような無線式の超音波診断装置では、超音波プローブ内に電源としてバッテリが内蔵されており、必要に応じて非接触で超音波プローブ内のバッテリに給電がなされる。
【0003】
超音波診断装置における断層画像以外にも、X線による被検体の透視画像を生成するX線撮影装置、体内の観察画像を生成する内視鏡システム等、生体情報としての診断画像を取得する各種の医療機器が使用されているが、操作性向上のために、X線撮影装置においても、例えば特許文献1に、X線電子カセッテがX線コンソールに無線接続されたものが開示されており、複数のX線電子カセッテに対して給電器から非接触で給電が行われる。
同様にして、内視鏡システムにおいても、特許文献2に、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに無線接続されたものが開示されており、内視鏡スコープへの給電が非接触で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−154897号公報
【特許文献2】国際公開WO2005/077249号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された給電器のように、磁界共鳴方式等により、例えば10cm以上の距離を隔てて長距離非接触給電を行う場合には、通常、図12に示されるように、給電器から所定の時間間隔で所定強度の電磁波Wを間欠発振することにより、給電先の受電器の存在を探索し、存在が確認された受電器に対して給電が行われる。
このため、実際に給電が実施されていない期間であっても、給電器から間欠的に電磁波Wが発振されており、この電磁波Wに起因して、医療機器で取得された診断画像にアーチファクト等の傷害が発生するおそれがあった。
また、非接触給電を行う医療機器の近傍に、他の医療機器が設置されている場合には、他の医療機器で生体情報を取得する際にも、給電器から発せられる給電先探索のための電磁波Wが影響を及ぼし、診断画像の劣化、機器の性能低下、誤動作等を引き起こすおそれがある。
【0006】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、給電先探索動作を行いながら医療機器に対して非接触給電を行っても、生体情報を正確に取得することができる医療機器の非接触給電システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る医療機器の非接触給電システムは、それぞれ生体情報を取得すると共に非接触給電を必要とする少なくとも1つの医療機器と、それぞれ給電先探索動作を行うと共に探索された医療機器への非接触給電を行う少なくとも1つの非接触給電器と、少なくとも1つの医療機器および少なくとも1つの非接触給電器に接続され、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させるホストマシンとを備えたものである。
【0008】
電磁波干渉の影響を受けやすい処理としては、生体情報の取得に関わるアナログ処理を挙げることができる。
ホストマシンは、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合に、医療機器が生体情報の取得動作に入るタイミングから取得したアナログの生体情報をA/D変換してメモリに格納するまでの間にわたって、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させることが好ましい。
【0009】
少なくとも1つの医療機器は、超音波プローブが超音波装置本体に接続された超音波診断装置を含み、少なくとも1つの非接触給電器は、超音波プローブまたは超音波装置本体に非接触給電を行うように構成することができる。あるいは、少なくとも1つの医療機器は、X線撮影装置を含み、少なくとも1つの非接触給電器は、X線撮影装置のX線電子カセッテに非接触給電を行うように構成することもできる。また、少なくとも1つの医療機器は、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに接続された内視鏡システムを含み、少なくとも1つの非接触給電器は、内視鏡スコープまたは内視鏡プロセッサに非接触給電を行うように構成してもよい。
ホストマシンは、いずれかの医療機器または非接触給電器に内蔵することもでき、あるいは、少なくとも1つの医療機器および少なくとも1つの非接触給電器を接続する通信回線のアクセスポイントに内蔵することもでき、あるいは、非接触給電用リピータに内蔵することもできる。
【0010】
この発明に係る医療機器の非接触給電方法は、少なくとも1つの医療機器の動作状態を監視し、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かを判定し、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる方法である。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、少なくとも1つの医療機器のうち、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、非接触給電器の給電先探索動作を停止させるので、給電先探索動作を行いながら医療機器に対して非接触給電を行っても、生体情報を正確に取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に用いられた超音波プローブの内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図4】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態2に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図7】実施の形態2における複数の医療機器の動作状況を示す図である。
【図8】実施の形態3に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図9】実施の形態3における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図10】実施の形態4に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図11】実施の形態5に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図12】長距離非接触給電を行う給電器から発せられる電磁波を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、実施の形態1に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。医療機器としての超音波診断装置1は、超音波装置本体1aと、超音波装置本体1aに無線接続された超音波プローブ1bを有し、超音波装置本体1aが有線による通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。また、非接触給電器F1が、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0014】
図2に示されるように、超音波プローブ1bは、アレイトランスデューサ11を有しており、このアレイトランスデューサ11に送信回路12および受信回路13が接続されると共に受信回路13に無線通信部14が接続され、送信回路12、受信回路13および無線通信部14にプローブ制御部15が接続されている。また、超音波プローブ1bにバッテリ16が内蔵されており、バッテリ16に受電器17が接続されている。
【0015】
アレイトランスデューサ11は、1次元又は2次元のアレイ状に配列された複数の超音波トランスデューサを有し、送信回路12は、プローブ制御部15からの制御信号に基づきアレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサに駆動信号を供給して超音波ビームを送信する。受信回路13は、超音波エコーを受けたアレイトランスデューサ11の各超音波トランスデューサから出力される受信信号を増幅してA/D変換した後、プローブ制御部15からの制御信号に基づいて受信フォーカス処理を行い、音線信号を生成する。無線通信部14は、受信回路13で生成された音線信号を無線により超音波装置本体1aに送信する。超音波プローブ1bの無線通信部14を介して音線信号を受信した超音波装置本体1aにより超音波断層画像が生成され、表示される。
【0016】
バッテリ16は、超音波プローブ1bの電源として機能し、超音波プローブ1b内の電力を必要とする各部に電力を供給する。プローブ制御部15によりバッテリ16の残量が監視されており、バッテリ残量が所定のしきい値以下に低下すると、プローブ制御部15から無線通信部14を介して超音波装置本体1aにバッテリ16への給電を要する旨が通知される。
【0017】
非接触給電器F1は、所定の時間間隔で所定強度の電磁波を間欠発振し、給電先の超音波プローブ1bの存在を探索し、存在が確認された超音波プローブ1bの受電器17に対して例えば磁界共鳴方式により非接触給電を行う。給電を行う際には、給電先探索動作を行うときに発せられる電磁波よりも大きな強度の電磁波が使用され、図3に示されるように、通常、非接触給電器F1から給電用の電磁波を受けて給電可能な領域R1は、給電先探索動作時に探索可能な領域R2よりも大きく設定されている。
【0018】
次に、実施の形態1の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1で、ホストマシンHは、医療機器である超音波診断装置1の動作状態を監視する。すなわち、通信回線Lを介して超音波診断装置1の超音波装置本体1aから動作状態がホストマシンHに収集される。
ステップS2で、ホストマシンHは、収集された動作状態から、超音波診断装置1で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であるか否かを判定する。ここで、電磁波干渉の影響を受けやすい処理とは、生体情報である超音波画像の取得に関わるアナログ処理のことを意味し、例えば、超音波プローブ1bの送信回路12がアレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサに駆動信号を供給してから、受信回路13で生成された音線信号を超音波装置本体1aに無線送信して超音波装置本体1a内のメモリに格納されるまでの処理が行われているか否かが判定される。
【0019】
なお、ステップS1およびS2の代わりに、超音波診断装置1の超音波装置本体1aにて電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であるか否かを判定し、実行中であると判定された場合のみホストマシンHにその情報を送信するシステム構成としてもよい。すなわち、超音波装置本体1aから前記情報をホストマシンHが受信しない場合は、電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行していないと判定する。
【0020】
そして、電磁波干渉の影響を受けやすい処理が行われていないと判定された場合は、ステップS3で、ホストマシンHからの指示に基づき非接触給電器F1による給電先探索動作が開始される。すなわち、非接触給電器F1から、所定の時間間隔で所定強度の電磁波が間欠発振され、給電先である超音波プローブ1bの受電器17の存在が探索される。
探索の結果、ステップS4で、超音波プローブ1bの受電器17の存在が確認され、さらに、超音波装置本体1aを介して、超音波プローブ1bへの給電が必要である旨を認知すると、ステップS5に進み、ホストマシンHから非接触給電器F1は給電実行の指示がなされる。これにより、例えば磁界共鳴方式により超音波プローブ1bの受電器17に対して非接触給電が行われ、バッテリ16が充電される。
【0021】
なお、ステップS4で、超音波プローブ1bの受電器17の存在が確認されても、バッテリ16の残量が所定のしきい値以下にまで低下していないために、まだ給電が必要でない場合には、給電を実行することなく、ステップS1に戻って超音波診断装置1の動作状態の監視が繰り返される。
また、ステップS2で、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、ホストマシンHは、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止したまま、ステップS1に戻って超音波診断装置1の動作状態の監視を繰り返す。
【0022】
このように、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行されていない場合に限り、非接触給電器F1による給電先探索動作を開始して給電を実行させ、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行中である場合には、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止状態とするので、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像を正確に取得することが可能となる。
【0023】
実施の形態2
図5に、実施の形態2に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図1に示した実施の形態1のシステムにおいて、さらに、医療機器として、超音波診断装置2と2台のX線撮影装置3および4を備えたものである。超音波診断装置2は、超音波装置本体2aと、超音波装置本体2aに無線接続された超音波プローブ2bを有し、X線撮影装置3は、X線コンソール3aと、X線コンソール3aに無線接続されたX線電子カセッテ3bを有し、X線撮影装置4は、X線コンソール4aと、X線コンソール4aに無線接続されたX線電子カセッテ4bを有している。
【0024】
超音波プローブ2bは、図2に示した超音波プローブ1bと同様の内部構成を有しており、超音波装置本体2aは、超音波プローブ2bからの無線通信により、超音波プローブ2bへの給電を要するか否かを把握している。
X線電子カセッテ3bおよび4bは、それぞれ、X線撮影された画像を電子的に記録するもので、バッテリを内蔵しており、X線コンソール3aおよび4aは、X線電子カセッテ3bおよび4bの内蔵バッテリへの給電を要するか否かを把握しているものとする。
そして、超音波装置本体2a、X線コンソール3aおよび4aが、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0025】
この実施の形態2においては、非接触給電器F1が超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bのそれぞれに対して非接触給電を行うように構成されており、図6に示されるように、非接触給電器F1の探索可能な領域R2内に、これら超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bが位置しているときには、いずれの超音波プローブまたはX線電子カセッテに対しても非接触給電を行うことが可能となる。
【0026】
実施の形態2の動作は、図4に示した実施の形態1におけるフローチャートと同様にして行われる。
すなわち、ステップS1で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のそれぞれの医療機器の動作状態が監視され、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定される。
【0027】
例えば、図7に示されるように、超音波診断装置1および2で、患者情報入力、断層像撮影、検査ログ伝送等の各処理が行われ、X線撮影装置3および4で、患者情報入力、X線撮影、キャリブレーション等の各処理が行われるものとする。患者情報入力の処理は、電磁波干渉の影響を受けやすいものではないが、超音波診断装置1および2における断層像撮影の処理と検査ログを超音波装置本体1aおよび2aへ伝送する処理は、超音波画像の取得に関わるアナログ処理を含み、電磁波干渉の影響を受けやすいものである。同様に、X線撮影装置3および4におけるX線撮影の処理と、オフセット画像の取得を要する画像パラメータのキャリブレーション処理は、X線画像の取得に関わるアナログ処理を含み、電磁波干渉の影響を受けやすいものである。
【0028】
その結果、図7に示される例では、時刻T0〜T1の期間、時刻T2〜T3の期間および時刻T4以降は、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のうちいずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であり、時刻T1〜T2の期間と時刻T3〜T4の期間は、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行していない期間となる。
【0029】
このため、時刻T1〜T2の期間または時刻T3〜T4の期間においては、ステップS2で、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていないと判定され、ステップS3で、非接触給電器F1による給電先探索動作が開始される。そして、ステップS4で、給電先の存在が確認され、さらに、その給電先に給電が必要である場合に、ステップS5で非接触給電が行われる。
一方、ステップS2で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のうちいずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、非接触給電器F1による給電先探索動作が停止される。
【0030】
このように、非接触給電器F1から複数の医療機器にそれぞれ非接触給電を行う構成としても、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行されていない場合に限り、非接触給電器F1による給電先探索動作を開始して給電を実行させ、いずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中である場合には、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止状態とするので、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像およびX線透視画像を正確に取得することが可能となる。
【0031】
実施の形態3
図8に、実施の形態3に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図5に示した実施の形態2のシステムにおいて、さらに、医療機器として、内視鏡システム5を備えると共に、非接触給電器F1の他に2台目の非接触給電器F2を備えたものである。内視鏡システム5は、内視鏡プロセッサ5aと、内視鏡プロセッサ5aに無線接続された内視鏡スコープ5bを有している。
内視鏡スコープ5bは、被検体内の観察像を撮影するもので、バッテリを内蔵しており、内視鏡プロセッサ5aは、内視鏡スコープ5bの内蔵バッテリへの給電を要するか否かを把握しているものとする。
そして、内視鏡プロセッサ5aおよび非接触給電器F2が、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0032】
この実施の形態3においては、非接触給電器F1と非接触給電器F2のいずれかで超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bと内視鏡スコープ5bのそれぞれに非接触給電を行うように構成されている。図9に示されるように、非接触給電器F1およびF2は、それぞれ、給電可能な領域R1と、探索可能な領域R2とを有しており、それぞれの探索可能領域R2内に位置する医療機器に対して非接触給電を行うことができる。図9では、超音波プローブ1bおよびX線電子カセッテ3bが非接触給電器F1の探索可能領域R2内に位置するので、これら超音波プローブ1bおよびX線電子カセッテ3bに対しては非接触給電器F1により非接触給電が行われる。一方、超音波プローブ2b、X線電子カセッテ4bおよび内視鏡スコープ5bが非接触給電器F2の探索可能領域R2内に位置するので、これら超音波プローブ2b、X線電子カセッテ4bおよび内視鏡スコープ5bに対しては非接触給電器F2により非接触給電が行われる。
【0033】
実施の形態3の動作は、図4に示した実施の形態1におけるフローチャートと同様にして行われる。
すなわち、ステップS1で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4と内視鏡システム5のそれぞれの医療機器の動作状態が監視され、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定される。
【0034】
いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、ステップS3で、非接触給電器F1およびF2による給電先探索動作が開始される。そして、ステップS4で、給電先の存在が確認され、さらに、その給電先に給電が必要である場合に、ステップS5で非接触給電器F1およびF2からそれぞれ探索により存在が確認された医療機器に対して非接触給電が行われる。
一方、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、非接触給電器F1およびF2による給電先探索動作が停止される。
このようにすることで、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像、X線透視画像および内視鏡観察画像を正確に取得することが可能となる。
【0035】
実施の形態4
図10に、実施の形態4に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図1に示した実施の形態1のシステムにおいて、超音波診断装置1の代わりに超音波診断装置21を用いたものである。この超音波診断装置21は、超音波装置本体21aと、超音波装置本体21aにそれぞれ無線接続された超音波プローブ21bおよび21cを有しており、超音波装置本体21aが通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
超音波プローブ21bおよび21cは、それぞれ図2に示した超音波プローブ1bと同様の内部構成を有するものの、互いに異なる種類のプローブであり、診断目的、診断部位等に応じて超音波プローブ21bおよび21cの一方を選択的に使用して診断が行われる。また、超音波装置本体21aは、超音波プローブ21bおよび21cからの無線通信により、超音波プローブ21bおよび21cへの給電を要するか否かを把握している。
【0036】
このように複数の超音波プローブ21bおよび21cを有する超音波診断装置21に対しても、実施の形態1と同様にして、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像を正確に取得することが可能となる。
【0037】
なお、超音波プローブと超音波装置本体とが有線接続され、超音波装置本体に内蔵されたバッテリに対して非接触給電する場合にも、同様にして上記の実施の形態1〜4を適用することができる。また、内視鏡スコープと内視鏡プロセッサとが有線接続され、内視鏡プロセッサに内蔵されたバッテリに対して非接触給電する場合にも、同様にして上記の実施の形態3を適用することができる。
【0038】
実施の形態5
上記の実施の形態1〜4では、ホストマシンHが、有線による通信回線Lを介して少なくとも1つの医療機器に接続されていたが、無線回線を介して医療機器に接続されていてもよい。この場合、例えば、図11に示されるように、無線通信のアクセスポイントにホストマシンHを内蔵することもできる。図11では、病院内の院内情報システムのアクセスポイントにホストマシンHが内蔵されている。無線回線としては、無線LAN、赤外線通信、超音波通信、レーザ通信等を利用することができる。
また、ホストマシンHを、いずれかの医療機器、あるいは、いずれかの非接触給電器に内蔵することもできる。
さらに、非接触給電の可能領域を拡げるために非接触給電用リピータを設置してもよく、この場合、ホストマシンHを非接触給電用リピータに内蔵することもできる。
【0039】
図4のフローチャートのステップS1における、各医療機器の動作状態の監視は、一定時間間隔または予め設定されたタイムスケジュールに従って動作状態の情報を取得する、いわゆるタイムドリブン方式により行うことができる。あるいは、各医療機器の動作状態の監視を、各医療機器による生体情報の取得をトリガとする等により、いわゆるイベントドリブン方式で行ってもよい。この場合、生体情報の取得をトリガとする代わりに、赤外線センサ、超音波センサ等を用いて、医療機器の設置、移動等の準備動作を検出し、これをトリガとすることもできる。
また、上記の実施の形態1〜5では、非接触給電器F1およびF2が、磁界共鳴方式により非接触給電を行ったが、これに限るものではなく、レーザ送電、超音波送電、光送電、マイクロ波送電等により長距離非接触給電を行うことができる。
【符号の説明】
【0040】
1,2,21 超音波プローブ、1a,2a,21a 超音波装置本体、1b,2b,21b,21c 超音波プローブ、3,4 X線撮影装置、3a,4a X線コンソール、3b,4b X線電子カセッテ、5 内視鏡システム、5a 内視鏡プロセッサ、5b 内視鏡スコープ、11 アレイトランスデューサ、12 送信回路、13 受信回路、14 無線通信部、15 プローブ制御部、16 バッテリ、17 受電器、H ホストマシン、F1,F2 非接触給電器、L 通信回線、R1 給電可能な領域、R2 探索可能な領域、W 電磁波。
【技術分野】
【0001】
この発明は、医療機器の非接触給電システムおよび方法に係り、特に、非接触給電器が給電先探索動作を行って、探索された医療機器へ非接触給電を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、超音波装置本体に接続された超音波プローブから被検体内に向けて超音波ビームを送信し、被検体からの超音波エコーを超音波プローブで受信して、その受信信号を電気的に処理することにより超音波装置本体で被検体の断層画像が生成される。
近年、超音波プローブと超音波装置本体との間を接続する通信ケーブルの煩わしさを解消して操作性を向上させるために、超音波プローブと超音波装置本体とを無線通信により接続する超音波診断装置が考案されている。このような無線式の超音波診断装置では、超音波プローブ内に電源としてバッテリが内蔵されており、必要に応じて非接触で超音波プローブ内のバッテリに給電がなされる。
【0003】
超音波診断装置における断層画像以外にも、X線による被検体の透視画像を生成するX線撮影装置、体内の観察画像を生成する内視鏡システム等、生体情報としての診断画像を取得する各種の医療機器が使用されているが、操作性向上のために、X線撮影装置においても、例えば特許文献1に、X線電子カセッテがX線コンソールに無線接続されたものが開示されており、複数のX線電子カセッテに対して給電器から非接触で給電が行われる。
同様にして、内視鏡システムにおいても、特許文献2に、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに無線接続されたものが開示されており、内視鏡スコープへの給電が非接触で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−154897号公報
【特許文献2】国際公開WO2005/077249号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された給電器のように、磁界共鳴方式等により、例えば10cm以上の距離を隔てて長距離非接触給電を行う場合には、通常、図12に示されるように、給電器から所定の時間間隔で所定強度の電磁波Wを間欠発振することにより、給電先の受電器の存在を探索し、存在が確認された受電器に対して給電が行われる。
このため、実際に給電が実施されていない期間であっても、給電器から間欠的に電磁波Wが発振されており、この電磁波Wに起因して、医療機器で取得された診断画像にアーチファクト等の傷害が発生するおそれがあった。
また、非接触給電を行う医療機器の近傍に、他の医療機器が設置されている場合には、他の医療機器で生体情報を取得する際にも、給電器から発せられる給電先探索のための電磁波Wが影響を及ぼし、診断画像の劣化、機器の性能低下、誤動作等を引き起こすおそれがある。
【0006】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、給電先探索動作を行いながら医療機器に対して非接触給電を行っても、生体情報を正確に取得することができる医療機器の非接触給電システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る医療機器の非接触給電システムは、それぞれ生体情報を取得すると共に非接触給電を必要とする少なくとも1つの医療機器と、それぞれ給電先探索動作を行うと共に探索された医療機器への非接触給電を行う少なくとも1つの非接触給電器と、少なくとも1つの医療機器および少なくとも1つの非接触給電器に接続され、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させるホストマシンとを備えたものである。
【0008】
電磁波干渉の影響を受けやすい処理としては、生体情報の取得に関わるアナログ処理を挙げることができる。
ホストマシンは、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合に、医療機器が生体情報の取得動作に入るタイミングから取得したアナログの生体情報をA/D変換してメモリに格納するまでの間にわたって、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させることが好ましい。
【0009】
少なくとも1つの医療機器は、超音波プローブが超音波装置本体に接続された超音波診断装置を含み、少なくとも1つの非接触給電器は、超音波プローブまたは超音波装置本体に非接触給電を行うように構成することができる。あるいは、少なくとも1つの医療機器は、X線撮影装置を含み、少なくとも1つの非接触給電器は、X線撮影装置のX線電子カセッテに非接触給電を行うように構成することもできる。また、少なくとも1つの医療機器は、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに接続された内視鏡システムを含み、少なくとも1つの非接触給電器は、内視鏡スコープまたは内視鏡プロセッサに非接触給電を行うように構成してもよい。
ホストマシンは、いずれかの医療機器または非接触給電器に内蔵することもでき、あるいは、少なくとも1つの医療機器および少なくとも1つの非接触給電器を接続する通信回線のアクセスポイントに内蔵することもでき、あるいは、非接触給電用リピータに内蔵することもできる。
【0010】
この発明に係る医療機器の非接触給電方法は、少なくとも1つの医療機器の動作状態を監視し、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かを判定し、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる方法である。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、少なくとも1つの医療機器のうち、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、非接触給電器の給電先探索動作を停止させるので、給電先探索動作を行いながら医療機器に対して非接触給電を行っても、生体情報を正確に取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に用いられた超音波プローブの内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図4】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態2に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図7】実施の形態2における複数の医療機器の動作状況を示す図である。
【図8】実施の形態3に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図9】実施の形態3における非接触給電器と医療機器との位置関係を示す図である。
【図10】実施の形態4に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図11】実施の形態5に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示すブロック図である。
【図12】長距離非接触給電を行う給電器から発せられる電磁波を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、実施の形態1に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。医療機器としての超音波診断装置1は、超音波装置本体1aと、超音波装置本体1aに無線接続された超音波プローブ1bを有し、超音波装置本体1aが有線による通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。また、非接触給電器F1が、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0014】
図2に示されるように、超音波プローブ1bは、アレイトランスデューサ11を有しており、このアレイトランスデューサ11に送信回路12および受信回路13が接続されると共に受信回路13に無線通信部14が接続され、送信回路12、受信回路13および無線通信部14にプローブ制御部15が接続されている。また、超音波プローブ1bにバッテリ16が内蔵されており、バッテリ16に受電器17が接続されている。
【0015】
アレイトランスデューサ11は、1次元又は2次元のアレイ状に配列された複数の超音波トランスデューサを有し、送信回路12は、プローブ制御部15からの制御信号に基づきアレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサに駆動信号を供給して超音波ビームを送信する。受信回路13は、超音波エコーを受けたアレイトランスデューサ11の各超音波トランスデューサから出力される受信信号を増幅してA/D変換した後、プローブ制御部15からの制御信号に基づいて受信フォーカス処理を行い、音線信号を生成する。無線通信部14は、受信回路13で生成された音線信号を無線により超音波装置本体1aに送信する。超音波プローブ1bの無線通信部14を介して音線信号を受信した超音波装置本体1aにより超音波断層画像が生成され、表示される。
【0016】
バッテリ16は、超音波プローブ1bの電源として機能し、超音波プローブ1b内の電力を必要とする各部に電力を供給する。プローブ制御部15によりバッテリ16の残量が監視されており、バッテリ残量が所定のしきい値以下に低下すると、プローブ制御部15から無線通信部14を介して超音波装置本体1aにバッテリ16への給電を要する旨が通知される。
【0017】
非接触給電器F1は、所定の時間間隔で所定強度の電磁波を間欠発振し、給電先の超音波プローブ1bの存在を探索し、存在が確認された超音波プローブ1bの受電器17に対して例えば磁界共鳴方式により非接触給電を行う。給電を行う際には、給電先探索動作を行うときに発せられる電磁波よりも大きな強度の電磁波が使用され、図3に示されるように、通常、非接触給電器F1から給電用の電磁波を受けて給電可能な領域R1は、給電先探索動作時に探索可能な領域R2よりも大きく設定されている。
【0018】
次に、実施の形態1の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1で、ホストマシンHは、医療機器である超音波診断装置1の動作状態を監視する。すなわち、通信回線Lを介して超音波診断装置1の超音波装置本体1aから動作状態がホストマシンHに収集される。
ステップS2で、ホストマシンHは、収集された動作状態から、超音波診断装置1で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であるか否かを判定する。ここで、電磁波干渉の影響を受けやすい処理とは、生体情報である超音波画像の取得に関わるアナログ処理のことを意味し、例えば、超音波プローブ1bの送信回路12がアレイトランスデューサ11の複数の超音波トランスデューサに駆動信号を供給してから、受信回路13で生成された音線信号を超音波装置本体1aに無線送信して超音波装置本体1a内のメモリに格納されるまでの処理が行われているか否かが判定される。
【0019】
なお、ステップS1およびS2の代わりに、超音波診断装置1の超音波装置本体1aにて電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であるか否かを判定し、実行中であると判定された場合のみホストマシンHにその情報を送信するシステム構成としてもよい。すなわち、超音波装置本体1aから前記情報をホストマシンHが受信しない場合は、電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行していないと判定する。
【0020】
そして、電磁波干渉の影響を受けやすい処理が行われていないと判定された場合は、ステップS3で、ホストマシンHからの指示に基づき非接触給電器F1による給電先探索動作が開始される。すなわち、非接触給電器F1から、所定の時間間隔で所定強度の電磁波が間欠発振され、給電先である超音波プローブ1bの受電器17の存在が探索される。
探索の結果、ステップS4で、超音波プローブ1bの受電器17の存在が確認され、さらに、超音波装置本体1aを介して、超音波プローブ1bへの給電が必要である旨を認知すると、ステップS5に進み、ホストマシンHから非接触給電器F1は給電実行の指示がなされる。これにより、例えば磁界共鳴方式により超音波プローブ1bの受電器17に対して非接触給電が行われ、バッテリ16が充電される。
【0021】
なお、ステップS4で、超音波プローブ1bの受電器17の存在が確認されても、バッテリ16の残量が所定のしきい値以下にまで低下していないために、まだ給電が必要でない場合には、給電を実行することなく、ステップS1に戻って超音波診断装置1の動作状態の監視が繰り返される。
また、ステップS2で、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、ホストマシンHは、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止したまま、ステップS1に戻って超音波診断装置1の動作状態の監視を繰り返す。
【0022】
このように、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行されていない場合に限り、非接触給電器F1による給電先探索動作を開始して給電を実行させ、超音波診断装置1において電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行中である場合には、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止状態とするので、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像を正確に取得することが可能となる。
【0023】
実施の形態2
図5に、実施の形態2に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図1に示した実施の形態1のシステムにおいて、さらに、医療機器として、超音波診断装置2と2台のX線撮影装置3および4を備えたものである。超音波診断装置2は、超音波装置本体2aと、超音波装置本体2aに無線接続された超音波プローブ2bを有し、X線撮影装置3は、X線コンソール3aと、X線コンソール3aに無線接続されたX線電子カセッテ3bを有し、X線撮影装置4は、X線コンソール4aと、X線コンソール4aに無線接続されたX線電子カセッテ4bを有している。
【0024】
超音波プローブ2bは、図2に示した超音波プローブ1bと同様の内部構成を有しており、超音波装置本体2aは、超音波プローブ2bからの無線通信により、超音波プローブ2bへの給電を要するか否かを把握している。
X線電子カセッテ3bおよび4bは、それぞれ、X線撮影された画像を電子的に記録するもので、バッテリを内蔵しており、X線コンソール3aおよび4aは、X線電子カセッテ3bおよび4bの内蔵バッテリへの給電を要するか否かを把握しているものとする。
そして、超音波装置本体2a、X線コンソール3aおよび4aが、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0025】
この実施の形態2においては、非接触給電器F1が超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bのそれぞれに対して非接触給電を行うように構成されており、図6に示されるように、非接触給電器F1の探索可能な領域R2内に、これら超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bが位置しているときには、いずれの超音波プローブまたはX線電子カセッテに対しても非接触給電を行うことが可能となる。
【0026】
実施の形態2の動作は、図4に示した実施の形態1におけるフローチャートと同様にして行われる。
すなわち、ステップS1で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のそれぞれの医療機器の動作状態が監視され、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定される。
【0027】
例えば、図7に示されるように、超音波診断装置1および2で、患者情報入力、断層像撮影、検査ログ伝送等の各処理が行われ、X線撮影装置3および4で、患者情報入力、X線撮影、キャリブレーション等の各処理が行われるものとする。患者情報入力の処理は、電磁波干渉の影響を受けやすいものではないが、超音波診断装置1および2における断層像撮影の処理と検査ログを超音波装置本体1aおよび2aへ伝送する処理は、超音波画像の取得に関わるアナログ処理を含み、電磁波干渉の影響を受けやすいものである。同様に、X線撮影装置3および4におけるX線撮影の処理と、オフセット画像の取得を要する画像パラメータのキャリブレーション処理は、X線画像の取得に関わるアナログ処理を含み、電磁波干渉の影響を受けやすいものである。
【0028】
その結果、図7に示される例では、時刻T0〜T1の期間、時刻T2〜T3の期間および時刻T4以降は、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のうちいずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であり、時刻T1〜T2の期間と時刻T3〜T4の期間は、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行していない期間となる。
【0029】
このため、時刻T1〜T2の期間または時刻T3〜T4の期間においては、ステップS2で、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていないと判定され、ステップS3で、非接触給電器F1による給電先探索動作が開始される。そして、ステップS4で、給電先の存在が確認され、さらに、その給電先に給電が必要である場合に、ステップS5で非接触給電が行われる。
一方、ステップS2で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4のうちいずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、非接触給電器F1による給電先探索動作が停止される。
【0030】
このように、非接触給電器F1から複数の医療機器にそれぞれ非接触給電を行う構成としても、いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理が実行されていない場合に限り、非接触給電器F1による給電先探索動作を開始して給電を実行させ、いずれかの医療機器で電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中である場合には、非接触給電器F1による給電先探索動作を停止状態とするので、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像およびX線透視画像を正確に取得することが可能となる。
【0031】
実施の形態3
図8に、実施の形態3に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図5に示した実施の形態2のシステムにおいて、さらに、医療機器として、内視鏡システム5を備えると共に、非接触給電器F1の他に2台目の非接触給電器F2を備えたものである。内視鏡システム5は、内視鏡プロセッサ5aと、内視鏡プロセッサ5aに無線接続された内視鏡スコープ5bを有している。
内視鏡スコープ5bは、被検体内の観察像を撮影するもので、バッテリを内蔵しており、内視鏡プロセッサ5aは、内視鏡スコープ5bの内蔵バッテリへの給電を要するか否かを把握しているものとする。
そして、内視鏡プロセッサ5aおよび非接触給電器F2が、通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
【0032】
この実施の形態3においては、非接触給電器F1と非接触給電器F2のいずれかで超音波プローブ1bおよび2bとX線電子カセッテ3bおよび4bと内視鏡スコープ5bのそれぞれに非接触給電を行うように構成されている。図9に示されるように、非接触給電器F1およびF2は、それぞれ、給電可能な領域R1と、探索可能な領域R2とを有しており、それぞれの探索可能領域R2内に位置する医療機器に対して非接触給電を行うことができる。図9では、超音波プローブ1bおよびX線電子カセッテ3bが非接触給電器F1の探索可能領域R2内に位置するので、これら超音波プローブ1bおよびX線電子カセッテ3bに対しては非接触給電器F1により非接触給電が行われる。一方、超音波プローブ2b、X線電子カセッテ4bおよび内視鏡スコープ5bが非接触給電器F2の探索可能領域R2内に位置するので、これら超音波プローブ2b、X線電子カセッテ4bおよび内視鏡スコープ5bに対しては非接触給電器F2により非接触給電が行われる。
【0033】
実施の形態3の動作は、図4に示した実施の形態1におけるフローチャートと同様にして行われる。
すなわち、ステップS1で、超音波診断装置1および2とX線撮影装置3および4と内視鏡システム5のそれぞれの医療機器の動作状態が監視され、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かが判定される。
【0034】
いずれの医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、ステップS3で、非接触給電器F1およびF2による給電先探索動作が開始される。そして、ステップS4で、給電先の存在が確認され、さらに、その給電先に給電が必要である場合に、ステップS5で非接触給電器F1およびF2からそれぞれ探索により存在が確認された医療機器に対して非接触給電が行われる。
一方、ステップS2で、いずれかの医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を実行中であると判定された場合は、ステップS6に進み、非接触給電器F1およびF2による給電先探索動作が停止される。
このようにすることで、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像、X線透視画像および内視鏡観察画像を正確に取得することが可能となる。
【0035】
実施の形態4
図10に、実施の形態4に係る医療機器の非接触給電システムの構成を示す。このシステムは、図1に示した実施の形態1のシステムにおいて、超音波診断装置1の代わりに超音波診断装置21を用いたものである。この超音波診断装置21は、超音波装置本体21aと、超音波装置本体21aにそれぞれ無線接続された超音波プローブ21bおよび21cを有しており、超音波装置本体21aが通信回線Lを介してホストマシンHに接続されている。
超音波プローブ21bおよび21cは、それぞれ図2に示した超音波プローブ1bと同様の内部構成を有するものの、互いに異なる種類のプローブであり、診断目的、診断部位等に応じて超音波プローブ21bおよび21cの一方を選択的に使用して診断が行われる。また、超音波装置本体21aは、超音波プローブ21bおよび21cからの無線通信により、超音波プローブ21bおよび21cへの給電を要するか否かを把握している。
【0036】
このように複数の超音波プローブ21bおよび21cを有する超音波診断装置21に対しても、実施の形態1と同様にして、給電先探索動作のために間欠発振される電磁波の影響を受けることなく、生体情報である超音波断層画像を正確に取得することが可能となる。
【0037】
なお、超音波プローブと超音波装置本体とが有線接続され、超音波装置本体に内蔵されたバッテリに対して非接触給電する場合にも、同様にして上記の実施の形態1〜4を適用することができる。また、内視鏡スコープと内視鏡プロセッサとが有線接続され、内視鏡プロセッサに内蔵されたバッテリに対して非接触給電する場合にも、同様にして上記の実施の形態3を適用することができる。
【0038】
実施の形態5
上記の実施の形態1〜4では、ホストマシンHが、有線による通信回線Lを介して少なくとも1つの医療機器に接続されていたが、無線回線を介して医療機器に接続されていてもよい。この場合、例えば、図11に示されるように、無線通信のアクセスポイントにホストマシンHを内蔵することもできる。図11では、病院内の院内情報システムのアクセスポイントにホストマシンHが内蔵されている。無線回線としては、無線LAN、赤外線通信、超音波通信、レーザ通信等を利用することができる。
また、ホストマシンHを、いずれかの医療機器、あるいは、いずれかの非接触給電器に内蔵することもできる。
さらに、非接触給電の可能領域を拡げるために非接触給電用リピータを設置してもよく、この場合、ホストマシンHを非接触給電用リピータに内蔵することもできる。
【0039】
図4のフローチャートのステップS1における、各医療機器の動作状態の監視は、一定時間間隔または予め設定されたタイムスケジュールに従って動作状態の情報を取得する、いわゆるタイムドリブン方式により行うことができる。あるいは、各医療機器の動作状態の監視を、各医療機器による生体情報の取得をトリガとする等により、いわゆるイベントドリブン方式で行ってもよい。この場合、生体情報の取得をトリガとする代わりに、赤外線センサ、超音波センサ等を用いて、医療機器の設置、移動等の準備動作を検出し、これをトリガとすることもできる。
また、上記の実施の形態1〜5では、非接触給電器F1およびF2が、磁界共鳴方式により非接触給電を行ったが、これに限るものではなく、レーザ送電、超音波送電、光送電、マイクロ波送電等により長距離非接触給電を行うことができる。
【符号の説明】
【0040】
1,2,21 超音波プローブ、1a,2a,21a 超音波装置本体、1b,2b,21b,21c 超音波プローブ、3,4 X線撮影装置、3a,4a X線コンソール、3b,4b X線電子カセッテ、5 内視鏡システム、5a 内視鏡プロセッサ、5b 内視鏡スコープ、11 アレイトランスデューサ、12 送信回路、13 受信回路、14 無線通信部、15 プローブ制御部、16 バッテリ、17 受電器、H ホストマシン、F1,F2 非接触給電器、L 通信回線、R1 給電可能な領域、R2 探索可能な領域、W 電磁波。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ生体情報を取得すると共に非接触給電を必要とする少なくとも1つの医療機器と、
それぞれ給電先探索動作を行うと共に探索された前記医療機器への非接触給電を行う少なくとも1つの非接触給電器と、
前記少なくとも1つの医療機器および前記少なくとも1つの非接触給電器に接続され、いずれの前記医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて非接触給電を実行させ、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させるホストマシンと
を備えたことを特徴とする医療機器の非接触給電システム。
【請求項2】
前記電磁波干渉の影響を受けやすい処理は、生体情報の取得に関わるアナログ処理を含む請求項1に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項3】
前記ホストマシンは、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合に、前記医療機器が生体情報の取得動作に入るタイミングから取得したアナログの生体情報をA/D変換してメモリに格納するまでの間にわたって、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる請求項1または2に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの医療機器は、超音波プローブが超音波装置本体に接続された超音波診断装置を含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記超音波プローブまたは前記超音波装置本体に非接触給電を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの医療機器は、X線撮影装置を含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記X線撮影装置のX線電子カセッテに非接触給電を行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの医療機器は、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに接続された内視鏡システムを含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記内視鏡スコープまたは前記内視鏡プロセッサに非接触給電を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項7】
前記ホストマシンは、いずれかの前記医療機器または前記非接触給電器に内蔵される、あるいは、前記少なくとも1つの医療機器および前記少なくとも1つの非接触給電器を接続する通信回線のアクセスポイントに内蔵される、あるいは、非接触給電用リピータに内蔵される請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項8】
少なくとも1つの医療機器の動作状態を監視し、
いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かを判定し、
いずれの前記医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された前記医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる
ことを特徴とする医療機器の非接触給電方法。
【請求項1】
それぞれ生体情報を取得すると共に非接触給電を必要とする少なくとも1つの医療機器と、
それぞれ給電先探索動作を行うと共に探索された前記医療機器への非接触給電を行う少なくとも1つの非接触給電器と、
前記少なくとも1つの医療機器および前記少なくとも1つの非接触給電器に接続され、いずれの前記医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて非接触給電を実行させ、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させるホストマシンと
を備えたことを特徴とする医療機器の非接触給電システム。
【請求項2】
前記電磁波干渉の影響を受けやすい処理は、生体情報の取得に関わるアナログ処理を含む請求項1に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項3】
前記ホストマシンは、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合に、前記医療機器が生体情報の取得動作に入るタイミングから取得したアナログの生体情報をA/D変換してメモリに格納するまでの間にわたって、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる請求項1または2に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの医療機器は、超音波プローブが超音波装置本体に接続された超音波診断装置を含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記超音波プローブまたは前記超音波装置本体に非接触給電を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの医療機器は、X線撮影装置を含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記X線撮影装置のX線電子カセッテに非接触給電を行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの医療機器は、内視鏡スコープが内視鏡プロセッサに接続された内視鏡システムを含み、前記少なくとも1つの非接触給電器は、前記内視鏡スコープまたは前記内視鏡プロセッサに非接触給電を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項7】
前記ホストマシンは、いずれかの前記医療機器または前記非接触給電器に内蔵される、あるいは、前記少なくとも1つの医療機器および前記少なくとも1つの非接触給電器を接続する通信回線のアクセスポイントに内蔵される、あるいは、非接触給電用リピータに内蔵される請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療機器の非接触給電システム。
【請求項8】
少なくとも1つの医療機器の動作状態を監視し、
いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っているか否かを判定し、
いずれの前記医療機器においても電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っていない場合は、少なくとも1つの非接触給電器に給電先探索動作を行わせて探索された前記医療機器への非接触給電を実行させ、いずれかの前記医療機器において電磁波干渉の影響を受けやすい処理を行っている場合は、前記少なくとも1つの非接触給電器の給電先探索動作を停止させる
ことを特徴とする医療機器の非接触給電方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−94228(P2013−94228A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237048(P2011−237048)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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