説明

医療用膨張器具

【課題】癒着した神経組職等を離隔するか、または身体組織に溶液性治療物質を注入するための空間を確保し、空気チューブの搖れを減らし、マーカーの離脱を防止する医療用膨張器具を提供する。
【解決手段】本発明の医療用膨張器具は、空圧で膨張する膨張体;該膨張体への空気流入をガイドし、一端が該膨張体と結合されて該膨張体を支持する空気チューブ;一端が空気チューブに結合された連結具;空気を外部から受けるための空気の流入管が備えられ、一端が前記連結具と結合されたボディー;該空気チューブと該連結具の結合部位を保護し、該連結具と該ボディーを密着させ、該ボディーが該連結具を支持するように該ボディーに結合される前面キャップ;及び該ボディーの他端から該膨張体まで該ボディー、連結具及び空気チューブの内部を貫き、該膨張体の位置確認のためのマーカーが該膨張体の位置と対応する一側に一体に突設された長針;を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療用膨張器具に係り、より詳しくは高い弾性率及び伸張力を用いて癒着した神経組織または筋肉組織の間を離隔させるかあるいは疾患のある身体組織に溶液性治療物質を注入するための空間を確保し、長針の厚さを厚くして空気チューブ及び膨張体の支持をより容易にして空気チューブの搖れを減らし、マーカーを長針と一体に形成することでマーカーの離脱による危険を防止する目的で使われる医療用膨張器具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人体は微細な血管と小器官があるため小さな衝撃によっても損傷を受けやすく、外部の異物が微細な血管または小器官を詰めて生命を脅威する場合が多い。このような場合、短時間内に詰まっている異物を除去しなければならない応急状態の場合が大部分である。また、微細な血管と小器官に炎症または癌による癒着が発生すれば、その機能が弱化し、治療薬物を疾病の部位に正確に投与しにくい。このような問題で過多な抗生剤または抗癌剤を投与することになる。
【0003】
歯科領域における歯周骨融合術の場合、上顎関節に位置する歯茎中の歯周骨が壊死して神経と神経あるいは神経と組織が癒着する場合がたびたび発生する。従来には金属性器具または高熱を用いる装備を使ったが、上顎関節に存在する癒着した神経を損傷させて患者の顔面麻痺を引き起こすかあるいは死亡に至る場合がよく発生した。
【0004】
そして、応急医学科領域において、事故により、気道管が異物によって詰まる場合がある。このような場合、患者は呼吸に相当な困難があり、ひどい場合は死亡に至ることになる。したがって、応急処置を必要とするが、従来には金属性器具を用いて気道管拡張術を施行して来た。しかし、金属性器具による食道の損傷または詰まっている異物の種類、または詰まっている異物の深みによって金属性器具の使用に限界がある。
【0005】
また、腎臓内科の領域の尿道管拡張術において、結石が膀胱に下がり、これが排尿時に尿道に流入してめりこむことになる場合である。このような場合、患者は歩くことができない位ひどい痛症を訴えることになる。従来には、尿路を切開して結石を除去するか体外で衝撃波を用いる装備を使った。しかし、傷あとが生じるか尿路の組織損傷が引き起こされ、再発率も高い問題点がある。
【0006】
その他の脊椎外科の領域において、骨粗鬆症による脊椎体圧迫骨折の際、骨折した脊椎分節内に骨セメントを入れるために空間を確保するときに使われて来た。しかし、空気チューブの揺れによって膨張体の挿入が容易でなく、たびたびマーカーの離脱によって炎症が発生する問題点がある。
【0007】
したがって、前記のような問題点を解決するために、膨張可能な構造を持つ器具が多く提案されている。膨張可能な構造を持つ器具は圧力を発生させる手動装置または電動装置に連結され、発生空気圧を用いて血管の大きさあるいは神経組織または筋肉組織の癒着力によって膨張可能な構造体の大きさまたは圧力を調節することができるようになっており、このような原理を用いて癒着した神経組織または筋肉組織を離隔させるか、溶液性治療物質を充填するために空間を確保するときに使われ、異物によって詰まっている器官を拡張させて、異物を流動しやすくすることで問題を解決する。この際、場合によって膨張体の位置及び大きさを確認するために、圧力を発生させる装置内に消毒された蒸溜水と造影剤を混合して使うこともある。また、前記のような問題を解決した後、必要によって抗炎剤または骨セメントのような溶液性治療物質で損傷された組織を治療する。
【0008】
図1は従来の医療用膨張器具を概略的に示す図である。図1を参照すれば、医療用膨張器具は、ボディー15に空気チューブ12が結合され、空気チューブ12の内部に補助チューブ13が設けられ、補助チューブ13の内部には長針18が設けられている。そして、長針18が結合された後面キャップ17がボディー15に結合されている。そして、ボディー15には空気の流入管16が連結され、これに外部の空気注入装置(図示せず)と空気管21などを介して連結されている。
【0009】
しかし、このような従来の医療用膨張器具には次のような問題点があった。
従来の医療用膨張器具においては、空気チューブ12をボディー15に結合させたが、空気チューブ12とボディー15が連結される部位10で安定した結合がよくなされなくて空気チューブ12がボディー15から分離され、膨張体(図示せず)の膨張機能が損失される問題点があった。そして、後面キャップ17と金属素材の長針18が固定されており、ボディー15と後面キャップ17がネジ方式などで分離可能に締結されていた。ここで、後面キャップ17とボディー15が互いに完全に締結されない場合、金属素材の長針18が空気チューブ12とうまく整列されなくて空気チューブ12が破れるなど、空気チューブ12が損傷され得るという問題点があった。
【0010】
また、従来の医療用膨張器具の長針18の終端部には膨張体の位置確認のための白金リングなどのマーカーを熔接などの方法で結合する。しかし、熔接不良、外部の衝撃または他の環境要因などによってマーカーが長針から離脱する問題点がある。このように、マーカーが長針から離脱すれば、膨張体の位置確認が難しく、空気チューブ及び膨張体が破れる場合に離脱したマーカーが空気チューブまたは膨張体の外部に排出されて身体の内部に流入して炎症の発生のような危急状況が発生し得るという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は前記の問題点を解決するためになされたもので、高い弾性率と伸張力を用いて、癒着した神経組織または筋肉組織の間の離隔を引き起こすかあるいは疾患がある身体組織に溶液性治療物質を注入するための空間を確保し、長針の厚さを厚くして空気チューブ及び膨張体の支持をより容易にして空気チューブの搖れを減らし、マーカーを長針と一体に形成してマーカーの離脱による危険を防止するために使われる医療用膨張器具を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような本発明の目的は、身体の内部で空圧によって膨張する膨張体;前記膨張体が膨張するように膨張体の内部に空気の流入をガイドし、一端が前記膨張体と結合されて前記膨張体を支持する空気チューブ;前記空気チューブに空気の流入をガイドし、前記空気チューブと密着するように一端が空気チューブの他端に挿入されて結合された連結具;前記膨張体を膨張させるための空気を外部から受けるための空気の流入管が備えられ、前記空気の流入管を通じて流入した空気が前記連結具に伝達されるように一端が前記連結具の他端と結合されたボディー;前記空気チューブと前記連結具の結合部位を保護し、前記連結具と前記ボディーを密着させるとともに前記ボディーが前記連結具を支持するように前記ボディーの一側に結合される前面キャップ;及び前記膨張体及び前記空気チューブの支持に役立つように、前記ボディーの他端から前記ボディー、連結具及び空気チューブの内部を貫いて前記膨張体まで備えられ、前記膨張体の位置確認のためのマーカーが前記膨張体の位置と対応する一側に一体に突設された長針;を含む、医療用膨張器具によって達成できる。
前記連結具及び前記空気チューブは熔接で結合されることができる。
前記ボディーの内部に流入する空気の圧力と同等な圧力で前記膨張体が膨張するように前記空気が通る前記連結具の内部にテーパーが形成されることができる。
前記ボディーと前記連結具の間に位置し、空気の漏出を抑制するためのOリングをさらに含むことができる。
前記ボディーの他端に結合され、前記空気チューブの内部を通じて前記膨張体まで伸びて前記長針を支持する後面キャップ;をさらに含むことができ、前記長針が前記空気チューブに損傷を与えないように、前記長針が固定結合された前記後面キャップが前記ボディーに熔接で結合されることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、空気チューブと固定接合され、内部にテーパーが形成された連結具と連結具とボディーを密着して結合させる前面キャップを含むから、空気チューブが安定的にボディーから空気を受け、膨張体を膨張させるために空気を送り出すことができるので、膨張体の膨張機能の損失を抑制する効果がある。
そして、長針が固定結合された後面キャップとボディーが固定接合されているため、長針による空気チューブの損傷が抑制されて安全性が向上する効果がある。
また、ボディーの空気の流入管に注射器などを直接結合させることができるので、応急状況の際、より速かに膨張体を膨張させることができる効果がある。
また、長針の一側終端部にマーカーを一体に形成することで、マーカーの離脱危険を事前に防止することができる効果がある。また、長針の厚さが空気チューブの厚さと類似の厚さになるので、膨張体の位置付けのうちに空気チューブの搖れが減少する効果がある。
本明細書において、添付図面は本発明の好適な実施例を示すもので、発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をより明らかに理解させる役目をするものなので、本発明はこのような図面に記載した事項に限定されて解釈されてはいけない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術による医療用膨張器具を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施例による医療用膨張器具を概略的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施例による医療用膨張器具の一部を概略的に示す部分断面図である。
【図4】本発明の実施例による医療用膨張器具の連結具を概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施例による膨張体が膨張した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
図2は本発明の実施例による医療用膨張器具を概略的に示す断面図、図3は本発明の実施例による医療用膨張器具の一部を概略的に示す部分断面図である。本発明による医療用膨張器具100は、図2及び図3に示すように、膨張体110、空気チューブ120、連結具140、ボディー150、前面キャップ160、長針180及び後面キャップ170でなる。
【0016】
本発明によるボディー150は、注射器のような外部の空圧発生装置から空気を受けて連結具140に空気を伝達する装置である。このようなボディー150には、膨張体110を膨張させるための空気を受けるための空気の流入管151が備えられている。そして、ボディー150の一端は連結具140の他端と結合されている。
【0017】
空気注射器のような外部の空気圧発生装置から空気が空気の流入管151を通じてボディー150に流入され、ボディー150に流入した空気は連結具140及び空気チューブ120を通して膨張体110に流入することで膨張体110を膨張させることになる。
【0018】
そして、空気の流入管151には注射器(図示せず)と結合するようにネジ部(図示せず)が形成されていることが好ましい。注射器が直接空気の流入管151と結合されれば、より速かに膨張体110を膨張させることができ、ボディー150と注射器の間に空気管(Air Pipe)が不要になる。空気管が不要であり、ボディー150と注射器が空気の流入管151を介して直接連結され、連結具140のテーパー(Taper)状内部構造によって空圧の低下を最小化しながら十分な空圧を膨張体110に提供することができる。
【0019】
また、本発明によるボディー150には使用者が取り扱いやすいように取っ手155a、155bが備えられていることが好ましい。
【0020】
図4は本発明の実施例による医療用膨張器具の連結具を概略的に示す断面図である。本発明による連結具140は、外部からボディー150に流入した空気が空気チューブ120に流入するようにガイドする。そして、連結具140は空気チューブ120を支持するように空気チューブ120と密着して結合される。すなわち、連結具140の一端が空気チューブ120の他端に密着して挿入される。この際、連結具140は、図4に示すように、一端側にテーパーが形成されたものが好ましい。言い替えれば、空気チューブ120の他端に連結具140の一端が効果的に挿入できるように、連結具140は一端側にテーパーが形成されたものが好ましい。連結具140の一端が空気チューブ120の他端内部に位置しているので、空気チューブ120が堅く支持される。また、連結具140の一端が空気チューブ120の他端の内部に挿入された状態で熔接などで密封して結合させれば、空気の漏出も一層効果的に抑制される。
【0021】
ここで、空気チューブ120と連結具140との結合は空気が漏出しないように熔接などで結合されることが好ましく、ひいては連結具140、空気チューブ120及び膨張体110の全部が熔接されることが好ましい。
【0022】
連結具140は、ボディー150の内部に流入する空気の圧力と同等な圧力で膨張体110が膨張できるように、空気が通る連結具140の内部にテーパーが形成されている。連結具140の内部にテーパーが形成されているので、ボディー150の内部で圧力が下がった空気の圧力が高くなって空気チューブ120を通じて膨張体110側に伝達される。
【0023】
そして、連結具140とボディー150の間には、空気のような流体の漏出を抑制するためのOリング(O−ring)145が備えられることが好ましい。Oリング145はボディー150と連結具140の間に位置し、前面キャップ160がボディー150と結合しながら連結具140をボディー150側に密着させるので、空気のような流体の漏出が効果的に抑制される。
【0024】
膨張体110が膨張するとき、膨張した大きさまたは状態を使用者が確認するために、消毒された蒸溜水と混合された造影剤(図示せず)が速かに膨張体110に伝達される必要がある。連結具140は空気チューブ120に直接固定接合され、ボディー150内で低くなった圧力を連結具140のテーパー構造141によって増加させて造影剤を膨張体110側に速く伝達させる。同時に、連結具140のテーパー状の内部構造は膨張体110から逆流しようとする液体の圧力を最小化させる役目もする。
【0025】
本発明による前面キャップ160は、連結具140とボディー150が密着して結合されるように、ボディー150の一端側に結合されて連結具140をボディー150に密着させる。そして、前面キャップ160は連結具140を支持する。前面キャップ160は、連結具140とボディー150が効果的に密着結合するように、前面キャップ160と連結具140が接する部分にテーパーが形成されることが好ましい。
【0026】
同時に、前面キャップ160は空気チューブ120と連結具140の結合部位、つまり接合部位を保護する役目も兼ねることができる。
【0027】
本発明による空気チューブ120は、膨張体110が空圧によって膨張できるように、連結具140を通じて流入した空気を膨張体110の内部にガイドする。そして、空気チューブ120は膨張体110の内部に空気の流入をガイドする。そして、空気チューブ120は膨張体110を支持する。空気チューブ120の一端は膨張体110に空気が漏出しないように熔接で結合されている。
【0028】
空気チューブ120の内部には長針180が内在されている。そして、空気チューブ120の他端は連結具140と結合されている。ここで、連結具140と空気チューブ120の間に空気の漏出がないように、空気チューブ120の他端と連結具140を熔接で結合させることが好ましい。そして、空気チューブ120は連結具140によって支持される。
【0029】
本発明による膨張体110は身体の内部から空気チューブ120を通じて流入した空気の圧力によって膨張する。身体の内部、つまり神経組織または筋肉組織などに膨張体110が挿入され、膨張体110が膨張することにより、癒着した神経組織または神経組織と筋肉組織間の癒着状態を離隔させるかあるいは疾患がある人体組織に治療物質を注入させるための空間が確保される。このような膨張体110は空気チューブ120の一端に結合される。空気が空気チューブ120を通じて膨張体110の内部に流入することにより、膨張体110が膨張する。
【0030】
このような膨張体110は弾性率が高くて伸張力が良いTPU(Thermoplastic−Polyurethane)素材でなることが好ましい。
【0031】
本発明による長針180は膨張体110及び空気チューブ120の支持に役立てるために備えられたものである。そして、長針180はボディー150、連結具140及び空気チューブ120の内部を貫いて膨張体110まで到逹するように備えられている。長針180の一端は後面キャップ170に固定結合され、使用者が膨張体110を身体内の所望位置に挿入させることができるように支持及びガイドする役目をする。外部から流入した空気は長針180と空気チューブ120間の空間を通じて膨張体110に流入して膨張体110を膨張させる。この際、長針180の一側終端部、好ましくは膨張体110の位置と対応する終端部一側には膨張体110の位置を確認することができるようにマーカー135が一体に突設される。マーカー135は長針180の終端部一側に備えられて膨張体110の内部に位置することになる。
【0032】
図5は本発明の実施例による膨張体が膨張した状態を示す断面図である。一実施例において、使用者がC−RAMという放射線装備で放射線を照射すれば、図5に示すように、長針180の一側に備えられたマーカー135は放射線を受けて光を反射させる。マーカー135で反射される光によって膨張体110の位置を確認することができることになる。従来のマーカー135は白金リングなどを別に製作して熔接などの方法で結合させる方法を用いたが、本発明では、長針180の一側終端部を切削してマーカー135を形成するので、マーカー135が離脱することを防止することができる。
【0033】
このような長針180は、流体が空気チューブ120の内部を流れるように、空気チューブ120の内径より小さな外径を有し、一側終端部が切削されることでマーカー135が突設されるようにする。
【0034】
本発明による後面キャップ170は長針180を支持する。この際、後面キャップ170はボディー150の他端に結合される。特に、後面キャップ170はボディー150の他側に熔接で固定結合されることが好ましい。そして、後面キャップ170に固定結合される長針180は空気チューブ120の内部を通じて膨張体110まで伸びて空気チューブ120を支持する。長針180は空気チューブ120と膨張体110の支持に役立つ。長針180は弾力性の金属素材でなることが好ましい。
【0035】
長針180が固定結合された後面キャップ170とボディー150が熔接で固定結合されているので、長針180と空気チューブ120が容易に整列され、長針180による空気チューブ120の損傷が抑制される。
【0036】
このように、本発明による医療用膨張器具100は、空気チューブ120と密着し、内部にテーパーが形成された連結具140と、連結具140とボディー150を密着結合させる前面キャップ160を含むから、空気チューブ120が安定的にボディー150から空気を受けて膨張体110を膨張させるように空気を送り出すことができるので、膨張体110の膨張機能の損失を抑制する。
【0037】
そして、長針180が固定結合された後面キャップ170とボディー150が固定的に接合されているので、長針180による空気チューブ120の損傷が抑制されて安全性を向上させる。また、ボディー150の空気の流入管151に注射器などを直接結合させることができるので、応急状況時に一層速かに膨張体110を膨張させることができる。
【0038】
以上説明したように、本発明が属する技術分野の当業者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくても他の具体的な形態に実施可能であると理解可能であろう。したがって、前述した実施例はすべての面において例示的なもので限定的なものではないと理解しなければならない。本発明の範囲は詳細な説明よりは後述する特許請求範囲によって決められ、特許請求範囲の意味及び範囲、かつ等価の概念から導出されるすべての変更または変形の形態が本発明の範囲に含まれるものであると解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、高い弾性率と伸張力を用いて癒着した神経組織または筋肉組織の間の離隔を引き起こすかあるいは疾患がある身体組織に溶液性治療物質を注入するための空間を確保し、長針の厚さを厚くして空気チューブ及び膨張体の支持をより容易にして空気チューブの搖れを減らし、マーカーを長針と一体に形成してマーカーの離脱による危険を防止するために使われる医療用膨張器具に適用可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 空気チューブとボディーが連結される部位
12 空気チューブ
13 補助チューブ
15 ボディー
16 空気の流入管
17 後面キャップ
18 長針
21 空気管
100 医療用膨張器具
110 膨張体
120 空気チューブ
135 マーカー
140 連結具
141 テーパー構造
145 Oリング
150 ボディー
151 空気の流入管
155a、155b 取っ手
160 前面キャップ
170 後面キャップ
180 長針



【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の内部で空圧によって膨張する膨張体;
前記膨張体が膨張するように膨張体の内部に空気の流入をガイドし、一端が前記膨張体と結合されて前記膨張体を支持する空気チューブ;
前記空気チューブに空気の流入をガイドし、前記空気チューブと密着するように一端が空気チューブの他端に挿入されて結合された連結具;
前記膨張体を膨張させるための空気を外部から受けるための空気の流入管が備えられ、前記空気の流入管を通じて流入した空気が前記連結具に伝達されるように一端が前記連結具の他端と結合されたボディー;
前記空気チューブと前記連結具の結合部位を保護し、前記連結具と前記ボディーを密着させるとともに前記ボディーが前記連結具を支持するように前記ボディーの一側に結合される前面キャップ;及び
前記膨張体及び前記空気チューブの支持に役立つように、前記ボディーの他端から前記ボディー、連結具及び空気チューブの内部を貫いて前記膨張体まで備えられ、前記膨張体の位置確認のためのマーカーが前記膨張体の位置と対応する一側に一体に突設された長針;を含むことを特徴とする、医療用膨張器具。
【請求項2】
前記連結具及び前記空気チューブは熔接で結合されたことを特徴とする、請求項1に記載の医療用膨張器具。
【請求項3】
前記ボディーの内部に流入する空気の圧力と同等な圧力で前記膨張体が膨張するように前記空気が通る前記連結具の内部にテーパー(Taper)が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の医療用膨張器具。
【請求項4】
前記ボディーと前記連結具の間に位置し、空気の漏出を抑制するためのOリング(O−ring);をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の医療用膨張器具。
【請求項5】
前記ボディーの他端に結合され、前記空気チューブの内部を通じて前記膨張体まで伸びて前記長針を支持する後面キャップ;をさらに含み、
前記長針が前記空気チューブに損傷を与えないように、前記長針が固定結合された前記後面キャップが前記ボディーに熔接で結合されたことを特徴とする、請求項1に記載の医療用膨張器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−192155(P2012−192155A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139423(P2011−139423)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511154227)ビーエムコリア カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BMKOREA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】325−26 bunji, Dangjeong−dong, Gunpo−si, Gyeonggi−do, KOREA
【Fターム(参考)】