説明

医療評価支援システムと方法

本発明は、医療評価支援システムに関する。一実施形態では、ユーザは、患者が経験した有害事象と、患者が経験した疾患(病気、不調、症状、状態など)を識別するクエリを入力する。それに応じて、システムは、一又は複数のデータベース検索を行い、識別した疾患を有する患者に対する有害事象の一又は複数の可能性のある原因を特定する。別の実施形態では、ユーザは、患者が服用した一又は複数の薬品と、患者が経験した一又は複数の疾患の組み合わせを入力する。システムは、指定した組み合わせに関連した有害事象があるかどうかを判定するように動作し、任意のこのような有害事象をユーザに報告する。システムは、以降の検索との比較のために任意のこのような報告の複製を保持し、同じ可能性のある有害事象を複数回報告することを避けるようにする。システムは、所定のスケジュールで任意のこのような検索を行うか、またはユーザのリクエストでそうすることができる。別の実施形態では、システムは有害事象−薬品−疾患の関連性と電子医療記録(EMR)システムを統合し、医療提供者またはユーザに対して、それらの有害事象に対する危険性が潜在的にある可能性のある患者を識別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザから提供された患者関連データを受信し、そのデータを処理して患者の治療に影響を与える可能性のある情報源を識別し、患者の治療に有用である可能性のある情報をユーザに提供するコンピュータベースの医療評価支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
場合によっては、患者は治療を受けると、有害事象つまり患者の状態の悪化を経験することがある。現在では、有害事象と治療の間の因果関係があるかどうかの解析に利用可能な多数のコンピュータシステムが存在する。
【0003】
図1を参照すると、一つのこのようなシステムでは、ユーザは患者が経験しているまたは経験したことのある有害事象を指定できるようになっている。それに応答してシステムはデータベース検索を行い、その有害事象に言及するデータベース内の情報源を全て識別し、検索結果をユーザに提供する。例えば、ユーザが有害事象として「心臓の動悸」を指定すると、システムはデータベースを検索し、「心臓の動悸」に言及するデータベース内の全ての情報源を識別し、検索結果をユーザに提供する。
【0004】
図2を参照すると、別の公知システムでは、ユーザは患者に投与されているまたは投与された薬品と、その後に患者が経験した有害事象とを指定できるようになっている。それに応答してシステムは医薬品添付文書(PPI)、つまり処方薬の製造業者によって作成され、患者に薬品を配布する際に添付する書面資料のデータベースを検索して、前記指定した薬品のPPI内の有害事象の議論を行う。例えば、ユーザが有害事象として「出血」、ワルファリン(warfin)ナトリウムとして薬品を指定すると、システムはワルファリンナトリウムPPIについてPPIデータベースを検索し、ワルファリンナトリウムについてのPPIに有害事象として出血が特定されているかどうかを判定する。検索結果はユーザに提供される。
【0005】
図3を参照すると、さらに別の公知システムは、薬品の組合せに関連した任意の既知の有害事象が存在するかどうかを判定する。このシステムでは、ユーザは患者が服用しているまたは服用したことのある二つ以上の薬品を入力する。システムはこの情報を用いて、前記指定した薬品の一又は複数の組合せが関与する既知の有害事象を検索する。検索結果はユーザに提供される。例えば、「薬品A」と「薬品B」を患者が服用しているかまたは服用したことがあるとユーザが指示すると、システムはデータベースを検索し、「薬品A」と「薬品B」を服用した患者と関連する既知の有害事象があるかどうかを判定し、その結果をユーザに報告する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、患者が経験しているまたは経験したことのある治療に有害事象の原因が関係しているかどうかについて、より洗練された評価をシステムのユーザに提供できる医療評価支援システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
患者に提供される治療は、いかなる形態であってもよい。通常、治療は患者に投与される一又は複数の薬品の形態である。「薬品」という用語は、任意の治療用試薬、小分子、生物学的、ホメオパシー調合物または治療的に投与される任意の物質を含むが、それらには限定されない。治療は、放射線治療などの治療形態であってもよい。通常、システムのユーザは、医療提供者(HCP)である。しかし、システムは、患者などのHCPではない個人が使用することもでき、その使用に適応させることもできる。
【0008】
一実施形態では、システムは通信インタフェースを備え、その通信インタフェースは、(a)ユーザとの通信と、(b)一又は複数の有害事象に関する情報を有する可能性がある情報源との通信とを行う機能をシステムに提供する。システムは、処理エンジンをさらに備え、その処理エンジンは、ユーザから通信構造を介してクエリを受信し、クエリに関する情報を有する可能性がある一又は複数の情報源を検索し、通信インタフェースを介してユーザに検索結果を送信する。また、クエリに応じて処理エンジンによって検索される情報を含むデータ構造はシステムの一部である。このデータ構造は、通常、一又は複数のデータベースと、このデータベースを保持する記録媒体から成る。もちろん、通信インタフェース、処理エンジンおよびデータ構造は、閉空間内に配置可能な構造として一体化することもでき、ネットワーク上に分散させることもできる。さらに、システムは、通信インタフェースが、広域ネットワーク(例えば、インターネット)やローカルエリアネットワーク上で一人又は複数のユーザとの通信を可能にするシステム内で機能することも、ネットワーク環境なしで動作可能なスタンドアローンシステムとして機能することもできる。
【0009】
システムによって受信されるクエリは、治療の後に患者が経験した一又は複数の有害事象と、患者が経験していると分かっている疾患であってその患者が治療を受けている疾患(つまり、病気、不調、症状、状態など)とを指定する。システムは、一又は複数の情報源を検索して指定した各有害事象と指定した各疾患との相関を示す情報を識別する。検索結果は、肯定的であろうと否定的であろうと、通信インタフェースを介してユーザに伝達される。場合によっては、その結果は疾患を治療するために用いられ、前記指定した有害事象とある程度関係があると分かっている一又は複数の薬品を特定する。多くの例では、この種の結果は通常、患者の薬物療法に関して、HCPと患者の間でより焦点の合った議論を喚起する。
【0010】
他の実施形態のシステムでは、システムによって受信され処理されるクエリは、(a)治療の後で患者が経験した一又は複数の有害事象、(b)患者が経験していると分かっている疾患であってその患者が治療を受けている疾患(つまり、病気、不調、症状、状態など)、および(c)患者に適用されているかまたは適用されたことのある治療、とを指定する。処理エンジンは一又は複数の情報源の検索を行い、(a)前記指定した各有害事象と前記指定した各疾患との相関と、(b)前記指定した各有害事象と前記指定した各治療との相関とを示す情報を識別する。検索の結果は、肯定的であろうと否定的であろうと、通信インタフェースを介してユーザに伝達される。いくつかの例では、ある有害事象とある疾患との相関についての検索結果は、指定された事象とある程度の関連を持つがクエリ内で識別されていなかった一又は複数の薬品を識別する。この種の結果により、通常、患者の薬物療法についてさらなる調査が行われることとなる。
【0011】
別の実施形態のシステムでは、システムによって受信され処理されるクエリは、一又は複数の有害事象と、患者が受けたと分かっている薬品や治療を指定する。受信したクエリに応じて、処理エンジンは一又は複数の情報源の検索を行い、前記指定された各有害事象と前記指定された各薬品や治療との相関を示す情報を識別する。結果は、肯定的であろうと否定的であろうと、通信インタフェースを介してユーザに伝達される。もちろん、複数の薬品を指定すると、システムは前記指定された薬品の全てに対する結果を一度に提供し、それによって複数の検索が避けられる。
【0012】
他の実施形態のシステムは、一又は複数の情報源の一又は複数の検索を行う際に処理エンジンによって用いられる用語を拡張することで、検索が提出されたクエリに述べられた用語に限定された場合には識別されないであろう情報を識別可能にするオントロジを実装するクエリ拡張処理エンジンをさらに備える。例えば、クエリが「肝機能検査の上昇」であれば、オントロジは検索用語または検索フレーズを拡張し、肝酵素の上昇、肝臓毒性、肝毒性、肝検査の異常、黄疸などを含むように拡張することができる。静的オントロジの場合、処理エンジンはクエリに基づく検索を行い、用語および/またはフレーズを拡張するためにクエリにオントロジを適用することから得られた結果を次に検索する。ユーザが、検索を行う前や後に、オントロジに基づく検索用語の拡張により得られた結果を修正可能にしてもよい。この修正には、オントロジにクエリを適用した結果から用語またはフレーズを削除することや、その結果に用語またはフレーズを追加することが含まれ、このようにしてオントロジの構造を変更することもできる。オントロジ処理エンジンの別形態または補助として、自然言語処理エンジン(NLP)でクエリの文脈を認識し、そうすることで検索用の別の用語またはフレーズを導出または提案可能にし、それによってユーザに返される結果が、オントロジ処理エンジンのみを用いて得られる結果よりも意図した文脈内にあるようにできる。
【0013】
別の実施形態のシステムは、ユーザのクエリの応答の基となった情報が変更されたとユーザに警告し、これにより、前記応答に基づいてユーザによって行われる決定事項を修正する必要があるとユーザに警告することができる。例えば、クエリで指定された有害事象が同じくクエリで指定された薬品と関連していることは知られていなかったと、検索で識別された参照情報が示したことをクエリの応答が示したが、指定した有害事象が指定した薬品と関連していることが今では知られるようになったと参照情報が以後に修正された場合、システムはこの変更をユーザに知らせ、そのクエリに応じて取った処理に何らかの変更が必要かどうかをユーザが考慮できるようにする。一実施形態では、クエリは、当該クエリに応答を提供する際に基となった参照情報を識別する情報と共に格納される。また、システムは、応答を生成する際に基となった各参照情報の「古い」複製を格納し、時々、参照情報源からの参照情報の「新しい」複製と「古い」複製を比較する。参照情報内に変更がある場合、新しい情報をユーザに通知し提供する。
【0014】
他の実施形態では、システムは、有害事象が一又は複数の薬品、一又は複数の疾患、またはそれらの組み合わせと関連していると報告されたことをユーザに警告することができる。ユーザは、一又は複数の薬品と一又は複数の疾患の関心のある組み合わせを指定する。そうすると、処理エンジン26は、一又は複数の検索を指定回数(通常、一日毎)に行い、ユーザの仕様を満たす有害事象報告を識別する。ユーザの仕様を満たす有害事象報告が識別された場合、その結果がユーザに報告される。その結果は格納され、以降の検索からの結果と比較され、以降の検索が、ユーザに報告されるべき任意の新しい有害事象報告を識別しているかどうかを判定する。いずれにせよ、いったんこのような有害事象報告がユーザに通知されると、ユーザは、その医療記録システム、電子的EMR、その他を検索するかどうかについての決定を行い、潜在的に危険性のある患者を識別することができる。もしくは、システムはユーザのEMR、識別対象外(de-identified)のもの、その他を格納でき、自動的にまたはユーザの認証に基づいてEMRを検索し、危険性のあるまたは危険性のあり得る患者を識別し、その結果をどんなものであれ適切な処置を行うことのできるユーザに報告する。
【0015】
別の実施形態では、システムはEMR「ヒット報告器」を備え、ユーザのEMRシステムまたはユーザの識別対象外EMRについて検索を行うそれらの状況を識別し、その検索は、関心のある一又は複数の薬品一又は複数の疾患またはそれらの組み合わせについてのユーザの仕様に従って行った検索に基づいて、有害事象の危険性が潜在的にある一人又は複数の個人を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】個人が経験した有害事象に関連した一又は複数の原因を識別する既知のシステムへの入力と有害事象を示す図である。
【図2】ある薬品が個人の経験した有害事象の原因であるかまたはその可能性があるかどうかを識別する既知のシステムへの個人の入力、有害事象および服用した薬品を示す図である。
【図3】薬品と薬品の相互作用が個人の経験した有害事象の原因であるかまたはその可能性があるかどうかを識別する既知のシステムへの個人の入力、有害事象および服用した薬品を示す図である。
【図4】本発明のシステムの一実施形態を示す図である。
【図5A】図4に示したシステムによって処理されるクエリを構成する入力、有害事象および疾患を示す図である。
【図5B】図5Aに示したクエリを処理する際、図4に示したシステムによって実行される方法を示す図である。
【図6】図4に示したシステムによって処理されるクエリを構成する入力、有害事象、薬品/治療を示す図である。
【図7】図4に示したシステムによって処理されるクエリを構成する入力、有害事象、薬品および疾患を示す図である。
【図8】有害事象として肝機能検査の上昇を識別したクエリを拡張するために用いることができるオントロジの一例を示す図である。
【図9】図8に示したオントロジに用語を追加する修正の一例を示す図である。
【図10A】クエリ、オントロジに基づく検索用語の拡張、クエリおよび拡張した検索用語に基づいた自然言語処理部の検索またはマイニング操作の結果、および検索またはマイニング操作の優先順位付けなしの結果を示す図である。
【図10B】検索またはマイニング操作の優先順位付けありの結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図4は、本発明による有害事象に関する情報を提供する医療評価支援システムの一実施形態を示す。本システムの実施形態は、これ以降はシステム20と呼ぶ。システム20は、(a)システム20とユーザに関連した電子装置または計算装置との間の通信を可能にするユーザインタフェース22、(b)システム20と一又は複数のデータまたは情報源との間の通信を可能にするデータインタフェース24であって、その一又は複数のデータまたは情報源は、ユーザがユーザインタフェース22上でシステム20に通信を行うクエリを提供するために用いられるものであるデータインタフェース24、(c)ユーザインタフェース22上に提出されたユーザクエリに応じてデータまたは情報源の一又は複数の検索を行い、ユーザインタフェース22上でユーザに一又は複数の検索結果を提供する処理エンジン26を含んでいる。
【0018】
図4を参照し続けると、ユーザインタフェース22は、ユーザに関連したクライアントウェブブラウザを使用可能な電子装置または計算装置と通信可能なウェブサーバ28を含んでいる。サーバ28が通信可能な電子装置または計算装置は、ウェブブラウザを実行可能なパーソナルコンピュータ、PDA、および携帯電話を含むが、それらには限定されない。サーバ28は、キャッシュサーバページ(CSP)を介してデータベース管理システムにリンクされたフィールドを含むフォームの表示部をクライアントブラウザに提供する。サーバ28とクライアントブラウザは一対一の関連性を維持し、それには(1)薬品情報入力フィールド、(2)疾患情報入力フィールド、(3)データ源情報入力フィールド、および(4)有害事象情報入力フィールドが含まれるが、これらには限定されない。全てのフィールドは、DBMSの内部に格納された情報にリンクされている。もちろん、ウェブサーバ28は、ウェブ以外の(広域またはローカルエリア)ネットワーク上で、一人又は複数のユーザとの通信を行う必要があれば、別の種類のサーバに置き換えることも、それを追加可能に構成されている。ウェブサーバ28は、ユーザに関連し、医療産業で広く用いられているメッセージング規格であるHL7メッセージングが可能な電子装置または計算装置と通信可能に構成されている。サーバ28は、医療産業に存在する、または将来医療産業によって採用される他のメッセージングプロトコルに適応可能である。サーバ28は、ウェブブラウザポートとHL7ポートを備えた単一サーバとして示されている。もちろん、サーバ28は、各々が一又は複数のポートを備えた複数のサーバを含んでもよい。
【0019】
また、ユーザインタフェース22は、ユーザがサーバ28をバイパスし、処理エンジン26に関連した一又は複数のデータベース管理システムに直接アクセスすることを可能にするカスタム統合ソリューションインタフェース30を含んでいる。カスタム統合ソリューションインタフェース30は、リレーショナルデータベースまたはオブジェクト指向データベースプロトコルに従うクエリを受理する。例えば、インタフェース30は、SQL型クエリ用のODBCまたはJDBCプロトコルを利用するリレーショナルデータベースクエリを受信し、SQL形式で応答を送信することができる。インタフェースは、JAVA、C++、VB、SOAP、.NETなどに基づいたクエリを受信し、適切な形式の応答を送信することができる。インタフェース30は、必要に応じて、他のプロトコルと統合するように適応させることができる。リレーショナルデータベースクエリまたはオブジェクト指向データベースクエリを処理する機能は、キャッシュ上の処理エンジン26に基づいて実現される(このキャッシュは、プロトコル−インテリジェントである、つまりクエリが基づいているプロトコルを認識できる)。もちろん、プロトコル−インテリジェントである任意の他の装置を用いることもできる。
【0020】
システム20は、各々がサーバ26とカスタム統合ソリューションインタフェース30に関連したブラウザポートとHL7ポートによってユーザとの通信を実現する。もちろん、システム20は、ユーザと関連した電子装置または計算装置と通信するこれらの様々なインタフェースの一部を用いるように適応させることもできる。さらに、システムは、現在利用可能なまたは将来利用可能になる可能性のあるユーザに関連した電子装置または計算装置と通信する他のインタフェースを用いるように適応させることができる。
【0021】
図4を参照し続けると、データインタフェース24を用いて、データまたは情報用のリクエストをデータ源(通常、商用のデータ源であるが、私用、専用、または公共データ源を含んでいてもよい)に送信し、これらのデータ源からデータまたは情報を受信し、それは処理エンジン26の一部である一又は複数のデータベースを構築するために用いられる。図示した実施形態では、データインタフェース24は、生物指標データ、安全性データ、医薬品添付文書(PPI)データ、製薬会社医療情報(MI)文書、白書(図示せず)、臨床試験データ、マイクロアレイデータ、ゲノムおよび/またはプロテオームデータ、一塩基変異多型(SNP)、薬物応答シミュレーションシステムなどを提供するデータ源にリクエストを送信し、任意のこのようなリクエストに対する応答を受信するのに用いられる。データインタフェース24はリクエストを送信でき、上記の種類のデータまたは情報の一部を提供する一又は複数のデータ源に対する応答を受信する。データインタフェース24は、リクエストを送信し、上記の種類のデータまたは情報から異なる種類のデータを提供する一又は複数のデータ源に対する応答を受信するように適応させることもできる。図示した実施形態では、データインタフェース24は、HL7、XML、JDBC、ODBCなどを含む全ての主要な通信プロトコルをサポートするバックエンド通信インタフェースである。データインタフェース24は、様々な外部システムとの通信機能を備え、内部クラス構造を用いてデータを解析し、DBMS内に素早く効率的に統合する。DBMSは、様々な異なる方法(オブジェクト、リレーショナルテーブルおよび/またはその他)でデータを格納し、リレーショナルクエリまたはオブジェクトクエリに素早く応答することができる。
【0022】
図4を参照し続けると、処理エンジン26は、(a)サーバ28を介してユーザによって提出された各クエリを処理するアプリケーションサーバ32、(b)データベース管理システム(DBMS)34、(c)システム20に維持される一又は複数のデータベースを指定回数(通常、一日毎)更新する更新処理部36、(d)オントロジおよび/または自然言語処理部38、(e)ユーザ指定の薬品と疾患との組み合わせに基づく有害事象の一又は複数の検索の実行、ユーザ指定の有害事象と少なくとも一つの疾患と薬品に基づく一又は複数の検索、ユーザへのシステムの利点を定量化するメトリクスをユーザに提供すること、システムの使用に基づく医療提供者であるユーザ用の継続的医学教育信頼性を監視することができるクライアントデータベース管理システム40、(f)(i)識別対象から外されている患者電子医療記録、つまり例えばHMOのように個人の名前または住所などの他の識別可能情報によって個人と関連付けることのできないものを格納した識別対象外電子医療記録データベース42、および/または(f)(ii)識別されていようといまいと(電子医療記録インタフェース43を介して)、システム20の外部に存在するがシステム20にアクセス可能な電子医療記録データベースへのアクセスを可能にするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を備えている。図示した実施形態では、処理エンジン26は、オブジェクト(Objects)および表(SQL Relational)としてデータを格納する多次元ポストデータベース管理システムである。データは、オブジェクト指向言語(.net、Java、XMLなど)および/またはSQL、DBMSリレーショナル業界規格に従うデータベース言語を用いて直接アクセスすることができる。DBMS34は、トランザクションビットマップ索引付け方式を用いてユーザ応答時間を改善する。
【0023】
図示した実施形態では、処理エンジン26の一又は複数の構成要素は、ユーザからの複数の異なる種類のクエリに応答することができる。図5Aと5Bを参照すると、処理エンジン26が処理する一つの種類のクエリは、患者が経験したことのある有害事象と患者の既知の疾患から成るクエリである。処理エンジン26は、システム20によって維持されているかシステム20にとって利用可能なデータベースの一又は複数のデータベース検索を行うように動作し、指定した疾患および/または併存疾患の状況において指定した有害事象の原因である可能性を示す情報源を識別する。検索により、例えば、指定した有害事象と指定した疾患に相関のある一又は複数の薬品が特定されることがある。検索結果は、ユーザの電子装置または計算装置に送信される。図5Aと5Bは、指定した有害事象が肝機能検査の上昇であり、患者の疾患がA〜Cである場合の処理を示している。
【0024】
図6を参照すると、処理エンジン26が対処可能な別の種類のクエリは、患者が受けていたと分かっている有害事象、薬品および/または治療から成るクエリである。処理エンジン26は、システム20によって維持されているか、またはシステム20にとって利用可能なデータベースの一又は複数のデータベース検索を行うように動作し、指定した有害事象と、患者が受けたことのある薬品および/または治療に関係があることを示す情報源を特定する。検索結果は、ユーザの電子装置または計算装置に送信される。
【0025】
図7を参照すると、処理エンジン26が対処可能なさらに別の種類のクエリは、患者が受けていたと分かっている有害事象、薬品および/または治療と、患者の既知の疾患から成るクエリである。この場合、処理エンジン26は、システム20によって維持されているかシステム20にとって利用可能なデータベースの一又は複数のデータベース検索を行うように動作し、指定した有害事象と、患者が受けていた薬品および/または治療に関係があることを示す情報源を特定する。さらに、処理エンジン26は、システム20によって維持されているかシステム20にとって利用可能なデータベースの一又は複数のデータベース検索を行うように動作し、指定した疾患の状況において指定した有害事象の原因である可能性を示す情報源を特定する。可能性のある原因は、患者、医療の専門家によって、または患者の医療記録内で必ずしも指定されていない市販の(OTC)薬品または治療、薬草、および処方薬剤であってもよい。検索の結果は、ユーザに関連した電子装置または計算装置に送信される。
【0026】
図8と9を参照すると、ユーザによって提出されたクエリは、オントロジおよび/または自然言語処理部38に送ることもでき、クエリの用語のみを用いた場合に見つかるものより、クエリに関連したより多くの情報源を捕捉するために関連検索用語を識別することができる。図8は、肝機能検査の上昇についてのオントロジを示しており、検索用語またはフレーズが肝機能検査の上昇のみであった場合に識別される情報源以外に、追加の情報源を入手することのできる複数の他の用語が提案されている。検索用語のオントロジ拡張リストは、有害事象、薬品、疾患、またはユーザのクエリの任意の他の構成要素と関連できる。クエリは処理部38に自動的に従うか、またはユーザのリクエスト時に処理部38に従うことができる。図4は、オントロジ/NLP処理部38がSNOMED、SOPHIA、特定のオントロジおよびNLPを含むことを示しているが、不特定のオントロジ、薬品オントロジ、および他の用語文脈付けシステムなどの他のオントロジを用いてよいことはもちろんである。SOPHIA検索エンジンは、既存のキーワードベースの検索機能に対して主題別の検索機能を提供する。図9を参照すると、ユーザの所望に応じて拡張された検索用語を編集し、一又は複数の検索の実行前に一又は複数の用語を削除または追加することができる。図9は、図8に示したオントロジにユーザが用語を追加した状況を示している。いったんユーザが検索したい用語の組を決定すると、アプリケーションサーバ32はDBMSサブシステム34にリクエストを送信し、サブシステム34はリクエストを処理し、多くの要素に基づいて検索結果に優先順位を付ける優先順位付けアルゴリズムを用い、それらの要素は、資料の所定の範囲、規制当局の警告(ブラックボックス警告など)、有害事象の頻度、および他の優先順位付けありの重み計数(AI誘導であろうとなかろうと)内の複数の検索用語ヒットを含むが、それらには限定されない。
【0027】
図10Aと10Bは、検索結果、優先順位付けなしの検索結果、および優先順位付けありの検索結果を生成するためのユーザ指定のクエリ、ユーザ指定のクエリのオントロジに基づく検索用語の拡張、NLP駆動検索、または一又は複数のデータ源(例えばデータベース等)に対するマイニング操作の一例を示している。より詳細には、クエリ入力フォーム50は、ユーザが薬品A、薬品B、薬品C、および肝機能検査の上昇という有害事象からなるクエリを入力したことを示している。オントロジに基づく検索用語拡張フォーム52は、オントロジ処理で識別した追加の複数の検索用語を示しており、それらは肝機能検査の上昇という有害事象に関連している。検索用語の拡張はユーザ指定の有害事象に限定されず、ユーザによって指定されたクエリ内の用語またはフレーズの任意の組み合わせに適用することができる。フォーム52は、オントロジ処理で識別した拡張用語の各々の隣に「チェックボックス」を備え、ユーザ指定のクエリ用語と選択されたオントロジ処理で識別した拡張用語に基づいて、オントロジ処理で識別した検索用語のどれを次の検索で用いるかをユーザが選択できるようにする。表示部54は、システム20にとって利用可能な一又は複数のデータ源の(NLPベースの検索の薬品に従って分類した)結果を示している。図10Bを参照すると、薬品および優先順位付けなしで分類した検索結果が表示部56に示されている。優先順位付けなしの結果は、通常、ユーザには提供されない。従って、表示部56は通常は生成されず、ユーザには提供されない。それでも、表示部56は優先順位付けなしの結果を示すのに役立つ。優先順位付けなしの結果の性質は、検索結果の各参照情報に関連した「バン(bangs)」または「ヒット」数に反映されている。薬品Aに関連して得られた上から三つ目までの結果を例にすると、それぞれ2つのバン、3つのバン、2つのバンが付されている。対照的に、表示部58は、ユーザに提供される優先順位付けありの結果を提供する。表示部58では、結果はもはや薬品毎に分類されていないが、バンの数によって分類されており、リストの上位の品目は薬品Bと関連しておりそれには7つのバンが付されており、最下位の品目は薬品Cと関連しておりそれには1つのバンが付されている。
【0028】
さらに、処理エンジン26は、(a)クライアントのクエリと、クエリの処理の結果としてユーザに提供された結果内で識別された各情報源の複製を格納し、(b)一回以上の所定回数(システムによって設定されたデフォルト回数であっても、ユーザによって指定された回数であってもよい)ユーザに提供された結果内で識別された各情報源と、情報源の新しい複製を比較し、(c)クエリの結果がユーザに提供されて以来、情報源が変更されていれば変更があったことをユーザに通知し、それらの変更をユーザに識別させる。その後、ユーザは、特定の個人または患者に対して変更が重要であるかどうかを評価することができる。
【0029】
また、処理エンジン26は、(a)薬品または疾患またはそれらの組み合わせを格納し、(b)システムによって維持されたデータベースおよび/またはシステムのアクセス可能なデータベースの一又は複数の検索を一回以上の所定回数(システムによって確立されたデフォルト回数であっても、ユーザによって指定された回数であってもよい)行って、所定の基準を満たす有害事象が報告されたかどうかを判定し、(c)このような有害事象が識別された場合、ユーザの電子装置または計算装置を介して、ユーザに有害事象および関連の情報源を報告することができる。さらに、処理エンジン26は、ユーザから提供されたEMR、識別対象外のもの、その他のデータベースを検索し、ユーザ指定の検索パラメータに基づいて、現在危険がある可能性があるこれらの患者、匿名者、その他を識別し、それらの患者、匿名者、その他をユーザに識別させることができる。もしくは、検索結果は、例えば、サーバ28のHL7ポートによってユーザのEMRシステムに提供することができる。その後、ユーザは、EMRシステム上で検索を行い、潜在的に危険な患者を識別することができる。もちろん、同じ薬品が異なる病気に対して承認されている可能性のある世界中の様々な国々からの市場流通後の薬品安全性データを利用できるシステム20の機能は、医療専門家に利点を提供し、それは、その薬品が特定の病気に対して承認されていない国では、この機能がなければこのようなデータが利用可能でないとき、認可外の薬品の処方診療に関連した安全性リスクの認識を増大させることを含んでいる。
【0030】
処理エンジンが実行可能な別の機能は、「ヒット」が識別されたとき、つまり薬品、疾患、またはそれらの組み合わせのユーザ指定の基準に基づいて有害事象が識別されたとき、識別対象外EMRが検索されるか、またはユーザがそのEMRシステムを検索した場合に、潜在的に危険な患者の識別を監視することである。有害事象がユーザに報告され、有害事象の危険可能性のある患者についてユーザがEMSシステムを検索した場合、ユーザのEMRシステム内にある「プラグイン」プログラムまたは類似の装置を用いてヒットを監視し、ヒットをシステム20に報告する。もちろん、ヒットを用いてユーザに対するシステム20の利点を定量化することができる。さらにこのような定量化は、メトリクスの視覚的表示部、つまりユーザの電子装置または計算装置の一又は複数のページ上に存在し、例えば、システムがユーザに対して識別したヒット数を示す表示部を介してユーザに提供することができる。この情報は、ユーザに対するシステム20の利点上の金銭的価値を提示するために用いることもできる。
【0031】
システム20を利用するために、ユーザは最初にユーザインタフェース22を介してシステム20との通信リンクを確立する。リンクは、ウェブブラウザを備えた通信装置、またはシステム20によってサポートされたメッセージングプロトコルを利用する任意の他の適切な通信装置によって確立することができる。いずれにせよ、通信リンクが確立された後、ユーザは(a)処理エンジン26にクエリを入力し、(b)クエリに基づいて処理エンジン26が行った検索結果を受信可能にするインタフェースを有する。より詳細には、システム20は、ユーザの通信装置に関連したモニタ(または他の適切な表示装置)上に表示されるフォームをユーザの通信装置に提供する。ユーザは、フォームに関連した一又は複数のフィールド内にデータを入力することによってクエリを入力する。データは、ユーザの通信装置がどんな入力周辺機器をサポートしているのであれ、適切なデータを入力可能なものを用いて入力することができる。通常、入力周辺機器はキーボードである。しかし、他の入力周辺機器も利用可能である(例えば、タッチスクリーン、ライトペン、マイクロフォンなど)。システム20は、次のクエリの少なくとも各々を受信して処理することができる。
(a)(i)患者によって経験された有害事象(AE)と(ii)患者の既知の疾患
(b)(i)患者によって経験されたAEと(ii)患者に適用した薬品および/または治療
(c)(i)患者によって経験されたAE、(ii)患者に適用した薬品および/または治療、ならびに(iii)患者の既知の疾患
任意のこのようなクエリに対して、ユーザはモニタまたはユーザの通信装置に関連した他の表示周辺機器上に表示されたフォームを用いて、特定のクエリがオントロジに基づく検索用語拡張を受けることをシステム20に知らせることもできる。フォームによって、ユーザはクエリに基づく検索前および/または検索後に、オントロジに基づく検索用語拡張を編集することもできる。オントロジに基づく検索用語拡張は、オントロジに基づくことができる。しかし、主題別の検索方式を実装するSOPHIAなどの高性能な検索エンジンが追加の関連検索用語を提供し、それはオントロジに基づく検索用語拡張結果を補足するために用いても用いなくてもよい。
【0032】
検索はユーザによって指定されたクエリに基づくことも、ユーザによって指定されたクエリと、その後にオントロジに基づく検索用語の拡張を受けたクエリに基づくこともできる。
【0033】
受信した結果は通常、ユーザの通信装置に関連したモニタ上に表示される。モニタ上に結果を表示するのとは別に、またはそれに加えて、結果はユーザの通信装置に関連した任意の適切な周辺機器に提供することができる。例えば、結果は、記憶装置(例えば、テープドライブ、ディスクドライブなど)および/またはプリンタに送信することができる。
【0034】
ユーザの通信装置に関連したモニタまたは他の表示周辺機器上に表示されるフォームによって、ユーザはシステム20に対し、(a)指定したクエリが最初に処理されたとき、特定のクエリを格納または識別し、特定された各参照情報の複製を格納すること、(b)最初の結果が生成された後、クエリが最初に処理されたときに識別された各参照情報と更新された参照情報の複製を一度以上比較すること、(c)一又は複数の参照情報に変更があればユーザに通知すること、を要求することができる。処理エンジン28はリクエストを処理し、処理エンジン28がユーザの通信装置に関連したモニタまたは他の表示周辺機器上に表示するためにユーザの通信装置に提供するメッセージによって、参照情報内に変更があるかどうかをユーザに通知する。
【0035】
ユーザの通信装置に関連したモニタまたは他の表示周辺機器上に表示されるフォームによってユーザは、フォーム内でユーザによって識別された薬品および/または疾患またはそれらの組み合わせに関連した将来資料化される有害事象を知らせることを要求することができる。その後、処理エンジン28は、ユーザ指定の情報に基づいて検索を行う。指定された情報に基づく任意の以前の検索およびその情報に基づく現在の検索の後に資料化された有害事象を処理エンジン28が識別した場合、エンジン28はユーザの通信装置に関連したモニタまたは他の表示周辺機器上に表示するために、ユーザの通信装置にメッセージを提供する。ユーザはこの情報を用いて、それ自体のEMRシステムにクエリを行い、危険な患者がいるかどうかを決定でき、またはユーザはシステムがユーザのEMRシステム全体を検索することを示し、危険な患者がいるかどうかを識別することができる。
【0036】
システム20とユーザの通信装置の間の通信は、広域ネットワークまたはローカルエリアネットワーク上で行うことができる。もしくは、システム20の検索および報告機能はスタンドアローンのコンピュータシステム内に実装することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療評価支援情報をユーザに提供する方法であって、
電子通信装置を用いて、医療評価支援システムとの通信リンクを確立すること、
患者の既知の疾患の識別と、患者によって経験された有害事象の識別とを含むクエリを、前記電子通信装置を用いて医療評価支援システムに送信立すること、
前記送信に応答して、前記クエリに基づいて医療評価支援システムによって行われたデータベース検索の結果を受信することを備える方法。
【請求項2】
前記医療評価クエリがさらに、患者が適用されたことのある薬品や治療の識別を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結果は、(a)前記既知の疾患と(b)前記有害事象の少なくとも一つに対するオントロジに基づく検索用語拡張によって得られる結果である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記結果は、(a)前記既知の疾患と(b)前記有害事象の両方に対するオントロジに基づく検索用語拡張によって得られる結果である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記結果は、前記クエリに基づいた自然言語処理検索によって得られる結果である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記結果は、(a)前記クエリの少なくとも一部に対するオントロジに基づく検索用語拡張と、(b)前記クエリと前記オントロジに基づく検索用語拡張から得られる任意の追加検索用語に対する自然言語処理に基づくデータベースの検索によって得られる結果である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送信することは、前記クエリの少なくとも一部に対してオントロジに基づく検索用語拡張をリクエストすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記結果を受信する前に、前記医療評価支援システムから、前記クエリの少なくとも一部に対するオントロジに基づく検索用語拡張に基づく追加検索用語を受信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記追加検索用語を受信する後で前記結果を受信する前に、前記医療評価支援システムに修正した追加検索用語を提供することをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記修正した追加検索用語は、前記追加検索用語の全てを含んではいない、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記修正した追加検索用語は、前記追加検索用語にはない少なくとも一つの用語を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
(a)資料の所定の範囲内に見出される前記クエリ内の用語の数、(b)規制当局の強制する優先順位、および(c)有害事象の頻度、のうちの一つまたは組み合わせに基づいて、前記結果に優先順位を付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記結果の受信の後に、前記結果において識別された参照情報が変化したとのメッセージを受信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
医療評価支援を医療提供者または他の個人に提供するシステムであって、
医療提供者または他の個人と関連した電子通信装置からクエリを受信し、前記医療提供者または個人に関連した電子通信装置に前記クエリに基づいた検索結果を送信するユーザインタフェースと、
前記入力インタフェースで受信したクエリに基づいて少なくとも一つのデータ源を検索し、前記ユーザインタフェースに前記検索結果を提供し、その後、医療提供者または他の個人に関連した電子通信装置に送信する処理エンジンであって、前記クエリが、
(a)患者の既知の疾患及び前記患者の経験した有害事象、
(b)患者の既知の疾患、前記患者に適用した薬品や治療、および前記患者の経験した有害事象、または、
(c)患者に適用した薬品や治療及び前記患者の経験した有害事象
を識別するものであり、
前記処理エンジンが、前記クエリの少なくとも一部を処理して、追加検索用語を生成するオントロジ処理部を備え、
前記処理エンジンが、前記クエリと前記追加検索用語に基づいて、少なくとも一つのデータベースを検索する自然言語処理部を備え、
前記処理エンジンが、前記自然言語処理部によって生成された結果に優先順位を付ける優先順位付け部を含むものである、前記処理エンジンと、
クエリに関連した情報を提供できる可能性のある外部データ源と通信を行うためのデータインタフェースと、
を備えるシステム。
【請求項15】
前記処理エンジンは、クエリに基づいて検索結果において識別された参照情報の旧版と前記参照情報の更新版を比較し、違いがある場合、前記違いに関するメッセージを、引き続き行われる前記ユーザに関連した電子通信装置への送信のために前記ユーザインタフェースに提供する比較器を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記クエリが、(a)患者に適用した一又は複数の薬品や治療や、(b)患者の経験した一又は複数の疾患を識別する繰り返しクエリであり、
前記処理手段が、前記繰り返しクエリに基づいて有害事象の検索を繰り返す、請求項14に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2010−505155(P2010−505155A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525769(P2009−525769)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/076583
【国際公開番号】WO2008/024886
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(509050188)リード ホース テクノロジーズ インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】LEAD HORSE TECHNOLOGIES,INC.
【Fターム(参考)】