医薬品と一体化された摂取可能な事象マーカシステム
【解決手段】摂取可能な電子デバイスを損傷することなく、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するためのシステム及び方法を提供する。医薬品は、本発明の一態様に従って医薬品に配置された摂取可能な電子デバイスを備える。本発明の別の態様によれば、摂取可能な電子デバイスは医薬品の内部に配置されている。本発明に従って電子マーカの保護及び/又は被覆を行い、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するための様々な実施形態を開示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部分電源を有する電子デバイスに関し、より具体的には、医薬品に固定され、導電性流体との接触により起動する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品は、錠剤を含む多数の形態で使用者に供給される。医薬品と摂取可能なデバイスとの一体化は、電子部品の精密さと、錠剤、タブレット又はカプセル等の医薬品に電子部品を固定することの困難さとにより困難な課題であることが多い。例えばタブレットは、一般的に粉末形態に圧力を印加する加圧器を用いて形成される。加圧器により印加される圧力は、タブレット又は錠剤の内側に配置された電子部品を損傷する可能性が高い。加えて、タブレットの表面に接着材料を用いて電子部品を固定することにより、熱的に又は化学的に活性化されるタイプの接着剤であってもよい接着剤に起因して電子部品が損傷することが多い。更に、微小な電子デバイスの取扱いは、組立工程において困難な課題となり得る。従って、摂取可能な電子デバイスを損傷することなく、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するためのシステム及び方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2006/116718号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、摂取可能な電子デバイスを損傷することなく、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するためのシステム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本医薬品は、本発明の一態様に従って医薬品上に配置された電子マーカを含む。本発明の別の態様によれば、電子マーカは医薬品の内側に配置される。本発明に従って、電子マーカの保護及び被覆を可能にする様々な実施形態を開示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1A】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1B】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1C】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図2】図1のデバイス組立体を示す分解図である。
【図2A】図1Aのデバイス組立体を示す分解図である。
【図2B】図1Bのデバイス組立体を示す分解図である。
【図2C】図1Cのデバイス組立体を示す分解図である。
【図3A】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図3B】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されている第1タブレット部分と、デバイス組立体の上方に固定された第2タブレット部分とを示す図である。
【図3C】本発明の一態様に係る、積層された被覆体を有するデバイス組立体を示す図である。
【図4】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図5】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図5A】図5のタブレットの組立工程を示す図である。
【図5B】図5のタブレットの組立工程を示す図である。
【図6】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図6A】図6のタブレットの組立工程を示す図である。
【図7】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されており、被覆体がタブレットを囲んでいるタブレットを示す図である。
【図8】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一端部に固定されているカプセルを示す図である。
【図9】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が側面に固定されているカプセルを示す図である。
【図10】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図11】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図12】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図13】本発明の一態様に係る、タブレット内にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図14】タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図15】印加される力の方向を具体的に示し、図14の組立装置の一部を示す拡大図である。
【図16】図14の組立装置の供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図17】本発明の別の態様に係る、図14の組立装置と共に用いられ得る供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図18A】本発明の他の態様に係る、図14の組立装置と共に用いられ得る供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図18B】供給工程の次の段階における図18Aの供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図19】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図20】図19の組立装置の一部を示す拡大図である。
【図21】図19に部分的に示されているようにタブレット又は錠剤上にデバイスを組み立てる際に用いられる追加的な構成要素を含む組立装置を示す図である。
【図22】本発明の一態様に係る加圧工具を示す拡大図である。
【図23A】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図23B】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図23C】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図24A】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図24B】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図24C】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図25】本発明の他の態様に係る、タブレット又は錠剤上にデバイスを組み立てるための工程を用いた組立装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、摂取等の事象の発生を示すことが可能なデバイスを、錠剤又はタブレットの形態の医薬品等の摂取可能な医薬品に固定するための複数の手法を開示する。関連する工程及びシステムを更に適切に理解するために、前記システムを、医薬品内に固定されたデバイス及び医薬品の外面に固定されたデバイスに関連して詳細に説明する。例えば、デバイスを医薬品に固定するための工程が、圧力、温度、化学反応又はこれらの組み合わせを用いて実施されてもよい。本発明の一態様によれば、前記デバイスは、本明細書に開示されている様々な固定層及び保護層によりこれらの状態から保護される。用いられる物質が、摂氏80度乃至摂氏150度の目標範囲を含む摂氏25度乃至摂氏200度の温度範囲と、このような温度での放置時間とに効果的である。放置時間は、1秒乃至15秒の目標範囲を含む0.1秒乃至50秒の範囲内である。更にデバイスは、2ポンド乃至8ポンドの範囲を含む1ポンド乃至50ポンドの範囲の関連する力と、デバイスと錠剤とを一体化するときに印加される100PSI乃至400PSIの範囲の圧力とから保護される。従って、本発明の範囲は、デバイスと錠剤との一体化に関連する様々な環境パラメータ(例えば、圧力、時間、力、化学反応及びこれらの組み合わせ等)からデバイス及び医薬品を保護するための材料の使用を含む。
【0008】
更に本発明の範囲は、医薬品の形状又は種類により限定されない。例えば、医薬品は、カプセル、持続放出型経口剤、タブレット、ゲルカプセル、舌下錠又は任意の経口剤を含む錠剤とすることができる。錠剤は、活性剤、薬剤、プラセボ薬、ビタミン若しくは他の任意の食品材料を単体で若しくは組み合わせで含有するか、又はこれらの内の単体若しくは組み合わせから形成されてもよい。本発明の一態様によれば、医薬品は、医薬品の内側に配置されるか又は医薬品の内部に固定されたデバイスを有する。代替的な実施形態では、デバイスは医薬品の外部に固定される。
【0009】
ここで図1を参照すると、凸状面を有する錠剤20の例が、マーカ組立体22が外側に固定されている状態で示されている。更にマーカ組立体22は、錠剤20の形状と一致する。図2に示す本例では、マーカ組立体22は、摂取可能な事象マーカ又はイオン放出モジュール(IEM)ユニット24、下方保護層26、上方保護層28、接着層又は固定層30、及び装飾層又は印刷層32を含む。本発明の一態様によれば、IEMユニット24の非導電性の外側部分又はスカート部が、図2Aに示すようにIEMユニット24の周囲に分配された穴24aを含む。このため、下方保護層26及び上方保護層28がIEMユニット24に固定されるか、又はIEMユニット24に積層されると、下方保護層26及び上方保護層28は、図1Aに示すように接合部25で穴24aを通して共に積層され得る。
【0010】
本発明の別の態様によれば、図1B及び図2Bを参照すると、図1の下方保護層26及び固定層30が、複数の固定点又は固定部分27により置き換えられている。図1C及び図2Cに示すように、本発明の別の態様によれば、図1の下方保護層26は含まれており、図1の固定層30が、複数の固定点又は固定部分27により置き換えられている。マーカ組立体22は、空隙により錠剤20から分離されており、従って、固定点27が変形し錠剤20の形状に一致するように適合するため、マーカ組立体22は錠剤20の形状に関わらず錠剤20に固定され得る。従って、錠剤20の形状により、マーカ組立体22が錠剤20の形状に容易に一致し得ない場合、固定点27が変形し適合する。このため、錠剤20とマーカ組立体22との確実な接続が確保される。固定点27は、マーカ組立体22の周りに分配されており、マーカ組立体22を錠剤20に接続するために用いられる。更に、夫々のマーカ組立体22を錠剤20に固定するために必要な固定材料の厚さ又は量が低減される。
【0011】
IEMユニット24は、スカート部及び2つの異質材料(図示せず)に囲まれた制御部を含んでおり、2つの異質物質は夫々制御部に電気的に接続されており、且つ、互いに絶縁されている。異質材料は、電源の一部を表すか、又は部分電源と称されてもよく、導電性流体と接触すると、異質材料が溶解するにつれて異質材料間に電位差を生じさせる。IEMユニット24が、胃の内部に見られる体液等の導電性流体と接触すると、IEMユニット24は起動し、溶解して溶液になった異質材料により電流が生成され、異質材料が固体状態から溶液になると異質物質間に電位差が生成される。
【0012】
本発明の別の態様によれば、固定層30は、粘着性及び剥離性を有する層により置き換えられてもよい。例えば剥離機能が、錠剤分解物質(例えば、グリコール酸ナトリウム澱粉)又は水溶性賦形剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)を混合することにより達成される。それ故、マーカ組立体22が湿ると、固定層30はマーカ組立体22を錠剤20から放出する。従って、本発明において接着層又は固定層を参照する限り、本発明の範囲に、接着性を有する層、又は接着性及び剥離性の両方を有する層の使用が考慮される。本発明の範囲は、マーカ組立体22の形状により限定されない。IEMの概念が、「電流性タブレット(galvanic tablet )」、つまり薬剤放出速度が集積回路(IC)により電気的に制御される薬剤形態へと拡張することができる。薬剤形態は、部分電源(例えば、IEMと共に用いられる物質と同様のCuCl−Mg物質)に接続され、更に薬剤成分を含む基質にも接続されたチップから構成される。ICは、起動すると、基質に印加される電流又は電圧を制御することにより、薬剤排出速度を制御する。この一例が、薬剤成分、結合剤、及び例えば塩等の電気化学的に可溶性の物質からなる基質である。塩が可溶性の種へと電気化学的に変換されることにより、基質で浸食が生じるか、又は基質に細孔が生成され、基質は、通過した電荷に相当する正確な速度で薬剤を放出する。
【0013】
ICは基質に印加される電荷を任意の所望の速度で制御することができる。そのため、例えば、一定の薬剤排出、パルス排出、徐々に増減する薬剤供給が達成される。排出は、ICにより検出される生理学的信号、例えば、局部的なpH、インピーダンス、運動性、消化管における位置、出血等に応じてなされ得る。排出は、外的にトリガされてもよい。例えば、ICが無線周波数アンテナを含んでもよく、このため、患者又は医療用モニタ、例えば個人的健康管理協力者(personal health companion)、血液モニタが、痛み等の身体的状況に応じて薬剤の放出を開始させることできる。対象となるIEMの構成は、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/052136号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/082563号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第2008/066617号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/022257号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/052845号明細書、国際公開第2008/101107号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/053999号明細書、国際公開第2008/112577号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056296号明細書、国際公開第2008/112578号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056299号明細書、国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/077753号明細書、米国特許出願公開第12/546,017号明細書、米国仮特許出願第61/142,849号明細書、米国仮特許出願第61/142,861号明細書、米国仮特許出願第61/173,511号明細書、米国仮特許出願第61/173,564号明細書、及び米国仮特許出願第61/177,611号明細書に記載された構成を含むが、これらに限定されない。なお、これらの出願の開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
薬剤形態は、極めて正確な血中薬剤濃度、疼痛処理のための迅速な薬剤供給、又は消化管への局所的供給を可能にする。医療用途は、例えば、運動性、大腸炎等の消化器疾患、疼痛処理、腫瘍への局所的供給、例えば免疫抑制剤等の治療薬剤のカスタマイズされた投与、及びその他を含んでもよい。
【0015】
他の放出機構も可能である。すなわち、薬剤の基質が電気活性薬剤結合ポリマー、例えば、ナフィオン、蛋白質を含んでもよく、その電荷の状態又は膨張の程度が、電流又は電圧の印加により変更され得る。薬剤の放出を行うべく、ICにより電圧を印加することにより、薬剤に対するポリマーの結合特性が変更される。別の可能な機構では、ICが、例えばH+ 等の薬剤形態の周囲の溶液種の濃度を制御し、そのため、薬剤の基質の可溶性が増加/減少し、薬剤の放出を調節することができる。電流が、被覆体の溶解速度を制御すべく基質全体ではなく薬剤形態の外側層に印加されてもよい。
【0016】
電源と薬剤の基質とは、異なってもよく、又は同一であってもよい。例えば、基質は、電気化学的活性種としてCuClを含んでもよい。CuClは、ICに電力を供給するカソードとして、及びその(銅イオン及び塩化物イオンへの)変換により薬剤を放出する化学種としての両方で機能することができる。ICは、薬剤形態の内部か又は薬剤形態の表面上に配置されてもよい。センサが、ICに組み込まれることが可能であり、薬剤の放出をトリガするために、又は生理学的状態、例えばpH、インピーダンス、化学センサ、温度(出血検出)を受信部に報告するために用いられることが可能である。溶解が一方の表面でのみ生じる一方で、溶解を妨げるシースにより他方の表面が被覆されるように、基質を限定すべくシース、被覆体又はマニホールドが用いられてもよい。被覆体は更に、薬剤が消化管における所望の位置、例えば腸又は結腸に達するまで薬剤の放出を防ぐために適用されてもよい。
【0017】
疼痛処理の一例として通常、突出痛のための自己滴定短時間作用性オピオイドと結合された長時間作用性オピオイド(例えば、オキシコンチン)の基礎疼痛緩和率が存在する。この例は、注射による処方計画及び経口による処方計画の両方で用いられる。本発明は、持続痛及び突出痛の両方を同一の錠剤又は複数の錠剤で処理できる。或いは、患者が標準的な長時間作用性経口剤を使用している場合、突出痛に対してのみ本発明を用いることができる。これは、(病院内におけるIVに基づく患者管理鎮痛法に類似する)摂取可能な患者管理鎮痛法システムとして理解される。本発明の一態様は、IEMを、薬剤的に不活性な賦形剤物質と安定して結合することを含む。なお、薬剤的に不活性な賦形剤物質は、1)IEMを湿気、取り扱い及び近傍の環境から保護し、2)薬剤内の他の活性薬剤をIEM自体による損傷又は劣化から保護すべく設計されている。医薬品の溶解又は安定性に対する悪影響の危険性が最小限度である状態で、最終的なIEMに賦形剤を加えたモジュールが最終的なタブレット又はカプセル型経口剤の形態に確実に組み込まれるように、1又は複数の保護IEM「サンドイッチ」が製造され得る。経時的に、本質的な薬剤特性、例えば、pH、溶解、生物学的利用能、可溶性の範囲を決定する活性薬剤と関連付けてIEMサンドイッチの性能の特徴付けが完了すると、IEMを使用可能な薬剤の規制認可に関する検査が効率化され、特許権により保護される薬剤の新たな形態に本質的になる形態に関して製品化の時間が短縮される。また、この形態に関して、市場優先権が必ずしも物質分子組成特許によって決まらず、IEMの組み込み及びこのような組み込みにより可能になる付随した能力によって決まる。
【0018】
ここで図3Aを参照すると、略平面又は平坦な表面を有する錠剤40が、マーカ組立体42が外側に固定された状態で示されている。マーカ組立体42は、錠剤40の形状に一致する。本例では、マーカ組立体42は、IEMユニット44、下方保護層46、上方保護層48、接着層又は固定層50及び装飾層又は印刷層52を含む。
【0019】
本発明の別の態様によれば、図3Bを参照すると、第1タブレット部分41を有する錠剤40が示されている。第1タブレット部分41の表面にマーカ組立体42aが固定されている。マーカ組立体42aは第2タブレット部分43により覆われている。第1タブレット部分41と第2タブレット部分43とは、同一材料であっても、異なる材料であってもよい。例えば、本発明の一態様によれば、第1タブレット部分41は医薬品であってもよく、第2タブレット部分43は高速溶解物質であってもよい。マーカ組立体42aは、図3Aに示すマーカ組立体42と同様であってもよく、又は、単に下方保護層46及び上方保護層48を有するIEMユニット44であってもよい。
【0020】
本発明の別の態様によれば、図3B及び図3Cを参照すると、マーカ組立体42aは、図3Cに示すマーカ組立体42bにより置き換えられてもよい。マーカ組立体42bは、IEMユニット44と積層体又は薄膜被覆体45とを備える。積層体は溶解可能物質から形成されており、この溶解可能物質は、マーカ組立体42bを放出すべく錠剤40の第1タブレット部分41及び第2タブレット部分43が溶解又は分解するとIEMユニット44の起動を遅延させる。薄膜被覆体45は、ポリエチレン酸化物、ヒドロキシプロピルセルロース及びクエン酸トリエチルを含むポリマー薄膜等の様々な物質又は薄膜から形成されてもよい。使用可能な他の薄膜は、任意の溶解可能なポリマー又は可塑剤を含む。薄膜被覆体45は防湿層を備えており、適切な条件下で溶解し、IEMユニット44の起動を遅延させる。薄膜被覆体45は、IEMユニット44が周囲の流体に接するとき、錠剤40の分解及び分散に対して十分に遅延させるべく設計されている。薄膜被覆体45は、可溶性物質、バリア物質(脂質、ポリビニルアルコール等)、加工助剤(可塑剤、接着促進剤等)、及び安定剤のうちの任意のものを含んでもよい。更に薄膜被覆体45は、硬化後の被覆溶液若しくはスラリーの塗布、積層により形成されてもよい。例えば、本発明の一態様によれば、薄膜被覆体45がIEMユニット44に積層されてもよく、IEMユニット44の端部又は先端が、図3Aに示すように露出する。例えば、本発明の別の態様によれば、薄膜被覆体45が、ポケットを形成するようIEMユニット44の周りに積層されてもよく、IEMユニット44の端部又は先端が図3Bに示すように覆われる。本発明の他の態様によれば、薄膜被覆体45は、タブレット加圧等の乾燥圧縮を用いてIEMユニット44の周りに形成されてもよい。
【0021】
開示された様々な層が、用いられる材料及びその特性に応じて削除され得るか又は組み合わされ得ることが明らかである。例えば、図2を参照すると、下方保護層26及び固定層30は、図4に示す単一の層に組み合わされてもよい。更に具体的には、図4を参照すると、凸状面を有する錠剤52が示されるが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体54が錠剤52に固定されている。本例では、マーカ組立体54は、下方層56、上方層58、及びIEM等のデバイス60を含む。本発明の一態様によれば、下方層56は、図2の固定層30及び下方保護層26の夫々の接着特性及び保護特性の両方を有する材料から形成されている。同様に、上方層58は、図2の上方保護層28及び装飾層32の夫々の保護特性及び装飾特性を有する材料から形成されている。また本例では、マーカ組立体54の寸法が、錠剤52の寸法とは異なる。本発明の範囲は、本例、又は本明細書に開示されている任意の他の例におけるマーカ組立体54の形状又は寸法により限定されない。
【0022】
ここで図5を参照すると、凸状面を有する錠剤62が示されているが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体64が錠剤62に固定されている。本例では、マーカ組立体64は、上方層66と、IEM等のデバイス68とを備える。本例では、図2の接着層30等の接着層及びその特性が錠剤62上の被覆体の一部であってもよい。或いは、本発明の別の態様によれば、接着層がデバイス68の一部であってもよい。本発明の更に別の態様においては、接着特性が錠剤62との接触点で上方層66により与えられてもよい。従って、選択された材料の特性に応じて、夫々の層の特性が、様々な例で示された態様の特定の必要性に応じて変更され得る。
【0023】
ここで図5Aを参照すると、本発明の一態様に従ってマーカ組立体64を錠剤62上に組み立てる工程が示されている。マーカ組立体64は、1度に1層ずつ錠剤62上に構築される。デバイス68が錠剤62上に配置される。次いでデバイス68は、錠剤62の形状に成形される。デバイス68は、例えば熱及び/又は圧力等の任意の一般的な方法を用いて錠剤62の形状に成形され得る。その後、上方層66が追加され、錠剤62の形状に成形されると共に、圧力及び/又は熱を用いて錠剤62に固定される。
【0024】
ここで図5Bを参照すると、本発明の別の態様に従ってマーカ組立体64を錠剤62上に組み立てる工程が示されている。本例では、マーカ組立体64は、錠剤62に設けられる前に組み立てられている。マーカ組立体64は錠剤62上に配置される。その後マーカ組立体64は、熱及び/又は圧力を用いて錠剤62に固定され、錠剤62の形状に成形される。
【0025】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図6及び図6Aを参照すると、錠剤70が凸状面を含むが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体72が、錠剤70の形状に成形され、熱及び/又は圧力を用いて錠剤70に固定される。本例では、マーカ組立体72は、デバイス被覆層74とIEM等のデバイス74aとを含む。本例では、図2の下方保護層26、上方保護層28及び接着層30等の保護層及び接着層並びにそれらの特性がデバイス被覆層74の一部である。更に、図2の装飾層32の特性もデバイス被覆層74の一部であってもよい。
【0026】
本発明の他の態様に係る更に他の例において、図7を参照すると、錠剤76が凸状面を含むが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ78が錠剤76に固定されている。封入層80が錠剤76及びマーカ78を囲んでいる。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性が封入層80の一部であってもよい。本発明の代替的な態様においては、マーカ78は、封入層80に代わって、又は封入層80に加えて接着特性を有してもよい。
【0027】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図8を参照すると、カプセル84が示されている。マーカ86がカプセル84の一端部に固定されている。層88がマーカ86を囲んでおり、更にカプセル84に固定されている。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性が層88に組み込まれてもよい。本発明の代替的な態様においては、マーカ86は、層88に代わって、又は層88に加えて接着特性を有してもよい。
【0028】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図9を参照すると、カプセル90が示されている。マーカ組立体92がカプセル90の中央部分に固定されている。マーカ組立体92はカプセル90の周囲を囲んでいる。しかし、本発明の他の態様によれば、マーカ組立体92は、カプセル90を部分的にのみ囲むように設計されてもよい(図示せず)。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性がマーカ組立体92に組み込まれてもよい。
【0029】
ここで図10を参照すると、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ100から開始される。ステップ102において、デバイス又はデバイス組立体が原料コアタブレットに取り付けられ、組立タブレットが製造される。ステップ104において、補被覆体が組立タブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ106において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ108において、着色被覆タブレットは押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0030】
ここで図11を参照すると、本発明の別の態様に係る、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ110から開始される。ステップ112において、補被覆体が原料コアタブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。ステップ114において、デバイス又はデバイス組立体が被覆タブレットに取り付けられて、組立被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ116において、着色被覆体が組立被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ118において、着色被覆タブレットは押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0031】
ここで図12を参照すると、本発明の更に別の態様に係る、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ120から開始される。ステップ122において、補被覆体が、原料コアタブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。ステップ124において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。ステップ126において、デバイス又はデバイス組立体が着色被覆タブレットに取り付けられて、組立着色被覆タブレットが製造される。ステップ128において、第2被覆体が、組立着色被覆タブレットに加えられて、封入組立タブレットが製造される。任意のステップであるステップ129において、封入組立タブレットが押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0032】
ここで図14、図15及び図16を参照すると、タブレットの加圧器150が示されている。加圧器150は、図示されているように反時計方向に回転する。加圧器150は、打抜又は打印のキャビティ152と排出トレイ154とを含む。図示されている位置Aから開始して、医薬品がキャビティ152内に置かれる。加圧器150は、移動ホイール160の下方に位置する位置Bまで回転する。移動ホイール160は複数の開口部162を含む。移動ホイール160が位置Cを通過するとき、各開口部162は、図16に示すように供給器170の下を通過する。
【0033】
供給器170は複数のマーカデバイス200を含む。マーカデバイス200は、導電性流体と接触すると起動するIEMである。本発明の範囲は、導電性流体の環境又は種類により限定されない。マーカデバイス200は、摂取されると、胃液等の導電性流体と接触して起動する。マーカデバイス200が、生体により摂取される医薬品と共に用いられる例を再び参照すると、マーカデバイス200を含む医薬品が服用されるか又は摂取されると、マーカデバイス200は体内の導電性流体と接触し、電位差が生成され、システムが起動する。電源の一部がマーカデバイス200により設けられる一方で、電源の他の部分が導電性流体により設けられる。
【0034】
図14及び図15を再び参照すると、開口部162が供給器170の下を通過する度に、マーカデバイス200のうちの1つが、供給器170の真下の開口部162に落ちる。図15に、供給器170から開口部162内へのマーカデバイス200の移動を支援する力「F」が示されている。力は、吸引管168を通した真空を用いて与えられてもよい。本発明の他の態様によれば、力は、重力に加えて、バネ、空気噴出又は突出しピンにより与えられてもよい。移動ホイール160は位置Bまで回転する。位置Bにおいて、開口部162に配置されたマーカデバイス200が、加圧器150のキャビティ152内に落とされる。加圧器150は、更なる医薬品がキャビティ152内のマーカデバイス200上に置かれる位置Dまで回転する。加圧器150は反時計方向に移動し続けて、位置Eにおいて、キャビティ152内の内容物が高圧下で加圧され、内部にマーカデバイス200を有するタブレットが形成される。完成されたタブレットは排出され、必要に応じて層を被覆する等の更なる処理のために排出トレイ154を通って収集ポイントに移される。
【0035】
図17を参照すると、代替的な実施形態として、本発明の別の態様に係る供給組立体172が示されている。供給組立体172は、図14の供給器170の代わりに用いられ得る。供給組立体172は、マーカデバイス200を夫々所定の位置に保持する複数の支持フィンガ174を有する。支持フィンガ174はベルト176に接続されている。支持フィンガ174は、マーカデバイス200を図14の移動ホイール160に向かって下ろす。支持フィンガ174が移動ホイール160の近くの下方部分に達すると、支持フィンガ174がマーカデバイス200から離れて、マーカデバイス200を移動ホイール160の開口部162内に落とす。
【0036】
本発明の別の態様によれば、図18A及び図18Bを参照すると、供給組立体172がバネ175を有する排出器173を含む。開口部162が供給組立体172の下に移動すると、排出器173は、マーカデバイス200を移動ホイール160の開口部162に押し込む。
【0037】
ここで図24A、図24B及び図24Cを参照すると、供給組立体170aが切断工具170bの下方に配置されている代替的な例が示されている。ウェブシート177が、供給組立体170aと切断工具170bとの間に配置される。ウェブシート177は、供給組立体170aの上方の位置にデバイス179を供給する。図24Bに示すように、切断工具170bは供給組立体170aに向かって移動して、デバイス179を切断する。排出器170cが下向きに移動して、デバイス179を切断工具170bから供給組立体170a内に押し込む。図24Cに示すように、工程は継続され、デバイス179は供給組立体170a内に供給される。この工程は、図16の供給器170を装着するために用いられ得る。本発明の別の態様によれば、供給組立体170aは、図14及び図16の供給器170を取り換えるために用いられ得る。
【0038】
ここで図13を参照すると、マーカデバイス200をタブレット又は錠剤内に組み立てる工程ステップが示されており、粉末/原料を型に充填するステップ130から開始する。ステップ132において、マーカデバイス200が型に挿入される。ステップ134において、更なる粉末/原料が加えられ、原料コアタブレット又は錠剤が製造される。ステップ136において、被覆体が原料コアタブレットに加えられ、被覆タブレットが製造される。ステップ138において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられ、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ139において、着色被覆タブレットが押印され、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0039】
本発明の別の態様によれば、マーカデバイス200は、医薬品の外部に固定されてもよい。マーカデバイス200を医薬品の外部に組み立てるか又は固定する工程が、組立体アレイを用いてなされ得る。ここで図19及び図20を参照すると、複数の位置溝部182を含むホイール180が示されている。位置溝部182は図20に更に詳細に示されている。各位置溝部182は、その内部に開口部184を有する。真空が開口部184を通って生成され、そのため、錠剤186がホッパトレイ188からホイール180に供給されると所定の位置に引き込まれる。本発明の他の態様によれば、錠剤186が真空引き込み以外の方法によっても位置付けられ得る。錠剤186は、振動により所定の位置に導かれるか、又はある形態のスイーパーにより払われることにより穴に落ちて、過剰分が払い除けられてもよい。ホイール180が回転すると、錠剤186は、接着層を塗布するステーション1に移動する。ホイール180がステーション2に移動すると、マーカデバイス200が錠剤186に夫々固定される。ホイール180がステーション3に移動すると、保護層が加えられる。ホイール180がステーション4に移動すると、装飾層又は印刷層が塗布される。その後、完成して印刷されたタブレット又は錠剤186が、更なる処理又は販売のために、ホイール180から中央の収集ポイントに移される。本発明の範囲は、ホイール180のステーションの数により限定されない。例えば、ホイール180は1つのステーションを有し、予め組み立てられたデバイスが前記1つのステーションで錠剤186に加えられるように設計され得る。予め組み立てられたデバイスは、接着層を有するIEMのように簡素であってもよく、又は図1に関して上述されたデバイスであってもよい。
【0040】
ここで図21を参照すると、図19に示す各ステーションにおいて、デバイス及び他の構成要素又は部品のタブレット上への配置を含む様々な組み立てステップが実行される。搬送アーム230の一部が、錠剤186の一部の上方に位置付けられている状態が示されている。搬送アーム230は、ホイール180とウェブ232との間で移動する。ウェブ232はデバイス234を含んでおり、デバイス234は、搬送アーム230がデバイス234を拾い上げることができるように配置されている。搬送アーム230は、デバイス234をウェブ232から外し、錠剤186に固定する。本発明の他の態様によれば、デバイス234は、ウェブ232から切り抜かれるか又は打ち抜かれる。他のステーションでは、他の搬送アームが、異なるウェブロールから他の材料を外すか、打ち抜くか、又は切り抜いて錠剤186に固定する。例えば、搬送アームは保護層をウェブシートから外し、デバイスが既に固定されているタブレットに固定する。本発明の別の態様によれば、ウェブ上に配置されたデバイスはマーカ組立体ユニットであってもよく、そのため、単一の取付工程のみが必要であり、各ステーションは、搬送アーム230を用いてマーカ組立体をウェブから錠剤186に移動させる単一の作業を実行するために用いられ得る。
【0041】
ここで図22を参照すると、組立工程が示されており、工具210がキャビティ212を有する。工具210は、回路214aを含む組立デバイス214を錠剤又はタブレット216上に形成する前に組立デバイス214の上方に配置される。工具210は、タブレット216の形状に合わせて形成されており、組立デバイス214上に下げられる。温度及び圧力の印加により、組立デバイス214はデバイス218として変形され、タブレット216にデバイス220として固定される。キャビティ212は、組立デバイス214の回路214aに圧力が印加されることを防ぐ。
【0042】
ここで図23A、図23B及び図23Cを参照すると、本発明の別の態様に係る代替的な組立工程が示されており、この代替的な組立工程において加圧工具又は切断工具240が加圧テーブル242の上方に配置される。加圧テーブル242は、中心穴248を有する溝部246を含む。タブレット250が、中心穴248を通した真空吸引を用いて溝部246に保持される。ウェブシート252が、加圧テーブル242と切断工具240との間に配置される。ウェブシート252はデバイス254を含む。組立工程を開始すべく、切断工具240が加圧テーブル242に向かって移動する。図23Bに示すように、ウェブシート252は打ち抜かれ、デバイス254はタブレット250に固定される。この組立工程における異なるステーション又は位置では、この組立工程で異なる層を含むシート256が、この時点でデバイス254が固定されているタブレット250を保持する加圧テーブル242と切断工具260との間に配置される。切断工具260は加圧テーブル242に向かって移動し、シート256をタブレット250上に固定し(図示せず)、デバイス254が組み立てられた被覆タブレット250が形成される。
【0043】
ここで図25を参照すると、本発明の別の態様に係る組立工程が示されている。組立ユニット300が加圧器302及び加圧器304を備える。加圧器302はウェブ308の上方に配置される。ウェブ308は、ウェブ308上の所定の位置に配置され保持されたデバイス306を含む。デバイス306は、デバイス306をウェブ308に保持する接着層と、タブレット312に隣合う反対側に設けられた第2接着層とを有する。ウェブ308がローラ310aからローラ310bに移動するので、デバイスは、タブレット供給ベルト314上に配置されたタブレット312の上方に供給され配置される。タブレット供給ベルト314は、デバイス306が加圧器302に向かって移動するようにタブレット312を加圧器304に向かって移動させる。タブレット312が加圧器304に近づくと、各タブレット312は、加圧器304の溝部304aに落ち込む。その後、加圧器302がデバイス306を加圧器304に向かって押下するとき、タブレット312は、加圧器304により加圧器302に向かって持ち上げられる。位置318において、デバイス306はタブレット312上に押下され、タブレット312上に固定される。加圧器302及び加圧器304が回転するとき、ウェブ308はローラ310bに向かって移動する。同時に、組立タブレット320が撤去ローラベルト322上に下ろされ、撤去ローラベルト322は、組立タブレット320を加圧器302及び加圧器304から撤去する。組立タブレット320は、流通のための包装、又は更なる層若しくは被覆体の追加等の更なる調製ステップを含む工程の次の段階に移されてもよい。
【0044】
対象の実施形態は生産性が高い製造工程を含んでおり、例えば、このような実施形態に関する詳細が上記において、及び/又は、米国仮特許出願第61/142,849号明細書において提供されており、米国仮特許出願第61/142,849号明細書の開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
本明細書に説明されているように、本発明のシステムは、導電性流体とシステムとの接触によりマークされた事象を示すべく導電性流体と共に用いられる。例えば、本開示のシステムは、医薬品と共に用いられてもよく、示される事象は、医薬品が服用された時期又は摂取された時期である。「摂取された」(ingested)、「摂取する」(ingest)又は「摂取すること」(ingesting )という用語は、生体内へのシステムのあらゆる導入を意味するものと理解される。例えば、摂取は、システムを口内から下行結腸まで単に配置することを含む。従って、摂取という用語は、導電性流体を含む環境にシステムが導入される場合のあらゆる事例に該当する。別の例は、非導電性流体が導電性流体と混合する状況である。このような状況では、システムは非導電性流体内に存在し、2つの非導電性流体及び導電性流体が混合すると、システムは導電性流体と接触して起動する。更に別の例は、ある導電性流体の存在を検出する必要がある状況である。このような事例では、起動するシステムが導電性流体内に存在することを検出可能であり、従って、夫々の流体の存在が検出される。
【0046】
単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」が、本明細書及び請求項で用いられている場合、文脈が別段に明示しない限り、複数の指示対象を含むことを留意すべきである。更に、請求項がいかなる選択的な要素も排除して記載されていることを留意すべきである。従って、この記述は、請求項の要素の記載に関する「唯一の(solely)」、「のみの(only)」等の排他的用語の使用、又は「否定的な(negative)」限定の使用のための先行記載として機能すべく意図される。
【0047】
当業者が本開示を読むと明らかであるように、本明細書に説明され例示された個々の実施形態は夫々、別々の構成要素及び特徴を有しており、別々の構成要素及び特徴は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の複数の実施形態のいずれかから容易に分離されてもよく、又はいずれかと容易に組み合わされてもよい。全ての記載された方法は、記載された事象の順序で、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
【0048】
上記の発明は、理解の明瞭化のために、図示及び例示によりある程度詳しく説明されているが、ある変更及び調整が、添付の請求項の趣旨又は範囲から逸脱することなく本発明になされてもよいことが、本発明の教示を考慮すると当業者に容易に明らかとなる。
【0049】
従って、前述の内容は本発明の本質を単に示しているに過ぎない。本明細書に明示的に説明されていないか又は示されていないが、本発明の本質を具体化して本発明の趣旨及び範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案することが可能であることが明らかである。更に、本明細書に述べられている全ての例及び条件的な用語は、本発明の本質と、本技術分野を進展させるために本発明者により与えられた概念とを理解する際に読者を支援することを本質的に意図するものであり、このように具体的に述べられた例及び条件に限定するものではないと解釈されるべきである。更に、本発明の本質、態様及び実施形態だけでなく、本発明の具体的な例を述べている本明細書における全ての記載は、本発明の構造的且つ機能的な等価物の両方を含むことを意図するものである。加えて、このような均等物は、現時点で既知の均等物及び今後開発される均等物の両方、すなわち構造に関わらず同一の機能を有する開発された全ての要素を含む。従って、本発明の範囲は、本明細書に示され説明された例示的な実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明の範囲及び趣旨は、添付の請求項により具体化される。
【0050】
米国特許法第119条(e)に基づいて、本出願は、2009年12月2日に出願され「医薬品と一体化された摂取可能な事象マーカシステム」(INTEGRATED INGESTIBLE EVENT MARKER SYSTEM WITH PHARMACEUTICAL PRODUCT)を発明の名称とする米国仮特許出願第61/266,103号明細書の出願日を優先日として主張しており、その開示が、参照により本出願に組み込まれる。
【0051】
本出願は、以下に挙げる出願、すなわち、2010年11月22日に出願され「医薬品を備えた摂取可能なデバイス」(INGESTIBLE DEVICE WITH PHARMACEUTICAL PRODUCT)を発明の名称とする米国仮特許出願第61/416,150号明細書、2007年10月25日に出願され「起動が制御された摂取可能な識別要素」(CONTROLLED ACTIVATION INGESTIBLE IDENTIFIER)を発明の名称とする米国特許出願公開第12/447,172号明細書、2006年10月25日に出願され「起動が制御された薬剤情報システム」(CONTROLLED ACTIVATION PHARMA−INFORMATICS SYSTEM)を発明の名称とする米国仮特許出願第60/862,925号明細書、及び、2007年10月25日に出願され「起動が制御された摂取可能な識別要素」(CONTROLLED ACTIVATION INGESTIBLE IDENTIFIER)を発明の名称とする国際出願第PCT/US2007/82563号明細書に関連しており、これらの出願は、参照により本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、部分電源を有する電子デバイスに関し、より具体的には、医薬品に固定され、導電性流体との接触により起動する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品は、錠剤を含む多数の形態で使用者に供給される。医薬品と摂取可能なデバイスとの一体化は、電子部品の精密さと、錠剤、タブレット又はカプセル等の医薬品に電子部品を固定することの困難さとにより困難な課題であることが多い。例えばタブレットは、一般的に粉末形態に圧力を印加する加圧器を用いて形成される。加圧器により印加される圧力は、タブレット又は錠剤の内側に配置された電子部品を損傷する可能性が高い。加えて、タブレットの表面に接着材料を用いて電子部品を固定することにより、熱的に又は化学的に活性化されるタイプの接着剤であってもよい接着剤に起因して電子部品が損傷することが多い。更に、微小な電子デバイスの取扱いは、組立工程において困難な課題となり得る。従って、摂取可能な電子デバイスを損傷することなく、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するためのシステム及び方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2006/116718号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、摂取可能な電子デバイスを損傷することなく、摂取可能な電子デバイスを医薬品に固定するためのシステム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本医薬品は、本発明の一態様に従って医薬品上に配置された電子マーカを含む。本発明の別の態様によれば、電子マーカは医薬品の内側に配置される。本発明に従って、電子マーカの保護及び被覆を可能にする様々な実施形態を開示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1A】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1B】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図1C】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図2】図1のデバイス組立体を示す分解図である。
【図2A】図1Aのデバイス組立体を示す分解図である。
【図2B】図1Bのデバイス組立体を示す分解図である。
【図2C】図1Cのデバイス組立体を示す分解図である。
【図3A】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図3B】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されている第1タブレット部分と、デバイス組立体の上方に固定された第2タブレット部分とを示す図である。
【図3C】本発明の一態様に係る、積層された被覆体を有するデバイス組立体を示す図である。
【図4】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図5】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図5A】図5のタブレットの組立工程を示す図である。
【図5B】図5のタブレットの組立工程を示す図である。
【図6】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されているタブレットを示す図である。
【図6A】図6のタブレットの組立工程を示す図である。
【図7】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一表面上に固定されており、被覆体がタブレットを囲んでいるタブレットを示す図である。
【図8】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が一端部に固定されているカプセルを示す図である。
【図9】本発明の一態様に係る、デバイス組立体が側面に固定されているカプセルを示す図である。
【図10】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図11】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図12】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図13】本発明の一態様に係る、タブレット内にデバイスを組み立てるための流れ工程を示す図である。
【図14】タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図15】印加される力の方向を具体的に示し、図14の組立装置の一部を示す拡大図である。
【図16】図14の組立装置の供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図17】本発明の別の態様に係る、図14の組立装置と共に用いられ得る供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図18A】本発明の他の態様に係る、図14の組立装置と共に用いられ得る供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図18B】供給工程の次の段階における図18Aの供給組立体の一部を示す拡大図である。
【図19】本発明の一態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図20】図19の組立装置の一部を示す拡大図である。
【図21】図19に部分的に示されているようにタブレット又は錠剤上にデバイスを組み立てる際に用いられる追加的な構成要素を含む組立装置を示す図である。
【図22】本発明の一態様に係る加圧工具を示す拡大図である。
【図23A】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図23B】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図23C】本発明の別の態様に係る、タブレット上にデバイスを組み立てるための組立装置を示す図である。
【図24A】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図24B】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図24C】図16、図17、図18A及び図18Bのいずれかの供給器又は供給組立体を装着するための工程を示す図である。
【図25】本発明の他の態様に係る、タブレット又は錠剤上にデバイスを組み立てるための工程を用いた組立装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、摂取等の事象の発生を示すことが可能なデバイスを、錠剤又はタブレットの形態の医薬品等の摂取可能な医薬品に固定するための複数の手法を開示する。関連する工程及びシステムを更に適切に理解するために、前記システムを、医薬品内に固定されたデバイス及び医薬品の外面に固定されたデバイスに関連して詳細に説明する。例えば、デバイスを医薬品に固定するための工程が、圧力、温度、化学反応又はこれらの組み合わせを用いて実施されてもよい。本発明の一態様によれば、前記デバイスは、本明細書に開示されている様々な固定層及び保護層によりこれらの状態から保護される。用いられる物質が、摂氏80度乃至摂氏150度の目標範囲を含む摂氏25度乃至摂氏200度の温度範囲と、このような温度での放置時間とに効果的である。放置時間は、1秒乃至15秒の目標範囲を含む0.1秒乃至50秒の範囲内である。更にデバイスは、2ポンド乃至8ポンドの範囲を含む1ポンド乃至50ポンドの範囲の関連する力と、デバイスと錠剤とを一体化するときに印加される100PSI乃至400PSIの範囲の圧力とから保護される。従って、本発明の範囲は、デバイスと錠剤との一体化に関連する様々な環境パラメータ(例えば、圧力、時間、力、化学反応及びこれらの組み合わせ等)からデバイス及び医薬品を保護するための材料の使用を含む。
【0008】
更に本発明の範囲は、医薬品の形状又は種類により限定されない。例えば、医薬品は、カプセル、持続放出型経口剤、タブレット、ゲルカプセル、舌下錠又は任意の経口剤を含む錠剤とすることができる。錠剤は、活性剤、薬剤、プラセボ薬、ビタミン若しくは他の任意の食品材料を単体で若しくは組み合わせで含有するか、又はこれらの内の単体若しくは組み合わせから形成されてもよい。本発明の一態様によれば、医薬品は、医薬品の内側に配置されるか又は医薬品の内部に固定されたデバイスを有する。代替的な実施形態では、デバイスは医薬品の外部に固定される。
【0009】
ここで図1を参照すると、凸状面を有する錠剤20の例が、マーカ組立体22が外側に固定されている状態で示されている。更にマーカ組立体22は、錠剤20の形状と一致する。図2に示す本例では、マーカ組立体22は、摂取可能な事象マーカ又はイオン放出モジュール(IEM)ユニット24、下方保護層26、上方保護層28、接着層又は固定層30、及び装飾層又は印刷層32を含む。本発明の一態様によれば、IEMユニット24の非導電性の外側部分又はスカート部が、図2Aに示すようにIEMユニット24の周囲に分配された穴24aを含む。このため、下方保護層26及び上方保護層28がIEMユニット24に固定されるか、又はIEMユニット24に積層されると、下方保護層26及び上方保護層28は、図1Aに示すように接合部25で穴24aを通して共に積層され得る。
【0010】
本発明の別の態様によれば、図1B及び図2Bを参照すると、図1の下方保護層26及び固定層30が、複数の固定点又は固定部分27により置き換えられている。図1C及び図2Cに示すように、本発明の別の態様によれば、図1の下方保護層26は含まれており、図1の固定層30が、複数の固定点又は固定部分27により置き換えられている。マーカ組立体22は、空隙により錠剤20から分離されており、従って、固定点27が変形し錠剤20の形状に一致するように適合するため、マーカ組立体22は錠剤20の形状に関わらず錠剤20に固定され得る。従って、錠剤20の形状により、マーカ組立体22が錠剤20の形状に容易に一致し得ない場合、固定点27が変形し適合する。このため、錠剤20とマーカ組立体22との確実な接続が確保される。固定点27は、マーカ組立体22の周りに分配されており、マーカ組立体22を錠剤20に接続するために用いられる。更に、夫々のマーカ組立体22を錠剤20に固定するために必要な固定材料の厚さ又は量が低減される。
【0011】
IEMユニット24は、スカート部及び2つの異質材料(図示せず)に囲まれた制御部を含んでおり、2つの異質物質は夫々制御部に電気的に接続されており、且つ、互いに絶縁されている。異質材料は、電源の一部を表すか、又は部分電源と称されてもよく、導電性流体と接触すると、異質材料が溶解するにつれて異質材料間に電位差を生じさせる。IEMユニット24が、胃の内部に見られる体液等の導電性流体と接触すると、IEMユニット24は起動し、溶解して溶液になった異質材料により電流が生成され、異質材料が固体状態から溶液になると異質物質間に電位差が生成される。
【0012】
本発明の別の態様によれば、固定層30は、粘着性及び剥離性を有する層により置き換えられてもよい。例えば剥離機能が、錠剤分解物質(例えば、グリコール酸ナトリウム澱粉)又は水溶性賦形剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)を混合することにより達成される。それ故、マーカ組立体22が湿ると、固定層30はマーカ組立体22を錠剤20から放出する。従って、本発明において接着層又は固定層を参照する限り、本発明の範囲に、接着性を有する層、又は接着性及び剥離性の両方を有する層の使用が考慮される。本発明の範囲は、マーカ組立体22の形状により限定されない。IEMの概念が、「電流性タブレット(galvanic tablet )」、つまり薬剤放出速度が集積回路(IC)により電気的に制御される薬剤形態へと拡張することができる。薬剤形態は、部分電源(例えば、IEMと共に用いられる物質と同様のCuCl−Mg物質)に接続され、更に薬剤成分を含む基質にも接続されたチップから構成される。ICは、起動すると、基質に印加される電流又は電圧を制御することにより、薬剤排出速度を制御する。この一例が、薬剤成分、結合剤、及び例えば塩等の電気化学的に可溶性の物質からなる基質である。塩が可溶性の種へと電気化学的に変換されることにより、基質で浸食が生じるか、又は基質に細孔が生成され、基質は、通過した電荷に相当する正確な速度で薬剤を放出する。
【0013】
ICは基質に印加される電荷を任意の所望の速度で制御することができる。そのため、例えば、一定の薬剤排出、パルス排出、徐々に増減する薬剤供給が達成される。排出は、ICにより検出される生理学的信号、例えば、局部的なpH、インピーダンス、運動性、消化管における位置、出血等に応じてなされ得る。排出は、外的にトリガされてもよい。例えば、ICが無線周波数アンテナを含んでもよく、このため、患者又は医療用モニタ、例えば個人的健康管理協力者(personal health companion)、血液モニタが、痛み等の身体的状況に応じて薬剤の放出を開始させることできる。対象となるIEMの構成は、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/052136号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/082563号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第2008/066617号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/022257号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/052845号明細書、国際公開第2008/101107号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/053999号明細書、国際公開第2008/112577号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056296号明細書、国際公開第2008/112578号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056299号明細書、国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/077753号明細書、米国特許出願公開第12/546,017号明細書、米国仮特許出願第61/142,849号明細書、米国仮特許出願第61/142,861号明細書、米国仮特許出願第61/173,511号明細書、米国仮特許出願第61/173,564号明細書、及び米国仮特許出願第61/177,611号明細書に記載された構成を含むが、これらに限定されない。なお、これらの出願の開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
薬剤形態は、極めて正確な血中薬剤濃度、疼痛処理のための迅速な薬剤供給、又は消化管への局所的供給を可能にする。医療用途は、例えば、運動性、大腸炎等の消化器疾患、疼痛処理、腫瘍への局所的供給、例えば免疫抑制剤等の治療薬剤のカスタマイズされた投与、及びその他を含んでもよい。
【0015】
他の放出機構も可能である。すなわち、薬剤の基質が電気活性薬剤結合ポリマー、例えば、ナフィオン、蛋白質を含んでもよく、その電荷の状態又は膨張の程度が、電流又は電圧の印加により変更され得る。薬剤の放出を行うべく、ICにより電圧を印加することにより、薬剤に対するポリマーの結合特性が変更される。別の可能な機構では、ICが、例えばH+ 等の薬剤形態の周囲の溶液種の濃度を制御し、そのため、薬剤の基質の可溶性が増加/減少し、薬剤の放出を調節することができる。電流が、被覆体の溶解速度を制御すべく基質全体ではなく薬剤形態の外側層に印加されてもよい。
【0016】
電源と薬剤の基質とは、異なってもよく、又は同一であってもよい。例えば、基質は、電気化学的活性種としてCuClを含んでもよい。CuClは、ICに電力を供給するカソードとして、及びその(銅イオン及び塩化物イオンへの)変換により薬剤を放出する化学種としての両方で機能することができる。ICは、薬剤形態の内部か又は薬剤形態の表面上に配置されてもよい。センサが、ICに組み込まれることが可能であり、薬剤の放出をトリガするために、又は生理学的状態、例えばpH、インピーダンス、化学センサ、温度(出血検出)を受信部に報告するために用いられることが可能である。溶解が一方の表面でのみ生じる一方で、溶解を妨げるシースにより他方の表面が被覆されるように、基質を限定すべくシース、被覆体又はマニホールドが用いられてもよい。被覆体は更に、薬剤が消化管における所望の位置、例えば腸又は結腸に達するまで薬剤の放出を防ぐために適用されてもよい。
【0017】
疼痛処理の一例として通常、突出痛のための自己滴定短時間作用性オピオイドと結合された長時間作用性オピオイド(例えば、オキシコンチン)の基礎疼痛緩和率が存在する。この例は、注射による処方計画及び経口による処方計画の両方で用いられる。本発明は、持続痛及び突出痛の両方を同一の錠剤又は複数の錠剤で処理できる。或いは、患者が標準的な長時間作用性経口剤を使用している場合、突出痛に対してのみ本発明を用いることができる。これは、(病院内におけるIVに基づく患者管理鎮痛法に類似する)摂取可能な患者管理鎮痛法システムとして理解される。本発明の一態様は、IEMを、薬剤的に不活性な賦形剤物質と安定して結合することを含む。なお、薬剤的に不活性な賦形剤物質は、1)IEMを湿気、取り扱い及び近傍の環境から保護し、2)薬剤内の他の活性薬剤をIEM自体による損傷又は劣化から保護すべく設計されている。医薬品の溶解又は安定性に対する悪影響の危険性が最小限度である状態で、最終的なIEMに賦形剤を加えたモジュールが最終的なタブレット又はカプセル型経口剤の形態に確実に組み込まれるように、1又は複数の保護IEM「サンドイッチ」が製造され得る。経時的に、本質的な薬剤特性、例えば、pH、溶解、生物学的利用能、可溶性の範囲を決定する活性薬剤と関連付けてIEMサンドイッチの性能の特徴付けが完了すると、IEMを使用可能な薬剤の規制認可に関する検査が効率化され、特許権により保護される薬剤の新たな形態に本質的になる形態に関して製品化の時間が短縮される。また、この形態に関して、市場優先権が必ずしも物質分子組成特許によって決まらず、IEMの組み込み及びこのような組み込みにより可能になる付随した能力によって決まる。
【0018】
ここで図3Aを参照すると、略平面又は平坦な表面を有する錠剤40が、マーカ組立体42が外側に固定された状態で示されている。マーカ組立体42は、錠剤40の形状に一致する。本例では、マーカ組立体42は、IEMユニット44、下方保護層46、上方保護層48、接着層又は固定層50及び装飾層又は印刷層52を含む。
【0019】
本発明の別の態様によれば、図3Bを参照すると、第1タブレット部分41を有する錠剤40が示されている。第1タブレット部分41の表面にマーカ組立体42aが固定されている。マーカ組立体42aは第2タブレット部分43により覆われている。第1タブレット部分41と第2タブレット部分43とは、同一材料であっても、異なる材料であってもよい。例えば、本発明の一態様によれば、第1タブレット部分41は医薬品であってもよく、第2タブレット部分43は高速溶解物質であってもよい。マーカ組立体42aは、図3Aに示すマーカ組立体42と同様であってもよく、又は、単に下方保護層46及び上方保護層48を有するIEMユニット44であってもよい。
【0020】
本発明の別の態様によれば、図3B及び図3Cを参照すると、マーカ組立体42aは、図3Cに示すマーカ組立体42bにより置き換えられてもよい。マーカ組立体42bは、IEMユニット44と積層体又は薄膜被覆体45とを備える。積層体は溶解可能物質から形成されており、この溶解可能物質は、マーカ組立体42bを放出すべく錠剤40の第1タブレット部分41及び第2タブレット部分43が溶解又は分解するとIEMユニット44の起動を遅延させる。薄膜被覆体45は、ポリエチレン酸化物、ヒドロキシプロピルセルロース及びクエン酸トリエチルを含むポリマー薄膜等の様々な物質又は薄膜から形成されてもよい。使用可能な他の薄膜は、任意の溶解可能なポリマー又は可塑剤を含む。薄膜被覆体45は防湿層を備えており、適切な条件下で溶解し、IEMユニット44の起動を遅延させる。薄膜被覆体45は、IEMユニット44が周囲の流体に接するとき、錠剤40の分解及び分散に対して十分に遅延させるべく設計されている。薄膜被覆体45は、可溶性物質、バリア物質(脂質、ポリビニルアルコール等)、加工助剤(可塑剤、接着促進剤等)、及び安定剤のうちの任意のものを含んでもよい。更に薄膜被覆体45は、硬化後の被覆溶液若しくはスラリーの塗布、積層により形成されてもよい。例えば、本発明の一態様によれば、薄膜被覆体45がIEMユニット44に積層されてもよく、IEMユニット44の端部又は先端が、図3Aに示すように露出する。例えば、本発明の別の態様によれば、薄膜被覆体45が、ポケットを形成するようIEMユニット44の周りに積層されてもよく、IEMユニット44の端部又は先端が図3Bに示すように覆われる。本発明の他の態様によれば、薄膜被覆体45は、タブレット加圧等の乾燥圧縮を用いてIEMユニット44の周りに形成されてもよい。
【0021】
開示された様々な層が、用いられる材料及びその特性に応じて削除され得るか又は組み合わされ得ることが明らかである。例えば、図2を参照すると、下方保護層26及び固定層30は、図4に示す単一の層に組み合わされてもよい。更に具体的には、図4を参照すると、凸状面を有する錠剤52が示されるが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体54が錠剤52に固定されている。本例では、マーカ組立体54は、下方層56、上方層58、及びIEM等のデバイス60を含む。本発明の一態様によれば、下方層56は、図2の固定層30及び下方保護層26の夫々の接着特性及び保護特性の両方を有する材料から形成されている。同様に、上方層58は、図2の上方保護層28及び装飾層32の夫々の保護特性及び装飾特性を有する材料から形成されている。また本例では、マーカ組立体54の寸法が、錠剤52の寸法とは異なる。本発明の範囲は、本例、又は本明細書に開示されている任意の他の例におけるマーカ組立体54の形状又は寸法により限定されない。
【0022】
ここで図5を参照すると、凸状面を有する錠剤62が示されているが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体64が錠剤62に固定されている。本例では、マーカ組立体64は、上方層66と、IEM等のデバイス68とを備える。本例では、図2の接着層30等の接着層及びその特性が錠剤62上の被覆体の一部であってもよい。或いは、本発明の別の態様によれば、接着層がデバイス68の一部であってもよい。本発明の更に別の態様においては、接着特性が錠剤62との接触点で上方層66により与えられてもよい。従って、選択された材料の特性に応じて、夫々の層の特性が、様々な例で示された態様の特定の必要性に応じて変更され得る。
【0023】
ここで図5Aを参照すると、本発明の一態様に従ってマーカ組立体64を錠剤62上に組み立てる工程が示されている。マーカ組立体64は、1度に1層ずつ錠剤62上に構築される。デバイス68が錠剤62上に配置される。次いでデバイス68は、錠剤62の形状に成形される。デバイス68は、例えば熱及び/又は圧力等の任意の一般的な方法を用いて錠剤62の形状に成形され得る。その後、上方層66が追加され、錠剤62の形状に成形されると共に、圧力及び/又は熱を用いて錠剤62に固定される。
【0024】
ここで図5Bを参照すると、本発明の別の態様に従ってマーカ組立体64を錠剤62上に組み立てる工程が示されている。本例では、マーカ組立体64は、錠剤62に設けられる前に組み立てられている。マーカ組立体64は錠剤62上に配置される。その後マーカ組立体64は、熱及び/又は圧力を用いて錠剤62に固定され、錠剤62の形状に成形される。
【0025】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図6及び図6Aを参照すると、錠剤70が凸状面を含むが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ組立体72が、錠剤70の形状に成形され、熱及び/又は圧力を用いて錠剤70に固定される。本例では、マーカ組立体72は、デバイス被覆層74とIEM等のデバイス74aとを含む。本例では、図2の下方保護層26、上方保護層28及び接着層30等の保護層及び接着層並びにそれらの特性がデバイス被覆層74の一部である。更に、図2の装飾層32の特性もデバイス被覆層74の一部であってもよい。
【0026】
本発明の他の態様に係る更に他の例において、図7を参照すると、錠剤76が凸状面を含むが、本発明の範囲を限定することなく平坦な面又は凹状面が用いられてもよい。マーカ78が錠剤76に固定されている。封入層80が錠剤76及びマーカ78を囲んでいる。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性が封入層80の一部であってもよい。本発明の代替的な態様においては、マーカ78は、封入層80に代わって、又は封入層80に加えて接着特性を有してもよい。
【0027】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図8を参照すると、カプセル84が示されている。マーカ86がカプセル84の一端部に固定されている。層88がマーカ86を囲んでおり、更にカプセル84に固定されている。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性が層88に組み込まれてもよい。本発明の代替的な態様においては、マーカ86は、層88に代わって、又は層88に加えて接着特性を有してもよい。
【0028】
本発明の別の態様に係る更に別の例において、図9を参照すると、カプセル90が示されている。マーカ組立体92がカプセル90の中央部分に固定されている。マーカ組立体92はカプセル90の周囲を囲んでいる。しかし、本発明の他の態様によれば、マーカ組立体92は、カプセル90を部分的にのみ囲むように設計されてもよい(図示せず)。本例では、(図2の固定層30、下方保護層26、上方保護層28及び装飾層32のような)接着層、保護層及び装飾層の特性がマーカ組立体92に組み込まれてもよい。
【0029】
ここで図10を参照すると、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ100から開始される。ステップ102において、デバイス又はデバイス組立体が原料コアタブレットに取り付けられ、組立タブレットが製造される。ステップ104において、補被覆体が組立タブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ106において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ108において、着色被覆タブレットは押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0030】
ここで図11を参照すると、本発明の別の態様に係る、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ110から開始される。ステップ112において、補被覆体が原料コアタブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。ステップ114において、デバイス又はデバイス組立体が被覆タブレットに取り付けられて、組立被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ116において、着色被覆体が組立被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ118において、着色被覆タブレットは押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0031】
ここで図12を参照すると、本発明の更に別の態様に係る、デバイス又はデバイス組立体をタブレット又は錠剤上に固定する工程ステップが示されており、原料コアタブレット又は錠剤を製造するステップ120から開始される。ステップ122において、補被覆体が、原料コアタブレットに加えられて、被覆タブレットが製造される。ステップ124において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられて、着色被覆タブレットが製造される。ステップ126において、デバイス又はデバイス組立体が着色被覆タブレットに取り付けられて、組立着色被覆タブレットが製造される。ステップ128において、第2被覆体が、組立着色被覆タブレットに加えられて、封入組立タブレットが製造される。任意のステップであるステップ129において、封入組立タブレットが押印されて、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0032】
ここで図14、図15及び図16を参照すると、タブレットの加圧器150が示されている。加圧器150は、図示されているように反時計方向に回転する。加圧器150は、打抜又は打印のキャビティ152と排出トレイ154とを含む。図示されている位置Aから開始して、医薬品がキャビティ152内に置かれる。加圧器150は、移動ホイール160の下方に位置する位置Bまで回転する。移動ホイール160は複数の開口部162を含む。移動ホイール160が位置Cを通過するとき、各開口部162は、図16に示すように供給器170の下を通過する。
【0033】
供給器170は複数のマーカデバイス200を含む。マーカデバイス200は、導電性流体と接触すると起動するIEMである。本発明の範囲は、導電性流体の環境又は種類により限定されない。マーカデバイス200は、摂取されると、胃液等の導電性流体と接触して起動する。マーカデバイス200が、生体により摂取される医薬品と共に用いられる例を再び参照すると、マーカデバイス200を含む医薬品が服用されるか又は摂取されると、マーカデバイス200は体内の導電性流体と接触し、電位差が生成され、システムが起動する。電源の一部がマーカデバイス200により設けられる一方で、電源の他の部分が導電性流体により設けられる。
【0034】
図14及び図15を再び参照すると、開口部162が供給器170の下を通過する度に、マーカデバイス200のうちの1つが、供給器170の真下の開口部162に落ちる。図15に、供給器170から開口部162内へのマーカデバイス200の移動を支援する力「F」が示されている。力は、吸引管168を通した真空を用いて与えられてもよい。本発明の他の態様によれば、力は、重力に加えて、バネ、空気噴出又は突出しピンにより与えられてもよい。移動ホイール160は位置Bまで回転する。位置Bにおいて、開口部162に配置されたマーカデバイス200が、加圧器150のキャビティ152内に落とされる。加圧器150は、更なる医薬品がキャビティ152内のマーカデバイス200上に置かれる位置Dまで回転する。加圧器150は反時計方向に移動し続けて、位置Eにおいて、キャビティ152内の内容物が高圧下で加圧され、内部にマーカデバイス200を有するタブレットが形成される。完成されたタブレットは排出され、必要に応じて層を被覆する等の更なる処理のために排出トレイ154を通って収集ポイントに移される。
【0035】
図17を参照すると、代替的な実施形態として、本発明の別の態様に係る供給組立体172が示されている。供給組立体172は、図14の供給器170の代わりに用いられ得る。供給組立体172は、マーカデバイス200を夫々所定の位置に保持する複数の支持フィンガ174を有する。支持フィンガ174はベルト176に接続されている。支持フィンガ174は、マーカデバイス200を図14の移動ホイール160に向かって下ろす。支持フィンガ174が移動ホイール160の近くの下方部分に達すると、支持フィンガ174がマーカデバイス200から離れて、マーカデバイス200を移動ホイール160の開口部162内に落とす。
【0036】
本発明の別の態様によれば、図18A及び図18Bを参照すると、供給組立体172がバネ175を有する排出器173を含む。開口部162が供給組立体172の下に移動すると、排出器173は、マーカデバイス200を移動ホイール160の開口部162に押し込む。
【0037】
ここで図24A、図24B及び図24Cを参照すると、供給組立体170aが切断工具170bの下方に配置されている代替的な例が示されている。ウェブシート177が、供給組立体170aと切断工具170bとの間に配置される。ウェブシート177は、供給組立体170aの上方の位置にデバイス179を供給する。図24Bに示すように、切断工具170bは供給組立体170aに向かって移動して、デバイス179を切断する。排出器170cが下向きに移動して、デバイス179を切断工具170bから供給組立体170a内に押し込む。図24Cに示すように、工程は継続され、デバイス179は供給組立体170a内に供給される。この工程は、図16の供給器170を装着するために用いられ得る。本発明の別の態様によれば、供給組立体170aは、図14及び図16の供給器170を取り換えるために用いられ得る。
【0038】
ここで図13を参照すると、マーカデバイス200をタブレット又は錠剤内に組み立てる工程ステップが示されており、粉末/原料を型に充填するステップ130から開始する。ステップ132において、マーカデバイス200が型に挿入される。ステップ134において、更なる粉末/原料が加えられ、原料コアタブレット又は錠剤が製造される。ステップ136において、被覆体が原料コアタブレットに加えられ、被覆タブレットが製造される。ステップ138において、着色被覆体が被覆タブレットに加えられ、着色被覆タブレットが製造される。任意のステップであるステップ139において、着色被覆タブレットが押印され、販売状態にある押印タブレットが製造される。
【0039】
本発明の別の態様によれば、マーカデバイス200は、医薬品の外部に固定されてもよい。マーカデバイス200を医薬品の外部に組み立てるか又は固定する工程が、組立体アレイを用いてなされ得る。ここで図19及び図20を参照すると、複数の位置溝部182を含むホイール180が示されている。位置溝部182は図20に更に詳細に示されている。各位置溝部182は、その内部に開口部184を有する。真空が開口部184を通って生成され、そのため、錠剤186がホッパトレイ188からホイール180に供給されると所定の位置に引き込まれる。本発明の他の態様によれば、錠剤186が真空引き込み以外の方法によっても位置付けられ得る。錠剤186は、振動により所定の位置に導かれるか、又はある形態のスイーパーにより払われることにより穴に落ちて、過剰分が払い除けられてもよい。ホイール180が回転すると、錠剤186は、接着層を塗布するステーション1に移動する。ホイール180がステーション2に移動すると、マーカデバイス200が錠剤186に夫々固定される。ホイール180がステーション3に移動すると、保護層が加えられる。ホイール180がステーション4に移動すると、装飾層又は印刷層が塗布される。その後、完成して印刷されたタブレット又は錠剤186が、更なる処理又は販売のために、ホイール180から中央の収集ポイントに移される。本発明の範囲は、ホイール180のステーションの数により限定されない。例えば、ホイール180は1つのステーションを有し、予め組み立てられたデバイスが前記1つのステーションで錠剤186に加えられるように設計され得る。予め組み立てられたデバイスは、接着層を有するIEMのように簡素であってもよく、又は図1に関して上述されたデバイスであってもよい。
【0040】
ここで図21を参照すると、図19に示す各ステーションにおいて、デバイス及び他の構成要素又は部品のタブレット上への配置を含む様々な組み立てステップが実行される。搬送アーム230の一部が、錠剤186の一部の上方に位置付けられている状態が示されている。搬送アーム230は、ホイール180とウェブ232との間で移動する。ウェブ232はデバイス234を含んでおり、デバイス234は、搬送アーム230がデバイス234を拾い上げることができるように配置されている。搬送アーム230は、デバイス234をウェブ232から外し、錠剤186に固定する。本発明の他の態様によれば、デバイス234は、ウェブ232から切り抜かれるか又は打ち抜かれる。他のステーションでは、他の搬送アームが、異なるウェブロールから他の材料を外すか、打ち抜くか、又は切り抜いて錠剤186に固定する。例えば、搬送アームは保護層をウェブシートから外し、デバイスが既に固定されているタブレットに固定する。本発明の別の態様によれば、ウェブ上に配置されたデバイスはマーカ組立体ユニットであってもよく、そのため、単一の取付工程のみが必要であり、各ステーションは、搬送アーム230を用いてマーカ組立体をウェブから錠剤186に移動させる単一の作業を実行するために用いられ得る。
【0041】
ここで図22を参照すると、組立工程が示されており、工具210がキャビティ212を有する。工具210は、回路214aを含む組立デバイス214を錠剤又はタブレット216上に形成する前に組立デバイス214の上方に配置される。工具210は、タブレット216の形状に合わせて形成されており、組立デバイス214上に下げられる。温度及び圧力の印加により、組立デバイス214はデバイス218として変形され、タブレット216にデバイス220として固定される。キャビティ212は、組立デバイス214の回路214aに圧力が印加されることを防ぐ。
【0042】
ここで図23A、図23B及び図23Cを参照すると、本発明の別の態様に係る代替的な組立工程が示されており、この代替的な組立工程において加圧工具又は切断工具240が加圧テーブル242の上方に配置される。加圧テーブル242は、中心穴248を有する溝部246を含む。タブレット250が、中心穴248を通した真空吸引を用いて溝部246に保持される。ウェブシート252が、加圧テーブル242と切断工具240との間に配置される。ウェブシート252はデバイス254を含む。組立工程を開始すべく、切断工具240が加圧テーブル242に向かって移動する。図23Bに示すように、ウェブシート252は打ち抜かれ、デバイス254はタブレット250に固定される。この組立工程における異なるステーション又は位置では、この組立工程で異なる層を含むシート256が、この時点でデバイス254が固定されているタブレット250を保持する加圧テーブル242と切断工具260との間に配置される。切断工具260は加圧テーブル242に向かって移動し、シート256をタブレット250上に固定し(図示せず)、デバイス254が組み立てられた被覆タブレット250が形成される。
【0043】
ここで図25を参照すると、本発明の別の態様に係る組立工程が示されている。組立ユニット300が加圧器302及び加圧器304を備える。加圧器302はウェブ308の上方に配置される。ウェブ308は、ウェブ308上の所定の位置に配置され保持されたデバイス306を含む。デバイス306は、デバイス306をウェブ308に保持する接着層と、タブレット312に隣合う反対側に設けられた第2接着層とを有する。ウェブ308がローラ310aからローラ310bに移動するので、デバイスは、タブレット供給ベルト314上に配置されたタブレット312の上方に供給され配置される。タブレット供給ベルト314は、デバイス306が加圧器302に向かって移動するようにタブレット312を加圧器304に向かって移動させる。タブレット312が加圧器304に近づくと、各タブレット312は、加圧器304の溝部304aに落ち込む。その後、加圧器302がデバイス306を加圧器304に向かって押下するとき、タブレット312は、加圧器304により加圧器302に向かって持ち上げられる。位置318において、デバイス306はタブレット312上に押下され、タブレット312上に固定される。加圧器302及び加圧器304が回転するとき、ウェブ308はローラ310bに向かって移動する。同時に、組立タブレット320が撤去ローラベルト322上に下ろされ、撤去ローラベルト322は、組立タブレット320を加圧器302及び加圧器304から撤去する。組立タブレット320は、流通のための包装、又は更なる層若しくは被覆体の追加等の更なる調製ステップを含む工程の次の段階に移されてもよい。
【0044】
対象の実施形態は生産性が高い製造工程を含んでおり、例えば、このような実施形態に関する詳細が上記において、及び/又は、米国仮特許出願第61/142,849号明細書において提供されており、米国仮特許出願第61/142,849号明細書の開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
本明細書に説明されているように、本発明のシステムは、導電性流体とシステムとの接触によりマークされた事象を示すべく導電性流体と共に用いられる。例えば、本開示のシステムは、医薬品と共に用いられてもよく、示される事象は、医薬品が服用された時期又は摂取された時期である。「摂取された」(ingested)、「摂取する」(ingest)又は「摂取すること」(ingesting )という用語は、生体内へのシステムのあらゆる導入を意味するものと理解される。例えば、摂取は、システムを口内から下行結腸まで単に配置することを含む。従って、摂取という用語は、導電性流体を含む環境にシステムが導入される場合のあらゆる事例に該当する。別の例は、非導電性流体が導電性流体と混合する状況である。このような状況では、システムは非導電性流体内に存在し、2つの非導電性流体及び導電性流体が混合すると、システムは導電性流体と接触して起動する。更に別の例は、ある導電性流体の存在を検出する必要がある状況である。このような事例では、起動するシステムが導電性流体内に存在することを検出可能であり、従って、夫々の流体の存在が検出される。
【0046】
単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」が、本明細書及び請求項で用いられている場合、文脈が別段に明示しない限り、複数の指示対象を含むことを留意すべきである。更に、請求項がいかなる選択的な要素も排除して記載されていることを留意すべきである。従って、この記述は、請求項の要素の記載に関する「唯一の(solely)」、「のみの(only)」等の排他的用語の使用、又は「否定的な(negative)」限定の使用のための先行記載として機能すべく意図される。
【0047】
当業者が本開示を読むと明らかであるように、本明細書に説明され例示された個々の実施形態は夫々、別々の構成要素及び特徴を有しており、別々の構成要素及び特徴は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の複数の実施形態のいずれかから容易に分離されてもよく、又はいずれかと容易に組み合わされてもよい。全ての記載された方法は、記載された事象の順序で、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
【0048】
上記の発明は、理解の明瞭化のために、図示及び例示によりある程度詳しく説明されているが、ある変更及び調整が、添付の請求項の趣旨又は範囲から逸脱することなく本発明になされてもよいことが、本発明の教示を考慮すると当業者に容易に明らかとなる。
【0049】
従って、前述の内容は本発明の本質を単に示しているに過ぎない。本明細書に明示的に説明されていないか又は示されていないが、本発明の本質を具体化して本発明の趣旨及び範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案することが可能であることが明らかである。更に、本明細書に述べられている全ての例及び条件的な用語は、本発明の本質と、本技術分野を進展させるために本発明者により与えられた概念とを理解する際に読者を支援することを本質的に意図するものであり、このように具体的に述べられた例及び条件に限定するものではないと解釈されるべきである。更に、本発明の本質、態様及び実施形態だけでなく、本発明の具体的な例を述べている本明細書における全ての記載は、本発明の構造的且つ機能的な等価物の両方を含むことを意図するものである。加えて、このような均等物は、現時点で既知の均等物及び今後開発される均等物の両方、すなわち構造に関わらず同一の機能を有する開発された全ての要素を含む。従って、本発明の範囲は、本明細書に示され説明された例示的な実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明の範囲及び趣旨は、添付の請求項により具体化される。
【0050】
米国特許法第119条(e)に基づいて、本出願は、2009年12月2日に出願され「医薬品と一体化された摂取可能な事象マーカシステム」(INTEGRATED INGESTIBLE EVENT MARKER SYSTEM WITH PHARMACEUTICAL PRODUCT)を発明の名称とする米国仮特許出願第61/266,103号明細書の出願日を優先日として主張しており、その開示が、参照により本出願に組み込まれる。
【0051】
本出願は、以下に挙げる出願、すなわち、2010年11月22日に出願され「医薬品を備えた摂取可能なデバイス」(INGESTIBLE DEVICE WITH PHARMACEUTICAL PRODUCT)を発明の名称とする米国仮特許出願第61/416,150号明細書、2007年10月25日に出願され「起動が制御された摂取可能な識別要素」(CONTROLLED ACTIVATION INGESTIBLE IDENTIFIER)を発明の名称とする米国特許出願公開第12/447,172号明細書、2006年10月25日に出願され「起動が制御された薬剤情報システム」(CONTROLLED ACTIVATION PHARMA−INFORMATICS SYSTEM)を発明の名称とする米国仮特許出願第60/862,925号明細書、及び、2007年10月25日に出願され「起動が制御された摂取可能な識別要素」(CONTROLLED ACTIVATION INGESTIBLE IDENTIFIER)を発明の名称とする国際出願第PCT/US2007/82563号明細書に関連しており、これらの出願は、参照により本出願に組み込まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤と、
上部及び底部を有し、前記錠剤に固定されたデバイスと
を備えた医薬品であって、
前記デバイスは、
中央のキャビティを画定する非導電性のスカート部と、
該スカート部により画定された前記キャビティに配置された制御部と
を備えており、該制御部は、前記制御部の両側に配置され前記制御部に電気的に接続された少なくとも2つの異質材料を含んでおり、該異質材料は、導電性流体に接すると、前記制御部に電力を供給する電位差を生じさせ、前記制御部は電力が供給されると、情報が符号化されている電流特性を生じさせ、
前記デバイスは、該デバイスを前記錠剤に固定すべく前記デバイスの前記底部に固定部分を更に備えていることを特徴とする医薬品。
【請求項2】
前記デバイスの上部に配置された保護層を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品。
【請求項3】
前記保護層の大きさは、前記スカート部の大きさと同一であり、前記保護層は、前記制御部の上部を覆っていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項4】
前記保護層は前記デバイスより大きく、前記保護層は、前記デバイスを周囲環境から密閉すべく前記錠剤の表面に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項5】
前記固定部分は、前記デバイスの前記底部の前記スカート部に配置された複数の接着点であることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項6】
前記固定部分の大きさは、前記デバイスの大きさと同一であり、前記固定部分は前記デバイスの前記底部を覆っていることを特徴とする請求項5に記載の医薬品。
【請求項7】
前記デバイスの前記底部に設けられおり、前記デバイスと前記固定部分との間に配置された第2保護層を更に備えていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項8】
前記第2保護層の大きさは、前記スカート部の大きさと同一であり、前記第2保護層は前記制御部の底部を覆っていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項9】
前記固定部分は、前記第2保護層上に設けられており、前記デバイスの周りに配置された複数の接着点であることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項10】
前記固定部分の大きさは、前記デバイスの大きさと同一であり、前記固定部分は前記第2保護層上に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項11】
前記スカート部は、複数の穴を画定しており、前記保護層及び前記第2保護層は前記穴を通して互いに接続されていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項12】
電子マーカを備えた薬剤用のタブレットであって、
薬剤を含む第1タブレット部分と、
高速溶解剤を含む第2タブレット部分と
を備えており、前記高速溶解剤及び薬剤は化学的に相溶性であり、前記第1タブレット部分及び前記第2タブレット部分は、前記電子マーカを保持するためのキャビティを画定しており、
前記電子マーカは、
中央のキャビティを画定する非導電性のスカート部と、
該スカート部により画定された前記キャビティ内に配置された制御部と
を備えており、該制御部は、前記スカート部により離れて配置された少なくとも2つの異質材料を含んでおり、該異質材料は電源の一部を形成し、電位差を生じさせ、情報が符号化されている電流特性を生じさせ、
前記電子マーカは、前記スカート部と前記制御部とを囲むポケットを画定する被覆体を更に備えており、該被覆体は前記制御部を周囲環境に接触させるべく溶解することを特徴とするタブレット。
【請求項13】
カプセルの内部に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のタブレット。
【請求項14】
前記カプセルは第2薬剤で充填されていることを特徴とする請求項12に記載のタブレット。
【請求項15】
電流制御デバイスを備えた医薬品を製造するための方法であって、
錠剤を製造するステップと、
タグ付錠剤を製造すべく、前記電流制御デバイスを接着部分により前記錠剤に固定するステップと、
前記タグ付錠剤の前記電流制御デバイスの上部に配置された保護層を用いて前記タグ付錠剤を保護して、前記医薬品を製造するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記保護層を前記電流制御デバイスと同一の大きさになるように切断するステップを更に含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電流制御デバイスを周囲環境から密閉すべく前記保護層が前記錠剤の表面に固定され得るように、前記保護層を、前記電流制御デバイスより大きい大きさになるように切断するステップを更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記固定するステップでは、前記接着部分として複数の接着点を用い、該接着点を前記電流制御デバイスの底部に配置することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記固定するステップでは、前記接着部分として接着シートを用い、該接着シートの大きさを前記電流制御デバイスの大きさと同一にすることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
積層されたデバイスを備えた識別可能な薬剤タブレットを製造するための方法であって、
薬剤である原料粉末の第1部分を、加圧器ホイールにより画定されたキャビティに充填するステップと、
前記原料粉末の第1部分を圧縮して、第1タブレット部分を形成するステップと、
前記デバイスを、前記第1タブレット部分を含有する前記キャビティに挿入するステップと、
第2タブレット部分を形成する原料粉末の第2部分を前記キャビティに充填するステップと、
前記キャビティ内の内容物を押圧して、前記第1タブレット部分を前記第2タブレット部分に密閉し、識別可能な薬剤タブレットが製造するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
錠剤と、
上部及び底部を有するデバイスと
を備えた医薬品であって、
前記デバイスは、該デバイスを前記錠剤に固定するために前記デバイスの前記底部に配置された固定部分を用いて前記錠剤に固定されており、保護層が、前記デバイスを環境から保護するために前記デバイスの上部に配置されていることを特徴とする医薬品。
【請求項1】
錠剤と、
上部及び底部を有し、前記錠剤に固定されたデバイスと
を備えた医薬品であって、
前記デバイスは、
中央のキャビティを画定する非導電性のスカート部と、
該スカート部により画定された前記キャビティに配置された制御部と
を備えており、該制御部は、前記制御部の両側に配置され前記制御部に電気的に接続された少なくとも2つの異質材料を含んでおり、該異質材料は、導電性流体に接すると、前記制御部に電力を供給する電位差を生じさせ、前記制御部は電力が供給されると、情報が符号化されている電流特性を生じさせ、
前記デバイスは、該デバイスを前記錠剤に固定すべく前記デバイスの前記底部に固定部分を更に備えていることを特徴とする医薬品。
【請求項2】
前記デバイスの上部に配置された保護層を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品。
【請求項3】
前記保護層の大きさは、前記スカート部の大きさと同一であり、前記保護層は、前記制御部の上部を覆っていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項4】
前記保護層は前記デバイスより大きく、前記保護層は、前記デバイスを周囲環境から密閉すべく前記錠剤の表面に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項5】
前記固定部分は、前記デバイスの前記底部の前記スカート部に配置された複数の接着点であることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項6】
前記固定部分の大きさは、前記デバイスの大きさと同一であり、前記固定部分は前記デバイスの前記底部を覆っていることを特徴とする請求項5に記載の医薬品。
【請求項7】
前記デバイスの前記底部に設けられおり、前記デバイスと前記固定部分との間に配置された第2保護層を更に備えていることを特徴とする請求項2に記載の医薬品。
【請求項8】
前記第2保護層の大きさは、前記スカート部の大きさと同一であり、前記第2保護層は前記制御部の底部を覆っていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項9】
前記固定部分は、前記第2保護層上に設けられており、前記デバイスの周りに配置された複数の接着点であることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項10】
前記固定部分の大きさは、前記デバイスの大きさと同一であり、前記固定部分は前記第2保護層上に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項11】
前記スカート部は、複数の穴を画定しており、前記保護層及び前記第2保護層は前記穴を通して互いに接続されていることを特徴とする請求項7に記載の医薬品。
【請求項12】
電子マーカを備えた薬剤用のタブレットであって、
薬剤を含む第1タブレット部分と、
高速溶解剤を含む第2タブレット部分と
を備えており、前記高速溶解剤及び薬剤は化学的に相溶性であり、前記第1タブレット部分及び前記第2タブレット部分は、前記電子マーカを保持するためのキャビティを画定しており、
前記電子マーカは、
中央のキャビティを画定する非導電性のスカート部と、
該スカート部により画定された前記キャビティ内に配置された制御部と
を備えており、該制御部は、前記スカート部により離れて配置された少なくとも2つの異質材料を含んでおり、該異質材料は電源の一部を形成し、電位差を生じさせ、情報が符号化されている電流特性を生じさせ、
前記電子マーカは、前記スカート部と前記制御部とを囲むポケットを画定する被覆体を更に備えており、該被覆体は前記制御部を周囲環境に接触させるべく溶解することを特徴とするタブレット。
【請求項13】
カプセルの内部に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のタブレット。
【請求項14】
前記カプセルは第2薬剤で充填されていることを特徴とする請求項12に記載のタブレット。
【請求項15】
電流制御デバイスを備えた医薬品を製造するための方法であって、
錠剤を製造するステップと、
タグ付錠剤を製造すべく、前記電流制御デバイスを接着部分により前記錠剤に固定するステップと、
前記タグ付錠剤の前記電流制御デバイスの上部に配置された保護層を用いて前記タグ付錠剤を保護して、前記医薬品を製造するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記保護層を前記電流制御デバイスと同一の大きさになるように切断するステップを更に含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電流制御デバイスを周囲環境から密閉すべく前記保護層が前記錠剤の表面に固定され得るように、前記保護層を、前記電流制御デバイスより大きい大きさになるように切断するステップを更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記固定するステップでは、前記接着部分として複数の接着点を用い、該接着点を前記電流制御デバイスの底部に配置することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記固定するステップでは、前記接着部分として接着シートを用い、該接着シートの大きさを前記電流制御デバイスの大きさと同一にすることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
積層されたデバイスを備えた識別可能な薬剤タブレットを製造するための方法であって、
薬剤である原料粉末の第1部分を、加圧器ホイールにより画定されたキャビティに充填するステップと、
前記原料粉末の第1部分を圧縮して、第1タブレット部分を形成するステップと、
前記デバイスを、前記第1タブレット部分を含有する前記キャビティに挿入するステップと、
第2タブレット部分を形成する原料粉末の第2部分を前記キャビティに充填するステップと、
前記キャビティ内の内容物を押圧して、前記第1タブレット部分を前記第2タブレット部分に密閉し、識別可能な薬剤タブレットが製造するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
錠剤と、
上部及び底部を有するデバイスと
を備えた医薬品であって、
前記デバイスは、該デバイスを前記錠剤に固定するために前記デバイスの前記底部に配置された固定部分を用いて前記錠剤に固定されており、保護層が、前記デバイスを環境から保護するために前記デバイスの上部に配置されていることを特徴とする医薬品。
【図1】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【公表番号】特表2013−512737(P2013−512737A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542185(P2012−542185)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/058721
【国際公開番号】WO2011/068963
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(505222679)プロテウス デジタル ヘルス, インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/058721
【国際公開番号】WO2011/068963
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(505222679)プロテウス デジタル ヘルス, インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】
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