説明

医薬組成物を造粒するための装置および方法

改善されたディスペンサアセンブリを具備する低温造粒システムは、液体媒体内の医薬物質の凍結ペレットを生産するために提供される。液体媒体内の医薬物質を低温造粒する方法もまた提供される。特定の実施態様において、ディスペンサアセンブリは、タンパク質、ペプチドおよび核酸などの生分解性物質を含む、医薬組成物の懸濁液またはスラーを用いて利用される。ある実施態様において、医薬懸濁液は、医薬品粉末を作成するのに適した任意の医薬上受容可能な担体粒子に吸着されてもよい。ある実施態様において、医薬担体は、例えば、ジケトピペラジンをベースとした微小粒子であってもよい。ディスペンサアセンブリは、形成された低温ペレットの物理的特性を改善し、工程中の製品ロスを最小限にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本出願は、参照によりその全文が本明細書に組み入れられている、2009年11月2日付け出願の米国特許仮出願番号第61/257385号に基づいて優先権を主張するものである。
本発明は、薬剤品の生産中に医薬組成物を低温で造粒するための改善された装置および方法に関する。特定の実施態様において、装置および方法は、肺送達のための医薬品を生産するための工程に使用される。
【背景技術】
【0002】
低温造粒機器は、食品産業における凍結製品ペレットの生産のために市販されている。特に、食品産業に利用される低温造粒システムは、アイスクリームなどの凍結食品を準備するために適している。例えば、米国特許第6216470号、7062924号および7475554号は、低温造粒のために利用されるシステムを開示しており、参照によりその全文が本明細書に組み入れられる。
【0003】
低温造粒システムは、液体窒素などの低温液体の流れを運ぶトレイまたはチャネルを含んでもよい。低温造粒される材料は、トレイの上方に位置するディスペンサからの液体窒素の流れの中へ導入される。材料は、液体窒素によりペレット状または顆粒状に凍結される。トレイの終端において、液体窒素および凍結されたペレットは、通常はスクリーンを利用して分離される。液体窒素は、液体窒素の閉ループ循環を形成するために、トレイの上端に戻される。凍結されたペレットは、そのまま利用されるか、または、さらなる工程にさらされる。 “低温造粒”および“低温ペレット化”なる用語は、多かれ少なかれ区別なく使われる。
【0004】
医薬製剤の生産のようないくつかの工程は、正確な制御および繰り返し可能な結果を要求する。これまで先行技術の低温造粒システムは、医薬製剤の生産のためには適していなかった。したがって、低温造粒システムの設計および生産、ならびに、医薬製剤の生産に利用される方法を改善する必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、液体媒体内で医薬物質の凍結ペレットを生産するために用いる、改善されたディスペンサアセンブリを具備する低温造粒システムに関する。液体媒体内で医薬物質を低温造粒する方法もまた開示される。特定の実施態様において、ディスペンサアセンブリは、タンパク質、ペプチドおよび核酸などの生分解性物質を含む、医薬組成物の懸濁液またはスラリーを用いる。ある実施態様において、医薬懸濁液は、医薬品粉末を作成するのに適した任意の医薬上受容可能な担体粒子に吸着されてもよい。ある実施態様において、医薬担体は、例えば、ジケトピペラジンをベースとした微小粒子であってもよい。
【0006】
本発明の第一の観点にしたがって、低温造粒システムが提供される。低温造粒システムは、冷却剤の流れを運ぶように構成された少なくとも1つのトレイ;冷却剤を少なくとも1つのトレイに送達するように構成された機構;医薬組成物を冷却剤の中へ供給するように構成されたディスペンサアセンブリであって、ディスペンサアセンブリは、ハウジングおよびディスペンササブアセンブリを含み、ハウジングは、ディスペンササブアセンブリをトレイの上方に取り付けるように構成され、ディスペンササブアセンブリは、内部チャンバを画定する筐体、医薬組成物を内部チャンバに供給するための少なくとも1つの入口ポート、および、医薬組成物をトレイ内の冷却剤に供給するための複数のディスペンサポートを含み、ディスペンサポートは、医薬組成物と冷却剤との相互作用の後に、所定の寸法範囲の医薬組成物のペレットを生成するように構成され;ならびに、冷却剤からペレットを分離し、ペレットをペレットレセプタクルに移送するように構成される、移送アセンブリ;を含む。
【0007】
本発明の第二の観点にしたがって、ディスペンサアセンブリは、低温造粒システムにおいて医薬組成物を冷却剤の中へ供給するために提供される。ディスペンサアセンブリは、ハウジングおよびディスペンササブアセンブリを含み、ハウジングは、ディスペンササブアセンブリをトレイの上方に取り付けるように構成され、ディスペンササブアセンブリは、内部チャンバを画定する筐体、医薬組成物を内部チャンバに供給するための少なくとも1つの入口ポート、および、医薬組成物をトレイ内の冷却剤に供給するための複数のディスペンサポートを含み、ディスペンサポートは、医薬組成物と冷却剤との相互作用の後に、所定の寸法範囲の医薬組成物のペレットを生成するように構成される。
【0008】
本発明の第三の観点にしたがって、医薬組成物を低温造粒するための方法が提供される。方法は、冷却剤の流れを画定すること;医薬組成物をディスペンサアセンブリに供給すること;ディスペンサアセンブリからの医薬組成物を冷却剤の流れの中に分注することであって、所定の寸法範囲のペレットを形成するために、医薬組成物は冷却剤の流れの上に均一に液滴直径で分注され;および、ペレットを冷却剤から分離すること;を含む。
【0009】
本発明の第四の観点にしたがって、ディスペンサアセンブリは、内部容積またはチャンバを有するハウジング、カバー、および、ハウジングに取り付け可能なディスペンササブアセンブリを含む。ディスペンササブアセンブリは、外面および内面、上端部および下端部を有するように構成され、上端部はディスペンササブアセンブリの内部チャンバと通じるように構成された入口ポートを有する。入口ポートは、液体媒体内の医薬物質をディスペンササブアセンブリに送達するための導管を提供する。ディスペンササブアセンブリは、ディスペンサアセンブリの下部に位置する複数の出口ポートをさらに具備するように構成される。
【0010】
本発明の第五の観点にしたがって、懸濁液またはスラリーを低温ペレット化する方法が提供される。方法は、2つの部分、第一要素および第二要素を有するディスペンササブアセンブリを含むディスペンサアセンブリを介して、医薬組成物を蠕動ポンプを利用して約0.5〜約10L/分の速度で送り出すことを含み;第一要素は、デバイスの上端部を形成し、かつ、液体医薬組成物を提供するための1つ以上の入口ポートを有し、および、第二要素は、ディスペンサアセンブリの下端部を形成し、かつ、複数の導管およびディスペンサポートが提供されるチャネルを含み;第一および第二要素の両方が流体の容積を保持および前記流体を液滴形状で分注することが可能な筐体を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明をより詳細に理解するために、参照により本明細書に組み入れられている添付の図面を参照する。
【図1】図1は、本発明の実施態様による低温造粒システムの概略ブロック図である。
【図2】図2は、ディスペンサアセンブリおよび冷却剤を運ぶ上部トレイを示す、図1の低温造粒システムの部分断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施態様による、図1のディスペンサアセンブリの等尺部分切断図である。
【図4】図4は、図3のディスペンサアセンブリの等尺分解図である。
【図5】図5は、ディスペンサアセンブリの底面図である。
【図6】図6は、図4のディスペンササブアセンブリの等尺図である。
【図7】図7は、ディスペンササブアセンブリの断面図である。
【0012】
詳細な説明
低温造粒機器は、生物学的薬剤品のフリーズドライステップにおいて多くの問題に直面することなく、医薬組成物の生産に容易に適用できない。医薬組成物のペレット化がなければ、組成物は凍結工程で凝集され、薬剤品の凍結乾燥時間は増加する。医薬品製造工程において既製の低温造粒機器を利用する場合の他の問題は、ペレット形成の欠如、分注前の医薬物質を含む溶液および/または懸濁液の流動および凍結を含み、これらはディスペンサ装置の目詰まりを、よって、ペレット化の間にペレットの要求された寸法を生み出すことができないことによる移送中の製品ロスを引き起こす。標準の低温造粒機器は、一般的に比較的高い粘度の物質に利用される。
【0013】
医薬組成物を低温造粒または低温ペレット化する装置および方法がここに開示される。医薬組成物は、液体媒体内に医薬物質の形状を有していてもよい。特定の観点において、低温造粒システムは、移送システムを介した移送のために適した、より均一なペレット寸法のペレットを生成し、工程の効率性および薬剤品の生産量を改善する。
【0014】
1つの実施態様において、低温造粒システムは、医薬物質およびペレット化される液体媒体に応じた任意直径のより均一な寸法のペレットを生成する。ある実施態様において、顆粒またはペレットは、約3mm〜6mmの範囲の直径であってもよい。特定の実施態様において、低温造粒システムは、既存の市販されている低温造粒システムに適用可能な、改善されたディスペンサアセンブリを含む。
【0015】
特定の実施態様において、医薬物質は、担体粒子の上に吸着されるタンパク質またはペプチドであってもよく、また、緩衝剤、溶液、懸濁液またはスラリーのような媒体に含まれていてもよい。
【0016】
1つの実施態様において、医薬物質は、例えば、ジケトピペラジンおよび医薬活性成分を含んでもよい。この実施態様において、医薬活性成分または活性剤は、疾病または治療される疾患に応じた任意の種類であってもよい。他の実施態様において、ジケトピペラジンは、例えば、粒子、微小粒子および同類のものを形成するための効用を有する、対称的分子および非対称のジケトピペラジンを含んでもよく、それは体内の標的部位へ活性剤の送達のための輸送システムとして利用可能である。“活性剤”なる用語は、ジケトピペラジン製剤の上に、カプセル化される、関連される、結合される、複合される、封入される、または、吸着される、タンパク質またはペプチドまたは生体分子のような、治療剤または分子として表現される。任意の形状の活性剤が、ジケトピペラジンと併用することが可能である。製剤送達システムは、治療的、予防的または診断的活性を有する、生化学的な活性剤を送達することに利用可能である。
【0017】
薬剤の不安定性および/または吸収率の低さのような、医薬分野における問題を克服する微小粒子を生成するために利用された、1つのクラスの薬剤送達剤は、2,5‐ジケトピペラジンである。2,5‐ジケトピペラジンは、下記に示される一般式1の化合物で代表され、ここでE=Nである。1つまたは両方の窒素は、ジケトモルホリンおよびジケトジオキサンのそれぞれの置換類似体を作り出すための酸素で置き換え可能である。
【化1】

【0018】
これらの、特に酸性Rグループを持つ、2,5‐ジケトピペラジンは、薬剤送達において有用であることが示された(U.S. Patent Nos. 5,352,461 entitled “Self Assembling Diketopiperazine Drug Delivery System;” 5,503,852 entitled “Method For Making Self-Assembling Diketopiperazine Drug Delivery System;” 6,071,497 entitled “Microparticles For Lung Delivery Comprising Diketopiperazine;” and 6,331,318 entitled “Carbon-Substituted Diketopiperazine Delivery System,” each of which is incorporated herein by reference in its entirety for all that it teaches regarding diketopiperazines and diketopiperazine-mediated drug delivery)。ジケトピペラジンは、微小粒子の吸着で薬剤として形成可能である。この薬剤およびジケトピペラジンの組み合わせは、薬剤の安定性および/または吸着特性に改善を与えることが可能である。これらの微小粒子は、肺を含む呼吸器系の特定の領域に吸入することにより送達可能である。
【0019】
フマリルジケトピペラジン(ビス-3,6−(N−フマリル−4−アミノブチル)−2,5−ジケトピペラジン;FDKP)は、肺への応用のための1つの好ましいジケトピペラジンである。
【化2】

【0020】
FDKPは、酸における低い溶解性を有するが、中性pHまたは基本pHにおいて容易に可溶性であるため、有益な微小粒子マトリックスを提供する。これらの性質は、FDKPが酸性条件の下で結晶化すること、および、結晶が粒子を形成するために自己組織化することを可能にする。粒子は、pHが中性である生理学的条件の下で容易に分解する。1つの実施態様において、ここに開示される微小粒子は、インスリンなどの活性剤が詰まっているFDKP微小粒子である。
【0021】
いくつかの実施態様において、担体粒子は、フマリルジケトピペラジン、スクシニルジケトピペラジン、マレイルジケトピペラジン、および、同類のものを含む、他のジケトピペラジンを含んでもよい。ある態様において、この工程は、4mmより大きいまたは5mmより大きい直径の顆粒またはペレットをもたらしてもよい。
【0022】
ここで説明される低温造粒システムは、ディスペンサアセンブリ、液体窒素のような冷却剤のソースを保持するための容器、医薬組成物を送達するためのポンプアセンブリ、冷却剤を送達するためのポンプシステム、および、形成されたペレットをペレットレセプタクルに移送するための移送システムを含む。ディスペンサアセンブリは、生産ニーズに応じて任意の寸法に構成され、冷却剤の近位に設置されるため、冷却剤の表面からの距離は、低温造粒される医薬組成物の液滴を形成するディスペンサポートから数インチ以内である。特定の実施態様において、ディスペンサアセンブリは、低温造粒システム内において液体窒素の流れから約2cm以内に位置してもよい。低温造粒される物質に応じて、約2cm〜約25cmの範囲の高さの他のディスペンサが用いられてもよい。
【0023】
本発明の実施態様による低温造粒システムの概略ブロック図が、図1および図2に示される。低温造粒システム10の構成要素のための支持構造は、図1および2においては省略される。低温造粒システム10は、CES Inc.により生産をよび販売されている、市販の低温造粒システムの変更であってもよい。
【0024】
低温造粒システム10は、上部トレイ12、下部トレイ14およびコンベア20を含む。トレイ12および14のそれぞれは、低温液体、好ましくは液体窒素24のような冷却剤を運ぶために、図2に示されるようにU形状をしていてもよい。トレイ12および14のそれぞれは、液体窒素24が下向きに流れるように、水平に対して傾いていてもよい。トレイ12および14の角度は、液体窒素24の要求された流速をもたらすために選択されてもよい。トレイ12およびトレイ14は、液体窒素24の自由な流れを可能にするために、少なくともその下端において終端部が開口している。
【0025】
低温造粒システム10は、コンベア20の下および下部トレイ14の下端付近に位置する、液体窒素容器30を含む。液体窒素容器30は、下部トレイ14の下端から落ちる液体窒素24を集める。液体窒素の循環のための閉ループシステムを提供するために、液体窒素は、容器30から上部トレイ12の上端へポンプ32により供給される。液体窒素24は、上部トレイ12および下部トレイ14を伝って流れ、液体窒素容器30に戻る。
【0026】
ディスペンサアセンブリ50は、医薬組成物52を上部トレイ12内の液体窒素24の流れの中へ分注する。医薬組成物は、ソースタンク54からディスペンサアセンブリ50へポンプ56により供給される。ポンプ56は、蠕動ポンプであってもよく、いくつかの実施態様においては、医薬組成物52を約0.5〜約10L/分の流速で送り出してもよい。窒素ガスソース60は、窒素ガスをディスペンサアセンブリ50に供給してもよい。
【0027】
作動中に、上部トレイ12、下部トレイ14、液体窒素容器30およびポンプ32は、トレイ12および14内で、液体窒素24の連続的な流れを生み出してもよい。ディスペンサアセンブリ50は、下記のように、医薬組成物52を液体窒素の流れの中へ分注する。医薬組成物は凍結ペレットを形成し、液体窒素と共に流れ、下部トレイ14の下端からコンベア20の上に落ちる。
【0028】
コンベア20は、凍結ペレットを液体窒素から分離し、ペレットをペレットレセプタクル62に移送する機能を果たす。コンベア20は、液体窒素24を通過させるため、および、医薬組成物のペレットを留めるための開口寸法を有するスクリーンまたはメッシュの形態であってもよい。液体窒素24は、コンベア20を介して液体窒素容器30の中へ落ちる。凍結ペレットは、コンベア20により運ばれ、コンベア20からペレットレセプタクル62の中へ落ちる。
【0029】
ディスペンサアセンブリ50の1つの実施態様は、図3〜7に示される。図3は、部分的に切断されたハウジングの側壁を具備するディスペンサアセンブリ50の等尺図である。図4は、ディスペンサアセンブリ50の等尺分解図である。図5は、ディスペンサアセンブリ50の底面図である。図6は、ディスペンササブアセンブリの等尺図である。図7は、ディスペンササブアセンブリの断面図である。図3〜7における同様の要素は、同じ参照番号が付される。
【0030】
ディスペンサアセンブリ50は、ハウジング100およびハウジング100に取り付けられるディスペンササブアセンブリ120を含んでもよい。ハウジング100は、上部ハウジング部材110、下部ハウジング部材112およびカバー114を含んでもよい。ハウジング100は、ディスペンササブアセンブリ120を低温造粒システム10の上部トレイ12の上方に取り付ける役目を果たす(図1)。ディスペンサアセンブリ50は、例えば、ステンレス鋼で作られてもよいが、鉄またはプラスチック複合材などの他の材料でもよい。
【0031】
図4に示されるように、上部ハウジング部材110は、チャンバ115を画定する4つの側壁130および側壁130の上端にあるフランジ132を含む。フランジ132には、低温造粒システム10内のディスペンサアセンブリ50を取り付けるための取り付け穴134が提供されてもよく、また、ディスペンサアセンブリ50の設置および取り外しを促進するためのハンドル136がさらに提供されてもよい。
【0032】
カバー114は、上部ハウジング部材110の上端の開口をカバーするように寸法が決められてもよい。カバー114は、窒素ガスなどのガスをチャンバ115の中へ供給するための開口116が提供されてもよい。
【0033】
下部ハウジング部材112は、チャンバ115の下端が閉じられるように、側壁130の下端に取り付けられるために寸法決めされてもよい。さらに、下部ハウジング部材112は、医薬組成物52を液体窒素24の中へ分注するために露出されるディスペンササブアセンブリ120のディスペンサポートを具備するディスペンササブアセンブリ120を設置するための開口140が提供される。
【0034】
図5〜7に示されるように、ディスペンササブアセンブリ120は、上端部150、および、低温造粒される医薬組成物を保持するための内部チャンバ158を有する筐体を形成する下端部152を含む。ディスペンササブアセンブリ120の上端部150は、比較的平らな構造を有していてもよく、ディスペンササブアセンブリの内部チャンバ158と通じるように構成される、1つ以上の入口ポート154,156を含む。入口ポート154、156は、低温造粒される医薬組成物を送達するための導管を提供する。いくつかの実施態様において、医薬組成物がディスペンササブアセンブリ120の内部チャンバ158を通して分配されるように、2つ以上の入口ポートが上端部150上に提供されてもよい。追加の入口ポートが、ディスペンササブアセンブリ120の上端部150に沿って配置されてもよく、医薬組成物の均一な分配を提供することが可能である。
【0035】
ディスペンササブアセンブリ120の下端部152は、1つ以上の内部チャネル160またはくぼみを有するように構成される。ディスペンサポート170は、医薬組成物の分注のために、内部チャネル160およびディスペンササブアセンブリ120の外側の間に流体連結を提供する(図7)。ディスペンサポート170のそれぞれは、チャネル160およびディスペンサポート170の出口の間の導管162を含む。導管162は、低温造粒される溶液または懸濁液に応じた任意の長さでよい。しかしながら1つの実施態様において導管162の長さは1〜3mmで、ディスペンサポート170の開口部は、直径で約3mmより大きくてもよい。他の実施態様において、ディスペンサポートの数は異なってもよい。いくつかの実施態様において、ディスペンサポート170は、ディスペンサポート170の列172、174(図5)を形成するディスペンササブアセンブリ120の下端部152のチャネル160内に位置合わせされる。いくつかの実施態様において、ディスペンササブアセンブリ120は、少なくとも2つのチャネル160およびディスペンサポート170の少なくとも2つの列172,174を有していてもよい。いくつかの実施態様において、ディスペンサポート170は、垂直方向に対して鋭角を形成するように構成されていてもよい。いくつかの実施態様において、ディスペンサポート170は、液体窒素24の上方約1〜4インチに、また好ましくは、液体窒素の上方約1〜2インチに位置してもよい。
【0036】
図7に示されるように、チャネル160およびディスペンサポート170を相互接続するそれぞれの導管162は、第一の直径の上部導管200、および、第二の直径の下部導管202を含んでもよい。ディスペンササブアセンブリがジケトピペラジンをベースにした微小粒子を分注するために利用されるいくつかの実施態様において、上部導管200は約1mmの直径を有し、下部導管202は約3mmの直径を有していてもよい。より一般的に、上部導管200は、要求される液滴の寸法を元にして約1mmまたはそれより大きい直径を有していてもよい。
【0037】
図7にさらに示されるように、それぞれの上部導管200は垂直配向を有し、それぞれの下部導管202は、垂直に対して0度から90度未満のような鋭角に配向されていてもよい。また、列172における下部導管202および列174における下部導管202は、垂直に対して対角に配向されていてもよい。
【0038】
ディスペンサポート170の間隔を置かれた列172および174が図5に示される。ディスペンサポート170の列172および174は、上部トレイ12内の液体窒素24の流れ方向に対して垂直であってもよく(図1)、上部トレイ12の全体の幅を実質的に横断して延伸していてもよい(図2)。いくつかの実施態様において、列172、174内のディスペンサポート170の間隔は、約13mmである。さらに、列172内のディスペンサポート170は、例えば、ディスペンサポート170の間隔の2分の1で、列174内のディスペンサポート170からオフセットされていてもよい。
【0039】
上記で示されたディスペンサポート170の構造は、医薬物質のディスペンサアセンブリ50から液体窒素24への要求された液滴寸法での均一な分注を提供する。異なるディスペンサポート170から分注された液滴の間の干渉リスクは、ディスペンサポート170のオフセットされた列の構造により促進される。
【0040】
限定されず、クランプ、ボルトを含む固定機構が、ディスペンササブアセンブリ120の上端部150および下端部152を共に保持するために利用されてもよい。1つの実施態様において、クランプ180が、ディスペンササブアセンブリ120の一部を固定するために利用されてもよい。入口ポート154、156は、チューブまたはホースにより、例えば、ポンプ54につながれ、医薬組成物をディスペンササブアセンブリに送達してもよい(図1)。
【0041】
ディスペンサアセンブリ50には、抵抗加熱器のようなヒーターが提供されてもよく、それは分注中に溶液が凍結するのを防ぐためにハウジングに付着可能である。
【0042】
1つの実施態様において、医薬組成物を低温造粒するための工程は:溶媒、緩衝剤、水、生理食塩水を含む液体内に医薬物質を溶かすこと;溶液または懸濁液を混合すること;溶液を窒素ガスの下で低温ディスペンサアセンブリを介して、液体窒素などの冷却剤の中へ送り出し、デュワー(dewar)内で形成された顆粒またはペレットを集めること;および、前記ペレットを移送すること、を含む。この実施態様の1つの観点において、医薬組成物は、例えば、フマリルジケトピペラジンおよびペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質、もしくは、溶液またはスラリー内の核酸の粒子を含む。例えば、ジケトピペラジンの微小粒子は、限定されず、インスリン、GLP−1、オキシントモジュリン、副甲状腺ホルモンおよびカルシトニンのような内分泌ペプチドのようなペプチドを含む化合物を含んでもよい。
【0043】
ディスペンサを介した液体溶液または懸濁液の流速は、利用される製剤の種類に応じる。ディスペンサを介した流速は、ポンプシステムの設定値で制御される。ジケトピペラジンをベースにした医薬組成物を利用する特定の実施態様において、ポンプは、約50〜約100rpmsの範囲のrpm設定値で動作し、それは、ディスペンサアセンブリを介した約0.5〜約10L/分の範囲の流速を生み出す。
【0044】
以下の例は、医薬物質を低温造粒するための工程を示し、示される装置および工程の開示を説明することを意図している。
例1
テスト運転は、示されたディスペンサアセンブリで生成されるペレットの不均一性を決定するために行われた。CES,Inc.から入手できる低温造粒機を利用して、フマリルジケトピペラジン(FDKP)微小粒子を、インスリンと共におよびインスリン無しで、低温ペレット化した。標準のディスペンサは取り除かれ、ここに示されたディスペンサアセンブリに置き換えた。
【0045】
弱い酢酸溶液単独内のFDKP溶液、または、溶液内の粒子の上に吸着されたインスリン含有物は、本発明のディスペンサアセンブリ内で低温造粒される。蠕動ポンプ(Watson-Marlow)は、100rpmで動作し、約400kgのFDKP粒子またはFDKP−インスリン粒子を含む溶液は、流速約1.5L/分でディスペンサを介して送り出される。窒素ガスブランケット(blanket)は、機器が動作する間に、ハウジングチャンバの中へ送り出される。
【0046】
表1、2および3は、実験から得られたデータを示す。ペレット寸法および内容物は、より大きな開口4.75mm〜3.35mmの範囲の一連の篩で測定された既知の量または重さの製品バッチから決定され、続いてそれぞれの篩からの重さが決定される。
【表1】

【表2】

【表3】

【0047】
表1、2および3に見られるように、ペレット寸法の直径が4.75mmより大きい割合は、ここに示されるディスペンサアセンブリにより飛躍的に増加している。
ここに示されるディスペンサアセンブリは、より一貫性のあるペレット寸法の分配を生み出し、低温造粒工程の間のペレット細粒の形成を最小化し、また、市販の低温造粒機器に存在するディスペンサの凍結問題を解消する。
【0048】
前述の開示は、説明のための実施態様である。当業者には、本明細書において開示する技法は、本開示の実施において良好に機能する、代表的な技法を明らかにするものであることを理解されるべきである。しかしながら、当業者であれば、本開示に照らして、本発明の趣旨と範囲を逸脱することなく、開示された具体的な態様に多くの変更を加えることが可能であり、同一または類似の結果がなお得られることを理解すべきである。
【0049】
特に断らない限りは、明細書および請求の範囲に使用される、成分量を表わすすべての数字、分子量などの特性、反応条件、その他は、「約(about)」という用語によって、すべての場合において修飾されているものと理解されるべきである。したがって、逆であることが示されない限り、明細書および添付の請求の範囲に記載された数値パラメータは、本発明によって得ようとする、所望の特性に応じて変えることのできる、近似値である。少なくとも、また請求の範囲に対する均等論の応用を制限しようとする試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告有効桁数に照らして、また通常の丸め技法を応用することによって、解釈すべきである。本発明の広義の範囲を記載する数値範囲およびパラメータが近似であるにもかかわらず、特定の例において記載された数値は、できる限り正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、それぞれの試験測定値における標準偏差から必然的に生じるある種の誤差を本質的に含んでいる。
【0050】
本発明を説明する文脈において(特に、以下の請求の範囲の文脈において)使用される、「a」、「an」、「the」および同様の参照語は、本明細書において明確に指示されるか、文脈が明白に矛盾しない限りは、単数および複数の両方に当てはまると考えるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、単に、その範囲に入るそれぞれの独立の値を戸別に参照する簡易的な方法として、役立てることを意図するものであり。本明細書において特に断らない限りは、それぞれの個々の値は、本明細書に個別に列挙されているかのごとく、明細書に組み入れられる。本明細書において記述されるすべての方法は、本明細書において特に断わるか、あるいは文脈から明白に矛盾しない限りは、任意好適な順序で実施することができる。本明細書において用いられる、任意またはすべての事例、または例示的言語(例えば、「〜など」)は、本発明をよりよく解明することだけを目的とするものであり、別に請求される本発明の範囲を限定するものではない。明細書におけるいかなる言語も、本発明の実施に対して必須である、いかなる非請求要素を指示するものとは解釈すべきではない。
【0051】
本明細書において開示される特定の態様は、「〜からなる(consisting of)」または「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」という言い回しを用いてさらに限定してもよい。請求の範囲において使用される場合には、移行語「consisting of」は、請求の範囲において規定されていない、いかなる要素、ステップ、または成分をも除外する。移行語「consisting essentially of」は、規定された材料またはステップ、および基本的特性および新規の特性に実質的に影響しないものに対する請求項の範囲を限定する。そのようにして請求された本発明の態様は、本明細書において内在的にまたは明白的に記述され、有効にされる。
【0052】
本明細書において開示される、本発明の代替的な要素または態様のグループ化は、限定として解釈すべきではない。各グループメンバは、個別に、またはそのグループのその他のメンバもしくは明細書内にあるその他の要素との任意の組合せで、参照して権利請求することができる。グループの1つまたは2つ以上のメンバが、便宜上および/または特許性の理由から、グループに含められたり、そこから消去されたりすることが予期される。そのような包含または消去が行われるときには、本明細書は、修正されたグループを包含し、それによって、添付の請求の範囲に使用される、すべてのマーカッシュグループについての書面による説明を満足するものと解釈される。
【0053】
本発明のある態様は、本発明を実施するのに本発明者らが知見する最良の形態を含んで、本明細書に記載されている。勿論のこと、これらの記載された態様についての変形仕様は、前述の説明を読めば、当業者には明白になるであろう。本発明者らは、当業者が、そのような変形仕様を適当に利用することを期待し、また本発明者らは、本発明が、本明細書に具体的に記載される以外の方法で実施されることを意図するものである。したがって、本発明は、関係法令によって許容されるように、本明細書に添付された請求の範囲において列挙された、主題のすべての変形仕様および均等物を含むものである。さらに、すべての可能な変形仕様の上述の要素の任意の組合せは、本明細書において特に断らない限り、または文脈が明白に矛盾しない限りは、本発明に包含されるものである。
【0054】
さらに、この明細書を通して、多数の特許および印刷出版物の引用を行った。上記の参考文献および印刷出版物のそれぞれは、その全文を参照により本明細書に組み入れてある。
本明細書において開示される本発明の実施態様は、本発明の原理を実証するためのものであることを理解すべきである。利用されることのある、その他の修正仕様は、本発明の範囲に含まれる。すなわち、例示としてであって、限定ではなく、本発明の代替構成を、本明細書の教示に従って利用してもよい。すなわち、本発明は、提示して解説した内容に厳密に限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温造粒システムであって、
冷却剤の流れを運ぶように構成される、少なくとも1つのトレイ;
前記冷却剤を前記少なくとも1つのトレイに送達するように構成される、機構;
前記冷却剤の中へ医薬組成物を供給するように構成されるディスペンサアセンブリであって、該ディスペンサアセンブリは、ハウジングおよびディスペンササブアセンブリを含み、該ハウジングは、前記トレイの上方に前記ディスペンササブアセンブリを取り付けるように構成され、該ディスペンササブアセンブリは、内部チャンバを画定する筐体、該内部チャンバへ前記医薬組成物を供給するための少なくとも1つの入口ポート、および、該医薬組成物を前記トレイ内の前記冷却剤へ供給するための複数のディスペンサポートを含み、該ディスペンサポートは、前記医薬組成物と前記冷却剤との相互作用の後に、所定の寸法範囲の前記医薬組成物のペレットを生成するように構成される、前記ディスペンサアセンブリ;ならびに
前記冷却剤から前記ペレットを分離し、該ペレットをペレットレセプタクルに移送するように構成される、移送アセンブリ;
を含む、前記低温造粒システム。
【請求項2】
医薬組成物を収容するソースタンク、および、医薬組成物をソースタンクからディスペンサアセンブリに供給するためのポンプをさらに含む、請求項1に記載の低温造粒システム。
【請求項3】
ディスペンササブアセンブリのディスペンサポートのそれぞれが、第一の直径の上部導管および第二の直径の下部導管を含む、請求項1に記載の低温造粒システム。
【請求項4】
医薬組成物が、液状媒体内にジケトピペラジンをベースとした微小粒子を含み、それぞれの上部導管が約1mmの直径を有し、かつ、それぞれの下部導管が約3mmの直径を有する、請求項3に記載の低温造粒システム。
【請求項5】
ディスペンサポートの少なくとも1つの下部導管が垂直方向に対して傾斜している、請求項3に記載の低温造粒システム。
【請求項6】
ディスペンササブアセンブリのディスペンサポートが、第一および第二列のディスペンサポートを含み、該列は、冷却剤の流れに対して垂直に配置される、請求項1に記載の低温造粒システム。
【請求項7】
冷却剤内の医薬物質の均一な分配を促進するために、第一列のディスペンサポートが、第二列のディスペンサポートに対してオフセットされる、請求項6に記載の低温造粒システム。
【請求項8】
ディスペンサポートの第一列および第二列が垂直方向に対して傾斜され、かつ、第一列のディスペンサポートが、第二列のディスペンサポートに対して対角に配置される、請求項6に記載の低温造粒システム。
【請求項9】
ディスペンササブアセンブリのディスペンサポートが、約2〜25cmの範囲で冷却剤から間隔を置かれている、請求項1に記載の低温造粒システム。
【請求項10】
ディスペンサアセンブリのハウジングにガスを通す、窒素ガスソースをさらに含む、請求項1に記載の低温造粒システム。
【請求項11】
造粒システム内の冷却剤の中へ医薬組成物を提供するためのディスペンサアセンブリであって、
ハウジングおよびディスペンササブアセンブリを含み、
前記ハウジングは、前記冷却剤の上方に前記ディスペンササブアセンブリを取り付けるように構成され、前記ディスペンササブアセンブリは、内部チャンバを画定する筐体、該内部チャンバへ前記医薬組成物を供給するための少なくとも1つの入口ポート、および、該医薬組成物を前記冷却剤へ供給するための複数のディスペンサポートを含み、該ディスペンサポートは、前記医薬組成物と前記冷却剤との相互作用の後に、所定の寸法範囲の前記医薬組成物のペレットを生成するように構成される、前記ディスペンサアセンブリ。
【請求項12】
ディスペンササブアセンブリのディスペンサポートのそれぞれが、第一の直径の上部導管および第二の直径の下部導管を含む、請求項11に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項13】
医薬組成物が、液状媒体内にジケトピペラジンをベースとした微小粒子を含み、それぞれの上部導管が約1mmの直径を有し、かつ、それぞれの下部導管が約3mmの直径を有する、請求項12に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項14】
ディスペンサポートの少なくとも1つの下部導管が垂直方向に対して傾斜している、請求項12に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項15】
ディスペンササブアセンブリのディスペンサポートが、第一列および第二列のディスペンサポートを含み、該列は、冷却剤の流れに対して垂直に配置される、請求項11に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項16】
冷却剤内の医薬物質の均一な分配を促進するために、第一列のディスペンサポートが、第二列のディスペンサポートに対してオフセットされる、請求項15に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項17】
ディスペンサポートの第一列および第二列が垂直方向に対して傾斜され、かつ、第一列のディスペンサポートが、第二列のディスペンサポートに対して対角に配置される、請求項15に記載のディスペンサアセンブリ。
【請求項18】
医薬組成物を低温造粒する方法であって、
冷却剤の流れを確立すること;
前記医薬組成物をディスペンサアセンブリに供給すること;
前記ディスペンサアセンブリからの医薬組成物を冷却剤の流れの中へ分注し、所定の寸法のペレットを形成するために、前記医薬組成物を前記冷却剤の流れの上に均一に液滴直径で分注すること;および
前記ペレットを前記冷却剤から分離すること、
を含む、前記方法
【請求項19】
冷却剤の流れを確立することが、液体窒素の流れを確立することを含む、背請求項18に記載の方法。
【請求項20】
医薬組成物を供給することが、約0.5から10L/分の流動速度で、前記医薬組成物を前記ディスペンサアセンブリに供給することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
医薬組成物を分注することが、前記医薬組成物の液滴を形成するように構成された複数のディスペンサポートを介して前記医薬組成物を分注することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
医薬組成物を分注することが、液状媒体内にジケトピペラジンをベースとした微小粒子を分注することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
医薬組成物を分注することが、約4mmから約6mmの寸法範囲のペレットを形成するために、前記医薬組成物を液滴直径で分注することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
医薬組成物を分注することが、冷却剤の流れの幅に渡って均一に医薬組成物を分注することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
医薬組成物を供給することが、蠕動ポンプで医薬組成物をソースタンクからディスペンサアセンブリに送り込むことを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
医薬組成物の分注より前に医薬組成物が凝固することを制限するために、窒素ガスをディスペンサアセンブリの内部チャンバに供給することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
造粒システムであって、
ディスペンサアセンブリ、冷却剤のソースを保持するための容器、医薬溶液または医薬懸濁液を送達ためのポンプアセンブリ、該冷却剤を送達するためのポンプシステム、形成されたペレットをレセプタクルおよび排出システムに移送するための移送システム;
ここで、前記ディスペンサアセンブリは、ハウジング、ならびに、1つ以上の入口ポートを有する第一要素、複数の導管を有する第二要素および分注ポートを含むディスペンササブアセンブリを含み;
および、前記第一および第二要素を共に保持するための固定機構;
を含み、
前記ディスペンササブアセンブリは、前記ハウジングに適用され、ペレット化される医薬懸濁液の受け入れおよび分注のための内部容積を有する、
前記造粒システム。
【請求項28】
懸濁液またはスラリーを低温でペレット化するための方法であって、
医薬組成物を、ハウジング、第一要素および第二要素を有するディスペンササブアセンブリを含むディスペンサアセンブリを介して、蠕動ポンプを利用して約0.5〜約10L/分の速度で送り出すことであって、前記第一要素は、デバイスの上端部を形成し、かつ、液体医薬組成物を提供するための1つ以上の入口ポートを有し、および、第二要素は、前記ディスペンサアセンブリの下端部を形成し、かつ、複数の導管およびディスペンサポートが提供されるチャネルを含み;第一および第二要素の両方が流体の容積を保持するための筐体を形成し;ならびに
前記医薬懸濁液またはスラリーを液滴形状で液体窒素のトレイに分注することを含む、前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−509276(P2013−509276A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537187(P2012−537187)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/055085
【国際公開番号】WO2011/053959
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(507302829)マンカインド コーポレ−ション (16)
【Fターム(参考)】