説明

半導体パッケージの外観検査装置及びその方法

【課題】 半導体パッケージの様々な箇所に付着した異物を、測定に入る前の段階で各種クリーニング部を使用して除去することにより、正確な外観検査の実現と後の除去作業を無くして、半導体パッケージの生産性を向上させることができる半導体パッケージの外観検査装置及びその方法を提供する。
【解決手段】 供給トレイエレベータ2によって外観検査装置1内に搬入された半導体パッケージが、供給トレイ3から搬送ハンド4によって取り出される。取り出された半導体パッケージはクリーニング機構5内で、各クリーナーハンド10による清掃作業とイオナイザー11によるイオンの吹き付けにより異物が除去され、除去された異物は集塵機12により集塵される。その後に測定部6に搬送されて外観検査が行われ、良品と選別された半導体パッケージが収容トレイ7に収容され、収容トレイエレベータ8を介して外観検査装置1の外へ、次工程へと搬出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外観検査装置内に半導体パッケージをクリーニングするクリーニング部を有する半導体パッケージの外観検査装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、BGA(ボールグリッドアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)などのボール端子が配列されたタイプの半導体パッケージでは、製造工程での完成時やテスト工程での電気的試験が完了した後に、外観上の不具合や異物の付着が無いかを検査する、いわゆる外観検査が行われる。この外観検査により、BGAなどに付着した異物は大きさ等によって外観検査装置で不良選別され、目視による確認や、人手による手作業により異物の除去を行うか、不良品として破棄することになる。
【0003】
異物の大きさは区々で、異物を検査する項目としては外観検査装置が良品と判断する、言い換えれば、不良品とは判断されない程度の規格内の異物が付着した場合であっても、その異物がボール端子に付着していれば、ボール端子の外観検査項目でボール端子の変形や大きさ(例えば:ボール大・ボール高さ・コプラナリティ・ボールピッチ等)の不具合として不良品として選別されることになる。
【0004】
また、マーク(捺印)面に異物が付着すると、マーク検査項目での不具合(例:マーク欠け・マーク欠落等)として不良選別されてしまう。つまり、各検査項目で検査対象となる部分に異物が付着していると、その項目で正しい検査を行うことができずに不良品として選別されてしまうのである。
【0005】
半導体パッケージの外観検査において、先述した不良品とは判断されない程度の規格内の異物が付着した場合には、プリント配線基板などに半導体パッケージを実装する際に、部品の位置ずれや半田付け不良などを引き起こすこともある。これに対し、プリント配線基板への各種電子部品の半田付け実装において、部品の位置ズレや立ちなどの搭載不良と半田付け不良を防止する発明として、特許文献1に記載の発明が開示されている。
【特許文献1】特開平6−45753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状としては、外観検査装置で不良選別された不良品の中から異物を除去する場合には、半導体パッケージのどの部分に異物が付着しているのかを含め、人の目で確認した後に、人の手により取り除く作業を行うしか無い。この作業は半導体パッケージの生産性の向上を阻害する、非常に煩雑な作業である。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の発明は、プリント配線基板に実装する際に搭載不良や半田付け不良のデータをフィードバックして活用するシステムであり、実装前の半導体パッケージにおける外観検査の測定後の工程であるため、外観検査で不良選別されてしまう、実際には不良品ではない半導体パッケージに適用することができない。これは生産性の向上という観点から非常に重要な点である。
【0008】
上記の課題に鑑み、本発明は、半導体パッケージの様々な箇所に付着した異物を、測定に入る前の段階で各種クリーニング部を使用して除去することにより、正確な外観検査の実現と後の除去作業を無くして、半導体パッケージの生産性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、半導体パッケージを外観検査装置に搬入する搬入部と、半導体パッケージを外観検査装置から搬出する搬出部と、搬入部から半導体パッケージを取り出し、搬出部へ半導体パッケージを搬送させるアームと、アームにより半導体パッケージを搬送するときに半導体パッケージの品質を測定する測定部と、を有する半導体パッケージの外観検査装置であって、搬出部からアームによって、測定部に半導体パッケージを搬送する搬送路上に半導体パッケージに付着した不用物を除去する不用物除去部をさらに有し、半導体パッケージは不用物除去部を経由して測定部に搬送されることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、不用物除去部は、不用物除去部から着脱可能な清掃用部材をさらに有し、清掃用部材は回転し、半導体パッケージに接触させて半導体パッケージを清掃する清掃部を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、不用物除去部は、静電気の帯電を除去する静電気除去部をさらに有すること特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、不用物除去部は、清掃部及び静電気除去部により除去される半導体パッケージに付着した不用物を回収する不用物回収部をさらに有することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、外観検査装置は、不用物が除去された清浄な気体を送風する送風口を実装した送風ユニットをさらに有し、送風口から送風される気体によって、不用物の半導体パッケージへの付着を防ぐことを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、送風口は、不用物除去部の上部または外観検査装置内の上部の少なくともいずれか一方に設置されることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置において、搬出部に、外部と隔離され密閉可能であり、かつ、外観検査装置から着脱可能な収納箱をさらに有し、測定部にて良品として選別された半導体パッケージを収納箱に収納することを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、半導体パッケージを外観検査装置に搬入する工程と、搬入工程により搬入された半導体パッケージを取り出し搬送する工程と、搬送工程により搬送される半導体パッケージの品質を測定する工程と、測定工程により品質を測定された半導体パッケージを外観検査装置から搬出する搬出する工程とを有する半導体パッケージの外観検査方法であって、搬送工程によって、半導体パッケージを搬送するときに半導体パッケージに付着した不用物を除去する工程をさらに有し、不用物除去工程によって不用物を除去した後に半導体パッケージを搬送することを特徴とする。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の半導体パッケージの外観検査方法において、不用物除去工程は、清掃用部材を回転させ、さらに半導体パッケージに接触させて清掃する清掃工程によって半導体パッケージから不用物を除去することを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載の半導体パッケージの外観検査方法において、不用物除去工程は、静電気の帯電を除去する静電気除去工程をさらに有すること特徴とする。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項8から10のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法において、不用物除去工程は、清掃工程及び静電気工程により除去される半導体パッケージに付着した不用物を回収する不用物回収工程をさらに有することを特徴とする。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項8から11のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法において、外観検査装置は、送風ユニットから不用物が除去された清浄な気体を送風する送風工程をさらに有し、送風される気体によって、半導体パッケージへ不用物が付着するのを防ぐことを特徴とする。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項8から12のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法において、外部と隔離され密閉可能で、かつ、外観検査装置から着脱可能な収納箱に測定工程にて良品として選別された半導体パッケージを収納する収納工程をさらに有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明における半導体パッケージの外観検査装置及びその方法によれば、外観検査装置内で異物を除去し速やかに集塵機による取り込みを行うため、他の半導体パッケージへの飛散や浮遊を防止しながら、外観検査項目全てが対象となる異物付着による虚報をなくす事ができる。さらに外観検査装置で選別された後の異物除去作業の工数が不要となり、半導体パッケージの生産性が向上することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の外観検査装置を好適に実施した実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々変更が可能である。
【0024】
図1は、本実施形態における外観検査装置の構成を示す図である。
外観検査装置1は、供給トレイエレベータ2と、供給トレイ3と、搬送ハンド4と、クリーニング機構5と、測定部6と、収容トレイ7と、収容トレイエレベータ8と、によって構成される。
【0025】
各種の工程を経て搬送されてくるBGA9は、まず、外観検査の前工程で供給トレイ3に収容され、供給トレイエレベータ2によって外観検査装置1内に搬送される。次に、BGA9は搬送ハンド4によって供給トレイ3から吸引され、クリーニング機構5にて、クリーニングされた後、測定部6にてBGA9の検査・測定を行う。検査・測定を行ったBGA9は収容トレイ7に収容され、収容トレイエレベータ8によって次工程へと搬送される。
【0026】
次に、本外観検査装置1内のクリーニング機構5の構成・動作について図2、図3、図5及び図6を用いて説明する。
まず、クリーニング機構5の構成について説明する。
【0027】
図2はクリーニング機構5を側部から見た場合を示す図であり、図3はクリーニング機構5を上部から見た場合を示す図である。クリーニング機構5はクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)と、イオナイザー11と、集塵機12と、カバー13とを備えている。また、搬送ハンド4は、クリーニング機構5内でのBGA9の清掃時に、清掃面を変え、搬送するために利用する搬送ハンド4とは別の搬送ハンド4’を備えている。
【0028】
クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)は、クリーニング機構5内の搬送ハンド4に吸引されたBGA9の進行方向と平行な側面、及びBGA9の下側の面に設置されることがより好ましい。また、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)の部材としては、帯電防止のため、導電性の部材などを使用することがより好ましい。
さらに、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)は、多種のブラシ先端径を有する形体のブラシタイプや、多種の柔らかさを有する形体の導電性布状タイプや、多種の硬度や研磨剤粒子の大きさが異なるものを有する形体の導電性ゴムタイプ等が適用可能であり、各種用途により交換することが可能である。これにより、BGA9のピッチやボールの大きさや異物の種類等に変化があっても、クリーナーヘッドを交換できることで多岐に渡るクリーニングが可能となる。
【0029】
イオナイザー11は、搬送ハンド4に吸引されたBGA9の進行方向から見てクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)の後方に、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)と平行に設置されることがより好ましい。また、イオナイザー11は、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)の外側に設置されることがより好ましい。
【0030】
イオナイザー11は、いわゆる除電装置であり、クリーニング機構5内の空気中にイオンを生成し、BGAに付着した異物を除電によって取り除く。外観検査装置内でのBGA9の搬送工程で発生する帯電や、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)による清掃時にBGA9と接触して発生する摩擦から生じる帯電の除電を行うことができる。
また、本実施形態におけるイオナイザー11は、図6に示すようにクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)を介して、BGA9に向けて生成したイオンを吹き付けるような形態を取るので、吹き付ける際の風力によって同時に異物を除去する効果も兼ね備えている。
【0031】
これにより、クリーニング機構内で懸念される帯電を防止し、静電気破壊の発生を防止する事ができる。さらにBGA9のクリーニング中や、BGA9がクリーニング機構内に無いときの、いわゆる空動作中においてもイオナイザー11からのイオンの吹き付け、及び、集塵機12の集塵作業によりクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)のクリーニングをも兼ねて行う事ができる。
【0032】
集塵機12は、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)とイオナイザー11とによって、BGA9から取り除かれてクリーニング機構5内を浮遊している異物の集塵を行う。また、集塵機12はクリーニング機構5内の下部に設置されているので、クリーニング機構5内の気流を上側から下側へと流れるようにする、いわゆるダウンフロー効果も兼ね備えている。
【0033】
次に、クリーニング機構5の動作について説明する。ちなみに本実施形態の動作におけるBGA9の進行方向としては、図3において上から下へと移動するものとする。
【0034】
BGA9が、搬送ハンド4によって、カバー13によって閉鎖的領域になっているクリーニング機構5に搬送されてくる。すると、クリーナーヘッド10(a)は図3における上から下の方向へ、10(b)は図3における時計回りの方向へ、10(c)は図3における反時計回りの方向へ、それぞれ回転し、クリーナーヘッド10(a)はBGA9の下側の面を、10(b),10(c)はBGA9の側面を、それぞれ清掃する。すなわち、自動車の洗車機のようにクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)がコの字型に配置され回転しながら清掃することになる。
同時に、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)の外側に設置されたイオナイザー11から、BGA9及びクリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)に向けて、生成したイオンを吹き付ける。
【0035】
BGA9の下面及び両側面を清掃した後、現在BGA9を吸引している搬送ハンド4とは別の搬送ハンド4’に持ち替える。まず、搬送ハンド4が180度上下反転し、BGA9の端子部分が搬送ハンド4’と接触するように回転する。すると、搬送ハンド4’はBGA9を持ち替える。ここで搬送ハンド4’はBGA9を持ち替えるのと同時に、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)を進行方向からみて90度回転させる。そして、クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)によって、まだ接触されていないBGA9の上面及び逆の両側面に接触し清掃する。
【0036】
上記の動作中、集塵機12は常に集塵作業を行う。クリーナーヘッド10(a),10(b),10(c)の接触・回転及びイオナイザー11のイオンの吹き付けにより、BGA9から取り除かれクリーニング機構5内を浮遊している異物を取り込むことになる。
【0037】
このようにしてクリーニング機構5内で清掃されたBGA9は、搬送ハンド4’によって搬送されて測定部6にて測定が行われる。測定後にBGA9は収容トレイ7に収容され、収容トレイエレベータ8を介して次工程へと搬送される。
【0038】
なお、本実施形態では、クリーニング機構5内でのBGA9の清掃過程において、搬送ハンド4から搬送ハンド4’を持ち替えた後、そのまま搬送ハンド4’が収容トレイ7までBGA9を搬送したが、この形態に限定されるものではない。例えば、搬送ハンド4’にBGA9を持ち替えて清掃作業が完了した後、再びBGA9を搬送ハンド4に吸引させて搬送させることも可能である。また、図5では搬送ハンド4から搬送ハンド4’に持ち替える際に、クリーニング機構の上部から外側に一度出されて持ち替えられるように示しているが、この持ち替え作業はクリーニング機構5の内部で全て行うことも可能である。
【0039】
以上、上述したような構成・動作をとることにより、BGA9に付着する異物は、ほぼ完全に除去されて測定されることになる。したがって、測定部6の測定による選別にて不良品と選別されるBGA9が極端に減少し、歩留まりが向上することになる。さらに目視による確認や人手による異物除去などの作業が無くなり、生産性の向上が飛躍的に上昇することになる。
【0040】
また、一般に外観検査装置は、一般空調下に配置されたBGAを製造する装置やBGAの電気的試験を行う装置と同じような環境下にあり、クリーンルームのような異物が浮遊・付着しにくいような環境下で生産しているケースは少ない。
さらに、外観検査装置には異物を付着したBGAやBGAが収納された容器(トレイ)の束がロット毎に入れ替わりで測定されているが、外観検査にて良品と判別された製品がその環境下で異物を付着させずに保つ事が難しくなっている。
【0041】
そこで、本実施形態の外観検査装置においては、クリーンユニットを配備することも可能である。図7は外観検査装置1内にクリーンユニット14を配備した場合を示す図である。
【0042】
ここではクリーンユニット14が、クリーニング機構5と、測定部6と、BGA9が搬送されて収容トレイ7に収容される位置とにおいて、それぞれ、外観検査装置1内の各位置の天井部分に設置されている。また、気体の送風口にはHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターのような超高性能フィルターが設置されていることがより好ましい。
【0043】
クリーニング機構5においては、クリーンユニット14からクリーン度の高い気体を下側に出すことにより、イオナイザー11におけるイオンを吹き付ける方向や集塵機12の集塵による気流などとも相まって、クリーニング機構5内の気流をダウンフローにする。
【0044】
さらに外観検査装置1内の様々な位置にクリーンユニット14を設置することによって全体の気流をダウンフローにすれば、外観検査装置1内部の浮遊異物なども装置内の下の方に流れることになる。これにより、異物が浮遊してBGA9などに付着してしまう可能性を低くすることができる。
したがって、BGA9に異物が付着するのを防ぐことは勿論のこと、クリーニング機構5から搬送される際に異物が再付着してしまうのを防ぐことができる。さらに、外観検査装置1内が、異物が浮遊・付着しにくいような環境下であるクリーンルームと同等なレベルのクリーン度にすることもできる。
【0045】
また、一般空調下では外観検査装置から製品を取り出した後に異物が付着してしまう可能性も考えられる。そこでさらに、本実施形態の外観検査装置においては、クリーンボックスを配備することも可能である。図8は外観検査装置1内にクリーンボックス15を配備した場合を示す図である。
【0046】
ここでは、収容トレイエレベータ8によって外観検査装置1内から別工程に搬出される手前の位置にクリーンボックス15が配備されている。クリーンボックス自体の構造として、蓋はスライド式のもので自動開閉が可能であり、動作はモータやエアーシリンダなどにより動作することがより好ましい。クリーンボックス自体は密閉を保たれれば良いだけのものなので、ロット処理が完了した時点でクリーンボックス15の蓋を閉じ、ロックした状態で外観検査装置1から取り出すようにする。
【0047】
このようにクリーンボックスを配備することによって、良品と選別されたトレイの束はクリーンボックス内に収納される。したがって、一般空調下に持ち出してもBGA9に異物を付着させずに、品質を維持したまま梱包工程(製品を入れたアルミ袋等を脱気して、熱圧着等でシール梱包する工程)などに搬送することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施形態における外観検査装置の構成を示す図である。
【図2】本実施形態のクリーニング機構5の構成を上部から見た場合を示す図である。
【図3】本実施形態のクリーニング機構5の構成を側部から見た場合を示す図である。
【図4】本実施形態のクリーニング機構5に適用可能なクリーナーヘッドの一例を示す図である。
【図5】本実施形態のクリーニング機構5の動作を側部から見た場合を示す図である。
【図6】本実施形態のクリーニング機構5の動作を側部から見た場合を示す図である。
【図7】本実施形態における外観検査装置にクリーンユニットを設置した場合を示す図である。
【図8】本実施形態における外観検査装置にクリーンボックスを設置した場合を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 外観検査装置
2 供給トレイエレベータ
3 供給トレイ
4,4’ 搬送ハンド
5 クリーニング機構
6 測定部
7 収容トレイ
8 収容トレイエレベータ
9 BGA
10(a),10(b),10(c) クリーナーヘッド
11 イオナイザー
12 集塵機
13 カバー
14 クリーンユニット
15 クリーンボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体パッケージを外観検査装置に搬入する搬入部と、前記半導体パッケージを前記外観検査装置から搬出する搬出部と、前記搬入部から前記半導体パッケージを取り出し、前記搬出部へ前記半導体パッケージを搬送させるアームと、前記アームにより前記半導体パッケージを搬送するときに前記半導体パッケージの品質を測定する測定部と、を有する半導体パッケージの外観検査装置であって、
前記搬出部から前記アームによって、前記測定部に前記半導体パッケージを搬送する搬送路上に前記半導体パッケージに付着した不用物を除去する不用物除去部をさらに有し、
前記半導体パッケージは前記不用物除去部を経由して前記測定部に搬送されることを特徴とする半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項2】
前記不用物除去部は、前記不用物除去部から着脱可能な清掃用部材をさらに有し、
前記清掃用部材は回転し、前記半導体パッケージに接触させて前記半導体パッケージを清掃する清掃部を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項3】
前記不用物除去部は、静電気の帯電を除去する静電気除去部をさらに有すること特徴とする請求項1または2に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項4】
前記不用物除去部は、前記清掃部及び前記静電気除去部により除去される前記半導体パッケージに付着した前記不用物を回収する不用物回収部をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項5】
前記外観検査装置は、不用物が除去された清浄な気体を送り出す送風口を実装した送風ユニットをさらに有し、
前記送風口から送風される気体によって、前記不用物の前記半導体パッケージへの付着を防ぐことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項6】
前記送風口は、前記不用物除去部の上部または前記外観検査装置内の上部の少なくともいずれか一方に設置されることを特徴とする請求項5に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項7】
前記搬出部に、外部と隔離され密閉可能であり、かつ、前記外観検査装置から着脱可能な収納箱をさらに有し、
前記測定部にて良品として選別された前記半導体パッケージを前記収納箱に収納することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査装置。
【請求項8】
半導体パッケージを外観検査装置に搬入する工程と、前記搬入工程により搬入された前記半導体パッケージを取り出し搬送する工程と、前記搬送工程により搬送される前記半導体パッケージの品質を測定する工程と、前記測定工程により品質を測定された前記半導体パッケージを前記外観検査装置から搬出する搬出する工程とを有する半導体パッケージの外観検査方法であって、
前記搬送工程によって、前記半導体パッケージを搬送するときに前記半導体パッケージに付着した不用物を除去する工程をさらに有し、
前記不用物除去工程によって前記不用物を除去した後に前記半導体パッケージを搬送することを特徴とする半導体パッケージの外観検査方法。
【請求項9】
前記不用物除去工程は、前記清掃用部材を回転させ、さらに前記半導体パッケージに接触させて清掃する清掃工程によって前記半導体パッケージから前記不用物を除去することを特徴とする請求項8に記載の半導体パッケージの外観検査方法。
【請求項10】
前記不用物除去工程は、静電気の帯電を除去する静電気除去工程をさらに有すること特徴とする請求項8または9に記載の半導体パッケージの外観検査方法。
【請求項11】
前記不用物除去工程は、前記清掃工程及び前記静電気工程により除去される前記半導体パッケージに付着した前記不用物を回収する不用物回収工程をさらに有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法。
【請求項12】
前記外観検査装置は、
前記送風ユニットから不用物が除去された清浄な気体を送風する送風工程をさらに有し、
送風される前記気体によって、前記半導体パッケージへ前記不用物が付着するのを防ぐことを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法。
【請求項13】
外部と隔離され密閉可能で、かつ、前記外観検査装置から着脱可能な収納箱に前記測定工程にて良品として選別された前記半導体パッケージを収納する収納工程をさらに有することを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の半導体パッケージの外観検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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