説明

半導体基板上へ金属を無電解堆積するための装置

【課題】無電解堆積システムを提供する。
【解決手段】システムは処理メインフレームと、そのメインフレーム上の少なくとも1つの基板洗浄部と、そのメインフレーム上に位置する無電解堆積部を含む。無電解堆積部は、環境が制御された処理筐体と、基板の表面を洗浄及び活性化するために配置された第1処理部と、基板表面に層を無電解で堆積するために配置された第2処理部と、第1処理部と第2処理部の間で基板を搬送するために位置する基板搬送シャトルを含む。システムは、メインフレーム上に位置し処理筐体の内部にアクセスするために配置された基板搬送ロボットも含む。システムは、処理筐体に搭載された基板へ噴霧プロセスを使用することにより、プロセス流体を搬送するように配置された流体搬送システムも含む。


【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明の実施例は、一般に、半導体プロセス用の無電界堆積システムに関する。
【関連技術の説明】
【0002】
サブ100ナノメートルのサイズを特徴とする金属薄膜化は、現在及び次世代の集積回路製造プロセスに向けた基礎技術である。特に、超大規模集積型デバイス、即ち数百万個の論理ゲートを備えた集積回路を有するデバイス内では、一般に、銅のような導電物質を用いて、約25:1を超えるアスペクト比の相互接続の特性を満たすことにより、これらのデバイスの中心にある相互接続が多数の段階で形成される。これらの範囲において、化学気相蒸着及び物理気相蒸着のような従来の蒸着技術は、相互接続の特性を確実には充たすことができない。結果として、集積回路製造プロセスにおいて、ボイドフリーで、サブ100ナノメートルのサイズの高アスペクト比の相互接続の特性を充たす有望なプロセスとして、メッキ技術つまり電気化学メッキ及び無電解メッキが現れてきた。加えて、キャップ層のようなポスト蒸着層に向けた有望なプロセスとしても、電気化学及び無電解メッキプロセスが現れてきた。
【0003】
しかしながら、無電解メッキプロセスに関して、従来の無電解システム及び方法は、堆積プロセスとその結果生じる堆積層内の欠陥比率を正確に制御するというような、幾つかの課題に直面した。更に特定すると、従来のシステムは、基板温度制御が貧弱であることから欠陥を被り、例えば、従来の無電解セル上で使用される抵抗型ヒータ及び加熱ランプは、無電解堆積プロセスを均一に行うことに極めて重要な要素である、基板表面への均一な温度を提供することができなかった。加えて、従来の無電解システムでは、無電解堆積チャンバ内の環境の制御は行われていなかったが、その制御は、欠陥比率に対して多大な影響を及ぼすことが最近示された。
【0004】
そのうえ、環境と導入・維持・管理費が関心事であるために、基板の受流表面上に十分均一な被覆範囲を得るために必要なフローを削減することで、高価な無電解メッキ処理用化学物質の廃棄物を削減することが望まれている。無電解プロセス溶液が基板表面に搬送される際、その速度及び均一性は、堆積プロセスの結果に影響を与えることがありえるので、様々なプロセス溶液を均一に搬送するための装置及び方法が必要とされる。そのうえ、流体が基板と支持ベースプレート部材に接触し、それらの間を流れる際、基板の裏面上に伝導性及び対流性の熱伝搬を用いることによって、基板温度を制御することが望まれる。
【0005】
更に、欠陥を最小にし、均一な層を堆積することを可能にする、無電解堆積プロセス用の機能的及び効果的な集積プラットフォームが開発された。そのように、欠陥を最小にし、均一な層を堆積することを可能にする集積化無電解堆積装置への要求がある。
【本発明の概要】
【0006】
本発明の実施例は、無電解堆積システムを提供する。このシステムは、処理メインフレームと、そのメインフレーム上に位置し、少なくとも一つの基板洗浄部と、そのメインフレーム上に位置し、少なくとも一つの無電解堆積部を含む。無電解堆積部は、環境が制御された処理筐体と、基板表面を洗浄し活性化するために配置された第1処理部と、基板表面上に層を無電解で堆積するために配置された第2処理部と、第1処理部と第2処理部間で基板を搬送するために配置された基板搬送シャトルを含む。このシステムは、メインフレーム上に位置し、処理筐体の内部にアクセスするために配置された基板搬送ロボットも含む。
【0007】
本発明の実施例は、そのうえ、最小の欠陥で半導体基板上に導電層を効率良く堆積することを目的に配置された無電解堆積システムを提供する。このシステムは、処理メインフレーム上に位置する無電解堆積筐体を含む。堆積筐体の内部環境は、圧力及び温度が制御されており、第1及び第2基板処理部を含む。第1基板処理部は、基板を洗浄し、活性化するために配置され、第2基板処理部は、基板上に層を無電解で堆積するために配置されている。基板シャトルは、筐体内に位置し、各部間で基板を搬送するために配置されている。
【0008】
本発明の実施例は、更に、半導体プロセス用の堆積システムを提供する。堆積システムの実施例は、一般に、環境が制御された処理容積を定める処理筐体と、その処理容積内に位置する第1流体処理セルと、その処理容積内に位置する第2流体処理セルと、その処理容積内に位置し、第1流体処理セルと第2流体処理セル間で基板を旋回しながら搬送する基板シャトルを含む。第1及び第2流体処理セルは、一般に、流体拡散部材と、流体拡散部材に平行に基板を支えるために配置された基板支持アセンブリと、基板上にプロセス流体を吐出するために配置された流体吐出アーム可動部を含む。
【好ましい実施例の詳細な記述】
【0009】
図1は、無電解堆積システム100の実施例を示す。システム100は、基板を含むカセットと接触するように配置された複数の基板積載部134を含む製造インターフェース130を含む。製造インターフェースロボット132は、製造インターフェース130に位置し、積載部134に位置するカセット内へ及びそのカセットから基板126を出入りさせ、搬送するために配置されている。ロボット132は、そのうえ、製造インターフェース130と処理メインフレーム113をつなぐ接続トンネル115へと延びる。ロボット132の位置は、積載部134へのアクセスを可能にし、そこから基板を取り出し、次にメインフレーム113に位置する処理セル部114、116へ、又は代わりに、アニール部135へ、基板126を搬送する。同様に、基板処理シーケンスが完了した後、処理セル部114、116又はアニール部135から基板126を取り出すために、ロボット132を使用できる。この場合、システム100から基板を取り除くために、ロボット132は、積載部134上に位置するカセットの一部へ基板126を搬送できる。
【0010】
製造インターフェース130は、測量検査部105も含むことができ、その測量検査部は、システム100での工程の前及び/又は後に基板を検査するために使用できる。例えば、基板上に堆積された物質の厚さや、平坦度や、結晶構造や、トポロジーなどの特性を分析するために、測量検査部105を使用できる。本発明の実施例として使用可能な好ましい例の測量検査部は、BX−30最新インターコネクト測定システムと、CD−SEM又はDR−SEM検査ステーションを含み、すべてカリフォルニア、サンタ・クララのアプライド・マテリアル社から市場で入手可能である。好ましい例の形状検査システムは、「集積基板検査を伴うメッキシステム」の題で2003年10月21日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第60/513,310号にも示され、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参考としてそのまま組み込まれている。
【0011】
アニール部135は、一般に2カ所アニール部を含み、その中で、冷却プレート136及び加熱プレート137は、それらの部の近傍に、例えば2つの部の間に、位置する基板搬送ロボット140とともに、互いに隣接して位置する。基板搬送ロボット140は、一般に、冷却プレート137と加熱プレート136の間で基板を搬送するために配置される。システム100は、複数のアニール部135を含むことができ、その中で、アニール部135は、積層形態でありえる。更に、アニールチャンバ135は、接続トンネル115からアクセスするような位置に示されているが、本発明の実施例は、アニール部135のいずれの特定の形態又は位置にも限定されない。そうであるから、アニール部135を、メインフレーム113と直接通じる位置に置くことができる、つまりメインフレームロボット120によってアクセスできる、又は代わりに、アニール部135を、メインフレーム113と通じる位置に置くことができる、即ちアニール部を、メインフレーム113と同じシステム上に配置できる、しかし、メインフレーム113と直接接触せず、メインフレームロボット120からアクセスできない。例えば、図1に示されるように、アニール部135を、接続トンネル115と直接通じる位置に置くことができ、ロボット132及び/又は120を経由してメインフレーム113へアクセスできる。アニールチャンバ135及びその操作の追加の記述は、「2カ所アニールチャンバ」の題で2004年4月13日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第10/823、849号に見ることができ、本発明と矛盾しない程度に本明細書で参考としてそのまま組み込まれている。
【0012】
処理メインフレーム113は、中央に位置するメインフレーム基板搬送ロボット120を含む。メインフレームロボット120は、一般に基板を支え、搬送するために配置された1つ又はそれ以上のブレード122、124を含む。加えて、メインフレームロボット120及びそれに伴うブレード122、124は、一般に、独立して延長、回転、旋廻、及び垂直移動するために配置され、その結果、メインフレームロボット120は、メインフレーム113上に位置する複数の処理セル部102、104、106、108、110、112、114、116へ/から基板を同時に挿入及び除去できる。同様に、製造インターフェースロボット132は、基板支持ブレードを延長、回転、旋廻、及び垂直移動する性能も含むが、製造インターフェース130からメインフレーム113に延びるロボット軌道150に沿った線形移動も可能である。
【0013】
一般に、処理セル部102、104、106、108、110、112、114、116は、基板処理システムで使用されるいずれの数の処理セルでありえる。更に特定すると、処理セル又は部を、電気化学メッキセル、リンスセル、ベベル洗浄セル、スピンリンス乾燥セル、基板表面洗浄セル(洗浄、リンス、及びエッチングセルを総合的に含む)、無電解メッキセル(プレ及びポスト洗浄セル、活性化セル、堆積セル、などを含む)、測量検査部、及び/又は堆積処理システム及び/又はプラットフォームと合わせて効果的に使用可能な他の処理セルとして配置できる。
【0014】
各処理セル部102、104、106、108、110、112、114、116及びロボット132、120は、一般にコントローラ111と通じており、そのコントローラは、マイクロプロセッサを使用した制御システムでありえ、ユーザー及び/又はシステム100上に位置する様々なセンサからの入力を受信し、入力及び/又は予め定められた処理レシピに従って、システム100の操作を適切に制御するために配置されている。加えて、処理セル部102、104、106、108、110、112、114、116は、そのうえプロセス中各処理セル部に必要なプロセス流体を供給するために配置された流体搬送システム(図示せず)に通じており、その流体搬送システムは、一般にシステムコントローラ111の制御下にある。好ましい例のプロセス流体搬送システムは、「マルチ化学電気化学処理システム」の題で2003年5月14日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第10/438,624号に見ることができ、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参照としてそのまま組み込まれている。
【0015】
図1に示される好ましい例の無電解堆積システム100において、処理セル部102、104、106、108、110、112、114、116を、次のように配置できる。メインフレーム113のウェット処理部と、接続トンネル115とアニール部135と製造インターフェース130内の一般ドライ処理部又は領域との間のインターフェースとして、処理セル部114及び116を配置できる。そのインターフェースに位置する処理セル部114及び116は、例えばスピンリンス乾燥セル及び/又は基板洗浄セルでありえる。処理セル部114及び116の各々は、スピンリンス乾燥セル及び積層形態の基板洗浄セルを含んでもよい。代わりに、処理セル部114は、スピンリンス乾燥セルを含んでもよいし、処理セル部116は、基板洗浄セルを含んでもよい。更に他の実施例において、処理セル部114及び116の各々は、スピンリンス乾燥セルと基板洗浄セルの組み合わせを含んでもよい。本発明の実施例で使用可能な好ましい例のスピンリンス乾燥セルの詳細な記述は、「スピンリンス乾燥セル」の題で2003年10月6日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第10/680,616号に見ることができ、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参照としてそのまま組み込まれている。
【0016】
処理セル部106、108を、基板洗浄セルとして配置でき、更に特定すると、基板ベベル洗浄セル、つまり堆積処理が完了した後、基板の周囲及び任意に裏側から余分な堆積を取り除くために配置されたセルとして、処理セル部106、108を配置できる。好ましい例のベベル洗浄セルは、「集積ベベル洗浄セル」の題で2004年4月16日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第10/826,492号に記述され、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参照としてそのまま組み込まれている。更に本発明の実施例は、要望がある場合、システム100から処理セル部106、108を省略できることを意図している。加えて、無電解処理セル又はセル対として、処理セル部106、108を配置することもでき、本明細書で更に議論される。
【0017】
処理セル部102、104及び110、112を、無電解処理セルとして配置できる。2つの処理セルが各処理筐体部302に位置する、つまり処理セル110及び112が第1処理筐体部302内の第1及び第2処理セルとして機能し、処理セル102及び104が第2処理筐体部302内の第3及び第四処理セルとして機能する形態において、無電解処理セル部102、104、110、112を、処理筐体部302内のメインフレーム113上に配置できる。加えて、上記のように、本発明の実施例は、処理セル部106及び108が、処理セル部106、108上に位置する処理筐体部302を有することができること、要望がある場合、これらの処理セル部106及び108を、処理セル部102、104、110、112と類似の様式で操作するために配置できることを意図している。
【0018】
処理筐体部302に位置する無電解処理セルは、メッキ又はメッキ支持セルを含むことができ、例えば電気化学メッキセル、無電解メッキセル、無電解活性化セル、及び/又は基板リンス又は洗浄セルがある。好ましい例の無電解処理システム100において、プラットフォーム100上のセルの各対の1つの流体処理セルは、活性化セルであり、その対の他の処理セルは、無電解堆積セルである。この形態は、一般に反対の処理筐体部302のプラットフォーム100の反対側で二重化される。例えば、本発明は、いずれの特定の形態に限定されないけれども、処理セル部102を無電解活性化セルとして配置でき、処理セル部104を無電解堆積セルとして配置する。同様に、処理セル部112を無電解活性化セルとして配置でき、処理セル部110を無電解堆積セルとして配置する。各処理筐体部302の処理セルは、一般にシステムコントローラ111の制御の下で、互いに独立に機能する。
【0019】
図2は、明確化のために省かれた処理セル部110、112のハードウェアを伴う好ましい例の堆積システムの斜視図である。筐体302は、処理セル部110、112の対の周りの制御処理環境を定める。処理筐体302は、一般に処理容積を2つの等しい寸法の処理容積312、313に二分する中央内部壁308を含むことができる。中央内部壁308は、任意であるが、実装される際、中央内部壁308は、一般に処理セル部110の上に第1処理容積312及び処理セル部112の上に第2処理容積313を創る。第1及び第2処理容積312、313は、中央内部壁308によってほぼ互いに孤立化しているが、中央内部壁308の低部分は、その中に形成されるノッチ又はスロット310を含む。ノッチ310は、処理セル部110、112間に位置する基板搬送シャトル305を収容する寸法である。基板搬送シャトル305は、一般に、メインフレームロボット120を使用する必要なく、各処理セル間(110<−>112)で基板を搬送するために配置される。基板搬送シャトル305は、真空チャック型基板支持部材でありえ、その部材は、ある点に対して旋廻するように配置され、シャトル305の中心から遠い基板支持端が、処理セル部110、112間で基板を搬送するように(図1に示される)矢印303方向に動く。処理容積312、313の各々は、バルブ付ポート304も含み、そのポートは、メインフレームロボット120のようなロボットが、基板を挿入したり、取り出しするために、各処理容積312、313に出入りできるように配置されている。
【0020】
処理容積312、314の各々は、各筐体312、314の上部に位置する環境制御アセンブリ315(図2に示され、明確化のため処理筐体との接触から外されている)も含む。環境制御アセンブリ315は、各処理容積312、313にプロセスガスを提供するために配置されたプロセスガス源を含む。プロセスガス源は、一般に、窒素、ヘリウム、水素、アルゴン、及び/又はそれら又は半導体プロセスで通常使用される他のガスとの混合物のような、制御された体積のイナートガスを各処理容積312、313に提供するために配置される。環境制御アセンブリ315は、更にHEPA型フィルタシステムのような粒子フィルタシステムを含む。粒子フィルタシステムは、処理容積312、313に入るガスフローから粒子汚染物を取り除くために使用される。粒子フィルタシステムは、下の処理セル部へ向けた一般的に線形で等しいフローのプロセスガスを生成するためにも使用される。環境制御アセンブリ315は、更に、各処理容積312、313で湿度、温度、圧力、などを制御するために配置されたデバイスを含むことができる。処理システム100の他の構成要素とともに環境制御アセンブリ及び排気ポート314の操作を制御するために、処理レシピ又は処理容積312、313に位置するセンサ又は検出器(示されておらず)のいずれかに従って、処理容積312、313内の酸素含有量を制御するために、コントローラ111を使用できる。
【0021】
操作中、プロセスガスは、一般に、環境制御アセンブリ315によって処理容積312、313へ供給される。プロセスガスの各処理容積312、313への注入は、囲まれた処理環境の内部をイナートガスで充たすために操作され、したがって、例えば酸素のような、無電解メッキ処理を劣化させる処理容積312、313の内部のガスをパージする。一般に、プロセスガス源は、処理セル部312、313上の処理容積312、313の頂上又は上部付近、及び各処理容積312、313の中心付近の処理容積312、313内にプロセスガスを注入する。プロセスガスは、一般にHEPA型フィルタシステムを通して処理容積312、313に注入され、そのフィルタシステムは、空中に浮かんだ粒子を最小化し、ガスが処理セル部110、112へ向け線形に連続したフローレートで流れるように、プロセスガスのフローレート及び方向を均一化するために配置されている。
【0022】
各処理セル部110、112は、環境制御アセンブリ315内のガス供給部から処理セル部110、112に向けたプロセスガスの均一な流れを容易にするために位置する少なくとも1つの排気ポート314(要望がある場合、放射状多ポート314)も含む。排気ポート314を、各処理部110、112で処理された基板の下に配置できる、又は代わりに、排気ポート314を、各処理部110、112から外に向かい放射状に配置できる。その位置付けに関わらず、排気ポート314は、任意に各処理部110、112から流体及び化学気相を排気する間、プロセスガスの均一な流れを容易にするように配置される。
【0023】
イナートガスを処理容積312、313へ供給するための典型的な処理は、約10slm〜約300slm、又は更に特定すると、約12slm〜約80slmのフローレートで、イナートガスを供給することを含む。各処理容積312、313が閉じている場合、つまりバルブアクセスポート304が閉じている場合、イナートガスのフローレートを縮小できる。バルブアクセスポート304が開いている場合、つまり基板が処理筐体302内へ又はそこから搬送される場合、プロセスガスフローレートは、処理筐体302からガスの流出を創るために増加する。このガス流出は、大気ガス、特に酸素が処理筐体の内部に入るのを妨げるために設けられる。いったんバルブポート304が閉じると、プロセスガスフローレートを、基板処理を許容するフローレートまで減少できる。このフローレートを、基板処理に先立ち一定時間維持でき、そのため、処理シーケンスの初期化に先立ち、処理容積312、313から流入酸素を取り除くことができる。排気ポート314は、処理容積312、313から酸素を取り除くために、プロセスガス供給源とともに機能する。排気ポート314は、一般に標準の製造設備排気システムに通じ、処理容積312、313からプロセスガスを取り除くために使用される。本発明の他の実施例において、処理容積312、313は、処理容積312、313と流体で通じて位置する真空ポンプを含むことができる。真空ポンプを、処理容積312、313内の好まれないガスの存在を更に削減するために使用できる。排気又はポンプ形態に関わらず、環境制御アセンブリ315は、一般に、処理容積312、313内の酸素含有量を基板処理中約500ppm、更に特定すると基板処理中約100ppm以下に維持するために配置される。
【0024】
環境制御アセンブリ315と、排気ポート314と、システムコントローラ111との組み合わせは、システム100が特定の処理段階で処理容積312、313の酸素含有量を制御することを可能にし、その中で、1つの処理ステップは、最適化された効果のための第1酸素含有量を必要とし、第2処理ステップは、最適化された効果のための第2酸素含有量を必要とし、第1及び第2酸素含有量は、互いに異なる。酸素含有量に加えて、コントローラ111を、特定の処理シーケンスで要求される温度や、湿度などの、処理筐体部の他のパラメータを制御するために配置できる。これらの特定のパラメータを、ヒータや、チラーや、加湿器や、除湿器や、真空ポンプや、ガス源や、エアフィルタや、ファンなどで変更でき、これらのものはすべて、環境制御アセンブリ315に含まれ、処理容積312、313と流体で通じて位置し、システムコントローラ111によって制御される。
【0025】
処理容積312、313は、一般に、無電解メッキ処理を容易にするために寸法が定められる、即ち、環境制御アセンブリ315のガス供給が、処理段階中、低酸素含有量(一般に約500ppm未満、更に特定すると、約100ppm未満)を維持できるように、処理容積312、313は寸法が定められ、そのうえ、処理容積312、313で蒸気飽和することなく、体積中の流体水溶液の蒸発を支える十分な体積を許容する。そうであるから、処理部110、112の1つに位置する基板の上部表面から、処理部の領域を横切る処理容積312、313の頂上部までの垂直距離(この体積は一般に頭部空間とされる)は、一般に約6インチ〜約40インチの高さであり、処理部110、112の直径又は断面積を有する。更に特定すると、頭部空間は、約12インチ〜約36インチの高さでもよく、処理容積312、313の水平寸法は、一般に各処理部110、112の周囲長に近く、一般に各処理部110、112で処理される基板直径よりも約10%〜約50%大きい寸法である。これらの寸法は、本発明の装置の操作のために重要であり、より小さな処理容積では、蒸気飽和の傾向にあり、無電解メッキ処理において負の影響を与える。そうであるから、発明者は、蒸気飽和及びそれに関連する欠陥を防止するために、適切な頭部空間(基板から筐体の頂上部までの距離に渡る処理部の断面積)が重要であることを把握していた。
【0026】
蒸気飽和を防止するために一般に必要とされる頭部空間の体積に関して、発明者は、各処理部110、112に対する頭部空間が、一般に300mm処理部に対して約1000in〜約5000inであることを発見した。そうであるから、300mm基板処理に対して配置される際、本発明の処理容積312、313に対する頭部空間は、一般に、例えば約1500in〜約5000in、又は約2000in〜約4000in、又は約2000in〜約3000inである。
【0027】
処理容積312、313は一般に互いに孤立化しているが、スロット310は、1つの処理容積内のガスが隣接する処理容積に通過することを可能にする。そうであるから、本発明の実施例は、隣接する処理容積内よりも1つの処理容積内により高い圧力を提供する。この圧力差異は、各処理容積312、313間のクロストーク上の制御を可能にし、処理容積間のガスフローは、圧力差異が維持される場合、同じ方向であり、同じレートである。したがって、処理セルの1つを、活性化セルのような冷却処理セルとして配置でき、他の処理セルを、無電解堆積セルのような加熱処理セルとして配置できる。この実施例いおいて、加熱処理セルは、より高い圧力に加圧され、そうであるから、加熱流体処理セルは、常にガスをスロット310を通して冷却流体処理セルへ送る。加熱処理セル、即ち無電解堆積セルは、一般に、温度変化の結果、冷却流体処理セル即ち活性化セルよりも欠陥を被りやすく、この形態は、冷却処理セルが温度を加熱処理セルの温度を下げることを防止する。
【0028】
他の実施例において、各処理堆積312、313は、中央内部壁308によって互いに孤立化される、即ち基板シャトル305及びスロット310は、取り除かれる。この実施例において、メインフレームロボット120を、各アクセスバルブを経由して、孤立化処理容積312、313の個々にサービス又はアクセスするために使用でき、個々の処理容積312、313間で基板を搬送するために機能する。
【0029】
図3は、そこから取り除かれた筐体302を伴う好ましい例の堆積部400の斜視図である。堆積部400は、一般に図1及び2に示された処理セルの実施例を示す。堆積部400に示される処理セルは、無電解活性化部402及び無電解堆積部404でありえる。基板搬送シャトル305は、部402、404間に位置し、各部402、404間で基板を搬送するために配置される。各部402、404は、各部で処理用の基板401を表が上の方向で支えるために配置された回転可能な基板支持アセンブリ414を含む、即ち、基板401の処理表面は、支持アセンブリ414とは反対に面する。図3において、積載及び空の状態の各部を示すために、部402は、基板支持アセンブリ414上に示された基板401を有せず、部402は、基板支持アセンブリ414上に支えられた基板401を有する。一般に、各部402、404のハードウェア形態は、同じであるが、本発明の実施例は、部402、404が内部に同等のハードウェアを有する形態に限定されない。例えば、発明者は、堆積部404は、本明細書で更に記述される温度制御圧盤403を有することができることを、他方、温度制御圧盤403を伴わず、活性化部402を配置できることを意図している。
【0030】
図4の断面で示される基板支持アセンブリ414は、そこから延長される複数の垂直に延長された基板支持フィンガー412を有する支持リング構造411を含む。基板支持フィンガー412は、一般に上部水平表面を含み、図3及び図4の断面の処理部404で一般に示されるような、基板401のエッジ又はベベルを支えるために配置されている。基板支持フィンガー412は、更に各フィンガー412上に基板401を中心に置くために位置する垂直ポスト部材415を含む。基板支持アセンブリ414は、更にリフトアセンブリ413を含み、それは、図4で示され、本明細書内に更に記載されており、リング411を垂直に発動するように配置され、したがってフィンガー412は、各部402、404から基板401を積載又は降荷する。
【0031】
各部402、404は、基板401のおもて側又は製造表面にプロセス流体を吐出する処理工程間、基板401上を旋廻するために配置された流体吐出アーム406、408を含む。流体吐出アーム406、408を、そのうえ、基板に対して垂直に位置するように配置できる、即ちアーム406、408の流体吐出部を、処理される基板401の表面から約0.5mm〜約30mm、又は更に特定すると、約5mm〜約15mm、又は約4mm〜約10mmに配置できる。要望がある場合、基板の処理中に、アーム406、408の流体吐出部分の垂直及び/又は角度位置を調節できる。吐出アーム406、408は、1つ以上の流体導管をその中に含むことができ、そうであるから、吐出アーム406、408を、基板401上に多数の流体溶液をそこから吐出するために配置できる。
【0032】
アーム406又はアーム408のいずれかで吐出できる好ましい例の溶液は、リンス溶液と、洗浄液と、活性溶液と、無電解メッキ溶液と、無電解堆積処理を支えるために必要な他の流体溶液を含む。加えて、各アーム406、408の流体導管(図示せず)を、そこから吐出される流体の温度を制御するために、加熱又は冷却できる。アーム導管の加熱/冷却は、流体が基板上に吐出される前に導管を通る間、冷却のための時間を必要としないという、利点を提供する。したがって、この形態は、温度に依存する無電解堆積均一性を改善するために機能する。更に、本発明の実施例において、流体吐出アーム406、408の終端、即ちプロセス流体が吐出される場所は、可動的に位置する。そうであるので、アーム406、408の流体吐出部分と基板表面間の間隔は、調節可能である。この間隔は、プロセス溶液のはね飛びを最小化するために機能し、製造表面上への流体吐出操作の位置決めの制御を可能にする。流体を吐出する方法及び装置の1つの実施例が、以下に開示される。
【0033】
図4は、好ましい例の処理部402、404の対の断面である。図4の断面は、図2に対して上に記載されたような、中央内部壁308によって分割された第1及び第2処理容積312、313を定める筐体302も示す。各処理部402、404は、処理中基板のすぐ下に位置するように配置されたほぼ水平な上部表面を形成する基板処理圧盤アセンブリ403を含む。図5の詳細な断面図でも示される圧盤アセンブリ403は、ベースプレート部材417上に位置する流体拡散部材405を集積して含み、流体拡散部材405及びベースプレート部材417は、それらの間に流体体積410を形成する。流体供給導管409は、流体体積410と流体で通じ、流体フロー隔壁416は、ベースプレート部材417に付けられ、供給導管409の終端と流体拡散部材405の低表面の間の流体体積410内に位置する。
【0034】
流体拡散部材405は、流体拡散部材405の上部表面と流体拡散部材405の低表面をつなげる、それを通して形成される複数の流体孔407を含む。流体拡散部材405の周囲部分は、一般に密着してベースプレート部材417に通じており、そのために、流体を流体供給導管409によって流体体積410内に注入でき、流体注入によって密閉流体体積410内で生成した流体圧力を増加させることにより、流体拡散部材405に形成された孔407を通して流すことができる。
【0035】
流体拡散部材405は、一般に約0.5mm〜約15mmの直径、又は更に特定すると、約0.7mm〜約3mmの直径を有する約10個〜約200個の孔407を含むことができる。孔407を拡散部材405の上部表面に対して垂直に、又は代わりに、ある角度で配置できる。拡散部材405の表面を横切る外部への流体フローパターンを簡単化するために、孔407を、垂直から約5°〜約45°の角度で配置できる。更に、流体乱流を削減するために、角度付けされた孔407を配置することができる。
【0036】
本発明の他の実施例において、流体拡散部材405は、例えば多孔セラミックのような多孔材料を含むことができ、その材料は、その材料自身を通して流体を流すことができるように配置されている。この実施例において、孔407は、一般に必要なく、しかしながら、発明者は、必要な場合、流体フローを増加させるために、多孔流体拡散部材405につながる幾つかの孔407を実装することを意図していた。セラミック材料は、天然に親水性であり、ほぼ強固でありえるので、有利でありえる。1つの様態において、拡散部材405を、約0.1マイクロメートル〜約500マイクロメートルの直径を有する孔を伴って設計できる。拡散部材405を通しての流体フロー抵抗は、拡散部材405の厚さの関数であるので、要望の流体フロー特性を提供するために、この特性を変える又は改めることができる。
【0037】
本発明の他の実施例において、ベースプレート417は、それを通して形成される複数の流体供給導管409を有することができ、その中で、各流体供給導管409は、個々の及び/又は特定の孔407に流体を供給するために配置される。更に特定すると、この実施例を、領域の区切られた流体供給システムを実装するために、使用することができ、その中で、隔てられた加熱流体は、個々の又は群の孔407を経由して、基板裏側の異なる領域に供給され、したがって、各孔407の位置によって、基板を横切る温度変化と、個々の孔407を通して流れる加熱流体の温度を制御できる。例えば処理中の基板の中心又は端付近の温度を上昇させるために、この実施例を使用できる。
【0038】
ベースプレート417及び拡散部材405を、(全圧縮された窒化アルミニウム、アルミナAl、シリコンカーバイド(SiC)のような)セラミッック材料、(テフロン(登録商標)ポリマーでコーティングされたアルミニウム又はステンレス材のような)ポリマーでコーティングされた金属、ポリマー材料、又は半導体流体プロセスに適した他の材料から製造できる。好ましいポリマーコーティング又はポリマー材料は、テフゼル(ETFE)、ハラー(ECTFE)、PFA、PTFE、FEP、PVDFなどのようなフッ化ポリマーである。本発明の流体処理セル500の形態、構成要素、及び操作の更に詳細な記述は、「フェース・アップウェット処理のためのウェーファ温度均一性を改善する装置」の題で2003年10月6日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許出願第10/680,325号に見ることができ、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参考としてそのまま組み込まれている。
【0039】
操作中、基板401は、フィンガー412で留められ、流体拡散部材405の丁度上に垂直に位置する。流体拡散部材405と基板401の間の間隔は、導管409によって吐出された温度制御された流体で、流体拡散部材405を通して充たされる。流体は、基板401の裏側に接触し、基板を加熱するため基板へ熱を伝搬する。この実施例において、基板は、一般に、拡散部材405の上部表面に並行に、拡散部材405の上部表面から約0.1mm〜約15mm、更に特定すると拡散部材405の上部表面から約0.5〜約2mm離れて位置する。
【0040】
本発明の他の実施例において、圧盤アセンブリ403の内部は、ヒータ433を含むことができ、そのヒータは、処理された基板401を加熱するために圧盤アセンブリ403の温度を上昇するために配置された抵抗型ヒータでありえる。同様に、流体導管409及び/又は流体供給は、加熱デバイスを含むことができ、流体が支持フィンガー412上に位置する基板401に接するのに先立ち、導管409を通る流体を加熱するために配置される。ヒータは、システムコントローラ111に通信でき、システムコントローラ111は、流体及び処理された基板の温度を制御するために各ヒータの操作を制御できる。
【0041】
プロセスのための基板401を位置決めする工程は、一般に積載位置と処理位置の間でリフトアセンブリ413を移動することを含む。リフトアセンブリ413は、図4の左処理部402内の積載位置で示され、そこでは、リフトアセンブリは、支持フィンガー412が上部捕獲リング418上に延びるような、垂直位置にある。この位置において、流体吐出アーム406は、基板401を積載可能にするために、フィンガー412上に垂直に空間が空けられる。アーム406(及び堆積システムの他の流体吐出アーム)は、上部アーム部材425を伸縮自在に受け留める静止ベース部材426を含む。アーム406の垂直位置を調節するため、駆動モータは、ベース部材426に対して、その上部アーム部材425を伸縮自在に移動する。基板401は、メインフレームロボット120又は基板シャトル305によって支持フィンガー412上に位置し、次にフィンガー412を、各ロボット/シャトル102、305から基板401を取り除くために垂直に動かすことができる。いったん基板401がフィンガー412でロボット/シャトル120、305上に支えられると、ロボット/シャトル120、305を基板401の下から取り除くことができ、フィンガー412を、処理位置へ低くすることができる。
【0042】
リフトアセンブリ413は、図4の右処理部404の処理位置に示され、そこでは、リフトアセンブリ413は、フィンガー412が捕獲リング418、419の1つの近傍の垂直位置に基板401を位置するように、垂直に位置する。処理位置において、流体吐出アーム408は、下に下げられ、図4の処理部404で示されるように、基板401の上部表面の近傍に位置する。リフトアセンブリ413は、一般に、リフトアセンブリ413及びそれに付属する構成要素を垂直に動かすために配置されたパワージャックスクリューアセンブリ427によって動く。更に特定すると、流体処理セルの低部は、(フィンガー412及びリング411を含む)基板支持アセンブリ414、低部差込壁424、及び排気314を含む。圧盤アセンブリ403は、静止したままで、リフトアセンブリ413に付随しては動かない。
【0043】
図6に関して、基板支持アセンブリ414は、一般にフィンガー412と、垂直ポスト415と、基板支持表面415Aと、リング411を含む。基板支持表面415A上に位置する基板は、垂直ポスト部材415によって捕獲され、保持される。本発明の1つの様態において、基板支持アセンブリ414は、基板支持表面415A上にある基板を保持するために、様々な構成部分の熱膨張が基板支持アセンブリ414の性能に影響しないように設計される。基板支持アセンブリ414の熱膨張は、垂直ポスト部材415の間に位置する基板の誤った位置決め及び/又は損傷につながりえる。熱膨張を削減する1つの方法は、例えば、タングステン、アルミナ、又はボロンカーバイドなどの、低熱膨張係数を有する材料を使用して基板支持アセンブリ414を設計することである。他の様態において、リング411を、フィンガー412及び垂直ポスト部材415の動きを最小化する幾何形態を有するように設計できる。
【0044】
各処理部402、404の低部は、複数の差込壁アセンブリ422を含む。差込壁アセンブリ422が配置され、図4の部402に示される積載位置と図4の部404に示される処理部との間をリフトアセンブリ413とともに移動する。差込壁アセンブリ422は、一般にメインフレーム113と固着する上部差込壁423と、リフトアセンブリ413と固着し、それとともに移動するために配置された低部差込壁424を含む。低部差込壁424(特にセルに隣接する壁424の最深部対)を、脱イオン水のような流体で充たすことができ、その流体は、遮蔽された環境の環境外部から処理部402、404の低部を密閉する機能をする。脱イオン水は、一般に常に例えば液滴機能を通して低部差込壁424間の空間に供給される。流体密閉差込壁アセンブリ422の使用は、本発明の処理部402、404が処理部402、404の回転シール428を部の垂直シールから脱結合することを可能にする、即ち、従来のセルでは、回転及び垂直シールの双方は、本発明の導管409のような共通のシャフトに配置されていた。差込壁アセンブリ422は、図7に示されるシール428が回転シールのみであることを可能にし、それは流体処理システムでの操作を困難にする回転シールと垂直スライドシールの組み合わせではない。
【0045】
上記のように、各部402、404は、図4、5及び7に示されるように上部流体捕獲リング418及び低部流体捕獲リング419も含むことができる。各捕獲リング418、419は、一般に、各部402、404の内壁から内側及び外側に延びる管状型部材を含む。リング418、419は、セルの内面に付着できる、又はセル内壁の集積部である。捕獲リング418、419の内部終端421a、421bは、一般に処理される基板401の直径よりも大きい約5mm〜約50mm直径を有する寸法に定められる。そうであるので、基板401を、プロセス中に各リング418、419を通して、垂直に挙げ、下げることができる。加えて、各捕獲リング418、419は、流体捕獲リング418、419上に着地するプロセス流体を集めるために配置された流体ドレイン420a、420bも各々含む(図7参照)。図7に示されるように、流体ドレイン420a、420bは、排気ポート314と流体で通じる。排気ポート314は、ガス及び流体を各々分けることができる、隔離ボックス429とつながる。隔離ボックス429は、ボックス429の上部に位置するガス排気ポート430、ボックスの低部に位置する流体排気431を含む。隔離ボックス429は、更に捕獲リング418、419で集められたプロセス流体を再利用のための再利用デバイスに搬送するために配置される再捕獲ポート432を含む。
【0046】
図7に関して、捕獲リング418、419は、各処理部402、404内の多垂直部で、基板401の流体プロセスを可能にするために配置される。例えば、基板401の上部表面が、第1流体処理工程のために上部捕獲リング418の終端421aの少し上に位置するように、基板401を配置できる。基板401が約5rpm〜約120rpmで回転している間、第1プロセス流体を、流体吐出アーム406、407によって基板401上に吐出できる。基板401の回転は、基板上に吐出された流体を基板の外側に放射状に流す。流体は、基板の端上を流れ、外側及び下方へ伝わり、上部捕獲リング418に受け取られる。流体を、流体ドレイン420aによって捕獲でき、要望がある場合、その後の処理のために再循環する。
【0047】
いったん第1流体処理工程が完了すると、基板401を第2処理位置に垂直に移動でき、そこでは、基板401の上部表面が、第2流体処理工程のために、低部捕獲リング419の終端421bの少し上に位置する。基板401は、第1流体処理工程と類似の方法でこの位置で処理され、この処理で使用された流体を、流体ドレイン420bによって収集できる。この形態の利点は、多流体処理化学過程を、単一の処理部で使用できることである。加えて、分離された流体捕獲リング418、419が、共存できないプロセス流体を分離して収集できる場合、流体処理化学過程を両立できる、又は両立できない。
【0048】
操作中、本発明の堆積システム100の実施例を、無電解プレ洗浄工程、無電解活性化工程、無電解メッキ工程、無電解ポスト洗浄工程、及び/又は無電解工程で使用可能な他の工程を行うために使用できる。本発明の実施例を使用して、無電解メッキ工程を行うための好ましい例の処理シーケンスが、図1〜5に示される本発明の実施例に従って記述される。無電解メッキ工程は、一般に、囲まれた処理環境302への基板の挿入で始まる。挿入工程は、一般に、バルブアクセスポート304を開け、メインフレームロボット120を使用して基板401を処理環境302へ挿入することを含む。基板401は、フェースアップ方向に挿入される、即ち、置かれる基板401の表面が上を向く。
【0049】
基板が、囲まれた処理環境302へ挿入されると、メインフレームロボット120は、基板を処理部404の支持フィンガー412の上に置き、メインフレームロボットは、処理筐体302から引っ込む。次に、バルブアクセスポート304が閉じている間、フィンガー412は、処理のために、基板401を垂直に位置することができる。挿入工程中、即ち、バルブアクセスポート304が開いている間、環境制御アセンブリ315内のガス供給は、オンになり、囲まれた処理環境302をイナートプロセスガスで充たす。イナートガスを処理容積に流す工程は、大気ガス、特に酸素が囲まれた処理環境302に入るのを防止するために配置されたバルブポート304を通してプロセスガスを外部へ流す。酸素は、メッキされた材料、特に銅の損傷効果(酸化)を有することが知られている。バルブアクセスポート304が閉じた後、プロセスガスの流れは続き、バルブアクセスポート304が開く前に、一般にオンになる。無電解洗浄、活性化、及びメッキシーケンスの間、プロセスガスの流れは続き、バルブアクセスポート304が閉じて、囲まれた処理環境302内の要望のプロセス圧力を維持するために、排気ポート314、ガスベント、及び/又は真空ポンプを使用できる。ガス供給、HEPAフィルタ、及び排気ポート314は、特定の処理工程の間、囲まれた処理環境302の酸素含有量を制御するために使用される、即ち、筐体302内の酸素含有量を、制御でき、要望がある場合、各個々の処理工程に対して最適化できる。
【0050】
基板が処理セル内に位置すると、本発明の無電解メッキ処理は、一般に、基板プレ洗浄処理で始まる。プレ洗浄処理は、基板の上部表面を、上部捕獲リング418の終端421aの少し上、約2mm〜約10mm、に位置することで始まる。洗浄処理は、流体吐出アーム406によって基板表面上に吐出された洗浄溶液によって実行される。処理時間を節約し、セルのスループットを上げるために、基板を下げる工程の間、洗浄溶液を基板表面上に吐出できる。洗浄溶液は、要望の洗浄特性に依って、酸性の又は塩基性溶液でありえ、洗浄溶液の温度を、処理レシピに従って制御(加熱又は冷却)できる。加えて、洗浄溶液は、表面活性付加物を含むことができる。一般に約10rpm〜約60rpmの基板の回転は、洗浄溶液を放射状に基板の外側へ、上部捕獲リング418上に流し、そこでは、洗浄溶液は捕獲され、ドレイン420aに伝えられ、次に、要望がある場合、隔離及び再利用のために、排気ポート314を経由して隔離ボックス429に伝搬される。
【0051】
基板が洗浄されると、基板表面は、一般にリンスされる。リンス処理は、基板が回転している間、基板表面上に脱イオン水のようなリンス溶液を吐出することを含む。リンス溶液は、基板表面から残った洗浄流体を効果的に取り除くために定められたフローレート及び温度で吐出される。基板は、基板表面からリンス溶液を取り除くのに十分な速度、例えば約5rpm〜約120rpm、で回転する。
【0052】
基板がリンスされると、第2リンス工程を行うことができる。更に特定すると、一般に酸性活性化溶液の基板表面への適用を含む活性化工程に先立ち、基板表面を、初めに、酸性調節リンス溶液で処理できる。調節リンス溶液は、一般に、例えば、酸性活性化溶液を使用するために表面を調節する機能をする活性化溶液で使用される酸のような、酸を含む。溶液を調節するために使用可能な好ましい例の酸は、硝酸、塩化物を基にした酸、メチルスルフォン酸、及び無電解活性化溶液で一般に使用される他の酸を含む。プレ洗浄処理で使用される化学物質とともに、処理を調節するために使用される化学物質の共有性に従って、基板調節処理を、上部捕獲リング418に隣接する処理位置で行うことができる、又は基板を、低部捕獲リング419に隣接する処理位置に下げることができる。
【0053】
基板が調節されると、活性化溶液が、低部捕獲リング419に隣接する位置にある基板表面に用いられる。活性化溶液は、アーム408によって基板上に吐出され、基板に回転によって、放射状に外に向かい基板の端へ、捕獲リング419上へ流される。活性化溶液は、次に、再利用のために流体ドレイン420によって収集される。活性化溶液は、一般に、酸ファンデーションを有するパラジウムを基とした溶液を含む。活性化工程の間、一般に円形で、直径が拡散部材405とほぼ等しい裏側の基板表面は、一般に、拡散部材405の上部表面から約0.5mm〜約10mmに位置する。基板の裏側と拡散部材405との間の空間は、拡散部材405内に形成された流体孔407から吐出された脱イオン化水でありえる、温度制御された流体で充たされる。孔407から吐出された温度制御流体(一般に、加熱流体、しかし冷却流体でもありえる)は、基板の裏側に接触し、処理する基板を加熱/冷却するために、熱を流体/基板から基板/流体へ伝える。流体は、連続して供給される、又は代わりに、予め定められた体積の流体を供給でき、次に流体供給は止められる。基板の裏側に接触する流体の流れを、活性化処理の間、一定の基板温度を維持するために、制御できる。加えて、加熱/冷却及び流体分布を容易にするために、活性化処理の間、約10rpm〜100rpmで基板を回転することができる。
【0054】
基板が活性化されると、付加のリンス及び/又は洗浄溶液を基板表面に、そこから活性化溶液を洗い流すために、加えることができる。活性化後、使用可能な第1リンス及び/又は洗浄溶液は、好ましくは活性化溶液の酸と整合するように選択された他の酸を含む。酸ポストリンスの後、基板表面から残りの酸を取り除くために、基板を、脱イオン水のような中性溶液でリンスできる。ポスト活性化洗浄及びリンス工程を、化学物質の両立性に依って、上部処理位置又は低部処理位置のいずれかで行うことができる。
【0055】
活性化工程が完了すると、基板を、基板シャトル305によって活性化部404から堆積部402へ搬送できる。搬送処理は、リフトフィンガー412を使って基板を活性化部404から持ち上げ、基板の下にシャトル305を移動し、基板をシャトル上に降ろして、基板を活性化部404から堆積部402へ搬送することを含む。基板が堆積部402にあると、基板をシャトル305から取り除き、処理のために基板を配置するために、堆積部402用の基板支持フィンガー412を使用できる。
【0056】
基板の位置決めは、一般に、プレ洗浄処理のために、基板を上部捕獲リング418の近傍に配置することを含む。プレ洗浄処理は、アーム308を使ってプレ洗浄溶液を基板上に吐出することを含み、その中でプレ洗浄溶液は、一般に、続いて加えられる無電解メッキ溶液とほぼ等しいpHを有するように選択され、その結果、プレ洗浄溶液は、基板表面を堆積溶液のpHに調節できる。プレ洗浄溶液は、調節工程の後、加えられる無電解堆積溶液用のファンデーションと同じ塩基性溶液でありえる。メッキ溶液と同じpHを有する溶液を使った基板表面のプレ洗浄は、堆積処理のために、基板表面の湿性も改善する。プレ洗浄溶液を、処理レシピによって必要に応じて、加熱又は冷却できる。
【0057】
基板表面が塩基性溶液によって調節されると、無電解堆積処理の次の工程として、メッキ溶液を基板表面に加える。メッキ溶液は、一般に、コバルト、タングステン、及び/又は燐などのような金属を含み、純粋な金属又はいくつかの金属の合金の形態で基板表面上に堆積する。メッキ溶液は、一般にpHで塩基性で、無電解メッキ処理を簡単化するように定められた表面活性剤及び/又は還元剤を含むことができる。基板は、一般に、堆積処理のために、低部捕獲リング419の少し上の位置に降ろされる。そうであるから、アーム408によって加えられる堆積溶液は、外側へ基板の端上へ流れ、捕獲リング419によって受け止められ、そこでは、可能性のある再利用のために、ドレイン420aによってその溶液を収集できる。加えて、基板の裏側は、一般に、堆積工程の間、拡散部材405の上部表面から約0.5mm〜約10mm、又は約1mm〜約5mm離れて位置する。基板の裏側と拡散部材405との間の空間は、温度制御された(一般に加熱された)流体で充たされ、その流体は、拡散部材405内に形成された流体孔407を通して吐出された脱イオン水でありえる。孔407から吐出された温度制御された流体は、基板の裏側と接触し、堆積処理のために、熱を流体から基板へ伝える。流体は、一般に、堆積処理を通して、連続して供給される。堆積処理の間、一定の基板温度を維持するために、基板の裏側に接触する流体の流れは制御される。加えて、加熱及び基板表面に加えられる堆積溶液の分布を簡単化するために、堆積処理の間、基板を約10rpm〜約100rpmで回転できる。
【0058】
堆積処理が完了すると、基板表面は、一般に、ポスト堆積洗浄溶液を基板に加えることを含む、ポスト堆積洗浄処理で洗浄される。ポスト堆積洗浄処理を、処理化学物質の両立性に従って、上部又は低部処理位置のいずれかで行うことができる。ポスト堆積洗浄溶液は、一般に、メッキ溶液とほぼ同じpHを有する塩基性溶液を含む。洗浄溶液を基板表面から取り除くために、洗浄処理の間、基板は回転する。洗浄処理が完了すると、残りの化学物質を基板表面から取り除くために、基板表面を、例えば脱イオン水でリンスし、スピン乾燥できる。代わりに、基板を、アセトン、アルコールなどのような高気化圧の溶剤の使用を経由して、気体乾燥できる。
【0059】
本発明の好ましい例の処理システム100において、無電解プレ洗浄処理、無電解活性化処理、及び無電解ポスト活性化洗浄処理を行うために、処理セル部102及び112を配置でき、他方、無電解堆積セル及び無電解ポスト堆積洗浄セルとして処理セル部104、110を配置できる。この形態において、各活性化及び堆積化学物質が各処理部に分離されている場合、各プロセスからの化学物質の再利用は可能である。この形態の他の利点は、流体処理セル部102、104、110、112用の処理空間が、囲まれた処理環境302内にある場合、基板が、活性化溶液からイナート環境内の無電解堆積溶液へ搬送されることである。更に、処理筐体が、積載及び処理中、イナートガスで充たされ、そうであるから、囲まれた処理環境302の内部は、実質的に削減されたパーセンテージの酸素、例えば、約100ppm未満の酸素、又はより特定すると、約50ppm未満の酸素、更には、約10ppmの酸素を有する。実質的に削減された酸素含有量と、活性化とメッキセル間の速い搬送時間(一般に約10秒未満)の組み合わせは、活性化と堆積工程間の基板の酸化を防止し、そのことは、従来の無電解システムに対する重大な挑戦であった。
【0060】
本発明の流体処理工程を通して、基板の位置は、可変である。更に特定すると、流体拡散部材405に対する基板の垂直位置は、可変である。要望がある場合、処理中、例えば基板の温度を下げるために、拡散部材405からの距離を増加できる。同様に、処理中、基板の温度を上げるために、基板の拡散部材405への近接距離を減少できる。
【0061】
本発明の実施例の他の利点は、両立又は非両立の化学物質を使って処理システム100を使用できることである。例えば、非両立の化学物質、例えば、酸性活性化溶液と塩基性メッキ溶液を使う処理シーケンスにおいて、酸性溶液は、一般に、1つのセル又は部で排他的に使用され、他方、塩基性溶液は、他のセルで排他的に使用される。セルを、隣接して配置でき、シャトル305の1つによって、基板を各々のセル間で搬送できる。基板は、一般に、隣接するセルへ搬送するのに先立ち、各セルで洗浄され、それは、1つのセルからの化学物質が他のセルを汚染することを防止する。加えて、例えば捕獲リング418、419の位置決めなどの各処理部又はセル内の多数の処理場所は、異なる捕獲リング418、419によって各化学物質を収集でき、互いに分離を確保できる場合、単一セル又は部内での非両立な化学物質の使用を可能にする。
【0062】
本発明の実施例を、単一使用型化学物質セルとして定めることができる、即ち処理化学物質の単一適量を、単一基板に対して使用し、次に溶液を再利用することなく、即ち追加の基板を処理するために使用されることなく、捨てることができる。例えば、処理システム100は、基板を活性化、洗浄、及び/又はポスト処理するために共通セルを使用し、無電解堆積及び/又はポスト堆積洗浄処理を行うために他のセルを使用できる。これらの各処理は、異なる化学物質を使用できるので、セルは、一般に、各必要化学物質を基板に、必要な時、供給し、処理が完了すると、使用された化学物質をそこから排出するために配置される。しかしながら、単一セルからの異なる化学物質の再捕獲によって、実質的な汚染問題が存在する場合、セルは、一般に、化学物質を再捕獲するために配置されない。
【0063】
本発明の実施例で使用可能な追加の処理セルを、「電解メッキシステムにおけるIn−Situ無電解銅シード層エンハンスメント」の題で2001年7月10日に出願され、出願人に共通して譲渡された米国特許第6,258,223号、及び、「無電解メッキシステム」の題で2001年12月26日に出願され、出願人に共通して譲渡された同10/036,321に見ることができ、双方は、本発明と矛盾しない程度に本明細書に参考としてそのまま組み込まれている。
【0064】
スプレイ吐出システム
図8は、上記の各部402、404に類似のフェースアップ無電解処理セル1010の一実施例の断面を示す。フェースアップに向けられた基板が、図8の1250に示される。用語「無電解処理」(又は無電解堆積処理)は、一般に、無電解堆積薄膜を基板上に堆積するために行われるすべての処理を網羅し、例えば、1つ又はそれ以上のプレ洗浄処理工程(基板準備工程)、無電解活性化処理工程、無電解堆積工程、及びポスト堆積洗浄及び/又はリンス工程を含む。
【0065】
無電解処理セル1010は、セル胴体1015を含む。セル胴体1015を、流体処理(無電解又はECP)溶液と無反応であると知られている様々な物質から製造できる。そのような物質は、プラスチック、ポリマー、及びセラミックを含む。図8の配置において、セル胴体1015は、セル1010用の放射状側壁を形成する円形胴体を定める。セル胴体1015は、上部端で蓋アセンブリ1033を受け、支える。構成底壁1016が、セル胴体1015に底端に沿って備えられ、ベースプレート1012で支えられる。底壁1016は、基板支持アセンブリ1299を受けるための開口部を有する。基板支持アセンブリ1299の特徴は、以下に記述される。
【0066】
1つの実施例において、基板支持アセンブリ1299は、一般に、ベースプレート部材1304及びそれに付随する流体拡散部材1302を含む。図8〜11に示される基板支持アセンブリ1299は、上記の圧盤アセンブリ403の他の実施例を示す。Oリング型シールのような環状シール1121は、流体拡散部材1302の周囲付近に位置する。環状シール1121は、一般に、流体搬送処理を簡単にすることを目的に、流体拡散部材1302とベースプレート部材1304の間で流体を固く封するためにベースプレート部材1304の頂上外端をかみ合わせるように配置される。
【0067】
ベースプレート部材1304は、一般に、その中央部分を通して又はプレート1304上の他の場所を通して形成される流体通路1308を有する固体ディスク型部材を定める。ベースプレート部材1304は、好ましくは、セラミック材料又はコーティングされた金属から製造される。PVDF材料も使用できる。流体体積1310は、ベースプレート部材1304上に、流体拡散部材1302の下に形成される。この方法では、流体拡散部材1302は、ベースプレート部材1304の上に位置する。流体体積1310は、一般に、流体拡散部材1302とベースプレート1304の間に約2mm〜約15mmの空間を有することができる。しかしながら、より大きな又はより小さな空間を使用できる。
【0068】
流体拡散部材1302は、それを通して形成された複数の流体通路1306を含む。流体通路1306は、流体拡散部材1302の上部表面と流体体積1310をつなぐ。記載されたように、流体拡散部材1302の周囲部分は、一般に、ベースプレート部材1304と密着してつながっている。この方法において、流体を流体体積1310に流体入口1308を経由して注入できる。流体は、流体通路1308から密閉された流体体積1310に流され、次に拡散部材1302に形成された流体通路1306を通り、基板1250の裏側と流体拡散部材1302間の熱伝導領域1312に行く。
【0069】
図8の配置において、流体源を、1203に見る。更に特定すると、流体源は、脱イオン水である。流体は、DI水源1203から基板流体ヒータ1164を通して流れる。流体ヒータ1164は、水を要望の温度に温める。本明細書で使用可能な流体ヒータ1164は、エネルギーをプロセス流体に与えるいずれの型のデバイスでもありえる。好ましくは、ヒータは、侵入型ヒータ(例えば、ヒータ要素が溶液に接している)よりもジャケット型抵抗ヒータ(例えば、ヒータは、入口管の壁を通して流体を温める)である。熱伝導領域1312に入るDI水の温度が、要望の温度であることを確証するために、処理コントローラ1280及び温度プローブ1154(図示せず)と接続して使用されるヒータ1164を使用できる。
【0070】
DI水は、ヒータを出て、管1166を通して、流体入口1308に流れる。ここから、DI水は、ベースプレート部材1304を越し、流体拡散部材1302を通り、流体拡散部材1302と基板1250の間の熱伝導領域1312に注入される。基板裏に温められた流体があるため、次は、基板1250の裏側が温まる。均一で上昇した基板温度は、無電解メッキ操作を容易にする。複数の加熱バンド1112を、任意にベースプレート部材1304に組み込みでき、要望があれば、熱伝導領域1312に流れるDI水温度及び処理中の基板温度をより正確に制御するために、個々に制御できる。更に特定して、加熱バンド1112の個々の制御により、無電解メッキ処理で重要な基板表面の制御が可能になる。
【0071】
上記のヒータ配置の代わりとして、任意のヒータコイル1112を、ベースプレート1304から取り除き、拡散プレート1302に設置できる。この再設計を可能にするために、ベースプレート1304を薄くし、他方拡散プレート1302の容積を増す。脱イオン水が、流体入口1308を通り流れる場合、その水は、加熱された拡散プレート1302の下を通過し、流体通路1306を通り、次に基板1250の裏側と流体拡散部材1302の間の熱伝導領域1312へ向かう。そのような他の配置が、図8Bに示されている。この配置において、隔離流体ヒータ1164を、任意に取り除くことができる。
【0072】
ベースプレート1304及び拡散部材1302を、(全圧縮窒化アルミニウム、アルミナ(Al)、シリコンカーバイド(SiC)のような)セラミック材料、(テフロン(登録商標)ポリマーでコーティングされたアルミニウム又はステンレス材のような)ポリマーでコーティングされた金属、ポリマー材料、又は半導体流体プロセスに適した他の材料から製造できる。好ましいポリマーコーティング又はポリマー材料は、テフゼル(ETFE)、ハラー(ECTFE)、PFA、PTFE、FEP、PVDFなどのようなフッ化ポリマーである。
【0073】
DI水を基板1250の裏側に向けるために、流体通路1306を配置できることを付け加えなければならない。基板1250の裏側に水があるため、基板1250が温まるばかりでなく、無電解流体が基板1250の裏側に接触するのを防止する。
【0074】
複数の基板支持フィンガー1300は、一般に、流体拡散部材1302周囲の隣接に位置する。熱伝導領域1312を形成するために、流体拡散部材1302上の要望の距離に基板1250を支えるように、基板支持フィンガー1300は配置される。基板1250を持ち上げ、取り除くために、ロボットブレード(図示せず)を、基板1250の下に、フィンガー1300の間に挿入できる。他の形態において、基板を支えるために、基板支持フィンガー1300の代わりに、連続リング(図示せず)を使用できる。この方法で、ロボットブレードは、再び基板1250の底部にアクセスでき、基板をセル1010の内外へ搬送できる。流体処理セル1010は、更に、スロット1108を含む。セル1010へ及びから基板1250を搬送及び除去するために、スロットは、側壁1015を通して形成された開口部を定める。
【0075】
図8のセル1010形態において、上部ベアリング1054A及び低部ベアリング1054Bを使って、基板支持アセンブリ1299を、任意に、軸上移動及びベースプレート支持部1301を中心に回転できる。これらの目的のために、基板支持リフトアセンブリ1060が、初めに備えられる。基板支持リフトアセンブリ1060は、基板支持アセンブリモータ1062を含む。一配置において、基板支持アセンブリモータ1062は、リードスクリュー1061で回転する精密モータである。モータ1062の回転動作は、フィンガースライド1064の線形動作に変換される。フィンガースライド1064は、スライドを上下に駆動するために、溝ハウジング1066に沿って乗る。この例において、モータ1062は、好ましくは電気的に動く。代わりに、基板支持アセンブリモータ1062は、空圧動作空気シリンダーでありえる。
【0076】
基板支持リフトアセンブリ1060は、基板支持フィンガーモータ1052も含む。基板支持フィンガーモータ1052は、基板支持フィンガー1300及び支えられた基板1250を回転する。基板支持フィンガー1300は、非回転ベースプレート支持部1301によって形成された軸を中心に回転する。実行される特定の処理(例えば、堆積、リンス、乾燥)に従って、基板支持部材1299の回転速度を変えることができる。堆積の場合、流体の慣性によって基板1250の表面を横切って流体を分散するために、基板支持部材は、流体の粘性に依って、約5RPMs〜約150RPMsのような比較的低速度で回転することに適している。リンスの場合、基板支持部材1299は、約5RPMs〜約1000RPMsのような比較的中程度の速度でスピンすることに適している。乾燥の場合、基板1250をスピン乾燥するために、基板支持部は、約500RPMs〜約3000RPMsのような比較的速い速度でスピンすることに適している。
【0077】
ベースプレート支持部1301は、ベース部材1013及び1014によってチャンバベース又はプラットフォーム(図示せず)に搭載される。したがって、好ましい実施例において、ベースプレート部材1304は、基板支持リフトアセンブリ1060によって移動しない、しかし基板支持フィンガー1300のためのガイドの役割をする。そのような支持を可能にするために、上部ベアリング1054A及び低部ベアリング1054Bが備えられる。ベースプレート支持部1301は、そのうえ、電気配線(図示せず)及び基板流体入口線1166で充たされた入口チューブ1308の導管の役割をする。配線及びチューブは、ベース部材1014内のベースプレート導管1305を通る。
【0078】
図8Aは、図8のフェースアップ無電解処理チャンバの断面を示す。この図において、基板リフトアセンブリ1060は、持ち上げられた位置にある。基板は、流体体積1310及びベース部材1304に接触する流体によって温められていないので、処理セル1010の大気温度での処理を可能にするために、基板1250は、ベースプレート1304の表面から離して持ち上げられる。これは、基板1250が、ロボットが処理された基板1250をピックアップするために入ってくるのに先立ち、通常位置する位置である。
【0079】
処理セル1010は、流体入口システム1200も含む。流体入口システム1200は、様々なプロセス流体(例えば、溶液1202、溶液1204、溶液1206、イナートガス1207など)を基板1250の受流面に搬送するために機能する。流体処理セル1010で使用可能なプロセス流体の数は、用途により、変化し、図8に示されるように3以上である。メーターポンプ1208は、各溶液1202、1204、1206と接続して備えられる。加えて、吐出バルブ1209は、各溶液1202、1204、1206の各前方ライン1210への解放を制御するために備えられる。流体1202、1204、1206は、任意に、前方ライン1210から入口チューブ1225を通してセル1010に注入される。一般に図8に示されるように、化学物質がプロセス流体源から吐出バルブ1209の上流に搬送された後、前方ライン1210をリンスするために、吐出バルブ1209を配置できる。
【0080】
フィルタ1162より上流で生成された粒子が流体処理セル1010を、最終的には基板1250を汚染するのを防止するために、フィルタ1162は、任意に入口システム1200に組み込まれる。基板の除去に先立ち、又は処理工程間で、入口ライン1225がリンスを必要とする場合、フィルタを付加することは、フィルタ薄膜の大表面領域のためにラインをリンスする時間をかなり増加させ、したがってフィルタは使用できない。
【0081】
本発明の他の様態において、処理領域1025に入る前に流体を加熱するために、ヒータ1161は、システム1200内に組み込まれる。本発明で意図されるヒータ1161は、エネルギーをプロセス流体に与えるいずれの型のデバイスでもありえる。好ましくは、ヒータ1161は、侵入型ヒータ(例えば、ヒータ要素が溶液に接している)よりもジャケット型抵抗ヒータ(例えば、ヒータは、入口管の壁を通して流体を温める)である。流体処理セル1010の処理領域1025に入るプロセス流体の温度が、要望の温度であることを確証するために、処理コントローラ1280と接続して使用されるヒータ1161を使用できる。
【0082】
本発明の他の様態において、ヒータ1161は、マイクロ波電源であり、流体は、エネルギーをプロセス流体に与えるために使用されるマイクロ波キャビティーを通って流れる。一実施例において、マイクロ波電源は、2.54GHzで約500W〜約2000Wの電力で動作する。イン・ライン・マイクロ波ヒータの実施例において、様々な溶液(例えば、洗浄化学物質、リンス溶液、及びポスト洗浄溶液など)の温度は、処理セルに入る前、最適水準まで即座に上がる。一実施例において、任意に、離れた流体ラインを加熱するために、2つの離れたマイクロ波ヒータを使用できる。
【0083】
本発明の他の様態において、処理領域1025に入る前に、プロセス流体内のいずれの捕獲された又は不溶のガスを取り除くために、流体脱ガスユニット1170が、入口システム1200に組み込まれる。不溶酸素は、無電解堆積反応を妨げ、露出金属表面を酸化し、無電解洗浄処理の間、エッチレートに影響を与える傾向にあるので、流体脱ガスユニットの使用は、プロセス流体内の不溶酸素によって起こるいずれの腐食及び/又は処理ばらつきを削減するのに役立つ。流体脱ガスユニットは、一般に、例えば、ガス浸透薄膜及び真空源の使用によって、溶液から不溶ガスを抽出できるユニットとして定められる。流体脱ガスユニットを、例えば、マサチューセッツ、ビレリカのマイクロリス社(Mykrokis Corporation)から購入できる。
【0084】
流体処理セル1010に示される各構成要素及び他の外部システム構成要素(下で議論される)は、好ましくは、処理コントローラ1280と通信し、それは、ユーザー及び/又はシステム内に位置する様々なセンサからの入力を受信し、チャンバ及び入力と関連する外部システム操作を適切に制御するために配置されたマイクロプロセッサを基とした制御システムでありえる。コントローラ1280は、必要な時、様々なプログラムを保持し、プログラムを処理し、プログラムを実行するために、コントローラによって使用されるメモリ(図示せず)及びCPU(図示せず)を含む。メモリは、CPUと接続され、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み限定メモリ(ROM)、フロッピー(商標名)ディスク、ハードディスク、又はデジタルストレージ、局所、遠隔のいずれの他の形態のような、1つ又はその以上のすぐに入手可能なメモリでありえる。ソフトウェア命令及びデータを、コード化し、CPUを指示するためのメモリ内に記憶できる。従来様式でプロセッサをサポートするために、サポート回路(図示せず)もCPUに接続される。サポート回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、サブシステム、従来技術で周知のすべての同様物含むことができる。コントローラ1280で読み可能なプログラム(又はコンピュータ命令)は、処理チャンバ内でどのタスクを実行するかを定める。好ましくは、プログラムは、コントローラ1280で読み可能なソフトウェアであり、定められた規則及び入力データに基づく無電解処理を監視し、制御する命令を含む。
【0085】
図8、8A及び8Bのセルの実施例において、流体入口システム1200は、分散機能を通して機能する。更に特定すると、例えば、流体1202、1204、1206のプロセス流体は、任意に、流体搬送アーム1406を経由して基板1250の受流表面に搬送される。複数のノズル1402は、流体搬送アーム1406に沿って形成される。ノズル1402は、入口チューブ1225から流体を受け、プロセス流体を基板1250の受流表面に導く。ノズル1402を、搬送アーム1406の終端、又はアーム1406の長さに沿って配置できる。図8、8A及び8Bの配置において、ノズル対1402は、等距離に離された配置形態で位置する。
【0086】
図8の実施例において、アーム1406は、末端を基板1250の中心上に延ばすことを可能にする長さを有する。好ましくは、少なくとも1つのノズル1402が、流体搬送アーム1406の末端に位置する。好ましくは、流体搬送アーム1406が、吐出アームモータ1404によって可動であり、アーム1406を基板1250の中心へ又はから旋廻することに適している。図8、8A及び8Bで、流体搬送アーム1406は、アームモータ1404の動きに応じて旋廻する。アームモータ1404は、好ましくは、チャンバ処理領域1025からアームモータ1404を部分的に離すために、ガード部材1410の後ろに配置される。
【0087】
一実施例において、液体搬送アーム1406は旋回だけでなく、軸方向の移動にも適している。図8Bは、図8の非電解処理チャンバの他の実施例の上面の断面側面図である。ここで、旋回アーム1404は、軸モータ(例えば、リニアモータ)に連結されている。軸方向におけるアーム1406の移動により、必要に応じて、アーム1406が基板1250に選択的に近くに移動することが可能になる。
【0088】
図9は、図8の電解処理チャンバの上面を示す。ここで、流体入口システム1200の流体搬送アーム1406は、搭載された基板1250に関連して示される。基板1250を支える4本の図示された支持フィンガー1300が、示される。アーム1406は、この図では、基板1250から離れて回転する。この位置は、上記のアセンブリ1060のようなリフトピン又は基板リフトアセンブリを使って、基板1250を持ち上げることを可能にする。しかしながら、矢印1406は、アーム1406の回転動作経路を示し、アーム1406が、処理中基板1250上でノズル1402を回転できることを示す。基板1250上の流体搬送アーム1406の動作は、基板1250の流体カバーを改善する。好ましくは、流体分布均一性及びシステムのスループットを増すために、基板指示部材は、ノズル1402からの流体の吐出中、回転する。
【0089】
他の実施例において、プロセス流体は、基板の回転軸の隣接に配置された1つ又はそれ以上のノズルを通して、搬送される。同時に、(N又はArのような)搬送ガスは、基板の外部端に沿って配置されたノズルを通して、搬送される。流体搬送操作の間、基板は、好ましくは回転する。基板1250の端の周辺への搬送ガスの注入は、処理領域1025周辺にガス覆いを形成する。ガス覆いは、処理領域内に留まっている残りのOを移動させる。無電解堆積処理の従来技術は、酸素が、化学活性化工程のような、ある処理工程に損傷を与える影響を有することができることを認める。
【0090】
一実施例において、ノズル1402は、超音波噴霧ノズル又は「空気微粒子ノズル」である。図12は、一設計の空気噴霧ノズル1402断面を示す。これは、内部流体混合ノズルである。これは、完全な微粒子化噴霧又はプロセス流体の霧を創るために、流体が内部で混合することを意味する。この形態において、例えばアルゴンの搬送ガスは、プロセス溶液の小さな液滴を含む。一実施例において、微粒子化活性化溶液を基板表面に搬送するために、イナートガスを使用できる。代わりに、微粒子化無電解堆積溶液を基板1250に搬送するために、イナートガスを使用できる。
【0091】
図12のノズル設計1402において、ノズル1402は、ボティー1426及びティップ1424を含む。ティップ1424は、一般に、約10μm〜約200μmの直径である。一実施例において、ティップ1424は、一般に、約10μm〜約50μmの直径である。高圧ガスが、ノズルガス供給部1422から搬送される時起こるベンチュリ効果による吸引のために、流体は、ティップ1424を通して搬送される。図12の実施例において、ボディー1426は、離れた液体及びガス流れを各々受けるために、離れた流路1422、1420を備える。液体1422及びガス1420流路は、ティップ1424で一緒になり、2つの流れの混合を可能にする。これは、「同心ベンチュリ設計」と言われる。この配置において、ノズル1402から配送される流体は、完全な微粒子化噴霧を作るために、プレ混合される。図12の特定のティップ設計1424は、円状の噴霧パターンを創る、しかしながら、平面又は扇状噴霧パターンのような他の噴霧パターンを創るために、他のティップ形態を使用できることが理解される。
【0092】
図13は、異なる設計の空気微粒子化ノズル1402の断面である。これは、外部流体混合ノズルである。図13のノズル設計1402において、ノズル1402は、再びボディー1426及びティップ1424を含む。ティップ1424は、再び一般に、約10μm〜約200μmの直径であり、他の実施例において、約10μm〜約50μmの直径である。図13の配置において、ボディー1426は、再び、離れた液体及びガス流れを各々受けるために、離れた流路1422、1420を備える。しかしながら、この配置において、液体流路1422は、ガス流路1420とは独立にノズル1402を通して流体を搬送し、結果として、2つの流れはボディー1426で混合せず、ノズル1424の外部で混合する。これは、「並行ベンチュリ設計」と言われる。この配置は、ガス及び液体フローを独立に制御できるという効果を有し、高粘性液体及び研磨剤懸濁液に対して効果的である。これは、ガスフローの変化が液体フローに影響を与える、内部混合型ノズル1402とは対照的である。
【0093】
図12及び13のノズルのような超音波ノズルの使用により、基板の受流面へ向けられた微粒子化霧を創る。液体流れとは反対の、霧の方向は、高価な無電解プロセス流体を保つ役割をする。それは、受流面に対する、より均一な発散も提供する。そのうえ、基板1250が、基板指示フィンガーモータ1052を使って回転する時に創られる流体動的境界層は、回転ディスクの表面での境界層の形が、一般に平坦、又はいずれの方位でも基板の表面に対して平行であるので、基板1250の表面上への微粒子化プロセス流体の分布を向上する。微粒子化流体の基板表面への搬送の境界層制御によって、1つ又はそれ以上のノズルによって創られる非均一噴霧パターンを最小化できるので、微粒子化プロセス流体によって示される境界層効果は、流体の流れを基板の表面に衝突させる、従来の噴霧設計の利点でありえる。
【0094】
流体供給部が、ノズル1402に搬送される流体のために備えられる。図12及び13において、タンク1212が示される。タンク1212は、流体入口1218及びベント1214を含む。ベント1214は、大気圧に流体で通じる。加えて、流体出口1216が備えられる。流体搬送中、源1244からのガスは、ノズル1402に高速で搬送される。これは、ベント1214を通して大気圧に通じているため、流体ライン1422に比較的負の圧力を創る。流体は、出口1216を通ってノズル1402へ出る。
【0095】
一実施例において、プロセス流体は、活性化溶液である。活性化溶液の例は、パラジウム塩、塩化物、臭化物、フッ化物、フッ化硼酸、沃化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸化塩、金属酸塩、及びこれらの組み合わせを含む。他の実施例において、パラジウム塩は、硝酸塩、アルカンスルフォン酸、又は 溶液内又は金属表面上のいずれかでクラスタ形成の傾向のない非同位陰イオンを含むPd+2の可溶の誘導体である。一実施例において、銅洗浄溶液が加えられる時に終了時間と活性化溶液が加えられる時の開始時間の間の待ち時間(又は待機時間)波、一般に、約15秒未満、好ましくは約5秒未満である。活性化溶液は、一般に、はっきりした特徴の露出銅上に活性化金属シード層を堆積するように機能する。洗浄後の銅層の露出部分の酸化は、その後の処理工程で有害でありえる。銅洗浄と活性化との間の短い待ち時間は、酸化を最小にし、他方、流体処理セルの周りの搬送ガスの使用は、上記のように、銅層の露出部分の酸化を防止するのを助ける。
【0096】
一実施例において、プロセス流体は、無電解堆積溶液である。一実施例において、無電解堆積キャップ層が堆積され、それは、CoP、CoWP、CoB、CoWB、CoWPB、NiB又はNiWBを含む合金であり、好ましくはCoWP又はCoWPBを含む。キャップ層を形成するために使用される無電解堆積溶液は、堆積されるキャップ層材料に依って、1つ又はそれ以上の金属塩及び1つ又はそれ以上の還元剤を含むことができる。無電解堆積溶液は、従来技術で一般に周知の酸又は塩基のような、pH調製剤も含むことができる。選択されたキャップ層がコバルトを含む時、無電解堆積溶液は、一般に、コバルト塩を含む。コバルト塩の例として、塩化物、臭化物、フッ化物、アセテート、フッ化硼酸、沃化物、硝酸塩、硫酸塩、他の強又は弱酸塩、及び/又はこれらの組み合わせがある。好ましくは、コバルト塩は、コバルト硫酸塩、塩化コバルト、又はこれらの組み合わせを含む。タングステンを含むキャップ材料が堆積される場合、無電解堆積溶液は、タングステン塩を含む。好ましくは、タングステン塩は、タングステン酸アンモニウム又はテトラメチルタングステン酸アンモニウムのようなタングステン酸塩を含む、又はタングステン酸の中性化を通して生成可能である。ニッケルを含むキャップ材料が堆積される場合、無電解溶液は、一般に、ニッケル塩を含む。ニッケル塩の例として、塩化物、臭化物、フッ化物、アセテート、フッ化硼酸、沃化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、強又は弱酸塩、及び/又はこれらの組み合わせがある。
【0097】
選択されたキャップ層が、CoP、CoWP、又はCoWPBのような燐を含む場合、還元剤は、好ましくは次亜燐酸陰イオン(HPO)のような燐化合物を含む。キャップ材料が、CoB、CoWB、CoWPBのような硼素を含む場合、還元剤は、一般に、硼素化合物、硼酸ジメチルアミン(DMAB)、硼素水素化物(BH4)陰イオンの非アルカリ金属塩、又はこれらの組み合わせを含む。そのうえ、上記の還元剤に加えて、又はかわりに、ヒドラジンのような、他の還元剤を使用できる。一実施例において、ボラン共還元剤が、銅を初期化する工程で使用される。
【0098】
上記のように、無電解堆積溶液(プロセス流体)及び/又は基板を温度に加熱できる。好例の温度は、約40℃〜約95℃である。一様態において、無電解堆積溶液及び/又は基板を加熱することで、無電解堆積レートが増す。これは、プロセス流体がノズル1402を出る時、プロセス流体が被る温度降下を相殺する。一実施例において、キャップ材料の堆積レートは、約100Å又はそれ以上である。一実施例において、キャップ材料は、約100Å〜約300Å、好ましくは約150Å〜約200Åの厚さに堆積される。しかしながら、無電解処理の堆積レートが温度に依存することは周知であるので、基板の温度を均一な温度で維持することが好ましい。そうであるから、図8に示されるベースプレート部材1304及び/又はヒータ1164の加熱コイル1112を使用できる。
【0099】
処理セル1010は、流体出口システム1240も含む。流体出口システム1240は、一般に、流体ドレイン1249につながる出口ライン1227を含む。任意に、セル1010を通して流体を更に均等に引くために、1以上の出口ライン1227を、セル1010に配置できる。図9で、4つの均等間隔の出口1227が備えられていることを見ることができる。多数出口1227を、単一の排気空間及び流体ドレイン1249に束ねることができる。流体ドレイン1249、次に、チャンバ流出物を廃物収集ドレイン(図示せず)に搬送する。つまり、プロセス流体は、一般に、入口チューブ1125を通って流れ、次に流体搬送アーム1406を通って、ノズル1402を通って、次に基板支持フィンガー1300に向かって処理領域1025を通って外部へ、次に1つ又はそれ以上の流体ドレイン1227へ伝わる。化学物質は、処理領域1025内の基板1250の受流面に接触し、処理する。
【0100】
流体出口システム1240は、ガス排気を含む。排気チューブ1246は、壁1015を通って延びる。排気システム1248は、処理領域1025からガスを引く。一実施例において、排気入口1246は、基板1250の表面に近くのガスフローを向上するために、基板1250の表面下にガスを均等に引くリング/空間である。
【0101】
図10は、他の実施例における、フェイスアップ無電解処理セル1010の側面を示す。流体入口システム1200は、再び、基板1250の受流表面に流体を搬送するために備えられる。プロセス流体は、再び、1つ又はそれ以上のノズル1402に搬送される。しかしながら、この実施例において、ノズル1402は、チャンバ蓋アセンブリ1033内のガス搬送多孔性プレート1030に配置される。
【0102】
チャンバ蓋アセンブリ1033は、初めに、ガス搬送多孔プレート1030を含む。好ましくは、ガス搬送多孔プレート1030は、空気をそれを通して移動することを可能にする、多孔性プレート1030である。多孔性プレートの好ましい例の材料は、流体を通すことを可能にするために形成された孔又はその中に作製された穴を伴う、セラミック材料(例えば、アルミナ)、ポリエチレン(PE)、及びポリプロピレン、PVDFを含む。一実施例において、HEPAフィルタ(「高効率微粒子エア」フィルタ)配置を使用できる。HEPAフィルタは、紙のような材料に巻かれたガラス繊維を利用する。図10のガス搬送多孔性プレート1030は、上部支持リング1031によって支えられる。
【0103】
チャンバ蓋アセンブリ1033は、次に一般に、蓋1032、ガス搬送多孔性プレート1030、上部支持リング1031、及びシール1036及び1037を含む。蓋1032は、蓋アセンブリ1033とガス搬送多孔性プレート1030との間の体積内に空間1034を形成する。蓋1032は、図10の配置において、ガス搬送多孔性プレート1030及び上部支持リング1031によって支えられる。流体入口チューブ1225は、蓋1032を通って延び、次に多孔性プレート1030内の1つ又はそれ以上のノズル1402に分岐する。
【0104】
図10の流体処理セル1010は、ガスライン1040を示す。ガスライン1040は、ガス供給源1038からチャンバ蓋空間1040への流体経路を提供する。バルブ1035は、ライン1040と流体で通じて任意に開閉される。1つの様態において、ガス供給源1038は、処理セル1299内に酸素を提供する。酸素は、ある工程においては不快なものではない。例えば、活性化中、酸素を加えることができる。好ましくは、搬送ガスは、要望の組合せで、水素及び酸素と組み合わされ、空間1034に搬送される。一実施例において、ガス供給源1038は、アルゴン、窒素、ヘリウム、又はこれらの組み合わせのような、イナートガスを供給する。
【0105】
空間1034及びガス搬送多孔性プレート1030は、搬送ガスを薄膜フローを経由して基板1250上に搬送するのを可能にするために、基板1250の上に位置する。薄膜ガスフローは、均一な、基板1250上に垂直なガスフローを創る。この方法で、均一な境界層が、基板1250の半径に沿って備えられる。これは、次に、基板半径に沿った更に均一な熱損失を可能にし、基板上方又は上の水及び化学気相の凝縮を削減する役割をする。
【0106】
一実施例において、加熱要素(図示せず)は、蓋アセンブリ1033内空間1034の隣接に位置する。例えば、加熱コイル(図示せず)を、多孔性プレート1030内に配置できる。これは、ライン1040から搬送されるガスの加熱を提供し、続いて、基板1250上の凝縮及び液滴形成を削減する。
【0107】
ライン1040から、ガスは、空間1034へ流れ、次に、多孔性プレート1030を通過する。多孔性プレート1030は、ガスフロー拡散器として機能する。ガスは、次に工程のために、基板1250受流表面を横切り下へ流れる。多孔性プレート1030を通過するガスは、したがって、ノズル1402から流れるプロセス流体霧を基板1250の受流表面上へ導く及び均等に搬送するのを助ける。最後に、ガスは、排気システム1248によって排気入口1246を通して排気される。排気システム1248は、一般に、流体処理セル1010からガスを引くために、排気ファン又は真空ポンプを含むことができる。排気入口1246が、基板1250を過ぎたガスフローが薄膜状であることに留意すべきである。
【0108】
一実施例において、ガスライン1040は、ガスの代わりに、流体(例えば、プロセス流体)が、押され、多孔性プレート1030を通ることを可能にするために、入口システム1200に接続される。この方法で、多孔性プレート1030は、プロセス流体を基板1250の表面に搬送するために、シャワーヘッドのような機能をする。
【0109】
ガスライン1040は、流体搬送ラインとしてばかりでなく、真空ラインとしても役割をする。丁度基板1250をセル1010から搬送する前に、多孔性プレート1030に付着するいずれの流体の液滴を妨げるために、真空源1039が備えられ、使用される。この点で、チャンバ蓋空間1034内に真空を創るために、真空ベンチュリのような真空源1039は発動される。
【0110】
図10Aは、図10のフェースアップ無電解処理チャンバの側面を示す。この図において、ガスフロー変流器1102は、セル1010内に備えられる。ガスフロー変流器1102は、任意に、外部ガスフロー変流リフト機構(図示せず)を使って、上昇され、下降される。この図において、ガスフロー変流器1102は、下降された位置にある。図10Aは、基板1250が流体処理セル1010に及びから搬送された時の、ガスフロー変流器1102の位置を示す。
【0111】
図10Bは、図10のフェースアップ無電解処理チャンバの他の側面を示す。ここで、ガスフロー変流器は、上昇された位置にある。この位置において、処理中ノズル1402から基板1250へ通過する時、霧の流れを「真直ぐにする」ために、ガスフロー変流器1102は使用される。
【0112】
セル1010の外部から、基板1250上に吐出された流体の進展を視覚的に検査する方法を提供することは望ましい。図10の配置において、カメラ1360が、セル1010の内部に備えられる。カメラを壁1015に沿って、ガス搬送多孔性プレート1030の下に、上部支持リング1031に沿って、又は基板1250を適切に視覚化できる、他の場所に、配置できる。好ましくは、カメラ1360を、蓋の静止部分に位置する。図10の実施例において、カメラ1360は、上部支持リング1031に添え付けられる。
【0113】
カメラ1360のために、光源(図示せず)を提供することが望ましい。光源は、好ましくは蓋の静止部分に位置する。しかしながら、処理領域1025に隣接するいずれの場所にも配置できる。光源は、処理中、基板1250を照明する役割をする。
【0114】
カメラ1360は、好ましくは、デジタル画像を記録するために一連のピクセルを用いる電荷結合ディスプレーカメラ(「CCDカメラ」)である。モニター(図示せず)は、基板表面を光学的に視覚化するために、セル1010の外部に添え付けられる。この方法で、流体の吐出、及び基板1250の無電解プロセス流体の適切な分布を視覚的に確認できる。
【0115】
視覚的確認は、好ましくは、人間による検査を通して提供される。しかしながら、一配置において、視覚的確認は、機械的視覚制御型処理を通して提供される。この配置において、適切に覆われた基板1250の画像は、コントローラ(例えば、コンピュータ)にプログラムされる。コントローラは、次に、流体吐出処理中、カメラ1360によって生成されたピクセル画像を検査する。少なくとも、カメラ1360のピクセルによって検出された実際の基板画像が、前に記録された画像と整合するまでは、流体吐出処理が、停止することは許されない。
【0116】
カメラ1360は、任意に、赤外線カメラでありえる。赤外線カメラは、可視波長を取り除き、熱波長を認識する。画像内の色の違いは、したがって、物体、即ち基板1250の温度の差異を示唆する。流体が基板1250の表面と異なる温度で吐出される場合、温度の差異は、色の違いとして記録される。基板1250の完全な分布を示す、温度の差異が現われるまで、流体吐出は続く。好ましくは、温度の差異は、再び、機械的視覚制御を通して検査される。したがって、基板の完全な分布を、確証できる。
【0117】
1つの配置として、基板1250の表面が連続的に化学物質で覆われたことを確証するために、化学物質吐出アーム1406の動作及び化学物質ノズル1402からの流れの形態をソフトウェアで最適化する、閉ループ制御下で、カメラ1360は機能する。
【0118】
図11は、追加の他の実施例として、フェースアップ無電解処理セル1010の断面を示す。ここでは、プロセス流体は、再び、ガス搬送多孔プレート1030に配置されたノズル1402を通した噴霧流体によって、基板1250の受流面に加えられる。この実施例において、ガス搬送多孔プレート1030は、任意に、基板1250に対して上昇及び下降される。更に特定すると、チャンバ蓋アセンブリ1033は、基板1250に対して軸に沿い移動する。(図的に項目1080’で示された)チャンバ蓋モータを、チャンバ蓋リフトアセンブリ1079の一部として使用できる。モータ1080’は、好ましくは電気的に発動し、一実施例において、線形モータを使用する。しかしながら、それは、代わりに空圧で発動するエアシリンダーでありえる。
【0119】
モータ1080’を発動することにより、チャンバ蓋リフトアセンブリ1079は、多孔プレート1030とその下の基板1250との間の処理領域1025の体積を制御する。蓋1032は、蓋を上昇及び下降するためにモータにより駆動される、モータスライド1082に付随する。はねを防止し及び/又は大気ガスの処理領域1025への漏れを最小にするために、任意のスカート1084を蓋1032に付随できる。そのような配置は、ガスフロー及び基板1250の表面近くの酸素濃度を制御するために、有用である。
【0120】
上記のフェースアップ無電解メッキセルの様々な実施例が、基板1250を処理する文脈のもとに記載された。しかしながら、支持フィンガー1300(又は支持リング)上の基板がなくても、メッキセルを操作できることに留意すべきである。更に特定すると、処理領域1299内に基板を置くことなく、流体搬送システム1200及び流体出口システム1240を操作できる。例えば、基板がなくても、(図8のアーム1406のような)流体搬送アーム、又は(図10のガス搬送多孔性プレート1030のような)流体搬送プレートを通して、脱イオン水又は他の洗浄又はリンス流体を注入できる。これは、支持フィンガー1300及び他のチャンバ部分を洗浄するために、行われる。この洗浄工程を更に補助するために、流体搬送アームを降下できる(図8B)、流体搬送ヘッドを降下できる(図11)、又は基板支持アセンブリを上昇できる(図8A)。
【0121】
上記は本発明の実施例を対象としているが、本発明の他の及び更なる実施例は本発明の基本的範囲から逸脱することなく案出することができ、その範囲は特許請求の範囲に基づいて定められる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
本発明の上記の構成が詳細に理解できるように、上記で要約される本発明のより詳細な説明は実施例を参照して行われ、そのいくつかは添付図面に記載されている。しかしながら、添付図面は本発明の典型的な実施例のみを示しているだけであって、その請求の範囲を限定するものではなく、本発明は、他の同様な効果的な実施例を許容するものであることに留意しなければならない。
【図1】好ましい例の無電解メッキの平面図である。
【図2】好ましい例の堆積システムの斜視図である。
【図3】筐体が取り除かれた好ましい例の堆積システムの斜視図である。
【図4】好ましい例の堆積システムの断面図である。
【図5】好ましい例の流体処理部の断面図である。
【図6】好ましい例の基板支持アセンブリの斜視図である。
【図7】好ましい例の流体処理部の断面図である。
【図8】チャンバ内の流体搬送アーム上に配置されたノズルを使用するフェースアップ無電解処理チャンバの断面図である。加えて、チャンバ内の基板を選択的に上昇、下降するための基板リフトアセンブリが示されている。この図では、基板リフトアセンブリは、下げられた位置にある。
【図8A】図8のフェースアップ無電解処理チャンバの断面図を示す。この図では、基板支持アセンブリは、上げられた位置にある。
【図8B】他の実施例における、図8のフェースアップ無電解処理チャンバの断面図を示す。ここでは、旋回アームは、旋回するばかりではなく、軸上を移動することにも適している。加えて、拡散プレートは、現状では加熱要素を含む。
【図9】図8のフェースアップ無電解処理チャンバの上面図を示す。ここでは、搭載された基板に対する、流体吸入システムの流体搬送アームが示される。
【図10】他の実施例における、フェースアップ無電解処理チャンバの断面図を示す。ここでは、プロセス流体は、チャンバ蓋アセンブリ内のガス搬送プレートに配置された一つ又はそれ以上のノズルを通して搬送される。
【図10A】図10のフェースアップ無電解処理チャンバの断面を示す。この図では、ガスフロー変流器がチャンバ内に備えられている。この図では、ガスフロー変流器は、下げられた位置にある。
【図10B】図10のフェースアップ無電解処理チャンバの他の断面図を示す。ここでは、ガスフロー変流器は、上げられた位置にある。
【図11】追加された他の実施例における、フェースアップ無電解処理チャンバの断面図を示す。ここでは、プロセス流体は、ガス搬送プレートに配置されたノズルを通して流体を噴霧することにより、再び、基板の受流表面に対して用いられる。この実施例において、チャンバ蓋アセンブリは、基板に対して軸に沿って移動する。
【図12】〜
【図13】本明細書に記載の無電解処理チャンバにつなげて用いられるノズルの断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電解堆積システムであって、
処理メインフレームと、
前記メインフレーム上に位置する少なくとも1つの基板洗浄部と、
前記メインフレーム上に位置する無電解堆積部と、
前記メインフレーム上に位置し、処理筐体の内部に出入りするように配置された基板搬送ロボットを含み、
その中で、前記無電解堆積部が、
環境が制御された処理筐体と、
前記処理筐体に位置する第1流体処理部と、
前記処理筐体に位置する第2流体処理部と、
第1流体処理部と第2流体処理部の間で基板を搬送するための前記筐体に位置する基板搬送シャトルを含む無電解堆積システム。
【請求項2】
前記第1及び第2流体処理部が、フェースアップの向きで処理するために基板を支えるように配置された回転可能な基板支持アセンブリを含む請求項1記載の堆積システム。
【請求項3】
前記回転可能な基板支持アセンブリが、
垂直リフトアセンブリと、
前記垂直リフトアセンブリとつながって位置する複数の基板固定フィンガーを含む請求項2記載の堆積システム。
【請求項4】
前記複数の基板固定フィンガー及び前記垂直リフトアセンブリが、少なくとも1つの前記第1及び第2流体処理部に位置する流体拡散部材に平行に前記基板を協調して位置するように配置された請求項3記載の堆積システム。
【請求項5】
少なくとも1つの前記第1及び第2流体処理部が、
流体拡散部材と、
ベースプレートが前記流体拡散部材の裏側の周囲に密閉されて固定されており、前記ベースプレートと前記流体拡散部材の前記裏側との間に流体体積を形成する、ベースプレートと、
前記流体体積と流体でつながる流体供給導管を含む請求項2記載の堆積システム。
【請求項6】
前記流体供給導管が温度制御された流体源と流体でつながっている請求項5記載の堆積システム。
【請求項7】
前記拡散部材が多孔性セラミックディスクを含む請求項5記載の堆積システム。
【請求項8】
前記拡散部材がディスク型部材を通して形成される複数の穴を有するディスク型部材を含む請求項5記載の堆積システム。
【請求項9】
前記複数の穴が約0.7mm〜約3mmの直径を有する請求項8記載の堆積システム。
【請求項10】
前記第1及び第2流体処理部の各々が温度制御されたプロセス流体源と流体でつながる可動な流体吐出アームを含む請求項1記載の流体堆積システム。
【請求項11】
前記環境制御された処理筐体が、前記第1流体処理部の上に位置する第1処理容積及び前記第2流体処理部の上に位置する第2処理容積を含み、前記第1処理容積が、中心壁によって前記第2処理容積と少なくとも部分的に離れている請求項1記載の流体堆積システム。
【請求項12】
前記第1及び第2処理容積の頭部空間体積が各々約1500in〜約5000inである請求項11記載の堆積システム。
【請求項13】
前記第1及び第2処理容積の各々が、前記処理容積とつながる環境制御アセンブリを有する請求項11記載の堆積システム。
【請求項14】
前記環境制御アセンブリが、プロセスガス供給源と、ヒータと、加湿器の少なくとも1つを含む請求項13記載の堆積システム。
【請求項15】
前記第1及び第2流体処理部の各々に位置する排気ポートを更に含む請求項14記載の堆積システム。
【請求項16】
前記プロセスガス供給源及び前記排気ポートが協調して配置され、処理工程の間、前記第1及び第2処理容積内の酸素含有量を約100ppm未満に維持する請求項15記載の堆積システム。
【請求項17】
前記第1及び第2流体処理部の少なくとも1つが、前記処理部の内部から前記フィンガー上に位置する前記基板の周囲に向けて延長された複数の流体捕獲リングを内側及び外側に含む請求項3記載の堆積システム。
【請求項18】
半導体プロセス用の流体堆積システムであって、
環境が制御された処理容積を定める処理筐体と、
前記制御処理容積内に位置する第1流体処理セルと、
前記制御処理容積内に位置する第2流体処理セルと、
前記制御処理容積内に位置し、前記第1及び第2流体処理セル間で基板を軸を中心に搬送するために配置された基板シャトルを含み、
その中で、前記第1及び第2流体処理セルが各々、
流体浸透拡散部材と、
プロセスのための前記流体拡散部材と平行に基板を回転して支えるために配置された基板支持アセンブリと、
前記基板支持アセンブリ上に位置する前記基板上にプロセス流体を吐出するために位置する移動可能な流体吐出アーム部材を含む半導体プロセス用の流体堆積システム。
【請求項19】
前記の制御された処理容積と流体でつながる、制御されたプロセスガス供給源及びプロセスガス排気部を更に含み、前記プロセスガス供給源及び前記プロセスガス排気部が、前記処理容積内に約100ppm未満の酸素しか生成しないように協調して配置される請求項18記載の堆積システム。
【請求項20】
前記の制御された処理容積を、前記第1流体処理セル上に位置する第1処理容積と前記第2流体処理セル上に位置する第2処理容積に隔てるために位置する中心壁を更に含む請求項18記載の堆積システム。
【請求項21】
前記第1及び第2処理容積の少なくとも1つが、約1000in〜約5000inの頭部空間体積を有する請求項20記載の堆積システム。
【請求項22】
前記基板から前記第1及び第2処理容積の低部表面までの垂直距離が、約12インチ〜約36インチである請求項20記載の堆積システム。
【請求項23】
前記流体拡散部材が、ディスク型部材を通して形成される複数個の放射状に隔てられた流体吐出穴を有するディスク型部材を含む請求項18記載の堆積システム。
【請求項24】
前記吐出穴が温度制御された流体源と流体でつながる請求項23記載の堆積システム。
【請求項25】
前記流体拡散部材が、流体が浸透できる多孔性セラミックディスク部材を含む請求項18記載の堆積システム。
【請求項26】
前記基板支持アセンブリが、複数個の垂直発動可能基板支持フィンガーを含む請求項18記載の堆積システム。
【請求項27】
前記流体吐出アームが温度制御されたプロセス流体源と流体でつながる請求項18記載の堆積システム。
【請求項28】
無電解処理システムであって、
複数個の流体処理セルを支えるために配置された処理メインフレームと、
前記メインフレームに位置し、前記複数個の流体処理セルの各々にアクセスするために配置されたメインフレームロボットと、
前記メインフレーム上に位置する少なくとも2つの処理筐体を含み、
前記処理筐体の各々が、
温度と、圧力と、湿度の少なくとも1つが制御された環境で、基板の表面を洗浄及び活性化するために配置された第1流体処理セルと、
温度と、圧力と、湿度の少なくとも1つが制御された環境で、洗浄し、前記基板の前記表面上に金属膜を堆積するために配置された第2流体処理セルと、
前記第1及び第2流体処理セル間で基板を搬送するために位置する基板シャトルを含む無電解処理システム。
【請求項29】
前記処理筐体の各々が、前記処理筐体を第1処理容積と第2処理容積に隔てる中心壁を更に含み、前記第1及び第2処理容積が、前記中心壁に形成された基板シャトルスロットを経由して互いにつながる請求項28記載の無電解処理システム。
【請求項30】
前記処理容積の各々が約1500in〜約5000inの頭部空間を含む請求項29記載の無電解処理システム。
【請求項31】
前記第1及び第2流体処理セルの少なくとも1つが、
ほぼ平坦な上部表面及び流体拡散部材を通して形成される複数の流体吐出穴を有する流体拡散部材と、
基板が、無電解堆積処理の間、前記流体拡散部材から約1mm〜約5mm離れて位置するように配置された基板支持アセンブリを含む請求項28記載の無電解処理システム。
【請求項32】
前記流体吐出穴と流体でつながる加熱された流体源を更に含む請求項28記載の無電解処理システム。
【請求項33】
前記第1及び第2流体処理セルが、各々、温度制御されたプロセス流体源とつながる可動な流体吐出アームを含む請求項28記載の無電解処理システム。
【請求項34】
基板を処理するためのフェースアップ無電解メッキセルであって、
基板を支えるための基板支持アセンブリと、
流体入口と、前記基板支持アセンブリ上に留まっている前記基板の裏側に接触するように加熱された流体を流す拡散プレートを有する、流体拡散部材と、
蓋アセンブリと、
前記基板支持処理領域と前記蓋アセンブリの間に定められた流体処理領域と、
プロセス流体を前記流体処理領域に提供するための流体入口システムを含み、
その中で、プロセス流体を前記基板に搬送するために、前記流体入口システムが1つ又はそれ以上のノズルを含むフェースアップ無電解メッキセル。
【請求項35】
前記基板支持アセンブリが、前記拡散プレート上の前記基板を支えるための基板支持フィンガーを更に含み、前記基板支持フィンガーが、支持フィンガーモータを使って回転することに適している請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項36】
前記流体拡散部材が前記拡散プレートとつながる加熱部材を更に含む請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項37】
前記拡散部材が、
前記拡散プレートの下のベースプレートと、
前記ベースプレートとつながる加熱要素を更に含み、
前記ベースプレートが、前記ベースプレートと前記拡散プレートとの間に流体体積領域を与え、前記流体入口から流体を受け取る請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項38】
前記流体入口システムが、
前記流体搬送システムに沿って配置される少なくとも1つのノズルを伴う流体搬送アームと、
前記無電解メッキセルの前記処理領域内で前記流体搬送アームを回転するための流体搬送アームモータを更に含む請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項39】
前記流体入口システムが、ノズルと接続されたガス源と、前記ノズルと接続された流体源を更に含み、
前記ガス源が、イナートガス又は水素と混合されたイナートガスを前記ノズルに搬送することに適しており、
前記ガス源及び前記流体源が、プロセスガスを前記流体源から前記基板表面に搬送することに適している請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項40】
前記蓋アセンブリが、前記基板支持アセンブリに対して、前記蓋アセンブリを任意に上昇又は下降するための蓋アセンブリモータを含む請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項41】
前記蓋アセンブリが、無電解処理の間、前記セル内の前記基板上のプロセス流体分布の確証を与えるためのカメラを更に含む請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項42】
前記カメラが、前記基板の前記表面が実質的に前記プロセス流体で覆われていることを確証するために、前記カメラの前記出力信号を監視することに適したコントローラを更に含む請求項41記載の無電解メッキセル。
【請求項43】
前記カメラが赤外線カメラである請求項41記載の無電解メッキセル。
【請求項44】
前記蓋アセンブリが、頂上部蓋部材と、前記頂上部蓋部材の下に配置されたプレートを含み、その中で、前記頂上部蓋部材及び前記プレートが、ともに空間を形成する請求項34記載の無電解メッキセル。
【請求項45】
前記プレートが、セラミック材料、ポリエステル、ポリプロピレンから成る群から選択された材料から作製される請求項44記載の無電解メッキセル。
【請求項46】
前記流体入口システムが、前記プレート内に配置された複数個のノズルを更に含み、各ノズルが、前記流体入口ラインから無電解プロセス流体を受け、それらを前記流体処理領域に搬送する請求項44記載の無電解メッキセル。
【請求項47】
前記蓋アセンブリが、流体を前記プレートの表面から取り除くために、負の圧力を前記空間に任意に加えるような真空ラインを更に含む請求項44記載の無電解メッキセル。
【請求項48】
フェースアップした基板を処理するためのフェースアップ無電解メッキセルであって、
基板を支えるための基板支持アセンブリと、
流体入口と、前記基板支持アセンブリ上に留まっている前記基板の裏側に接触するように、加熱された流体を流す拡散プレートを有する流体拡散部材と、
蓋アセンブリと、
前記基板支持アセンブリと前記蓋アセンブリの間に定められた流体処理領域と、
前記空間及び前記プレートを通して、プロセス流体を前記基板の前記表面に提供するために、前記空間とつながる流体入口システムを含み、
前記蓋アセンブリが、
頂上部蓋部材と、
前記頂上蓋部材及び前記プレートが空間を形成する、前記頂上部蓋部材の下に配置されたプレートを含むフェースアップ無電解メッキセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−519831(P2007−519831A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551446(P2006−551446)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/002510
【国際公開番号】WO2005/073430
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】