説明

卒業記念ぬいぐるみ

【構成】 ぬいぐるみ本体と前記ぬいぐるみ本体に着せたミニチュア制服とを備え、前記ミニチュア制服は、本物の制服と同じ生地から成り、本物の制服のボタン、ライン、プリーツ等の特徴も忠実に再現された卒業記念ぬいぐるみにおいて、前記ミニチュア制服の寸法比を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせた卒業記念ぬいぐるみである。
【効果】体格の寸法比の異なる様々なぬいぐるみ本体に、リアリティあるミニチュア制服を違和感なく着せることができる。学生時代の思い出として、長年慣れ親しんだ制服を、従来よりもよりリアリティな状態で手軽に飾ることができ、従来よりも優れた卒業記念品として提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は卒業記念ぬいぐるみに関し、長年慣れ親しんだ学生時代の制服を手軽に飾るために使用されるものである。
【背景技術】
【0002】
従来におけるこの種の卒業記念ぬいぐるみとして、ぬいぐるみ本体にミニチュア制服
を着せ、このミニチュア制服を本物の制服と同じ生地で縫製し、本物の制服のボタン、
ライン、プリーツ等の特徴も忠実に再現したものが存在する。この卒業記念ぬいぐるみは、学校を卒業するにあたって、長年慣れ親しんだ制服をリアリティある状態で手軽に飾る手段として使用されている。
【0003】
【特許文献1】特開平2007−252877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、従来における制服のリアリティを更に向上させた卒業記念ぬいぐるみを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するために、発明者は鋭意研究の結果、この発明を完成させた。
【0006】
この発明に係る卒業記念ぬいぐるみにおいては、ぬいぐるみ本体と、前記ぬいぐるみ本体に着せたミニチュア制服とを備え、前記ミニチュア制服は、本物の制服と同じ生地から成り、本物の制服のボタン、ライン、プリーツ等の特徴も忠実に再現された卒業記念ぬいぐるみにおいて、前記ミニチュア制服の寸法比を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせたものである。
【0007】
なお、前記本物の制服の型紙データと前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比のデータとをコンピュータに入力し、このコンピュータの作用によって、前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に基づいて前記本物の制服の型紙データを調製することにより前記ミニチュア制服の型紙データを出力することもできる。
【0008】
また、前記本物の制服の特徴を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせて表現することもできる。
【0009】
さらに、前記ミニチュア制服のスカートのプリーツ数は本物の制服のスカートのプリーツ数と同数にすることもできる。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る卒業記念ぬいぐるみは上記のように構成されているため、即ち、ぬいぐるみ本体と、前記ぬいぐるみ本体に着せたミニチュア制服とを備え、前記ミニチュア制服は、本物の制服と同じ生地から成り、本物の制服のボタン、ライン、プリーツ等の特徴も忠実に再現された卒業記念ぬいぐるみにおいて、前記ミニチュア制服の寸法比を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせたものであるため、体格の寸法比の異なる様々なぬいぐるみ本体に、リアリティあるミニチュア制服を違和感なく着せることができる。
【0011】
よって、この卒業記念ぬいぐるみを使用すれば、学生時代の思い出として、長年慣れ親しんだ制服を、従来よりもよりリアリティな状態で手軽に飾ることができ、従来よりも優れた卒業記念品として提供することができる。
【0012】
なお、前記本物の制服の型紙データと前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比のデータとをコンピュータに入力し、このコンピュータの作用によって、前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に基づいて前記本物の制服の型紙データを調製することにより前記ミニチュア制服の型紙データを出力させれば、様々なぬいぐるみ本体に対して着た場合に違和感のないミニチュア制服を製造しやすいものである。
【0013】
また、前記本物の制服の特徴を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせて表現するようにすれば、前記ミニチュア制服が縮小されていても、本物の制服のリアリティを維持しやすいものである。
【0014】
さらに、前記ミニチュア制服のスカートのプリーツ数を本物の制服のスカートのプリーツ数と同数にすれば、より一層、ぬいぐるみ本体にリアリティあるミニチュア制服を違和感なく着せることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明に係る「ぬいぐるみ本体」の体格の寸法比は、原則として、人間の体格の寸法比と異なるものであり、人、動物等いずれのぬいぐるみであってもかまわない。
【0016】
「ミニチュア制服」の生地は本物の制服と同じ生地であり、同ボタンは本物の制服のボタンである。また、ライン数およびプリーツ数は、本物の制服のライン数およびスカートのプリーツ数と同数である。
【0017】
「ぬいぐるみ本体の体格の寸法比」とは、「ぬいぐるみ本体」の肩幅、丈の長さ、胴回り、手の長さ、足の長さ等体格の寸法比のことである。
【0018】
「本物の制服の型紙データ」とは、本物の制服を製造するにあたって既に存在する型紙のデータである。
【0019】
本物の制服の特徴をぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせて表現する場合とは、特に、「ミニチュア制服」として縮小された場合に、その特徴が目立たなくなる場合があるため、その部分を誇張して表現することである。
【実施例】
【0020】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1はこの発明に係る卒業記念ぬいぐるみの斜視図、図2は図1におけるミニチュア制服の斜視図、図3はミニチュア制服の製造工程の流れ図である。
【0022】
図1及び図2において、Aは卒業記念ぬいぐるみ、10はそのぬいぐるみ本体である。このぬいぐるみ本体10の体格の寸法比は、原則として、人間の体格の寸法比と異なるものであり、実施例ではクマのぬいぐるみであるが、人、動物等いずれのぬいぐるみであってもかまわない。20はミニチュア制服であり、前記ぬいぐるみ本体10に着せられている。このミニチュア制服20はその寸法比を前記ぬいぐるみ本体10の体格の寸法比に合わせた状態で本物の制服を忠実に再現している。即ち、本物の制服の型紙データからデータ調製する際に前記ぬいぐるみ本体10の体格の寸法比に合わせて調製する。この場合、本物の制服の特徴がミニチュア制服20においても目立つように誇張して表現する場合もある。
【0023】
なお、従来同様に、このミニチュア制服20は本物の制服と同じ生地から作られ、本物の制服と同じボタン21、本物の制服のスカートと同数のプリーツ22、本物の制服と同じライン23を有している。さらに、図示されていないが、ミニチュア制服20のタグも本物の制服のものを使用している。これらのリアリティは、本物の制服を製作しているメーカーが製作することによって容易に実現することができる。なお、前記ぬいぐるみ本体10の足裏には、卒業年を刻んだ足裏刺繍24が施されている。
【0024】
図3に基づいて、このミニチュア制服2の製造工程を説明する。
【0025】
まず、本物の制服の型紙データをコンピュータに入力する。
【0026】
ぬいぐるみ本体の体形に合わせてこのデータを調製する。
【0027】
さらに、本物の制服の特徴に合わせてこのデータを調製し、ミニチュア制服の型紙データとして出力する。
【0028】
このミニチュア制服の型紙データに基づいて、仮ミニチュア制服を製作する。
【0029】
この仮ミニチュア制服を当該ぬいぐるみ本体に着せてフイットしているかどうかを判断する。
【0030】
フイットしていない場合には再度ぬいぐるみ本体の体に合わせてこのデータを調製し、このルートをフイットしていると判断される場合まで繰り返す。
【0031】
フイットしている場合には本物の制服の特徴が表現されているかどうかを判断する。
【0032】
特徴が表現されていない場合には再度本物の制服の特徴に合わせてこのデータを調製し、特徴が表現されていると判断される場合まで繰り返す。
【0033】
特徴が表現されていると判断された場合にはそのデータに基づいてミニチュア制服を製作する。
【産業上の利用可能性】
【0034】
この発明にかかる卒業記念ぬいぐるみは、学生時代の思い出として、長年慣れ親しんだ制服を、従来よりもよりリアリティな状態で手軽に飾ることができ、従来よりも優れた卒業記念品として提供することができる。よって、この発明の利用可能性は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1はこの発明に係る卒業記念ぬいぐるみの斜視図である。
【図2】図2は図1におけるミニチュア制服の斜視図である。
【図3】図3はミニチュア制服の製造工程の流れ図である。
【符号の説明】
【0036】
A … 卒業記念ぬいぐるみ
10 … ぬいぐるみ本体
20 … ミニチュア制服
21 … ボタン
22 … プリーツ
23 … ライン
24 … 足裏刺繍


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ぬいぐるみ本体と、前記ぬいぐるみ本体に着せたミニチュア制服とを備え、前記ミニチュア制服は、本物の制服と同じ生地から成り、本物の制服のボタン、ラ
イン、プリーツ等の特徴も忠実に再現された卒業記念ぬいぐるみにおいて、前記ミニチュア制服の寸法比を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせたことを特徴とする卒業記念ぬいぐるみ。
【請求項2】
前記本物の制服の型紙データと前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比のデータとをコンピュータに入力し、このコンピュータの作用によって、前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に基づいて前記本物の制服の型紙データを調製することにより前記ミニチュア制服の型紙するデータを出力することを特徴とする請求項1の卒業記念ぬいぐるみ。
【請求項3】
前記本物の制服の特徴を前記ぬいぐるみ本体の体格の寸法比に合わせて表現したことを特徴とする請求項1又は請求項2の卒業記念ぬいぐるみ。
【請求項4】
前記ミニチュア制服のスカートのプリーツ数は本物の制服のスカートのプリーツ数と同数であることを特徴とする請求項1,請求項2又は請求項3記載の卒業記念ぬいぐるみ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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