説明

印刷により模倣不可能な視覚特性を有する偽造防止繊維を分配した偽造防止材料

【解決手段】
偽造防止材料を開示する。偽造防止繊維(2)が、偽造防止材料上に分配される。偽造防止繊維(2)の部分的表面(3)は、偽造防止材料(1)の表面に置かれる。そこでは、該部分的表面(3)は、凹凸遮蔽構造を持ちまた少なくとも2つの色パターン(A,B)が、該表面上に分配される。該少なくとも2つの色パターン(A,B)は、該部分的表面(3)上に明確な視覚差をもっており、このために、異なった角度から観察すると、偽造防止材料の表面(1’)から、色パターン(A,B)を見ることができる。本発明による視覚差は、凹凸遮蔽構造を持った偽造防止材料中の偽造防止繊維(2)の部分的表面(3)上に分配されたパターンを遮蔽することにより形成されるため、3次元構造を模倣するための正確な印刷は、不可能である。したがって、本発明は、印刷の模倣を効果的に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偽造防止紙、偽造防止フィルムあるいは偽造防止包装紙に関するものであり、特に印刷により真似ることができない視覚特性を有する偽造防止繊維を分配した偽造防止材料に関する。
【背景技術】
【0002】
紙中に着色した繊維を添加することにより作られる偽造防止紙は、ほぼ100年の長い歴史を持っており、それは、今日まで紙幣を製造するために、また価値ある有価証券、領収書、商品の規格、印刷ラベルなどを製造するためにも、多くの国で使用されてきたものであり、また蛍光繊維は、ほとんど全ての紙幣を製造するために、特に使用されてきた。
要約すれば、一般的には2種類の偽造防止繊維があり、1つは、1つの色でなる単一繊維でありかつもう1つは、何種類かの色を持った単一繊維である。特許文献1(偽造防止繊維)は、数種類の色の部分を持った単一繊維、すなわちその長さ方向に沿って、少なくとも2つの色がことを示した。特許文献2〔偽造防止繊維およびそれにより作られた偽造防止紙〕は、上面と下面に異なった色を持つ繊維を公開した、すなわちその繊維の断面は、楕円形であり、楕円形に対応する上下の2つの面があり、2つの面の間には、明白な色差がある。偽造防止紙を製造するために、このような繊維を、紙パルプに加えると、この楕円状繊維の上面および下面は、紙繊維との相互作用のもとに、紙面に対して平行となるであろう。もし、この紙が、薄くてあるいは透明なときには、また1つの繊維が紙の中で観察されるときには、1つの色は、紙の片面上にあり、また他の色は、紙の他の面上にある。しかし、上記した着色繊維の欠点は、その視覚効果は、細い線を印刷することにより真似ることができることであり、またそれが繊維なのかあるいは印刷された細い線であるのかを気難しく区別することが必要な場合には、唯一の方法は、紙を引き裂くか、あるいはさらに観察するために、針を用いて突き刺すことである。それは,不便であるばかりでなく、そのような方法はそれらを破壊するため、高価な紙幣、有価証券などに対して不可能となる。したがって、そのような偽造防止効果は、限定されまた詐欺師は、細い線を印刷することにより真似るときには、偽装することにより、ほとんど容易に得ることができる。
【0003】
特許文献3〔偽造防止材料およびそれより作られた偽造防止文書〕は、軸長さとほぼ丸い断面を持ったフィラメントであって、該フィラメントが、断面において2つ以上の色を持ち、該色の各々に対する軸方向に着色した部分が、軸方向にスパイラル状に伸びていることを特徴とするフィラメントである偽造防止繊維を示した。何らかの変化する角度で観察すると、繊維上の着色されたパターンの変化を目視することはできないので、それは、ほとんど平らなパターンの視覚特性となり、また目視で識別可能な精度以内で、高価な印刷法で巧くまねることができる。
【特許文献1】中国特許CN021681210
【特許文献2】中国特許CN02170092.4
【特許文献3】中国特許CN02146589.4
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、偽造防止材料上に分配された偽造防止繊維を持つ偽造防止材料を提供することであり、それから、繊維に対しての観察角度を変化させることにより、異なった色パターンを観察でき、またその視覚特性は、現在の印刷技術では真似ることができない。
【0005】
本発明の他の目的は、偽造防止繊維を提供することである。その特定の部分表面が、偽造防止材料の少なくとも1つの表面上に存在するときには、その表面上には、観察者は、異なった観察角度から、この特定の部分上の異なる色パターンを、それぞれかつ別々に見ることができる。したがって、それを、偽造防止材料中に使用すると、現在の印刷技術は、真似る方法がない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、幾つかの偽造防止繊維をも提供し、これらの偽造防止繊維の特定部分の表面は、偽造防止材料の製造プロセスにおいて、偽造防止材料の少なくとも1つの表面上に自然と存在することができる。この特定の部分により、観察者は、表面上の異なった角度から特定の部分上の異なった色パターンを、それぞれかつ別々に見ることができる。したがって、それを、偽造防止材料中に使用すると、現在の印刷技術は、真似る方法がない。
【0007】
本発明の第1の目的は、偽造防止繊維が、分配されかつ該偽造防止繊維の部分的表面は、該偽造防止材料の表面に存在している偽造防止材料であって, 該部分的表面上に凹凸遮蔽構造があり、その上に分配された少なくとも2つの色パターンAおよびBがあり、該部分的表面上には、該少なくとも2つの色パターンAおよびBの間には、明確に可視できる差が有り、そのために、該部分的表面を異なった観察角度から該部分的表面を観察するときには、部分的表面が存在する偽造防止材料の表面上では、色パターンAおよびBを、それぞれ見ることができることを特徴とする偽造防止材料によって、実現可能である。
【0008】
本発明において示されている偽造防止材料中に分配されている偽造防止繊維上の少なくとも2つの色パターンは、UV光、IR光、赤外光および他の見えない光の下に現れる色パターンを包含する。可視光の下に現れた色パターンに対して、本発明の偽造防止材料は、第1レベルの偽造防止同定すなわち一般の偽造防止同定を達成でき;UV光、IR光および他の見えない光の下に現れる色パターンに対しては、第2レベルの偽造防止同定を達成する為の特定の道具を用いることにより、これらの色パターンを判定できる。非常に細い偽造防止繊維(一般的には、繊維の直径は、100ミクロンより小さい)は、本発明中の偽造防止材料中に分配され、その上に凹凸遮蔽構造が、配置されかつその凹凸遮蔽構造が、偽造防止繊維の該表面上に置かれまたこの部分的表面が、偽造防止材料の少なくとも1つの表面上に存在することができるから、該部分的表面上の少なくとも2つの色パターンの間に明確な視覚差があり、それ故、凹凸構造の遮蔽のために、観察者は、偽造防止材料の表面上の異なった観察角度から部分的表面上の色パターンを、それぞれかつ別々に見ることができ、それにより、偽造防止効果を実現できる。偽造防止材料中の偽造防止繊維の部分的表面上に分配された遮蔽パターンに対して、凹凸遮蔽構造を用いることにより、そのような視覚差が、生じるから、それらが、いかに貴重なものであろうと、そのような立体構造を真似る方法がなく、かくして、本発明は、印刷技術によるいかなる模倣をも効率的に防ぐことができる。
【0009】
この視覚差は、多様性があり、凹凸遮蔽構造により遮蔽された本発明中に示された偽造防止材料中に分配された偽造防止繊維上の少なくとも2つの色パターンにより、それぞれかつ別々にみられる色パターンにより、生成される。該部分的表面が存在している該偽造防止材料の表面上に存在する少なくとも2つの観察角度aおよびbがあり、該色パターンAは、観察角度aから偽造防止繊維の該部分的表面を観察すると、見ることができるが、色パターンBは、それが、該偽造防止繊維の該部分的表面上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができず、また色パターンBは、観察角度bから該偽造防止繊維の該部分的表面を観察すると見ることができるが、色パターンAは、それが、該偽造防止繊維の該部分的表面上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができないこともありうる。それは、不完全に遮蔽された1つの色パターンであるが、完全に遮蔽された他の色パターン特性により形成された異なる視覚効果でもありうるし;さらに、それは、遮蔽により生じた繊維長さ方向に沿ったジャンプされた視覚転移でもありうる。実施の態様においては、各差は、それらの図に基づいて、さらに詳細に説明されるであろう。
【0010】
本発明の他の目的は、該部分的表面は、その上に凹凸遮蔽構造を持っており、少なくとも2つの色パターンAおよびBが、部分的表面上に分配され、該少なくとも2つの色パターンAおよびBは、該部分的表面上に明確な視角差を持っており、その結果、該部分的表面の存在する偽造防止材料上の異なった角度から該部分的表面を観察するとき、人が、それぞれ色パターンAおよびBを見ることができることを特徴とする該偽造防止材料の1つの表面上に存在することができる該部分的表面を持っている偽造防止材料中に挿入された偽造防止繊維により、実現される。本発明における偽造防止繊維上に配置された凹凸遮蔽構造および偽造防止材料の1つの表面上に存在することができる偽造防止繊維の部分的表面上に配置された凹凸遮蔽構造のために、また凹凸遮蔽構造による遮蔽のために、観察者は、特定表面上の異なった角度から、この特定の部分、すなわち、該部分的表面上の視覚差を持った色パターンを、それぞれかつ別々に見ることができる。このようにして、それを偽造防止材料中で使用すると、その立体構造により生じたそのような視覚差を、現在の印刷技術により真似することはできない。
【0011】
実際、該偽造防止材料の少なくとも1つの表面上の該偽造防止繊維の特定部分を自然と存在させるための本発明の目的は、該偽造防止材料の可視表面に向けて、該偽造防止繊維のある表面を制御することである。理論的解析および実際的な実験に基づいて、該偽造防止繊維の最大突起に平行な該偽造防止繊維表面は、該偽造防止材料の少なくとも1つの表面上に、必然的に存在しうるし、それを実現するために3つの方法がある;第1の方法は、該偽造防止繊維の外側上に、平らな透明な材料を塗布することであり、同時に該偽造防止繊維の該部分的表面を、透明材料の平坦な表面に向けて配置することであり、このようにして、平坦な繊維の平坦な表面は、該偽造防止材料の可視表面に自然と平行になることができて、該偽造防止材料の可視表面上に、必要な部分的表面を提供できる。第2の方法は、同時にある強靭性を持った該偽造防止繊維を屈曲させあるいは歪曲させることであり、また該部分的表面を、屈曲したあるいは歪曲した外側表面上に置くことであり、このようにして、該偽造防止繊維を、自己屈曲したあるいは歪曲した状態で、該偽造防止材料の可視表面上に提供できる。第3の方法は、該偽造防止繊維の全長あるいは部分的長さの断面を平らな形状にすることであり、該偽造防止繊維の該部分的表面を、平らな断面部分における平坦な表面上に置くか、あるいは平坦な表面として同じ方向を持つ該偽造防止繊維の表面上に置くことである。平坦な断面において全長を持っている繊維に対しては、該偽造防止材料中に必然的に添加するときに、平坦な表面を、可視表面に向けることができる;また平らな断面において部分的長さを持っている繊維に対しては、その平坦部分は、可視表面に向けられ、平坦な表面に対応した同じ方向を持った他の部分は、必然的に可視表面に向けてフォローしうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、偽造防止材料1中に分配された1つの拡大された偽造防止繊維2を示し、偽造防止2の部分的表面3は、該偽造防止材料の表面1’上に提示され、該部分的表面3は、その上に凹凸遮蔽構造を持っており、この図中では、凹凸遮蔽構造は、該偽造防止繊維2の断面4中に含まれる3角形エレメントから構成され、そのトップアングルおよび該3角形エレメントの傾斜側面は、凹凸遮蔽構造を構成しており、これらの2つの傾斜面側の表面3’および3’’は、部分的表面3を構成し、色パターンAは、表面3’上に分配されまた色パターンBは、表面3’’上に分配され、偽造防止材料1の表面1’上の異なった観察角度から、部分的表面3を観察するとすれば、該色パターンAおよびBをそれぞれ別々に見ることができ、例えば、観察角度aから観察すると、該色パターンAを見ることができて、観察角度bから観察すると、色パターンBを見ることができて、該色パターンAおよびBの間に差があるから、明確な視覚差が、生じる。さらにもっと明瞭な視覚差を作るために、該色パターンAおよびBを、表面3’および3’’上にそれぞれあるいは一緒になって全部分配することができる。もし偽造防止材料1の表面1’上の異なった観察角度から部分的表面3を観察すると、もし該造防止繊維2に対して垂直な方向で、aからbに部分的表面3を観察すると、2つの該色パターンAおよびBの間に置かれている少なくとも1つの観察角度cがあり、そこから、該偽造防止繊維2が一般的には非常に細いから、該色パターンAあるいは該色パターンBのいずれかを見ることができ、したがって、該色パターンAおよびBにより組み合わされたパターンを、観察角度cから一般的に見ることができる。
【0013】
本発明に示されている偽造防止材料中に分配された偽造防止繊維上の少なくとも2つの色パターンは、可視光、UV光、IR光および他の目に見えない光の下で、現れることができる色パターンを包含している。可視光の下に現れた色パターンに対して、本発明の偽造防止材料は、第1レベルの偽造防止同定すなわち一般の偽造防止同定を達成でき;UV光、IR光および他の見えない光の下に現れる色パターンに対しては、第2レベルの偽造防止同定を達成する為の特定の道具を用いることにより、これらの色パターンを判定できる。非常に細い偽造防止繊維2(一般的には、繊維の直径は、100ミクロンより小さい)は、本発明中の偽造防止材料1中に分配され、その上に凹凸遮蔽構造が、配置されかつその凹凸遮蔽構造が、偽造防止繊維の該部分的表面3上に置かれまたこの部分的表面3が、偽造防止材料の少なくとも1つの表面上に存在することができるから、該部分的表面上の少なくとも2つの色パターンの間に明確な視覚差があり、それ故、凹凸構造の遮蔽機能のために、観察者は、偽造防止材料の表面上の異なった観察角度から部分的表面上の色パターンを、それぞれ別々に見ることができ、その結果、明確な視覚差が生じて、それにより、偽造防止効果を実現できる。偽造防止材料中の偽造防止繊維の部分的表面上に分配された遮蔽パターンの特性を遮蔽するために、凹凸遮蔽構造を用いることにより、そのような視覚差が、生じるから、すなわち、上記の目的の実現は、繊維表面上の重要な凹凸構造による異なった角度からの遮光効果に依存しているから、全ての現行の印刷技術(リソグラフィー、穿孔、グラビア、凸版印刷、ジェッテイング、複写などの印刷を包含する)は、そのような立体構造を気難しく模倣する方法は全く無いので、かくして、本発明は、印刷技術によるいかなる模倣をも効率的に防ぐことができる。
【0014】
本発明の視覚差は、多様性がある:
本発明中の偽造防止材料中に分配された偽造防止繊維の少なくとも2つの色パターンAおよびBは、凹凸遮蔽構造により遮蔽され、また多様性のある視覚差を生じることもそれぞれみられ、そのような視覚差は、その上に置かれた異なる凹凸遮蔽構造を持った偽造防止繊維の部分的表面上に異なって分配された色パターンにより生じた異なった視覚と関係している。
【0015】
図1中に示された実施の態様は、偽造防止繊維2の長さ方向に沿って伸びた遮蔽構造のために、凹凸遮蔽構造により、互いに完全に遮蔽されうる色パターン分布を示している、このようにして、偽造防止繊維の長さ方向に垂直な異なる視覚を、遮蔽下でのみ著しく変化できる。偽造防止繊維2は、非常に細くて細かいため、偽造防止繊維の最大断面直径が、0.25mm以下であることが、推奨され、偽造防止繊維の可視幅は、偽造防止繊維2の長さ方向に垂直に観察するとすれば、非常に制限され、そのため、観察角度aから観察角度bへと変化させるとき、色パターンAおよびBの間に差がある場合にのみ、明確な視覚差を生じさせることができ、それが、一般の人により感じることができる差を得るための唯一の方法である。色パターンAおよびBの間の差に基づいてのみ、通常の視覚感度を大きく変化させることが、本実施の態様のメリットであり、この差は、異なった色においてのみ生じるのが好ましいが、同一の色であるが異なったパターンであっても良く、またさらに、色およびパターンの両者が異なっていても良い。本実施の態様において、該部分的表面が存在している該偽造防止材料1’の表面1’上に存在する少なくとも2つの観察角度aおよびbがあり、該色パターンAは、観察角度aから偽造防止繊維の該部分的表面を観察すると、見ることができるが、色パターンBは、それが、該偽造防止繊維2の該部分的表面3上の凹凸3角形構造によって遮蔽されているために、見ることができず、また色パターンBは、観察角度bから該偽造防止繊維2の該部分的表面3を観察すると見ることができるが、色パターンAは、それが該偽造防止繊維2の該部分的表面3上の凹凸3角形構造によって遮蔽されているために、見ることができない。第2レベルの偽造防止に対しては、蛍光繊維、IR繊維などを用いることにより、すなわち、これらの道具を使用することによる観察により、本実施の態様は、色パターンAおよびB間の差により必ずしも限定されるものではない。例えば、該色パターンAおよびBは、通常の視覚範囲内において、完全に同一のものになることができるが、それらの1つは、ある目に見えない光により処理されるものとし、このようにして、それらの間の視覚差を、目に見えない光を識別できる特定の道具を使用することにより、見ることができるため、偽造防止効果を実現できる。本実施の態様においては、凹凸遮蔽構造は、互いに重なることなく色パターンAおよびB間に完全に分離された1つのパターンを形成するための方法で、該偽造防止繊維2の該部分的表面3上に配置され、かくして、互いを遮蔽する視覚効果は、実現される。
【0016】
該部分的表面3上の少なくとも2つの色パターンAおよびBの明確な視覚差は、完全には遮蔽することができない1つの色パターンAと完全に遮蔽することができる他の色パターンBにより形成される異なる視覚効果を持っており、そのような視覚効果は、色パターンAの組み入れ関係によりしばしば生じており、例えば、色パターンAは、色パターンB中に完全にあるいは部分的に組み入れられ、すなわち、観察角度aから該偽造防止繊維の該部分的表面3を観察すれば、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造が、色パターンBを完全に遮蔽するため、視覚は、色パターンAのみを見ることができる。もし、該偽造防止繊維の該部分的表面3を観察角度bから観察すると、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造により色パターンBを見ることができる。しかし、色パターンAは、完全にはあるいは部分的には遮蔽されない。そのような視覚差を形成するための色パターンAおよびBは、異なっていなければならない。これらの色パターンの少なくとも色は、強い視覚差を生じるために異なっている。
【0017】
それら全部が、完全に遮蔽されないときには、視覚差を生じることもでき、この場合、色パターンAおよびBは、部分的に重なった幾つかの部分を持った2つのパターンになることができ、すなわち、もし該偽造防止繊維の該部分的表面3を観察角度aから観察すると、視覚は、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造のために、色パターンAのみが、色パターンBの1部を遮蔽することを見ることができる。もし該偽造防止繊維の該部分的表面3を観察角度bから観察すると、視覚は、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造のために、色パターンAのみが、色パターンBの1部を遮蔽することを見ることができる。したがって、AおよびBは、完全には遮蔽されないが、それらの相対的部分は、遮蔽されてきた。人間の視覚分解能は、限定されているから、ヒトの目の中でのパターンは、色パターンA中に色パターンBの1部を組み入れた構成パターンになることができるが、色パターンA中に完全に色パターンBを単純に組み入れた、あるいは色パターンB中に完全に色パターンAを単純に組み入れたパターンになることはできない。明確な視覚差を生じるための色パターンAおよびBは、少なくとも異なった色特性を持って異なっているものとする。
【0018】
それは、遮蔽により生じる偽造防止繊維の長さ方向に沿ってジャンプした視覚転換により生じる視覚差にもなりうる。なぜなら人間は、偽造防止繊維の長さ方向に沿ってより長い視覚を持っているからである(偽造防止繊維の最良の長さは、15mm以下であり、その幅の0.2mmに比較してより長い視覚を与えることができる)、このようにして、少なくとも2つの色パターンAおよびBが、偽造防止繊維の長さ方向に沿って異なった位置で分配されるとき(図1に示されたように、軸方向に分配されたものとは、異なる)、ジャンプした視覚変化を生成させることができ、それは、次の実施の態様中に、詳細に説明するものとする。視覚変化は、色パターンに対しては、相対的に低い要求を持っている。すなわち、色パターンは、同じでありうることもありまたジャンプした視覚変化も生じうる、但し、偽造防止繊維の長さ方向に沿った位置において、明確な視覚差がある。
【0019】
本発明の色パターンの多様性とその形成された視覚効果:
少なくとも2つの色パターンAおよびBは、種々の単一色あるいは多重色線から構成されるパターンであっても良い。本発明における偽造防止繊維は、大変細くかつ細かいので、より実際的な第1レベル偽造防止同定に対して、それが、より単純で直接的であればあるほど、それは、さらに価値が高くなる。色特性は、人間が同定するために最も容易なものであるから、以後異なった色の2つの色パターンAおよびBを詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、色パターンAおよび色パターンBは、平行でかつ異なる色特性を持った着色された線Aおよび着色された線Bであり、例えば、着色された線Aは、赤色でありまた着色された線Bは、青色である。もし、偽造防止繊維の該部分的表面3を、観察角度aから観察すると、赤線のみを見ることができるが、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造により、それが遮蔽されているから、青線を、見ることができない。このように、普通の人は、偽造防止繊維の該部分的表面3を、観察角度bから観察すると、繊維は、赤線のみを見ることができるが、該偽造防止繊維の該部分的表面3上の凹凸遮蔽構造により、それが遮蔽されているため、青線を、見ることができないということを感じる。このように、普通の人は、偽造防止繊維の該部分的表面3を、観察角度cから観察すると、繊維は、赤色であり、着色された線は、互いに非常に近いから、赤線および青線の両方を同時に見ることができるということを感じる。普通の人は、赤線と青線の構成された効果のみを感じて、すなわち、繊維は、なにか黒色であると感じることができる。
【0021】
図1中に示された実施の態様において、異なった色特性を持っているが平行である着色された線Aおよび着色された線Bは、偽造防止繊維の長さ方向とも平行である。もし、観察角度を変更すると、ユニークな視覚変換効果により、全繊維は、その色を赤から青に変えるであろう。角度aから角度bへの変換角度は、好ましくは、120度以下にするべきである。この視覚特性設計においては、繊維の最も明確な色変化は、繊維の長さ方向に対して垂直な位置において角度を変えて繊維表面を観察するときに起きる。
【0022】
図2aおよび図2bは、A1,A2、A3色の構成された効果およびB1,B2,B3色の構成された効果が、それぞれ異なった色特性を持ちかつ平行であるパターンAおよびパターンBを作っていることを示している。色A1からA3および色B1からB3は、それぞれ、ストリップ形状をしておりかつ偽造防止繊維の長さ方向に対して垂直である。この視覚特性設計においては、繊維の最も明確な色変化は、繊維の長さ方向に対して垂直な位置において角度を変えて繊維表面を観察するときに起きる。
【0023】
図3は、構成されたA1,A2、A3色および構成されたB1,B2,B3色が、それぞれ異なった色特性を持ちかつ平行であるパターンAおよびパターンBを作っていることを示している。色A1からA3および色B1からB3は、それぞれ、ストリップ形状をしておりかつ偽造防止繊維の長さ方向に対して0から90度の交差角度である。この視覚特性設計においては、繊維の最も明確な色変化は、観察位置が、まず繊維の長さ方向に対して斜めであり、かつ観察角度が、繊維表面を観察するために変更されるときに起きる。
【0024】
色パターンAおよび色パターンBは、パターンおよび色特性が同じであるが、色パターンAおよび色パターンBは、偽造防止繊維の長さ方向上で異なった位置を持っている(図4を参照のこと)。例えば、色パターンAおよび色パターンBは、全て黒色であり、色パターンAは、繊維の前部に置かれており、またA1,A2、A3色で構成されており、また色パターンBは、繊維の後部に置かれまたB1,B2,B3色で構成されており、観察角度を変更するときには、ユニークな視覚変換効果を持ったジャンプしたスタイルで、全繊維はその位置を移動させる。
【0025】
図5aから図5gは、放射状に分配され、軸方向に伸びているが繊維の長さ方向に異なった位置を持っている色パターンAおよび色パターンBの状況を示している。該色パターンAおよび色パターンBは、偽造防止繊維の長さ方向において、完全に重なった、あるいは部分的に重なったあるいは部分的に並べられたあるいは互いに分離された位置を持っていても良い。図5a:もし、色パターンAおよび色パターンBの位置が、放射線状に完全に重なっている場合には、ストリップ形状の色パターンAは、赤色でありまたストリップ形状の色パターンBは、黒色であり、観察する角度を変更すると、全繊維は、赤から黒への色変化を示し、ユニークな視覚変換効果を持った繊維の位置は、視覚的には動かない。図5b:もし、該色パターンAおよび色パターンBの位置が、部分的に放射線方向に重なっている場合に、観察する角度を変更すると、全繊維は、視覚的には、赤から黒への色変化を示し、ジャンプした位置を動かすが、ユニークな視覚変換効果を持ったジャンピングは、小さい。図5c:もし、該色パターンAおよび色パターンBの軸の位置が、連結されている場合に、観察する角度を変更すると、全繊維は、視覚的には、赤から黒への色変化を示し、ジャンプした位置を動かすが、ジャンピングは、頭が尾に連結した形態である。図5d:もし、該色パターンAおよび色パターンBの軸の位置が、分離されている場合に、観察する角度を変更すると、全繊維は、視覚的には、赤から黒への色変化を示し、ジャンプした位置を動かすが、ユニークな視覚変換効果を持ったジャンピングは、ジャンプしたスタイルである。
【0026】
図5eは、異なった色から構成されている色パターンAおよび色パターンBの状況を示しており、その色は、単一色あるいは、多重色の構成であってもよい。例えば、ストリップ形状の色パターンAは、頭から尾へ連結した異なった色の2本の線であり、1本の線は、赤色のA1でありまた他の線は、緑色のA2である。色パターンBは、黒色の線であり、観察する角度を変更すると、全繊維は、視覚的には、赤/緑のダブル色から黒の単色へのユニークな視覚変換効果を持った色変化を示す。
【0027】
色パターンの色は、白、あるいはブランク、あるいは偽造防止繊維の表面上の色と同じ色であっても良い。図5f中においては、もし、ストリップ形状の色パターンAは、赤でありまたストリップ形状の色パターンBは、白でありかつ偽造防止繊維の全凸面3’’上に分配される場合には、偽造防止材料の表面が白であるときには、視察する角度を変更すると、ユニークな視覚変換効果を持った全繊維は、赤から目に見えない状態に変化する。もし、ストリップ形状の色パターンAは、黒でありまたストリップ形状の色パターンBは、黄色でありかつ偽造防止繊維の全凸面3’’上に分配される場合には、偽造防止材料の表面が黄色であるときには、視察する角度を変更すると、ユニークな視覚変換効果を持った全繊維は、黒から目に見えない状態に変化する。したがって、もし、色パターンBの色が、偽造防止材料の表面上の色と同じ場合には、繊維の断面は、視覚的には色パターンA中に組み込まれた部分的あるいは完全色パターンBとなるように設計できるが、色パターンAは、色パターンB中には組み込むことができない(図5g参照)。
【0028】
本発明においては、凹凸遮蔽構造は、多様性がある:
該凹凸遮蔽構造は、少なくとも1つの3角形エレメントを持った偽造防止繊維の断面から構成され、該3角形エレメントは、少なくとも1つの頂角およびそれに対応する2つの片を持った断面構造を参照し、その典型的な構造は、3角形断面であるが、4角形断面あるいは多角形断面であっても良い。図1における断面は、3角形であり、色パターンAは、3角形の1斜辺に関係した面3’上に置かれており、また色パターンBは、3角形の他の斜辺に関係した面3’’上に位置している。3角形は、提示された1つの色パターンと遮蔽された他の色パターンを実現するための凹凸遮蔽構造であり、また観察を、角度aから角度bへ変更するときには、好ましくは120度を越えない変更角度の要請に答えるのも容易である。
【0029】
該凹凸遮蔽構造は、平行になった多重3角形から構成され、各3角形の相対的斜辺上の全色パターンの構成は、色パターンAを構成し、また各3角形の他の相対的斜辺上の全色パターンの構成は、色パターンBを構成している。該繊維は、非常に細くかつ細かいので、単一3角形で作られている凹凸遮蔽構造は、上方へのちょうど頂角の形状で、偽造防止材料の表面上で存在するのが難しく、この理由のために、該3角形は、平坦な形状で作られなければならないが、そのような平坦な形状に対しては、色パターン変換の感度は、観察角度を変更するときには、低くなり、また該繊維がある幅であるときには、色パターンAあるいは色パターンBは、非常に細くまた細かくて、それは視覚効果に影響を及ぼす。したがって、本発明における平行3角形構成設計は、上記の欠点に打ち勝つことができる。
【0030】
図6aから図6bは、偽造防止材料1中の単一3角形断面を持った偽造防止繊維2に対する図面であり、そのうちの図6aは、断面図であり、また図6bは、平面図である。3角形の2辺に相対的な斜面上に、色パターンAおよび色パターンBがあり、偽造防止材料がある透明性を持っているために、偽造防止材料上に存在する色パターンAおよび色パターンBは、目には見えており、角度aから観察するときには、該色パターンAは、見ることができるが、該色パターンBは、それが3角形の凸構造により遮蔽されるために、見ることができない。角度bから観察するときには、該色パターンBは、見ることができるが、該色パターンAは、それが3角形の凸構造により遮蔽されるために、見ることができないということは、同じである。さらに、偽造防止材料1中の偽造防止繊維2は、該2辺の間の等分割軸に沿って曲げられ、それが、表面Aおよび表面Bのいずれも、偽造防止材料の表面上に同時に存在し、あるいは第3辺6に対応する表面が、偽造防止材料の表面上に単独で提示される。ここで、等分割軸5に沿って曲げることは、AおよびBを持った繊維の表面をその上に同時に上方に正確に制御するための主要課題であり、実際、等分割軸は、図6シリーズにおける役割と同じ全ての次の図面中の役割を果たす仮想の制御軸であり、その目的は、偽造防止材料1の表面上に、同時に色パターンAおよび色パターンBを提供することである。断面の第3辺6に対応する表面の色は、白であるか、偽造防止材料1の表面上の色と同じである。この3角形構造を選択するための主な理由は、次のような3つの態様に基づいている:
【0031】
1.一般的に言うと、着色された線の幅が、30ミクロン未満のとき、目が観察することが難しいが、同じ繊維の高さを持った3角形構造は、目で見えるより大きな着色された領域の特性を持ち、紙あるいはプラスチックフィルムがより薄いときには、繊維の高さが、紙あるいはプラスチックフィルムの厚みより大きくすることは不可能であり、一般的には、紙幣の厚みは、90ミクロン以下でありまた複写紙の厚みは、80ミクロン以下であり、このようにして、もし繊維が、そのような厚みで紙中に添加される必要があるとすると、3角形構造を持った繊維が、ベストな選択である。 2.4角形断面と比較すると、3角形断面は、より良好な安定性を持ちまた色パターンAおよびBが、紙製造のプロセスにおいて、ある形成プレスの下での偽造防止材料表面上に提供されることを確かなものとできる。 3.3角形構造の1つの特性は、辺6に対応する表面上の色パターンが、単独で偽造防止材料の表面上で潜在的にも存在することができ、この平坦な表面上の凹凸遮蔽構造が無い為に、観察角度を変更することにより生じる視覚差を生じさせることが不可能であり、このためこのような状況を回避するために、我々は、この表面上に色パターン白であるいは偽造防止材料の表面の色と同じ色で作っており、このようにしてこの色パターンが、該偽造防止材料の表面上に提供されるとき、この問題は、存在する繊維表面が、白か、あるいは目には見えない偽造防止材料の表面上の色と同じ色にするから、解決できるということを確かなものとすることができる。
【0032】
図7aから図7cは、偽造防止材料中の2重連結3角形断面を持った偽造防止繊維の図面であり、そのうち図7aは、断面図でありまた図7bおよび図7cは、それらの平面図である。偽造防止材料は、ある程度の透明性を持っているので、偽造防止材料の表面上に存在する3角形色パターンAおよび3角形色パターンBは、目により見ることができ、角度aから観察するとき、色パターンA(A1+A2の構成された視覚効果として)を見ることができるが、色パターンBは、それは、3角形により遮蔽されているから見ることができない。逆に、角度bから観察するとき、色パターンB(B1+B2の構成された視覚効果として)を見ることができるが、色パターンAは、それは、3角形により遮蔽されているから見ることができない。さらに、偽造防止材料中の繊維は、等分割軸5(図3bを参照のこと)に沿って曲げることが可能でありまた直線(図3c参照のこと)であっても良い。このようにして、その上に置かれた色パターンAを持った表面およびその上に置かれた色パターンBを持った表面は、偽造防止材料1の表面上に同時に提供されるか、あるいは辺6に対応する表面が、単独で偽造防止材料1の表面上で提供されるということを、確かなものとすることができる。我々は、辺6に対応した表面上に、色パターンを、白であるいは偽造防止材料1の表面の色と同じ色で作っている。該構造の実際の効果は、次の通りである:1.単一3角形に比較して、繊維の高さが同じ時には、より大きな可視領域であり、このため、それは、非常に薄い紙中で使用可能であり、例えば紙の厚みは、50ミクロン未満である。2.繊維は、全体的には平坦であるから、ある硬度を持った該繊維が、長さが短いときには、曲げることが不要であるとしても、該繊維は、その上に置かれた色パターンAおよび色パターンBの表面のいずれかが、偽造防止材料1の表面上に同時に存在するか、あるいは辺6に対応する表面が、偽造防止材料1の表面上に存在することを、確かなものとすることができる。
【0033】
図8aから図8bは、偽造防止材料1中の単一4角形断面を持った偽造防止繊維2の図面であり、そのうち図8aは、断面図でありまた図8bは、平面図である。図6シリーズ中に示された単一3角形と比較して、偽造防止繊維2は、等分割軸5に沿って曲げられ、偽造防止材料1中の可視領域は、繊維の高さが同じとき、その半分まで減少されるが、そのメリットは、その表面(置かれた色パターンAおよび色パターンBを持った表面かあるいは置かれた色パターンA’および色パターンB’を持っている表面のいずれか)のいずれかが、上向きであり、視覚角度変更される場合には、該繊維は、全部色変化効果を示すことができる。それは、大きな厚みを持った紙ありはフィルムに対する選択の1つである。
【0034】
図9aから図9cは、偽造防止材料1中の3連結4角形断面を持った偽造防止繊維2の図面であり、そのうち図9aは、断面図でありまた図9bおよび図9cは、それらの平面図である。図8シリーズ中に示された単一4角形と比較して、繊維の高さが同じとき、それは、より大きな視覚領域を持っている。該繊維は全体として平坦な形状であるから、ある硬度を持った繊維が、より短い長さのとき、曲げることが不要であるとしても、該繊維は、色パターンA(A1,A2およびA3から構成されている)および色パターンB(B1,B2およびB3から構成されている)が、偽造防止材料の表面上に同時に存在することを、確かなものとすることもできる。
【0035】
図10aから図10dは、偽造防止材料中の台形断面を持った偽造防止繊維の図面であり、そのうち図10aおよび図10bは、それらの断面図でありまた図10cおよび図10dは、それらの平面図である。台形は、良好な安定性を持っており、置かれた色パターンAおよび色パターンBを持った表面が、非常に傾斜した形状(傾斜が大きいほど、感度はより高くなる)であるとしても、それは、まだ安定であり、特にある硬度を持った繊維が、より短い長さのとき、曲げることが不要であるとしても、該繊維は、色パターンAおよび色パターンBが、偽造防止材料の表面上に同時に存在することを、確かなものとすることができる(図10cを参照のこと)。図10aは、図10bに示された2つの台形構成と比較して、台形を示しており、そのメリットは、繊維の高さがより小さくて、図10aにおいて、辺6に対応する表面の色は、白かあるいは偽造防止材料1の表面の色と同じ色であるが;図10aと比較して、図10b中に示された配置は、表面が上向きであるかどうかに関係なくまた観察角度を変更するときに、色変更効果を生じることができる。したがって、それは、より大きな厚みを持った紙あるいはフィルムに対する代替である。図10aに示された台形の底辺6に対応する表面の色は、白かあるいは偽造防止材料1の表面の色と同じ色である。
【0036】
図11aから図11fは、偽造防止材料1中の透明材料7を持った偽造防止繊維の図面である。透明材料7は透明であるから、本発明における偽造防止繊維上の凹凸遮蔽構造を持った部分的表面3は、必然的に、偽造防止材料の表面上に存在する。図11aおよび図11bは、単一3角形あるいは単一4角形の断面をそれぞれ持った繊維は、丸い透明材料7を用いて塗布されていることを示しており、目的は、紙を製造するプロセスで、あるいはプラスチックスを添加するプロセス中で、繊維の断面形状の安定性を確かなものとするために、繊維の圧縮強度を増加することである。図11cおよび図11dは、単一3角形あるいは単一4角形の断面をそれぞれ持った繊維は、平坦な透明材料7を用いて塗布されていることを示しており、目的は、紙を製造するプロセスで、あるいはプラスチックスを添加するプロセス中で、繊維の断面形状の安定性を確かなものとするために、繊維の圧縮強度を増加することだけでなく、該繊維が曲げられなくても、偽造防止材料の表面上に該AおよびB表面を同時に存在させることを確かなものとすることである。図11eおよび図11fは、単一3角形あるいは単一4角形の断面をそれぞれ持った繊維は、平坦な透明材料7を用いて塗布されていることを示しており、目的は、紙を製造するプロセスで、あるいはプラスチックスを添加するプロセス中で、繊維の断面形状の安定性を確かなものとするために、繊維の圧縮強度を増加することである。
【0037】
図12aから図12eは、偽造防止繊維2上の色パターンAおよび色パターンBの間に遮蔽機能を持った真空塗布されたアルミニウム層の断面図である。2. 繊維が非常に小さいサイズのために、該繊維を作るために有機材料を用いるとき、色パターンAおよび色パターンBの間で各色は、互いに干渉しあって、色パターンAおよび色パターンBへのかなり影響する利点を生じて、色パターンAおよび色パターンB間の視覚差を減少させることを、我々は、自分達の実務の中で、見出した。この問題を解決するために、Al塗布層が、厚さ0.2ミクロンのみであるとき、Al塗布は、低コストであるだけでなく、完全に遮蔽する機能を持っているから、我々は、色パターンAおよび色パターンBの間に、Al塗布層8を設計している。図12aは、3角形断面および材料上の中間位置に置かれたAl塗布層8を持った繊維の図面であり、それは、異なった色の2つの繊維で作られた構成に等しく、この構成の界面は、アルミニウムにより塗布されている。図12bは、3角形断面および繊維表面上に置かれたAl塗布層8を持った繊維の図面であり、アルミニウム塗布後、繊維の表面は、色の層を用いて接着することができるか、あるいはアルミニウム層でのみ保持される。図12cは、4角形断面および材料上の中間位置に置かれたAl塗布層8を持った繊維の図面であり、この構成上の2つの異なった色の間の界面は、アルミニウムにより塗布されている。図12dは、4角形断面および繊維の表面上に置かれたAl塗布層8を持った繊維の図面であり、Al塗布層8は、表面上の片側の軸5上に置かれており、アルミニウム塗布後、繊維の表面は、色の層を用いて接着することができるか、あるいはアルミニウム層でのみ保持される。図8eは、多重連結3角形断面および偽造防止繊維上で同じ視覚を持った3角形の表面B1,B2,B3上に置かれたAl塗布層8を持った繊維の図面である。さらに、全偽造防止繊維の表面を、まずアルミニウムで塗布することができ、その後色パターンAおよび色パターンBが、相対的表面上に印刷される。
【0038】
該凹凸遮蔽構造を、円弧状にすることができ(図13を参照のこと)、また鋸歯状にもできるし、あるいは他の不規則な曲線形状にもできる。
【0039】
上記の実施の態様において、偽造防止材料は、有機フィルムである。以前、偽造防止機能のために、誰も、プラスチックフィルム中に偽造防止繊維を添加していなかった。その理由は、プラスチックフィルムは、引き裂きが困難でかつ偽造防止繊維とともに溶融しやすく、このようにして、プラスチックフィルムは、引き裂きが困難であり、あるいは偽造防止繊維をチェックするために、偽造防止繊維を取り出すことが、難しいということである。偽造者が、微細な線の印刷により、視覚特性を模倣するときには、それを確かめる簡単な方法がない。本発明においては、観察のために、プラスチックフィルムを引き裂く必要はないから、それは、プラスチックフィルム領域において使用できる。
【0040】
上記の実施の態様において、偽造防止繊維は、蛍光繊維であり、蛍光ランプを経由して照射し、また観察角度を変更すると、明確な可視の視覚差がある。
【0041】
上記の実施の態様において、偽造防止繊維は、IR繊維であり、IRランプを経由して照射し、また観察角度を変更すると、明確な可視の視覚差がある。
【0042】
偽造防止材料の表面に提供された偽造防止繊維の部分的表面3を制御する方法は、次のとおりである:
本発明の目的を実現するために、最も重要な技術は、実際の製造プロセスにおいて、偽造防止材料の表面上に提供される繊維の効率的な凹凸遮蔽構造を制御することである。紙製造プロセスにおいて、繊維が、ある弾性硬度を持つときに、全繊維形状の最大突起領域は、紙の表面上に確実に存在していることが、理論的解析および多量の実験により、示されている。本発明においては、偽造防止繊維の突起領域は、物質の突起ラインに相当する最小平方領域を参照する、すなわち、偽造防止繊維が直線でありかつ繊維の断面が、長さ方向に同等であるときには、最小平方領域は、物質の突起ラインの面積であり、図14a中の傾斜ラインによりカバーされる領域を参照のこと。偽造防止繊維が直線でありかつ繊維の断面が、長さ方向に同等でないときには、最小平方領域は、偽造防止繊維物質の突起面積の最小幅の積面積であり、図14b中の傾斜ラインによりカバーされる領域を参照のこと。偽造防止繊維が曲線であるときには、最小平方領域は、偽造防止繊維の曲げられた物質の投影ラインにより構成されまたカバーされている平方領域であり、図14c中の傾斜ラインによりカバーされる領域を参照のこと。
【0043】
他の記載は、上記の記載と同じ効果を持っており、偽造防止繊維の最小立方での2つの最大面積により対応される偽造防止繊維の部分的面積3が、立体により偽造防止繊維2を包むために、完全に包むとき、最小立方の2つの最大面積は、それらの最低エネルギー状態のために、偽造防止材料の表面に確実に向かっていく。したがって、その上の凹凸遮蔽構造を持った部分的表面3は、偽造防止材料の表面に存在できる。
【0044】
したがって、本発明は、特に次のように設計し、これらのデザインは、偽造防止材料を、その中の紙とのサンドイッチ中に分配するために用いることもでき、あるいはその中のプラスチックフィルムとのサンドイッチ中へ、それを分配するために、あるいは単層プラスチックフィルム中にそれを分配するために、用いることもできる。
【0045】
偽造防止繊維2は、曲線形状であり、曲げられた繊維の上面は、偽造防止繊維の部分的表面3であり、図15aおよび図15bを参照のこと。偽造防止材料の表面に対して長さ方向および平行な偽造防止繊維の断面の最小幅cは、偽造防止材料の表面に対して垂直な断面の最大幅dに等しいかあるいは未満であり、すなわち、偽造防止繊維2の長さ方向での断面の長軸dは、偽造防止材料の表面に垂直であり(図15bを参照のこと)、このようにして、該繊維が、曲げた状態の時には、平坦な形状でないときでも、その断面は、偽造防止繊維の必要な部分的表面3を、紙の表面上に暴露することができる。曲げられた偽造防止繊維2により形成される最大水平克服長さは、幾何的幅eであり、図15aを参照のこと。該幾何的幅が、偽造防止繊維の長さ方向での断面の長軸dの少なくとも2倍以上であるときには、曲げられた偽造防止繊維2は、その自然に曲げられた状態で偽造防止材料の表面上に、完全に存在できる。
【0046】
もし、偽造防止繊維2の断面が、繊維の長さ方向で、平坦な形状で少なくとも幾つかの部分9を持つならば、平坦形状に対応する平坦な表面は、偽造防止材料の表面に存在するであろう(図16を参照のこと)。偽造防止繊維2の長さ方向での断面も、完全に平坦な形状になることができるので、平坦な形状に対応する平坦な表面は、偽造防止材料の表面上に存在するであろう。偽造防止繊維2の平坦な部分の色は、ブランクかあるいは白色か、あるいは偽造防止材料1の表面上の色と同じ色であることが好ましい。
【0047】
本発明における偽造防止繊維の材料は、有機材料あるいは金属材料でありうる。本発明における偽造防止材料は、紙、あるいは板紙あるいは有機フィルムを参照する。該偽造防止繊維2を、2つのパルプ層の間に、あるいは2枚の有機フィルムの間に、あるいはパルプ層と他の材料層との間に、あるいは有機フィルム層と他の材料層との間に挟むことができ、あるいは偽造防止材料の表面に貼り付けることもでき、あるいは他の方法で、偽造防止材料の表面中に挿入することもできる。
【0048】
本発明における偽造防止繊維の種々の凹凸遮蔽構造を、ダイスにより形成できる。凹凸遮蔽構造上の色パターンを、接着フィルム、精密印刷、熱プレスなどのプロセスにより、偽造防止繊維上に作ることができる。純粋な色を持った色パターンに対しては、それは、まずジェッテイングによりその後合成により作られ、また異なった色の熱プレス繊維により構成されうる。
【0049】
該偽造防止繊維を、紙製造のプロセスにおいて、それを直接添加することにより、紙中に挿入することもでき、また紙の多層中にそれをプレスすることにより、挿入することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の概略構造の図である。
【図2】図2aから図2bは、偽造防止繊維の長さ方向に沿ったまた該偽造防止繊維中に平行に配列されている色パターンAおよびBの図であり、図2aは、平面図であり図2bは、断面図である。
【図3】図3は、偽造防止繊維上で、平行配列であるが、該偽造防止繊維の長さ方向に傾斜して分配されている色パターンAおよびBの図である。
【図4】図4は、偽造防止繊維の長さ方向に沿って分配されている該偽造防止繊維上の色パターンAおよびBの側面図である。
【図5】図5aから図5gは、放射状に分配され、軸方向に伸びてかつ長さ方向に異なった位置にある偽造防止繊維上の色パターンAおよびBの状態図である。
【図6】図6aから図6bは、偽造防止材料中の偽造防止繊維の単一3角形断面図であり、そのうち図6aは、断面図であり、図6bは、平面図ある。
【図7】図7aから図7cは、偽造防止材料中の偽造防止繊維の2重連結3角形断面の図であり、そのうち図7aは、断面図であり、図7bおよび図7cは、平面図ある。
【図8】図8aから図8bは、偽造防止材料中の偽造防止繊維の単一4角形断面図であり、そのうち図8aは、断面図であり、図8bは、平面図ある。
【図9】図9aから図9cは、偽造防止材料中の偽造防止繊維の3連結4角形断面図であり、そのうち図9aは、断面図であり、図9bおよび図9cは、平面図ある。
【図10】図10aから図10dは、偽造防止材料中の偽造防止繊維の台形断面図であり、そのうち図10aおよび図10bは、断面図であり、図10cおよび図10dは、平面図ある。
【図11】図11aから図11fは、偽造防止材料中の透明材料で被覆された偽造防止図であり、そのうち図11aおよび図11bは、丸い透明材料で被覆された単一3角形断面図および単一4角形断面図であり、 図11cおよび図11dは、平坦な透明材料で被覆された単一3角形断面図および単一4角形断面図であり、 図11eおよび図11fは、平坦な透明材料で被覆された多重3角形断面図および多重4角形断面図である。
【図12】図12aから図12eは、偽造防止繊維の色パターンAおよびBの間のAl真空塗布遮蔽層用の断面図であり、そのうち図12aは、材料の中間にあるAl塗布層を持った3角形断面図であり、 図12bは、材料表面上にあるAl塗布層を持った3角形断面図であり、 図12cは、材料中にAl塗布層を持った4角形断面図であり、 図12dは、材料表面上にAl塗布層を持った4角形断面図であり、 図12eは、材料の同一可視表面上にあるAl塗布層を持った多重3角形断面図である。
【図13】図13は、本発明における断面の曲面を持った偽造防止繊維の断面図である。
【図14】図14a、図14bおよび図14cは、異なった形状をした偽造防止繊維の最小正方形領域用図面である。
【図15】図15aおよび図15bは、本発明における偽造防止材料中に分配された屈曲した偽造防止繊維の図である。
【図16】図16は、平坦な形状の偽造防止繊維の部分断面の正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偽造防止繊維(2)が、分配されかつ該偽造防止繊維(2)の部分的表面(3)は、該偽造防止材料(1)の表面(1’)に存在している偽造防止材料であって, 該部分的表面(3)上に凹凸遮蔽構造があり、その上に分配された少なくとも2つの色パターンAおよびBがあり、該部分的表面(3)上には、該少なくとも2つの色パターンAおよびBの間には、明確な視覚差が有り、そのために、該部分的表面(3)を異なった観察角度から該部分的表面(3)を観察するときには、部分的表面(2)が存在する偽造防止材料(1)の表面(1’)上では、色パターンAおよびBを、それぞれ見ることができることを特徴とする偽造防止材料。
【請求項2】
該部分的表面(3)が存在している該偽造防止材料(1)の該表面(1’)上に、少なくとも2つの観察角度aおよびbがあり、該色パターンAは、もし観察角度aから偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)を観察すると、見ることができるが、該色パターンBは、それが、該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができないし、また該色パターンBは、もし観察角度bから該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)を観察すると見ることができるが、該色パターンAは、それが、該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができないことを特徴とする請求項1に記載の偽造防止材料。
【請求項3】
該偽造防止繊維(2)の凹凸遮蔽構造が、断面(4)における少なくとも1つの三角形エレメントから構成され、該色パターンAが、該三角形エレメントのトップアングルにおける斜面側の表面(3’)上にあり、また該色パターンBが、該トップアングルの他の斜面側表面(3’’)上にあることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の偽造防止材料。
【請求項4】
該偽造防止繊維(2)の断面(4)が、1つの三角形あるいは多重連結の三角形から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止材料。
【請求項5】
該偽造防止繊維(2)が、三角形断面(4)を有する曲げられた繊維であり、色パターンAおよびBは、三角形の2辺の傾斜表面上にそれぞれ位置しており、第3辺に対応する表面上の色は、白、あるいは該偽造防止材料(1)表面の色と同じ色であり、また該偽造防止繊維(2)は、該2辺の間の等分割軸(5)に沿って曲げられていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止材料。
【請求項6】
該偽造防止繊維(2)の断面が、1つの4角形で、あるいは多重連結の4角形で構成されており、また該偽造防止繊維(2)が、等分割軸(5)に沿って曲げられていることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止材料。
【請求項7】
該偽造防止繊維(2)の断面が、1つの台形あるいは2連結の台形で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止材料。
【請求項8】
該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)が、該偽造防止繊維(2)の最大突起サイズにおいて、該偽造防止材料(1)の該表面上に、突起を持っているか、あるいは最大突起に平行であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項9】
該偽造防止繊維(2)は、自己屈曲あるいは自己湾曲状態で、該偽造防止材料(1)の表面上に存在しうる屈曲繊維あるいは湾曲繊維であることを特徴とする請求項1、2あるいは3に記載の偽造防止材料。
【請求項10】
該偽造防止繊維(2)の断面が、全長あるいは部分的長さ方向に沿って平坦な形状であり、かつ該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)が、該平らな表面上、あるいは該偽造防止材料(1)上に同じ突起をもつ該偽造防止材料(1)の表面上に置かれていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項11】
該偽造防止繊維(2)の外側が、透明な材料(7)で被覆されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項12】
該偽造防止繊維(2)外側に被覆されている透明材料(7)が、平らな形状であり、また該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)は、透明材料(7)に対応する該偽造防止繊維(2)の表面上にあることを特徴とする請求項11に記載の偽造防止材料。
【請求項13】
該偽造防止材料(1)が、有機フィルムであることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項14】
該偽造防止繊維(2)が、蛍光材料あるいは赤外発光材料を添加したものにより作られた繊維をも包含していることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項15】
該少なくとも2つの色パターンAおよびBにより位置付けられている表面の間に、遮光用真空塗布アルミニウムの少なくとも1つの層があることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の偽造防止材料。
【請求項16】
該部分的表面(3)は、分配された少なくとも2つの色パターンAおよびBがある凹凸遮蔽構造を持っており、該少なくとも2つの色パターンAおよびBは、該部分的表面(3)上に明確な視角差を持っており、その結果、該部分的表面(3)の異なった角度から観察するとき、該部分的表面(3)がある該偽造防止材料(1)の表面(1’)から、色パターンAおよびBを、それぞれ見ることができることを特徴とする該偽造防止材料(1)の1つの表面(1’)上に存在している該部分的表面(3)を持っている請求項1から15のいずれか一項に記載の偽造防止材料中に挿入された偽造防止繊維。
【請求項17】
該部分的表面(3)が存在している該偽造防止材料(1)の該表面(1’)上に、少なくとも2つの観察角度aおよびbがあり、該色パターンAは、観察角度aから偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)を観察すると、見ることができるが、色パターンBは、それが、該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができないし、また色パターンBは、観察角度bから該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)を観察すると見ることができるが、色パターンAは、それが、該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)上の凹凸遮蔽構造によって遮蔽されているために、見ることができないことを特徴とする請求項16に記載の偽造防止繊維。
【請求項18】
該部分的表面(3)が、該偽造防止繊維(2)の最大突起サイズにおいて、該偽造防止材料(1)上に、突起を持っているか、あるいは最大突起に平行であることを特徴とする請求項16あるいは17に記載の偽造防止繊維。
【請求項19】
該偽造防止繊維(2)は、自己屈曲あるいは自己湾曲状態で、該偽造防止材料(1)の表面上に存在しうる屈曲繊維あるいは湾曲繊維であることを特徴とする請求項16あるいは17に記載の偽造防止繊維。
【請求項20】
該偽造防止繊維(2)の断面(4)が、全長あるいは部分的長さ方向に沿って平坦な形状であり、かつ該偽造防止繊維(2)の該部分的表面(3)が、該平らな表面上、あるいは該偽造防止材料上に同じ突起をもつ該偽造防止材料の表面上に置かれていることを特徴とする請求項16あるいは17に記載の偽造防止繊維。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2008−520754(P2008−520754A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532751(P2007−532751)
【出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【国際出願番号】PCT/CN2005/001543
【国際公開番号】WO2006/032212
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(507095091)
【Fターム(参考)】