印刷システム,情報処理装置,印刷装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラム
【課題】 複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合でも,印刷対象物に印刷するレイアウト通り印刷対象物に印刷することが可能な印刷システム,印刷装置,情報処理装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラムを提供する
【解決手段】 上記印刷装置(101)は,印刷対象物(141)を印刷するために支持する支持手段(121)と;印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段(125)とを備え,上記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;上記支持手段には,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構(145,147)が形成されている。
【解決手段】 上記印刷装置(101)は,印刷対象物(141)を印刷するために支持する支持手段(121)と;印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段(125)とを備え,上記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;上記支持手段には,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構(145,147)が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷システム,情報処理装置,印刷装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在,大容量な情報を記憶可能なメディアとして,一度だけ記録可能なCD−R,DVD−Rや,複数回の記録が可能なCD−RW,DVD−RWなどの光ディスクが,一般的に普及している。
【0003】
上記CD−Rを例に挙げて,光ディスクの構成について説明すると,基盤の上に色素からなる記録層と,金や銀を蒸着した反射層と,紫外線硬化樹脂からなる保護層とを順次設けた構造となっている。
【0004】
上記のような構造を有する光ディスクにおいて,データが記録される被記録面の反対面(以下,レーベル面と呼ぶ)に,当該光ディスクに記録されているデータの内容を示す文字や図形等を印刷する印刷装置が存在している(例えば,特許文献1,参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−110994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,光ディスクなどの印刷対象物について,一度印刷した後,再び印刷しようとしても,既に印刷された文字,図形等のオブジェクトと新規に印刷するオブジェクトが重なってしまうなど,印刷対象物の位置,向きを調整するのが困難であった。
【0007】
また,一度印刷対象物に印刷されたオブジェクトの位置などを管理して,例えば,それらに重ならないように,再度印刷するための文字,図形などのオブジェクトを作成するのは容易ではなかった。
【0008】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合でも,印刷対象物に印刷するレイアウト通り印刷対象物に印刷することが可能な,新規かつ改良された印刷システム,印刷装置,情報処理装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,印刷対象物に印刷する印刷装置と,該印刷装置が印刷対象物に印刷するための印刷情報を送信する情報処理装置とを備えた印刷システムが提供される。上記印刷システムにおける上記印刷装置は,印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;上記印刷情報を基にして上記印刷対象物に印刷する印刷手段とを備えており,上記情報処理装置は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;ユーザにより上記印刷対象物への印刷実行が要求されると,上記編集情報を基に上記印刷情報を生成する印刷情報生成手段とを備えており,上記支持手段には,上記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと上記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されており;上記編集情報処理手段は,第1のモードとして,上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,上記マーク情報を基準として上記印刷対象物のレイアウトを編集するため上記表示手段に上記マーク情報を送信することを特徴としている。
【0010】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成された上記マーク情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0011】
上記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されるように構成されてもよく,上記マークは,上記印刷対象物の中心部からの放射状の線分であるように構成されてもよい。
【0012】
上記編集情報処理手段は,第2のモードとして,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。かかる構成により,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合,印刷対象物のレイアウトを効率的に編集できる。
【0013】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記印刷編集情報を編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0014】
上記編集情報処理手段は,第3のモードとして,上記編集画面上のオブジェクトであって,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。かかる構成により,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合,印刷対象物のレイアウトを効率的に編集できる。
【0015】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記非印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0016】
上記非印刷編集情報は,以前の印刷で上記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であるように構成してもよい。
【0017】
上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるように構成してもよく,上記非印刷編集情報は,今回印刷しないが,いずれ上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるように構成してもよい。
【0018】
さらに,印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択機能を備え;編集情報処理機能は,モード選択機能により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0019】
また,(1)上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成する第1のモード,(2)上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,または(3)上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードの(1)〜(3)のモードのうち少なくとも1つのモードを選択するモード選択手段を備え;上記編集情報処理手段は,上記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するように構成してもよい。
【0020】
さらに,上記表示手段は,印刷編集情報又は非印刷情報のうち少なくとも一方を表示するように表示切替する表示切替手段を備えるようにしてもよい。
【0021】
上記編集情報処理手段は,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成された上記重なり情報を上記編集画面上に表示するようにしてもよい。
【0022】
上記オブジェクトは,文字,記号,若しくは図形若しくはこれらの組み合せ又はこれらと色彩との結合であるように構成されてもよい。
【0023】
上記表示手段は,上記印刷対象物に上記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示するようにしてもよい。
【0024】
上記印刷手段は,上記印刷対象物に上記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷するようにしてもよい。
【0025】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置が提供される。なお,情報処理装置は,上記説明の印刷システムに備わる情報処理装置とほぼ同様な構成であるため,詳細な説明は省略する。
【0026】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷対象物に印刷するための印刷情報を読み込んで印刷する印刷装置が提供される。なお,印刷装置は,上記説明した印刷システムに備わる印刷装置と,ほぼ同様な構成であるため詳細な説明は省略する。
【0027】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷情報を読み込んだ印刷装置により印刷される印刷対象物が提供される。上記印刷装置には,上記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;上記印刷情報を基にして上記印刷対象物に印刷する印刷手段とが備えられており,上記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;上記印刷対象物には,上記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせるためであって,上記印刷対象物の向きを一意に特定するマークが存在することを特徴としている。
【0028】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。上記コンピュータプログラムは,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理機能と;上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記編集情報を編集画面に表示する表示機能と;ユーザにより上記印刷対象物への印刷実行が要求されると,上記編集情報を基に上記印刷情報を生成する印刷情報生成機能とを備え,上記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと上記印刷対象物の向きとが合っており;上記編集情報処理機能は,第1のモードとして,上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,上記マーク情報を基準として上記印刷対象物のレイアウトを編集するため上記表示機能に上記マーク情報を送信することを特徴としている。
【0029】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成された上記マーク情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0030】
上記編集情報処理機能は,第2のモードとして,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0031】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0032】
上記編集情報処理機能は,第3のモードとして,上記編集画面上のオブジェクトであって,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0033】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記非印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0034】
上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であるようにしてもよく,上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるようにしてもよい。
【0035】
さらに,印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択機能を備え;編集情報処理機能は,モード選択機能により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0036】
上記編集情報処理機能は,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;上記表示機能は,上記編集情報処理手段により生成された上記重なり情報を上記編集画面上に表示するようにしてもよい。
【0037】
上記表示機能は,上記印刷対象物に上記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0038】
以上説明したように,本発明によれば,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合でも,印刷対象物に印刷するレイアウト通り印刷対象物に印刷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0040】
(印刷システムについて)
まず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷システム100について説明する。なお,図1は,本実施の形態にかかる印刷システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【0041】
図1に示すように,印刷システム100には,印刷装置101と,情報処理装置105とが備わっている。印刷装置101と情報処理装置105とはネットワーク103を介して接続されている。
【0042】
上記印刷装置101は,印刷トレイ121を備えており,印刷トレイ121に載置されるCD−ROM等の光ディスクのレーベル面に文字又は図形などのオブジェクトを印刷することが可能な装置である。なお,印刷装置101は,光ディスクのレーベル面に印刷する場合に限られず,紙媒体などに印刷してもよい。
【0043】
また,本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面は,例えば,光ディスクの表面,即ち,光ディスクにおけるデータが記録される被記録面の反対面であるものとするが,かかる例に限定されない。
【0044】
上記ネットワーク103は,印刷装置101と情報処理装置105とを接続するものであり,典型的には,USB(Universal Serial Bus)や,RS−232Cなどのケーブルであるが,Ethernet(登録商標)による同軸ケーブル又はツイストペアケーブル,もしくはIEEE802.11bなどによる無線など,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0045】
上記情報処理装置105は,光ディスクのレーベル面に印刷する文字又は図形等のオブジェクトを作成又は加工し,光ディスクのレーベル面にオブジェクトを印刷するための印刷情報を生成する装置である。
【0046】
以上のように構成された印刷システム100では,情報処理装置105で光ディスクのレーベル面に印刷するオブジェクトを作成し,レーベル面のレイアウトを決定すると,印刷装置101は,その決定されたレーベル面のレイアウトの通りに,印刷トレイ121に載置された光ディスクのレーベル面に印刷を実行する。
【0047】
換言すると,上記印刷システム100は,複数回に渡る印刷において,以前に印刷したオブジェクトと重ならないように新規のオブジェクトを作成し,レーベル面のレイアウトを決定することができ,印刷装置101は,そのレーベル面のレイアウト通りに印刷できるため,複数回繰り返して同一の光ディスクのレーベル面に印刷してもオブジェクト同士が重ならないようにすることができる。
【0048】
編集したレイアウト通りにレーベル面に印刷できるのは,上記情報処理装置105側で,同一の光ディスクのレーベル面について,既に印刷されたオブジェクトや,今回の印刷でレーベル面に印刷するオブジェクトなどに関する編集情報を管理し,さらに印刷装置101側で,印刷トレイ121に光ディスクを取り付ける向きと,光ディスクの向きとを一致させる機構を備えているためである。
【0049】
なお,上記情報処理装置105側で管理する編集情報や,印刷装置101の印刷トレイ121に備わる向きを合わせる機構などについては,後程説明する。
【0050】
また,本実施の形態では,オブジェクトは,例えば,文字,記号,若しくは図形若しくはこれらの組み合わせ又はこれらと色彩との組み合わせをいうが,かかる例に限定されない。さらに,上記図形には,人物等の画像も含むものとし,上記オブジェクトの色は,白,黒,又はグレーに限らず,如何なる色でもよい。
【0051】
上記図1に示す印刷システム100には,印刷装置101及び情報処理装置105の単体が備わる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100には,複数台の印刷装置101及び/又は複数台の情報処理装置105が備わる場合などでも実施可能である。
【0052】
なお,以下に説明する印刷システム100は,上記印刷装置101と情報処理装置105とを備える場合を例に挙げて説明するが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100は,印刷装置101のみを備える場合でも実施可能である。なお,かかる場合,印刷装置101は,情報処理装置105が具備する機能のうち少なくとも1つを含むものとする。
【0053】
(印刷装置について)
次に,図2を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷装置101のハードウェア構成について説明する。なお,図2は,本実施の形態にかかる印刷装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【0054】
図2に示すように,印刷装置101は,印刷トレイ121と,印刷トレイコントローラ123と,印刷部125と,制御部127と,RAM(Random Access Memory)129と,ROM(Read-Only Memory)131と,通信部133と,印刷対象物の1つ光ディスク141と,を少なくとも備えている。なお,上記光ディスク141は,印刷トレイ121に載置されることで,印刷装置101は,光ディスク141を備えるものとする。
【0055】
上記印刷トレイコントローラ123は,制御部127からの指令のもと印刷トレイ121を駆動することで,印刷トレイ121を外部又は内部に移動させて,印刷トレイ121の出し入れを制御する。
【0056】
上記印刷部125は,制御部127からの指令により光ディスク141のレーベル面にオブジェクトなどを印刷する。
【0057】
なお,上記印刷部125は,例えば,印刷に用いられるインクが充填されたボトルや,インクを放出するノズルなどを備えるが,かかる例に限定されず,例えば,印刷部125は,電子写真式プリンタに備わるトナーや感光ドラムなどを備える場合でもよい。
【0058】
また,上記印刷部125は,光ディスク141のレーベル面に印刷可能な色は,モノクロの場合に限らず,カラーの場合でもよい。
【0059】
上記制御部127は,印刷トレイコントローラ123,印刷部125,RAM129,ROM131,および通信部133など印刷装置101に備わる各部に対して処理を命令したり,また当該各部が実行する処理を制御したりする。
【0060】
上記ROM131には,情報処理装置105から印刷情報を受信する,印刷情報を基にしてレーベル面に印刷する,または印刷トレイ121を駆動するなど,種々の処理をするための上記制御部127が実行するプログラム(例えば,ファームウェアなど)が記憶されている(インストールされている)。
【0061】
即ち,本実施の形態にかかる制御部127は,ROM131に記憶されたプログラムを実行することで,例えば,印刷トレイ121に取り付けられた光ディスク141のレーベル面に印刷部125に対し印刷させることができる。
【0062】
上記通信部133は,情報処理装置105から印刷情報をネットワーク103を介して受信したり,情報処理装置105に対してネットワーク103を介して印刷終了を知らせる終了情報を送信したりするなど,データをネットワーク103を介して送受信する。
【0063】
上記光ディスク141は,例えば,MO,CD−ROM,DVD−ROM,DVD−R,またはCD−Rなどのレーザ等の光を用いてデータを記憶することが可能なメディアであるが,かかる例に限定されず,他の媒体でも実施可能である。
【0064】
なお,図2に示すように,本実施の形態に係る印刷装置101には,印刷トレイコントローラ123が備わる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷装置101には,印刷トレイコントローラ123が備わらない場合でもよい。かかる場合,印刷トレイ121はユーザの手動により出し入れされる。
【0065】
(印刷トレイについて)
次に,図3を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷トレイ121について説明する。なお,図3は,本実施の形態にかかる印刷トレイの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【0066】
図3(a)に示す光ディスク141は,一般的な形状の光ディスクであるが,中心部から放射状に線が引かれディスク表面上にマーク143が存在する点で,一般的な光ディスクと異なる。
【0067】
上記光ディスク141の表面にマーク143が設けられることによって,光ディスク141の向きを特定することができる。従来では,かかるマーク143が明確に示されていなかったため,円形状である光ディスクの場合,特に,向きを特定することが難しかった。
【0068】
また,図3(a)に示す印刷トレイ121には,上記光ディスク141の中心部に形成される中心孔と嵌合し,上記光ディスク141を固定するための固定部材145が形成されている。
【0069】
上記光ディスク141の中心孔が上記固定部材145と嵌合することで,印刷トレイ121に当該光ディスク141を取り付けることができる。
【0070】
一方,光ディスク141を印刷トレイ121から取り外すときには,上記光ディスク141の中心孔と固定部材145との嵌合を解除することで,光ディスク141を取り外すことができる。
【0071】
さらに,上記固定部材145には,図3に示すように,印刷トレイ121に光ディスク141を取り付ける方向を定めるための取付マーク147が設けられている。なお,上記取付マーク147は,例えば,インク等で固定部材145上に印刷されてもよく,凸状など,取付マーク147と認識できるような形状に固定部材145上に形成されるなど,如何なる形態でもよい。
【0072】
図3(a)に示すマーク143と取付マーク147とが一致するように(線が一直線上になるように),即ち,印刷トレイ121に取り付ける向きと光ディスク141の向きとを一致するように,光ディスク141を印刷トレイ121に取り付けると,図3(b)のようになる。
【0073】
以上のように,印刷トレイ121は,マーク143を用いて光ディスク141の向きと印刷トレイ121に光ディスク141が取り付けられる向きとを合わせることが可能な向き合わせ機構として,固定部材145及び取付マーク147を有しているのが分かる。
【0074】
また,図3(b)に示すように,光ディスク141を印刷トレイ121から取り外したとしても,マーク143と取付マーク147とを一致させることで,印刷時の光ディスク141の向き,光ディスク141の位置,光ディスク141のレーベル面に印刷可能な範囲などを一意に定めることができる。
【0075】
したがって,全てのオブジェクトの配置などを管理すれば,光ディスク141のレーベル面にオブジェクトを複数回の印刷に渡り徐々に増やしながら印刷するなど,追加的な印刷を実行することができる。なお,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトなどの配置を管理するのは,情報処理装置105側で行うが,詳細な説明は後述する。
【0076】
また,図3に示す取付マーク147は,印刷対象物である光ディスク141のマーク143と合わせられるように,固定部材145の中心部から放射状に線が引かれる場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141の印刷トレイ121への取り付け向きを一意に定めることが可能な基準となるものであれば,かかる例に限定されず,取付マーク147は,例えば,格子状の線,点,または三角形状など如何なる形態でもよいし,当該取付マーク147の位置も固定部材145以外の如何なる場所でもよい。
【0077】
また,図3に示すマーク143は,光ディスク141の中心部から放射状に線が引かれる場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141の向きを一意に定めることが可能な基準となるものであれば,かかる例に限定されず,マーク143は,例えば,格子状の線,点,または三角形状など如何なるマークでもよいし,当該マーク143の位置も光ディスク141の表面上であれば如何なる場所でもよい。
【0078】
さらに,図3に示すマーク143は,光ディスク141の中心部に別途に設けられる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,光ディスク141の表面に既に印刷された製造番号のうちいずれか1つの数字や,既に印刷されたバーコードのうちいずれか1つのバーなどでもよい。
【0079】
(情報処理装置について)
次に,図4を参照しながら,本実施形態にかかる情報処理装置105のハードウェア構成について説明する。なお,図4は,本実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0080】
図4に示すように,情報処理装置105は,例えば,CPU(Central Processing Unit)等に該当する制御部201と,ROM202と,RAM203と,ホストバス204と,ブリッジ205と,拡張バス206と,インタフェース207と,入力部208と,表示部210と,ストレージ装置(HDD)211と,ドライブ212と,通信部215とを備える。
【0081】
制御部201は,演算処理装置および制御装置として機能し,各種プログラムに従って動作し,情報処理装置105内の各部を制御する。ROM202は,制御部201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は,制御部201の実行において使用するプログラムや,その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらは外部バスなどに相当するホストバス204により相互に接続されている。
【0082】
上記ホストバス204は,ブリッジ205を介して,PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの拡張バス206に接続されている。
【0083】
上記入力部208は,例えば,マウス,キーボード,タッチパネル,ボタン,スイッチ,レバー等の操作手段と,入力信号を生成して制御部201に出力する入力制御回路などから構成されている。
【0084】
上記情報処理装置105を使用するユーザは,この入力部208を操作することにより,例えば,情報処理装置105に対して各種のデータを入力しオブジェクトを作成したり,印刷などの処理動作を指示したりすることができる。
【0085】
また,上記に示した例に限定されず,例えば,入力部208は,光学的読取手段を備え,光ディスク141に記録されているデータを光学的に読取り,編集情報を検知すると,編集情報に含まれるオブジェクトを編集するための要求信号を自動的に生成しても良い。
【0086】
なお,上記編集情報には,後程説明するが,印刷編集情報と,非印刷編集情報とが存在し,入力部208は,入力信号として,その印刷編集情報又は非印刷編集情報のうち少なくとも一方に含まれるオブジェクトを編集する要求信号を生成する。
【0087】
また,上記入力部208として編集情報を検知するのはハードウェア的手段若しくはソフトウェア的手段のどちらでも可能であり,本実施の形態では,後程説明するように,プログラムであるデータ管理モジュール309が編集情報を検知している。
【0088】
さらに,上記入力部208の変形例として,上記ドライブ212により読取られた光ディスク141のデータから,入力部208が編集情報を検知すると,入力部208は,ユーザによる操作なく自動的に,当該編集情報に含まれるオブジェクトを編集する要求信号を自動的に生成しても良い。
【0089】
上記表示部210は,例えば,CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置,液晶ディスプレイ(LCD)装置などに相当し,この表示部210は,例えば,光ディスク141のレーベル面に印刷する編集されたオブジェクトなどを画面上に出力する。
【0090】
なお,本実施の形態に係るオブジェクトを編集するとは,例えば,オブジェクトの形状を変更する,オブジェクトの色彩を変更する,オブジェクトの位置を移動する,印刷編集情報から印刷予定編集情報に変更するなどオブジェクトの属性を変更する等のようなオブジェクトを加工する場合の他に,オブジェクトを新規に作成する,オブジェクトを削除するなども含まれるが,かかる例に限定されない。
【0091】
上記ストレージ装置211は,本実施形態にかかる情報処理装置105の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり,例えば,HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は,記憶媒体であるハードディスクを駆動し,制御部201が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0092】
上記ドライブ212は,記憶媒体用リーダライタであり,情報処理装置105に内蔵,或いは外付けされる。このドライブ212は,情報処理装置105にローディングされた磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体177に対して,例えば,編集情報などのデータを読み出したり,記録したりすることができる。
【0093】
上記通信部215は,例えば,ネットワーク103を介して印刷装置101にデータを送受信するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。なお,上記通信部215は,ネットワーク103に限定されず,例えば,インターネット上のサーバから編集情報などのデータを受信したり,サーバに編集情報を要求するデータを送信したりしても良い。
【0094】
次に,図5を参照しながら,本実施形態にかかる情報処理装置105として機能させる各モジュールについて説明する。なお,図5は,本実施形態にかかる情報処理装置として機能させる各モジュールを概略的に示す説明図である。
【0095】
図5に示すように,情報処理装置105のストレージ装置211には,編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,および表示切替モジュール315のように,本実施の形態に係る情報処理装置105として機能させるモジュールがインストールされている。
【0096】
なお,かかるモジュールは,例えば,光ディスクや,インターネットなどを介してストレージ装置211にインストールされる。
【0097】
また,上記モジュールは,例えば,必要に応じて制御部201によりストレージ装置211からRAM203に呼び出され,実行されるが,かかる例に限定されず,例えば,モジュールは,ROM202等から直接呼び出され実行されてもよく,インターネット等のネット上から必要に応じてRAM203等にダウンロードされ実行されてもよい。
【0098】
上記編集情報生成モジュール301は,編集情報を生成するプログラムである。上記編集情報は,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトを編集したり,過去に同じ光ディスク141のレーベル面に印刷したオブジェクトなどを一元的に管理したりする,レーベル面のレイアウトを編集するための情報である。
【0099】
なお,上記編集情報には,例えば,今回印刷する対象のオブジェクトを編集するための印刷編集情報,既に印刷したオブジェクトに関する非印刷編集情報,今回印刷しないがいずれ印刷する予定のオブジェクト又は領域に関する印刷予定編集情報などが含まれるが,詳細については後述する。
【0100】
上記表示データ生成モジュール303は,編集情報に基づいて編集画面上に表示する表示データを生成するプログラムである。なお,上記生成された表示データは,表示部210に送信され,編集画面上に表示される。
【0101】
上記要求受付モジュール305は,ユーザが入力部208を操作して印刷実行や,編集情報作成などの要求を受付けることが可能なプログラムである。上記要求受付モジュール305により受付けられた要求は,制御部201により適切なモジュールが判断され,該当するモジュールが実行される。
【0102】
印刷情報生成モジュール307は,要求受付モジュール305により印刷実行の要求が受付けられると,上記印刷編集情報を基に印刷するための印刷情報を生成するプログラムである。
【0103】
上記データ管理モジュール309は,上記印刷編集情報,非印刷編集情報,または印刷予定編集情報のうち少なくとも1つが含まれる編集情報を,例えば,ストレージ装置211又はリムーバブル記録媒体177などに保存するプログラムである。
【0104】
また,上記データ管理モジュール309は,ユーザにより入力部208を介して指定された上記編集情報を,例えば,ストレージ装置211又はリムーバブル記録媒体177などから読み出すプログラムである。なお,かかる例に限定されず,上記データ管理モジュール309は,光ディスク141が入力部208等によりローディングされるのと連動して,当該光ディスク141に記録されたデータから編集情報を検知しても良い。
【0105】
上記編集情報加工モジュール311は,編集情報生成モジュール301により生成された編集情報又は上記データ管理モジュール309により読み出された編集情報に含まれるオブジェクトを加工するプログラムである。
【0106】
また,上記編集情報加工モジュール311は,印刷編集情報に含まれるオブジェクトを印刷予定編集情報としてのオブジェクトに変更したり,非印刷編集情報に含まれるオブジェクトを印刷編集情報としてのオブジェクトに変更するなど,オブジェクトの属性を変更することも可能である。
【0107】
より具体的には,例えば,印刷実行した後に,編集情報を保存する場合,上記編集情報加工モジュール311は,印刷編集情報に含まれる全てのオブジェクトを,既に印刷済みの非印刷編集情報としてのオブジェクトに属性変更する。
【0108】
上記モード選択モジュール313は,印刷編集情報又は非印刷編集情報などの編集情報のうち,どの編集情報を編集情報加工モジュール311が加工するのかをモード(編集モード)として選択するプログラムである。上記選択する編集モードの指示は,ユーザから入力部208を介して要求受付けモジュール305により受付けられる。
【0109】
上記表示切替モジュール315は,表示部210の画面上に表示する対象を切り替えることが可能なプログラムである。
【0110】
より具体的には,表示切替モジュール315は,ユーザにより指定された編集情報を要求受付モジュール305から取得すると,表示切替モジュール315は,表示データ生成モジュール303に対して,その指定された編集情報を基にして表示データを生成するよう指示する。
【0111】
したがって,表示切替モジュール315により,例えば,編集情報のうち印刷編集情報を画面上に表示する,非印刷編集情報を画面上に表示する,または印刷編集情報及び非印刷編集情報を画面上に表示することができる。
【0112】
以上,本実施形態にかかる情報処理装置105として機能させる各モジュールについて説明した。なお,上記編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315のうち少なくとも1つは,プログラムではなく,例えば,上記各モジュールの機能を有するハードウェアとして構成されてもよい。
【0113】
(編集画面について)
次に,図6〜図8を参照しながら,本実施の形態にかかる表示部210の画面上に表示される編集画面について説明する。なお,図6〜図8は,本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【0114】
図6に示す編集画面は,今回,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトを編集するためのデータ(印刷編集情報)を表示している画面である。印刷編集情報に含まれるオブジェクトを編集するためには,図6に示すように,編集モードの「印刷編集情報」のチェックボックスに“レ”を入力部208を操作し表示させる。
【0115】
上記チェックボックスに“レ”が付された該当の編集情報に編集モードを選択する要求を上記要求受付モジュール305が受付けると,上記モード選択モジュール313は,選択された印刷編集情報などの編集情報が編集可能なように編集モードを変更する。
【0116】
また,図6に示すように,「基準マーク」を編集画面に表示するか否かは,表示ON/OFFのラジオボタンいずれかを入力部208を操作し選択することで,決定することができる。
【0117】
上記「基準マーク」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142の中心部から放射状に引かれるマーク144が編集画面上に表示される。
【0118】
なお,上記光ディスク142は画面上に表示される仮想的な光ディスクであるが,光ディスク141に対応するものであり,画面上に表示される光ディスク142のレーベル面のレイアウトと光ディスク141のレーベル面のレイアウトとは対応している。
【0119】
また,上記光ディスク142の向きを一意に定めるマーク144についても画面上に表示される仮想的なマークであるが,実在する光ディスク141に設けられるマーク143に対応するものであり,ユーザは,編集画面上に表示される当該マーク144を基準にして,レーベル面に印刷するオブジェクトの位置など,レーベル面のレイアウトを決めることができる。
【0120】
上記基準マークの表示ONのラジオボタンが入力部208により選択されたのを要求受付モジュール305が受付けると,表示切替モジュール315は,表示データ生成モジュール303に対し,編集画面上にマーク144を含む表示データを生成するように指示する。
【0121】
図6に示す「印刷編集情報」も同様に,「印刷編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に配置された印刷編集情報に係るオブジェクトが編集画面上に表示される。
【0122】
なお,図6に示すように,例えば,“□”や“◎”などの印刷編集情報に係るオブジェクト351(351−1,351−2,351−3)が実線で光ディスク142のレーベル面上に表示されている。かかるオブジェクト351については,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成される。
【0123】
また,編集情報加工モジュール311は,作成した複数のオブジェクトを,例えば光ディスクの中心部から螺旋状となるように,レーベル面の適当な位置に配置することができる。配置されたオブジェクトは,図6に示すように,印刷編集情報として編集画面上に表示される。
【0124】
図6に示す「マーク印刷」のYES/NOのラジオボタンは,実物の光ディスク141の所定位置にマーク143を印刷するか否かを選択するためのものである。
【0125】
上記「マーク印刷」のYESのラジオボタンが入力部208により選択された上で,「印刷」ボタンが選択されると,印刷情報生成モジュール307は,マーク143を印刷するための印刷情報を含めて,印刷編集情報を基に印刷情報を生成する。
【0126】
次に,図7に示す編集画面は,既に光ディスク141のレーベル面に印刷され,今回は印刷しないオブジェクトを表示又は編集するためのデータ(非印刷編集情報,印刷予定編集情報)を表示している画面である。
【0127】
なお,印刷予定編集情報は,今回は印刷しないが,いずれ印刷する予定の領域又はオブジェクトを表示又は編集するデータであって,今回は印刷しない点で,上記非印刷編集情報の部類に属するデータである。したがって,特段の記載がない場合,非印刷編集情報は印刷予定編集情報を含むものとする。
【0128】
上記非印刷編集情報に含まれるオブジェクト,印刷予定編集情報に含まれるオブジェクト又は領域を編集するためには,入力部208を操作することで,図7に示すように,編集モードの「非印刷編集情報」,「印刷予定編集情報」のチェックボックスに“レ”を表示する。なお,その他については,上記「印刷編集情報」の場合と実質的に同一であるため詳細な説明は省略する。
【0129】
また,図6に示す「印刷編集情報」と同様に,図7に示す「非印刷編集情報」についても当該「非印刷編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に既に印刷された非印刷編集情報のオブジェクトが編集画面上に表示される。
【0130】
なお,図7に示すように,非印刷編集情報のオブジェクト353(353−1,353−2,353−3)が破線で光ディスク142のレーベル面に表示されている。上記オブジェクト353は,過去に印刷編集情報に係るオブジェクトであったものであり,光ディスク141のレーベル面に印刷されたオブジェクトである。かかるオブジェクト353についても,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成され,配置される。
【0131】
また,図7に示す「印刷予定編集情報」についても同様に,「印刷予定編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に配置された印刷予定編集情報のオブジェクト又は領域が編集画面上に表示される。
【0132】
図7に示すように,印刷予定編集情報の領域355が光ディスク142のレーベル面に表示されている。上記領域355は,印刷する予定の領域を示すものであり,その領域355内には何らかのオブジェクトを配置することができる。かかる領域355についても,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成され,配置される。
【0133】
図7に示す「印刷」ボタンが選択されると,非表示であるが,非印刷編集情報に付随して管理される印刷編集情報を基に,印刷情報生成モジュール307は,印刷情報を生成する。
【0134】
次に,図8に示す編集画面は,上記説明の印刷編集情報,非印刷編集情報,印刷予定編集情報の全ての編集情報に含まれるオブジェクトについて表示している画面である。
【0135】
上記全ての編集情報に含まれるオブジェクトを表示するためには,図8に示すように,「印刷編集情報」,「非印刷編集情報」,および「印刷予定編集情報」の表示ONに係るラジオボタンを入力部208で選択する。
【0136】
図8に示すように,編集画面には,印刷編集情報に含まれるオブジェクト351と,非印刷編集情報に含まれるオブジェクト353と,印刷予定編集情報に含まれる領域355(又は,オブジェクト)とが表示されるため,ユーザは,既に印刷したオブジェクトや印刷予定の領域を容易に把握でき,レーベル面のレイアウトを効率的に編集することができる。
【0137】
さらに,上記編集画面には,上記オブジェクト351,上記オブジェクト353,および領域355の間で重なった部分を示す重なり情報361が表示される。
【0138】
上記重なり情報361は,レーベル面に配置された上記全ての編集情報に含まれるオブジェクトについて,編集情報加工モジュール311は,上記オブジェクト間に重なり部分が存在しないか判定し,重なり部分が存在した場合,重なり情報361として生成する。
【0139】
上記編集情報加工モジュール311により生成された重なり情報361(361−1,361−2)は,図8に示すように,例えば,重なり部分がグレー色にハッチングされて編集画面上に表示されるが,かかる例に限定されない。なお,重なり部分を有するオブジェクトの表示がOFFの場合,上記重なり情報361は,画面上に表示されない。
【0140】
以上,図6〜図8に示す編集画面では,今回印刷するオブジェクトの他に,過去に印刷したオブジェクトや今後印刷する予定のオブジェクトが表示されるため,ユーザの編集効率を向上させることができ,さらに上記編集画面では,光ディスク141のマーク143と対応するマーク144が画面上に表示されるため,複数回に渡ってレーベル面に印刷する場合でも,編集画面上に表示されるレーベル面のレイアウトそのままを現物の光ディスク141のレーベル面に印刷することができる(WYSIWYG)。
【0141】
なお,図8に示すように,重なり部分を示す情報は,上記オブジェクト351,上記オブジェクト353,および上記領域355の間で重なった場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,複数のオブジェクト351の間,複数のオブジェクト353の間,または複数の領域355の間で,重なり部分が存在する場合でも重なり情報361が生成されてもよい。
【0142】
また,上記説明したように,図6〜図8に示す「印刷」ボタンが選択されると,印刷編集情報を基にして印刷情報が生成される。その印刷情報が生成された後,当該印刷編集情報は,既にレーベル面に印刷済みの編集情報(非印刷編集情報)として,データ管理モジュール309により既に生成された非印刷編集情報とともにストレージ装置211等に保存される。
【0143】
また,図6〜図8に示すように,編集画面には,マーク143を光ディスク141に印刷するか否かを選択するためのラジオボタンが表示される場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されない。例えば,編集画面とは別途に,マーク143を光ディスク141に印刷するか否かを選択する画面が表示される場合や,また編集情報を新規に生成した場合や,編集情報にマーク143の有無を示すフラグを設けることで,印刷する際に自動的にマーク143を印刷するか否かを印刷情報生成モジュールなどが判断する場合などでもよい。
【0144】
また,図6〜図8に示すマーク144は,いずれも光ディスク142の中心部から垂直下方向に引かれる線分である場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141のマーク143と対応して光ディスクの向きを一意に定めることが可能であれば,かかる例に限定さされず,如何なる態様でもよい。
【0145】
また,図6〜図8に示す編集画面には,ラジオボタンやチェックボックスなどのアイコンが表示される場合を例に挙げて説明したが,マーク144(基準マーク),印刷編集情報,非印刷編集情報,および印刷予定編集情報を選択的に表示又は編集することが可能であれば,かかる例に限定されず,如何なるレイアウト,画面,又はアイコンが表示されてもよい。
【0146】
(印刷処理について)
次に,図9A及び図9Bを参照しながら,本実施の形態にかかる印刷システム100における印刷処理について説明する。なお,図9A及び図9Bは,本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【0147】
図9Aに示すように,まず,ユーザが入力部208を操作して,いずれかの処理の要求をする(S901)。上記要求された内容は,要求受付モジュール305により受付けられる。
【0148】
上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面上に表示する上記印刷編集情報等の一連の編集情報を読み込む要求の場合(S903),データ管理モジュール309は,ユーザにより指定された編集情報を読み込む(S905)。
【0149】
なお,上記データ管理モジュール309によりステップS905で読み込まれた編集情報は,上記説明の通り,表示部210の編集画面上に表示される。
【0150】
また,上記データ管理モジュール309が編集情報を読み込む読込先は,例えば,印刷する対象の光ディスク141,インターネット上のサーバ,ストレージ装置211,または光ディスク141以外のリムーバブル記録媒体177の場合を例示することができる。
【0151】
なお,上記ステップS903にて,読み込む編集情報が存在しない場合,編集情報生成モジュール301により,印刷編集情報が新規に生成される。
【0152】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面上に表示されたオブジェクトを編集する要求の場合(S907),編集情報加工モジュール311は,ユーザにより指示された通りにオブジェクトを編集する(S909)。
【0153】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報,非印刷編集情報,または印刷予定編集情報のうち少なくとも1つを含んだ編集情報を保存する要求の場合(S911),データ管理モジュール309は,ユーザにより指定されたデータ形式に変換し,指定されたファイル名を付して,編集情報を保存する(S913)。
【0154】
なお,上記ステップS903の読込先と同様に,上記データ管理モジュール309が上記編集情報を保存する保存先は,例えば,印刷する対象の光ディスク141,インターネット上のサーバ,ストレージ装置211,または光ディスク141以外のリムーバブル記録媒体177の場合を例示することができる。
【0155】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第1の編集モード)を選択する要求の場合(S915),モード選択モジュール313は,第1の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して印刷編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S917)。
【0156】
また,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,非印刷編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第2の編集モード)を選択する要求の場合(S919),モード選択モジュール313は,第2の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して非印刷編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S921)。
【0157】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷予定編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第3の編集モード)を選択する要求の場合(S923),モード選択モジュール313は,第3の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して印刷予定編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S925)。
【0158】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,マーク144を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S927),表示切替モジュール315は,ユーザからのマーク144の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303にマーク144に関する表示データの生成の有無を伝える(S929)。
【0159】
次に,図9Bに示すように,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S931),表示切替モジュール315は,ユーザからの印刷編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に印刷編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S933)。
【0160】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に印刷編集情報のオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に印刷編集情報のオブジェクトを表示しない。
【0161】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,非印刷編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S935),表示切替モジュール315は,ユーザからの非印刷編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に非印刷編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S937)。
【0162】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に非印刷編集情報のオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に非印刷編集情報のオブジェクトを表示しない。
【0163】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷予定編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S939),表示切替モジュール315は,ユーザからの印刷予定編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に印刷予定編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S941)。
【0164】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に印刷予定編集情報の領域又はオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に印刷予定編集情報の領域又はオブジェクトを表示しない。
【0165】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,光ディスク141にマーク143を印刷するか否かに関するマーク印刷要求の場合(S943),印刷情報生成モジュール307は,ユーザからのマーク印刷の必要又は不要の要求に応じて,印刷情報生成モジュール307は,マーク印刷に関するフラグを設定する(S945)。
【0166】
なお,上記マーク印刷に関するフラグは,例えば,上記編集情報のいずれかに含まれるが,かかる例に限定されない。また,図9Bに示すように,フラグに設定されたのがONの場合,マーク143の印刷が必要であることを示し,フラグに設定されたのがOFFの場合,マーク143の印刷が不要であることを示している。
【0167】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,光ディスク141のレーベル面についての印刷実行する要求の場合(S947),印刷情報生成モジュール307は,上記ステップS945で設定されたフラグを参照し,フラグに設定されたのがONの場合(S949),印刷情報生成モジュール307は,印刷編集情報を基にして印刷情報を生成するとともに,マーク143を印刷するための印刷情報も生成する(S951)。
【0168】
また,上記ステップS949で参照したフラグにOFFが設定されていた場合,印刷情報生成モジュール307は,印刷編集情報を基に印刷情報を生成する(S953)。
【0169】
最後に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面を介した光ディスク141のレーベル面の印刷処理を終了する要求の場合(S955),本実施の形態にかかる印刷システム100における一連の印刷処理を終了する。
【0170】
なお,上記一連の印刷処理によって,編集画面上のレーベル面のレイアウト通り,光ディスク141のレーベル面に複数回に渡って印刷することができる。以下に,複数回印刷の詳細について,説明する。
【0171】
(複数回印刷について)
次に,図10及び図11を参照しながら,本実施の形態にかかる光ディスク141のレーベル面に複数回に渡って印刷する複数回印刷処理について説明する。なお,図10及び図11は,本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【0172】
図10(a)に示すように,表示部210の編集画面上には,仮想的な光ディスク142と,マーク144と,印刷編集情報に含まれるオブジェクト(図10(a)に示す“ABC”)とが表示されている。
【0173】
次に,図10(b)に示すように,印刷装置101の印刷トレイ121には,取付マーク147と,マーク143とが合わさるように,光ディスク141が取り付けられている。なお,取り付けられた光ディスク141のレーベル面には何も印刷されていないため,初回印刷である。
【0174】
次に,上記図10(a)及び図10(b)に示す状態で,ユーザにより入力部208を操作し印刷実行の要求が行われると,上記説明の通り,図10(a)の“ABC”を含んだ印刷編集情報を基に印刷情報が生成され,図10(c)に示すように,光ディスク141のレーベル面に“ABC”が印刷される。
【0175】
以上で,初回の印刷処理が終了する。次に,“ABC”と印刷された光ディスク141のレーベル面に2回目の印刷処理を実行する場合,図11に示すような2回目の印刷が実行される。
【0176】
図11(a)に示すように,まず,上記説明の通り,データ管理モジュール309は,初回の印刷処理にて保存された非印刷編集情報等を含んだ編集情報を読み出す。読み出された上記編集情報は,表示部210の編集画面上に表示される。
【0177】
図11(a)に示すように,初回の印刷処理でレーベル面に印刷された“ABC”が非印刷編集情報として,編集画面上に表示されている。
【0178】
次に,編集情報加工モジュール311は,ユーザからの要求に応じて,印刷編集情報のオブジェクトとして“☆”のオブジェクトを作成し,配置する。従って,図11(a)に示すように,マーク144を挟んで左右に“☆”と“ABC”が編集画面上に表示される。
【0179】
このように,編集画面上のマーク144と非印刷編集情報に含まれるオブジェクト(印刷予定編集情報のオブジェクト又は領域)を基準に印刷編集情報のオブジェクトを作成し,配置することで,既に印刷したオブジェクトと重ならないようにレイアウトできるのは勿論のこと,レーベル面のレイアウトの決定を的確・効率化することができる。
【0180】
次に,図11(b)に示すように,印刷装置101の印刷トレイ121に,取付マーク147と,マーク143とが合わさるように,初回印刷処理された先程の光ディスク141が取り付けられる。
【0181】
光ディスク141のマーク143と取付マーク147とが合わさることで,光ディスク141の向きと印刷トレイ121に取り付けられる光ディスク141の取り付け向きとが常に同じとなるため,光ディスク141のレーベル面に印刷する位置,大きさ,範囲等と,編集画面上のレーベル面に印刷する印刷する位置,大きさ,範囲等とを相対的に一致させることができる。
【0182】
次に,上記図11(a)及び図11(b)に示す状態で,ユーザにより入力部208を操作し印刷実行の要求が行われると,上記説明の通り,図11(a)の“☆”を含む印刷編集情報を基に印刷情報が生成され,図11(c)に示すように,既に“ABC”が印刷された光ディスク141のレーベル面に“☆”が新たに印刷される。
【0183】
以上から,本実施の形態にかかる複数回印刷処理では,非印刷編集情報や印刷予定編集情報を基に,印刷するレーベル面のレイアウトを決定し,編集画面上のレイアウト通りに印刷することができるため,何度でも繰り返し印刷することができる。
【0184】
なお,上述した一連の処理は,専用のハードウェアにより行うこともできるし,ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には,そのソフトウェアを構成するプログラムが,汎用のコンピュータやマイクロコンピュータ等にインストールされ,上記コンピュータやマイクロコンピュータ等を情報処理装置105として機能させる。
【0185】
プログラムは,コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスクドライブやROMなどに予め記録しておくことができる。
【0186】
あるいはまた,プログラムは,ハードディスクドライブに限らず,フレキシブルディスク,CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc),磁気ディスク,半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に,一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は,いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0187】
なお,プログラムは,上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他,ダウンロードサイトから,ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して,コンピュータに無線で転送したり,LAN(Local Area Network),インターネットといったネットワークを介して,コンピュータに有線で転送し,コンピュータでは,そのようにして転送されてくるプログラムを受信し,内蔵するハードディスクドライブにインストールすることができる。
【0188】
ここで,本明細書において,コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは,必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく,並列的あるいは個別に実行される処理(例えば,並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0189】
また,プログラムは,1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし,複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0190】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0191】
上記実施形態においては,複数回印刷する印刷対象物がCD−ROM等の光ディスク141である場合を例に挙げて説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,紙媒体などのいかなる媒体の場合であっても実施可能である。
【0192】
上記実施形態においては,情報処理装置105として機能させる各モジュール(編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315)はソフトウェアの場合を例に挙げて説明したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,上記編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315のうち少なくとも1つは,ハードウェアとして構成されてもよい。
【0193】
また上記実施形態においては,印刷システム100は,上記印刷装置101と情報処理装置105とを備える場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100は,印刷装置101のみを備える場合でも実施可能である。なお,かかる場合,印刷装置101には,情報処理装置105が具備する機能のうち少なくとも1つが含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】本実施の形態にかかる印刷システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる印刷装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる印刷トレイの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図4】本実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【図5】本実施形態にかかる情報処理装置として機能させる各モジュールを概略的に示す説明図である。
【図6】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図9A】本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【図9B】本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【図11】本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
【0195】
100 印刷システム
101 印刷装置
105 情報処理装置
121 印刷トレイ
141 光ディスク
143 マーク
147 取付マーク
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷システム,情報処理装置,印刷装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在,大容量な情報を記憶可能なメディアとして,一度だけ記録可能なCD−R,DVD−Rや,複数回の記録が可能なCD−RW,DVD−RWなどの光ディスクが,一般的に普及している。
【0003】
上記CD−Rを例に挙げて,光ディスクの構成について説明すると,基盤の上に色素からなる記録層と,金や銀を蒸着した反射層と,紫外線硬化樹脂からなる保護層とを順次設けた構造となっている。
【0004】
上記のような構造を有する光ディスクにおいて,データが記録される被記録面の反対面(以下,レーベル面と呼ぶ)に,当該光ディスクに記録されているデータの内容を示す文字や図形等を印刷する印刷装置が存在している(例えば,特許文献1,参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−110994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,光ディスクなどの印刷対象物について,一度印刷した後,再び印刷しようとしても,既に印刷された文字,図形等のオブジェクトと新規に印刷するオブジェクトが重なってしまうなど,印刷対象物の位置,向きを調整するのが困難であった。
【0007】
また,一度印刷対象物に印刷されたオブジェクトの位置などを管理して,例えば,それらに重ならないように,再度印刷するための文字,図形などのオブジェクトを作成するのは容易ではなかった。
【0008】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合でも,印刷対象物に印刷するレイアウト通り印刷対象物に印刷することが可能な,新規かつ改良された印刷システム,印刷装置,情報処理装置,印刷対象物,およびコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,印刷対象物に印刷する印刷装置と,該印刷装置が印刷対象物に印刷するための印刷情報を送信する情報処理装置とを備えた印刷システムが提供される。上記印刷システムにおける上記印刷装置は,印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;上記印刷情報を基にして上記印刷対象物に印刷する印刷手段とを備えており,上記情報処理装置は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;ユーザにより上記印刷対象物への印刷実行が要求されると,上記編集情報を基に上記印刷情報を生成する印刷情報生成手段とを備えており,上記支持手段には,上記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと上記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されており;上記編集情報処理手段は,第1のモードとして,上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,上記マーク情報を基準として上記印刷対象物のレイアウトを編集するため上記表示手段に上記マーク情報を送信することを特徴としている。
【0010】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成された上記マーク情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0011】
上記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されるように構成されてもよく,上記マークは,上記印刷対象物の中心部からの放射状の線分であるように構成されてもよい。
【0012】
上記編集情報処理手段は,第2のモードとして,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。かかる構成により,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合,印刷対象物のレイアウトを効率的に編集できる。
【0013】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記印刷編集情報を編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0014】
上記編集情報処理手段は,第3のモードとして,上記編集画面上のオブジェクトであって,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。かかる構成により,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合,印刷対象物のレイアウトを効率的に編集できる。
【0015】
上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成又は加工された上記非印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0016】
上記非印刷編集情報は,以前の印刷で上記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であるように構成してもよい。
【0017】
上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるように構成してもよく,上記非印刷編集情報は,今回印刷しないが,いずれ上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるように構成してもよい。
【0018】
さらに,印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択機能を備え;編集情報処理機能は,モード選択機能により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0019】
また,(1)上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成する第1のモード,(2)上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,または(3)上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードの(1)〜(3)のモードのうち少なくとも1つのモードを選択するモード選択手段を備え;上記編集情報処理手段は,上記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するように構成してもよい。
【0020】
さらに,上記表示手段は,印刷編集情報又は非印刷情報のうち少なくとも一方を表示するように表示切替する表示切替手段を備えるようにしてもよい。
【0021】
上記編集情報処理手段は,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;上記表示手段は,上記編集情報処理手段により生成された上記重なり情報を上記編集画面上に表示するようにしてもよい。
【0022】
上記オブジェクトは,文字,記号,若しくは図形若しくはこれらの組み合せ又はこれらと色彩との結合であるように構成されてもよい。
【0023】
上記表示手段は,上記印刷対象物に上記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示するようにしてもよい。
【0024】
上記印刷手段は,上記印刷対象物に上記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷するようにしてもよい。
【0025】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置が提供される。なお,情報処理装置は,上記説明の印刷システムに備わる情報処理装置とほぼ同様な構成であるため,詳細な説明は省略する。
【0026】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷対象物に印刷するための印刷情報を読み込んで印刷する印刷装置が提供される。なお,印刷装置は,上記説明した印刷システムに備わる印刷装置と,ほぼ同様な構成であるため詳細な説明は省略する。
【0027】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,印刷情報を読み込んだ印刷装置により印刷される印刷対象物が提供される。上記印刷装置には,上記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;上記印刷情報を基にして上記印刷対象物に印刷する印刷手段とが備えられており,上記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;上記印刷対象物には,上記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせるためであって,上記印刷対象物の向きを一意に特定するマークが存在することを特徴としている。
【0028】
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,コンピュータをして,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。上記コンピュータプログラムは,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理機能と;上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記編集情報を編集画面に表示する表示機能と;ユーザにより上記印刷対象物への印刷実行が要求されると,上記編集情報を基に上記印刷情報を生成する印刷情報生成機能とを備え,上記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと上記印刷対象物の向きとが合っており;上記編集情報処理機能は,第1のモードとして,上記支持手段に取り付けられた上記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,上記マーク情報を基準として上記印刷対象物のレイアウトを編集するため上記表示機能に上記マーク情報を送信することを特徴としている。
【0029】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成された上記マーク情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0030】
上記編集情報処理機能は,第2のモードとして,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0031】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0032】
上記編集情報処理機能は,第3のモードとして,上記編集画面上のオブジェクトであって,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0033】
上記表示機能は,上記編集情報処理機能により生成又は加工された上記非印刷編集情報を上記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えるようにしてもよい。
【0034】
上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であるようにしてもよく,上記非印刷編集情報は,上記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であるようにしてもよい。
【0035】
さらに,印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択機能を備え;編集情報処理機能は,モード選択機能により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工するようにしてもよい。
【0036】
上記編集情報処理機能は,上記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,上記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;上記表示機能は,上記編集情報処理手段により生成された上記重なり情報を上記編集画面上に表示するようにしてもよい。
【0037】
上記表示機能は,上記印刷対象物に上記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0038】
以上説明したように,本発明によれば,複数回に渡って同一の印刷対象物に印刷する場合でも,印刷対象物に印刷するレイアウト通り印刷対象物に印刷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0040】
(印刷システムについて)
まず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷システム100について説明する。なお,図1は,本実施の形態にかかる印刷システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【0041】
図1に示すように,印刷システム100には,印刷装置101と,情報処理装置105とが備わっている。印刷装置101と情報処理装置105とはネットワーク103を介して接続されている。
【0042】
上記印刷装置101は,印刷トレイ121を備えており,印刷トレイ121に載置されるCD−ROM等の光ディスクのレーベル面に文字又は図形などのオブジェクトを印刷することが可能な装置である。なお,印刷装置101は,光ディスクのレーベル面に印刷する場合に限られず,紙媒体などに印刷してもよい。
【0043】
また,本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面は,例えば,光ディスクの表面,即ち,光ディスクにおけるデータが記録される被記録面の反対面であるものとするが,かかる例に限定されない。
【0044】
上記ネットワーク103は,印刷装置101と情報処理装置105とを接続するものであり,典型的には,USB(Universal Serial Bus)や,RS−232Cなどのケーブルであるが,Ethernet(登録商標)による同軸ケーブル又はツイストペアケーブル,もしくはIEEE802.11bなどによる無線など,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0045】
上記情報処理装置105は,光ディスクのレーベル面に印刷する文字又は図形等のオブジェクトを作成又は加工し,光ディスクのレーベル面にオブジェクトを印刷するための印刷情報を生成する装置である。
【0046】
以上のように構成された印刷システム100では,情報処理装置105で光ディスクのレーベル面に印刷するオブジェクトを作成し,レーベル面のレイアウトを決定すると,印刷装置101は,その決定されたレーベル面のレイアウトの通りに,印刷トレイ121に載置された光ディスクのレーベル面に印刷を実行する。
【0047】
換言すると,上記印刷システム100は,複数回に渡る印刷において,以前に印刷したオブジェクトと重ならないように新規のオブジェクトを作成し,レーベル面のレイアウトを決定することができ,印刷装置101は,そのレーベル面のレイアウト通りに印刷できるため,複数回繰り返して同一の光ディスクのレーベル面に印刷してもオブジェクト同士が重ならないようにすることができる。
【0048】
編集したレイアウト通りにレーベル面に印刷できるのは,上記情報処理装置105側で,同一の光ディスクのレーベル面について,既に印刷されたオブジェクトや,今回の印刷でレーベル面に印刷するオブジェクトなどに関する編集情報を管理し,さらに印刷装置101側で,印刷トレイ121に光ディスクを取り付ける向きと,光ディスクの向きとを一致させる機構を備えているためである。
【0049】
なお,上記情報処理装置105側で管理する編集情報や,印刷装置101の印刷トレイ121に備わる向きを合わせる機構などについては,後程説明する。
【0050】
また,本実施の形態では,オブジェクトは,例えば,文字,記号,若しくは図形若しくはこれらの組み合わせ又はこれらと色彩との組み合わせをいうが,かかる例に限定されない。さらに,上記図形には,人物等の画像も含むものとし,上記オブジェクトの色は,白,黒,又はグレーに限らず,如何なる色でもよい。
【0051】
上記図1に示す印刷システム100には,印刷装置101及び情報処理装置105の単体が備わる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100には,複数台の印刷装置101及び/又は複数台の情報処理装置105が備わる場合などでも実施可能である。
【0052】
なお,以下に説明する印刷システム100は,上記印刷装置101と情報処理装置105とを備える場合を例に挙げて説明するが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100は,印刷装置101のみを備える場合でも実施可能である。なお,かかる場合,印刷装置101は,情報処理装置105が具備する機能のうち少なくとも1つを含むものとする。
【0053】
(印刷装置について)
次に,図2を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷装置101のハードウェア構成について説明する。なお,図2は,本実施の形態にかかる印刷装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【0054】
図2に示すように,印刷装置101は,印刷トレイ121と,印刷トレイコントローラ123と,印刷部125と,制御部127と,RAM(Random Access Memory)129と,ROM(Read-Only Memory)131と,通信部133と,印刷対象物の1つ光ディスク141と,を少なくとも備えている。なお,上記光ディスク141は,印刷トレイ121に載置されることで,印刷装置101は,光ディスク141を備えるものとする。
【0055】
上記印刷トレイコントローラ123は,制御部127からの指令のもと印刷トレイ121を駆動することで,印刷トレイ121を外部又は内部に移動させて,印刷トレイ121の出し入れを制御する。
【0056】
上記印刷部125は,制御部127からの指令により光ディスク141のレーベル面にオブジェクトなどを印刷する。
【0057】
なお,上記印刷部125は,例えば,印刷に用いられるインクが充填されたボトルや,インクを放出するノズルなどを備えるが,かかる例に限定されず,例えば,印刷部125は,電子写真式プリンタに備わるトナーや感光ドラムなどを備える場合でもよい。
【0058】
また,上記印刷部125は,光ディスク141のレーベル面に印刷可能な色は,モノクロの場合に限らず,カラーの場合でもよい。
【0059】
上記制御部127は,印刷トレイコントローラ123,印刷部125,RAM129,ROM131,および通信部133など印刷装置101に備わる各部に対して処理を命令したり,また当該各部が実行する処理を制御したりする。
【0060】
上記ROM131には,情報処理装置105から印刷情報を受信する,印刷情報を基にしてレーベル面に印刷する,または印刷トレイ121を駆動するなど,種々の処理をするための上記制御部127が実行するプログラム(例えば,ファームウェアなど)が記憶されている(インストールされている)。
【0061】
即ち,本実施の形態にかかる制御部127は,ROM131に記憶されたプログラムを実行することで,例えば,印刷トレイ121に取り付けられた光ディスク141のレーベル面に印刷部125に対し印刷させることができる。
【0062】
上記通信部133は,情報処理装置105から印刷情報をネットワーク103を介して受信したり,情報処理装置105に対してネットワーク103を介して印刷終了を知らせる終了情報を送信したりするなど,データをネットワーク103を介して送受信する。
【0063】
上記光ディスク141は,例えば,MO,CD−ROM,DVD−ROM,DVD−R,またはCD−Rなどのレーザ等の光を用いてデータを記憶することが可能なメディアであるが,かかる例に限定されず,他の媒体でも実施可能である。
【0064】
なお,図2に示すように,本実施の形態に係る印刷装置101には,印刷トレイコントローラ123が備わる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷装置101には,印刷トレイコントローラ123が備わらない場合でもよい。かかる場合,印刷トレイ121はユーザの手動により出し入れされる。
【0065】
(印刷トレイについて)
次に,図3を参照しながら,本実施の形態にかかる印刷トレイ121について説明する。なお,図3は,本実施の形態にかかる印刷トレイの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【0066】
図3(a)に示す光ディスク141は,一般的な形状の光ディスクであるが,中心部から放射状に線が引かれディスク表面上にマーク143が存在する点で,一般的な光ディスクと異なる。
【0067】
上記光ディスク141の表面にマーク143が設けられることによって,光ディスク141の向きを特定することができる。従来では,かかるマーク143が明確に示されていなかったため,円形状である光ディスクの場合,特に,向きを特定することが難しかった。
【0068】
また,図3(a)に示す印刷トレイ121には,上記光ディスク141の中心部に形成される中心孔と嵌合し,上記光ディスク141を固定するための固定部材145が形成されている。
【0069】
上記光ディスク141の中心孔が上記固定部材145と嵌合することで,印刷トレイ121に当該光ディスク141を取り付けることができる。
【0070】
一方,光ディスク141を印刷トレイ121から取り外すときには,上記光ディスク141の中心孔と固定部材145との嵌合を解除することで,光ディスク141を取り外すことができる。
【0071】
さらに,上記固定部材145には,図3に示すように,印刷トレイ121に光ディスク141を取り付ける方向を定めるための取付マーク147が設けられている。なお,上記取付マーク147は,例えば,インク等で固定部材145上に印刷されてもよく,凸状など,取付マーク147と認識できるような形状に固定部材145上に形成されるなど,如何なる形態でもよい。
【0072】
図3(a)に示すマーク143と取付マーク147とが一致するように(線が一直線上になるように),即ち,印刷トレイ121に取り付ける向きと光ディスク141の向きとを一致するように,光ディスク141を印刷トレイ121に取り付けると,図3(b)のようになる。
【0073】
以上のように,印刷トレイ121は,マーク143を用いて光ディスク141の向きと印刷トレイ121に光ディスク141が取り付けられる向きとを合わせることが可能な向き合わせ機構として,固定部材145及び取付マーク147を有しているのが分かる。
【0074】
また,図3(b)に示すように,光ディスク141を印刷トレイ121から取り外したとしても,マーク143と取付マーク147とを一致させることで,印刷時の光ディスク141の向き,光ディスク141の位置,光ディスク141のレーベル面に印刷可能な範囲などを一意に定めることができる。
【0075】
したがって,全てのオブジェクトの配置などを管理すれば,光ディスク141のレーベル面にオブジェクトを複数回の印刷に渡り徐々に増やしながら印刷するなど,追加的な印刷を実行することができる。なお,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトなどの配置を管理するのは,情報処理装置105側で行うが,詳細な説明は後述する。
【0076】
また,図3に示す取付マーク147は,印刷対象物である光ディスク141のマーク143と合わせられるように,固定部材145の中心部から放射状に線が引かれる場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141の印刷トレイ121への取り付け向きを一意に定めることが可能な基準となるものであれば,かかる例に限定されず,取付マーク147は,例えば,格子状の線,点,または三角形状など如何なる形態でもよいし,当該取付マーク147の位置も固定部材145以外の如何なる場所でもよい。
【0077】
また,図3に示すマーク143は,光ディスク141の中心部から放射状に線が引かれる場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141の向きを一意に定めることが可能な基準となるものであれば,かかる例に限定されず,マーク143は,例えば,格子状の線,点,または三角形状など如何なるマークでもよいし,当該マーク143の位置も光ディスク141の表面上であれば如何なる場所でもよい。
【0078】
さらに,図3に示すマーク143は,光ディスク141の中心部に別途に設けられる場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,光ディスク141の表面に既に印刷された製造番号のうちいずれか1つの数字や,既に印刷されたバーコードのうちいずれか1つのバーなどでもよい。
【0079】
(情報処理装置について)
次に,図4を参照しながら,本実施形態にかかる情報処理装置105のハードウェア構成について説明する。なお,図4は,本実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0080】
図4に示すように,情報処理装置105は,例えば,CPU(Central Processing Unit)等に該当する制御部201と,ROM202と,RAM203と,ホストバス204と,ブリッジ205と,拡張バス206と,インタフェース207と,入力部208と,表示部210と,ストレージ装置(HDD)211と,ドライブ212と,通信部215とを備える。
【0081】
制御部201は,演算処理装置および制御装置として機能し,各種プログラムに従って動作し,情報処理装置105内の各部を制御する。ROM202は,制御部201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は,制御部201の実行において使用するプログラムや,その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらは外部バスなどに相当するホストバス204により相互に接続されている。
【0082】
上記ホストバス204は,ブリッジ205を介して,PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの拡張バス206に接続されている。
【0083】
上記入力部208は,例えば,マウス,キーボード,タッチパネル,ボタン,スイッチ,レバー等の操作手段と,入力信号を生成して制御部201に出力する入力制御回路などから構成されている。
【0084】
上記情報処理装置105を使用するユーザは,この入力部208を操作することにより,例えば,情報処理装置105に対して各種のデータを入力しオブジェクトを作成したり,印刷などの処理動作を指示したりすることができる。
【0085】
また,上記に示した例に限定されず,例えば,入力部208は,光学的読取手段を備え,光ディスク141に記録されているデータを光学的に読取り,編集情報を検知すると,編集情報に含まれるオブジェクトを編集するための要求信号を自動的に生成しても良い。
【0086】
なお,上記編集情報には,後程説明するが,印刷編集情報と,非印刷編集情報とが存在し,入力部208は,入力信号として,その印刷編集情報又は非印刷編集情報のうち少なくとも一方に含まれるオブジェクトを編集する要求信号を生成する。
【0087】
また,上記入力部208として編集情報を検知するのはハードウェア的手段若しくはソフトウェア的手段のどちらでも可能であり,本実施の形態では,後程説明するように,プログラムであるデータ管理モジュール309が編集情報を検知している。
【0088】
さらに,上記入力部208の変形例として,上記ドライブ212により読取られた光ディスク141のデータから,入力部208が編集情報を検知すると,入力部208は,ユーザによる操作なく自動的に,当該編集情報に含まれるオブジェクトを編集する要求信号を自動的に生成しても良い。
【0089】
上記表示部210は,例えば,CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置,液晶ディスプレイ(LCD)装置などに相当し,この表示部210は,例えば,光ディスク141のレーベル面に印刷する編集されたオブジェクトなどを画面上に出力する。
【0090】
なお,本実施の形態に係るオブジェクトを編集するとは,例えば,オブジェクトの形状を変更する,オブジェクトの色彩を変更する,オブジェクトの位置を移動する,印刷編集情報から印刷予定編集情報に変更するなどオブジェクトの属性を変更する等のようなオブジェクトを加工する場合の他に,オブジェクトを新規に作成する,オブジェクトを削除するなども含まれるが,かかる例に限定されない。
【0091】
上記ストレージ装置211は,本実施形態にかかる情報処理装置105の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり,例えば,HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は,記憶媒体であるハードディスクを駆動し,制御部201が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0092】
上記ドライブ212は,記憶媒体用リーダライタであり,情報処理装置105に内蔵,或いは外付けされる。このドライブ212は,情報処理装置105にローディングされた磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体177に対して,例えば,編集情報などのデータを読み出したり,記録したりすることができる。
【0093】
上記通信部215は,例えば,ネットワーク103を介して印刷装置101にデータを送受信するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。なお,上記通信部215は,ネットワーク103に限定されず,例えば,インターネット上のサーバから編集情報などのデータを受信したり,サーバに編集情報を要求するデータを送信したりしても良い。
【0094】
次に,図5を参照しながら,本実施形態にかかる情報処理装置105として機能させる各モジュールについて説明する。なお,図5は,本実施形態にかかる情報処理装置として機能させる各モジュールを概略的に示す説明図である。
【0095】
図5に示すように,情報処理装置105のストレージ装置211には,編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,および表示切替モジュール315のように,本実施の形態に係る情報処理装置105として機能させるモジュールがインストールされている。
【0096】
なお,かかるモジュールは,例えば,光ディスクや,インターネットなどを介してストレージ装置211にインストールされる。
【0097】
また,上記モジュールは,例えば,必要に応じて制御部201によりストレージ装置211からRAM203に呼び出され,実行されるが,かかる例に限定されず,例えば,モジュールは,ROM202等から直接呼び出され実行されてもよく,インターネット等のネット上から必要に応じてRAM203等にダウンロードされ実行されてもよい。
【0098】
上記編集情報生成モジュール301は,編集情報を生成するプログラムである。上記編集情報は,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトを編集したり,過去に同じ光ディスク141のレーベル面に印刷したオブジェクトなどを一元的に管理したりする,レーベル面のレイアウトを編集するための情報である。
【0099】
なお,上記編集情報には,例えば,今回印刷する対象のオブジェクトを編集するための印刷編集情報,既に印刷したオブジェクトに関する非印刷編集情報,今回印刷しないがいずれ印刷する予定のオブジェクト又は領域に関する印刷予定編集情報などが含まれるが,詳細については後述する。
【0100】
上記表示データ生成モジュール303は,編集情報に基づいて編集画面上に表示する表示データを生成するプログラムである。なお,上記生成された表示データは,表示部210に送信され,編集画面上に表示される。
【0101】
上記要求受付モジュール305は,ユーザが入力部208を操作して印刷実行や,編集情報作成などの要求を受付けることが可能なプログラムである。上記要求受付モジュール305により受付けられた要求は,制御部201により適切なモジュールが判断され,該当するモジュールが実行される。
【0102】
印刷情報生成モジュール307は,要求受付モジュール305により印刷実行の要求が受付けられると,上記印刷編集情報を基に印刷するための印刷情報を生成するプログラムである。
【0103】
上記データ管理モジュール309は,上記印刷編集情報,非印刷編集情報,または印刷予定編集情報のうち少なくとも1つが含まれる編集情報を,例えば,ストレージ装置211又はリムーバブル記録媒体177などに保存するプログラムである。
【0104】
また,上記データ管理モジュール309は,ユーザにより入力部208を介して指定された上記編集情報を,例えば,ストレージ装置211又はリムーバブル記録媒体177などから読み出すプログラムである。なお,かかる例に限定されず,上記データ管理モジュール309は,光ディスク141が入力部208等によりローディングされるのと連動して,当該光ディスク141に記録されたデータから編集情報を検知しても良い。
【0105】
上記編集情報加工モジュール311は,編集情報生成モジュール301により生成された編集情報又は上記データ管理モジュール309により読み出された編集情報に含まれるオブジェクトを加工するプログラムである。
【0106】
また,上記編集情報加工モジュール311は,印刷編集情報に含まれるオブジェクトを印刷予定編集情報としてのオブジェクトに変更したり,非印刷編集情報に含まれるオブジェクトを印刷編集情報としてのオブジェクトに変更するなど,オブジェクトの属性を変更することも可能である。
【0107】
より具体的には,例えば,印刷実行した後に,編集情報を保存する場合,上記編集情報加工モジュール311は,印刷編集情報に含まれる全てのオブジェクトを,既に印刷済みの非印刷編集情報としてのオブジェクトに属性変更する。
【0108】
上記モード選択モジュール313は,印刷編集情報又は非印刷編集情報などの編集情報のうち,どの編集情報を編集情報加工モジュール311が加工するのかをモード(編集モード)として選択するプログラムである。上記選択する編集モードの指示は,ユーザから入力部208を介して要求受付けモジュール305により受付けられる。
【0109】
上記表示切替モジュール315は,表示部210の画面上に表示する対象を切り替えることが可能なプログラムである。
【0110】
より具体的には,表示切替モジュール315は,ユーザにより指定された編集情報を要求受付モジュール305から取得すると,表示切替モジュール315は,表示データ生成モジュール303に対して,その指定された編集情報を基にして表示データを生成するよう指示する。
【0111】
したがって,表示切替モジュール315により,例えば,編集情報のうち印刷編集情報を画面上に表示する,非印刷編集情報を画面上に表示する,または印刷編集情報及び非印刷編集情報を画面上に表示することができる。
【0112】
以上,本実施形態にかかる情報処理装置105として機能させる各モジュールについて説明した。なお,上記編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315のうち少なくとも1つは,プログラムではなく,例えば,上記各モジュールの機能を有するハードウェアとして構成されてもよい。
【0113】
(編集画面について)
次に,図6〜図8を参照しながら,本実施の形態にかかる表示部210の画面上に表示される編集画面について説明する。なお,図6〜図8は,本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【0114】
図6に示す編集画面は,今回,光ディスク141のレーベル面に印刷するオブジェクトを編集するためのデータ(印刷編集情報)を表示している画面である。印刷編集情報に含まれるオブジェクトを編集するためには,図6に示すように,編集モードの「印刷編集情報」のチェックボックスに“レ”を入力部208を操作し表示させる。
【0115】
上記チェックボックスに“レ”が付された該当の編集情報に編集モードを選択する要求を上記要求受付モジュール305が受付けると,上記モード選択モジュール313は,選択された印刷編集情報などの編集情報が編集可能なように編集モードを変更する。
【0116】
また,図6に示すように,「基準マーク」を編集画面に表示するか否かは,表示ON/OFFのラジオボタンいずれかを入力部208を操作し選択することで,決定することができる。
【0117】
上記「基準マーク」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142の中心部から放射状に引かれるマーク144が編集画面上に表示される。
【0118】
なお,上記光ディスク142は画面上に表示される仮想的な光ディスクであるが,光ディスク141に対応するものであり,画面上に表示される光ディスク142のレーベル面のレイアウトと光ディスク141のレーベル面のレイアウトとは対応している。
【0119】
また,上記光ディスク142の向きを一意に定めるマーク144についても画面上に表示される仮想的なマークであるが,実在する光ディスク141に設けられるマーク143に対応するものであり,ユーザは,編集画面上に表示される当該マーク144を基準にして,レーベル面に印刷するオブジェクトの位置など,レーベル面のレイアウトを決めることができる。
【0120】
上記基準マークの表示ONのラジオボタンが入力部208により選択されたのを要求受付モジュール305が受付けると,表示切替モジュール315は,表示データ生成モジュール303に対し,編集画面上にマーク144を含む表示データを生成するように指示する。
【0121】
図6に示す「印刷編集情報」も同様に,「印刷編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に配置された印刷編集情報に係るオブジェクトが編集画面上に表示される。
【0122】
なお,図6に示すように,例えば,“□”や“◎”などの印刷編集情報に係るオブジェクト351(351−1,351−2,351−3)が実線で光ディスク142のレーベル面上に表示されている。かかるオブジェクト351については,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成される。
【0123】
また,編集情報加工モジュール311は,作成した複数のオブジェクトを,例えば光ディスクの中心部から螺旋状となるように,レーベル面の適当な位置に配置することができる。配置されたオブジェクトは,図6に示すように,印刷編集情報として編集画面上に表示される。
【0124】
図6に示す「マーク印刷」のYES/NOのラジオボタンは,実物の光ディスク141の所定位置にマーク143を印刷するか否かを選択するためのものである。
【0125】
上記「マーク印刷」のYESのラジオボタンが入力部208により選択された上で,「印刷」ボタンが選択されると,印刷情報生成モジュール307は,マーク143を印刷するための印刷情報を含めて,印刷編集情報を基に印刷情報を生成する。
【0126】
次に,図7に示す編集画面は,既に光ディスク141のレーベル面に印刷され,今回は印刷しないオブジェクトを表示又は編集するためのデータ(非印刷編集情報,印刷予定編集情報)を表示している画面である。
【0127】
なお,印刷予定編集情報は,今回は印刷しないが,いずれ印刷する予定の領域又はオブジェクトを表示又は編集するデータであって,今回は印刷しない点で,上記非印刷編集情報の部類に属するデータである。したがって,特段の記載がない場合,非印刷編集情報は印刷予定編集情報を含むものとする。
【0128】
上記非印刷編集情報に含まれるオブジェクト,印刷予定編集情報に含まれるオブジェクト又は領域を編集するためには,入力部208を操作することで,図7に示すように,編集モードの「非印刷編集情報」,「印刷予定編集情報」のチェックボックスに“レ”を表示する。なお,その他については,上記「印刷編集情報」の場合と実質的に同一であるため詳細な説明は省略する。
【0129】
また,図6に示す「印刷編集情報」と同様に,図7に示す「非印刷編集情報」についても当該「非印刷編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に既に印刷された非印刷編集情報のオブジェクトが編集画面上に表示される。
【0130】
なお,図7に示すように,非印刷編集情報のオブジェクト353(353−1,353−2,353−3)が破線で光ディスク142のレーベル面に表示されている。上記オブジェクト353は,過去に印刷編集情報に係るオブジェクトであったものであり,光ディスク141のレーベル面に印刷されたオブジェクトである。かかるオブジェクト353についても,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成され,配置される。
【0131】
また,図7に示す「印刷予定編集情報」についても同様に,「印刷予定編集情報」の表示ONに係るラジオボタンが入力部208により選択されると,光ディスク142のレーベル面に配置された印刷予定編集情報のオブジェクト又は領域が編集画面上に表示される。
【0132】
図7に示すように,印刷予定編集情報の領域355が光ディスク142のレーベル面に表示されている。上記領域355は,印刷する予定の領域を示すものであり,その領域355内には何らかのオブジェクトを配置することができる。かかる領域355についても,ユーザからの指示により,編集情報加工モジュール311により作成され,配置される。
【0133】
図7に示す「印刷」ボタンが選択されると,非表示であるが,非印刷編集情報に付随して管理される印刷編集情報を基に,印刷情報生成モジュール307は,印刷情報を生成する。
【0134】
次に,図8に示す編集画面は,上記説明の印刷編集情報,非印刷編集情報,印刷予定編集情報の全ての編集情報に含まれるオブジェクトについて表示している画面である。
【0135】
上記全ての編集情報に含まれるオブジェクトを表示するためには,図8に示すように,「印刷編集情報」,「非印刷編集情報」,および「印刷予定編集情報」の表示ONに係るラジオボタンを入力部208で選択する。
【0136】
図8に示すように,編集画面には,印刷編集情報に含まれるオブジェクト351と,非印刷編集情報に含まれるオブジェクト353と,印刷予定編集情報に含まれる領域355(又は,オブジェクト)とが表示されるため,ユーザは,既に印刷したオブジェクトや印刷予定の領域を容易に把握でき,レーベル面のレイアウトを効率的に編集することができる。
【0137】
さらに,上記編集画面には,上記オブジェクト351,上記オブジェクト353,および領域355の間で重なった部分を示す重なり情報361が表示される。
【0138】
上記重なり情報361は,レーベル面に配置された上記全ての編集情報に含まれるオブジェクトについて,編集情報加工モジュール311は,上記オブジェクト間に重なり部分が存在しないか判定し,重なり部分が存在した場合,重なり情報361として生成する。
【0139】
上記編集情報加工モジュール311により生成された重なり情報361(361−1,361−2)は,図8に示すように,例えば,重なり部分がグレー色にハッチングされて編集画面上に表示されるが,かかる例に限定されない。なお,重なり部分を有するオブジェクトの表示がOFFの場合,上記重なり情報361は,画面上に表示されない。
【0140】
以上,図6〜図8に示す編集画面では,今回印刷するオブジェクトの他に,過去に印刷したオブジェクトや今後印刷する予定のオブジェクトが表示されるため,ユーザの編集効率を向上させることができ,さらに上記編集画面では,光ディスク141のマーク143と対応するマーク144が画面上に表示されるため,複数回に渡ってレーベル面に印刷する場合でも,編集画面上に表示されるレーベル面のレイアウトそのままを現物の光ディスク141のレーベル面に印刷することができる(WYSIWYG)。
【0141】
なお,図8に示すように,重なり部分を示す情報は,上記オブジェクト351,上記オブジェクト353,および上記領域355の間で重なった場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,複数のオブジェクト351の間,複数のオブジェクト353の間,または複数の領域355の間で,重なり部分が存在する場合でも重なり情報361が生成されてもよい。
【0142】
また,上記説明したように,図6〜図8に示す「印刷」ボタンが選択されると,印刷編集情報を基にして印刷情報が生成される。その印刷情報が生成された後,当該印刷編集情報は,既にレーベル面に印刷済みの編集情報(非印刷編集情報)として,データ管理モジュール309により既に生成された非印刷編集情報とともにストレージ装置211等に保存される。
【0143】
また,図6〜図8に示すように,編集画面には,マーク143を光ディスク141に印刷するか否かを選択するためのラジオボタンが表示される場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されない。例えば,編集画面とは別途に,マーク143を光ディスク141に印刷するか否かを選択する画面が表示される場合や,また編集情報を新規に生成した場合や,編集情報にマーク143の有無を示すフラグを設けることで,印刷する際に自動的にマーク143を印刷するか否かを印刷情報生成モジュールなどが判断する場合などでもよい。
【0144】
また,図6〜図8に示すマーク144は,いずれも光ディスク142の中心部から垂直下方向に引かれる線分である場合を例に挙げて説明したが,光ディスク141のマーク143と対応して光ディスクの向きを一意に定めることが可能であれば,かかる例に限定さされず,如何なる態様でもよい。
【0145】
また,図6〜図8に示す編集画面には,ラジオボタンやチェックボックスなどのアイコンが表示される場合を例に挙げて説明したが,マーク144(基準マーク),印刷編集情報,非印刷編集情報,および印刷予定編集情報を選択的に表示又は編集することが可能であれば,かかる例に限定されず,如何なるレイアウト,画面,又はアイコンが表示されてもよい。
【0146】
(印刷処理について)
次に,図9A及び図9Bを参照しながら,本実施の形態にかかる印刷システム100における印刷処理について説明する。なお,図9A及び図9Bは,本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【0147】
図9Aに示すように,まず,ユーザが入力部208を操作して,いずれかの処理の要求をする(S901)。上記要求された内容は,要求受付モジュール305により受付けられる。
【0148】
上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面上に表示する上記印刷編集情報等の一連の編集情報を読み込む要求の場合(S903),データ管理モジュール309は,ユーザにより指定された編集情報を読み込む(S905)。
【0149】
なお,上記データ管理モジュール309によりステップS905で読み込まれた編集情報は,上記説明の通り,表示部210の編集画面上に表示される。
【0150】
また,上記データ管理モジュール309が編集情報を読み込む読込先は,例えば,印刷する対象の光ディスク141,インターネット上のサーバ,ストレージ装置211,または光ディスク141以外のリムーバブル記録媒体177の場合を例示することができる。
【0151】
なお,上記ステップS903にて,読み込む編集情報が存在しない場合,編集情報生成モジュール301により,印刷編集情報が新規に生成される。
【0152】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面上に表示されたオブジェクトを編集する要求の場合(S907),編集情報加工モジュール311は,ユーザにより指示された通りにオブジェクトを編集する(S909)。
【0153】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報,非印刷編集情報,または印刷予定編集情報のうち少なくとも1つを含んだ編集情報を保存する要求の場合(S911),データ管理モジュール309は,ユーザにより指定されたデータ形式に変換し,指定されたファイル名を付して,編集情報を保存する(S913)。
【0154】
なお,上記ステップS903の読込先と同様に,上記データ管理モジュール309が上記編集情報を保存する保存先は,例えば,印刷する対象の光ディスク141,インターネット上のサーバ,ストレージ装置211,または光ディスク141以外のリムーバブル記録媒体177の場合を例示することができる。
【0155】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第1の編集モード)を選択する要求の場合(S915),モード選択モジュール313は,第1の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して印刷編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S917)。
【0156】
また,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,非印刷編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第2の編集モード)を選択する要求の場合(S919),モード選択モジュール313は,第2の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して非印刷編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S921)。
【0157】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷予定編集情報に含むオブジェクトを編集するモード(第3の編集モード)を選択する要求の場合(S923),モード選択モジュール313は,第3の編集モードが選択された旨を編集情報加工モジュール311に通知して印刷予定編集情報に含まれるオブジェクトについて編集可能にする(S925)。
【0158】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,マーク144を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S927),表示切替モジュール315は,ユーザからのマーク144の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303にマーク144に関する表示データの生成の有無を伝える(S929)。
【0159】
次に,図9Bに示すように,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S931),表示切替モジュール315は,ユーザからの印刷編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に印刷編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S933)。
【0160】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に印刷編集情報のオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に印刷編集情報のオブジェクトを表示しない。
【0161】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,非印刷編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S935),表示切替モジュール315は,ユーザからの非印刷編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に非印刷編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S937)。
【0162】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に非印刷編集情報のオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に非印刷編集情報のオブジェクトを表示しない。
【0163】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,印刷予定編集情報を編集画面上に表示するか否かに関する表示切替要求の場合(S939),表示切替モジュール315は,ユーザからの印刷予定編集情報の表示ON又はOFFの要求に応じて,表示データ生成モジュール303に印刷予定編集情報に関する表示データの生成の有無を伝える(S941)。
【0164】
表示データ生成モジュール303は,表示切替モジュールからの指示に従って,編集画面上に印刷予定編集情報の領域又はオブジェクトを表示する,又は,編集画面上に印刷予定編集情報の領域又はオブジェクトを表示しない。
【0165】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,光ディスク141にマーク143を印刷するか否かに関するマーク印刷要求の場合(S943),印刷情報生成モジュール307は,ユーザからのマーク印刷の必要又は不要の要求に応じて,印刷情報生成モジュール307は,マーク印刷に関するフラグを設定する(S945)。
【0166】
なお,上記マーク印刷に関するフラグは,例えば,上記編集情報のいずれかに含まれるが,かかる例に限定されない。また,図9Bに示すように,フラグに設定されたのがONの場合,マーク143の印刷が必要であることを示し,フラグに設定されたのがOFFの場合,マーク143の印刷が不要であることを示している。
【0167】
次に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,光ディスク141のレーベル面についての印刷実行する要求の場合(S947),印刷情報生成モジュール307は,上記ステップS945で設定されたフラグを参照し,フラグに設定されたのがONの場合(S949),印刷情報生成モジュール307は,印刷編集情報を基にして印刷情報を生成するとともに,マーク143を印刷するための印刷情報も生成する(S951)。
【0168】
また,上記ステップS949で参照したフラグにOFFが設定されていた場合,印刷情報生成モジュール307は,印刷編集情報を基に印刷情報を生成する(S953)。
【0169】
最後に,上記ユーザにより入力された要求(S901)が,編集画面を介した光ディスク141のレーベル面の印刷処理を終了する要求の場合(S955),本実施の形態にかかる印刷システム100における一連の印刷処理を終了する。
【0170】
なお,上記一連の印刷処理によって,編集画面上のレーベル面のレイアウト通り,光ディスク141のレーベル面に複数回に渡って印刷することができる。以下に,複数回印刷の詳細について,説明する。
【0171】
(複数回印刷について)
次に,図10及び図11を参照しながら,本実施の形態にかかる光ディスク141のレーベル面に複数回に渡って印刷する複数回印刷処理について説明する。なお,図10及び図11は,本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【0172】
図10(a)に示すように,表示部210の編集画面上には,仮想的な光ディスク142と,マーク144と,印刷編集情報に含まれるオブジェクト(図10(a)に示す“ABC”)とが表示されている。
【0173】
次に,図10(b)に示すように,印刷装置101の印刷トレイ121には,取付マーク147と,マーク143とが合わさるように,光ディスク141が取り付けられている。なお,取り付けられた光ディスク141のレーベル面には何も印刷されていないため,初回印刷である。
【0174】
次に,上記図10(a)及び図10(b)に示す状態で,ユーザにより入力部208を操作し印刷実行の要求が行われると,上記説明の通り,図10(a)の“ABC”を含んだ印刷編集情報を基に印刷情報が生成され,図10(c)に示すように,光ディスク141のレーベル面に“ABC”が印刷される。
【0175】
以上で,初回の印刷処理が終了する。次に,“ABC”と印刷された光ディスク141のレーベル面に2回目の印刷処理を実行する場合,図11に示すような2回目の印刷が実行される。
【0176】
図11(a)に示すように,まず,上記説明の通り,データ管理モジュール309は,初回の印刷処理にて保存された非印刷編集情報等を含んだ編集情報を読み出す。読み出された上記編集情報は,表示部210の編集画面上に表示される。
【0177】
図11(a)に示すように,初回の印刷処理でレーベル面に印刷された“ABC”が非印刷編集情報として,編集画面上に表示されている。
【0178】
次に,編集情報加工モジュール311は,ユーザからの要求に応じて,印刷編集情報のオブジェクトとして“☆”のオブジェクトを作成し,配置する。従って,図11(a)に示すように,マーク144を挟んで左右に“☆”と“ABC”が編集画面上に表示される。
【0179】
このように,編集画面上のマーク144と非印刷編集情報に含まれるオブジェクト(印刷予定編集情報のオブジェクト又は領域)を基準に印刷編集情報のオブジェクトを作成し,配置することで,既に印刷したオブジェクトと重ならないようにレイアウトできるのは勿論のこと,レーベル面のレイアウトの決定を的確・効率化することができる。
【0180】
次に,図11(b)に示すように,印刷装置101の印刷トレイ121に,取付マーク147と,マーク143とが合わさるように,初回印刷処理された先程の光ディスク141が取り付けられる。
【0181】
光ディスク141のマーク143と取付マーク147とが合わさることで,光ディスク141の向きと印刷トレイ121に取り付けられる光ディスク141の取り付け向きとが常に同じとなるため,光ディスク141のレーベル面に印刷する位置,大きさ,範囲等と,編集画面上のレーベル面に印刷する印刷する位置,大きさ,範囲等とを相対的に一致させることができる。
【0182】
次に,上記図11(a)及び図11(b)に示す状態で,ユーザにより入力部208を操作し印刷実行の要求が行われると,上記説明の通り,図11(a)の“☆”を含む印刷編集情報を基に印刷情報が生成され,図11(c)に示すように,既に“ABC”が印刷された光ディスク141のレーベル面に“☆”が新たに印刷される。
【0183】
以上から,本実施の形態にかかる複数回印刷処理では,非印刷編集情報や印刷予定編集情報を基に,印刷するレーベル面のレイアウトを決定し,編集画面上のレイアウト通りに印刷することができるため,何度でも繰り返し印刷することができる。
【0184】
なお,上述した一連の処理は,専用のハードウェアにより行うこともできるし,ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には,そのソフトウェアを構成するプログラムが,汎用のコンピュータやマイクロコンピュータ等にインストールされ,上記コンピュータやマイクロコンピュータ等を情報処理装置105として機能させる。
【0185】
プログラムは,コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスクドライブやROMなどに予め記録しておくことができる。
【0186】
あるいはまた,プログラムは,ハードディスクドライブに限らず,フレキシブルディスク,CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc),磁気ディスク,半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に,一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は,いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0187】
なお,プログラムは,上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他,ダウンロードサイトから,ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して,コンピュータに無線で転送したり,LAN(Local Area Network),インターネットといったネットワークを介して,コンピュータに有線で転送し,コンピュータでは,そのようにして転送されてくるプログラムを受信し,内蔵するハードディスクドライブにインストールすることができる。
【0188】
ここで,本明細書において,コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは,必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく,並列的あるいは個別に実行される処理(例えば,並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0189】
また,プログラムは,1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし,複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0190】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0191】
上記実施形態においては,複数回印刷する印刷対象物がCD−ROM等の光ディスク141である場合を例に挙げて説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,紙媒体などのいかなる媒体の場合であっても実施可能である。
【0192】
上記実施形態においては,情報処理装置105として機能させる各モジュール(編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315)はソフトウェアの場合を例に挙げて説明したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,上記編集情報生成モジュール301,表示データ生成モジュール303,要求受付モジュール305,印刷情報生成モジュール307,データ管理モジュール309,編集情報加工モジュール311,モード選択モジュール313,または表示切替モジュール315のうち少なくとも1つは,ハードウェアとして構成されてもよい。
【0193】
また上記実施形態においては,印刷システム100は,上記印刷装置101と情報処理装置105とを備える場合を例に挙げて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,印刷システム100は,印刷装置101のみを備える場合でも実施可能である。なお,かかる場合,印刷装置101には,情報処理装置105が具備する機能のうち少なくとも1つが含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】本実施の形態にかかる印刷システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる印刷装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる印刷トレイの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図4】本実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【図5】本実施形態にかかる情報処理装置として機能させる各モジュールを概略的に示す説明図である。
【図6】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態にかかる編集画面の概略的な構成の一例を示す説明図である。
【図9A】本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【図9B】本実施の形態にかかる印刷システムにおける印刷処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【図11】本実施の形態にかかる光ディスクのレーベル面に対する複数回印刷処理の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
【0195】
100 印刷システム
101 印刷装置
105 情報処理装置
121 印刷トレイ
141 光ディスク
143 マーク
147 取付マーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象物に印刷する印刷装置と,該印刷装置が印刷対象物に印刷するための印刷情報を送信する情報処理装置とを備えた印刷システムにおいて:
前記印刷装置は,前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と;
を備え,
前記情報処理装置は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;
前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成手段と;
を備え,
前記支持手段には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されており;
前記編集情報処理手段は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示手段に前記マーク情報を送信することを特徴とする,印刷システム。
【請求項2】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記マーク情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されることを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記編集情報処理手段は,第2のモードとして,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記編集情報処理手段は,第3のモードとして,前記編集画面上のオブジェクトであって,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記非印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項10】
さらに,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択手段を備え;
前記編集情報処理手段は,前記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項11】
前記編集情報処理手段は,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記重なり情報を前記編集画面上に表示することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項12】
前記表示手段は,前記印刷対象物に前記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示することを特徴とする,請求項3に記載の印刷システム。
【請求項13】
前記印刷手段は,前記印刷対象物に前記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷することを特徴とする,請求項3に記載の印刷システム。
【請求項14】
印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置であって:
同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;
前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成手段と;
を備え,
前記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとが合っており;
前記編集情報処理手段は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示手段に前記マーク情報を送信することを特徴とする,情報処理装置。
【請求項15】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記マーク情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記編集情報処理手段は,第2のモードとして,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記編集情報処理手段は,第3のモードとして,前記編集画面上のオブジェクトであって,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記非印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項22】
さらに,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択手段を備え;
前記編集情報処理手段は,前記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記編集情報処理手段は,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記重なり情報を前記編集画面上に表示することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記表示手段は,前記印刷対象物の向きを特定するマークを前記印刷対象物に印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項25】
印刷対象物に印刷するための印刷情報を読み込んで印刷する印刷装置であって:
前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と;
を備え,
前記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;
前記支持手段には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されることを特徴とする,印刷装置。
【請求項26】
前記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されることを特徴とする,請求項25に記載の印刷装置。
【請求項27】
前記マークは,前記印刷対象物の中心部からの放射状の線分であることを特徴とする,請求項26に記載の印刷装置。
【請求項28】
前記印刷手段は,前記印刷対象物に前記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷することを特徴とする,請求項26に記載の印刷装置。
【請求項29】
印刷情報を読み込んだ印刷装置により印刷される印刷対象物であって:
前記印刷装置には,前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と
が備えられており,
前記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;
前記印刷対象物上には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせるためであって,前記印刷対象物の向きを一意に特定するマークが存在することを特徴とする,印刷対象物。
【請求項30】
コンピュータをして,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムであって:
同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理機能と;
前記編集情報処理機能により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示機能と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成機能と;
を備え,
前記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとが合っており;
前記編集情報処理機能は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示機能に前記マーク情報を送信することを特徴とする,コンピュータプログラム。
【請求項1】
印刷対象物に印刷する印刷装置と,該印刷装置が印刷対象物に印刷するための印刷情報を送信する情報処理装置とを備えた印刷システムにおいて:
前記印刷装置は,前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と;
を備え,
前記情報処理装置は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;
前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成手段と;
を備え,
前記支持手段には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されており;
前記編集情報処理手段は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示手段に前記マーク情報を送信することを特徴とする,印刷システム。
【請求項2】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記マーク情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されることを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記編集情報処理手段は,第2のモードとして,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記編集情報処理手段は,第3のモードとして,前記編集画面上のオブジェクトであって,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記非印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であることを特徴とする,請求項6に記載の印刷システム。
【請求項10】
さらに,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択手段を備え;
前記編集情報処理手段は,前記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項11】
前記編集情報処理手段は,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記重なり情報を前記編集画面上に表示することを特徴とする,請求項1に記載の印刷システム。
【請求項12】
前記表示手段は,前記印刷対象物に前記マークを印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示することを特徴とする,請求項3に記載の印刷システム。
【請求項13】
前記印刷手段は,前記印刷対象物に前記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷することを特徴とする,請求項3に記載の印刷システム。
【請求項14】
印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置であって:
同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理手段と;
前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示手段と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成手段と;
を備え,
前記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとが合っており;
前記編集情報処理手段は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示手段に前記マーク情報を送信することを特徴とする,情報処理装置。
【請求項15】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記マーク情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記編集情報処理手段は,第2のモードとして,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記編集情報処理手段は,第3のモードとして,前記編集画面上のオブジェクトであって,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成又は加工された前記非印刷編集情報を前記編集画面上に表示又は非表示のいずれかに切替えることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に既に印刷したオブジェクトに関する情報であることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記非印刷編集情報は,前記印刷対象物に印刷する予定の領域を少なくとも示す情報であることを特徴とする,請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項22】
さらに,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトを編集するための印刷編集情報を生成又は加工する第2のモード,又は,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトに関する非印刷編集情報を生成又は加工する第3のモードのうち少なくとも一方のモードを選択するモード選択手段を備え;
前記編集情報処理手段は,前記モード選択手段により選択されたモードに対応する編集情報を生成又は加工することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記編集情報処理手段は,前記印刷対象物に印刷するオブジェクトと,前記印刷対象物には印刷しない非印刷のオブジェクトとが重なっているかを判定し,その判定により重なっていた場合,その重なり部分を示す重なり情報を生成し;
前記表示手段は,前記編集情報処理手段により生成された前記重なり情報を前記編集画面上に表示することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記表示手段は,前記印刷対象物の向きを特定するマークを前記印刷対象物に印刷する要否を受付けるためのマーク印刷要否受付情報を表示することを特徴とする,請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項25】
印刷対象物に印刷するための印刷情報を読み込んで印刷する印刷装置であって:
前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と;
を備え,
前記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;
前記支持手段には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとを合わせる向き合わせ機構が形成されることを特徴とする,印刷装置。
【請求項26】
前記印刷対象物の向きは,その印刷対象物上に存在するマークにより特定されることを特徴とする,請求項25に記載の印刷装置。
【請求項27】
前記マークは,前記印刷対象物の中心部からの放射状の線分であることを特徴とする,請求項26に記載の印刷装置。
【請求項28】
前記印刷手段は,前記印刷対象物に前記マークがない場合,その印刷対象物にマークを印刷することを特徴とする,請求項26に記載の印刷装置。
【請求項29】
印刷情報を読み込んだ印刷装置により印刷される印刷対象物であって:
前記印刷装置には,前記印刷対象物を印刷するために支持する支持手段と;
前記印刷情報を基にして前記印刷対象物に印刷する印刷手段と
が備えられており,
前記印刷情報は,同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を基にして生成されており;
前記印刷対象物上には,前記支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと印刷対象物の向きとを合わせるためであって,前記印刷対象物の向きを一意に特定するマークが存在することを特徴とする,印刷対象物。
【請求項30】
コンピュータをして,印刷対象物に印刷するための印刷情報を生成する情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムであって:
同一の印刷対象物に複数回に渡って印刷する場合の情報であってその印刷対象物のレイアウトの編集に関する編集情報を生成又は加工する編集情報処理機能と;
前記編集情報処理機能により生成又は加工された前記編集情報を編集画面に表示する表示機能と;
ユーザにより前記印刷対象物への印刷実行が要求されると,前記編集情報を基に前記印刷情報を生成する印刷情報生成機能と;
を備え,
前記印刷対象物は印刷装置に備わる支持手段に支持され,その支持手段に取り付ける印刷対象物の取り付け向きと前記印刷対象物の向きとが合っており;
前記編集情報処理機能は,第1のモードとして,前記支持手段に取り付けられた前記印刷対象物の向きと対応する,印刷対象物の向きを特定する基準となる,マーク情報を生成し,前記マーク情報を基準として前記印刷対象物のレイアウトを編集するため前記表示機能に前記マーク情報を送信することを特徴とする,コンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−219744(P2007−219744A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38348(P2006−38348)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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