説明

印刷システム

【課題】 インクカートリッジ部の構造を複雑とすることなく、また、印刷装置本体部の製造価格が嵩むことなく多くのインクカートリッジ部のインク残量を監視することができ、しかも、印刷装置本体部から離れた遠隔の場所から、インク残量を監視することができること。
【解決手段】 印刷装置2におけるカートリッジデータメモリ部26に各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータ、および、その演算部22によって記録データに基づき算出された各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量のデータが格納されるもとで、ホストコンピュータ4における演算部40がカートリッジデータメモリ部26から読み出され供給されるデータに基づきインク残量を算出する。そして、得られたインク残量のデータがメモリ部44に格納されるもの。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録動作に使用されるインクが貯留されるインク貯留部を有する印刷装置におけるインク貯留部のインク残量を監視する印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷装置、例えば、インクジェット記録装置における記録ヘッド部に使用されるインクが記録動作開始時、もしくは、記録動作中に不足することを回避するためにインク貯留部としてのインクカートリッジ部ごとの各インクの残量を監視することが提案されている。インクカートリッジ部ごとの各インクの残量を監視するにあたっては、インクカートリッジ部ごとにインク残量データを格納するメモリ部が各インクカートリッジ部自体に設けられるもとで、印刷装置内に設けられる演算部が記録媒体上に記録されるべき画像をあらわす記録データに基づいて例えば、記録ヘッド部が一走査される間に、記録ヘッド部のインク吐出部から吐出されるインクの吐出量を演算する。また、演算部は、得られた演算結果をメモリ部に前回格納されたインク残量データがあらわすインク残量値から減算し新たなインク残量値を算出する。そして、得られた新たなインク残量値が前回格納されたインク残量データに代えてメモリ部に格納される。これにより、各インクカーリッジ部のインク残量は、インク残量値データがメモリ部から所定のタイミングで読み出されて監視されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにインク残量データを格納するメモリ部が各インクカートリッジ部ごとに設けられる場合、インクカートリッジ部自体の構造が複雑となるとともにインクカートリッジ部自体の製造価格が嵩む虞がある。
【0004】このような事態を回避するために上述のメモリ部をインクカートリッジ部ごとに設けるかわりに各インクカートリッジ部をあらわす固有の識別子を設け、印刷装置本体部内の演算部が識別子を検出する識別子検出手段からの検出出力に応じて上述と同様にインクカートリッジ部ごとにインク残量を算出する。そして、得られたインク残量値をあらわすデータが印刷装置本体部内に設けられるメモリ部に格納されてインク残量が監視される方法も考えられるが、しかし、印刷装置本体部内に設けられるメモリ部の記憶容量にも限界があるため多くのインクカートリッジ部のインク残量を監視することが困難となる。
【0005】また、印刷装置本体部内に設けられるメモリ部の記憶容量を増大させることも考えられるが、しかし、印刷装置本体部の製造価格が嵩むこととなり、得策とは言えない。さらに、インクカートリッジ部のインク残量の監視を利便性の観点から印刷装置本体部から離れた遠隔の場所から行うことが要望される。
【0006】以上の問題点を考慮し、本発明は、記録動作に使用されるインクが貯留されるインク貯留部を有する印刷装置におけるインク貯留部のインク残量を監視する印刷システムであって、インクカートリッジ部の構造を複雑とすることなく、また、印刷装置本体部の製造価格が嵩むことなく多くのインクカートリッジ部のインク残量を監視することができ、しかも、印刷装置本体部から離れた遠隔の場所から、インクカートリッジ部のインク残量を監視することができる印刷システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく、本発明に係る印刷システムは、記録動作に使用されるインクが貯留されるインク貯留部に関してインク貯留部識別データを検出し、インク貯留部識別データを送出するインク貯留部識別データ検出部と、インク貯留部識別データ検出部からのインク貯留部識別データを格納する識別データメモリ部と、識別データメモリ部からのインク貯留部識別データ、および、印刷されるべき画像をあらわす記録データに基づいてインク貯留部におけるインク消費量を演算する演算部と、伝送媒体を介して供給される記録データを該演算部に転送するとともに識別データメモリ部からのインク貯留部識別データ、および、演算部からのインク貯留部におけるインク消費量をあらわすインク消費量データを送出する通信部とを含んでなる印刷装置と、印刷装置における通信部からのインク消費量データが伝送媒体を介して供給されるとともに印刷されるべき画像をあらわす記録データを送出する通信部と、通信部からのインク消費量データ、および、インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいてインク貯留部におけるインク残量を演算する演算部と、演算部からのインク残量をあらわすデータを格納するインク残量データメモリ部とを含んでなる印刷装置制御部とを備えて構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る印刷システムの第1の実施例を示す概略構成図である。
【0009】図2において、印刷システムは、例えば、インクジェット記録装置とされる印刷装置2と印刷装置制御部としてのホストコンピュータ4とが伝送媒体としての双方向通信路6を介して接続されている。
【0010】印刷装置2は、例えば、双方向セントロニクス信号線とされる双方向通信路6の一端部に接続され、各種のデータおよび制御信号の送受信を行う通信部30と、通信部30からの各データおよび制御信号に基づき記録動作制御データ群DCを形成し、それを記録動作制御部16に供給するとともにバブルジェット式とされる記録ヘッド部10の搬送動作制御信号、および、記録媒体の送り動作制御信号を含む制御信号群CXを各搬送駆動部および、記録媒体送出駆動部に供給する制御ユニット20と、制御ユニット20からの記録動作制御データ群DCに基づいて記録ヘッド部10の記録動作を行う記録動作制御部16とを主要な構成要素として含んで構成されている。
【0011】記録ヘッド部10は、記録媒体の記録面に対向して配され記録面に向けてインク滴を吐出するインク吐出部が複数個設けられるヘッドが各インク色に対応して配置されるヘッド部12と、ヘッド部12における各ヘッドにそれぞれ対応して設けられる複数のインクカートリッジ部14ai(i=1〜n,nは自然数)とを含んで構成されている。
【0012】各インクカートリッジ部14aiは、例えば、ヘッド部12に対して着脱交換可能とされる既知の構造を有している。また、各インクカートリッジ部14aiには、それぞれをあらわす固有の識別子としての連続番号をあらわすデータが格納される登録部14pi(i=1〜n,nは自然数)を有している。登録部14piは、例えば、バーコードシンボルとされる。各登録部14piには、対向してカートリッジ情報検出部18が設けられている。カートリッジ情報検出部18は、例えば、光学手段としてのバーコードリーダとされて、バーコードシンボルを読み出し、連続番号をあらわすデータDBi(i=1〜n)を制御ユニット20に供給する。なお、登録部14piは、個々のインク色情報、インクカートリッジ部のインク容量などのインクカートリッジ部14aiの種別をあらわすデータが含まれてもよい。
【0013】記録ヘッド部10は、記録動作制御部16からの駆動制御パルス信号群DPが供給されるとき、駆動制御パルス信号群DPに基づいてヘッド部12の各インク吐出部における各ヒータが所定の温度まで高められてヒータ近傍のインクが加熱されて分離、液滴化する膜沸騰現象によって得られるインク滴を記録媒体の記録面に向けて吐出するものとされる。
【0014】制御ユニット20は、通信部30から転送される印刷動作直前における例えば、記録ヘッド10の一走査分ごとの記録データDGに基づいてインク吐出量を算出する演算部22と、通信部30から転送される印刷動作直前に係る、例えば、記録ヘッド10の一走査分ごとの記録データDGに基づいて所定の画像処理を施し、二値化された記録動作制御データ群DCを形成し、それを記録動作制御部16に供給する画像処理部24を主要な要素として備えている。また、制御ユニット20には、演算部22が実行するプログラム、および、画像処理部24が実行するプラグラムのデータが格納されている動作プログラムメモリ部28が接続されるとともにインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBi、および、演算されて得られたインク吐出量をあらわすデータDMが一時格納されるカートリッジデータメモリ部26が接続されている。
【0015】演算部22は、ホストコンピュータ4からのデータ送信要求信号SRに応じて現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiごとにインク吐出量を演算し、演算が1走査分の記録データについて完了したとき、演算完了信号をメモリ制御部46に送出する。演算部22に関連して設けられるメモリ制御部46は演算部22によって得られたインク吐出量をあらわすデータDM、および、インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiをカートリッジデータメモリ部26に格納すべく書込タイミング信号WTを形成し、それをカートリッジデータメモリ部26に供給する。これにより、データDMおよびデータDBiが既に格納されたデータとともに追加格納される。その際、現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiの過去のインク吐出量のデータのみを消去すべく消去指令信号をメモリ制御部46に送出する。
【0016】次に、新たにインク吐出量をあらわすデータDM、および、インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiが所定のデータ量分だけあらたに格納されたとき、演算部22からの演算完了信号に応じてこれらの格納されたデータMDM、および、データMDBiを読み出し、それをホストコンピュータ4に送出すべく読出タイミング信号RTを形成し、それをカートリッジデータメモリ部26に供給する。これにより、データMDM、および、データMDBiがカートリッジデータメモリ部26から読み出されて、それが通信部30に転送されホストコンピュータ4に送出される。
【0017】続いて、演算部22は、送出された過去のデータの消去を指令する消去指令信号をメモリ制御部46に供給する。このように過去のデータを消去するのは、カートリッジデータメモリ部26の記憶容量が比較的小規模に設定されているからである。
【0018】メモリ制御部46は、消去指令信号に応じてカートリッジデータメモリ部26内に格納され、かつ、送出されたインク吐出量をあらわすデータおよびインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータを消去させるべく記憶消去指令信号IRを形成し、それをカートリッジデータメモリ部26に供給する。これにより、カートリッジデータメモリ部26内に格納され、かつ、送出されたインク吐出量をあらわすデータおよびインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが消去されることとなる。
【0019】また、演算部22は、ホストコンピュータ4からのインクカートリッジ部14ai交換要求信号SCに応じて現時点において装着されており、かつ、交換要求のある交換直前のインクカートリッジ部14aiごとにインク吐出量を演算する。メモリ制御部46は得られたインク吐出量をあらわすデータDM、および、インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiをカートリッジデータメモリ部26に格納すべく書込タイミング信号WTを形成し、それをカートリッジデータメモリ部26に供給する。これにより、データDMおよびデータDBiが既に格納されたデータとともに格納される。
【0020】そして、メモリ制御部46は、交換後のインクカートリッジ部14aiについてのインク吐出量をあらわすデータを初期化すべく記憶消去指令信号IRを形成し、それをカートリッジデータメモリ部26に供給する。
【0021】さらに、演算部22は記録ヘッド部10が回復処理中の場合、図示が省略される回復処理装置からの回復処理動作信号に基づき各インクカートリッジ部14aiごとにインク吐出量を演算する。得られた演算結果を、カートリッジデータメモリ部26に既に格納された各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量にそれぞれ加算し、得られた演算結果データをカートリッジデータメモリ部26に供給する。
【0022】ホストコンピュータ4は、例えば、双方向セントロニクス信号線とされる双方向通信路6の他端部に接続され、各種のデータおよび制御信号の送受信を行う通信部32と、通信部32からの各種のデータおよび制御信号に基づいて各インクカートリッジ部14aiごとのインク残量を演算する演算部40と、演算部40からの表示データに基づいて表示信号を形成する表示信号形成部38と、メモリ部44に格納されたデータの読出し制御、および、メモリ部44に関してのデータの書込制御を行うメモリ制御部42とを含んでなる制御ユニット36と、例えば、ハードディスクなどで構成され、インク残量データ、印刷モードテーブルデータ、および、印刷されるべき記録データが格納されるメモリ部44と、制御ユニット36における表示信号形成部38からの表示信号に基づきインク残量値の表示、および、警告表示を行う、例えば、液晶もしくはCRTとされる表示部34とを備えて構成されている。
【0023】演算部40は、電源投入後、所定時間経過したとき、あるいは、印刷動作開始タイミングとなるとき、記録ヘッド10の一走査分ごとの記録データDG、および、データ送信要求信号SRを通信部32を介して印刷装置2における演算部22に送出する。また、演算部40は、図示が省略される入力装置からのインクカートリッジ部14aiの交換要求信号に応じてインクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCを通信部32、双方向通信路6、および、通信部30を介して演算部22に送出する。
【0024】続いて、データ送信要求信号SRに応じて印刷装置2からのデータMDM、および、データMDBiが到来するとき、演算部40は、メモリ部44の記憶容量に対応した所定のデータ量分のデータMDM、および、データMDBiに基づいて各インクカートリッジ部14aiごとに現時点において消費されたインク総吐出量を算出し、そのデータDSIをメモリ部44に送出する。メモリ制御部42は、メモリ部44に対してのデータDSIの書込を行わせるべく、書込タイミング信号HWTを形成し、それをメモリ部44に供給する。これにより、各インクカートリッジ部14aiごとの現時点におけるインク総吐出量のデータが記憶されることとなる。
【0025】そして、演算部40は、内部メモリに格納されている各インクカートリッジ部14aiごとの初期のインク容量からメモリ制御部42によりメモリ部44から順次読み出されるデータがあらわすインク総吐出量を減算してインク残量を算出し、インク残量値をあらわすデータDRを表示信号形成部38に送出する。
【0026】また、演算部40は、得られた各インク残量値と設定されたインク残量値とを比較し、得られたインク残量値が設定されたインク残量値未満であるとき、比較出力DSを表示データとして表示信号形成部38に供給する。表示信号形成部38は、データDR、および、比較出力DSに基づいてインク残量値、および、警告をあらわす表示信号SDを形成し、それを表示部34に供給する。これにより、各インクカートリッジ部14aiごとのインク残量値の表示、および、インク残量が所定値未満であることをあらわす警告が表示されることとなる。
【0027】従って、記録ヘッド部10における各インクカートリッジ部14aiの構造が複雑とされることなく、また、インクカートリッジ部14aiごとのインク残量データが比較的記憶容量が大であるメモリ部44に格納されるので印刷装置2の製造価格が嵩むことなく多くのインクカートリッジ部14ai部のインク残量が監視され、しかも、印刷装置2から離れた遠隔の場所から、例えば、印刷装置制御部としてのホストコンピュータ4によりインクカートリッジ部14aiのインク残量が監視されることとなる。
【0028】印刷装置2の制御ユニット20における演算部22は、例えば、マイクロコンピュータにより構成されるが、かかるマイクロコンピュータが実行するプログラムの一例を図3に示されるフローチャートを参照して説明する。
【0029】図3に示されるフローチャートにおいて、スタート後、ステップ50において、各種の信号およびデータを取り込み、続くステップ52において、要求信号SRが到来したか否かを判断し、要求信号SRが到来した場合は、ステップ54に進む。ステップ54においては、現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量を順次、記録データDGに基づいて演算しそれをカートリッジデータメモリ部26に供給するとともに所定量の記録データに基づいて演算完了したとき演算完了信号を送出し、続くステップ56においてフラグFcを1に設定しステップ58に進む。ステップ58においては現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiのインク吐出量の過去のデータを消去すべく記憶消去指令信号をメモリ制御部46に供給し、続くステップ60においては、新たに追加格納されたデータを消去すべく記憶消去指令信号をメモリ制御部46に供給しプログラムを終了する。
【0030】また、ステップ52において要求信号SRが到来しない場合、ステップ62に進み、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来したか否かを判断し、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来した場合、続くステップ64において、交換された新たなインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiに基づいてインク吐出量を初期値を設定し、続くステップ66において、フラグFcが1に設定されているか否かを判断し、フラグFcが1でない場合、元に戻り、フラグFcが1である場合、続くステップ68において、交換前のインクカートリッジ部14aiについての過去のデータを消去すべく記憶消去指令信号を送出し、ステップ70に進む。ステップ70においては、フラグFcを零に設定してプログラムを終了する。
【0031】さらに、ステップ62において、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来しない場合、続くステップ74において、回復処理動作信号に基づき回復処理中であるか否かを判断し、回復処理中でない場合、プログラムを終了し、回復処理中である場合、ステップ76に進み、各インクカートリッジ部14aiごとに回復処理中におけるインク吐出量を演算し、その演算結果を既に格納された各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量にそれぞれ加算し、続くステップ78において、ステップ76において得られた各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量をあらわすデータをカートリッジデータメモリ部26に供給しプログラムを終了する。
【0032】ホストコンピュータ4における演算部40は、例えば、マイクロコンピュータにより構成されるが、かかるマイクロコンピュータが実行するプログラムの一例を図4に示されるフローチャートを参照して説明する。
【0033】図4において、スタート後、ステップ80において、各種のデータを取り込み、ステップ82において、電源投入後、所定時間経過しデータ送信要求信号SRを送出可能状態か否かを判断し、データ送信要求信号SRを送出可能状態であるとき、ステップ84に進み、データ送信要求信号SRを送出し、続くステップ86において、要求したデータMDM、および、データMDBiが印刷装置2から到来したか否かを判断し、データMDM、および、データMDBiが到来しない場合は、元に戻り、データMDM、および、データMDBiが到来した場合、ステップ88に進む。
【0034】ステップ88においては、データMDM、および、データMDBiに基づいて各インクカートリッジ部14aiごとの総インク吐出量を算出しメモリ部44に送出し、続くステップ90において、メモリ部44から読み出された各インクカートリッジ部14aiごとの総インク吐出量を、内部メモリに格納されている各インクカートリッジ部14aiごとの初期のインク容量から減算してインク残量を算出し、ステップ92に進む。ステップ92においては、ステップ90において得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満であるか否かを判断し、得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri以上である場合、プログラムを終了し、インク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満である場合、続くステップ94において、比較出力DSを表示データとして表示信号形成部38に送出してプログラムを終了する。
【0035】また、ステップ82において、所定時間経過しないためデータ送信要求信号SRを送出可能状態でないとき、ステップ96に進み、印刷動作開始タイミングとなったか否かを判断し、印刷動作開始タイミングでない場合、プログラムを終了し、印刷動作開始タイミングとなった場合、ステップ84に進み、それ以降のステップを上述と同様に実行する。
【0036】図5および図6は、本発明に係る印刷システムの第2の実施例における印刷装置2の演算部22、および、ホストコンピュータ4の演算部40がそれぞれ例えば、マイクロコンピュータによって構成される場合において実行するプログラムをあらわすフローチャートを示す。なお、印刷装置2の構成、および、ホストコンピュータ4の構成は、この例、および、後述される他の例においては図1に示される装置と同様とされるのでその重複説明を省略する。
【0037】図5および図6においては、上述の例では、ホストコンピュータ4における演算部40が電源投入後、所定時間経過しデータ送信要求信号SRを送出し、印刷装置2における演算部22がデータ送信要求信号SRに応じて各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量の演算を行っているが、その代わりに、ホストコンピュータ4における演算部40がデータ送信要求信号SRを送出することなく、印刷装置2における演算部22が電源投入後、所定時間経過後、もしくは、記録媒体の供給動作タイミングに応じてインクカートリッジ部14aiのインク吐出量の演算を行うものである。
【0038】図5に示されるフローチャートにおいては、スタート後、ステップ100において、各種の信号およびデータを取り込み、続くステップ102において、電源投入後、所定時間経過したか否かをクロック信号に基づき判断する。なお、この所定の時間はカートリッジデータメモリ部の記憶容量に応じて設定される。
【0039】ステップ102において、電源投入後、所定時間経過した場合、続くステップ104においては、現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量を順次、記録データDGに基づいて演算しそれをカートリッジデータメモリ部26に供給するとともに所定量の記録データに基づいて演算完了したとき演算完了信号を送出し、続くステップ106においてフラグFcを1に設定しステップ108に進む。ステップ108においては、現時点において装着されているインクカートリッジ部14aiのインク吐出量の過去のデータを消去すべく記憶消去指令信号をメモリ制御部46に供給し、続くステップ110においては、新たに追加格納されたデータを消去すべく記憶消去指令信号をメモリ制御部46に供給しプログラムを終了する。
【0040】また、ステップ102において電源投入後、所定時間経過しない場合、ステップ112に進み、記録媒体の送り動作命令に基づいて記録媒体の供給動作タイミングであるか否かを判断し、記録媒体の供給動作タイミングであるとき、ステップ104に進み、それ以降のステップを上述と同様に実行し、記録媒体の供給動作タイミングでない場合、続くステップ114において、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来したか否かを判断し、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来した場合、ステップ116に進み、交換された新たなインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBiに基づくインク吐出量の初期値を設定し、ステップ118に進む。
【0041】続くステップ118において、フラグFcが1に設定されているか否かを判断し、フラグFcが1でない場合、元に戻り、フラグFcが1である場合、続くステップ120において交換前のインクカートリッジ部14aiについての過去のデータを消去すべく記憶消去指令信号を送出し、ステップ122に進む。ステップ122においては、フラグFcを零に設定してプログラムを終了する。
【0042】さらに、ステップ114において、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCが到来しない場合、続くステップ124において、回復処理動作信号に基づき回復処理中であるか否かを判断し、回復処理中でない場合、プログラムを終了し、回復処理中である場合、ステップ126に進み、各インクカートリッジ部14aiごとに回復処理中におけるインク吐出量を演算し、その演算結果を、既に格納された各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量にそれぞれ加算し、続くステップ128においては、ステップ126において得られた各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量をあらわすデータをカートリッジデータメモリ部26に供給しプログラムを終了する。
【0043】図6においては、スタート後、ステップ130において、各種のデータを取り込み、ステップ132において、データMDM、および、データMDBiが印刷装置2から到来したか否かを判断し、データMDM、および、データMDBiが到来しない場合は、元に戻り、データMDM、および、データMDBiが到来した場合、ステップ134に進む。
【0044】ステップ134においては、データMDM、および、データMDBiに基づいて各インクカートリッジ部14aiごとの総インク吐出量を算出し、それをメモリ部44に送出し、続くステップ136において、読み出された各インクカートリッジ部14aiごとの総インク吐出量を、内部メモリに格納されている各インクカートリッジ部14aiごとの初期のインク容量から減算してインク残量を算出し、ステップ138に進む。ステップ138においては、ステップ136において得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満であるか否かを判断し、得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri以上である場合、プログラムを終了し、インク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満である場合、続くステップ140において、比較出力DSを表示データとして表示信号形成部38に送出してプログラムを終了する。
【0045】図7および図8は、本発明に係る印刷システムの第3の実施例における印刷装置2の演算部22、および、ホストコンピュータ4の演算部40がそれぞれ例えば、マイクロコンピュータによって構成される場合において実行するプログラムをあらわすフローチャートを示す。
【0046】図7および図8に示される例においては、図3および図4に示される例では印刷装置2における演算部22が各インクカートリッジ部14aiのインク吐出量を演算し、得られたインク吐出量および各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータがホストコンピュータ4に供給されるもとで、ホストコンピュータ4における演算部40が、インク吐出量および各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータに基づいてインク残量を算出し、得られたインク残量データをメモリ部44に送出するようになされているが、その代わりに、印刷装置2におけるカートリッジデータメモリ部26内に各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータのみが格納されるもとで、ホストコンピュータ4からのデータ送信要求信号SRに応じて順次、そのデータMDBiをホストコンピュータ4における演算部40に供給し、そして、演算部40が供給されたデータがあらわす各インクカートリッジ部14aiごとに印刷モードおよび記録データに基づいて各インクカートリッジ部14aiのインク残量を演算し、得られた演算結果データをメモリ部44に送出するものである。その際、メモリ部44には、各印刷モード、例えば、ハイクオリティ、ドラフト、メリアタイプにそれぞれ対応する1ドット当たりのインク吐出量データ、および、各インクカートリッジ部14aiの初期のインク容量データが格納されている。また、メモリ部44には、供給されたデータMDBiに基づく現時点において装着されている各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが格納されている。
【0047】図7に示されるフローチャートにおいては、スタート後、ステップ142において各種の信号を取り込み、続くステップ144においてデータ送信要求信号SRが到来したか否かを判断し、データ送信要求信号SRが到来しない場合はプログラムを終了し、データ送信要求信号SRが到来した場合はステップ146に進み、メモリ制御部46にデータ読出指令信号を送出する。これにより、カートリッジデータメモリ部26から各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが読み出され、それが通信部30、双方向通信路6、および、通信部32を介してホストコンピュータ4における演算部40に供給される。
【0048】図8に示されるフローチャートにおいては、スタート後、ステップ148において、各データおよび信号を取込み、ステップ150において例えば、電源投入後、クロック信号に基づき所定時間経過し、印刷実行開始可能状態となっているか否かを判断し、印刷実行開始可能状態となっていない場合は元に戻り、印刷実行開始可能状態となっている場合は、ステップ152に進み、データ送信要求信号SRを印刷装置2に送出する。続くステップ154においては各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが到来したか否かを判断し、各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが到来していない場合は元に戻り、各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータが到来している場合はステップ156に進む。
【0049】ステップ156においては、メモリ部44に格納されている各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータと到来した各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータとを比較し、一致するか否かにより各インクカートリッジ部14aiのうちいずれかが交換されたか否かを判断し、各インクカートリッジ部14aiのうちいずれも交換されていない場合、ステップ158に進む。ステップ158においては、各インクカートリッジ部14aiのインク残量データを読み出すべく、メモリ制御部42に読出指令信号を送出し、続くステップ160において、記録ヘッド部10が一走査されるとき必要とされる記録データ量分を印刷装置2に供給すべくメモリ制御部42に読出指令信号を送出し、ステップ162に進む。
【0050】ステップ162においては、印刷装置2からの印刷動作開始、もしくは、印刷動作中をあらわす印刷動作状態信号に基づいて印刷動作が正常に実行されたか否かを判断し、印刷動作が正常に実行されていない場合はプログラムを終了し、印刷動作が正常に実行されている場合は、続くステップ164において、ステップ160において読み出された記録データに基づいて各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量を算出しステップ166に進む。
【0051】ステップ166においては、ステップ158において読出された各インク残量値およびステップ164において得られた各インク吐出量に基づき各インク残量値から各インク吐出量を減算することにより各インクカートリッジ部14aiごとの新たなインク残量を算出し、それをメモリ部44に送出し、ステップ170に進む。ステップ170においては、ステップ166において得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満であるか否かを判断し、得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri以上である場合、プログラムを終了し、インク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満である場合、続くステップ172において、比較出力DSを表示データとして表示信号形成部38に送出してプログラムを終了する。
【0052】また、ステップ156において、各インクカートリッジ部14aiのうちいずれかが交換された場合、ステップ168に進み、交換された新たなインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiをメモリ部44に供給する。
【0053】図9および図10は、本発明に係る印刷システムの第4の実施例における印刷装置2の演算部22、および、ホストコンピュータ4の演算部40がそれぞれ、例えば、マイクロコンピュータによって構成される場合において実行するプログラムをあらわすフローチャートを示す。
【0054】図9および図10においては、図7および図8に示される例ではホストコンピュータ4における演算部40がデータ送信要求信号SRを送出し、印刷装置2における演算部22がデータ送信要求信号SRに応じて各インクカートリッジ部14aiごとの連続番号をあらわすデータMDBiをホストコンピュータ4に供給しているが、その代わりに、ホストコンピュータ4における演算部40がデータ送信要求信号SRを印刷装置2に送出することなく、印刷装置2における演算部22が電源投入後、所定時間経過後、装着されている各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBi、もしくは、各インクカートリッジ部14aiの交換に応じて交換後の新たな各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBiをホストコンピュータ4に送出するものである。
【0055】図9におけるフローチャートにおいては、電源投入後、初期化されて、スタート後、ステップ176において、信号を取り込み、続くステップ178において、インクカートリッジ部14aiの交換要求信号SCに基づいてインクカートリッジ部14aiの交換要求があるか否かを判断し、インクカートリッジ部14aiの交換要求がある場合、ステップ180に進み、交換後の各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータをカートリッジデータメモリ部26から読出し送出すべく読出し指令信号をメモリ制御部46に供給しプログラムを終了する。
【0056】また、ステップ178において、インクカートリッジ部14aiの交換要求がない場合、続くステップ182において、現時点において装着されている各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータをカートリッジデータメモリ部26から読出し送出すべく読出し指令信号をメモリ制御部46に供給しプログラムを終了する。
【0057】図10に示されるフローチャートにおいては、スタート後、ステップ184において、各信号およびデータを取込み、続くステップ186において各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBiが到来したか否かを判断し、各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBiが到来していない場合、元に戻り、各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータMDBiが到来している場合、ステップ188に進む。
【0058】ステップ188においては、メモリ部44に格納されているデータと到来した各インクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータとを比較し、一致するか否かにより各インクカートリッジ部14aiのうちいずれかが交換されたか否かを判断し、各インクカートリッジ部14aiのうちいずれも交換されていない場合、ステップ190に進む。ステップ190においては、各インクカートリッジ部14aiのインク残量データを読み出すべく、メモリ制御部42に読出指令信号を送出し、続くステップ192において、記録ヘッド部10が一走査されるとき必要とされる記録データ量分を印刷装置2に供給すべくメモリ制御部42に読出指令信号を送出し、ステップ194に進む。ステップ194においては、印刷装置2からの印刷動作開始、もしくは、印刷動作中をあらわす印刷動作状態信号に基づいて印刷動作が正常に実行されたか否かを判断し、印刷動作が正常に実行されていない場合はプログラムを終了し、印刷動作が正常に実行されている場合は、続くステップ196において、ステップ192において読み出された記録データに基づいて各インクカートリッジ部14aiごとのインク吐出量を算出しステップ198に進む。ステップ198においては、ステップ190において読出された各インク残量値およびステップ196において得られた各インク吐出量に基づき各インク残量値から各インク吐出量を減算することにより各インクカートリッジ部14aiごとのインク残量を算出し、それをメモリ部44に送出し、ステップ200に進む。ステップ200においては、ステップ198において得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満であるか否かを判断し、得られたインク残量値Irが所定のインク残量値Ri以上である場合、プログラムを終了し、インク残量値Irが所定のインク残量値Ri未満である場合、続くステップ202において、比較出力DSを表示データとして表示信号形成部38に送出してプログラムを終了する。
【0059】また、ステップ188において、各インクカートリッジ部14aiのうちいずれかが交換された場合、ステップ204に進み、交換された新たなインクカートリッジ部14aiの連続番号をあらわすデータDBiをメモリ部44に供給する。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る印刷システムによれば、インク貯留部におけるインク残量を監視するにあたり、印刷装置制御部における演算部が印刷装置から通信部および伝送媒体を介して供給されるインク消費量データ、および、インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいてインク貯留部におけるインク残量を演算し、得られたインク残量をあらわすデータが印刷装置制御部におけるインク残量データメモリ部に格納されるのでインクカートリッジ部の構造を複雑とすることなく、また、印刷装置本体部の製造価格が嵩むことなく多くのインクカートリッジ部のインク残量を監視することができる。
【0061】また、印刷装置制御部が、演算部からのインク残量をあらわすデータに基づいて表示信号を形成する表示信号形成部、および、表示信号形成部からの表示信号に基づいてインク残量を表示する表示部を備える場合においては、印刷装置本体部から離れた遠隔の場所から、インクカートリッジ部のインク残量を監視することができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷システムの一例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明に係る印刷システムの一例を模式的に示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る印刷システムの第1の実施例における印刷装置の演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る印刷システムの第1の実施例におけるホストコンピュータの演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る印刷システムの第2の実施例における印刷装置の演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る印刷システムの第2の実施例におけるホストコンピュータの演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る印刷システムの第3の実施例における印刷装置の演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る印刷システムの第3の実施例におけるホストコンピュータの演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る印刷システムの第4の実施例における印刷装置の演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る印刷システムの第4の実施例におけるホストコンピュータの演算部がマイクロコンピュータで構成された場合において実行されるプログラムの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 印刷装置
4 ホストコンピュータ
6 双方向通信路
10 記録ヘッド部
14ai インクカートリッジ部
18 カートリッジ情報検出部
22、40 演算部
30、32 通信部
34 表示部
38 表示信号形成部
44 メモリ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録動作に使用されるインクが貯留されるインク貯留部に関してインク貯留部識別データを検出し、該インク貯留部識別データを送出するインク貯留部識別データ検出部と、該インク貯留部識別データ検出部からのインク貯留部識別データを格納する識別データメモリ部と、該識別データメモリ部からのインク貯留部識別データ、および、印刷されるべき画像をあらわす記録データに基づいてインク貯留部におけるインク消費量を演算する演算部と、伝送媒体を介して供給される前記記録データを該演算部に転送するとともに該識別データメモリ部からのインク貯留部識別データ、および、該演算部からのインク貯留部におけるインク消費量をあらわすインク消費量データを送出する通信部とを含んでなる印刷装置と、前記印刷装置における通信部からのインク消費量データが前記伝送媒体を介して供給されるとともに前記印刷されるべき画像をあらわす記録データを送出する通信部と、該通信部からのインク消費量データ、および、前記インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいて該インク貯留部におけるインク残量を演算する演算部と、該演算部からのインク残量をあらわすデータを格納するインク残量データメモリ部とを含んでなる印刷装置制御部と、を具備して構成される印刷システム。
【請求項2】 前記印刷装置制御部における演算部が該通信部からのインク消費量データ、および、前記インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいて該インク貯留部におけるインク残量を演算するとともに得られたインク残量と所定のインク残量値とを比較し比較出力を送出することを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】 前記印刷装置制御部が、前記演算部からのインク残量をあらわすデータに基づいて表示信号を形成する表示信号形成部、および、該表示信号形成部からの表示信号に基づいてインク残量を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項4】 前記印刷装置制御部が、前記演算部からの比較出力に基づいて警告表示信号を形成する表示信号形成部、および、該表示信号形成部からの警告表示信号に基づいて警告を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項2記載の印刷システム。
【請求項5】 前記インク消費量データおよびインク貯留部識別データが、それぞれ前記記録データに応じた記録ヘッド部のインク吐出部から吐出されるインク吐出量、および、インク貯留部の識別番号をあらわすことを特徴とする請求項1〜4記載のいずれかの印刷システム。
【請求項6】 記録動作に使用されるインクが貯留されるインク貯留部に関してインク貯留部識別データを検出し、該インク貯留部識別データを送出するインク貯留部識別データ検出部と、該インク貯留部識別データ検出部からのインク貯留部識別データを格納する識別データメモリ部と、該識別データメモリ部からのインク貯留部識別データを送出する通信部とを含んでなる印刷装置と、前記印刷装置における通信部からのインク貯留部識別データが前記伝送媒体を介して供給される通信部と、該通信部からのインク貯留部識別データ、記録されるべき画像をあらわす記録データ、記録動作状態データ、および、前記インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいて該インク貯留部におけるインク残量を演算する演算部と、該演算部からのインク残量をあらわすデータを格納するインク残量データメモリ部とを含んでなる印刷装置制御部と、を具備して構成される印刷システム。
【請求項7】 前記印刷装置制御部における演算部が前記通信部からのインク貯留部識別データ、記録されるべき画像をあらわす記録データ、記録動作状態データに基づいてインク貯留部についてのインク消費量を演算することを特徴とする請求項6記載の印刷システム。
【請求項8】 前記印刷装置制御部における演算部が前記インク貯留部識別データ、記録されるべき画像をあらわす記録データ、および、前記インク貯留部の設定されたインク貯留量データに基づいて該インク貯留部におけるインク残量を演算するとともに得られたインク残量と所定のインク残量値とを比較し比較出力を送出することを特徴とする請求項6または請求項7記載の印刷システム。
【請求項9】 前記印刷装置制御部が、該演算部からのインク残量をあらわすデータに基づいて表示信号を形成する表示信号形成部、および、該表示信号形成部からの表示信号に基づいてインク残量を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項6記載の印刷システム。
【請求項10】 前記印刷装置制御部が、該演算部からの比較出力に基づいて警告表示信号を形成する表示信号形成部、および、該表示信号形成部からの警告表示信号に基づいて警告を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項8記載の印刷システム。
【請求項11】 前記インク貯留部識別データがインク貯留部の識別番号をあらわすことを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開平9−240014
【公開日】平成9年(1997)9月16日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−53536
【出願日】平成8年(1996)3月11日
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)